(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる放送通信連携システムの構成を示すブロック図である。図1に示される放送通信連携システムでは、電波塔190と、放送送出サーバ151と、データ配信サーバ152と、を備えている。さらに、放送通信連携システムでは、データ配信サーバ152が接続されている公衆ネットワーク180の先に家庭のネットワークが存在する。
そして、家庭のネットワークは、ルータ111等に基づいたローカルエリアネットワークとして構築されている。このローカルエリアネットワークでは、ルータ111と、テレビジョン受信機100と、第1の携帯情報端末101と、第2の携帯情報端末102と、を備えており、ルータ111を介して公衆ネットワーク180と接続されている。なお、本実施形態において携帯情報端末を2台提示しているが、これは複数台の携帯情報端末でも実施可能であることを示すもので、一般に本実施形態は1台以上の携帯情報端末で実施可能である。
テレビジョン受信機100は、電波塔190から送出された放送信号を受信し、当該放送信号に含まれている映像を表示する機能を有する。さらに、テレビジョン受信機100は、公衆ネットワーク180を介して受信した情報を表示するためのブラウザを備えている。本実施形態は、電子機器として、携帯情報端末を用いられた例について説明するが、他の装置であっても良い。
携帯情報端末101、102は、タッチパネル画面等で操作できる端末であり、テレビジョン受信機100や、ルータ111を経由した公衆ネットワーク180との通信機能を有する。
放送送出サーバ151は、電波塔190を用いて、放送信号を送出する制御を行う。送出される放送信号には、通常のテレビ番組の他に、テレビ番組に応じて、データ配信サーバ152が配信するデータ通信と連携するためのアプリケーションを実行するための追加情報が含まれている場合がある。
本実施形態において、追加情報に基づいて実行されるアプリケーションは、公衆回線180や放送信号から提供されるものであり、例えば、Java(登録商標)Script(登録商標)等のスクリプト(プログラム)を含むことが考えられる。携帯情報端末101、102やテレビジョン受信機100は、当該アプリケーションを読み込むことで、様々なコンテンツを表示することが可能となる。当該コンテンツとしては、例えば、テキスト、静止画、及び動画のうちいずれか一つ以上が考えられる。
ところで、家庭内に、テレビジョン受信機100と、携帯情報端末101、102と、を備えることで、従来とはテレビの視聴スタイルが変化する傾向にある。例えば、テレビジョン受信機100で表示されている番組を視聴しながら、携帯情報端末101、102を操作することが考えられる。
このため番組を提供している放送局も、第2の画面として、携帯情報端末に着目している。例えば、携帯情報端末を、番組の補完、番組の価値を増加させるためのデバイスとしての利用方法を検討している。
このような利用方法として“ハイブリッドキャスト(登録商標)”を用いたサービスが実施されている。ハイブリッドキャストでは、テレビジョン受信機100が、放送信号に含まれている追加情報に従って、サービス事業者(例えば放送局)が提供するデータ配信サーバ152にアクセスして、当該データ配信サーバ152からアプリケーションを受信し、実行することで、放送信号で提供されるテレビ番組と、アプリケーションが提示するコンテンツとによる連携動作を実現できる。
このためにテレビジョン受信機100は、当該連携動作に対応したプラットフォームを備えている必要がある。本実施形態のテレビジョン受信機100は、当該連携動作に対応したブラウザを備えている。
これにより、テレビジョン受信機100は、例えば、テレビ番組の映像131上に、アプリケーションが提示するコンテンツ132を重畳して表示できる。
そして、テレビジョン受信機100のブラウザが、携帯情報端末101、102と連携するためのAPIを備えている場合に、携帯情報端末101、102と、テレビジョン受信機100と、の連携動作が可能となる。
例えば、テレビジョン受信機100のブラウザの連携用APIは、携帯情報端末101、102に対して、携帯情報端末用アプリケーションの提供先を認識させることができる。これにより、携帯情報端末101、102は、携帯情報端末用アプリケーションの提供先(例えば、データ配信サーバ152)にアクセスして、当該アプリケーションを受信し、実行することで、テレビジョン受信機100で表示されているテレビ番組等と連携動作するコンテンツを表示できる。
