JP6771118B1 - 風力発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】機外への油の流出を抑制できる風力発電機を提供することを目的とする。【解決手段】タワー110と、タワー110の上部にタワー110の中心軸O1周りに回動可能に設けられたナセル120と、ナセル120の前方に中心軸O1に直交する軸周りに回転可能に設けられたハブ130と、ハブ130に設けられた少なくとも1本のブレード140と、を備え、ハブ130は、ブレード140が取り付けられるハブ本体部131と、ハブ本体部131の背面側から突出する嵌込凸部132と、を備え、ナセル120の前方には開口部125を有する嵌込部124が設けられ、嵌込凸部132が開口部125から嵌込部124に嵌め込まれている、風力発電機100。【選択図】図1

Description

本発明は、風力発電機に関する。
再生可能エネルギーの主力電源化に向けて太陽光発電や風力発電の開発が促進されている。なかでも風力発電は、陸上から洋上へと開発エリアがシフトし、開発が加速されることが予想される。洋上での風力発電は、過酷な自然環境のなかでの運用であり、アクセスも困難であるため、合理的かつ効率的に風力発電機を運用及び保守することが求められる。
風力発電機の運用及び保守においては、油流出の抑制が特に重要である。風力発電機では、ハブやナセル内において、ブレードの油圧操作用の操作油、増速機の潤滑油、油入変圧器の絶縁油等が使用されている。洋上での風力発電は機器が大型化する傾向にあり、使用される油量も多い。機器が損傷して油が漏洩した場合、油が風力発電機外まで流出すると環境を汚染する問題があり、また洋上では油の回収も困難である。
特許文献1には、油流出を抑制する機構として、ナセルが備えるナセルカバーとタワーとの隙間を塞ぐようにシール部材を設け、さらにその上方にシールカバーを配置し、シールカバーよりも低位置にオイル貯留部を設けることが開示されている。特許文献2には、ハブを貫通するようにハブの回転中心軸に沿って延在する支持軸を含む静止部によって支持される機器からの漏出オイル又は固形ごみを受ける受け部を、ハブを含む回転可能に構成された回転部に支持されるように設けることが開示されている。
特開2015−222070号公報 特開2015−140655号公報
しかし、特許文献1、2のような従来の機構では、油を使用する機器から油が漏洩した場合に、ナセルとハブとの隙間から油が流出することを十分に抑制することが困難である。
本発明は、機外への油の流出を抑制できる風力発電機を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]タワーと、前記タワーの上部に前記タワーの中心軸周りに回動可能に設けられたナセルと、前記ナセルの前方に前記中心軸に直交する軸周りに回転可能に設けられたハブと、前記ハブに設けられた少なくとも1本のブレードと、を備え、
前記ハブは、前記ブレードが取り付けられるハブ本体部と、前記ハブ本体部の背面側から突出する嵌込凸部と、を備え、
前記ナセルの前方には開口部を有する嵌込部が設けられ、
前記嵌込凸部が前記開口部から前記嵌込部に嵌め込まれている、風力発電機。
[2]前記ナセルの底部における前記嵌込部の先端部寄りに、前記開口部から離れるにつれて高さが低くなる傾斜部が設けられている、[1]に記載の風力発電機。
本発明によれば、機外への油の流出を抑制できる風力発電機を提供できる。
本発明の一実施形態の風力発電機の概略構成を示した断面図である。 図1の風力発電機のタワーとナセルの接続部付近を拡大した断面図である。 図1の風力発電機のハブとナセルの接続構造を示した断面図である。 本発明の他の実施形態のハブとナセルの接続部を拡大した断面図である。 本発明の他の実施形態のハブとナセルの接続部を拡大した断面図である。 本発明の他の実施形態のハブとナセルの接続部を拡大した断面図である。 本発明の風力発電機の他の例のタワーとナセルの接続部付近を拡大した断面図である。 従来の風力発電機の概略構成を示した断面図である。
以下、本発明の風力発電機の一例について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において例示される図の寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の風力発電機100は、タワー110と、ナセル120と、ハブ130と、少なくとも1本のブレード140と、を備えている。ナセル120は、タワー110の上部にタワー110の中心軸O1周りに回動可能に設けられている。ハブ130は、ナセル120の前方に、中心軸O1に直交する軸周りに回転可能に設けられている。ハブ130には少なくとも1本のブレード140が設けられている。
