JP6771199B2 - 学習システム、学習方法およびプログラム - Google Patents

学習システム、学習方法およびプログラム Download PDF

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Description

本開示は、問題を提示してその問題に対する解答をユーザから取得する学習システム、学習方法およびプログラムに関する。
特許文献1には、学習者の皮膚インピーダンス等の生体情報を測定し、この生体情報に基づいて選択した学習情報を提示する学習制御装置が開示されている。
特許文献2には、サービス提供システムが開示されている。特許文献2に開示されているサービス提供システムは、出力部、信号検出部および判定部を備える。出力部は、ユーザに対し質問を提示し、さらにその質問の解答候補として複数の選択肢を順次提示する。信号検出部は、ユーザの脳波の事象関連電位を計測する。判定部は、各選択肢を提示した後の所定期間中の事象関連電位に基づいて、ユーザが各選択肢を正解と考えていたか否かを判定する。
特開平10−78743号公報 特許第4189440号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2では、問題の提示及び問題に対する解答の受付のそれぞれの時点を起点とした事象関連電位を用いて、ユーザの意欲を判定することが検討されていなかった。したがって、学習効果の改善を図ること難しいという問題がある。
そこで、本開示の非限定的で例示的な一態様は、学習効果の改善を図ることができる学習システムなどを提供する。
本開示の一態様に係る学習システムは、ユーザに第1の問題、及び休憩を促す表示を出力する出力部と、前記ユーザの前記第1の問題に対する解答を取得する取得部と、前記ユーザの脳波を計測する脳波計測部と、制御部とを備え、前記制御部は、(a)前記脳波に含まれる、前記第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、(b)前記脳波に含まれる、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定し、(c)前記第1の意欲が無く、かつ、前記第2の意欲が無い場合に、前記休憩を促す表示を前記出力部に出力させる。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えばCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)などの不揮発性の記録媒体を含む。
本開示によれば、学習効果の改善を図ることができる。
本開示の一態様の付加的な恩恵及び有利な点は本明細書及び図面から明らかとなる。この恩恵及び/又は有利な点は、本明細書及び図面に開示した様々な態様及び特徴により個別に提供され得るものであり、その1以上を得るために全てが必要ではない。
図1は、本発明者らが行った実験の手順の概要を示す図である。 図2Aは、課題提示時の課題種別に対する事象関連電位変動を示す図である。 図2Bは、課題提示時の試行回数に対する事象関連電位変動を示す図である。 図2Cは、解答入力時の課題種別に対する事象関連電位変動を示す図である。 図3は、実施の形態1における学習システムの外観構成の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1における学習システムの機能構成の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1における学習システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1における事象関連電位の起点および時間範囲と、応答提示のタイミングとを示す図である。 図7は、実施の形態1における第1意欲決定部の処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態1における第2意欲決定部の処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態1における意欲状態判定部によって判定される意欲状態を示す図である。 図10は、実施の形態1における、各意欲状態に対応する応答提示部の処理を示す図である。 図11は、実施の形態1における出力部によって表示される画面の一例を示す図である。 図12は、実施の形態1における学習システムの処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、本開示の一態様に係る学習方法のフローチャートである。 図14は、実施の形態2における学習システムの機能構成の一例を示す図である。 図15は、実施の形態2における意欲状態判定部によって判定される意欲状態を示す図である。 図16は、実施の形態2における、各意欲状態に対応する問題提示部および応答提示部の処理を示す図である。 図17は、実施の形態2における学習システムの処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、実施の形態3における学習システムの機能構成の一例を示す図である。 図19は、実施の形態3における、各意欲状態に対応する問題提示部および応答提示部の処理を示す図である。 図20は、実施の形態3における学習システムの処理の一例を示すフローチャートである。 図21は、本開示における学習システムの外観構成の他の例を示す図である。
(定義)
まず、本開示の実施の形態に関連する各用語の定義を説明する。
「事象関連電位(event−related potential:ERP)」とは、刺激に対して発生する脳波(electroencephalogram:EEG)の電位の変動である。
「潜時」とは、事象関連電位の起点となる刺激(たとえば聴覚刺激または視覚刺激)が呈示された時刻を起点として、事象関連電位の陽性成分または陰性成分のピーク電位が現れるまでの時間である。
「陰性成分」とは、一般的には、0μVよりも小さい電位をいう。電位を比較する対象がある場合には、より負の値を有する電位を陰性成分ともいう。
「陽性成分」とは、一般的には、0μVよりも大きい電位をいう。電位を比較する対象がある場合には、より正の値を有する電位を陽性成分ともいう。
本明細書においては、事象関連電位の成分を定義するためにある時点から起算した所定時間経過後の時刻を、たとえば「潜時約100ms」と表現している。これは、100msという特定の時刻を中心とした範囲を包含し得ることを意味している。「事象関連電位(ERP)マニュアル−P300を中心に」(加我君孝ほか編集、篠原出版新社、1995)の30頁に記載の表1によると、一般的に、事象関連電位の波形には、個人ごとに30msから50msの差異(ずれ)が生じる。したがって、本明細書において、「約Xms」又は「Xms付近」は、Xmsを中心として前後に30msから50msの幅を有する範囲(たとえば、100ms±30ms、または200ms±50ms)を含む。
(本開示の基礎となる知見)
次に、本開示の基礎となる知見を見出した実験について説明する。この実験は、ユーザが機器操作をしている状況における、そのユーザの意欲を検出するための実験である。
図1は、実験手順の概要を示す図である。
実験では、被験者は2種類の課題を実施した。2種類の課題のうちの1つは、決められた時間(5秒)丁度になるように時計(具体的には、ストップウォッチ)を止める課題(以下、課題1という)である。残りの1つの課題は、一定時間(5秒)経過すると時計(具体的には、ストップウォッチ)が自動的に停止するので、停止を確認したらその時計のボタンを押す課題(以下、課題2という)である。
課題1は、課題提示、計時開始、およびボタン押しの手順からなる。課題提示では、被験者に課題1の内容が提示される。計時開始では、課題1に用いられるストップウォッチが表示されてそのストップウォッチによる計時が開始される。ボタン押しでは、被験者が決められた時間にストップウォッチを止める。課題2は、課題提示、計時開始、時計自動停止、およびボタン押しの手順からなる。課題提示では、被験者に課題2の内容が提示される。計時開始では、課題2に用いられるストップウォッチが表示されてそのストップウォッチによる計時が開始される。時計自動停止では、計時開始から一定時間(5秒)経過後にストップウォッチが自動的に止まる。ボタン押しでは、被験者は、ストップウォッチが停止した後にボタンを押す。
課題1では、非特許文献1に開示されているように、fMRI(functional
Magnetic Resonance Imaging)を用いた脳機能計測の結果として脳の意欲関連部位が活動することが確認されている。つまり、課題1は、被験者が意欲をもって取り組める課題であることが確認されている。一方、課題2では、脳の意欲関連部位が活動していないことが確認されている。すなわち、課題2は、非特許文献1に開示されているように、被験者が意欲を持って取り組めない課題であることが確認されている(非特許文献1:Kou Murayama, et.al, “Neural basis of the undermining effect of monetary reward on intrinsic motivation”, PNAS
107 (49), 20911−20916, 2010)。
本実験では、課題1および課題2がそれぞれ50%の確率でランダムに選択され、選択された課題の内容が提示される。例えば、課題1では、「5秒で止める」という内容が提示され、課題2では「止まったら押す」という内容が提示される。被験者は、課題が課題1と課題2のどちらなのかを確認し、ボタン押し時の行動を決定する。そして、被験者は、キーボードを使って、ボタンを押すタイミングが、決められたタイミング、つまり提示された課題の内容にしたがったタイミングになるように、ボタン押しを実施する。具体的には、課題1では、被験者は、ストップウォッチが5秒ぴったりで止まるようにボタンを押す。課題2では、被験者は、ストップウォッチが自動的に止まったことを確認したらボタンを押す。
実験の被験者は7人であった。実験では、それぞれの被験者に対して、課題1(30回)と、課題2(30回)とが行われた。
被験者は、課題1の手順、及び課題2の手順を予め指示されている。被験者は、課題1が提示されたときには、課題1の手順に沿った動作を行い、課題2が提示されたときには、課題2の手順に沿った動作を行う。課題1および課題2は、ランダムに被験者に提示された。
図2A〜図2Cに、課題1および課題2の実施時における脳波の測定結果を示す。図2A〜図2Cにおいて、横軸は時間(ms)であり、縦軸は電位(μV)である。サンプリング周波数は1024Hzであった。
図2Aは、課題1が提示されたときに測定された脳波(30回の加算平均)と、課題2が提示されたときに測定された脳波(30回の加算平均)とを示す。図2Aにおいて、課題1および課題2が提示された時刻が0msecに対応する。なお、本明細書では、m秒を、msまたはmsecと表記する。
ここで、脳波とは、課題1および課題2の提示に関わらず、全区間の電位を意味する。事象関連電位は、課題1および課題2の提示に対応する電位を意味する。ここでの事象関連電位は、課題1および課題2を提示した後、250msecから500msecまでの電位に対応する。
ここで、図2Aにおいて、測定された脳波は、課題1に対する事象関連電位(実線)および課題2に対する事象関連電位(破線)を含む。ここでの特徴的な事象関連電位(250msecから500msecの脳波)は、2.5μV〜5μVを有していた。
課題(刺激)が提示された後、300msec付近の正の電位(事象関連電位)は、P300と呼ばれている。P300は、課題に対する意欲を含むと考えられている。
課題1(30回)および課題2(30回)はランダムに提示されているため、課題1が提示されたときの被験者の意欲と、課題2が提示されたときの被験者の意欲は、同程度であると考えられる。よって、図2Aにおいて、課題1に対する事象関連電位と、課題2の事象関連電位とは同様であるため、図2Aの実験結果から、課題の種類に依存せずに、被験者の意欲を測定できる知見が得られた。
図2Bは、課題1及び課題2の提示された回数毎の脳波を示す。図2Bにおいて、課題1および課題2が提示された時刻が0msecに対応する。図2Bは、1−20回目の試行の脳波の加算平均値(実線)、21−40回目の脳波の加算平均値(破線)、および41−60回目の脳波の加算平均値(一点破線)を示す。
