JP6756778B2 - ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットの可動部等に用いられるケーブルに関する。
産業用のロボット等において使用されるケーブルでは、UL規格で規定される垂直燃焼試験(VW−1試験)に合格する高い難燃性が要求される場合がある。
ロボット等において使用されるケーブルとして、複数の電線と、複数の電線の周囲に配置される介在と、電線と介在とを一括して覆うシースと、を備えたものが知られている。この種のケーブルでは、電線の絶縁体に燃えにくいフッ素樹脂等を用い、シースに難燃剤を添加したものを用いることで、VW−1試験に合格する高い難燃性を実現している。
また、ロボットの可動部等に用いられるケーブルでは、一般に、介在としてスフ糸(ステーブルファイバー糸、あるいはレーヨンステーブル糸)が用いられている。介在としてスフ糸を用いることで、スフ糸が緩衝材となって、屈曲時に電線同士が擦れて摩耗してしまうことを抑制でき、良好な屈曲特性や捻回特性を有するケーブルを実現できる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1がある。
特開2017−62912号公報
近年、人協働型ロボット市場の成長と共に、産業用のロボットの小型化が急速に進んでいる。それに伴って、ロボットに使用されるケーブルにも細径化が求められてきている。
しかしながら、ケーブルを細径化すると(例えば、ケーブルの外径が5.5mm以下の場合)、難燃性の絶縁体やシースも夫々の厚さが薄くなってしまい、ケーブル全体の難燃性が低下してしまうという課題が生じる。特に、介在としてスフ糸等を用いる場合には、スフ糸等の介在が可燃性であるため、ケーブルが燃焼したときに介在がケーブルの燃焼を促進させる可燃物として機能する。細径化したケーブルでは、絶縁体やシースによって介在についた火を消す機能よりも介在によって絶縁体やシースを燃焼する機能が強まることがある。このような場合には、ケーブルが燃焼したときに、ケーブル全体に火が燃え広がってしまうため、VW−1試験に合格することが困難になる。
細径化したケーブルの難燃性を向上させるために、例えばシースに多量の難燃剤を含ませることも考えられるが、この場合、シースが硬くなり可撓性が失われてしまうといった問題や、硬くなったシースを擦った際にシースが摩耗して粉塵が発生してしまうといった問題が発生してしまう。また、介在として、例えば樹脂に難燃剤を添加した樹脂組成物を押出成形してなる介在が使用されることも考えられる。しかし、この場合であっても、押出成形後の介在が難燃剤の添加によって硬くなってしまうため、可撓性が失われてしまうといった問題や、屈曲時に介在が絶縁電線と擦れることにより、絶縁電線の絶縁体や介在が摩耗して粉塵が発生してしまうといった問題が発生してしまう。なお、ロボットケーブル等において使用されるケーブルでは、繰り返し屈曲が行われる装置で使用されるため、可撓性に優れることや屈曲によって粉塵が発生しないことを具備したケーブルが好適である。
そこで、本発明は、小径化した場合であっても高い難燃性を実現できるケーブルを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、外径が5.5mm以下のケーブルであって、複数の電線と、前記複数の電線の周囲に配置される介在と、前記複数の電線と前記介在とを一括して覆うシースと、を備え、前記介在は、複数の繊維からなる糸状体で構成され、前記糸状体の表面、及び前記糸状体の内部であって前記繊維の表面に、燃焼によってチャー層が形成される難燃剤で構成され、前記糸状体の直径よりも小さい粒子が付着しており、VW−1試験に合格する難燃性を有する、ケーブルを提供する。
本発明によれば、小径化した場合であっても高い難燃性を実現できるケーブルを提供できる。
(a)は本発明の一実施の形態に係るケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図であり、(b)は介在の側面図、(c)は介在に用いる糸状体の長手方向に垂直な断面を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るケーブルの製造方法の手順を示すフロー図である。 (a),(b)は、含浸工程を説明する説明図である。 実施例で作製したケーブルのケーブル長手方向に垂直な断面を示す断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1(a)は、本実施の形態に係るケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図であり、(b)は介在の側面図、(c)は介在に用いる糸状体の長手方向に垂直な断面を模式的に示す断面図である。
