JP6768406B2 - 両回転スクロール型圧縮機 - Google Patents
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Description
また、両回転スクロール型圧縮機の動作中に温度が上昇した場合には、スクロール部に熱応力が生じるおそれがある。
また、本発明は、スクロール部に生じる熱応力を緩和することができる両回転スクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
すなわち、本発明にかかる両回転スクロール型圧縮機は、駆動部によって回転駆動され、駆動側端板の中心回りに所定角度間隔を有して設置された複数の渦巻状の駆動側壁体を有する駆動側スクロール部材と、従動側端板の中心回りに所定角度間隔を有して設置され、各前記駆動側壁体に対応する数の渦巻状の従動側壁体を有し、これら従動側壁体のそれぞれが対応する前記駆動側壁体に対して噛み合わされることによって圧縮空間を形成する従動側スクロール部材と、前記駆動側スクロール部材と前記従動側スクロール部材とが同期して公転旋回運動するように前記駆動側スクロール部材から前記従動側スクロール部材に駆動力を伝達する同期駆動機構と、前記駆動側スクロール部材を軸線方向における一端側及び他端側にて軸部を回転支持する第1駆動側軸受及び第2駆動側軸受と、前記従動側スクロール部材を軸線方向における一端側及び他端側にて軸部を回転支持する第1従動側軸受及び第2従動側軸受とを備え、前記第1駆動側軸受は、前記第2駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられるとともに、前記第2駆動側軸受は、前記第1駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように前記軸部に対して予圧が与えられることで、前記第1駆動側軸受と前記第2駆動側軸受とが接近する方向の前記軸部の変形を抑制して、かつ/または、前記第1従動側軸受は、前記第2従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられるとともに、前記第2従動側軸受は、前記第1従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられることで、前記第1従動側軸受と前記第2従動側軸受とが接近する方向の前記軸部の変形を抑制することを特徴とする。
駆動側スクロール部材は、第1駆動側軸受及び第2駆動側軸受によって、軸線方向における一端側及び他端側の軸部が回転支持される。駆動側スクロール部材が回転すると遠心力が発生し、駆動側スクロール部材の駆動側壁体が半径方向外側に変形する。このように駆動側スクロール部材の外周側が半径方向外側に変形しようとすると、第1駆動側軸受で支持された軸部と第2駆動側軸受で支持された軸部との間の軸線方向距離が小さくなるように変形しようとする。このような変形を許容すると、駆動側スクロール部材の外周側の半径方向外側への変形がさらに大きくなってしまう。そこで、第1駆動側軸受は、第2駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が軸部に対して与えられるとともに、第2駆動側軸受は、第1駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように軸部に対して予圧が与えられるようにした。これにより、各駆動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が小さくなる変形を抑制することで、駆動側スクロール部材に生じる応力を緩和することができ、また、駆動側スクロール部材の変形によって生じる圧縮流体の漏れを抑えることができる。
従動側スクロール部材についても、同様に、第1従動側軸受及び第2従動側軸受によって、軸線方向における一端側及び他端側の軸部が回転支持される。従動側スクロール部材が回転すると遠心力が発生し、従動側スクロール部材の従動側壁体が半径方向外側に変形する。このように従動側スクロール部材の外周側が半径方向外側に変形しようとすると、第1従動側軸受で支持された軸部と第2従動側軸受で支持された軸部との間の軸線方向距離が小さくなるように変形しようとする。このような変形を許容すると、従動側スクロール部材の外周側の半径方向外側への変形がさらに大きくなってしまう。そこで、第1従動側軸受は、第2従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が軸部に対して与えられるとともに、第2従動側軸受は、第1従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が軸部に対して与えられるようにした。このように、各従動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が小さくなる変形を抑制することで、従動側スクロール部材に生じる応力を緩和することができ、また、従動側スクロール部材の変形によって生じる圧縮流体の漏れを抑えることができる。
従動側サポート部材の軸部を第1従動側軸受で支持するとともに、従動側スクロール部材の軸部を第2従動側軸受で支持することとした。また、上述のように、第1従動側軸受及び第2従動側軸受に予圧を与えることで、各従動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が小さくなる変形を抑制する構成とされている。したがって、従動側スクロール部材の壁体の先端と従動側サポート部材との固定部が、遠心力によって半径方向外側に変形することを抑制することができる。