図2Bにおいて、課題の試行回数が多いときに計測された事象関連電位の振幅は、試行回数が少ないときに計測された事象関連電位の振幅よりも小さい。通常、被験者は課題を続けることにより疲れるため、意欲が低下すると考えられる。つまり、課題の試行回数が多いときの被験者の意欲は、試行回数が少ないときの被験者の意欲よりも低いと考えられる。
よって、図2Bの実験結果から、課題が提示される前の被験者の意欲を測定できることがわかった。
以上のように、図2A及び図2Bの結果から、課題提示を起点とした事象関連電位は、課題の種類に依存せずに、課題が提示される前の被験者の意欲を測定できる知見が得られた。
図2Cは、課題1に対する脳波(30回の加算平均)と、課題2に対する脳波(30回の加算平均)とを示す。図2Cにおいて、課題1に対する解答および課題2に対する解答が入力された時刻が0msecに対応する。なお、課題1および課題2において解答が入力された時刻とは、ボタンが押された時刻である。
課題1に対する解答が入力された後、250msecから500msecまでの電位(事象関連電位)は、4μV〜6μVであった。課題2に対する解答が入力された後、250msecから500msecまでの電位(事象関連電位)は、0.5μV〜2.5μVであった。よって、課題1に対する事象関連電位の振幅は、課題2に対する事象関連電位の振幅よりも大きかった。
上述のように、課題1に対する意欲は、課題2に対する意欲と比べて、高いことがわかっている。つまり、図2Cに示す事象関連電位は、課題1に対する解答入力時の意欲が、課題2に対する解答入力時の意欲よりも高いことを意味していることがわかる。
よって、図2Cの実験結果から、課題に対する解答入力を起点とした事象関連電位は、課題の種別または内容に対する意欲を測定できる知見が得られた。
以上のように、課題提示を起点とした事象関連電位と、課題に対する解答入力を起点とした事象関連電位とにより、異なる意欲を測定できる知見が得られた。
本開示では、これら2つの異なるタイミングでの事象関連電位から推定される意欲状態を利用することで、ユーザの意欲が低下した原因を推定することが可能となる。さらに、この意欲状態を利用することで、学習効果の改善を図ることができる。
すなわち、本開示の一態様に係る学習システムは、ユーザに第1の問題、及び休憩を促す表示を出力する出力部と、前記ユーザの前記第1の問題に対する解答を取得する取得部と、前記ユーザの脳波を計測する脳波計測部と、制御部とを備え、前記制御部は、(a)前記脳波に含まれる、前記第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、(b)前記脳波に含まれる、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定し、(c)前記第1の意欲が無く、かつ、前記第2の意欲が無い場合に、前記休憩を促す表示を前記出力部に出力させる。
ここで、第1の問題が出力された時点は、上述の実験における課題が提示された時点に相当する。したがって、その時点を起点とする第1の事象関連電位から、第1の問題が出力される前のユーザの意欲の有無が、第1の意欲の有無として決定される。また、解答が取得された時点は、上述の実験における解答が入力された時点に相当する。したがって、その時点を起点とする第2の事象関連電位から、解答が取得された後の意欲であって、第1の問題の内容に対するユーザの意欲の有無が、第2の意欲の有無として決定される。
第1の意欲が無く、かつ、第2の意欲が無い場合には、ユーザは、第1の問題の提示前から意欲が無く、第1の問題の内容によってもその意欲が向上しない状態、いわゆる意欲欠如状態にあると考えられる。このような意欲欠如状態にあるユーザは、問題の提示と解答を繰り返す学習を継続しても、十分な学習効果を得ることは難しい。そこで、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが意欲欠如状態にある場合には、休憩を促す表示が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
つまり、本願発明者らは、学習時のユーザの意欲状況を、脳波の事象関連電位によって、直接的に検出する方法を新たに開発した。従来の課題を解決するために、本開示では、問題出力時と解答取得時の2つのタイミングのそれぞれを起点とした事象関連電位からユーザの意欲を決定し、その決定された意欲を用いて、学習方法の修正を行う。ここで、学習方法の修正とは、例えば、ユーザに意欲に関係するコメントを画面上に提示したり、提示する問題を切り替える、といった動作をさす。本構成によって、タイミングの異なる2種類の意欲の決定結果を用いることで、意欲低下の原因が、提示した問題に依存するのか、しないのか判定が可能となる。問題出力前から低下した意欲が解答取得時にも回復していない場合には、意欲が高まるようなメッセージを画面に提示することによって、意欲の向上を図ることが可能となる。その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、本開示によると、ユーザの脳波の事象関連電位から決定されたユーザの意欲を用いることで、問題に解答しているユーザの意欲が低下した原因を推定することができる。その原因を学習の修正に応用することによって、ユーザの意欲を向上することができ、学習効果を向上させることができる。
例えば、前記制御部は、前記(a)において、(a1)前記脳波から、前記第1の問題が出力された時点を起点とする前記第1の事象関連電位を抽出し、(a2)前記第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、前記(b)において、(b1)前記脳波から、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位を抽出し、(b2)前記第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定してもよい。
これにより、脳波計測部による脳波の計測を継続して実行させ、その計測された脳波を記録しておけば、適切な時間範囲における第1の事象関連電位および第2の事象関連電位を正確に抽出することができる。その結果、第1の意欲および第2の意欲のそれぞれの有無を適切に決定することができ、学習効果をより改善することができる。
また、前記制御部は、前記(a1)において、前記第1の問題が出力された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第1の事象関連電位を抽出してもよい。また、前記制御部は、前記(b1)において、前記解答が取得された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第2の事象関連電位を抽出してもよい。
これにより、第1の意欲および第2の意欲のそれぞれの有無を適切に決定することができる。
また、さらに、前記制御部は、(d)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、(e1)前記取得された解答が正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、(f1)前記出力部に、前記第1の問題よりも難しい第2の問題を出力させてもよい。
第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合には、ユーザは、いわゆる意欲低下状態である。つまり、第1の問題の提示前にあった意欲が、その第1の問題の内容によって低下したと考えられる。この意欲が低下した原因としては、第1の問題の難度が高かったこと、あるいは、第1の問題の難度が低かったことがあげられる。しかし、ユーザの解答が正解であれば、その原因は、第1の問題の難度が低かったことに限定することができる。そこで、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが意欲低下状態にあって、解答が正解である場合には、第1の問題よりも難しい第2の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、さらに、前記制御部は、(d)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、(e2)前記取得された解答が不正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、(f2)前記出力部に、前記第1の問題よりも簡単な第3の問題を出力させてもよい。
ユーザが意欲低下状態であって、ユーザの解答が不正解であれば、その原因は、第1の問題の難度が高かったことに限定することができる。そこで、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが意欲低下状態にあって、解答が不正解である場合には、第1の問題よりも簡単な第3の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、前記制御部は、前記(d)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、前記(f1)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも高い難度に対応付らけれた前記第2の問題を出力させてもよい。
これにより、解答が正解であるか否かを適切に判定することができるとともに、第1の問題よりも難しい第2の問題を適切に出力することができる。
また、前記制御部は、前記(d)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、前記(f2)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度に対応付らけれた前記第3の問題を出力させてもよい。
これにより、解答が正解であるか否かを適切に判定することができるとともに、第1の問題よりも簡単な第3の問題を適切に出力することができる。
また、さらに、前記制御部は、(g)前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、(h)前記出力部に、前記第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題を出力させ、(i)前記第2の意欲が有る場合、(j)前記出力部に、前記第1の問題の難度と同じ難度の第5の問題を出力させてもよい。
上述のように、ユーザが意欲低下状態である原因は、第1の問題の難度が高かったこと、あるいは、第1の問題の難度が低かったことがあげられる。そこで、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが意欲低下状態にある場合には、第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲が回復する可能性を高めることができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。また、第2の意欲が有る場合は、ユーザは、いわゆる通常状態である。つまり、第1の問題の提示前にあった意欲が、第1の問題の内容によって低下することなく持続されていると考えられる。あるいは、第1の問題の提示前になかった意欲が、第1の問題の内容によって回復したと考えられる。したがって、第1の問題の難度はユーザの意欲を維持または回復に相応しい難度である。そこで、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが通常状態にある場合には、第1の問題の難度と同じ難度の第5の問題が出力される。これにより、通常状態のユーザの意欲を維持または回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、前記制御部は、前記(h)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度または高い難度に対応付らけれた前記第4の問題を出力させ、前記(j)において、前記データベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度と同じ難度に対応付らけれた前記第5の問題を出力させてもよい。
これにより、第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題を適切に出力することができるとともに、第1の問題の難度と同じ難度の第5の問題を適切に出力することができる。
