JP6770371B2 - 低硬度ゴム組成物およびそれを用いた成形方法 - Google Patents

低硬度ゴム組成物およびそれを用いた成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、低硬度ゴム組成物、特に低硬度状態を安定して維持できるゴム材料を得るための低硬度ゴム組成物と、それを用いた成形方法に関する。
従来から、電線、光ケーブル等の防水材、電機部品、自動車部品のシール材等に低硬度ゴム材料が使用されている。このような低硬度ゴム材料は、オレフィン系ゴム材料に多量のオイルを軟化剤として配合してシール性、柔軟性を付与した低硬度ゴム組成物を架橋したものが使用されている。しかし、低硬度ゴム組成物に含有される軟化剤の流出が発生して、柔軟性が劣化したり、形状の収縮が生じて、低硬度ゴム材料の所期の機能が発現できなくなるという問題や、接触する他の部材が軟化剤で汚染されるという問題があった。また、流出した軟化剤が接触する他の部材がゴム材料であると、当該ゴム材料への軟化剤の移行が生じて特性が損なわれることになる。このため、二色成形、インサート成形等に低硬度ゴム組成物を用いると、低硬度状態を安定して維持することが難しいという問題もあった。
このため、低硬度ゴム材料と他の材料との間にプラスチック材料、金属材料等を設置して、軟化剤の流出を防止することが行われている。また、シリカを含有させることにより、軟化剤の流出を防止した低硬度ゴム組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2004−210822号公報
しかし、低硬度ゴム材料と他の材料との間に、軟化剤の流出を防止する部材を介在させることは、複雑化、大型化、設計自由度の低下、製造コストの増大等を来すことになる。
また、シリカを含有させた低硬度ゴム組成物を用いたゴム材料では、軟化剤の流出が防止されるが、シリカによる軟化剤の吸着により、硬度が徐々に高くなるという問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、軟化剤の流出を防止することができ、かつ、低硬度状態を安定して維持できるゴム材料を得るための低硬度ゴム組成物と、それを用いた成形方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の低硬度ゴム組成物は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部と、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体120〜350重量部と、重量平均分子量Mwが1400〜2700の範囲である低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体100〜230重量部とを含有するような構成とした。
本発明の他の態様として、硬度(アスカーC)が30以下のゴム架橋物を与えるような構成とした。
本発明の成形方法は、低硬度ゴム材料と、該低硬度ゴム材料よりも硬度の高い他のゴム材料とを接合した成形品の成形方法であって、ゴム材料の所望の面に、低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させる工程を有し、前記低硬度ゴム組成物は、上述のいずれかの低硬度ゴム組成物であるような構成とした。
本発明の成形方法は、低硬度ゴム材料と、該低硬度ゴム材料よりも硬度の高い他のゴム材料とを接合した成形品の成形方法であって、ゴム材料の所望の面に、低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させる工程を有し、前記低硬度ゴム組成物は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部と、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である液状エチレンプロピレン共重合体150〜350重量部と、プロセスオイル40〜150重量部とを含有するような構成とした。
本発明の他の態様として、金型に未架橋の所望のゴム組成物を仕込み、該ゴム組成物を加熱し硬化して得た前記ゴム材料を別の金型に仕込み、該金型において前記低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させるような構成とした。
本発明の低硬度ゴム組成物は、軟化剤の流出が防止されるとともに、低硬度状態を安定して維持可能なゴム材料を得ることができる。また、本発明の成形方法は、成形後の低硬度ゴム材料からの軟化剤の流出が防止され、かつ、低硬度ゴム材料と他のゴム材料の特性が安定している成形品を可能とする。
本発明の実施形態について以下に説明する。
[低硬度ゴム組成物]
本発明の低硬度ゴム組成物は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を120〜350重量部、好ましくは135〜340重量部、重量平均分子量Mwが1400〜2700の範囲である低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を100〜230重量部、好ましくは120〜230重量部、架橋剤を適量含有する架橋性の低硬度ゴム組成物である。
エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム(以下、EPDMと記載することもある)は、後述する架橋剤により架橋させることが可能なものである。エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムとしては、市販品をそのまま使用することができる。
重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体は、軟化剤として機能するものである。この液状エチレンプロピレン共重合体は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムと化学構造が類似しているため、相溶性が良好であり、低硬度ゴム組成物において良好な状態で分散するとともに、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物からの流出が防止される。この高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体の重量平均分子量Mwが7500未満であると、ゴム架橋物からの流出防止が不十分となることがあり好ましくない。また、重量平均分子量Mwが11000を超えると、ゴム架橋物の流動性が失われるため、加工性が悪くなり好ましくない。
このような高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体としては、市販品をそのまま使用することができる。