しかしながら、放送信号で送出される番組全てが、ハイブリッドキャストのような、放送と通信とを連携動作させることが可能な番組ではない。このため、テレビジョン受信機100は、放送と通信とを連携動作させることが可能な番組の放送信号を受信している場合に、搭載されているブラウザを、ハイブリッドキャストによる放送と通信とを融合させたサービスに対応するブラウザモード(以下、放送通信連携モードと称す)で起動させることとした。
換言すれば、携帯情報端末101、102が、テレビジョン受信機100との間で連携動作をする場合には、テレビジョン受信機100のブラウザが放送通信連携モードで動作しているか否かを確認する必要がある。そこで、本実施形態では、携帯情報端末101、102は、テレビジョン受信機100のブラウザにおける現在のブラウザモードを認識し、連携動作が可能か否かを判定することとした。
次に、家庭のネットワーク内に設けられた構成について説明する。本実施形態では、家庭のネットワーク内に、テレビジョン受信機100及び携帯情報端末101、102が設けられている。なお、本実施形態では、テレビジョン受信機100及び携帯情報端末101、102の間で、データを送受信するために必要なローカルエリアネットワークのコネクションは既に確立しているものとする。
図2は、本実施形態にかかるテレビジョン受信機100のハードウェア構成を示した図である。図2に示されるようにテレビジョン受信機100は、CPU201と、記憶部202と、リモコン受信部203と、チューナ部204と、デマルチプレクサ部205と、デコード部206と、ネットワーク通信部207と、ブラウザ部208と、表示部209と、を備える。
記憶部202は、プログラムを含め、様々なデータを記憶する。CPU201は、様々な計算や処理を行うほか、記憶部202に記憶されているプログラムを実行する。
リモコン受信部203は、(図示しない)リモートコントローラから、(図示しない)赤外線受光部を介して、赤外線による操作情報を受信する。そして、CPU201が、受信した操作情報に基づいて、テレビジョン受信機100の各部に対する各々の制御を行う。
チューナ部204は、リモコン受信部203が受信した操作情報に基づいて、所望のチャネルの選局を受け付け、選局された放送信号を(図示しない)アンテナを介して受信する。そして、チューナ部204は、受信した放送信号をデマルチプレクサ部205に出力する。
デマルチプレクサ部205は、チューナ部204が受信した放送信号に対して、当該放送信号に関するコンテンツ情報と、暗号化された動画データと、に分離する。なお、放送信号が、放送と通信とを融合させたサービスに対応している場合に、分離されたコンテンツ情報に、テレビ番組と連携動作するアプリケーションを実行するための追加情報(例えば、アプリケーションを受信するためのURL)が含まれている。
デコード部206は、暗号化された動画データをデコードする。分離されたコンテンツ情報と、デコードされた動画データは表示部209に出力される。
ネットワーク通信部207は、ルータ111を介して、データ配信サーバ152との間でデータを送受信する。さらには、ネットワーク通信部207は、無線及び/又は有線による通信回線を用い、ルータ111を介して、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102との間でデータを送受信する。
例えば、デマルチプレクサ部205で分離されたコンテンツ情報に、テレビ番組と連携動作するアプリケーションを実行するための追加情報が含まれていた場合に、ネットワーク通信部207が、当該追加情報に基づいて特定されたURL(例えば、データ配信サーバ152のURL)から、現在放送しているテレビ番組に対応するアプリケーションを受信する。
ブラウザ部208は、連携用API211を備え、受信したアプリケーションや、テレビ番組など様々なコンテンツを表示部209に表示可能とする。ブラウザ部208は、放送信号に通信経由のデータと連携するための追加情報が含まれている場合に、放送通信連携モードで起動する。放送通信連携モードで起動することで、ブラウザ部208は、ハイブリッドキャストとして提供されるデータ(アプリケーション)を読み込み、ならびに実行可能な状態となる。ブラウザ部208は、実行可能なコンテンツの種類に応じて、放送通信連携モード以外のブラウザモードも備えている。例えば、ブラウザ部208は、公衆ネットワーク180を介して配信するサービス事業者のコンテンツに対応するブラウザモード等も有する。