このような本開示の学習システムは、端末装置等のユーザにサービスまたは情報を提供するシステムに関する。特に、この学習システムは、ユーザが問題を解くといった特定のタスクを繰り返し実施する際のユーザの意欲を決定し、その決定された意欲に基づいて、ユーザにより適切なサービスを提供可能にする技術に関する。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
[システム構成]
図3は、実施の形態1における学習システムの外観構成の一例を示す。
学習システム1000は、端末装置100と、脳波計200とを備える。ユーザは、脳波計200を装着した状態で端末装置100を操作する。具体的には、端末装置100は、問題を出力する。つまり、ユーザに問題が提示される。ユーザは、端末装置100を操作することによって、その問題に対する解答を入力する。これにより、端末装置100はその解答を取得する。なお、この端末装置100によって出力される問題は、上述の実験における課題に相当する。端末装置100は、脳波計200を用いて、問題が提示された時点を起点とする第1の事象関連電位と、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位とのそれぞれに基づいて、ユーザの意欲を決定し、その決定結果に応じた処理を行う。なお、端末装置100は、タブレット端末でもよく、スマートフォンでもよく、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
図4は、実施の形態1における学習システム1000の機能構成の一例を示す。
図1に示す学習システム1000は、脳波計測部101、第1意欲決定部102、第2意欲決定部103、意欲状態判定部104、取得部105、出力部106、問題提示部107、および応答提示部108を備えている。ここで、第1意欲決定部102、第2意欲決定部103、意欲状態判定部104、問題提示部107、および応答提示部108は、制御部110に含まれる構成要素である。この制御部110は、例えば少なくとも1つのプロセッサとして構成されている。また、学習システム1000に含まれる脳波計測部101以外の各構成要素は、端末装置100に備えられる。脳波計測部101は、例えば、脳波計200と、端末装置100の機能の一部とからなる。なお、この機能の一部は、端末装置100の制御部110に含まれていてもよい。また、脳波計測部101の機能の全てが、端末装置100の制御部110に含まれていてもよい。
[出力部106]
出力部106は、ユーザに問題、及び休憩を促す表示を出力する。この問題は、問題提示部107によって選択された問題である。また、出力部106は、応答提示部108によって選択された応答を出力する。具体的には、出力部106は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどであって、問題提示部107および応答提示部108からの信号に応じた内容の画像を表示する。つまり、出力部106は、問題提示部107によって選択された問題を画像として表示することによって出力する。または、出力部106は、応答提示部108によって選択された応答を画像として表示することによって出力する。なお、出力部106は、スピーカであって、問題提示部107および応答提示部108からの信号に応じた内容の音声を出力してもよい。
[取得部105]
取得部105は、ユーザの問題に対する解答を取得する。具体的には、取得部105は、プロセッサの一部の機能と、ハードウェアとによって実現される。このハードウェアは、例えば、キーボード、マウス、リモコン、またはマイクなどの、ユーザの操作を受け付ける手段、すなわち、学習システム1000に対するユーザの要求を入力する手段である。なお、取得部105は、プロセッサの一部の機能によって実現されてもよい。取得部105は、解答を取得した時点であるタイミングを第2意欲決定部103に通知する。
[脳波計測部101]
脳波計測部101は、ユーザの脳波を計測する。脳波計測部101は、脳波計200と、プロセッサの一部の機能とによって実現される。あるいは、脳波計測部101は、プロセッサの一部の機能によって実現されてもよく、この場合には、脳波計200からの出力信号を受信することによってユーザの脳波を計測する。なお、脳波計200は、上述のように、ユーザに装着されて、ユーザの脳波が取得できるように準備されている。脳波計200は、ユーザの頭皮またはユーザの額に装着する第1電極と、ユーザの耳に装着するアース電極を含んでもよい。脳波計が計測して出力するユーザの脳波は、アース電極を基準とした「アース電極と第1電極間の電圧値」の時系列変化を示してもよい。すなわち、脳波で示される複数の電圧値と複数の電圧値が計測された複数の時間は1対1に対応する。
[問題提示部107]
問題提示部107は、ユーザに提示する問題の選定を行い、問題を出力部106に表示する。例えば、問題提示部107は、複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、そのデータベースの中からユーザに提示する問題を選定する。さらに、問題提示部107は、その問題を出力部106に表示した時点、つまり問題が出力された時点であるタイミングを、第1意欲決定部102に通知する。問題提示部107が、データベースを含んでもよい。または、制御部110のデータベース設けてもよい。データベースはメモリに含まれてもよい。
[第1意欲決定部102]
第1意欲決定部102は、脳波に含まれる、問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、ユーザの第1の意欲の有無を決定する。この脳波は、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波である。また、問題が出力された時点は、問題提示部107から通知された時点である。
具体的には、第1意欲決定部102は、脳波から、問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位を抽出する。そして、第1意欲決定部102は、その第1の事象関連電位に基づいて、ユーザの第1の意欲の有無を決定する。より具体的には、第1意欲決定部102は、問題が出力された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における第1の事象関連電位を抽出する。第1の意欲は、具体的には、問題が出力される前、すなわち問題出力前または問題提示前のユーザの意欲である。
言い換えれば、第1意欲決定部102は、問題提示部107がユーザに問題を提示したタイミングを起点とする、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波から、問題提示前の意欲(すなわち第1の意欲)の有無を決定する。
[第2意欲決定部103]
第2意欲決定部103は、脳波に含まれる、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、ユーザの第2の意欲の有無を決定する。この脳波は、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波である。また、解答が取得された時点は、取得部105から通知された時点である。
具体的には、第2意欲決定部103は、脳波から、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位を抽出する。そして、第2意欲決定部103は、第2の事象関連電位に基づいて、ユーザの第2の意欲の有無を決定する。より具体的には、第2意欲決定部103は、解答が取得された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における第2の事象関連電位を抽出する。第2の意欲は、具体的には、解答が取得された後、すなわち解答取得後または解答入力後のユーザの意欲である。
言い換えれば、第2意欲決定部103は、取得部105に対してユーザが問題の解答を入力したタイミングを起点とする、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波から、解答入力後の意欲(すなわち第2の意欲)の有無を決定する。
[意欲の有無の決定方法]
上述のように、第1意欲決定部102は、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波から、問題提示後の所定の時間範囲において、第1の意欲の有無を決定する。例えば、所定の時間範囲は、出力部106が問題を出力したタイミングから、約250−500ms前後の範囲である。同様に、第2意欲決定部103は、脳波計測部101によって計測されたユーザの脳波から、解答入力後の所定の時間範囲において、第2の意欲の有無を決定する。
第1意欲決定部102及び第2意欲決定部103は、ピーク電位、区間平均電位、又は脳波波形のテンプレートとの類似度等を用いることにより、意欲成分の有無を決定する。第1意欲決定部102及び第2意欲決定部103は、ユーザの脳波が、所定の閾値以上の事象関連電位を有する場合に、意欲成分が有ると決定する。ここで、意欲成分とは、所定の閾値以上の事象関連電位に対応する。
たとえば、潜時約400msecの区間平均電位と、所定の閾値とを比較することにより、意欲成分の有無を決定しても良い。区間平均電位とは、潜時約400msecの時間範囲の平均電位としても良い。
所定の閾値の例は、0μVである。潜時約400msecの時間範囲の例は、刺激が提示された後、250msec以上500msec以下の時間範囲である。
また、第1意欲決定部102及び第2意欲決定部103は、意欲成分を有する脳波波形のテンプレート、又は意欲成分を有さない脳波波形のテンプレートを保持してもよい。第1意欲決定部102及び第2意欲決定部103は、計測された脳波の波形とテンプレートとの類似度に基づいて、意欲成分の有無を決定しても良い。
以上のように、本明細書において、「所定の閾値以上の事象関連電位」は、潜時約400msの時間範囲の陽性成分のピーク電位又は区間平均電位が所定の基準以上の事象関連電位と、潜時約400msの時間範囲の陽性成分の振幅が所定の基準以上の事象関連電位と、意欲成分を有するテンプレートとの類似度が所定の基準以上の事象関連電位とを含む。
また、テンプレートを用いて意欲の有無を決定する場合、ユーザ個別のテンプレートを作成して用いることによって、識別率が向上し、精度よく意欲の有無を決定することができる。したがって、後述する応答提示部108の動作精度が高まり、利便性が向上する。あるいは、第1意欲決定部102は、問題提示部107によって問題が提示されたタイミングを起点として、脳波の事象関連電位の、その起点から約250−500ms前後の部分において陽性成分が出現していたか否かを判定してもよい。第1意欲決定部102は、陽性成分が出現していれば、意欲が有ると決定し、逆に、陽性成分が出現していなければ、意欲が無いと決定しても良い。また、第2意欲決定部103は、取得部105が解答を取得したタイミング(つまり解答入力のタイミング)を起点として、脳波の事象関連電位の、その起点から約250−500ms前後の部分において陽性成分が出現していたか否かを判定してもよい。第2意欲決定部103は、陽性成分が出現していれば、意欲が有ると決定し、逆に、陽性成分が出現していなければ、意欲が無いと決定しても良い。
[意欲状態判定部104]
意欲状態判定部104は、第1意欲決定部102と第2意欲決定部103の決定結果に基づいてユーザの意欲状態の判定を行う。具体的には、意欲状態判定部104は、第1の意欲が無く、かつ、第2の意欲が無い場合に、ユーザの意欲状態が、通常状態(後述の状態1)ではなく、意欲欠如状態(後述の状態2)にあると判定する。なお、意欲状態は、第1の意欲の有無と第2の意欲の有無とによって定義される状態である。
[応答提示部108]
応答提示部108は、意欲状態判定部104の判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する応答を選択し出力する。具体的には、応答提示部108は、意欲状態判定部104によってユーザの意欲状態が意欲欠如状態にあると判定されると、上述の休憩を促す表示を出力部106に出力させる。つまり、応答提示部108は、ユーザの意欲状態に関係する応答として、休憩を促す表示を選択する。
[ハードウェア構成]
図5に、実施の形態1における学習システム1000のハードウェア構成の一例を示す。
