JP6769311B2 - 双ドラム式連続鋳造用ダミーシート及び薄肉鋳片の製造方法 - Google Patents

双ドラム式連続鋳造用ダミーシート及び薄肉鋳片の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、溶融金属を供給して薄肉鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造装置において鋳造開始時に用いられる双ドラム式連続鋳造用ダミーシート、及び、薄肉鋳片の製造方法に関するものである。
鋼の薄肉鋳片を製造する方法として、内部に水冷構造を有する冷却ドラムを備え、回転する一対の冷却ドラム間に形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させ、一対の冷却ドラムの外周面にそれぞれ形成された凝固シェル同士をドラムキス点で接合し、圧下して所定の厚さの薄肉鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造装置が提供されている。
上述の双ドラム式連続鋳造方法において鋳造を開始する際には、例えば特許文献1,2に示すように、冷却ドラム間にダミーシートを挟持しておき、一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給しながら冷却ドラムを回転させて、ダミーシートに連結するように薄肉鋳片を形成し、冷却ドラム間からダミーシート及びこのダミーシートに連結された薄肉鋳片を引き出している。
なお、鋳造開始時点においては、溶鋼溜まり部への溶鋼の供給量や冷却ドラムの温度等の鋳造条件が安定していないため、ダミーシートに連結するように形成された薄肉鋳片の強度が不足し、ダミーシートを引き出した際に薄肉鋳片が破断するといったトラブルが発生し、鋳造を開始できないことがあった。このため、上述の特許文献1,2においては、ダミーシートに連結するように補強部材を配置し、この補強部材を溶融金属で鋳包ませることにより、鋳造開始時の薄肉鋳片の強度を確保する技術が提案されている。
ここで、凝固シェルの形成場所は、冷却ドラム周面上が想定されている。しかし、実際の操業に置いては、サイド堰の表面でも溶鋼が凝固して地金が生成する場合がある。この地金が成長し、冷却ドラム端部において回転する冷却ドラム周面上の凝固シェルと融着すると、地金がサイド堰表面から剥がされて、凝固シェルと共にドラムキス点に噛みこまれ、鋳造機下方に送り出される。この際、厚みのある地金を通過させようとして、本来の鋳片厚み以上にドラム間隔が一時的に拡大し、地金を巻き込んでいない部分(例えば幅方向中央部等)においては、未凝固の溶鋼を多く含むことになる。これをホットバンドと称する。このホットバンドは、高温で脆弱であることから、薄肉鋳片の自重によって破断することがある。
ホットバンド起因の破断を防止して安定鋳造するためには、サイド堰上の地金生成を防止することが重要である。
ホットバンドは、湯面高さが不安定な場合にサイド堰に生成した地金が剥離することによって生じる場合が多い。同様に、鋳造初期の湯面上昇中に発生し易い。それまで溶鋼に接していなかったサイド堰表面に、溶鋼が接触して冷却されて、地金が生成し易いためである。
ホットバンド起因の薄肉鋳片の破断を防止する方法として、例えば特許文献3には、サイド堰を十分に予熱することにより、鋳造開始時におけるサイド堰表面での地金の発生を抑制する手段が提案されている。
また、特許文献4には、サイド堰を上下に分割し、上部側を左右方向に揺動させることにより、サイド堰表面において地金が厚く形成されることを抑制する手段が提案されている。
さらに、特許文献5には、サイド堰にガス吹込みノズルを設け、鋳造の際に溶鋼中にガスを吹き込み、そのバブリング作用により、サイド堰表面に生成した地金を溶鋼溜まり部の中央部ないし上部へ移動させて無害化させる手段が提案されている。
特開昭57−058957号公報 特開昭63−224847号公報 特開昭62−124051号公報 特開昭60−166146号公報 特開2001−150106号公報
ここで、特許文献3のようにサイド堰を予熱した場合であっても、溶鋼溜まり部を形成するためにサイド堰が冷却ドラム端面に密着させられるため、必然的にサイド堰の温度は低下してしまう。鋳造初期の溶鋼湯面が定常レベルまで上昇する時期は、冷却ドラムの端面に押し付けられて温度低下したサイド堰に、初めて溶鋼が接するので、地金が生じやすく、ホットバンド起因の破断の危険性が非常に高い。なお、融点が高い鋼種ほど、サイド堰を高温に予熱する必要があるため、ステンレス鋼等に比べて比較的融点が高い炭素鋼などにおいては、サイド堰の予熱が不十分となり、ホットバンドが発生しやすくなる傾向にある。
