JP6811463B2 - 免震継手 - Google Patents

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Description

本発明は、免震構造を有する建物に配置される配管を接続する免震継手に関する。
従来の免震構造を有する建物に配置される配管を接続する免震継手は、例えば、高層ビルの地下に設置される非常用の発電設備(タービン、ディーゼルエンジン等)に接続され、高温の排気ガスが流通する下側配管と、煙突及び煙道(風導管、ダクト)に接続され、高温の排気ガスを外部空間に放出する上側配管と、を地震による軸直方向(軸方向に直交する方向)の変位を吸収しながら接続するものである。このような免震継手は、従来から金属製ベローズ(下記特許文献1)もしくは非金属製ベローズの何れかによって構成されている。
特開2000−170363号公報
免震継手として金属製ベローズで構成されている場合には、流体温度が500°C以上の高い温度域で十分に気密性と耐熱性を有すると共に、軸直方向に対する十分な変位領域を確保することができる。しかしながら、金属製ベローズの内部空間を流通する高温の排気ガス等の高温域が金属製ベローズに伝熱され、高温の輻射熱(放射熱)として外部空間に放出される難点があり、十分な断熱性能を維持することができないといった問題があった。
一方、免震継手として非金属製ベローズで構成されている場合には、軸直方向に対する十分の変位領域を確保することができると共に、非金属製ベローズ全体で断熱層を兼ね備えているため、十分な断熱性能を維持することができる。しかしながら、非金属製ベローズでは、内部空間を流通する排気ガス等の流体の流速流圧に直接に曝されるため、強度的に弱く耐久性に乏しく、製品寿命が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、断熱性能を十分に発揮することができるとともに、製品寿命を大幅に向上することができる免震継手を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係る免震継手1は、免震構造を有する建物Bに配置される配管P1,P2を接続するものであって、
前記配管P1,P2に夫々接合される接合用フランジ4a,4bが両端部に設けられる金属製の内側ベローズ2と、
前記内側ベローズ2の外周部に設けられ、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3と、を備え、
前記外側ベローズ3は、
内周側に設けられ、耐熱クロスからなる内側クロス3aと、
外周側に設けられ、耐熱クロスからなる外側クロス3bと、
前記内側クロス3aと前記外側クロス3bとの間に設けられ、耐熱ブランケットからなる前記断熱材Kと、を有してなり、
前記外側ベローズ3は、
前記内側クロス3aの内側面に縫着される内側リング5aと、
前記外側クロス3bの外側面に縫着される外側リング5bと、をさらに有してなり、
前記内側クロス3aは、
内周側に設けられ、前記内側リング5aが縫着される第1内側クロス3a1と、
前記断熱材Kと前記第1内側クロス3a1との間に設けられる第2内側クロス3a2と、をさらに有しており、
前記外側クロス3bは、
外周側に設けられ、前記外側リング5bが縫着される第1外側クロス3b1と、
前記第1外側クロス3b1と前記断熱材Kとの間に設けられる第2外側クロス3b2と、をさらに有してなり、
前記外側ベローズ3は、
前記外側リング5bに対応して、前記第2外側クロス3b2の外周面を厚み方向に圧縮した状態に貼着して前記断熱材Kの外周面に凹段部3fを形成する耐熱テープ3cを、さらに有してなることを特徴としている。
請求項の発明は、上記請求項に記載の免震継手1において、
前記断熱材Kは、内側クロス3aに面する第1断熱層K1と外側クロス3bに面する第2断熱層K2とを有することを特徴とする。
請求項の発明は、上記請求項1又は2に記載の免震継手1において、前記内側ベローズ2は、
軸方向中間部に設けられた円筒状の中間パイプ2aと、
前記中間パイプ2aの一端側に一体形成された蛇腹状の一端側ベローズ2bと、該中間パイプ2aの他端側に一体形成された蛇腹状の他端側ベローズ2cと、を有してなることを特徴とする。
請求項の発明は、上記請求項に記載の免震継手1において、前記内側ベローズ2は、
前記一端側ベローズ2bにその基端部6a1が固定され、その遊端部6a2が前記外側ベローズ3の一端部に沿って外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6a2が外側ベローズ3の一端部に固定される一端側フランジ6aと、
前記中間パイプ2aにその基端部6c1が固定され、その遊端部6c2が外側ベローズ3の長手方向略中間部を貫通して該外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6c2が外側ベローズ3の長手方向略中間部に固定される中間フランジ6cと、
前記他端側ベローズ2cにその基端部6b1が固定され、その遊端部6b2が前記外側ベローズ3の他端部に沿って外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6b2が外側ベローズ3の他端部に固定される他端側フランジ6bと、
前記一端側フランジ6aと前記中間フランジ6cとの間に付勢力をもって介装され、中間フランジ6cを支持するスプリング7と、をさらに備えてなることを特徴としている。
請求項の発明は、上記請求項に記載の免震継手1において、