端末装置100は、それぞれバス301を介して相互に接続される表示装置303、CPU(Central Processing Unit)304、ROM(Read Only Memory)305、およびRAM(Random Access Memory)307を備える。また、脳波計200は、端末装置100のバス301に接続されている。表示装置303は、上述の出力部106に相当するハードウェアであって、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどからなる。CPU304は、制御部110に相当するハードウェアである。また、CPU304は、脳波計測部101および取得部105のそれぞれの処理を実行してもよい。ROM305は、例えば、CPU304によって読み出されて実行されるプログラム306を保持いている。CPU304は、このプログラム306を実行することによって制御部110の処理を実行する。RAM307は、CPU304の処理によって生成されるデータを一時的に保持する。複数の問題が記憶されているデータベースをROM305の一部の箇所に記録してもよい。端末装置100に複数の問題が記憶されているデータベースを記録するメモリを設けてバス301に接続してもよい。
以上のように構成された本実施の形態における学習システム1000の動作について、図6〜13を用いて説明する。
[事象関連電位の起点および時間範囲と応答提示のタイミング]
図6は、事象関連電位の起点および時間範囲と、応答提示のタイミングとを示す。
第1意欲決定部102は、問題が出力された時点、つまり問題提示の時刻t1を起点とする第1の事象関連電位を、脳波計測部101によって計測された脳波から抽出する。この時刻t1を起点とする第1の事象関連電位は、時刻t1から250ms経過した時点と、時刻t1から500ms経過した時点との間の時間範囲における事象関連電位である。
第2意欲決定部103は、時刻t1で出力された問題に対する解答が取得された時点、つまり解答入力の時刻t2(>時刻t1)を起点とする第2の事象関連電位を、脳波計測部101によって計測された脳波から抽出する。この時刻t2を起点とする第2の事象関連電位は、時刻t2から250ms経過した時点と、時刻t2から500ms経過した時点との間の時間範囲における事象関連電位である。
応答提示部108は、抽出された第1の事象関連電位および第2の事象関連電位に基づいて判定されたユーザの意欲状態に関係する応答を、時刻t2の後の時刻t3に、出力部106を介してユーザに提示する。つまり、事象関連電位に基づく判定の応答提示が時刻t3に行われる。
[第1意欲決定部および第2意欲決定部の処理]
図7は、第1意欲決定部102の処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS100)
第1意欲決定部102は、脳波計測部101から事象関連電位の信号波形を受け取る。この信号波形には、脳波が含まれているが、ノイズも含まれていることがある。なお、ノイズ源には、人体外からの機器ノイズ、人体内からの筋電及び/または眼電ノイズ、問題の提示または解答の入力とは関連のない背景脳波等様々なものが考えられる。
(ステップS101)
第1意欲決定部102は、受け取った信号波形に対して特定の周波数の波形情報を抽出するためにノイズ除去処理を行う。例えば、第1意欲決定部102は、信号波形に対して例えば30Hzのローパスフィルタ処理を行うことによって、特定の周波数の波形情報に相当する脳波を抽出する。これにより、ノイズが除去される。
(ステップS102)
次に、第1意欲決定部102は、問題提示部107から、問題をユーザに提示したタイミングを示す情報を受け取る。
(ステップS103)
第1意欲決定部102は、ステップS101でノイズを除去した事象関連電位の信号波形から、ステップS102で受け取った情報によって示されるタイミングを起点として、所定の時間範囲の波形を切り出す。例えば、第1意欲決定部102は、問題提示のタイミングから後の250−500msの波形を切り出しても良い。この切り出された波形が、第1の事象関連電位である。
(ステップS104)
第1意欲決定部102は、ステップS103で切り出された所定の時間範囲の波形に対して電位の平均値を算出する。
(ステップS105)
第1意欲決定部102は、ステップS104で算出された平均電位が閾値以上かどうかを判定する。この閾値の設定は、意欲があるときのテンプレートを用いて行ってもよい。例えば、図1における課題1と課題2を各ユーザが事前に実施し、それぞれの課題に対する10試行分の電位の平均値を算出し、閾値を、それらの課題に対する平均値の中間値として設定しても良い。あるいは、問題を解く過程で蓄積された事象関連電位の履歴データから加算平均された値を、閾値として設定しても良い。この場合、ユーザ個別のテンプレートを作成して用いることによって、識別率が向上し、精度よく意欲の有無を決定できるため、応答提示部108の動作精度が高まり、利便性が向上する。
(ステップS106)
第1意欲決定部102は、ステップS105の判定結果がYESの場合(ステップS105のYES)、第1の意欲が有ると決定する。
(ステップS107)
また、第1意欲決定部102は、ステップS105の判定結果がNOの場合(ステップS105のNO)、第1の意欲が無いと決定する。
図8は、第2意欲決定部103の処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、図7と共通のステップについては説明を省略する。
(ステップS200〜S201)
第2意欲決定部103は、図7に示すステップS100〜S101と同様の処理を実行する。
(ステップS202)
第2意欲決定部103は、取得部105から、ユーザが問題に対する解答を入力したタイミングを示す情報を受け取る。
(ステップS203)
第2意欲決定部103は、ステップS201でノイズを除去した事象関連電位の信号波形から、ステップS202で受け取った情報によって示されるタイミングを起点として、所定の時間範囲の波形を切り出す。例えば、第2意欲決定部103は、問題に対するユーザの解答入力のタイミングから後の250−500msの波形を切り出しても良い。この切り出された波形が、第2の事象関連電位である。
(ステップS204〜S205)
第2意欲決定部103は、ステップS203で切り出された波形に対して、図7に示すステップS104〜S105と同様の処理を実行する。
(ステップS206)
第2意欲決定部103は、ステップS205の判定結果がYESの場合(ステップS205のYES)、第2の意欲が有ると決定する。
(ステップS207)
また、第2意欲決定部103は、ステップS205の判定結果がNOの場合(ステップS205のNO)、第2の意欲が無いと決定する。
[意欲状態]
図9は、実施の形態1における意欲状態判定部104によって判定される意欲状態を示す。意欲状態判定部104は、第1意欲決定部102によって決定された第1の意欲の有無(意欲あり/なし)と、第2意欲決定部103によって決定された第2の意欲の有無(意欲あり/なし)によって、ユーザの意欲状態を判定する。
具体的には、意欲状態判定部104は、第1の意欲が「なし」で、かつ第2の意欲が「なし」の場合に、ユーザの意欲状態を特別な状態(すなわち状態2)と判定する。この状態2は、ある問題に対して問題提示前および解答入力後の両方で意欲がなかった、つまりユーザが問題に取り組む以前から意欲がなく、かつ問題に対しても意欲的に取り組めなかった意欲状態を意味している。実施の形態1においては、この状態2を特別な状態と判定し、それ以外の状態を、通常の状態(すなわち状態1)として判定する。つまり、意欲状態判定部104は、第1の意欲および第2の意欲のうちの少なくとも一方が「あり」の場合に、ユーザの意欲状態を通常状態(すなわち状態1)として判定する。
[意欲状態に対応する応答提示]
図10は、実施の形態1における、各意欲状態に対応する応答提示部108の処理を示す。応答提示部108は、意欲状態判定部104による判定結果に応じて出力部106に表示させる内容を決定する。具体的には、応答提示部108は、意欲状態判定部104による判定結果が状態2であった場合には、出力部106に表示させる内容として、休憩を促すメッセージを決定する。そして、応答提示部108は、休憩を促す表示(すなわちメッセージ)を出力部106に出力させる。このような表示を行うのは、ユーザの意欲状態が状態2の場合、ユーザの意欲が長い時間低下したままになっていると考えられるからである。このような状態2を、意欲欠如状態とも言う。応答提示部108は、休憩を促すメッセージとして、例えば「疲れているので休憩しよう」といった具体的な行動を促すメッセージを決定してもよい。あるいは、応答提示部108は、休憩を促すメッセージとして、「問題にして集中できてないようです」といった意欲状態をユーザに通知するメッセージを決定してもよい。また、応答提示部108は、意欲状態判定部104による判定結果が状態1であった場合には、出力部106に何も表示させない。何も表示させないのは、ユーザの意欲状態が状態1の場合、ユーザが常に意欲を有しているか、提示された問題に取り組む過程でユーザの意欲が変動していると考えられるからである。このような状態1を、意欲欠如状態と区別して通常状態とも言う。
[表示画面の例]
図11は、出力部106によって表示される画面の一例を示す。
出力部106は、問題提示欄601と、応答提示欄602と、解答入力欄603と、正誤提示欄604とを含む画面600を表示する。問題提示欄601には、問題提示部107によって選択された問題が表示される。解答入力欄603には、取得部105によって取得されたユーザの解答が表示される。また、解答入力欄603には、複数の選択肢が表示されていてもよい。この場合には、解答入力欄603には、複数の選択肢のうちの何れか1つが、取得部105によって取得されたユーザの解答として選択され、残りの選択肢と異なる態様で表示される。正誤提示欄604には、表示された問題に対するユーザの解答が正解であったか否かが表示される。応答提示欄602には、応答提示部108によって決定されたメッセージが表示される。例えば、意欲状態判定部104によってユーザの意欲状態が状態2であると判定されると、応答提示欄602には、休憩を促すメッセージとして「そろそろ休憩したら?」というメッセージが表示される。
このように、本実施の形態によると、問題提示前と解答入力後の意欲を組み合せることで、問題提示前からなかった意欲が問題に解答しても回復しない場合に、ユーザに休憩を促すメッセージを表示する。これにより、意欲向上とそれに伴う学習効果の改善を図ることができる。
[学習システムの処理フロー]
図12は、本実施の形態における学習システム1000の処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS300)
出力部106は、問題提示部107の選択した問題を提示する。この時、問題は、図11に示す画面600の問題提示欄601に表示される。
(ステップS301)
第1意欲決定部102は、脳波計測部101によって計測される脳波から、図6に示す問題提示の時刻t1を起点として定められた時間範囲における第1の事象関連電位を抽出する。この場合、例えば、脳波計測部101は、ユーザの脳波を常に計測し、時系列的に記録している。第1意欲決定部102は、この記録された脳波から第1の事象関連電位を抽出する。なお、脳波計測部101は、上述の時間範囲における脳波を第1の事象関連電位として計測し、第1意欲決定部102は、その第1の事象関連電位を抽出することなく脳波計測部101から取得してもよい。
(ステップS302)
次に、第1意欲決定部102は、ステップS301において抽出した第1の事象関連電位に基づき、ステップS300の問題提示に対してユーザの意欲(上述の第1の意欲)があったのかどうかを判定する。この判定は、上述の[意欲の有無の判定方法]にしたがって行われる。
(ステップS303)
次に、ユーザは、画面600における問題提示欄601に表示された問題に対する解答を、その画面600の解答入力欄603に入力する。この解答の入力は、複数の選択肢からの選択であってもよい。このようなユーザによる解答の入力によって、取得部105は、その解答を取得する。
(ステップS304)
第2意欲決定部103は、脳波計測部101によって計測される脳波から、図6に示す解答入力の時刻t2を起点として定められた時間範囲における第2の事象関連電位を抽出する。ステップS301のときと同様、この場合でも、脳波計測部101は、ユーザの脳波を常に計測し、時系列的に記録している。第2意欲決定部103は、この記録された脳波から第2の事象関連電位を抽出する。なお、脳波計測部101は、上述の時間範囲における脳波を第2の事象関連電位として計測し、第2意欲決定部103は、その第2の事象関連電位を抽出することなく脳波計測部101から取得してもよい。
