以下に、本願に係る広告配信装置、広告配信方法、及び広告配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る広告配信装置、広告配信方法、及び広告配信プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
〔1.広告配信処理〕
まず、実施形態に係る広告配信処理について説明する。図1は、実施形態に係る広告配信処理の一例を示す図である。図1に示す広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツに表示される広告を配信する配信サービスを提供する。
図1に示すように、実施形態に係る配信システム1には、端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置100と、DSP装置70−1〜70−5等とが含まれる。以下では、DSP装置70−1〜70−5等について、特に区別なく説明する場合には、DSP装置70と記載する。端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置100と、DSP装置70とは、所定のネットワークを介して通信可能に接続される。なお、図1に示した配信システム1には、複数の端末装置10、複数のコンテンツ配信装置50、複数の広告配信装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1に示す例においては、端末装置10がタッチパネル機能を有するスマートフォンである場合を示す。
また、端末装置10は、ユーザによる操作を受け付ける。図1に示す例において、端末装置10は、所定のブラウザアプリ(以下、単に「ブラウザ」とする場合がある)を起動する。そして、端末装置10は、ブラウザに表示するコンテンツをコンテンツ配信装置50へ要求する。また、端末装置10は、取得したコンテンツに広告を表示する領域(以下、「広告枠」ともいう)が含まれる場合、広告を広告配信装置100へ要求する。なお、端末装置10は、ブラウザに限らず、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツを表示するためのアプリケーションによりコンテンツを表示してもよい。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
コンテンツ配信装置50は、コンテンツを配信する情報処理装置である。図1に示す例において、コンテンツ配信装置50は、端末装置10からの要求に応じて、端末装置10において表示されるコンテンツを配信する。
以下では、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツがウェブページである場合を例に説明する。また、図1に示す例において、コンテンツであるウェブページに含まれる記事等のコンテンツを部分コンテンツと称する場合がある。図1に示す例において、例えばコンテンツAやコンテンツB等が部分コンテンツに対応する。例えば、部分コンテンツは、文字情報とその文字情報に対応する記事に関連する画像とが含まれる。なお、部分コンテンツは、どのようなコンテンツであってもよい。例えば、部分コンテンツは、文字情報のみであってもよいし、画像のみであってもよいし、動画情報であってもよい。
広告配信装置100は、広告の配信要求(以下、「広告要求」ともいう)に応じて広告を配信する広告配信サービスを提供する。例えば、広告配信装置100は、SSPにおける広告配信装置である。例えば、広告配信装置100は、端末装置10からの広告要求に対して配信する候補となる広告の入札を、DSP装置70に要求する。例えば、広告配信装置100は、複数の広告枠に対応する広告要求を受け付けた場合、各広告枠に応じて広告を取得し、配信する広告(以下、「配信広告」ともいう)を決定する。
DSP装置70は、広告配信装置100からの要求に対して広告を入札する装置である。例えば、DSP装置70は、広告を提供する提供元となる広告提供サーバである。なお、ここでいうDSP装置70とは、広告配信装置100からの入札要求に対して、広告を入札してくる装置のことをいう。すなわち、DSP装置70は、広告配信装置100からの入札要求に対して、ビット額を指定して広告を入札する。また、広告配信装置100は、DSP装置70が入札してきた広告のうち、所望の広告を配信広告として決定することができる。
また、各DSP装置70は、各プラットフォーム(DSP)に応じて、入札要求を受け付ける広告数や、広告配信装置100の入札要求から入札までに要する時間や、入札できるフォーマット等が異なってもよい。ここでいう広告のフォーマットとは、「文字のみ」や「画像のみ」や「画像と文字の組み合わせ」や「動画」など、広告のデータ形式を示す。なお、上記は一例であり、広告のフォーマットには、どのようなデータ形式が含まれてもよい。例えば、あるDSP装置70は、5つの広告の入札要求を受け付けることができ、また他のDSP装置70は、1つの広告の入札要求を受け付けることができてもよい。また、例えば、あるDSP装置70は、入札要求から入札までに50msec(「マイクロ秒」。以下同じ)程度を要し、また他のDSP装置70は、入札要求から入札までに100msec程度を要してもよい。また、例えば、あるDSP装置70は、像と文字の組み合わせのみのフォーマットの広告を入札することができ、また他のDSP装置70は、動画以外のフォーマットの広告を入札することができてもよい。なお、これらの点の詳細については後述する。
以下、図1を用いて、広告配信処理の一例を説明する。図1に示す例においては、ユーザがユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」とする場合がある)である場合を示す。
図1に示すように、端末装置10は、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する(ステップS10)。例えば、端末装置10は、ユーザU1による操作に応じて、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する。
端末装置10から配信要求を受け付けたコンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツを配信する(ステップS11)。図1に示す例においては、コンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツCT11を配信する。具体的には、コンテンツ配信装置50は、コンテンツA〜M等のコンテンツや広告枠AR11〜AR17等の広告枠が上下方向に並んだコンテンツCT11を、端末装置10に配信する。以下では、広告枠AR11〜AR17等について、特に区別なく説明する場合には、広告枠ARと記載する。また、コンテンツに含まれる広告枠ARの数や位置は、コンテンツの内容や配信先となる端末装置10を利用するユーザに関する情報等に基づいて変動してもよい。例えば、コンテンツCT11がユーザU1の端末装置10に配信される場合の広告枠ARの数や位置は、コンテンツCT11がユーザU3の端末装置10に配信される場合の広告枠ARの数や位置と異なってもよい。例えば、ユーザU1がユーザU3よりも広告をクリック率が高い場合、ユーザU3の端末装置10に配信される場合よりも多くの広告枠ARが含まれるコンテンツCT11がユーザU1の端末装置10に配信されてもよい。
なお、図1に示す例においては、端末装置10において「すべて」カラムが選択された状態を示す。すなわち、図1に示す例においては、「すべて」カラムに対応する部分コンテンツを含むコンテンツCT11が配信される。なお、図1中の「芸能」や「スポーツ」の他のカラムについては後述する。
上述したように、図1に示す例では、端末装置10には、コンテンツA〜M等のコンテンツや広告枠AR11〜AR17等の広告枠が一方向(以下、「上下方向」とする)に並んだコンテンツCT11が配信される。図1に示すように、コンテンツCT11には、コンテンツA、コンテンツB、広告枠AR11、コンテンツD、広告枠AR12・・・と、部分コンテンツと広告枠ARが並ぶ。すなわち、コンテンツCT11中の広告枠ARは、各々所定の表示位置に配置される。例えば、広告枠AR11は、上から3つ目の表示位置に配置され、広告枠AR13は、上から8つ目の表示位置に配置される。すなわち、広告枠ARの各々は、表示位置に対応する。以下では、広告枠ARは表示位置と読み替えてもよい。
ここで、端末装置10には、コンテンツに含まれる部分コンテンツや広告枠が所定の方向に並べて一覧表示される。例えば、コンテンツCT11の配信時点における端末装置10には、コンテンツCT11のうち、上部の一部の部分コンテンツや広告枠が一覧表示される。具体的には、図1に示す例においては、端末装置10には、コンテンツCT11のうち、コンテンツA、コンテンツB、広告枠AR11、コンテンツCの順に上下方向に並んで一覧表示される。このように、コンテンツCT11の配信時点における端末装置10に表示される部分を「ファーストビュー」と記載する場合がある。以下では、コンテンツCT11が端末装置10に表示される際の最初に表示される部分をファーストビューと記載する場合があるが、ファーストビューは、コンテンツCT11の配信時点に端末装置10に表示されている部分に限らず、直下のコンテンツD等を含んでもよい。
なお、端末装置10中に表示されたコンテンツA、コンテンツB、広告枠AR11、コンテンツCは、コンテンツCT11の一部であり、ユーザU1は所定のユーザ操作により下に続く残りの部分を表示させることができる。例えば、ユーザU1は端末装置10の表示画面にタッチした指を下から上へ移動させるユーザ操作により、表示を下へスクロールさせて、下に続くコンテンツDや広告枠AR12やコンテンツE等を表示させることができる。
ステップS11において受信したコンテンツCT11に7つの広告枠AR11〜AR17が含まれるため、端末装置10は、受信したコンテンツCT11に含まれる広告枠AR11〜AR17に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100に送信する(ステップS12)。なお、端末装置10は、広告枠AR11〜AR17のうち、一部の広告枠(例えば、コンテンツCT11の上部にあるAR11〜AR13)に表示する広告を要求してもよいが、説明を簡単にするために、7つの広告枠AR11〜AR17に表示する広告を要求するものとする。
端末装置10から広告要求を取得した広告配信装置100は、所定の条件に基づいて、広告要求に対応する広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS13)。なお、ここでいう複数のグループは、広告枠ARへの配信広告を決定する際に、共通して処理する広告枠群をいう。
図1の例では、広告配信装置100は、7つの広告枠AR11〜AR17を、ファーストビューに含まれる広告枠ARと、それ以外の広告枠ARの2つのグループに分類する。すなわち、広告配信装置100は、ファーストビューに含まれる広告枠AR11(以下「第1グループ」ともいう)と、それ以外の広告枠AR12〜AR17(以下「第2グループ」ともいう)の2つのグループに分類する。そして、広告配信装置100は、第1グループと第2グループとを各々異なる入札処理(以下、「オークション」ともいう)により、広告枠ARへの配信広告を決定する。
まず、広告配信装置100は、第1グループに含まれる広告枠AR(広告枠AR11)への配信広告の候補となる広告の入札をDSP装置70に要求する(ステップS14)。例えば、広告配信装置100は、所定の条件を満たすDSP装置70に、広告枠AR11への配信広告の候補となる広告の入札を要求する。例えば、広告配信装置100は、各DSP装置70の広告がファーストビューに含まれる広告枠ARへの配信広告として配信された場合における、広告の評価値(例えば、期待収益値)が所定の閾値以上であるDSP装置70に、広告枠AR11への配信広告の候補となる広告の入札を要求してもよい。
例えば、広告配信装置100は、ファーストビューへの配信実績が所定の基準を満たすDSP装置70に、広告枠AR11への配信広告の候補となる広告の入札を要求してもよい。図1では、ファーストビューの配信広告として配信された広告の期待収益値が所定の閾値以上であるDSP装置70がDSP装置70−1とDSP装置70−2の2つであるものとする。また、以下では、DSP装置70から入札された広告を「入札広告」と記載する場合がある。例えば、DSP装置70の入札広告には、入札広告が配信広告として配信され、その入札広告がユーザにクリックされた場合に課金される広告(以下、「クリック課金の広告」ともいう。)や、入札広告が配信広告として配信され、その入札広告が端末装置10に表示された場合に課金される広告(以下、「インプレッション課金の広告」ともいう。)等の種々の課金形態の広告が含まれてもよい。なお、以下では、説明を簡単にするために、特に限定のない場合は、入札広告はクリック課金の広告であるものとする。
図1の例では、広告配信装置100は、第1グループに含まれる広告枠AR11について、DSP装置70−1に広告の入札を要求し(ステップS14−1)、DSP装置70−2に広告の入札を要求する(ステップS14−2)。