外側ベローズ3の一端部から長手方向略中間部までの長さを一端部側外側ベローズ部材3Aとなし、外側ベローズ3の他端部から長手方向略中間部までの長さを他端部側外側ベローズ部材3Bとなし、一端部側外側ベローズ部材3Aと他端部側外側ブローズ部材Bとを互いの長手方向略中間部で対面させてその対面間に前記中間フランジ6cを挟み込み、一端部側外側ベローズ部材3Aと中間フランジ6cと他端部側外側ブローズ部材3Bとを一体的に固定して外側ベローズ3を形成してなることを特徴とする。
以下に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。請求項1の発明に係る免震継手1は、金属製の内側ベローズ2と、内側ベローズ2の外周部に設けられ、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3と、を備えているから、すなわち、内部空間A2を流通する排気ガス等の高熱流体を気密性と耐熱性の優れた金属製の内側ベローズ2で直接に受け止めるため、これによる製品寿命を低下させることはない。又、外側ベローズ3は内部ベローズ2の外周側に空隙A1を介して設けられるため、内側ベローズ2及び外側ベローズ3の伸縮作動時の軸直方向の偏位は空隙A1によって吸収され、その伸縮作用を良好に維持することができる。
そして、金属製の内側ベローズ2の内部空間A2を流通する高圧高速の排気ガス等の高圧高速流体によって、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3の内周部に直接曝されることがないから、非金属製の外側ベローズ3の風圧風速耐久性及び強度を劣化させることはなく断熱材Kによって十分な断熱性能を維持することができ、その結果、製品寿命を大幅に向上することができるに至った。
さらに、請求項の発明によれば、外側ベローズ3が、耐熱クロスからなる内側クロス3aと、耐熱クロスからなる外側クロス3bと、内側クロス3aと外側クロス3bとの間に設けられ、耐熱ブランケットからなる断熱材Kと、を有しているから、すなわち、耐熱クロスからなる内側クロス3a及び外側クロス3bによって断熱材Kを包み込むようにしているから、綿状体である耐熱ブランケットからなる断熱材Kを、その断熱材の厚さが薄くなったり、途切れたりすることなく断熱層の厚さを均一に保形状態を確実に保持することができ、非金属製の外側ベローズ3の強度や耐久性を長期にわたって維持させることができる。
またさらに、請求項の発明によれば、外側ベローズ3が、前記内側クロス3aの内側面に縫着される内側リング5aと、前記外側クロス3bの外側面に縫着される外側リング5bとを、さらに有することによって、その内外側リング5a,5bに規制されて、その保形状態を確実に保持することができ、非金属製の外側ベローズ3の強度や耐久性をさらに向上させることができ、もって、製品寿命をさらに大幅に向上することができる。
またさらに、請求項の発明によれば、内側クロス3aが、内側リング5aが縫着される第1内側クロス3a1と、第2内側クロス3a2と、を有しており、外側クロス3bが、外側リング5bが縫着される第1外側クロス3b1と、第2外側クロス3b2と、を有しているから、すなわち、内側クロス3aの第2内側クロス3a2には、内側リング5aが縫着されることがなく、外側クロス3bの第2外側クロス3b2には、外側リング5bが縫着されることがないから、内側クロス3aの第2内側クロス3a2及び外側クロス3bの第2外側クロス3b2によって、耐熱ブランケットからなる断熱材Kをその断熱層が均一になるように保形状態に維持することができ、非金属製の外側ベローズ3の強度や耐久性を長期にわたって維持させることができる。
そしてさらに、請求項の発明の発明によれば、前記外側ベローズ3は、前記外側リング5bに対応して、前記第2外側クロス3b2の外周面を厚み方向に圧縮した状態に圧力的に貼着して前記断熱材Kの外周面に凹段部3fを形成する耐熱テープ3cを有してなるため、外側ベローズ3の内側クロス3aと外側クロス3bとで挟持される断熱材Kは、その内側リング5によって断熱材Kの内周面側に形成される凹段部3eと前記耐熱テープ3cによって断熱材Kの外周面側に形成される凹段部3fとの協働作用によって、断熱材Kは内外クロス3a,3bの内部で長手方向に偏位することがなく、所期の厚さの断熱層を維持して良好な断熱効果を発揮することができる。
請求項の発明によれば、前記断熱材は、内側クロス3aに面する第1断熱層K1と外側クロス3bに面する第2断熱層K2とからなるため、免震継手の伸縮作動時に内側クロス3a側の伸縮変位と外側クロス3b側の伸縮変位との両者の変位量が微妙に相違しても、第1及び第2の断熱層K1,K2は内外側クロス3a,3bに夫々無理なく追従して、その保形状態を確実に維持して良好な断熱効果を発揮することができる。
請求項の発明によれば、内側ベローズ2が、円筒状の中間パイプ2aと、蛇腹状の一端側ベローズ2b及び他端側ベローズ2cと、を有しているから、中間パイプ2aの存在にも関わらず、その両端側の蛇腹状の両ベローズ2b,2cの伸縮作用によって、結果的に内側ベローズ2を軸方向及び軸直方向に適切な伸縮量を得ることができ、しかも比較的に安価に製造することができる。
