JP6765289B2 - 先行待機運転ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、先行待機運転ポンプに関する。
先行待機運転とは、局地的な集中豪雨(いわゆるゲリラ豪雨)対策として、地下に設けられた地下河川等に一旦雨水を流入させるにあたり、事前にポンプの運転を開始しておき、急変する水量に対応させる運転方法である。
図1は、先行待機運転の運転状態を説明するための図である。図1に示すように、先行待機運転では、まず、吸込水位に関係なく降雨情報等に基づいて、インペラ没水前の気中状態でインペラを回転させ始める(A:気中運転)。低水位の状態から水位が上昇するに従って、インペラの位置まで水位が達し、ポンプの運転状態は、インペラで水を撹拌する運転(B:気水撹拌運転)から、吸気口から供給される空気を水と共に吸い込ませつつ水量を徐々に増やす運転(C:気水混合運転)を経て、定格流量での水の排出を行う通常運転(D:定常運転)へと移行する。
ところで、通常の立軸ポンプでは、高水位から水位が低下してベル吸込口以下に達すると、大気中に露出したベル吸込口から一気に大量の空気が入り込むことで、激しい振動および騒音が発生することになる。
一方、先行待機運転ポンプには、水位低下に伴うベル内の静圧低下に対応して大気中の空気をベル内に自然吸気する吸気口が設けられている。これにより、高水位から水位が低下するときは、定常運転から、吸気口から供給される空気を水と共に吸い込ませつつ水量を徐々に減らす運転(C:気水混合運転)へ移行する。水位がさらに低下して所定のエアロック水位に至ると、インペラの下方に空気だまりが形成され、インペラの上方の水がインペラに撹拌される運転(E:エアロック運転)へ移行する。エアロック運転状態では、インペラの上方にある水がインペラにより攪拌されているだけであり、ポンプ流量はゼロである。水位が再び上昇すると、気水混合運転に移行する。
このような先行待機運転ポンプでは、吸気構造に起因する以下のような課題がある。すなわち、(1)気水混合運転時に吸気口部分の静圧変動が大きさほど、それによってポンプに振動が発生しやすい。また、(2)定格流量からエアロックへ遷移する部分流量域において吸気口からの吸気量が少ないと、吸気量不足によりエアロックが成立しないことがある。この場合、水位がさらに低下してベル吸込口以下に達するときに大きな振動および騒音が発生する。
特許文献1には、ベルの内面から突き出すようにパイプが設けられ、パイプの先端に吸気口が形成された構造が開示されている。
特開平3−138481号公報
特許文献1に記載の吸気構造では、パイプ個数、パイプ長さ、およびパイプ内径のみが変更可能なパラメータであり、各吸気口からの吸気量がパイプ形状により出来なりとなるため、ポンプ仕様および運転状況などに応じて吸気量を好適に設計することが困難であった。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものである。本発明は、ポンプ仕様および運転状況に応じて吸気量を自在に制御することが可能な先行待機運転ポンプを提供することを目的とする。
一実施の形態による先行待機運転ポンプは、
インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備え、
前記インペラより主流方向上流側の前記ケーシング内面に、前記ケーシング内面から突出する筒部が設けられており、
前記筒部は、外側に凸な曲面を有し、
前記筒部の前記曲面に吸気口が形成されている。
本実施の形態によれば、吸気口が筒部の外側に凸な曲面に設けられているため、筒部曲面の任意の周方向位置(角度位置)および軸方向位置(ケーシングの半径方向位置)に任意の口径で吸気口を設けることができ、すなわち設計の自由度が大幅に拡大する。したがって、様々なポンプ仕様および運転状況に応じて適切に吸気口を配置することにより、吸気量を自在に制御することが可能である。これにより、エアロックの成功率が上昇し、さらにエアロック水位等を好適に設定することができる。
上記の先行待機運転ポンプにおいて、
前記筒部を前記ケーシングの半径方向内側から見て主流方向上流側を0°、二次流れ方向上流側を90°、主流方向下流側を180°、二次流れ方向下流側を270°としたときに、前記吸気口中心は、前記筒部の前記曲面のうち90°〜270°の角度範囲に位置決めされていてもよい。
このような態様によれば、定格流量からエアロックへ遷移する部分流量域において、特許文献1記載の吸気構造よりも吸気口位置の静圧を低くすることができる。これにより、部分流量域における吸気量を増加することができ、エアロックの成功率を高めることができる。
