(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1を用いて本発明の実施の形態1にかかる通信システムの構成例について説明する。図1の通信システムは、RAN(Radio Area Network)装置10、ノード装置20、ゲートウェイ装置30、S(Serving)/P((PDN)Packet Data Network)−GW(Gateway)40、S/P−GW50、及びUE60を有している。S/P−GWは、S−GWもしくはP−GWであることを示す。もしくは、S/P−GWは、S−GW及びP−GWであることを示してもよい。RAN装置10、ノード装置20、ゲートウェイ装置30、S/P−GW40、S/P−GW50、及びUE60は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。
RAN装置10は、基地局、もしくは、基地局を制御する基地局制御装置であってもよい。もしくは、RAN装置10は、基地局及び基地局制御装置を含んでもよい。基地局は、例えば、3GPPにおいてLTE(Long Term Evolution)をサポートする基地局であるeNBであってもよく、いわゆる2Gもしくは3Gと称される無線通信方式をサポートするNodeBであってもよい。基地局制御装置は、例えば、3GPPにおいて規定されているRNC(Radio Network Controller)であってもよい。RAN装置10は、UE60と無線通信を行う。UE60は、3GPPにおいて用いられている移動局の総称である。
ノード装置20は、3GPPにおいてUE60の位置情報を管理し、さらに、UE60に関する呼処理制御を実施する装置である。ノード装置20は、例えば、3GPPにおいて規定されているMME(Mobility Management Entity)もしくはSGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Support Node)であってもよい。もしくは、ノード装置20は、UE60に関するユーザデータを伝送するS−GWであってもよい。
S/P−GW40及びS/P−GW50は、UE60に関するユーザデータを伝送する。
ゲートウェイ装置30は、ノード装置20とS/P−GW40との間、さらに、ノード装置20とS/P−GW50との間に配置される。ゲートウェイ装置30は、ノード装置20と、S/P−GW40もしくはS/P−GW50との間において伝送される制御データを中継する。制御データは、S/P−GW40の呼処理制御を実行するためのデータであってもよい。もしくは、制御データは、UE60に関するユーザデータの伝送経路を設定するために用いられるデータであってもよい。制御データは、制御信号、制御情報、もしくは、C−Planeデータ等と称されてもよい。また、UE60が送受信するテキストデータ、画像データ、もしくは動画データ等をユーザデータと称する。ユーザデータは、ユーザ情報、もしくは、U−Planeデータ等と称されてもよい。
ノード装置20は、S/P−GW40及びS/P−GW50と、GTP(GPRS(General Packet Radio Service) Tunneling Protocol)に従って通信を実行する。つまり、ノード装置20は、GTPにおいて規定された制御メッセージであるGTPメッセージに各種情報を設定し、S/P−GW40及びS/P−GW50との間において、GTPメッセージを伝送する。制御メッセージとして用いられるGTPメッセージは、例えば、GTP−Cメッセージと称されてもよい。
続いて、ゲートウェイ装置30の構成例について説明する。ゲートウェイ装置30は、通信部31、判定部32、及び、変換部33を有している。通信部31、判定部32、及び、変換部33は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、通信部31、判定部32、及び、変換部33は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
通信部31は、ノード装置20、S/P−GW40、もしくはS/P−GW50から送信されたGTPメッセージを終端する。通信部31がGTPメッセージを終端するとは、通信部31がGTPメッセージに設定された情報を解析し、もしくは、GTPメッセージに設定された情報を変更等することであってもよい。通信部31は、受信したGTPメッセージを判定部32及び変換部33へ出力する。
判定部32は、GTPメッセージに関連付けられたUE60の端末種別を判定する。GTPメッセージは、UE60の呼処理制御を行うために用いられるメッセージである。つまり、GTPメッセージは、UE毎に伝送される。
端末種別は、例えば、UE60が実行するサービスの識別情報、UE60のトラヒック特性を定義した情報、もしくは、その他のUE60を識別するための識別情報等であってもよい。例えば、端末種別は、IoTサービスを実行する端末と、それ以外の端末とを識別する情報であってもよい。
変換部33は、ノード装置20から送信されたGTPメッセージに設定されている送信元アドレスを、ノード装置20からゲートウェイ装置30の識別子Aへ変更する。識別子Aは、ゲートウェイ装置30とS/P−GW40との間、もしくは、ゲートウェイ装置30とS/P−GW50との間の通信に用いられる識別子である。
ここで、通信部31は、送信元アドレスが変換されたGTPメッセージを、端末種別に応じて決定されるS/P−GW40もしくはS/P−GW50へ送信する。例えば、S/P−GW40及びS/P−GW50は、特定の端末種別のUE60に関するユーザデータを伝送する。この場合、通信部31は、判定した端末に関連付けられているS/P−GWへ、GTPメッセージを送信する。言い換えると、通信部31は、端末種別に応じて、GTPメッセージを複数のS/P−GWへ振り分ける。
以上説明したように、図1のゲートウェイ装置30は、3GPPにおいてノード装置20とS/P−GW40との間の通信、さらに、ノード装置20とS/P−GW50との間の通信に用いられるGTPメッセージを終端することができる。さらに、ゲートウェイ装置30は、UE60の端末種別に応じて、GTPメッセージを複数のS/P−GWへ振り分けることができる。
さらに、ゲートウェイ装置30は、ノード装置20から送信されたGTPメッセージの送信元アドレスを、ノード装置20からゲートウェイ装置30に変更することができる。このようにして、ゲートウェイ装置30が、GTPメッセージにおいて定められている送信元の識別情報を変更し、送信元の識別情報を変更したGTPメッセージをS/P−GWへ送信する。その結果、ゲートウェイ装置30がノード装置20とS/P−GW40との間、さらに、ノード装置20とS/P−GW50との間に配置され、GTPメッセージを終端した場合であっても、正常にGTPメッセージを伝送することができる。つまり、S/P−GW40及びS/P−GW50は、GTPメッセージの送信先として、ゲートウェイ装置30の識別情報を設定することによって、ノード装置20とS/P−GW40との間、さらに、ノード装置20とS/P−GW50との間において伝送されるGTPメッセージが、ゲートウェイ装置30を介して伝送されることを可能とする。
(実施の形態2)
続いて、図2を用いて本発明の実施の形態2にかかる通信システムの構成例について説明する。図2の通信システムは、eNB11、MME21、ゲートウェイ装置30、一般ネットワーク45、IoTネットワーク55、及び、UE60を有している。また、一般ネットワーク45は、S−GW41及びP−GW42を有している。IoTネットワーク55は、S−GW51及びP−GW52を有している。
eNB11は、図1のRAN装置10に相当する。MME21は、図1のノード装置20に相当する。S−GW41は、図1のS/P−GW40に相当する。S−GW51は、図1のS/P−GW50に相当する。ゲートウェイ装置30及びUE60は、図1と同様である。
