JP6766865B2 - ナール構造付きフィルムの製造方法 - Google Patents
ナール構造付きフィルムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6766865B2 JP6766865B2 JP2018503093A JP2018503093A JP6766865B2 JP 6766865 B2 JP6766865 B2 JP 6766865B2 JP 2018503093 A JP2018503093 A JP 2018503093A JP 2018503093 A JP2018503093 A JP 2018503093A JP 6766865 B2 JP6766865 B2 JP 6766865B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- knurl
- nal
- producing
- back roll
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C59/00—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
- B29C59/02—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
- B29C59/04—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing using rollers or endless belts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C59/00—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
- B29C59/002—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C59/00—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
- B29C59/02—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
- B29C59/022—Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing characterised by the disposition or the configuration, e.g. dimensions, of the embossments or the shaping tools therefor
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
- B29L2007/00—Flat articles, e.g. films or sheets
- B29L2007/002—Panels; Plates; Sheets
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Description
本発明者はまた、ナール構造の賦与を、バックロールとローレットとを組み合わせて用いた工程により行い、且つ当該工程における条件を特定のものとすることにより、上記製造を容易に行いうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づき完成された。
すなわち、本発明によれば、下記〔A1〕〜〔A3〕及び〔B1〕〜〔B10〕が提供される。〔B1〕〜〔B10〕の製造方法は、〔A1〕〜〔A3〕のナール構造付きフィルムの製造に用いうる。
前記ナール構造付きフィルムは、その幅方向端部に設けられたナール領域を備え、
前記ナール領域は、複数のナール構造単位を有し、
それぞれの前記ナール構造単位は、1つの凹部と、前記凹部の周囲に形成された、畝状に連続した頂部を有し、
前記ナール構造単位は、以下の式(1)を満たす、ナール構造付きフィルム:
1.05<AvHmax/AvHmin≦30 (1)
但し式(1)において、
AvHmaxは、複数の前記ナール構造単位のHmaxの平均値であり、Hmaxは、それぞれの前記ナール構造単位の前記頂部の最大高さであり、
AvHminは、複数の前記ナール構造単位のHminの平均値であり、Hminは、それぞれの前記ナール構造単位の前記頂部の最小高さである。
〔A2〕 前記ナール構造単位内における前記頂部の最大高さHmaxを与える頂部Tmaxの位置の分布が、前記ナール構造付きフィルムの長手方向において偏在する、〔A1〕に記載のナール構造付きフィルム。
〔A3〕 前記ナール構造単位内における前記頂部の最大高さHmaxを与える頂部Tmaxの位置の分布が、前記ナール構造付きフィルムの幅方向において偏在する、〔A1〕又は〔A2〕に記載のナール構造付きフィルム。
〔B1〕 搬送される長尺のフィルムの一方の面に、回転するバックロールを当接させて前記フィルムを支持し、他方の面に、回転するローレットを圧接させることにより、前記フィルムの幅方向端部にナール構造を形成する賦形工程を含み、
前記ローレットの周速度が、前記バックロールの周速度よりも速い、ナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B2〕 前記ローレットの周速度Vr(m/min)、及び前記バックロールの周速度Vb(m/min)が、以下の式(2)を満たす、〔B1〕に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
1<Vr/Vb<1.15 式(2)