例えば、駆動側壁体の先端側と駆動側サポート部材とが軸線方向における変位を許容するように、ピンによってスライド可能に固定しても良い。また、例えば、各駆動側軸受で支持された両軸部間の距離が増加する方向に変位可能なように、各駆動側軸受の予圧方向を設定すれば良い。
従動側についても同様に、両回転スクロール型圧縮機の動作中に温度が上昇すると、従動側スクロール部材と従動側サポート部材とが熱膨張して、各従動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が増大するように変形しようとする。この変形を拘束してしまうと、従動側スクロール部材や従動側サポート部材に発生する熱応力が増大してしまう。そこで、従動側壁体の先端側と従動側サポート部材とが軸線方向における変位を許容するように固定するとともに、各従動側軸受で支持された両軸部間の距離の増大を許容するように、それぞれの軸部を第1従動側軸受及び第2従動側軸受によって支持することとした。これにより、熱膨張に応じて各従動側軸受で支持された両軸部間の距離を増大させることができるので、熱応力の発生を抑えることができる。
例えば、従動側壁体の先端側と従動側サポート部材とが軸線方向における変位を許容するように、ピンによってスライド可能に固定しても良い。また、例えば、各従動側軸受で支持された両軸部間の距離が増加する方向に変位可能なように、各従動側軸受の予圧方向を設定すれば良い。
第1サポート部材の軸部を第1従動側軸受で支持するとともに、第2サポート部材の軸部を第2従動側軸受で支持することとした。また、上述のように、第1従動側軸受及び第2従動側軸受に予圧を与えることで、各従動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が小さくなる変形を抑制する構成とされている。したがって、各従動側壁体の先端と各従動側サポート部材との固定部が、遠心力によって半径方向外側に変形することを抑制することができる。
例えば、壁体固定部としては、軸線方向における変位を許容するように、ピンが採用される。また、例えば、各駆動側軸受で支持された両軸部間の距離が増加する方向に変位可能なように、各駆動側軸受の予圧方向を設定すれば良い。
従動側についても同様に、両回転スクロール型圧縮機の動作中に温度が上昇すると、従動側スクロール部材と従動側サポート部材とが熱膨張して、各従動側軸受で支持された両軸部間の軸線方向距離が増大するように変形しようとする。この変形を拘束してしまうと、従動側スクロール部材や各サポート部材に発生する熱応力が増大してしまう。そこで、各従動側壁体の先端と各サポート部材とが軸線方向における変位を許容するように固定するとともに、各従動側軸受で支持された両軸部間の距離の増大を許容するように、それぞれの軸部を第1従動側軸受及び第2従動側軸受によって支持することとした。これにより、熱膨張に応じて各従動側軸受で支持された両軸部間の距離を増大させることができるので、熱応力の発生を抑えることができる。
例えば、各従動側壁体の先端と各サポート部材とが軸線方向における変位を許容するように、ピンによって固定しても良い。また、例えば、各従動側軸受で支持された両軸部間の距離が増加する方向に変位可能なように、各従動側軸受の予圧方向を設定すれば良い。
固定部における軸線方向における変位を許容するように固定するとともに、各軸受で支持された軸部間の距離の増大を許容するようにしたので、熱応力の発生を抑えることができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図1等を用いて説明する。
図1には、両回転スクロール型圧縮機1Aが示されている。両回転スクロール型圧縮機1Aは、例えば車両用エンジン等の内燃機関に供給する燃焼用空気(流体)を圧縮する過給機として用いることができる。
モータ収容部3aの外周には、モータ5を冷却するための冷却フィン3cが設けられている。スクロール収容部3bの端部には、圧縮後の空気を吐出するための吐出口3dが形成されている。なお、図1では示さされていないが、ハウジング3には空気を吸入する空気吸入口が設けられている。
ハウジング3のスクロール収容部3bは、スクロール部材70,90の軸線方向における略中央部に位置する分割面Pにて分割されている。ハウジング3には、後述する図4に示すように、円周方向の所定位置にて外方に突出するフランジ部(締結部)30が設けられている。このフランジ部30に締結手段としてのボルト32を通して固定することによって、分割面Pが締結される。
駆動軸6の後端(図1において右端)、すなわち駆動側スクロール部材70に対して反対側の駆動軸6の端部には、ハウジング3との間で駆動軸6を回動可能に支持する後端軸受17が設けられている。
第1駆動側スクロール部71は、第1駆動側端板71aと第1駆動側壁体71bを備えている。
第1駆動側端板71aは、駆動軸6に接続された第1駆動側軸部7cに接続されており、駆動側回転軸線CL1に対して直交する方向に延在している。第1駆動側軸部7cは、アンギュラ玉軸受とされた第1駆動側軸受11を介してハウジング3に対して回動自在に設けられている。
第2駆動側端板72aには、駆動側回転軸線CL1方向に延在する第2駆動側軸部72cが接続されている。第2駆動側軸部72cは、アンギュラ玉軸受けとされた第2駆動側軸受14を介して、ハウジング3に対して回転自在に設けられている。第2駆動側軸受14の内輪の側方には対して、例えばナットや皿バネ等の予圧部材14aが設けられている。予圧部材14aは、第2駆動側軸部72cに対して取り付けられており、第2駆動側軸受14の内輪を第1駆動側軸受11側に押圧するように固定されている。これにより、第2駆動側軸部72cの拡径された肩部と第2駆動側軸受14の側面との間の軸方向隙間がゼロとされる。
第2駆動側軸部72cには、駆動側回転軸線CL1に沿って吐出ポート72dが形成されている。