請求項の発明によれば、前記一端側ベローズ2bにその基端部6a1が固定され、その遊端部6a2が前記外側ベローズ3の一端部に沿って外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6a2が外側ベローズ3の一端部に固定される一端側フランジ6aと、前記中間パイプ2aにその基端部6c1が固定され、その遊端部6c2が外側ベローズ3の長手方向略中間部を貫通して該外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6c2が外側ベローズ3の長手方向略中間部に固定される中間フランジ6cと、前記他端側ベローズ2cにその基端部6b1が固定され、その遊端部6b2が前記外側ベローズ3の他端部に沿って外側ベローズ3の外周側に延び、その遊端部6b2が外側ベローズ3の他端部に固定される他端側フランジ6bと、を備えてなるため、外側ベローズ3はその長さ方向両端部が一端側フランジ6及び他端側フランジ6bによって、またその長手方向略中間部が中間フランジ6cによって内側ベローズ2に支持され、外側ベローズ3は内側ベローズ2に追従して良好に伸縮作用を果たすことができる。特に外側ベローズ3の長手方向略中間部が円環状の中間フランジ6cによって支持されることによって、外側ベローズ3が長尺寸法になっても外側ベローズ3の自重等によって内外側に撓み変形することがない。
さらに又本発明によれば、前記一端側フランジ6aと前記中間フランジ6cとの間に付勢力をもって介装され、中間フランジ6cを支持するスプリング7を、さらに備えてなるため、外側ベローズ3の長手方向略中央を支持する前記中間フランジ6によって、内側ベローズ2と外側ベローズ3の対向隙間A1を維持し、外側ベローズ3の重量等によって軸方向にダレたり、撓み変形して、前記対向隙間A1を狭めて断熱空気層や軸直方向変位用空間としての作用を減退させることがない。
請求項の発明によれば、外側ベローズ3の一端部から長手方向略中間部までの長さを一端部側外側ベローズ部材3Aとなし、外側ベローズ3の他端部から長手方向略中間部までの長さを他端部側外側ベローズ部材3Bとなし、一端部側外側ベローズ部材3Aと他端部側外側ブローズ部材Bとを互いの長手方向略中間部で対面させてその対面間に前記円環状の中間フランジ6cを挟み込み、一端部側外側ベローズ部材3Aと中間フランジ6cと他端部側外側ブローズ部材3Bとを一体的に固定して外側ベローズ3としてなるため、前記一端部側外側ベローズ部材3Aと他端部側外側ベローズ部材3Bとを別個に並行して製造し、この両者と中間フランジ6cとを一体的に固定することによって外側ベローズ3を形成することができるから、外側ブローズ3とその中間部を支持する中間フランジ6cを迅速容易に製造することができる。
本発明の一実施形態に係る免震継手の半裁断面図である。 同実施形態に係る免震継手の一端部(上端部)を示す拡大断面図である。 同実施形態に係る免震継手の長手方向略中央部を示す拡大断面図である。 同実施形態に係る免震継手の他端部(下端部)を示す拡大断面図である。 同実施形態に係る免震継手の外側ベローズの積層構成を模式的に示す断面図である。 同実施形態に係る免震継手を免震構造を有する建物に配置される配管に接続する状態を例示し、(a)は、免震構造を有する建物全体を模式的に示す側面図であり、(b)は、免震継手を模式的に示す側面図である。 同実施形態に係る免震継手を免震構造を有する建物に配置される配管に接続し、免震構造を有する建物及び免震継手が地震により軸直方向に変位する状態を例示し、(a)は、免震構造を有する建物全体を模式的に示す側面図であり、(b)は、その免震継手を模式的に示す側面図である。
以下に、本発明に係る免震継手の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る免震継手1は、例えば、複数の免震装置B1(ダンパー、アイソレータ等)が配置された免震層B2(免震階)が地下に設けられた免震構造を有する高層ビル等の建物Bに配置される配管P1,P2を接続するものであって、建物Bの地下に設置される非常用の発電設備D(タービン、ディーゼルエンジン等)に接続されるとともに、軸方向(上下方向)縦向きに延び、高温の排気ガスが流通する下側配管P1と、煙突C及び煙道C1(風導管、ダクト)に接続されるとともに、軸方向(上下方向)縦向きに延び、高温の排気ガスを外部空間に放出する上側配管P2とを、図6に示すように、地震による軸直方向(軸方向に直交する左右方向)の変位(図7では、右方向の変位)を吸収しながら接続するものである。本実施形態の免震継手1は、例えば、最高耐熱温度が650度となる高温の排気ガスを流通することが可能であって、軸方向長さ(高さ)が3000mmであり、軸直方向長さ(直径)が2400mmであって、地震による軸直方向の変位領域が600mmとなっている。
図1に示すように、免震継手1は、免震構造を有する建物に配置される配管P1,P2を接続するものであって、配管P1,P2に夫々接合される接合用フランジ4a,4bが両端部に接合用端管11を介して設けられる金属製の内側ベローズ2と、内側ベローズ2の外周部に設けられ、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3と、を備えている。
なお、図6又は図7に示すように、免震継手1を上側の配管P2と下側の配管P1とに間に縦方向に設置した場合には、図1を正面から見た場合の左側が、図6又は図7に示す上側に対応し、図1の正面から見た場合の右側が、図6又は図7に示す下側に対応している。
