以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
[第1実施形態]
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図7参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば特定遊技状態(時短状態)や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)、小当り遊技状態(小当り状態)である。
ここで、確変状態は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図8参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40aと、ワープ通路40aを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、第1始動入賞口36及び第2始動入賞口37の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図8参照)及び盤演出装置44(図8参照)の一部を構成している。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図7参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件(始動条件)を付与する第1始動入賞口(第1始動入賞領域、特図1始動口、始動口1)36が設けられる。左打ち時(通常打ち)に、遊技球は第1始動入賞口36に入賞(入球)し易くなる。センターケース40の右下方の遊技領域32には、第2始動入賞口(第2始動入賞領域、特図2始動口、始動口2)37が設けられる。右打ち時に、遊技球は第2始動入賞口37に入賞(入球)し易くなる。遊技球が第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
第2始動入賞口37の下方の遊技領域32には、下大入賞口ソレノイド38b(図7参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで下大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉38cを有する第1特別変動入賞装置38(特別電動役物)が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な遊技状態)に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、下大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として下大入賞口スイッチ38a(図7参照)が配設されている。
また、センターケース40の左上方の遊技領域32には、上大入賞口ソレノイド39b(図7参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで上大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉39cを有する第2特別変動入賞装置39(特別電動役物)が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、第1特別変動入賞装置38と同様に、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な遊技状態)に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、上大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段として上大入賞口スイッチ39a(図7参照)(本実施形態では2個)が配設されている。
一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口、及び第2特別変動入賞装置39の上大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図7参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、第1特別変動入賞装置38の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム(特図1ゲーム)、特図2変動表示ゲーム(特図2ゲーム))を実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部D1〜D20を備える(図3参照)。
図3は、一括表示装置50の構成を示す図である。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器)(ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器)(ランプD2)と、を有している。また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)や小当りの発生を表示するラウンド表示部53(ランプD3−D7)と、特図1変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部54(特図1保留表示器)(ランプD11−D14)と、を有している。
さらに、一括表示装置50には、当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第1遊技状態表示部55(第1遊技状態表示器、確率状態表示部)(ランプD15−D18)、大当り又は小当りが発生すると点灯して右打ち時(右打ちすべき時)であることを報知する第2遊技状態表示部56(第2遊技状態表示器)(ランプD8−D10)が設けられている。また、一括表示装置50は、後述の変形例に対応して特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す第3遊技状態表示部57(第3遊技状態表示器、中断状態表示部)(ランプD19、D20)を有してよい。
図4は、一括表示装置50を構成する各種表示部53−57(ランプD3−D20)の点灯態様を示す図である。一括表示装置50は、各種表示部53−57の点灯態様に対応する遊技機の状態を表示する。ラウンド表示部53(ランプD3−D7)は、ラウンド数に応じて点灯し、記憶表示部54(ランプD11−D14)は、保留数(始動記憶数)に応じて点灯する。第1遊技状態表示部55(ランプD15−D18)は、高確率状態で点灯し、低確率状態で消灯し、第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)は、右打ち時に点灯し、左打ち時(通常打ち時)に消灯する。
次に、遊技機10における遊技の流れ、特図変動表示ゲームの詳細について説明する。なお、本実施形態において、普図始動ゲートは設けられておらず、いわゆる普図変動表示ゲームは実行されない。そして、第2始動入賞口37には、第2始動入賞口37を開閉する可動部材が設けられていない。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
基本的な遊技の仕方として、通常遊技状態では遊技者は左打ちで第1始動入賞口36に遊技球を入賞させることによって特図1変動表示ゲームが開始し、小当り/大当りや確変状態等が発生することにより遊技者は右打ちに切り替えて、第2始動入賞口37や大入賞口を狙う。表示装置41は、遊技者が左打ちすべきか右打ちすべきか指示する指示表示することが可能であり、遊技者が指示に従わない場合には、表示装置41やスピーカ19a、19bによってエラーが報知可能である。
遊技球の第1始動入賞口36への入賞及び第2始動入賞口37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図7参照)及び始動口2スイッチ37a(図7参照)によって検出される。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(本実施形態では4)を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(本実施形態では1)を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶(特図始動記憶)として各々所定回数分(例えば、特図1変動表示ゲームでは最大で4回分)を限度に記憶される。特図1始動入賞記憶(特図1始動記憶)の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
なお、本実施形態では、後述のように、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームとは独立して同時に実行状態(実行中)とすることができ、さらに、特図2変動表示ゲーム実行中や大当り中等における特図2始動入賞は無効化されている(始動口2スイッチ37aの検出が無効化されている)。従って、実質的に特図2始動入賞記憶(特図2始動記憶)は溜まらず、特図2始動入賞記憶が発生するとすぐに特図2変動表示ゲームが開始することになる。即ち、遊技球が第2始動入賞口37に入賞したタイミングで特図2変動表示ゲームが行われていない場合に、特図2変動表示ゲームの変動開始条件(始動条件)が成立する。このため、本実施形態では、特図2始動入賞記憶数は、一括表示装置50や表示装置41に表示しない構成となっている。なお、特図2始動入賞記憶数を一括表示装置50や表示装置41に表示する構成も可能である。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)を実行する。また、遊技制御装置100は、第2始動入賞口37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)を実行する。
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄1(特図1)、特別図柄2(特図2))を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。
本実施形態において、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは互いに独立して、同時に(共に)実行状態にすることができるが、一方の特図変動表示ゲームで大当りもしくは小当りが発生する(特別結果又は特定結果が導出され停止表示される)場合には、実行中の他方の特図変動表示ゲームは、強制的にはずれ結果で停止する。
通常遊技状態において右打ちにより第2始動入賞口37に遊技球が入賞した場合には、特図2変動表示ゲームは変動開始するが、基本的に長時間変動(長変動、例えば10分)が行われるため、この間に特図1変動表示ゲームにて発生する大当りもしくは小当りによって強制的にはずれ停止されることになる。
図5は、特図1表示器51を構成する7セグメント型の表示器(ランプD1)の点灯態様を示す図である。特図1変動表示ゲームは、特図1表示器51において識別情報(ここでは中央のセグメントと点部分)の点灯消灯を繰り返す変動表示によって実行される。特図1変動表示ゲームのはずれ結果の停止表示(はずれ図柄、はずれ表示)は、中央のセグメントと点部分が点灯した表示である。特図1変動表示ゲームの大当り結果の停止表示(大当り図柄、大当り表示)は、大当りのラウンド数(R)と大当り終了後の遊技状態(通常状態又は確変状態)とに対応する複数の表示(図柄)が存在可能である。特図1変動表示ゲームの小当り結果の停止表示(小当り図柄、小当り表示)も、複数種類が存在するが、小当りによる大入賞口の開放パターン(開放時間等)は同じ1種類(特図1小当り)のみである。
なお、本実施形態では、全ての大当りの種類で、確変状態が大当り終了後に所定回数(例えば50回)の変動表示ゲームが実行されるまで継続する。即ち、遊技機はST(スペシャルタイム)機であり、大当り図柄は確変図柄のみとなる。
図6Aと図6Bは、特図2表示器52を構成する7セグメント型の表示器(ランプD1)の点灯態様を示す図である。特図2変動表示ゲームは、特図2表示器52において識別情報(ここでは中央のセグメントと点部分)の点灯消灯を繰り返す変動表示によって実行される。特図2変動表示ゲームのはずれ結果の停止表示(はずれ図柄、はずれ表示)は、中央のセグメントが点灯した表示である。特図2変動表示ゲームの大当り結果の停止表示(大当り図柄、大当り表示)は、大当りのラウンド数(R)と大当り終了後の遊技状態(通常状態又は確変状態)とに対応する複数の表示(図柄)が存在可能である。特図2変動表示ゲームの小当り結果の停止表示(小当り図柄、小当り表示)は、複数種類が存在し、小当りによる大入賞口の開放パターン(開放時間等)は3種類(特図2小当り1、2、3)である。また、特図2小当り1、2、3では、開放される大入賞口(上大入賞口又は下大入賞口)が異なってよく、小当り図柄によって上大入賞口又は下大入賞口の何れかが所定の開放パターンにて開放することになる。
また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。
第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特別の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
この場合、第1特別変動入賞装置38及び/又は第2特別変動入賞装置39は、下大入賞口ソレノイド(38b)及び/又は上大入賞口ソレノイド(39b)(図7参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば数秒又は数十秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が小当り値である場合)には、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定結果態様(小当り結果態様)が導出され、小当り状態となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は小当り結果態様となる。なお、本実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用されるが、小当り値(小当り判定値)は、大当り値(大当り判定値)と異なる。
この場合、第1特別変動入賞装置38及び/又は第2特別変動入賞装置39は、下大入賞口ソレノイド38b及び/又は上大入賞口ソレノイド39b(図7参照)への通電によって、大入賞口が所定の短時間(例えば2秒以下)だけ閉状態から開状態に変換される。
ここで、大当りと小当りとの違いについて説明する。
大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特定結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38及び/又は第2特別変動入賞装置39)を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選した場合のように上述の特定のフラグがセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は、上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様の意味を有する用語として使用している。
具体的には、大当りの場合は、大当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放されるのに対して、小当りの場合は、小当りフラグが設定されることにより特別変動入賞装置が開放される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成され、各特図変動表示ゲームは共に同時に実行状態(実行されている状態)をとってよいが、一方の特図変動表示ゲームで大当りもしくは小当りが発生する(特別結果又は特定結果が導出され停止表示される)場合には、実行中の他方の特図変動表示ゲームは、強制的にはずれ結果で停止する。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームは共に同時に実行状態(実行されている状態)をとってよいが、一方の飾り特図変動表示ゲームで大当りもしくは小当りが発生する(特別結果又は特定結果が導出され停止表示される)場合には、実行中の他方の飾り特図変動表示ゲームは、強制的にはずれ結果で停止する。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ(38a,39a)には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図7は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出の系統として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a及び上大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号が入力される。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第2入力ポート123に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。枠電波不正信号は前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開放させるソレノイド(下大入賞口ソレノイド)38b、第2特別変動入賞装置39を開放させるソレノイド(上大入賞口ソレノイド)39bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される下大入賞口ソレノイド38bや上大入賞口ソレノイド39bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置250へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置250との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
〔演出制御装置〕
次に、図8を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図8は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラム(演出制御用プログラム)や各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、第2始動入賞口37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態(大当り状態)を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒程度)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回、8回、4回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果(本実施形態では大当り結果)となる確率が、通常確率状態(低確率状態)と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)のどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。時短状態においては、特図変動表示ゲームの変動時間が短くなるように制御する。本実施形態では、高確率状態と時短状態は、同時に発生する構成であるが、それぞれ独立して発生可能とし一方のみを発生させることも可能である。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9A及び図9Bに示すメイン処理と、所定時間周期(本実施形態では4msec(ミリ秒))で行われる図12に示すタイマ割込み処理とからなる。即ち、遊技用マイコン111の制御処理に対応する遊技制御用プログラムは、メイン処理に対応するメインプログラム(呼出元ルーチン)と、タイマ割込み処理に対応する割込み処理プログラム(割込み処理ルーチン)から構成される。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図9A及び図9Bは、遊技制御装置100が実行するメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」或は「S****」と表されている。
図9Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む(A1006)。
さらに、遊技制御装置100は、電源投入ディレイタイマを設定する(A1007)。電源投入ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1012)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(A1008)、停電監視信号がオンである否かを判定する(A1009)。
遊技制御装置100は、停電監視信号がオンである場合には(A1009の結果が「Y」)、ステップA1008の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1010)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1010の結果が「N」)、ステップA1009の停電監視信号がオンであるか否かを判定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、停電監視信号がオンでない場合(A1009の結果が「N」)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1011)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1012)。タイマの値が0でない場合(A1012の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の停電監視信号のチェック回数を設定する処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1012の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1013)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1014)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1015)。さらに、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたか否かを判定する(A1016)。
遊技制御装置100は、初期化スイッチがオフである場合には(A1016の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。そして、正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1018)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1018の結果が「Y」)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1019)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1020)。チェックサムが一致する場合には(A1020の結果が「Y」)、図9BのステップA1021の処理に移行し、停電から正常に復旧(回復)した場合の処理を実行する。
また、遊技制御装置100は、初期化スイッチがオンである場合(A1016の結果が「Y」)、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1017の結果が「N」、又は、A1018の結果が「N」)、チェックサムが正常でない場合には(A1020の結果が「N」)、図9BのステップA1023の処理に移行して初期化処理を実行する。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
遊技制御装置100は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(A1021)。初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域(払出ビジー信号フラグ領域)もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
そして、特図ステータスに対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1022)、ステップA1028の処理を実行する。停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンド、画面指定のコマンド等がある。画面指定のコマンドは、表示装置41の表示内容を指定するコマンドであり、例えば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに関して共に普段処理中の場合(変動中でも当り動作中でもない場合)には客待ちデモのコマンド、それ以外の場合なら復旧画面のコマンドである。
また、停電復旧時のコマンドには、後述の図82から図89の変形例のように、特図1変動表示ゲーム又は特図1変動表示ゲームが中断中である場合(RWMにバックアップされていた特図ゲーム中断フラグがある場合)には、特図1変動表示ゲームが中断中であること又は特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す中断中コマンド(中断中指令)を含めてよい。
一方、ステップA1016,A1017,A1018,A1020の実行後にステップA1023の処理を実行する場合には、遊技制御装置100は、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定する(A1023)。さらに、ビジー信号ステータス領域を含むすべてのRAM領域を0クリアし(A1024)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(A1025)。
そして、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1026)。初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。さらに、遊技制御装置100は、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信し(A1027)、ステップA1028の処理を実行する。RAM初期化時のコマンドには、機種指定コマンド、飾り特図1保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド等がある。RAM初期化のコマンドによって、演出制御装置300は、表示装置41の画面に客待ちデモを表示させ、盤装飾装置46や枠装飾装置18のLEDと上スピーカ19a、19bでRAM初期化の報知を行う(例えば30秒間)。
なお、ステップA1022の処理で送信される停電復旧時のコマンド及びステップA1027の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドには、さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1028)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
ステップA1028のCTC起動処理の実行後、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1029)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブし(A1030)、割込みを許可する(A1031)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1032)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
ステップA1032の初期値乱数更新処理の後、遊技制御装置100は、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(A1033)、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(A1034)。停電監視信号がオンでない場合には(A1034の結果が「N」)、ステップA1032の初期値乱数更新処理に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(A1032)の前に割込みを許可する(A1031)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待機させられることで割込み処理が圧迫されることを回避することができる。
なお、ステップA1032の初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある。一方、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合には(A1034の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA1033の処理で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(A1035)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合には(A1035の結果が「N」)、ステップA1034に戻り、停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
また、遊技制御装置100は、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(A1035の結果が「Y」)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止し(A1036)、全出力ポートにオフデータを出力する(A1037)。
その後、遊技制御装置100は、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1038)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1039)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1040)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1041)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1042)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図10は、チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。チェックサム算出処理は、図9A及び図9Bに示したメイン処理のステップA1019及びA1040にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定する(A1101)。そして、繰り返し数を設定し(A1102)、さらに、算出値として「0」を設定する(A1103)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、遊技制御装置100は、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(A1104)、算出アドレスを+1更新し(A1105)、繰り返し数を−1更新する(A1106)。そして、チェックサムの算出が終了したか否かを判定する(A1107)。
遊技制御装置100は、チェックサムの算出が終了していない場合には(A1107の結果が「N」)、ステップA1104からステップA1107までの処理を繰り返す。また、チェックサムの算出が終了した場合には(A1107の結果が「Y」)、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図11は、初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。初期値乱数更新処理は、図9A及び図9Bに示したメイン処理のステップA1032にて実行される。
遊技制御装置100は、大当り図柄初期値乱数を+1更新する(A1201)。そして、小当り図柄初期値乱数を+1更新し(A1202)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。
以上のように、メイン処理において時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図12は、タイマ割込み処理(割込み処理プログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。さらに、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理を実行する(A1304)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1305)、さらに、乱数更新処理1(A1306)、乱数更新処理2(A1307)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、下大入賞口スイッチ38a、上大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1308)。
