JP6755521B2 - 熱交換部材、熱交換器及び熱交換部材の使用方法 - Google Patents

熱交換部材、熱交換器及び熱交換部材の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐水素部材及び耐水素部材の使用方法に関する。
従来、耐水素部材が用いられるものとしては、例えば、燃料電池自動車(FCV)が挙げられる。FCVの燃料である水素は、常温で気体であるため、ガソリン等の液体燃料に比べてエネルギー体積密度が極めて低い。このため、FCVでは、ガソリン等と同様の航続距離を確保するために、30MPaや70MPaといった非常に高圧な水素燃料タンクが必要となっている。またFCVへ水素を供給する水素ステーションでは、このような高圧な水素を供給するために45MPaや90MPaといったさらに高圧の水素を取り扱う必要がある。
このような高圧水素下で金属材料を使用すると、多くの材料で水素による強度低下や絞り特性の低下(水素脆化)が発生する。現在のところ使用できる金属材料は、アルミ合金や一部のオーステナイト系ステンレス鋼等に限られている(例えば、非特許文献1、2、12、13参照)。例えば、FCVの水素燃料タンクや水素ステーションでの蓄圧器では、水素脆性の少ないアルミ合金A6061−T6やオーステナイト系ステンレス鋼316Lを容器として使用して外周に高価なCFRPを被覆して強度を補強した複雑構造としたり、オーステナイト系ステンレス鋼より高強度な低合金鋼を使用して容器の壁厚を厚くして対応している(例えば、非特許文献3、4参照)。また、水素ステーション用蓄圧器や圧縮器では、高強度な材料としてSCM435及びSNCM439などの低合金鋼が検討されているが、引張強度1000MPa以上の高強度のものでは顕著な水素脆化が生じるため、引張強度に制限を与えた材料の使用が提案されている(例えば、非特許文献5、6参照)。一方、純銅や銅合金の水素脆性特性に関する研究例はほとんどなく、水素拡散特性が示されている程度である(例えば、非特許文献7〜11参照)。
Safety Standard for Hydrogen System, NASA, NSS 1740.16(2005) Effect of High-Pressure Hydrogen on, Metals (1968), American Society for Metals. 軽金属 第60巻 第11号(2010),542-547 水素エネルギーシステム Vol.35, No.4(2010)P38-44 平成27年度NEDO新エネルギー成果報告会 燃料電池・水素分野予稿集H1−3−2 日本製鋼所技報 No.65(2014.10) Experimental Mechanics 54,(2014)431-442 Corrosion 32 (1976) 370-374. Z Metallk 56 (1965) 287-293. J Vac Sci Technol 15 (1978) 1146-1154. J Nucl Mater 122&123 (1984) 1568-1572. 日本自動車研究所規格「圧縮水素自動車燃料装置用容器の技術基準(JARI-S001)及び付属品の技術基準(JARI-S002)」(2004年発行) 高圧ガス保安協会規格「70MPa圧縮水素自動車燃料装置用容器の技術基準 KHKS 0128」(2012年制定)
高圧部品の設計には、公式による設計(例えば、高圧ガス保安法特定設備規則)と解析による設計(例えば、高圧ガス保安協会KHK―S―0220)がある。いずれも,材料の引張強度を基準として許容応力が定められるため、引張強度が高いほど、高い許容設計応力で設計ができ、部材の肉厚を薄くすることができる。しかし、上述した非特許文献1〜6に示すように、現在において、水素脆性がより少なく、かつ高い引張強度を示す有用な金属材料は見いだされていなかった。特に、引張強度が1000MPa以上になると、金属材料の機械的特性は水素によって顕著に劣化する。このため、引張強度が1000MPaを越える高い引張強度を有し、かつ耐水素脆化特性に優れた金属部材の開発が望まれていた。