IoTネットワーク55は、IoTサービスに用いられるUEに関するデータを伝送するネットワークである。例えば、IoTネットワーク55は、IoTサービスに用いられるUEに関する制御データ及びユーザデータを伝送するネットワークであってもよい。
一般ネットワーク45は、IoTサービスに用いられるUE以外のUEに関するデータを伝送するネットワークである。例えば、IoTサービスに用いられるUE以外のUEは、サービスを利用する際にユーザ操作を伴う携帯電話もしくはスマートフォン等であってもよい。
IoTサービスは、スマートフォン等と比較して少量のデータを伝送する場合が多い。さらに、IoTサービスは、1日のうち、予め定められたタイミングにデータが伝送されるというトラヒック特性を有することもある。
一方、スマートフォン等の端末は、大容量の動画データを受信することもある。さらに、スマートフォン端末を用いて様々なサービスを利用することが可能であり、近年、スマートフォン端末が送受信するデータ量は増加していると考えられている。このように、IoTサービスに用いられる端末と、その他のサービスに用いられる端末とは、トラヒック特性が異なる。ここで、同じトラヒック特性の端末に関するトラヒックを同じネットワークにて扱うことによって、ネットワークを効率的に設計することができる。
例えば、伝送されるユーザデータの少ない端末に関するトラヒックを扱うネットワークであるIoTネットワーク55においては、ユーザデータを中継するS−GW等のノード装置の数を少なくしてもよい。
一方、一般ネットワーク45においては、伝送されるユーザデータの多い端末に関するトラヒックを扱う。そのため、一般ネットワーク45においては、ユーザデータを中継するS−GW等のノード装置の数を多くしてもよい。
ゲートウェイ装置30は、UE60がIoTサービスに用いられる端末か否かを判定し、UE60に関するメッセージをS−GW41もしくはS−GW51に振り分ける。
続いて、図3を用いてUE60に関するAttach処理の流れについて説明する。はじめに、UE60は、NAS(Non Access Stratum)メッセージであるAttach Requestメッセージを、eNB11を介してMME21へ送信する(S11)。UE60は、Attach Requestメッセージに、端末種別に関する情報を設定してもよい。端末種別に関する情報は、例えば、IoTサービスに用いられる端末か否かを示す情報であってもよい。具体的には、UE60は、NASメッセージに設定するパラメータであるDevice-Propertiesに端末種別に関する情報を設定してもよい。
次に、MME21は、GTPメッセージであるCreate Session Requestメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S12)。Create Session Requestメッセージの宛先は、ゲートウェイ装置30が設定されてもよく、任意のS−GWが設定されてもよい。MME21は、Attach Requestメッセージに設定された端末種別を、GTPメッセージにおけるパラメータであるSignaling Priority Indicationに設定してもよい。
Create Session Requestメッセージの送信先は、ゲートウェイ装置30において決定される。そのため、Create Session Requestメッセージの宛先に任意のS−GWが設定された場合、ゲートウェイ装置30において、Create Session Requestメッセージの宛先が変更される。また、Create Session Requestメッセージの宛先に任意のS−GWが設定された場合であっても、Create Session Requestメッセージは、ゲートウェイ装置30へ送信されるように通信経路が設定される。
次に、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージであるCreate Session Requestメッセージの振り分け先を判定する(S13)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージに設定された端末種別に関する情報を用いて、Create Session Requestメッセージの振り分け先を判定する。ゲートウェイ装置30は、端末種別に、IoTサービスに用いられる端末であることが示される情報が設定されている場合、Create Session Requestメッセージの振り分け先がS−GW51であると判定する。図3においては、ゲートウェイ装置30が、Create Session Requestメッセージの振り分け先がS−GW51であると判定した場合について説明する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージの送信元のアドレスをMME21の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える(S14)。Create Session Requestメッセージの送信元のアドレスとして、GTPにおいて規定されるTEID(Tunnel Endpoint Identifier)が用いられる。TEIDは、MME21とS−GW51との間において、制御データを伝送するための経路上に設定されるトンネルを識別する情報である。TEIDは、トンネルの両端のノード装置を識別するために用いられる情報である。言い換えると、Create Session Requestメッセージの送信元を示すTEIDは、MME21側のトンネルを識別するために用いられる情報である。
例えば、MME21を示すTEIDを、TEID#Aとする。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Aが設定されたCreate Session Requestメッセージを受信すると、送信元を示す情報をTEID#Cへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#AとTEID#Cとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対してTEID#Cを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示すTEIDを変更したCreate Session RequestメッセージをS−GW51へ送信し、S−GW51は、受信したCreate Session RequestメッセージをP−GW52へ送信する(S15)。
次に、P−GW52は、GTPメッセージであるCreate Session ResponseメッセージをS−GW51へ送信し、S−GW51は、受信したCreate Session Responseメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S16)。S−GW51は、Create Session Responseメッセージの宛先として、TEID#Cを設定する。また、S−GW51は、Create Session Responseメッセージの送信元を示す情報として、TEID#Dを設定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create Session Responseメッセージの送信元を示す情報をS−GW51の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Dと設定されたCreate Session Responseメッセージを受信すると、送信元を示す情報を、TEID#Bへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#DとTEID#Bとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Dに対してTEID#Bを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報を変更したCreate Session ResponseメッセージをMME21へ送信する(S18)。ゲートウェイ装置30は、Create Session Responseメッセージの宛先を示す情報としてTEID#Aを設定する。