図1に示すように、内側ベローズ2は、その図中左端部が煙突C及び煙道C1(図6又は図7参照)に接続される上側配管P2に固定され、その図中右端部が発電設備Dに接続される下側配管P1に固定され、内部空間A2に高温の排気ガス等の高温高速の圧力流体が流通する金属製のベローズであって、本実施形態では、例えば、SUS316L等のオーステナイト系のステンレス鋼をプレス加工することによって一体形成されるものである。内側ベローズ2の厚さは、0.4mm以上3mm以下の範囲であることが好ましく、本実施形態では、2mmである。内側ベローズ2は、軸方向中間部に設けられる円筒状の中間パイプ2aと、中間パイプ2aの一端部に設けられる蛇腹状の一端側ベローズ2bと、中間パイプ2aの他端部に設けられる蛇腹状の他端側ベローズ2cと、を有している。中間パイプ2aは、軸方向(上下方向)にまっすぐに延びる円筒状部材であって、軸方向及び軸直方向(左右方向)に変形しない部分である。一端側ベローズ2b及び他端側ベローズ2cは、中間パイプ2aの一端部及び他端部に一体成形された蛇腹状の部分であって、地震による軸方向及び軸直方向の変位を吸収する部分である。
中間パイプ2aは、内側ベローズ2の軸方向長さの30%以上40%以下、一端側及び他端側ベローズ2b,2cは、夫々、内側ベローズ2の軸方向長さの30%以上40%以下が好ましく、本実施形態では、中間パイプ2a、一端側及び他端側ベローズ2b,2cの軸方向長さは,夫々、内側ベローズ2の軸方向長さの略30%であり、各々略同一の軸方向長さからなっている。
本実施形態によれば、内側ベローズ2が、円筒状の中間パイプ2aと、蛇腹状の一端側ベローズ2b及び他端側ベローズ2cと、を有しているから、内側ベローズ2を、中間パイプ2aの存在にも関わらず、その両端側の蛇腹状の両ベローズ2b,2cの伸縮作用によって、結果的に内側ベローズ2を軸方向及び軸直方向に適切な伸縮量を得ることができ、しかも比較的に安価に製造することができる。
図1に示すように、外側ベローズ3は、内側ベローズ2の外周部に空隙A1を介して設けられ、断熱材Kが保持される非金属製のベローズである。空隙A1は断熱作用と軸直方向の偏位を吸収する作用を有する。図5に示すように、外側ベローズ3は、内周側の空隙A1に面するように設けられ、非金属材であるセラミッククロス等の耐熱クロス(織布)からなる内側クロス3aと、外周側の外部空間A3に面するように設けられ、ガラスクロスの表面にアルミ箔が積層されたアルミガラスクロスやセラミッククロス等の非金属材である耐熱クロス(織布)からなる外側クロス3bと、内側クロス3aと外側クロス3bとの間に設けられ、セラミックファイバ等の繊維をブランケット状(綿状)とした非金属材であるセラミックブランケット等の耐熱ブランケットからなる断熱材K(繊維系断熱材)と、を有している。断熱材Kは、一体の断熱層からなるものでもよいが、好ましくは図示のように、内周側の内側クロス3aに面して配置される第1断熱層K1と、外周側の外側クロス3bに面して配置される第2断熱層K2と、を有している。さらに、内側クロス3aは、内周側の空隙A1に面するように設けられる第1内側クロス3a1と、第1断熱層K1と第1内側クロス3a1との間に設けられる第2内側クロス3a2と、を有している。又、外側クロス3bは、外周側の外部空間A3に面するように設けられる第1外側クロス3b1と、第1外側クロス3b1と第2断熱層K2との間に設けられる第2外側クロス3b2と、を有している。
本実施形態によれば、外側ベローズ3が、耐熱クロスからなる内側クロス3aと、耐熱クロスからなる外側クロス3bと、内側クロス3aと外側クロス3bとの間に設けられ、耐熱ブランケットからなる断熱材Kと、を有しているから、すなわち、耐熱クロスからなる内側クロス3a及び外側クロス3bによって断熱材Kを包み込まれているから、その厚さが偏位しやすく、ばらけやすい綿状の耐熱ブランケットからなる断熱材Kを確実に型崩れすることなく保形状態に保持し、非金属製の外側ベローズ3の強度や耐久性を長期にわたって維持させることができる。
図1に示すように、外側ベローズ3は、内側クロス3aの内側面に縫着され、軸方向に等配される複数本(本実施形態では、6本)の内側リング5aと、外側クロス3bの外側面に縫着され、複数の内側リング5aを避けるように軸方向に内側リング5aと交互に等配される複数本(本実施形態では、8本)の外側リング5bと、を有している。具体的には、図2乃至図4に示すように、内側リング5aは、第1内側クロス3a1の内周側から装着されるSUS304などのステンレス鋼等の金属製の環状部材であって、外周部の全体が第1内側クロス3a1の内周面に被覆された状態で縫い目S1の位置で縫着固定されるものである。外側ベローズ3は、内側リング5aによって、第2内側クロス3a2及び第1断熱材(層)K1が外周側に押圧され、内周面が凹んだ凹段部3eが軸方向に適当間隔に形成されている。外側リング5bは、第1外側クロス3b1の内周側から装着されるSUS304などのステンレス鋼等の金属製の環状部材であって、外周部の全体が第1外側クロス3b1の内周面に被覆された状態で縫い目S2の位置で縫着固定されるものである。外側ベローズ3は、外側リング5b及び後述の耐熱テープ3cによって、第2外側クロス3b2及び第2断熱材(層)K2が内周側に押圧され、図1に示すように、外周面が凹んだ凹段部3fが軸方向に前記複数の内周側の凹段部3eを避けるように軸方向に等配されている。これにより、外側ベローズ3は、外周面が凹んだ凹段部3fと内周面の凹段部3eとが軸方向に互い違いに交互に配置されて蛇腹形状に形成されている。
本実施形態によれば、外側ベローズ3が、軸方向に等配される複数の内側リング5aと、複数の内側リング5aを避けるように軸方向に交互に等配される複数の外側リング5bと、を有しているから、すなわち、耐熱クロスからなる内側クロス3a及び外側クロス3bによって耐熱ブランケットからなる断熱材Kに密着して包み込むことができるから、非金属布製の外側ベローズ3の強度や耐久性を維持向上させることができ、もって、製品寿命を大幅に向上することができる。
