本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施形態に基づいて以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態について図面を用いて説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では後述するRT0〜4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施形態における遊技状態には、上述したRT0〜4、RB、BB(RB)がある。RT0〜4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜4のうちRT0、2、4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、2、4のうちRT0、2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT4に比較して高い点において、RT4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT2は、後述のARTのゲーム数が上乗せされる可能性が高い点においてRT0よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
なお、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられており、演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図4参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
なお、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、後述するRT0〜4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、「ベル−スイカ−チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の進行に関する処理を行うととともに遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御するメイン制御部41と、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する制御用クロック生成回路42と、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する乱数用クロック生成回路43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44と、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45と、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46と、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49と、が搭載されている。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインターフェイス501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(CentralProcessingUnit)41aと、ROM(ReadOnlyMemory)41bと、RAM(RandomAccessMemory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインターフェイス501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインターフェイス機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインターフェイスである。クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリア等を提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを搭載している。乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。タイマ回路509は、16ビットプログラマブルタイマであり、設定されたタイマ値を制御用クロックCCLKの入力に基づいてダウンカウントし、0000Hに達したときに割込コントローラへの割込要求信号を出力する。本実施形態では、タイマ回路509を用いて定期的な割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、割込端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポートを内蔵する。また、図4に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポートを内蔵する。シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
メイン制御部41は、例えば、ROM41bの記憶領域のうちプログラム等が格納されていない領域へのアクセスがあったとき、RAM41cの記憶領域のうちアクセス禁止が設定された領域へのアクセスがあったとき、すなわち正常な動作ではアクセスすることのないメモリ領域へのアクセスがあったときにイリーガルアクセスリセットを発生させることで、遊技の進行を不能化させるようになっており、ROM41bの未使用領域や動作とは関係しない領域、RAM41cの未使用領域等に不正なプログラムが格納された場合であっても、不正なプログラムが実行されてしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、内部または外部によるリセットが発生することで起動することとなるが、この際、ROM41bに割り当てられ、割込処理の先頭アドレスが設定されるベクタテーブルに設定された値が、未使用を示す値であるか、プログラム等が実際に格納された領域を示す値であるか、を判定し、いずれの値でもない場合には起動しないようになっており、割込の発生等により本来意図していない処理が実行されてしまうことを事前に防止できる。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行するメイン処理を実行する。また、メイン制御部41は、割込の発生によりメイン処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を自動的に禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、割込処理が終了した時点で割込禁止が自動的に解除され、その時点で新たな割込が発生することとなる。なお、割込処理の実行中に他の割込を自動的に禁止するように設定され、割込処理が終了した時点で割込禁止が自動的に解除されるのではなく、割込処理の開始時にプログラムによって他の割込を禁止し、割込処理の終了時にプログラムによって割込禁止を解除するようにしても良い。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52と、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96と、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
なお、設定キースイッチ37がon状態で電源投入された場合に、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態に移行する構成においては、設定変更状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定変更状態を維持することが好ましく、これにより、設定変更中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定変更状態に移行させるための操作を必要とせず、設定変更操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定変更状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定変更状態を終了して遊技の進行が可能な状態に移行する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定変更がされてしまうことを防止できる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
なお、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37がon状態となったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成としても良く、このような構成とすることで、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。また、前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態に移行する構成においては、設定確認状態に移行後、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされなくなっても、設定確認状態を維持することが好ましく、これにより、設定確認中に前面扉1bが一時的に閉じてしまっても、再度、設定確認状態に移行させるための操作を必要とせず、設定確認操作が煩雑となってしまうことがない。また、設定確認状態に移行後、スタートスイッチ7が操作されて設定値が確定した後、設定キースイッチ37がoffとなったときに、ドア開放検出スイッチ25により前面扉1bの開放に対応する検出がされていることを条件に、設定確認状態を終了して遊技の進行が可能な状態に復帰する構成としても良く、このような構成においても、前面扉1bが開放されていない状態で不正に設定値が確認されてしまうことを防止できる。
本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含み、RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域のうちの使用可能領域は、遊技RAM領域、未使用領域4、非遊技RAM領域に区分されている。さらに遊技RAM領域は、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域3、遊技スタック領域に区分されている。特別ワークは、設定値が変更されても初期化されないデータが格納されるワークであり、ソフトウェア乱数、設定値、遊技状態を示すデータ等が格納される。重要ワークは、特定の遊技状態(RB、BB)の終了時に初期化すると不都合のあるデータが格納されるワークであり、LEDの表示用データ、入力ポート、出力ポートの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等が格納される。一般ワークは、特定の遊技状態の終了時に初期化可能なデータが格納されるワークであり、停止図柄、メダルの払出枚数等が格納される。未使用領域3は、いずれのプログラムでも使用されないワークである。遊技スタック領域は、後述する遊技プログラムの実行中にメイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域である。
本実施形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているとき、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、設定変更状態が終了されたとき、特定の遊技状態(RB、BB)の終了時、1ゲームの終了時、の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されているときに行う初期化であり、初期化0では、使用可能領域全ての領域が初期化される。初期化1は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないときに行う初期化であり、初期化1では、遊技RAM領域の特別ワーク以外の領域、非遊技RAM領域の全ての領域が初期化される。初期化2は、設定キースイッチ37がONの状態での起動で設定変更状態が終了された後に行う初期化であり、初期化2では、遊技RAM領域のうち特別ワーク及び遊技スタック領域(使用中)以外の領域が初期化される。初期化3は、特定の遊技状態の終了時に行う初期化であり、初期化3では、遊技RAM領域のうち一般ワーク、未使用領域3及び遊技スタック領域(未使用)が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、遊技RAM領域の未使用領域3及び遊技スタック領域(未使用)が初期化される。なお、設定値や遊技状態を示すデータの格納領域は、特別ワークに割り当てられており、設定キースイッチ37がONの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、すなわちRAM41cのデータが正常で設定変更される場合には、設定値や遊技状態を示すデータが保持されることとなる。また、後述のタイマカウンタの格納領域は、重要ワークに割り当てられており、ゲームの終了時や特定の遊技状態の終了時には初期化されることなく保持されることとなる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、上述の初期化実行する際には、初期化対象のRAMアドレスとして開始アドレスと終了アドレスが指定されることで、指定された開始アドレスから1バイト分のデータを0で上書きした後、当該1バイトのデータの論理和を計算し、計算結果が0であれば、次のアドレスに移動する処理を、指定された終了アドレスに達するまで繰り返し行うことで、指定されたアドレスの範囲のRAM領域を初期化する。
本実施形態におけるメイン制御部41は、リセットの発生により起動すると、起動時設定を行う。起動時設定では、メイン制御部41が備えるステータスフラグを初期化する。ステータスフラグは、命令の演算結果や実行結果の状態を保持するデータであり、特に割込の禁止/許可を設定する割込マスタ許可フラグを含む。割込マスタ許可フラグの初期値は割込の禁止を示す値であるため、メイン制御部41は、割込が禁止された状態で起動することとなる。その後、後述のHWパラメータを参照して各種機能を設定した後、プログラム/データ領域に格納されたプログラムに従って、リセットが発生したときに、割込禁止の状態で起動するとともに、その後、最初に実行する初期設定処理を開始する。
メイン制御部41は、初期設定処理において、まず、割込を禁止に設定した後、起動時に設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、起動時に設定キースイッチ37がONの状態であると判定された場合に、設定変更処理に移行し、設定変更処理の開始時にRAM41cの初期化を行う。この際、RAM41cのデータが正常であれば、特別ワークを保持してそれ以外の領域を初期化することで、設定変更後も変更前の制御状態(設定値や遊技状態等)の一部を保持することができる一方で、RAM41cのデータが正常でない場合には、特別ワークを含む使用可能領域の全ての領域を初期化することで、RAM41cのデータに異常を確実に解消することができるようになっている。
RAM41cを初期化した後、割込を許可に設定し、リセット/設定スイッチ38が操作れる毎に設定値を1〜6の範囲で1ずつ更新し、スタートスイッチ7のONが検出された後、設定キースイッチ37のONが検出されたときの設定値をRAM41cに格納して、設定変更処理を終了させる。
このように、メイン制御部41は、割込マスタ許可フラグの初期値が割込の禁止を示す値であり、割込が禁止された状態で起動し、起動後の初期設定処理においても、まず、割込を禁止に設定したうえで、その後の初期設定処理を実行するようになっているので、意図しない割込が発生することを防止できる。
また、メイン制御部41は、設定変更処理の終了後、遊技単位毎にゲームの進行に応じて段階的に処理を行うメイン処理を実行する。また、メイン処理では、遊技単位毎にRAM41cの初期化を行うとともに、設定変更処理の終了時にもRAM41cの初期化を行う。そして、設定変更処理の終了後、メイン処理においてRAM41cの初期化を行う処理の前の段階からメイン処理を開始するようになっており、設定変更処理の終了後のRAM41cの初期化と、遊技単位毎のRAM41cの初期化と、を共通の処理にて行うことが可能となる。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜RT4、RB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施形態では、RT0〜4においては3、RBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施形態では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RT0〜4、RB)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、内部抽選の結果を示す当選番号をRAM41cに設定する。当選番号は、内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等に用いられる。
また、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選番号に基づいて当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、特別役格納ワーク及び一般役格納ワークをクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、当選番号及びROM41bに格納されているテーブルインデックス、テーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
なお、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
本実施形態においてメイン制御部41は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する制御を行う。これら外部出力信号は、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
メイン制御部41は、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態がRB(レギュラーボーナス)中の旨を示すRB中信号、遊技状態がBB(ビッグボーナス)中の旨を示すBB中信号、後述するARTの開始を示すART信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号をそれぞれ出力する。
