JP6757760B2 - 金属シール - Google Patents

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Description

本発明は、金属シールに関する。
従来、高真空・高圧(外圧・内圧)、高温・低温、腐食性環境等の苛酷な使用条件下で金属シールが用いられてきた。
例えば、図12に示すような金属シールY10が公知であって、長方形の中間基部33と、半円形の第1接触凸部34・第2接触凸部35と、から成る。相互に平行な第1・第2平坦面31,32の間に介装される(特許文献1参照)。
特許第4091373号公報
図12(A)に於て、第1平坦面31が実線から2点鎖線の位置まで少し下降して、第1接触凸部34に接触した装着未圧縮状態から、さらに、第1平坦面31が下降してゆくと、第1・第2接触凸部34,35が、第1・第2平坦面31,32から押圧力(圧縮力)を受けて、中間基部33を中心に回転する回転弾性変形(矢印M参照)を生じつつ、図12(B)に例示したような所定回転状態となる。
矢印M方向への弾性変形を生じさせるために、第1・第2平坦面31,32を相互に接近させる力F―――ボルト等による締付力(荷重)―――は比較的に小さくて済む利点がある。
しかしながら、第1・第2平坦面31,32を相互に接近させるための上記ボルト等の長さ寸法が大きくなり、金属シールY10が使用される装置のコンパクト化を図るうえで障害となり、また、(螺進)作業の能率が低下するという問題がある(図5に於て、詳しく後述する)。
さらに、半円形の凸部34,35の円弧状接触面34C,35Cは、各々、第1・第2平坦面31,32に対して、上記矢印M方向の回転弾性変形時に、滑りZを生ずる。
このような滑りZによって、シール面に傷が発生し、シール性に悪影響を及ぼす虞があることが、判明した。
しかも、上記滑りZは、第1・第2平坦面31,32の表面粗さ等の状態によって、その滑り抵抗が変化し、かつ、回転弾性変形であるために、圧縮荷重特性が(上記滑り抵抗の大小の変化に伴って、)不安定となる場合もある。
そこで、本発明に係る金属シールは、相互に平行な第1・第2平坦面の間に介装され、全体が環状であり、中間基部と、上記第1平坦面に当接する円弧状第1接触凸部と、上記第2平坦面に当接する円弧状第2接触凸部と、を備え;上記中間基部は、横断面略平行四辺形であって、上記第1平坦面に対して装着未圧縮状態でラジアル外方にしだいに間隙が減少する第1傾斜辺と、上記第2平坦面に対して装着未圧縮状態でラジアル外方にしだいに間隙が増加する第2傾斜辺とを、有し;上記第1傾斜辺の内径寄りに上記第1接触凸部を突設すると共に、上記第1平坦面に所定回転状態で当接する小平坦部を上記第1傾斜辺の外径寄りに切欠形成し;上記第2傾斜辺の外径寄りに上記第2接触凸部を突設すると共に、上記第2平坦面に上記所定回転状態で当接する小平坦部を上記第2傾斜辺の内径寄りに切欠形成し、装着未圧縮状態から上記小平坦部が第1・第2平坦面に当接する上記所定回転状態までの高さ減少量をS 1 とすると共に;装着未圧縮状態から圧縮完了状態までの高さ減少量をS 0 とした場合、次式が成立する。
0.1・S 0 ≦S 1 ≦ 0.5・S 0
発明によれば、第1・第2平坦面を相互に接近させるためのボルト等の長さを短くできて、装置のコンパクト化を可能とし、作業性も改善できる。また、第1・第2平坦面(シール面)に擦り傷が発生することを防止できる。それによって、シール性(密封性能)が安定して良好となる。さらに、装着未圧縮状態から、押圧力(圧縮力)が作用して回転弾性変形をおこし、圧縮完了状態となるまでの回転弾性変形量(回転角度)が十分に減少し、金属シールの滑り量が減ることによって、第1・第2平坦面(シール面)の擦り傷の発生を防ぎ、かつ、圧縮荷重特性が常に安定し、シール性(密封性能)が一層改善できる。