その後、ステップS14において入札要求を取得したDSP装置70は、広告を広告配信装置100に入札する(ステップS15)。具体的には、DSP装置70−1は、広告AC11をビット額XA円で広告配信装置100に入札し(ステップS15−1)、DSP装置70−2は、広告AC12をビット額XB円で広告配信装置100に入札する(ステップS15−2)。なお、広告配信装置100からの入札要求に応じるDSP装置70は、入札広告自体を送信してもよいし、入札広告に関する情報、例えば入札広告を識別する情報やビット額に関する情報を送信してもよい。
次に、広告配信装置100は、第2グループに含まれる広告枠AR(広告枠AR12〜AR17)への配信広告の候補となる広告の入札をDSP装置70に要求する(ステップS16)。例えば、広告配信装置100は、所定の条件を満たすDSP装置70に、広告枠AR11への配信広告の候補となる広告の入札を要求する。例えば、広告配信装置100は、各DSP装置70が一度に入札要求を受け付ける広告数が所定の閾値以上であるDSP装置70に、広告枠AR12〜AR17への配信広告の候補となる広告の入札を要求してもよい。
図1では、広告配信装置100は、一度に入札要求を受け付ける広告数が2以上であるDSP装置70に、広告枠AR12〜AR17への配信広告の候補となる広告の入札を要求してもよい。図1では、一度に入札要求を受け付ける広告数が2以上であるDSP装置70が、DSP装置70−3〜70−5の3つであるものとする。具体的には、DSP装置70−3は、一度に入札要求を受け付ける広告数が4つであり、DSP装置70−4は、一度に入札要求を受け付ける広告数が6つであり、DSP装置70−5は、一度に入札要求を受け付ける広告数が5つであるものとする。
例えば、広告配信装置100は、提供元情報記憶部121(図3参照)に記憶された各DSP装置70の入札可能数を参照して、入札要求を行うDSP装置70を決定してもよい。また、例えば、第2グループに含まれる広告枠ARの数以上広告の入札要求を受付け可能なDSP装置70へのみ広告の入札要求を行う場合、広告配信装置100は、DSP装置70−3やDSP装置70−5には、広告の入札を要求しなくてもよい。この場合、広告配信装置100は、DSP装置70−4や他の一度に入札要求を受け付ける広告数が6以上であるDSP装置70へのみ広告の入札を要求してもよい。また、広告配信装置100は、広告の配信実績(例えば、配信回数等)が所定の基準を満たすDSP装置70にのみ、広告の入札を要求してもよい。例えば、広告配信装置100は、DSP装置70−5の広告の配信回数が所定の閾値(例えば、「1000回」等)を満たさない場合、DSP装置70−5には、広告の入札を要求しなくてもよい。
図1の例では、広告配信装置100は、第2グループに含まれる広告枠AR12〜AR17について、DSP装置70−3に広告の入札を要求し(ステップS16−1)、DSP装置70−4に広告の入札を要求し(ステップS16−2)、DSP装置70−5に広告の入札を要求する(ステップS16−3)。
その後、ステップS16において入札要求を取得したDSP装置70は、広告を広告配信装置100に入札する(ステップS17)。例えば、DSP装置70−3は、4つの広告AC13〜AC16を広告配信装置100に入札する。(ステップS17−1)。具体的には、DSP装置70−3は、広告AC13をビット額XC円で、広告AC14をビット額XD円で、広告AC15をビット額XE円で、広告AC16をビット額XF円で、広告配信装置100に入札する。
また、例えば、DSP装置70−4は、6つの広告AC17〜AC22を広告配信装置100に入札する。(ステップS17−2)。具体的には、DSP装置70−4は、広告AC17をビット額XG円で、広告AC18をビット額XH円で、広告AC19をビット額XI円で、広告AC20をビット額XJ円で、広告AC21をビット額XK円で、広告AC22をビット額XL円で、広告配信装置100に入札する。
また、例えば、DSP装置70−5は、5つの広告AC23〜AC27を広告配信装置100に入札する。(ステップS17−3)。具体的には、DSP装置70−5は、広告AC23をビット額XM円で、広告AC24をビット額XN円で、広告AC25をビット額XO円で、広告AC26をビット額XP円で、広告AC27をビット額XQ円で広告配信装置100に入札する。
このように、図1の例においては、広告配信装置100は、2回に分けてオークションを行い、各広告枠AR11への配信広告の候補となる入札広告を取得する。そして、広告配信装置100は、各広告枠ARへの配信広告を決定する(ステップS18)。
ここで、図1の例では、広告配信装置100は、広告に関する評価値(期待収益値)として、eCPM(effective Cost Per Mille)を用いる場合を示す。なお、広告に関する評価値は、eCPMの他にも、例えば、クリック率(CTR:Click Through Rate)、CPC(Cost Per Click)、CVR(Conversion Rate)などであってもよい。
例えば、広告配信装置100は、各入札広告のビット額や提供元情報記憶部121(図3参照)に記憶された各広告の配信実績等に基づいて期待収益値であるeCPMを算出し、算出したeCPMの大小に応じて各広告枠ARへの配信広告を決定してもよい。この場合、広告配信装置100は、入札広告にクリック課金の広告とインプレッション課金の広告とが含まれる場合であっても、算出したeCPMに基づいて各広告枠ARへの配信広告を決することができる。
例えば、広告配信装置100は、広告AC11の期待収益値と広告AC12の期待収益値とを比較することにより、第1グループの広告枠AR11への配信広告を決定してもよい。図1に示すように、広告配信装置100は、広告AC11のビット額やクリック率等に基づく期待収益値よりも広告AC12のビット額やクリック率等に基づく期待収益値の方が大きい場合、広告AC12を広告枠AR11への配信広告として決定してもよい。
また、例えば、広告配信装置100は、各入札広告を第2グループの広告枠ARの各々に配信した場合に想定される全体の期待収益値に基づいて、第2グループの広告枠ARへの配信広告を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、各入札広告のビット額や広告枠情報記憶部123(図5参照)に記憶された各広告枠の配信実績等に基づいて、各入札広告を第2グループの広告枠ARの各々に配信した場合に想定される全体のeCPMを算出し、算出したeCPMの大小に応じて各広告枠ARへの配信広告を決定してもよい。
図1の例では、広告枠AR12に広告AC12を配置し、広告枠AR13に広告AC17を配置し、広告枠AR14に広告AC23を配置し、広告枠AR15に広告AC24を配置し、広告枠AR16に広告AC18を配置し、広告枠AR17に広告AC19を配置した場合が、全体のeCPMが最も大きくなるものとする。そのため、広告配信装置100は、広告枠AR12には広告AC12を、広告枠AR13には広告AC17を、広告枠AR14には広告AC23をし、広告枠AR15には広告AC24をし、広告枠AR16には広告AC18をし、広告枠AR17には広告AC19を、配信広告として決定する。
ステップS18において配信広告を決定した広告配信装置100は、各広告枠ARに対応する7つの配信広告を端末装置10へ配信する(ステップS19)。具体的には、広告配信装置100は、広告AC12、AC13、AC17、AC23、AC24、AC18、AC19の7つの広告を、配信広告として端末装置10へ配信する。配信広告を受信した端末装置10は、各広告枠ARの表示に応じて、対応する配信広告を広告枠ARに表示する。例えば、図1に示す端末装置10において、広告枠AR11には、広告AC12が表示される。
なお、図1では、説明の簡単化のために、広告配信装置100が端末装置10へ広告を配信する例を示したが、端末装置10へ配信する広告として決定された広告を入札したDSP装置70が端末装置10へ広告を配信してもよい。すなわち、広告配信装置100は、端末装置10に配信する広告を決定するのみで、広告の配信は他の装置が行ってもよい。例えば、端末装置10への広告配信は、広告配信装置100がDSP装置70に配信する広告を通知し、通知を受けたDSP装置70が広告の配信を行ってもよい。このように、広告配信装置100は、端末装置10へ配信する広告の決定に用いられるのみで、端末装置10への広告配信は行わなくてもよい。すなわち、端末装置10への広告の配信は、どの装置が行ってもよい。
上述したように、広告配信装置100は、広告枠ARを複数のグループに分類したり、DSP装置70の入札可能数等に応じて入札要求を行うDSP装置70を決定したりする。そして、広告配信装置100は、複数のグループごとにオークションを行ったり、各オークションの広告数に対応可能なDSP装置70に入札要求を行うことにより、DSP装置70から入札広告を取得したりする。そして、広告配信装置100は、DSP装置70から取得した入札広告に基づいて、端末装置10への配信広告を決定する。これにより、広告配信装置100は、配信する広告を適切に決定することができる。
なお、上述した例では、ファーストビューに含まれる広告枠ARとそれ以外の広告枠ARとの2つのグループに分類する場合を示したが、広告配信装置100は、種々の条件に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告枠ARの位置や表示されるまでの時間等の種々の条件に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告枠ARへの配信広告のフォーマットや配信するまでに許容される時間等に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。
また、例えば、広告配信装置100は、広告枠ARに表示される広告の期待収益値に関する条件に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。この場合、広告配信装置100は、広告枠ARに表示された広告のクリック率に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。
例えば、クリック課金の広告を配信広告とする場合、広告配信装置100は、広告枠ARに表示された広告のクリック率が所定の閾値以上の広告枠ARは期待収益値が高くなる可能性が高い広告枠ARとして、同じグループに分類してもよい。また、例えば、広告配信装置100は、広告枠ARに表示された広告のクリック率が所定の閾値未満の広告枠ARは期待収益値が高くなる可能性が低い広告枠ARとして、同じグループに分類してもよい。
また、広告配信装置100は、広告枠ARが端末装置10に表示される確率に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。例えば、インプレッション課金の広告を配信広告とする場合、広告配信装置100は、広告枠ARが端末装置10に表示される確率が所定の閾値以上の広告枠ARは期待収益値が高くなる可能性が高い広告枠ARとして、同じグループに分類してもよい。また、例えば、広告配信装置100は、広告枠ARが端末装置10に表示される確率が所定の閾値未満の広告枠ARは期待収益値が高くなる可能性が低い広告枠ARとして、同じグループに分類してもよい。また、広告配信装置100が広告枠ARを複数のグループに分類する他の例についての詳細は後述する。
なお、上述した例では、広告配信装置100は、各DSP装置70に入札要求を行ってから、広告の入札を取得するまでの時間に制限を設けてもよい。例えば、広告配信装置100は、制限時間である100msec以内に入札された広告のみを対象に配信広告の決定を行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、制限時間までの入札広告が配信広告としての条件を満たさない場合、再度オークションを行ってもよいし、制限時間を延長してもよい。
また、例えば、広告配信装置100は、広告枠ARに表示される広告の期待収益値に応じて、広告枠ARへの配信広告の候補の入札の制限時間を変動させてもよい。例えば、広告配信装置100は、広告枠ARに表示される広告の期待収益値が大きい程、広告枠ARへの配信広告の候補の入札の制限時間を長くしてもよい。
例えば、広告配信装置100は、各DSP装置70が配信する広告と配信先となるユーザとの相性に基づいて、入札を要求するDSP装置70を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザU1の端末装置10への配信広告を決定する場合に、ユーザU1へ過去に配信した際の収益が高かったDSP装置70へ広告の入札要求を行ってもよい。例えば、ユーザU1への過去の配信における収益について、DSP装置70−1、70−3、70−5が他のDSP装置70よりも高かった場合、広告配信装置100は、ユーザU1の端末装置10への配信広告を決定する場合に、DSP装置70−1、70−3、70−5へ広告の入札要求を行ってもよい。
なお、上述した例では、「すべて」カラムに対応するコンテンツCT11を表示する例を示したが、端末装置10は、ユーザ操作に応じて、カラムを切り換え可能であってもよい。例えば、ユーザU1が「芸能」カラムを選択した場合、端末装置10は、コンテンツCT11に替えて、「芸能」カラムに対応する部分コンテンツ群、すなわち芸能に関連するコンテンツを表示してもよい。例えば、ユーザU1が「スポーツ」カラムを選択した場合、端末装置10は、コンテンツCT11に替えて、「スポーツ」カラムに対応する部分コンテンツ群、すなわちスポーツに関連する部分コンテンツを表示してもよい。また、端末装置10は、「芸能」カラムに対応するコンテンツや「スポーツ」カラムに対応するコンテンツを、切換え時に取得してもよいし、予め取得してもよい。