図2乃至図4に示すように、外側ベローズ3は、複数の外側リング5bに対応して、上述のように外側クロス3b及び断熱材Kの外周面に凹段部3fを形成するために第2外側クロス3b2の外周面に貼着される複数の耐熱テープ3cを有している。耐熱テープ3cは、アルミガラスクロスの裏面に粘着剤が積層されるアルミガラスクロステープからなり、外側ベローズ3の外径より小径なリング状のアルミガラステープを外側ブローズ3の外径を圧縮するようにして第2外側クロス3b2の外周面に圧力的に嵌合して貼着することによって、外側クロス3b及び断熱材Kの外周面に凹段部3fを形成するようにしても、或いは帯状のアルミガラスクロステープを第2外側クロス3b2の外周面に圧力的に押圧して窪みを形成しながら貼着することによって、外側クロス3b及び断熱材Kの外周面に凹段部3fを形成するようにしてもよい。このように、外側リング5b、特に断熱テープ3cとによって、外側クロス3b及び断熱材Kの外周面に凹段部3fが形成され、その凹段状形状を維持するようになっている。
そして、外側リング5bとリング状の耐熱テープ3cによって形成された凹段部3fと内側リング5aによって断熱材Kの内周面側に形成される凹段部3eによって、断熱材Kは両凹段部3f,3eによる規制作用によって、断熱材Kの軸方向、すなわち外側ベローズ3の長手方向への厚さ偏位を防止し、その保形力を強固に維持することができると共に、外周面側に形成される凹段部3fと内周面側に形成される凹段部3eとによって、蛇腹形状となり、長手方向の伸縮変位が許容される。
本実施形態によれば、内側クロス3aが、内側リング5aが縫着される第1内側クロス3a1と、第2内側クロス3a2と、を有しており、外側クロス3bが、外側リング5bが縫着される第1外側クロス3b1と、第2外側クロス3b2と、を有しているから、すなわち、内側クロス3aの第2内側クロス3a2には、内側リング5aが縫着されることがなく、外側クロス3bの第2外側クロス3b2には、外側リング5bが縫着されることがないから、内側クロス3aの第2内側クロス3a2及び外側クロス3bの第2外側クロス3b2によって、保形力の弱い、ばらけやすい耐熱ブランケットからなる断熱材Kを隙間なく保形維持して均一な断熱層を維持することができる。
図1に示すように、内側ベローズ2は、図中中央部に中間パイプ2aが配置され、その左端側に、一端側ベローズ(縦方向に設置する場合には、上端側ベローズ)2bが配置され、図中右端側に、他端側ベローズ(縦方向に設置する場合には、下端側ベローズ)2cが配置されるものであって、図2にも示すように、一端側ベローズ2bの一端部にその基端部6a1が固定され、その遊端部6a2が外側ベローズ3の一端部に沿って外周側に、且つ外側ベローズ3を越えて外周側に延びる円板状の一端側フランジ(上端側フランジ)6aと、図4にも示すように、下側ベローズ2cの他端部にその基端部6b1が固定され、その遊端部6b2が外側ベローズ3の他端部に沿って外周側に、且つ外側ベローズ3を越えて外周側に延びる円板状の他端側フランジ(下端側フランジ)6bと、図3にも示すように、その基端部6c1が中間パイプ2aの中央部外周面に固定され、遊端部6c2が外側ベローズ3の長手方向略中央部を貫通して外周側に、且つ外側ベローズ3を越えて外周側に延びる円板状の中間フランジ6cと、上側フランジ6aと中間フランジ6cとの間に付勢力をもって介装支持され、これによって中間フランジ6cに繋がる内側ベローズ2と外側ベローズ3を支持するコイルばねからなるスプリング7と、を備えている。
図2に示すように、断面L状の取付ブラケット20aの垂直部20a2に円板状の押圧フランジ21aが重合され、前記円板状の一端側フランジ(上端側フランジ)6aと取付ブラケット20aの垂直部20a2と前記押圧フランジ21aがボルト22a及びナット23aより一体的に締結固定されている。そして、押圧フランジ21aには、シャックル等の取付金具21a2が着脱自在に取り付けられる取付片21a1が突出形成されており、取付金具21a2には、スプリング7の鉤状の一端部(上端部)7aが着脱可能に係止されている。なお押圧フランジ21aは、破線で示すように、外周側への突出量を多く取り、その突出端部に取付片21a1と取付金具21a2及びスプリング7を配設するようにしてもよい。
このように、前記内側ベローズ2は、前記一端側ベローズ2bにその基端部6a1が固定され、その遊端部6a2が前記外側ベローズ3の外周側に延びその一端部に固定される円環状の一端側フランジ6aと、前記中間パイプ2aの外周部にその基端部6c1が固定され、その遊端部6c2が前記外側ベローズ3の外周側に延び、該外側ベローズ3をその長手方向略中央部で支持する円環状の中間フランジ6cと、前記一端側フランジ6aと前記中間フランジ6cとの間に付勢力をもって介装されて中間フランジ6cを支持し、これによって内側ベローズ2と外側ベローズ3とを支持するスプリング7を備えてなるため、内外側ベローズ2,3、特に外側ベローズ3が、その重量によって軸方向にダレたり、内側ベローズ2と外側ベローズ3の対向隙間A1を狭めて断熱空気層や軸直方向変位用空間としての作用を減退させることがない。
又、図2に示すように、内側ベローズ2の一端側べローズ(上端側べローズ)2bは、円筒状の接合用端管11の一端部に溶接によって固着されると共に、接合用端管11の一端部に円板状の端管フランジ10が上向き状に突出して溶接によって固着されている。端管フランジ10には円板状の一端側フランジ(上端側フランジ)6aの基端部6a1がボルト13及びナット14により締結固定されている。又、断面L状の取付ブラケット20aの水平部20a1はクリップ3d1付きの固定ピン3dによって外側ベローズ3の一端部からその内部の断熱材Kに固定されている。