外部出力基板1000には、リレー回路、パラレル・シリアル変換回路、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタが設けられている。遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、ART信号は、リレー回路を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換されて情報提供端子板に出力される。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンド、押し順コマンド、フリーズコマンド、ART抽選結果コマンド、リール加速情報コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態(RT0〜4、RB)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
ART状態コマンドは、後述するアシストタイム(以下、「AT」という)中か否か、ART中か否か、後述する規定ゲーム数に到達するまでの残りゲーム数、前兆期間の残りゲーム数、ARTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、ART状態コマンドの後に送信される。内部当選コマンドは、特別役が当選しているか否かを特定可能な第1の内部当選コマンドと、一般役が当選しているか否かを特定可能な第2の内部当選コマンドと、を含み、第1の内部当選コマンドが送信された後に、第2の内部当選コマンドが送信される。
押し順コマンドは、停止順を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときであって、内部当選コマンドが送信された後、及び各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、停止コマンドが送信された後に送信される。
なお、後述のナビ報知が実行されるゲームにおいては、ゲーム開始時から遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信され、後述のナビ報知が実行されないゲームにおいては、有利な停止順が確定するまでは遊技者にとって有利な停止順を特定不能な押し順コマンドが送信され、有利な停止順が確定したときから遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信される。
遊技状態コマンド、ART状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
フリーズコマンドは、当該ゲームにおいて遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態に制御されるか否か、フリーズ状態に制御される場合にはその種類を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、内部当選コマンドの送信後に送信される。
ART抽選結果コマンドは、後述のART抽選または上乗せ抽選に当選したか否か、当選したARTのゲーム数または上乗せされるゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、ART抽選または上乗せ抽選が行われたゲームにおいて内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール加速情報コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。なお、フリーズ状態の終了に伴ってリールの回転を開始するときにも送信されるため、フリーズコマンドによりフリーズ状態の開始が特定された後、リール加速情報コマンドを受信することで遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨だけではなく、フリーズ状態の終了も特定可能となる。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞判定コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、メイン処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施形態におけるスロットマシン1では、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるATに制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、当選したナビ報知役の当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を報知するとともに、当該当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、液晶表示器51等を用いたナビ演出を実行させる。また、本実施形態においてメイン制御部41は、ATに制御していない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。ATへの制御契機の1つとして、本実施形態では、チャンスゾーン(以下、「CZ」という)が設けられている。本実施形態では、スイカ当選時にCZに移行するか否かを抽選し、この抽選に当選するとCZに移行する。CZは10ゲーム継続し、その間、後述するメーター演出が実行される。そして、CZにおいて後述する当選条件が成立すると、ATに制御可能となる。
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。なお、本実施形態においてメイン処理は、遊技プログラムに含まれる。
図13に示すように、メイン制御部41は、まず、割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレス(遊技スタック領域(未使用)の最終アドレス)をセットする(Sc2)。
次いで、遊技領域初期化処理を実行して、指定されたアドレスで示されるRAM41cの領域をクリアする(Sc3)。この際、設定変更処理の後にメイン処理が開始された場合には、設定変更処理が終了される際に、初期化対象RAMの先頭アドレスとして、使用可能領域のうち特別ワークが記憶されている領域の最終アドレスの次のアドレスが設定され、当該メイン処理のSc2において、初期化対象RAMの最終アドレスとして、遊技スタック領域(未使用)の最終アドレスが設定されるため、遊技RAM領域のうち特別ワーク及び遊技スタック領域(使用中)以外の領域(重要ワーク、一般ワーク、未使用領域3、スタック領域(未使用))が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態ではない遊技の終了時には、後述するSc10のステップにおいて遊技終了時の初期化対象RAMの先頭アドレス(未使用領域3の先頭アドレス)が設定され、Sc2のステップにおいて、初期化対象RAMの最終アドレス(遊技スタック領域(未使用)の最終アドレス)が設定されるため、使用可能領域のうち未使用領域3及び遊技スタック領域(未使用)が初期化されることとなる。また、特定の遊技状態の終了時であり、かつ遊技の終了時には、後述するSc11のステップにおいて特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレス(遊技RAM領域のうち特別ワークが記憶されている領域の最終アドレスの次のアドレス)が設定され、Sc2のステップでは、特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの最終アドレス(遊技スタック領域(未使用)の最終アドレス)が設定されるため、遊技RAM領域のうち一般ワーク、未使用領域3、遊技スタック領域(未使用)が初期化されることとなる。
Sc3のステップにおけるRAMの初期化の後、割込を許可し(Sc4)、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、内部抽選処理を実行する(Sc6)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。
次いで、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sd2のステップにおける内部抽選の結果及び遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。そして、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、特定の遊技状態の終了時か否かを判定し(Sc9)、特定の遊技状態の終了時でない場合には、遊技終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc10)、Sc1のステップに戻る。また、特定の遊技状態の終了時である場合には、特定の遊技状態の終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをセットして(Sc11)、Sc1のステップに戻る。
また、メイン処理では、ゲームの進行に応じてコマンドを生成してコマンドキューに設定するコマンド格納処理を実行し、設定されたコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)において実行される通常時コマンド送信処理によりサブ制御部91に対して送信されるようになっている。
次に、メイン制御部41が行う内部当選コマンド送信処理の制御内容について、図7〜10に基づいて説明する。
本実施形態では、抽選対象役の種類毎に当選番号が予め割り当てられており、持ち越されることがある抽選対象役、すなわち特別役の種類毎の当選番号が設定された特別役当選番号テーブルと、持ち越されることがない抽選対象役、すなわち一般役の種類毎の当選番号が設定された一般役当選番号テーブルとがROM41bの所定領域に格納されている。
図7に示すように、特別役当選番号テーブルでは、いずれの特別役も当選していない場合すなわち、はずれの当選番号は、「0」が、BBの当選番号は、「1」が、RBの当選番号は、「1」が割り当てられている。
また、図8に示すように、一般役当選番号テーブルでは、いずれの一般役も当選していない場合、すなわちはずれの当選番号は、「0」が、通常リプレイの当選番号は、「1」が、リプレイGR1の当選番号は、「2」が、リプレイGR2の当選番号は、「3」が、リプレイGR3の当選番号は、「4」が、リプレイGR4の当選番号は、「5」が、リプレイGR5の当選番号は、「6」が、リプレイGR6の当選番号は、「7」が、リプレイGR11の当選番号は、「8」が、リプレイGR12の当選番号は、「9」が、リプレイGR13の当選番号は、「10」が、リプレイGR14の当選番号は、「11」が、リプレイGR15の当選番号は、「12」が、リプレイGR16の当選番号は、「13」が、リプレイGR21の当選番号は、「14」が、リプレイGR22の当選番号は、「15」が、リプレイGR23の当選番号は、「16」が、リプレイGR24の当選番号は、「17」が、リプレイGR25の当選番号は、「18」が、リプレイGR26の当選番号は、「19」が割り当てられている。また、強チェリーの当選番号は、「20」が、強チェリーの当選番号は、「21」が、スイカの当選番号は、「22」が、割り当てられている。また、左ベル1の当選番号は、「23」が、左ベル2の当選番号は、「24」が、左ベル3の当選番号は、「25」が、左ベル4の当選番号は、「26」が、中ベル1の当選番号は、「27」が、中ベル2の当選番号は、「28」が、中ベル3の当選番号は、「29」が、中ベル4の当選番号は、「30」が、右ベル1の当選番号は、「31」が、右ベル2の当選番号は、「32」が、右ベル3の当選番号は、「33」が、右ベル4の当選番号は、「34」が、共通ベルの当選番号は、「35」が割り当てられている。
このように、特別役当選番号テーブル及び一般役当選番号テーブルでは、内部抽選の抽選対象役と当選番号とが対応して設定されている。
本実施形態では、ナビ報知によるリールの停止順を識別可能なナビ番号(0〜9)が予め割り当てられ、抽選対象役のうち報知対象役は、その種類毎にナビ番号が予め割り当てられており、抽選対象役の種類毎のナビ番号が設定されたナビ番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図9に示すように、ナビ番号として、標準押し順(本実施形態では、左リール2Lを第1停止とする停止順)を示す0、左リール2Lを第1停止とする停止順すなわち左第1停止を示す1、中リール2Cを第1停止とする停止順すなわち中第1停止を示す2、右リール2Rを第1停止とする停止順すなわち右第1停止を示す3、第1停止を左リール2L、第2停止を中リール2C、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す4、第1停止を左リール2L、第2停止を右リール2R、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す5、第1停止を中リール2C、第2停止を左リール2L、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す6、第1停止を中リール2C、第2停止を右リール2R、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す7、第1停止を右リール2L、第2停止を左リール2L、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す8、第1停止を右リール2R、第2停止を中リール2C、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す9、が設定されている。
なお、本実施形態では、ナビ番号0により特定される標準押し順として、左リール2Lを第1停止とする停止順を適用しているが、標準押し順は、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な押し順であれば、他の停止順であっても良い。
図9に示すように、ナビ番号テーブルでは、抽選対象役のうち報知対象役について、その種類毎にナビ番号が設定されており、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4については、「1」が、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4については、「2」が、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4については、「3」が設定され、リプレイGR1については、「4」が、リプレイGR2については、「5」が、リプレイGR3については、「6」が、リプレイGR4については、「7」が、リプレイGR5については、「8」が、リプレイGR6については、「9」が設定されている。
また、リプレイGR11〜16については、上述の上乗せ抽選の当選状況に応じてナビ番号が設定されており、上乗せ抽選に当選していない場合には、リプレイGR11及びリプレイGR12については、ナビ番号1が、リプレイGR13及びリプレイGR14については、ナビ番号2が、リプレイGR15及びリプレイGR16については、ナビ番号3が設定され、上乗せ抽選に当選している場合には、リプレイGR11及びリプレイGR16については、ナビ番号2が、リプレイGR12及びリプレイGR13については、ナビ番号3が、リプレイGR14及びリプレイGR15については、ナビ番号1が設定されている。また、リプレイGR21及びリプレイGR24については、ナビ番号1及び2が、リプレイGR22及びリプレイGR25については、ナビ番号1及び3が、リプレイGR23及びリプレイGR26については、ナビ番号2及び3が設定されている。
なお、抽選対象役のうち報知対象役ではない、通常リプレイ、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルについては、ナビ番号が設定されていない。
本実施形態では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選処理を実行し、内部抽選にて特別役及び一般役のうちいずれかの役が当選している場合には、当選が判定された抽選対象役に対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定し、いずれの役も当選していない場合には、はずれに対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定する。一般役の当選を示す当選番号は1ゲーム終了毎にクリアされる一方で、特別役の当選を示す当選番号は当選した特別役が入賞されるまで維持され、当選した特別役が入賞することでクリアされる。
メイン制御部41は、当選番号を設定した後、内部当選コマンド設定処理を実行して、RAM41cの所定領域に設定されている内部当選番号に基づいて第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図10に示すように、内部当選コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を取得し(Sf1)、取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定し(Sf2)、当該送信用当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41が送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表すようになっており、メイン制御部41は、第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第1の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに特別役の送信用当選番号を格納する。
Sf3のステップにおいて、第1の内部当選コマンドを格納した後には、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得し(Sf4)、取得した当選番号が、2未満であるか否か(Sf5)、20未満であるか否か(Sf6)、23未満であるか否か(Sf7)、35未満であるか否か(Sf8)、を順次判定して、取得した当選番号が予め定められた複数の所定範囲のいずれの範囲にあるかを判定する。
そして、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満であると判定した場合、すなわち当選番号が0または1である場合には、当該取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満でないと判定し、Sf6のステップにおいて20未満であると判定した場合、すなわち当選番号が2〜19のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に2を設定する(Sf10)。また、Sf6のステップにおいて当選番号が20未満でないと判定し、Sf7のステップにおいて23未満であると判定した場合、すなわち当選番号が20〜22のいずれかである場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf7のステップにおいて当選番号が23未満でないと判定し、Sf8のステップにおいて35未満であると判定した場合、すなわち当選番号が23〜34のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に23を設定する(Sf10)。また、Sf8のステップにおいて当選番号が35未満でないと判定した場合、すなわち当選番号が35である場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。