〔B3〕 前記ローレット周面に加えられる駆動力Fr、及び前記バックロール周面に加えられる駆動力Fbが、Fr≧Fbの関係を満たす、〔B1〕又は〔B2〕に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B4〕 前記バックロール周面のヤング率が、前記フィルムのヤング率よりも大きい、〔B1〕〜〔B3〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B5〕 前記ローレットは、その回転軸が、前記フィルムの幅方向に対して傾斜した方向となるよう配置され、前記傾斜は、前記フィルムの幅方向内側において前記回転軸が前記フィルムに近く、前記フィルムの幅方向外側において前記回転軸が前記フィルムから遠くなる向きの傾斜である、〔B1〕〜〔B4〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B6〕 前記賦形工程を断続的に行い、前記賦形工程を行わない際に、前記バックロールの支持を維持した状態で、前記ローレットの圧接を解除する、〔B1〕〜〔B5〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B7〕 前記フィルムの搬送速度が、20m/min以上である、〔B1〕〜〔B6〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B8〕 賦形工程において形成された前記ナール構造の高さを計測する計測工程と、
前記計測工程において計測された前記高さに基づいて、前記賦形工程において形成される前記ナール構造の高さをフィードバック制御するフィードバック工程と
をさらに含む、〔B1〕〜〔B7〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B9〕 前記フィルムが、脂環式構造含有重合体を含む樹脂のフィルムである、〔B1〕〜〔B8〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
〔B10〕 前記フィルムの厚みが、10μm以上200μm以下である、〔B1〕〜〔B9〕のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
本発明のナール構造付きフィルムは、長尺状のナール構造付きフィルムであって、ナール構造付きフィルムは、その幅方向端部に設けられたナール領域を備える。
本発明のナール構造付きフィルムを製造する方法は、特に限定されないが、好ましい製造方法の例として、バックロールとローレットを用いた賦形工程を含む特定の製造方法が挙げられる。以下において、当該製造方法を、本発明の製造方法として説明する。かかる賦形工程においては、搬送される長尺のフィルムの一方の面に、回転するバックロールを当接させてフィルムを支持し、他方の面に、回転するローレットを圧接させる。これにより、フィルムの幅方向端部にナール構造を形成する。このような製造方法を採用した場合、ナール構造付きフィルムの製造速度を高めることができ、且つ、得られるナール構造付きフィルムにおけるナール構造の高さのバラツキを低減することができる。以下においては主に、この賦形工程を含む製造方法により製造されるナール構造付きフィルムを、本発明のナール構造付きフィルムの好ましい例として参照して説明する。
以下の説明においては、本発明のナール構造付きフィルムの製造のための材料であって、ナール構造が形成される前の状態のフィルムを、区別のため「処理前フィルム」ということがある。また、処理前フィルムと、ナール構造付きフィルムとを総称して単に「フィルム」と呼ぶ場合がある。
本発明のナール構造付きフィルムにおいて、ナール領域は、複数のナール構造単位を有し、それぞれのナール構造単位は、1つの凹部と、前記凹部の周囲に形成された、畝状に連続した頂部を有する。かかる特徴について、上に説明した例をより具体的に参照してさらに説明する。
本発明のナール構造付きフィルムにおいては、それぞれのナール構造単位における頂部の最大高さHmaxの平均値AvHmax、及びそれぞれのナール構造単位における頂部の最小高さHminの平均値AvHminが、以下の式(1)を満たす。
1.05<AvHmax/AvHmin≦30 (1)
かかる特徴について、上に説明した例をより具体的に参照してさらに説明する。
上に例示した賦形装置1のような、バックロール及びローレットを備える賦形装置を用いて賦形工程を実施し、本発明のナール構造付きフィルムを製造する場合の、調節しうる製造条件としては、例えば下記のものが挙げられる。
本発明の製造方法では、バックロール及びローレットを用いた賦形工程においては、ローレットの周速度Vrが、バックロールの周速度Vbよりも速くなるよう(即ちVr>Vbとなるよう)、これらの速度を調整することが好ましい。Vr及びVbは、より好ましくは以下の式(2)を満たす。
1<Vr/Vb<1.15 式(2)
バックロール及びローレットを用いた賦形工程においては、ローレットの回転軸の傾斜を調節しうる。かかる傾斜の調節は、ローレットの回転軸の方向が、フィルムの幅方向に対して傾斜した方向となるよう行いうる。かかる調節を行うことにより、Tmaxの位置がナール構造単位の内側又は外側に偏在する偏りを形成し、前記式(1)等の要件を満たすナール構造付きフィルムを製造することができる。
図7で示した回転軸120Cの傾斜は、垂直方向へ回転軸が傾いた傾斜であるが、これに代えて又はこれに加えて、水平方向(フィルム面に対して水平な方向)へ回転軸が傾いた傾斜を設けてもよい。図8は、ローレットの回転軸の傾斜の態様の別の一例を概略的に示す上面図である。図8において、一対のローレット120の回転軸120Cは、フィルム幅方向と平行な方向(点線HZで示される方向)に対して、角度θ13を成して、水平方向に傾斜している。ローレットの回転軸がフィルムの幅方向に対して傾斜した方向となるよう配置される場合、傾斜は、図8の例のように、フィルムの幅方向外側において回転軸が上流に近く、フィルムの幅方向内側において回転軸が上流から遠くなる向きの傾斜であることが好ましい。このような向きの傾斜とすることにより、ナール構造単位頂部の高さの偏りを設けることができるのに加えて、フィルムの搬送を安定化させ、円滑な賦形工程を行うことができる。このような角度θ13を設ける場合、好ましいθ13の範囲は、0〜5°であり、より好ましくは0〜3°である。
搬送工程におけるフィルムの搬送速度Vtは、好ましくは20m/min以上、より好ましくは50m/min以上である。搬送速度の上限は特に限定されないが、例えば200m/min以下としうる。搬送速度を前記下限以上とすることにより、ナール戻りの少ないナール構造を容易に形成することができる。