さらに、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aにより始動口への入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A1309)。続いて、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理を実行し(A1310)、次に、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理を実行する(A1311)。なお、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理の詳細については図32と図33にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1312)。なお、セグメントLED編集処理の詳細については図75にて後述する。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1313)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1314)。なお、磁石不正監視処理の詳細については図76にて後述する。また、電波不正監視処理の詳細については図77にて後述する。
その後、遊技制御装置100は、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1315)。なお、外部情報編集処理の詳細については図78にて後述する。その後、タイマ割込み処理を終了する。なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔入力処理〕
次に、タイマ割込み処理における入力処理(A1303)の詳細について説明する。図13は、入力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(A1401)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(A1402)。
次に、遊技制御装置100は、読み込まれた入力ポート1、すなわち、第1入力ポート122の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(A1403)。続いて、入力ポート2、すなわち、第2入力ポート123のアドレスを準備した後(A1404)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(A1405)。続いて、未使用のビットデータを準備し(A1406)、さらに、反転するビットデータを準備する(A1407)。そして、スイッチ読込み処理を実行する(A1408)。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(A1409)、入力ポート3、すなわち、第3入力ポート124のアドレスを準備する(A1410)。さらに、未使用のビットデータを準備し(A1411)、反転するビットデータを準備する(A1412)。さらに、その後、スイッチ読込み処理を実行し(A1413)、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、前述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(A1408、A1413)の詳細について説明する。図14は、スイッチ読込み処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(A1501)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1502)、反転の必要なビットを反転し(A1503)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(A1504)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するまで待機する(A1505)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、遊技制御装置100は、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(A1506)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(A1507)、反転の必要なビットを反転し(A1508)、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(A1509)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(A1510)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(A1511)。
次に、遊技制御装置100は、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(A1512)、未確定ビットパターンと前回割込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(A1513)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。
そして、遊技制御装置100は、今回確定ビットと前回保持ビットとを合成し、今回確定状態としてセーブする(A1514)。さらに、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブする(A1515)。その後、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行って前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しく判定できないおそれがある。これに対し、本実施形態のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1304)の詳細について説明する。図15は、出力処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図7参照)にオフデータを出力(リセット)する(A1601)。次に、大入賞口ソレノイド38b,39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(A1602)。
そして、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新する(A1603)。さらに、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(A1604)。そして、取得したデータと外部情報データを合成し(A1605)、合成したデータをデジット出力・外部情報出力ポート136に出力する(A1606)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(A1607)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(A1608)。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報端子71に出力するデータをロードして合成し(A1609)、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合成し(A1610)、最終的に合成したデータを外部情報・発射許可信号出力ポート137に出力する(A1611)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1に合成したデータを出力する(A1612)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2に合成したデータを出力する(A1613)。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(A1614)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4に合成したデータを出力する(A1615)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5に合成したデータを出力し(A1616)、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(A1305)の詳細について説明する。図16は、払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする(A1701)。入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置に出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、2個賞球、3個賞球、10個賞球、13個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であることに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
遊技制御装置100は、ステップA1701の入賞数カウンタ領域2にカウントがあるか否かをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
遊技制御装置100は、入賞数カウンタ領域2にカウント数がない場合には(A1701の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新する(A1702)。さらに、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1703)。
遊技制御装置100は、すべてのチェックが終了した場合には(A1703の結果が「Y」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1703の結果が「N」)、ステップA1701の処理に戻り、ステップA1701からステップA1703までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1701の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1704)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(A1705)。そして、賞球残数領域の値と払出数を加算して(A1706)、加算結果を新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(A1707)。なお、ステップA1707の処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、遊技制御装置100は、加算結果から10を減算し(A1708)、減算結果が0以上か否かを判定する(A1709)。そして、0以上でない場合には(A1709の結果が「N」)、ステップA1712の処理に移行する。一方、0以上である場合には(A1709の結果が「Y」)、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(A1710)、減算結果を賞球残数領域にセーブし(A1711)、さらに、ステップA1708の処理に戻る。
以上の処理により、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
遊技制御装置100は、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(A1712)、払出コマンド送信タイマが0になったか否かを判定する(A1713)。払出コマンド送信タイマが0でない場合には(A1713の結果が「N」)、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合には(A1713の結果が「Y」)、払出ビジー信号ステータス(フラグ)がビジー状態(ビジー状態フラグ)であるか否かを判定する(A1714)。
払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号ともいえる。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータス(フラグ)は、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態のいずれかが設定される。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態である場合には(A1714の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。ビジー状態でない場合には、アイドル状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号ステータスがビジー状態でない場合には(A1714の結果が「N」)、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるか否かをチェックする(A1715)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるか否かを判定する。
そして、遊技制御装置100は、カウント数がない場合には(A1715の結果が「N」)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(A1716)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(A1717)。すべてのチェックが終了した場合には(A1717の結果が「Y」)、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない場合には(A1717の結果が「N」)、ステップA1715の処理に戻り、ステップA1715からA1717までの処理を繰り返す。
また、遊技制御装置100は、カウント数がある場合には(A1715の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(A1718)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(A1719)。そして、払出コマンド(払出数コマンド)を払出用シリアル送信バッファに格納し(A1720)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定し(A1721)、その後、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かを示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本実施形態によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図17は、乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理1は、図12に示したタイマ割込処理のステップA1306にて実行される。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1801)。
遊技制御装置100は、大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1801の結果が「N」)、ステップA1804以降の処理を実行する。一方、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1801の結果が「Y」)、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードする(A1802)。そして、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(A1803)。
遊技制御装置100は、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるか否かを判定する(A1804)。小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合には(A1804の結果が「N」)、乱数更新処理1を終了する。
一方、遊技制御装置100は、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合には(A1804の結果が「Y」)、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードする(A1805)。そして、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(A1806)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図18は、乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。乱数更新処理2は、図12に示したタイマ割込処理のステップA1307にて実行される。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は、両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。さらに、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。すなわち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトのいずれかについて実行されるように構成されている。
遊技制御装置100は、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(A1901)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(A1902)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(A1903)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、すなわち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、遊技制御装置100は、ランダムな値が設定されるM1カウンタの値をロードする(A1904)。
次に、遊技制御装置100は、M1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得し、M1カウンタの値をマスクする(A1905)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、遊技制御装置100は、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるか否かを判定する(A1906)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合には(A1906の結果が「Y」)、加算値として上位1バイトをマスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これを「マスクした値」と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定し(A1907)、ステップA1909の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合には(A1906の結果が「N」)、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定し(A1908)、ステップA1909の処理に移行する。なお、マスクした値に「1」を加算する理由は、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を加算して値が変化しないことを避けるためである。
続いて、遊技制御装置100は、更新する乱数が2バイト乱数か否かを判定する(A1909)。そして、2バイト乱数である場合には(A1909の結果が「Y」)、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定し(A1910)、ステップA1912の処理に移行する。一方、更新する乱数が2バイト乱数でない場合には(A1909の結果が「N」)、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(A1911)、ステップA1912の処理に移行する。
遊技制御装置100は、乱数値にステップA1907又はA1908の処理で決定された加算値を加算した値を新たな乱数値とし、新たな乱数値がA1903の処理で取得した上限判定値よりも大きいか否かを判定する(A1913)。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合には(A1913の結果が「N」)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合には(A1913の結果が「Y」)、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(A1914)、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(A1915)。
次に、遊技制御装置100は、更新した乱数が2バイト乱数であるか否かを判定する(A1916)。そして、2バイト乱数でない場合には(A1916の結果が「N」)、乱数更新処理2を終了する。一方、2バイト乱数である場合には(A1916の結果が「Y」)、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(A1917)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。したがって、CPU111aは、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図19は、入賞口スイッチ/状態監視処理の手順を示すフローチャートである。入賞口スイッチ/状態監視処理は、図12に示したタイマ割込み処理におけるステップA1308にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)内の上大入賞口スイッチ39a(2個)に対応する不正監視テーブル1を準備する(A2001)。そして、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないかを監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2002)。不正&入賞監視処理の詳細については、図20にて後述する。
不正監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるか否かを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口監視テーブル、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、遊技制御装置100は、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の下大入賞口スイッチ38aに対応する不正監視テーブル2を準備する(A2003)。そして、不正入賞を監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理を実行する(A2004)。
そして、遊技制御装置100は、常時入賞可能な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(A2005)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2006)。
続いて、遊技制御装置100は、特図2異常変動監視処理を実行する(A2007)。特図2異常変動監視処理では、通常遊技状態(低確率時)において特図2変動表示ゲームの変動回数(特図2変動数)を異常変動数としてカウントして、異常変動数が規定値(例えば5)に到達した場合に、エラー報知を演出制御装置300に実行させる。なお、特図2異常変動監視処理の詳細は、図23にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(A2008)。状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。
その後、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(A2009)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2010)。なお、遊技機状態チェック処理の詳細は、図25にて後述する。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態(スイッチ異常1エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態(シュート球切れエラー)の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態(オーバーフローエラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態(払い出し異常エラー)の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(A2011)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2012)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(ガラス枠開放エラー)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態(枠電波不正)の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、遊技制御装置100は、状態スキャンカウンタの値が0であるか否かを判定する(A2013)。そして、エラースキャンカウンタの値が0でない場合には(A2013の結果が「N」)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。
また、遊技制御装置100は、エラースキャンカウンタの値が0である場合には(A2013の結果が「Y」)、遊技機状態監視テーブル3を準備し(A2014)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理を実行する(A2015)。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態(スイッチ異常2エラー)の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、遊技制御装置100は、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータス(払出ビジー信号フラグ)を設定する払出ビジー信号チェック処理を実行し(A2016)、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理の詳細は、図26にて後述する。
なお、ステップA2014からA2016までの処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にA2014からA2016までの処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図20は、不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。不正&入賞監視処理は、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2002,A2004にて実行される。
不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上大入賞口スイッチ39aに対して行われる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行われ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
遊技制御装置100は、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(A2101)、不正監視期間中であるか否かを判定する(A2102)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ38aである場合に第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間である。あるいは、エラー監視対象の入賞口スイッチが上大入賞口スイッチ39aである場合に第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。
そして、遊技制御装置100は、不正監視期間である場合には(A2102の結果が「Y」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A2103)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合には(A2103の結果が「N」)、対象の報知タイマ更新情報をロードする(A2112)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2103の結果が「Y」)、対象の不正入賞数を+1更新し(A2104)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する(A2105)。
判定個数を5個としている理由は、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合などを不正と判断しないようにするためであり、不正でないにもかかわらず容易にエラーと判定しないようにするためである。
そして、遊技制御装置100は、判定個数以上でない場合には(A2105の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(A2110)。また、判定個数以上の場合には(A2105の結果が「Y」)、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(A2106)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(A2107)。
次に、遊技制御装置100は、対象の不正発生コマンドを準備し(A2108)、さらに、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備する(A2109)。そして、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
一方、遊技制御装置100は、不正監視期間でない場合には(A2102の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(A2110)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理を実行する(A2111)。入賞数カウンタ更新処理の詳細については、図21にて後述する。
そして、遊技制御装置100は、対象の報知タイマ更新情報をロードし(A2112)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(A2113)。報知タイマの更新が許可されない場合には(A2113の結果が「N」)、不正&入賞監視処理を終了する。一方、報知タイマの更新が許可される場合には(A2113の結果が「Y」)、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(A2114)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の上大入賞口スイッチ39aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の上大入賞口スイッチ39aである場合は許可されない。これにより、第2特別変動入賞装置39についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ38aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、遊技制御装置100は、報知タイマの値が0であるか否かを判定し(A2115)、値が0でない場合(A2115の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの値が0である場合(A2115の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(A2116)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(A2117)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるか否かを判定する(A2118)。
遊技制御装置100は、報知タイマの値が0になった瞬間である場合(A2118の結果が「Y」)、すなわち、今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、対象の不正入賞数をクリアする(A2119)。
また、遊技制御装置100は、ステップA2119の処理が終了後、又は、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(A2118の結果が「N」)、すなわち、前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合には、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(A2120)。