従動側端板90aの両側には、それぞれ、従動側壁体91b,92bが設けられている。従動側端板90aからモータ5側に設置された第1従動側壁体91bは、第1駆動側スクロール部71の第1駆動側壁体71bと噛み合わされ、従動側端板90aから吐出口3d側に設置された第2従動側壁体92bは、第2駆動側スクロール部72の第2駆動側壁体72bと噛み合わされる。
図3に示すように、外周端部91eを有する第1従動側壁体91bは、3つ、すなわち3条設けられている。3条とされた従動側壁体9bは、従動側回転軸線CL2回りに等間隔にて配置されている。第2従動側壁体92bについても、同様の構成となっている。
第2駆動側軸受14は、予圧部材14aによって、内輪側が第1駆動側軸受11側(図4において右側)の隙間がゼロとなるように第2駆動側軸部72cに対して予圧が与えられている。すなわち、第2駆動側軸受14の内輪の右側面が、第2駆動側軸部72cの拡径部左側面に当接するようになっている。
第1駆動側軸受11は、内輪側が第2駆動側軸受14側(図4において左側)の隙間がゼロとなるように第1駆動側軸部7cに予圧が与えられている。すなわち、第1駆動側軸受11の内輪の左側面が、第1駆動側軸部7cの拡径部の右側面に当接するようになっている。
したがって、第1駆動側軸受11と第2駆動側軸受14とはDB(背面組合せ)予圧の関係となっている。このように第1駆動側軸受11と第2駆動側軸受14の各内輪によって駆動側スクロール部材70の軸方向を拘束して、駆動側スクロール部材70の第1駆動側軸部7cと第2駆動側軸部72cとの間が接近する方向の変形を抑えるようになっている。
また、上述のようにDB予圧を与えているので、第1駆動側軸受11の内輪と第2駆動側軸受14の内輪との間の距離が増大する方向の変形は許容するようになっている。
モータ5によって駆動軸6が駆動側回転軸線CL1回りに回転させられると、駆動軸6に接続された第1駆動側軸部7cも回転し、これにより駆動側スクロール部材70が駆動側回転軸線CL1回りに回転する。駆動側スクロール部材70が回転すると、駆動力がピンリング機構15を介して各サポート部材33,35から従動側スクロール部材90へと伝達され、従動側スクロール部材90が従動側回転軸線CL2回りに回転する。このとき、ピンリング機構15のピン部材15bがリング部材15aに対して接触しつつ移動することによって、両スクロール部材70,90が相対的に公転旋回運動を行う。
両スクロール部材70,90が公転旋回運動を行うと、ハウジング3の吸入口から吸い込まれた空気が両スクロール部材70,90の外周側から吸入され、両スクロール部材70,90によって形成された圧縮室に取り込まれる。そして、第1駆動側壁体71bと第1従動側壁体91bとによって形成された圧縮室と、第2駆動側壁体72bと第2従動側壁体92bとによって形成された圧縮室とが別々に圧縮される。それぞれの圧縮室は中心側に移動するにしたがって容積が減少し、これに伴い空気が圧縮される。第1駆動側壁体71bと第1従動側壁体91bとによって圧縮された空気は、従動側端板90aに形成された貫通孔90hを通り、第2駆動側壁体72bと第2従動側壁体92bとによって圧縮された空気と合流し、合流後の空気が吐出ポート72dを通り、ハウジング3の吐出口3dから外部へと吐出される。吐出された圧縮空気は、図示しない内燃機関へと導かれ、燃焼用空気として用いられる。
駆動側スクロール部材70は、第1駆動側軸受11及び第2駆動側軸受14によって、各軸部7c,72cが回転支持される。駆動側スクロール部材70が回転すると遠心力が発生し、駆動側スクロール部材70の駆動側壁体71b,72bが半径方向外側に変形する(図5参照)。このように駆動側スクロール部材70の外周側が半径方向外側に変形しようとすると、図5(a)の破線にて示すように、第1駆動側軸受11で支持された軸部7cと第2駆動側軸受14で支持された軸部72cとの間の軸線方向距離が小さくなるように変形しようとする。このような変形を許容すると、駆動側スクロール部材70の外周側の半径方向外側への変形がさらに大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、第1駆動側軸受11は、第2駆動側軸受14方向の軸方向隙間がなくなるように予圧が第1駆動側軸部7cに対して与えられるとともに、第2駆動側軸受14は、第1駆動側軸受11方向の軸方向隙間がなくなるように第2駆動側軸部72cに対して予圧が与えられるようにした。これにより、図5(b)に示すように、各駆動側軸受11,14で支持された両軸部7c,72c間の軸方向距離が小さくなる変形を抑制することで、駆動側スクロール部材70に生じる応力を緩和することができ、また、駆動側スクロール部材70の変形によって生じる圧縮空気の漏れを抑えることができる。
そこで、第1駆動側壁体71bと第2駆動側壁体72bの先端同士をピン31によって固定することで、軸方向における変位を許容するように固定するとともに、各駆動側軸受11,14で支持された両軸部7c,72c間の距離の増大を許容するように、すなわち、第1駆動側軸受11の内輪と第2駆動側軸受14の内輪との間の距離が増大することを許容するように支持することとした。これにより、図6(b)に示すように、熱膨張に応じて各駆動側軸受11,14で支持された両軸部7c,72c間の距離を増大させることができるので、熱応力の発生を抑えることができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図7を用いて説明する。
上述の第1実施形態では、駆動側スクロール部材70及び従動側スクロール部材90に対して壁体71b,72b,91b,92bがそれぞれ2つずつとされた両歯とされていたが、本実施形態では、駆動側スクロール部材7及び従動側スクロール部材9に対して壁体がそれぞれ1つずつとされた片歯とされている点で相違する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