図1(a)に示すように、ケーブル1は、複数の電線2と、複数の電線2の周囲に配置される介在4と、複数の電線2と介在4とを一括して覆うシース6と、を備えている。ケーブル1は、例えば、産業用ロボットにおいて可動部を介した配線に用いられるものである。
電線2は、複数の金属素線を撚り合わせた撚線導体21と、撚線導体21の外周を被覆する絶縁体22と、を有している。撚線導体21に用いる金属素線としては、例えば、すずめっき軟銅線を用いることができる。絶縁体22としては、難燃性の高いものを用いることが望ましく、例えばフッ素樹脂からなるものを用いることができる。本実施の形態では、絶縁体22として、ETFE(Ethylene Tetra FluoroEthylene)からなるものを用いた。なお、絶縁体22としては、ETFEからなるものに限らず、ポリエチレン(PE)やポリ塩化ビニル(PVC)などの樹脂、ETFE以外のふっ素樹脂からなるものを用いてもよい。絶縁体22は、これらの樹脂を撚線導体21の周囲に押出機を用いて押出被覆することにより形成される。
本実施の形態では、一対の電線2を撚り合わせて対撚線3を形成している。ケーブル1は、3本の対撚線3を有している。3本の対撚線3は、介在4と共に撚り合され、その周囲に押さえ巻きテープ5が螺旋状に巻き回されている。押さえ巻きテープ5としては、例えば不織布からなる紙テープを用いることができる。
シース6は、押さえ巻きテープ5の外周を覆うように設けられている。シース6としては、難燃性を有するものを用いることが望ましく、例えば難燃剤を添加し難燃性を付与した樹脂からなるものを用いることができる。本実施の形態では、シース6として、難燃剤を添加したPVC(Polyvinyl Chloride)からなるものを用いた。なお、シース6としては、PVCからなるものに限らず、ETFEなどのふっ素樹脂、ウレタン、ポリオレフィン、ポリエチレン等からなるものを用いてもよい。シース6は、これらの樹脂を押さえ巻きテープ5の周囲に押出機を用いて押出被覆することにより形成される。
図1(a)では図示していないが、押さえ巻きテープ5とシース6との間に、シールド層が設けられていてもよい。シールド層としては、銅やアルミニウムなどの金属テープを押さえ巻テープ5の外周に巻き付けたものや、金属素線同士を編組することで形成したものや、複数本の金属素線を押さえ巻テープ5の外周に螺旋状に巻き付けたものを用いることができる。
(介在4の説明)
介在4は、繊維41aを紡績してなる複数の糸状体41から構成されている。本実施の形態では、一対の糸状体41を撚り合わせて撚糸42を形成しており、電線2と抑え巻きテープ5間の空間に多数の撚糸42を配置することで介在4を構成している。なお、撚糸42を構成する糸状体41の本数は3本以上でもよく、また撚糸42を形成せずに1本ずつの糸状体42を束ねて介在4として用いてもよい。介在4は、ケーブル1の外形を略円形状に整える役割と、ケーブル1を屈曲した際に電線2同士が擦れて摩耗してしまうことを抑制する緩衝材としての役割とを兼ねた部材である。
本実施の形態では、糸状体41として、繊維41aにレーヨンフィラメントを用いたステーブルファイバー糸(以下スフ糸という)を用いた。スフ糸は、適度なクッション性を有しており、屈曲しても折れるといったこともないので、可動部に用いられるケーブル1の介在4として好適である。ただし、スフ糸は燃えやすいため、特に絶縁体22やシース6が薄くなる小径のケーブル1においては、難燃性が低下してしまうおそれが生じる。
そこで、本実施の形態に係るケーブル1では、スフ糸からなる糸状体41の表面、及び糸状体41の内部であって繊維41aの間に、難燃性の粒子7を付着させている。つまり、本実施の形態では、糸状体41の表面や内部に、長手方向にわたって微細な難燃性の粒子7が多数付着している。糸状体41に難燃性の粒子7を付着させることにより、燃えやすいスフ糸を糸状体41に用いた場合であっても、糸状体41についた火を難燃性の粒子7により速やかに消火することが可能となる。その結果、介在4の難燃性を向上させ、ケーブル1全体の難燃性を向上させることが可能になる。
