<第1の実施の形態>
本開示の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、図1に示す通り、第1処理部11と、第2処理部12と、判定部13と、表示制御部14と、制御部15とを備える。
第1処理部11は、精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報を、精算装置に送信する。ここで、精算情報とは、商品登録装置によって商品が登録されると、生成される情報であり、例えば、精算対象として登録された各商品の情報を含み、顧客が精算装置を用いて商品の精算を行う際に利用される情報である。例えば、精算情報は、精算対象として登録された各商品についての商品ID(Identifier)、売価情報、販売数量等を含む。商品IDとは各商品を識別するために予め定められた文字、数字、記号等からなる識別子である。なお、精算情報の内容についてはこれに限定されない。例えば、精算情報は、取引番号などをさらに含んでもよい。なお、第1処理部11が行う、精算装置に精算情報を送信する処理を第1処理と呼ぶ。また、第1処理部11が行う第1処理は、上述した指定方式に相当する。
第2処理部12は、精算情報を可搬媒体に出力する。なお、第2処理部12が行う、精算情報を可搬媒体に出力する処理を第2処理と呼ぶ。また、第2処理部12が行う第2処理は、上述したシート方式に相当する。
判定部13は、第1処理部11が精算情報を送信した精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する。
表示制御部14は、判定部13が精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、精算情報に対する処理を第1処理部11および第2処理部12のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる。
制御部15は、表示制御部14が表示した選択画面に対する選択結果に基づいて、精算情報に対する処理を第1処理部11に実行させるかまたは第2処理部12に実行させるかを制御する。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る情報処理装置10の処理の流れについて説明する。図2は、本実施の形態に係る情報処理装置10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図2に示す通り、情報処理装置10の判定部13は、精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報を受信した精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する(ステップS21)。精算を行える場合(ステップS21にてYES)、処理はステップS24に進む。
精算を行えない場合(ステップS21にてNO)、表示制御部14が、判定部13によって精算情報に基づく処理を行えないと判定した場合、精算情報に対する処理を第1処理部11および第2処理部12のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる。言い換えると、表示制御部14は、第1処理または第2処理のどちらを実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる(ステップS22)。
選択画面において選択された結果である選択結果を情報処理装置10が受け付け、受け付けた選択結果が第1処理の実行の場合(ステップS23にてYES)、またはステップS21にてYESの場合、制御部15は、精算情報に対する処理を第1処理部11に実行させるよう制御する。言い換えると、制御部15は、第1処理部11が、精算情報に対する第1処理を実行するように制御する(ステップS24)。
一方、選択画面において選択された結果である選択結果を情報処理装置10が受け付け、受け付けた選択結果が第2処理の実行の場合(ステップS23にてNO)、制御部15は、精算情報に対する処理を第2処理部12に実行させるよう制御する。言い換えると、制御部15は、第2処理部12が、精算情報に対する第2処理を実行するように制御する(ステップS25)。
以上のように制御部15が第1処理部11を制御することにより、精算情報が送信された精算装置は、該精算情報に対する精算の処理を行うことができる。同様に、制御部15が第2処理部12を制御することにより、精算装置は、精算情報を可搬媒体から読み取ることができる。これにより、精算装置は、読み取った精算情報に対する精算の処理を行うことができる。
このように、本実施の形態に係る情報処理装置10によれば、第1処理部11が精算情報を送信した精算装置が該精算情報に対する処理を行えないと判定された場合、表示制御部14が第1処理または第2処理のどちらを実行するかを選択させる選択画面を表示させる。そして、制御部15が、選択画面の選択結果に基づいて、精算情報に対する処理を第1処理部11に実行させるかまたは第2処理部12に実行させるかを制御する。これにより、例えば、精算装置が精算情報に基づく処理をその時点では行えないと判定部13が判定した場合であっても、短時間で精算処理が終わる可能性が高い精算装置が存在する場合には、この精算装置に精算情報を送信することを、店員が指示することができる。したがって、本実施の形態に係る情報処理装置10によれば、精算装置がすべて埋まっている場合に、指定方式またはシート方式をユーザが選択することができる。
<第2の実施の形態>
次に、上述した第1の実施の形態を基本とする、本開示の第2の実施の形態について、図面を参照して説明する。図3は、本実施の形態に係る精算システム2の構成の一例を示すブロック図である。図3に示す通り、精算システム2は、第1の実施の形態における情報処理装置10の機能を有する商品登録装置100と、第1精算装置200と第2精算装置300とを含む。ここで、商品登録装置100、第1精算装置200および第2精算装置300の数はそれぞれ1以上である。
なお、本実施の形態では、精算システム2は、第1精算装置200および第2精算装置300をそれぞれ1つの端末で実装した例を示している。しかし、1つの端末に第1精算装置200および第2精算装置300の双方が実装されてもよい。つまり、1台の端末が、第1精算装置200として動作する機能と第2精算装置300として動作する機能の双方を有し、1つの精算装置として機能してもよい。
この場合、例えば、この精算装置は、第1精算装置200と第2精算装置300のどちらとして動作するかを示す設定を受け付けてもよい。また例えば、この精算装置は、取得した情報の種類に基づいて、第1精算装置200と第2精算装置300のどちらとして動作するかを自動で決定してもよい。具体的には、この精算装置は、例えば第1処理部110から精算情報や精算情報のIDを受信した場合に、第1精算装置200として動作してもよい。一方、この精算装置は、例えば可搬媒体から精算情報を読み取った場合に、第2精算装置300として動作してもよい。