駆動側サポート部材20は、中心側に駆動側サポート部材用軸部20aを有している。駆動側サポート部材用軸部20aは、アンギュラ玉軸受とされた駆動側サポート部材用軸受26を介して、ハウジング3に対して回転自在に取り付けられている。これにより、駆動側サポート部材20は、駆動側スクロール部材7と同様に駆動側回転軸線CL1を中心として回転する。
従動側サポート部材22は、中心側に従動側サポート部材用軸部22aを有している。従動側サポート部材用軸部22aは、アンギュラ玉軸受とされた従動側サポート部材用軸受28を介して、ハウジング3に対して回転自在に取り付けられている。これにより、従動側サポート部材22は、従動側スクロール部材9と同様に従動側回転軸線CL2を中心として回転する。
従動側軸受13は、予圧部材14aによって、内輪側が従動側サポート部材用軸受28側(図7において右側)の隙間がゼロとなるように従動側軸部9cに対して予圧が与えられている。すなわち、従動側軸受13の内輪の右側面が、従動側軸部9cの拡径部の左側面に当接するようになっている。
従動側サポート部材用軸受28は、内輪側が従動側軸受13側(図7において左側)の隙間がゼロとなるように従動側サポート部材用軸部22aに対して予圧が与えられている。すなわち、従動側サポート部材用軸受28の内輪の左側面が、従動側サポート部材用軸部22aの拡径部の右側面に当接するようになっている。
したがって、従動側軸受13と従動側サポート部材用軸受28とは、DB(背面組合せ)予圧の関係となっている。このように従動側軸受13と従動側サポート部材用軸受28の各内輪によって従動側スクロール部材9の軸方向を拘束して、従動側スクロール部材9の従動側軸部9cと従動側サポート部材用軸部22aとの間が接近する方向の変形を抑えるようになっている。
また、上述のようにDB予圧を与えているので、従動側スクロール部材9の軸方向の変形に応じて、従動側軸受13の内輪と従動側サポート部材用軸受28の内輪との間の距離が増大する方向の変形は許容するようになっている。
駆動側軸受11及び駆動側サポート部材用軸受26に対する予圧は、ハウジング3のモータ収容部3aとスクロール収容部3bとをボルト32によって組み付ける際に与えられる。すなわち、モータ収容部3aとスクロール収容部3bとを軸方向に突き合わせてボルト32によって締め付ける際に予圧を与える。
モータによって駆動軸が駆動側回転軸線CL1回りに回転させられると、駆動軸に接続された駆動側軸部7cも回転し、これにより駆動側スクロール部材7が駆動側回転軸線CL1回りに回転する。駆動側スクロール部材7が回転すると、駆動力がピンリング機構15を介して駆動側端板7aから従動側サポート部材22へと伝達される。また、ピンリング機構15を介して駆動側サポート部材20から従動側端板9aへと駆動力が伝達される。これにより、駆動力が従動側スクロール部材9へと伝達され、従動側スクロール部材9が従動側回転軸線CL2回りに回転する。このとき、ピンリング機構15のピン部材15bがリング部材15aに対して接触しつつ移動することによって、両スクロール部材7,9が相対的に公転旋回運動を行う。
両スクロール部材7,9が公転旋回運動を行うと、ハウジング3の吸入口から吸い込まれた空気が両スクロール部材7,9の外周側から吸入され、両スクロール部材7,9によって形成された圧縮室に取り込まれる。圧縮室は中心側に移動するにしたがって容積が減少し、これに伴い空気が圧縮される。このように圧縮された空気は、従動側スクロール部材9の吐出ポート9dを通り、ハウジング3の吐出口3dから外部へと吐出される。吐出された圧縮空気は、図示しない内燃機関へと導かれ、燃焼用空気として用いられる。
従動側スクロール部材9及び従動側サポート部材22は、従動側軸受13及び従動側サポート部材用軸受28によって、各軸部9c,22aが回転支持される。従動側スクロール部材9が回転すると遠心力が発生し、従動側スクロール部材9の従動側壁体9bが半径方向外側に変形する(例えば図5に示した変形を参照)。このように従動側スクロール部材9の外周側が半径方向外側に変形しようとすると、従動側軸受13で支持された軸部9cと従動側サポート部材用軸受28で支持された軸部22aとの間の軸線方向距離が小さくなるように変形しようとする(例えば図5(a)に示した破線を参照)。このような変形を許容すると、従動側スクロール部材9の外周側の半径方向外側への変形がさらに大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、従動側軸受13は、従動側サポート部材用軸受28方向の軸方向隙間がなくなるように予圧が従動側軸部9cに対して与えられるとともに、従動側サポート部材用軸受28は、従動側軸受13方向の軸方向隙間がなくなるように従動側サポート部材用軸部22aに対して予圧が与えられるようにした。これにより、例えば図5(b)に示した変形と同様に、各軸受13,28で支持された両軸部9c,22a間の軸方向距離が小さくなる変形を抑制することで、従動側スクロール部材9に生じる応力を緩和することができ、また、従動側スクロール部材9の変形によって生じる圧縮空気の漏れを抑えることができる。
そこで、従動側壁体9bの先端と従動側サポート部材22とをピン24bによって固定することで、軸方向における変位を許容するように固定するとともに、各軸受13,28で支持された両軸部9c,22a間の距離の増大を許容するように、すなわち、従動側軸受13の内輪と従動側サポート部材用軸受28の内輪との間の距離が増大することを許容するように支持することとした。これにより、例えば図6(b)に示した変形と同様に、熱膨張に応じて各軸受13,28で支持された両軸部9c,22a間の距離を増大させることができるので、熱応力の発生を抑えることができる。