より詳細には、介在4(糸状体41)の表面に付着した難燃剤からなる粒子7は、ケーブルが燃焼する際にチャー層(燃焼時に形成される炭化層)を形成する。このチャー層が介在4(糸状体41)の周囲に形成されることにより、介在4(糸状体41)に対して燃焼時の熱が伝わるのを阻害する作用が働くことになる。また、このチャー層が介在4(糸状体41)に対して酸素が供給されることを阻害する作用も働くことになる。すなわち、介在4(糸状体41)の表面に付着した難燃剤からなる粒子7は、燃焼時に、介在4(糸状体41)の周囲にチャー層を形成することにより、介在4(糸状体41)に対して空気と熱とを伝達することを阻害し、ケーブル1の長手方向に対する火炎の延焼を防止する機能を果たす。そのため、細径化したケーブル1では、ケーブル1が燃焼したときに、介在4(糸状体41)がケーブル1の長手方向に対して延焼することを促進させる可燃物として機能することを、難燃性を有する粒子7によって抑制することができる。これにより、細径化したケーブル1では、介在4が可燃物となって絶縁体22やシース6を燃焼することを抑制し、ケーブル1を自己消炎させる機能を高めることができる。
難燃性の粒子7を付着させていない通常のスフ糸を介在4に用いた従来のケーブルでは、ケーブル1の外径が5.5mm以下となると、VW−1試験に合格する高い難燃性を実現することは困難となり、特にケーブル1の外径が5.1mm以下となると、VW−1試験に不合格となる頻度が格段に高くなっていた。本実施の形態によれば、ケーブル1の外径が5.5mm以下、さらには5.1mm以下であっても、VW−1試験に合格する高い難燃性を実現することが可能である。つまり、本発明は、ケーブル1の外径が5.5mm以下の細径化したケーブル1に好適であり、ケーブル1の外径が5.1mm以下の細径化したケーブル1に特に好適であるといえる。なお、介在4に用いる糸状体41はスフ糸に限らず、例えば、紐や紙、不織布等からなるものも用いることができる。また、介在4として糸状体に限らず、例えば帯状のものを用いることもできる。
糸状体41に付着させる難燃性の粒子7としては、燃焼によってチャー層(燃焼時に形成される炭化層)が形成される難燃剤で構成される粒子であれば特に限定するものではなく、ケーブル1の用途等に応じて適宜選定可能である。一例を挙げると、難燃性の粒子7としては、ポリイミド系やリン系の難燃剤、あるいは塩素化ポリエチレン、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の難燃剤を1種又は2種以上適宜組み合わせる等して用いることができる。詳細は後述するが、本実施の形態では、上述した難燃剤を溶剤に溶かした状体の溶液に糸状体41を含浸させることによって難燃性の粒子7を形成するため、上述の難燃剤としては、溶剤に溶かすことが可能なものを用いる必要がある。
難燃性の粒子7の粒径が大きすぎると、ケーブル1を屈曲させた際に難燃性の粒子7が電線2の表面(絶縁体22の表面)に傷をつけてしまうことが考えられる。そのため、難燃性の粒子7の粒径は、介在4を構成する部材の横断面における直径や幅よりも小さいことが望ましく、特に50μm以下であることが望ましい。スフ糸の直径は例えば0.1mm程度であるから、難燃性の粒子7の粒径は、糸状体41の直径よりも小さい。難燃性の粒子7として粒径50μm以下、より好ましくは15μm以上50μm以下の微粒子を用いることで、難燃性の粒子7が潤滑剤としての役割を果たし、ケーブル1の屈曲特性をより向上させることも可能になる。なお、粒子7の粒径は、粒子7の平均粒子径であり、具体的には、レーザー回折散乱法によって求められる累積粒子径分布において、D50(メジアン径)となる粒径で表されるものである。
(ケーブル1の製造方法)
図2は、本実施の形態に係るケーブルの製造方法の手順を示すフロー図である。図2に示すように、ケーブル1を製造する際には、まず、ステップS1にて、電線2を製造する電線製造工程を行う。電線製造工程では、金属素線を撚り合わせて撚線導体21を形成し、その撚線導体21の周囲に押出によって絶縁体22を被覆することで、電線2を製造する。本実施の形態では、電線製造工程にて、一対の電線2を撚り合わせて対撚線3を形成する。
また、ステップS1の電線製造工程と並行して、ステップS2にて、介在4を製造する介在製造工程を行う。介在製造工程では、繊維41aを紡績してなる複数の糸状体41(ここではスフ糸)を撚り合わせた撚糸42を複数本準備し、ステップS21の含浸工程と、ステップS22の乾燥工程とを行う。