なお、本実施の形態では、第1精算装置200と第2精算装置300とが別個の精算装置として機能する場合について説明を行う。
精算システム2を利用する店舗では、商品登録装置100、第1精算装置200および第2精算装置300を用いて商品の精算が行われる。
商品登録装置100は、商品を精算対象として登録する処理に用いられる。店員は、商品登録装置100を操作して、顧客が購入する各商品を精算対象として登録する。その結果、精算情報が生成される。精算情報は、精算対象として登録された商品の精算処理に関する情報である。
商品登録装置100を用いて精算対象の商品を登録する処理には、様々な既知の技術を利用できる。例えば商品登録装置100は、商品に付されたバーコードなどのシンボルを読み取ることで、その商品を精算対象として登録する。
1つの精算処理における精算対象には、複数の商品が含まれうる。例えば商品登録装置100は、精算対象の登録処理の開始を指示する操作を受け付けた後、精算対象の登録処理の終了を指示する操作を受け付けるまでの間に登録された1つまたは複数の商品を、1つの精算処理における精算対象として登録する。ある精算処理に関する精算情報は、その精算処理の対象として登録された各商品のIDなどを含む。また精算情報は、取引番号、各商品の金額、および合計金額などをさらに含んでもよい。
商品登録装置100は、精算情報を生成すると、該商品登録装置100からアクセス可能な記憶装置に記憶させてもよい。また、商品登録装置100は、精算情報を、第1精算装置200および第2精算装置300からアクセス可能な記憶装置に記憶させてもよい。
第1精算装置200および第2精算装置300は夫々、精算対象として登録された商品の精算(代金の支払いなど)に用いられる。商品登録装置100における商品の登録が終わった後、顧客は、第1精算装置200または第2精算装置300のところへ行く。第1精算装置200または第2精算装置300は、商品登録装置100による登録処理の結果生成された精算情報を用いて、精算処理を行う。具体的には、精算装置は、顧客に対する代金の提示、投入された代金の数え上げ、および釣銭の払い戻しなどを行う。
第1精算装置200または第2精算装置300は、精算情報を取得するために、精算情報のIDを示すリクエストを商品登録装置100へ送信してもよい。リクエストを受信した商品登録装置100は、受信した精算情報のIDに関連付けられている精算情報を第1精算装置200または第2精算装置300に送信してもよい。また、第1精算装置200または第2精算装置300は、自身からアクセス可能な記憶装置に記憶されている精算情報を取得してもよい。
第2精算装置300は、可搬媒体から精算情報を読み取る。また、第2精算装置300は、精算情報を表す識別子や精算情報に関連付けられた識別子を読み取る構成であってもよい。第2精算装置300は、可搬媒体から精算情報を読み取ることで、精算情報を取得する。なお、精算情報がバーコードなどのコード化された情報として可搬媒体に印字されている場合、第2精算装置300は、読み取った情報を復号することで精算情報を割り出す。
可搬媒体から読み取る情報が識別情報である場合、第2精算装置300は、読み取った識別情報に関連付けられている精算情報を取得する。ここで、識別情報がバーコードなどのコード化された情報として可搬媒体に印字されている場合、第2精算装置300は、読み取った情報を復号することで識別情報を割り出す。なお、第2精算装置300が識別情報に基づいて精算情報を取得する方法は、例えば、第2精算装置300が精算情報の送信要求を識別情報と共に商品登録装置100に送信し、商品登録装置100が上記送信要求に対する応答として識別情報に関連付けられた精算情報を送信する方法であってもよい。
商品登録装置100は、図3に示す通り、第1処理部110、第2処理部120、判定部130、表示制御部140および制御部150を備える。また、商品登録装置100は、第1表示部160および第2表示部170を備えてもよい。
(第1処理部110)
第1処理部110は、上述した第1の実施の形態における第1処理部11の一例である。第1処理部110は、後述する制御部150の制御に基づいて、第1精算装置200に精算情報を送信する。なお、第1処理部110が行う、第1精算装置200に精算情報を送信する処理を第1処理と呼ぶ。第1精算装置200に精算情報が送信された場合、顧客は、精算情報が送信された第1精算装置200で精算処理を行う。
第1処理部110が第1精算装置200に精算情報を送信する方法は様々である。例えば、第1処理部110は、精算情報に関連付けられたIDを第1精算装置200に送信してもよい。これにより第1精算装置200は、受信した精算情報のIDに関連付けられている精算情報を記憶装置などから取得する。
また例えば、第1処理部110は、第1精算装置200に対して精算情報をそのまま送信してもよい。
第1処理部110が精算情報を送信する対象となる第1精算装置200は、ユーザから指定される第1精算装置200であってもよいし、予め設定さえた条件に基づき第1処理部110によって決定される第1精算装置200であってもよい。ここで、ユーザは顧客または店員などである。
後述する判定部130が精算情報に基づく精算を第1精算装置200が行えないと判定した場合に表示される表示画面において、該第1処理部110に処理を実行させることが選択された場合において、精算情報を送信する第1精算装置200を第1処理部110が決定する方法は様々である。例えば、第1処理部110は、複数の第1精算装置200の夫々の属性に基づいて、複数の第1精算装置200の中から、精算情報を関連付ける第1精算装置200を決定してもよい。第1精算装置200の属性とは、例えば、第1精算装置200の状態、第1精算装置200を利用する顧客の属性、これらから算出される第1精算装置200の優先順位等、が挙げられる。第1精算装置200の状態とは、例えば、後述する「使用中」の状況か「オフライン」の状況かを示す。また、第1精算装置200の状態には、第1精算装置200を用いて精算を行っている商品の数(清算対象の商品の数)や精算情報対象の商品の重さ等が含まれてもよい。顧客の属性とは、例えば、特許文献1に記載の顧客の年齢や特徴(動作の機敏さなど)を表す。顧客の属性は、店員によって入力されてもよいし、顧客の顔などから商品登録装置100が推定してもよい。また、顧客の属性は、顧客のID(会員IDなど)に関連付けられている場合、該顧客の属性が格納された記憶部等から取得されてもよい。また、第1精算装置200の状態および顧客の属性から算出される第1精算装置200の優先順位とは、例えば、複数の第1精算装置200のうち、新たに精算情報を第1精算装置200に関連付けた場合に、精算の処理の開始までの時間がより短いものを表す。例えば、ある第1精算装置200を利用する顧客が高齢者であり、且つ、精算対象の商品の数が多い場合、精算の処理に時間がかかると想定される。また、他の第1精算装置200を利用する顧客が、高齢者や子供ではなく、且つ、精算対象の商品の数が少ない場合、精算の処理の時間が短いと想定される。このような場合、商品登録装置100は、後者の第1精算装置200の優先順位を前者の第1精算装置200の優先順位より高く設定する。そして、第1処理部110は、この優先順位に基づいて、精算情報に関連付ける第1精算装置200を決定してもよい。