未装着状態(自由状態)を示した本発明の実施の一形態の断面図である。 拡大断面図である。 他の実施の形態を示す拡大断面図である。 図3に示した横断面形状についての説明図である。 金属シールの高さ(2平面間の距離)に対して、圧縮方向の荷重がいかに変化するかを、本発明と従来例について、実測した結果を示すグラフ図であって、(A)は本発明の実施品についての実測グラフ図、(B)は従来品についての実測グラフ図である。 本発明の金属シールの一例の自由状態の要部断面図である。 本発明の金属シールの一例の圧縮完了状態を示す要部断面図とFEM解析図とを兼ねた説明図である。 従来例の金属シールの自由状態の要部断面図である。 従来例の金属シールの圧縮完了状態を示す要部断面図とFEM解析図とを兼ねた説明図である。 図7と図9における第1平坦面に対する接触面圧を縦軸に示し、金属シールの半径(位置)を横軸に示したFEM解析グラフ図である。 図7と図9における第2平坦面に対する接触面圧を縦軸に示し、金属シールの半径(位置)を横軸に示したFEM解析グラフ図である。 従来例を示した要部断面図であって、(A)は自由状態を示す要部断面図、(B)は圧縮完了状態を示す要部断面図である。
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1,図2,図6,図7に示す本発明の実施の一形態に於て、図1と図6は自由状態、図2は装着未圧縮状態、図7は圧縮完了状態を示し、この金属シール(メタルシール)Yは、ステンレス鋼やばね鋼やその他の金属から成り、切削や研削等の機械加工、又は、塑性加工等で作製される。
そして、この金属シールYは、相互に平行な一対の第1平坦面1と第2平坦面2の間に介装されるものであって、全体が円形,楕円形,長円形,略矩形等の閉じた環状である。
横断面形状について説明すれば、中間基部3と、第1平坦面1に当接する円弧状第1接触凸部11と、第2平坦面2に当接する円弧状第2接触凸部12とを、備えている。
図1,図2,図6,図7に於て、2点鎖線によって、中間基部3の断面形状の輪郭を示し、自由状態、及び、装着未圧縮状態では、この中間基部3は、略平行四辺形であって、第1平坦面1に対して装着未圧縮状態でラジアル外方R0 にしだいに間隙が減少する第1傾斜辺4と、第2平坦面2に対して装着未圧縮状態でラジアル外方R0 にしだいに間隙が増加する第2傾斜辺5と、軸心Ls に平行な内周辺6・外周辺7とから成る。
そして、第1傾斜辺4の内径寄りに第1接触凸部11を突設し、かつ、第1平坦面1に対して、所定回転状態で当接する小平坦部8を、上記第1傾斜辺4の外径寄りに切欠形成する。
さらに、第2傾斜辺5の外径寄りに第2接触凸部12を突設すると共に、第2平坦面2に所定回転状態で当接する小平坦部9を、第2傾斜辺5の内径寄りに切欠形成する。
図2に示した装着未圧縮状態(自由状態)に於て、さらに追加説明すると、中間基部3は、2点鎖線で示した平行四辺形10の外周辺7と第1傾斜辺4とが交わる角部13を勾配線14にて面取り(除去)し、さらに、第1平坦面1と平行な直線で、勾配線14と第1傾斜辺4との角部を、小さく面取りして上記小平坦部8を形成する。
他方、図2に於て、2点鎖線で示した上記平行四辺形10の内周辺6と第2傾斜辺5とが交わる角部15を勾配線16にて面取り(除去)し、さらに、第2平坦面2と平行な直線で、勾配線16と第2傾斜辺5との角部を、小さく面取りして上記小平坦部9を形成する。
なお、第1接触凸部11は低い丘型として第1傾斜辺4のラジアル内方端寄りに配設されているが、内周辺6によって、その低い丘型の内端部位は切断(除去)された低い丘型である。また、第2接触凸部12は低い丘型として第2傾斜辺5のラジアル外方端寄りに配設されているが、外周辺7によって、その低い丘型の外端部位は切断(除去)された低い丘型である。
なお、図2に於て、Rは第1・第2接触凸部11,12の曲率半径を示す。
図2の平行四辺形の第1・第2傾斜辺4,5の第1,第2平坦面1,2に対する(自由状態の)傾き角度θは約8°の場合を例示したが、図3と図4に示す他の実施形態では、その傾き角度θは約21°の場合を示す。このように、平行四辺形10の傾き角度θは、5°〜25°の範囲で選定可能である。
ところで、金属シールYの断面形状は、以上説明した通りではあるが、これを別の観点から説明することもできる。即ち、図12に於て、横断面長方形の中間基部33と、半円形の第1・第2接触凸部34,35と、から成る従来の金属シールY10を、所定の傾き角度だけ回転させて、図12(B)に示す姿勢となったときの断面形状を、図4に於て実線をもって示すが、この図4の実線の横断面形状を自由状態の基本形状として、破線(a1 −a1 )(a2 −a2 )(b1 −b1 )(b2 −b2 )にて切欠けば、図3に示した実施形態の断面形状となる。