(ステップS305)
次に、第2意欲決定部103は、ステップS304において抽出した第2の事象関連電位に基づき、ステップS303の解答入力後にユーザの意欲(上述の第2の意欲)があったのかどうかを判定する。この判定は、上述の[意欲の有無の判定方法]にしたがって行われる。
(ステップS306)
次に、意欲状態判定部104は、第1意欲決定部102による第1の意欲の有無の決定結果(ステップS302)および第2意欲決定部103による第2の意欲の有無の決定結果(ステップS305)を用いて、ユーザの意欲状態を判定する。つまり、本実施の形態では、意欲状態判定部104は、ユーザの意欲状態が図9に示す状態1および状態2のうちの何れの状態であるかを判定する。
(ステップS307)
応答提示部108は、意欲状態判定部104の判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する応答を選択し出力する。本実施の形態では、応答提示部108は、意欲状態が状態2と判定された場合に、休憩を促すメッセージを選択して出力する。出力された応答は、図6に示す応答提示の時刻t3に、図11に示す画面600における応答提示欄602に表示される。
図13は、本開示の一態様に係る学習方法のフローチャートである。
図12に示すフローチャートでは、学習システム1000に含まれる各構成要素がそれぞれの処理を実行するが、少なくとも1つのプロセッサが本開示の学習方法を実施してもよい。
本開示における学習方法は、少なくとも1つのプロセッサと出力装置とを有する学習システムを用いた学習方法である。そして、この学習方法では、ステップS11〜S16の処理を実行する。
(ステップS11)
少なくとも1つのプロセッサは、出力装置を介してユーザに第1の問題を出力する。この出力装置は、出力部106に相当する装置であって、ディスプレイでもよく、スピーカであってもよい。
(ステップS12)
少なくとも1つのプロセッサは、ユーザの第1の問題に対する解答を取得する。
(ステップS13)
少なくとも1つのプロセッサは、ユーザの脳波を計測する。
(ステップS14)
少なくとも1つのプロセッサは、その脳波に含まれる、第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、ユーザの第1の意欲の有無を判定する。
(ステップS15)
少なくとも1つのプロセッサは、その脳波に含まれる、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、ユーザの第2の意欲の有無を判定する。
(ステップS16)
少なくとも1つのプロセッサは、第1の意欲が無く、かつ、第2の意欲が無い場合に、休憩を促す表示を出力装置に出力させる。
[実施の形態1のまとめ]
本実施の形態における学習システム1000は、ユーザに第1の問題、及び休憩を促す表示を出力する出力部106と、ユーザの第1の問題に対する解答を取得する取得部105と、ユーザの脳波を計測する脳波計測部101と、制御部110とを備える。制御部110は、脳波に含まれる、第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、ユーザの第1の意欲の有無を決定する(a)。さらに、制御部110は、脳波に含まれる、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、ユーザの第2の意欲の有無を決定する(b)。そして、制御部110は、第1の意欲が無く、かつ、第2の意欲が無い場合に、上述の休憩を促す表示を出力部106に出力させる(c)。
第1の意欲が無く、かつ、第2の意欲が無い場合には、ユーザは、第1の問題の提示前から意欲が無く、第1の問題の内容によってもその意欲が向上しない状態、いわゆる意欲欠如状態にあると考えられる。このような意欲欠如状態にあるユーザは、問題の提示と解答を繰り返す学習を継続しても、十分な学習効果を得ることは難しい。そこで、本実施の形態における学習システム1000では、ユーザが意欲欠如状態にある場合には、休憩を促す表示が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、制御部110は、上記(a)において、脳波から、第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位を抽出する(a1)。そして、制御部110は、第1の事象関連電位に基づいて、ユーザの第1の意欲の有無を決定する。また、制御部110は、上記(b)において、脳波から、解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位を抽出する(b1)。そして、制御部110は、第2の事象関連電位に基づいて、ユーザの第2の意欲の有無を決定する。
これにより、脳波計測部101による脳波の計測を継続して実行させ、その計測された脳波を記録しておけば、適切な時間範囲における第1の事象関連電位および第2の事象関連電位を正確に抽出することができる。その結果、第1の意欲および第2の意欲のそれぞれの有無を適切に決定することができ、学習効果をより改善することができる。
また、制御部110は、上記(a1)において、第1の問題が出力された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における第1の事象関連電位を抽出する。さらに、制御部110は、上記(b1)において、解答が取得された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における第2の事象関連電位を抽出する。
これにより、第1の意欲および第2の意欲のそれぞれの有無を適切に決定することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、意欲状態判定部の判定結果を用いて、応答提示部108、問題提示部の動作を切り替える点が、実施の形態1と異なる。提示した問題の内容が原因でユーザの意欲が低下する場合に、実施の形態1では意欲は低下したままである。しかし、本実施の形態では、このような場合に次に提示する問題の難度を切り替えることで意欲向上を可能とする。これにより、解答入力後に意欲がない場合において、問題提示前から意欲がなかった場合だけでなく、問題提示前に意欲があった場合にも、意欲向上を可能とする。これにより、より多くの場合に意欲向上を可能とし、それによって学習効果を改善することができる。
[システム構成]
図14は、実施の形態2における学習システムの機能構成の一例を示す。なお、本実施の形態では、実施の形態1と共通の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態における学習システム1000Aは、実施の形態1における意欲状態判定部104、問題提示部107および応答提示部108の代わりに、意欲状態判定部104a、問題提示部107aおよび応答提示部108aを備える。したがって、本実施の形態では、第1意欲決定部102、第2意欲決定部103、意欲状態判定部104a、問題提示部107a、および応答提示部108aが、制御部110aに含まれる構成要素である。この制御部110aは、実施の形態1の制御部110と同様、例えば少なくとも1つのプロセッサとして構成されている。
[意欲状態判定部104a]
本実施の形態における意欲状態判定部104aは、第1の意欲および第2の意欲のそれぞれの有無に応じて、ユーザの意欲状態が、状態1、状態2および状態3のうちの何れであるかを判定する。なお、実施の形態1における意欲状態判定部104は、ユーザの意欲状態が、通常状態(状態1)および意欲欠如状態(状態2)のうちの何れであるかを判定する。したがって、本実施の形態における意欲状態判定部104aは、実施の形態1における意欲状態判定部104よりもユーザの意欲状態をより詳細に判定する。
[意欲状態]
図15は、実施の形態2における意欲状態判定部104aによって判定される意欲状態を示す。意欲状態判定部104aは、第1意欲決定部102によって決定された第1の意欲の有無(意欲あり/なし)と、第2意欲決定部103によって決定された第2の意欲の有無(意欲あり/なし)によって、ユーザの意欲状態を判定する。
具体的には、意欲状態判定部104aは、第2の意欲が「あり」の場合には、ユーザの意欲状態を状態1と判定する。また、意欲状態判定部104aは、第1の意欲が「なし」で、かつ第2の意欲が「なし」の場合には、ユーザの意欲状態を状態3と判定する。さらに、意欲状態判定部104aは、第1の意欲が「あり」で、かつ第2の意欲が「なし」の場合には、ユーザの意欲状態を状態2と判定する。ここで、状態1は、通常状態、状態2は、意欲低下状態、状態3は、意欲欠如状態と言える。したがって、本実施の形態における意欲状態判定部104aは、通常状態と意欲欠如状態だけでなく、意欲低下状態も判定する。
つまり、本実施の形態では、通常状態と意欲欠如状態を区別して判定する部分は実施の形態1と同じだが、第1の意欲が「あり」で、かつ第2意欲が「なし」の場合の意欲状態(すなわち意欲低下状態)を、通常状態と区別する。意欲低下状態は、ユーザが問題提示前には意欲があったが、問題提示から解答入力までのタイミングで意欲がなくなったことを意味している。すなわち、意欲低下状態は、提示された問題に解答する過程で意欲が低下したことを意味している。
本実施の形態においては、この意欲低下状態になったユーザに対して、提示する問題を切り替えながら、適切な問題を提示できるように制御することでユーザの意欲を向上させる。
[応答提示部108a]
本実施の形態における応答提示部108aは、意欲状態判定部104aの判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する応答を選択し出力する。具体的には、応答提示部108aは、意欲状態判定部104aによってユーザの意欲状態が意欲欠如状態(すなわち状態3)にあると判定されると、休憩を促す表示を出力部106に出力させる。このときには、応答提示部108aは、実施の形態1と同様、ユーザの意欲状態に関係する応答として、休憩を促す表示を選択する。一方、応答提示部108aは、意欲状態判定部104aによってユーザの意欲状態が通常状態または意欲低下状態(すなわち状態1または状態2)にあると判定されると、出力部106に何も出力させない。つまり、出力部106は、画面600の応答提示欄602に何も表示しない。
[問題提示部107a]
本実施の形態における問題提示部107aは、実施の形態1における問題提示部107と同様の機能を有するが、意欲状態判定部104aによって意欲低下状態(すなわち状態2)と判定されると、次に提示する問題の難度を変更する。
具体的には、問題提示部107aは、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、現在の問題(すなわち第1の問題)の難度と異なる難度の問題(すなわち第4の問題)を次の問題として出力させる。また、問題提示部107aは、第2の意欲が有る場合、出力部106に、現在の問題(すなわち第1の問題)の難度と同じ難度の問題(すなわち第5の問題)を次の問題として出力させる。より具体的には、問題提示部107aは、第4の問題を出力させるときには、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照する。そして、問題提示部107aは、第1の問題に対応付けられた難度よりも低い難度または高い難度に対応付らけれた第4の問題を出力させる。また、問題提示部107aは、第5の問題を出力させるときには、そのデータベースを参照する。そして、問題提示部107aは、第1の問題に対応付けられた難度と同じ難度に対応付らけれた第5の問題を出力させる。なお、データベースは複数の問題と複数の難度情報を含み、複数の問題と複数の難度情報は1対1対応してもよい。複数の問題に含まれる問題i(1≦i≦n、i、nは自然数)と複数の難度情報に含まれる難度情報iが対応する場合、難度情報iは問題iの難度を示す。難度情報iは、自然数であってもよく、難度情報iが自然数の場合、難度情報iが示す数値が小さいほど、対応する問題iの難度が高い、すなわち問題が難しいことを示してもよい。難度情報iの決定は、例えば、データベースに難度情報iを記録する前に問題iの作成者が決定してもよい。他の実施の形態で示されるデータベースが上記したデータベースの構造を有してもよい。他の実施の形態で示されるデータベースの難度情報の決定方法が、上記した難度情報の決定方法と同じであってもよい。