以降、3GPPにおいて規定されている通常のAttach処理が継続される(S19)。通常のAttach処理は、周知な処理であるため詳細な説明を省略する。また、Attach処理において、ゲートウェイ装置30は、MME21とS−GW51との間において伝送される制御データを中継する。MME21は、S−GW51へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Bを設定し、S−GW51は、MME21へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Cを設定する。これによって、MME21とS−GW51との間において伝送される制御データは、ゲートウェイ装置30を介して伝送される。
Attach処理が完了すると、S−GW51及びP−GW52を介して、UE60に関するユーザデータが伝送される(S20)。
続いて、図4を用いて本発明の実施の形態2にかかるDetachの処理の流れについて説明する。はじめに、UE60は、eNB11を介してMME21へDetach Requestメッセージを送信する(S31)。
次に、MME21は、UE60に関するEPS(Evolved Packet System)ベアラを解放するために、GTPメッセージであるDelete Session Requestメッセージを、ゲートウェイ装置30を介してS−GW51へ送信する。さらに、S−GW51は、受信したDelete Session RequestメッセージをP−GW52へ送信する(S32)。ステップS32において、ゲートウェイ装置30は、図3のステップS14と同様に、アドレス変換を行う。
次に、P−GW52は、Delete Session Requestメッセージに対する応答として、GTPメッセージであるDelete Session ResponseメッセージをS−GW51へ送信する(S33)。さらに、S−GW51は、受信したDelete Session Responseメッセージを、ゲートウェイ装置30を介して、MME21へ送信する(S33)。ステップS33において、ゲートウェイ装置30は、図3のステップS17と同様に、アドレス変換を行う。
次に、MME21は、ステップS31において受信したDetach Requestメッセージへの応答として、eNB11を介してDetach ResponseメッセージをUE60へ送信する(S34)。
次に、ゲートウェイ装置30は、図3のAttach処理において、TEID#Aと、TEID#Cとを関連付けた管理情報、さらに、TEID#BとTEID#Dとを関連付けた管理情報を解放、もしくは削除する(S35)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対して割り当てたTEID#C、及び、TEID#Dに対して割り当てたTEID#Bを解放する。
以上説明したように、本発明の実施の形態2にかかるAttach処理を実行することによって、ゲートウェイ装置30は、UE60の端末種別に応じてS−GWを選択し、選択したS−GWへGTPメッセージを振り分けることができる。また、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに設定されるアドレス情報を変換することによって、ゲートウェイ装置30を介したMME21と、S−GW41もしくはS−GW51との間において、GTPメッセージを終端し、転送することができる。つまり、ゲートウェイ装置30は、MMEとS−GWとの間において伝送されるGTPメッセージのアドレスを変換することによって、MMEとS−GWとの間において伝送されるGTPメッセージを中継することができる。
実施の形態2においては、図2の通信システムにおけるAttach処理及びDetach処理について説明したが、図2とは異なる通信システムにおけるAttach処理及びDetach処理について説明する。
例えば、図2の通信システムの代わりに、図5の通信システムが用いられてもよい。図2の通信システムは、無線アクセスネットワークにおいて、LTEが用いられる構成を示している。図5の通信システムは、無線アクセスネットワークにおいて、3GPPにおいて3Gとして規定されている無線アクセス方式が用いられる構成を示している。
図5の通信システムは、図2の通信システムにおけるeNB11の代わりに、RNC12が配置されている。さらに、図5の通信システムは、図2の通信システムにおけるMME21の代わりにSGSN22が配置されている。図5の通信システムにおける、RNC12及びSGSN22以外の構成については、図2の通信システムと同様である。
図5の通信システムにおいても、図3において説明したAttach処理及び図4において説明したDetach処理が実行される。
(実施の形態3)
続いて、図6を用いて本発明の実施の形態3にかかる通信システムの構成例について説明する。図6の通信システムは、ゲートウェイ装置30が、S−GW46とP−GW47との間、さらに、S−GW46とP−GW57との間に配置されている。図2の通信システムは、ゲートウェイ装置30が、S−GW41及びS−GW51のいずれかを選択する構成を示しているが、図6の通信システムは、ゲートウェイ装置30が、P−GW47及びP−GW57のいずれかを選択する点において、図2の通信システムと異なる。
さらに、図6の通信システムは、SGSN22がS−GW46と接続する点において、SGSN22が、ゲートウェイ装置30を介してP−GWと接続する図5の通信システムの構成とは異なる。
続いて、図7を用いて、図6におけるUE60に関するAttach処理の流れについて説明する。はじめに、UE60は、NAS(Non Access Stratum)メッセージであるAttach Requestメッセージを、eNB11を介してMME21へ送信する(S41)。UE60は、Attach Requestメッセージに、端末種別に関する情報を設定してもよい。端末種別に関する情報は、例えば、IoTサービスに用いられる端末か否かを示す情報であってもよい。具体的には、UE60は、NASメッセージに設定するパラメータであるDevice-Propertiesに端末種別に関する情報を設定してもよい。
次に、MME21は、GTPメッセージであるCreate Session RequestメッセージをS−GW46へ送信する(S42)。MME21は、Attach Requestメッセージに設定された端末種別を、GTPメッセージにおけるパラメータであるSignaling Priority Indicationに設定してもよい。
また、S−GW46は、受信したCreate Session Requestメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S42)。Create Session Requestメッセージの送信先は、ゲートウェイ装置30において決定される。そのため、Create Session Requestメッセージの宛先に任意のP−GWが設定された場合、ゲートウェイ装置30において、Create Session Requestメッセージの宛先が変更される。また、Create Session Requestメッセージの宛先に任意のP−GWが設定された場合であっても、Create Session Requestメッセージは、ゲートウェイ装置30へ送信されるように通信経路が設定される。