上記の先行待機運転ポンプにおいて、
前記吸気口中心は、前記筒部の前記曲面のうち270°の角度位置に位置決めされていてもよい。
このような態様によれば、部分流量域においても定格流量時と同程度の静圧を維持することが可能である。
上記の先行待機運転ポンプにおいて、
前記吸気口は、前記ケーシングの半径方向に複数形成されていてもよい。
このような態様によれば、吸気口の個数に応じて吸気量をさらに増加することができる。
上記の先行待機運転ポンプにおいて、
前記吸気口は、前記ケーシングの半径方向外側に位置するものほど口径が大きくてもよい。
このような態様によれば、各吸気口からの吸気量を半径方向で一様化することができる。
本発明によれば、先行待機運転ポンプにおいて、ポンプ仕様および運転状況に応じて吸気量を自在に制御することが可能である。
先行待機運転の運転状態を説明するための図である。 本発明の一実施の形態による先行待機運転ポンプの構造を示す概略縦断面図である。 図2に示すポンプのベルマウスの内部を主流方向下流側(図2における上側)から見た概略図である。 図2に示すポンプにおいて符号Aを付した一点鎖線で囲まれた領域の筒部を拡大して示す図である。 図4に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図4に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 筒部曲面のような外側に凸な曲面を有する壁面近傍において、静圧が低下する物理的メカニズムを説明するための模式図である。 図4に対応する図面であって、第2の実施例における筒部を拡大して示す図である。 図8に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図8に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 図4に対応する図面であって、第3の実施例における筒部を拡大して示す図である。 図11に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図11に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 図4に対応する図面であって、第5の実施例における筒部を拡大して示す図である。 図14に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図14に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 図4に対応する図面であって、第6の実施例における筒部を拡大して示す図である。 図17に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図17に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 図4に対応する図面であって、第7の実施例における筒部を拡大して示す図である。 図20に示す筒部を主流方向下流側から見た図である。 図20に示す筒部をベルマウスの半径方向内側から見た図である。 第1〜第4の実施例および比較例における吸気口位置の静圧変動を示すグラフである。
以下に、添付の図面を参照して、一実施の形態による先行待機運転ポンプを詳細に説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図2は、本発明の一実施の形態による先行待機運転ポンプの構造を示す概略縦断面図である。図3は、図2に示すポンプのベルマウスの内部を主流方向下流側(図2における上側)から見た概略図である。
図2に示すように、先行待機運転ポンプ10は、インペラ11と、インペラ11を収容するケーシング12とを備えている。
このうちケーシング12は、軸方向に延びる筒形状を有しており、ケーシング12の内部には回転軸18が回転可能に挿設されている。インペラ11は、回転軸18の下端部に同軸状に固定されている。インペラ11の羽根の枚数は例えば5枚である。
回転軸18の上端部には原動機19が取り付けられており、原動機19から出力される駆動力によってインペラ11と回転軸18とが一体に回転される。インペラ11の回転によりケーシング12内の流体が流動されることで、ケーシング12の上端部から流体が吐き出されるとともに、ケーシング12の下端部から新たな液体が吸い込まれるようになっている。