そして、Sf9、Sf10、Sf11のステップにおいて一般役の送信用当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用当選番号に基づいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41は、第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第2の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに一般役の送信用当選番号を格納する。
Sf10のステップにおいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納した後は、内部当選コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施形態の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第1の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施形態の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号が第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある場合には、当該当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第1の所定範囲(0〜1、20〜22、35)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて内部抽選による当選番号を特定できるようになっている。
一方、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にある場合には、第2の所定範囲に含まれる一の当選番号(2)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第2の所定範囲(2〜19)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第2の所定範囲(2〜19)内にあることを特定できるようになっている。
また、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にある場合には、第3の所定範囲に含まれる一の当選番号(23)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第3の所定範囲(23〜34)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にあることを特定できるようになっている。
本実施形態の内部当選コマンド設定処理において設定された第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
なお、本実施形態のメイン制御部41は、2バイトで構成されるコマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、本実施形態で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施形態では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
また、本実施形態のメイン制御部41は、2バイトで構成される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、当該各コマンドの2バイト目に送信用当選番号を含む構成であるが、本実施形態で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良く、例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをそれぞれ3バイトの信号で構成し、3バイト目に特別役の送信用当選番号または一般役の送信用当選番号を含める構成や、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドを3バイトからなる一の信号で構成し、2バイト目に特別役の送信用当選番号を含み、3バイト目に一般役の送信用当選番号を含める構成としても良い。
なお、本実施形態では、特別役及び一般役の当選番号を別々に分けて割り当てる構成、すなわち特別役当選番号テーブルにおいて特別役(BB、RB)の種類及びはずれに対応する特別役の当選番号を設定し、一般役役当選番号テーブルにおいて一般役の種類及びはずれに応じた一般役の当選番号を設定する構成であり、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて特別役の当選番号及び一般役の当選番号をRAM41cの所定領域に各々設定する構成であるが、特別役と一般役とに分けずに当選番号を割り当てる構成、例えば、BB、小役、「BB+同時に当選する小役」を夫々一の抽選対象役として当選番号を割り当てる構成であっても良い。このような構成では、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて一の当選番号をRAM41cの所定領域に設定することで、当該一の当選番号のみに基づいて特別役及び小役が当選しているか否かを判定して、所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行うことができる。
次に、メイン制御部41が行う押し順コマンド送信処理の制御内容について、図11に基づいて説明する。
本実施形態では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたとき、及び各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、RAM41cの所定領域に設定されている一般役の当選番号に応じた押し順コマンドをコマンドキューに設定する押し順コマンド設定処理を実行し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図11に示すように、押し順コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得した後(Sg1)、RAM41cの所定領域に設定されているナビ報知中であるか否かを示す所定のフラグを参照して、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であるか否かを判定する(Sg2)。Sg2のステップにおいて、ナビ報知が行われる状態でないと判定した場合は、リール2L、2C、2Rの停止状況及び内部抽選の結果に基づいて、入賞ラインLNに停止する役が確定しているか否かを判定し(Sg5)、入賞ラインLNに停止する役が確定していない場合は、標準ナビ番号(本実施形態では、0)を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sg6)。
一方、Sg2のステップにおいてナビ報知が行われる状態であると判定した場合、Sg5のステップで入賞ラインLNに停止する役が確定していると判定した場合は、ROM41bの所定領域に記憶されているナビ番号テーブル(図9参照)を参照して、Sg1のステップで取得した一般役の当選番号に対応するナビ番号を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する。
この際、内部当選番号に基づいてリプレイGR1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、リプレイGR11〜16が当選していることが特定され、かつ上乗せ抽選に当選していないことが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、リプレイGR11〜16が当選していることが特定され、かつ上乗せ抽選に当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて特殊リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、リプレイGR21〜26が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイのいずれかの組合せを入賞ラインLNに停止可能な停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。なお、本実施形態では、ナビ番号テーブルにおいて、リプレイGR21〜26に対応するナビ番号は、それぞれ2つのナビ番号が設定されているが、メイン制御部41は、抽選により選択したいずれかの一方のナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
Sg3のステップまたはSg6のステップにおいて送信用ナビ番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用ナビ番号に基づいて押し順コマンドをコマンドキューに格納する(Sg4)。メイン制御部41は、押し順コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に押し順コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに送信用ナビ番号を格納する。
Sg4のステップにおいて押し順コマンドをコマンドキューに格納した後は、押し順コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施形態のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中である場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定し、ナビ報知の実行中でない場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定不可能であり、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な押し順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施形態のメイン制御部41は、停止操作が行われる毎に、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中でない場合であっても、入賞ラインLNに停止する役が確定している場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施形態のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理が実行されることにより、例えば、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR1が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。また、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、未だ昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であり、いずれの役が停止するか確定していないので、送信用ナビ番号として標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定される。そして、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2Cが停止されたときには、その後の右リール2Rの停止により昇格リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(昇格リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「4」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止において左リール2L以外のリールが停止されたとき、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2C以外のリールが停止されたときには、その後の停止順に関わらず、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「4」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR2〜6が当選した場合にも、リプレイGR1が当選した場合と同様にして、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかは確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、例えば、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR11が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、リプレイGR11の停止順を特定することができない標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。そして、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(特殊リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止として中リール2Cが停止されたときには、特殊リプレイのみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定され、第1停止として右リール2Rが停止されたときには、転落リプレイのみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「2」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR12〜16が当選した場合にも、リプレイGR11が当選した場合と同様にして、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、中段リプレイ、特殊リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(特殊リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、遊技状態がRT2であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR21〜26が当選した場合にも、リプレイGR1〜6が当選した場合と同様にして、赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイ、昇格リプレイのいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(赤7揃いリプレイ、赤7取りこぼしリプレイ、青7揃いリプレイ、青7取りこぼしリプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、ナビ報知が行われない状態で、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選した場合にも、リプレイGR1〜6やリプレイGR21〜26が当選した場合と同様にして、中段ベル、上段ベル1〜8のいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(中段ベルを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
このように、本実施形態では、メイン制御部41は、ATの制御を行っていない状態で、報知対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利な停止順が確定するタイミングで、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定してサブ制御部91に対して送信するようになっている。有利な停止順が確定するタイミングとは、3択の役(押し順リプレイのうちリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26)では、第1停止操作が行われたタイミングであり、6択の役(リプレイGR1〜6)では、第1停止操作が行われて、遊技者にとって有利な役が停止しないことが確定したタイミング、または第2停止操作が行われたタイミングである。
本実施形態の押し順コマンド設定処理において設定された押し順コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
そして、サブ制御部91は、押し順コマンド、上述の第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドに基づいて、メイン制御部41側でナビ報知が行われていることが特定される場合に、ナビ演出を行う。サブ制御部91は、ナビ演出を行う際には、第2の内部当選コマンドに基づいて報知対象役の当選が特定されるとともに、押し順コマンドに基づいてナビ番号が「0」以外であること、すなわち遊技者にとって有利な押し順が標準押し順以外であることが特定される場合に、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号に応じた停止順を示す停止順画像を液晶表示器51に表示させる。また、ナビ演出では、第2の内部当選コマンドに基づいて入賞する可能性がある役を示唆する画像を液晶表示器51表示する。このとき、例えば、報知対象役として押し順ベルが当選している場合は、「ベル」の画像を表示することで、押し順ベルの入賞の可能性を示唆し、押し順リプレイが当選している場合には、遊技状態コマンド等に基づいて特定されるメイン制御部41側での遊技状態(RT0〜RT3)に基づいて、入賞する可能性があるリプレイGRの種類を特定し、特定したリプレイGRに含まれる役(例えば、リプレイGR1〜6では、昇格リプレイ、リプレイGR11〜16では、特殊リプレイ、リプレイGR21〜26では、赤7リプレイまたは青7リプレイ)に応じた演出を行うことで、遊技者にとって有利な役の入賞の可能性を示唆することができるようになっている。
また、ナビ演出においてリプレイGRに含まれる役に応じた演出として、例えば、内部抽選においてリプレイGR21〜26が当選した場合でも、メイン制御部41側での当選コマンド送信処理において、第2の内部当選コマンドの送信用当選番号としてリプレイGR1〜6、11〜16、21〜26のいずれかの当選を示す「2」が一律に設定されることとなるが、サブ制御部91は、第2の内部当選コマンドに基づいて送信用当選番号が「2」であること、及び遊技状態コマンド等に基づいて遊技状態がRT2であることが特定されることで、リプレイGR21〜26が当選していることを特定して、押し順コマンドに基づいて特定さえるナビ番号に応じた停止順を示す画像とともに、当該停止順による操作によって赤7リプレイ又は青7リプレイが入賞する可能性を示唆する画像(本実施形態では、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像)を表示することで、リプレイGR21〜26に含まれる役のうち遊技者にとって有利な役(本実施形態では、ARTゲーム数抽選で当選する平均ゲーム数が高い役)に応じた演出を行うことができるようになっている。