そして、遊技制御装置100は、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合には(A2120の結果が「Y」)、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合には(A2120の結果が「N」)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(A2121)、コマンド設定処理を実行する(A2122)。その後、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、不正の発生に伴い不正発生コマンドが演出制御装置300に送信され、不正の解除に伴い不正解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、不正の報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図21は、入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。入賞数カウンタ更新処理は、図20に示した不正&入賞監視処理のステップA2111にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(A2201)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるか否かを判定する(A2202)。入力がない場合には(A2202の結果が「N」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し(A2211)、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
一方、遊技制御装置100は、対象の入賞口スイッチに入力がある場合には(A2202の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(A2203)、ロードした値を+1更新する(A2204)。さらに、更新された値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2205)。
遊技制御装置100は、オーバーフローが発生していない場合には(A2205の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブする(A2206)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2205の結果が「Y」)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(A2207)。
その後、遊技制御装置100は、ロードした値を+1更新し(A2208)、更新した値によってオーバーフローが発生するか否かを判定する(A2209)。オーバーフローが発生しない場合には(A2209の結果が「N」)、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブする(A2210)。ステップA2206の処理の終了後、又は、オーバーフローが発生した場合には(A2209の結果が「Y」)、テーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新する(A2211)。そして、全スイッチの監視が終了したか否かを判定する(A2212)。
遊技制御装置100は、全スイッチの監視が終了していない場合には(A2212の結果が「N」)、対象の入賞口スイッチに入力があるか否かを判定するステップA2202の処理に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合には(A2212の結果が「Y」)、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔演出コマンド設定処理〕
図22は、演出制御装置300に送信する演出コマンドを設定するための演出コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における演出コマンド設定処理に共通する処理である。
遊技制御装置100は、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む(A2301)。さらに、送信バッファが満杯か否かを判定する(A2302)。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A2302の結果が「N」)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(A2303)。
遊技制御装置100は、送信バッファが満杯である場合には(A2302の結果が「Y」)、ステップA2301の処理に戻る。
さらに、遊技制御装置100は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(A2304)、送信バッファが満杯か否かを判定する(A2305)。送信バッファが満杯である場合には(A2305の結果が「Y」)、ステップA2304の処理に戻る。
また、遊技制御装置100は、送信バッファが満杯でない場合には(A2305の結果が「N」)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込んだ後(A2306)、演出コマンド設定処理を終了する。
以上のように、演出制御装置300に対してはシリアル通信で演出コマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、演出コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔特図2異常変動監視処理〕
図23は、特図2異常変動監視処理の手順を示すフローチャートである。特図2異常変動監視処理は、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2007にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動チェックフラグが設定されているか否かを判定する(A2401)。なお、後述のように、特図1変動チェックフラグは、当り確率が低確率状態(通常遊技状態含む)で特図1変動表示ゲームが開始する場合にその都度設定されている。特図1変動チェックフラグが設定されていない場合(A2401の結果が「N」)、ステップA2407の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図1変動チェックフラグが設定されている場合(A2401の結果が「Y」)、特図1変動チェックフラグをクリアし(A2402)、特図1変動数を+1更新(1だけ加算)する(A2403)。そして、特図1変動数が規定値(例えば18)より小さいか否かを判定する(A2404)。特図1変動数が規定値より小さい場合(A2404の結果が「Y」)、ステップA2407の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図1変動数が規定値以上の場合(A2404の結果が「N」)、特図2異常変動数が0でなければ−1更新(1だけ減算)し(A2405)、特図1変動数を0クリアする(A2406)。
続いて、遊技制御装置100は、特図2変動チェックフラグが設定されているか否かを判定する(A2407)。特図2変動チェックフラグが設定されていない場合(A2407の結果が「N」)、ステップA2410の処理に移行する。なお、後述のように、特図2変動チェックフラグは、当り確率が低確率状態(通常遊技状態含む)で特図2変動表示ゲームが開始する場合にその都度設定されている。
遊技制御装置100は、特図2変動チェックフラグが設定されている場合(A2407の結果が「Y」)、特図2変動チェックフラグをクリアし(A2408)、特図2異常変動数を+1更新する(A2409)。その後、特図2異常変動数が規定値(例えば5)より小さいか否かを判定する(A2410)。
遊技制御装置100は、特図2異常変動数が規定値以上の場合(A2410の結果が「N」)、特図2異常変動数をステップA2410の判定に用いた規定値から1だけ減算した値に設定する(A2411)。次に、エラー報知タイマとしての特図2異常変動報知タイマに初期値(例えば60秒)を設定し(A2412)、特図2異常変動の発生を示す特図2異常変動発生フラグを準備し(A2413)、演出コマンドとして特図2異常変動発生コマンドを準備し(A2414)、ステップA2419の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2異常変動数が規定値より小さい場合(A2410の結果が「Y」)、特図2異常変動報知タイマを−1更新する(A2415)。次に、特図2異常変動報知タイマがタイムアップしたか否かを判定する(A2416)。タイムアップしていない場合(A2416の結果が「N」)、特図2異常変動監視処理を終了する。
遊技制御装置100は、タイムアップした場合(A2416の結果が「Y」)、特図2異常変動解除フラグを準備し(A2417)、演出コマンドとして特図2異常変動解除コマンドを準備する(A2418)。次に、準備したフラグは現在の特図2異常変動フラグ領域の値と同じであるか否かを判定する(A2419)。準備したフラグが現在の特図2異常変動フラグ領域の値と同じ場合(A2419の結果が「Y」)、特図2異常変動監視処理を終了する。
遊技制御装置100は、準備したフラグが現在の特図2異常変動フラグ領域の値と異なる場合(A2419の結果が「N」)、準備したフラグは特図2異常変動解除フラグであるか否かを判定する(A2420)。準備したフラグは解除フラグでない場合(A2420の結果が「N」)、ステップA2422の処理に移行する。
遊技制御装置100は、準備したフラグは解除フラグである場合(A2420の結果が「Y」)、特図2異常変動数を0クリアする(A2421)。即ち、特図2異常変動フラグ領域に特図2異常変動発生フラグが設定されている状態で、特図2異常変動解除フラグが準備されると(A2417)、特図2異常変動数を0クリアする。その後、準備したフラグをRWM内の特図2異常変動フラグ領域にセーブする(A2422)。即ち、準備したフラグが現在の特図2異常変動フラグ領域のフラグと異なる場合に、特図2異常変動フラグ領域を準備したフラグに書き換える。次に、演出コマンドを設定するための演出コマンド設定処理を実行し(A2423)、特図2異常変動監視処理を終了する。
なお、特図2異常変動(特図2変動表示ゲームの異常実行状態)の発生を示す特図2異常変動発生フラグが特図2異常変動フラグ領域にセーブされると、後述の外部情報編集処理によって、セキュリティ信号が外部情報として外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。演出制御装置300は、演出コマンドとしての特図2異常変動発生コマンドを受信すると、表示装置41やスピーカ19a、19bでエラーの報知を実行する。
通常遊技状態(大当り確率が低確率中)において、遊技者は通常左打ちで第1始動入賞口36への入賞を狙うが、第1始動入賞口36への入賞よりも第2始動入賞口37への入賞の方が遊技者に有利になる場合(小当りの確率が高いような場合)に、遊技者は右打ちにより第2始動入賞口37を狙う場合がある。この場合に、第2始動入賞口37への入賞によって、特図2変動表示ゲームが実行されることがあり、遊技者に右打ちを止めさせるためにエラーの報知を行う。なお、通常遊技状態において、左打ちが行われる場合には、図23の点線のような常態のルートで処理が行われ、特図2異常変動発生コマンド(即ちエラー報知)は発生せず、特図2異常変動報知タイマも開始しない。
図24A−図24Cのタイムチャートを参照して、さらに特図2異常変動監視処理を説明する。図24A−図24Cは上述の特図2異常変動監視処理の結果を例示する。
図24Aのように、通常遊技状態(当り確率が低確率中)において、特図2変動表示ゲームが複数回実行され、特図2異常変動数が規定値(ここでは5)に達すると(A2410の結果が「N」)、特図2異常変動報知タイマの初期値(60秒)と特図2異常変動発生コマンドが設定でき(A2412、A2414)、特図2異常変動発生コマンドを受信した演出制御装置300は、表示装置41やスピーカ19a、19bでエラーの報知を開始できる。
その後、特図2異常変動数は規定値(ここでは5)から1だけ減算されているため(A2411)、特図2変動チェックフラグが再度設定されない限り、次回の特図2異常変動監視処理から特図2異常変動報知タイマが連続的に−1更新され計時できる(A2410の結果が「Y」)。演出制御装置300は、初期値に相当する期間(60秒)の経過により特図2異常変動報知タイマがタイムアップし、特図2異常変動解除コマンドを受信するまで、エラー報知を継続できる。なお、エラー報知中においても、賞球の払出しは行われる。
エラー報知期間中(60秒)には、外部情報端子71への外部情報出力が行われ、ホールコンピュータ等の外部装置にエラー発生を通知できるとともに、試射試験を行う場合には試射試験装置に遊技機エラー状態信号を出力できる(後述の外部情報編集処理)。
なお、特図2異常変動報知タイマの計時中(エラー報知中)に、特図2異常変動数が再度規定値(ここでは5)に達すると、特図2異常変動報知タイマの初期値が再度設定され、そこから60秒間のエラー報知が開始できる(タイマ再セット)。また、大当り発生(開始)時には、特図2異常変動解除コマンドを送信し、特図2異常変動数、特図2異常変動報知タイマ、特図1変動数を0クリアする(後述の特図表示中処理、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理)。
また、図23では、変動チェックフラグは、低確率状態で特図変動表示ゲームが開始する場合に設定されるものとしたが、変動チェックフラグは低確率状態で始動入賞口への入賞があった場合に設定されるものとして制御を行ってもよい。この場合には、図24Bのように、変動数の代わりに入賞数を用いて制御を行い、通常遊技状態において第2始動入賞口37への入賞(特図2入賞)が複数回あり、特図2異常入賞数が規定値(ここでは5)に達するとエラー報知を開始できる。
また、図23の制御では、図24Aのように、特図2異常変動解除コマンドによるエラー報知の終了後に、特図2異常変動数を0にするが(A2421)、図24Bのように、特図2異常変動数(異常入賞数)を規定値に維持してもよい。
図24Cでは、特図1変動数が規定値(ここでは18)に達した場合(A2404の結果が「N」)、特図2異常変動数が−1更新されて例えば4から3に減少し(A2405)、特図1変動数が0クリアされて18から0に変化する状況が示されている(A2406)。このように、通常遊技状態(当り確率が低確率中)において、右打ちにより特図2変動表示ゲームが複数回実行されて特図2異常変動数が上昇しても、遊技者が左打ちに戻して(右打ちを止めて)、特図1変動数が規定値まで達すると、特図2異常変動数が減少してエラー報知を免れることができる。
〔遊技機状態チェック処理〕
図25は、遊技機状態チェック処理の手順を示すフローチャートである。遊技機状態チェック処理は、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2010、A2012及びA2015にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、状態スキャンカウンタに対応する状態監視テーブルを取得する(A2501)。状態スキャンカウンタは遊技状態に対応して0から3の範囲の値が設定されている。なお、状態監視テーブルと状態スキャンカウンタとの関係については、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理にて説明した通りである。
続いて、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンであるか否かを判定する(A2502)。チェック対象の信号がオンでない場合(A2502の結果が「N」)、すなわち、チェック対象の信号がオフの場合には、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(A2503)、対象の状態オフコマンドを取得し、準備する(A2504)。さらに、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得する(A2505)。状態オフフラグは、エラー系の信号に関しては、正常状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ無しの状態を示す。
一方、遊技制御装置100は、チェック対象の信号がオンの場合には(A2502の結果が「Y」)、状態フラグとして状態オンフラグを準備し(A2506)、対象の状態オンコマンドを取得し、準備する(A2507)。さらに、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得する(A2508)。状態オンフラグは、エラー系の信号に関しては、異常又は不正状態を示し、タッチスイッチ信号に関しては、タッチ有りの状態を示す。
ステップA2505又はステップA2508の処理が終了すると、遊技制御装置100は、対象の信号制御領域の値が取得された信号の状態と一致するか否かを判定する(A2509)。一致していない場合には(A2509の結果が「N」)、対象の信号制御領域に取得した信号状態をセーブし(A2510)、対象の状態監視タイマをクリアする(A2511)。
続いて、遊技制御装置100は、対象の状態監視タイマを+1更新する(A2512)。さらに、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2513)。更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値未満の場合には(A2513の結果が「N」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、更新された状態監視タイマの値が対応するタイマ比較値以上の場合には(A2513の結果が「Y」)、状態監視タイマを−1更新し、タイマ比較値−1の値に留める(A2514)。さらに、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A2515)。一致している場合には(A2515の結果が「Y」)、遊技機状態チェック処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、準備した状態フラグが対象の状態フラグ領域の値と一致していない場合には(A2515の結果が「N」)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブする(A2516)。最後に、演出コマンドを設定する演出コマンド設定処理を実行し(A2517)、遊技機状態チェック処理を終了する。ここでの演出コマンドは、状態オフコマンドか状態オンコマンドの何れかである。状態オンコマンドがエラー系のコマンドであれば、演出制御装置300にエラー報知を開始させる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図26は、払出ビジー信号チェック処理の手順を示すフローチャートである。払出ビジー信号チェック処理は、図19に示した入賞口スイッチ/状態監視処理におけるステップA2016にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるか否かを判定する(A2601)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
遊技制御装置100は、払出ビジー信号がオンでない場合には(A2601の結果が「N」)、判定ステータスとしてアイドル状態フラグを準備し(A2602)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2603)。一方、払出ビジー信号がオンである場合には(A2601の結果が「Y」)、判定ステータスとしてビジー状態フラグを準備し(A2604)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32msec)を設定する(A2605)。
その後、遊技制御装置100は、ビジー信号状態領域の値が今回の払出ビジー信号の状態(オン/オフ)に一致するものであるか否かを判定する(A2606)。一致する場合(A2606の結果が「Y」)、ステップA2609の処理に移行する。一致しない場合(A2606の結果が「N」)、ビジー信号状態領域に今回の払出ビジー信号の状態をセーブし(A2607)、ビジー信号監視タイマを0クリアする(A2608)。
次に、遊技制御装置100は、ビジー信号監視タイマを+1更新し(A2609)、監視タイマはタイマ比較値以上であるか否かを判定する(A2610)。監視タイマがタイマ比較値未満である場合(A2610の結果が「N」)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
遊技制御装置100は、監視タイマはタイマ比較値以上である場合(A2610の結果が「Y」)、ビジー信号監視タイマを−1更新して、タイマ比較値より1だけ小さい値に留め(A2611)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域(ビジー信号ステータス領域)にセーブし(A2612)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
払出ビジー信号チェック処理により、払出ビジー信号に基づき払出ビジー信号フラグ(ビジー信号ステータス)が設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、タイマ比較値に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号フラグがクリアされるので、いずれかの信号状態がタイマ比較値に亘り継続するまではビジー信号フラグは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(A1309)の詳細について説明する。図27は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、第1始動入賞口36(始動口1)への入賞を監視する始動口1入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数を取得するハード乱数取得処理を実行する(A2702)。次に、第1始動入賞口36への始動口入賞があったか否かを判定する(A2703)。そして、始動口入賞がなかった場合(A2703の結果が「N」)、ステップA2709の処理に移行する。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36への始動口入賞があった場合(A2703の結果が「Y」)、当りの発生確率が低確率状態であるか否かを判定する(A2704)。そして、低確率状態(通常遊技状態中を含む)である場合(A2704の結果が「Y」)、ステップA2707の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当りの発生確率が低確率状態でない場合(高確率状態である場合)(A2704の結果が「N」)、演出コマンドとして右打ち指示報知コマンドを準備し(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。これにより、演出制御装置300は、高確率状態で第1始動入賞口36への始動口入賞があった場合に、右打ちを指示する右打ち指示表示を警告として表示装置41に表示することができる。
次に、遊技制御装置100は、第1始動入賞口36(始動口1)への入賞による保留の情報を設定するテーブルを準備し(A2707)、特図始動口1スイッチ処理を実行する(A2708)。
続いて、遊技制御装置100は、第2始動入賞口(始動口2)37への入賞を監視する始動口2入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数を取得するハード乱数取得処理を実行する(A2710)。次に、第2始動入賞口37への始動口入賞があったか否かを判定する(A2711)。始動口入賞がなかった場合(A2711の結果が「N」)、始動口スイッチ監視処理を終了する。
遊技制御装置100は、第2始動入賞口37への始動口入賞があった場合(A2711の結果が「Y」)、当りの発生確率が高確率状態(即ち確変状態)であるか否かを判定する(A2712)。高確率状態でない場合(低確率状態である場合)(A2712の結果が「N」)、大当り状態中であるか否かを判定する(A2713)。大当り状態中でない場合(A2713の結果が「N」)、高確率最終変動中であるか否かを判定する(A2714)。高確率最終変動中であるか否かは、後述の高確率変動回数更新処理で設定される高確率最終変動フラグに基づいて判定可能である。
ここで、高確率最終変動(高確率の最終変動)とは、高確率状態で特図変動表示ゲームが開始する場合の最終の特図変動表示ゲームのことであり、例えば、ST(スペシャルタイム)機において、大当り終了後に所定回数(例えば50回)の変動開始に対して高確率状態が維持される場合における最終の特図変動表示ゲームである。
遊技制御装置100は、高確率最終変動中でない場合(A2714の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(A2715)、演出コマンド設定処理を実行する(A2716)。これにより、演出制御装置300は、通常遊技状態中に第2始動入賞口37への始動口入賞があった場合に、左打ちを指示する左打ち指示表示を警告として表示装置41に表示することができる。
次に、遊技制御装置100は、第2始動入賞口37(始動口2)への入賞による保留の情報を設定するテーブルを準備し(A2717)、特図始動口2スイッチ処理を実行し(A2718)、始動口スイッチ監視処理を終了する。遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A2712の結果が「Y」)、大当り状態中である場合(A2713の結果が「Y」)、高確率最終変動中である場合(A2714の結果が「Y」)、左打ち指示報知コマンドを準備せず、ステップA2717とA2718の処理を実行する。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(A2702、A2710)の詳細について説明する。図28は、ハード乱数取得処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動口入賞がないことを示す始動口入賞なし情報を設定する(A2801)。次に、対象のスイッチに入力があった否かを判定し(A2802)、対象のスイッチに入力がなかった場合(A2802の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。なお、対象のスイッチは、ステップA2702のハード乱数取得処理では、始動口1スイッチ36aであり、ステップA2710のハード乱数取得処理では、始動口2スイッチ37aである。
遊技制御装置100は、対象のスイッチに入力があった場合(A2802の結果が「Y」)、乱数ラッチレジスタステータス(乱数ラッチレジスタの状態)を読み込み、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータあるか否かを判定する(A2803、A2804)。対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータない場合(A2804の結果が「N」)、ハード乱数取得処理を終了する。
遊技制御装置100は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータある場合(A2804の結果が「Y」)、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し(A2805)、始動口入賞があることを示す始動口入賞あり情報を設定する(A2806)。なお、準備した大当り乱数は、特図始動口1スイッチ処理や特図始動口2スイッチ処理で使用される。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(A2708)の詳細について説明する。図29は、特図始動口1スイッチ処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口1信号出力回数をロードする(A2901)。さらに、ロードした始動口1信号出力回数の値を+1更新し(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。
遊技制御装置100は、出力回数がオーバーフローしない場合には(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口1信号出力回数領域にセーブする(A2904)。一方、出力回数がオーバーフローする場合には(A2903の結果が「Y」)、ステップA2904の処理を実行せずにステップA2905の処理を実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36aに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値(例えば4)未満か否かを判定する(A2905)。特図保留数が上限値未満でない場合には(A2905の結果が「N」)、特図始動口1スイッチ処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図保留数が上限値未満である場合には(A2905の結果が「Y」)、特図1情報設定フラグをセットし(A2906)、特図1保留数を+1更新する(A2907)。なお、特図1情報設定フラグは、変動情報の設定用 (先読み変動パターンの振り分けを含む) などに使用される。
次に、遊技制御装置100は、特図1保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(A2908)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。続いて、大当り図柄乱数を抽出して準備し(A2910)、大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2911)。さらに、小当り図柄乱数を抽出し、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2912)。次に、変動パターン乱数(変動パターン乱数1〜3)をRWMの対応する変動パターン乱数格納領域(変動パターン乱数1格納領域、変動パターン乱数2格納領域、変動パターン乱数3格納領域)にセーブする(A2913)。
次に、遊技制御装置100は、特図保留情報を判定する特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)を実行し(A2914)、特図1保留数を示す飾り特図1保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A2915)、演出コマンド設定処理を実行し(A2916)、特図始動口1スイッチ処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については、図31にて後述する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(A2718)の詳細について説明する。図30は、特図始動口2スイッチ処理の手順を示すフローチャートである。
始動口2スイッチ37aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口2信号出力回数をロードする(A3001)。さらに、
ロードした始動口2信号出力回数の値を+1更新し(A3002)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A3003)。
遊技制御装置100は、出力回数がオーバーフローしない場合には(A3003の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口2信号出力回数領域にセーブする(A3004)。一方、出力回数がオーバーフローする場合には(A3003の結果が「Y」)、ステップA3004の処理を実行せずにステップA3005の処理を実行する。
次に、遊技制御装置100は、第2始動入賞口37への入賞が無効中、即ち、始動口2スイッチ37aの検出が無効とされる状態であるか否かを判定する(A3005)。なお、大当り変動/小当り変動の停止中(後述の特図表示中処理中)、大当り状態中(大当り変動の停止から後述の大当り終了処理まで)、小当り状態中(小当り変動の停止から後述の小当り終了処理まで)、特図2変動表示ゲームが実行中(変動中)である場合には、第2始動入賞口37への遊技球の入球があったとしても、第2始動入賞口37への入賞がなかったものと取り扱われ無効とされる。遊技制御装置100は、第2始動入賞口37への入賞が無効中である場合(A3005の結果が「Y」)、特図始動口2スイッチ処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口37への入賞が無効中でない場合(A3005の結果が「N」)、特図2保留数を1に設定する(A3006)。なお、特図2始動記憶が発生するとすぐに特図2変動表示ゲームが開始する構成であるが、制御の必要上、特図2保留数を1に設定する。次に、遊技制御装置100は、特図2始動記憶用の乱数格納領域のアドレスを算出し(A3007)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A3008)。
続いて、大当り図柄乱数を抽出し(A3009)、大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A3010)。さらに、小当り図柄乱数を抽出し、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(A3011)。次に、変動パターン乱数(変動パターン乱数2、3)をRWMの対応する変動パターン乱数格納領域(変動パターン乱数2格納領域、変動パターン乱数3格納領域)にセーブし(A3012)、特図始動口2スイッチ処理を終了する。
なお、前述のように、特図2始動記憶が発生するとすぐに特図2変動表示ゲームが開始する構成であるため、特図始動口2スイッチ処理においては特図始動口1スイッチ処理と異なって、特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)は行われず、飾り特図2保留数コマンドも準備されない。
このように、遊技制御装置100(RAM111c)は、第1始動入賞口36や第2始動入賞口37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数(例えば4)を上限に第1始動記憶(特図1始動記憶、特図1始動入賞記憶)として記憶し、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数(ここでは1)を上限に第2始動記憶(特図2始動記憶、特図2始動入賞記憶)として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の特図始動口1スイッチ処理における特図保留情報判定処理(A2914)の詳細について説明する。図31は、特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)の手順を示すフローチャートである。なお、特図保留情報判定処理は、第1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき発生した第1始動記憶(特図1始動記憶)に対してのみ実行される。