このような高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、120〜350重量部、好ましくは135〜340重量部の範囲で低硬度ゴム組成物に含有される。エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対する高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体の含有量が120重量部未満であると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)が45を超えることがあり好ましくない。一方、含有量が350重量部を超えると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の流動性が失われるため、加工性が悪くなり好ましくない。
重量平均分子量Mwが1400〜2700の範囲である低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体は、軟化剤として機能するものであり、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)を低くする作用は、上記の高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体よりも大きいものである。この液状エチレンプロピレン共重合体も、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムと化学構造が類似しているため、相溶性が良好であり、低硬度ゴム組成物において良好な状態で分散するとともに、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物からの流出が防止される。この液状エチレンプロピレン共重合体の重量平均分子量Mwが1400未満であると、ゴム架橋物からの流出防止が不十分となることがあり好ましくない。また、重量平均分子量Mwが2700を超えると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)が45を超えることがあり好ましくない。
このような低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体としては、市販品をそのまま使用することができる。
このような低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、100〜230重量部、好ましくは120〜230重量部の範囲で低硬度ゴム組成物に含有される。エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対する低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体の含有量が100重量部未満であると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)が45を超えることがあり好ましくない。一方、含有量が230重量部を超えると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物からの流出防止が不十分となることがあり好ましくない。
架橋剤は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムを架橋することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、有機過酸化物、硫黄、硫黄供与体からなる群から選択される1種、あるいは、2種以上を使用することができる。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、m−トレイルパーオキサイド、ジプロピオニルパーオキサイド等を挙げることができ、これらの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
硫黄としては、粉末硫黄、硫黄華、脱酸硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、高分散性硫黄、不溶性硫黄等を挙げることができ、これらの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。また、硫黄供与体としては、熱解離により放出される活性硫黄により加硫作用をなすものであり、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、N,N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、チウラムポリスルフィド、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等を挙げることができ、これらの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明の低硬度ゴム組成物は、プロセスオイルを含有したエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム、すなわち油展ゴムを使用した架橋性の低硬度ゴム組成物、油展ゴムを使用すると共に更にプロセスオイルを添加した架橋性の低硬度ゴム組成物であってもよい。この場合、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である液状エチレンプロピレン共重合体を150〜350重量部、好ましくは180〜350重量部、プロセスオイルの総量を40〜150重量部、好ましくは60〜120重量部とすることができる。
プロセスオイル(鉱物油)は、上記の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)を低くする軟化剤として機能するものである。プロセスオイルの軟化剤としての作用は、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である液状エチレンプロピレン共重合体よりも大きいものである。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等の伸展油等が挙げられる。低硬度ゴム組成物におけるプロセスオイルの総含有量が40重量部未満であると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)が45を超えることがあり好ましくない。一方、含有量が150重量部を超えると、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物からの流出防止が不十分となることがあり好ましくない。
エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムは、上述の本発明の低硬度ゴム組成物におけるエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムと同様であるが、上記のようなプロセスオイルを含有したエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムは、油展ゴムとして市販されているものをそのまま使用することが好適である。