本明細書では、ケーシング12が延びる方向(すなわち軸方向)を主流方向21と呼び、インペラ11の回転方向を図3に示すように二次流れ方向22と呼ぶ。
本実施の形態では、図2に示すように、ケーシング12は、インペラ11が格納された本体部12aと、本体部12aの下方に配置されたベルマウス12bとを有している。本体部12aとベルマウス12bとは、インペラ11の上流端位置においてフランジ(図示しない)で連結されている。
図2及び図3に示すように、インペラ11より主流方向21上流側(図2における下側)のベルマウス12b内面には、複数の筒部13がベルマウス12b内面から突出するように設けられている。
図3に示すように、複数の筒部13は周方向(二次流れ方向22)に等間隔に設けられている。図示された例では、筒部13の数が4つであるが、これに限定されず、1〜3あるいは5つ以上であってもよい。
図4は、図2に示すポンプ10において符号Aを付した一点鎖線で囲まれた領域の筒部13を拡大して示す図である。図5は、図4に示す筒部13を主流方向21下流側(図2における上側)から見た図である。図6は、図4に示す筒部13をベルマウス12bの半径方向内側から見た図である。
図4〜図6に示すように、筒部13は、外側に凸な曲面を有している。図示された例では、筒部13の断面形状は円形状であるが、これに限定されず、たとえば楕円形状であってもよい。また、図示された例では、筒部13の外周面全周が曲面となっているが、外周面の少なくとも一部が外側に凸な曲面でありさえすれば、残りの部分は平面であってもよいし、内側に凸な曲面であってもよい。筒部13の外周面のうち外側に凸な曲面部分には複数(図示された例では2つ)の吸気口14a、14bが形成されている。なお、吸気口14a、14bの数は2つに限定されず、図17〜図19に示すように1つであってもよいし、あるいは図示は省略するが3つ以上であってもよい。
筒部13内部には筒部13の軸線方向(すなわちベルマウス12bの半径方向)に延びるように空気室13bが形成されており、各吸気口14a、14bから延びる筒形状の空間(吸気孔)はそれぞれ、空気室13bに連通されている。また空気室13bには、一端が大気中に露出された空気管16(図2参照)が接続されている。これにより、吸気口14a、14b近傍の圧力と大気圧との差圧に応じて、大気中の空気が、空気管16から空気室13bを通って吸気口14a、14bへと供給されるようになっている。
図4〜図6に示す例では、筒部13の先端13aは閉塞されているが、これに限定されず、図20〜図22に示すように、筒部13の先端13aが開口されていて、この開口から延びる筒形状の空間が空気室14bに連通されていてもよい。この場合、筒部13の先端13aの開口からも空気を供給することができる。
図4及び図5に示すように、複数の吸気口14a、14bは、筒部13の軸線方向(すなわちベルマウス12bの半径方向)に沿って並んで配置されている。吸気口14a、14bの数、ベルマウス12bの半径方向に関する各吸気口14a、14bの中心位置、および各吸気口14a、14bの口径は、各吸気口14a、14bから好適な吸気量で空気を提供できるよう、様々なポンプ仕様および運転状況に応じて自在に設計することができる。
また、筒部13の周方向に関する各吸気口14a、14bの中心位置(角度位置)についても、各吸気口14a、14bから好適な吸気量で空気を提供できるよう、様々なポンプ仕様および運転状況に応じて自在に設計することができる。
図6に示すように、筒部13をベルマウス12bの半径方向内側から見て主流方向21上流側を0°、二次流れ方向22上流側を90°、主流方向21下流側を180°、二次流れ方向22下流側を270°としたときに、各吸気口14a、14bの中心は、筒部13の外側に凸な曲面のうち90°〜270°の角度範囲に位置決めされていることが好ましい。図4〜図6に示す例では、各吸気口14a、14bの中心は、筒部13外周面のうち90°の角度位置、すなわち二次流れ方向22上流側に位置決めされている。
各吸気口14a、14bの中心が90°〜270°の角度範囲にあることで、後述する実施例で説明するように、定格流量からエアロックへ遷移する部分流量域において、特許文献1記載の吸気構造よりも吸気口位置における静圧を低くすることができる。
図7は、筒部13の外側に凸な曲面のような曲面を有する壁面近傍において、静圧が低下する物理的メカニズムを説明するための模式図である。図7に示すように、壁面が流路に向かって凸な曲面を有している場合、曲面に近い流路Aを流れる流体は、曲面に沿って流れようとする傾向がある。