図8乃至図23には、上述した第1実施形態で示した両回転スクロール型圧縮機1Aの軸受に対する予圧の与え方の変形例、すなわち、駆動側スクロール部材70及び従動側スクロール部材90に対して壁体71b,72b,91b,92bがそれぞれ2つずつ設けられた両歯の両回転スクロール型圧縮機に対する予圧の与え方の変形例が示されている。したがって、第1実施形態の両回転スクロール型圧縮機1Aと同様の構成については同一符号を付しその説明を省略する。
図8には、第1実施形態に対して、駆動軸6側に与えられる予圧の与え方の変形例が示されている。
第2駆動側軸受14は、内輪が第2駆動軸部72cに対して軸方向に移動可能にルーズに嵌め合わされて固定されており、外輪がハウジング3に対して軸方向に移動しないようにタイトに嵌め合わされて固定されている。
第1駆動側軸受11は、内輪が第1駆動側軸部7cに対して軸方向に移動可能にルーズに嵌め合わされて固定されており、外輪がハウジング3に対して軸方向に移動しないようにタイトに嵌め合わされて固定されている。
駆動軸6の後端(図8において右端)に設けられた後端軸受17は、内輪が駆動軸6に対して軸方向に移動可能にルーズに嵌め合わされて固定されており、外輪がハウジング3に対して軸方向に移動しないようにタイトに嵌め合わされて固定されている。後端軸受17の右側には、後端軸受17の内輪を駆動側スクロール部材70側に押圧する予圧部材17aが設けられている。予圧部材17aは、ナット等とされており、駆動軸6に対して螺合されている。予圧部材17aによって後端軸受17の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の右方から外輪の左方に向かって荷重が加わる。
第2駆動側軸受14の予圧方向は、内輪の右方から外輪の左方に向かう方向とされ、第1駆動側軸受11の予圧方向は、内輪の左方から外輪の右方に向かう方向とされる。第2駆動側軸受14と第1駆動側軸受12に対する予圧は、ハウジング3のモータ収容部3aとスクロール収容部3bとを軸方向に突き合わせてボルト32で固定する際に与えられる。
このような構成によれば、予圧部材を後端軸受17のみに設け、第1駆動側軸受11及び第2駆動側軸受14に予圧部材を設ける必要がないので、部品点数を減らすことができる。
変形例1−2に示すように、第2駆動側軸受14及び第1駆動側軸受11の嵌め合いを、内輪及び外輪ともに軸方向に移動可能なルーズとしても良い。このようにすることで、軸受14,11の取り付けが容易となり組立性が向上する。
変形例1−3は、第2駆動側軸受14の内輪をルーズ、外輪をタイトとし、第1駆動側軸受11の内輪及び外輪をタイトとされている。このように第1駆動側軸受11の内輪もタイトとすることで、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減することができる。また、第1駆動側軸受11は、モータ5と同じモータ収容部3aに対して取り付けられているので、モータ5との位置関係を確実に決めることができる。
変形例1−4は、変形例1−3のように第1駆動側軸受11の内輪をタイトとすることに代えて、後端軸受17の内輪をタイトとしている。このような構成でも、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減することができる。この場合には、図9に示すように、後端軸受17に対して予圧部材17aを設けずに、第1駆動側軸受11の内輪を右側(後端軸受17側)に押圧する予圧部材11aを設ける。
また、図10に示すように、第2駆動側軸受14の内輪を左方(モータ5とは反対側)に押圧する予圧部材14aを設けても良い。
図12に示すように、変形例2は、上述の変形例1に対して、後端軸受17の予圧方向が異なり、その他の予圧方向は同様である。
後端軸受17の左側には、後端軸受17の内輪を右方(駆動側スクロール部材70側の反対方向)に押圧する予圧部材17aが設けられている。予圧部材17aによって後端軸受17の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の左方から外輪の右方に向かって荷重が加わる。
また、第1駆動側軸受11の内輪を右側(後端軸受17側)に押圧する予圧部材11aが設けられている。
変形例2−1では、各軸受11,14,17の内輪をルーズとし、外輪をタイトとしている。そして、予圧部材11a,17aとハウジング3の固定によって各軸受11,14,17に予圧を与えている。
変形例2−2では、第2駆動側軸受14の内輪をタイトとすることで、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例2−3では、第1駆動側軸受11の内輪をタイトとすることで、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例2−4では、各軸受11,14,17の内輪及び外輪を全てルーズとしているので、各軸受11,14,17の取り付けが容易となり組立性が向上する。
なお、各変形例2−1〜2−4に対して、第2駆動側軸受14の内輪を左方(モータ5とは反対側)に押圧する予圧部材14aを図10に示したように設けても良い。
図14に示すように、変形例3は、上述の変形例1に対して、第1駆動側軸受11及び第2駆動側軸受14の予圧方向が異なり、後端軸受17の予圧方向は同様である。
変形例3−1では、各軸受11,14,17に対して予圧部材11a,14a,17aが設けられている。
第2駆動側軸受14の左側には、第2駆動側軸受14の内輪を右方(駆動側スクロール部材70側の方向)に押圧する予圧部材14aが設けられている。予圧部材14aによって第2駆動側軸受14の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の左方から外輪の右方に向かって荷重が加わる。