なお、このデータベースは、学習システム1000Aまたは端末装置100に備えられていてもよく、学習システム1000Aの外部にあるサーバに備えられていてもよい。問題提示部107aがこのデータベースを含んでもよい。データベースはメモリに含まれてもよい。サーバにデータベースが備えられている場合には、問題提示部107aは、例えばインターネットなどを介してそのサーバのデータベースを参照する。
このように、本実施の形態における学習システム1000Aは、実施の形態1における学習システム1000と異なり、意欲状態判定部104aによって判定された意欲状態に基づいて応答提示部108aと問題提示部107aの動作を制御する。すなわち、意欲状態判定部104aは、第1意欲決定部102及び第2意欲決定部103の決定結果に応じてユーザの意欲状態を判定し、その判定結果を問題提示部107aと応答提示部108aに通知する。問題提示部107aと応答提示部108aは、意欲状態判定部104aから通知されたユーザの意欲状態に応じて問題または応答を生成する。
[意欲状態に対応する応答提示および問題提示]
図16は、実施の形態2における、各意欲状態に対応する問題提示部107aおよび応答提示部108aの処理を示す。
問題提示部107aおよび応答提示部108aは、意欲状態判定部104aの判定結果に応じて出力部106に表示させる内容を決定する。
具体的には、応答提示部108aは、意欲状態判定部104aによる判定結果が状態1または2の場合、出力部106に何も表示させない。何も表示させないのは、ユーザの意欲状態が状態1または状態2の場合には、提示された問題の内容に対してユーザが意欲を有しているか、提示された問題に解答する過程でユーザの意欲が一時的に低下していると考えられるからである。このような状態1を、通常状態とも言い、状態2を、意欲低下状態とも言う。
一方、応答提示部108aは、意欲状態判定部104aによる判定結果が状態3の場合には、実施の形態1と同じく、休憩を促す表示(すなわちメッセージ)を出力部106に出力させる。このような表示を行うのは、ユーザの意欲状態が状態3の場合には、ユーザの意欲が長い時間低下したままになっていると考えられるからである。このような状態3を、意欲欠如状態とも言う。
問題提示部107aは、意欲状態判定部104aによる判定結果が状態1の場合、次の問題として現在の問題と同じ難度に対応付けられた問題を選定する。同じ難度に対応付けられた問題を選定するのは、ユーザの意欲状態が状態1の場合には、ユーザが問題に意欲的に取り組めていると考えられるからである。
問題提示部107aは、意欲状態判定部104aによる判定結果が状態2の場合、次の問題として現在の問題と属性が異なる問題を選択する。ここで属性は、問題の難度である。なお、この属性は、問題の教科または単元等であっても良い。例えば、問題提示部107aは、現在の問題に対応付けられた難度よりも簡単な(低い)難度に対応付けられた問題と難しい難度に対応付けられた問題とを50%の確率で選択する。現在の問題に対応付けられた難度と異なる難度に対応付けられた問題を選択するのは、ユーザの意欲状態が状態2の場合には、ユーザは問題提示前には意欲を有していたが、提示した問題の内容が適切でなかったことが原因でその意欲が低下したと考えられるからである。
問題提示部107aは、意欲状態判定部104aによる判定結果が状態3の場合、次の問題を提示しない。問題を提示しないのは、ユーザの意欲状態が状態3の場合には、問題を解く全過程を通じてユーザの意欲がないと考えられるからである。
このように本実施の形態によると、ユーザが解答入力時に意欲がないと検出された場合に、問題提示時の意欲の有無によって、問題提示以前から意欲が低下していたのか、提示された問題の内容によって意欲が低下したのか判定することができる。つまり、状態2と状態3とを区別してユーザの意欲状態を判定することができる。そして、本実施の形態では、問題提示前から意欲が低下していた場合には休憩を促し、提示した問題の内容によって意欲が低下した場合は、次に提示する問題の難度を変更する。これらの制御によって、ユーザの意欲を向上させることができ、学習効果を改善することができる。
[学習システムの処理フロー]
図17は、実施の形態2における学習システム1000Aの処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS300〜S305)
学習システム1000Aは、実施の形態1における学習システム1000と同様に、ステップS300〜S305の処理を実行する。
(ステップS306a)
次に、意欲状態判定部104aは、第1意欲決定部102による第1の意欲の有無の決定結果(ステップS302)および第2意欲決定部103による第2の意欲の有無の決定結果(ステップS305)を用いて、ユーザの意欲状態を判定する。つまり、本実施の形態では、意欲状態判定部104aは、ユーザの意欲状態が図15に示す状態1、状態2および状態3のうちの何れの状態であるかを判定する。
(ステップS307a)
応答提示部108aは、意欲状態判定部104aの判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する応答を選択し出力する。本実施の形態では、応答提示部108aは、意欲状態が状態3と判定された場合に、休憩を促すメッセージを選択して出力する。出力された応答は、図6に示す応答提示の時刻t3に、図11に示す画面600における応答提示欄602に表示される。
(ステップS308)
問題提示部107aは、意欲状態判定部104aによるユーザの意欲状態の判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する次に提示する問題を選択し出力する。例えば、問題提示部107aは、ユーザの意欲状態が状態2と判定された場合には、ステップS300で提示された問題に対応付けられた難度と異なる難度に対応付けられた問題を選択して出力する。出力された問題は、図11に示す画面600における問題提示欄601の現在の問題に代わって表示される。
[実施の形態2のまとめ]
本実施の形態では、制御部110aは、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題を出力させる。また、制御部110aは、第2の意欲が有る場合、出力部106に、第1の問題の難度と同じ難度の第5の問題を出力させる。なお、第1の問題は、現在の問題であり、第4または第5の問題は、次の問題である。
このように、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲な無い場合、すなわち、ユーザが意欲低下状態にある場合には、第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲が回復する可能性を高めることができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。また、第2の意欲が有る場合は、ユーザは、いわゆる通常状態である。つまり、第1の問題の提示前にあった意欲が、第1の問題の内容によって低下することなく持続されていると考えられる。あるいは、第1の問題の提示前になかった意欲が、第1の問題の内容によって回復したと考えられる。したがって、第1の問題の難度はユーザの意欲を維持または回復に相応しい難度である。そこで、本実施の形態における学習システム1000Aでは、ユーザが通常状態にある場合には、第1の問題と同じ難度の第5の問題が出力される。これにより、通常状態のユーザの意欲を維持または回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
具体的には、制御部110aは、第4の問題の出力において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、第1の問題に対応付けられた難度よりも低い難度または高い難度に対応付らけれた第4の問題を出力させる。また、制御部110aは、第5の問題の出力において、そのデータベースを参照して、第1の問題に対応付けられた難度と同じ難度に対応付らけれた第5の問題を出力させる。
これにより、第1の問題の難度と異なる難度の第4の問題を適切に出力することができるとともに、第1の問題の難度と同じ難度の第5の問題を適切に出力することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、取得部105によって取得された解答の正誤を、次の問題の選択に利用する点が、実施の形態2とは異なる。具体的には、問題の提示前に第1の意欲があると判定され、かつ、解答入力後に第2の意欲がないと判定された場合に、ユーザの解答が正解であった場合には、次の問題としてより難しい問題を選択する。逆に、ユーザの解答が不正解であった場合には、次の問題としてより簡単な問題を選択する。つまり、本実施の形態では、提示された問題の内容によってユーザの意欲が低下した場合には、提示した問題の難度が不適切であるため、次の問題として適切な難度の問題を提示する。これにより、ユーザの意欲の向上を促し、それによって学習効果を改善することができる。
[システム構成]
図18は、本実施の形態における学習システムの機能構成の一例を示す。なお、本実施の形態では、実施の形態1または2と共通の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態における学習システム1000Bは、実施の形態2における問題提示部107aの代わりに、問題提示部107bを備え、さらに、正誤判定部109を備える。したがって、本実施の形態では、第1意欲決定部102、第2意欲決定部103、意欲状態判定部104a、問題提示部107b、応答提示部108a、および正誤判定部109が、制御部110bに含まれる構成要素である。この制御部110bは、実施の形態1の制御部110と同様、例えば少なくとも1つのプロセッサとして構成されている。
[正誤判定部109]
正誤判定部109は、取得部105によって取得された解答が正解であるか否かを判定する。具体的には、正誤判定部109は、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、その取得された解答が正解であるか否かを判定する。そして、正誤判定部109は、その判定結果を問題提示部107bに通知する。
なお、このデータベースは、学習システム1000Bまたは端末装置100に備えられていてもよく、学習システム1000Bの外部にあるサーバに備えられていてもよい。サーバにデータベースが備えられている場合には、正誤判定部109は、例えばインターネットなどを介してそのサーバのデータベースを参照する。
[問題提示部107b]
問題提示部107bは、正誤判定部109から通知される、解答の正誤の判定結果を取得する。この問題提示部107bは、実施の形態2における問題提示部107aと同様の機能を有するが、次に提示する問題の難度を変更するときには、正誤判定部109から通知される正誤の判定結果に基づいて、その難度を変更する。つまり、問題提示部107bは、意欲状態判定部104aから通知されるユーザの意欲状態の判定結果し、正誤判定部109から通知される正誤の判定結果にも基づいて、次に提示する問題の難度を変更する。
具体的には、問題提示部107bは、取得部105によって取得された解答が正解であり、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、第1の問題よりも難しい第2の問題を出力させる。この第1の問題は、取得部105によって取得された解答に対応する問題であって、現在の問題である。第2の問題は、その現在の問題よりも難しい、次に提示する問題である。また、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合は、ユーザの意欲状態が状態2、すなわち意欲低下状態と判定された場合である。
より具体的には、問題提示部107bは、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、第1の問題に対応付らけれた難度よりも高い難度に対応付らけれた第2の問題を出力させる。
なお、このデータベースは、学習システム1000Bまたは端末装置100に備えられていてもよく、学習システム1000Bの外部にあるサーバに備えられていてもよい。問題提示部107bがこのデータベースを含んでもよい。データベースはメモリに含まれてもよい。サーバにデータベースが備えられている場合には、問題提示部107bは、例えばインターネットなどを介してそのサーバのデータベースを参照する。