本発明のナール構造付きフィルムを製造するための賦形工程は、上に例示した賦形装置1のような、バックロール及びローレットを備える賦形装置を用いたものに限られず、本発明の要件を満たすナール構造を形成しうる任意の態様の工程としうる。例えば、処理前フィルムにレーザー光を照射してその幅方向端部を加工し、レーザー光の強度、照射角度及び走査の図形を適宜調整することにより、本発明の要件を満たすナール構造を形成してもよい。
本発明のナール構造付きフィルムの製造にあたっては、上に述べた賦形工程に加えて、任意の工程を行いうる。例えば、賦形工程において形成されたナール構造の高さを計測する計測工程と、計測工程において計測された高さに基づいて、賦形工程において形成されるナール構造の高さをフィードバック制御するフィードバック工程とをさらに含む方法としうる。このような計測工程及びフィードバック工程を行うことにより、ナール構造の高さを均一なものとし、ナール戻りをさらに低減することができる。
本発明のナール構造付きフィルム及びその製造方法は、上に具体的に述べた例に限られず、これに様々な変更を施したものとしうる。
例えば、上に述べた例では水平に搬送するフィルムの上側にローレットを配置し、下側にバックロールを配置したが、本発明はこれに限られず、例えば下側にローレットを配置し、上側にバックロールを配置することも可能である。また、上に述べた例ではフィルムを水平に搬送したが、本発明はこれに限られず、フィルムの搬送方向は任意の方向としうる。また例えば、上に述べた例のように、ナール構造は通常ナール構造付きフィルムの幅方向両端部に設けられるが、本発明はこれに限られず、例えばナール構造はフィルム幅方向の片方の端部のみに設けてもよい。また、ナール構造をフィルム幅方向の一方又は両方の端部に設けるのに加えて、フィルム幅方向の中央部といった、それ以外の領域に併せて設けてもよい。
本発明のナール構造付きフィルムの製造に供する処理前フィルムの寸法は、特に限定されず、ナール構造付きフィルムにおいて所望される任意の寸法としうる。処理前フィルムの厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、一方好ましくは200μm以下、より好ましくは150μm以下である。このような厚み範囲のフィルムは、特に変形し易くナール戻りが生じ易いため、本発明のナール構造付きフィルムの形状を備えることによりその効果を有利に得ることができる。
本発明のナール構造付きフィルムの製造に供する処理前フィルムの材料は、特に限定されず、各種のフィルムを用いうる。フィルムは、延伸フィルムであってもよく、未延伸フィルムであってもよい。
(A1−1.処理前フィルムの調製)
脂環式構造含有重合体樹脂(日本ゼオン社製「ZEONOR1430」;ガラス転移温度135℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥させた。乾燥させたペレットを、65mm径のスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出成形機に供給した。この成形機を使用し、溶融樹脂温度270℃、Tダイの幅1500mmの成形条件で、厚さ50μm、幅1200mm、長さ4000mの処理前フィルムを製造した。このフィルムのヤング率は2.2GPaであった。
図1及び図3に概略的に示す賦形装置1を用いて、賦形工程を実施した。
(A1−1)で製造した処理前フィルム10を、賦形装置1内で、矢印A1の方向に搬送させた。搬送速度は50m/minとした。搬送される処理前フィルム10の下側の面にバックロール110を当接させて処理前フィルム10を支持した状態で、上側の面の幅方向両端部にローレット120を圧接することにより、賦形工程を実施した。
賦形工程の実施に際して、バックロール110としては、直径150mm、周面のヤング率が207GPaのものを用いた。バックロール110は周速度50m/minで矢印R1方向に回転させた。ローレット120としては、直径110mmで、周面に、図3に概略的に示す通り、突起121を含む凹凸構造を有するものを用いた。ローレット120の温度は250℃、圧接の圧力は130Nとした。ローレット120は周速度52m/minで矢印R2方向に回転させた。したがって、周速度比Vr/Vbは1.04であった。ローレット120の軸120Cの、垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)は1°とした。ローレット120の軸120Cの、水平方向傾斜の角度(図8におけるθ13)は0°とした。ローレット120のトルクTr及びバックロール110のトルクTbの比Tr/Tbは1.00であり、従って駆動力比Fr/Fbは1.36であった。これにより、幅15mmのナール領域101を有するナール構造付きフィルム100を製造した。
(A1−2)でナール構造付きフィルム100を得た直後、ナール領域101内のナール頂部の高さを計測した。計測には、キーエンス社製超深度顕微鏡VK−9500を用いた。計測に際しナール構造単位300を無作為に10個抽出し、それぞれの単位内においてナール頂部高さが最高である箇所のナール頂部高さHmax及びナール頂部高さが最低である箇所のナール頂部高さHminを計測し、10個のHmaxの平均AvHmax及び10個のHminの平均AvHminを求め、さらにこれらの比AvHmax/AvHminを計算した。
Tmaxの位置が、ナール構造付きフィルム100の幅方向に平行な中心線D−TDの上流側及び下流側のうちのどちら側に位置しているかを調べて、10個のナール構造300のうち7個以上が上流側及び下流側のうちのどちらか一方に存在している場合は、長手方向非対称(長手方向における偏在がある)と評価し、それ以外の場合は長手方向対称(長手方向における偏在がある)と評価した。
また、Tmaxの位置が、ナール構造付きフィルム100の長手方向に平行な中心線D−MDの内側及び外側のうちのどちら側に位置しているかを調べて、10個のナール構造300のうち7個以上が内側及び外側のうちのどちらか一方に存在している場合は、幅方向非対称(幅方向における偏在がある)と評価し、それ以外の場合は幅方向対称(幅方向における偏在がある)と評価した。