ブラウザ部208は、放送通信連携モードで起動した場合に、データ配信サーバ152から受信したアプリケーションを実行することで、テレビ番組と連携が可能となる。
連携用API211は、家庭内のネットワークを介して接続された携帯情報端末(例えば、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102)と、アプリケーションを連携動作させるためのAPIとする。本実施形態にかかる連携用API211は、ブラウザ部208が読み込んだアプリケーションによって、携帯情報端末(例えば、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102)が実行すべきアプリケーションが格納されたURLを送信するため、あるいはブラウザ部208で動作するアプリケーションと、携帯情報端末(例えば、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102)との間においてデータ交換を行う等のために利用される。これにより、テレビジョン受信機100と、携帯情報端末(例えば、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102)との間でテレビ番組等に基づく連携動作を実現できる。なお、URLを受け渡すのではなく、URLから取得したアプリケーションを直接携帯情報端末(例えば、第1の携帯情報端末101、第2の携帯情報端末102)に受け渡しても良い。
表示部209は、液晶表示パネル等で構成されており、デコード部206によりデコードされた動画データや、ブラウザ部208により処理されたアプリケーションを表示する。
図3は、本実施形態にかかる携帯情報端末101、102のハードウェア構成を示した図である。図3に示されるように携帯情報端末101、102は、CPU301と、記憶部302と、ユーザインターフェース部303と、デマルチプレクサ部304と、デコード部305と、ネットワーク通信部306と、アプリケーションエンジン部307と、表示部308と、を備える構成とする。携帯情報端末101、102は、例えば、タブレット端末や、スマートフォン等とするが、表示部を備えた携帯可能な電子機器であれば良い。
記憶部302は、コンパニオンアプリケーション311などのプログラムを含め、様々なデータを記憶する。CPU301は、様々な計算や処理を行うほか、記憶部302に記憶されているプログラムを実行する。
デマルチプレクサ部304は、公衆ネットワーク180を介して受信した情報に対して、コンテンツ情報と、動画データと、に分離する。デコード部305は、動画データをデコードする。動画データが暗号化されていれば復号処理を行った後にデコードを実施する。分離されたコンテンツ情報と、デコードされた動画データは表示部308に出力される。
ネットワーク通信部306は、ルータ111を通じて、公衆ネットワーク180を介した他の通信装置(例えば、データ配信サーバ152)との間でデータを送受信する。さらには、ネットワーク通信部306は、ルータ111を介して、テレビジョン受信機100との間でデータを送受信する。
アプリケーションエンジン部307は、アプリケーションを読み込み、読み込んだアプリケーションに基づいた制御及び表示を行う。本実施形態にかかるアプリケーションエンジン部307は、ネットワーク通信部306を介して、テレビジョン受信機100の連携用API211と連携し、連携用API211から受け渡されたURLをもとに、アプリケーションを受信し、受信したアプリケーションに従って制御及び表示を行う。本実施形態にかかるアプリケーションエンジン部307としては、例えばHTMLファイルやXMLファイルを処理可能なブラウザ等を用いても良い。
表示部308は、液晶表示パネル等で構成されており、アプリケーションエンジン部307により処理されたアプリケーションを表示する。
ユーザインターフェース部303は、表示部308の表面に貼られたタッチセンサーフィルムにより構成され、表示部308に接触した位置座標をユーザの操作情報として取得する。さらに具体的には、タッチセンサーフィルムにはX軸方向、及びY軸方向にセンサーが並んでおり、利用者が手や指、又は携帯端末等で画面に接触した場合に、タッチセンサーフィルムがこれらの接触を検出して、接触した位置座標を含めた検出信号を、操作情報として、CPU301に出力する。なお、実際に接触することに制限するものではなく、表示部308に物体がほぼ接触した状態を、接触とみなしてもよい。