次に、メイン制御部41が行う入賞判定コマンド送信処理の制御内容について、図11に基づいて説明する。
本実施形態では、特別役及び一般役について入賞役の種類毎に入賞番号(0〜64)が予め割り当てられており、入賞役の種類毎に入賞番号が設定された入賞番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。入賞番号0は、はずれに割り当てられている。入賞番号1〜29は、ベル(上段ベル1〜8(24種類)、中段ベル(1種類)、右下がりベル(4種類))に割り当てられている。入賞番号30、31は、スイカ(中段スイカ、右下がりスイカ)に割り当てられている。入賞番号32〜34は、チェリー(中段チェリー、角チェリー)に割り当てられている。入賞番号35〜62は、リプレイ(中段リプレイ(2種類)、右上がりリプレイ(2種類)、昇格リプレイ(1種類)、転落リプレイ(9種類)、特殊リプレイ(2種類)、赤7揃いリプレイ(1種類)、赤7取りこぼしリプレイ(5種類)、青7揃いリプレイ(1種類)、青7取りこぼしリプレイ(5種類))に割り当てられている。入賞番号63は、BB(青7揃い)に割り当てられている。入賞番号64は、RB(赤7揃い)に割り当てられている。
本実施形態では、メイン制御部41は、スタート操作が行われた後、全てのリール2L、2C、2Rが停止したときに、各リール2L、2C、2Rに停止された図柄の組合せに応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール2L、2C、2Rについて、入賞ラインLNに入賞役を構成する図柄の組合せが停止しているか否かを判定し、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していると判定した場合には、入賞番号テーブルを参照して、停止している入賞役を構成する図柄の組合せに対応する入賞番号をRAMの所定領域に設定する一方、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していないと判定した場合には、はずれを示す「0」を入賞番号としてRAMの所定領域に設定して、入賞判定処理を終了する。
そして、メイン制御部41は、入賞判定処理を実行した後、入賞番号を特定可能な入賞判定コマンドをコマンドキューに設定する入賞判定コマンド設定処理を実行する。
図12に示すように、入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理における入賞判定結果に基づいてRAMの所定領域に設定された入賞番号を取得し(Sh1)、当該入賞番号に基づいて入賞判定コマンドをコマンドキューに格納して(Sh2)、入賞判定コマンド設定処理を終了する。メイン制御部41は、入賞判定コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に入賞判定コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに入賞番号を格納する。
入賞判定コマンド設定処理において設定された入賞判定コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
このように、本実施形態のメイン制御部41は、全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときに、入賞判定コマンド設定処理を実行して、入賞番号を含む入賞判定コマンドを設定し、入賞判定コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
また、本実施形態の入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理においてRAM41cに設定された入賞番号を、そのまま含む入賞判定コマンドをコマンドキューに設定するので、入賞番号を特定可能な特殊なコマンド等に変換する処理を行うことなく、処理負荷を削減することができる。
また、本実施形態では、入賞役の種類毎に入賞番号が割り当てられてROM41bの所定領域に格納されているので、入賞番号を含む入賞判定コマンドを受信したサブ制御部91では、入賞番号に基づいて各リール2L、2C、2Rに停止している図柄の組合せを特定して、演出を実行することが可能となっている。
従来のスロットマシンは、遊技の制御を行う遊技制御部と、演出の制御を行う演出制御部とを含む構成であり、遊技制御部は、所定の報知対象役が当選した場合に内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチの操作手順を報知するナビ報知が実行されるATに制御するか否かを決定し、ATに制御する場合に、ナビ報知を実行するとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドを、ATに制御しているか否かに関わらず、演出制御部に対して送信し、演出制御部は、内部当選コマンドに基づいて内部抽選結果を特定し、遊技制御部においてATに制御されている場合には、特定した内部抽選結果に基づいて遊技者にとって有利な操作手順を報知するナビ演出を実行する構成である。
このような構成では、演出制御部は、ATに制御しているか否かに関わらず、内部当選コマンドに基づいて遊技者にとって有利となる操作手順を特定可能であるので、演出制御部側に不正がなされることで、遊技制御部においてATに制御する旨が決定されていないにも関わらず、内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作手順が特定され、当該操作手順が演出制御部により報知されてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態のメイン制御部41は、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、内部抽選結果として特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であり、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることなく、ATに制御されているか否かに関わらず、共通の第2の内部当選コマンドを送信するので、第2の内部当選コマンドの送信に係る処理を簡素化できるとともに、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
なお、本実施形態では、メイン制御部41は、内部当選により当選した報知対象役に応じて遊技者にとって有利なリール2L、2C、2Rの停止順をナビ報知により報知する構成であるが、メイン制御部41は、ナビ報知により、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様、これらの組合せによる操作態様を報知する構成であっても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な操作態様を特定することができないように第2の内部当選コマンドを設定することで、サブ制御部91側で、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作態様が特定されることがない。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当該報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定できるように第2の内部当選コマンドを設定して、サブ制御部91に対して送信するので、内部抽選結果が報知対象役となったときに、サブ制御部91側で報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定でき、サブ制御部91は、報知対象役の種類に応じて異なる演出を行うことも可能となる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、ATに制御しており、ナビ報知が実行される状態において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できる押し順コマンドを設定する押し順コマンド設定処理を実行し、設定した押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、ナビ報知が実行される状態においてサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順を報知するナビ演出を行うことができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと押し順ベルとを含み、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態で内部抽選結果が押し順リプレイとなったときと、押し順ベルとなったときと、すなわちナビ報知が実行される状態において内部抽選にて当選した報知対象役が異なる種類であっても、遊技者にとって有利な停止順が共通の場合に、該遊技者にとって有利な停止順を特定できる共通のナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、押し順コマンドの種類を削減することができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定する一方で、ナビ報知が実行される状態以外の状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(左第1停止)を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、ナビ報知が実行される状態であるか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、ナビ番号を含む押し順コマンドを設定する処理を共通化することができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われる毎に該当するリール2L、2C、2Rを段階的に停止させる構成であり、遊技者にとって有利な停止順は、全てのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、すなわち第3停止の操作が完了するよりも前に確定するようになっており、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理では、ナビ報知が実行される状態以外の状態において内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順が確定した段階、すなわち第1停止、第2停止の操作が行われたとき以降に、内部当選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定して送信するので、サブ制御部91に不正が施されても遊技者にとって有利な停止順が特定されることを防止しつつ、内部抽選結果が報知対象役となったときにサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順で操作されたか否かに応じた演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態以外の状態において、報知対象役が当選した場合に、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定したと判定されたときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定し、当該押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定した後に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドは、押し順コマンドとは別のコマンドでもあっても良く、例えば、内部抽選にて当選した報知対象役の当選番号を含む別のコマンドを送信することで、当選した報知対象役の種類に基づいて遊技者にとって有利な停止順を特定可能とする構成であっても良いし、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む別途コマンドを設ける構成であっても良い。このような構成においては、メイン制御部41は、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行し、その後、停止する役が確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドを設定する処理を行う構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であり、停止する役が確定した後には、押し順コマンド設定処理が行われる毎に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、停止する役が確定した後に遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドは、少なくとも停止する役が確定したときに1度送信される構成であれば良く、停止する役が確定して、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドを送信した後には、押し順コマンド設定処理を実行しない構成であっても良い。このような構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、ナビ報知を行う状態において、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であるが、ナビ報知を行う状態である場合には、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行する構成であっても良い。このような構成とすることで、ナビ報知を行う状態である場合に、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
本実施形態のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選を行い、内部抽選結果に応じて内部抽選結果毎に各々異なる当選番号をRAM41cに設定し、設定された当選番号に応じて内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等を行う構成であるとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、内部当選結果として報知対象役が当選したときの当選番号は、所定の数値範囲(報知対象役として押し順リプレイの当選番号は、2〜19であり、押し順ベルの当選番号は、23〜34である。)からなる連続する数値が割り当てられており、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されていてナビ報知が実行される状態以外の状態において、RAM41cに設定された当選番号が、当該所定の数値範囲(2〜19、23〜34)であるときに、報知対象役となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順を特定できない第2の内部当選コマンドを設定し、設定された第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
また、内部抽選結果が報知対象役となったときに設定される当選番号として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果がリプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26の各抽選対象役の当選願号として、第1の数値範囲(2〜19)の連続する数値が割り当てられ、内部抽選結果が押し順ベルとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果が左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の各抽選対象役の当選番号として、第2の数値範囲(23〜34)の連続する数値が割り当てられているので、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選番号が第1の数値範囲であるか、第2の数値範囲であるかに応じて、内部抽選結果が押し順リプレイであるか、押し順ベルであるかを判定できるため、内部当選コマンド設定処理において第2の内部当選コマンドを設定する処理を簡素化できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、第1の状態(RT0、RT1、RT2)及び第2の状態(例えば、第1の状態としてのRT0に対してRT1又はRT2、第1の状態としてのRT1に対してRT0又はRT2、第1の状態としてのRT2に対してRT0又はRT1)を含む複数の遊技状態(RT0〜4、RB)に制御することが可能であり、各遊技状態では、内部抽選において決定される報知対象役としての押し順リプレイの種類が異なる(本実施形態では、例えば、RT0では、リプレイGR11〜16が抽選対象役である一方で、リプレイGR1〜6、リプレイGR21〜26が抽選対象役でなく、RT1では、リプレイGR1〜6が抽選対象役である一方で、リプレイGR11〜16、リプレイGR21〜26が抽選対象役でなく、RT2では、リプレイGR21〜26が抽選対象役である一方で、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜16が抽選対象役でなく、遊技状態RT0〜2で、内部当選の対象となる報知対象役の種類が異なる)構成であり、遊技状態が第1の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、及び遊技状態が第2の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号は、いずれも第1の数値範囲(2〜19)に割り当てられているため、内部当選コマンド設定処理において、第1の状態においても第2の状態においても内部抽選結果が押し順リプレイであるか否かを判定するための処理を共通化できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御していない状態において内部抽選結果が、報知対象役以外の役またははずれであるときには、該内部抽選結果に応じた当選番号(本実施形態では、0〜1、20〜22、35)を含む第2の内部当選コマンドを設定し、内部抽選結果が報知対象役である押し順リプレイであるときには、第1の数値範囲(2〜19)に含まれる一の当選番号(本実施形態では、2)を含み、内部抽選結果が報知対象役である押し順ベルであるときには、第2の数値範囲(23〜34)に含まれる一の当選番号(本実施形態では、23)を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御していない状態において、内部抽選結果が、報知対象役であっても報知対象役以外の役またははずれであっても、内部抽選結果に対応する当選番号を含む第2の内部当選コマンドを送信するので、内部抽選結果が報知対象役であるか否かかかわらず、第2の内部当選コマンドを作成して送信する処理を共通化することができる。