例えば第1処理部110は、各第1精算装置200の状態に基づいて、精算情報を送信する第1精算装置200を決定する。そして第1処理部110は、決定した第1精算装置200に対して精算情報を送信する。ここで、第1処理部110は、例えば、現在顧客によって利用されていない第1精算装置200に対して、精算情報を送信する。
また例えば、第1処理部110は、精算情報を、その精算情報が示す商品の登録を行った商品登録装置100と予め関連付けられている第1精算装置200に対して送信してもよい。ある商品登録装置100に対して予め関連付ける第1精算装置200は、例えばその商品登録装置100を利用する顧客の動線付近にある第1精算装置200である。ここで、商品登録装置100を利用する顧客の動線とは、商品登録装置100を利用する顧客が通る経路である。第1処理部110は、精算システム2の内部または外部に記憶されている記憶装置から、商品登録装置100と第1精算装置200との対応関係を示す情報を取得することで、商品登録装置100と第1精算装置200との対応関係を把握する。
なお、顧客がすぐに利用を開始できる第1精算装置200や、精算情報が示す商品の登録を行った商品登録装置100に関連付けられている第1精算装置200が複数ある場合、第1処理部110は、それら複数の第1精算装置200の内の1つにその精算情報を送信する。例えば第1処理部110は、それら複数の第1精算装置200の内、精算情報が示す商品の登録を行った商品登録装置100に最も近い位置に設置されている第1精算装置200に対して、その精算情報を送信する。また例えば、第1処理部110は、上記複数の第1精算装置200の中からランダムに1つを選択し、選択した第1精算装置200に対して精算情報を送信してもよい。
ここで、商品登録装置100に最も近い位置に設置されている第1精算装置200を第1処理部110が把握する方法は様々である。例えば第1処理部110は、商品登録装置100および第1精算装置200の位置情報を取得することで、商品登録装置100に最も近い位置に設置されている第1精算装置200を把握する。また例えば、第1処理部110は、商品登録装置100と、その商品登録装置100の最も近くに設置されている第1精算装置200とを関連付けた情報を取得することで、商品登録装置100に最も近い位置に設置されている第1精算装置200を把握する。各装置の位置情報や商品登録装置100と第1精算装置200とを関連付けた情報などは、精算システム2の内部または外部の記憶部に予め記憶しておく。
また、第1処理部110は、全ての第1精算装置200の中からランダムに1つを選択し、選択した第1精算装置200に対して精算情報を送信してもよい。
このように、第1処理部110は、優先順位などの第1精算装置200の属性に基づいて、精算情報を送信する第1精算装置200を決定してもよい。これにより、商品登録装置100は、更に効率的に、第1精算装置200および第2精算装置300を使い分けることができる。
(第2処理部120)
第2処理部120は、上述した第1の実施の形態における第2処理部12の一例である。第2処理部120は、後述する制御部150の制御に基づいて、精算情報を可搬媒体に出力する。なお、第2処理部120が行う、第2精算装置300が精算情報を可搬媒体に出力する処理を第2処理と呼ぶ。この場合、顧客は、上記可搬媒体を持って任意の第2精算装置300のところへ行き、第2精算装置300に上記可搬媒体を読み取らせることで精算処理を行う。
ここで、第2精算装置300が読み取ることができる情報には様々なものがある。第2精算装置300が読み取ることができる情報は、第2精算装置300の構成や機能に応じて異なる。
例えば、第2精算装置300が可搬媒体から精算情報そのものを読み取る場合、第2処理部120は、精算情報を取得し、精算情報を可搬媒体に出力する。この場合、第2精算装置300は、可搬媒体から精算情報を読み取ることで、精算情報を取得する。例えば、第2処理部120は、第2精算装置300によって読み取られる可搬媒体の出力を行う。この可搬媒体は、例えば、紙やプラスチック等のシートである。このとき、第2処理部120は、可搬媒体に精算情報を出力(印字または記録など)する。シートに精算情報を印字する場合、精算情報は、例えば各種のコード(文字列、バーコード、または二次元コードなど)を用いて印字される。顧客は、第2処理部120によって出力されたシートを第2精算装置300へ持って行き、そのシート上に印字された精算情報を第2精算装置300に読み取らせる。これにより、第2精算装置300は、精算情報を取得する。なお上記シートは、使い捨てのものであってもよいし、再利用可能なリライト式カードなどであってもよい。
また第2処理部120は、顧客が予め持っている可搬媒体に対して精算情報を出力してもよい。例えば第2処理部120は、顧客の会員カードに精算情報を記録する。また例えば、第2処理部120は、顧客の携帯端末に対して、精算情報を送信する。この場合、顧客の携帯端末は、第2処理部120によって送信された精算情報を受信し、その精算情報を表示画面上に表示する機能を有する。
第2処理部120が精算情報のIDの送信先を特定する方法は様々である。例えば顧客が店舗において会員登録をしている場合、会員情報がメールアドレスを含むようにしておく。この場合、例えば第2処理部120は、顧客が提示した会員カードなどを読み取ることで、その顧客の会員情報に含まれるメールアドレスを取得する。そして、第2処理部120は、取得したメールアドレスを宛先として、精算情報のIDを送信する。
また例えば、顧客が、店舗等から提供される専用のアプリケーションを予め携帯端末にインストールしておく。このアプリケーションは、商品登録装置100と無線通信の接続を確立する機能を備える。そして商品登録装置100は、接続が確立されたアプリケーションに対して精算情報のIDを送信する。
また、第2処理部120は、精算情報のIDを可搬媒体に出力してもよいし、精算情報と関連付けた精算情報とは異なる情報を表すIDを可搬媒体に出力してもよい。
(判定部130)
判定部130は、上述した第1の実施の形態における判定部13の一例である。判定部130は、第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する。