本実施形態のCPU301は、ユーザからの操作に従って、記憶部302に記憶されたコンパニオンアプリケーション311を実行する。本実施形態のコンパニオンアプリケーション311は、テレビジョン受信機100を操作するための機能に加えて、ハイブリッドキャスト関連機能を実装したアプリケーションとする。また、アプリケーションエンジン部307と一体となった動作が行われる。
そして、CPU301がコンパニオンアプリケーション311を実行することで各種構成が展開される。図4は、本実施形態にかかる携帯情報端末101、102で実行されるコンパニオンアプリケーション311のソフトウェア構成例を示した図である。図4に示されるように、コンパニオンアプリケーション311を実行することで、送信制御部401と、受信制御部402と、表示制御部403と、通知部404と、受付部405と、を実現する。
表示制御部403は、テレビジョン受信機100を操作するための操作画面を、表示部308に表示する。
受付部405は、ユーザインターフェース部303を介して、ユーザからコンパニオンアプリケーション311に対して行われた操作を受け付ける。
送信制御部401は、テレビジョン受信機100のブラウザ部208の現在のブラウザモードの確認要求を、ネットワーク通信部306を介してテレビジョン受信機100に送信する。なお、確認要求は定期的に行っても良いし、当該コンパニオンアプリケーション311でチャンネルの切り替え操作等が行われる毎に行っても良い。
受信制御部402は、送信した確認要求に対応するレスポンスを、ネットワーク通信部306を介してテレビジョン受信機100から受信する。
通知部404は、確認要求に対応するレスポンスで、テレビジョン受信機100のブラウザ部208が、放送通信連携モード(換言すれば、ハイブリッドキャストによる放送と通信とを融合させたサービスに対応するブラウザモード)で実行されていることを確認した場合に、テレビジョン受信機100と連携可能である旨を通知する。
図5は、携帯情報端末101、102に表示される画面の第1の遷移例を示した図である。図5の(A)に示されるように、コンパニオンアプリケーション311を実行することで、表示制御部403は、表示部308に、主にテレビジョン受信機100を操作できる操作画面を表示する。当該操作画面では、テレビジョン受信機100を操作するためのボタンの他に、テレビジョン受信機100と連携動作するための端末連携機能ボタン501が設けられている。しかしながら、当該端末連携機能ボタン501は、図5の(A)に示されるように、テレビジョン受信機100が、放送と通信とを融合させたサービスに対応する放送信号を受信していない場合、グレイアウト表示や、非表示制御が行われる。
そして、受信制御部402が、テレビジョン受信機100から受信したブラウザモードが、放送通信連携モードの場合、通知部404が、ユーザに対して連携動作に対応している可能性がある旨を通知する。本実施形態では、図5の(B)に示されるように、通知部404が、表示制御部403を制御して、端末連携機能ボタン502を選択可能に表示したり、当該ボタンの色を異ならせたり、当該ボタンの色を点滅させたりすることで、ユーザに対して通知を行う。
なお、本実施形態は、通知の手法を制限するものではなく、例えば、通知部404が、携帯情報端末101、102をバイブレーションさせることで通知を行ったり、音を出力したり、画像を表示したりしてもよい。また、これらの通知手法に限らず、携帯情報端末101、102の利用者の感覚に訴えるものであれば良い。
図6は、携帯情報端末101、102に表示される画面の第2の遷移例を示した図である。図6の(A)に示される例では、表示制御部403が、すでに端末連携機能ボタン601を選択可能に表示されているものとする。この場合に、受付部405が、ユーザインターフェース部303を介して、当該端末連携機能ボタン601の押下が行われた場合に、画面の遷移が行われる。
つまり、携帯情報端末101、102の送信制御部401が、ネットワーク通信部306を介して、テレビジョン受信機100に対して、連携動作を行うためのアプリケーションに関する情報の送信要求を送信する。テレビジョン受信機100が当該送信要求を受け付けた場合に、放送通信連携モードで起動しているブラウザ部208が、携帯情報端末101、102と連携するための処理を行う。例えば、携帯情報端末101、102で実行可能なアプリケーションのURLを、連携用API211を介して保持している場合には、ネットワーク通信部207を制御して、当該URLを携帯情報端末101、102に送信する。