第1駆動側軸受11の右側には、第1駆動側軸受11の内輪を左方(駆動側スクロール部材70側の方向)に押圧する予圧部材11aが設けられている。予圧部材11aによって第1駆動側軸受11の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の右方から外輪の左方に向かって荷重が加わる。
後端軸受17の右側には、後端軸受17の内輪を左方(駆動側スクロール部材70側の方向)に押圧する予圧部材17aが設けられている。予圧部材17aによって後端軸受17の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の右方から外輪の左方に向かって荷重が加わる。
変形例3−2では、上述の変形例3−1の第2駆動側軸受14の予圧部材14aを省略して、第2駆動側軸受14の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例3−3では、上述の変形例3−1の第1駆動側軸受11の予圧部材11aを省略して、第1駆動側軸受11の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例3−4では、上述の変形例3−1の後端軸受17の予圧部材17aを省略して、後端軸受17の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
図16に示すように、変形例4は、上述の変形例3に対して、後端軸受17の予圧方向が異なり、その他の予圧方向は同様である。
変形例4−1では、後端軸受17の左側には、後端軸受17の内輪を右方(駆動側スクロール部材70側の反対側の方向)に押圧する予圧部材17aが設けられている。予圧部材17aによって後端軸受17の内輪に対して予圧をかけることにで、同図にて太実線で示すように、内輪の左方から外輪の右方に向かって荷重が加わる。
変形例4−2では、上述の変形例4−1の第2駆動側軸受14の予圧部材14aを省略して、第2駆動側軸受14の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例4−3では、上述の変形例4−1の第1駆動側軸受11の予圧部材11aを省略して、第1駆動側軸受11の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
変形例4−4では、上述の変形例4−1の後端軸受17の予圧部材17aを省略して、後端軸受17の内輪をタイトにする。これにより、部品点数を削減するとともに、駆動側回転軸線CL1回りの芯ずれ量を低減としている。
図18には、第1実施形態に対して、従動側であるサポート部材用軸受37,38に与えられる予圧の与え方の変形例が示されている。
第2サポート部材用軸受38は、内輪が第2サポート部材用軸部35aに対して軸方向に移動可能にルーズに嵌め合わされて固定されており、外輪がハウジング3に対して軸方向に移動しないようにタイトに嵌め合わされて固定されている。第2サポート部材用軸受38の左側には、第2サポート部材用軸受38の内輪を従動側スクロール部材90側に押圧する予圧部材38aが設けられている。予圧部材38aは、ナット等とされており、第2サポート部材用軸部35aに対して螺合されている。予圧部材38aによって第2サポート部材用軸受38の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の左方から外輪の右方に向かって荷重が加わる。
第1サポート部材用軸受37は、内輪が第1サポート部材用軸部33aに対して軸方向に移動可能にルーズに嵌め合わされて固定されており、外輪がハウジング3に対して軸方向に移動しないようにタイトに嵌め合わされて固定されている。第1サポート部材用軸受37の右側には、第1サポート部材用軸受37の内輪を従動側スクロール部材90側に押圧する予圧部材37aが設けられている。予圧部材37aは、ナット等とされており、第1サポート部材用軸部33aに対して螺合されている。予圧部材37aによって第1サポート部材用軸受37の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の右方から外輪の左方に向かって荷重が加わる。
このような構成によれば、図5(b)に示した変形と同様に、各軸受37,38で支持された両軸部33a,35a間の軸方向距離が小さくなる変形を抑制することで、従動側スクロール部材90に生じる応力を緩和することができ、また、従動側スクロール部材90の変形によって生じる圧縮空気の漏れを抑えることができる。
また、例えば図6(b)に示した変形と同様に、熱膨張に応じて各軸受37,38で支持された両軸部33a,35a間の距離を増大させることができるので、熱応力の発生を抑えることができる。
変形例5−2では、変形例5−1に対して、第2サポート部材用軸受38の内輪タイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。この場合、第2サポート部材用軸受38の予圧部材38aを省略し、部品点数を削減することができる。
変形例5−3では、変形例5−1に対して、第1サポート部材用軸受37の内輪タイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。この場合、第1サポート部材用軸受37の予圧部材37aを省略し、部品点数を削減することができる。
図20に示すように、変形例6は、上述の変形例5に対して、それぞれの軸受37,38の予圧方向が異なっている。
