JP6767001B2 - スピーカ装置 - Google Patents

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本発明は、薄板木材を曲げて応力が付加された軽量振動板の背部を電磁ドライバで振動させ、楽音を発するスピーカの製造方法、ならびにこの製造方法により製造されたスピーカに関するものである。
平板を曲げた振動板を有するスピーカには種々のものが存在するが、例えば特願2004−120517のようにハニカム構造板をムービングコイルで振動させるものや、同じくハニカム板を圧電振動子で振動させる特許第5888294などがあるが、湾曲させるための加圧機構が複雑となったり、発する音響の周波数帯域が狭く、広域においてフラットで豊かな音響を発することが困難とされている。一方、特開2000−354294の木材平面板を曲げて多数のリブで湾曲を固着し、複数のムービングコイルで振動させて、優れた楽音を発するハイエンドのスピーカが存在するが、多数のリブで構成する振動板の構造が精緻かつ複雑なため、製造コストがかかり、極めて高価な製品となっている。
またスピーカの振動板や筐体にバイオリンやギターなどの弦楽器に使われるドイツトウヒや楓、ローズウッドなどの木材を使用するものは、材料が高価となったり、入手が困難なため量産には適さない。
特開2004−120517 特開2000−354294 特許第5888294号
矢野浩之著「楽器と木材」 高分子56巻8月号 2007年
発明が解決しようとする課題
これらの平面ハニカム板を曲げたスピーカの一部では、平面を曲げて湾曲形状とするのにスプリングなど複雑な加圧機構とするため、使用期間中に、振動板に歪が発生したり、加圧量が変化することにより、内部応力が変化し、音質が安定しないという課題があった。
一方、平板を湾曲させ、多数のリブを組み合わせて接着剤で固着させた振動板を複数のムービングコイルで駆動させるスピーカにおいては、耐久性や剛性の維持は確保されとともに、低音から高音まで豊かで優れた音響性能が得られるが、多数のリブを組み合わせて固着させる製造工程が複雑なため、極めてコスト高となる課題があった。
課題を解決するための手段
本発明は上記のことを鑑み提案されたもので、その目的とするところは、薄くて軽量の湾曲した木製振動板の短辺を複数個の案内板の円弧状側面に挿入し、曲げ応力が付加された曲面の振動板を保持しつつ、さらに振動板の長辺両端辺に設けた、2本の切込み溝を有する中央部を固定鋲により筐体に固定した後、振動板の背部中央を電磁振動ドライバーユニットと直結した駆動棒により振動を伝え、応答性が良く、かつ繊細で明瞭な音質を持つスピーカを、入手しやすい木材を使って、安価に製造する方法ならびにその製造方法により製造されたスピーカを提供することにあり、以下の構成からなる。
1. ドライバと駆動棒からなる振動装置と振動板からなるスピーカ装置であって、該振動装置は案内板を介して、長方形状の振動板に接合されており、該案内板は長方形の形状であり、その一方の長辺側は、外側から内側に向かって円弧状に切り欠きされており、その円弧面に沿って上記振動板が接合されているとともに、複数の該案内板のうちの一つは、切り欠き部と反対側の長辺部が上記振動装置に接合されており、上記振動板は長方形の短辺両端側に、長辺側に向かって複数の切込み溝を設けており、かつ、該短辺両端の中央部が外枠の筐体に固定されているスピーカ装置。
2. 上記(1)に記載のドライバが電磁ドライバ又は圧電素子であることを特徴とするスピーカ装置。
3. 上記(1)に記載の振動板の板材が神代杉、杉、檜のいずれかであることを特徴とする記載のスピーカ装置。
スピーカの振動板は、一般に知られているようにE/ρ式で示されるように、密度ρが小さく、すなわち軽くて、剛性Eが高いことが望ましい。平面スピーカの振動板の材料として、一般的には比重が非常に小さく、軟らかく加工のし易いバルサー材が使用されている。
本発明では、木材として汎用材の中から、比重が比較的小さく、曲げ弾性率の大きな檜や杉、また千年の年代にわたり地中で埋もれて緻密化した古木である神代杉を振動板として選択した。
さらにこれらの緻密質の薄板を曲げて、圧縮側が外向きになるよう曲げて、振動板の表面の緻密化を図ると同時に、湾曲により応力を付加された振動板とした。
また湾曲した長方形の長辺両端を筐体に固定する構造として、固定部分を湾曲の心部とし、かつ固定部分の両端に各2本の切込み溝を設け、固定により振動板全体の振動が妨げられない構造とした。この構造により振動板は鋲による固定部を除く振動板全体が電磁ドライバの振動により、バランスよく共振する構造とした。
以下、図面に沿って本発明のスピーカ製造方法により製造されるスピーカの1実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成を示す。図1において符号1で示すものは80mm×300mmの振動板である。この振動板1は、厚み1mmから1.5mmの矩形の薄板で構成され、湾曲させて応力が付加された状態で、図3に示すように、案内板3A、3B、3Cの円弧状側面に挿入し、円弧状側面と接着剤で固着させる。
また図2に示すように湾曲した振動板の長辺両端中央部を固定鋲4によってスピーカ筐体2に固定する。好ましくは長辺両端中央部に各2本の切込み溝7を設け、その中央の穴8を固定鋲4によってスピーカ筐体2に固定する。