遊技制御装置100は、当りの発生確率が高確率状態(即ち確変状態)であるか否かを判定する(A3101)。高確率状態でない場合(A3101の結果が「N」)、大当り状態中であるか否かを判定する(A3102)。大当り状態中でない場合(A3102の結果が「N」)、第1始動記憶として記憶された大当り乱数値に基づいて大当り判定処理を実行する(A3103)。
なお、高確率状態である場合(A3101の結果が「Y」)、又は、大当り状態中である場合(A3102の結果が「Y」)、特図保留情報判定処理は大当り判定処理等を行わずそのまま終了する(事前判定(先読み)は行わない)。
次に、遊技制御装置100は、大当り判定処理の判定結果は大当りであるか否かを判定する(A3104)。判定結果は大当りである場合(A3104の結果が「Y」)、大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(A3105)、準備した大当り図柄乱数に対応する大当り停止図柄情報を取得し(A3106)、ステップA3111の処理に移行する。
遊技制御装置100は、大当り判定処理の判定結果は大当りでない場合(はずれの場合)(A3104の結果が「N」)、第1始動記憶として記憶された大当り乱数値に基づいて小当り判定処理を実行し(A3107)、判定結果は小当りであるか否かを判定する(A3108)。なお、本実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数を利用する。
遊技制御装置100は、小当り判定処理の判定結果は小当りの場合(A3108の結果が「Y」)、小当りの停止図柄情報を設定し(A3109)、判定結果は小当りでない場合(A3108の結果が「N」)、はずれの停止図柄情報を設定する(A3110)。
次に、遊技制御装置100は、取得または設定された停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A3111)、演出コマンド設定処理を実行する(A3112)。そして、特図1変動表示ゲームの変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(A3113)、特図1変動表示ゲームの変動態様を設定する特図1変動パターン設定処理(A3114)を実行する。続いて、前半変動番号及び後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして準備し(A3115)、演出コマンド設定処理を実行する(A3116)。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(A1310)の詳細について説明する。図32は、特図1ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動表示ゲームの大当り状態中又は小当り状態中であるか否かを判定する(A3201)。特図2変動表示ゲームの大当り状態でも小当り状態中でもない場合(A3201の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A3202)。大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下大入賞口スイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。
次に、遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A3203)。特図1ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。特図2変動表示ゲームの大当り中状態又は小当り状態中である場合(A3201の結果が「Y」)、ステップA3202の処理を行わずに、ステップA3203の処理を行う。次に、特図1ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A3204)。特図1ゲーム処理タイマが0でない場合(A3204の結果が「N」)、ステップA3219の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理タイマが0である場合(A3204の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A3205)。さらに、特図1ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A3206)。続いて、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図1ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A3207)。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理を実行する(A3208)。なお、特図1普段処理の詳細については、図35にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理を実行する(A3209)。なお、特図1変動中処理の詳細については、図53にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理を実行する(A3210)。なお、特図1表示中処理の詳細については、図57にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A3211)。なお、ファンファーレ/インターバル中処理の詳細については、図61にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A3212)。なお、大入賞口開放中処理の詳細については、図63にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A3213)。なお、大入賞口残存球処理の詳細については、図65にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図2ゲームウェイト時間値(後述)を設定したり、特図1普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理を実行する(A3214)。なお、特図1大当り終了処理の詳細については、図67にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「7」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理を実行する(A3215)。なお、小当りファンファーレ中処理の詳細については、図69にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「8」の場合には、小当り終了コマンドを設定する処理や、小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理を実行する(A3216)。なお、小当り中処理の詳細については、図70にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「9」の場合には、大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理を実行する(A3217)。なお、小当り残存球処理の詳細については、図71にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3207にてゲーム処理番号が「10」の場合には、特図2ゲームウェイト時間値(後述)を設定したり、特図1普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う特図1小当り終了処理を実行する(A3218)。なお、特図1小当り終了処理の詳細については、図72にて後述する。
特図1ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A3219)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行し(A3220)、特図1ゲーム処理を終了する。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(A1311)の詳細について説明する。図33は、特図2ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動表示ゲームの大当り状態中又は小当り状態中であるか否かを判定する(A3301)。特図2変動表示ゲームの大当り状態でも小当り状態中でもない場合(A3301の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A3302)。大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下大入賞口スイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。
次に、遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A3303)。特図2ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。特図2変動表示ゲームの大当り中状態又は小当り状態中である場合(A3301の結果が「Y」)、ステップA3302の処理を行わずに、ステップA3303の処理を行う。次に、特図2ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A3304)。特図2ゲーム処理タイマが0でない場合(A3304の結果が「N」)、ステップA3322の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマが0である場合(A3304の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか否かを判定する(A3305)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0になっていない場合(A3305の結果が「N」)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を−1更新し(A3306)、特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000msec(60秒))をセーブする(A3307)。なお、後述のように、特図2変動表示ゲームが長変動であり、変動時間が長時間(例えば10分)である場合に、2バイトでは変動時間のタイマの設定できないため、ステップA3303−A3307の処理によって長変動用タイマ値のカウントを繰り返し回数分だけ繰り返して、特図2変動表示ゲーム用の長い変動時間のタイマを用意している。
遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマが0である場合(A3304の結果が「Y」)且つ特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(A3305の結果が「Y」)、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A3308)。さらに、特図2ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A3309)。続いて、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図2ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A3310)。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理を実行する(A3311)。なお、特図2普段処理の詳細については、図36にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理を実行する(A3312)。なお、特図2変動中処理の詳細については、図54にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理を実行する(A3313)。なお、特図2表示中処理の詳細については、図58にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A3314)。なお、ファンファーレ/インターバル中処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図61にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A3315)。なお、大入賞口開放中処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図63にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A3316)。なお、大入賞口残存球処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図65にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図2普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理を実行する(A3317)。なお、特図2大当り終了処理の詳細については、図68にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「7」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理を実行する(A3318)。なお、小当りファンファーレ中処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図69にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「8」の場合には、小当り終了コマンドを設定する処理や、小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理を実行する(A3319)。なお、小当り中処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図70にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「9」の場合には、大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理を実行する(A3320)。なお、小当り残存球処理は、特図1ゲーム処理内で実行するものと共通しており、詳細については、図71にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA3310にてゲーム処理番号が「10」の場合には、特図2普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理を実行する(A3321)。なお、特図2小当り終了処理の詳細については、図73にて後述する。
特図2ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A3322)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行し(A3323)、特図2ゲーム処理を終了する。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(A3202、A3302)の詳細について説明する。図34は、大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放中であるか否かを判定し(A3401)、上大入賞口の開放中でない場合(A3401の結果が「N」)、上大入賞口の残存球処理中であるか否かを判定する(A3402)。上大入賞口の残存球処理中でない場合(A3402の結果が「N」)、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放中であるか否かを判定する(A3403)。なお、大当り状態又は小当り状態の場合に、上大入賞口及び/又は下大入賞口は開放中となり得る。
遊技制御装置100は、下大入賞口の開放中である場合(A3403の結果が「Y」)、下大入賞口スイッチに入力があったか否かを判定し(A3404)、下大入賞口スイッチに入力があった場合(A3404の結果が「Y」)、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタを1にセットする(A3405)。下大入賞口の開放中でない場合(A3403の結果が「N」)、又は、下大入賞口スイッチに入力がなかった場合(A3404の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、上大入賞口の開放中である場合(A3401の結果が「Y」)、又は、上大入賞口の残存球処理中である場合(A3402の結果が「Y」)、入賞カウンタを0にセットする(A3406)。続いて、上大入賞口スイッチ39aのうち上大入賞口スイッチ1に入力があったか否かを判定し(A3407)、上大入賞口スイッチ1に入力がなかった場合(A3407の結果が「N」)、ステップA3411の処理に移行する。
遊技制御装置100は、上大入賞口スイッチ1に入力があった場合(A3407の結果が「Y」)、入賞による演出を行うために大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備し(A3408)、演出コマンド設定処理を実行し(A3409)、入賞カウンタを+1更新する(A3410)。
次に、遊技制御装置100は、上大入賞口スイッチ2に入力があったか否かを判定する(A3411)。上大入賞口スイッチ2に入力がなかった場合(A3411の結果が「N」)、ステップA3415の処理に移行する。上大入賞口スイッチ2に入力があった場合(A3411の結果が「Y」)、入賞による演出を行うために大入賞口カウントコマンドを演出コマンドとして準備し(A3412)、演出コマンド設定処理を実行し(A3413)、入賞カウンタを+1更新する(A3414)。
次に、遊技制御装置100は、入賞カウンタが0であるか否かを判定し(A3415)、入賞カウンタが0でない場合(A3415の結果が「N」)、大入賞口残存球処理中であるか否かを判定する(A3416)。大入賞口残存球処理中でない場合(A3416の結果が「N」)、小当り残存球処理中であるか否かを判定する(A3417)。小当り残存球処理中でない場合(A3417の結果が「N」)、入賞カウンタの値(ここでは1又は2)を大入賞口カウント数に加算する(A3418)。
一方、遊技制御装置100は、入賞カウンタが0である場合(A3415の結果が「Y」)、大入賞口残存球処理中である場合(A3416の結果が「Y」)、又は、小当り残存球処理中である場合(A3417の結果が「Y」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数で例えば9)以上であるか否かを判定し(A3419)、大入賞口カウント数が上限値未満である場合(A3419の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大入賞口カウント数が上限値以上である場合(A3419の結果が「Y」)、大入賞口カウント数を上限値に留め(A3420)、対象の特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(A3421)。
次に、遊技制御装置100は、大当りでの開放中であるか否かを判定し(A3422)、大当りでの開放中でない場合(A3422の結果が「N」)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。大当りでの開放中である場合(A3422の結果が「Y」)、大入賞口制御ポインタ領域に大当り開放動作終了の値をセーブし(A3423)、その後、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図1普段処理〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1普段処理(A3208)の詳細について説明する。図35は、特図1普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動表示ゲームが変動開始可能であるか否か判定する(A3501)。特図1変動表示ゲームが変動開始可能でない場合(変動開始不可である場合)(A3501の結果が「N」)、RWMの特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理番号「0」をセーブする(A3502)。なお、ここで、特図2変動表示ゲームの大当り変動の終了(特図2表示中処理中)から大当り動作の終了(特図2大当り終了処理)まで、及び、特図2変動表示ゲームの小当り変動の終了(特図2表示中処理中)から小当り動作の終了(特図2小当り終了処理)までは、特図1変動表示ゲームは、変動開始可能でないとされる。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが変動開始可能である場合(A3501の結果が「Y」)、左打ち指示報知済みであるか否か判定する(A3503)。既に、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して、演出制御装置300に送信していれば、左打ち指示報知済みであると判断できる。左打ち指示報知済みである場合(A3503の結果が「Y」)、ステップA3507の処理に移行する。
遊技制御装置100は、左打ち指示報知済みでない場合(A3503の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備し(A3504)、演出コマンド設定処理を実行し(A3505)、表示装置41等で左打ち指示の報知(表示)がされることを示す左打ち指示報知フラグをセットする(A3506)。
次に、遊技制御装置100は、特図1保留数が0であるか否か判定する(A3507)。特図1保留数が0である場合(A3507の結果が「Y」)、RWMの特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理番号「0」をセーブする(A3502)。これにより、特図1保留数が1以上になるまで、特図1普段処理が繰り返される。
遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3507の結果が「N」)、現在の確率状態(低確率状態又は高確率状態)に対応する変動開始確率情報コマンドを演出コマンドとして準備し(A3508)、演出コマンド設定処理を実行する(A3509)。続いて、特図1変動表示ゲームを開始するための特図1変動開始処理を実行する(A3510)。その後、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A3511)、演出コマンド設定処理を実行する(A3512)。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の特図ステータス領域に特図1変動中の情報をセットする(情報加算)(A3513)。ここで、特図ステータス領域には、特図1変動中、又は、(特図1変動中+特図2変動中)の情報がセットされることになる。次に、当りの発生確率が高確率状態であるか否か判定し(A3514)、高確率状態でない場合(低確率状態である場合)(A3514の結果が「N」)、高確率最終変動中であるか否かを判定する(A3515)。高確率最終変動中であるか否かは、後述の高確率最終変動フラグに基づいて判定可能である。
遊技制御装置100は、高確率最終変動中でない場合(A3515の結果が「N」)、特図1変動チェックフラグをセットし(A3516)、特図1変動中処理移行設定処理を実行する(A3517)。なお、特図1変動チェックフラグは、前述の特図2異常変動監視処理(図23)で使用される。
一方、遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A3514の結果が「Y」)、又は、高確率最終変動中である場合(A3515の結果が「Y」)、特図1変動チェックフラグをセットせずに、特図1変動中処理移行設定処理を実行する(A3517)。
〔特図2普段処理〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2普段処理(A3311)の詳細について説明する。図36は、特図2普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動表示ゲームが変動開始可能であるか否か判定する(A3601)。特図2変動表示ゲームが変動開始可能でない場合(変動開始不可である場合)(A3601の結果が「N」)、RWMの特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号「0」をセーブする(A3602)。なお、ここで、特図1変動表示ゲームの大当り変動の終了(特図1表示中処理中)から大当り動作の終了(特図1大当り終了処理)まで、及び、特図1変動表示ゲームの小当り変動の終了(特図1表示中処理中)から小当り動作の終了(特図1小当り終了処理)までは、特図2変動表示ゲームは、変動開始可能でないとされる。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが変動開始可能である場合(A3601の結果が「Y」)、特図2保留数が0であるか否か判定する(A3602)。特図2保留数が0でない場合(A3602の結果が「N」)、現在の確率状態(低確率状態又は高確率状態)に対応する変動開始確率情報コマンドを演出コマンドとして準備し(A3603)、演出コマンド設定処理を実行する(A3604)。続いて、特図2変動表示ゲームを開始するための特図2変動開始処理を実行する(A3605)。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の特図ステータス領域に特図2変動中の情報をセットする(情報加算)(A3606)。ここで、特図ステータス領域には、特図2変動中、又は、(特図1変動中+特図2変動中)の情報がセットされることになる。次に、当りの発生確率が高確率状態であるか否か判定し(A3607)、高確率状態でない場合(低確率状態である場合)(A3607の結果が「N」)、高確率最終変動中であるか否かを判定する(A3608)。高確率最終変動中であるか否かは、後述の高確率最終変動フラグに基づいて判定可能である。
遊技制御装置100は、高確率最終変動中でない場合(A3608の結果が「N」)、特図2変動チェックフラグをセットし(A3609)、特図2変動中処理移行設定処理を実行する(A3610)。なお、特図2変動チェックフラグは、前述の特図2異常変動監視処理(図23)で使用される。
一方、遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A3614の結果が「Y」)、又は、高確率最終変動中である場合(A3615の結果が「Y」)、特図2変動チェックフラグをセットせずに、特図2変動中処理移行設定処理を実行する(A3617)。
遊技制御装置100は、特図2保留数が0である場合(A3602の結果が「Y」)、
特図1保留数が0であるか否か判定する(A3611)。特図1保留数が0である場合(A3611の結果が「Y」)、特図1が変動中(特図1変動表示ゲームが実行中)であるか否か判定する(A3612)。特図1が変動中でない場合(A3612の結果が「N」)、客待ちデモ開始済みであるか否か判定する(A3613)。客待ちデモ開始済みでない場合(A3613の結果が「N」)、客待ちデモ中フラグをセットする(A3614)。
次に、遊技制御装置100は、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備し(A3615)、演出コマンド設定処理を実行する(A3616)。客待ちデモコマンドを受信した演出制御装置300は、表示装置41で客待ちデモを実行できる。その後、RWMの特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号「0」をセーブする(A3617)。これにより、特図2保留数が1になるまで、特図2普段処理が繰り返される。
一方、特図2保留数が0でない場合(A3611の結果が「N」)、特図1変動表示ゲームが実行されることになるため、客待ちデモコマンドを準備等せずに、RWMの特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号「0」をセーブする(A3617)。また、特図1が変動中である場合(A3612の結果が「Y」)、又は、客待ちデモ開始済みである場合(A3613の結果が「Y」)にも、客待ちデモコマンドを準備等せずに、RWMの特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号「0」をセーブする(A3617)。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図1普段処理における特図1変動開始処理(A3510)の詳細について説明する。図37は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1情報設定フラグをセットする(A3701)。なお、特図1情報設定フラグは、変動情報の設定用 (先読み変動パターンの振り分けを含む) などに使用される。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(A3702)、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(A3703)、特図1変動表示ゲームの変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(A3704)を実行する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3705)。続いて、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(A3706)、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(A3707)を実行する。
続いて、遊技制御装置100は、当りの発生確率が高確率状態(即ち確変状態)であるか否かを判定する(A3708)。高確率状態でない場合(A3708の結果が「N」)、高確率最終変動中であるか否かを判定する(A3709)。高確率最終変動中でない場合(A3709の結果が「N」)、特図2が変動中(特図2変動表示ゲームが実行中)であるか否かを判定する(A3710)。
遊技制御装置100は、特図2が変動中である場合(A3710の結果が「Y」)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか否かを判定する(A3711)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(A3711の結果が「Y」)、即ち、特図2変動表示ゲームの残りの変動時間が特図2ゲーム処理タイマの時間値の範囲内である場合、ステップA3714の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(A3711の結果が「N」)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が所定回数としての4以上であるか否かを判定する(A3712)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が所定回数(ここでは4)未満の場合(A3712の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームの残りの変動時間を算出する(A3713)。特図2変動表示ゲームの残りの変動時間は、(特図2ゲーム処理タイマ領域の値+繰り返し回数×60000msec)の値で算出される。
次に、遊技制御装置100は、開始する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残りの変動時間未満であるか否かを判定する(A3714)。開始する特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残りの変動時間以上である場合(A3714の結果が「N」)、特図1変動表示ゲームの変動時間の方が特図2変動表示ゲームの残りの変動時間よりも長いことを通知するコマンドを演出コマンドとして準備し(A3715)、演出コマンド設定処理を実行する(A3716)。特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残りの変動時間以上である場合に、特図2変動表示ゲームが小当り等になると、表示装置41で飾り特図1変動表示ゲームに関連する演出が突然終了する可能性がある。このため、上記のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技者に違和感を与えないように、飾り特図1変動表示ゲームに関連する演出を例えば派手でないものに設定(変更)する。
次に、遊技制御装置100は、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの変動回数(残り回数)を更新管理する高確率変動回数更新処理を実行し(A3717)、特図1変動開始処理を終了する。
一方、高確率状態である場合(A3708の結果が「Y」)、高確率最終変動中である場合(A3709の結果が「Y」)、特図2が変動中でない場合(A3710の結果が「N」)には、ステップA3711からA3716の処理を行わず、ステップA3717の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が所定回数(ここでは4)以上の場合に(A3712の結果が「Y」)、特図2変動表示ゲームの残りの変動時間(ここでは240(=4×60)秒以上となる)は、特図1変動表示ゲームの最長変動時間より長くなるため、特図1変動表示ゲームの変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備することなくステップA3717の処理に移行する。