更に、例えば、70MPa級の水素ステーションでは、空になって低圧となったFCVのタンクへ水素を3分程度で充填するため、水素の温度が急上昇することがある。このため、充填直前に水素を急速に−40℃まで冷却するプレクーラーと呼ばれる設備が必要である。しかしながら、プレクーラーの主要構成要素である熱交換器では、熱伝導に劣る鉄鋼材料が使用されている。そのため熱交換器が大型になってしまっており、従来のガソリン等の補給用ディスペンサーに比べて非常に大きな設置面積が必要となっている。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、耐水素脆化特性がより優れた新規の耐水素部材及び耐水素部材の使用方法を提供することを主目的とする。また、耐水素脆化特性及び機械的強度をより高めた耐水素部材及び耐水素部材の使用方法を提供することを目的とする。また、耐水素脆化特性及び熱伝導性をより高めた耐水素部材及び耐水素部材の使用方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、ベリリウム銅合金を利用すると、耐水素脆化特性や、引張強度、熱伝導性がより高いことを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の耐水素部材は、
水素と接触する状態で用いられる耐水素部材であって、
Beの含有量が0.20質量%以上2.70質量%以下の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.20質量%以上2.50質量%以下の範囲であり、CuとBeとCoとNiとFeとの合計の含有量が99質量%以上の範囲であるベリリウム銅合金からなるものである。
本発明の耐水素部材の使用方法は、
Beの含有量が0.20質量%以上2.70質量%以下の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.20質量%以上2.50質量%以下の範囲であり、CuとBeとCoとNiとFeとの合計の含有量が99質量%以上の範囲であるベリリウム銅合金からなる耐水素部材を水素と接触する状態で用いるものである。
本発明では、耐水素脆化特性がより高い新規な耐水素部材及び耐水素部材の使用方法を提供することができる。この理由は、例えば、ベリリウム銅合金の水素侵入性が低く、且つ熱伝導性が高く、特に時効硬化材では高い機械的強度を有するためであると推察される。
水素ステーション10の構成の概略の一例を示す説明図。 蓄圧器20の構成の概略の一例を示す説明図。 熱交換器30の構成の概略の一例を示す説明図。 ベリリウム銅合金のH材及びHT材の光学顕微鏡写真。 ベリリウム銅合金の侵入深さに対する水素量の関係図。 銅及び銅合金の温度に対する水素の固溶度の関係図。 平滑試験片の大気中又は水素中での引張強度測定結果。 切欠試験片の大気中又は水素中での引張強度測定結果。 平滑試験片の相対引張強度及び相対絞りと引張強度の関係図。 切欠試験片の相対切欠き引張強度と引張強度の関係図。 H材の平滑試験片における破断面のSEM写真。 HT材の平滑試験片における破断面のSEM写真。 H材の切欠試験片における破断面のSEM写真。
本発明の耐水素部材は、水素と接触する状態で用いられる部材である。この耐水素部材は、Beの含有量が0.20質量%以上2.70質量%以下の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.20質量%以上2.50質量%以下の範囲であり、CuとBeとCoとNiとFeとの合計の含有量が99質量%以上の範囲であるベリリウム銅合金からなる。この耐水素部材は、高い耐水素脆化特性を有する。また、この耐水素部材は、より高い機械的強度を有する。更に、この耐水素部材は、より高い熱伝導性を有する。更にまた、この耐水素部材は、より高い導電性を有する。そして、この耐水素部材は、より高い加工性を有する。このベリリウム銅合金において、Co、Ni及びFeは、いずれか1または2が含まれないものとしてもよい。また、このベリリウム銅合金において、AgおよびZrのうち1以上を総量で0.7質量%以下の範囲で含有してもよい。また、残部は、不可避的不純物からなるものとしてもよい。不可避的不純物としては、例えば、P、Sn、Zn、Al、Mg、Cr、Ti、Mo及びWなどのうち1以上が挙げられる。この不可避的不純物は、例えば、可能な限り少ないことが好ましく、全体で0.1質量%以下であることが好ましい。このベリリウム銅合金は、Beの含有量が1.60質量%以上2.00質量%以下の範囲であるものとしてもよい。また、このベリリウム銅合金は、CoとNiとの合計の含有量が0.2質量%以上の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.6質量%以下の範囲であるものとしてもよい。このベリリウム銅合金は、例えば、アロイ25(UNS番号C17200、C17300)、アロイ10(C17500)、アロイ3(C17510)のうちいずれかであるものとしてもよく、またこれらにAgおよびZrのうち1以上を総量で0.7質量%以下の範囲で含有するものとしてもよい。これらベリリウム銅合金では、アロイ25、またはアロイ25にAgおよびZrのうち1以上を総量で0.7質量%以下の範囲で含有するものがより好ましい。