第2サポート部材用軸受38の右側には、第2サポート部材用軸受38の内輪を左方(従動側スクロール部材90側の反対方向)に押圧する予圧部材38aが設けられている。予圧部材38aによって第2サポート部材用軸受38の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の右方から外輪の左方に向かって荷重が加わる。
第1サポート部材用軸受37の左側には、第1サポート部材用軸受37の内輪を右方(従動側スクロール部材90側の反対方向)に押圧する予圧部材37aが設けられている。予圧部材37aによって第1サポート部材用軸受37の内輪に対して予圧をかけることで、同図にて太実線で示すように、内輪の左方から外輪の右方に向かって荷重が加わる。
なお、各軸受37,38に対する予圧を、ハウジング3のモータ収容部3aとスクロール収容部3bとを軸方向に突き合わせてボルト32で固定する際に与えるようにすれば、各予圧部材37a,38aを省略することができる。
変形例6−1では、各軸受37,38の内輪をルーズとし、外輪をタイトとしている。
変形例6−2では、変形例6−1に対して、両軸受37,38の外輪をルーズとしている。このようにすることで、各軸受37,38の取り付けが容易となり組立性が向上する。
変形例6−3では、変形例6−1に対して、第2サポート部材用軸受38の内輪タイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。
変形例6−4では、変形例6−1に対して、第1サポート部材用軸受37の内輪タイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。
図22に示すように、変形例7は、上述の変形例5に対して、予圧部材37a,38aが省略されている点で相違し、予圧方向は同様となっている。また、本変形例では、変形例5に対して、第1サポート部材33の軸部33aが第1サポート部材用軸受37の外輪に嵌め合わされており、ハウジング3が第1サポート部材用軸受37の内輪に嵌め合わされている点で相違する。同様に、第2サポート部材35の軸部35aが第2サポート部材用軸受38の外輪に嵌め合わされており、ハウジング3に対して第2サポート部材用軸受38の内輪が嵌め合わされている点で変形例5と相違する。
各軸受37,38に対する予圧は、ハウジング3のモータ収容部3aとスクロール収容部3bとを軸方向に突き合わせてボルト32で固定する際に与えられるようになっている。
変形例7−1では、各軸受37,38の内輪をルーズとし、外輪をタイトとしている。
変形例7−2では、変形例7−1に対して、両軸受37,38の外輪をルーズとしている。このようにすることで、各軸受37,38の取り付けが容易となり組立性が向上する。
変形例7−3では、変形例7−1に対して、第2サポート部材用軸受38の内輪をタイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。
変形例7−4では、変形例7−1に対して、第1サポート部材用軸受37の内輪をタイトとしている。このようにすることで、従動側回転軸線CL2回りの芯ずれ量を低減することができる。
図24に示すように、第1駆動側軸受11を省略して、第2駆動側軸受14と後端軸受17とで駆動側回転軸線CL1回りの回転を支持するようにしても良い。これにより、部品点数を低減させることができる。また、予圧についても、図24に示したように、第1駆動側軸受11の代わりに後端軸受17で予圧を与えることで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
3 ハウジング
3a モータ収容部(第1ハウジング)
3b スクロール収容部(第2ハウジング)
3c 冷却フィン
3d 吐出口
5 モータ(駆動部)
5a ステータ
5b ロータ
6 駆動軸
7 駆動側スクロール部材
7a 駆動側端板
7b 駆動側壁体
7c 第1駆動側軸部(駆動側軸部)
9 従動側スクロール部材
9a 従動側端板
9b 従動側壁部
9c 従動側軸部
11 第1駆動側軸受
11a 予圧部材
14 第2駆動側軸受
14a 予圧部材
13 従動側軸受
15 ピンリング機構(同期駆動機構)
15a リング部材
15b ピン部材
17 後端軸受
17a 予圧部材
20 駆動側サポート部材
20a 駆動側サポート部材用軸部
22 従動側サポート部材
22a 従動側サポート部材用軸部
24a ピン
24b ピン
25a ピン
25b ピン
26 駆動側サポート部材用軸受
28 従動側サポート部材用軸受
31 ピン(壁体固定部)
32 ボルト
33 第1サポート部材
33a 第1サポート部材用軸部
35 第2サポート部材
35a 第2サポート部材用軸部
37 第1サポート部材用軸受(第1従動側軸受)
38 第2サポート部材用軸受(第2従動側軸受)
70 駆動側スクロール部材
71 第1駆動側スクロール部
71a 第1駆動側端板
71b 第1駆動側壁体
72 第2駆動側スクロール部
72a 第2駆動側端板
72b 第2駆動側壁体
72c 第2駆動側軸部
72d 吐出ポート
73 フランジ部
90 従動側スクロール部材
90a 従動側端板
90h 貫通孔
91b 第1従動側壁体
92b 第2従動側壁体
CL1 駆動側回転軸線
CL2 従動側回転軸線
P 分割面
Claims (7)
- 駆動部によって回転駆動され、駆動側端板の中心回りに所定角度間隔を有して設置された複数の渦巻状の駆動側壁体を有する駆動側スクロール部材と、
従動側端板の中心回りに所定角度間隔を有して設置され、各前記駆動側壁体に対応する数の渦巻状の従動側壁体を有し、これら従動側壁体のそれぞれが対応する前記駆動側壁体に対して噛み合わされることによって圧縮空間を形成する従動側スクロール部材と、
前記駆動側スクロール部材と前記従動側スクロール部材とが同期して公転旋回運動するように前記駆動側スクロール部材から前記従動側スクロール部材に駆動力を伝達する同期駆動機構と、