(a1 −a1 )(a2 −a2 )は、軸心Ls と平行な直線であって、回転姿勢の従来の金属シールY10を(内部応力を有さない)自由状態の基本形状(実線)として、その内周端縁部と外周端縁部を、上記直線(a1 −a1 )(a2 −a2 )にて切断除去する。斜線部N1 ,N2 は切断除去される部位である。
(b1 −b1 )(b2 −b2 )は、第1・第2平坦面1,2に平行な面を示す直線であって、回転姿勢の従来の金属シールY10を自由状態の基本形状(実線)として、上記直線(b1 −b1 )(b2 −b2 )にて切断除去する。三角形状の斜線部N3 ,N4 は、切断除去される部位である。
このように、4箇所の斜線部N1 ,N2 ,N3 ,N4 を切断除去すれば、図3に示した実施形態の金属シールが構成される。
そして、図5(A)(B)は、本発明の実施品(2個)と、従来品(2個)の各々の圧縮荷重特性について実測した結果を示すグラフ図である。
図5(A)(B)のグラフ図は、横軸に金属シールY,Y10の高さH(mm)―――2平面間の距離―――を採り、縦軸に、2平面を接近させる力F(kN)―――荷重(締付力,押圧力)―――を採っている。
本発明の金属シールの実施品1,2は、図1,図2に示す金属シールYであって、自由状態における外径と高さと幅の各寸法は、17.6mm,0.82mm,0.96mmである。また、従来品1,2は、図12に示す金属シールY10であって、自由状態における外径と高さと幅の各寸法は、 17.65mm,1mm,0.95mmである。
本発明の金属シールYの実施品1,2の測定結果を示す図5(A)と、従来の金属シールY10―――従来品1,2―――の測定結果を示す図5(B)とを、比較すれば、以下の点が明らかとなる。
即ち、図5(A)に於て、本発明に係る金属シールYの特性を示しており、装着未圧縮状態(図2参照)から、第1・第2平坦面1,2の相対的接近に伴って押圧力(荷重,締付力)Fを受け、回転を生じて、小平坦部8,9が第1・第2平坦面1,2に当接する所定回転状態までの高さ減少量をS1 とする。つまり、図5(A)にあっては、U0 点からU1 点までの、横軸の寸法がS1 となる。
これに対して、装着未圧縮状態(図2参照)から、圧縮完了状態(図7参照)までの高さ減少量をS0 とした場合、次式が成立するように、金属シールYの断面形状及び寸法等が設定されている。
0.1・S0 ≦S1 ≦ 0.5・S0
図1,図2,図6から明らかなように、装着未圧縮状態に於て、小平坦部8,9と、第1・第2平坦面1,2との間隙は、微小に設定されており、荷重(押圧力,締付力)が付加されれば、図5(A)に於て、U0 点から始まって、僅かの荷重(締付力)でもって、小平坦部8,9が第1・第2平坦面1,2に当接する(U1 点に到達する)。
また、所定回転状態(U1 点)から圧縮完了状態(U2 点参照)までは、金属シールYは、弾塑性圧縮変形を起こしつつ、安定した曲線を描いている。そのときは荷重(締付力)はF0 であり、(実施品1と実施品2との間の)バラツキが少ない。なお、高さS2 は、前述の弾塑性圧縮変形に伴う高さ減少量を示す。
なお、本発明に於て、高さ減少量(S0 ,S1 ,S2 等)は、全て、絶対値(プラス)を示す。
これに対し、図12(図8,図9)に示した従来の金属シールY10について説明すると、図5(B)に於て、従来品1と従来品2は略同じ曲線を示しており、圧縮開始点U100 から点U101 まで、第1・第2平坦面31,32を相互に接近させる締付力Fは小さいままで済んでいる。
そして、点U101 に於て、図12(B)に示すように、角部30,30が第1・第2平坦面31,32に当接し、点U101 からは、圧縮弾塑性変形を生じて急に荷重が上昇し、点U103 の圧縮完了状態に至る。
従来品1,2のこのような曲線結果に於て、回転弾性変形のみを示す、点U100 から点U101 までの高さ減少量を、S11とすると共に、装着未圧縮状態(点U100 )から、圧縮完了状態(点U103 )までの高さ減少量をS10とすれば、図5(B)では、S11=0.73・S10となっている。
本発明に係る金属シールYでは、 0.1・S0 ≦S1 ≦ 0.5・S0 として、回転弾性変形のための高さ減少量S1 を、従来例の回転弾性変形の高さ減少量S11よりも、十に小さく設定していることが、図5の(A)と(B)とを比較すれば、明らかとなる。