ここで、曲面に沿って流れる流体は、曲面より離れた流路Bを流れる流体と比較して、流れ方向の断面S1−S2間を通過する道のりが長くなるから、曲面近傍の流体は、流速が増加する傾向となる。
ベルヌーイの式により、流速増加は静圧低下を伴うから、結果的に、曲面近傍において静圧は低下する傾向となる。したがって、曲面に形成された吸気口近傍において静圧が低下することになる。
ところで、発明が解決しようとする課題の欄でも言及したように、特許文献1記載の吸気構造では、吸気口がパイプの先端に形成されているため、パイプ個数、パイプ長さ、およびパイプ内径のみが変更可能なパラメータであり、各吸気口からの吸気量がパイプ形状により出来なりとなるため、ポンプ仕様および運転状況などに応じて吸気量を好適に設計することが困難であった。
一方、本実施の形態によれば、吸気口14a、14bが筒部13の外側に凸な曲面に設けられているため、筒部13曲面の任意の周方向位置(角度位置)および軸方向位置(ケーシングの半径方向位置)に任意の口径で吸気口14a、14bを設けることができ、すなわち設計の自由度が大幅に拡大する。したがって、様々なポンプ仕様および運転状況に応じて適切に吸気口14a、14bを配置することにより、吸気量を自在に制御することが可能である。これにより、エアロックの成功率が上昇し、さらにエアロック水位等を好適に設定することができる。
また、本実施の形態によれば、各吸気口14a、14bの中心が筒部13の外側に凸な曲面のうち90°〜270°の角度範囲に位置決めされているため、定格流量からエアロックへ遷移する部分流量域において、特許文献1記載の吸気構造よりも吸気口位置における静圧を低くすることができる。これにより、部分流量域における吸気量を増加することができ、エアロックの成功率を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、吸気口14a、14bが筒部13の軸線方向(ベルマウス12bの半径方向)に複数形成されているため、吸気口14a、14bの個数に応じて吸気量をさらに増加することができる。
なお、本実施の形態では、図4〜図6に示すように、各吸気口14a、14bの中心が、筒部13外周面のうち90°の角度位置、すなわち二次流れ方向22上流側に位置決めされていたが、これに限定されない。
例えば、図8〜10に示すように、各吸気口14a、14bの中心は、筒部13の外側に凸な曲面のうち180°の角度位置、すなわち主流方向21下流側(図2のポンプにおける上側)に位置決めされていてもよいし、図11〜13に示すように、各吸気口14a、14bの中心は、筒部13の外側に凸な曲面のうち270°の角度位置、すなわち二次流れ方向22下流側に位置決めされていてもよい。あるいは、図示は省略するが、各吸気口14a、14bの中心は、筒部13の外側に凸な曲面のうち0°の角度位置、すなわち主流方向21上流側(図2のポンプにおける下側)に位置決めされていてもよい。もちろん、各吸気口14a、14bの中心は、0°と90°との間、または90°と180°との間、または180°と270°との間、または270°と0°との間の角度位置に位置決めされていてもよい。
後述する実施例で説明するように、各吸気口14a、14bの中心が270°の角度位置に位置決めされている場合には、部分流量域においても定格流量時と同程度の静圧を維持することが可能であるため、より好ましい。
また、本実施の形態では、図4〜図6に示すように、各吸気口14a、14bの大きさは同一であったが、これに限定されない。例えば、図14〜図16に示すように、吸気口14a〜14dは、筒部13の軸線方向基端側(ベルマウス12bの半径方向外側)に位置するものほど口径が大きくてもよい。
一般に、水位低下に伴って流量が減少するにつれて、ベルマウス12b内面での遠心場が強くなる。そのため、仮に吸気口14a〜14dの大きさが同一である場合には、水位が低下してエアロック水位に近づくほど、強まる遠心場の影響により、ベルマウス12bの半径方向外側に位置する吸気口からの吸気量は、半径方向内側に位置する吸気口からの吸気量に比べて少なくなる。これに対し、図14〜図16に示すように、ベルマウス12bの半径方向外側に位置する吸気口ほど口径が大きくなっている場合には、遠心場の影響により減少する吸気量を口径の拡大によって補うことができ、結果的に、各吸気口14a〜14dからの吸気量を半径方向で一様化することができる。