さらに、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの残りの変動時間未満である場合(A3714の結果が「Y」)も、特図1変動表示ゲームの変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備することなくステップA3717の処理に移行する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図2普段処理における特図2変動開始処理(A3605)の詳細について説明する。図38は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2情報設定フラグをセットする(A3801)。なお、特図2情報設定フラグは、変動情報の設定用 (先読み変動パターンの振り分けを含む) などに使用される。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(A3802)、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(A3803)、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(A3804)を実行する。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3805)。続いて、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(A3806)、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(A3807)、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの変動回数(残り回数)を更新管理する高確率変動回数更新処理を実行し(A3808)、特図1変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3702)の詳細について説明する。図39Aは、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、RWMの小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(A3901a)、RWMの大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3902a)。続いて、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備する(A3903a)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3904a)。
次に、遊技制御装置100は、大当りフラグ2は大当りであるか否か、即ち、大当りフラグ2領域に大当り情報がセーブされているか判定する(A3905a)。大当りフラグ2は大当りでない場合(A3905aの結果が「N」)、取得した大当り乱数値に基づいて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行し(A3906a)、判定の結果が大当りであるか否か判断する(A3907a)。判定の結果が大当りである場合(A3907aの結果が「Y」)、ステップA3902aにてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3908a)、大当りフラグ1設定処理を終了する。なお、大当りフラグ2が大当りでない場合にのみ、大当りフラグ1が大当りとなり得る(大当りフラグ1領域に大当り情報がセーブされる)ので、大当りフラグ1と大当りフラグ2が同時に大当りとなることが避けられる。
遊技制御装置100は、大当りフラグ2は大当りである場合(A3905aの結果が「Y」)、又は、特図1変動表示ゲームの判定結果が大当りでない場合(A3907aの結果が「N」)、取得した大当り乱数値に基づいて、特図1変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定する小当り判定処理を実行し(A3909a)、判定の結果は小当りであるか否か判断する(A3910a)。なお、本実施形態では、小当りの判定にも大当り乱数値が使用される(別の言い方では、小当り判定と大当り判定に同じ乱数値が使用される)。特図1変動表示ゲームが小当りである場合(A3910aの結果が「Y」)、ステップA3901aにてはずれ情報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(A3911a)、大当りフラグ1設定処理を終了する。特図1変動表示ゲームが小当りでない場合(A3910aの結果が「N」)、小当りフラグ1領域に小当り情報をセーブすることなく、大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3802)の詳細について説明する。図39Bは、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。
大当りフラグ2設定処理は、大当りフラグ1設定処理(図39A)における「小当りフラグ1」を「小当りフラグ2」に、「大当りフラグ1」を「大当りフラグ2」に、「大当りフラグ2」を「大当りフラグ1」に、「特図1」を「特図2」に置き換えたものであり、大当りフラグ1設定処理と同様の処理が行われるため、詳細な説明は省略する。なお、大当りフラグ2設定処理におけるステップA3901b−A3911bは、それぞれ、大当りフラグ1設定処理におけるステップA3901a−A3911aに対応する。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3906a、A3906b)の詳細について説明する。図40は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3103などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A4001)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A4002)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A4002の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A4007)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A4002の結果が「N」)、当りの発生確率が高確率状態であるか否かを判定する(A4003)。そして、高確率状態である場合には(A4003の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A4004)。一方、高確率状態でない場合には(A4003の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A4005)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A4006)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A4006の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A4007)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A4006の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A4008)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における小当り判定処理(A3909a、A3909b)の詳細について説明する。図41は、小当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、小当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における小当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3107などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満であるか否かを判定する(A4101)。なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。
当然ながら、同じ特図変動表示ゲームの結果が小当り且つ大当りとなることを避けるべく、小当り判定値の範囲(小当り下限判定値と小当り上限判定値の間)は、前述の大当り判定値の範囲(下限判定値と上限判定値の間)とは重ならない。なお、本実施形態では、独自に小当り乱数を設けることはせず、小当りの判定にも大当り乱数を利用するが、独自の小当り乱数を設ける構成も可能である。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(A4101の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定し(A4106)、小当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合には(A4101の結果が「N」)、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中であるか否かを判定する(A4102)。そして、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中である場合には(A4102の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲーム用の小当り上限判定値を設定する(A4103)。一方、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中でない場合には(A4102の結果が「N」)、特図2変動表示ゲーム用の小当り上限判定値を設定する(A4104)。
遊技制御装置100は、小当り上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか否かを判定する(A4105)。大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(A4105の結果が「Y」)、判定結果としてはずれを設定する(A4106)。一方、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(A4105の結果が「N」)、判定結果として小当りを設定する(A4107)。判定結果を設定すると、小当り判定処理を終了する。
図42は、前述の大当り判定処理と小当り判定処理による大当り確率(判定結果が大当りになる確率)、小当り確率(判定結果が小当りになる確率)、はずれ確率(判定結果がはずれになる確率)を、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームについて示す。図42(a)は低確率状態における確率を示し、図42(b)は高確率状態における確率を示す。
本実施形態において、大当り確率(大当りの発生確率)は、高確率状態において、低確率状態よりも高くなっている。小当り確率(小当りの発生確率)は、高確率状態と低確率状態とで同じなっている。はずれ確率(はずれの発生確率)は、高確率状態において、低確率状態よりも低くなっている。
また、本実施形態において、大当り確率は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとで共通であるが、小当り確率は、特図2変動表示ゲームにおいて、特図1変動表示ゲームよりも高くなり、はずれ確率は、特図2変動表示ゲームにおいて、特図1変動表示ゲームよりも低くなる(高確率状態において、特図2変動表示ゲームのはずれ確率は0である)。従って、第1始動入賞口36への入賞よりも第2始動入賞口37への入賞の方が遊技者に有利になるため(特に、小当り確率に関して)、前述の特図2異常変動監視処理が実行される。
なお、本実施形態において、図5、図6A、図6Bのように大当り図柄は確変図柄のみであり、大当り状態(特別遊技状態)終了後は例外なく高確率状態(確変状態)となり、確変突入率は100%である。また、高確率状態は、大当り終了後に所定回数(例えば50回)の変動表示ゲームが開始するまで継続する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(A3703)の詳細について説明する。図43Aは、特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1は大当りであるか否か、即ち、大当りフラグ1領域に大当り情報がセーブされているか判定する(A4301a)。大当りフラグ1が大当りである場合(A4301aの結果が「Y」)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(A4302a)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(A4303a)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得してRWMの特図1停止図柄退避領域にセーブする(A4304a)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、遊技制御装置100は、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(A4305a)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(A4306a)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、RWMの特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(A4307a)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得してRWMの特図1大入賞口開放情報領域にセーブする(A4308a)。その後、ステップA4316aの処理に移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、遊技制御装置100は、大当りフラグ1が大当りでない場合(A4301aの結果が「N」)、小当りフラグ1は小当りであるか否か、即ち、小当りフラグ1領域に小当り情報がセーブされているか判定する(A4309a)。小当りフラグ1は小当りである場合(A4309aの結果が「Y」)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(A4310a)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(A4311a)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄退避領域にセーブする(A4312a)。この処理により特定結果の種類が選択される。続いて、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(A4313a)。その後、ステップA4316aの処理に移行する。
遊技制御装置100は、小当りフラグ1は小当りでない場合(A4309aの結果が「N」)、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄退避領域にセーブし(A4314a)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブする(A4315a)。その後、ステップA4316aの処理に移行する。
遊技制御装置100は、ステップA4308a、A4313a、A4315aの後、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(A4316a)。なお、停止図柄パターンは、図5のはずれ図柄、複数の大当り図柄(4R確変A2、8R確変A3、16R確変A1、16R確変B1−B3)、及び、小当り図柄(特図1小当り)のいずれかに対応するものである。以上の処理により、特図1変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、遊技制御装置100は、演出コマンドとして飾り特図1コマンドを飾り特図1コマンド領域にセーブし(A4317a)、演出コマンド設定処理を実行する(A4318a)。飾り特図1コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(A4319a)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(A4320a)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリア(A4321a)する。その後、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(A3803)の詳細について説明する。図43Bは、特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理(図43A)における「小当りフラグ1」を「小当りフラグ2」に、「大当りフラグ1」を「大当りフラグ2」に、「特図1」を「特図2」に置き換えたものであり、特図1停止図柄設定処理と同様の処理が行われるため、詳細な説明は省略する。なお、特図2停止図柄設定処理におけるステップA4301b−A4321bは、それぞれ、特図1停止図柄設定処理におけるステップA4301a−A4321aに対応する。
なお、特図2停止図柄設定処理で設定される停止図柄パターンは、図6A、図6Bのはずれ図柄、複数の大当り図柄(2R確変D1、4R確変D3、8R確変E2、16R確変E1、F2、F3)、及び、複数の小当り図柄(特図2小当り1−3)のいずれかに対応するものである。以上の処理により、特図2変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
このように、遊技制御装置100が、第1始動入賞口36での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口37での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして特図2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図1情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1情報設定処理(A3704)の詳細について説明する。図44は、特図1情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、高確率状態であるか否か判定する(A4401)。高確率状態でない場合(低確率状態の場合)(A4401の結果が「N」)、変動パターン選択情報テーブルを設定する(A4402)。そして、特図1の停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータと後半オフセットデータを取得する(A4403)。
ここで、前半オフセットデータ(変動振分情報1)は、前半変動を振り分けるためのテーブルポインタであり、後半オフセットデータ(変動振分情報2)は、後半変動を振り分けるためのテーブルポインタである。前半変動は、リーチ開始前までの変動態様であり、後半変動は、リーチ状態となった後の変動態様でありリーチの種類(ノーマルリーチやスペシャルリーチ等でありリーチなしを含む)に対応する。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果が大当りであるか否か判定し(A4404)、特図1変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(A4404の結果が「N」)、特図1変動表示ゲームの結果が小当りであるか否か判定する(A4405)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果が小当りである場合(A4405の結果が「Y」)、特図1保留数に応じて後半変動を振り分けるために後半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を更新し(A4406)、特図1保留数に応じて前半変動を振り分けるために前半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を変換する(A4407)。特図1変動表示ゲームの結果が小当りでない場合(はずれの場合)(A4405の結果が「N」)、ステップA4406の処理を行わず、前半オフセットデータのみに特図1保留数を加算して値を変換する(A4407)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果が大当りである場合(A4404の結果が「Y」)、ステップA4405−A4407の処理を行わず、ステップA4403で取得した前半オフセットデータと後半オフセットデータを更新、変換せずに、ステップA4412の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A4401の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲームの結果が大当りであるか否か判定する(A4408)。特図1変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(A4408の結果が「N」)、高確率時の特図1のはずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(A4409)、ステップA4411の処理に移行する。特図1変動表示ゲームの結果が大当りである場合(A4408の結果が「Y」)、高確率時の特図1の大当り用の前半オフセットデータを設定する(A4410)。続いて、特図1変動表示ゲームの長時間変動用の後半オフセットデータを設定する(A4411)。これにより、高確率状態では、特図1変動表示ゲームは長時間変動になる。
遊技制御装置100は、ステップA4404、A4407、又は、A4411の後、前半オフセットデータ(変動振分情報1)をRWMの変動振分情報1領域にセーブし(A4412)、後半オフセットデータ(変動振分情報2)をRWMの変動振分情報2領域にセーブし(A4413)、特図1情報設定処理を終了する。
〔特図2情報設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2情報設定処理(A3804)の詳細について説明する。図45は、特図2情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、高確率状態であるか否か判定する(A4501)。高確率状態である場合(A4501の結果が「N」)、変動パターン選択情報テーブルを設定する(A4502)。そして、特図2の停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータと後半オフセットデータを取得する(A4503)。前半オフセットデータ(変動振分情報1)は、前半変動を振り分けるためのテーブルポインタであり、後半オフセットデータ(変動振分情報2)は、後半変動を振り分けるためのテーブルポインタである。
一方、遊技制御装置100は、高確率状態でない場合(低確率状態の場合)(A4501の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるか否か判定する(A4504)。特図2変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(A4504の結果が「N」)、低確率時の特図2のはずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(A4505)、ステップA4507の処理に移行する。特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合(A4504の結果が「Y」)、低確率時の特図2の大当り用の前半オフセットデータを設定する(A4506)。続いて、特図2変動表示ゲームの長時間変動用の後半オフセットデータを設定する(A4507)。これにより、低確率状態では、特図2変動表示ゲームは長時間変動(長変動)になる。
遊技制御装置100は、ステップA4503又はA4507の後、前半オフセットデータ(変動振分情報1)をRWMの変動振分情報1領域にセーブし(A4508)、後半オフセットデータ(変動振分情報2)をRWMの変動振分情報2領域にセーブし(A4509)、特図2情報設定処理を終了する。
〔特図1変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における特図1変動パターン設定処理(A3706)の詳細について説明する。図46は、特図1変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(A4601)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備し(A4602)、特図1の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から乱数として変動パターン乱数1をロードして準備する(A4603)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるか否か判定する(A4604)。特図1変動表示ゲームの結果がはずれである場合(A4604の結果が「Y」)、変動パターン乱数1に基づく2バイト振り分け処理を実行し(A4605)、特図1変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(大当り又は小当りの場合)(A4604の結果が「N」)、変動パターン乱数1に基づく振り分け処理を実行する(A4606)。
なお、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用で構造が異なり、当り用では振り分けの乱数は1バイトサイズ、はずれ用では2バイトサイズとなっている。当り用は、データ容量の節約のため1バイトサイズとしているが、特図1変動表示ゲームの当りの出現率自体が低いため1バイトでも足りる。なお、当りの場合(大当り又は小当りの場合)、変動パターン乱数1の下位の値だけを使用する。
遊技制御装置100は、ステップA4605又はA4606の後、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(A4607)。続いて、特図1の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から乱数として変動パターン乱数2をロードして準備し(A4608)、変動パターン乱数2に基づく振り分け処理を実行する(A4609)。そして、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4610)。以上の処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4611)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4612)。続いて、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(A4613)。さらに、特図1の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数として変動パターン乱数3をロードして準備し(A4614)、変動パターン乱数3に基づく振り分け処理を実行する(A4615)。
さらに、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブし(A4616)、特図1変動パターン設定処理を終了する。以上の処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔特図2変動パターン設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における特図2変動パターン設定処理(A3806)の詳細について説明する。図47は、特図2変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、後半変動選択アドレステーブルを設定し(A4701)、変動振分情報2に対応する後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(A4702)。続いて、特図2の変動パターン乱数2格納領域から乱数として変動パターン乱数2をロードして準備し(A4703)、変動パターン乱数2に基づく振り分け処理を実行する(A4704)。そして、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4705)。以上の処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4706)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4707)。続いて、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備する(A4708)。さらに、特図2の変動パターン乱数3格納領域から乱数として変動パターン乱数3をロードして準備し(A4709)、変動パターン乱数3に基づく振り分け処理を実行する(A4710)。
さらに、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブし(A4711)、特図2変動パターン設定処理を終了する。以上の処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、特図1変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4605)の詳細について説明する。図48は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図1変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(A4801)、振り分けなしのコードか否かを判定する(A4802)。
ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合には(A4802の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4807)、2バイト振り分け処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合には(A4802の結果が「N」)、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4803)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動パターン設定処理のステップA4603の処理でロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)から、ステップA4803の処理で取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出する(A4804)。さらに、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4805)。
遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合には(A4805の結果が「N」)、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4806)、ステップA4803以降の処理を実行する。すなわち、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得し(A4803)、ステップA4805の処理にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(A4804)。そして、算出された新たな乱数値について、ステップA4805の処理にて新たな乱数値が「0」よりも小さい(A4805の結果が「Y」)と判定されるまで各処理を実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中からいずれか一の後半変動選択テーブルが選択される。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さい場合には(A4805の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4807)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、特図1変動パターン設定処理と特図2変動パターン設定処理における振り分け処理(A4606、A4609、A4615、A4704、A4710)の詳細について説明する。図49は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択したり、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、準備された後半変動グループテーブル(選択テーブル)、後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち、「0」)であるかをチェックし(A4901)、振り分けなしのコードか否かを判定する(A4902)。
ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合には(A4902の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4907)、振り分け処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合には(A4902の結果が「N」)、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4903)。