また、特許文献4のように、サイド堰を揺動させる方法の場合、溶鋼溜まり部のシール性を保ちながら、耐火物金枠を含めた重量のあるサイド堰全体を揺動させる必要があり、一定以上の精度を確保しながら剛性の高い機構を備える大がかりな装置が必要となるため、設備コストが高くなる。
さらに、特許文献5のように、サイド堰からガスを吹き込む場合、耐火物加工が必要なうえ、溶鋼溜まり部のシール性の確保、およびガス通気孔の閉塞防止を両立することが非常に困難であった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、鋳造開始時においてサイド堰の表面に地金が生成・成長することを抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片の破断を抑制し、安定して鋳造を開始することが可能な双ドラム式連続鋳造用ダミーシート、及び、この双ドラム式連続鋳造用ダミーシートを用いた薄肉鋳片の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る双ドラム式連続鋳造用ダミーシートは、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造装置に用いられる双ドラム式連続鋳造用ダミーシートであって、前記一対の冷却ドラムに挟持されるシート本体と、このシート本体の長手方向の一端から延在し、前記溶鋼中に挿入される補強部材と、を備えており、前記補強部材の少なくとも幅方向両端部に、それぞれ、沸点が1600℃以下の高蒸気圧金属元素を含有する高蒸気圧金属部材が配設されていることを特徴としている。
上述の構成の双ドラム式連続鋳造用ダミーシートによれば、シート本体の長手方向の一端から延在する補強部材の少なくとも幅方向両端部に、それぞれ、沸点が1600℃以下の高蒸気圧金属元素を含有する高蒸気圧金属部材が配設されているので、鋳造開始時において、補強部材が溶鋼中に浸漬され、この補強部材に配設された高蒸気圧金属部材に含まれる高蒸気圧金属元素が気化することにより、サイド堰近傍の溶鋼が撹拌され、サイド堰表面における地金の発生及び成長を抑制することが可能となる。よって、ホットバンドの発生を抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片の破断を抑制でき、安定して鋳造を開始することができる。
ここで、本発明における双ドラム式連続鋳造用ダミーシートにおいては、前記高蒸気圧金属元素は、Mg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上であることが好ましい。
これらMg,Ca,Bi,Sr,Znといった金属元素は、沸点が1570℃以下と低く、例えば1600℃程度の溶鋼中に浸漬された際に確実に気化し、気化したガスによってサイド堰近傍の溶鋼を確実に撹拌することができる。
さらに、本発明における双ドラム式連続鋳造用ダミーシートにおいては、前記高蒸気圧金属部材は、前記シート本体の幅端部から100mm以内の範囲内に配設されていることが好ましい。
この場合、サイド堰の近傍で前記高蒸気圧金属元素が気化するため、気化したガスによってサイド堰近傍の溶鋼を確実に撹拌することができ、サイド堰表面における地金の発生及び成長を抑制することが可能となる。
また、本発明における双ドラム式連続鋳造用ダミーシートにおいては、前記補強部材は、前記シート本体に連接される補強部本体と、この補強部本体の一端から延在する短冊部と、を備えており、前記補強部本体及び前記短冊部の少なくとも一方又は両方に、前記高蒸気圧金属部材が配設されていることが好ましい。
この場合、補強部材が補強部本体と短冊部とを有しており、これら補強部本体と短冊部に選択的に前記高蒸気圧金属部材を配設されているので、溶鋼中に高蒸気圧金属部材を浸漬させて高蒸気圧金属元素を気化させ、サイド堰近傍の溶鋼を撹拌する時期を調整することが可能となる。
さらに、本発明における双ドラム式連続鋳造用ダミーシートにおいては、前記補強部材の幅方向両端部にそれぞれ配置されている前記高蒸気圧金属部材は、前記高蒸気圧金属元素としてMg及びCaの1種または2種を含有しており、各端部に配設されたそれぞれの前記高蒸気圧金属部材に含まれるMg及びCaの1種または2種の重量が0.1g以上29g以下の範囲とされていることが好ましい。