そして、携帯情報端末101、102は、受信制御部402が、アプリケーションの取得先URLを受信した場合に、アプリケーションエンジン部307を呼び出して、当該URLにアクセスするように制御する。これにより、アプリケーションエンジン部307は、ネットワーク通信部306を介して、当該URLにアクセスしてアプリケーションを受信し、当該アプリケーションを実行する。
図6の(B)には、アプリケーションを実行した後に携帯情報端末101、102に表示される画面例が示されている。図6の(B)に示されるように、アプリケーションエンジン部307が、テレビジョン受信機100から受信したURLに格納されたアプリケーションを実行することで、テレビジョン受信機100が表示している画面(例えば、ハイブリッドキャストによるテレビ番組とアプリケーション)と連携したコンテンツの表示を実現できる。
次に、本実施形態にかかるテレビジョン受信機100及び携帯情報端末101における、端末連携ボタンの表示制御に関する処理について説明する。図7は、本実施形態にかかるテレビジョン受信機100及び携帯情報端末101における上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、図7では、携帯情報端末101の場合について説明するが、携帯情報端末102も同様の処理を行うため、説明を省略する。
携帯情報端末101において、コンパニオンアプリケーション311が実行された場合に、コンパニオンアプリケーション311の表示制御部403が、テレビジョン受信機100の操作画面の表示制御を行う(ステップS751)。図7に示す例では、端末連携機能ボタン501は、まず非表示とする。
次に、受付部405が、チャンネルの切り替え操作等を実施したか否かを判定する(ステップS752)。実施していない場合(ステップS752:No)、再びステップS752から処理を行う。
一方、受付部405が、チャンネルの切り替え操作等を実施したと判定した場合(ステップS752:Yes)、送信制御部401が、現在のブラウザモードの確認要求を、テレビジョン受信機100に送信する(ステップS753)。
そして、テレビジョン受信機100のネットワーク通信部207は、携帯情報端末101から、現在のブラウザモードの確認要求を受信する(ステップS701)。CPU201で動作している制御部は、当該確認要求に従って、ブラウザ部208に問い合わせて、現在のブラウザモードを取得する(ステップS702)。そして、ネットワーク通信部207が、現在のブラウザモードを、携帯情報端末101に送信する(ステップS703)。
そして、受信制御部402が、テレビジョン受信機100から、現在のブラウザモードを受信する(ステップS754)。そして、通知部404が、受信したブラウザモードに基づいて、テレビジョン受信機100のブラウザ部208が放送通信連携モードで動作中であるか否かを判定する(ステップS755)。そして、放送通信連携モードで動作中ではないと判定した場合(ステップS755:No)、通知部404は特に通知を行わず、表示制御部403が端末連携機能ボタンを非表示にする制御を行った後(ステップS756)、ステップS752から処理を開始する。
一方、通知部404が、テレビジョン受信機100のブラウザ部208が放送通信連携モードで動作中であると判定した場合(ステップS755:Yes)、表示制御部403が、端末連携機能ボタンを表示して、ユーザに対して連携動作に対応している可能性がある旨を通知する(ステップS757)。
その後、受付部405が、端末連携機能ボタンの押下がなされたか否かを判定する(ステップS758)。押下がなされなかったと判定した場合(ステップS758:No)、再びステップS752から処理を行う。ただし、図示しないが、ステップS752のNoのループ処理を繰り返している場合であっても放送通信連携モードが有効であれば継続して端末連携機能ボタンは有効であり、押下するとステップS758におけるYes判定と同様の遷移を行う。
一方、受付部405が、端末連携機能ボタンの押下を受け付けたと判定した場合(ステップS758:Yes)、アプリケーションエンジン部307が実行される(ステップS759)。
上述した処理手順により、テレビジョン受信機100のブラウザモードに応じて、携帯情報端末101が連携可能であるか否かをユーザに認識させることができる。