続いて、遊技制御装置100は、ロードされた乱数値(変動パターン乱数1〜3の値)からステップA4903にて取得された振り分け値を減算し新たな乱数値を算出する(A4904)。そして、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4905)。
遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合には(A4905の結果が「N」)、次の振り分け値のアドレスに更新し(A4906)、ステップA4903以降の処理を実行する。すなわち、後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得し(A4903)、ステップA4905にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(A4904)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さい(A4905の結果が「Y」)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中からいずれか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。
そして、遊技制御装置100は、新たな乱数値が「0」よりも小さい場合には(A4905の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新し(A4907)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3707、A3807)の詳細について説明する。図50は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中であるか否かを判定する(A5001)。特図1変動表示ゲームに関して情報設定中である場合(A5001の結果が「Y」)、使用した特図1の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域(保留球1用)をクリアする(A5002)。特図1変動表示ゲームに関して情報設定中でない場合(A5001の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームに関して情報設定中であるため、使用した特図2の変動パターン乱数2〜3の乱数格納領域をクリアする(A5003)。
遊技制御装置100は、ステップA5002、A5003の後、前半変動時間値テーブルを設定し(A5004)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(A5005)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(A5006)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A5007)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A5008)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A5009)。続いて、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中であるか否かを判定する(A5010)。特図1変動表示ゲームに関して情報設定中でない場合(A5010の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームに関して情報設定中であるため、特図2変動表示ゲームの長変動(長時間変動)を開始するか否かを判定する(A5011)。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの長変動を開始しない場合(A5011の結果が「N」)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域に0をセーブし(A5012)、特図2変動表示ゲームの長変動を開始する場合(A5011の結果が「Y」)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域に9をセーブする(A5013)。特図2変動表示ゲームの長変動では、2バイトのタイマでは足らない変動時間(例えば10分)の変動をさせるため、特図2ゲーム処理タイマの所定の繰り返し回数(ここでは9)が繰り返し回数領域に設定される。なお、割込み周期4msec(ミリ秒)のタイマ割込み処理において、2バイトのタイマでは、約262秒まで設定できる。
例えば、特図ゲーム処理タイマ領域への上記の加算値のセーブによって60000msec(60秒)のタイマが設定され、さらに9回の繰り返し回数がセーブされる場合に、タイマ割込み処理(特に、特図2ゲーム処理(図33))でタイマを減算していき(A3303)、タイムアップした時に(A3304の結果が「Y」)、繰り返し回数を1減算し(A3306)、ゲーム処理タイマに長変動用タイマ値である60000ms(60秒)がセットされる。結果として、長変動の特図2変動表示ゲームを、60000msec+(60000msec×9)=10分の長い変動時間とすることができる。
なお、特図1変動表示ゲームの変動時間と、長変動でない場合(繰り返し回数=0)の特図2変動表示ゲームの変動時間は、ステップA5009で特図ゲーム処理タイマ領域にセーブされた前半変動時間値と後半変動時間値の加算値となる。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中である場合(A5010の結果が「Y」)、タイマの繰り返し回数を設定することなく、ステップA5014に移行する。
遊技制御装置100は、ステップA5010、A5012、A5013の後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A5014)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備する(A5015)。そして、変動コマンドを演出コマンドとして送信するための演出コマンド設定処理を実行する(A5016)。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関して情報設定中であるか否かを判定する(A5017)。特図1変動表示ゲームに関して情報設定中である場合(A5017の結果が「Y」)、特図1保留数を−1更新し(A5018)、特図1変動表示ゲームに係る乱数格納領域の内容をシフトし(A5019)、シフト後の空き領域をクリアする(A5020)。特図1変動表示ゲームに関して情報設定中でない場合(A5017の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームに関して情報設定中であるため、乱数格納領域の内容をシフトすることなく(特図1保留数は1のため)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドが挙げられ、これらコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における高確率変動回数更新処理(A3717、A3808)の詳細について説明する。図51は、高確率変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。高確率変動回数更新処理では、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの変動回数(ここでは、残りの変動回数としての高確率変動回数)を更新管理する。
遊技制御装置100は、まず、高確率状態であるか否かを判定する(A5101)。高確率状態でない場合(低確率状態の場合)(A5101の結果が「N」)、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが大当りである場合は、低確率状態となる(後述のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理で低確率状態に設定できる)。即ち、特図1変動表示ゲームが大当りである場合、特図1変動表示ゲームだけでなく特図2変動表示ゲームも低確率状態で実行され、特図2変動表示ゲームが大当りである場合、特図2変動表示ゲームだけでなく特図1変動表示ゲームも低確率状態で実行される。なお、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが小当りである場合は、高確率状態の可能性があり、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは高確率状態で実行されることもある。
遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A5101の結果が「Y」)、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの残りの回数を示す高確率変動回数を−1更新する(1だけ減算する)(A5102)。なお、高確率変動回数の初期値は、大当り終了後に高確率状態が維持される変動回数であり、例えば50回に設定されている(後述の特図1大当り終了処理又は特図2大当り終了処理)。また、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームのいずれが変動開始する場合でも、高確率変動回数を−1更新する。
続いて、遊技制御装置100は、高確率変動回数が0であるか否かを判定する(A5103)。高確率変動回数が0でない場合(A5103の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームの開始時に高確率状態が継続する場合には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が0である場合(A5103の結果が「Y」)、高確率の終了に関する信号(大当り2信号のオフデータ)をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A5104)。さらに、高確率&時短の終了に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A5105)。高確率&時短の終了に関する信号は、例えば、特別図柄1高確率状態信号のオフデータ、特別図柄2高確率状態信号のオフデータ、特別図柄1変動時間短縮状態信号のオフデータ、特別図柄2変動時間短縮状態信号のオフデータである。
次に、遊技制御装置100は、RWMの遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A5106)、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(A5107)、変動を開始する図柄(特図1又は特図2)に対応する高確率最終変動フラグをセットし(A5108)、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、高確率最終変動フラグは、今は低確率中であっても高確率中に開始した変動であることを示すための情報である。高確率最終変動(高確率の最終変動)では、変動開始直後に低確率に落とさないと、この最終変動中における始動口入賞による当りの判定が高確率で行われてしまう。そのため、高確率最終変動の変動開始の際に特図低確率&時短なしフラグによって当り確率が低確率に設定される。そこで、高確率最終変動フラグを設定して、高確率最終変動であるか否か判定するために使用する(例えば、ステップA2714、A3515、A3608、A3709等において)。また、高確率最終変動フラグは、特図1又は特図2のいずれの高確率最終変動であるか判定できる情報も含む。
以上のように、大当り終了後に、高確率状態は、所定回数(高確率変動回数の初期値、例えば50回)の変動表示ゲームが開始されるまで維持され、高確率変動回数=0となり所定回数目の変動表示ゲーム(高確率最終変動)が開始される際に、特図低確率&時短なしフラグが設定されて、低確率状態になるとともに時短状態が終了し、さらに、高確率最終変動フラグが設定される。
〔特図1変動中処理移行設定処理〕
次に、特図1普段処理における特図1変動中処理移行設定処理(A3517)の詳細について説明する。図52Aは、特図1変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動中処理に移行するために処理番号として「1」を設定し(A5201a)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A5202a)。続いて、客待ちデモフラグ領域をクリアし(A5203a)、特図1の変動開始に関する信号(特別図柄1変動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5204a)。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする(A5205a)。続いて、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100msec)をセーブし(A5206a)、特図1変動中図柄番号領域に変動中図柄番号の初期値(例えば、図5の非点灯図柄を示す0)をセーブし(A5207a)、特図1変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図2変動中処理移行設定処理〕
次に、特図2普段処理における特図2変動中処理移行設定処理(A3610)の詳細について説明する。図52Bは、特図2変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
特図2変動中処理移行設定処理は、特図1変動中処理移行設定処理(図52A)における「特図1」(特別図柄1)を「特図2」(特別図柄2)に置き換えたものであり、特図1変動中処理移行設定処理と同様の処理が行われるため、詳細な説明は省略する。なお、特図2変動中処理移行設定処理におけるステップA5201b−A5207bは、それぞれ、特図1変動中処理移行設定処理におけるステップA5201a−A5207aに対応する。
〔特図1変動中処理〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(A3209)の詳細について説明する。図53は、特図1変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(A5301)。図柄確定回数出力回数は、後述の図柄確定回数信号編集処理で利用される。次に、飾り特図1コマンド領域から飾り特図1コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5302)、演出コマンド設定処理を実行する(A5303)。その後、飾り特図1変動表示ゲームを停止させるための飾り特図1停止コマンドを演出コマンドとして準備し(A5304)、演出コマンド設定処理を実行する(A5305)。
次に、遊技制御装置100は、開始する特図1変動表示ゲームが高確率最終変動(高確率の最終変動)であるか否かを判定する(A5306)。なお、高確率変動回数更新処理のステップA5108で高確率最終変動フラグが設定されていれば、高確率最終変動であると判定できる。開始する特図1変動表示ゲームが高確率最終変動である場合(A5306の結果が「Y」)、特図1の停止図柄の表示時間(停止表示時間)として、特図1の停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(A5307)。例えば、停止図柄パターンに対応する表示時間は、停止図柄パターンが特図1のはずれ図柄であれば600msec、特図1の大当り図柄であれば2000msec、特図1の小当り図柄であれば136msecである。
遊技制御装置100は、開始する特図1変動表示ゲームが高確率最終変動でない場合(A5306の結果が「N」)、特図1の表示時間として、高確率最終変動時の表示時間を設定する(A5308)。例えば、高確率最終変動時の表示時間は、7000msecである。
遊技制御装置100は、ステップA5307、A5308の後、特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定する(A5309)。特図1変動表示ゲームの結果がはずれである場合(A5309の結果が「Y」)、前述の特図1停止図柄設定処理でセーブした情報(はずれ時の停止図柄番号)を特図1停止図柄退避領域からロードして特図1停止図柄領域にセーブする(A5324)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(大当り又は小当りの場合)(A5309の結果が「N」)、特図2も変動中(特図2変動表示ゲームも実行中)であるか否かを判定する(A5310)。特図2は変動中でない場合(A5310の結果が「N」)、ステップA5320の処理に移行する。特図2も変動中である場合(A5310の結果が「Y」)、後述の特図2表示中処理が実行中であるか否かを判定する(A5311)。
遊技制御装置100は、特図2表示中処理が実行中である場合(A5311の結果が「Y」)、ステップA5313の処理に移行する。特図2表示中処理が実行中でない場合(A5311の結果が「N」)、図柄確定回数出力回数を+1更新する(A5312)。続いて、特図2の表示時間として特図1の表示時間に4msecを加算した値(特図1の表示時間+4msec)の表示時間を設定し(A5313)、特図2ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブする(A5314)。ここで、4msecは、タイマ割込み処理の割込み周期(所定時間周期)である。4msecを加算したのは、次の特図2ゲーム処理で特図2ゲーム処理タイマが−1更新(割込み周期に相当する4msecだけ減算)されるため(A3303)、余分に付加したものである。これにより、実際の特図1の停止図柄の表示時間と特図2の停止図柄の表示時間を同じに揃えることができる。なお、既に特図2の停止表示を開始していたら、ここでは表示時間が再設定されることになる(基本は表示時間の延長となるが、場合によっては短縮になる可能性もある)。
次に、遊技制御装置100は、飾り特図2のはずれ図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A5315)、演出コマンド設定処理を実行する(A5316)。続いて、飾り特図2変動表示ゲームを停止させるための飾り特図2停止コマンドを演出コマンドとして準備し(A5317)、演出コマンド設定処理を実行する(A5318)。その後、特図2表示中処理を実行するための設定をする特図2表示中処理移行設定処理2を実行する(A5319)。
ステップA5313からA5319の処理により、特図1変動表示ゲームに係る制御である特図1変動中処理において、特図2変動表示ゲーム(飾り特図2変動表示ゲームも含む)のはずれ結果が設定され、特図2表示中処理の実行(特図2変動表示ゲームの終了)が設定される。このように、特図2変動表示ゲームが実行中(特図2の変動中)であっても、特図1変動表示ゲームが当り結果(大当り又は小当り)になると、特図2変動表示ゲームは、はずれ結果で強制的に変動終了(強制終了)することになる。
なお、特図1変動中処理は、変動時間の終了の際、即ち、特図1ゲーム処理タイマ(ステップA5009で設定された特図1ゲーム処理タイマ領域の値)がタイムアップする際(A3204の結果が「Y」)に実行されるため、当り結果の特図1変動表示ゲームが変動停止する際に、特図2変動表示ゲームは強制的に変動終了(強制終了)することになる。
次に、遊技制御装置100は、飾り特図1コマンド領域から飾り特図1コマンドをロードし、当り図柄コマンド領域にセーブする(A5320)。次に、特図1変動表示ゲームの結果が小当りであるか否か判定する(A5321)。特図1変動表示ゲームの結果が小当りである場合(A5321の結果が「Y」)、前述の特図1停止図柄設定処理でセーブした情報(小当り時の停止図柄番号)を特図1停止図柄退避領域からロードして特図1停止図柄領域にセーブする(A5324)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果が小当りでない場合(大当りである場合)(A5321の結果が「N」)、前述の特図1ラウンド数上限値情報領域からラウンド数上限値情報をロードし、ラウンド数上限値情報領域にセーブし(A5322)、
前述の特図1大入賞口開放情報領域から大入賞口開放情報をロードし、大入賞口開放情報領域にセーブする(A5323)。その後、前述の特図1停止図柄設定処理でセーブした情報(大当り時の停止図柄番号)を特図1停止図柄退避領域からロードし、特図1停止図柄領域にセーブする(A5324)。次に、特図1表示中処理を実行するための設定をする特図1表示中処理移行設定処理1を実行し(A5325)、特図1変動中処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間(表示時間)を設定する停止時間設定手段(表示時間設定手段)をなす。また、遊技制御装置100が、特図2変動表示ゲームが実行中(特図2の変動中)であっても、特図1変動表示ゲームが当り結果になると、特図2変動表示ゲームをはずれ結果で強制的に終了させる強制終了手段をなす。
〔特図2変動中処理〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(A3312)の詳細について説明する。図54は、特図2変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(A5401)。図柄確定回数出力回数は、後述の図柄確定回数信号編集処理で利用される。次に、飾り特図2コマンド領域から飾り特図2コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5402)、演出コマンド設定処理を実行する(A5403)。その後、飾り特図2変動表示ゲームを停止させるための飾り特図2停止コマンドを演出コマンドとして準備し(A5404)、演出コマンド設定処理を実行する(A5405)。
次に、遊技制御装置100は、開始する特図2変動表示ゲームが高確率最終変動(高確率の最終変動)であるか否かを判定する(A5406)。なお、高確率変動回数更新処理のステップA5108で高確率最終変動フラグが設定されていれば、高確率最終変動であると判定できる。開始する特図2変動表示ゲームが高確率最終変動でない場合(A5406の結果が「N」)、特図2の停止図柄の表示時間(停止表示時間)として、特図2の停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(A5407)。例えば、停止図柄パターンに対応する表示時間は、停止図柄パターンが特図2のはずれ図柄であれば600msec、特図2の大当り図柄であれば600msec、特図2の小当り図柄であれば600msecである。なお、特図2のはずれ図柄と大当り図柄と小当り図柄の表示時間は、同じになっている。
遊技制御装置100は、開始する特図2変動表示ゲームが高確率最終変動である場合(A5406の結果が「Y」)、特図2の表示時間として、高確率最終変動時の表示時間を設定する(A5408)。例えば、高確率最終変動時の表示時間は、7000msecである。
遊技制御装置100は、ステップA5407、A5408の後、特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定する(A5409)。特図2変動表示ゲームの結果がはずれである場合(A5409の結果が「Y」)、前述の特図2停止図柄設定処理でセーブした情報(はずれ時の停止図柄番号)を特図2停止図柄退避領域からロードして特図2停止図柄領域にセーブする(A5424)。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(A5410の結果が「N」)、特図1も変動中(特図1変動表示ゲームも実行中)であるか否かを判定する(A5410)。特図1は変動中でない場合(A5410の結果が「N」)、ステップA5420の処理に移行する。特図1も変動中である場合(A5410の結果が「Y」)、後述の特図1表示中処理が実行中であるか否かを判定する(A5411)。
遊技制御装置100は、特図1表示中処理が実行中である場合(A5411の結果が「Y」)、ステップA5413の処理に移行する。特図1表示中処理が実行中でない場合(A5411の結果が「N」)、図柄確定回数出力回数を+1更新する(A5412)。続いて、特図1の表示時間として特図2の表示時間に4msecを加算した値(特図2の表示時間+4msec)の表示時間を設定し(A5413)、特図1ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブする(A5414)。ここで、4msecは、タイマ割込み処理の割込み周期(所定時間周期)である。4msecを加算したのは、次の特図1ゲーム処理で特図1ゲーム処理タイマが−1更新(割込み周期に相当する4msecだけ減算)されるため(A3203)、余分に付加したものである。これにより、実際の特図2の停止図柄の表示時間と特図1の停止図柄の表示時間を同じに揃えることができる。なお、既に特図1の停止表示を開始していたら、ここでは表示時間が再設定されることになる(基本は表示時間の延長となるが、場合によっては短縮になる可能性もある)。
次に、遊技制御装置100は、飾り特図1のはずれ図柄コマンドを演出コマンドとして準備し(A5415)、演出コマンド設定処理を実行する(A5416)。続いて、飾り特図1変動表示ゲームを停止させるための飾り特図1停止コマンドを演出コマンドとして準備し(A5417)、演出コマンド設定処理を実行する(A5418)。その後、特図1表示中処理を実行するための設定をする特図1表示中処理移行設定処理2を実行する(A5419)。
ステップA5413からA5419の処理により、特図2変動表示ゲームに係る制御である特図2変動中処理において、特図1変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲームも含む)のはずれ結果が設定され、特図1表示中処理の実行(特図1変動表示ゲームの終了)が設定される。このように、特図1変動表示ゲームが実行中(特図1の変動中)であっても、特図2変動表示ゲームが当り結果(大当り又は小当り)になると、特図1変動表示ゲームは、はずれ結果で強制的に変動終了(実行終了)することになる。
なお、特図2変動中処理は、変動時間の終了の際、即ち、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であり且つ特図2ゲーム処理タイマがタイムアップする際(A3304とA3305の結果が「Y」)に実行されるため、当り結果の特図2変動表示ゲームが変動停止する際に、特図1変動表示ゲームは強制的に変動終了(実行終了)することになる。
次に、遊技制御装置100は、飾り特図2コマンド領域から飾り特図2コマンドをロードし、当り図柄コマンド領域にセーブする(A5420)。次に、特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるか否か判定する(A5421)。特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合(A5421の結果が「Y」)、前述の特図2停止図柄設定処理でセーブした情報(小当り時の停止図柄番号)を特図2停止図柄退避領域からロードして特図2停止図柄領域にセーブする(A5424)。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果が小当りでない場合(大当りである場合)(A5421の結果が「N」)、前述の特図2ラウンド数上限値情報領域からラウンド数上限値情報をロードし、ラウンド数上限値情報領域にセーブし(A5422)、
前述の特図2大入賞口開放情報領域から大入賞口開放情報をロードし、大入賞口開放情報領域にセーブする(A5423)。その後、前述の特図2停止図柄設定処理でセーブした情報(大当り時の停止図柄番号)を特図2停止図柄退避領域からロードし、特図2停止図柄領域にセーブする(A5424)。次に、特図2表示中処理を実行するための設定をする特図2表示中処理移行設定処理1を実行し(A5425)、特図2変動中処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間(表示時間)を設定する停止時間設定手段(表示時間設定手段)をなす。また、遊技制御装置100が、特図1変動表示ゲームが実行中(特図1の変動中)であっても、特図2変動表示ゲームが当り結果になると、特図1変動表示ゲームをはずれ結果で強制的に終了させる強制終了手段をなす。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
次に、特図1変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理1(A5325)の詳細について説明する。図55Aは、特図1表示中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1表示中処理に移行するために処理番号として「2」を設定し(A5501a)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5502a)、特図1の変動終了に関する信号(特別図柄1変動中信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5503a)。
次に、遊技制御装置100は、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(A5504a)、特図1表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
次に、特図2変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理1(A5425)の詳細について説明する。図55Bは、特図2表示中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2表示中処理に移行するために処理番号として「2」を設定し(A5501b)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5502b)、特図2の変動終了に関する信号(特別図柄2変動中信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A5503b)。
次に、遊技制御装置100は、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(A5504b)、特図2表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
次に、特図2変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理2(A5419)の詳細について説明する。図56Aは、特図1表示中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。特図1表示中処理移行設定処理2では、特図2変動表示ゲームの当りによって特図1変動表示ゲームを強制終了させる場合の情報設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、特図1表示中処理に移行するために処理番号として「2」を設定し(A5601a)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5602a)、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5603a)。続いて、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(A5604a)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(A5605a)、特図1ラウンド数上限値情報領域をクリアし(A5606a)、特図1大入賞口開放情報領域をクリアする(A5607a)。さらに、小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(A5608a)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A5609a)。続いて、特図1停止図柄退避領域をクリアし(A5610a)、特図1停止図柄領域にはずれ停止図柄番号(はずれ時の停止図柄番号)をセーブする(A5611a)。以上の処理により、特図1表示器51での特図1変動表示ゲームが、はずれの停止図柄で、変動停止(変動終了)となる。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
次に、特図1変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理2(A5319)の詳細について説明する。図56Bは、特図2表示中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。特図2表示中処理移行設定処理2では、特図1変動表示ゲームの当りによって特図2変動表示ゲームを強制終了させる場合の情報設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、特図2表示中処理に移行するために処理番号として「2」を設定し(A5601b)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5602b)、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5603b)。続いて、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブする(A5604b)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(A5605b)、特図2ラウンド数上限値情報領域をクリアし(A5606b)、特図2大入賞口開放情報領域をクリアする(A5607b)。さらに、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(A5608b)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A5609b)。続いて、特図2停止図柄退避領域をクリアし(A5610b)、特図2停止図柄領域にはずれ停止図柄番号(はずれ時の停止図柄番号)をセーブする(A5611b)。以上の処理により、特図2表示器52での特図2変動表示ゲームが、はずれの停止図柄で、変動停止(変動終了)となる。