また、広告配信装置100は、「芸能」カラムに対応するコンテンツの広告枠に配信する広告として、芸能のカテゴリに親和性の高い広告を決定してもよい。また、例えば、広告配信装置100は、「スポーツ」カラムに対応するコンテンツの広告枠に配信する広告として、スポーツのカテゴリに親和性の高い広告を決定してもよい。
なお、上記例においては、端末装置10はスマートフォンであり、コンテンツが所定の方向(上下方向)に部分コンテンツと広告枠ARが並んで表示される場合を例示したが、端末装置10やコンテンツは種々の態様であってもよい。例えば、端末装置10は、PC等であってもよい。また、コンテンツは、上下方向に限らず、部分コンテンツや広告枠ARが上下左右に連続して、すなわち面状(格子状)に配置される態様であってもよい。
〔2.広告配信装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る広告配信装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る広告配信装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、広告配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告配信装置100は、広告配信装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図2に示すように、提供元情報記憶部121を有する。
(提供元情報記憶部121)
実施形態に係る提供元情報記憶部121は、広告に関する各種情報を記憶する。図3に、実施形態に係る提供元情報記憶部121の一例を示す。図3に示す提供元情報記憶部121は、「提供元ID」、「広告ID」、「フォーマット」、「表示回数」、「クリック率」といった項目を有する。
「提供元ID」は、広告を提供する提供元を識別するための識別情報を示す。「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。また、「フォーマット」は、対応する広告のデータ形式を示す。「表示回数」は、広告が端末装置10に表示された回数を示す。「クリック率」は、CTRを示し、広告がクリックされた回数を広告の表示回数によって除算した値を示す。
例えば、図3に示す例において、提供元ID「DSP70−1」により識別される提供元(「DSP装置70−1」に対応)は、広告ID「AC11」により識別される広告(「広告AC11」に対応)や広告ID「AC110」により識別される広告を提供する広告提供サーバであることを示す。また、広告ID「AC11」により識別される広告は、フォーマットが「画像+文字」であり、表示回数が「1000」回であり、クリック率が「0.2%」であることを示す。
なお、提供元情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。提供元情報記憶部121は、各提供元の入札可能数を記憶してもよい。例えば、提供元情報記憶部121は、各提供元が一度に入札要求を受け付ける広告数を記憶してもよい。例えば、提供元情報記憶部121は、各広告のクリック回数を記憶してもよい。例えば、提供元情報記憶部121は、広告主を識別するための識別情報を記憶してもよい。なお、広告主は、入稿作業等を代理店に依頼する場合もあるため、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であるものとする。また、例えば、提供元情報記憶部121は、各広告の対象となる商品名やサービス名を示す情報を記憶してもよい。なお、提供元情報記憶部121は、各商品等を示す情報としては「商品名」に限らず、商品を識別するための「商品ID」等の情報を記憶してもよい。
(コンテンツ情報記憶部122)
実施形態に係るコンテンツ情報記憶部122は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。例えば、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツにおける部分コンテンツや広告枠の配置に関する情報を記憶する。図4に示すコンテンツ情報記憶部122は、「コンテンツID」、「配置情報」といった項目を有する。また、「配置情報」には、「表示位置1」、「表示位置2」、「表示位置3」、「表示位置4」といった項目を有する。
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。「表示位置1」は、コンテンツIDにより識別されるコンテンツにおける所定の表示位置を示す。例えば、図1に示すコンテンツCT11においては、「表示位置1」は、コンテンツAが表示される位置を示す。また、「表示位置2」、「表示位置3」、「表示位置4」も、コンテンツIDにより識別されるコンテンツにおける所定の表示位置を示す。図1に示すコンテンツCT11においては、「表示位置2」は、コンテンツBが表示される位置を示し、「表示位置3」は、広告枠AR11が配置される位置を示し、「表示位置4」は、コンテンツCが表示される位置を示す。
例えば、図4に示す例において、コンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(「コンテンツCT11に対応)は、「表示位置1」にコンテンツAが表示され、「表示位置2」にコンテンツBが表示され、「表示位置3」に広告枠AR11が配置され、「表示位置4」にコンテンツCが表示されることを示す。
なお、コンテンツ情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツにおける各部分コンテンツや広告枠の詳細な位置に関する情報を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツにおける所定の位置を原点とし、原点からの各部分コンテンツや広告枠の相対位置を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部122は、各部分コンテンツや広告枠のサイズに関する情報を記憶してもよい。また、例えば、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツに占める各部分コンテンツや広告枠の大きさに関する情報を記憶してもよい。
(広告枠情報記憶部123)
実施形態に係る広告枠情報記憶部123は、広告枠に関する情報を記憶する。図5には、広告枠情報記憶部123に記憶される広告枠に関する情報の一例を示す。図5に示すように、広告枠情報記憶部123は、広告枠に関する情報として、「広告枠ID」、「クリック率」といった項目が含まれる。
「広告枠ID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。「クリック率」は、CTRを示し、対応する広告枠に表示された広告がクリックされた回数を対応する広告枠における広告の表示回数によって除算した値を示す。
例えば、図5に示す例において、広告枠AR11は、クリック率が「0.2%」であることを示す。また、例えば、広告枠AR12は、クリック率が「0.16%」であり、広告枠AR13は、クリック率が「0.12%」であり、広告枠AR14は、クリック率が「0.24%」であり、広告枠AR101は、クリック率が「0.45%」であることを示す。
なお、広告枠情報記憶部123は、上記は広告枠に関する情報の一例であって、広告枠に関する情報であれば目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告枠情報記憶部123は、広告枠が含まれるコンテンツに関する情報や広告枠が配置される位置に関する情報などを記憶してもよい。
(ユーザ情報記憶部124)
実施形態に係るユーザ情報記憶部124は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部124は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。図6は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。図6に示すユーザ情報記憶部124は、「ユーザID」、「端末ID」、「年齢」、「性別」といった項目が含まれる。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、図1の例に示したユーザU1に対応する。「端末ID」は、端末装置10を識別するための識別情報である。例えば、端末ID「TM11」により識別される端末装置10は、図1の例に示したユーザU1が利用する端末装置10に対応する。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
例えば、図6に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザが利用する端末装置10は、端末ID「TM11」により識別される端末装置10であることを示す。また、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。
なお、ユーザ情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部124は、ユーザのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部124は、自宅、勤務地、興味・関心、氏名、家族構成、収入等の情報を記憶してもよい。
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図2に示すように、制御部130は、受付部131と、分類部132と、要求部133と、取得部134と、決定部135と、配信部136とを有し、以下に説明する広告配信処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する広告配信処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(受付部131)
受付部131は、端末装置10から広告の配信要求を受け付ける。例えば、受付部131は、端末装置10から複数の広告の配信要求を受け付ける。例えば、受付部131は、一のコンテンツ(図1ではコンテンツCT11に対応。以下、同じ)における各表示位置(図1では広告枠ARに対応。以下、同じ)に表示される複数の広告の配信要求を、一のコンテンツが表示される端末装置10から受け付ける。図1では、受付部131は、コンテンツCT11に含まれる広告枠AR11〜AR17に表示する広告を要求する広告要求を、端末装置10から受け付ける。
また、例えば、受付部131は、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて数が決定される複数の広告の配信要求を受け付ける。また、例えば、受付部131は、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて各々のフォーマットが決定される複数の広告の配信要求を受け付ける。
(分類部132)
分類部132は、所定の条件に基づいて、受付部131により配信要求が受け付けられた複数の広告(図1では広告枠ARに対応。以下、同じ)を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、複数の広告の各々に割り当てられた時間に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、複数の広告の各表示位置に応じて複数の広告の各々に割り当てられた時間に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、複数の広告の各々が端末装置10に表示されるまでの時間に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。
また、例えば、分類部132は、配信要求に対する広告配信の期待収益に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、端末装置10を利用するユーザに関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、ユーザの行動履歴に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、ユーザのユーザ属性に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。
例えば、分類部132は、複数の広告の各表示位置に関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。例えば、分類部132は、複数の広告の各々のフォーマットに関する条件に基づいて、複数の広告を複数のグループに分類する。
(要求部133)