この耐水素部材は、例えば、BeがCuに固溶し、且つCoとNiとFeとのうち1以上がCuに固溶した固溶体であるものとしてもよい。即ち、この耐水素部材は、溶体化処理を経たままの溶体化材であってもよい。溶体化処理は、Cuのマトリクス中にBe(又はBe化合物)やCo、Ni及びFe(又はこれらいずれかの化合物)を固溶した溶体化材を得る処理である。溶体化材は、そのままでは、強度が比較的低いが、後の加工や熱処理などによって強度を高めることができる。溶体化処理については詳しくは後述する。また、この耐水素部材は、溶体化材を時効硬化した時効硬化材であるものとしてもよい。この耐水素部材では、時効硬化によって機械的強度をより高めることができる。時効硬化処理条件は、組成により異なるが、例えば前述のアロイ25では、300℃以上330℃以下の温度範囲で、90分以上8時間以下保持する処理が効果的である。同じくアロイ10やアロイ3では、430℃以上500℃以下の温度範囲で、90分以上 8時間以下保持する処理が効果的である。
また、耐水素部材は、溶体化材を用い、冷間加工及び時効硬化処理を経て得られたものとしてもよい。冷間加工としては、例えば、溶体化処理後時効処理前に加えられる、加工率5%以上の冷間圧延、冷間引き抜き、冷間押し出し、冷間鍛造などが挙げられる。この場合の適切な時効処理条件は、前述の溶体化後に冷間加工を加えない場合と同様である。このように溶体化処理後時効硬化前に冷間加工を加えたものは、冷間加工を加えないものより強度、耐力値が高くなり、部材の信頼性をより高めることができるので好ましい。冷間加工及び時効硬化処理については詳しくは後述する。
このベリリウム銅合金は、引張速度0.002mm/sec以下の範囲で行う低ひずみ速度引張(SSRT:Slow Strain Rate Tensile)試験において、水素ガス中での引張強度が700MPa以上であることが好ましく、900MPa以上であることがより好ましく、1000MPa以上であることが更に好ましい。このベリリウム銅合金は、耐水素脆化特性に優れると共に高い引張強度を有する。この低ひずみ速度引張試験は、ASTM―G―142に準じて行うものとする。低ひずみ速度引張試験では、例えば、定形の試験片(平滑試験片)を用いて行うものとしてもよいし、中央に切り欠きを設けた切欠試験片を用いて行うものとしてもよい。一般的に、平滑試験片では、水素ガス中の引張強度や絞りを水素の影響のない参照ガス中の引張強度や絞りで除した相対引張強度RTSや相対絞りRRAを用いて水素感受性を評価する。一方、切欠き試験片では、水素ガス中の破断強度を参照ガス中の破断強度で除した相対切欠き引張強度RNTSを用いて評価する。平滑試験片の低ひずみ速度引張試験では、例えば、変位速度を0.0015mm/sec(ひずみ速度0.00005/sec)で測定するものとしてもよい。また、切欠き試験片の低ひずみ速度引張試験では、0.00002mm/secで測定するものとしてもよい。き裂先端に集積した水素が材料の劣化を引き起こすことから、変位速度がより遅ければ、試験片が水素曝露による影響を受けやすく、水素脆性をより適切に評価することができる。70MPa級のFCVや水素ステーションを想定し、この低ひずみ速度引張試験を、100MPa以上の水素ガス圧力で行うものとする。水素ガス圧がより高ければ、材料中に侵入する水素量が多くなるため、試験片が水素曝露による影響を受けやすく、水素脆性をより適切に評価することができる。
このベリリウム銅合金では、上記低ひずみ速度引張試験において、引張強度が900MPa以上であるときに、RRAが0.8以上であることが好ましく、0.9以上であることがより好ましい。また,RNTSが0.8以上であることが好ましく、0.9以上であることがより好ましい。