この場合、前記補強部材の幅方向両端部にそれぞれ配置されている前記高蒸気圧金属部材は、各端部当たり、前記高蒸気圧金属元素としてMg及びCaの1種または2種を0.1g以上29g以下の範囲で含んでいるので、溶鋼中に高蒸気圧金属部材が浸漬された際に十分な量のガスが発生し、サイド堰近傍の溶鋼を十分に撹拌することができる。また、ガスの発生量が必要以上に多くならず、補強部材が溶鋼によって確実に鋳包まれ、補強部材と薄肉鋳片とを確実に連結することができる。
本発明に係る薄肉鋳片の製造方法は、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法であって、鋳造開始時に、上述の双ドラム式連続鋳造用ダミーシートを用いることを特徴としている。
この構成の薄肉鋳片の製造方法によれば、鋳造開始時に、上述の双ドラム式連続鋳造用ダミーシートを用いているので、鋳造開始時にサイド堰近傍の溶鋼が十分に撹拌され、サイド堰表面における地金の発生及び成長を抑制することができる。これにより、ホットバンドの発生を抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片の破断を抑制できる。よって、薄肉鋳片の鋳造を安定して実施することが可能となる。
ここで、本発明における薄肉鋳片の製造方法においては、前記補強部材の幅方向両端部にそれぞれ配置されている前記高蒸気圧金属部材は、前記高蒸気圧金属元素としてMg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上を含有しており、各端部に配設されたそれぞれの前記高蒸気圧金属部材において、前記溶鋼溜まり部のうち前記高蒸気圧金属部材の配設位置の幅方向中心位置とサイド堰との間の幅方向長さを2倍した領域に存在する溶鋼量1kg当たりに対する各高蒸気圧金属元素の重量(g)をW(Mg),W(Ca),W(Bi),W(Sr),W(Zn)とした場合に、以下の(1)式を満足するように含有することが好ましい。
0.0010≦W(Mg)/24.3+W(Ca)/40+W(Bi)/209+W(Sr)/87.6+W(Zn)/65.4≦0.0300 ・・・(1)
この場合、前記溶鋼溜まり部のうち前記高蒸気圧金属部材の配設位置の幅方向中心位置とサイド堰との間の幅方向長さを2倍した領域に存在する溶鋼量1kg当たりに対する高蒸気圧金属元素の含有量が上述の(1)式の範囲内に設定されているので、サイド堰近傍の溶鋼を十分に撹拌することができ、サイド堰表面における地金の発生及び成長を抑制することができる。また、ガスの発生量が必要以上に多くならず、補強部材が溶鋼によって確実に鋳包まれ、補強部材と薄肉鋳片とを確実に連結することができる。
上述のように、本発明によれば、鋳造開始時においてサイド堰の表面に地金が生成・成長することを抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片の破断を抑制し、安定して鋳造を開始することが可能な双ドラム式連続鋳造用ダミーシート、及び、この双ドラム式連続鋳造用ダミーシートを用いた薄肉鋳片の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態における双ドラム式連続鋳造装置の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシートの説明図である。(a)が側面図、(b)がX−X矢視図である。 本発明の一実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシートの説明図である。(a)が側面図、(b)がX−X矢視図である。 本発明の一実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシートの説明図である。(a)が側面図、(b)がX−X矢視図である。 本発明の一実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシートの説明図である。(a)が側面図、(b)がX−X矢視図である。 本発明の一実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシートの説明図である。(a)が側面図、(b)がX−X矢視図である。
以下に、本発明の実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート(以下、単にダミーシートと称することがある)及び薄肉鋳片の製造方法について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