判定部130が第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えないと判定する具体的な状況としては、様々な状況が考えられる。例えばこの状況は、(1)第1精算装置200がその他の精算情報に基づく精算処理を行っている状況である。言い換えれば、その第1精算装置200を他の顧客が利用している状況である。以下、(1)の状況を「使用中」と呼ぶ。
また例えば、判定部130が第1処理部110によって精算情報が送信される第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えないと判定する状況は、(2)第1精算装置200がその他の精算情報に基づく精算処理を行っておらず、新たな精算情報の処理もできないという状況である。具体的には、第1精算装置200が故障している状況や、第1精算装置200と外部との間の通信回線が故障している状況などである。外部との間の通信回線が故障している場合、第1精算装置200は精算情報を取得できないため、精算情報に基づく精算処理を行えない。以下、(2)の状況を「オフライン」と呼ぶ。
精算システム2は、使用中若しくはオフライン、またはその双方を「第1処理部110によって精算情報が送信される第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えない場合」とする。つまり、判定部130は、使用中およびオフラインの状態ではない場合を、「第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行える場合」と判定する。ただし、精算システム2は、使用中とオフライン以外の状況を「第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えない場合」として扱ってもよい。
「第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えない場合」の定義は、例えば予め判定部130に設定される。ただし、判定部130は、この定義を表す設定情報を精算システム2の内部または外部の記憶装置から取得してもよい。
なお、第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200であって、該精算情報に基づく精算を行える第1精算装置200は、該精算情報に基づく精算を行えない第1精算装置200以外の第1精算装置200である。
ここで、第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かの判定の対象となる第1精算装置200は、店舗に設置されている全ての第1精算装置200であってもよいし、一部の第1精算装置200であってもよい。
一部の第1精算装置200のみを上記の判定の対象とする場合において、判定の対象とする第1精算装置200を判定部130が決定する方法は様々である。例えば判定部130は、顧客が購入する商品の登録に用いられた商品登録装置100に対して予め関連付けられている第1精算装置200を、上述の判定対象としてもよい。この場合、判定部130は、商品登録装置100と第1精算装置200との関連付けを示す情報を、精算システム2の内部または外部に設けられている記憶部から取得する。商品登録装置100に対して関連付けておく第1精算装置200は、例えばその商品登録装置100を利用する顧客の動線付近に設置されている第1精算装置200である。
また例えば、判定部130は、第1精算装置200の位置情報を利用して、上述の判定の対象とする第1精算装置200を決定してもよい。具体的には、まず予め、商品登録装置100に対し、店舗内の領域を示す情報を関連付けておく。この領域は、例えば商品登録装置100を利用する顧客の動線付近を表す領域である。判定部130は、顧客が購入する商品の登録に用いられた商品登録装置100に関連付けられた領域、および各第1精算装置200の位置情報を取得する。そして判定部130は、位置情報がこの領域内を示す第1精算装置200のみを上記の判定対象としてもよい。
ここで、顧客の動線について、図4〜6を参照して説明する。図4〜6は夫々、商品登録装置100、第1精算装置200および第2精算装置300のレイアウトの一例を示す図である。図4〜6では、店舗内に2台の商品登録装置100(100−1、100−2)と、4台の第1精算装置200(200−1〜200−4)と、4台の第2精算装置300(300−1〜300−4)とが設置されているとして説明を行う。
第1精算装置200−1および第1精算装置200−2はそれぞれ、顧客30−1の動線40−1に沿って商品登録装置100−1の近くに設置されている。第1精算装置200−3および第1精算装置200−4はそれぞれ、顧客30−2の動線40−2に沿って商品登録装置100−1の近くに設置されている。一方、第2精算装置(300−1〜300−4)は商品登録装置100−1および商品登録装置100−2から少し離れた場所に設置されている。このレイアウトによれば、商品登録装置100−1の最も近くにある第1精算装置200−1とその商品登録装置100−1との間の距離は、商品登録装置100−1の最も近くにある第2精算装置300−1とその商品登録装置100−1との間の距離よりも短くなっている。同様に、商品登録装置100−2の最も近くにある第1精算装置200−3とその商品登録装置100−2との間の距離は、商品登録装置100−2の最も近くに第2精算装置300−4とその商品登録装置100−2との間の距離よりも短くなっている。
第1精算装置200は、第1処理部110によってその第1精算装置200が送信された精算情報を取得する。そのため、可搬媒体から読み取る情報に基づいて精算情報を取得する第2精算装置300とは異なり、第1精算装置200は、可搬媒体から識別情報などを読み取ることなく、精算情報を取得できる。よって、第1精算装置200を利用する顧客は、精算装置に可搬媒体を読み取らせる必要がない。そのため、第1精算装置200の方が顧客による操作が簡便であると言える。このように操作が簡便な第1精算装置200を商品登録装置100の近くに設置することで、精算装置の扱いに不慣れな顧客(子供やお年寄りなど)に対して操作が簡便な精算装置を利用させつつ、商品登録装置100を操作する店員がこのような顧客のサポートを行えるなどの利点がある。
図4に示すようなレイアウトの場合、想定される顧客の動線は、動線40−1および動線40−2のようになる。よって、判定部130が判定対象とする顧客の動線付近の領域内の第1精算装置200は、動線が動線40−1の場合、第1精算装置200−1および第1精算装置200−2となる。