なお、本実施形態のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御されている状態か否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する構成であるが、ATに制御されている状態でないときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する一方で、ATに制御されている状態であるときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選した報知対象役の種類に応じた当選番号、例えば、押し順リプレイとしてリプレイGR11が当選したときには、当選番号「8」、押し順ベルとして中ベル1が当選したときには、当選番号「27」を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御されている状態であるときには、当選した報知対象役の種類を特定可能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であっても良い。このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるので、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができる。また、このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から内部抽選における抽選対象役の当選番号を特定できるので、内部当選した抽選対象役に含まれる入賞役の種類に応じた演出、例えば、リプレイGR21が当選している場合に、リプレイGR21に含まれる赤7リプレイが当選する可能性を示唆する演出を行うことができる。
また、このような構成では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理を実行せず、押し順コマンドを送信しない構成としても良く、このような構成とすることで、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定でき、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができるとともに、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
なお、押し順リプレイの当選番号と押し順ベルの当選番号とは、それぞれが連続する数値範囲に設定されていれば良く、押し順リプレイの当選番号が設定される第1の数値範囲と押し順ベルの当選番号が設定される第2の数値範囲とが連続する構成であっても良い。このような構成であっても、本実施形態と同様に、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施形態では、一般役の当選番号として1〜35が割り当てられており、第1の数値範囲(2〜19)に報知対象役である押し順リプレイの当選番号が連続して設定され、第2の数値範囲(23〜34)に報知対象役である押し順ベルの当選番号が連続して設定され、非報知対象役の当選番号が、第1の数値範囲、第2の数値範囲の前後の数値範囲に分散されて設定される構成であるが、第3の数値範囲に全ての非報知対象役の当選番号が連続して設定される構成であっても良い。このような構成とすることで、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できるとともに、非報知対象役に対して割り当てられた当選番号が所定の数値範囲にあるか否かを判定する処理を簡素化することができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、内部当選コマンド送信処理において、遊技状態に関わらず、同じ種類の報知対象役のグループ(本実施形態では、押し順リプレイのグループ、押し順ベルのグループ)毎に一律に同じ送信用当選番号(本実施形態では、押し順リプレイのグループに対して「2」、押し順ベルのグループに対して一律に「23」)を設定して、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、内部当選コマンド送信処理において、同じ送信用当選番号が設定される報知対象役のグループは、少なくとも、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないようにすれば良く、一の遊技状態において抽選対象となる同じ種類の報知対象役のグループについては、一のグループ毎に遊技者にとって有利な役が一づつ含まれるように複数のグループに分けて、分けられたグループ毎に異なる送信用当選番号を設定する構成としても良い。これにより、サブ制御部91側で複数のグループのうちいずれかのグループに属する報知対象役が当選したかを特定し、特定したグループに応じた演出を実行することが可能となる。このような構成として、例えば、本実施形態の押し順リプレイについて、遊技状態がRT2において抽選対象となるリプレイGR21〜26を、遊技者にとって有利な役(本実施形態では、赤7リプレイ及び青7リプレイ)が一づつ含まれるように、第1のグループ(リプレイGR21〜23)と第2のグループ(リプレイGR24〜26)とに分けて、第1のグループと第2のグループとにそれぞれ異なる送信用当選番号(例えば、2A、2B)を設定する構成とすることで、サブ制御部91は、遊技状態がRT2において、第1のグループを示す送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドを受信することで、第1のグループが当選していることを特定し、赤7リプレイが入賞する可能性を示唆する演出を実行することが可能となる一方で、第2のグループを示す送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドを受信することで、第2のグループが当選していることを特定し、青7リプレイが入賞する可能性を示唆する演出を実行すること、すなわち遊技者にとって有利な役をより特定した演出を実行することが可能となる。
次に、サブ制御部91が実行する処理の内容について説明する。
図13に示すように、サブ制御部91は、内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔でタイマ割込処理(サブ)を実行する。タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、サブ制御部91は、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
停電判定処理の後、サブ制御部91は、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、レジスタをRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、サブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
Sp3において、電断フラグが設定されていない場合には、サブ制御部91は、コマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理において、サブ制御部91は、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。
次いで、サブ制御部91は、コマンド制御処理を実行し(Sp5)、リール停止コマンド受信処理を実行し(Sp6)、処理を終了する。
本実施形態では、上述したCZ中にサブ制御部91によりメーター演出が実行される。以下の説明では、第1メーター演出から第4メーター演出の4つのメーター演出について説明するが、まず各メーター演出に共通するメーター演出の流れについて説明する。
図14は、メーター演出の流れを示す図である。メーター演出は、サブ制御部91により液晶表示器51にて実行される。本実施形態におけるメーターは、自キャラMCと敵キャラECの対決演出における敵キャラECの体力を示唆している。敵キャラECの体力は、特定数値の一例である。サブ制御部91は、複数のメーター(本実施形態では、メーターM1、M2、M3の3つ)を切り替えて表示可能である。メーターM1は、最初に表示されるメーターであり、メーターM3は、最後に表示されるメーターである。
3つのメーターM1、M2、M3には、それぞれ体力が割り当てられている。例えば、敵キャラECの体力が25の場合には、メーターM1に5、メーターM2に10、メーターM3に10の体力が割り当てられる。割り当て方法の詳細については後述する。以下の説明では、メーターM1、M2、M3のそれぞれを特に区別しない場合には任意のメーターを単にメーターMと表現することがある。なお、本実施形態では3つのメーターを例にしているが、メーターが複数あればよい。
サブ制御部91は、後述する更新条件の成立を契機に敵キャラECの体力を更新(本実施形態では減少)する。そして、更新された敵キャラECの体力が所定値(本実施形態では「0」)に到達した場合に、遊技者にとって有利な有利状態(本実施形態では、AT)に制御可能である。
図14(a)に示されるように、まず、メーターM1が表示される。本実施形態では、メーターとともに、経過表示601が表示される。経過表示601は、複数のメーターの総数(本実施形態では「3」)と、既に表示されたメーターの数を示す。既に表示されたメーターとは、現在表示されているメーターがメーターM1なら「1」、現在表示されているメーターがメーターM2なら「2」、現在表示されているメーターがメーターM3なら「3」である。既に表示されたメーターに代えて、表示されていないメーターの数や、表示されていないメーターの数に1を加えた数を用いてもよい。なお、表示されていないメーターの数に1を加えた数とは、例えば、現在表示されているメーターがメーターM1なら、表示されていないメーターの数は2であるので、それに1を加えて「3」となる。従って、現在表示されているメーターがメーターM1の場合、経過表示601には「3/3」が表示される。この経過表示601により、現在の状況を遊技者に伝えやすくすることができる。
図14(b)は、メーターM1が0となり、メーターM2が表示されている画面を示す図である。図14(b)に示されるように、攻撃を与えることで、メーターM2は減少していく。図14(c)は、メーターM3が0となり、対決に勝利した画面を示す図である。対決演出では、自キャラMCの攻撃によりメーターM1、M2、M3を次々と減少させ、最後のメーターM3を0とし、対決に勝利することで、ATに制御されることを遊技者に報知する。
次に、各メーター演出に適用可能なメーターの表示態様について説明する。本実施形態では、複数のメーターのうちのいずれのメーターを表示しているかを認識可能に表示する。例えば、各メーター演出では、メーターM1、M2、M3ごとに色を変えて表示してもよい。図15は、メーターの表示態様を示す図である。図15(a)から図15(c)は、ハッチングによってメーターM1、M2、M3の色を示す図である。本実施形態において、メーターM1は、青で表示される。メーターM2は、緑で表示される。メーターM3は、赤で表示される。このように、色を変えて表示することで、表示されているメーターが複数のメーターのうちのいずれのメーターかを遊技者が認識することができる。
また、一般的な遊技機においては、青、緑、赤は有利状態への期待度(本実施形態では、ATへの期待度)を示す色として用いられる。そして、青、緑、赤の順に有利状態への期待度が高い。従って、メーターを表示する色は、有利状態への期待度を示唆するとともに、特定数値が所定値に近いほど、示唆される期待度が所定の色で示唆される期待度より高い色で表示される。これにより、所定値が近いことを遊技者が好適に認識することができる。
図15(d)は、切り替え演出を示す図である。図15(d)の例では、メーターM2からメーターM1に切り替えるときに実行される切り替え演出を示している。切り替え演出は、図15(d)に示されるように、メーターの周りが一瞬光るような演出である。これにより、メーターが切り替わったことを遊技者に伝えやすくすることができる。
以上説明したメーター演出の流れと、各メーター演出に適用可能なメーターの表示態様を踏まえ、メーターMへの体力の割り当てに特徴がある第1メーター演出及び第2メーター演出を説明し、この第1メーター演出及び第2メーター演出の説明とともに、各メーター演出に共通する更新条件について説明する。
第1メーター演出について説明する。第1メーター演出は、体力の割り当て方法に特徴がある。図16は、体力割り当て例を示す図である。第1メーター演出では、特定数値を更新する更新量が同じであっても、複数のメーターのうちの一のメーターが表示されているときのメーターの変化量と、一のメーターとは異なる他のメーターが表示されているときのメーターの変化量とが異なるように演出される。
第1メーター演出を簡単に説明すると、形状が同じメーターでも減り方が異なる演出である。そのため、一のメーターと他のメーターとに割り当てられる体力が異なる。このようにすることで、一のメーターと他のメーターで変化量が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。以下の説明では、第1メーター演出における体力の割り当て方法を第1割り当て方法と表現することがある。図16(a)は、一のメーターが最初に表示されるメーターであり、他のメーターが一のメーターの表示が終了した後に表示されるメーターとする場合の割り当て例を示す図である。
図16(a)では、敵キャラECの体力を一例として25としている。この体力25のうち、体力5をメーターM1に割り当て、体力10をメーターM2、M3に割り当てている。従って、図16(a)の割り当て例で実行されるメーター演出では、最初のメーターM1の減りが早い。これにより、メーター演出における導入での注目を高めることができる。
次の図16(b)は、一のメーターが最後に表示されるメーターであり、他のメーターが一のメーターの表示が行われるまでに表示されるメーターとする場合の割り当て例を示す図である。
図16(b)では、敵キャラECの体力を一例として25としている。この体力25のうち、体力5をメーターM3に割り当て、体力10をメーターM1、M2に割り当てている。従って、図16(b)の割り当て例で実行されるメーター演出では、最後のメーターM3の減りが早い。これにより、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
なお、メーターの減りが早い場合には、遊技者は期待感が高まるので、メーター演出に注目する。一方、メーターの減りが遅い場合には、早く減ってほしいと思い遊技者はメーター演出に注目する。すなわち、遊技者は減りが早い遅いにかかわらず、メーター演出に注目するので、図16(a)の場合にも、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができ、図16(b)の場合にも、メーター演出における導入での注目を高めることができる。
このように遊技者が注目するメーター演出において、本実施形態では変化量が異なるメーターを設けることにより、従来技術では得ることのできなかったメリハリをつけることが可能となったため、単調になることなく、より一層メーター演出への注目を高めることができる。
以上説明したように、複数のメーターに異なる体力を割り当てることにより、減少する体力が同じであっても、メーターの変化量は異なる。図17(a)は、異なる体力が割り当てられた2つのメーターの変化量を示す図である。図17(a)には、体力5が割り当てられたメーターM1と、体力10が割り当てられたメーターM3において、同じ更新量2で更新されたにもかかわらず、減り方が大きく異なることが示されている。
以上説明したメーターは、1つのメーター内で、体力1で変化する量、すなわち体力1に対応する間隔が一定のメーターであった。従って、同じメーター内において、同じ体力で更新されるときは、同じ変化量となるメーターであった。次に、間隔が一定ではないメーター例について説明する。図17(b)は、間隔が一定ではない例1を示す図である。図17(b)に示されるメーターM3は、最初が減りにくく、後になるほど減りやすくなるメーターである。図17(c)に示されるメーターM3は、最初が減りやすく、後になるほど減りにくくなるメーターである。図17(d)に示されるメーターM3は、ランダムに間隔を定めたメーターである。図17(b)〜図17(d)のいずれのメーターM3においても、1つのメーター内で変化する量が異なるため、メリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。
上述した図17(b)〜図17(d)のように、間隔が一定ではないメーターを不定間隔メーターと称する。この不定間隔メーターは、第1メーター演出から第4メーター演出のいずれの演出においても適用可能である。
図16で説明した一のメーターは、いずれも他のメーターよりも少ない体力が割り当てられているが、一のメーターに他のメーターよりも多い体力が割り当てられていてもよい。図18は、一のメーターに他のメーターよりも多い体力が割り当てられたメーターを示す図である。
図18(a)では、敵キャラECの体力を一例として20としている。この体力20のうち、体力10をメーターM1に割り当て、体力5をメーターM2、M3に割り当てている。従って、図18(a)の割り当て例で実行されるメーター演出では、最初のメーターM1で減りが遅く、他のメーターで減りが早い。これにより、メーター演出における導入での注目を高めることができるとともに、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
図18(b)では、敵キャラECの体力を一例として20としている。この体力20のうち、体力10をメーターM3に割り当て、体力5をメーターM1、M2に割り当てている。従って、図18(b)の割り当て例で実行されるメーター演出では、最後のメーターM3で減りが遅く、他のメーターで減りが早い。これにより、メーター演出における導入での注目を高めることができるとともに、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
以上説明した第1割り当て方法において、変化量が異なるメーターは、最初のメーターであってもよいし、最後のメーターであってもよいし、最初及び最後以外のメーターであってもよい。
次に、第2メーター演出について説明する。第2メーター演出も体力の割り当て方法に特徴がある。遊技機において一般的な対決演出では、体力が異なる複数の敵キャラが用意されていることが多い。例えば、ボス、中ボス、雑魚などが用意され、ボスの体力と雑魚の体力は異なる。すなわち、ボスの体力と雑魚とでは、特定数値(体力)の初期値から所定値(0)に到達するまでの差分量が異なる。
このような場合、第2メーター演出では、差分量として第1量及び第2量のいずれが設定された場合でも、所定数(本実施形態では3つ)のメーターM1、M2、M3を用いてメーターを表示し、第1量及び第2量のいずれかが設定された場合でも、所定数のメーターのうちの一のメーター(例えば、メーターM1)で特定数値が示唆されているときの、更新される更新量に応じて変化する変化量は同じであるように演出される。
第2メーター演出を簡単に説明すると、ボスと雑魚とで変化量が同じくなるメーターが設けられる演出である。このようにすることにより、一のメーターでは差分量にかかわらず変化量が同じため、特定数値が所定値に到達することへの期待感を高めることができる。
図19は、体力の異なる敵キャラを同じ数のメーターを用いて表示する場合の体力の割り当て例を示す図である。また、図19は、一のメーターが最初に表示されるメーターとする場合の割り当て例を示す図である。図19(a)は、体力(差分量)25の敵キャラの体力の割り当て例を示し、図19(b)は、体力(差分量)45の敵キャラの体力の割り当て例を示している。また、図19では、一のメーターをメーターM1としている。
図19(a)では、体力25のうち、体力5をメーターM1に割り当て、体力10をメーターM2、M3に割り当てている。図19(b)では、体力45のうち、体力5をメーターM1に割り当て、体力20をメーターM2、M3に割り当てている。これにより、一のメーターでは差分量にかかわらず変化量が同じため、特定数値が所定値に到達することへの期待感を高めることができる。また、メーター演出における導入での注目を高めることができる。以下の説明では、第2メーター演出における体力の割り当て方法を第2割り当て方法と表現することがある。
次の図20は、一のメーターが最後に表示されるメーターとする場合の割り当て例を示す図である。図20(a)では、体力25のうち、体力5をメーターM3に割り当て、体力10をメーターM1、M2に割り当てている。図20(b)では、体力45のうち、体力5をメーターM3に割り当て、体力20をメーターM1、M2に割り当てている。このようにすることにより、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
以上説明した第2割り当て方法において、変化量が同じメーターは、最初のメーターであってもよいし、最後のメーターであってもよいし、最初及び最後以外のメーターであってもよい。なお、第1割り当て方法は、ひとつの敵キャラの体力の割り当て方法であり、第2割り当て方法は複数の敵キャラ間における体力の割り当て方法であるので、第1割り当て方法と第2割り当て方法は互いに排他的ではないことから、2つの方法を同時に適用することができる。
次に各メーター演出に共通する更新条件について説明する。図21は、更新演出で用いられる各種テーブルを示す図である。図21(a)は、更新量テーブルを示す図である。更新量テーブルは、更新量の選択割合を示す。この更新量テーブルは、メイン制御部41のROM41bに記憶されている。メイン制御部41は、更新量の他に、CZ開始時に敵キャラの体力の初期値を決定する。決定された体力の初期値は、CZ開始時にサブ制御部91に送信される。
特定数値を更新するための更新条件は、CZ中にベル、スイカ、及びチェリーに当選することである。従って、はずれ、またはリプレイが当選した場合には、更新条件が成立しない。メイン制御部41は、CZ中にベル、スイカ、及びチェリーが当選した場合には、更新量テーブルを用いて更新量を抽選する。
更新量テーブルに示されるように、ベルが当選した場合に、更新量が1となる割合は70%であり、更新量が2となる割合は20%であり、更新量が3となる割合は10%であり、更新量が4以上となる割合は0%である。スイカが当選した場合に、更新量が1となる割合は30%であり、更新量が2となる割合は30%であり、更新量が3となる割合は20%であり、更新量が4となる割合は10%であり、更新量が5となる割合は5%であり、更新量が6以上となる割合は0%である。
角チェリーが当選した場合に、更新量が3以下となる割合は0%であり、更新量が4となる割合は30%であり、更新量が5となる割合は30%であり、更新量が6となる割合は30%であり、更新量が8となる割合は10%であり、更新量が10となる割合は0%である。中段チェリーが当選した場合に、更新量が4以下となる割合は0%であり、更新量が5となる割合は30%であり、更新量が6となる割合は40%であり、更新量が8となる割合は20%であり、更新量が10となる割合は10%である。
メイン制御部41は、更新量テーブルにより抽選された更新量を、サブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、更新量に基づき、更新演出を実行する。このように、更新条件が成立するごとに、特定数値を更新する更新量を決定することにより、更新条件の成立時に遊技者に注目させることができる。
なお、メイン制御部41は、更新テーブルにより抽選を行わず、予め10ゲーム間の更新量を定めておくようにしてもよい。このような演出は、出来レースとも言われる。図21(b)は出来レース用テーブルを示す図である。図21(b)に示される出来レーステーブルでは、敵キャラ体力を30としており、勝利する場合と、敗北する場合の2つの更新量がゲーム毎に設けられている。本実施形態では、一例として図21(b)の出来レース用テーブルのみを示しているが、一般的には複数の出来レース用テーブルが用意される。
なお、図21(b)に示される出来レーステーブルでは、1ゲーム目から9ゲーム目まで同じ更新量となっている。これは、勝利の場合も敗北の場合も9ゲーム目まで同じ更新量のため、遊技者にフェイクか否かを判断できなくさせることで、最後まで興趣を維持させるためである。更新量を受信したサブ制御部91は、更新量に基づき、更新演出を実行する。以上が更新条件についての説明である。次に第1メーター演出及ぶ第2メーター演出における更新演出について説明する。
第1メーター演出及び第2メーター演出では、更新演出として、通常攻撃と特別攻撃とが設けられている。特別攻撃は、通常攻撃より強力に見える攻撃である。サブ制御部91は、更新量を受信すると、当該更新量によるメーターMの変化量を算出する。例えば、更新量が3で、メーターMに体力5が割り当てられている場合には、変化量は60%となり、メーターMに体力10が割り当てられている場合には、変化量は30%となる。
図21(c)は、第1メーター演出及ぶ第2メーター演出における更新演出テーブルを示す図である。更新演出テーブルは、更新演出の選択割合を示す。サブ制御部91は、算出した変化量に基づき、更新演出テーブルを用いて更新演出を抽選する。更新演出テーブルに示されるように、変化量が0%より大きく40%以下の場合に通常攻撃が選択される割合は100%であり、特別攻撃が選択される割合は0%である。変化量が40より大きく60以下の場合に通常攻撃が選択される割合は50%であり、特別攻撃が選択される割合は50%である。変化量が60より大きい場合に通常攻撃が選択される割合は0%であり、特別攻撃が選択される割合は100%である。このように、メーターの変化量に応じて更新演出を実行することにより、メーターMの変化に違和感を生じさせないようにすることができる。
次に、メーター演出におけるサブ制御部91の処理内容について説明する。上述したように、メイン制御部41は、CZ開始時に敵キャラの体力の初期値をサブ制御部91に送信するとともに、更新条件が成立するたびに、更新量をサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、第3停止時に更新演出を実行する。従って、更新演出は、図13のSp6のリール停止コマンド受信処理内で実行される。また、更新演出は、自キャラMCの攻撃とメーターMを更新する演出である。
図22は、サブ制御部91が実行するCZ処理(第1メーター演出及び第2メーター演出)の制御内容を示すフローチャートである。このCZ処理は、CZ開始から終了まで実行される処理である。サブ制御部91は、現在行われたゲームがCZ開始時のゲームか否かを判定する(St1)。CZ開始時のゲームの場合には(St1:YES)、メイン制御部41から受信した体力の初期値を、上述した第1割り当て方法または第2割り当て方法に従ってメーターM1、M2、M3に設定し(St2)、本処理を終了する。
CZ開始時のゲームではない場合には(St1:NO)、サブ制御部91は、はずれ、またはリプレイ以外が当選したか否かを判定する(St3)。はずれまたはリプレイが当選した場合には(St3:NO)、サブ制御部91は、本処理を終了する。はずれ、またはリプレイ以外が当選した場合には(St3:YES)、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した更新量を取得する(St4)。サブ制御部91は、更新量から変化量を算出し、更新演出テーブルを用いて更新演出を抽選する(St5)。サブ制御部91は、抽選された更新演出を実行し(St6)、本処理を終了する。
以上説明した図22のCZ処理では、変化量に基づき更新演出が抽選されているが、更新量に基づき更新演出を抽選してもよい。変化量に基づき更新演出を実行する場合のメリットは、更新演出の見た目通りにメーターが変化する可能性が大きいことことである。変化量に基づき更新演出を実行する場合のメリットは、体力の実際の更新量に即していることである。
次に、第3メーター演出について説明する。第3メーター演出は、更新演出の選択方法に特徴がある。第3メーター演出は、複数のメーターのうちの一のメーターが表示されているときと、一のメーターとは異なる他のメーターが表示されているときとで、実行する更新演出の選択割合が異なるメーター演出である。
第3メーター演出を簡単に説明すると、例えばメーターM1が表示されているときは、特別攻撃が出やすく、他のメーターが表示されているときは特別攻撃が出にくいメーター演出である。このようにすることにより、一のメーターと他のメーターで更新演出の選択割合が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。第3メーター演出における特別攻撃は、特定更新演出の一例である。そして、更新演出には、特別攻撃と通常攻撃とがある。
図23は、第3メーター演出における各種テーブルを示す図である。第3メーター演出では、メーター基準更新演出テーブルと更新量基準更新演出テーブルの2つのテーブルを用いて更新演出が抽選される。メーター基準更新演出テーブルは、表示されているメーターに応じて更新演出を抽選するためのテーブルである。更新量基準更新演出テーブルは、更新量に応じて更新演出を抽選するためのテーブルである。
図23(a)、図23(b)は、メーター基準更新演出テーブルを示す図である。メーター基準更新演出テーブルは、更新演出の選択割合を示す。図23(a)は、一のメーターを最初のメーターM1としたメーター基準更新演出テーブルを示す図であり、図23(b)は、一のメーターを最後のメーターM3としたメーター基準更新演出テーブルを示す図である。
図23(a)のメーター基準更新演出テーブルにおいて、表示されているメーターがメーターM1の場合、特別攻撃が選択される割合は90%であり、通常攻撃が選択される割合は10%である。一方、表示されているメーターがメーターM2、M3の場合、特別攻撃が選択される割合は10%であり、通常攻撃が選択される割合は90%である。図23(a)のメーター基準更新演出テーブルによって、一のメーターは、最初に表示されるメーターであり、他のメーターは、一のメーターの表示が終了した後に表示されるメーターとする演出を実現できる。このようにすることにより、メーター演出における導入での注目を高めることができる。
図23(b)のメーター基準更新演出テーブルにおいて、表示されているメーターがメーターM3の場合、特別攻撃が選択される割合は90%であり、通常攻撃が選択される割合は10%である。一方、表示されているメーターがメーターM1、M2の場合、特別攻撃が選択される割合は10%であり、通常攻撃が選択される割合は90%である。図23(b)のメーター基準更新演出テーブルによって、一のメーターは、最後に表示されるメーターであり、他のメーターは、一のメーターの表示が行われるまでに表示されるメーターとする演出を実現できる。このようにすることにより、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
このように、いずれのメーター基準更新演出テーブルにおいてにおいても、一のメーターが表示されているときと、一のメーターとは異なる他のメーターが表示されているときとで、実行する更新演出の選択割合が異なる。
図23(c)に示される更新量基準更新演出テーブルは、更新演出の選択割合を示す。更新量基準更新演出テーブルにおいて、更新量が0〜3の場合に通常攻撃が選択される割合は100%であり、特別攻撃が選択される割合は0%である。更新量が4〜6の場合に通常攻撃が選択される割合は50%であり、特別攻撃が選択される割合は50%である。更新量が7以上の場合に通常攻撃が選択される割合は0%であり、特別攻撃が選択される割合は100%である。このように、特別攻撃は、特定数値が更新される更新量が所定更新量(例えば4)より多いときに選択されやすい。また、図23(a)、図23(b)のメーター基準更新演出テーブルに示されるように、特別攻撃は、一のメーターが表示されているときに選択されやすい。これにより、特定数値の更新量が多い印象を遊技者に与えることができる。
第3メーター演出では、更新演出が、いずれの更新演出(通常攻撃、特別攻撃)かを特定可能となった後に、メーターMが変化する。これを具体的に説明するため、まず通常攻撃と特別攻撃の攻撃態様について説明する。図24は、各攻撃態様を示す図であり、図24(a)は通常攻撃、図24(b)は特別攻撃を示す図である。
各攻撃態様に共通することは、敵キャラに衝突してからボールが変形して攻撃態様が特定可能となる点である。図24(a)に示されるように、通常攻撃において、敵キャラに衝突したボールは、縦長方向に伸長した形状となる。一方、図24(b)に示されるように、特別攻撃において、敵キャラに衝突したボールは、星型となる。
図25は、いずれの更新演出かを特定可能となった後に、メーターMが変化する様子を示す図である。まず、図25(a)に示されるように、自キャラMCが敵キャラECにボール攻撃を行う。次いで、図25(b)に示されるように、敵キャラECにボールが衝突しているが、いずれの更新演出かを特定不可能なため、メーターM1は変化しない。そして、図25(c)に示されるように、ボールが星型に変形することにより、更新演出が特別攻撃と特定可能となり、その後にメーターM1が変化する。このようにすることにより、メーターの表示量の変化に遊技者を注目させることができる。
図25の例では、更新演出が特定可能となったときにメーターM1が変化するが、更新演出が特定可能となった後であればよく、例えば攻撃が終了したときや、攻撃が終了して一旦時間をおいてからメーターM1が変化するようにしてもよい。
図26は、サブ制御部91が実行するCZ処理(第3メーター演出)の制御内容を示すフローチャートである。このCZ処理は、CZ開始から終了まで実行される処理である。サブ制御部91は、現在行われたゲームがCZ開始時のゲームか否かを判定する(Sj1)。CZ開始時のゲームの場合には(Sj1:YES)、メイン制御部41から受信した体力の初期値を、上述した第1割り当て方法または第2割り当て方法などに従ってメーターM1、M2、M3に設定し(Sj2)、本処理を終了する。
CZ開始時のゲームではない場合には(Sj1:NO)、サブ制御部91は、はずれ、またはリプレイ以外が当選したか否かを判定する(Sj3)。はずれまたはリプレイが当選した場合には(Sj3:NO)、サブ制御部91は、本処理を終了する。はずれ、またはリプレイ以外が当選した場合には(Sj3:YES)、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した更新量を取得する(Sj4)。サブ制御部91は、図23(c)で説明した更新量基準更新演出テーブルを用いて更新演出を抽選する(Sj5)。サブ制御部91は、抽選された更新演出が通常攻撃か否かを判定する(Sj6)。
更新演出が特別攻撃の場合には(Sj6:NO)、サブ制御部91は、Sj8に進む。更新演出が通常攻撃の場合には(Sj6:YES)、サブ制御部91は、図23(a)または図23(b)で説明したメーター基準更新演出テーブルを用いて更新演出を再抽選する(Sj7)。サブ制御部91は、抽選された更新演出を実行し(St8)、本処理を終了する。
以上説明したように、第3メーター演出では、一のメーターと他のメーターで更新演出の選択割合が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。また、メーター基準更新演出テーブルだけではなく、更新量基準更新演出テーブルを用いることで、表示されているメーターによる選択割合の違いを出しつつ、更新量にも基づいて、違和感を生じさせないように演出を実行することができる。
次に、第4メーター演出について説明する。第4メーター演出は、メーターの変化方法に特徴がある。第4メーター演出は、特定数値が更新されるときに、メーターを変化させる回数を選択し、選択された回数でメーターを変化させるメーター演出で、複数のメーターのうちの一のメーターが表示されているときと、一のメーターとは異なる他のメーターが表示されているときとで、回数の選択割合が異なるメーター演出である。第4メーター演出を簡単に説明すると、例えばメーターM1が表示されているときは、メーターの変化回数が多く、他のメーターが表示されているときはメーターの変化回数が少ないメーター演出である。このようにすることにより、一のメーターと他のメーターで変化させる回数の選択割合が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。
なお、第4メーター演出では、1回の攻撃につき、メーターを1回変化させるので、攻撃回数と変化回数は一致する。従って、以下の説明では、変化回数に代えて攻撃回数を用いる。
図27は、第4メーター演出における各テーブルを示す図である。第4メーター演出では、メーター基準更新演出テーブルと、更新量基準更新演出テーブルと、到達時演出テーブルの3つのテーブルを用いて更新演出が抽選される。メーター基準更新演出テーブルは、表示されているメーターに応じて攻撃回数を抽選するためのテーブルである。更新量基準更新演出テーブルは、更新量に応じて攻撃回数を抽選するためのテーブルである。到達時演出テーブルは、体力が更新されることにより、体力が0に到達する場合に攻撃回数を抽選するためのテーブルである。
図27(a)、図27(b)は、メーター基準更新演出テーブルを示す図である。メーター基準更新演出テーブルは、攻撃回数の選択割合を示す。図27(a)は、一のメーターを最初に表示されるメーターM1としたメーター基準更新演出テーブルを示す図であり、図27(b)は、一のメーターを最後に表示されるメーターM3としたメーター基準更新演出テーブルを示す図である。
図27(a)のメーター基準更新演出テーブルにおいて、表示されているメーターがメーターM1の場合、3回攻撃が選択される割合は60%であり、2回攻撃が選択される割合は30%であり、1回攻撃が選択される割合は10%である。一方、表示されているメーターがメーターM2、M3の場合、3回攻撃が選択される割合は10%であり、2回攻撃が選択される割合は30%であり、1回攻撃が選択される割合は60%である。このようにすることにより、メーター演出における導入での注目を高めることができる。
図27(b)のメーター基準更新演出テーブルにおいて、表示されているメーターがメーターM3の場合、3回攻撃が選択される割合は60%であり、2回攻撃が選択される割合は30%であり、1回攻撃が選択される割合は10%である。一方、表示されているメーターがメーターM1、M2の場合、3回攻撃が選択される割合は10%であり、2回攻撃が選択される割合は30%であり、1回攻撃が選択される割合は60%である。このようにすることにより、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
このように、いずれのメーター基準更新演出テーブルにおいてにおいても、一のメーターが表示されているときと、一のメーターとは異なる他のメーターが表示されているときとで、攻撃回数の選択割合が異なる。
図27(c)に示される更新量基準更新演出テーブルは、攻撃回数の選択割合を示す。更新量基準更新演出テーブルにおいて、更新量が0〜3の場合に3回攻撃が選択される割合は0%であり、2回攻撃が選択される割合は20%であり、1回攻撃が選択される割合は80%である。更新量が4〜6の場合に3回攻撃が選択される割合は20%であり、2回攻撃が選択される割合は60%であり、1回攻撃が選択される割合は20%である。更新量が7以上の場合に3回攻撃が選択される割合は80%であり、2回攻撃が選択される割合は20%であり、1回攻撃が選択される割合は0%である。
このように、体力が更新される更新量が所定更新量より多いときには、所定回数よりも多い回数が選択されやすい。具体的には、所定更新量を6としたとき、体力が更新される更新量が7以上の場合、所定回数(1回または2回)よりも多い回数(3回)が選択されやすい。このようにすることにより、特定数値の更新量が多い印象を遊技者に与えることができる。
図27(c)に示される到達時演出テーブルは、攻撃回数の選択割合を示す。到達時演出テーブルにおいて、3回攻撃が選択される割合は80%であり、2回攻撃が選択される割合は20%であり、1回攻撃が選択される割合は0%である。
このように、到達時には、最低でも2回攻撃が選択されるので、メーターの変化回数に遊技者を注目させることができる。また、一般的に、攻撃中は遊技者が高揚感を感じるため、1回攻撃と比較して長い時間攻撃が行われる複数回の攻撃により、遊技者はより高揚感を感じることができる。また、遊技者は、攻撃するたびに体に力が入るので、攻撃回数が多いほど興趣が向上され、さらに到達することによって興趣が倍増されるので、到達時に複数回攻撃する演出は非常に有効である。
図28は、サブ制御部91が実行するCZ処理(第4メーター演出)の制御内容を示すフローチャートである。このCZ処理は、CZ開始から終了まで実行される処理である。サブ制御部91は、現在行われたゲームがCZ開始時のゲームか否かを判定する(Sk1)。CZ開始時のゲームの場合には(Sk1:YES)、メイン制御部41から受信した体力の初期値を、上述した第1割り当て方法または第2割り当て方法などに従ってメーターM1、M2、M3に設定し(Sk2)、本処理を終了する。
CZ開始時のゲームではない場合には(Sk1:NO)、サブ制御部91は、はずれ、またはリプレイ以外が当選したか否かを判定する(Sk3)。はずれまたはリプレイが当選した場合には(Sk3:NO)、サブ制御部91は、本処理を終了する。はずれ、またはリプレイ以外が当選した場合には(Sk3:YES)、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した更新量を取得する(Sk4)。
サブ制御部91は、取得した更新量から、所定値に到達するか否かを判定する(Sk5)。所定値に到達する場合には(Sk5:YES)、サブ制御部91は、図27(d)で説明した到達時演出テーブルを用いて攻撃回数を抽選し(Sk10)、Sk9に進む。所定値に到達しない場合には(Sk5:NO)、サブ制御部91は、図27(c)で説明した更新量基準更新演出テーブルを用いて攻撃回数を抽選する(Sk6)。サブ制御部91は、抽選された攻撃回数が1回攻撃か否かを判定する(Sk7)。
攻撃回数が2回または3回の場合には(Sk7:NO)、サブ制御部91は、Sk9に進む。攻撃回数が1回の場合には(Sk7:YES)、サブ制御部91は、図27(a)または図27(b)で説明したメーター基準更新演出テーブルを用いて更新演出を再抽選する(Sk8)。サブ制御部91は、抽選された更新演出を実行し(St9)、本処理を終了する。
以上説明したように、第4メーター演出では、一のメーターと他のメーターで変化させる回数の選択割合が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。また、メーター基準更新演出テーブルだけではなく、更新量基準更新演出テーブルを用いることで、表示されているメーターによる選択割合の違いを出しつつ、更新量にも基づいて、違和感を生じさせないように演出を実行することができる。さらに、到達時演出テーブルにより到達時の遊技者の興趣を向上可能となる。
上述した各メーター演出では、バータイプのメーターを一例として用いている。図29は、バータイプのメーターの表示態様及び他のメーター態様を示す図である。上述した各メーター演出において、メーターMの体力の減少分が空欄(白)となっていたのに対し、図29(a)に示されるように、次に表示されるメーターを表示するようにしてもよい。まず、メーターM1が表示されているときの減少分は、メーターM2が表示される。本実施形態では、メーターM1は青で表示され、メーターM2は緑で表示されるため、メーターM1が表示されているときの減少分は、緑で表示される。同様に、メーターM2が表示されているときの減少分は、メーターM3の色である赤で表示される。メーターM3が表示されているときの減少分は空欄(白)となる。このように表示することで、表示されているメーターが複数のメーターのうちのいずれのメーターかを遊技者が認識することができるとともに、次のメーターを遊技者が認識することができる。
図29(b)から図29(d)は、他のメーター態様の一例を示す図である。図29(b)は、針メーターを示す図であり、図29(c)は、デジタルメーターを示す図であり、図29(d)は、数字を囲む矩形領域が点灯するメーター(以下、「採点メーター」という)を示す図である。
本実施形態では、メーターMを色を変えて表示したが、図29(b)から図29(d)に示されるメーターも色を変えて表示することは可能である。例えば、針メーターの場合は、針の色や盤面の色を変える。デジタルメーターの場合は、数字の色を変える。採点メーターの場合は、点灯色を変える。
以上説明した他のメーター態様の他に、エッジワイズタイプのメーターであってもよい。さらに、メーターがいずれの態様であっても、液晶表示器51に表示してもよいし、液晶表示器51とは異なる表示部にメーターを表示してもよい。また、例えば針メーターは、機械式メーターであってもよい。さらに、各メーター演出におけるメーターの表示態様は、1つのメーターMのみが表示される態様であったが、メーターM1、M2、M3を同時に表示し、更新するメーターを切り替えるようにしてもよい。
以上説明した各メーター演出では、特定数値の更新は、特定数値を減少させる更新であったが、増加させる更新としてもよいし、増加と減少のいずれも行う更新であってもよい。また、各メーター演出は、対決演出に伴い行われたが、これに限るものではなく、メーターが表示される演出であれば、どのような演出であってもよい。
各メーター演出は、パチンコ遊技機にも適用できる。パチンコ遊技機には、演出用スイッチ56と同様に、演出用のスイッチやボタンなどの演出用操作部が設けられている。そして、リーチ演出として、対決演出が設けられているものも多い。よって、例えばリーチ演出において、演出用操作部の操作で特定数値を更新するパチンコ遊技機が適用例として挙げられる。この場合のパチンコ遊技機の構成は、以下の通りである。
遊技を行うことが可能な遊技機(パチンコ遊技機)であって、更新条件の成立(例えば、演出用操作部の操作等)を契機に特定数値(例えば、体力等)を更新する更新手段(例えば、パチンコ遊技機のメイン側の制御基板等)と、前記更新手段により更新された前記特定数値が所定値(例えば、0等)に到達した場合に、所定制御(例えば、大当り等)を行うことが可能な所定制御手段(例えば、パチンコ遊技機のメイン側の制御基板等)と、前記特定数値を示唆するメーター(例えば、メーターM等)を表示するメーター表示手段(例えば、パチンコ遊技機のサブ側の制御基板等)と、を備え、前記メーター表示手段は、前記特定数値に応じて複数のメーター(例えば、メーターM1、M2、M3)を切り替えて表示可能であり、前記更新条件が成立し、前記更新手段により前記特定数値が更新されるときに、前記特定数値を更新する更新量が同じであっても、複数のメーターのうちの一のメーターで前記特定数値が示唆されているときのメーターの変化量と、前記一のメーターとは異なる他のメーターで前記特定数値が示唆されているときの変化量とが異なる遊技機。
このような構成によれば、パチンコ遊技機も同様に、一のメーターと他のメーターで変化量が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。
[変形例]
メイン制御部41がコマンドを送信するための処理の変形例について説明する。
本実施形態のメイン制御部41は、ゲームの開始時においては、当該ゲームの開始に伴い各種の制御状態(例えば、遊技状態やナビ報知が実行される状態か否か等)を更新し、更新された制御状態に基づいてゲームに関する制御(例えば、内部抽選やナビ報知、遊技者にとって有利な有利状態に関する抽選等)を行い、当該ゲームの終了時においては、当該ゲームの結果(例えば、各リールに停止した図柄の組合せ、有利状態に関する抽選の結果)に応じて各種の制御状態を維持または更新する。また、ゲームの開始時及び終了時に、その時点における各種の制御状態を特定可能な制御状態コマンドをサブ制御部91に対して送信する。なお、制御状態には、スロットマシン1の機種毎の遊技性や設計思想等に応じて固有に設定される複数種類の状態が含まれており、制御状態コマンドの個数は、当該制御状態の種類数に応じて設定されるようになっている。
図30に示すように、制御状態を特定可能な制御状態コマンドは、制御状態のうち、一単位のゲームの開始時とゲームの終了時とで内容が変化し得る制御状態を特定可能な制御状態コマンド1と、当該ゲームに固有であり、ゲームの開始時とゲームの終了時とで内容が変化することのない制御状態を特定可能な制御状態コマンド2と、を含む。
制御状態コマンド1には、メイン制御部41での遊技状態に関連する制御状態を特定可能な複数の遊技状態関連コマンドと、AT中すなわち遊技者にとって有利な有利状態としてATの制御が行われていることに関連する制御状態を特定可能な複数のAT関連コマンドAと、非AT中すなわちATの制御が行われていないことに関連する制御状態を特定可能な複数のAT関連コマンドBと、が含まれ、制御状態コマンド2には、当該ゲームに固有な制御状態を特定可能な複数のゲーム内固有情報コマンドが、含まれる。
また、遊技状態関連コマンドには、例えば、メイン制御部41での遊技状態を特定可能なコマンド、遊技状態が所定数のゲームが行われることに伴い移行されるものである場合に、当該ゲームで制御されている遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数を特定可能なコマンド、遊技状態が所定の枚数のメダルが払出されることで移行されるものである場合に、当該ゲームで制御されている遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数を特定可能なコマンド等が、含まれる。
また、AT関連コマンドAには、例えば、遊技者にとって有利な有利状態としてATに制御される権利の数を特定可能なコマンド、当該ゲームで制御されているATの制御が継続される残りのゲーム数を特定可能なコマンド等が、含まれる。
AT関連コマンドBには、例えば、前のATの制御が終了された後からATの制御が行われていない通常状態で行われる通常ゲームの累積数を特定可能なコマンド、通常状態行われた通常ゲーム数が所定ゲーム数に達することで遊技者にとって有利な有利状態に制御される場合に、有利状態に制御されるまでの残りのゲーム数を特定可能なコマンド、ATに制御される権利が付与され当該ATの制御が開始されるまでの残りゲーム数の等が、含まれる。
ゲーム内固有情報コマンド群には、例えば、遊技者にとって有利な有利状態としてATに制御される権利を付与するか否かを決定するAT抽選の当選状況を特定可能なコマンド、ATに制御されるゲーム数の上乗せ状況を特定可能なコマンド、ゲームの開始時に内部抽選の結果に応じて決定される遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンド、ゲームの開始時に内部抽選結果に応じて決定される演出(例えば、遊技の進行を所定期間にわたり遅延させるフリーズ状態、当該フリーズ状態においてリールを用いて行うリール演出、内部抽選結果を示唆する演出等)の種類を特定可能なコマンド、含まれる。
上述したように、本実施形態のメイン制御部41がサブ制御部91に対して送信する一のコマンドは、1バイト目(MODE)はコマンドの分類を表し、2バイト目(EXT)はコマンドの内容を表すようになっている。制御状態コマンドに含まれる各コマンドについても、他のコマンドと同様に2バイトで構成されており、特に、図30に示すように、制御状態コマンドに含まれる一連の各コマンドのMODEは、送信される順番に対応する連続した数値(本実施形態では、B0〜CF)に設定されている。
また、制御状態コマンドに含まれる各コマンドにおいてEXTとしてサブ制御部91に送信されることとなる具体的なコマンドの内容を示すデータは、各データに対応するRAMの所定のデータアドレスの領域に設定されるようになっており、各データのデータアドレスは、MODEの値と同様に、送信される順番に対応する連続する数値となるように設定されており、初期値(制御状態コマンドのうち最初に送信されるコマンドのデータアドレス)から順次加算処理(1を加算する処理)を行うことにより得られるようになっている。
次に、本実施形態のメイン制御部41が実行するコマンドを送信するための処理であって、ゲームの開始時に実行するゲーム開始時送信コマンド設定処理について説明する。
メイン制御部41は、ゲームのスタート操作が行われたときに、当選番号設定処理を実行し、内部抽選の結果に応じて内部抽選の当選状況を特定可能な当選番号をRAMの所定領域に設定した後、停止順データ設定処理を実行して、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利な停止順を特定できる停止順データまたは遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(例えば、左第1停止)を特定できる停止順データをRAMの所定領域に設定する。その後、ゲーム開始時送信コマンド設定処理を実行して、当該ゲームの開始時における制御状態を特定可能な制御状態コマンド、内部抽選結果を特定可能な当選番号を含む内部当選コマンドを、サブ制御部91に対して送信するためにコマンドキューに設定する。
図31に示すように、ゲーム開始時送信コマンド設定処理では、まず、ゲームが開始されることに伴って複数の制御状態のうち該当する制御状態を更新する制御状態更新処理を実行する(Sa1)。制御状態更新処理では、制御状態のうち、例えば、遊技状態、所定の遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数、所定の遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数、通常ゲームの累積数等、前回のゲームの結果により定められている制御状態については、更新することなく維持する。
Sa1のステップにおいて制御状態更新処理を実行した後には、各制御状態を特定可能な制御状態コマンドに含まれる上述のコマンド群を一括してコマンドキューに設定する制御状態コマンド一括設定処理を実行する(Sa2)。
図32に示すように、制御状態コマンド一括設定処理では、RAMの所定領域に設定されているMODEの値を、初期値(本実施形態では、制御状態コマンドに含まれる遊技状態関連コマンドのMODEであるB0)に設定する(Sb1)。また、RAMの所定領域に設定されているデータアドレスの値を、初期値(遊技状態関連コマンドのデータが記憶されている領域のアドレスの値)に設定する(Sb2)。また、RAMの所定領域に設定されている処理回数の値を、制御状態コマンド群に含まれるコマンドの個数に設定する(Sb3)。
その後、タイマ割込を禁止に設定して(Sb4)、タイマ割込を禁止した状態で、RAMの所定領域のMODEをコマンドキューに設定する(Sb5)。そして、データアドレスの値に対応するアドレスのRAMの領域に記憶されているデータを取得し、RAMの所定領域にEXTとして設定して(Sb6)、当該EXTをコマンドキューに設定する(Sb7)。
その後、タイマ割込待ち処理を実行する(Sb8)。タイマ割込待ち処理では、タイマ割込を許可に設定して、タイマ割込処理(メイン)が行われるまで待機し、タイマ割込処理(メイン)が終了した後に呼び出し元の処理に戻る。タイマ割込処理(メイン)では、当該タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に通常時コマンド送信処理を実行して、コマンドキューに設定されているデータ(コマンドを構成するMODE及びEXT)を1バイトずつサブ制御部91に対して送信するようになっている。よって、Sb8のステップにおいてタイマ割込待ち処理が実行されることで、通常コマンド送信処理が実行されることとなり、Sb5及びSb7のステップにおいてコマンドキューに設定されたMODE及びEXTのうち先に設定されたMODEが、コマンドの1バイト目としてサブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sb8のステップにおけるタイマ割込待ち処理が終了した後には、再びタイマ割込待ち処理を実行する(Sb9)。これにより、タイマ割込処理(メイン)において実行される通常コマンド送信処理により、Sb5及びSb7のステップにおいてコマンドキューに設定されたMODE及びEXTのうち後に設定されたEXTが、コマンドの2バイト目としてサブ制御部91に対して送信されることとなり、Sb8及びSb9のステップによる2回のタイマ割込待ち処理が実行されることにより、一のコマンドを構成する1組のMODE及びEXTがサブ制御部91に対して送信されることとなる。
その後、RAMの所定領域のMODEの値に1加算し(Sb10)、RAMの所定領域のデータアドレスの値に1加算する(Sb11)。そして、RAMの所定領域の処理回数の値を1減算し(Sb12)、減算後の残りの処理回数の値が0であるか否かを判定して(Sb13)、制御状態コマンド群の全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定したか否かを判定する。
Sb13のステップにおいて残りの処理回数の値が0でないと判定した場合、すなわち制御状態コマンド群の全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定しておらず、未だコマンドキューに設定していないコマンドが残っている場合には、Sb4のステップに戻り、再びタイマ割込を禁止に設定した状態で、Sb5〜Sb7のステップの処理を行った後にSb10及びSb11のステップの処理を実行することで、未だコマンドキューに設定していないコマンドのMODE及びEXTをコマンドキューに順次設定する処理を繰り返し行う。
そして、Sb13のステップにおいて残りの処理回数が0であると判定した場合、すなわち制御状態コマンド群に含まれる全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定した場合には、制御状態コマンド一括設定処理を終了させて、呼び出し元のゲーム開始時コマンド送信処理に戻る。
ゲーム開始時コマンド送信処理では、Sa2のステップにおける制御状態コマンド一括設定処理が終了した後に、内部当選コマンド設定処理(第1の内部当選コマンド)を実行して(Sa3)、内部抽選結果に基づいて特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンドのMODE及びEXTをRAMの所定領域に設定する。その後、RAMの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定するコマンド送信処理を実行する(Sa4)。
コマンド設定処理では、図33に示すように、タイマ割込を禁止に設定し(Sc1)、RAMの所定領域のMODEをコマンドキューに設定した後、RAMの所定領域のEXTをコマンドキューに設定する(Sc2)。そして、Sc1のステップにおいて設定したタイマ割込の禁止を解除し(Sc3)、当該コマンド設定処理を終了して、ゲーム開始時送信コマンド設定処理に戻る。