前記駆動側スクロール部材を軸線方向における一端側及び他端側にて軸部を回転支持する第1駆動側軸受及び第2駆動側軸受と、
前記従動側スクロール部材を軸線方向における一端側及び他端側にて軸部を回転支持する第1従動側軸受及び第2従動側軸受と、
を備え、
前記第1駆動側軸受は、前記第2駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられるとともに、前記第2駆動側軸受は、前記第1駆動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように前記軸部に対して予圧が与えられることで、前記第1駆動側軸受と前記第2駆動側軸受とが接近する方向の前記軸部の変形を抑制して、
かつ/または、
前記第1従動側軸受は、前記第2従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられるとともに、前記第2従動側軸受は、前記第1従動側軸受方向の軸線方向隙間がなくなるように予圧が前記軸部に対して与えられることで、前記第1従動側軸受と前記第2従動側軸受とが接近する方向の前記軸部の変形を抑制することを特徴とする両回転スクロール型圧縮機。 - 前記従動側端板を間に介して配置され、前記駆動側壁体の軸方向における先端側に固定されて前記駆動側スクロール部材とともに回転する駆動側サポート部材と、
前記駆動側端板を間に介して配置され、前記従動側壁体の軸方向における先端側に固定されて前記従動側スクロール部材とともに回転する従動側サポート部材と、
を備え、
前記第1駆動側軸受は、前記駆動側スクロール部材の軸部を支持し、
前記第2駆動側軸受は、前記駆動側サポート部材の軸部を支持し、
前記第1従動側軸受は、前記従動側サポート部材の軸受を支持し、
前記第2従動側軸受は、前記従動側スクロール部材の軸部を支持することを特徴とする請求項1に記載の両回転スクロール型圧縮機。 - 前記駆動側壁体の前記先端側と前記駆動側サポート部材とは、軸線方向における変位を許容するように固定されるとともに、前記第1駆動側軸受に支持された前記軸部と前記第2駆動側軸受に支持された前記軸部との間の距離の増大を許容するように、それぞれの前記軸部が第1駆動側軸受及び第2駆動側軸受によって支持され、
かつ/または、
前記従動側壁体の前記先端と前記従動側サポート部材とは、軸線方向における変位を許容するように固定されるとともに、前記第1従動側軸受に支持された前記軸部と前記第2従動側軸受に支持された前記軸部との間の距離の増大を許容するように、それぞれの前記軸部が第1従動側軸受及び第2従動側軸受によって支持されることを特徴とする請求項2に記載の両回転スクロール型圧縮機。 - 前記駆動側スクロール部材は、第1駆動側端板と第1駆動側壁体とを有し、前記駆動部によって駆動される第1駆動側スクロール部と、第2駆動側端板と第2駆動側壁体とを有する第2駆動側スクロール部材と、前記第1駆動側壁体と前記第2駆動側壁体との軸方向における先端同士が向かい合った状態で固定する壁体固定部と、を備え、
前記従動側スクロール部材は、前記従動側端板の一側面に設けられ、前記第1駆動側壁体と噛み合う第1従動側壁体と、前記従動側端板の他側面に設けられ、前記第2駆動側壁体と噛み合う第2従動側壁体と、を備え、
前記第1駆動側端板を間に介して配置され、前記第1従動側壁体の軸方向における先端側に固定されて前記第1従動側壁体とともに回転する第1サポート部材と、
前記第2駆動側端板を間に介して配置され、前記第2従動側壁体の軸方向における先端側に固定されて前記第2従動側壁体とともに回転する第2サポート部材と、
を備え、
前記第1駆動側軸受は、前記第1駆動側スクロール部の軸部を支持し、
前記第2駆動側軸受は、前記第2駆動側スクロール部の軸部を支持し、
前記第1従動側軸受は、前記第1サポート部材の軸受を支持し、
前記第2従動側軸受は、前記第2サポート部材の軸部を支持することを特徴とする請求項1に記載の両回転スクロール型圧縮機。 - 前記壁体固定部は、軸線方向における変位を許容するように固定されるとともに、前記第1駆動側軸受に支持された前記軸部と前記第2駆動側軸受に支持された前記軸部との間の距離の増大を許容するように、それぞれの前記軸部が第1駆動側軸受及び第2駆動側軸受によって支持され、
かつ/または、
各前記従動側壁体の前記先端と各前記サポート部材とは、軸線方向における変位を許容するように固定されるとともに、前記第1従動側軸受に支持された前記軸部と前記第2従動側軸受に支持された前記軸部との間の距離の増大を許容するように、それぞれの前記軸部が第1従動側軸受及び第2従動側軸受によって支持されることを特徴とする請求項4に記載の両回転スクロール型圧縮機。 - 前記第1駆動側軸受及び前記第1従動側軸受が固定される軸受固定部を有する第1ハウジングと、
該第1ハウジングに対して軸線方向に突き合わされて固定され、前記第2駆動側軸受及び前記第2従動側軸受が固定される軸受固定部を有する第2ハウジングと、
を備え、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを軸線方向に突き合わせて固定することによって、両前記駆動側軸受及び/又は両前記従動側軸受に対して予圧が与えられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の両回転スクロール型圧縮機。 - 前記第1駆動側軸受は、前記駆動側スクロール部材の前記駆動側端板からみて前記駆動部を挟んだ反対側の軸部に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の両回転スクロール型圧縮機。
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