なお、商品登録装置100、第1精算装置200および第2精算装置300のレイアウトは、図4のレイアウトに限定されない。例えば図5に示すように、第1精算装置200と第2精算装置300の位置が図4の場合と逆であってもよい。また、図6に示すように、第1精算装置200および第2精算装置300の双方を顧客30の動線に沿って設置するレイアウトでもよい。
判定部130は、第1処理部110によって精算情報が送信される第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、判定結果を表示制御部140に供給する。また、判定部130は、第1処理部110によって精算情報が送信される第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えると判定した場合、判定結果を制御部150に供給する。
なお、判定部130は、各第1精算装置200に対し、定期的または不定期にメッセージなどを送ることで、各第1精算装置200の状態(使用中またはオフライン)を確認してもよい。判定部130が上記確認を行うタイミングは、例えば商品登録装置100による商品の登録が終了したタイミングであってもよい。また例えば判定部130は、商品登録装置100による商品の登録が開始される前や、店員から精算情報を処理させる精算装置を決定する旨の操作を受け付けたタイミングで確認してもよい。
(表示制御部140)
表示制御部140は、上述した第1の実施の形態における表示制御部14の一例である。表示制御部140は、判定部130が、第1精算装置200が精算情報に基づく処理を行えないと判定した場合、精算情報に対する処理を第1処理部110および第2処理部120のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を、第1表示部160に表示させる。具体的には、表示制御部140は、判定部130から、第1処理部110が精算情報を送信した第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えないことを示す判定結果を受け取る。そして、表示制御部140は、受け取った判定結果に基づいて、第1処理部110および第2処理部120のどちらに精算情報に対する処理を実行させるかを、例えば店員に選択させる選択画面を、第1表示部160に表示させる。
ここで、第1表示部160は、店員が視認可能な位置に設置された画面を含む表示装置であり、商品登録装置100に内蔵されてもよいし、商品登録装置100とは異なる表示装置であってもよい。
また、表示制御部140は、第1処理部110が精算情報を送信した第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えない場合に第1表示部160に表示される選択画面に対する選択が行われた際に、選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、第2表示部170に表示させる。ここで、第2表示部170は、顧客が視認可能な位置に設置された画面を含む表示装置であり、商品登録装置100に内蔵されてもよいし、商品登録装置100とは異なる表示装置であってもよい。
(制御部150)
制御部150は、上述した第1の実施の形態における制御部15の一例である。制御部150は、選択画面に対する選択結果に基づいて、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させるかまたは第2処理部120に実行させるかを制御する。具体的には、制御部150は、表示制御部140が第1表示部160に表示させた選択画面に対する、ユーザによる入力を受け付ける。そして、制御部150は、受け付けた入力が、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させることを示す場合、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させるよう制御する。また、制御部150は、受け付けた入力が、精算情報に対する処理を第2処理部120に実行させることを示す場合、精算情報に対する処理を第2処理部120に実行させるよう制御する。
また、制御部150は、判定部130から、第1処理部110によって精算情報が送信された第1精算装置200が該精算情報に基づく精算を行える場合、第1処理部110に精算情報に対する処理を実行させるよう制御する。
表示制御部140が第1表示部160に表示させる画面の一例および画面に対する選択の結果の処理について、図7および図8を用いて説明する。図7および図8は、第1表示部160に表示される画面の一例を示す図である。図7の選択画面70は、ボタン71およびボタン72を含む。ボタン71が押された場合、制御部150は第1処理部110に精算情報を処理させる。一方、ボタン72が押された場合、制御部150は第2処理部120に精算情報を処理させる。
なお、第1精算装置200が複数台ある場合にボタン71が押された場合、例えば第1処理部110は、例えば複数の第1精算装置200の中から1つの第1精算装置200を選択し、その第1精算装置200に対して精算情報を送信する。例えば第1処理部110は、顧客が購入する商品の登録を行った商品登録装置100に最も近い位置に設置されている第1精算装置200に対して精算情報を送信する。ここで、ある商品登録装置100に最も近い第1精算装置200を第1処理部110が把握する方法については、上述した通りである。
また、第1精算装置200が複数台ある場合にボタン71が押された場合、例えば第1処理部110は、複数の第1精算装置200から1つを選択する画面をさらに表示してもよい。この場合、制御部150は、その画面で選択された第1精算装置200に精算情報を送信する。
ここで、図7においてボタン72の名称が「発券」になっているが、この名称はあくまで例示であり、第2処理部120が行う処理は可搬媒体の出力(発券)に限定されない。ボタン71やボタン72の名称は、任意に設定することができる。例えば第1精算装置200の設置場所と第2精算装置300の設置場所に異なる名称が付けられている場合、ボタン71の名称とボタン72の名称をそれぞれ、第1精算装置200の設置場所と第2精算装置300の設置場所にしてもよい。
図8の選択画面80は、ボタン81およびボタン82−1〜82−3を含む。ボタン81は上述したボタン72と同様の機能を有する。ボタン82−1〜82−3は夫々、対応する第1精算装置200を指定するためのボタンである。例えばボタン82−1が押された場合、制御部150は、第1処理部110に精算情報を処理させる。具体的には、第1処理部110は、「精算装置1」という名称の第1精算装置200に、精算情報を送信する。