このベリリウム銅合金では、水素拡散係数と水素固溶度が小さいことが望ましい。水素拡散係数と水素固溶度を得るために、水素曝露の条件は、十分に合金中へ水素を侵入させる条件であることが好ましい。水素侵入量は、所定の条件でベリリウム銅合金を飽和状態まで水素曝露したのち、ガスクロマトグラフ式昇温脱離分析装置(TDA)で求める。昇温脱離分析では、昇温速度0.028℃/secのもとで、室温(25℃)から800℃までに脱離した水素量を測定する。一方、水素拡散係数については、試験片を水素曝露したのち,一定温度に保持したTDA中で水素量の時間変化を測定し,水素量の時間変化を拡散方程式の解で最小二乗近似することによって求める。
本発明の耐水素部材の使用方法は、上述したベリリウム銅合金からなる耐水素部材を水素と接触する状態で用いるものである。また、この使用方法は、耐水素部材を70MPa以上の高圧水素と接触する状態で用いるものとすることが好ましい。
この耐水素部材は、水素を収容する収容部材、水素を流通し熱交換する熱交換部材、水素を流通する配管部材、水素を流通する配管部材に接続される弁部材、水素を流通する配管部材に接続されるシール部材のうち1以上であるものとしてもよい。この耐水素部材は、例えば、30MPa以上や45MPa以上などの中圧水素、70MPa以上、90MPa以上などの高圧水素と接触する状態で用いられるものである。この耐水素部材は、例えば、高圧水素を取り扱う水素ステーションやFCVにおいて用いられるものとしてもよい。
図1は、水素ステーション10の構成の概略の一例を示す説明図である。図2は、蓄圧器20の構成の概略の一例を示す説明図である。図3は、熱交換器30の構成の概略の一例を示す説明図である。水素ステーション10は、図1に示すように、燃料電池自動車(FCV)18へ水素を供給する施設であり、圧縮機11、冷凍機13、ディスペンサー16及び蓄圧器20を備えている。圧縮機11、蓄圧器20、熱交換器30及びディスペンサー16は、高圧配管12が接続されており、圧縮機11から蓄圧器20へ、蓄圧器20から熱交換器30及びディスペンサー16へ高圧水素を供給する。圧縮機11は、水素製造所や低圧水素を運搬する運搬車から供給された水素を例えば70MPa以上の高圧に圧縮する装置である。耐水素部材は、この圧縮機11の圧縮部や配管、弁、シール部材などに用いられるものとしてもよい。高圧配管12は、高圧水素が流通する管状部材である。耐水素部材は、この高圧配管12の配管本体やシール部材などに用いられるものとしてもよい。冷凍機13は、FCV18の水素タンク40へ供給される水素を冷却する装置である。この冷凍機13は、供給管14を介して冷媒を熱交換器30へ供給し、熱交換して温度上昇した冷媒を熱交換器30から回収管15を介して回収する。ディスペンサー16は、FCV18に接続して水素タンク40へ水素を供給する装置である。耐水素部材は、このディスペンサー16の配管や弁、シール部材などに用いられるものとしてもよい。
蓄圧器20は、圧縮機11により高圧となった水素を貯蔵する収容部材(タンク)である。蓄圧器20は、図2に示すように、高圧配管12が接続された本体21を有している。また、蓄圧器20には、図示しない弁などが配設されている。耐水素部材は、この蓄圧器20の本体21や弁、配管、シール部材などに用いられるものとしてもよい。熱交換器30は、蓄圧器20とディスペンサー16との間に配設され、高圧水素を予め冷却する装置である。熱交換器30は、図3に示すように、高圧水素の流路と冷媒の流路とが耐水素部材により形成されており、高圧水素と冷媒とが非接触で熱交換する機構を有する。耐水素部材は、この熱交換器30の流路や弁、配管、シール部材などに用いられるものとしてもよい。FCV18は、高圧水素を貯蔵する水素タンク40を備えている。耐水素部材は、この水素タンク40の本体や弁、配管、シール部材などに用いられるものとしてもよい。
この耐水素部材は、(1)溶解鋳造工程と、(2)均質化処理工程と、(3)熱間鍛造工程、もしくは熱間鍛造工程ならびに熱間押出し工程と、(4)溶体化処理工程と、(5)冷間加工工程と、(6)時効硬化処理工程とを含む製造方法により作製されているものとしてもよい。
(1)溶解鋳造工程
この工程では、上記説明した組成のCuやBeなどの原料を、溶解鋳造し、鋳塊を作製する。溶解方法は、通常は高周波誘導溶解法を用いて行われるが、その他 エレマ炉による溶解などその手法には拘らない。溶解雰囲気は、大気もしくは必要に応じて不活性雰囲気において行う。不活性雰囲気は、例えば窒素、ヘリウム及びアルゴン雰囲気のうちいずれかとしてもよい。鋳造方法は、連続鋳造法によるほか、例えば、金型鋳造法や、低圧鋳造法などとしてもよいし、普通ダイカスト法や、スクイズキャスティング法、真空ダイカスト法などとしてもよい。鋳造に使用する鋳型は、純銅製、銅合金製、合金鋼製などとすることができる。溶解鋳造工程では、不純物(例えばSやP)を質量比で0.01%未満に制限するのが好ましい。
(2)均質化処理工程
この工程では、鋳塊の不均質な組織を高温で保持することで、均質化を図ることを目的とする。 均質化処理条件は、組成により異なるが、例えば前記の アロイ25では750℃以上850℃以下の温度範囲で、4時間以上保持する処理が、同じくアロイ10やアロイ3では900℃以上1000℃以下の温度範囲で、1時間以上4時間以上保持する処理が効果的である。1時間未満であるとBe溶質原子の拡散を促すのに十分ではなく、十分な拡散が完了する24時間を超えてもそれ以上の効果は期待できないからである。
(3)熱間鍛造工程、もしくは熱間鍛造工程ならびに熱間押出し工程
この工程では、均質化処理を経た鋳塊の鋳造組織を破壊し再結晶させることで、後工程の溶体化処理工程、時効工程後の 素材強度や伸びなどの機械特性を改善すること、またこれとあわせて所望の形状へと加工することを目的とする。
(4)溶体化処理工程
この工程では、熱間鍛造工程、もしくは熱間鍛造工程ならびに熱間押出し工程を経た素材を溶体化処理して、Cu中にBeやCoなどの添加物を固溶した溶体化材を得る。具体的には、例えば、所定の溶体化処理温度域で所定の溶体化処理時間に亘って加熱保持し、その後、水冷することによって、銅合金の表面温度が例えば20℃以下となるように冷却することで溶体化材を得る。溶体化処理雰囲気は、溶時効処理後に供試材の表層を除去することが一般的であるので経済的効率から、大気でよい。溶体化処理温度域は、例えば、アロイ25では、720℃以上850℃以下の温度範囲で実体時間1分以上保持する処理が効果的である。710℃未満では粒界反応が起こる可能性があり、860℃以上ではBeの量によっては融解が始まることがあるからである。このうち、750℃以上850℃以下がより好ましい。この高い温度域では、より高い過飽和固溶体状態をつくることができる。同じくアロイ10やアロイ3では、900℃以上1000℃以下の温度範囲で実態時間1分以上保持する処理が効果的である。溶体化処理時間は、1分以上3時間以下が好ましく、1分以上1時間以下がより好ましい。溶体化処理時間は、予加工材の形状や大きさによって決定されるが、薄板材や棒線材の場合であっても1分に満たないとBe溶質原子を十分固溶させることができず、大きなバルク材であっても3時間を越えるとそれ以上の固溶促進は望めず、結晶粒の粗大化が顕著に起こるからである。冷却速度は、−55℃/s以上、好ましくは−200℃/s以上とするのが好ましい。−55℃/s以上であれば冷却途中で粒界反応(Cu−Be化合物の粒界への不連続析出)などを減らすことができる。
(5)冷間加工工程
この工程では、溶体化材を冷間で加工して冷間加工材を得る。具体的には、例えば、冷間圧延をして圧延材に加工してもよい。また、例えば、冷間鍛造をして鍛造材に加工してもよい。冷間で加工することにより、溶体化後の組織の転位密度が高くなり、時効析出の起点となる核が増加することで効率的に機械強度をより高めることができる。
(6)時効硬化処理工程
この工程では、冷間加工材を、所定の時効硬化処理雰囲気下、所定の時効硬化処理温度域で所定の時効硬化時間に亘って保持することにより、析出相(GPゾーン→γ”相→γ’相→γ1相→γ相)を析出硬化させて、時効硬化材を得る。時効硬化処理雰囲気は、溶解雰囲気と同様、大気又は不活性雰囲気であることが好ましい。時効硬化処理温度は、組成により異なるが、例えば前述のアロイ25では、250℃以上350℃以下の範囲が好ましく、300℃以上330℃以下の範囲がより好ましい。同じくアロイ10やアロイ3では、400℃以上530℃以下の範囲が好ましく、430℃以上500℃以下の範囲がより好ましい。また、それぞれの時効硬化時間としては、15分以上24時間以下が好ましく、1時間以上4時間以下がより好ましい。こうした時効硬化処理工程を経ることで、引張強度のより高いベリリウム銅合金が得られる。この際、溶体化後に冷間加工を施せばより効果的に引張強度を高められるのは前述のとおりである。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ベリリウム銅合金の製造方法は、溶解鋳造工程、均質化処理工程、熱間鍛造工程、もしくは熱間鍛造工程ならびに熱間押出し工程、溶体化処理工程、冷間加工工程及び時効硬化処理工程を含むものとしたが、これらの工程を全て含むものでなくてもよい。例えば、溶解鋳造工程、均質化処理工程、熱間鍛造工程、もしくは熱間鍛造工程ならびに熱間押出し工程、冷間加工工程の各工程は、省略してもよいし他の工程に置き換えてもよい。また、冷間加工工程では、冷間圧延及び冷間鍛造を例示したが、これに限定されず、例えば、押出や引き抜きなどによる冷間伸線などとしてもよい。
以下では、ベリリウム銅合金の耐水素部材を具体的に検討した例について説明する。
[ベリリウム銅合金の作製]
まず、Cu、Be、Co、Ni及びFe原料を秤量し、溶解・鋳造してアロイ25(UNS番号C17200、C17300)の鋳塊を製作した。この鋳塊に800℃、12時間の均質化処理を行ったのち、熱間鍛造を行って鍛造済み素材を得た。この素材を800℃に加熱して、加工率(押し出し前素材から押出し後素材の断面減少率)60%の熱間押出し加工を行い押出し加工上がり素材を得た。この素材を800℃で3時間保持したのち表層温度を760℃以上に維持しつつ水槽に投入して水冷する溶体化処理を行い溶体化材を得た。得られた溶体化材を、大気雰囲気下、室温25℃、加工率(引抜き前素材から引抜き後素材の断面減少率)30%で引き抜き加工を行い、加工処理を施した溶体化材(H材とも称する)を得た。このH材を、窒素ガス雰囲気下、315℃、2時間で保持する時効硬化処理を行い、空冷して時効硬化材(HT材とも称する)を得た。JIS−Z2244に準じて求めたビッカース硬さHVは、H材が242であり、HT材が406であった。製作したベリリウム銅合金の組成比を表1に示す。図4は、ベリリウム銅合金のH材及びHT材を研磨したのちの引き抜き方向断面の光学顕微鏡写真である。
[水素拡散特性測定]
HT材の水素拡散特性の評価を行った。水素拡散評価は、直径8mmの円柱状に厚み1〜3mmの範囲でHT材を複数枚加工し、所定の条件で水素曝露したのち、ガスクロマトグラフ式昇温脱離分析装置(TDA)で水素量を測定することにより行った。水素曝露条件は、第1条件を100MPa、270℃、400hとし、第2条件を100MPa、300℃、307hとし、第3条件を100MPa、300℃、452hとし、第4条件を100MPa、300℃、500hとした。水素曝露後,昇温速度0.028℃/secのもとで、室温(25℃)から800℃までに試験片から脱離した水素量をTDAで測定した。
[低ひずみ速度引張SSRT試験:Slow Strain Rate Tensile試験]
H材及びHT材の低ひずみ速度引張試験を行い、水素環境下における引張特性の評価を行った。低ひずみ速度引張試験は、ASTM−G−142に準じ、平滑試験片では変位速度を0.0015mm/sec(ひずみ速度0.00005/sec)で試験を行った。低ひずみ速度引張試験には、平滑試験片に加えて切欠試験片を用いた。切欠き試験片の変位速度は、0.00002mm/secとした。平滑試験片は、平行部の長さが30.0mm、その直径を4.0mmとした。切欠試験片は、平行部の長さが42.0mm、その直径を8.0mm、中央に角度60°の切欠部を形成しその切欠部の直径を5.6mmとした。応力集中係数は5.6である。なお、平滑試験片の低ひずみ速度引張試験では、RRAにより水素脆化特性を評価した。一方、切欠き試験片の低ひずみ速度引張試験では、RNTSにより水素脆化特性を評価した。また、SSRT試験を実施した試験片の破断面を走査型電子顕微鏡(SEM:日立製作所製S−4800)により観察した。
(結果と考察)
図5は、HT材の水素侵入量(質量ppm)と試験片厚さの関係図である。図5に示すように、HT材は、様々な条件で水素曝露しても、0.5質量ppm以下の水素侵入量であり、オーステナイト系ステンレス鋼(同条件では100質量ppm程度)と比べて、水素侵入量が極めて低いことがわかった。また、厚さによらず水素量が一定値を示したため、試験した水素曝露条件において水素が飽和状態になっているものと推察された。なお、図6は、純銅、無酸素高熱伝導性銅(OFHC)及びベリリウム銅合金(HT材)の温度に対する水素の固溶度の関係図である。純銅のデータは、非特許文献8〜11から引用した。図6に示すように、HT材は、純銅及び無酸素銅の水素固溶量と同程度の値を示すことがわかった。このため、ベリリウム銅合金では、純銅の水素拡散特性の傾向を利用出来るものと推察された。
図7は、大気中又は115MPaの水素ガス中で測定したH材、HT材の平滑試験片の引張強度測定結果である。H材では、大気中での引張強度は746MPa、破断伸びが13.3%及び絞りが70.6%であった。一方、水素中での引張強度は710MPa、破断伸びが15.0%及び絞りが71.2%であった。H材の水素中SSRT試験後の水素侵入量は0.06質量ppmであった。H材のRRAは1.01であり、水素脆化は認められなかった。HT材では、大気中での引張強度は1402MPa、破断伸びが4.8%及び絞りが20.5%であった。一方、水素中での引張強度は1364MPa、破断伸びが6.0%及び絞りが23.0%であった。HT材の水素中でのSSRT試験後の水素侵入量は0.12質量ppmであった。HT材のRRAは1.12であり、引張強度が1000MPaをはるかに超える材料であるにも関わらず、水素脆化は認められなかった。
図8は、大気中又は115MPaの水素ガス中で測定したH材、HT材の切欠試験片の引張強度測定結果である。HT材は、大気中での引張強度が1416MPaであり、水素中での引張強度が1381MPaであった。このHT材の水素中SSRT試験後の水素侵入量は0.10質量ppmであった。HT材のRNTSは0.98であり、平滑試験片の結果と同様に、水素脆化は認められなかった。また、H材は、大気中での引張強度が1160MPa及び絞りが14.9%であった。H材では、水素中での引張試験を省略した。これらの結果により、ベリリウム銅合金では、水素ガス中であっても引張強度や絞り(延性)に大きな低下は見られず、水素の影響が極めて少ないことがわかった。特に時効硬化材であるHT材では、引張強度が1000MPa以上にも関わらず、耐水素脆化特性に極めて優れていることがわかった。
図9は、様々な金属材料の平滑試験片での相対引張強度RTS及び相対絞りRRAと引張強度の関係図である。図10は、様々な金属材料の切欠試験片での相対切欠き引張強度RNTSと引張強度の関係図である。RRA(Relative Reduction Area)は、上述したように、水素中での絞りを水素の影響がない参照ガス(大気やヘリウムなど)中での絞りで除した値であり、1.0に近いことが好ましい。同様に、RNTS(Relative Notch Tensile Strength)は、上述したように、水素中での切欠き引張強度を参照ガス中での切欠き引張強度で除した値であり、1.0に近いことが好ましい。各金属の値は、非特許文献1より引用した。図9に示すように、RRAは材料の引張強度が高くなるほど低下する傾向を示す。一方、図10に示すように、RNTSは材料の引張強度が1000MPa以下ではほぼ1であるが、引張強度が1000MPa以上になると引張強度が高くなるほど低下する。鉄合金や、アルミニウム合金、チタン合金、ニッケル合金では、引張強度が1000MPa以上になると、水素脆化が顕著になる。これに対して、本願発明のベリリウム銅合金であるHT材では、引張強度が1000MPa以上であるにも関わらず、RRAとRNTSが1.0程度を示すことがわかった。即ち、HT材は、引張強度が高くかつ耐水素脆化特性に優れた良好な特性を示すことがわかった。
図11は、H材の平滑試験片における破断面のSEM写真である。図12は、HT材の平滑試験片における破断面のSEM写真である。図13は、H材の切欠試験片における破断面のSEM写真である。H材の平滑試験片の巨視的な破壊形態は、大気中と水素ガス中ともに、カップアンドコーン破壊であった(図11)。一方、HT材の平滑試験片の巨視的な破壊形態は、大気中と水素ガス中ともに、せん断型破壊であった(図12)。また、HT材の切欠き試験片では、大気中と水素ガス中ともに、巨視的には引張方向に対して垂直方向の破面が観察された(図13)。
以上詳細に検討した結果、ベリリウム銅合金は、水素脆化を示さず、熱伝導性が高く、かつ引張強度をより高めることができることが明らかになった。また、ベリリウム銅合金は、比較的加工が容易であるため、例えば、バルク材からの削出し加工に代えて、プレス成形などで各種の成形品に加工することができる。このため、図1〜3に示すような、収容部材、熱交換部材、配管部材、弁部材及びシール部材のうち1以上に加工して用いることができる。なお、非特許文献1では、様々な金属材料の水素脆化について検討されているが、700MPa以上、あるいは1000MPa以上の引張強度を有する金属については、耐水素脆化特性に優れる有益な金属材料の示唆はなかった。また、例えば、チタン合金は、非特許文献1では水素脆化が比較的少ないと報告されているが、非特許文献3では、切欠試験片を用いると試験前の手順で試験結果が変化すると指摘している。これは、試験片ごとに水素への曝露状態が変化する、例えば、極めて低速で引張強度試験を行うとチタン合金では水素脆化が生じることを示唆している。また、非特許文献1において、純銅は、水素脆化が比較的少ないと報告されているが、引張強度が低い。