要求部133は、DSP装置70に対して広告の入札を要求する。図1では、要求部133は、第1グループに含まれる広告枠AR(広告枠AR11)への配信広告の候補となる広告の入札をDSP装置70に要求する。例えば、要求部133は、第1グループに含まれる広告枠AR11について、DSP装置70−1、70−2に広告の入札を要求する。
また、図1では、要求部133は、第2グループに含まれる広告枠AR(広告枠AR12〜AR17)への配信広告の候補となる広告の入札をDSP装置70に要求する。例えば、要求部133は、第2グループに含まれる広告枠AR12〜AR17について、DSP装置70−3〜70−5に広告の入札を要求する。
(取得部134)
取得部134は、受付部131により受け付けられた配信要求に応じて、広告提供サーバ(図1ではDSP装置70に対応。以下、同じ)に対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。図1では、取得部134は、要求部133により広告の入札が要求されたDSP装置70から入札広告を取得する。また、取得部134は、要求部133により広告の入札が要求されたDSP装置70から、入札広告に関するビット額に関する情報を取得する。
図1では、例えば、取得部134は、DSP装置70−1から、ビット額XA円で広告AC11を入札広告として取得する。また、例えば、取得部134は、DSP装置70−2から、ビット額XB円で広告AC12を入札広告として取得する。
例えば、取得部134は、複数の広告提供サーバに対して広告を要求することにより、複数の広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、複数の広告提供サーバの各々から取得した広告の配信実績に関する情報に基づいて、複数の広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、広告提供サーバが受付け可能な要求態様に応じて、その広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、広告提供サーバが入札可能な広告のフォーマットに応じて、その広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、広告提供サーバが入札可能な広告の本数に応じて、その広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、一のコンテンツにおける位置に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、各表示位置に対応するフォーマットに基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。
例えば、取得部134は、端末装置10へ広告を配信する時間に関する条件に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、配信実績を収集するためのグループを含む各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、広告の配信先に関する条件である配信先条件と、広告を提供する提供元に関する条件である提供元条件とに基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、配信先条件と提供元条件とに基づいて変動する広告のフォーマットに応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、配信先条件と提供元条件とに基づいて要求先として決定された広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、広告提供サーバからの応答を待つ待機時間であって、配信先条件と提供元条件とに基づいて変動する待機時間に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、広告は配信された場合に推定される期待収益値に基づいて変動する待機時間に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、期待収益値が高い程長くなる待機時間に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、広告が表示されるコンテンツに関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、コンテンツにおける広告の表示位置に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、複数の部分コンテンツとともに広告が所定の方向に並べて配置されるコンテンツにおける広告の表示位置に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。
例えば、取得部134は、端末装置10に表示される表示部分と非表示部分とをユーザ操作により切換可能に表示されるコンテンツにおける広告の表示位置に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、非表示部分に含まれる広告がユーザ操作により端末装置10に表示されるまでの時間に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、端末装置10を利用するユーザに関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、ユーザの行動履歴に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、ユーザのユーザ属性に関する条件を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、広告提供サーバが受付け可能な要求態様を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、広告提供サーバが入札可能な広告のデータ形式を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。例えば、取得部134は、広告提供サーバが入札可能な広告の本数を含む配信先条件に基づいて変動する取得態様に応じて、広告提供サーバから広告を取得する。
また、例えば、取得部134は、複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得する。
(決定部135)
決定部135は、取得部134により取得された広告に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、分類部132により分類された複数のグループごとに、配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、取得部134により取得された広告と、一のコンテンツにおける各表示位置とに基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、取得部134により取得された広告の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、一のコンテンツにおいて表示される広告全体の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、一のコンテンツにおける表示される位置に応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、端末装置へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、端末装置10を利用するユーザの行動情報に応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。例えば、決定部135は、一のコンテンツに対するユーザの操作履歴に関する情報と、一のコンテンツにおける各表示位置とに応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
(配信部136)
配信部136は、決定部135により決定された配信広告を端末装置10に配信する。図1では、配信部136は、各広告枠ARに対応する7つの配信広告を端末装置10へ配信する(ステップS18)。例えば、配信部136は、広告AC12、AC13、AC17、AC23、AC24、AC18、AC19の7つの広告を、配信広告として端末装置10へ配信する。
〔3.端末装置の構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。図7は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。図7に示すように、端末装置10は、通信部11と、記憶部12と、入力部13と、出力部14と、制御部15とを有する。
(通信部11)
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、図示しない所定のネットワークと有線または無線で接続され、広告配信装置100やコンテンツ配信装置50との間で情報の送受信を行う。また、通信部11は、DSP装置70との間で情報の送受信を行ってもよい。
(記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部12は、例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーションに関する情報、例えばプログラム等を記憶する。
(入力部13)
入力部13は、ユーザからの各種操作を受け付ける。例えば、入力部13は、タッチパネル機能により表示面(例えば表示部153)を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部13は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
(出力部14)
出力部14は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。
(制御部15)
制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置10内部の記憶部12などの記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、インストールされているアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図7に示すように、制御部15は、要求部151と、受信部152と、表示部153とを有し、以下に説明する表示処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図7に示した構成に限られず、後述する表示処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
要求部151は、入力部13により受け付けたユーザ操作に従って、コンテンツ配信装置50へ配信要求を送信する。例えば、要求部151は、起動したブラウザ等のアプリからの配信要求をコンテンツ配信装置50へ送信する。また、要求部151は、入力部13により受け付けたユーザ操作に従って、広告配信装置100へ広告の配信を要求する。例えば、要求部151は、コンテンツ配信装置50から取得したコンテンツに広告枠が含まれる場合、広告配信装置100へ広告の配信を要求する。例えば、要求部151は、コンテンツ配信装置50から取得したコンテンツCT11に広告枠AR11〜AR17が含まれる場合、広告配信装置100へ広告要求を送信する。
受信部152は、コンテンツ配信装置50から配信されたコンテンツを受信する。例えば、受信部152は、コンテンツ配信装置50から広告枠AR11〜AR17を含むコンテンツCT11を受信する。また、受信部152は、広告配信装置100から配信された広告を受信する。また、例えば、受信部152は、広告配信装置100から広告枠AR11〜AR17に表示する広告を受信する。また、受信部152は、DSP装置70から広告を受信してもよい。
表示部153は、受信部152により受信された部分コンテンツや広告を表示する。例えば、表示部153は、コンテンツCT11に含まれるコンテンツA等を表示し、コンテンツCT11に含まれる広告枠ARに広告AC12等を表示する。
なお、上述した制御部15による表示処理等の処理は、例えば、JavaScript(登録商標)などにより実現されてもよい。また、上述した表示処理が所定のアプリケーションにより行われる場合や表示処理が専用アプリにより行われる場合、制御部15は、例えば、所定のアプリや専用アプリを制御するアプリ制御部を有してもよい。
〔4.処理フロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る配信システム1による広告配信処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る広告配信処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、広告配信装置100の受付部131は、広告要求を受け付ける(ステップS101)。例えば、受付部131は、端末装置10から広告要求を受け付ける。