重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である液状エチレンプロピレン共重合体については、上述の本発明の低硬度ゴム組成物における高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体と同様である。
この低硬度ゴム組成物が含有する架橋剤は、上述の本発明の低硬度ゴム組成物における架橋剤と同様とすることができる。
上述のような本発明の低硬度ゴム組成物は、さらに、必要に応じて、架橋促進剤、充填剤、老化防止剤等を含有してもよい。
架橋促進剤としては、上記の架橋剤の架橋促進が可能な公知の架橋促進剤を使用することができ、例えば、架橋剤が有機過酸化物である場合、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、多官能メタクリレートモノマー、N,N′−フェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレート等を挙げることができる。また、架橋剤が硫黄あるいは硫黄供与体である場合、テトラメチルチウラムポリスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等を挙げることができる。
充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、金属酸化物、カーボンブラック、クレー、珪藻土、シリカ、タルク、マイカ、各種の金属粉、木粉、ガラス粉、セラミックス粉、無機中空フィラー、有機中空フィラー等を挙げることができる。
このような本発明の低硬度ゴム組成物は、架橋して得られるゴム架橋物の硬度(アスカーC)が45以下、好適には30以下である。そして、このゴム架橋物は、軟化剤である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体、および、低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体、あるいは、軟化剤である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体、および、プロセスオイルの流出が有効に防止されるので、硬度(アスカーC)が45以下、好ましくは30以下である低硬度状態を安定して維持することができる
上述の実施形態は例示であり、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
[成形方法]
本発明の成形方法は、低硬度ゴム材料と、この低硬度ゴム材料よりも硬度の高い他のゴム材料とを接合した成形品の成形方法であり、上述のような本発明の低硬度ゴム組成物を用いるものである。すなわち、ゴム材料の所望の面に、本発明の低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させる工程を有するものである。
また、本発明の形成方法では、金型に未架橋の所望のゴム組成物を仕込み、このゴム組成物を加熱し硬化することによりゴム材料を形成し、このゴム材料を別の金型に仕込み、この金型において本発明の低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させてもよい。使用する上記のゴム組成物は、加熱して硬化させたゴム材料の硬度が、本発明の低硬度ゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物の硬度よりも高いものである。このようなゴム組成物は、本発明の成形方法により得られる成形品の用途に応じて、公知のゴム組成物等から適宜選択することができる。
このような本発明の成形方法では、使用する低硬度ゴム組成物が架橋されてれ得られたゴム架橋物からの軟化剤の流出が防止され、これにより、このゴム架橋物および他のゴム材料の特性が安定している成形品の製造が可能である。
本発明の成形方法では、低硬度ゴム組成物が架橋されて得られたゴム架橋物と他のゴム材料との成形品構造上の組み合わせ、配置等には特に制限はない。
上述の実施形態は例示であり、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
以下に実施例、比較例を示して、本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
<ゴム架橋物の作製>
(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム)
下記の非油展のエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムを準備した。
・三井化学(株)製 EPT3092M
(高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体)
高分子量軟化剤として、下記の3種の高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を準備した。
・高分子量軟化剤(1) :
三井化学(株)製 ルーカントLX400
Mw:7500、粘度η:98000mPa/s
・高分子量軟化剤(2) :
三井化学(株)製 ルーカントLX900Z
Mw:8200、粘度η:134000mPa/s
・高分子量軟化剤(3) :
三井化学(株)製 PX062
Mw:11000、粘度η:610000mPa/s
(低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体)
低分子量軟化剤として、下記の2種の低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を準備した。
・低分子量軟化剤(1) :
三井化学(株)製 ルーカントLX004
Mw:1400、粘度η:830mPa/s
・低分子量軟化剤(2) :
三井化学(株)製 ルーカントLX020
Mw:2700、粘度η:4690mPa/s
(ポリブテンを主体とした液状ポリマー(軟化剤))
下記の2種の液状ポリマーを準備した。
・液状ポリマー軟化剤(1) :
JXエネルギー(株)製 ポリブテンHV100
Mn(数平均分子量):980、粘度η:8500mPa/s
・液状ポリマー軟化剤(2) :
JXエネルギー(株)製 ポリブテンHV1900
Mn(数平均分子量):2900、粘度η:145600mPa/s
(プロセスオイル)
下記のナフテン系プロセスオイルを準備した。
・出光興産(株)製 ダイアナプロセスNS−100
(架橋剤)
架橋剤としてジクミルパーオキサイドを準備した。
上記のように準備した材料を用い、ニーダーおよびロールで混練して、下記の表1、表2に示すような組成の低硬度ゴム組成物(試料1−1〜試料1−22)を調製した。尚、表1、表2における組成は重量部基準である。
次いで、上記の試料1−1〜試料1−22の各低硬度ゴム組成物に対して、架橋処理(160℃、20分間)を施し、60mm×60mm、厚み2mmのゴム架橋物(試料1−1〜試料1−22)を得た。
<評 価>