〔特図1表示中処理〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(A3210)の詳細について説明する。図57Aと図57Bは、特図1表示中処理の手順を示すフローチャートである。図57Aは、特図1表示中処理の前半部分を示し、図57Bは、特図1表示中処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、小当りフラグ1領域から小当りフラグ1(小当り情報、又は、はずれ情報を示す)をロードし(A5701)、小当りフラグ1領域をクリアする(A5702)。続いて、大当りフラグ1領域から大当りフラグ1(大当り情報、又は、はずれ情報を示す)をロードし(A5703)、大当りフラグ1領域をクリアする(A5704)。続いて、大当りフラグ1に基づいて特図1変動表示ゲームの結果は大当りか否かを判定する(A5705)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果は大当りである場合(A5705の結果が「Y」)、特図1大当りの開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A5706)。例えば、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号のオンデータ、役物連続作動装置作動中信号のオンデータ、特別図柄1当り信号のオンデータである。続いて、特図2異常変動解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A5707)、演出コマンド設定処理を実行する(A5708)。
次に、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値テーブルを設定し(A5709)、特図1ラウンド数上限値情報領域のラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値をラウンド数上限値テーブルから取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A5710)。なお、ラウンド数上限値は、例えば、16R、8R、4R、又は、2Rである。続いて、特図1ラウンド数上限値情報領域のラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタをラウンド数上限値テーブルから取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A5711)。
次に、遊技制御装置100は、当り図柄コマンド領域から当り図柄コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5712)、演出コマンド設定処理を実行する(A5713)。なお、特図1変動表示ゲームの結果が大当りであるため、この当り図柄コマンドは、大当り図柄に対応する。続いて、ファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A5714)、演出コマンド設定処理を実行する(A5715)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A5716)。ここでの信号は、例えば、条件によりオン又はオフする大当り2信号と大当り3信号である。例えば、大当り2信号は、2R以外の大当りでオンし、高確率中の2R大当りでオンし、低確率中の2R大当りでオフし、大当り3信号は、2R以外の大当りでオンし、高確率中の2R大当りでオフし、低確率中の2R大当りでオンする。
続いて、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定し(A5717)、大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A5718)。次に、大入賞口開放情報に基づいて上大入賞口を開放する上大入賞口開放の大当りであるか否かを判定する(A5719)。
遊技制御装置100は、上大入賞口開放の大当りである場合(A5719の結果が「Y」)、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5720)、RWMの上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5721)、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するために処理番号として「3」を設定する(A5724)。上大入賞口開放の大当りでない場合(A5719の結果が「N」)、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5722)、RWMの下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5723)、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するために処理番号として「3」を設定する(A5724)。
次に、遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5725)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を実行し(A5726)、特図1表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果は大当りでない場合(A5705の結果が「N」)、小当りフラグ1に基づいて特図1変動表示ゲームの結果は小当りであるか否か(小当りフラグ1は小当りであるか否か)を判定する(A5727)。特図1変動表示ゲームの結果は小当りである場合(A5727の結果が「Y」)、今回実行した特図1変動表示ゲームが高確率最終変動であるか否かを判定する(A5728)。今回実行した特図1変動表示ゲームが高確率最終変動である場合(A5728の結果が「Y」)、確率情報コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A5729)、演出コマンド設定処理を実行する(A5730)。
続いて、遊技制御装置100は、RWMの停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5731)、左打ち指示報知フラグをクリアする(A5732)。停電復旧時送信コマンド領域は、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする。その後、当り図柄コマンド領域から当り図柄コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5733)、演出コマンド設定処理を実行する(A5734)。なお、特図1変動表示ゲームの結果が小当りであるため、この当り図柄コマンドは、小当り図柄に対応する。一方、遊技制御装置100は、今回の特図1変動表示ゲームが高確率最終変動でない場合(A5728の結果が「N」)、ステップA5729からA5732の処理をせず、当り図柄コマンド領域から当り図柄コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5733)、演出コマンド設定処理を実行する(A5734)。
次に、遊技制御装置100は、小当りファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A5735)、演出コマンド設定処理を実行する(A5736)。続いて、当りの発生確率が高確率状態であるか否かを判定する(A5737)。高確率状態でない場合(A5737の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5738)、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を消灯させるために、RWMの遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(A5739)。高確率状態である場合(A5737の結果が「Y」)、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5740)、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を点灯させるために、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(A5741)。
遊技制御装置100は、ステップA5739、A5741の後、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5742)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5743)、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理を実行し(A5744)、特図1表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果は小当りでない場合(小当りフラグ1は小当りでない場合)(A5727の結果が「N」)、即ち、特図1変動表示ゲームの結果がはずれである場合、今回実行した特図1変動表示ゲームが高確率最終変動であるか否かを判定する(A5745)。高確率最終変動でない場合(A5745の結果が「N」)、ステップA5753の処理に移行する。
遊技制御装置100は、高確率最終変動である場合(A5745の結果が「Y」)、確率情報コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A5746)、演出コマンド設定処理を実行する(A5747)。続いて、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5748)、左打ち指示報知フラグをクリアする(A5749)。その後、特図2変動表示ゲームの小当り状態であるか否か判定する(A5750)。特図2変動表示ゲームの小当り状態である場合(A5750の結果が「Y」)、ステップA5753の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの小当り状態でない場合(A5750の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5751)。続いて、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を消灯させるために、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A5752)、特図ステータス領域の特図1変動中をクリアする(情報減算)(A5753)。その後、特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるため、特図1普段処理移行設定処理1を実行し(A5754)、特図1表示中処理を終了する。特図1普段処理移行設定処理1では、特図1普段処理に移行するために処理番号として「0」を設定し、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブするなどの処理を行う。
〔特図2表示中処理〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(A3313)の詳細について説明する。図58Aと図58Bは、特図2表示中処理の手順を示すフローチャートである。図58Aは、特図2表示中処理の前半部分を示し、図58Bは、特図2表示中処理の後半部分を示す。
遊技制御装置100は、まず、小当りフラグ2領域から小当りフラグ2(小当り情報、又は、はずれ情報を示す)をロードし(A5801)、小当りフラグ2領域をクリアする(A5802)。続いて、大当りフラグ2領域から大当りフラグ2(大当り情報、又は、はずれ情報を示す)をロードし(A5803)、大当りフラグ2領域をクリアする(A5804)。続いて、大当りフラグ2に基づいて特図2変動表示ゲームの結果は大当りか否かを判定する(A5805)。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果は大当りである場合(A5805の結果が「Y」)、特図2大当りの開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A5806)。例えば、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号のオンデータ、役物連続作動装置作動中信号のオンデータ、特別図柄2当り信号のオンデータである。続いて、特図2異常変動解除コマンドを演出コマンドとして準備し(A5807)、演出コマンド設定処理を実行する(A5808)。
次に、遊技制御装置100は、ラウンド数上限値テーブルを設定し(A5809)、特図2ラウンド数上限値情報領域のラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値をラウンド数上限値テーブルから取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(A5810)。なお、ラウンド数上限値は、例えば、16R、8R、4R、又は、2Rである。続いて、特図2ラウンド数上限値情報領域のラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタをラウンド数上限値テーブルから取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(A5811)。
次に、遊技制御装置100は、当り図柄コマンド領域から当り図柄コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5812)、演出コマンド設定処理を実行する(A5813)。なお、特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるため、この当り図柄コマンドは、大当り図柄に対応する。続いて、ファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A5814)、演出コマンド設定処理を実行する(A5815)。
その後、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A5816)。ここでの信号は、例えば、条件によりオン又はオフする大当り2信号と大当り3信号である。例えば、大当り2信号は、2R以外の大当りでオンし、高確率中の2R大当りでオンし、低確率中の2R大当りでオフし、大当り3信号は、2R以外の大当りでオンし、高確率中の2R大当りでオフし、低確率中の2R大当りでオンする。
続いて、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定し(A5817)、大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A5818)。次に、大入賞口開放情報に基づいて上大入賞口を開放する上大入賞口開放の大当りであるか否かを判定する(A5819)。
遊技制御装置100は、上大入賞口開放の大当りである場合(A5819の結果が「Y」)、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5820)、RWMの上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5821)、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するために処理番号として「3」を設定する(A5824)。上大入賞口開放の大当りでない場合(A5819の結果が「N」)、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5822)、RWMの下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5823)、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するために処理番号として「3」を設定する(A5824)。
次に、遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A5825)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を実行し(A5826)、特図2表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果は大当りでない場合(A5805の結果が「N」)、小当りフラグ2に基づいて特図2変動表示ゲームの結果は小当りであるか否か(小当りフラグ2は小当りであるか否か)を判定する(A5827)。特図2変動表示ゲームの結果は小当りである場合(A5827の結果が「Y」)、今回実行した特図2変動表示ゲームが高確率最終変動であるか否かを判定する(A5828)。今回実行した特図2変動表示ゲームが高確率最終変動である場合(A5828の結果が「Y」)、確率情報コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A5829)、演出コマンド設定処理を実行する(A5830)。
続いて、遊技制御装置100は、RWMの停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5831)、左打ち指示報知フラグをクリアする(A5832)。その後、当り図柄コマンド領域から当り図柄コマンドをロードして演出コマンドとして準備し(A5833)、演出コマンド設定処理を実行する(A5834)。なお、特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるため、この当り図柄コマンドは、小当り図柄に対応する。一方、遊技制御装置100は、今回の特図2変動表示ゲームが高確率最終変動でない場合(A5828の結果が「N」)、ステップA5829からA5832の処理をせず、当り図柄コマンド領域からコマンドを当り図柄ロードして演出コマンドとして準備し(A5833)、演出コマンド設定処理を実行する(A5834)。
次に、遊技制御装置100は、小当りファンファーレコマンドを演出コマンドとして準備し(A5835)、演出コマンド設定処理を実行する(A5836)。続いて、当りの発生確率が高確率状態であるか否かを判定する(A5837)。高確率状態でない場合(A5837の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5838)、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を消灯させるために、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(A5839)。高確率状態である場合(A5837の結果が「Y」)、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5840)、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を点灯させるために、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(A5841)。
遊技制御装置100は、ステップA5839、A5841の後、上大入賞口を開放する小当りであるか否かを判定する(A5842)。上大入賞口を開放する小当りである場合(A5842の結果が「Y」)、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5843)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5844)、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理を実行し(A5847)、特図2表示中処理を終了する。上大入賞口を開放する小当りでない場合(A5842の結果が「N」)、即ち、下大入賞口を開放する小当りである場合、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(A5845)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(A5846)、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理を実行し(A5847)、特図2表示中処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果は小当りでない場合(小当りフラグ2は小当りでない場合)(A5827の結果が「N」)、即ち、特図2変動表示ゲームの結果がはずれである場合、今回実行した特図2変動表示ゲームが高確率最終変動であるか否かを判定する(A5848)。高確率最終変動でない場合(A5848の結果が「N」)、ステップA5856の処理に移行する。
遊技制御装置100は、高確率最終変動である場合(A5848の結果が「Y」)、確率情報コマンド(低確率)を演出コマンドとして準備し(A5849)、演出コマンド設定処理を実行する(A5850)。続いて、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5851)、左打ち指示報知フラグをクリアする(A5852)。その後、特図1変動表示ゲームの小当り状態であるか否か判定する(A5853)。特図1変動表示ゲームの小当り状態である場合(A5853の結果が「Y」)、ステップA5856の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの小当り状態でない場合(A5853の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A5854)。続いて、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を消灯させるために、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A5855)、特図ステータス領域の特図2変動中をクリアする(情報減算)(A5856)。その後、特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるため、特図2普段処理移行設定処理1を実行し(A5857)、特図2表示中処理を終了する。特図2普段処理移行設定処理1では、特図2普段処理に移行するために処理番号として「0」を設定し、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブするなどの処理を行う。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理〕
次に、特図1表示中処理と特図2表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(A5726、A5826)の詳細について説明する。図59は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りの開始に関する信号(大当り1信号のオンデータ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A5901)、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(A5902)、RWM内でラウンド数を管理するラウンド数領域をクリアする(A5903)。
次に、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A5904)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(A5905)。特図低確率&時短なしフラグの設定によって、当り確率が低確率になり、時短なしの状態になる(時短状態でなくなる)。続いて、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(A5906)、RWM内で高確率変動回数を保持する高確率変動回数領域をクリアする(A5907)。
次に、遊技制御装置100は、特図ステータス領域に大当り中情報をセーブし(A5908)、RWM内で高確率最終変動フラグを保持する高確率最終変動フラグ領域をクリアする(A5909)。続いて、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A5910)、右打ち時であることを報知する第2遊技状態表示部56(ランプD8−D10)を点灯させるために、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(A5911)。
続いて、遊技制御装置100は、特図2異常変動フラグ領域に特図2異常変動解除フラグをセーブし(A5912)、RWM内で特図2異常変動数を保持する特図2異常数領域を0クリア(A5913)、RWM内で特図1変動数を保持する特図1変動回数領域を0クリアし(A5914)、RWM内で特図2異常変動報知タイマの値を保持する特図2異常変動報知タイマ領域を0クリアし(A5915)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を終了する。
〔特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
次に、特図1表示中処理における特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(A5744)の詳細について説明する。図60Aは、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当りファンファーレ中処理に移行するために処理番号として「7」を設定し(A6001a)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6002a)。続いて、小当りファンファーレ時間(例えば、4msec)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6003a)、小当りの開始に関する信号(大当り1信号のオンデータ)を外部情報出力データ領域にセーブする(A6004a)。
次に、遊技制御装置100は、特図1小当りの開始に関する信号(特別図柄1小当り信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6005a)、特図ステータス領域に小当り中情報をセーブする(A6006a)。さらに、ラウンドLEDポインタ領域に小当り表示ポインタをセーブし(A6007a)、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
次に、特図2表示中処理における特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(A5847)の詳細について説明する。図60Bは、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理は、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(図60A)における「特図1」(特別図柄1)を「特図2」(特別図柄2)に置き換えたものであり、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理と同様の処理が行われるため、詳細な説明は省略する。なお、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理におけるステップA6001b−A6007bは、それぞれ、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理におけるステップA6001b−A6007bに対応する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(A3211、A3314)の詳細について説明する。図61は、ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、ラウンド数領域のラウンド数を+1更新する(A6101)。なお、ラウンド数は、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理において0に設定されているため(A5903)、今回の大当り動作開始前に0となっている。その後、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを演出コマンドとして準備し(A6102)、演出コマンド設定処理を実行する(A6103)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大当り中処理制御ポインタ初期値を設定し(A6104)、RWMの大当り中処理制御ポインタ領域にセーブする(A6105)。ここで、一のラウンド中に大入賞口の開閉を繰り返すパターンの場合は、初期値として0を設定、一のラウンド中に大入賞口を1回だけ開くパターンの場合は、初期値としていきなり上限値(=21)を設定する。なお、開閉を繰り返すパターンの場合は初期値として0でなくても、0より大きく上限値未満の値でよい(即ち、途中の値から始める)。また、上大入賞口と下大入賞口の一方に対して開閉を繰り返すパターンとし、他方に対して1回だけ開くパターンとしてもよいし、上大入賞口と下大入賞口の両方とも、開閉を繰り返すパターン又は1回だけ開くパターンとしてもよい。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を設定する(A6106)。続いて、大入賞口開放中処理に移行するために処理番号として「4」を設定し(A6107)、特図1変動表示ゲームの大当りであるか否かを判定する(A6108)。特図1変動表示ゲームの大当りである場合(A6108の結果が「Y」)、この処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(A6109)、大入賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6110)。特図1変動表示ゲームの大当りでない場合(A6108の結果が「N」)、この処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(A6111)、大入賞口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6112)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に基づいて、上大入賞口を開放する大当りであるか否かを判定する(A6113)。上大入賞口を開放する大当りである場合(A6113の結果が「Y」)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を実行し(A6114)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。上大入賞口を開放する大当りでない場合(A6113の結果が「N」)、即ち、下大入賞口を開放する大当りである場合、大入賞口開放中処理移行設定処理2を実行し(A6115)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。なお、本実施形態では、上大入賞口だけを開放する大当りと下大入賞口だけを開放する大当りの2タイプがあるが、上大入賞口と下大入賞口の両方を開放する大当りを設ける構成も可能である。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
次に、ファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(A6114)の詳細について説明する。図62Aは、大入賞口開放中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、上大入賞口開放開始に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6201a)、RWMの大入賞口ソレノイド出力データ領域に、上大入賞口ソレノイド39bをオンする上大入賞口オンデータをセーブし(A6202a)、大入賞口カウント数をクリアし(A6203a)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
次に、ファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(A6115)の詳細について説明する。図62Bは、大入賞口開放中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、下大入賞口開放開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6201b)、RWMの大入賞口ソレノイド出力データ領域に、下大入賞口ソレノイド38bをオンする下大入賞口オンデータをセーブし(A6202b)、大入賞口カウント数をクリアし(A6203b)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における大入賞口開放中処理(A3212、A3315)の詳細について説明する。図63は、大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り中処理制御ポインタをロードして準備し(A6301)、ロードした大当り中処理制御ポインタの値が大当り動作終了値(例えば21)以上であるか否かを判定する(A6302)。大当り中処理制御ポインタの値が大当り動作終了値未満の場合(A6302の結果が「N」)、大当り中処理制御ポインタを+1更新し(A6303)、大当り中処理制御ポインタに応じた処理を行う大当り動作移行設定処理を実行し(A6304)、大入賞口開放中処理を終了する。
遊技制御装置100は、大当り中処理制御ポインタの値が大当り動作終了値以上である場合(A6302の結果が「Y」)、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(A6305)。ファンファーレ/インターバル中処理で+1更新されたラウンド数(A6101)が最終ラウンド数(例えば16R、8R、4R、又は、2R)であれば、最終ラウンドであると判定できる。