この2本の切込み溝7の形状は、幅1〜3mm、間隔ピッチを10〜30mm、長さ30〜70mmとする。溝を設けずに振動板を筐体に固定する方法より、溝を設けた構造の方がより音質に繊細さがあり、軟らかい音質となった。図2では幅2mm、間隔ビッチを20mm、長さを50mmとした。
なお固定鋲で固定する際、筐体と振動板の間に木製スペーサ9を挿入し、筐体と振動板が直接接触しないようにした方がより好ましい。
振動板の短辺サイズを幅80mmの一定にして、長辺を270mmと300mmのサイズを選択して音質を比較したところ、周波数特性がフラットで滑らかなことやエコーが少ない点から、振動板の長辺サイズは短辺サイズの4倍以上が好ましい。
図4はスピーカの上部から見た断面図である。
図5はスピーカ筐体の側面板を外し、内部構造が見えるようにした斜視図である。スピーカ音は湾曲した振動板の前面から発せられるが、振動板の振動によって生じた背圧を逃がすために開口部9が設けられている。
また振動板の裏面から発生した音は筐体と振動板外周の狭い空間を通り、振動板前面からの音を打ち消さないように調整させつつ、スピーカ前面から出る構造とする。
図6はスピーカ装置の正面図である。
表1に振動板に使用する木材の種類を変えたときの音質測定の結果を示す。
板材は比重が0.3〜0.5、曲げ弾性率が70000〜100000Kgf/cm2程度のものが好ましい。杉や檜はバイオリンやギターなどの弦楽器に使われるドイツトウヒやローズウッド、楓に比較して、入手しやすい身近な木材である。杉や檜は比重が0.4程度と比較的小さく、曲げ弾性率は75000〜90000Kgf/cm2と木目に沿って大きいため、本発明の振動板に用いると、演奏に用いられた楽器をきめ細かく再現する優れた音質を示した。また、特に神代杉においては、地中での長期の経年変化により、新材に比べて吸湿性が低下し、緻密質となっているため、弦楽器を忠実に再現する優れた音響特性が得られた。
図7は本発明スピーカと高音域を担うツィータ10と低音域をカバーするウーハ12と本発明スピーカ11A、Bと組み合わせたシステム構成図である。
表1で示すように、木製振動板の木材の種類により音質が変わるので、異なる材質のスピーカ11Aと11Bのように本スピーカを2台並べて、スイッチにより切り替えることにより、ピアノや弦楽器や打楽器など演奏に用いる楽器の種類やオーケストラ編成に合わせた音響効果を選択することが出来る。
発明の効果
以上に説明した本発明のスピーカの周波数特性を代表的なオーディオ用ダイナミックスピーカ装置ならびに既存の木製湾曲振動板を用いたオーディオ用スピーカ装置と比較した結果を図8に示す。
図8においてダイナミックタイプに比べて本発明スピーカは中高音域の立ち上がりが優れている。また既存の木製湾曲振動板スピーカと比較すると同じく中高音域の音の落ち込みが小さい結果を示した。
実際に耳で試聴した音質評価の比較を表2に示す。
表2は本発明のスピーカの総合的な音質をダイナミックタイプならびに湾曲振動板のオーディオスピーカと比較したものである。本発明のスピーカから再生される音は演奏に使われる楽器の特徴を再現し易いこと、また湾曲効果により音が前方に向かって出る感じがあること、さらに残響が少ないなどの特徴を有することが判明した。
以上の説明で明らかなように、本発明は、身近な汎用の木材や古木などの木材を使用した振動板を湾曲させて、長辺両端中央部を木製筐体に取り付け、その背部をドライバの駆動を振動板の背面に直結させるというシンプル構造から、高級オーディオ用スピーカと同等以上の音響品質を再生するスピーカ装置を安価に製造できる方法ならびにその製造方法で製造されたスピーカを提供するものである。
本発明の一実施例のスピーカの振動板全体の構造を示す。 同スピーカの振動板の取付工程を示す。 同スピーカの振動板と案内板を示す。 同スピーカの上面から見た断面図を示す。 同スピーカの側面板を外した斜視図である 同スピーカの正面図を示す。 異なる木材の振動板を用いた同スピーカ2台と、ツィータとウーハにより、システムを構成した図を示す。 同スピーカとタイプの異なるオーディオ用スピーカと周波数特性を比較したグラフを示す。
1 振動板
2 筐体
案内板
固定鋲
5 ドライバ
6 駆動棒
7 切込み溝
8 取付穴
9 スペーサ
10 ツィータ
11 本発明スピーカ
12 ウーハ

Claims (3)

  1. ドライバと駆動棒からなる振動装置と振動板からなるスピーカ装置であって、該振動装置は案内板を介して、長方形状の振動板に接合されており、該案内板は長方形の形状であり、その一方の長辺側は、外側から内側に向かって円弧状に切り欠きされており、その円弧面に沿って上記振動板が接合されているとともに、複数の該案内板のうちの一つは、切り欠き部と反対側の長辺部が上記振動装置に接合されており、上記振動板は長方形の短辺両端側に、長辺側に向かって複数の切込み溝を設けており、かつ、該短辺両端の中央部が外枠である筐体に固定されているスピーカ装置。
  2. 請求項1に記載のドライバが電磁ドライバ又は圧電素子であることを特徴とするスピーカ装置。
  3. 請求項1に記載の振動板の板材が神代杉、杉、檜のいずれかであることを特徴とするスピーカ装置。
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