前記断面L状の取付ブラケット20aは、その表面全域が第1内側クロス3a1と第2内側クロス3a2とによって被覆され、これによって断熱性能を維持するようになっている。外側ベローズ3の特に一端部側で発生しやすい断熱材Kの厚さが薄くなったり、途切れたり、何れの方向に偏ったりする断熱破壊を、前記断面L状の取付ブラケット20aによって阻止し、断熱層の厚さを均一に保形状態を保持することができる。
又、前記固定ピン3dは、前記断熱材Kを厚さ方向に貫通し該断熱材Kの厚さを圧縮状態で該取付ブラケット20aに断熱材Kの一端部に固定されるようになっており、該固定ピン3dを覆うようにして外側ベローズ3の断熱材Kに重合する断熱材ピースK3が取り付けられ、該断熱材ピースK3によって、断熱材Kの一端部及び固定ピン3dをその断熱状態が減退することなく良好な断熱作用を果たすようになっている。断熱材ピースK3の全周が第2外側クロス3b2と第3外側クロス3b3によって袋状に包み込まれているため、その保形力を維持することができる。断熱材ピースK3は、第1断熱材K1及び第2断熱材K2の上端部が、固定ピン3dによって圧縮されて固定されたときに生じる外周部の隙間に装着される筒状のセラミックブランケットからなる。
図2に示すように、端管フランジ10には、周方向に間隔をあけて複数本配置される補強用の台形板状のリブ30が溶接固定され、一端側フランジ(上端側フランジ)6aには、吊り紐等を挿通するための挿通穴31aを有する矩形板状の吊り金具31が溶接固定されている。接合用端管11には、リブ30を挟んで、接合用端管11の外側端管12に端管フランジ10が溶接固着され、該接合用端管11とその外側端管12との間にセラミックブランケットからなる断熱材K5が介装されている。接合用端管11の外側端管12の上面部には円板状の接合用フランジ4aが溶接固着されている。一方、建物内に配設されている一端側配管(上側配管)P2には、円筒状の内側端管41と、内側端管41の外周部に装着される円筒状の外側端管42と、内側端管41と外側端管42との間の環状空間に介装される筒状のセラミックブランケットからなる断熱材K6と、外側端管42の外周部に溶接固着される円板状の被接合用フランジ40とが設けられ、該被接合用フランジ40と免震継手1側の接合用フランジ4aとはガスケット45を挟んで、ボルト43及びナット44により締結固定されている。これにより、免震継手1の一端側(上端側)が一端側配管(上側配管)P2に接続固定される。
図3に示すように、内側ベローズ2を構成する中間パイプ2aの軸方向の中央外周部には、円板状の中間フランジ6cが固定されるが、具体的には中間パイプ2aの上面に一対の固定ブラケット21d1、21d2を対向間隔を設けて溶接により固着し、その対向間隔間に前記中間フランジ6cの下端部6c1をガスケット20d1、20d2を挟んで挿入し、ボルト22d及びナット23dより締結固定するようにしている。
図3に示すように、外側ベローズ3の軸方向の中央部には、円板状の中間フランジ6cが軸直方向に貫通しており、該中間フランジ6cを挟んで外側ベローズ3は、一端部側外側ベローズ(上部側外側ベローズ)3Aと他端部側外側ベローズ(下部側外側ベローズ)3Bとに分断されており、他端部側外側ベローズ3Bの一端部には、前記中間フランジ6cと重合する断面L状の取付ブラケット20c2が重合され、該取付ブラケット20c2の水平部20c21はクリップ3d1付き固定ピン3dによって断熱材Kの一端部内周面に固定され、該取付ブラケット20c2の垂直部20c22は前記中間フランジ6cに重合され、一方、一端部側外側ベローズ(上部側外側ベローズ)3Aの右端部には、前記中間フランジ6cと重合する垂直部20c12からなる取付ブラケット20c1が重合され、中間フランジ6aを挟んで左右の取付ブラケット20c2,20c1とその背面側に夫々当接する押圧プレート21c1,21c2とはボルト22c及びナット23cによって一体的に固定されている。
このように、基端部6c1が内側ベローズ2の中間パイプ2aに固定され、その遊端部6c2が一端部側外側ベローズ(上部側外側ベローズ)3Aと他端部側外側ベローズ(下部側外側ベローズ)3Bと対向面間に挿入された中間フランジ6cと、一端部側外側ベローズ(上部側外側ベローズ)3A側の取付ブラケット20c1と他端部側外側ベローズ(下部側外側ベローズ)3B側の取付ブラケット20c2とこれに夫々重合される押圧プレート21c1,20c2とがボルト22cとナット23cとによって一体的に固定されて一端部側外側ベローズ(上部側外側ベローズ)3Aと他端部側外側ベローズ(下部側外側ベローズ)3Bとは一体的に繋がれると共に、一端部が前記一端側フランジ6aに繋がれ、他端部が前記押圧プレート21c1を介して中間フランジ6cに繋がれたスプリング7の付勢力とによって、中間フランジ6cに支持される内外側ベローズ2,3は、その重量によって軸方向又は軸直方向にダレたり、内側ベローズ2と外側ベローズ3の対向隙間A1を狭めて断熱空気層や軸直方向変位用空間としての作用を減退させることがない。
又、前記断面L状の取付ブラケット20c2は、その表面全域が第1内側クロス3a1と第2内側クロス3a2とによって被覆され、これによって断熱性能を維持するようになっている。外側ベローズ3の特に一端部側で発生しやすい断熱材Kの厚さが薄くなったり、途切れたりする断熱破壊を、前記断面L状の取付ブラケット20c2によって阻止し、断熱層の厚さを均一に保形状態を確実に保持することができる。