ここで、本実施形態において製造される薄肉鋳片1は、各種組成の鋼からなり、その幅が300mm以上2000mmの範囲内、厚さが1mm以上5mm以下の範囲内とされている。
次に、本実施形態である薄肉鋳片の製造方法に用いられる双ドラム式連続鋳造装置10について説明する。
本実施形態である双ドラム式連続鋳造装置10は、図1に示すように、一対の冷却ドラム11、11と、薄肉鋳片1を曲げるベンダーロール12、12と、薄肉鋳片1を支持するピンチロール13、13と、一対の冷却ドラム11、11の幅方向端部に配設されたサイド堰15と、これら一対の冷却ドラム11、11とサイド堰15とによって画成された溶鋼溜まり部16に供給される溶鋼3を保持するタンディッシュ18と、このタンディッシュ18から溶鋼溜まり部16へと溶鋼3を供給する浸漬ノズル20と、を備えている。
この双ドラム式連続鋳造装置10においては、溶鋼3が回転する冷却ドラム11,11に接触して冷却されることにより、冷却ドラム11,11の周面の上で凝固シェル5、5が成長し、一対の冷却ドラム11,11にそれぞれ形成された凝固シェル5、5同士がドラムキス点で圧着されることによって、所定厚みの薄肉鋳片1が鋳造される。
本実施形態である双ドラム式連続鋳造装置10においては、鋳造開始時には、図2に示すように、一対の冷却ドラム11、11の間に、本実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート30が配置される。
この双ドラム式連続鋳造用ダミーシート30は、図2に示すように、一対の冷却ドラム11,11の下方からドラムキス点Kまで配置されるシート本体31と、このシート本体31の長手方向の一端から延在し、溶鋼溜まり部16内へと延在して配置される補強部材32と、を備えている。
また、本実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート30として、図3に示すように、補強部材32が、シート本体31に連接される補強部本体32aと、この補強部本体32aの一端から延在する短冊部32bと、を備えたものを用いてもよい。
この状態で、タンディッシュ18から浸漬ノズル20を介して溶鋼溜まり部16に向けて溶鋼3が注入される。溶鋼溜まり部16中の溶鋼3の湯面が所定位置になった時点で、冷却ドラム11,11を回転させる。すると、補強部材32とともに溶鋼3が冷却ドラム11,11間に移動し、溶鋼3の凝固が進行して、補強部材32と薄肉鋳片1とが接合され、ダミーシート30に続いて薄肉鋳片1が引き出される。
ここで、溶鋼溜まり部16に溶鋼3を注入した際に、サイド堰15の表面に地金が生成・成長することがある。この地金は、ホットバンドを発生させ、薄肉鋳片1の破断の原因となる。
そこで、本実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート30においては、補強部材32の少なくとも幅方向両端部に、沸点が1600℃以下の高蒸気圧金属元素を含有する高蒸気圧金属部材35が配設されている。この高蒸気圧金属部材35は、溶鋼3中に浸漬された際に、上述の高蒸気圧金属元素が気化してガスを発生する構成とされており、発生したガスによってサイド堰15近傍の溶鋼3を撹拌する。
本実施形態においては、この高蒸気圧金属部材35は、図2(b)及び図3(b)に示すように、ダミーシート30(シート本体31)の幅端部からの距離LがL≦100mmの範囲内となる位置に配設されている。なお、サイド堰15の表面とシート本体31との間の距離は、例えば2mm以上20mm以下とされていることから、上述の高蒸気圧金属部材35の配設位置は、サイド堰15の表面から120mm以下の範囲内に配設されることになる。
また、高蒸気圧金属部材35の長手方向の取り付け位置は、サイド堰15近傍の溶鋼3を撹拌させるタイミングに応じて適宜選択することができる。
例えば、鋳造開始直後の湯面上昇中に、初めてサイド堰15の表面に溶鋼3が接した時に生ずる地金の生成を防止する目的で、鋳造初期に溶鋼3を撹拌する場合には、図2に示すように、ドラムキス点Kに近い箇所に取り付けることが好ましい。これにより、ドラム回転開始前の湯面上昇中、あるいは回転開始直後に、高蒸気圧金属部材35が溶鋼3中に浸漬され、高蒸気圧金属元素が気化し、サイド堰15近傍の溶鋼3が撹拌される。ただし、補強部材32と薄肉鋳片1の連結部近傍も撹拌されるので、両者の連結を脆弱にする可能性がある。そこで、高蒸気圧金属元素の量はある程度抑えた方が良い。