さらに、非特許文献7のように、ニッケル銅合金では、ベリリウム銅合金と異なり水素侵入量が大きいことが記載されており、全ての銅合金が純銅と同様に耐水素脆化特性に優れているとは単純にはいえない。加えて、非特許文献1の表5.8に記載のように、チタン合金のRNTSは、単にアニールしたものが0.79であるのに対して溶体化処理及び時効硬化処理したもの(STA)は0.58であり、溶体化処理や時効硬化処理を行うことによって、耐水素脆化特性が低下することも示唆されている。このように、耐水素脆化特性に優れ、かつ高い引張強度を有する金属材料を見いだすことが極めて困難な状況において、本願発明では、ベリリウム銅合金を利用することによって、耐水素脆化特性及び引張強度を高めることを成し得ることができたのである。
本発明は、水素と接触する状態で用いられる技術分野、特に、より高圧な水素を用いる技術分野に利用可能である。
10 水素ステーション、11 圧縮機、12 高圧配管、13 冷凍機、14 供給管、15 回収管、16 ディスペンサー、18 燃料電池自動車(FCV)、20 蓄圧器、21 本体、30 熱交換器、40 水素タンク。

Claims (10)

  1. 水素と接触する状態で用いられる耐水素部材を用い、水素を流通し熱交換する熱交換部材であって、
    Beの含有量が0.20質量%以上2.70質量%以下の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.20質量%以上2.50質量%以下の範囲であり、CuとBeとCoとNiとFeとの合計の含有量が99質量%以上の範囲であるベリリウム銅合金からなる、熱交換部材。
  2. 前記ベリリウム銅合金は、Beの含有量が1.60質量%以上2.00質量%以下の範囲であり、CoとNiとの合計の含有量が0.2質量%以上の範囲であり、CoとNiとFeとの合計の含有量が0.6質量%以下の範囲である、請求項1に記載の熱交換部材。
  3. 前記ベリリウム銅合金は、Beの含有量が0.20質量%以上0.60質量%以下の範囲であり、Niの含有量が1.4質量%以上2.2質量%以下の範囲であり、Coの含有量が0質量%以上0.3質量%以下の範囲である、請求項1に記載の熱交換部材。
  4. 前記ベリリウム銅合金は、Beの含有量が0.40質量%以上0.70質量%以下の範囲であり、Coの含有量が2.40質量%以上2.50質量%以下の範囲である、請求項1に記載の熱交換部材。
  5. 溶体化材を時効硬化した時効硬化材である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  6. 引張速度を0.002mm/sec以下の範囲で行う低ひずみ速度引張試験における水素ガス中での引張強度が700MPa以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  7. 引張速度を0.002mm/sec以下の範囲で行う低ひずみ速度引張試験における水素ガス中での引張強度が1000MPa以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  8. 第1条件として100MPa、270℃、400h、第2条件として100MPa、300℃、307h、第3条件として100MPa、300℃、452h、第4条件として100MPa、300℃、500hとし、前記第1条件から第4条件の範囲内において水素ガスで曝露した際の水素侵入濃度が0.5ppm以下である耐水素性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  9. 水素の流路と冷媒の流路とが請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換部材により形成されており、前記水素と前記冷媒とが非接触で熱交換する機構を有する、熱交換器。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換部材を水素と接触する状態で用い、水素を流通し熱交換する熱交換部材の使用方法。
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