又、前記固定ピン3dは、前記断熱材Kを厚さ方向に貫通し該断熱材Kの厚さを圧縮状態で該取付ブラケット20c2に断熱材Kの一端部に固定されるようになっており、該固定ピン3dを覆うようにして断熱材Kに重合する断熱材ピースK4が取り付けられ、該断熱材ピースK4によって、断熱材Kの一端部及び固定ピン3dをその断熱状態が減退することなく良好な断熱作用を果たすようになっている。断熱材ピースK4の全周が第2外側クロス3b2と第3外側クロス3b3によって袋状に包み込まれその保形力を維持するようになっている。断熱材ピースK4は、第1断熱材K1及び第2断熱材K2の上端部が、固定ピン3dによって圧縮されて固定されたときに生じる外周部の隙間に装着される筒状のセラミックブランケットからなる。
そして、押圧フランジ21c1には取付片21c11が突出形成されており、該取付片21c11にシャックル等の取付金具21c12が着脱自在に取り付けられる。取付金具21c12には、スプリング7の鉤状の下端部7bが着脱可能に係止されている。なお、押圧フランジ21c1を、図示破線で示すように外周側への突出量を多く取り、この突出端部に取付片21c11、取付金具21c12及びスプリング7を配設するようにしてもよい。したがって、図2に破線で示すように外周側に多く突出した押圧フランジ21aの突出端部に取り付けられるスプリング7は、図3に破線で示すように同じく外周側に多く突出した押圧フランジ21aの突出端部間にわたって取り付けられるようになっており、このようにスプリング7を室外側に多く突出した状態に懸架することによって、スプリング7による中間フランジ6cに対する懸架支持力を増大することができる。
そして、図4に示すように、前記中間パイプ2aの他端側に一体形成された蛇腹状の他端側ベローズ2cにその基端部6b1が固定される円環状の他端側フランジ6bと、外側ベローズ3の他端部にに取り付けられる他端側取付ブラケット20bと、前記他端側フランジ6bと前記他端側取付ブラケット20bとを重合状態に固定するボルト22b及びナット23bとを備えてなるため、外側ベローズ3の他端側取付ブラケット20bは、内側ベローズ2に繋がる他端側フランジ6bにボルト22b及びナット23bによって容易に締結固定することができる。
又、図4に示すように、内側ベローズ2の他端側べローズ(下端側べローズ)2cは、円筒状の接合用端管11の一端部に溶接固着されると共に、接合用端管11の一端部に円板状の端管フランジ10が上向き状に突出して溶接固着されている。端管フランジ10には円板状の他端側フランジ(下端側フランジ)6bがボルト13及びナット14により締結固定される。
なお又、接合用端管11には、リブ30を挟んで、接合用端管11の外側端管12に端管フランジ10が溶接固着され、該接合用端管11とその外側端管12との間にセラミックブランケットからなる断熱材K5が介装されている。接合用端管11の外側端管12の上面部には円板状の接合用フランジ4bが溶接固着されている。一方、建物内に配設されている他端側配管(下側配管)P1には、円筒状の内側端管41と、内側端管41の外周部に装着される円筒状の外側端管42と、内側端管41と外側端管42との間の環状空間に介装される筒状のセラミックブランケットからなる断熱材K6と、外側端管42の外周部に溶接固着された円板状の被接合用フランジ40とが設けられ、該被接合用フランジ40と免震継手1側の接合用フランジ4bとはガスケット45を挟んで、ボルト43及びナット44により締結固定されている。これにより、免震継手1の他端側(下端側)が他端側配管(下側配管)P1に接続固定される。
かくして、このように形成される免震継手1を設置して使用するにあたっては、図1に示すように、まず、一端側フランジ(上側フランジ)6aと中間フランジ6cとの間と、中間フランジ6cと他端側フランジ(下側フランジ)6bとの間と、の夫々に金属棒からなる複数のセットボルト32を周方向に取り付けて、内側ベローズ2及び外側ベローズ3が軸方向及び軸直方向に伸縮しない状態とする。この状態で、発電設備D(図6又は図7参照)に接続される下側配管P1の上端部に固着された被接合用フランジ40に、内側ベローズ2の下端部に固着された接合用フランジ4bを、ボルト43及びナット44により締結固定するとともに、煙突C及び煙道C1(図6及び図7参照)に接続される上側配管P2の下端部に固着された被接合用フランジ40に、内側ベローズ2の上端部に固着された接合用フランジ4aを、ボルト43及びナット44により締結固定する。その後に、複数のセットボルト32を取り外して、内側ベローズ2及び外側ベローズ3が軸方向及び軸直方向に伸縮可能な状態とする。かくして、図6に示すように、免震継手1の両端部が、免震構造を有する建物Bに配置される配管P1,P2に接続して設置されて使用できる状態となる。したがって、免震継手1が設置された免震構造を有する建物Bにおいて、地震が発生したときには、図7に示すように、地震による軸直方向(左右方向)の変位(図7では、右方向の変位)を吸収することができることとなる。
以上説明した本実施形態によれば、免震継手1が、内部空間A2に流体が流通する金属製の内側ベローズ2と、内側ベローズ2の外周部に設けられ、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3と、を備えているから、すなわち、内部空間A2を流通する排気ガス等の高熱流体を気密性と耐熱性の優れた金属製の内側ベローズ2で直接に受け止めるため、これによる製品寿命を低下させることはない。又、外側ベローズ3は内部ベローズ2の外周側に空隙A1を介して設けられるため、内側ベローズ2及び外側ベローズ3の伸縮作動時の軸直方向の偏位は空隙A1によって吸収され、その伸縮作用を良好に維持することができる。