一方、図3に示すように、補強部材32として、例えば、1m程度の鉄製の短冊部32bを設け、この短冊部32bの途中、あるいは終端に高蒸気圧金属部材35(板状、線状など)を取り付けても良い。また、短冊部32bの複数箇所に取り付けても良い。この場合、高蒸気圧金属部材35の配置位置は、補強部材32と薄肉鋳片1の連結部から1m程度離れており、溶鋼3の撹拌により連結部が破れる危険性はないので、図2の例よりも比較的、多くの高蒸気圧金属元素を使用することができる。
図2又は図3の配置例のどちらを使用するか、また、図3の配置例でどの位置に取り付けるか等は、防止すべき地金の生成時期を見極めて、適宜、設定すれば良い。
ここで、上述の高蒸気圧金属元素としては、Mg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上を用いることができる。この中でも、Mg及びCaは入手のし易さと安価である点で特に好ましい。なお、上述の各元素の沸点は以下の通りである。
Mg(沸点:1103±5℃)
Ca(沸点:1492℃)
Bi(沸点:1560±5℃)
Sr(沸点:1366±5℃)
Zn(沸点: 906℃)
また、高蒸気圧金属部材35に含まれる高蒸気圧金属元素は、単体金属としてではなく、上述の高蒸気圧金属元素を含有する合金であってもよい。なお、高蒸気圧金属元素以外の元素は、溶鋼中に含まれる元素(例えばFe,Si、Mn等)が好ましい。
例えば、高蒸気圧金属元素としてMgを用いる場合には、金属Mg,Fe−Mg合金、Fe−Si−Mg合金、Ni−Mg合金、MgSi粉粒体等を適用することができる。
また、高蒸気圧金属元素としてCaを用いる場合には、Fe−Ca合金、Fe−Si−Ca合金、Ni−Ca合金、CaSi粉粒体等を適用することができる。さらに、Fe−Si−Mg−Ca合金を適用してもよい。
さらに、高蒸気圧金属元素としてBiを用いる場合には、金属Bi、Bi−Pb合金等を適用することができる。
また、高蒸気圧金属元素としてSrを用いる場合には、金属Sr等を適用することができる。
さらに、高蒸気圧金属元素としてZnを用いる場合には、金属Zn、Zn−Sn合金等を適用することができる。
ここで、高蒸気圧金属元素を含む合金を用いる場合、合金中の高蒸気圧金属元素の濃度が低ければ、高蒸気圧金属部材35が溶鋼3に浸漬した時点で発生するガス量が少なくなる。そして、MgやCaは、SiやNiによって活量が容易に低下するので、同一温度の溶鋼3に添加した場合の気化速度(単位時間当たりの気化速度。急激に気化するか、比較的穏やかに気化するかに影響する)が低下する。
このように、高蒸気圧金属元素の濃度や合金組成によって、溶鋼3の撹拌力を調整することができる。高蒸気圧金属元素の濃度が高い合金を用いれば、添加部位近傍だけでなく、広い範囲の溶鋼を撹拌できるが、ガス発生時の衝撃によって湯面レベル変動が激しくなったり、凝固シェル5が破れて内部の未凝固溶鋼が漏れたり、激しい場合にはサイド堰15、スカム堰(図なし)や浸漬ノズル20などを損傷するおそれがある。このため、溶鋼撹拌領域の体積や、サイド堰15からの距離等を勘案して、合金を選択することが好ましい。
また、高蒸気圧金属部材35として、高蒸気圧金属元素及びこれを含む合金からなるワイヤ材及び板材等を適用する場合には、そのまま補強部材32に取り付ければよい。一方、高蒸気圧金属元素及びこれを含む合金の粉粒体を適用する場合には、Fe箔や金属容器等に包んで補強部材32に取り付けることが好ましい。なお、これら高蒸気圧金属部材35の取り付けには、針金による結束や小型ボルト止め等の手段を適用することができる。
以上のように、補強部材32に高蒸気圧金属元素を含む高蒸気圧金属部材35を取り付けることで、高蒸気圧金属部材35が溶鋼3に浸漬された際に、高蒸気圧金属元素を気化させることが可能となり、サイド堰15近傍の溶鋼を撹拌することができる。
ここで、高蒸気圧金属元素として、Mg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上を用いる場合には、溶鋼溜まり部16のうち高蒸気圧金属部材35の配設位置の幅方向中心位置とサイド堰15との間の幅方向長さを2倍した領域(以下、溶鋼撹拌領域と称す)に存在する溶鋼量1kg当たりに対する各高蒸気圧金属元素の重量(g)をW(Mg),W(Ca),W(Bi),W(Sr),W(Zn)とした場合に、以下の(1)式を満足するように含有することが好ましい。