タワー110の中心軸O1は、鉛直方向と一致している。
風力発電機100は、ハブ130及びナセル120の内部に、ブレード140及びハブ130の回転エネルギーを用いて発電を行うように構成された発電機(不図示)を備えている。発電機は、特に限定されず、公知のものを採用できる。発電機には、油圧トランスミッションを用いてもよく、ギヤ式の増速機を用いてもよい。
タワー110は、陸上又は洋上に立設される。風力発電機100では、タワー110の上部でナセル120を回動させることで、ブレード140が設けられた前方のハブ130を風上に向けることができる。ブレード140が風を受けると、ブレード140とともにハブ130が回転し、その回転エネルギーによって発電機で発電される。
ハブ130に取り付けられるブレード140の数は、特に限定されず、例えば、3本とすることができる。ハブ130に複数のブレード140が取り付けられる場合、それら複数のブレード140は、ハブ130を正面視したときに等角度間隔で放射状に取り付けられることが好ましい。
ブレード140の形状及び寸法は、特に限定されず、適宜設定できる。
図8に示すように、従来の風力発電機200では、ハブ230がナセル220の前方に回転可能に設けられるため、構造的にハブ230とナセル220との接続部には隙間260が形成される。また、通常ハブ230内には、ブレード操作機構が故障した場合等にブレードを緊急に閉鎖させるため、アキュムレータを用いた油圧の操作機構が設けられる。そのため、ハブ230内では機器の損傷等によって油が漏洩し、ハブ230とナセル220の隙間260から油が機外に流出し、環境を汚染するおそれがある。また風力発電機200外に流出した油の回収は困難である。
このことから、風力発電機100でも、ハブ130とナセル120との接続構造は、ハブ130内で機器から漏出した油を機外に流出させない構造とすることが重要である。
図1及び図3に示すように、本実施形態のハブ130は、少なくとも1本のブレード140が取り付けられる半球状のハブ本体部131と、ハブ本体部131の背面側から突出する円筒状の嵌込凸部132とを備えている。嵌込凸部132におけるハブ本体部131と反対側は開口している。
ナセル120の前方にはハブ130の嵌込凸部132を嵌め込むための嵌込部124が設けられている。嵌込部124の前面は円形状に開口した開口部125が形成されている。ハブ130の嵌込凸部132がナセル120の開口部125から嵌込部124に嵌め込まれることで、ハブ130がナセル120の前方に回転可能に接続されている。
本実施形態では、ハブ130の嵌込凸部132がナセル120の嵌込部124に嵌め込まれる構成であるため、ナセル120とハブ130の接続部の下側部分では、嵌込部124の先端部124aよりも上側に嵌込凸部132の先端部132aが位置している。これにより、たとえハブ130内において機器から油が漏洩しても、その油は嵌込凸部132をつたってナセル120内へと流れていくため、ハブ130とナセル120の隙間から油が流出することが抑制される。
このように、本実施形態では、油の機外への流出によって環境が汚染されることを抑制することができる。また、機外に流出した油を回収する必要がないため、風力発電機100は特に洋上での風力発電において有利である。
この例では、ナセル120の底部121における嵌込部124の先端部124a寄りに、前面の開口部125から離れるにつれて高さが低くなる傾斜部126が設けられている。ハブ130の嵌込凸部132の背面側の先端は、ナセル120の底部121における嵌込部124の先端部124aと傾斜部126との境界よりも背面側に位置している。このような傾斜部126が設けられることで、ハブ130からナセル120内に油が流れてきた場合に、その油がナセル120の開口部125側に逆流することが抑制される。そのため、ハブ130とナセル120の隙間から油が流出することをより安定して抑制することができる。
図4に示すように、ナセル120の傾斜部126は、ナセル120の内側から前面の開口部125を見たときに反り返るように形成されていてもよい。
傾斜部126の傾斜角度及び高さは、ハブ130とナセル120の隙間からの油の流出を抑制する観点から適宜設定すればよい。例えば、ナセル120の底部121における傾斜部126の背面側の上面に対する傾斜部126の上面の傾斜角度θ(図4)は、30°以上120°以下とすることができる。なお、傾斜部126の傾斜角度θを90°として段差を設けてもよい。
ハブ130の嵌込凸部132の背面側の先端と、ナセル120の底部121における嵌込部124の先端部124aと傾斜部126との境界との水平方向の距離をC(m)とする。また、ハブ130の嵌込凸部132における先端部132aの長さをD(m)とする。このとき、Dに対するCの比率は、例えば、10%以上50%以下とすることができる。