一方、問題提示部107bは、取得部105によって取得された解答が不正解であり、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、第1の問題よりも簡単な第3の問題を出力させる。第3の問題は、第1の問題である現在の問題よりも簡単な、次に提示する問題である。
より具体的には、問題提示部107bは、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されている上述のデータベースを参照して、第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度に対応付らけれた第3の問題を出力させる。
このように、問題提示部107bは、意欲状態判定部104aから通知されるユーザの意欲状態の判定結果し、正誤判定部109から通知される解答の正誤の判定結果も利用して、次に提示する問題の難度を変更する。
[意欲状態に対応する応答提示および問題提示]
図19は、実施の形態3における、各意欲状態に対応する問題提示部107bおよび応答提示部108aの処理を示す。
本実施の形態では、実施の形態2と異なり、問題提示部107bは、意欲状態判定部104aによって判定されたユーザの意欲状態が状態2である場合には、正誤判定部109の判定結果に基づいて、次に提示される問題の難易を切り替える。なお、意欲状態判定部104aによって判定されたユーザの意欲状態が状態1または状態3である場合には、問題提示部107bは、実施の形態2の問題提示部107aと同様の処理を実行する。
具体的には、ユーザの意欲状態が状態2、すなわち意欲低下状態と判定され、かつ、正誤判定部109の判定結果が正解であった場合には、問題提示部107bは、次に提示される問題としてより難しい問題を、出力部106を介して提示する。なお、この難しい問題は、上述の第2の問題に相当する。難し問題を提示するのは、現在の問題(上述の第1の問題に相当)が簡単すぎたために、ユーザの意欲が低下したと考えられるからである。一方、ユーザの意欲状態が状態2、すなわち意欲低下状態と判定され、かつ、正誤判定部109の判定結果が不正解であった場合には、問題提示部107bは、次に提示される問題としてより簡単な問題を、出力部106を介して提示する。なお、この簡単な問題は、上述の第3の問題に相当する。簡単な問題を提示するのは、現在の問題(上述の第1の問題に相当)が難しすぎたために、ユーザの意欲が低下したと考えられるからである。
[学習システムの処理フロー]
図20は、本実施の形態における学習システム1000Bの処理を示すフローチャートである。
(ステップS300〜S305)
学習システム1000Bは、実施の形態1または2における学習システム1000、1000Aと同様に、ステップS300〜S305の処理を実行する。
(ステップS309)
正誤判定部109は、ステップS303で取得されたユーザの解答が正解か否かを判定する。
(ステップS306a)
次に、意欲状態判定部104aは、第1意欲決定部102による第1の意欲の有無の決定結果(ステップS302)および第2意欲決定部103による第2の意欲の有無の決定結果(ステップS305)を用いて、ユーザの意欲状態を判定する。つまり、本実施の形態では、意欲状態判定部104aは、ユーザの意欲状態が図15に示す状態1、状態2および状態3のうちの何れの状態であるかを判定する。
(ステップS307a)
応答提示部108aは、意欲状態判定部104aの判定結果に基づいて、ユーザの意欲状態に関係する応答を選択し出力する。本実施の形態では、応答提示部108aは、意欲状態が状態3と判定された場合に、休憩を促すメッセージを選択して出力する。出力された応答は、図6に示す応答提示の時刻t3に、図11に示す画面600における応答提示欄602に表示される。
(ステップS308b)
問題提示部107bは、意欲状態判定部104aによるユーザの意欲状態の判定結果と、正誤判定部109による解答の正誤の判定結果とに基づいて、ユーザの意欲状態に関係する次に提示する問題を選択し出力する。例えば、問題提示部107bは、ユーザの意欲状態が状態2と判定され、かつ、ユーザの解答が正解と判定された場合には、ステップS300で提示された問題に対応付けられた難度よりも難しい難度に対応付けられた問題を選択して出力する。一方、問題提示部107bは、ユーザの意欲状態が状態2と判定され、かつ、ユーザの解答が不正解と判定された場合には、ステップS300で提示された問題に対応付けられた難度よりも低い難度に対応付けられた問題を選択して出力する。上述のように出力された問題は、図11に示す画面600における問題提示欄601の現在の問題に代わって表示される。
[実施の形態3のまとめ]
本実施の形態では、制御部110bは、取得された解答が正解であるか否かを判定する。そして、制御部110bは、取得された解答が正解であり、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、第1の問題よりも難しい第2の問題を出力させる。なお、第1の問題は、現在の問題であり、第2の問題は、現在の問題よりも難しい次の問題である。
第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合には、ユーザは、いわゆる意欲低下状態である。つまり、第1の問題の提示前にあった意欲が、その第1の問題の内容によって低下したと考えられる。この意欲が低下した原因としては、第1の問題の難度が高かったこと、あるいは、第1の問題の難度が低かったことがあげられる。しかし、ユーザの解答が正解であれば、その原因は、第1の問題の難度が低かったことに限定することができる。そこで、本実施の形態における学習システム1000Bでは、ユーザが意欲低下状態にあって、解答が正解である場合には、第1の問題よりも難しい第2の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、本実施の形態では、制御部110bは、取得された解答が正解であるか否かを判定する。そして、制御部110bは、取得された解答が不正解であり、第1の意欲が有り、かつ、第2の意欲が無い場合、出力部106に、第1の問題よりも簡単な第3の問題を出力させる。なお、第1の問題は、現在の問題であり、第3の問題は、現在の問題よりも簡単な次の問題である。
ユーザが意欲低下状態であって、ユーザの解答が不正解であれば、その原因は、第1の問題の難度が高かったことに限定することができる。そこで、本実施の形態における学習システム1000Bでは、ユーザが意欲低下状態にあって、解答が不正解である場合には、第1の問題よりも簡単な第3の問題が出力される。これにより、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
また、本実施の形態では、制御部110bは、解答が正解であるか否かの判定では、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、取得された解答が正解であるか否かを判定する。そして、制御部110bは、第2の問題の出力では、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、第1の問題に対応付らけれた難度よりも高い難度に対応付らけれた第2の問題を出力させる。
これにより、解答が正解であるか否かを適切に判定することができるとともに、第1の問題の難度よりも高い難度の第2の問題を適切に出力することができる。
また、本実施の形態では、制御部110bは、解答が正解であるか否かの判定では、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、取得された解答が正解であるか否かを判定する。そして、制御部110bは、第3の問題の出力では、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度に対応付らけれた第3の問題を出力させる。
これにより、解答が正解であるか否かを適切に判定することができるとともに、第1の問題の難度よりも低い難度の第3の問題を適切に出力することができる。
このように、本実施の形態によると、ユーザが解答入力後に意欲がないと決定された場合、問題提示以前から意欲が無いのか、提示された問題の内容によって意欲が低下したのかを判定し、問題提示前から意欲が無い場合には、休憩を促す。さらに、本実施の形態では、提示した問題の内容によって意欲が低下した場合は、入力した解答が正解であったかどうかという情報を利用する。その結果、本実施の形態では、解答が正解であった場合には、次の問題をより難しい問題に、解答が不正解であった場合には、次の問題をより簡単な問題に変更する。このように、ユーザの意欲が低下した原因を推定し、その原因に基づいた制御を行うことで、ユーザの意欲を向上させることができ、その結果、学習効果を改善することができる。
なお、「背景技術」の欄において従来の学習システムとして記載された特許文献1の学習制御装置または特許文献2のサービス提供システムでは、解答入力方法から推定されたユーザの理解度に対して出題方法を切り替えている。しかし、学習効果の改善にはユーザの理解度だけでは不十分である。例えば、ユーザの意欲が低い状況で解答が不正解だった場合に、類似の問題の出題を繰り返し提示してもユーザの意欲は向上しない。さらに、ユーザの意欲低下が発生する原因はひとつとは限らないため、ユーザの意欲が低下した原因を推定し、推定された原因に応じてユーザへの働きかけを行う必要がある。本実施の形態では、学習時の意欲状態を推定し、推定結果に基づいてユーザへのフィードバックを変更することで学習効果を改善することができる。
[本開示のまとめ]
このように、本開示の一態様に係る学習システムでは、ユーザが意欲欠如状態にある場合には、休憩を促す表示が出力されため、ユーザの意欲を回復することができ、その結果、学習効果の改善を図ることができる。
(その他の実施の形態)
上記実施の形態1〜3における学習システムは、端末装置と脳波計200から構成されているが、本開示の学習システムは、このような構成に限らない。
図21に、本開示における学習システムの外観構成の他の例を示す。
この例では、学習システム1000Cは、脳波計200と、端末装置100Cと、サーバ2005とを備える。端末装置100Cとサーバ2005とは、無線装置2003およびインターネット2004を介して通信することによって、上記実施の形態1〜3の端末装置100として機能する。この場合、端末装置100Cは、端末装置100が備える複数の構成要素のうちの少なくとも1つを備え、サーバ2005が残りの構成要素を備えてもよい。例えば、端末装置100Cは、取得部105および出力部106を備え、サーバ2005が制御部110、110aまたは110bを備えてもよい。このような学習システム1000Cであっても、上記実施の形態1〜3における学習システムと同様の学習方法を行うことができる。
つまり、図21に示す例では、学習方法の処理は、端末装置100Cに閉じておらず、端末装置100Cとサーバ2005とが、無線装置2003およびインターネット2004を経由して通信しながら、学習方法に含まれる各種の処理を実行する。
また、本開示において、ユニット、装置、部材又は部の全部又は一部、又は図4、図5、図14及び図18に示されるブロック図の機能ブロックの全部又は一部は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSI(large scale integration)を含む一つ又は複数の電子回路によって実行されてもよい。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIまたはICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)、若しくはULSI(ultra large scale integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array (FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、ユニット、装置、部材又は部の全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つ又は複数のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが処理装置(processor)によって実行されたときに、そのソフトウエアで特定された機能が処理装置(processor)および周辺装置によって実行される。システム又は装置は、ソフトウエアが記録されている一つ又は複数の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェース、を備えていても良い。