(A1−3)での計測を行ったナール構造付きフィルム100を巻き取りフィルムロールとした。巻き取りは、外半径172mmの巻き芯に100N/mの張力を負荷した状態で行った。得られたフィルムロールを、温度25℃の定温環境下で3か月間保管した。保管期間終了直後に、フィルムロールからナール構造付きフィルムを巻き出し、(A1−3)と同じ手順でナール頂部高さを計測した。保管前のAvHmaxと、保管後のAvHmaxの変化率(((保管前AvHmax−保管後AvHmax)/保管前AxHmax)×100)を計算し、下記の評価基準に従って評価した。
S:変化率が5%未満
A:変化率が5%以上10%未満。
B:変化率が10%以上30%未満。
C:変化率が30%以上。
(A1−2)においてローレットの圧接を行わず、代わりにレーザー照射によるナール構造の賦与を行った。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
レーザー照射のための照射装置としては、CO2レーザー光照射装置(MLZ9510キーエンス社製、レーザー波長10.6μm)を用いた。
レーザー照射の方向の極角は、処理前フィルム10の上面の法線方向に対して5°とした。レーザー照射の方向の方位は、処理前フィルムの長手方向及び幅方向と45°の角度をなす方位とし、照射装置の位置が、フィルム上の照射位置より下流で且つ内側の位置となる方位とした。照射装置を移動させることにより、ひし形の形状のナール構造単位を描き、ナール領域101内に多数形成した。描画した形状及びそれらの配置は、実施例A1における頂部300Tの形状及び配置と同じとした。
(A1−2)においてローレット120の周速度を54m/minに変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を55m/minに変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を57m/minに変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を50m/minに変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を54m/minに変更し、且つローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°とした。これら変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を50m/minに変更し、且つローレット120の軸120Cの傾斜の垂直方向角度(図7におけるθ12)を0°とした。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
レーザー照射の方向の極角は、処理前フィルム10の上面の法線方向(即ち極角0°)とした。この変更点の他は、実施例A2と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を60m/minに変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)において、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°に変更した。この変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120の周速度を57m/minに変更した。さらに、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°に変更した。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)においてローレット120のトルクを変更し、トルク比Tr/Tbを1.10に変更し、その結果駆動力比Fr/Fbを1.50とした。さらに、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°に変更した。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)において、使用するバックロールを変更し、直径150mm、周面のヤング率が3.5GPaのものを用いた。また、ローレット120の周速度を54m/minに変更した。さらに、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°に変更した。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)において、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を2°に変更した。また、ローレット120の周速度を54m/minに変更した。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
(A1−2)において、使用するバックロールを変更し、直径150mm、周面のヤング率が0.1GPaのものを用いた。また、ローレット120の周速度を54m/minに変更した。さらに、ローレット120の軸120Cの垂直方向傾斜の角度(図7におけるθ12)を0°に変更した。これらの変更点の他は、実施例A1と同じ操作により、ナール構造付きフィルムを製造し評価した。
10:処理前フィルム
100:ナール構造付きフィルム
100D:ナール構造付きフィルムの下側の面
100E:フィルムの縁
100U:ナール構造単位を有しない領域のフィルム上側の面
101:ナール領域
110:バックロール
110C:バックロール軸
120:ローレット
120C:ローレット軸
121:ローレットの周面上の突起
300:ナール構造単位
300B:凹部
300T:ナール構造単位頂部
300T1:頂部のうちのある点
300T2:頂部のうちのある点
H1:頂部の高さ
H2:頂部の高さ
Claims (12)
- ナール構造付きフィルムの製造方法であって、
前記ナール構造付きフィルムは、
長尺状のナール構造付きフィルムであって、その幅方向端部に設けられたナール領域を備え、
前記ナール領域は、複数のナール構造単位を有し、
それぞれの前記ナール構造単位は、1つの凹部と、前記凹部の周囲に形成された、畝状に連続した頂部を有し、
前記ナール構造単位は、以下の式(1)を満たす、ナール構造付きフィルムであって、
1.05<AvHmax/AvHmin≦30 (1)