次に、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージであるCreate Session Requestメッセージの振り分け先を判定する(S43)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージに設定された端末種別に関する情報を用いて、Create Session Requestメッセージの振り分け先を判定する。ゲートウェイ装置30は、端末種別に、IoTサービスに用いられる端末であることが示される情報が設定されている場合、Create Session Requestメッセージの振り分け先がP−GW57であると判定する。図7においては、ゲートウェイ装置30が、Create Session Requestメッセージの振り分け先がP−GW57であると判定した場合について説明する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create Session Requestメッセージの送信元のアドレスをS−GW46の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える(S44)。
例えば、S−GW46を示すTEIDを、TEID#Aとする。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Aが設定されたCreate Session Requestメッセージを受信すると、送信元を示す情報をTEID#Cへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#AとTEID#Cとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対してTEID#Cを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示すTEIDを変更したCreate Session RequestメッセージをP−GW57へ送信する(S45)。
次に、P−GW57は、GTPメッセージであるCreate Session Responseメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S46)。P−GW57は、Create Session Responseメッセージの宛先として、TEID#Cを設定する。また、P−GW57は、Create Session Responseメッセージの送信元を示す情報として、TEID#Dを設定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create Session Responseメッセージの送信元を示す情報をP−GW57の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える(S47)。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Dと設定されたCreate Session Responseメッセージを受信すると、送信元を示す情報を、TEID#Bへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#DとTEID#Bとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Dに対してTEID#Bを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報を変更したCreate Session Responseメッセージを、S−GW46へ送信する(S48)。ゲートウェイ装置30は、Create Session Responseメッセージの宛先を示す情報としてTEID#Aを設定する。また、S−GW46は、受信したCreate Session ResponseメッセージをMME21へ送信する(S48)。
以降、3GPPにおいて規定されている通常のAttach処理が継続される(S49)。通常のAttach処理については、周知な処理であるため詳細な説明を省略する。また、Attach処理において、ゲートウェイ装置30は、S−GW46とP−GW57との間において伝送される制御データを中継する。S−GW46は、P−GW57へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Bを設定し、P−GW57は、S−GW46へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Cを設定する。これによって、S−GW46とP−GW57との間において伝送される制御データは、ゲートウェイ装置30を介して伝送される。
Attach処理が完了すると、S−GW46及びP−GW57を介して、UE60に関するユーザデータが伝送される(S50)。
ここで、ステップS42及びS45におけるCreate Session Requestメッセージ、及び、ステップS46におけるCreate Session Responseメッセージには、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのTEIDが設定されていてもよい。例えば、ステップS42のCreate Session Requestメッセージにおいては、S−GWとP−GWとの間において、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのS−GW46側のTEIDが設定されていてもよい。ゲートウェイ装置30は、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのS−GW46側のTEIDをステップS44において変換してもよく、もしくは、変換しなくてもよい。さらに、ゲートウェイ装置30は、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのP−GW57側のTEIDをステップS47において変換してもよく、もしくは、変換しなくてもよい。
ゲートウェイ装置30が、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのS−GW46側のTEID及びP−GW57側のTEIDを変換した場合、S−GW46とP−GW57との間において伝送されるユーザデータは、ゲートウェイ装置30によって中継される。また、ゲートウェイ装置30が、ユーザデータを伝送するために用いられるトンネルのS−GW46側のTEID及びP−GW57側のTEIDを変換しない場合、S−GW46とP−GW57との間において伝送されるユーザデータは、ゲートウェイ装置30によって中継されない。
図7においては、UE60に関するAttach処理の流れについて説明したが、UE61に関するAttach処理についても、図7に示される処理と同様の処理が実行される。UE61に関するAttach処理においては、図7のeNB11がRNC12に置き換えられ、図7のMME21がSGSN22に置き換えられる。
続いて、図8を用いて本発明の実施の形態3にかかるDetach処理の流れについて説明する。はじめに、UE60は、eNB11を介してMME21へDetach Requestメッセージを送信する(S61)。
次に、MME21は、UE60に関するEPS(Evolved Packet System)ベアラを解放するために、GTPメッセージであるDelete Session Requestメッセージを、S−GW46へ送信する。さらに、S−GW46は、受信したDelete Session Requestメッセージを、ゲートウェイ装置30を介してP−GW57へ送信する(S62)。ステップS62において、ゲートウェイ装置30は、図7のステップS44と同様に、アドレス変換を行う。
次に、P−GW57は、Delete Session Requestメッセージに対する応答として、GTPメッセージであるDelete Session Responseメッセージを、ゲートウェイ装置30を介してS−GW46へ送信する(S63)。ステップS63において、ゲートウェイ装置30は、図7のステップS47と同様に、アドレス変換を行う。
次に、MME21は、ステップS31において受信したDetach Requestメッセージへの応答として、eNB11を介してDetach ResponseメッセージをUE60へ送信する(S64)。