0.0010≦W(Mg)/24.3+W(Ca)/40+W(Bi)/209+W(Sr)/87.6+W(Zn)/65.4≦0.0300 ・・・(1)
(1)式は、溶鋼撹拌領域における溶鋼1kg当たりの各元素の添加重量を当該元素の原子量で割ったものであり、各元素のmol数の合計である。
上述の溶鋼撹拌領域は、高蒸気圧金属元素を含む高蒸気圧金属部材35の幅位置(高蒸気圧金属部材35の形状に幅がある場合は、中心線の位置)とサイド堰15までの距離を2倍した領域にある溶鋼3とした。すなわち、冷却ドラム11の軸方向から見て、両冷却ドラム11,11間の溶鋼溜まり部16のくさび形状の面積と、高蒸気圧金属部材35の幅方向位置とサイド堰15との2倍の距離との積で算出した。
ここで、溶鋼撹拌領域における溶鋼1kg当たりの各高蒸気圧金属元素のmol数の合計が0.0010molより少ないと、高蒸気圧金属元素が気化した時の撹拌力が不足する場合がある。一方、溶鋼撹拌領域における溶鋼1kg当たりの各高蒸気圧金属元素のmol数の合計が0.0300molより多いと、ガス発生時の衝撃によって湯面レベルが激しく変動して操業が不安定になったり、凝固シェルが破れて内部の未凝固溶鋼が漏れたり、激しい場合にはサイド堰、スカム堰やノズルなどを損傷したりするおそれがある。
なお、溶鋼撹拌領域における溶鋼1kg当たりの各高蒸気圧金属元素のmol数の合計の下限は、0.0150mol以上であることが好ましい。
ここで、高蒸気圧金属元素としてMg及びCaの1種または2種を含有する場合には、高蒸気圧金属部材35は、Mg及びCaの1種または2種を0.1g以上29g以下の範囲で含むことが好ましい。
商用生産規模の双ドラム式連続鋳造装置10における冷却ドラム11の直径は、500〜1200mm程度であり、溶鋼溜まり部16の湯面弧角を40degとし、高蒸気圧金属部材35の取り付け位置をダミーシート30の幅端部から25〜50mm程度と仮定した場合、上述の溶鋼溜まり部16のうち高蒸気圧金属部材35の配設位置の幅方向中心位置とサイド堰15との間の幅方向長さを2倍した領域(溶鋼撹拌領域)の溶鋼重量は幅方向の両端でそれぞれ4.2〜23.9kgとなる。ここで、上述の(1)式の下限と上限とを考慮すると、Mg及びCaの1種または2種の重量範囲は、0.1g以上29g以下となる。
以上のような構成とされた本実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート30及び薄肉鋳片の製造方法によれば、補強部材32の少なくとも幅方向両端部に、沸点が1600℃以下の高蒸気圧金属元素を含有する高蒸気圧金属部材35が配設されているので、この高蒸気圧金属部材35が溶鋼3に浸漬した際に高蒸気圧金属元素が気化し、サイド堰15近傍の溶鋼3を撹拌することができる。これにより、サイド堰15表面における地金の発生及び成長を抑制することが可能となる。よって、ホットバンドの発生を抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片1の破断を抑制でき、安定して鋳造を開始することができる。
また、本実施形態では、高蒸気圧金属元素として、Mg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上を用いているので、例えば1600℃程度の溶鋼3中に浸漬された際に確実に気化し、気化したガスによってサイド堰15近傍の溶鋼を確実に撹拌することができる。
そして、溶鋼撹拌領域に存在する溶鋼量1kg当たりに対する各高蒸気圧金属元素のmol数の合計が0.0010mol以上とされているので、気化したガスによってサイド堰15近傍の溶鋼を十分に撹拌することができる。また、溶鋼撹拌領域に存在する溶鋼量1kg当たりに対する各高蒸気圧金属元素のmol数の合計が0.0300mol以下とされているので、気化したガスによって鋳造が不安定になることを抑制できる。
なお、高蒸気圧金属元素としてMg及びCaの1種または2種を用いた場合には、通常の商業用双ドラム式連続鋳造装置10に適用する際には、上述の(1)式に対応するMg及びCaの1種または2種の重量範囲は0.1g以上29g以下となる。
さらに、本実施形態では、高蒸気圧金属部材35が、シート本体31の幅端部から100mm以内の範囲内に配設されているので、サイド堰15の近傍で高蒸気圧金属元素が気化することになり、気化したガスによってサイド堰15の近傍の溶鋼3を確実に撹拌することができ、サイド堰15の表面における地金の発生及び成長を抑制することが可能となる。