ハブ130とナセル120の隙間から油が流出することが抑制しやすい点から、鉛直方向において、嵌込部124の開口部125の底の位置は、後述する上側筒部122の上端よりも高い位置であることが好ましい。
図8に示すように、従来の風力発電機200では、タワー210の上部に、ナセル220が嵌め込まれるように中心軸O2周りに回動可能に設けられており、タワー210の外側壁211とナセル220の底部221との間には隙間250が形成されている。このように、タワー210の上部とナセル220との接続部においては、機能上、タワー210の外側壁211とナセル220との間に隙間250が存在する。このような隙間250がある状態では、ナセル220内の油を使用する機器から油が漏洩した場合に、その油がタワー210とナセル220の隙間250から機外に流出し、環境を汚染するおそれがある。また風力発電機200外に流出した油の回収は困難である。
風力発電機100においても、図1及び図2に示すように、ナセル120は中心軸O1周りに回動可能となるようにタワー110の上部に嵌め込まれるような構造となっており、タワー110の外側壁111とナセル120との間には隙間115が形成されている。しかし、風力発電機100では、タワー110の外側壁111におけるナセル120の下側に、外側壁111から外側に張り出し、中心軸O1周りに外側壁111を周回するように設けられた油受け部112が設けられている。
油受け部112は、中心軸O1周りに外側壁111を周回するように全周にわたって設けられ、外側壁111から外側に張り出す板状の張出部113と、張出部113の外側壁111と反対側の先端部から上方に立ち上がる筒状の側壁部114とを備えている。油受け部112は、このように外側壁111を周回する樋状になっている。
風力発電機100では、タワー110の外側壁111に油受け部112が設けられているため、タワー110とナセル120の隙間115からナセル120外に流れ出た油を油受け部112で受け止めることができる。
また、風力発電機100では、タワー110の外側壁111における油受け部112が設けられた部分には、油受け部112に受けた油をタワー110内に導くための少なくとも1つの開口部116が設けられている。これにより、油受け部112に受けた油が開口部116からタワー110内へと導かれるため、風力発電機100から油が機外に流出することがより抑制される。ハブ130内で多量の漏油が生じた場合でも、ハブ130からナセル120内に流入した油は、タワー110とナセル120の隙間115からナセル120外に流れて油受け部112で受け止められ、開口部116からタワー110内へと導かれる。
鉛直方向における開口部116の下端の位置は、油受け部112の張出部113の上面113aと一致しているか、又は内側に向けて傾斜していることが好ましい。これにより、油受け部112に受けた油をタワー110内に導くことが容易になる。
風力発電機100では、タワー110の外側壁111における油受け部112の部分に、複数の開口部116が中心軸O1周りに間隔をあけて設けられていることが好ましい。
これにより、タワー110の強度を保持しつつ、油受け部112に受け止めた油を効率良くタワー110内に導くことができる。
タワー110の外側壁111に複数の開口部116を設ける場合、それら複数の開口部116は中心軸O1周りに等角度間隔に配置されることが好ましい。
なお、タワー110の外側壁111に設ける開口部116の数は、1つとしてもよい。
開口部116の形状は、特に限定されず、例えば、矩形状、円形状を例示できる。
タワー110の外側壁111における油受け部112の部分に設けられる開口部116の数は、タワー110の強度の確保、機器が損傷した場合に想定される漏油量や漏油速度、油のタワー110内への導入効率を考慮して適宜設定することができる。開口部116の数は、各開口部116の開口面積によっても異なるが、例えば、4個以上X個以下とすることができる。ただし、Xは、タワー110の油受け部112が形成された部分に中心軸O1周りに1m間隔で開口部116を形成する場合に、形成できる開口部116の最大の個数である。タワー110における油受け部112が形成された部分を中心軸O1に垂直な方向に切断したときのタワー110の外周縁の半径をR(m)としたとき、Xは、2πR以下で、かつ2πRに最も近い整数となる。
複数の開口部116を形成する場合、それらの開口部116はタワー110の中心軸O1周りに等間隔に配置することが好ましい。