但し式(1)において、
AvHmaxは、複数の前記ナール構造単位のHmaxの平均値であり、Hmaxは、それぞれの前記ナール構造単位の前記頂部の最大高さであり、
AvHminは、複数の前記ナール構造単位のHminの平均値であり、Hminは、それぞれの前記ナール構造単位の前記頂部の最小高さであり、
前記製造方法は、
搬送される長尺のフィルムの一方の面に、回転するバックロールを当接させて前記フィルムを支持し、他方の面に、回転するローレットを圧接させることにより、前記フィルムの幅方向端部にナール構造を形成する賦形工程を含み、
前記ローレットの周速度が、前記バックロールの周速度よりも速い、ナール構造付きフィルムの製造方法。 - 前記ローレットの周速度Vr(m/min)、及び前記バックロールの周速度Vb(m/min)が、以下の式(2)を満たす、請求項1に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
1<Vr/Vb<1.15 式(2) - 前記ローレット周面に加えられる駆動力Fr、及び前記バックロール周面に加えられる駆動力Fbが、Fr≧Fbの関係を満たす、請求項1又は2に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記バックロール周面のヤング率が、前記フィルムのヤング率よりも大きい、請求項1〜3のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記ローレットは、その回転軸が、前記フィルムの幅方向に対して傾斜した方向となるよう配置され、前記傾斜は、前記フィルムの幅方向内側において前記回転軸が前記フィルムに近く、前記フィルムの幅方向外側において前記回転軸が前記フィルムから遠くなる向きの傾斜である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記賦形工程を断続的に行い、前記賦形工程を行わない際に、前記バックロールの支持を維持した状態で、前記ローレットの圧接を解除する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記フィルムの搬送速度が、20m/min以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 賦形工程において形成された前記ナール構造の高さを計測する計測工程と、
前記計測工程において計測された前記高さに基づいて、前記賦形工程において形成される前記ナール構造の高さをフィードバック制御するフィードバック工程と
をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。 - 前記フィルムが、脂環式構造含有重合体を含む樹脂のフィルムである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記フィルムの厚みが、10μm以上200μm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記ナール構造単位内における前記頂部の最大高さHmaxを与える頂部Tmaxの位置の分布が、前記ナール構造付きフィルムの長手方向において偏在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
- 前記ナール構造単位内における前記頂部の最大高さHmaxを与える頂部Tmaxの位置の分布が、前記ナール構造付きフィルムの幅方向において偏在する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のナール構造付きフィルムの製造方法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016037556 | 2016-02-29 | ||
JP2016037556 | 2016-02-29 | ||
JP2016037492 | 2016-02-29 | ||
JP2016037492 | 2016-02-29 | ||
PCT/JP2017/006960 WO2017150352A1 (ja) | 2016-02-29 | 2017-02-23 | ナール構造付きフィルム及び製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017150352A1 JPWO2017150352A1 (ja) | 2018-12-27 |
JP6766865B2 true JP6766865B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=59743945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018503093A Active JP6766865B2 (ja) | 2016-02-29 | 2017-02-23 | ナール構造付きフィルムの製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6766865B2 (ja) |
KR (1) | KR20180117104A (ja) |
CN (1) | CN108472861A (ja) |
TW (1) | TW201741117A (ja) |
WO (1) | WO2017150352A1 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6264872B1 (en) * | 1997-12-30 | 2001-07-24 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Method of forming thin, embossed, textured barrier films |
JP2002001813A (ja) | 2000-06-26 | 2002-01-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | ウェブの厚み出し加工方法及びその装置 |
JP2002018944A (ja) | 2000-07-04 | 2002-01-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