図5の(A)と(B)とを比較すれば、圧縮弾塑性変形開始点U1 ,U101 から、圧縮完了状態点U2 ,U103 までの勾配が同様の急角度上昇を示し、かつ、最終締付力F0 ,F0 ´を比較すると、本発明の金属シールYの最終締付力F0 が、従来例の最終締付力F0 ´よりも、僅かに小さくなっていることが判る。
従来の金属シールY10の回転に伴う高さ減少量S11が、本発明の金属シールYの回転に伴う高さ減少量S1 よりも、著しく大であったので、従来の金属シールY10が、無駄な回転を行っていたということも、できる。
これに対し、本発明に係る金属シールYは、(前記無駄な回転を省略した)極めて小さな回転をもって、第1・第2平坦面1,2に対する、(後述する)図10,図11に示したような最終的接触面圧A1 ,A2 ,A3 ,A4 を発生して、従来と同等の密封性能を発揮できる。
次に、本発明に係る金属シールYと、従来の金属シールY10について、接触面圧Pについて、比較する。
図7は、本発明の金属シールYについて、圧縮完了状態における各部の接触面圧Pを、FEM解析による分析値をもってグラフ図として併記している。A1 は上側の小平坦部8の面圧分布波形であり、A2 は第1接触凸部11の面圧分布波形である。また、A3 ,A4 は、各々、第2接触凸部12・小平坦部9の面圧分布波形である。
また、図9は、従来の金属シールY10について、圧縮完了状態における各部の接触面圧Pを、FEM解析による分析値をもってグラフ図として併記している。G1 は上側の角部30の面圧分布波形であり、G2 は上側の第1接触凸部34の面圧分布波形である。また、G3 ,G4 は、各々、第2接触凸部35・下側角部30の面圧分布波形である。
図10に、本発明の金属シールYと、従来の金属シールY10について、軸心Ls からの距離(半径位置)を横軸に採り、接触面圧Pを縦軸に採って、FEM解析による分布値をグラフ化して示す。A1 ,A2 ,G1 ,G2 は、図7と図9に示すA1 ,A2 ,G1 ,G2 に各々対応している。
図11に、本発明の金属シールYと、従来の金属シールY10について、軸心Ls からの距離(半径位置)を横軸に採り、接触面圧Pを縦軸に採って、示す。A3 ,A4 ,G3 ,G4 は、図7と図9に示すA3 ,A4 ,G3 ,G4 に各々対応している。
図10と図11から判断すれば、図6と図8に示す如く、横断面形状が大きく相違し、かつ、捩り回転弾(塑)性変形領域―――つまり、図5で説明した高さ減少量S1 ,S11―――も大きく相違するにかかわらず、面圧分布波形・半径位置・最大面圧値に大差がないことを、示す。このように大差がないということは、シール性能に関して、本発明の金属シールYと従来の金属シールY10とを比較して、シール性能が同等(良好)であることを、示している。なお、締付力F0 ,F0 ´は、(図5に示したように)本発明の金属シールYの方が従来の金属シールY10よりも小さくて済むが、上述のように面圧分布波形・最大面圧値については大差がなく、本発明の金属シールYのシール性能は良好であるといえる。
ところで、図2と図7に示すように、第1・第2平坦面1,2の両方に、浅い凹所(凹溝)26,27の底面をもって、構成される場合がある。26A,27Aはそのような浅い凹所(凹溝)26,27の内周面を示し、本発明の金属シールYでは、この内周面26A,27Aに常に非接触状態とする。即ち、図7の圧縮完了状態に於ても、金属シールYの外周辺7は、内周面26A,27Aに対して間隙を有して非接触状態とする。このように構成することによって、金属シールYを分解して取出す作業時に、苦労なく、スムーズに取外すことが可能となる。なお、本発明では、装着未圧縮状態(図2参照)から、圧縮完了状態(図7参照)までの回転角度は、従来例(図9参照)よりも十分に小さいので、上述の間隙を有した非接触状態とすることは、容易に設計可能である。
本発明に係る金属シールYは、図5,図10,図11における横軸の目盛からも判るように、極めて小型のシールにも応用自在である。また、この金属シールYは、横断面形状が直線部が多く、切削加工も容易かつ安価であり、メタルOリングでは加工が難しく高価であるような小さなサイズにも、十分対応できる。
本発明は、以上述べたように、相互に平行な第1・第2平坦面1,2の間に介装され、全体が環状であり、中間基部3と、上記第1平坦面1に当接する円弧状第1接触凸部11と、上記第2平坦面2に当接する円弧状第2接触凸部12と、を備え;上記中間基部3は、横断面略平行四辺形であって、上記第1平坦面1に対して装着未圧縮状態でラジアル外方R0 にしだいに間隙が減少する第1傾斜辺4と、上記第2平坦面2に対して装着未圧縮状態でラジアル外方R0 にしだいに間隙が増加する第2傾斜辺5とを、有し;上記第1傾斜辺4の内径寄りに上記第1接触凸部11を突設すると共に、上記第1平坦面1に所定回転状態で当接する小平坦部8を上記第1傾斜辺4の外径寄りに切欠形成し;上記第2傾斜辺5の外径寄りに上記第2接触凸部12を突設すると共に、上記第2平坦面2に上記所定回転状態で当接する小平坦部9を上記第2傾斜辺5の内径寄りに切欠形成したので、シールの潰し量が減少でき、回転量・摺り量も低減できる。これによって、第1・第2平坦面1,2に傷(摺り傷)が発生することを防止できて、優れたシール性(密封性能)を発揮する。また、第1・第2平坦面1,2の表面粗さ等の影響を受けずに、安定して良好なシール性(密封性能)を発揮できる。
さらに、装着未圧縮状態から圧縮完了状態までの回転弾性変形量(回転角度)が小さく、圧縮荷重特性が安定して、シール性(密封性能)がさらに向上する。
また、本発明は、装着未圧縮状態から上記小平坦部8,9が第1・第2平坦面1,2に当接する上記所定回転状態までの高さ減少量をS1 とすると共に;装着未圧縮状態から圧縮完了状態までの高さ減少量をS0 とした場合、次式が成立する。
0.1・S0 ≦S1 ≦ 0.5・S0
このように、従来の金属シールY10の高さ減少量S11(図5(B)参照)に比較して、本発明の金属シールYの高さ減少量S1 (図5(A)参照)を十分小さく設定したので、圧縮荷重特性が(図5(A)のように)安定して、シール性(密封性能)が常に良好に維持でき、かつ、第1・第2平坦面1,2に摺り傷が生ずることも防止できて、一層優れたシール性(密封性能)が得られる。
しかも、本発明では、全体の高さ減少量S0 も従来の全体の高さ減少量S10よりも十分に小さくできる。即ち、第1・第2平坦面1,2をボルト等にて締付ける移動量も小さくでき、金属シールを使用する装置のコンパクト化にも貢献できる。また、上記ボルト等を締付ける作業も迅速に行い得る。
それにもかかわらず、本願発明の金属シールYは、図10,図11に示したように、面圧分布波形A1 ,A2 ,A3 ,A4 は従来の金属シールY10の面圧分布波形G1 ,G2 ,G3 ,G4 と同等の接触面圧Pをもって、第1・第2平坦面1,2に圧接して、シール性(密封性能)は良好なままに維持される(図7と図9も参照)。
1 第1平坦面
2 第2平坦面
3 中間基部
4 第1傾斜辺
5 第2傾斜辺
8 小平坦部
9 小平坦部
11 第1接触凸部
12 第2接触凸部
0 ラジアル外方
0 高さ減少量
1 高さ減少量

Claims (1)

  1. 相互に平行な第1・第2平坦面(1)(2)の間に介装され、全体が環状であり、中間基部(3)と、上記第1平坦面(1)に当接する円弧状第1接触凸部(11)と、上記第2平坦面(2)に当接する円弧状第2接触凸部(12)と、を備え、
    上記中間基部(3)は、横断面略平行四辺形であって、上記第1平坦面(1)に対して装着未圧縮状態でラジアル外方(R0 )にしだいに間隙が減少する第1傾斜辺(4)と、上記第2平坦面(2)に対して装着未圧縮状態でラジアル外方(R0 )にしだいに間隙が増加する第2傾斜辺(5)とを、有し、
    上記第1傾斜辺(4)の内径寄りに上記第1接触凸部(11)を突設すると共に、上記第1平坦面(1)に所定回転状態で当接する小平坦部(8)を上記第1傾斜辺(4)の外径寄りに切欠形成し、
    上記第2傾斜辺(5)の外径寄りに上記第2接触凸部(12)を突設すると共に、上記第2平坦面(2)に上記所定回転状態で当接する小平坦部(9)を上記第2傾斜辺(5)の内径寄りに切欠形成し
    装着未圧縮状態から上記小平坦部(8)(9)が第1・第2平坦面(1)(2)に当接する上記所定回転状態までの高さ減少量を(S 1 )とすると共に、
    装着未圧縮状態から圧縮完了状態までの高さ減少量を(S 0 )とした場合、次式が成立するように構成されたことを特徴とする金属シール。
    0.1・S 0 ≦S 1 ≦ 0.5・S 0
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