なお、本実施形態は、コンパニオンアプリケーション311として、テレビジョン受信機100と連携するための機能を、テレビジョン受信機100を操作するためのアプリケーションに追加した例について説明したが、テレビジョン受信機100と連携するための機能を、テレビジョン受信機100を操作するためのアプリケーション以外に搭載しても良い。なお、本実施形態は、ブラウザ部208が読み込み可能な所定の種類のデータとして、ハイブリッドキャストとして提供されるデータを例に説明したが、他の種類のデータであっても良い。
(第1の実施形態の変形例1)
第1の実施形態では、携帯情報端末101、102が、テレビジョン受信機100のブラウザモードが放送通信連携モードであるか否かに基づいて、ユーザに通知を行う例について説明した。しかしながら、ブラウザモードが放送通信連携モードであるか否かに基づいて通知を行うことに制限するものではない。変形例では、他のブラウザモードに従って通知を行う例について説明する。
本変形例では、携帯情報端末101、102の受信制御部402が、テレビジョン受信機100のブラウザ部208が所定のサービス事業者用のブラウザモードであることをテレビジョン受信機100から受信する。所定のサービス事業者用のブラウザモードとは、例えば、ブラウザ部208が、所定のサービス事業者が公衆ネットワーク180を介して提供しているコンテンツを表示するためのモードで起動していることを意味する。
そして、通知部404が、ブラウザ部208が所定のサービス事業者用のブラウザモードであることを認識した場合に、当該ブラウザモードであることが認識できるような通知を行う。例えば、ユーザに対して、当該ブラウザモードに対応する表示、音楽等による通知を行っても良いし、当該所定のサービス事業者が携帯情報端末101、102向けのアプリケーションを提供している場合に、当該アプリケーションを起動させてもよい。このように通知は、サービスやプログラムに対して行っても良い。
(第1の実施形態の変形例2)
第1の実施形態では、携帯情報端末101、102は、ブラウザ部208が放送と通信とを融合させたサービスに対応するように起動しているか否かを、ブラウザ部208のブラウザモードに基づいて判定する例について説明した。しかしながら、上述した実施形態は、当該判定をブラウザモードに基づくものに制限するものではない。変形例としては、ブラウザモードではなく、テレビジョン受信機100で、ハイブリッドキャスト等のサービスに対応したAPIが利用可能か否かに基づいて判定しても良い。つまり、当該APIを現在利用可能であれば、APIが利用される可能性がある放送信号を受信していることを意味する。つまり、APIが利用可能か否かを確認することで、テレビジョン受信機100がハイブリッドキャスト等のサービスに対応している放送信号を受信しているか確認できる。
変形例では、携帯情報端末101、102は、テレビジョン受信機100に対して、ブラウザ部208で、ハイブリッドキャストで用いられるAPI(例えば、連携用API211)が現在利用可能か否かの確認要求を送信する。そして、テレビジョン受信機100が、当該APIが現在利用可能か否かを示す情報を、携帯情報端末101、102に送信する。そして、携帯情報端末101、102の通知部404は、当該情報に基づいて、端末連携機能ボタンの表示、非表示を切り替える等の通知を行う。
(第2の実施形態)
第1の実施形態や変形例では、ブラウザモードやAPIに基づいて、テレビジョン受信機100が、ハイブリッドキャスト等のサービスに対応しているか否かを判定し、通知を行う例について説明した。しかしながら、当該サービスは、放送信号と通信とを連携動作させるものではあるが、必ずしも携帯情報端末101、102に連携動作を要求するものではない。つまり、携帯情報端末101、102が、アプリケーションエンジン部307を呼び出しても、連携動作しない可能性もある。
そこで、第2の実施形態では、テレビジョン受信機100に対して、携帯情報端末101、102で実行可能なアプリケーションが存在するか否かを確認する手法について説明する。
本実施形態では、携帯情報端末101、102で実行可能なアプリケーションが存在するか否かを確認する手法として、テレビジョン受信機100が、携帯情報端末101、102用のアプリケーションの取得先となるURLを保持しているか否かで確認する。