そして、金属製の内側ベローズ2の内部空間A2を流通する高圧高速の排気ガス等の高圧高速流体によって、断熱材Kが保持される非金属製の外側ベローズ3の内周部に直接曝されることがないから、非金属製の外側ベローズ3の風圧風速耐久性及び強度を劣化させることはなく断熱材Kによって十分な断熱性能を維持することができ、その結果、製品寿命を大幅に向上することができるに至った。
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、免震継手1は、建物Bの地下に設置される非常用の発電設備に接続されていたが、これに限らず、例えば、建物Bの地下に設置されるごみ焼却設備のボイラー等に接続されるものであってもよい。また、本実施形態においては、免震継手1は、軸方向縦向きに延びるように設置されていたが、これに限らず、例えば、吊り金具31に挿通した吊り紐等を介して建物Bの天井に掛止することによって、軸方向横向きに延びるように設置されていてもよい。
1 免震継手
2 内側ベローズ
2a 中間パイプ
2b 一端側側ベローズ(上端側ベローズ)
2c 他端側ベローズ(下端側ベローズ)
3 外側ベローズ
3A 一端部側外側ベローズ部材(上部側外側ベローズ部材)
3B 他端部側外側ベローズ部材(下部側外側ベローズ部材)
3a 内側クロス
3a1,3a2 第1内側クロス,第2内側クロス
3b 外側クロス
3b1〜3b4 第1外側クロス〜第4外側クロス
3c 耐熱テープ
3d 固定ピン
4a,4b 接合用フランジ
5a 内側リング
5b 外側リング
6a 一端側フランジ(上側フランジ)
6a1 一端側フランジの基端部
6a2 一端側フランジの遊端部
6b 他端側フランジ(下側フランジ)
6b1 他端側フランジの基端部
6b2 他端側フランジの遊端部
6c 中間フランジ
6c1 中間フランジの基端部
6c2 中間フランジの遊端部
7 スプリング
P1 建物内の他端側配管(上部側配管)
P2 建物内の一端側配管(下部側配管)
K 断熱材
K1 第1断熱層
K2 第2断熱層
10 端管フランジ
11 接合用端管
20a 断面L状の一端側取付ブラケット
20c2 断面L状の中央部取付ブラケット
20b 他端側取付ブラケット
20c1 スプリング側取付ブラケット
21d1 固定ブラケット
21d2 固定ブラケット
40 被接合用フランジ

Claims (5)

  1. 免震構造を有する建物に配置される配管を接続するものであって、
    前記配管に夫々接合される接合用フランジが両端部に設けられる金属製の内側ベローズと、
    前記内側ベローズの外周部に設けられ、断熱材を有する非金属製の外側ベローズと、を備え
    前記外側ベローズは、
    内周側に設けられ、耐熱クロスからなる内側クロスと、
    外周側に設けられ、耐熱クロスからなる外側クロスと、
    前記内側クロスと前記外側クロスとの間に設けられ、耐熱ブランケットからなる前記断熱材と、を有してなり、
    前記外側ベローズは、
    前記内側クロスの内側面に縫着される内側リングと、
    前記外側クロスの外側面に縫着される外側リングと、をさらに有してなり、
    前記内側クロスは、
    内周側に設けられ、前記内側リングが縫着される第1内側クロスと、
    前記断熱材と前記第1内側クロスとの間に設けられる第2内側クロスと、をさらに有しており、
    前記外側クロスは、
    外周側に設けられ、前記外側リングが縫着される第1外側クロスと、
    前記第1外側クロスと前記断熱材との間に設けられる第2外側クロスと、をさらに有してなり、
    前記外側ベローズは、
    前記外側リングに対応して、前記第2外側クロスの外周面を厚み方向に圧縮した状態に貼着して前記断熱材の外周面に凹段部を形成する耐熱テープを、さらに有してなる免震継手。
  2. 前記断熱材は、内側クロスに面する第1断熱層と外側クロスに面する第2断熱層とを有する請求項に記載の免震継手。
  3. 前記内側ベローズは、
    軸方向中間部に設けられた円筒状の中間パイプと、
    前記中間パイプの一端側に一体形成された蛇腹状の一端側ベローズと、該中間パイプの他端側に一体形成された蛇腹状の他端側ベローズと、を有してなる請求項1又は2に記載の免震継手。
  4. 前記内側ベローズは、
    前記一端側ベローズにその基端部が固定され、その遊端部が前記外側ベローズの一端部に沿って外側ベローズの外周側に延び、その遊端部が外側ベローズの一端部に固定される一端側フランジと、
    前記中間パイプにその基端部が固定され、その遊端部が外側ベローズの長手方向略中間部を貫通して該外側ベローズの外周側に延び、その遊端部が外側ベローズの長手方向略中間部に固定される中間フランジと、
    前記他端側ベローズにその基端部が固定され、その遊端部が前記外側ベローズの他端部に沿って外側ベローズの外周側に延び、その遊端部が外側ベローズの他端部に固定される他端側フランジと、
    前記一端側フランジと前記中間フランジとの間に付勢力をもって介装され、中間フランジを支持するスプリングと、をさらに備えてなる請求項に記載の免震継手。
  5. 外側ベローズの一端部から長手方向略中間部までの長さを一端部側外側ベローズ部材となし、外側ベローズの他端部から長手方向略中間部までの長さを他端部側外側ベローズ部材となし、一端部側外側ベローズ部材と他端部側外側ブローズ部材とを互いの長手方向略中央部で対面させてその対面間に前記中間フランジを挟み込み、一端部側外側ベローズ部材と中間フランジと他端部側外側ブローズ部材とを一体的に固定して外側ベローズを形成してなる請求項に記載の免震継手。
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