このゴム架橋物(試料1−1〜試料1−22)について、下記の条件で重量変化を測定、評価し、下記の表1、表2に示した。
(重量変化の測定、評価)
平盤上に被検体であるゴム架橋物を載置し、このゴム架橋物上に厚み2mmの高硬
度ゴム板(デュロA硬度:55)を重ね、周囲の平盤に厚み3mmのスペーサを載
置し、70℃の環境下で高硬度ゴム板上から金属板を押圧してスペーサに当接させ、
この加熱・加圧状態で7日間放置し、その後、ゴム架橋物を取り出して重量を測定
し、初期の重量に対する加熱・加圧処理後の重量の割合(%)を求め、下記の基準
で評価を行った。
(評価基準)
○ : 加熱・加圧処理後の重量が初期の重量に対して90%以上であり、
実用に供し得る。
△ : 加熱・加圧処理後の重量が初期の重量に対して90%未満であり、
実用に供し得ない。
× : 所望形状のゴム架橋物の成形が困難となる。
また、ゴム架橋物(試料1−1〜試料1−22)について、上記の加熱・加圧処理を施した後の硬度をアスカーC型硬度計を用いて測定し、下記の基準で評価して下記の表1、表2に示した。尚、加熱・加圧処理前のゴム架橋物(試料1−1〜試料1−22)の硬度は、いずれも30以下であった。
(評価基準)
◎ : 硬度(アスカーC)が30以下であり、優れた低硬度状態が維持さ
れる。
○ : 硬度(アスカーC)が30超え45以下であり、実用に供し得る。
△ : 硬度(アスカーC)が45を超え、実用に供し得ない。
× : 所望形状のゴム架橋物の成形が困難となる。
Figure 0006770371
Figure 0006770371
表1、表2に示されるように、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を120〜350重量部、重量平均分子量Mwが1400〜2700の範囲である低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を100〜230重量部の範囲で含有する試料1−1〜試料1−2、試料1−5〜試料1−10、試料1−14〜試料1−18では、重量変化が小さく軟化剤の流出が抑制されていることが確認された。さらに、含有する高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体が135〜340重量部の範囲、低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体が120〜230重量部の範囲である試料1−2,1−8〜1−10,1−16〜1−17では、硬度(アスカーC)が30以下であることが確認された。
[実施例2]
(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム)
下記の2種の油展のエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴムを準備した。
・EPDM(1)
三井化学(株)製 EPT3042M
油展(EPDM:プロセスオイル=100:120)
・EPDM(2)
三井化学(株)製 EPT3072EM
油展(EPDM:プロセスオイル=100:40)
また、実施例1と同様に、高分子量軟化剤(1)〜(3)、液状ポリマー軟化剤(1)〜(2)、ナフテン系プロセスオイル、架橋剤(ジクミルパーオキサイド)を準備した。
上記のように準備した材料を用い、実施例1と同様にして、下記の表3、表4に示すような組成の低硬度ゴム組成物(試料2−1〜試料2−14)を調製した。尚、表3、表4における組成は重量部基準である。
次いで、上記の試料2−1〜試料2−14の各低硬度ゴム組成物に対して、実施例1と同様に、架橋処理を施し、60mm×60mm、厚み2mmのゴム架橋物(試料2−1〜試料2−14)を得た。
このゴム架橋物(試料2−1〜試料2−14)について、実施例1と同様に、重量変化、硬度を測定、評価し、下記の表3、表4に示した。尚、加熱・加圧処理前のゴム架橋物(試料2−1〜試料2−14)の硬度は、いずれも30以下であった。
Figure 0006770371
Figure 0006770371
表3、表4に示されるように、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部に対して、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を150〜350重量部、プロセスオイルを総量で40〜150重量部の範囲で含有する試料2−1〜試料2−7では、重量変化が小さく軟化剤の流出が抑制されていることが確認された。さらに、高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体を180〜350重量部、プロセスオイルを総量で60〜120重量部の範囲で含有する試料2−1〜試料2−5、試料2−7では、硬度(アスカーC)が30以下であることが確認された。
低硬度のゴム材料を使用する種々の用途に利用可能である。

Claims (5)

  1. エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部と、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である高分子量の液状エチレンプロピレン共重合体120〜350重量部と、重量平均分子量Mwが1400〜2700の範囲である低分子量の液状エチレンプロピレン共重合体100〜230重量部とを含有することを特徴とする低硬度ゴム組成物。
  2. 硬度(アスカーC)が30以下のゴム架橋物を与えることを特徴とする請求項1に記載の低硬度ゴム組成物。
  3. 低硬度ゴム材料と、該低硬度ゴム材料よりも硬度の高い他のゴム材料とを接合した成形品の成形方法において、
    ゴム材料の所望の面に、低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させる工程を有し、
    前記低硬度ゴム組成物は、請求項1または請求項2に記載の低硬度ゴム組成物であることを特徴とする成形方法。
  4. 低硬度ゴム材料と、該低硬度ゴム材料よりも硬度の高い他のゴム材料とを接合した成形品の成形方法において、
    ゴム材料の所望の面に、低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させる工程を有し、
    前記低硬度ゴム組成物は、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム100重量部と、重量平均分子量Mwが7500〜11000の範囲である液状エチレンプロピレン共重合体150〜350重量部と、プロセスオイル40〜150重量部とを含有することを特徴とする成形方法。
  5. 金型に未架橋の所望のゴム組成物を仕込み、該ゴム組成物を加熱し硬化して得た前記ゴム材料を別の金型に仕込み、該金型において前記低硬度ゴム組成物を流し込み、加熱して硬化させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の成形方法。
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