本実施形態のテレビジョン受信機100は、放送信号に含まれている追加情報に従って、サービス事業者のデータ配信サーバ152にアクセスして、当該データ配信サーバ152からアプリケーションを受信して、実行した後、当該アプリケーションは連携用API211のsetURLForCompanionDevice()を呼び出す。これにより、テレビジョン受信機100は、サービス事業者(例えば放送局)が、携帯情報端末101、102用のアプリケーションを用意している場合には、携帯情報端末101、102で実行するアプリケーションのためのURLを取得できる。そしてテレビジョン受信機100は、取得したURLを、連携用API211を介して保持する。これによりテレビジョン受信機100は、当該URLを、携帯情報端末101、102から取得可能な状態にセットすることができる。なお、本実施形態は、携帯情報端末101、102で実行するアプリケーションのためのURLの取得手法の一例を示したものであり、周知の手法を問わず、どのような取得手法を用いても良い。同様に、上記のAPI名も一例として表したものである。
本実施形態の携帯情報端末101、102の送信制御部401は、定期的に、テレビジョン受信機100に対して、アプリケーションの取得先であるURLが有るか否かのポーリングを行う。
受信制御部402は、送信制御部401のポーリングの結果として、テレビジョン受信機100から、URLを受信する。当該URLは、テレビジョン受信機100が受信している放送信号で放送されているテレビ番組と連携動作するアプリケーションの取得先とする。
そして、通知部404は、受信制御部402がURLを受信した場合に、当該URLを受信したことをユーザに通知する。本実施形態の通知部404は、端末連携機能ボタンを非表示から表示に切り替えることで、ユーザに対して通知を行う。なお、本実施形態の通知は、このような手法に制限するものではなく、例えば表示や音の出力、又はバイブレーションなど、ユーザの感覚に訴える通知であればよい。
そして、受付部405は、通知部404が通知を行った後、操作画面の端末連携ボタンの押下により、操作画面からアプリケーションに表示を切り替えるための操作を受け付ける。本実施の形態においては、受付部405が切り替えるための操作を受け付けた場合に、表示制御部403が、操作画面からアプリケーションエンジン部307(例えば、ブラウザ)の画面に遷移させ、当該アプリケーションエンジン部307(例えば、ブラウザ)
の画面上に、当該アプリケーションを表示する。
次に、本実施形態にかかるテレビジョン受信機100における、携帯情報端末101、102と連携するためにURLを送信するまでの処理について説明する。図8は、本実施形態にかかるテレビジョン受信機100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、テレビジョン受信機100のチューナ部204は、(図示しない)アンテナを介して、放送信号を受信する(ステップS801)。
そして、テレビジョン受信機100は、デマルチプレクサ部205が、放送信号から分離した情報に、放送と通信とを連携させる(換言すれば、放送通信連携機能の)ための追加情報が含まれているか否かを判定する(ステップS802)。追加情報が含まれていないと判定した場合(ステップS802:No)、処理を終了する。一方、放送と通信とを連携させるための追加情報が含まれていると判定した場合(ステップS802:Yes)、ブラウザ部208を放送通信連携モードで起動する(ステップS803)。
そして、放送通信連携モードで起動したブラウザ部208は、当該追加情報に含まれているURLにアクセスして、放送と通信とを融合させたサービス用のアプリケーションを読み込み、表示する(ステップS804)。また、当該アプリケーションは、放送信号に含まれている動画データに重畳表示されても良い。
そして、ブラウザ部208は、連携用API211のsetURLForCompanionDevice()を呼び出す(ステップS805)。これにより、携帯情報端末101、102で実行するアプリケーションのためのURLを取得する。
そして、テレビジョン受信機100は、携帯情報端末101、102用のURLを保持する(ステップS806)。
ネットワーク通信部207は、携帯情報端末101、102からポーリングがあるか否かを判定する。ポーリングがない場合は、そのまま待機し、再びステップS807の処理を繰り返す。
一方、ネットワーク通信部207は、携帯情報端末101、102からポーリングがあったと判定した場合(ステップS807:Yes)、保持していたURLを、携帯情報端末101、102に送信する(ステップS808)。
テレビジョン受信機100が上述した処理を行うことで、携帯情報端末101、102からポーリングがあった場合に、URLを受け渡すことができる。