例えば店員は、第1精算装置200に精算情報を処理させる場合、選択画面80に表示されている各第1精算装置200に関する情報を見て、精算情報を処理させる第1精算装置200を決定する。図8では、各第1精算装置200について、(1)精算装置の状態(待機中や使用中など)、(2)待ち人数(精算装置に並んでいる顧客の人数)、直近の精算情報が送信された送信時刻、(3)直近の精算情報において精算対象として登録されている商品の個数、(4)精算処理における精算金額、(5)精算装置に対する入金の状態、および(6)現在精算装置を利用している顧客の属性を表示している。精算金額は、顧客が支払うべき金額を表す。入金の状態は、精算装置に対して現在何円入金されているか、または精算装置に対して投入すべき残りの代金を示す。顧客の属性は、顧客の年齢や特徴(動作の機敏さなど)を表す。
選択画面80に表示された各ボタンをユーザが押す方法は様々である。例えば選択画面80を表示するディスプレイがタッチパネルを有する場合、ユーザは各ボタンを指などで押す。また例えば、ユーザは、キーボードやマウスなどの各種入力デバイスを操作することで、各ボタンを押してもよい。
表示制御部140が第2表示部170に表示させる画面の一例について、図9および図10を用いて説明する。図9および図10は、第2表示部170に表示される画面の一例を示す図である。制御部150が、選択画面に対する入力(選択結果)を受け付けると、制御部150が受け付けた選択結果を表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140はこの選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、第2表示部170に表示させる。
具体的には、制御部150が受け付けた選択結果が、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させることを示す場合、表示制御部140は、例えば、図9に示すような精算情報に対する処理を行う第1処理部110で精算の処理を行うことを顧客に促す画面90を第2表示部170に表示させる。また、制御部150が受け付けた選択結果が、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させることを示し、且つ、どの精算装置に送信するかを第1処理部110が決定するまでの間、表示制御部140は、例えば、図10に示すような、顧客に待機をお願いする画面91を第2表示部170に表示させてもよい。
このように、表示制御部140が、選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を第2表示部170に表示させることにより、顧客が今後どのような動作を行えばよいかを把握することができる。
また、表示制御部140は、制御部150が受け付けた選択結果が、精算情報に対する処理を第2処理部120に実行させることを示す場合、例えば、第2精算装置300を用いた精算の方法を説明する画面を第2表示部170に表示させてもよい。また、表示制御部140は、受け付けた選択結果に応じて、広告等を第2表示部170に表示させてもよい。
次に、図11を参照して、本実施の形態に係る商品登録装置100の処理の流れについて説明する。図11は、本実施の形態に係る商品登録装置100の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
商品登録装置100が、商品を清算対象として登録し、精算情報を生成すると、図11に示す処理が実行される。まず、判定部130が、商品登録装置100の判定部130は、商品登録装置から受け取った精算情報を受信する、精算情報に基づいて精算を行う第1精算装置200が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する(ステップS111)。精算を行える場合(ステップS11にてYES)、処理はステップS114に進む。
精算を行えない場合(ステップS111にてNO)、表示制御部140が、精算情報に対する処理を第1処理部110および第2処理部120のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる。言い換えると、表示制御部140は、第1処理または第2処理のどちらを実行させるかを選択可能な選択画面を、第1表示部160に表示させる(ステップS112)。
選択画面において選択された結果である選択結果を制御部150が受け付け、受け付けた選択結果が第1処理の実行の場合(ステップS113にてYES)、またはステップS111にてYESの場合、制御部150は、精算情報に対する処理を第1処理部110に実行させるよう制御する。言い換えると、制御部150は、第1処理部110が、精算情報に対する第1処理を実行するように制御する(ステップS114)。そして、第1処理部110は、どの第1精算装置200に精算情報を送信するかを決定する(ステップS115)。そして、第1処理部110は、決定した第1精算装置200に精算情報を送信する(ステップS116)。
一方、選択画面において選択された結果である選択結果を制御部150が受け付け、受け付けた選択結果が第2処理の実行の場合(ステップS113にてNO)、制御部150は、精算情報に対する処理を第2処理部120に実行させるよう制御する。言い換えると、制御部150は、第2処理部120が、精算情報に対する第2処理を実行するように制御する(ステップS117)。そして、第2処理部120は、精算情報を可搬媒体に出力する(ステップS118)。
そして、表示制御部140は、選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、第2表示部170に表示させる(ステップS119)。
以上の処理により、ステップS116で、精算情報が送信された第1精算装置200は、該精算情報に対する精算の処理を行うことができる。また、ステップS118にて第2処理が行われることにより、第2精算装置300は、精算情報を可搬媒体から読み取ることができる。これにより、第2精算装置300は、読み取った精算情報に対する精算の処理を行うことができる。
これにより、例えば、第1精算装置200が精算情報に基づく処理をその時点では行えないと判定部130が判定した場合であっても、短時間で精算処理が終わる可能性が高い第1精算装置200が存在する場合には、この第1精算装置200に精算情報を送信することができる。したがって、本実施の形態に係る精算システム2によれば、上述した第1の実施の形態と同様に、精算装置がすべて埋まっている場合に、指定方式またはシート方式をユーザが選択することができる。
(変形例)
本実施の形態に係る変形例について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態における情報処理装置10の機能を商品登録装置100が有する構成について説明した。しかしながら、情報処理装置10の機能は商品登録装置100とは別のサーバ装置が有してもよい。なお、上述した第2の実施の形態において説明したブロックと同様の機能を有するブロックには同じ符号を付し、その説明を省略する。