ステップS21の含浸工程では、図3(a),(b)に示すように、束ねた撚糸42(すなわち複数の糸状体41)を、難燃剤を溶剤に溶かした溶液8に浸漬させ、溶液8を、糸状体41の表面、及び糸状体41の内部であって繊維41aの間に含浸させる。含浸工程では、撚糸42の束を溶液8に浸け込んだ状体で、所定時間(例えば24時間程度)保持することで、繊維41aの隅々まで溶液8を行き渡らせる。撚糸42の束を溶液8に浸け込んだ状体で溶液8の攪拌を行う等して、撚糸42への溶液8の含浸を適宜促進してもよい。
ステップS22の乾燥工程では、溶液8を含浸させた撚糸42の束(複数の糸状体41)を溶液8から引き上げ、乾燥させる。乾燥させる方法は特に限定するものではないが、例えば乾燥空気を撚糸42に吹き付けたり、適宜加熱を行ったりすることにより、乾燥を促進させることができる。このとき、溶液8を含浸させた糸状体41は、複数回にわたって段階的に乾燥させることが好ましい。例えば、乾燥工程は、溶液8から引き上げられた糸状体41を、100℃未満(例えば80℃程度)の温度で乾燥させた後に100℃以上(例えば120℃程度)の温度で乾燥させる工程からなる。溶液8が乾燥し溶媒が揮発すると、糸状体41の表面、及び糸状体41の内部であって繊維41aの間に、満遍なく難燃性の粒子7が付着した状体となる。以上により、難燃性の粒子7が付着した介在4が得られる。
なお、使用する溶液8の濃度は特に限定するものではないが、溶液8における難燃性の粒子7の濃度が濃すぎると糸状体41への含浸に時間がかかり、濃度が薄いと難燃性の付与の効果が十分に得られない可能性が生じる。よって、溶液8における難燃性の粒子7の濃度は、使用する難燃性の粒子7の特性等に応じて、適宜な時間(例えば24時間程度)で十分に糸状体41に含浸でき、かつ、糸状体41への難燃性の付与の効果が十分に得られる程度の濃度に適宜調整するとよい。
その後、ステップS3にて、ステップS1で製造した電線2と、ステップS2で製造した介在4とを撚り合わせ、その周囲に押さえ巻きテープ5を巻き回す撚り合わせ工程を行う。その後、ステップS4にて、押出成形により、押さえ巻きテープ5の周囲にシース6を被覆するシース形成工程を行う。以上により、ケーブル1が得られる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るケーブル1では、介在4の表面に、燃焼によってチャー層が形成される難燃剤で構成される粒子7が付着している。これにより、介在4に難燃性を付与することが可能となり、ケーブル1を小径化した場合であっても、VW−1試験に合格する高い難燃性を実現可能となる。
本実施の形態では、シース6に難燃剤を過剰に添加する必要がないため、シース6が硬くなってケーブル1の柔軟性や可とう性が低下することを抑制できる。また、難燃性の粒子7はシース6の内部に収容されているため、シース6に過剰に難燃剤を添加した場合のようにシース6から粉塵が発生してしまうことも抑制可能となる。つまり、本実施の形態によれば、ケーブル1の柔軟性や可とう性を維持し、シース6からの粉塵の発生を抑制しつつも、高い難燃性を実現することができる。本実施の形態では、介在4にクッション性を有するスフ糸を用いることが可能であり、ロボットの可動部等の配線に特に好適である。
また、本実施の形態に係るケーブルの製造方法では、糸状体41等からなる介在4を、難燃剤を溶剤に溶かした溶液8に浸漬させ、溶液8を介在4に含浸させる含浸工程と、含浸工程により溶液8を含浸させた介在4を乾燥させることにより、介在4の表面に、難燃剤で構成される粒子7を付着させる乾燥工程と、を備えている。特に、糸状体41等の介在4を、燃焼によってチャー層が形成される難燃剤を溶剤に溶かした溶液8に浸漬させ乾燥させるという手法を用いることにより、介在4の表面に均一に難燃剤で構成される粒子7を付着させることが可能になり、ケーブル1の長手方向において均一な難燃性を付与することが可能になる。
(実施例)
図4は、実施例で作製したケーブル1aのケーブル長手方向に垂直な断面を示す断面図である。実施例のケーブル1aでは、外径が0.08mmのすずめっき軟銅線を40本撚り合わせてなる撚線導体21(外径約0.60mm)の周囲をETFEからなる厚さ約0.20mmの絶縁体22で被覆した電線2を6本用意し、6本の電線を中心に介在4を介在させた状体で撚り合わせ、その周囲に押さえ巻きテープ5を巻き付けた。このケーブル1aでは、6本の電線2は、ケーブル1の周方向に沿って整列するように設けられており、6本の電線2で囲まれた空間に介在4が配置されている。次いで、押さえ巻きテープ5の周囲を厚さ約0.80mmのシース6で被覆することにより、実施例のケーブル1a(外径:約4.7mm)を作製した。介在4としては、スフ糸からなる糸状体41の表面、及び糸状体41の内部であって繊維41aの間に、難燃性の粒子7を付着させたものを用いた。なお、難燃性の粒子7としては、燃焼によってチャー層が形成されるリン系難燃剤を用いた。