次に、本実施形態にかかる携帯情報端末101における、テレビジョン受信機100と連携するための処理について説明する。図9は、本実施形態にかかる携帯情報端末101における上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、図9では、携帯情報端末101の場合について説明するが、携帯情報端末102も同様の処理を行うため、説明を省略する。
まず、携帯情報端末101では、コンパニオンアプリケーション311を起動する(ステップS901)。そして、コンパニオンアプリケーション311の表示制御部403は、テレビジョン受信機100の操作画面の表示制御を行う(ステップS902)。
そして、コンパニオンアプリケーション311の送信制御部401は、定期的にテレビジョン受信機100に対して、携帯情報端末101用のアプリケーションを取得するためのURLを保持しているか否かを問い合わせるためのポーリングを行う(ステップS903)。
そして、受信制御部402は、ポーリングに対応するレスポンスを、テレビジョン受信機100から受信する(ステップS904)。そして、通知部404は、取得先が有効なURLを取得したか否かを判定する(ステップS905)。取得できなかったと判定した場合(ステップS905:No)、通知部404は、表示制御部403を制御して端末連携機能ボタンを非表示にして、ユーザに連携できない旨を通知する(ステップS906)。その後、再びステップS903から処理を行う。
一方、通知部404は、有効なURLを取得できたと判定した場合(ステップS905:Yes)、通知部404は、表示制御部403を制御して端末連携機能ボタンを表示して、ユーザに連携可能である旨を通知する(ステップS907)。
その後、受付部405が、端末連携機能ボタンの押下がなされたか否かを判定する(ステップS908)。押下がなされなかったと判定した場合(ステップS908:No)、再びステップS903から処理を行う。ただし、図示しないが、ステップS903であっても放送通信連携モードが有効であれば継続して端末連携機能ボタンは有効であり、押下するとステップS908におけるYes判定と同様の遷移を行う。
一方、受付部405が、端末連携機能ボタンの押下を受け付けたと判定した場合(ステップS908:Yes)、アプリケーションエンジン部307を実行すると共に、URLからテレビ番組と連携動作するアプリケーションを読み込んで、アプリケーションに従った表示を行う(ステップS909)。
上述した処理手順により、テレビジョン受信機100に格納されているURLに応じて、携帯情報端末101、102が連携可能であるか否かをユーザに認識させることができる。
なお、受信制御部402がURLを受信した後も、送信制御部401が継続してポーリングを行っても良い。そして、受信制御部402が、前回と異なるURLを受信した場合に、通知部404は、前回と異なるURLであることが、ユーザが認識できるように通知を行う。
本実施形態では、携帯情報端末101、102からテレビジョン受信機100に対して、ポーリングを用いてURLの問合せを行う例について説明したが、携帯情報端末101、102から問い合わせることに制限するものではなく、テレビジョン受信機100から、コネクションが確立している携帯情報端末101、102に対して、URLのプッシュ通知を行っても良い。例えば、テレビジョン受信機100が、setURLForCompanionDevice()の呼び出しを受けて、携帯情報端末101、102用のアプリケーションのURLを取得した場合に、携帯情報端末101、102に対して当該URLのプッシュ通知を行うことが考えられる。
また、本実施形態は、URLを取得した場合に限り、通知を行う例について説明したが、第1の実施形態のブラウザモードと組み合わせても良い。例えば、第1の実施形態のブラウザモードが所定のブラウザモードの場合に、端末連携ボタンを表示するよう制御した上で、URLを取得した場合に、さらに端末連携ボタンを点滅させると共に、音やバイブレーションを出力する通知を行うなどが考えられる。
以上説明したとおり、第1から第2の実施形態によれば、テレビジョン受信機の状態を携帯情報端末に受け渡し、携帯情報端末が受け取った情報に基づく通知を行うこととした。これにより、ユーザは、現在利用している携帯情報端末がテレビジョン受信機と連携可能か否かを認識できるため、ユーザビリティを向上させることができる。さらには、ユーザが携帯情報端末とテレビジョン受信機との連携動作したサービスを受けやすくなるため、ユーザの放送に対する満足度を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。