JP6763632B2 - 燃料配管構造、ガスタービン及び燃料配管の支持方法 - Google Patents
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Description
圧縮空気に混合される燃料は、燃料マニホールドから燃料配管を経て各燃焼器に供給される(例えば特許文献1参照)。
即ち、本発明の第一態様に係る燃料配管構造は、可撓性を有する材料から形成され、ガスタービンの燃料マニホールドに支持された第一端部と前記ガスタービンの燃焼器に支持された第二端部とを有する第一配管及び第二配管と、前記第一配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードの互いに隣り合う節と節との間の部分を構造物に対して支持する一対の第一支持部と、前記第一配管における一対の前記第一支持部による二つの支持箇所を固定端とした振動モードにおける節の部分に接続されるとともに、前記第二配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードにおける互いに隣り合う節と節との間の部分を支持する第二支持部と、を備える。
また、第一配管は第一支持部を介して構造物に支持されており、第二配管は、第二配管は第二支持部を介して第一配管に支持されている。そのため、全ての燃料配管を構造物に対して支持しなくてもよい。また、第二配管を支持する第二支持部は、第一配管の振動モードを考慮して該第一配管の節に該当する箇所に接続されている。第一配管の節の部分は最も振幅が小さいため、第二配管を構造物に支持した場合と同等の支持効果を得ることができる。
また、燃焼器の取り外しに伴って第一配管、第二配管を第一支持部、第二支持部から取り外す際には、第一配管及び第二配管の弾性変形を利用して第一支持部、第二支持部から離脱させるのみで作業を完了させることができる。これら第一配管及び第二配管を拘束するためのボルト締結や解除等の作業が不要であるため、取り付け、取り外しに要する時間を大幅に低減することができる。
図1〜図4に示すように、本実施形態に係るガスタービン1は、圧縮空気を生成する圧縮機10と、圧縮空気に燃料を混合して燃焼させることで燃焼ガスを生成する燃焼器20と、燃焼ガスによって駆動されるタービン30と、燃料配管構造40を備えている。
図2に示すように、燃料配管構造40は、多数の燃料配管50を有している。
燃料配管50は、各燃焼器20と燃料マニホールド18とを接続している。燃料マニホールド18は、圧縮機ケーシング12の外周面に軸線Oを中心とした環状に延在しており、内部の空間に外部から燃料が供給される。各燃料配管50は、当該燃料マニホールド18内の燃料を各燃焼器20に分配する。燃料配管50は、一つの燃焼器20に対して複数(本実施形態では3つ)が接続されている。
第一延在部83は、構造物200に固定されるとともに、該構造物200から延在する部材である。本実施形態では、第一延在部83は延在方向の一端が構造物200に固定されている。第一延在部83は例えば溶接やボルト等の固定部を介して構造物200に固定されている。
第二支持部90の剛性は第一配管60及び第二配管70よりも大きく設定されている。
具体的には、第一配管60の第一端部61及び第二端部62のみが支持された状態、即ち、第一配管60の第一端部61及び第二端部62が固定端とされた状態をモデル化し、当該モデルについてモード解析を行う。次いで、ターゲットとなる振動モードを選択し、当該振動モードでの第一配管60の節と腹とになる箇所を特定する。なお、ターゲットとなる振動モードとは、例えばガスタービン1の運転時に第一配管60に付与される振動数と同等の振動数が付与された際に最も卓越する振動モードである。
なお、例えば、二次モード、三次モードと高次の振動モードをターゲットとする場合にも同様に、各振動モードの互いに隣り合う節と節との間の部分を一対の第一支持部80の支持箇所として選定する。
第一支持部80の取り付け前の状態では、第一配管60は第一端部61及び第二端部62のみが支持されている。そのため、第一配管60はその剛性及び自重にしたがって撓んだ状態となる。このように重力以外の外力が付与されていない状態を第一配管60の中立位置(静的な中立位置、図7における破線で示す状態)とする。
以上のようにして一次支持工程S1では、第一配管60における第一端部61及び第二端部62を固定端とした振動モードの節と節との間の部分を、構造物200に対して一対の第一支持部80で支持する。