また、高蒸気圧金属部材35が、図2のように、溶鋼溜まり部16中の溶鋼3に浸漬される位置に取り付けられた場合には、鋳造開始時に溶鋼溜まり部16の湯面が上昇する際に、高蒸気圧金属部材35が溶鋼3中に浸漬され、高蒸気圧金属元素が気化することでサイド堰15近傍の溶鋼を撹拌することができる。
一方、高蒸気圧金属部材35が、図3のように、溶鋼溜まり部16よりもドラム回転方向後方側の位置に取り付けられた場合には、冷却ドラム11の回転が開始された後に、高蒸気圧金属部材35が溶鋼3中に浸漬され、高蒸気圧金属元素が気化することでサイド堰15近傍の溶鋼を撹拌することができる。
このように、高蒸気圧金属部材35の取り付け位置によってサイド堰15近傍の溶鋼を撹拌するタイミングを調整することができ、鋼種や鋳造条件等に応じて適切なタイミングでサイド堰15近傍の溶鋼を撹拌することで、サイド堰15表面における地金の発生・成長を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態である本実施形態である双ドラム式連続鋳造用ダミーシート
及び薄肉鋳片の製造方法について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、図1に示すように、ベンダーロール及びピンチロールを配設した薄肉鋳片の製造装置を例に挙げて説明したが、これらのロール等の配置に限定はなく、適宜設計変更してもよい。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、高蒸気圧金属部材35を幅方向両端部にそれぞれ一箇所ずつ取り付けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、図4に示すように、長手方向に複数配置してもよいし、図5に示すように、長尺の気化部材を長手方向に配設してもよい。この場合、鋳造開始時において長期間にわたってサイド堰近傍の溶鋼を撹拌することが可能となる。
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように、高蒸気圧金属部材35を幅方向両端部にのみ配設したものとして説明したが、図6に示すように、ダミーシート30(シート本体31)の幅中央部に高蒸気圧金属部材35を取り付けてもよい。この場合、高蒸気圧金属元素が気化することで、浸漬ノズル近傍の溶鋼を撹拌することができ、浸漬ノズル表面における地金の発生・成長を抑制することが可能となる。
以下に、本発明の効果を確認すべく、実施した実験結果について説明する。
C;0.05質量%、Si;0.15質量%、Mn;0.65質量%、P;0.01質量%、S;0.007質量%、Al;0.03質量%を含有する炭素鋼からなる薄肉鋳片を、上述の実施形態に示す双ドラム式連続鋳造装置を用いて製造した。
以下に、薄肉鋳片の製造方法の共通の条件を示す。
冷却ドラムの直径:1200mm
鋳造幅:1300mm
鋳造厚み:平均2.0mm
鋳造速度:平均50m/min
鋳造雰囲気:Ar+N
鋳造量:10トン
湯面レベル弧角:40deg
溶鋼と冷却ドラムの接触弧長:419mm
また、ダミーシートとして、以下のものを使用した。
シート本体:軟鋼製シート材、幅1290mm
補強部本体:鉄製、幅1290mm、長さ400mm
短冊部:鉄製、幅10mm、長さ:最大1200mm
そして、表1に示すように、高蒸気圧金属元素を含む高蒸気圧金属部材を補強部材(補強部本体又は短冊部)に取り付けた。
上述の条件で鋳造を実施し、鋳造開始から1分間におけるホットバンド数、凝固シェル破れの有無、薄肉鋳片の破断の有無を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0006769311
Figure 0006769311
No.1〜22は、本発明の条件を満たしているので、鋳造開始から1分以内のホットバンド数は3回以下であった。ホットバンド起因の破断はせず、安定して操業できた。なかでも、No.2、6、7、10、14は、高蒸気圧金属部材の浸漬時期(時間が経つほど地金が成長する)に対して、適切な量の高蒸気圧金属元素を浸漬させているのでホットバンドは発生しなかった。No.19は、高蒸気圧金属部材の鋳片幅方向の取り付け位置がサイド堰から100mmを超えた例である。No.1〜19は、ホットバンドが1回以下であり、破断しなかったので、総合評価は○であった。