次に、ゲートウェイ装置30は、図7のAttach処理において、TEID#Aと、TEID#Cとを関連付けた管理情報、さらに、TEID#BとTEID#Dとを関連付けた管理情報を解放、もしくは削除する(S65)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対して割り当てたTEID#C、及び、TEID#Dに対して割り当てたTEID#Bを解放する。
以上説明したように、本発明の実施の形態3にかかるAttach処理を実行することによって、ゲートウェイ装置30は、UE60の端末種別に応じてP−GWを選択し、選択したP−GWへGTPメッセージを振り分けることができる。また、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに設定されるアドレス情報を変換することによって、ゲートウェイ装置30を介したS−GW46と、P−GW47もしくはP−GW57との間において、GTPメッセージを終端し、転送することができる。つまり、ゲートウェイ装置30は、S−GWとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージのアドレスを変換することによって、S−GWとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージを中継することができる。
(実施の形態4)
続いて、図9を用いて本発明の実施の形態4にかかる通信システムの構成例について説明する。図9の通信システムは、ゲートウェイ装置30が、SGSN22とP−GW47との間、さらに、SGSN22とP−GW57との間に配置されていることを示している。図9の通信システムは、ゲートウェイ装置30が、P−GW47及びP−GW57のいずれかを選択することを示している。また、図9の通信システムは、UE61が、RNC12を介してSGSN22と通信を行うことを示している。
続いて、図10を用いて、図9におけるUE61に関するAttach処理の流れについて説明する。はじめに、UE61は、NAS(Non Access Stratum)メッセージであるAttach Requestメッセージを、RNC12を介してSGSN22へ送信する(S71)。UE61は、Attach Requestメッセージに、端末種別に関する情報を設定してもよい。端末種別に関する情報は、例えば、IoTサービスに用いられる端末か否かを示す情報であってもよい。具体的には、UE61は、NASメッセージに設定するパラメータであるDevice-Propertiesに端末種別に関する情報を設定してもよい。
次に、SGSN22は、GTPメッセージであるCreate PDP Context Requestメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S72)。SGSN22は、Attach Requestメッセージに設定された端末種別を、GTPメッセージにおけるパラメータであるSignaling Priority Indicationに設定してもよい。ここで、SGSNとP−GWとの間において、S−GWを介さずに伝送されるGTPメッセージは、GTPバージョン1(GTPv1)に従う。なお、他の実施の形態において説明されるMMEとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージ、さらに、S−GWを介してSGSNとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージは、GTPバージョン2(GTPv2)に従う。
Create PDP Context Requestメッセージの送信先は、ゲートウェイ装置30において決定される。そのため、Create PDP Context Requestメッセージの宛先に任意のP−GWが設定された場合、ゲートウェイ装置30において、Create PDP Context Requestメッセージの宛先が変更される。また、Create PDP Context Requestメッセージの宛先に任意のP−GWが設定された場合であっても、Create PDP Context Requestメッセージは、ゲートウェイ装置30へ送信されるように通信経路が設定される。
次に、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージであるCreate PDP Context Requestメッセージの振り分け先を判定する(S73)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、Create PDP Context Requestメッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Create PDP Context Requestメッセージに設定された端末種別に関する情報を用いて、Create PDP Context Requestメッセージの振り分け先を判定する。ゲートウェイ装置30は、端末種別に、IoTサービスに用いられる端末であることが示される情報が設定されている場合、Create PDP Context Requestメッセージの振り分け先がP−GW57であると判定する。図10においては、ゲートウェイ装置30が、Create PDP Context Requestメッセージの振り分け先がP−GW57であると判定した場合について説明する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create PDP Context Requestメッセージの送信元のアドレスをSGSN22の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える(S74)。
例えば、SGSN22を示すTEIDを、TEID#Aとする。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Aが設定されたCreate PDP Context Requestメッセージを受信すると、送信元を示す情報をTEID#Cへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#AとTEID#Cとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対してTEID#Cを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示すTEIDを変更したCreate PDP Context RequestメッセージをP−GW57へ送信する(S75)。
次に、P−GW57は、GTPメッセージであるCreate PDP Context Responseメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S76)。P−GW57は、Create PDP Context Responseメッセージの宛先として、TEID#Cを設定する。また、P−GW57は、Create PDP Context Responseメッセージの送信元を示す情報として、TEID#Dを設定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、Create PDP Context Responseメッセージの送信元を示す情報をP−GW57の識別子からゲートウェイ装置30の識別子へ変更する、もしくは、付け替える(S77)。例えば、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報としてTEID#Dと設定されたCreate PDP Context Responseメッセージを受信すると、送信元を示す情報を、TEID#Bへ変更する。ゲートウェイ装置30は、TEID#DとTEID#Bとを対応付けて管理する。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Dに対してTEID#Bを割り当てる。