風力発電機100において、タワー110の下端からナセル120の底面120aまでの高さ(m)をH、中心軸O1に沿う方向におけるナセル120と油受け部112との距離(m)をDとする。なお、「タワーの下端」とは、タワーにおける地上又は洋上に表れている部分の下端を意味する。「ナセルと油受け部との距離」とは、ナセルの底面と、油受け部における油を受ける上側を向いた面との距離を意味し、本実施形態ではナセル120の底面120aと油受け部112の張出部113の上面113aとの距離を意味する。
本実施形態では、ナセル120の底部121におけるタワー110が嵌め込まれる開口部の周端部に、タワー110の上部を囲うように上方に立ち上がる筒状の上側筒部122が設けられている。これにより、たとえハブ130やナセル120内の機器から油が漏洩したとしても、漏洩量が少なければ機器から漏洩した油が上側筒部122で堰き止められ、ナセル120外に流れ出ることが抑制される。
また、ナセル120の底部121におけるタワー110が嵌め込まれる開口部の周端部には、タワー110を囲うように垂下された筒状の下側筒部123が設けられている。下側筒部123の下端123aは油受け部112の側壁部114の上端114aよりも下方に位置し、下側筒部123が油受け部112の側壁部114の内側に入り込んだ状態になっている。下側筒部123の下端123aと油受け部112の張出部113の上面113aとは離間している。
このように、油受け部112の側壁部114の内側に入り込む下側筒部123が設けられていることで、ナセル120内の油がタワー110とナセル120との隙間115から流れ出しても、風によって油が飛散しにくい。そのため、より安定してタワー110内に油を導くことができる。
図2に示すように、鉛直方向において、油受け部112の側壁部114の上端114aと下側筒部123の下端123aとの距離をA(m)、ナセル120の底部121の底面120aと下側筒部123の下端123aとの距離をB(m)とする。このとき、Bに対するAの比率は、例えば、20%以上80%以下とすることができる。
下側筒部123が油受け部112の側壁部114の内側に入り込んでいる部分では、下側筒部123と側壁部114の間が全周にわたってシール材150でシールされている。
これにより、ナセル120内の油がタワー110とナセルと120との隙間115から流れ出ても、その油が機外まで流出することをより安定して抑制できる。
シール材150としては、特に限定されず、例えば、パッキン、シリコンゴム等を例示できる。
[第2実施形態]
図5に例示した第2実施形態の風力発電機100Aは、タワー110と、ナセル120Aと、ハブ130と、少なくとも1本のブレード140と、を備えている。風力発電機100Aは、ナセル120の代わりに、前方に嵌込部124Aが設けられたナセル120Aを備えている以外は、風力発電機100と同様の態様である。図5における図3と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
嵌込部124Aにおいては、傾斜部126は形成されておらず、ナセル120Aの底部121の先端部124aから立ち上がり、開口部125の周方向に延びる凸条の堰部127が設けられている。堰部127は、下側の先端部124aにおいて、前方から後方に向かって間隔をあけて複数設けられている。風力発電機100Aにおいても、ハブ130の嵌込凸部132がナセル120Aの開口部125から嵌込部124Aに嵌め込まれることで、ハブ130がナセル120Aの前方に回転可能に接続されている。
風力発電機100Aでは、風力発電機100と同様に、ハブ130の嵌込凸部132がナセル120Aの嵌込部124Aに嵌め込まれる構成であるため、ナセル120Aとハブ130の接続部の下側部分では、嵌込部124Aの先端部124aよりも上側に嵌込凸部132の先端部132aが位置している。これにより、たとえハブ130内において機器から油が漏洩しても、その油は嵌込凸部132をつたってナセル120A内へと流れていくため、ハブ130とナセル120Aの隙間から油が流出することが抑制される。
また、この例では、ナセル120Aの嵌込部124の底部121側において、嵌込部124の先端部124aとハブ130の嵌込凸部132の間に複数の堰部127が設けられたラビリンス構造を採用しているため、堰部127によって、ハブ130からナセル120A内に流入してきた油が開口部125まで流れることが抑制される。そのため、ハブ130とナセル120Aの隙間から流出することをより安定して抑制することができる。
ナセル120Aの嵌込部124Aに設ける堰部127の数は、3個には限定されない。
堰部127の数は、例えば、1個以上10個以下とすることができる。
開口部125の周方向における堰部127の長さは、油の流出を抑制できる範囲で適宜設定すればよく、例えば、5mm以上30mm以下とすることができる。