また、上記各実施の形態における制御部110、110aまたは110bは、プロセッサとメモリとを有し、メモリには、図7、図8、図12、図13、図17または図20に示すフローチャートの各ステップを実行するためのプログラムが記憶されていてもよい。この場合、プロセッサは、そのメモリに記憶されているプログラムを実行する。
本開示は、例えば、画面表示や画面入力といった複数の入出力動作を持つ端末装置などを用いた学習システムに適用することができ、ユーザの学習効率の向上に有効である。
100、100C 端末装置
101 脳波計測部
102 第1意欲決定部
103 第2意欲決定部
104、104a 意欲状態判定部
105 取得部
106 出力部
107、107a、107b 問題提示部
108、108a 応答提示部
109 正誤判定部
110、110a、110b 制御部
200 脳波計
301 バス
303 表示装置
304 CPU
305 ROM
306 プログラム
307 RAM
1000、1000A、1000B、1000C 学習システム

Claims (22)

  1. ユーザに第1の問題、及び休憩を促す表示を出力する出力部と、
    前記ユーザの前記第1の問題に対する解答を取得する取得部と、
    前記ユーザの脳波を計測する脳波計測部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    (a)前記脳波に含まれる、前記第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、
    (b)前記脳波に含まれる、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定し、
    (c)前記第1の意欲が無く、かつ、前記第2の意欲が無い場合に、前記休憩を促す表示を前記出力部に出力させる、
    学習システム。
  2. 前記制御部は、
    前記(a)において、
    (a1)前記脳波から、前記第1の問題が出力された時点を起点とする前記第1の事象関連電位を抽出し、
    (a2)前記第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、
    前記(b)において、
    (b1)前記脳波から、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位を抽出し、
    (b2)前記第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定する、
    請求項1に記載の学習システム。
  3. 前記制御部は、
    前記(a1)において、前記第1の問題が出力された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第1の事象関連電位を抽出する、
    請求項2に記載の学習システム。
  4. 前記制御部は、
    前記(b1)において、前記解答が取得された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第2の事象関連電位を抽出する、
    請求項2に記載の学習システム。
  5. さらに、前記制御部は、
    (d)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    (e1)前記取得された解答が正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (f1)前記出力部に、前記第1の問題よりも難しい第2の問題を出力させる、
    請求項1に記載の学習システム。
  6. さらに、前記制御部は、
    (d)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    (e2)前記取得された解答が不正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (f2)前記出力部に、前記第1の問題よりも簡単な第3の問題を出力させる、
    請求項1に記載の学習システム。
  7. 前記制御部は、
    前記(d)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    前記(f1)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも高い難度に対応付らけれた前記第2の問題を出力させる、
    請求項5に記載の学習システム。
  8. 前記制御部は、
    前記(d)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    前記(f2)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度に対応付らけれた前記第3の問題を出力させる、
    請求項6に記載の学習システム。
  9. さらに、前記制御部は、
    (g)前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (h)前記出力部に、前記第1の問題と異なる難度の第4の問題を出力させ、
    (i)前記第2の意欲が有る場合、
    (j)前記出力部に、前記第1の問題と同じ難度の第5の問題を出力させる
    請求項1に記載の学習システム。
  10. 前記制御部は、
    前記(h)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度または高い難度に対応付らけれた前記第4の問題を出力させ、
    前記(j)において、前記データベースを参照して、前記出力部に、前記第1の問題に対応付らけれた難度と同じ難度に対応付らけれた前記第5の問題を出力させる、
    請求項9に記載の学習システム。
  11. 前記制御部は、プロセッサとメモリとを有し、
    前記メモリには、前記(a)〜前記(c)を実行するためのプログラムが記憶されており、
    前記プロセッサは、前記メモリに記憶されているプログラムを実行する、
    請求項1に記載の学習システム。
  12. 少なくとも1つのプロセッサと出力装置とを有する学習システムを用いた学習方法であって、
    前記少なくとも1つのプロセッサは、
    (k1)前記出力装置を介してユーザに第1の問題を出力し、
    (k2)前記ユーザの前記第1の問題に対する解答を取得し、
    (k3)前記ユーザの脳波を計測し、
    (k4)前記脳波に含まれる、前記第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、
    (k5)前記脳波に含まれる、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定し、
    (k6)前記第1の意欲が無く、かつ、前記第2の意欲が無い場合に、休憩を促す表示を前記出力装置に出力させる、
    学習方法。
  13. 前記少なくとも1つのプロセッサは、
    前記(k4)において、前記脳波から、前記第1の問題が出力された時点を起点とする前記第1の事象関連電位を抽出し、前記第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、
    前記(k5)において、前記脳波から、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位を抽出し、前記第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定する、
    請求項12に記載の学習方法。
  14. 前記少なくとも1つのプロセッサは、
    前記(k4)において、前記第1の問題が出力された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第1の事象関連電位を抽出する、
    請求項13に記載の学習方法。
  15. 前記少なくとも1つのプロセッサは、
    前記(k5)において、前記解答が取得された時点を起点として、250msec以上500msec以下の時間範囲における前記第2の事象関連電位を抽出する、
    請求項13に記載の学習方法。
  16. さらに、前記少なくとも1つのプロセッサは、
    (k6)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    (k7)前記取得された解答が正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (k8)前記出力装置に、前記第1の問題よりも難しい第2の問題を出力させる、
    請求項12に記載の学習方法。
  17. さらに、前記少なくとも1つのプロセッサは、
    (k6)前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    (k9)前記取得された解答が不正解であり、前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (k10)前記出力装置に、前記第1の問題よりも簡単な第3の問題を出力させる、
    請求項12に記載の学習方法。
  18. 前記少なくとも1つのプロセッサは、
    前記(k6)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    前記(k8)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも高い難度に対応付らけれた前記第2の問題を出力させる、
    請求項16に記載の学習方法。
  19. 前記少なくとも1つのプロセッサは、
    前記(k6)において、問題の正解と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記取得された解答が正解であるか否かを判定し、
    前記(k10)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力装置に、前記第1の問題に対応付らけれた難度よりも低い難度に対応付らけれた前記第3の問題を出力させる、
    請求項17に記載の学習方法。
  20. さらに、前記少なくとも1つのプロセッサは、
    (k11)前記第1の意欲が有り、かつ、前記第2の意欲が無い場合、
    (k12)前記出力装置に、前記第1の問題と異なる難度の第4の問題を出力させ、
    (k13)前記第2の意欲が有る場合、
    (k14)前記出力装置に、前記第1の問題と同じ難度の第5の問題を出力させる
    請求項12に記載の学習方法。
  21. 前記(k12)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記第1の問題の難度よりも低い難度または高い難度に対応付らけれた前記第4の問題を出力させ、
    前記(k14)において、問題の難度と対応付けられた複数の問題が記憶されているデータベースを参照して、前記出力装置に、前記第1の問題に対応付らけれた難度と同じ難度に対応付らけれた前記第5の問題を出力させる、
    請求項20に記載の学習方法。
  22. 学習方法を実行するためのコンピュータプログラムであって、
    (k1)出力装置を介してユーザに第1の問題を出力し、
    (k2)前記ユーザの前記第1の問題に対する解答を取得し、
    (k3)前記ユーザの脳波を計測し、
    (k4)前記脳波に含まれる、前記第1の問題が出力された時点を起点とする第1の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第1の意欲の有無を決定し、
    (k5)前記脳波に含まれる、前記解答が取得された時点を起点とする第2の事象関連電位に基づいて、前記ユーザの第2の意欲の有無を決定し、
    (k6)前記第1の意欲が無く、かつ、前記第2の意欲が無い場合に、休憩を促す表示を前記出力装置に出力させる、
    ことをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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