次に、ゲートウェイ装置30は、送信元を示す情報を変更したCreate PDP Context Responseメッセージを、SGSN22へ送信する(S78)。ゲートウェイ装置30は、Create PDP Context Responseメッセージの宛先を示す情報としてTEID#Aを設定する。
以降、3GPPにおいて規定されている通常のAttach処理が継続される(S79)。通常のAttach処理については、周知な処理であるため詳細な説明を省略する。また、Attach処理において、ゲートウェイ装置30は、SGSN22とP−GW57との間において伝送される制御データを中継する。SGSN22は、P−GW57へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Bを設定し、P−GW57は、SGSN22へ送信する制御データの宛先を示すTEIDとしてTEID#Cを設定する。これによって、SGSN22とP−GW57との間において伝送される制御データは、ゲートウェイ装置30を介して伝送される。
Attach処理が完了すると、SGSN22及びP−GW57を介して、UE60に関するユーザデータが伝送される(S80)。
続いて、図11を用いて本発明の実施の形態4にかかるDetach処理の流れについて説明する。はじめに、UE61は、RNC12を介してSGSN22へDetach Requestメッセージを送信する(S91)。
次に、SGSN22は、UE61に関するEPS(Evolved Packet System)ベアラを解放するために、GTPメッセージであるDelete PDP Context Requestメッセージを、ゲートウェイ装置30を介してP−GW57へ送信する(S92)。ゲートウェイ装置30は、ステップS92において、図10のステップS74と同様に、アドレス変換を行う。
次に、P−GW57は、Delete PDP Context Requestメッセージに対する応答として、GTPメッセージであるDelete PDP Context Responseメッセージを、ゲートウェイ装置30を介してSGSN22へ送信する(S93)。ゲートウェイ装置30は、ステップS93において、図10のステップS77と同様に、アドレス変換を行う。
次に、SGSN22は、ステップS91において受信したDetach Requestメッセージへの応答として、RNC12を介してDetach ResponseメッセージをUE61へ送信する(S94)。
次に、ゲートウェイ装置30は、図10のAttach処理において、TEID#Aと、TEID#Cとを関連付けた管理情報、さらに、TEID#BとTEID#Dとを関連付けた管理情報を解放、もしくは削除する(S95)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、TEID#Aに対して割り当てたTEID#C、及び、TEID#Dに対して割り当てたTEID#Bを解放する。
以上説明したように、本発明の実施の形態4にかかるAttach処理を実行することによって、ゲートウェイ装置30は、UE61の端末種別に応じてP−GWを選択し、選択したP−GWへGTPメッセージを振り分けることができる。また、ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに設定されるアドレス情報を変換することによって、ゲートウェイ装置30を介したSGSN22と、P−GW47もしくはP−GW57との間において、GTPメッセージを終端し、転送することができる。つまり、ゲートウェイ装置30は、SGSNとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージのアドレスを変換することによって、SGSNとP−GWとの間において伝送されるGTPメッセージを中継することができる。
(実施の形態5)
続いて、図12を用いて本発明の実施の形態5にかかる通信システムの構成例について説明する。図12の通信システムは、図2の通信システムに、DB(データベース)100が追加されている。さらに、IoTネットワーク55内に、IoTコアネットワーク91、IoTコアネットワーク92、及びIoTコアネットワーク93が存在し、IoTコアネットワーク91内には、S−GW71及びP−GW72が配置され、IoTコアネットワーク92内には、S−GW73及びP−GW74が配置され、IoTコアネットワーク93内には、S−GW75及びP−GW76が配置されている。さらに、P−GW72には、サーバ装置81が接続し、P−GW74には、サーバ装置82が接続し、P−GW76には、サーバ装置83が接続する。
IoTネットワーク55は、提供するIoTサービス毎にIoTコアネットワーク91、IoTコアネットワーク92、及びIoTコアネットワーク93等のように、IoTコアネットワークが分けられている。もしくは、一つのIoTコアネットワークにおいて、複数のIoTサービスが提供されてもよい。
IoTサービスには、例えば、スマートメーターを管理するサービス、交通制御を行うサービス、官庁もしくは緊急機関等に関連したサービス、物流を管理するサービス、セキュリティを提供するサービス、もしくは、在庫管理を行うサービス等、様々なサービスがある。
また、サーバ装置81、サーバ装置82、及びサーバ装置83は、IoTサービスを提供するサービス事業者が管理するサーバ装置であってもよい。つまり、IoTコアネットワーク91は、サーバ装置81を管理するサービス事業者に提供するIoTコアネットワークであると称してもよい。IoTコアネットワーク92及びIoTコアネットワーク93も、IoTコアネットワーク91と同様である。
ゲートウェイ装置30は、MME21から送信されたGTPメッセージを終端し、複数のIoTコアネットワークの中から、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する際に、DB100を用いる。
DB100は、UE60の識別情報と、UE60が登録されるIoTコアネットワークの識別情報とを関連付けて管理する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに含まれるUE60の識別情報を用いて、DB100から、UE60に関連付けられているIoTコアネットワークの識別情報を抽出する。また、ゲートウェイ装置30は、特定したIoTコアネットワークに配置されているS−GWへGTPメッセージを送信する。
続いて、図13を用いて、DB100が管理する情報について説明する。DB100は、情報管理部101及び情報管理部102を有している。情報管理部101及び情報管理部102は、DB100内のメモリ等であってもよく、DB100に取り付けられる外部メモリ等であってもよい。
情報管理部101は、IoT種別に関する情報と、CN(コアネットワーク)種別に関する情報とを関連付けて管理する。IoT種別に関する情報は、例えば、IoTサービスを識別する情報であってもよい。図13においては、IoT種別に関する情報として、1〜4等の数字が用いられている。また、CN種別に関する情報は、IoTコアネットワークを識別する情報である。図13においては、CN種別に関する情報として、図12におけるIoTコアネットワーク毎に付した91〜93等の符号が用いられている。
情報管理部102は、加入者番号に関する情報と、IoT種別に関する情報とを関連付けて管理する。加入者番号に関する情報とは、例えば、UE60に割り当てられている電話番号もしくは機体番号等であってもよい。もしくは、加入者番号に関する情報は、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)であってもよい。図13においては、加入者番号に関する情報として、A〜D等の文字が用いられている。
また、DB100において管理されている情報は、複数の装置に分散して管理されてもよい。例えば、情報管理部102において管理されている情報は、コアネットワーク内に配置され、加入者情報を管理するHSS(Home Subscriber Server)もしくはHLR(Home Location Register)において管理されてもよい。