図12は、本変形例に係る精算システム3の構成の一例を示すブロック図である。図12に示す通り、精算システム3は、商品登録装置101と、第1精算装置200と、第2精算装置300と、サーバ装置400とを含む。サーバ装置400は、商品登録装置101、第1精算装置200、および、第2精算装置300とそれぞれ通信可能に接続されている。
サーバ装置400は、第1処理部110と、第2処理部120と、判定部130と、表示制御部140と、制御部150とを含む。また、商品登録装置101は、第1表示部160と、第2表示部170と、受信部180とを含む。表示制御部140は、第1表示部160および第2表示部170に表示させる画面を含む信号を、商品登録装置101に送信する。そして、商品登録装置101の受信部180は、この信号を受信し、受信した信号に含まれる画面を、第1表示部160または第2表示部170に表示させる。
このように、精算システム3は、情報処理装置10の機能を有するサーバ装置400を含む構成であってもよい。また、情報処理装置10の機能の一部を商品登録装置101の内部に実装し、残りの機能をサーバ装置400の内部に実装する構成であってもよい。
図12に示す精算システム3の場合、商品登録装置101は、生成した精算情報をサーバ装置400へ送信してもよい。これにより、精算情報を受信したサーバ装置400は、サーバ装置400からアクセス可能な記憶装置に精算情報を記憶させる。また例えば、精算情報は、サーバ装置400によって生成されてもよい。この場合、例えばサーバ装置400は、商品登録装置101から、精算対象として登録された商品に関する情報を取得し、その情報を用いて精算情報を生成する。そして、サーバ装置400は、生成した精算情報をサーバ装置400からアクセス可能な記憶装置に記憶させてもよい。
また、サーバ装置400は、精算情報を、第1精算装置200や第2精算装置300からアクセス可能な記憶装置に記憶させてもよい。
例えば第1精算装置200や第2精算装置300は、精算情報を取得するために、精算情報のIDを示すリクエストをサーバ装置400へ送信してもよい。そして、サーバ装置400は、受信した精算情報のIDに関連付けられている精算情報を第1精算装置200や第2精算装置300へ送信する。
また、図12に示す精算システム3の場合、判定部130は、各第1精算装置200の状態の確認を、サーバ装置400を介して行ってもよい。この場合、サーバ装置400は、第1精算装置200の状態を監視していてもよい。
また、図12に示す精算システム3の場合、第2精算装置300は、サーバ装置400に対し、読み取った識別情報を示すリクエストを送信してもよい。サーバ装置400は、取得したリクエストに示されている識別情報に関連付けられている精算情報のIDを割り出し、この精算情報のIDによって特定される精算情報を第2精算装置300へ送信する。
このような構成であっても、本変形例に係る精算システム3は、上述した第2の実施の形態における精算システム2と同様の効果を奏することができる。
(ハードウェア構成について)
本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素の一部または全部は、例えば図13に示すようなコンピュータ900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。図13は、各装置の各構成要素を実現するコンピュータ900のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ900は、一例として、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)901
・ROM(Read Only Memory)902
・RAM(Random Access Memory)903
・RAM903にロードされるプログラム904
・プログラム904を格納する記憶装置905
・記録媒体906の読み書きを行うドライブ装置907
・通信ネットワーク909と接続する通信インタフェース908
・データの入出力を行う入出力インタフェース910
・各構成要素を接続するバス911
各実施形態における各装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム904をCPU901が取得して実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム904は、例えば、予め記憶装置905やRAM903に格納されており、必要に応じてCPU901が読み出す。なお、プログラム904は、通信ネットワーク909を介してCPU901に供給されてもよいし、予め記録媒体906に格納されており、ドライブ装置907が当該プログラムを読み出してCPU901に供給してもよい。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個のコンピュータ900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータ900とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、その他の汎用または専用の回路、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
各装置の各構成要素の一部または全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
各装置の各構成要素の一部または全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、上記各実施の形態にのみ本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者が上記各実施の形態の修正や代用を行い、種々の変更を施した形態を構築することが可能である。
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報を、精算装置に送信する第1処理手段と、
前記精算情報を可搬媒体に出力する第2処理手段と、
前記第1処理手段が前記精算情報を送信した前記精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が、前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段および前記第2処理手段のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる表示制御手段と、