堰部127の高さは、油の流出を抑制できる範囲で適宜設定すればよく、例えば、20mm以上100mm以下とすることができる。
風力発電機100Aにおいては、ナセル120Aの嵌込部124Aの内部に円筒状の嵌込部材128が設けられている。嵌込部材128は、ハブ130の嵌込凸部132の先端部132aの内側に嵌め込まれる筒部128aと、筒部128aの後端から外側に張り出すフランジ部128bとを備えている。フランジ部128bの外側の先端とナセル120Aの内壁面との間はシール材129でシールされている。
嵌込部材128の材質としては、特に限定されず、例えばハブ130と同じ材質を例示できる。
シール材129としては、特に限定されず、例えば、シール材150で例示したものと同じものを例示できる。
風力発電機100Aでは、嵌込部124Aに嵌め込まれたハブ130の嵌込凸部132の先端部132aの内側に嵌込部材128の筒部128aが嵌め込まれ、それらが摺動しながらハブ130が回転するようになっている。これにより、ハブ130内において機器から油が漏洩したときに、その油がハブ130とナセル120Aの隙間から流出することをさらに安定して抑制することができる。
[第3実施形態]
図6に例示した第3実施形態の風力発電機100Bは、ハブ130及びナセル120の代わりに、ハブ130Bと、前方に嵌込部124Bが設けられたナセル120Bとを備えている以外は、風力発電機100と同様の態様である。嵌込部124Bにおいては、傾斜部126は形成されていない。図6における図3と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
ハブ130Bでは、ハブ本体部131の背面側に円筒状のハブ嵌込部材133が嵌め込まれている。ハブ嵌込部材133は、ハブ側円筒部133aと、円環部133bと、ナセル側円筒部133cとを備えている。ハブ側円筒部133aは、ハブ本体部131の背面側に嵌め込まれる円筒状の部分である。円環部133bは、ハブ側円筒部133aのハブ本体部131の背面側の端部から内側に突出する円環状の部分である。ナセル側円筒部133cは、円環部133bの内側の端部からハブ側円筒部133aと反対側に設けられ、ナセル120Bの嵌込部124Bに嵌め込まれる円筒状の部分である。
ハブ130Bでは、ハブ本体部131の背面側に嵌め込まれたハブ嵌込部材133によって嵌込凸部132が形成されている。
ナセル120Bの嵌込部124Bには、開口部125に沿って、円筒状のナセル嵌込部材160が嵌め込まれている。ナセル嵌込部材160は、嵌込部124Bに嵌め込まれる円筒部160aと、円筒部160aの開口部125側の端部から内側に突出する円環状の突出部160bと、を備えている。
ハブ嵌込部材133及びナセル嵌込部材160の材質としては、特に限定されず、例えばハブ130と同じ材質を例示できる。
風力発電機100Bでは、ハブ本体部131の背面側にハブ嵌込部材133が取り付けられ、ナセル120Bの嵌込部124Bにナセル嵌込部材160が取り付けられた状態で、ハブ130Bの嵌込凸部132がナセル120Bの開口部125から嵌込部124Bに嵌め込まれる。ハブ嵌込部材133のナセル側円筒部133cは、ナセル嵌込部材160の突出部160bの内側に挿入される。これにより、ハブ130Bがナセル120Bの前方に回転可能に接続される。
風力発電機100Bでは、風力発電機100と同様に、ハブ130Bの嵌込凸部132がナセル120Bの嵌込部124Bに嵌め込まれる構成であるため、ナセル120Bとハブ130Bの接続部の下側部分では、嵌込部124Bの先端部124aよりも上側に嵌込凸部132の先端部132aが位置している。これにより、たとえハブ130B内において機器から油が漏洩しても、その油は嵌込凸部132をつたってナセル120B内へと流れていくため、ハブ130Bとナセル120Aの隙間から油が流出することが抑制される。また、この例では、ナセル120Bの嵌込部124Bに取り付けられたナセル嵌込部材160の突出部160bが堰となり、ハブ130Bからナセル120B内に流入してきた油が開口部125から流れ出ることをさらに安定して抑制できる。
風力発電機100Bのような、ハブ嵌込部材133とナセル嵌込部材160を用いる態様は、既設の風力発電機にも適用できる点で有利である。既設の風力発電機のハブとナセルにハブ嵌込部材133とナセル嵌込部材160を取り付けることで、既設の風力発電機において、ハブとナセルの隙間からの漏油を抑制することができる。既設の風力発電機に適用する場合には、ハブ嵌込部材133とナセル嵌込部材160をそれぞれ複数の部品で構成される部材とする。これにより、タワー内を通じてハブ及びナセル内へと部品を搬入し、それらをハブ及びナセル内で組み立てることで、既設の風力発電機にハブ嵌込部材133とナセル嵌込部材160を設置することができる。