続いて、図14を用いて本発明の実施の形態5にかかるパケット振り分け処理の流れについて説明する。はじめに、DB100は、図13に示す情報を登録する(S101)。例えば、DB100は、他のサーバ装置等から図13に示す情報を取得してもよく、もしくは、DB100を管理するユーザ等から図13に示す情報が入力されてもよい。
次に、UE60は、パケット通信を開始するために、eNB11を介してMME21へ、パケット通信開始要求メッセージを送信する(S102)。UE60は、加入者番号をパケット通信開始要求メッセージに設定する。ここでは、UE60は、加入者番号Aをパケット通信開始要求メッセージに設定したとする。次に、MME21は、GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S103)。GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージには、加入者番号Aが設定されている。
次に、ゲートウェイ装置30は、MME21から送信されたGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージを終端し、UE60の加入者番号を抽出する。さらに、ゲートウェイ装置30は、抽出した加入者番号Aを設定したQueryメッセージをDB100へ送信する(S104)。DB100は、加入者番号が設定されたQueryメッセージを受信すると、情報管理部102を用いて、加入者番号に対応付けられたIoT種別を特定する。さらに、DB100は、情報管理部101を用いて、IoT種別に対応付けられたCN種別を特定する。ここでは、Queryメッセージに加入者番号Aが設定されているため、DB100は、IoT種別:2、及び、CN種別:92を特定する。
次に、DB100は、CN種別:92を設定したAnswerメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S105)。次に、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの振り分け先を判定する(S106)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Answerメッセージに設定されたCN種別:92に対応する、IoTコアネットワーク92に配置されているS−GW73へ、パケット通信開始要求メッセージを送信することを決定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、S−GW73へ送信するGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージの送信元アドレスを、MME21の識別子からゲートウェイ装置30の識別子に変更する(S107)。ステップS107におけるアドレス変換処理は、図3のステップS14及びS17におけるアドレス変換処理と同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、ゲートウェイ装置30は、S−GW73へパケット通信開始要求メッセージを送信する(S108)。さらに、S−GW73は、受信したパケット通信開始要求メッセージを、P−GW74へ送信する(S108)。
以上説明したように、本発明の実施の形態5にかかる通信システムを用いることによって、IoTサービス毎に分離したIoTコアネットワークが存在する場合に、ゲートウェイ装置30は、UE60が利用するIoTサービスに関するデータを伝送するIoTコアネットワークへ、UE60に関するデータを中継することができる。
また、実施の形態5においては、図15に示すように、eNB11の代わりにRNC12が用いられ、MME21の代わりにSGSN22が用いられてもよい。
また、実施の形態1乃至4においても、実施の形態5において説明したように、ゲートウェイ装置30が、DB100を用いて、メッセージの振り分け先を決定してもよい。
また、情報管理部102において管理されている情報がHSSにおいて管理されている場合、DB100は、ステップS104において受信したQueryメッセージを、HSSへ送信する。HSSは、Queryメッセージに設定されている加入者番号に対応付けられたIoT種別を特定する。次に、HSSは、特定したIoT種別を設定したメッセージをDB100へ送信する。DB100は、メッセージに設定されているIoT種別に対応付けられたCN種別を特定する。
(実施の形態6)
続いて、図16を用いて本発明の実施の形態6にかかる通信システムの構成例について説明する。図16の通信システムは、図6の通信システムに、DB(データベース)100が追加されている。さらに、IoTネットワーク55内に、IoTコアネットワーク91、IoTコアネットワーク92、及びIoTコアネットワーク93が存在し、IoTコアネットワーク91内には、P−GW77が配置され、IoTコアネットワーク92内には、P−GW78が配置され、IoTコアネットワーク93内には、P−GW79が配置されている。さらに、P−GW77には、サーバ装置81が接続し、P−GW78には、サーバ装置82が接続し、P−GW79には、サーバ装置83が接続する。
ゲートウェイ装置30は、S−GW46から送信されたGTPメッセージを終端し、複数のIoTコアネットワークの中から、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する際に、DB100を用いる。
DB100は、UE60の識別情報と、UE60が登録されるIoTコアネットワークの識別情報とを関連付けて管理する。さらに、DB100は、UE61の識別情報と、UE61が登録されるIoTコアネットワークの識別情報とを関連付けて管理する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに含まれるUE60もしくはUE61の識別情報を用いて、DB100から、UE60もしくはUE61に関連付けられているIoTコアネットワークの識別情報を抽出する。また、ゲートウェイ装置30は、特定したIoTコアネットワークに配置されているP−GWへGTPメッセージを送信する。
続いて、図17を用いて本発明の実施の形態6にかかるパケット振り分け処理の流れについて説明する。ステップS111の処理は、図14のステップS101と同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、UE60は、パケット通信を開始するために、eNB11を介してMME21へ、パケット通信開始要求メッセージを送信する(S112)。UE60は、加入者番号をパケット通信開始要求メッセージに設定する。ここでは、UE60は、加入者番号Aをパケット通信開始要求メッセージに設定したとする。次に、MME21は、GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージを、S−GW46を介してゲートウェイ装置30へ送信する(S113)。GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージには、加入者番号Aが設定されている。
次に、ゲートウェイ装置30は、S−GW46から送信されたGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージを終端し、UE60の加入者番号を抽出する。さらに、ゲートウェイ装置30は、抽出した加入者番号Aを設定したQueryメッセージをDB100へ送信する(S114)。DB100は、加入者番号が設定されたQueryメッセージを受信すると、情報管理部102を用いて、加入者番号に対応付けられたIoT種別を特定する。さらに、DB100は、情報管理部101を用いて、IoT種別に対応付けられたCN種別を特定する。ここでは、Queryメッセージに加入者番号Aが設定されているため、DB100は、IoT種別:2、及び、CN種別:92を特定する。