No.20と21は、高蒸気圧金属元素の合計モル数が式(1)の下限値0.0010molを下回ったため、溶鋼撹拌がやや弱かった。破断は防止できたが、ホットバンドが2〜3回だったので、総合評価は△であった。No.22は、1ヶ所当たりに取り付けた高蒸気圧金属元素のモル数が0.0300molを超えて、溶鋼撹拌が激しすぎたため、凝固シェルが破れて表面性状が悪化した。そのため、ホットバンドが発生せず鋳片が破断しなかったという点では、本発明の効果が認められたものの、総合評価は△であった。
一方、No.31は比較例であり、補強部材(補強部本体および短冊部)に高蒸気圧金属部材を取り付けずに10回鋳造した結果である。溶鋼撹拌作用が無かったため、サイド堰表面に地金が生成することが多く、鋳造開始1分以内に3〜4回のホットバンドが発生し、1/3以上の確率で破断した。このように高い頻度で操業を中止しなければならなかったため、総合評価は×であった。
以上のことから、本発明例によれば、鋳造開始時においてサイド堰の表面に地金が生成することを抑制でき、ホットバンド起因による薄肉鋳片の破断を抑制し、安定して鋳造を開始することが可能であることが確認された。
1 薄肉鋳片
3 溶鋼
10 双ドラム式連続鋳造装置
11 冷却ドラム
15 サイド堰
16 溶鋼溜まり部
30 双ドラム式連続鋳造用ダミーシート
31 シート本体
32 補強部材
32a 補強部本体
32b 短冊部
35 高蒸気圧金属部材

Claims (7)

  1. 回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造装置に用いられる双ドラム式連続鋳造用ダミーシートであって、
    前記一対の冷却ドラムに挟持されるシート本体と、このシート本体の長手方向の一端から延在し、前記溶鋼中に挿入される補強部材と、を備えており、
    前記補強部材の少なくとも幅方向両端部に、それぞれ、沸点が1600℃以下の高蒸気圧金属元素を含有する高蒸気圧金属部材が配設されていることを特徴とする双ドラム式連続鋳造用ダミーシート。
  2. 前記高蒸気圧金属元素は、Mg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の双ドラム式連続鋳造用ダミーシート。
  3. 前記高蒸気圧金属部材は、少なくとも前記シート本体の幅端部から100mm以内の範囲内に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の双ドラム式連続鋳造用ダミーシート。
  4. 前記補強部材は、前記シート本体に連接される補強部本体と、この補強部本体の一端から延在する短冊部と、を備えており、
    前記補強部本体及び前記短冊部の少なくとも一方又は両方に、前記高蒸気圧金属部材が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の双ドラム式連続鋳造用ダミーシート。
  5. 前記補強部材の幅方向両端部にそれぞれ配置されている前記高蒸気圧金属部材は、前記高蒸気圧金属元素としてMg及びCaの1種または2種を含有しており、
    各端部に配設されたそれぞれの前記高蒸気圧金属部材に含まれるMg及びCaの1種または2種の重量が0.1g以上29g以下の範囲とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の双ドラム式連続鋳造用ダミーシート。
  6. 回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法であって、
    鋳造開始時に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の双ドラム式連続鋳造用ダミーシートを用いることを特徴とする薄肉鋳片の製造方法。
  7. 前記補強部材の幅方向両端部にそれぞれ配置されている前記高蒸気圧金属部材は、前記高蒸気圧金属元素としてMg,Ca,Bi,Sr,Znから選択される1種または2種以上を含有しており、
    各端部に配設されたそれぞれの前記高蒸気圧金属部材において、前記溶鋼溜まり部のうち前記高蒸気圧金属部材の配設位置の幅方向中心位置とサイド堰との間の幅方向長さを2倍した領域に存在する溶鋼量1kg当たりに対する各高蒸気圧金属元素の重量(g)をW(Mg),W(Ca),W(Bi),W(Sr),W(Zn)とした場合に、以下の(1)式を満足するように含有することを特徴とする請求項6に記載の薄肉鋳片の製造方法。
    0.0010≦W(Mg)/24.3+W(Ca)/40+W(Bi)/209+W(Sr)/87.6+W(Zn)/65.4≦0.0300 ・・・(1)
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