前記選択画面に対する選択結果に基づいて、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段に実行させるかまたは前記第2処理手段に実行させるかを制御する制御手段と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記表示制御手段は、前記選択画面を表示した表示装置とは異なる表示装置であって顧客が視認可能な表示装置に、前記選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、前記選択画面に対する選択がおこなわれた際に表示させる、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記第1処理手段は、前記判定手段が前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合に表示される前記選択画面において、前記第1処理手段に実行させることが選択された場合、前記精算装置の属性に基づいて、前記精算情報を送信する前記精算装置を決定し、
前記表示制御手段は、前記決定した精算装置を示す情報を、前記選択画面を表示した表示装置に表示させる、
ことを特徴とする付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
商品登録装置と、精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報に基づいて精算を行う精算装置とを含み、
前記商品登録装置は、
前記精算情報を前記精算装置に送信する第1処理手段と、
前記精算情報を可搬媒体に出力する第2処理手段と、
前記第1処理手段が前記精算情報を送信した前記精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が、前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段および前記第2処理手段のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる表示制御手段と、
前記選択画面に対する選択結果に基づいて、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段に実行させるかまたは前記第2処理手段に実行させるかを制御する制御手段と、を備える
ことを特徴とする精算システム。
(付記5)
前記商品登録装置は、前記選択画面を店員に対して視認可能に表示する第1表示手段と、前記選択画面とは異なる画面を顧客に対して視認可能に表示する第2表示手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記第2表示手段に、前記選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、前記選択画面に対する選択がおこなわれた際に、表示させる、
ことを特徴とする付記4に記載の精算システム。
(付記6)
商品登録装置と、精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報に基づいて精算を行う精算装置と、前記商品登録装置および前記精算装置と通信を行うサーバ装置とを含み、
前記サーバ装置は、
前記精算情報を前記精算装置に送信する第1処理手段と、
前記精算情報を可搬媒体に出力する第2処理手段と、
前記第1処理手段が前記精算情報を送信した前記精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が、前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段および前記第2処理手段のどちらに実行させるかを選択可能な選択画面を表示させる表示制御手段と、
前記選択画面に対する選択結果に基づいて、前記精算情報に対する処理を前記第1処理手段に実行させるかまたは前記第2処理手段に実行させるかを制御する制御手段と、を備える
ことを特徴とする精算システム。
(付記7)
前記商品登録装置は、前記選択画面を店員に対して視認可能に表示する第1表示手段と、前記選択画面とは異なる画面を顧客に対して視認可能に表示する第2表示手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記第2表示手段に、前記選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、前記選択画面に対する選択がおこなわれた際に、表示させる、
ことを特徴とする付記6に記載の精算システム。
(付記8)
精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報を受信した精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定し、
前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、前記精算情報を精算装置に送信する第1処理、または、前記精算情報を可搬媒体に出力する第2処理のどちらを実行するかを選択させる選択画面を表示させ、
前記選択画面に対する選択結果に基づいて、前記精算情報に対する前記第1処理を実行するか、または、前記第2処理を実行するかを制御する
ことを特徴とする制御方法。
(付記9)
前記選択画面を表示した表示装置とは異なる表示装置であって顧客が視認可能な表示装置に、前記選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、前記選択画面に対する選択がおこなわれた際に、表示させる、
ことを特徴とする付記8に記載の制御方法。
(付記10)
精算対象として登録された商品の精算処理に関する精算情報を、精算装置に送信する第1処理と、
前記精算情報を可搬媒体に出力する第2処理と、
前記第1処理によって前記精算情報を送信した前記精算装置が、該精算情報に基づく精算を行えるか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理によって前記精算情報に基づく精算を行えないと判定した場合、前記精算情報に対して、前記第1処理および前記第2処理のどちらを実行するかを選択させる選択画面を表示させる表示制御処理と、
前記選択画面に対する選択結果に基づいて、前記精算情報に対する前記第1処理を実行するか、または、前記第2処理を実行するかを制御する制御処理と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とするプログラム。
(付記11)
前記表示制御処理は、前記選択画面を表示した表示装置とは異なる表示装置であって顧客が視認可能な表示装置に、前記選択結果に応じた情報を含む顧客用画面を、前記選択画面に対する選択がおこなわれた際に、表示させる、
ことを特徴とする付記10に記載のプログラム。