その後、広告配信装置100の分類部132は、広告要求を所定の条件に基づいて分類する(ステップS102)。例えば、分類部132は、広告要求に対応する広告枠AR11〜AR17を所定の条件に基づいて分類する。図1では、分類部132は、広告枠AR11〜AR17を、第1グループ(広告枠AR11)と第2グループ(広告枠AR12〜AR17)とに分類する。
その後、広告配信装置100の取得部134は、分類に応じて広告を取得する(ステップS103)。例えば、広告配信装置100の要求部133が分類に応じて広告提供サーバに広告を要求することにより、取得部134は、分類に応じて広告を取得する。図1では、取得部134は、第1グループ(広告枠AR11)について、DSP装置70−1、70−2から入札広告を取得する。また、図1では、取得部134は、第2グループ(広告枠AR12〜AR17)について、DSP装置70−3〜70−5から入札広告を取得する。
その後、広告配信装置100の決定部135は、取得した広告に基づいて、配信する広告を決定する(ステップS104)。図1では、決定部135は、広告AC12、AC13、AC17、AC23、AC24、AC18、AC19の7つの広告を、配信広告として決定する。
その後、広告配信装置100の配信部136は、決定部135により選択された広告を入札する(ステップS105)。図1では、配信部136は、広告AC12、AC13、AC17、AC23、AC24、AC18、AC19の7つの広告を、配信広告として端末装置10へ配信する。
〔5.広告の取得態様〕
上記の広告の取得態様は一例であり、広告配信装置100は、種々の取得態様により、DSP装置70から広告を取得してもよい。この点について、いくつかの取得態様の例示を図9〜図15を用いて説明する。
〔5−1.フォーマットに応じた要求先の決定〕
例えば、広告配信装置100は、配信広告のフォーマットに応じて要求先を決定してもよい。この点について、図9を用いて説明する。なお、図9に示す例においては、フォーマットが動画である広告の入札要求をDPS装置70−2が受け付けることができない場合を示す。また、図9に示す例において、端末装置10は、広告枠AR21を含むコンテンツCT21をコンテンツ配信装置50から受信したものとする。
まず、端末装置10は、受信したコンテンツCT21に含まれる広告枠AR21に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100に送信する(ステップS21)。ここで、図9の例では、端末装置10は、広告枠AR21に表示する広告として、フォーマットが動画である広告を広告配信装置100に要求する。例えば、端末装置10は、コンテンツCT21に関する情報や端末装置10を利用するユーザU1に関する情報に基づいて広告枠AR21に表示する広告のフォーマットを動画と決定してもよい。なお、広告枠AR21に表示する広告のフォーマットは、端末装置10を利用するユーザのユーザ情報や、コンテンツCT21に関する情報や、広告枠ARに関する情報に基づいて、広告配信装置100が決定してもよい。
広告枠AR21に表示する広告の要求を受け付けた広告配信装置100は、広告枠AR21への配信広告のフォーマットが動画であることに応じて、DPS装置70に広告の入札要求を行う(ステップS22)。図9の例では、広告配信装置100は、広告枠AR21について、DSP装置70−1にフォーマットが動画である広告の入札を要求し(ステップS22−1)、DSP装置70−3にフォーマットが動画である広告の入札を要求する(ステップS22−2)。すなわち、広告配信装置100は、広告枠AR21について、フォーマットが動画である広告の入札要求を受け付けることができないDSP装置70−2には、広告の入札を要求しない。そして、広告配信装置100は、DSP装置70−1、70−3等からの入札広告に基づいて、広告枠AR21への配信広告を決定する。
なお、上記例では、フォーマットが動画である広告の入札要求をDPS装置70−2が受け付けることができない場合を一例として説明したが、広告配信装置100は、種々の条件に基づいて、各フォーマットにおける広告の入札要求を行う要求先を変動させてもよい。例えば、DPS装置70−2の入札広告について、フォーマットが動画である場合の過去の収益が所定の閾値未満である場合、広告配信装置100は、DPS装置70−2を配信広告のフォーマットが動画である場合の入札要求の対象から除外してもよい。このように、広告配信装置100は、広告枠ARへの配信広告のフォーマットやDPS装置70ごとの配信可能条件等に基づいて、入札を要求する要求先を変動させる。これにより、広告配信装置100は、適切な要求先にのみ広告の入札を要求することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−2.フォーマットに基づく分類〕
また、上記実施形態では、各広告枠ARがファーストビューに含まれるかそれ以外かどうかに応じて、広告配信装置100が広告枠ARを複数のグループに分類する場合を示したが、広告配信装置100は、種々の条件に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。例えば、広告配信装置100は、各広告枠ARへの配信広告のフォーマットに基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。この点について、図10を用いて説明する。なお、図10中のコンテンツCT11は、図1のコンテンツCT11と同様である。
図10の例では、各広告枠ARへの配信広告のフォーマットがフォーマット一覧FM31のように決定されているものとする。例えば、フォーマット一覧FM31に示すように、広告枠AR11へ配信広告のフォーマットが「画像+文字」であり、広告枠AR12へ配信広告のフォーマットが「画像+文字」であり、広告枠AR13へ配信広告のフォーマットが「動画」であるものとする。
なお、フォーマット一覧FM31に示す各広告枠ARへの配信広告のフォーマットは、端末装置10からの広告要求において、端末装置10から受け付けてもよい。また、フォーマット一覧FM31に示す各広告枠ARへの配信広告のフォーマットは、端末装置10を利用するユーザのユーザ情報や、コンテンツCT11に関する情報や、広告枠ARに関する情報に基づいて、広告配信装置100が決定してもよい。
図10の例では、広告配信装置100は、広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARへの配信広告のフォーマットに基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS31)。例えば、広告配信装置100は、図10中の分類一覧CL31に示すように、広告枠AR11〜AR17等を、「画像+文字」、「動画」、及び「文字」の3つのフォーマットごとに、広告枠ARを3つのグループに分類する。
具体的には、広告配信装置100は、配信広告のフォーマットが「画像+文字」である広告枠AR11、AR12、AR14等をグループG31に分類する。また、広告配信装置100は、配信広告のフォーマットが「動画」である広告枠AR13、AR17等をグループG32に分類する。また、広告配信装置100は、配信広告のフォーマットが「文字」である広告枠AR15、AR16等をグループG33に分類する。そして、広告配信装置100は、例えば、グループG31〜G33を各々異なるオークションにより、広告枠ARへの配信広告を決定する。これにより、広告配信装置100は、フォーマットに基づくグループごとに広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−3.配信時間に基づく分類〕
また、図1中のコンテンツCT11に示すようなコンテンツは、端末装置10に表示される表示部分と非表示部分とが含まれる。そして、コンテンツCT11は、端末装置10に表示される部分をユーザ操作により切換可能に表示される。このような、端末装置10に表示される表示部分と非表示部分とが含まれるコンテンツにおいては、各広告枠ARの位置、すなわち配信広告の位置に応じて、広告が要求されてから広告枠ARへの配信広告を配信するまでの時間(以下、「配信所要時間」ともいう)の制限が変動する。そこで、広告配信装置100は、端末装置10への配信所要時間に関する条件に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
例えば、図1中のコンテンツCT11においては、ファーストビューに含まれる広告枠AR11への配信所要時間は、できるだけ短いことが望ましい。一方で、図1中のコンテンツCT11においては、下部に位置する広告枠AR17への配信所要時間は、広告枠AR11への配信所要時間に比べて長くても許容され得る。そのため、広告配信装置100は、例えば、各広告枠ARへの配信所要時間の制限に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。この点について、図11を用いて説明する。なお、図11中のコンテンツCT11は、図1のコンテンツCT11と同様である。
ここで、図11の例では、各広告枠ARへの配信所要時間の制限が時間制限区分LM41のように決定されているものとする。例えば、時間制限区分LM41に示すように、広告枠AR11〜AR13への配信所要時間の制限が「XX(msec)」であるものとする。また、例えば、時間制限区分LM41に示すように、広告枠AR14〜AR16への配信所要時間の制限が「XX」よりも長い「YY(msec)」であるものとする。また、例えば、時間制限区分LM41に示すように、広告枠AR17やその下部に位置する広告枠ARへの配信所要時間の制限が「YY」よりも長い「ZZ(msec)」であるものとする。
なお、時間制限区分LM41に示す各広告枠ARへの配信所要時間の制限は、端末装置10からの広告要求において、端末装置10から受け付けてもよい。また、時間制限区分LM41に示す各広告枠ARへの配信所要時間の制限は、端末装置10を利用するユーザのユーザ情報や、コンテンツCT11に関する情報や、広告枠ARに関する情報に基づいて、広告配信装置100が決定してもよい。
図11の例では、広告配信装置100は、広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARへの配信所要時間の制限に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS41)。例えば、広告配信装置100は、図11中の分類一覧CL41に示すように、広告枠AR11〜AR17等を、「XX」、「YY」、及び「ZZ」の3つの配信所要時間の制限ごとに、広告枠ARを3つのグループに分類する。
具体的には、広告配信装置100は、配信所要時間の制限が「XX」である広告枠AR11〜AR13をグループG41に分類する。また、広告配信装置100は、配信所要時間の制限が「YY」である広告枠AR14〜AR16をグループG42に分類する。また、広告配信装置100は、配信所要時間の制限が「ZZ」である広告枠AR17やその下部に位置する広告枠ARをグループG43に分類する。そして、広告配信装置100は、例えば、グループG41〜G43を各々異なるオークションにより、広告枠ARへの配信広告を決定する。
例えば、広告配信装置100は、グループG41のみのオークションを行うことにより、広告枠AR11〜AR13への配信広告を決定し、配信する。これにより、広告配信装置100は、配信所要時間の制限が厳しい、すなわち配信所要時間の制限が短い広告枠ARへの配信広告を優先して配信することができる。その後、グループG42やグループG43のオークションを行い、グループG42やグループG43の広告枠ARへの配信広告を決定する。このように、広告配信装置100は、配信所要時間の制限に基づくグループごとに広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−4.配信実績収集用の分類〕
例えば、広告配信処理において過去の配信実績に関する情報に基づいて、各広告枠ARへの配信広告を決定する場合、配信実績が少ない広告や新規の広告、すなわち配信実績がない広告等は配信広告として決定されにくい場合がある。そのため、広告配信装置100は、例えば、複数の広告枠ARのうち、いくつかをログ収集用の広告枠ARとして、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。この点について、図12を用いて説明する。なお、図12中のコンテンツCT11は、図1のコンテンツCT11と同様である。
図12の例では、所定の範囲にログ収集用広告配信エリアLG51が決定されているものとする。例えば、ログ収集用広告配信エリアLG51は、広告枠AR15から広告枠AR17までを含むものとする。なお、ログ収集用広告配信エリアLG51は、端末装置10を利用するユーザのユーザ情報や、コンテンツCT11に関する情報や、広告枠ARに関する情報に基づいて、広告配信装置100が決定してもよい。
図12の例では、広告配信装置100は、広告枠AR11〜AR17等を、ログ収集用広告配信エリアLG51に含まれるか、その範囲外かどうかに基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS51)。例えば、広告配信装置100は、図12中の分類一覧CL51に示すように、広告枠AR11〜AR17等を、ログ収集用広告配信エリアLG51に含まれない「通常」、及びログ収集用広告配信エリアLG51に含まれる「ログ収集用」の2つの区分ごとに、広告枠ARを2つのグループに分類する。