具体的には、第一配管60が一対の第一支持部80によって支持された状態、即ち、一対の第一支持部80の支持箇所が固定端とされた状態をモデル化し、当該モデルについてモード解析を行う。次いで、ターゲットとなる振動モードを選択し、当該振動モードにおける第一配管60の一対の第一支持部80の間の部分での節と腹とになる箇所を特定する。なお、ターゲットとなる振動モードとは、上記同様、ガスタービン1の運転時に第一配管60に付与される振動数と同等の振動数が付与された際に最も卓越する振動モードである。
なお、例えば、一次モードをターゲットする場合には、該一次モードの節となる第一支持部80による支持箇所と同一の管軸方向位置を第二支持部90の接続箇所として選定する。また、三次モード以上の振動モードをターゲットとする場合にも同様に、各振動モードの節となる箇所を第二支持部90による接続箇所として選定する。
そして、このように選定した接続箇所に第二支持部90の接続台91を接続する。即ち、接続台91の接続湾曲面92を、第一配管60における接続箇所として選定された部分の外周面に当接させて接続する。
具体的には、第二配管70の第一端部71及び第二端部72のみが支持された状態、即ち、第一端部71及び第二端部72が固定端とされた状態をモデル化し、当該モデルについてモード解析を行う。次いで、ターゲットとなる振動モードを選択し、当該振動モードでの第二配管70の節と腹とになる箇所を特定する。なお、ターゲットとなる振動モードとは、例えばガスタービン1の運転時に第二配管70に付与される振動数と同等の振動数が付与された際に最も卓越する振動モードである。
なお、例えば、二次モード、三次モードと高次の振動モードをターゲットとする場合にも同様に、各振動モードの互いに隣り合う節と節との間の部分を第二支持部90の支持箇所として選定する。
第二支持部90の取り付け前の状態では、第二配管70は第一端部71及び第二端部72のみが支持されている。そのため、第二配管70はその剛性及び自重にしたがって撓んだ状態となる。このように重力以外の外力が付与されていない状態を第二配管70の中立位置(静的な中立位置、図10における破線で示す状態)とする。
このようにして二次支持工程S3では、第二配管70における第一端部71及び第二端部72を固定端とした振動モードの節と節との間の部分を、第一配管60に対して一つの第二支持部90で支持する。
上記構成によれば、燃料配管50として可撓性を有するベローズ管としての第一配管60及び第二配管70を採用している。そのため、燃焼器20の点検時には、第一配管60及び第二配管70の第二端部62,72を燃焼器20から取り外し、これら第一配管60及び第二配管70の第二端部62,72側を屈曲させることで、燃焼器20取り外しのためのスペースを確保することができる。したがって、燃料配管50全体を取り外す必要性はない。
一方、第二支持部90は、第二配管70を中立位置から変位させるように該第二配管70を押圧している。これによって、第一支持部80と同様に、第二支持部90には第二配管70の剛性と変位量に応じた垂直抗力Nが作用する。
これら垂直抗力Nに応じて、第一支持部80と第一配管60との間、第二支持部90と第二配管70との間にはそれぞれ摩擦力が発生する。そのため、第一配管60、第二配管70は、摩擦力によって第一支持部80、第二支持部90に拘束されることになる。よって、第一配管60、第二配管70を拘束するための特別な機構を別途設けなくとも、第一配管60及び第二配管70を適切に支持することができる。
第二実施形態は、第二支持部90の構成が第一実施形態と相違する。第二実施形態の第二支持部90は、接続台91、第二延在部93及び弾性支持台191を有する。
例えば、実施形態では第一支持台84、第二支持台94を湾曲形状としたが、例えば平板形状としてもよい。この場合、これら第一支持台84、第二支持台94の平面が第一配管60、第二配管70に当接する。この場合であっても、第一配管60、第二配管70に拘束力を与えることができる。
第一配管60を支持する一対の第一支持部80は、当該第一配管60を複数対で支持してもよい。第一支持部80による第一配管60の支持箇所は、第一配管60の振動モードにおける腹の部分とされていることが好ましい。
第一配管60に対して、複数の第二支持部90を介して第二配管70が支持されていてもよい。
10 圧縮機
11 圧縮機ロータ
12 圧縮機ケーシング
13 圧縮機動翼段
14 圧縮機動翼
15 圧縮機静翼段
16 圧縮機静翼
18 燃料マニホールド
20 燃焼器
30 タービン
31 タービンロータ
32 タービンケーシング
33 タービン動翼段
34 タービン動翼
35 タービン静翼段
36 タービン静翼
40 燃料配管構造
50 燃料配管
60 第一配管
61 第一端部
62 第二端部