KR20120070566A (ko) * | 2009-09-14 | 2012-06-29 | 코니카 미놀타 어드밴스드 레이어즈 인코포레이티드 | 광학 필름의 제조 방법, 광학 필름, 편광판 및 액정 표시 장치 |
JP5598141B2 (ja) * | 2010-08-02 | 2014-10-01 | コニカミノルタ株式会社 | エンボス形成装置及びそのエンボス形成装置により製造されたフィルム |
JP6067213B2 (ja) * | 2011-07-25 | 2017-01-25 | リケンテクノス株式会社 | 樹脂製フィルムシートへのローレット加工装置とローレット加工方法、その加工方法によりローレットを形成した樹脂製フィルム、その樹脂製フィルム製品 |
JP5647649B2 (ja) * | 2012-07-19 | 2015-01-07 | 富士フイルム株式会社 | ナーリング装置、ナーリング方法、フィルムロール製造方法 |
-
2017
- 2017-02-23 WO PCT/JP2017/006960 patent/WO2017150352A1/ja active Application Filing
- 2017-02-23 JP JP2018503093A patent/JP6766865B2/ja active Active
- 2017-02-23 CN CN201780007005.9A patent/CN108472861A/zh not_active Withdrawn
- 2017-02-23 KR KR1020187022950A patent/KR20180117104A/ko unknown
- 2017-02-24 TW TW106106371A patent/TW201741117A/zh unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20180117104A (ko) | 2018-10-26 |
WO2017150352A1 (ja) | 2017-09-08 |
JPWO2017150352A1 (ja) | 2018-12-27 |
TW201741117A (zh) | 2017-12-01 |
CN108472861A (zh) | 2018-08-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6791128B2 (ja) | 延伸フィルムの製造方法、及び、延伸フィルム | |
WO2007061105A1 (ja) | 長尺の斜め延伸フィルムの製造方法 | |
JP2008537793A (ja) | 表示に使用される構造化配向フィルム | |
JP4830517B2 (ja) | 延伸フィルムの製造方法 | |
KR20080104335A (ko) | 장척의 연신 필름, 그 제조 방법 및 용도 | |
US10663635B2 (en) | Optical film, shaping film, method for manufacturing optical film, and method for manufacturing stretched film | |
JP2008525226A (ja) | 構造化表面を有する一軸配向物品 | |
JP2008525229A (ja) | 構造化表面を有する一軸延伸高分子フィルムの製造方法 | |
JP2016122125A (ja) | 位相差フィルムの製造方法 | |
JP2009078474A (ja) | 延伸フィルムの製造方法、延伸フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 | |
JP2007094007A (ja) | 延伸フィルムおよび延伸フィルムの製造方法 | |
JP2008238514A (ja) | 延伸フィルムの製造方法、延伸フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
JP6766865B2 (ja) | ナール構造付きフィルムの製造方法 | |
JP5098296B2 (ja) | 長尺の延伸フィルムの製造方法 | |
JP5553067B2 (ja) | 長尺の延伸フィルム、長尺の積層フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
JP2008525228A (ja) | 構造化表面物品の製造方法 | |
JP2019136883A (ja) | フィルム延伸装置および位相差フィルムの製造方法 | |
JP2008114369A (ja) | 延伸フィルムの製造方法及び用途 | |
JP2008080674A (ja) | 延伸フィルムの製造方法、位相差フィルム、円偏光板、及び液晶表示装置 | |
JP5257505B2 (ja) | 延伸フィルムの製造方法及び円偏光板の製造方法 | |
JP2019101075A (ja) | 光学フィルムの製造方法 | |
JP2007153926A (ja) | 延伸フィルム、その用途、及び製造方法 | |
JP2017127909A (ja) | 裁断光学フィルムの製造方法及び光学フィルムの切断方法 | |
JP6455198B2 (ja) | 凹凸構造付きフィルム製造方法、及び測定方法 | |
JP5772377B2 (ja) | 二軸延伸フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200609 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200703 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200818 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200831 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6766865 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |