JP6755691B2 - 光湿気硬化型樹脂組成物、電子部品用接着剤、及び、表示素子用接着剤 - Google Patents
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Description
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種表示素子付きモバイル機器が普及している現代において、表示素子の小型化は最も求められている課題であり、小型化の手法として、画像表示部を狭額縁化することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。しかしながら、狭額縁設計においては、充分に光の届かない部分に光硬化型樹脂組成物が塗布されることがあり、その結果、光の届かない部分に塗布された光硬化型樹脂組成物は硬化が不充分となるという問題があった。そこで、光の届かない部分に塗布された場合でも充分に硬化できる樹脂組成物として光熱硬化型樹脂組成物を用い、光硬化と熱硬化とを併用することも行われているが、高温での加熱により素子等に悪影響を与えるおそれがあった。
このような電子部品の接着に用いられる接着剤として、例えば、特許文献1には、数平均分子量が600〜1000であるエポキシ化合物を含有する熱硬化型の接着剤が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されているような熱硬化型の接着剤は、熱により損傷する可能性のある電子部品の接着には適さないものであった。
また、電子機器や表示素子等においては、外部電磁波による障害を防止したり、内部の電子部品から発生した電磁波を外部へ漏らさないようにしたりすることが要求されており、電子部品用接着剤や表示素子用接着剤においても、不要な電磁波を吸収したり反射させたりする電磁波遮蔽性に優れるものが求められていた。
以下に本発明を詳述する。
上記ラジカル重合性化合物としては、光重合性を有するラジカル重合性化合物であればよく、分子中にラジカル反応性官能基を有する化合物であれば特に限定されないが、ラジカル反応性官能基として不飽和二重結合を有する化合物が好適であり、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリル化合物」ともいう)が好適である。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味し、上記「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネート化合物のイソシアネート基は、全てウレタン結合の形成に用いられ、上記ウレタン(メタ)アクリレートは、残存イソシアネート基を有さない。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER806、jER4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鉄住金化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鉄住金化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鉄住金化学社製)、エポリードPB(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鉄住金化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER1031、jER1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記その他のラジカル重合性化合物としては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム等のビニル化合物等が挙げられる。
上記湿気硬化型樹脂としては、湿気硬化型ウレタン樹脂、架橋性シリル基を有する樹脂等が挙げられる。なかでも、湿気硬化時の速硬化性に優れることから、湿気硬化型ウレタン樹脂が好ましい。上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、ウレタン結合とイソシアネート基とを有し、分子内のイソシアネート基が空気中又は被着体中の水分と反応して硬化する。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、上記イソシアネート基を分子の末端に有することが好ましい。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂は、1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール化合物と、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを反応させることにより、得ることができる。
上記ビスフェノール型のポリオキシアルキレン変性体は、ビスフェノール型分子骨格の両末端に、1種又は2種以上のアルキレンオキシドが付加されていることが好ましい。ビスフェノール型としては特に限定されず、A型、F型、S型等が挙げられ、好ましくはビスフェノールA型である。
なかでも、プロピレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)化合物の開環重合化合物、又は、メチル基等の置換基を有するテトラヒドロフラン化合物の開環重合化合物からなるポリエーテルポリオールを用いたものが好ましい。
なお、Lが0の場合とは、Rと結合した炭素が直接酸素と結合している場合を意味する。
上記湿気硬化型ウレタン樹脂が有していてもよいラジカル重合性官能基としては、不飽和二重結合を有する基が好ましく、特に反応性の面から(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
なお、ラジカル重合性官能基を有する湿気硬化型ウレタン樹脂は、ラジカル重合性化合物には含まず、湿気硬化型ウレタン樹脂として扱う。
なお、本明細書において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。また、GPCで用いる溶媒としては、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記架橋性シリル基を有する樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エクスターS2410、S2420、S3430(いずれも旭硝子社製)、XMAP SA−100S(カネカ社製)等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「電磁波遮蔽材」とは、電磁波を吸収したり反射したりすることによって電磁波の透過を防止する能力を有する材料を意味する。
上記導電性付与剤としては、例えば、金属粒子、金属酸化物粒子、導電性カーボンブラック、炭素繊維等が挙げられる。なかでも、金属粒子が好ましい。
なお、上記金属粒子の平均粒子径は、NICOMP 380ZLS(PARTICLE SIZING SYSTEMS社製)等の粒度分布測定装置を用いて、上記金属粒子を溶媒(水、有機溶媒等)に分散させて測定することができる。
上記合金としては、例えば、Fe−Ni、Fe−Co、Fe−Cr、Fe−Si、Fe−Al、Fe−Cr−Si、Fe−Cr−Al、Fe−Al−Si、Fe−Pt等が挙げられる。
なお、上記磁性粒子の平均粒子径は、上記金属粒子の平均粒子径と同様にして測定することができる。
なお、上記充填剤の平均粒子径は、上記金属粒子の平均粒子径と同様にして測定することができる。
また、上記充填剤は、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物中において二次粒子(一次粒子が複数集まったもの)として存在する場合があり、このような二次粒子の粒子径の好ましい下限は5nm、好ましい上限は500nm、より好ましい下限は10nm、より好ましい上限は100nmである。上記充填剤の二次粒子の粒子径は、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物又はその硬化体を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより測定することができる。
上記疎水性表面処理としては、シリル化処理、アルキル化処理、エポキシ化処理等が挙げられる。なかでも、形状保持性を向上させる効果に優れることから、シリル化処理が好ましく、トリメチルシリル化処理がより好ましい。
具体的には例えば、上記トリメチルシリル化処理シリカは、例えば、シリカをゾルゲル法等の方法で合成し、シリカを流動させた状態でヘキサメチルジシラザンを噴霧する方法、アルコール、トルエン等の有機溶媒中にシリカを加え、更に、ヘキサメチルジシラザンと水とを加えた後、水と有機溶媒とをエバポレーターで蒸発乾燥させる方法等により作製することができる。
なお、上記イソシアネート基、イソチオシアネート基、及び、カルボジイミド基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する化合物は、化学的に水分を除去するものであるが、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に使用する各材料を配合する前に、予め、必要に応じて、各材料に物理的な処理(ゼオライトのような水分吸着剤による水分の除去)を行っておいてもよい。
上記イソシアネート基を有する化合物は、上記湿気硬化型ウレタン樹脂の原料となるポリイソシアネート化合物と同様の化合物であってもよいし、異なっていてもよい。
また、イソチオシアネート基を有する化合物としては、具体的には例えば、ベンジルイソチオシアネート、フェニルイソチオシアネート、4−フェニルブチルイソチオシアネート、3−フェニルプロピルイソチオシアネート等が挙げられる。
また、カルボジイミド基を有する化合物としては、具体的には例えば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、カルボジライトLA−1(日清紡社製)等が挙げられる。
これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
なお、本明細書において、上記「遮光剤」は、可視光領域の光を透過させ難い能力を有する材料を意味する。上記電磁波遮蔽材として挙げた材料もこのような能力を有するものであれば、上記遮光剤としての効果を発揮させることができる。
即ち、上記チタンブラックは、可視光領域の波長の光を充分に遮蔽することで本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に遮光性を付与する一方、紫外線領域付近の波長の光は透過させる性質を有する遮光剤である。従って、光ラジカル重合開始剤として、上記チタンブラックの透過率の高くなる波長(370〜450nm)の光によって反応を開始可能なものを用いることで、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の光硬化性をより増大させることができる。また一方で、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物に含有される遮光剤としては、絶縁性の高い物質が好ましく、絶縁性の高い遮光剤としてもチタンブラックが好適である。
上記チタンブラックは、光学濃度(OD値)が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。また、上記チタンブラックは、黒色度(L値)が9以上であることが好ましく、11以上であることがより好ましい。上記チタンブラックの遮光性は高ければ高いほど良く、上記チタンブラックのOD値に好ましい上限は特に無いが、通常は5以下となる。
また、上記チタンブラックのシート抵抗の好ましい下限は、樹脂と混合された場合(70%配合)において、109Ω/□であり、より好ましい下限は1011Ω/□である。
なお、上記遮光剤の一次粒子径は、上記金属粒子の平均粒子径と同様にして測定することができる。
なお、上記水分量は、カールフィッシャー水分測定装置により測定することができる。
なお、本発明の光湿気硬化型樹脂組成物の粘度が高すぎる場合は、塗布時に加温することで塗布性を向上させることができる。
なお、本明細書において上記チクソトロピックインデックスとは、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度を、コーンプレート型粘度計を用いて25℃、10rpmの条件で測定した粘度で除した値を意味する。
上記OD値は高いほど良いが、上記OD値を高くするために遮光剤を多く配合しすぎると、増粘による作業性の低下等が生じることから、遮光剤の配合量とのバランスをとるため、上記硬化体のOD値の好ましい上限は4である。
なお、上記光湿気硬化型樹脂組成物の硬化後のOD値は、光学濃度計を用いて測定することができる。
上記被着体の形状としては、例えば、フィルム状、シート状、板状、パネル状、トレイ状、ロッド(棒状体)状、箱体状、筐体状等が挙げられる。
上記ガラスとしては、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が挙げられる。
上記プラスチックとしては、例えば、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体等のポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体等のポリニトリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル等のポリメタクリレート系樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等のポリビニル系樹脂等が挙げられる。
更に、上記被着体としては、金属表面を不動態化処理することにより不動態皮膜を形成した材料も挙げられ、該不動態化処理としては、例えば、加熱処理、陽極酸化処理等が挙げられる。特に、国際アルミニウム合金名が6000番台の材質であるアルミニウム合金等の場合は、上記不動態化処理として硫酸アルマイト処理又はリン酸アルマイト処理を行うことで、接着性を向上させることができる。
ポリオールとして100重量部のポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学社製、「PTMG−2000」)と、0.01重量部のジブチル錫ジラウレートとを500mL容のセパラブルフラスコに入れ、真空下(20mmHg以下)、100℃で30分間撹拌し、混合した。その後常圧とし、ジイソシアネートとして26.5重量部のPure MDI(日曹商事社製)を入れ、80℃で3時間撹拌し、反応させ、湿気硬化型ウレタン樹脂A(重量平均分子量2700)を得た。
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合して実施例1〜4、比較例1の光湿気硬化型樹脂組成物を得た。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約1mmの幅で30mmの長さとなるように塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させ、線幅(t0)、高さ(t1)を測定した。t1/t0が0.3以上であった場合を「○」、t1/t0が0.3未満であった場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の形状保持性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、ディスペンス装置を用いて、アルミ基板上に約2mmの幅で塗布した。次いで、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって、光湿気硬化型樹脂組成物を光硬化させた後、別のアルミ基板を重ね、20gの重りを置き、一晩放置することにより湿気硬化させて、接着性評価用サンプルを得た。
図1に接着性評価用サンプルを上から見た場合を示す模式図(図1(a))、及び、接着性評価用サンプルを横から見た場合を示す模式図(図1(b))を示した。
得られた各接着性評価用サンプルを85℃、85RH%の恒温恒湿オーブンに入れ、地面に対して50gの重りを垂直につるし、24時間静置した。24時間静置後のズレが1mm以下であった場合を「○」、1mmを超え3mm以下であった場合を「△」、3mmを超えた場合を「×」として、光湿気硬化型樹脂組成物の接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物について、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、その後、一晩放置することにより湿気硬化させた。得られた各硬化物について、A型硬度計(アスカー高分子計器社製)により、硬度の測定を行った。硬度が40以下であった場合を「○」、40を超えた場合を「×」として、柔軟性を評価した。
実施例及び比較例で得られた各光湿気硬化型樹脂組成物を、離型PETフィルム上にバーコーターを用いて膜厚500μmとなるように塗布し、UV−LED(波長365nm)を用いて、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、一晩放置することにより湿気硬化させ、その後、離型PETフィルムから剥離することで、電磁遮蔽性評価試験片を作製した。得られた各電磁波遮蔽性評価試験片について、社団法人関西電子工業振興センターが開発したKEC法を用いて電磁波遮蔽性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。
周波数1GHzにおける電磁波遮蔽性が40dB以上であった場合を「○」、周波数1GHzにおける電磁波遮蔽性が20dB以上40dB未満であった場合を「△」、周波数1GHzにおける電磁波遮蔽性が20dB未満であった場合を「×」として電磁波遮蔽性を評価した。
2 光湿気硬化型樹脂組成物
Claims (7)
- ラジカル重合性化合物と、湿気硬化型ウレタン樹脂と、光ラジカル重合開始剤と、電磁波遮蔽材とを含有し、
前記湿気硬化型ウレタン樹脂は、イソシアネート基を有するウレタン樹脂(ただし、ビニル基を有する場合を除く)であり、
前記電磁波遮蔽材は、金属粒子、金属酸化物粒子、導電性カーボンブラック、炭素繊維、及び、金属窒化物粒子からなる群より選択される少なくとも1種であり、
膜厚500μmとなるように塗布し、紫外線を3000mJ/cm2照射することによって光硬化させ、一晩放置することにより湿気硬化させて作製した評価試験片について、KEC法を用いて測定した周波数1GHzにおける電磁波遮蔽性が20dB以上である
ことを特徴とする光湿気硬化型樹脂組成物。 - 前記電磁波遮蔽材は、金属粒子、金属酸化物粒子、及び、金属窒化物粒子からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 前記湿気硬化型ウレタン樹脂は、重量平均分子量が800以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 前記電磁波遮蔽材の含有量が、前記ラジカル重合性化合物と前記湿気硬化型ウレタン樹脂との合計100重量部に対して40重量部以上、400重量部以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 遮光剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の光湿気硬化型樹脂組成物。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の光湿気硬化型樹脂組成物からなることを特徴とする電子部品用接着剤。
- 請求項1、2、3、4又は5記載の光湿気硬化型樹脂組成物からなることを特徴とする表示素子用接着剤。
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