70 第二配管
71 第一端部
72 第二端部
80 第一支持部
83 第一延在部
84 第一支持台
85 第一支持湾曲面
90 第二支持部
91 接続台
92 接続湾曲面
93 第二延在部
94 第二支持台
95 第二支持湾曲面
190 第二支持部
191 弾性支持台
192 開口
200 構造物
S1 一次支持工程
S2 接続工程
S3 二次支持工程
O 軸線
Claims (9)
- 可撓性を有し、ガスタービンの燃料マニホールドに支持された第一端部と前記ガスタービンの燃焼器に支持された第二端部とをそれぞれ有する第一配管及び第二配管と、
前記第一配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードの互いに隣り合う節と節との間の部分を構造物に対して支持する一対の第一支持部と、
前記第一配管における一対の前記第一支持部による二つの支持箇所を固定端とした振動モードにおける節の部分に接続されるとともに、前記第二配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードにおける互いに隣り合う節と節との間の部分を支持する第二支持部と、
を備える燃料配管構造。 - 前記第一支持部は、
前記第一配管が前記第一端部及び前記第二端部のみで支持されている場合における該第一配管の中立位置から該第一配管が変位するように該第一配管を押圧しており、
前記第二支持部は、
前記第二配管が前記第一端部及び前記第二端部のみで支持されている場合における該第二配管の中立位置から該第二配管が変位するように該第二配管を押圧している請求項1に記載の燃料配管構造。 - 前記第一支持部は、
前記構造物から延びる第一延在部と、
該第一延在部に固定されるとともに前記第一配管の外周面に当接する第一支持湾曲面を有する第一支持台と、
を有する請求項1又は2に記載の燃料配管構造。 - 前記第二支持部は、
前記第一配管の外周面に当接する接続湾曲面を有する接続台と、
該接続台から延在する第二延在部と、
該第二延在部に固定されるとともに前記第二配管の外周面に当接する第二支持湾曲面を有する第二支持台と、
を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料配管構造。 - 前記第二支持部は、
前記第一配管の外周面に当接する接続湾曲面を有する接続台と、
該接続台から延在する第二延在部と、
可撓性を有する材料から形成され、該第二延在部に固定されるとともに前記第二配管の外周面を囲うC字状をなす弾性支持台と、
を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料配管構造。 - 空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機と、
燃料によって前記圧縮空気を燃焼させることで燃焼ガスを生成する燃焼器と、
該燃焼ガスによって駆動されるタービンと、
外部から前記燃料が供給される燃料マニホールドと、
請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料配管構造と、
を備えるガスタービン。 - 可撓性を有し、ガスタービンの燃料マニホールドに支持された第一端部と前記ガスタービンの燃焼器に支持された第二端部とをそれぞれ有する第一配管及び第二配管を支持する燃料配管の支持方法であって、
前記第一配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードの互いに隣り合う節と節との間の部分を、構造物に対して一対の第一支持部で支持する一次支持工程と、
該一次支持工程の後に、前記第一配管における一対の前記第一支持部による二つの支持箇所を固定端とした振動モードにおける節の部分に第二支持部を接続する接続工程と、
前記第二配管における前記第一端部及び前記第二端部を固定端とした振動モードにおける互いに隣り合う節と節との間の部分を前記第二支持部で支持する二次支持工程と、
を備える燃料配管の支持方法。 - 前記一次支持工程は、
前記第一端部及び前記第二端部のみが支持されていることで中立位置にある前記第一配管を、前記第一支持部によって前記中立位置から変位させるように押圧して支持する請求項7に記載の燃料配管の支持方法。 - 前記二次支持工程は、
前記第一端部及び前記第二端部のみが支持されていることで中立位置にある前記第二配管を、前記第二支持部によって前記中立位置から変位させるように押圧して支持する請求項8に記載の燃料配管の支持方法。
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