具体的には、広告配信装置100は、ログ収集用広告配信エリアLG51に含まれない広告枠AR11〜AR14等をグループG51に分類する。また、広告配信装置100は、ログ収集用広告配信エリアLG51に含まれるAR15〜AR17をグループG52に分類する。そして、広告配信装置100は、例えば、グループG51、G52を各々異なるオークションにより、広告枠ARへの配信広告を決定する。また、広告配信装置100は、例えば、グループG52に含まれる広告枠ARへの配信広告を、オークション以外の方法により決定してもよい。これにより、広告配信装置100は、ログ収集用の広告枠のグループ、及びそれ以外の広告枠のグループごとに広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−5.配信先に応じた広告の決定〕
例えば、広告配信装置100は、広告の配信先に応じて配信広告を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告を要求した端末装置10を利用するユーザのユーザ情報に基づいて配信広告を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告を要求した端末装置10を利用するユーザの行動情報に基づいて配信広告を決定してもよい。この点について、図13を用いて説明する。なお、図13に示す例において、ユーザ情報記憶部124−1には、端末装置10を利用するユーザの行動情報として、ユーザの操作履歴が記憶されているものとする。具体的には、図13中のユーザ情報記憶部124−1には、各広告枠ARに表示された広告がユーザに選択された確率(クリック率)が記憶されているものとする。また、図13に示す例において、端末装置10は、コンテンツCT11をコンテンツ配信装置50から受信したものとする。なお、図13中のコンテンツCT11は、図1のコンテンツCT11と同様である。
まず、端末装置10は、受信したコンテンツCT11に含まれる広告枠AR11〜AR17に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100に送信する(ステップS61)。
端末装置10から広告要求を取得した広告配信装置100は、所定の条件に基づいて、広告要求に対応する広告枠ARを複数のグループに分類し、複数のグループごとに広告枠ARへの配信広告の候補となる広告の入札を各DSP装置70に要求する(ステップS62)。
その後、ステップS62において入札要求を取得した各DSP装置70は、広告を広告配信装置100に入札する(ステップS63)。そして、各DSP装置70から入札広告を取得した広告配信装置100は、各広告枠ARへの配信広告を決定する(ステップS64)。
ここで、図13に示す例においては、ユーザ情報記憶部124−1に記憶されたユーザの操作履歴に基づいて、各広告枠ARへの配信広告を決定する。例えば、図13に示す例においては、ユーザU1は、広告枠AR11や広告枠AR12等に表示された広告に比べて、広告枠AR13に表示された広告のクリック率が高い。そのため、広告配信装置100は、ユーザU1に対しては、広告枠AR13への配信広告を他の広告枠ARへの配信広告に優先して決定する。また、広告配信装置100は、ユーザU1に対しては、広告枠AR13への配信広告の期待収益値が高くなるように、各広告枠ARへの配信広告を決定してもよい。また、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部124−1に記憶されたユーザU1の操作履歴に基づいて、広告枠ARへの配信広告の全体期待収益値が高くなるように、各広告枠ARへの配信広告を決定してもよい。
その後、広告配信装置100は、ステップS64において決定した配信広告を端末装置10へ配信する(ステップS65)。このように、広告配信装置100は、各ユーザのユーザ情報に基づいて、配信広告を決定することにより、各ユーザに適した広告を配信広告として決定することができる。これにより、広告配信装置100は、配信する広告を適切に決定することができる。なお、上記例では、ユーザの行動情報を配信広告の決定に用いる場合を示したが、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部124−1に記憶されたユーザの操作履歴に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。例えば、広告配信装置100は、ユーザU1のクリック率が高い広告枠AR13を1つのグループとする複数のグループとなるように、広告枠ARを分類してもよい。これにより、広告配信装置100は、ユーザの行動情報に応じて配信広告を決定することができ、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−6.配信先に応じたフォーマットの決定〕
例えば、広告配信装置100は、広告の配信先に応じて配信広告のフォーマットを決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告を要求した端末装置10を利用するユーザのユーザ情報に基づいて配信広告のフォーマットを決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、広告を要求した端末装置10を利用するユーザの行動情報に基づいて配信広告のフォーマットを決定してもよい。この点について、図14を用いて説明する。なお、図14に示す例において、ユーザ情報記憶部124−2には、端末装置10を利用するユーザの行動情報として、ユーザの操作履歴が記憶されているものとする。具体的には、図14中のユーザ情報記憶部124−2には、各フォーマットの広告がユーザに選択された確率(クリック率)が記憶されているものとする。また、図14に示す例において、端末装置10は、広告枠AR71を含むコンテンツCT71をコンテンツ配信装置50から受信したものとする。
まず、端末装置10は、受信したコンテンツCT71に含まれる広告枠AR71に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100に送信する(ステップS71)。
ここで、図14に示す例においては、ユーザ情報記憶部124−2に記憶されたユーザの操作履歴に基づいて、広告枠AR71への配信広告のフォーマットを決定する(ステップS72)。例えば、図14に示す例においては、ユーザU1は、フォーマットが「画像+文字」である広告に比べて、フォーマットが「動画」である広告のクリック率が高い。そのため、広告配信装置100は、ユーザU1に対しては、広告枠AR71への配信広告のフォーマットを「動画」に決定する。
その後、広告配信装置100は、広告枠AR71への配信広告のフォーマットを動画に決定したことに応じて、DPS装置70に広告の入札要求を行う(ステップS73)。例えば、広告配信装置100は、広告枠AR71について、フォーマットが動画である広告の入札要求を受け付けることができるDSP装置70に、広告の入札を要求する。そして、広告配信装置100は、各DSP装置70等からのフォーマットが動画である入札広告に基づいて、広告枠AR71への配信広告を決定する。これにより、広告配信装置100は、ユーザの行動情報に応じて配信広告のフォーマットを決定することができ、配信する広告を適切に決定することができる。
〔5−7.ユーザの操作傾向に基づく分類〕
また、図1中のコンテンツCT11のように、端末装置10に表示される表示部分と非表示部分とが含まれる場合、各ユーザの操作傾向に応じて、各部分が表示されるまでの時間が変動する。例えば、閲覧スピードが速いユーザや下の方の部分コンテンツを閲覧する傾向があるユーザ(以下、「短気ユーザ」ともいう)は、コンテンツの下部に位置する非表示部分が表示されるまでに要する時間が、一般的なユーザに比べて短い。また、例えば、閲覧スピードが遅いユーザやファーストビュー等の上の方の部分コンテンツを閲覧する傾向があるユーザ(以下、「気長ユーザ」ともいう)は、コンテンツの下部に位置する非表示部分が表示されるまでに要する時間が、一般的なユーザに比べて長い。
例えば、短気ユーザに対しては、ファーストビューの下部にある広告枠ARについてもすぐに表示される可能性が高いため、ファーストビュー以外の広告枠ARへの配信広告の決定についても短いことが望ましい場合がある。例えば、短気ユーザに対しては、コンテンツCT11のファーストビューの下部近傍に位置する広告枠AR12については、ファーストビューに含まれる広告枠AR11とともに配信広告が決定された方が望ましい。
一方、気長ユーザに対しては、ファーストビューに含まれる広告枠ARへの配信広告の決定のみが短いことが望ましい場合がある。例えば、気長ユーザに対しては、コンテンツCT11のファーストビューに含まれる広告枠AR11の配信広告の決定のみを広告要求があった場合直ちに行い、他の広告枠ARについては表示されるタイミングに応じて順次行ってもよい。そのため、広告配信装置100は、例えば、ユーザの操作傾向に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類してもよい。この点について、図15を用いて説明する。図15の例では、ユーザU1とユーザU3の2人のユーザを例に説明する。具体的には、図15の例では、短気ユーザの一例としてユーザU1を示し、気長ユーザの一例としてユーザU3を示す。なお、図15中のコンテンツCT11は、図1のコンテンツCT11と同様である。
ここで、図15の例では、ユーザU1がコンテンツCT11を閲覧する場合における各位置が表示されるまでに要すると想定される時間(以下、「想定時間」ともいう)は、想定時間表ET81のように想定されているものとする。例えば、想定時間表ET81に示すように、ユーザU1がコンテンツCT11の広告枠AR12を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「1sec(「秒」。以下同じ)」であるものとする。なお、図15の例では、コンテンツCT11のファーストビューに含まれるコンテンツA、コンテンツB、広告枠AR11、コンテンツCの想定時間は「0sec」とする。
また、例えば、想定時間表ET81に示すように、ユーザU1がコンテンツCT11の広告枠AR14を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「15sec」であるものとする。また、例えば、想定時間表ET81に示すように、ユーザU1がコンテンツCT11の広告枠AR17を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「40sec」であるものとする。
なお、想定時間表ET81に示す秒数は、過去のユーザU1の操作履歴の平均等であってもよいし、ユーザU1の行動情報に基づく推定値であってもよい。また、想定時間表ET81に示す秒数は、ユーザU1に類似するユーザ(例えば、ユーザU2等)の情報を用いてもよい。
図15の例では、広告配信装置100は、ユーザU1の端末装置10に表示されるコンテンツCT11中の広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARの想定時間の制限に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS81)。例えば、広告配信装置100は、図15中の分類一覧CL81に示すように、広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARの想定時間に基づいて、広告枠ARを3つのグループに分類する。
具体的には、広告配信装置100は、想定時間の「1sec」以内である広告枠AR11、AR12を第1配信グループG81−1に分類する。また、広告配信装置100は、想定時間の「15sec」以内である広告枠AR13、AR14を第2配信グループG81−2に分類する。また、広告配信装置100は、想定時間の「40sec」以内である広告枠AR15〜AR17を第3配信グループG81−3に分類する。そして、広告配信装置100は、例えば、第1配信グループG81−1、第2配信グループG81−2、及び第3配信グループG81−3を各々異なるオークションにより、広告枠ARへの配信広告を決定する。
例えば、広告配信装置100は、第1配信グループG81−1のみのオークションを行うことにより、広告枠AR11、AR12への配信広告を決定し、配信する。これにより、広告配信装置100は、想定時間が短い、すなわち端末装置10にすぐに表示される可能性が高い広告枠ARへの配信広告を優先して配信することができる。その後、第2配信グループG81−2や第3配信グループG81−3のオークションを行い、第2配信グループG81−2や第3配信グループG81−3の広告枠ARへの配信広告を決定する。