以下、実施例を用いて上述した実施の形態をより詳細に説明するが、本実施の形態は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施の形態による第1の実施例として、図4〜図6に示すように、筒部13の外周面に吸気口14a、14bが形成され、各吸気口14a、14bの中心が筒部13の外側に凸な曲面のうち90°の角度位置、すなわち二次流れ方向22上流側に位置決めされたポンプ10を設計した。
また、本実施の形態による第2の実施例として、図8〜図10に示すように、筒部13の外側に凸な曲面に吸気口14a、14bが形成され、各吸気口14a、14bの中心が筒部13の外側に凸な曲面のうち180°の角度位置、すなわち主流方向21下流側(図2のポンプにおける上側)に位置決めされたポンプ10を設計した。
また、本実施の形態による第3の実施例として、図11〜図13に示すように、筒部13の外側に凸な曲面に吸気口14a、14bが形成され、各吸気口14a、14bの中心が筒部13の外側に凸な曲面のうち270°の角度位置、すなわち二次流れ方向22下流側に位置決めされたポンプ10を設計した。
また、本実施の形態による第4の実施例として、図示は省略するが、筒部13の外側に凸な曲面に吸気口14a、14bが形成され、各吸気口14a、14bの中心が筒部13の外側に凸な曲面のうち0°の角度位置、すなわち主流方向21上流側(図2のポンプにおける下側)に位置決めされたポンプを設計した。
また、比較例として、特許文献1を参照し、筒部13の先端のみに吸気口が形成されたポンプを設計した。
次に、第1〜第4の実施例および比較例のポンプについて、インペラ回転時における吸気口位置での静圧変動を、定格流量および30%流量の各々の条件において、数値解析(非定常単相流解析の流体シミュレーション)により検証した。
図23は、第1〜第4の実施例および比較例における吸気口位置の静圧変動を示すグラフである。
図23に示すように、定格流量時には、第2の実施例および第4の実施例では、比較例よりも静圧が高くなるが、第1の実施例及び第3の実施例では、比較例に比べて大きく静圧が低下する。
また、図23に示すように、30%流量時には、第4の実施例では、定格流量時同様、比較例よりも静圧が高くなる傾向を呈するが、第1〜第3の実施例では、比較例に比べて静圧が低下する傾向を呈する。
また、図23に示すように、特に第3の実施例では、30%流量時においても、定格流量時と同程度の静圧を維持できる。
以上の結果から、吸気口14a、14bの中心を筒部13の外側に凸な曲面のうち90°〜270°の角度範囲に位置決めすることで、定格流量からエアロックへ遷移する部分流量域において、特許文献1記載の吸気構造よりも吸気口14a、14b位置の静圧を低くすることができ、これにより、吸気量を増加させてエアロックの成功率を高めることができる。
10 先行待機運転ポンプ
11 インペラ
12 ケーシング
12a 本体部
12b ベルマウス
13 筒部
13a 先端
13b 空気室
14a〜14d 吸気口
16 空気管
18 回転軸
19 原動機
21 主流方向
22 二次流れ方向

Claims (3)

  1. インペラと、前記インペラを収容するケーシングとを備え、
    前記インペラより主流方向上流側の前記ケーシング内面に、前記ケーシング内面から突出する筒部が設けられており、
    前記筒部は、外側に凸な曲面を有し、
    前記筒部の前記曲面に吸気口が形成されており、
    前記吸気口は、前記ケーシングの半径方向に複数形成されており、
    前記吸気口は、前記ケーシングの半径方向外側に位置するものほど口径が大きい
    ことを特徴とする先行待機運転ポンプ。
  2. 前記筒部を前記ケーシングの半径方向内側から見て主流方向上流側を0°、二次流れ方向上流側を90°、主流方向下流側を180°、二次流れ方向下流側を270°としたときに、前記吸気口中心は、前記筒部の前記曲面のうち90°〜270°の角度範囲に位置決めされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の先行待機運転ポンプ。
  3. 前記吸気口中心は、前記筒部の前記曲面のうち270°の角度位置に位置決めされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の先行待機運転ポンプ。
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