以上説明したように、本発明の風力発電機においては、ハブの背面側に設けられた嵌込凸部が、ナセルの前方の開口部から嵌込部に嵌め込まれる構造になっている。これにより、ハブ内で機器から油が漏洩したとしても、その油はハブの嵌込凸部をつたってナセルの内部へと流れていくため、ハブとナセルの隙間から機外への油の流出を十分に抑制することができる。このように、本発明では、ブレードの油圧操作用の操作油、増速機の潤滑油、油入変圧器の絶縁油等が漏洩しても、機外への油の流出が抑制される。
本発明の風力発電機は、機外への油の流出を十分に抑制できることから、特に洋上での風力発電に好適に使用できる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、風力発電機100Aにおいて、嵌込部材128及びシール材129を設けない風力発電機であってもよい。
風力発電機100,100A,100Bにおいて、下側筒部123と側壁部114の間がシール材150でシールされていなくてもよい。ナセル120の底部121におけるタワー110が嵌め込まれる開口部の周端部に上側筒部122及び下側筒部123のいずれか一方又は両方が設けられていなくてもよい。
本発明の風力発電機は、図7に例示した風力発電機100Cであってもよい。図7における図2と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
風力発電機100Cは、ナセル120の代わりにナセル120Cを備え、下側筒部123と側壁部114の間がシール材150でシールされていない以外は、風力発電機100と同様の態様である。
ナセル120Cは、油受けカバー170をさらに備えている以外は、ナセル120と同様の態様である。油受けカバー170は、下側筒部123の油受け部112よりも上側の外面から全周にわたって張り出す円環状の上側張出部171と、上側張出部171の外周縁から下方に垂下され、油受け部112の側壁部114の外側に被さるように設けられた円筒状の筒部172と、を備えている。
油受けカバー170が設けられていることで、下側筒部123と側壁部114の間がシール材150でシールされていなくても、外部から油受け部112内に異物が混入して開口部116が詰まることを抑制しやすい。そのため、油受け部112のメンテナンスを定期的に行う必要がなくなるため、風力発電機100Cの運用が容易になる。また、油受けカバー170を設けることで、油受け部112で受け止めた油が風で飛散することも抑制しやすい。
油受けカバー170の筒部172と油受け部112の側壁部114とは、離間していることが好ましい。油受けカバー170の筒部172と油受け部112の側壁部114との隙間の距離Eは、外部からの異物混入が抑制できる範囲で、運用時のナセル120Cやタワー110の変形や振動によっても互いが接触しないように設定すればよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
100,100A〜100C…風力発電機、110…タワー、111…外側壁、112…油受け部、113…張出部、114…側壁部、115…隙間、116…開口部、120,120A〜120C…ナセル、121…底部、122…上側筒部、123…下側筒部、124,124A…嵌込部、124a…先端部、125…開口部、126…傾斜部、127…堰部、128…嵌込部材、130,130B…ハブ、131…ハブ本体部、132…嵌込凸部、132a…先端部、133…ハブ嵌込部材、140…ブレード、160…ナセル嵌込部材、170…油受けカバー、O1…中心軸。

Claims (2)

  1. タワーと、前記タワーの上部に前記タワーの中心軸周りに回動可能に設けられたナセルと、前記ナセルの前方に前記中心軸に直交する軸周りに回転可能に設けられたハブと、前記ハブに設けられた少なくとも1本のブレードと、を備え、
    前記ハブは、前記ブレードが取り付けられるハブ本体部と、前記ハブ本体部の背面側から突出する嵌込凸部と、を備え、
    前記ナセルの前方には開口部を有する嵌込部が設けられ、
    前記嵌込凸部が前記開口部から前記嵌込部に嵌め込まれており、
    前記ナセルの底部における前記嵌込部が、前記開口部から背面側に水平方向に延びる先端部と、前記先端部の後端から延在し、前記先端部よりも高さが低くなる傾斜部とを含み、
    前記先端部と前記傾斜部との境界が、前記嵌込凸部の背面側の先端よりも前記ハブ本体部側に位置している、風力発電機。
  2. 前記傾斜部は、前記開口部から離れるにつれて高さが低くなっている、請求項1に記載の風力発電機。
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