一方、図15の例では、ユーザU3がコンテンツCT11を閲覧する場合における想定時間は、想定時間表ET83のように想定されているものとする。例えば、想定時間表ET83に示すように、ユーザU3がコンテンツCT11の広告枠AR12を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「20sec」であるものとする。また、例えば、想定時間表ET83に示すように、ユーザU3がコンテンツCT11の広告枠AR15を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「30sec」であるものとする。また、例えば、想定時間表ET83に示すように、ユーザU3がコンテンツCT11の広告枠AR17を端末装置10に表示させるまでの想定時間は「50sec」であるものとする。
なお、想定時間表ET83に示す秒数は、過去のユーザU3の操作履歴の平均等であってもよいし、ユーザU3の行動情報に基づく推定値であってもよい。また、想定時間表ET83に示す秒数は、ユーザU3に類似するユーザの情報を用いてもよい。
図15の例では、広告配信装置100は、ユーザU3の端末装置10に表示されるコンテンツCT11中の広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARの想定時間の制限に基づいて、広告枠ARを複数のグループに分類する(ステップS82)。例えば、広告配信装置100は、図15中の分類一覧CL82に示すように、広告枠AR11〜AR17等を、各広告枠ARの想定時間に基づいて、広告枠ARを3つのグループに分類する。
具体的には、広告配信装置100は、想定時間の「0sec」である広告枠AR11を第1配信グループG82−1に分類する。また、広告配信装置100は、想定時間の「30sec」以内である広告枠AR12〜AR15を第2配信グループG82−2に分類する。また、広告配信装置100は、想定時間の「50sec」以内である広告枠AR16、AR17を第3配信グループG82−3に分類する。そして、広告配信装置100は、例えば、第1配信グループG82−1、第2配信グループG82−2、及び第3配信グループG82−3を各々異なるオークションにより、広告枠ARへの配信広告を決定する。なお、広告配信装置100は、想定時間の「20sec」以内である広告枠AR12と、想定時間の「30sec」以内である広告枠AR13〜AR15とを別のグループに分類してもよい。
例えば、広告配信装置100は、第1配信グループG82−1のみのオークションを行うことにより、広告枠AR11への配信広告を決定し、配信する。これにより、広告配信装置100は、想定時間が「0sec」、すなわち端末装置10にすぐに表示される広告枠ARへの配信広告を優先して配信することができる。その後、第2配信グループG82−2や第3配信グループG82−3のオークションを行い、第2配信グループG82−2や第3配信グループG82−3の広告枠ARへの配信広告を決定する。このように、広告配信装置100は、ユーザごとに変動する各広告枠ARが表示されるまでの想定時間に基づくグループごとに広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔6.変形例〕
上記の実施形態においては、広告配信装置100がDSP装置70から広告を取得する例を示したが、変形例に係る広告配信装置100Aは、DSP装置70以外の広告提供サーバから広告を取得して、配信広告として配信してもよい。この点について、図16、図17を基に説明する。なお、実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔6−1.他の広告提供サーバ(アドネットワーク装置)について〕
変形例に係る広告配信処理においては、広告配信装置100がDSP装置70以外に他の広告提供サーバであるアドネットワーク装置90(「AN装置90」とも記載する)から広告を取得する点において、実施形態と相違する。なお、ここでいうAN装置90とは、いわゆるアドネットワークにおける広告提供処理を行う情報処理装置であり、広告配信装置100Aからの広告要求に対して、広告を送信してくる装置のことをいう。すなわち、AN装置90は、広告配信装置100Aからの広告要求に対して、配信した広告を広告配信装置100Aへ送信する。また、広告配信装置100Aは、AN装置90が送信してきた広告を配信広告として配信する。また、AN装置90の管理者等は、広告配信装置100Aの管理者等に対して、所定のタイミングで広告配信に要した費用を支払う。すなわち、AN装置90から取得された広告の課金額は、広告配信後に確定する。例えば、広告配信装置100Aは、AN装置90から広告を取得する場合、取得する時点以前にAN装置90に課金した課金情報に基づいて、AN装置90から取得した広告の期待収益値等を推定することができる。
〔6−2.広告配信装置の構成〕
次に、図16を用いて、変形例に係る広告配信装置100Aの構成について説明する。図16は、変形例に係る広告配信装置100Aの構成例を示す図である。図16に示すように、広告配信装置100Aは、通信部110と、記憶部120と、制御部130Aとを有する。なお、変形例に係る記憶部120の提供元情報記憶部121は、提供元情報としてAN装置90に関する情報を記憶してもよい。
(制御部130A)
図16の説明に戻って、制御部130Aは、コントローラ(controller)であり、例えば、CPUやMPU等によって、広告配信装置100A内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130Aは、コントローラ(controller)であり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図16に示すように、制御部130Aは、受付部131と、分類部132と、要求部133Aと、取得部134Aと、決定部135と、配信部136とを有し、以下に説明する広告配信処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130Aの内部構成は、図16に示した構成に限られず、後述する広告配信処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(要求部133A)
要求部133Aは、AN装置90に広告を要求する。例えば、要求部133Aは、DSP装置70の入札広告が所定の条件を満たさない場合、AN装置90に広告を要求する。例えば、要求部133Aは、DSP装置70の入札広告の期待収益値が所定の閾値未満である場合、AN装置90に広告を要求する。また、要求部133Aは、要求部133と同様の処理を行う。
(取得部134A)
例えば、取得部134Aは、複数のグループのうち、広告提供サーバに対してオークション形式により一のグループに属する広告を要求することにより、その広告提供サーバから広告を取得し、他のグループに属する広告をオークション以外の形式により取得する。取得部134Aは、第1広告提供サーバ(図17ではDSP装置70に対応。以下、同じ)に対する広告の要求である第1要求により、第1広告提供サーバから第1広告を取得し、第1要求後における第2広告提供サーバ(図17ではAN装置90に対応。以下、同じ)に対する広告の要求である第2要求であって、第1広告に応じて要求が変動する第2要求により、第2広告提供サーバから第2広告を取得する。例えば、取得部134Aは、DSP装置70に対する広告の要求である第1要求により、DSP装置70から第1広告を取得し、第1要求後におけるAN装置90に対する広告の要求である第2要求により、AN装置90から第2広告を取得する。例えば、取得部134Aは、オークションによる広告の要求を受け付けるか、または、提供する広告の配信が任意である第1広告提供サーバに対する広告の要求である第1要求により、第1広告提供サーバから第1広告を取得し、提供する広告の配信が必須である第2広告提供サーバに対する第1要求後における広告の要求である第2要求により、第2広告提供サーバから第2広告を取得する。
(決定部134A)
決定部134Aは、第2広告提供サーバから取得した広告を配信広告に決定する。例えば、決定部134Aは、DSP装置70の入札広告が所定の条件を満たさない場合、AN装置90から取得した広告を配信広告に決定する。例えば、決定部134Aは、DSP装置70の入札広告の期待収益値が所定の閾値未満である場合、AN装置90から取得した広告を配信広告に決定する。また、決定部134Aは、決定部134と同様の処理を行う。
〔6−3.処理フロー〕
次に、図17を用いて配信システム1Aにおける広告表示の処理の流れを示す。図17は、変形例に係る広告配信処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図17に示すシーケンス図においては、端末装置10、コンテンツ配信装置50、広告配信装置100A、DSP装置70、及びAN装置90に関する処理を示す。
図17に示すように、端末装置10は、コンテンツ配信装置50にコンテンツの配信要求を送信する(ステップS91)。端末装置10から配信要求を受け付けたコンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツを配信する(ステップS92)。
コンテンツを受信した端末装置10は、受信したコンテンツに含まれる広告枠に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100Aに送信する(ステップS93)。なお、コンテンツ配信装置50が、広告枠に表示する広告を要求する広告要求を広告配信装置100Aに送信してもよい。端末装置10から広告要求を取得した広告配信装置100Aは、DSP装置70に広告の入札を要求する(ステップS94)。広告配信装置100Aから広告の入札要求を取得したDSP装置70は、広告配信装置100Aに入札広告に関する情報を送信する(ステップS95)。
DSP装置70から入札広告を取得した広告配信装置100Aは、入札広告が条件を満たすか判定する(ステップS96)。例えば、広告配信装置100Aは、ステップS96において取得した入札広告が条件を満たす場合(ステップS96:Yes)、入札広告に基づいて配信広告を決定する(ステップS97)。
一方、広告配信装置100Aは、DSP装置70から取得した入札広告が条件を満たさない場合(ステップS96:No)、AN装置90に広告を要求する(ステップS96−1)。その後、広告配信装置100Aは、入札広告やAN装置90から取得した広告に基づいて配信広告を決定する(ステップS97)。
その後、広告配信装置100Aは、ステップS97において決定した広告を端末装置10へ配信する(ステップS98)。広告配信装置100Aから広告を受信した端末装置10は、広告を表示する(ステップS99)。
〔7.広告配信装置の広告配信〕
上記の例では、広告配信装置100、100AがDSP装置70やAN装置90等の広告提供サーバから取得した広告を配信広告として決定する例を示したが、広告配信装置100、100Aは、広告配信装置100、100A自身が有する広告を配信広告として決定してもよい。例えば、広告配信装置100、100Aは、広告配信装置100、100A自身が有する広告を配信広告として決定する場合、広告に関する情報を記憶する広告情報記憶部(図示省略)を有し、広告情報記憶部から取得した広告を配信広告として決定してもよい。
例えば、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70から取得した広告の期待収益値よりも広告配信装置100、100A自身が有する広告の期待収益値の方が高い場合、広告配信装置100、100A自身が有する広告を配信広告として決定してもよい。また、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70から取得した広告と広告配信装置100、100A自身が有する広告との組合せのうち、全体の期待収益値が最も高くなる組合せの広告を、配信広告として決定してもよい。また、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70に対して広告の入札要求を行ってから所定の待機時間を経過した後、DSP装置70から広告の入札がなかった場合、広告配信装置100、100A自身が有する広告を、配信広告として決定してもよい。
また、例えば、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70から取得した広告や広告配信装置100、100A自身が有する広告が、配信広告とする条件を満たさない場合、AN装置90から広告を取得し、その広告を配信してもよい。例えば、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70から取得した広告の期待収益値や広告配信装置100、100A自身が有する広告の期待収益値が、所定の閾値未満である場合、AN装置90から広告を取得し、その広告を配信してもよい。このように、広告配信装置100、100Aは、DSP装置70やAN装置90等の広告提供サーバから取得した広告や広告配信装置100、100A自身が有する広告から、種々の条件に基づいて配信広告を決定してもよい。
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、受付部131と、取得部134、134Aと、決定部135とを有する。受付部131は、端末装置10に表示される一のコンテンツ(実施形態及び変形例においては「コンテンツCT11」。以下同じ)における各表示位置(実施形態及び変形例においては「広告枠AR」。以下同じ)に表示される複数の広告の配信要求を受け付ける。取得部134、134Aは、受付部131により受け付けられた配信要求に応じて、広告提供サーバ(実施形態及び変形例においては「DPS装置70」や「AN装置90」。以下同じ)に対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。決定部135は、取得部134、134Aにより取得された広告と、一のコンテンツにおける各表示位置とに基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、広告提供サーバから広告を取得した広告と、一のコンテンツにおける各表示位置とに基づいて、端末装置へ配信する広告を決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、複数の広告提供サーバに対して広告を要求することにより、複数の広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、複数の広告提供サーバから広告を取得することにより、各広告提供サーバから取得した広告の中から所望の広告を配信広告として決定できるため、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、複数の広告提供サーバの各々から取得した広告の配信実績に関する情報に基づいて、複数の広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、各広告提供サーバの配信実績に基づいて、各広告提供サーバから取得した広告の中から所望の広告を配信広告として決定できるため、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、広告提供サーバが受付け可能な要求態様に応じて当該広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、広告提供サーバが受付け可能な要求態様に応じて広告提供サーバに対して広告を要求することにより、要求に対して入札できない広告提供サーバに対して広告を要求することを抑制することにより、通信負荷等を抑制しつつ、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、広告提供サーバが入札可能な広告のフォーマットに応じて、当該広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、広告提供サーバが入札可能な広告のフォーマットに応じて広告提供サーバに対して広告を要求することにより、要求に対して入札できない広告提供サーバに対して広告を要求することを抑制することにより、通信負荷等を抑制しつつ、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、広告提供サーバが入札可能な広告の本数に応じて、当該広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、広告提供サーバが入札可能な広告の本数に応じて広告提供サーバに対して広告を要求することにより、要求に対して入札できない広告提供サーバに対して広告を要求することを抑制することにより、通信負荷等を抑制しつつ、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、各表示位置を分割した複数のグループごとに広告提供サーバに対して広告を要求することにより、各グループの特性等に応じて広告を要求する広告提供サーバを適宜決定することができる。そのため、広告配信装置100、100Aは、各グループに応じて要求先として決定された広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、一のコンテンツにおける位置に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、一のコンテンツにおける位置に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに広告提供サーバに対して広告を要求することにより、各表示位置の位置に基づく各グループの特性等に応じて広告を要求する広告提供サーバを適宜決定することができる。そのため、広告配信装置100、100Aは、各グループに応じて要求先として決定された広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、各表示位置に対応するフォーマットに基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、各表示位置に対応するフォーマットに基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに広告提供サーバに対して広告を要求することにより、フォーマットに基づく各グループの特性等に応じて広告を要求する広告提供サーバを適宜決定することができる。そのため、広告配信装置100、100Aは、各グループに応じて要求先として決定された広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、端末装置10へ広告を配信する時間に関する条件に基づいて各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、端末装置10へ広告を配信する時間に関する条件に基づいて、各表示位置を分割した複数のグループごとに広告提供サーバに対して広告を要求することにより、配信に要する時間等に基づく各グループの特性等に応じて広告を要求する広告提供サーバを適宜決定することができる。そのため、広告配信装置100、100Aは、各グループに応じて要求先として決定された広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134、134Aは、配信実績を収集するためのグループを含む各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、当該広告提供サーバから広告を取得する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、配信実績を収集するためのグループを含む各表示位置を分割した複数のグループごとに、広告提供サーバに対して広告を要求することにより、配信実績を収集するためのグループに含まれる広告の実績を収集することができる。これにより、広告配信装置100、100Aは、実績が不足する広告等の配信実績を収集することができるため、配信する広告を適切に決定することができる。
また、変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134Aは、第1広告提供サーバ(変形例においては「DPS装置70」。以下同じ)に対する広告の要求である第1要求により、第1広告提供サーバから第1広告を取得し、第1要求後における第2広告提供サーバ(変形例においては「AN装置90」。以下同じ)に対する広告の要求である第2要求であって、第1広告に応じて要求が変動する第2要求により、第2広告提供サーバから第2広告を取得する。
これにより、変形例に係る広告配信装置100Aは、第1広告提供サーバから取得した第1広告に応じて、第2広告提供サーバから第2広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。例えば、広告配信装置100Aは、第1広告提供サーバから取得した第1広告の期待収益値が所定の基準を満たさない場合、第2広告提供サーバから第2広告を取得し、第2広告を第1広告の代わりに配信する広告と決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、取得部134Aは、オークションによる広告の要求を受け付けるか、または、提供する広告の配信が任意である第1広告提供サーバに対する広告の要求である第1要求により、第1広告提供サーバから第1広告を取得し、提供する広告の配信が必須である第2広告提供サーバに対する第1要求後における広告の要求である第2要求により、第2広告提供サーバから第2広告を取得する。
これにより、変形例に係る広告配信装置100Aは、DPS装置70から取得した第1広告に応じて、AN装置90から第2広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。例えば、広告配信装置100Aは、DPS装置70から取得した第1広告の期待収益値が所定の基準を満たさない場合、AN装置90から第2広告を取得し、第2広告を第1広告の代わりに配信する広告と決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、決定部135は、取得部134、134Aにより取得された広告の期待収益値(実施形態及び変形例においては「eCPM」。以下同じ)に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、広告提供サーバから広告を取得した広告の期待収益値に基づくことにより、配信する広告を適切に決定することができる。例えば、広告配信装置100、100Aは、広告提供サーバから広告を取得した広告の期待収益値に基づいて、広告配信による収益が高くなるように配信する広告を決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、決定部135は、一のコンテンツにおいて表示される広告全体の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、一のコンテンツにおいて表示される広告全体の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、決定部135は、端末装置10を利用するユーザの行動情報に応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、端末装置10を利用するユーザの行動情報に応じて変動する広告の期待収益値に基づくことにより、配信する広告を適切に決定することができる。例えば、広告配信装置100、100Aは、端末装置10を利用するユーザの操作履歴に関する情報に応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、広告配信による収益が高くなるように配信する広告を決定することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、決定部135は、一のコンテンツに対するユーザの操作履歴に関する情報と、一のコンテンツにおける各表示位置とに応じて変動する広告の期待収益値に基づいて、端末装置10へ配信する広告を決定する。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、一のコンテンツに対するユーザの操作履歴に関する情報と、一のコンテンツにおける各表示位置とに応じて変動する広告の期待収益値に基づくことにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、受付部131は、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて数が決定される複数の広告の配信要求を受け付ける。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて数が決定される複数の広告の配信要求を受け付けた場合であっても、各表示位置に基づいて広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
また、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aにおいて、受付部131は、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて各々のフォーマットが決定される複数の広告の配信要求を受け付ける。
これにより、実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、一のコンテンツに関する情報、または、端末装置10を利用するユーザに関する情報に基づいて各々のフォーマットが決定される複数の広告の配信要求を受け付けた場合であっても、各表示位置に基づいて広告提供サーバから広告を取得することにより、配信する広告を適切に決定することができる。
〔9.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る広告配信装置100、及び変形例に係る広告配信装置100Aは、例えば図18に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図18は、広告配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が広告配信装置100、100Aとして機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130、130Aの機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔10.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。