(比較例)
介在として難燃性の粒子7を付着させないスフ糸を用いた以外は、上述の実施例と同様の構成とし、比較例のケーブル(外径:約4.7mm)を作製した。
(実施例及び比較例の難燃性の評価)
難燃性の評価は、UL規格(UL1581)で既定されているVW−1の難燃性試験に基づいて行った。具体的には、実施例のケーブル1a及び比較例のケーブルから610mmの長さの試料を採取し、この試料を垂直に保持して試料の上端に指標旗(幅:約13mm)を取り付けた。その後、指標旗の下端から垂直下方に254mmの位置の試料部分に、当該試料に対して20度の角度でバーナーの炎を当て15秒着火、15秒休止を5回繰り返して、試料の燃焼性を評価した。
その結果、実施例のケーブル1aでは、残炎による燃焼が60秒を超えず、かつ、指標旗が燃焼せず、かつ、落下物によって試料の底部に配置された外科用綿も燃焼せず、VW−1の燃焼試験に合格した。これに対して、比較例のケーブルでは、指標旗が全焼してしまい、VW−1の燃焼試験に不合格であった。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]複数の電線(2)と、前記複数の電線(2)の周囲に配置される介在(4)と、前記複数の電線(2)と前記介在(4)とを一括して覆うシース(6)と、を備え、前記介在(4)の表面には、燃焼によってチャー層が形成される難燃剤で構成される粒子(7)が付着している、ケーブル(1)。
[2]前記粒子(7)は、前記介在(4)の長手方向に対する延焼を防止する、[1]に記載のケーブル(1)。
[3]前記介在(4)は、繊維(41a)からなる糸状体(41)で構成され、前記糸状体(41)の表面、又は前記糸状体(41)の内部に、前記粒子(7)が付着している、[1]または[2]に記載のケーブル(1)。
[4]前記糸状体(41)は、前記繊維(41a)としてレーヨンフィラメントを用いたステーブルファイバー糸である、[3]に記載のケーブル(1)。
[5]前記粒子(7)は、平均粒子径が、50μm以下である、[1]乃至[4]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
[6]外径が、5.5mm以下である、[1]乃至[5]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
[7]複数の電線(2)と、前記複数の電線(2)の周囲に配置される介在(4)と、前記複数の電線(2)と前記介在(4)とを一括して覆うシース(6)と、を備えたケーブル(1)の製造方法であって、前記介在(4)を、燃焼によってチャー層が形成される難燃剤を溶剤に溶かした溶液(8)に浸漬させ、前記溶液(8)を、前記介在(4)に含浸させる含浸工程と、前記含浸工程により前記溶液(8)を含浸させた前記介在(4)を乾燥させることにより、前記介在(4)の表面に、前記難燃剤で構成される粒子(7)を付着させる乾燥工程と、を備えた、ケーブルの製造方法。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、3本の対撚線3を有するケーブル1(図1)や、6本の電線2を周方向に配置したケーブル1a(図4)について示したが、ケーブル1の具体的な構造はこれに限定されるものではない。例えば、電線2として外部導体を有する同軸線を用いてもよいし、複数の電線2の一部が内部シースで一括被覆されていてもよい。
1…ケーブル
2…電線
3…対撚線
4 介在
41…糸状体
41a…繊維
6…シース
7…粒子
8…溶液

Claims (1)

  1. 外径が5.5mm以下のケーブルであって、
    複数の電線と、
    前記複数の電線の周囲に配置される介在と、
    前記複数の電線と前記介在とを一括して覆うシースと、を備え、
    前記介在は、複数の繊維からなる糸状体で構成され、前記糸状体の表面、及び前記糸状 体の内部であって前記繊維の表面に、燃焼によってチャー層が形成されるリン系難燃剤で構成されて当該介在の長手方向の延焼を防止する、平均粒子径が15μm以上50μm以下の粒子が前記糸状体の長手方向にわたって付着しており、
    前記シースの厚みが約0.8mmであり、
    VW−1試験に合格する難燃性を有する、
    ケーブル。
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