Sa4のステップにおけるコマンド設定処理が終了した後、ゲーム開始時送信コマンド設定処理では、内部当選コマンド設定処理(第2の内部当選コマンド)を実行して(Sa5)、内部抽選結果に基づいて一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドのMODE及びEXTをRAMの所定領域に設定する。その後、コマンド送信処理を実行し(Sa6)、RAMの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。Sa6のステップのコマンド設定処理においてコマンドキューに設定された第2の内部当選コマンドのMODE及びEXTは、Sa4におけるコマンド設定処理の場合と同様に、その後割込の行われる所定のタイミングでタイマ割込処理(メイン)において通常コマンド送信処理が実行されることで、サブ制御部91に対して送信されることとなる。
Sa6のステップにおいて内部当選コマンド設定処理(第2の内部当選コマンド)に対応するコマンド設定処理を実行した後、当該コマンド設定処理を終了させ、ゲーム開始時送信コマンド設定処理を終了させる。その後は、スタート操作が行われたことに伴いリール2L、2C、2Rの回転制御を行うなどゲームの進行状況に応じた制御を行う。
メイン制御部41は、ゲーム開始時送信コマンド設定処理において、制御状態コマンド一括設定処理を実行してスロットマシン1の機種毎に固有に設定され得る制御状態コマンドを全て送信させた後に、内部当選コマンド設定処理を実行してスロットマシン1の機種に関わらず共通して送信される内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信させ、その後、ゲームの進行状況に応じた制御を行うようになっているので、共通の内部当選コマンドが送信されたことに基づいてゲームの進行状況に応じた制御が開始されることを特定させることができるようになっている。これに対して、サブ制御部91は、共通の内部当選コマンドを受信することで、メイン制御部41側において、その後、ゲームの進行状況に応じた制御が行なわれることを特定し、その制御に応じた演出等の制御を開始させることができるようになっている。
次に、本実施形態のメイン制御部41がゲームの終了時に所定のコマンドを送信するための処理について、図34に基づいて説明する。
メイン制御部41は、ゲームのスタート操作に伴い回転制御が開始されたリール2L、2C、2Rについて第3停止の操作が終了されたとき(第3停止の操作のストップスイッチが離されたとき)、すなわちゲームの終了時に、上述の制御状態コマンド及びゲームの結果に関連するコマンドをサブ制御部91に対して送信するためにコマンドキューに設定するゲーム終了時送信コマンド設定処理を実行する。
図34に示すように、ゲーム終了時送信コマンド設定処理では、まず、ドア開放検出スイッチ25の出力状態に基づいてドアコマンドのMODE及びEXTをRAMの所定領域に設定した後(Sd1)、コマンド送信処理を実行して(Sd2)、RAMの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。
その後、制御状態更新処理を実行して(Sd3)、ゲームが終了すること及びゲームの結果に基づいて該当する制御状態を更新する。制御状態更新処理では、制御状態のうち、リール2L、2C、2Rに停止した図柄の組合せ、すなわちゲームの結果に応じて変化し得る制御状態、例えば、遊技状態、所定の遊技状態が終了するまでの残りのゲーム数、ATに制御される権利の数等については、当該ゲームの結果に応じて更新または維持し、所定の状態においてゲームが行われたことに伴い変化する制御状態、例えば、所定の遊技状態が終了するまでの残りのメダルの枚数、通常ゲームの累積数、ATに制御される残りゲーム数等については、該当する状態でゲームが行われたことに応じて1減算させるように更新または減算させることなく維持し、ゲームの結果や所定の状態でゲームが行われたことに関わらず変化することがない制御状態、例えば、AT抽選の当選状況、遊技者にとって有利な停止順、演出の種類等については変更することなく維持するように制御する。
Sd3のステップにおいて制御状態更新処理を行った後は、上述の制御状態コマンド一括設定処理を行い(Sd4)、Sd3のステップにおいて更新または維持された制御状態を特定可能な制御状態コマンド1及び制御状態コマンド2をサブ制御部91に対して送信させる。
その後、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せに基づいてRAMの所定領域に設定された入賞番号を取得し、当該入賞番号に基づいて入賞番号コマンドのMODE及びEXTをRAMの所定領域に設定した後(Sd5)、コマンド送信処理を実行して(Sd6)、RAMの所定領域のMODE及びEXTをコマンドキューに設定する。その後、Sd5及びSd6のステップにおいて入賞番号コマンドをコマンドキューに設定するのと同様にして、ゲームの終了に伴い送信する所定のコマンド(例えば、払出枚数コマンド、遊技終了コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、エラーコマンド等)について、MODE及びEXTをRAMの所定領域に設定した後に、コマンド送信処理を実行して、MODE及びEXTをコマンドキューに設定する。そして、ゲームの終了に伴い送信する全てのコマンドについてMODE及びEXTをコマンドキューに設定した後には、当該ゲーム終了時送信コマンド設定処理を終了させる。その後は、ゲームの結果に応じてメダルの払出しや再遊技の設定を行うなどゲームの進行状況に応じた制御を行う。
このように、本実施形態のメイン制御部41は、第2のタイミングとしてリール2L、2C、2Rについて第3停止の操作が終了されたとき、すなわちゲームの終了時に、制御状態コマンド一括設定処理を実行して、制御状態コマンドに含まれる複数のコマンドをサブ制御部91に対して送信させるようになっている。
また、本実施形態のメイン制御部41は、ゲーム終了時送信コマンド設定処理において、制御状態更新処理を実行して、ゲームの終了に伴い変化し得る制御状態を更新または維持する制御を行った後に、制御状態コマンド一括設定処理を実行することで、制御状態コマンド一括設定処理では制御状態更新処理により更新または維持された制御状態を特定可能な制御状態コマンドを送信させるようになっている。
また、メイン制御部41は、ゲーム終了時送信コマンド設定処理において、制御状態コマンド一括設定処理を実行してスロットマシン1の機種毎に固有に設定され得る制御状態コマンドを全て送信させた後に、入賞番号コマンド等のスロットマシン1の機種に関わらず共通して送信されるコマンドをサブ制御部91に対して送信させ、その後、ゲームの進行状況に応じた制御を行うようになっているので、入賞番号コマンド等の共通のコマンドが送信されたことに基づいてゲームの進行状況に応じた制御が開始されることを特定させることができるようになっている。これに対して、サブ制御部91は、共通のコマンドを受信することで、メイン制御部41側において、その後、ゲームの進行状況に応じた制御が行なわれることを特定し、その制御に応じた演出等の制御を開始させることができるようになっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。
[遊技機について]
上記の実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施の形態で示した構成を適用して、請求項に係る発明を実現することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本発明の遊技機は、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものでなく、例えばメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得る遊技機も本発明の遊技機に含まれるものである。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、(1)遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、スロットマシン1等)であって、更新条件の成立(例えば、ベル、スイカ、チェリーの当選等)を契機に特定数値(例えば、体力等)を更新する更新手段(例えば、メイン制御部41等)と、前記更新手段により更新された前記特定数値が所定値(例えば、0等)に到達した場合に、所定制御(例えば、AT等)を行うことが可能な所定制御手段(例えば、メイン制御部41等)と、前記特定数値を示唆するメーターを表示するメーター表示手段(例えば、メーターM等)と、を備え、前記メーター表示手段は、前記特定数値に応じて複数のメーターを切り替えて表示可能であり(例えば、特定数値の初期値が25で所定値が0の場合、図16(a)に示されるように体力25〜20はメーターM1、体力20〜10はメーターM2、体力10〜0はメーターM3に切り替えて表示可能である)、前記更新条件が成立し、前記更新手段により前記特定数値が更新されるときに、前記特定数値を更新する更新量が同じであっても、複数のメーターのうちの一のメーターで特定数値が示唆されているときのメーターの変化量と、前記一のメーターとは異なる他のメーターで特定数値が示唆されているときの変化量とが異なる(例えば、図17(a)において、更新量が2であってもメーターM1とメーターM2の変化量が異なる)遊技機。
このような構成によれば、一のメーターと他のメーターで変化量が異なることでメリハリがつき、単調にならずに演出への注目を高めることができる。
(2)上記(1)の遊技機であって、前記一のメーターは、前記メーター表示手段により最初に表示されるメーター(例えば、メーターM1等)であり、前記他のメーターは、前記一のメーターの表示が終了した後に表示されるメーター(例えば、メーターM2、M3等)である。
このような構成によれば、メーター演出における導入での注目を高めることができる。
(3)上記(1)の遊技機であって、前記一のメーターは、前記メーター表示手段により最後に表示されるメーター(例えば、メーターM3等)であり、前記他のメーターは、前記一のメーターの表示が行われるまでに表示されるメーター(例えば、メーターM1、M2等)である。
このような構成によれば、特定数値が所定値に達するか否かについて、注目度合いを好適に高めることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機であって、前記更新手段は、前記更新条件が成立するごとに、前記特定数値を更新する更新量を決定する(図21(a)の更新テーブルを用いてメイン制御部41がベル、スイカ、チェリーが当選するごとに更新量を決定する)。
このような構成によれば、更新条件の成立時に遊技者に注目させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機であって、前記メーターの変化量に応じて更新演出(例えば、図21の更新演出テーブルを用いて変化量に応じた更新演出等)を実行する演出手段(例えば、サブ制御部91等)を備える。
このような構成によれば、メーターの変化に違和感を生じさせないようにすることができる。
(6)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能な遊技機(例えば、スロットマシン1等)において、遊技の制御を行う遊技制御手段(例えば、メイン制御部41)と、遊技制御手段から送信された制御情報(例えば、コマンド等)に基づいて演出を行う演出制御手段(例えば、サブ制御部91等)と、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8R等)と、前記導出操作手段の操作態様(例えば、停止順等)を識別可能に報知することが可能な操作態様報知手段(例えば、ナビ報知、ナビ演出等)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(例えば、内部抽選等)と、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果が報知(例えば、ナビ報知等)の対象となる報知対象結果(例えば、報知対象役等)となったときに遊技者にとって有利な有利操作態様(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)が報知される報知状態(例えば、ナビ報知が実行される状態等)に制御する報知状態制御手段と、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果に関する特定制御情報(例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド等)を前記演出制御手段(例えば、サブ制御部91等)に対して送信する特定制御情報送信手段(例えば、内部当選コマンド設定処理)と、を含み、前記特定制御情報送信手段は、前記報知状態(例えば、ナビ報知が実行される状態等)に制御されているか否かに関わらず、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果が前記報知対象結果(例えば、報知対象役等)となったときに、前記報知対象結果となった旨は特定できるが前記有利操作態様(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)を特定できない前記特定制御情報(例えば、第2の内部当選コマンド等)を前記演出制御手段に対して送信するようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技制御手段と演出制御手段とを備えるものにおいて、演出制御手段側に不正がなされることで生じる問題を回避することができる。
(7)各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、リール2L、2C、2R等)を備え、前記可変表示部を変動表示した後に表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能な遊技機(例えば、スロットマシン1等)において、遊技の制御を行う遊技制御手段(例えば、メイン制御部41等)と、遊技制御手段から送信された制御情報(例えば、コマンド等)に基づいて演出を行う演出制御手段(例えば、サブ制御部91等)と、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8R等)と、前記導出操作手段の操作態様(例えば、停止順等)を識別可能に報知することが可能な操作態様報知手段(例えば、ナビ報知、ナビ演出等)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(例えば、内部抽選等)と、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果毎に各々異なる数値(例えば、当選番号等)を設定する数値設定手段と、前記数値設定手段により設定された数値(例えば、当選番号等)に応じて所定制御(例えば、内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行う所定制御手段と、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果が報知(例えば、ナビ報知等)の対象となる報知対象結果(例えば、報知対象役等)となったときに遊技者にとって有利な有利操作態様(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)が報知される報知状態(例えば、ナビ報知が実行される状態等)に制御する報知状態制御手段と、前記事前決定手段(例えば、内部抽選等)の決定結果に関する特定制御情報(例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド等)を前記演出制御手段に対して送信する特定制御情報送信手段と、を含み、前記報知対象結果(例えば、報知対象役等)となったときに前記数値設定手段により設定される数値(例えば、当選番号等)として、所定の数値範囲(例えば、2〜19、23〜34等)からなる連続する数値が割り当てられており、前記特定制御情報送信手段は、少なくとも前記報知状態(例えば、ナビ報知が実行される状態等)以外の状態において、前記数値設定手段により設定された数値(例えば、当選番号等)が、前記所定の数値範囲(例えば、2〜19、23〜34等)であるときに、前記報知対象結果(例えば、報知対象役等)となった旨は特定できるが前記有利操作態様(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)を特定できない前記特定制御情報(例えば、第2の内部当選コマンド等)を前記演出制御手段(例えば、サブ制御部91等)に対して送信するようにしてもよい。
このような構成によれば、報知対象結果であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる数値が報知対象結果に対して割り当てられた所定の数値範囲であるか否かにより判定できるため、特定制御情報を送信する際の処理を簡素化できる。
(8)遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン1等)において、第1の制御手段(例えば、メイン制御部41等)と、前記第1の制御手段から受信した制御情報に応じて制御を行う第2の制御手段(例えば、サブ制御部91等)と、を備え、前記第1の制御手段(例えば、メイン制御部41等)は、1単位の遊技(例えば、ゲーム等)における第1のタイミング(例えば、ゲームの開始時等)と第2のタイミング(例えば、ゲームの終了時等)を含む複数のタイミング毎に前記第1の制御手段(例えば、メイン制御部41等)の制御状態を特定可能な複数種類の状態制御情報(例えば、制御状態コマンド等)を前記第2の制御手段(例えば、サブ制御部91等)に対して送信する状態制御情報送信手段を含み、前記状態制御情報送信手段が一のタイミングにおいて送信する複数種類の状態制御情報(例えば、制御状態コマンド等)は、第1のタイミング(例えば、ゲームの開始時等)と第2のタイミング(例えば、ゲームの終了時等)で変化しない制御状態(例えば、遊技者にとって有利な停止順等)を特定可能な第1の状態制御情報(例えば、制御状態コマンド2等)と、第1のタイミング(例えば、ゲームの開始時等)と第2のタイミング(例えば、ゲームの終了時等)で変化し得る制御状態(例えば、遊技状態等)を特定可能な第2の状態制御情報(例えば、制御状態コマンド1等)と、を含み、前記状態制御情報送信手段は、複数のタイミングのうちいずれのタイミングにおいても共通の制御(例えば、制御状態コマンド一括設定処理等)にて複数種類の状態制御情報(例えば、制御状態コマンド等)を送信することを特徴としている。
このような構成によれば、1単位の遊技における第1のタイミングと第2のタイミングで変化しない制御状態を特定可能な第1の状態制御情報と、1単位の遊技における第1のタイミングと第2のタイミングで変化し得る制御状態を特定可能な第2の状態制御情報と、を含む複数種類の状態制御情報を、1単位の遊技における第1のタイミングと第2のタイミングを含む複数のタイミング毎に送信する構成において、いずれのタイミングにおいても共通の制御にてこれら複数種類の状態制御情報を送信するので、第2の制御手段側で第1の制御手段の制御状態を詳細に把握しつつ、第1の制御手段が状態制御情報を送信する際のプログラム容量を削減することができる。