次に、DB100は、CN種別:92を設定したAnswerメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S115)。次に、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの振り分け先を判定する(S116)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Answerメッセージに設定されたCN種別:92に対応する、IoTコアネットワーク92に配置されているS−GW78へ、パケット通信開始要求メッセージを送信することを決定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、P−GW78へ送信するGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージの送信元アドレスを、S−GW46の識別子からゲートウェイ装置30の識別子に変更する(S117)。ステップS117におけるアドレス変換処理は、図7のステップS44及びS47におけるアドレス変換処理と同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、ゲートウェイ装置30は、P−GW78へパケット通信開始要求メッセージを送信する(S118)。
ここで、図16におけるUE61に関するパケット通信開始要求メッセージの振り分け処理に関しては、図17のeNB11をRNC12に置き換え、MME21をSGSN22に置き換えることによって実行可能である。
以上説明したように、本発明の実施の形態6にかかる通信システムを用いることによって、IoTサービス毎に分離したIoTコアネットワークが存在する場合に、ゲートウェイ装置30は、UE60が利用するIoTサービスに関するデータを伝送するIoTコアネットワークへ、UE60に関するデータを中継することができる。
(実施の形態7)
続いて、図18を用いて本発明の実施の形態7にかかる通信システムの構成例について説明する。図18の通信システムは、図9の通信システムに、DB(データベース)100が追加されている。さらに、IoTネットワーク55内に、IoTコアネットワーク91、IoTコアネットワーク92、及びIoTコアネットワーク93が存在し、IoTコアネットワーク91内には、P−GW77が配置され、IoTコアネットワーク92内には、P−GW78が配置され、IoTコアネットワーク93内には、P−GW79が配置されている。さらに、P−GW77には、サーバ装置81が接続し、P−GW78には、サーバ装置82が接続し、P−GW79には、サーバ装置83が接続する。
ゲートウェイ装置30は、SGSN22から送信されたGTPメッセージを終端し、複数のIoTコアネットワークの中から、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージを送信するコアネットワークを特定する際に、DB100を用いる。
DB100は、UE61の識別情報と、UE61が登録されるIoTコアネットワークの識別情報とを関連付けて管理する。ゲートウェイ装置30は、GTPメッセージに含まれるUE61の識別情報を用いて、DB100から、UE61に関連付けられているIoTコアネットワークの識別情報を抽出する。また、ゲートウェイ装置30は、特定したIoTコアネットワークに配置されているP−GWへGTPメッセージを送信する。
続いて、図19を用いて本発明の実施の形態7にかかるパケット振り分け処理の流れについて説明する。ステップS121の処理は、図14のステップS101と同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、UE61は、パケット通信を開始するために、RNC12を介してSGSN22へ、パケット通信開始要求メッセージを送信する(S122)。UE61は、加入者番号をパケット通信開始要求メッセージに設定する。ここでは、UE61は、加入者番号Aをパケット通信開始要求メッセージに設定したとする。次に、SGSN22は、GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージを、ゲートウェイ装置30へ送信する(S123)。GTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージには、加入者番号Aが設定されている。
次に、ゲートウェイ装置30は、SGSN22から送信されたGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージを終端し、UE61の加入者番号を抽出する。さらに、ゲートウェイ装置30は、抽出した加入者番号Aを設定したQueryメッセージをDB100へ送信する(S124)。DB100は、加入者番号が設定されたQueryメッセージを受信すると、情報管理部102を用いて、加入者番号に対応付けられたIoT種別を特定する。さらに、DB100は、情報管理部101を用いて、IoT種別に対応付けられたCN種別を特定する。ここでは、Queryメッセージに加入者番号Aが設定されているため、DB100は、IoT種別:2、及び、CN種別:92を特定する。
次に、DB100は、CN種別:92を設定したAnswerメッセージをゲートウェイ装置30へ送信する(S125)。次に、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの振り分け先を判定する(S126)。言い換えると、ゲートウェイ装置30は、パケット通信開始要求メッセージの送信先を決定する。ゲートウェイ装置30は、Answerメッセージに設定されたCN種別:92に対応する、IoTコアネットワーク92に配置されているP−GW78へ、パケット通信開始要求メッセージを送信することを決定する。
次に、ゲートウェイ装置30は、P−GW78へ送信するGTPメッセージであるパケット通信開始要求メッセージの送信元アドレスを、SGSN22の識別子からゲートウェイ装置30の識別子に変更する(S127)。ステップS127におけるアドレス変換処理は、図10のステップS74及びS77におけるアドレス変換処理と同様であるため詳細な説明を省略する。
次に、ゲートウェイ装置30は、P−GW78へパケット通信開始要求メッセージを送信する(S128)。
以上説明したように、本発明の実施の形態7にかかる通信システムを用いることによって、IoTサービス毎に分離したIoTコアネットワークが存在する場合に、ゲートウェイ装置30は、UE61が利用するIoTサービスに関するデータを伝送するIoTコアネットワークへ、UE61に関するデータを中継することができる。
図20は、ゲートウェイ装置30の構成例を示すブロック図である。図20を参照すると、ゲートウェイ装置30は、ネットワークインタフェース1201、プロセッサ1202、及びメモリ1203を含む。ネットワークインタフェース1201は、ネットワークノード(e.g., eNB、MME、P-GW、)と通信するために使用される。ネットワークインタフェース1201は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてシーケンス図及びフローチャートを用いて説明されたゲートウェイ装置30の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU、又はCPUであってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
図20の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明されたゲートウェイ装置30の処理を行うことができる。
図20を用いて説明したように、上述の実施形態におけるゲートウェイ装置30が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。