以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る支援システム1の概略構成の一例を示す図である。
支援システム1は、ガス導管事業者(以下、「導管事業者」と称する場合がある。)が、ガスを供給する事業者(以下、「供給者」と称する場合がある。)のガスを、自らが維持及び運用する導管で受け入れ、受け入れた場所以外の地点で受け入れた量と同量のガスを導管から払い出す託送供給(以下、「託送」と称する場合がある。)の申し込みを受け付けた場合に用いられるシステムである。
ここで、需要家がガスの使用を開始するためには、需要家は、複数存在する内の一の供給者に対してガスの小売供給を申し込む。そして、供給者は、導管事業者に託送依頼を行う。あるいは、供給者から依頼を受けた者が、供給者の代わりに、導管事業者に託送依頼を行う。供給者から依頼を受けた者としては、供給者にガスを提供する者であることを例示することができる。以下では、導管事業者に託送依頼を行う供給者、及び、当該供給者から依頼を受けて導管事業者に託送依頼を行う者、の少なくともいずれかを、「託送供給依頼者」と称する場合がある。託送供給依頼者が導管事業者に託送依頼を行った場合、ガスの開栓の際には、導管事業者は、内管保安業務を自主保安として行う。供給者は、開栓時に、消費機器保安業務を行う必要がある。
支援システム1は、これらの業務を1度で行うことを実現させるために、導管事業者が、消費機器保安業務を行う供給者に内管保安業務を委託する場合に、供給者に、内管保安業務を、確度高く行わせることを可能にするシステムである。なお、供給者が消費機器保安業務を他の事業者に委託する場合には、導管事業者は、この他の事業者に内管保安業務を委託する。以下では、内管保安業務が委託されることにより、内管保安業務と消費機器保安業務とを行う者を、「業務実施事業者」と称する場合がある。
また、業務実施事業者が行う内管保安業務(以下、「業務」と称する場合がある。)は、業務実施事業者が業務を受託後、ガス漏れがないことの検査等を業務実施事業者の作業者が現場で行う作業、業務実施事業者の担当者が当該現場での作業を承認する作業を含み、導管事業者の担当者が最終的に検収することで完了する。
支援システム1は、これら、業務の委託、現場作業、当該作業の承認、検収までの一連の開栓時の業務について支援を行うシステムである。
支援システム1は、内管保安業務を委託する委託業者の一例としての導管事業者が有する委託側装置10と、業務に関連する情報を記憶するサーバ装置20と、を備えている。また、支援システム1は、導管事業者から業務の委託を受け付ける受託業者の一例としての業務実施事業者が有する受託側装置30と、業務実施事業者の作業者が作業を行う際に持ち歩き、当該作業の報告をサーバ装置20に送信する携帯端末装置40と、を備えている。
委託側装置10、サーバ装置20、受託側装置30、及び、携帯端末装置40は、ネットワーク5を介して互いに通信を行うことが可能となっている。ネットワーク5は、装置間のデータ通信に用いられる通信ネットワークであれば特に限定されず、例えばインターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)であることを例示することができる。データ通信に用いられる通信回線は、有線か無線かを問わず、これらを併用しても良い。
(委託側装置10)
図2は、委託側装置10の概略構成の一例を示す図である。
委託側装置10は、装置全体を制御する制御部11と、データ等の記憶に用いられる記憶部12と、操作受付画面や画像の表示に使用される表示部13と、ユーザの入力操作を受け付ける操作部14と、外部装置との通信に用いられる通信部15とを備えている。これら制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、通信部15は、バス16にて接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113等により構成される。ROM112には、CPUにより実行される基本プログラム(オペレーションシステム)、アプリケーションプログラム、各種の設定等が記憶されている。CPU111は、RAM113を作業エリアに使用し、ROM112や記憶部12から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。CPU111がプログラムを実行することにより、委託側装置10の各部が制御される。
記憶部12は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置であることを例示することができる。
表示部13は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであることを例示することができる。
操作部14は、ボタン、スイッチ、タッチパネルであることを例示することができる。
通信部15は、通信インターフェース(通信I/F)であることを例示することができる。
以上のように構成された委託側装置10は、ノートPC、デスクトップPC、タブレットPC、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)等であることを例示することができる。
制御部11は、ネットワーク5を介して、サーバ装置20等の外部装置から送信されてきた情報、を受信する。制御部11は、例えば、託送供給依頼者から、託送依頼を受信する。
また、制御部11は、ネットワーク5を介して、サーバ装置20等の外部装置に対して情報を送信する。制御部11は、例えば、受託側装置30に対して、業務を委託する旨の情報を送信する。
また、制御部11は、表示部13を制御する。制御部11は、例えば、受信した情報等を表示部13に表示させる。
また、制御部11は、業務実施事業者及びその店舗を特定する。
図3(a)は、記憶部12が記憶する業務実施事業者管理情報の第1例を示す図である。
図3(b)は、記憶部12が記憶する業務実施事業者管理情報の第2例を示す図である。
業務実施事業者管理情報は、導管事業者が、予め委託契約を締結した複数の業務実施事業者の中から一の業務実施事業者を特定するために用いられる。業務実施事業者は、託送供給を依頼する供給者であって消費機器保安業務を自ら行う供給者や、供給者が消費機器保安業務を他の事業者に委託する場合にはこの他の事業者であることを例示することができる。
導管事業者は、予め区画された区画領域毎に、業務実施事業者と委託契約を締結することを例示することができる。例えば、需要家がガスを使用する地点の住所が予め区画された複数の区画領域内の領域Aである場合には、導管事業者は、領域A内の業務を委託するとの契約を締結している業務実施事業者Aに業務を委託する。なお、領域の区画は、行政区画(地方行政区分)であることを例示することができる。かかる場合、区画領域は各市区町村であり、例えば東京都港区、千葉県千葉市、神奈川県葉山町、茨城県美浦村等である。また、領域の区画は、導管事業者が独自に定めた区画であっても良い。
記憶部12には、図3(a)に示すように、区画領域、業務実施事業者、当該業務実施事業者の店舗、及び、当該業務実施事業者への委託契約期間の情報が関連付けて記憶されている。なお、導管事業者は、業務実施事業者及びその店舗との間で、業務の委託契約を締結するため、図3(a)に例示した業務実施事業者管理情報のように、業務実施事業者の店舗毎に、委託契約開始日及び終了日も記憶されている。
制御部11は、託送依頼を受信した場合、需要家がガスを使用する地点(例えば需要家の居住地)の区画領域の情報と、記憶部12に記憶されている図3(a)に例示した業務実施事業者管理情報とを用いて、業務実施事業者及びその店舗を特定する。このように、制御部11は、需要家がガスを使用する地点の区画領域に対応する業務実施事業者及びその店舗を特定可能である。なお、業務実施事業者及びその店舗は、導管事業者の担当者が、表示部13に表示された、図3(a)に例示した業務実施事業者管理情報を見ることで特定されても良い。
1つの区画領域において、1つの業務実施事業者と委託契約している場合には、図3(a)に例示した業務実施事業者管理情報を用いて、需要家がガスを使用する地点に対応する業務実施事業者を特定可能である。しかしながら、1つの区画領域内において、複数の供給者がガスを供給し、供給者毎に業務実施事業者が異なることが考えられる。かかる事項に鑑み、記憶部12には、図3(b)に示すように、区画領域、供給者、業務実施事業者、当該業務実施事業者の店舗、及び、当該業務実施事業者への委託契約期間の情報が関連付けて記憶されている。例えば、図3(b)に示すように、供給者(契約番号NO.1及びNO.2は供給者A、NO.3は供給者B)に応じて、業務実施事業者(NO.1及びNO.2は業務実施事業者A、NO.3は業務実施事業者B)が定められている。また、業務実施事業者が同じである場合であっても、区画領域(NO.1は領域A、NO.2は領域B)に応じて異なる店舗(NO.1は店舗X、NO.2は店舗Y)が定められている場合がある。
制御部11は、託送依頼を受信した場合、託送を依頼した供給者、及び、需要家がガスを使用する地点(例えば需要家の居住地)が属する区画領域の情報と、記憶部12に記憶されている図3(b)に例示した業務実施事業者管理情報とを用いて、業務実施事業者及びその店舗を特定する。このように、制御部11は、需要家がガスを使用する地点の区画領域及び供給者に対応する業務実施事業者及びその店舗を特定可能である。なお、業務実施事業者及びその店舗は、導管事業者の担当者が、表示部13に表示された、図3(b)に例示した業務実施事業者管理情報を見ることで特定されても良い。
また、区画領域に関わらず、供給者毎に1つの業務実施事業者が定められることが考えられる。かかる場合には、記憶部12には、供給者、業務実施事業者、及び、当該業務実施事業者への委託契約期間の情報を関連付けて記憶しておき、制御部11は、託送依頼を受信した場合、託送を依頼した供給者に応じた業務実施事業者を特定すると良い。
また、制御部11は、託送供給依頼者から、業務実施事業者指定で、託送依頼を受信した場合には、指定された業務実施事業者を、業務実施事業者として特定する。その際、託送供給依頼者から、当該業務実施事業者の店舗が指定された場合には、指定された店舗を、当該業務実施事業者の店舗として特定する。他方、当該業務実施事業者の店舗が指定されていない場合には、制御部11は、上述した手法を用いて当該業務実施事業者の店舗を特定する。
制御部11は、特定した業務実施事業者の店舗、又は、担当者により特定された業務実施事業者の店舗に対して、依頼を受けた託送に関する業務を委託する旨の情報を送信する。制御部11は、例えば、業務実施事業者の店舗に関連付けて予め登録された宛先にメールを送信することを例示することができる。
なお、導管事業者は、託送供給依頼者から書面にて託送依頼を受け付けても良い。また、導管事業者は、業務実施事業者の店舗に対して、書面にて業務を委託しても良い。
(サーバ装置20)
図4は、サーバ装置20の概略構成の一例を示す図である。
サーバ装置20は、装置全体を制御する制御部21と、データ等の記憶に用いられる記憶部22と、操作受付画面や画像の表示に使用される表示部23と、ユーザの入力操作を受け付ける操作部24と、外部装置との通信に用いられる通信部25とを備えている。これら制御部21、記憶部22、表示部23、操作部24、通信部25は、バス26にて接続されている。
制御部21は、CPU211、ROM212、RAM213等を有している。
記憶部22は、半導体メモリやHDD等の記憶装置であることを例示することができる。
表示部23は、静止画像や動画像等を表示するディスプレイ装置である。液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであることを例示することができる。
操作部24は、ユーザからの操作を受け付ける入力装置である。ボタン、スイッチ、タッチパネルであることを例示することができる。
通信部25は、通信インターフェース(通信I/F)であることを例示することができる。
制御部21のROM212には、CPU211により実行される基本プログラム(オペレーションシステム)、アプリケーションプログラム、各種の設定等が記憶されている。CPU211は、RAM213を作業エリアに使用し、ROM212や記憶部22から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。CPU211がプログラムを実行することにより、以下に述べる、制御部21の機能が実現される。
記憶部22には、業務実施事業者が委託された業務の進捗状況が登録されている。
図5は、記憶部22が記憶する業務進捗状況に関する情報の一例を示す図である。
記憶部22には、需要家の氏名及び住所等の個人情報に関連付けて、需要家がガスを使用する地点の番号である供給地点番号と、当該地点に設置されているガスメータの番号と、業務の進捗状況と、その進捗状況についての情報を記憶した日時である最終更新日時と、が記憶されている。例えば、図5に示すように、記憶部22には、供給地点番号1111111の進捗状況が作業待ちで、最終更新日時が2019/11/15 12:00であり、供給地点番号1111112の進捗状況が承認待ちで、最終更新日時が2019/11/15 13:00であることが記憶されている。なお、図5に例示した情報の進捗状況の欄には、業務委託後であって現場作業待ちである場合に「作業待ち」と登録され、現場作業中である場合に「作業中」と登録され、現場作業後であって当該作業の承認待ちである場合に「承認待ち」と登録され、承認後であって検収待ちである場合に「検収待ち」と登録されることを例示することができる。
また、記憶部22には、委託側装置10、受託側装置30、又は、携帯端末装置40を用いて、サーバ装置20に組み込まれたアプリケーションを利用することが可能なユーザのユーザID及びパスワードが記憶されている。ユーザとしては、委託側装置10を使用する導管事業者の従業員、受託側装置30を使用する業務実施事業者の従業員、携帯端末装置40を使用する作業者であることを例示することができる。
制御部21は、ユーザの認証を行う。例えば、携帯端末装置40から送信されてきた作業者のユーザID及びパスワードが、記憶部22に記憶されたユーザID及びパスワードと一致する場合に、作業者を認証する。そして、作業者を認証した場合には、制御部21は、携帯端末装置40から送信されてきた指示に応じてアプリケーションを作動し、記憶部22に記憶された需要家の情報や、帳票に関する情報等を携帯端末装置40に送信する。これらについては後で詳述する。
また、制御部21は、記憶部22に記憶されている、委託された業務の進捗状況を更新する。
(受託側装置30)
図6は、受託側装置30の概略構成の一例を示す図である。
受託側装置30は、委託側装置10と同様に、制御部31と、記憶部32と、表示部33と、操作部34と、通信部35とを備えている。これら制御部31、記憶部32、表示部33、操作部34、通信部35は、バス36にて接続されている。
制御部31は、CPU311、ROM312、RAM313等を有している。ROM312には、CPU311により実行される基本プログラム(オペレーションシステム)、アプリケーションプログラム、各種の設定等が記憶されている。CPU311は、RAM313を作業エリアに使用し、ROM312や記憶部32から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。CPU311がプログラムを実行することにより、以下に述べる、制御部31の機能が実現される。
以上のように構成された受託側装置30は、ノートPC、デスクトップPC、タブレットPC、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)等であることを例示することができる。
制御部31は、例えば、業務実施事業者の担当者による操作部34等を介した操作に基づいて、図5に例示した業務進捗状況に関する情報を表示部33に表示させたり、進捗状況を更新させたりする。
(携帯端末装置40)
図7は、携帯端末装置40の概略構成の一例を示す図である。
携帯端末装置40は、委託側装置10と同様に、制御部41と、記憶部42と、表示部43と、操作部44と、通信部45と、カメラ46とを備えている。これら制御部41、記憶部42、表示部43、操作部44、通信部45、カメラ46は、バス47にて接続されている。
制御部41は、CPU411、ROM412、RAM413等を有している。ROM412には、CPU411により実行される基本プログラム(オペレーションシステム)、アプリケーションプログラム、各種の設定等が記憶されている。CPU411は、RAM413を作業エリアに使用し、ROM412や記憶部42から読み出したアプリケーションプログラムを実行する。CPU411がプログラムを実行することにより、携帯端末装置40の各部が制御される。
携帯端末装置40は、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)等であることを例示することができる。
携帯端末装置40は、サーバ装置20に組み込まれたWebアプリケーション(以下、「Webアプリ」と称する場合がある。)と、携帯端末装置40に組み込まれたネイティブアプリケーション(以下、「ネイティブアプリ」と称する場合がある。)と、を利用可能である。
携帯端末装置40のROM412や記憶部42に記憶されたアプリケーションとしては、サーバ装置20上に組み込まれたWebアプリを利用する機能を有するアプリケーションであるWebブラウザと、ネイティブアプリと、が含まれる。
制御部41は、Webアプリを利用可能なWeb実行部411aと、ネイティブアプリを利用可能なネイティブ実行部411bと、を備えている。携帯端末装置40においては、Web実行部411aとネイティブ実行部411bとが協働して、作業者により携帯端末装置40を用いて行われる現場作業を支援する。また、Web実行部411aとネイティブ実行部411bとは、機密性(セキュリティ)及び完全性を高めるために、以下のように機能する。
Web実行部411aは、Webブラウザを起動して、Webブラウザで表示する操作画面をWebアプリに対して要求する。その際、Web実行部411aは、Webアプリから受信するHTML(HyperText Markup Language)ファイルを解析する。このHTMLファイルには、Webブラウザに表示すべき操作画面の内容を示す画面情報が含まれている。そして、Web実行部411aは、HTMLファイルの解析の結果に基づいて、表示部43に操作画面を表示させる。
また、Web実行部411aは、Webブラウザで表示した操作画面を介して作業者により入力された情報をWebアプリに送信する。
Web実行部411aは、携帯端末装置40を用いて作業を行う作業者の認証、及び、作業を行う対象の特定の支援を行う。
より具体的には、Web実行部411aは、作業者により入力された、作業者の識別情報であるユーザID及び作業者が設定したパスワードをサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、受信したユーザID及びパスワードを用いて、作業者を認証するか否かを判定し、その判定結果を携帯端末装置40に送信する。このように、携帯端末装置40は、Web実行部411aにてログインを行うため、クライアント証明書を利用可能である。
また、Web実行部411aは、認証された作業者により入力された供給地点番号をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、受信した供給地点番号を用いて需要家を特定するための個人情報を携帯端末装置40に送信する。個人情報としては、需要家の氏名や住所であることを例示することができる。
また、Web実行部411aは、QRコード(登録商標)を解析し、QRコード(登録商標)に含まれる情報を、表示部43にテキストで表示させることが可能である。
上述したWeb実行部411aとサーバ装置20との間で送受信する情報等については後で詳述する。
ネイティブ実行部411bは、漏えい検査等の現場作業を支援する。
漏えい検査作業は、以下に述べる方法(1)又は方法(2)であることを例示することができる。
方法(1):灯内内管にガスを密封した状態で、灯内内管内の圧力を計測する圧力計の値が、例えば2分間動かないことを確認する。ガス漏れがある場合には圧力計の値が下がってくることを利用した検査手法である。
方法(2):灯内内管にガスを通した状態で、ガスメータの指針値が4分間動かないことを確認する。ガス漏れがある場合にはガスメータの指針値が動くことを利用した検査手法である。
ネイティブ実行部411bは、作業者に、どの方法(例えば方法(1)、方法(2))を用いて漏えい確認を行ったかを申告することを促す。また、ネイティブ実行部411bは、方法(1)を用いた場合には、作業者に、作業開始前の圧力計の値の画像と、作業終了後である2分経過後の圧力計の値の画像とを撮影することを促す。方法(2)を用いた場合には、ネイティブ実行部411bは、作業者に、作業開始前のガスメータの指針値の画像と、作業終了後である4分経過後のガスメータの指針値の画像とを撮影することを促す。言い換えれば、ネイティブ実行部411bは、検査方法に応じて、作業開始前の、予め定められた部位(方法(1)においては圧力計の値を示す部位、方法(2)においてはガスメータの指針値を示す部位)の画像を撮影した後、所定期間(方法(1)においては2分、方法(2)においては4分)が経過した後に当該部位の画像の撮影をすることを許可する。なお、画像は、静止画や動画であることを例示することができる。画像には、撮影した時刻が記録される。
ネイティブ実行部411bは、ネットワーク5に接続されていない状態(以下、「オフライン」と称する場合がある。)である場合には、画像等のデータを記憶部42に保存する。例えば、ネイティブ実行部411bは、オフラインである場合には、作業開始前及び作業終了後にそれぞれカメラ46にて撮影された画像をROM412に保存する。そして、ネイティブ実行部411bは、ネットワーク5に接続されている状態(以下、「オンライン」と称する場合がある。)であるときに、作業終了後に作業者が作業報告を行う場合には、保存した画像をサーバ装置20に送信する。画像がサーバ装置20に送信された場合、サーバ装置20はこの画像を受信した時刻を記録する。つまり、サーバ装置20において、携帯端末装置40が画像を撮影した時刻と、サーバ装置20が当該画像を受信した時刻との両方が記録される。撮影した時刻が携帯端末装置40にて設定された時刻に依存する可能性もあるため、画像の撮影時刻が改ざんされるおそれがある。しかしながら、サーバ装置20が、携帯端末装置40が画像を撮影した時刻と、サーバ装置20が当該画像を受信した時刻との両方を記録することで、承認者、検収者等は、これら撮影時刻や受信時刻を用いて、作業者が適正な方法で作業を実施したか否かを判断することが可能になる。これにより、オフラインである場合に時刻の改ざんが行われた画像がサーバ装置20に送信され、時刻が改ざんされることが抑制される。
一方、ネイティブ実行部411bは、オンラインである場合にカメラ46にて画像が撮影された場合には、撮影時に、撮影された画像をサーバ装置20に送信する。画像がサーバ装置20に送信された場合、サーバ装置20はこの画像を受信した時刻を記録する。つまり、サーバ装置20において、携帯端末装置40が当該画像を撮影した時刻と、サーバ装置20が当該画像を受信した時刻との両方が記録される。撮影した時刻が携帯端末装置40にて設定された時刻に依存する可能性もあるため、これにより、オンラインである場合に時刻の改ざんが行われた画像がサーバ装置20に送信され、時刻が改ざんされることが抑制される。
また、ネイティブ実行部411bは、画像をサーバ装置20に送信した場合には、保存していた画像を削除する。このように、ネイティブ実行部411bは、オンラインである場合に、カメラ46にて撮影された画像を送信後に削除するため、画像をRAM413に保存することが可能になる。これにより、画像を改ざんすることが難しくなるため、安全性を高めることが可能になる。また、作業者が携帯端末装置40を意図せずに紛失した場合や盗難等にあった場合であっても、画像が漏れるリスクを低減することが可能になる。
(支援システム1の使用態様)
以下に、支援システム1が用いられる態様の一例について説明する。
図8は、支援システム1が用いられて行われる業務フローの一例を示す図である。
委託側装置10が託送供給依頼者から託送の申し込みを受け付けた場合(S801)、委託側装置10は、業務実施事業者及びその店舗を特定し、特定した業務実施事業者の店舗に対して、依頼を受けた託送に関する業務を委託する旨の情報を送信する(S802)。S802の処理は、制御部11が、業務実施事業者の店舗を特定し、その店舗に関連付けて予め登録された宛先にメールを送信する処理であることを例示することができる。
受託側装置30は、委託側装置10が送信した業務を委託する旨の情報を受信することで業務委託を受け付ける(S803)。業務実施事業者の担当者は、S803で受け付けた業務委託の内容を確認して受託可能であることを確認する(S804)とともに、受託した業務の情報をサーバ装置20の記憶部22に記憶された、図5に例示した業務進捗状況に関する情報に登録する(S805)。
業務実施事業者の作業者は、携帯端末装置40を用いて受託した業務の現場作業を行う(S806)。詳細は、後述するが、記憶部22に記憶された業務進捗状況に関する情報の内の進捗状況が作業中に更新される。その後、作業者が作業を行ったことに伴い、携帯端末装置40は、サーバ装置20に対して、その作業の作業報告を行う(S807)。これら作業内容及び作業報告については後で詳述する。サーバ装置20は、S807にて送信された作業報告を、記憶部22に記憶する(S808)。記憶部22には、作業報告の一部として、作業開始前の画像と、作業終了後の画像とが記憶される場合がある。また、記憶部22に記憶された、図5に例示した業務進捗状況に関する情報の内の進捗状況が承認待ちに更新される。
業務実施事業者の承認者は、受託側装置30を用いて、サーバ装置20の記憶部22に記憶された作業報告を確認することで、作業者が行った作業の承認作業を行う(S809)。承認者は、作業者が行った作業が予め定められた方法で適切に行われていると判断した場合に、その作業が問題なく行われたことを承認し、承認結果の報告をサーバ装置20に対して行う(S810)。サーバ装置20は、S810にて報告された承認結果を、記憶部22に記憶する(S811)。S810及びS811の処理は、例えば、承認者が受託側装置30を用いて、承認した旨を記憶部22に記憶することであることを例示することができる。これにより、記憶部22に記憶された業務進捗状況に関する情報の内の進捗状況が検収待ちに更新される。
導管事業者の検収者は、委託側装置10を用いて、サーバ装置20の記憶部22に記憶された承認結果を確認することで、作業者が行った作業の検収作業を行う(S812)。検収者は、作業者が行った作業が予め定められた手法で適切に行われていると判断した場合に、委託した業務を検収し、検収結果の報告をサーバ装置20に対して行う(S813)。サーバ装置20は、S813にて報告された検収結果を、記憶部22に記憶する(S814)。S813及びS814の処理は、例えば、検収者が委託側装置10を用いて、検収した旨を記憶部22に記憶することであることを例示することができる。これにより、記憶部22に記憶された業務進捗状況に関する情報の内の進捗状況が請求書待ちに更新される。
業務実施事業者の請求書発行者は、受託側装置30を用いて、サーバ装置20の記憶部22に記憶された検収結果を確認し(S815)、導管事業者に対して、当該業務委託の請求書を送付する(S816)。請求書の送付は、請求書発行者が、導管事業者に関連付けて予め登録された宛先にメールを送信する処理であることを例示することができる。なお、請求書発行者は、導管事業者に対して、請求書の書面を郵送しても良い。
導管事業者において業務の対価を支払う支払者は、業務実施事業者から送付された請求書を受領した(S817)後に、業務の対価を支払う(S818)。
業務実施事業者の支払い確認者は、S816にて送付した請求書の支払いが行われたことを確認し(S819)、サーバ装置20は、支払いが完了したことを記憶部22に記憶する(S820)。S820の処理は、例えば、支払い確認者が受託側装置30を用いて、支払いが完了した旨を記憶部22に記憶することであることを例示することができる。これにより、記憶部22に記憶された業務進捗状況に関する情報の内の進捗状況が支払い完了又は業務完了に更新される。
(携帯端末装置40の使用態様)
次に、携帯端末装置40の機能について説明する。
図9〜図12は、携帯端末装置40の制御部41が行う処理手順を示すフローチャートの一例である。
図13は、表示部43に表示されたログイン画面130の一例を示す図である。
図14は、表示部43に表示された作業一覧画面140の一例を示す図である。
図15は、表示部43に表示された供給地点番号照会画面150の一例を示す図である。
図16は、表示部43に表示された需要家特定画面160の一例を示す図である。
図17は、表示部43に表示された需要家確認画面170の一例を示す図である。
図18は、表示部43に表示された需要家特定不可画面180の一例を示す図である。
図19は、表示部43に表示された基本情報画面190の一例を示す図である。
図20は、表示部43に表示された開栓作業画面200の一例を示す図である。
図21は、表示部43に表示された作業報告画面210の一例を示す図である。
図22は、表示部43に表示された帳票のプレビュー画面220の一例を示す図である。
図23は、表示部43に表示された需要家確認画面230の一例を示す図である。
作業者により携帯端末装置40の電源が入れられると、制御部41は、Webアプリを起動した後に、表示部43に、図13に例示したログイン画面130を表示させる(S901)。その後、ログイン画面130でユーザID及びパスワードが入力され、「ログイン」と表示されたログインボタン131が押されたか否かを判定する(S902)。ログインボタン131が押された場合(S902でYes)、制御部41は、サーバ装置20にユーザID及びパスワードを送信する(S903)。その後、認証されたか否かを判定する(S904)。認証された場合(S904でYes)、制御部41は、表示部43に、図14に例示した作業一覧画面140を表示させる(S905)。ログインボタン131が押されていない場合(S902でNo)、制御部41は、表示部43にログイン画面130を表示させたまま待機する。また、認証されていない場合(S904でNo)、制御部41は、表示部43にログイン画面130を表示させ、ユーザID及びパスワードの入力を促す。
S905にて作業一覧画面140を表示させた後、「新規作業」と表示された新規作業ボタン141が押されたか否かを判定する(S906)。そして、新規作業ボタン141が押された場合(S906でYes)、制御部41は、表示部43に、図15に例示した供給地点番号照会画面150を表示させる(S907)。その後、制御部41は、供給地点番号が入力され、「照会」と表示された照会ボタン151が押されたか否かを判定する(S908)。照会ボタン151が押された場合(S908でYes)、制御部41は、サーバ装置20から、当該供給地点番号が図5に例示した業務進捗状況に関する情報に登録されている旨の情報を取得した場合には、表示部43に、図16に例示した需要家特定画面160を表示させる(S909)。なお、制御部41は、サーバ装置20から、当該供給地点番号が図5に例示した業務進捗状況に関する情報に登録されていない、言い換えれば、当該供給地点番号に対する業務が、サーバ装置20を有する業務実施事業者及びその店舗に委託されていない旨の情報を取得した場合には、表示部43に、「委託された供給地点番号ではない」旨を表示させ、例えば図15に例示した供給地点番号照会画面150を再度表示させる。
新規作業ボタン141が押されていない場合(S906でNo)、作業一覧画面140に表示された作業の内の進捗状況が作業待ちであって供給地点番号の特定が既に行われているが需要家の特定が未だ行われていないことを示す「×」印が表示された項目142が押されて選択されたか否かを判定する(S910)。そして、項目142が選択された場合(S910でYes)、制御部41は、S909以降の処理を行う。他方、選択されていない場合(S910でNo)、制御部41は、作業一覧画面140に表示された「ログアウト」と表示されたログアウトボタン143が押されたか否かを判定する(S911)。ログアウトボタン143が押された場合(S911でYes)、制御部41は、表示部43にログイン画面130を表示させてS901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン143が押されていない場合(S911でNo)、制御部41は、S905以降の処理を行う。
S909にて需要家特定画面160を表示させた後、需要家特定画面160のガスメータ番号入力欄161に今回作業を行う場所に設置されたガスメータの番号がテキスト入力されたか否かを判定する(S912)。入力された場合(S912でYes)、制御部41は、需要家特定画面160に、「需要家特定」と表示された需要家特定ボタン162を押せる状態、つまり、需要家特定ボタン162を活性化する(S913)。その後、需要家特定ボタン162が押されたか否かを判定する(S914)。需要家特定ボタン162が押された場合(S914でYes)、制御部41は、サーバ装置20から需要家の情報を取得した後に、表示部43に、図17に例示した需要家確認画面170を表示させる(S915)。サーバ装置20においては、携帯端末装置40から、ガスメータの番号を受信した場合には、当該ガスメータの番号と供給地点番号とが合致しているか否かを判定し、合致している場合には、需要家の情報を携帯端末装置40に送信する。他方、合致していない場合には、サーバ装置20は、携帯端末装置40に合致していない旨を送信する。かかる場合、制御部41は、表示部43に、「ガスメータの番号と供給地点番号とが合致しない」旨を表示させ、例えば図15に例示した供給地点番号照会画面150を再度表示させる。なお、託送供給の申し込みを受け付けた時に、例えば、新設工事中等、供給地点番号が存在しない段階で現場作業を行うことも考えられる場合には、制御部41は、図15に例示した供給地点番号照会画面150において、供給地点番号の代わりに、例えば、託送供給の申し込みを受け付けた時に付与される託送契約番号の入力を促すようにしても良い。そして、サーバ装置20は、この託送契約番号とガスメータの番号とが合致している場合に、需要家の情報を携帯端末装置40に送信するようにしても良い。かかる場合には、図5に例示した業務進捗状況に関する情報において、需要家の個人情報やガスメータの番号等に関連付けて、託送契約番号をも記憶すると良い。これにより、供給地点番号が特定できない場合においても現場作業を行うことが可能となる。
需要家特定画面160のガスメータ番号入力欄161にガスメータの番号が入力されていない場合(S912でNo)、制御部41は、需要家特定画面160の「読取」と表示された読取ボタン163が押されたか否かを判定する(S916)。読取ボタン163が押された場合(S916でYes)、制御部41は、QRコード(登録商標)読取器を起動させる(S917)。その後、制御部41は、ガスメータに付されたQRコード(登録商標)を読み取ったか否かを判定する(S918)。そして、読み取った場合(S918でYes)、制御部41は、QRコード(登録商標)を読み取ることにより得たガスメータの番号をガスメータ番号入力欄161にテキスト入力し(S919)、S914以降の処理を行う。他方、制御部41は、読み取っていない場合(S918でNo)、読み取るまで待機する。
S915にて需要家確認画面170を表示させた後、制御部41は、需要家確認画面170の「作業開始」と表示された作業開始ボタン171が押されたか否かを判定する(S920)。作業開始ボタン171が押された場合(S920でYes)、制御部41は、後述するS951以降の処理を行う。
S920にて、作業開始ボタン171が押されていない場合(S920でNo)、制御部41は、需要家確認画面170に表示された「キャンセル」と表示されたキャンセルボタン172が押されたか否かを判定する(S921)。キャンセルボタン172が押された場合(S921でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。キャンセルボタン172が押されていない場合(S921でNo)、制御部41は、S920以降の処理を行う。
一方、読取ボタン163が押されていない場合(S916でNo)、制御部41は、需要家特定画面160に表示された「特定不可」と表示された特定不可ボタン164が押されたか否かを判定する(S922)。特定不可ボタン164が押された場合(S922でYes)、制御部41は、表示部43に、図18に例示した需要家特定不可画面180を表示させる(S923)。その後、需要家特定不可画面180において、作業続行可能時の、プルダウン181の中から予め設定された項目が選択されるか、及び、テキスト欄182にテキスト入力されるか、の少なくともいずれかが行われるとともに、「続行」と表示された続行ボタン183が押されたか否かを判定する(S924)。続行ボタン183が押された場合(S924でYes)、後述するS951以降の処理を行う。なお、ガスメータの番号が特定されない場合にも続行可能な理由としては、例えば、開栓作業直前にガスメータ取替があった場合であることを例示することができる。かかる場合、図5に例示した業務進捗状況に関する情報においては、古いガスメータの番号が記憶されているが、作業の現場では新しいガスメータが設置されている。
他方、続行ボタン183が押されていない場合(S924でNo)、制御部41は、作業続行不可能時の、プルダウン184の中から予め設定された項目が選択されるか、及び、テキスト欄185にテキスト入力されるか、の少なくともいずれかが行われるとともに、「中止」と表示された中止ボタン186が押されたか否かを判定する(S925)。中止ボタン186が押された場合(S925でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。中止ボタン186が押されていない場合(S925でNo)、制御部41は、需要家特定不可画面180の「戻る」と表示された戻るボタン187が押されたか否かを判定する(S926)。戻るボタン187が押された場合(S926でYes)、制御部41は、S909以降の処理を行う。戻るボタン187が押されていない場合(S926でNo)、制御部41は、需要家特定不可画面180の「ログアウト」と表示されたログアウトボタン188が押されたか否かを判定する(S927)。ログアウトボタン188が押された場合(S927でYes)、制御部41は、901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン188が押されていない場合(S927でNo)、制御部41は、S924以降の処理を行う。
なお、上述したS901〜S927の処理は、制御部41のWeb実行部411aが行う処理であり、Web実行部411aは、ネットワーク5に接続された状態でサーバ装置20に組み込まれたWebアプリを利用して行う。このようにして、制御部41は、ネットワーク5に接続された状態でサーバ装置20と協働して作業を行う対象の需要家の特定を行う。
需要家確認画面170の作業開始ボタン171が押された場合(S920でYes)においては、作業者により、需要家確認画面170に表示された需要家の氏名及び住所が誤っていないとして作業を開始する意思が示されたものと判定し、制御部41は、作業用のネイティブアプリを起動して、表示部43に、図19に例示した基本情報画面190を表示させる(S951)。同様に、需要家特定不可画面180の続行ボタン183が押されたた場合(S924でYes)も、制御部41は、表示部43に、図19に例示した基本情報画面190を表示させる(S951)。このS951以降の処理は、制御部41のネイティブ実行部411bが行う処理である。
基本情報画面190には、図19には詳しく表示していないが、供給地点番号や需要家の個人情報等の情報が表示される。その後、基本情報画面190の「開栓作業」と表示された開栓作業タブ191が押されたか否かを判定する(S952)。開栓作業タブ191が押された場合(S952でYes)、制御部41は、表示部43に、図20に例示した開栓作業画面200を表示させる(S953)。
他方、開栓作業タブ191が押されていない場合(S952でNo)、制御部41は、基本情報画面190の「作業報告」と表示された作業報告タブ192が押されたか否かを判定する(S954)。作業報告タブ192が押された場合(S954でYes)、制御部41は、表示部43に、図21に例示した作業報告画面210を表示させる(S955)。他方、作業報告タブ192が押されていない場合(S954でNo)、制御部41は、基本情報画面190の「作業中断」と表示された作業中断ボタン193が押されたか否かを判定する(S956)。作業中断ボタン193が押された場合(S956でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。作業中断ボタン193が押されていない場合(S956でNo)、制御部41は、基本情報画面190の「ログアウト」と表示されたログアウトボタン194が押されたか否かを判定する(S957)。ログアウトボタン194が押された場合(S957でYes)、制御部41は、901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン194が押されていない場合(S957でNo)、制御部41は、S951以降の処理を行う。
S953にて、開栓作業画面200を表示させた後、所定の検査項目である漏えい検査の方法を選択するプルダウン201の中から予め設定された方法(上記方法(1)又は方法(2))が選択されて、作業開始前の「撮影」と表示された撮影ボタン202が押されたか否かを判定する(S958)。撮影ボタン202が押されていない場合(S958でNo)、制御部41は、撮影ボタン202が押されるまで待機する。他方、撮影ボタン202が押された場合(S958でYes)、カメラ46にて撮影可能なカメラモードに切り替える(S959)。その後、撮影されたか否かを判定する(S960)。撮影されていない場合(S959でNo)、制御部41は、撮影されるまで待機する。撮影された場合(S960でYes)、制御部41は、撮影した画像を保存する(S961)。その後、制御部41は、選択された検査方法に応じて予め定められた所定期間(上記方法(1)においては2分、方法(2)においては4分)が経過したか否かを判定する(S962)。所定期間が経過していない場合(S962でNo)、制御部41は、所定期間が経過するまで待機する。
一方、所定期間が経過した場合(S962でYes)、制御部41は、作業終了後の「撮影」と表示された撮影ボタン203を押せる状態、つまり、撮影ボタン203を活性化して、作業終了後の撮影を許可する(S963)。その後、撮影ボタン203が押されたか否かを判定する(S964)。撮影ボタン203が押されていない場合(S964でNo)、制御部41は、撮影ボタン203が押されるまで待機する。他方、撮影ボタン203が押された場合(S964でYes)、カメラ46にて撮影可能なカメラモードに切り替える(S965)。その後、撮影されたか否かを判定する(S966)。撮影されていない場合(S966でNo)、制御部41は、撮影されるまで待機する。撮影された場合(S966でYes)、制御部41は、撮影した画像を保存する(S967)。これにより、作業報告画面210の後述する報告ボタン215を押せる状態、つまり、報告ボタン215が活性化される。
画像を保存した後、制御部41は、開栓作業画面200の「作業報告」と表示された作業報告タブ204が押されたか否かを判定する(S968)。作業報告タブ204が押された場合(S968でYes)、制御部41は、S955以降の処理を行う。他方、作業報告タブ204が押されていない場合(S968でNo)、制御部41は、開栓作業画面200の「作業中断」と表示された作業中断ボタン205が押されたか否かを判定する(S969)。作業中断ボタン205が押された場合(S969でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。作業中断ボタン205が押されていない場合(S969でNo)、制御部41は、開栓作業画面200の「ログアウト」と表示されたログアウトボタン206が押されたか否かを判定する(S970)。ログアウトボタン206が押された場合(S970でYes)、制御部41は、901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン206が押されていない場合(S970でNo)、制御部41は、S968以降の処理を行う。
S955にて、作業報告画面210を表示させた後、制御部41は、作業報告画面210に表示された「作業報告」と表示された報告ボタン215が活性化しているか否かを判定する(S971)。報告ボタン215が活性化している場合(S971でYes)、制御部41は、報告ボタン215が押されたか否かを判定する(S972)。報告ボタン215が押された場合(S972でYes)、制御部41は、S961及びS967にて保存した画像と、選択された方法の情報と、作業が終了した旨の情報とを含む作業報告を送信するとともに送信した画像を削除する(S973)。また、制御部41は、「帳票」と表示された帳票ボタン216を押せる状態、つまり、帳票ボタン216を活性化する(S973)。これにより、制御部41は、帳票の表示を可能な状態とする。その後、制御部41は、帳票ボタン216が押されたか否かを判定する(S974)。
その後、帳票ボタン216が押された場合(S974でYes)、制御部41は、表示部43に、図22に例示した帳票のプレビュー画面220を表示させる(S975)。その後、制御部41は、プレビュー画面220に表示された「印刷」と表示された印刷ボタン221が押されたか否かを判定する(S976)。印刷ボタン221が押された場合(S976でYes)、制御部41は、作業者が携帯している印刷機(不図示)に印刷させる(S977)。その後、制御部41は、表示部43に、図23に例示した需要家確認画面230を表示させる(S978)。
S978にて、需要家確認画面230を表示させた後、制御部41は、需要家確認画面230の「撮影」と表示された撮影ボタン231が押されたか否かを判定する(S979)。撮影ボタン231が押された場合(S979でYes)、カメラ46にて撮影可能なカメラモードに切り替える(S980)。これにより、カメラ46にて、例えば、印刷された帳票に記入された需要家の確認サインを撮影可能なモードとなる。その後、撮影されたか否かを判定する(S981)。撮影されていない場合(S981でNo)、制御部41は、撮影されるまで待機する。撮影された場合(S981でYes)、制御部41は、撮影した画像を保存するとともに、「送信」と表示された送信ボタン232を押せる状態、つまり、送信ボタン232を活性化する(S982)。その後、制御部41は、需要家確認画面230の「送信」と表示された送信ボタン232が押されたか否かを判定する(S983)。送信ボタン232が押された場合(S983でYes)、制御部41は、S982にて保存した画像を送信して(S984)、表示部43に、作業が完了した旨を表示させ(S985)、S905以降の処理を行う。他方、送信ボタン232が押されていない場合(S983でNo)、送信ボタン232が押されるまで待機する。なお、需要家の確認サインは、印刷された帳票に記入される態様に限定されない。例えば、タッチペンを用いて、需要家が携帯端末装置40の表示部43上にサインしたものであっても良い。かかる態様である場合、制御部41は、帳票のプレビュー画面220又は需要家確認画面230に設けられた所定の領域に確認サインが記入されたか否かを判定し、記入された場合、記入された確認サインを保存するとともに、送信ボタン232を活性化する(S982)。その後、制御部41は、送信ボタン232が押された場合(S983でYes)、保存した確認サインを送信して(S984)、表示部43に、作業が完了した旨を表示させ(S985)、S905以降の処理を行うと良い。
他方、撮影ボタン231が押されていない場合(S979でNo)、制御部41は、需要家確認画面230の需要家サイン拒否理由入力欄233にテキストが入力されたか否かを判定する(S986)。テキストが入力されていない場合(S986でNo)、S979以降の処理を行う。テキストが入力された場合(S986でYes)、制御部41は、送信ボタン232を活性化する(S987)。その後、送信ボタン232が押されたか否かを判定する(S988)。送信ボタン232が押されていない場合(S988でNo)、送信ボタン232が押されるまで待機する。他方、送信ボタン232が押された場合(S988でYes)、制御部41は、需要家サイン拒否理由入力欄233に入力されたテキストを送信して(S989)、表示部43に、作業が完了した旨を表示させ(S985)、S905以降の処理を行う。
一方、S971にて、報告ボタン215が活性化していない場合(S971でNo)、制御部41は、作業報告画面210の作業中止理由入力欄217にテキストが入力されたか否かを判定する(S991)。テキストが入力されていない場合(S991でNo)、S951以降の処理を行う。テキストが入力された場合(S991でYes)、制御部41は、報告ボタン215を活性化し(S992)、S972以降の処理を行う。
S972にて、報告ボタン215が押されていない場合(S972でNo)、制御部41は、作業報告画面210の「作業中断」と表示された作業中断ボタン218が押されたか否かを判定する(S993)。作業中断ボタン218が押された場合(S993でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。作業中断ボタン218が押されていない場合(S993でNo)、制御部41は、作業報告画面210の「ログアウト」と表示されたログアウトボタン219が押されたか否かを判定する(S994)。ログアウトボタン219が押された場合(S994でYes)、制御部41は、901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン219が押されていない場合(S994でNo)、制御部41は、S972以降の処理を行う。
S974にて、帳票ボタン216が押されていない場合(S974でNo)、図12に示すように、制御部41は、作業中断ボタン218が押されたか否かを判定する(S995)。作業中断ボタン218が押された場合(S995でYes)、制御部41は、S905以降の処理を行う。作業中断ボタン218が押されていない場合(S995でNo)、制御部41は、ログアウトボタン219が押されたか否かを判定する(S996)。ログアウトボタン219が押された場合(S996でYes)、制御部41は、901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン219が押されていない場合(S996でNo)、制御部41は、S974以降の処理を行う。
S976にて、印刷ボタン221が押されていない場合(S976でNo)、図22に示すように、制御部41は、プレビュー画面220に「戻る」と表示された戻るボタン222が押されたか否かを判定する(S998)。戻るボタン222が押された場合(S998でYes)、制御部41は、S955以降の処理を行う。戻るボタン222が押されていない場合(S998でNo)、制御部41は、プレビュー画面220に「ログアウト」と表示されたログアウトボタン223が押されたか否かを判定する(S999)。ログアウトボタン223が押された場合(S999でYes)、制御部41は、S901以降の処理を行う。他方、ログアウトボタン223が押されていない場合(S999でNo)、制御部41は、S976以降の処理を行う。
なお、図11及び図12に例示したフローチャートにおいては、携帯端末装置40は、S961及びS967にて撮影した作業開始前の画像及び作業終了後の画像を保存し、S973にてこれらの画像を含む作業報告をサーバ装置20に送信する態様である。ただし、オンラインであるときには、携帯端末装置40は、撮影した作業開始前の画像及び作業終了後の画像を撮影時にサーバ装置20に送信するとともに、送信後に削除しても良い。そして、S961及びS967にて撮影した作業開始前の画像及び作業終了後の画像を含まない作業報告をサーバ装置20に送信するようにしても良い。
以上説明したように、支援システム1は、需要家にガスを供給する供給者及び当該供給者から依頼を受けた者の少なくともいずれかである託送供給依頼者から依頼された託送を受け付けるとともに、当該託送に関連する業務を委託する委託業者の一例としての導管事業者が有する委託側装置10と、導管事業者から業務の委託を受け付ける受託業者の一例としての業務実施事業者が有する受託側装置30と、を備えている。また、支援システムは1、業務に関連する情報を記憶するサーバ装置20と、業務実施事業者の作業者が作業を行う際に持ち歩き、当該作業の報告をサーバ装置20に送信する携帯端末装置40と、を備えている。
以上のように構成された支援システム1においては、委託側装置10、サーバ装置20、受託側装置30、及び、携帯端末装置40が相互に連携することが可能になり、サーバ装置20を介して、情報を共有することが可能となる。それゆえ、導管事業者が業務実施事業者に業務を委託する場合においても、託送供給の受け付けから業務完了までを円滑に行わせることができる。
なお、図1においては、委託側装置10、サーバ装置20、受託側装置30、及び、携帯端末装置40を、それぞれ1つずつ記載しているが、特にかかる態様に限定されない。例えば、サーバ装置20、受託側装置30及び携帯端末装置40の組は、導管事業者が委託先として契約している業務実施事業者の店舗毎に存在することを例示することができる。さらに、各店舗は、サーバ装置20、受託側装置30及び携帯端末装置40をそれぞれ複数有していても良い。また、導管事業者は、委託側装置10を複数有していても良い。
そして、委託側装置10は、予め区画された区画領域と業務実施事業者とを関連付けて記憶し、託送供給依頼者から依頼を受けた場合に、需要家がガスを使用する地点が属する区画領域に対応する業務実施事業者を特定可能である。それゆえ、需要家がガスを使用する地点における業務を実施可能な業務実施事業者を精度高く特定することができる。
あるいは、委託側装置10は、予め区画された区画領域と供給者と業務実施事業者とを関連付けて記憶し、託送供給依頼者から依頼を受けた場合に、需要家がガスを使用する地点が属する区画領域及び供給者に対応する業務実施事業者を特定可能である。それゆえ、例えば、供給者や業務実施事業者が複数存在する場合であっても、需要家がガスを使用する地点における業務を実施可能な業務実施事業者を精度高く特定することができる。
また、サーバ装置20は、業務の進捗状況を記憶し、委託側装置10及び受託側装置30の少なくともいずれかは、進捗状況を更新可能である。例えば、受託側装置30は、サーバ装置20に記憶された進捗状況を、作業を承認した状態(例えば検収待ち)に更新し、委託側装置10は、サーバ装置20に記憶された進捗状況を、作業を検収した状態(例えば請求書待ち)に更新することができる。それゆえ、サーバ装置20を介して、委託側である導管事業者と受託側である業務実施事業者とが連携して、業務を円滑に完了させることができる。
なお、サーバ装置20又は受託側装置30は、作業開始前の画像及び作業終了後の画像を含む作業報告を用いて、作業者が適正な方法で作業を実施したか否かを判断し、承認しても良い。例えば、サーバ装置20又は受託側装置30は、以下の(イ)、(ロ)、(ハ)の条件を全て満たしている場合に、作業者が適正な方法で作業を実施したと判断して承認することを例示することができる。
(イ):作業開始前の画像及び作業終了後の画像の対象部位が、選択された方法に対応する部位であること。例えば方法(1)である場合には圧力計の値を示す部位、方法(2)である場合にはガスメータの指針値を示す部位が、画像に納まっている場合に(イ)の条件を満たす。
(ロ):作業終了後の画像に記録された撮影時刻が、作業開始前の画像に記録された撮影時刻よりも、所定期間(上記方法(1)においては2分、方法(2)においては4分)より遅いこと。
(ハ):作業開始前の画像に納まっている所定の部位(方法(1)においては圧力計の値を示す部位、方法(2)においてはガスメータの指針値を示す部位)の値と、作業終了後の画像に納まっている所定の部位の値とが同一であること。
また、サーバ装置20又は受託側装置30は、オンラインである場合に画像が撮影された場合には、上述した(イ)、(ロ)、(ハ)の条件に加えて、サーバ装置20が当該画像を受信した時刻が、携帯端末装置40が当該画像を撮影した時刻よりも遅く、時刻の差が予め定められた期間(例えば1分間)内であることを条件としても良い。
同様に、委託側装置10は、作業開始前の画像及び作業終了後の画像を含む作業報告を用いて、上記(イ)、(ロ)、(ハ)の条件を全て満たしている場合に、作業者が適正な方法で作業を実施したと判断し、検収しても良い。
また、サーバ装置20は、業務の進捗状況を記憶し、携帯端末装置40から送信された情報に応じて、進捗状況を更新可能である。例えば、サーバ装置20は、携帯端末装置40から作業の報告が送信された場合に、サーバ装置20に記憶された進捗状況を、作業が終了した状態(例えば承認待ち)に更新することができる。
また、以上説明したように、支援システム1は、需要家に関する情報を保持するサーバ装置20と、作業者が作業を行う際に持ち歩くとともに、サーバ装置20とネットワーク5を介して通信可能な携帯端末装置40と、を備えるシステムである。そして、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続された状態でサーバ装置20と協働して作業を行う対象の需要家の特定を行うとともに、需要家を特定した後に、ネットワーク5に接続されていない状態で当該作業を行うことが可能なように作動する。
携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続された状態でサーバ装置20と協働して需要家の特定を行うので、携帯端末装置40は、需要家の個人情報を保持する必要がない。それゆえ、携帯端末装置40を作業者が意図せずに紛失した場合や盗難等にあった場合であっても、個人情報が漏れることを抑制できる。また、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続されていない状態で当該作業を行うことが可能であるので、作業者は、通信環境が整っていない作業現場においても、作業を行うことができる。このように、支援システム1によれば、個人情報の機密性を高めることができるとともに、作業者に、通信環境が整っていない現場においても作業を行わせることができる。
そして、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続された状態でサーバ装置20に組み込まれたアプリケーション(例えば、図5に例示した業務進捗状況に関する情報を携帯端末装置40にて閲覧可能とするアプリケーション)を利用可能な第1アプリケーションの一例としてのWebブラウザを備えている。また、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続されていない状態で、作業に関連する項目を表示部43に表示させる第2アプリケーションの一例としてのネイティブアプリを備えている。かかる構成により、携帯端末装置40は、作業者に、個人情報を保持していなくとも需要家を特定させたり、通信環境が整っていない現場においても作業を行わせたり、することを実現できる。
また、サーバ装置20は、携帯端末装置40を使用する作業者を認証した後(図9に示したS904でYesと判定された後)に、需要家に関する情報を携帯端末装置40に送信する。このサーバ装置20によれば、個人情報の機密性を高めることができる。
また、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続されていない状態で作業に関連して撮影した画像を記憶し、その後、ネットワーク5が接続された状態となったときに、画像とともに作業の報告をサーバ装置20に送信する。この携帯端末装置40によれば、通信環境が整っていない現場においても作業を行わせることができるとともに、サーバ装置20に作業の報告を送信することが可能になる。
また、携帯端末装置40は、画像をサーバ装置20に送信した後に、当該画像を削除する。あるいは、携帯端末装置40は、ネットワーク5に接続された状態であるときに、作業に関連して画像を撮影した場合には、当該画像をサーバ装置20に送信するとともに、当該画像を削除する。この携帯端末装置40によれば、携帯端末装置40を作業者が意図せずに紛失した場合や盗難等にあった場合であっても、画像が改ざんされることを抑制できる。
また、携帯端末装置40は、作業者が作業を行う際に持ち歩くとともに撮影する機能を有する携帯端末装置40であって、作業を開始する前の画像が撮影された後、予め定められた所定期間が経過した後に、当該作業を終了した後の画像の撮影を許可する(図11のS963)。
この携帯端末装置40によれば、作業を終了した後の画像として、作業開始後所定期間が経過する前に撮影された画像が用いられることを抑制することができる。これにより、作業を適正な方法で実施させるようにすることができる。
ここで、携帯端末装置40は、選択された作業方法に応じて所定期間を設定する。例えば、携帯端末装置40は、上記方法(1)の場合には所定期間を2分、上記方法(2)の場合には所定期間を4分と設定する。これにより、作業方法によって、作業開始から終了までに必要な期間が異なっているとしても、確度高く、作業を適正な方法で実施させるようにすることができる。
また、携帯端末装置40は、作業方法が圧力計の値を用いてガスが漏れているか否かを確認する作業である場合には、作業を開始する前の圧力計の値の画像と、所定期間経過後の圧力計の値の画像との撮影を促す。また、携帯端末装置40は、作業方法がガスメータの指針値を用いてガスが漏れているか否かを確認する作業である場合には、作業を開始する前のガスメータの指針値の画像と、所定期間経過後のガスメータの指針値の画像との撮影を促す。つまり、携帯端末装置40は、表示部43に表示する開栓作業画面200に、作業開始前用の撮影ボタン202と作業終了後用の撮影ボタン203とを表示することで撮影を促す。これにより、携帯端末装置40によれば、確度高く、作業を適正な方法で実施させるようにすることができる。
また、携帯端末装置40は、画像を外部装置の一例としてのサーバ装置20に送信した後に、当該画像を削除する。これにより、携帯端末装置40によれば、ある現場で撮影された画像が他の現場の作業報告用に用いられることを抑制することができる。
なお、漏えい検査作業は、上述した方法(1)、方法(2)に限定されない。他の方法として、以下に述べる方法(3)を例示することができる。
方法(3):マイコンメータを再起動させ、正常に作動することを確認する。例えば、電子化されたガスメータであって、圧力を検出するための孔がない場合には、方法(1)を用いることができない場合があり、また、指針の確認を行うことはできないために方法(2)を用いることができない場合がある。方法(3)は、電子化されたガスメータである場合にも、採用することが可能な方法である。
携帯端末装置40の制御部41のネイティブ実行部411bは、プルダウン201の中から方法(3)が選択された場合には、作業者に、圧力を検出するための孔がない場合の漏えい検査に用いられる、圧力を検査するためのプラグが取り付けられていないことがわかる、作業開始前の画像を撮影することを促すと良い。ただし、方法(3)が選択された場合には、作業者に、作業終了後の画像を撮影することを促さなくても良い。
また、上述した図20には、プルダウン201、撮影ボタン202、撮影ボタン203、作業開始前の画像、作業終了後の画像を、開栓作業画面200に表示する例を示しているが、特にかかる態様に限定されない。例えば、ネイティブ実行部411bは、開栓作業画面200に、撮影を拒否するためのボタンや、拒否理由をテキスト入力するための欄を表示させ、作業者に、押下や入力を促しても良い。また、ネイティブ実行部411bは、開栓作業画面200に、異常があることを報知するプルダウンや欄、ガスメータの位置を特定するプルダウン等を表示させ、作業者に、選択や入力を促しても良い。
以上説明した、委託側装置10、サーバ装置20、受託側装置30、及び、携帯端末装置40が行なう処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現することができる。この場合、各装置(例えば委託側装置10)の制御部(例えば制御部21)のCPU(例えばCPU211)が、当該装置の各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。例えば、プログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体を各装置(例えば委託側装置10)に提供し、装置(例えば委託側装置10)のCPU(例えばCPU211)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出す。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラム自体、及びそれを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
委託側装置10の機能を実現するプログラムは、予め区画された区画領域と業務の委託を受け付ける受託業者とを関連付けて記憶する機能と、供給者、又は、当該供給者から依頼を受けた者から依頼を受けた場合に、需要家がガスを使用する地点が属する区画領域に対応する業務実施事業者を特定する機能と、を実現させる。
あるいは、委託側装置10の機能を実現するプログラムは、供給者と業務の委託を受け付ける業務実施事業者とを関連付けて記憶する機能と、供給者、又は、当該供給者から依頼を受けた者から依頼を受けた場合に、当該供給者に対応する業務実施事業者を特定する機能と、を実現させる。
あるいは、委託側装置10の機能を実現するプログラムは、予め区画された区画領域と、供給者と、業務の委託を受け付ける業務実施事業者とを関連付けて記憶する機能と、供給者、又は、当該供給者から依頼を受けた者から依頼を受けた場合に、需要家がガスを使用する地点が属する区画領域及び供給者に対応する業務実施事業者を特定する機能と、を実現させる。
また、サーバ装置20の機能を実現するプログラムは、需要家にガスを供給する供給者から依頼された託送に関連する業務の進捗状況を記憶する機能と、業務の依頼を受けた業務実施事業者の作業者が作業を行う際に持ち歩く携帯端末装置40から送信された情報に応じて、進捗状況を更新する機能と、を実現させる。
また、携帯端末装置40の機能を実現するプログラムは、ネットワーク5に接続された状態で需要家に関する情報を保持するサーバ装置20と協働して作業を行う対象の需要家の特定を行う機能と、需要家を特定した後に、ネットワーク5に接続されていない状態で作業に関連する項目の一例としての撮影ボタン202や撮影ボタン203を表示部43に表示させる機能と、を実現させる。
また、携帯端末装置40の機能を実現するプログラムは、作業者が作業を開始する前の開始前画像の撮影を許可する機能と、開始前画像が撮影された後、予め定められた所定期間が経過した後に、作業を終了した後の画像の撮影を許可する機能と、を実現させる。
このようなプログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMを例示することができる。