遊技制御装置100は、最終ラウンドでない場合(A6305の結果が「N」)、インターバルコマンドを演出コマンドとして準備し(A6306)、演出コマンド設定処理を実行する(A6308)。最終ラウンドである場合(A6305の結果が「Y」)、エンディングコマンドを演出コマンドとして準備し(A6307)、演出コマンド設定処理を実行する(A6308)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口開放情報に対応する残存球処理時間を設定し(A6309)、大入賞口残存球処理に移行するために処理番号として「5」を設定する(A6310)。続いて、特図1変動表示ゲームの大当りであるか否かを判定する(A6311)。特図1変動表示ゲームの大当りである場合(A6311の結果が「Y」)、この処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(A6312)、残存球処理時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6313)。特図1変動表示ゲームの大当りでない場合(A6311の結果が「N」)、この処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(A6314)、残存球処理時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6315)。
遊技制御装置100は、ステップA6313、A6315の後、下大入賞口ソレノイド38bと上大入賞口ソレノイド39bの両方をオフするため、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A6316)、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大当り動作移行設定処理〕
次に、大入賞口開放中処理における大当り動作移行設定処理(A6304)の詳細について説明する。図64は、大当り動作移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当り中処理制御ポインタによる分岐を行う(A6401)。大当り中処理制御ポインタは、現在の値でなく、ステップA6303で+1更新する前の値を用いることも可能である。大当り中処理制御ポインタの値が偶数の場合、大当り中処理制御ポインタに対応するウェイト時間(例えば1500msec)を設定し(A6402)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブする(A6403)。
遊技制御装置100は、大当り中処理制御ポインタの値が奇数の場合、大当り中処理制御ポインタに対応する大入賞口開放時間を設定する(A6404)。例えば、大入賞口開放時間は、大当り中処理制御ポインタが1から19(大当り中処理制御ポインタ=1〜19)の場合に200msec、大当り中処理制御ポインタが21(大当り中処理制御ポインタ=21)の場合に25000msecである。200msecの大入賞口開放時間は、一のラウンド中に大入賞口の短時間の開閉を繰り返すパターンの場合に使用される。続いて、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口ソレノイド39bをオンする上大入賞口オンデータをセーブする(A6405)。これにより、上大入賞口が短時間の開閉を繰り返すことができる。なお、ここで、下大入賞口が短時間の開閉を繰り返す場合には大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブしたり、下大入賞口オンデータと上大入賞口オンデータの両方をセーブする構成も可能である。
遊技制御装置100は、ステップA6403、A6405の後、特図1変動表示ゲームの大当りであるか否かを判定する(A6406)。特図1変動表示ゲームの大当りである場合(A6406の結果が「Y」)、設定した時間(ウェイト時間又は大入賞口開放時間)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6407)。特図1変動表示ゲームの大当りでない場合(A6406の結果が「N」)、即ち、特図2変動表示ゲームの大当りである場合、設定した時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6408)。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における大入賞口残存球処理(A3213、A3316)の詳細について説明する。図65は、大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かを判定する(A6501)。最終ラウンドでない場合(A6501の結果が「N」)、大入賞口開放終了に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオフデータと特別電動役物2作動中信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6502)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するインターバル時間を設定し(A6503)、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するために処理番号として「3」を設定する(A6504)。これにより、最終ラウンドになるまで、ファンファーレ/インターバル中処理、大入賞口開放中処理、大入賞口残存球処理が繰り返される。なお、ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間とインターバル時間が経過するまでの期間となる。
遊技制御装置100は、最終ラウンドである場合(A6501の結果が「Y」)、大当り終了処理に移行するための大当り終了処理移行設定処理を実行し(A6505)、停止図柄パターンに対応するエンディング時間を設定し(A6506)、処理番号として「6」を設定する(A6507)。これにより、大当り終了処理に移行できる。エンディング期間の長さは、エンディング時間と大入賞口残存球処理時間の合計であり、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。
遊技制御装置100は、ステップA6504、A6507の後、特図1変動表示ゲームの大当りであるか否かを判定する(A6508)。特図1変動表示ゲームの大当りである場合(A6508の結果が「Y」)、設定した処理番号(「3」又は「6」)を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(A6509)、設定した時間(インターバル時間又はエンディング時間)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6510)、大入賞口残存球処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの大当りでない場合(A6508の結果が「N」)、即ち、特図2変動表示ゲームの大当りである場合、処理番号(「3」又は「6」)を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(A6511)、設定した時間(インターバル時間又はエンディング時間)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6512)、大入賞口残存球処理を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(A6505)の詳細について説明する。図66は、大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大入賞口開放終了に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオフデータと特別電動役物2作動中信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6601)、RWM内で大入賞口カウント数を保持する大入賞口カウント数領域をクリアし(A6602)、ラウンド数領域をクリアする(A6603)。続いて、ラウンド数上限値領域をクリアし(A6604)、ラウンド数上限値情報領域をクリアし(A6605)、大入賞口開放情報領域をクリアし(A6606)、大当り中処理制御ポインタ領域をクリアする(A6607)。
〔特図1大当り終了処理〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(A3214)の詳細について説明する。図67は、特図1大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A6701)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6702)。続いて、大当りの終了に関する信号(大当り1信号のオフデータと大当り3信号のオフデータ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6703)、高確率&時短の開始に関する信号(大当り中から出力されている大当り2信号を継続して出力)を外部情報出力データ領域にセーブする(A6704)。
次に、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6705)。大当りの終了に関する信号は、例えば、条件装置作動中信号のオフデータ、役物連続作動装置作動中信号のオフデータ、特別図柄1当り信号のオフデータである。続いて、高確率&時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6706)。ここで、高確率&時短の開始に関する信号は、例えば、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号である。その後、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6707)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブし(A6708)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A6709)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A6710)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6711)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6712)、特図ステータス領域をクリアする(A6713)
次に、遊技制御装置100は、大当り状態終了後を高確率状態(確変状態)とするために、特図ゲームモードフラグ領域に高確率フラグをセーブする(A6714)。本実施形態では、大当り図柄は確変図柄のみであり、大当り終了後は高確率状態となるとともに時短状態にもなる。続いて、高確率変動回数を保持するための高確率変動回数領域に高確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブする(A6715)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(A6716)。
その後、遊技制御装置100は、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A6717)、特図1大当り終了処理を終了する。この特図2ゲームウェイト時間値は、特図2変動表示ゲームの変動開始の判定(特図2ゲーム処理中の特図2普段処理)を、次回のタイマ割込み処理(図12)の時に遅らせるために設定するものである。ここでは、特図2ゲームウェイト時間値は、割込み周期の2倍の時間である8msec(即ち、特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブされる値としては2)である。
仮に、特図2ゲームウェイト時間値を設定しないとすると、特図1大当り終了処理が実行されている今回の特図1ゲーム処理(図12のA1310)の直後に行われる特図2ゲーム処理(図12のA1311)で、特図2変動表示ゲームの変動開始の判定が開始してしまうため(今回のタイマ割込み処理内で開始する)、特図1変動表示ゲームより特図2変動表示ゲームが先に開始することになり問題となる場合がある。なお、特図1大当り終了処理において特図1ゲーム処理タイマは設定していないので0のままとなっている。従って、特図1変動表示ゲームの変動開始の判定に関しては、次回のタイマ割込み処理(特図1ゲーム処理中の特図1普段処理)で行われる。
特図2ゲームウェイト時間値は、割込み周期の2倍の時間(8msec)に設定されるが、今回の特図1ゲーム処理の直後の特図2ゲーム処理(今回のタイマ割込み処理内で開始する)で特図2ゲーム処理タイマが−1更新(4msecの減少)するためである。次回のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理で、特図2ゲーム処理タイマがさらに−1更新(4msecの減少)して0になり(A3304の結果が「Y」)、特図2変動表示ゲームの変動開始の判定(特図2ゲーム処理中の特図2普段処理)が行われる。これにより、特図1変動表示ゲームによる大当り状態終了後の次回のタイマ割込み処理内において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの変動開始の判定(特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理内)が行われ、開始条件(始動条件)が成立していれば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同時に変動開始することができる。なお、前述のように、特図1変動表示ゲームが大当り状態中は、特図2変動表示ゲームははずれ図柄で停止している(強制終了しているか元々変動していない)。
なお、大当り状態終了後に、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームよりも先に開始しても特に遊技制御に問題が生じない場合には、ステップA6717の処理を省略して、特図2ゲームウェイト時間値を設定しなくてもよい。
〔特図2大当り終了処理〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(A3317)の詳細について説明する。図68は、特図2大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A6801)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A6802)。続いて、大当りの終了に関する信号(大当り1信号のオフデータと大当り3信号のオフデータ)を外部情報出力データ領域にセーブし(A6803)、高確率&時短の開始に関する信号(大当り中から出力されている大当り2信号を継続して出力)を外部情報出力データ領域にセーブする(A6804)。
次に、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6805)。大当りの終了に関する信号は、例えば、条件装置作動中信号のオフデータ、役物連続作動装置作動中信号のオフデータ、特別図柄2当り信号のオフデータである。続いて、高確率&時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A6806)。ここで、高確率&時短の開始に関する信号は、例えば、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号である。その後、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A6807)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブし(A6808)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A6809)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A6810)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6811)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A6812)、特図ステータス領域をクリアする(A6813)
次に、遊技制御装置100は、大当り状態終了後を高確率状態(確変状態)とするために、特図ゲームモードフラグ領域に高確率フラグをセーブする(A6814)。本実施形態では、大当り図柄は確変図柄のみであり、大当り終了後は高確率状態となるとともに時短状態にもなる。続いて、高確率変動回数を保持するための高確率変動回数領域に高確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブする(A6815)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(A6816)。
なお、特図2大当り終了処理において、特図1ゲームウェイト時間値を設ける必要はない。特図1ゲーム処理タイマと特図2ゲーム処理タイマは設定していないので0のままとなっており、次回のタイマ割込み処理において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの変動開始の判定(特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理内)が行われ、開始条件(始動条件)が成立していれば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同時に変動開始することができるためである。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(A3215、A3318)の詳細について説明する。図69は、小当りファンファーレ中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、小当りによる大入賞口の開放パターン(特図1小当り、特図2小当り1、2、3)に応じた分岐を行う(A6901)。小当りによる大入賞口の開放パターンは、小当りの停止図柄番号(A4312a、A4312b)や小当り図柄(A4313a、A4313bの停止図柄パターン)に対応するものである。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図1小当りである場合、下大入賞口開放の小当り開放中コマンドを演出コマンドとして準備し(A6902)、演出コマンド設定処理を実行する(A6903)。次に、処理番号として「8」を設定し(A6904)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A6905)、大入賞口の開放時間として小当り開放時間1(例えば48msec)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6906)。続いて、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6907)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブする(A6908)。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図2小当り1である場合、下大入賞口開放の小当り開放中コマンドを演出コマンドとして準備し(A6909)、演出コマンド設定処理を実行する(A6910)。次に、処理番号として「8」を設定し(A6911)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A6912)、大入賞口の開放時間として小当り開放時間2(例えば1600msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6913)。続いて、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6914)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブする(A6915)。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図2小当り2である場合、上大入賞口開放の小当り開放中コマンドを演出コマンドとして準備し(A6916)、演出コマンド設定処理を実行する(A6917)。次に、処理番号として「8」を設定し(A6918)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A6919)、大入賞口の開放時間として小当り開放時間3(例えば1200msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6920)。続いて、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6921)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブする(A6922)。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図2小当り3である場合、上大入賞口開放の小当り開放中コマンドを演出コマンドとして準備し(A6923)、演出コマンド設定処理を実行する(A6924)。次に、処理番号として「8」を設定し(A6925)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A6926)、大入賞口の開放時間として小当り開放時間4(例えば1600msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A6927)。続いて、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオンデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A6928)、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブする(A6929)。
遊技制御装置100は、ステップA6908、A6915、A6922、A6929の後、大入賞口カウント数領域をクリアし(A6930)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
以上のように、小当り停止図柄番号又は小当り図柄に対応する小当り開放パターンの種類(特図1小当り、特図2小当り1、2、3)ごとに、小当りにより開放する大入賞口(上大入賞口と下大入賞口のいずれか)や大入賞口の開放時間(小当り開放時間)等が決定される。なお、本実施形態では、制御ポインタは設定されず、大入賞口が1回だけ開く小当り開放パターンだけであるが、大当りの場合と同様に制御ポインタを設定して、大入賞口の開閉を繰り返す小当り開放パターンがあってもよい。また、処理番号として「8」を設定することにより、小当りファンファーレ中処理の終了後に、小当り中処理に移行できる。
〔小当り中処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における小当り中処理(A3216、A3319)の詳細について説明する。図70は、小当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、演出コマンドとして小当り終了画面コマンドを準備し(A7001)、演出コマンド設定処理を実行する(A7002)。これにより、小当り終了画面コマンドを受信した演出制御装置300は、表示装置41に小当り終了画面を表示させることができる。
次に、遊技制御装置100は、小当りによる大入賞口の開放パターン(特図1小当り、特図2小当り1、2、3)に応じた分岐を行う(A7003)。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図1小当りである場合、処理番号として「9」を設定し(A7004)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A7005)、小当り残存球処理時間1(例えば600msec)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7006)。続いて、下大入賞口ソレノイド38bと上大入賞口ソレノイド39bの両方をオフするため、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A7007)、小当り中処理を終了する。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図2小当り1である場合、処理番号として「9」を設定し(A7008)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A7009)、小当り残存球処理時間2(例えば600msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7010)。続いて、下大入賞口ソレノイド38bと上大入賞口ソレノイド39bの両方をオフするため、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A7011)、小当り中処理を終了する。
遊技制御装置100は、小当りによる開放パターンが特図2小当り2又は特図2小当り3である場合、処理番号として「9」を設定し(A7012)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブし(A7013)、小当り残存球処理時間3(例えば800msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7014)。続いて、下大入賞口ソレノイド38bと上大入賞口ソレノイド39bの両方をオフするため、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A7015)、小当り中処理を終了する。
なお、処理番号として「9」を設定することにより、小当り中処理の終了後に、小当り残存球処理に移行できる。
〔小当り残存球処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における小当り残存球処理(A3217、A3320)の詳細について説明する。図71は、小当り残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動表示ゲームの小当りであるか否かを判定する(A7101)。特図1変動表示ゲームの小当りである場合(A7101の結果が「Y」)、処理番号として「10」を設定し(A7102)、この処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(A7103)、小当りエンディング時間(例えば100msec)を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7104)。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの小当りでない場合(A7101の結果が「N」)、即ち、特図2変動表示ゲームの小当りである場合、処理番号として「10」を設定し(A7105)、この処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(A7106)、小当りエンディング時間(例えば100msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7107)。
遊技制御装置100は、ステップA7104、A7107の後、小当り動作の終了に関する信号(特別電動役物1作動中信号のオフデータと特別電動役物2作動中信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7108)、大入賞口カウント数領域をクリアし(A7109)、小当り残存球処理を終了する。なお、処理番号として「10」を設定することによって、小当り残存球処理の終了後、小当り終了処理に移行できる。
〔特図1小当り終了処理〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1小当り終了処理(A3218)の詳細について説明する。図72は、特図1小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、特図1普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A7201)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A7202)。続いて、小当りの終了に関する信号(特別図柄1小当り信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7203)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(A7204)。さらに、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(A7205)、特図ステータス領域をクリアする(A7206)。
次に、遊技制御装置100は、当り確率が高確率状態であるか否かを判定する(A7207)。高確率状態である場合(A7207の結果が「Y」)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7210)。高確率状態でない場合(A7207の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7208)、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A7209)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A7210)。
ここでは、特図1大当り終了処理(図67)のステップA6717と同じ理由により、割込み周期の2倍の時間である8msec(特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブされる値としては2)を、特図2ゲームウェイト時間値として特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブしている。これにより、特図1変動表示ゲームによる小当り状態終了後の次回のタイマ割込み処理において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの変動開始の判定(特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理内)が行われ、開始条件(始動条件)が成立していれば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同時に変動開始することができる。
〔特図2小当り終了処理〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(A3321)の詳細について説明する。図73は、特図2小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、特図2普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A7301)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A7302)。続いて、小当りの終了に関する信号(特別図柄2小当り信号のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7303)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A7304)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(A7305)。さらに、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(A7306)、特図ステータス領域をクリアする(A7307)。
次に、遊技制御装置100は、当り確率が高確率状態であるか否かを判定する(A7308)。高確率状態である場合(A7308の結果が「Y」)、特図2小当り終了処理を終了する。高確率状態でない場合(A7308の結果が「N」)、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1のオフデータ)を試験信号出力データ領域にセーブし(A7309)、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(A7310)、特図2小当り終了処理を終了する。
なお、特図2大当り終了処理(図68)と同じ理由により、特図2小当り終了処理において、ゲームウェイト時間値を設ける必要はない。
〔図柄変動制御処理〕
次に、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理における図柄変動制御処理(A3220、A3323)の詳細について説明する。図74は、図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。図柄変動制御処理は、特図1(特別図柄1)や特図2(特別図柄2)の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。
遊技制御装置100は、まず、特図1及び特図2のうち、制御対象の特図(例えば、特図1)に係る特図変動制御フラグが変動中フラグ(変動中を示すフラグ)であるか否かをチェックする(A7401)。なお、変動中であれば、変動制御フラグ領域に変動中フラグがセーブされている(A5205a、A5205b)。
そして、遊技制御装置100は、チェックの結果、特図変動制御フラグが変動中フラグであるか否かを判定し(A7402)、特図変動制御フラグが変動中フラグである場合には(A7402の結果が「Y」)、制御対象の特図(例えば、特図1)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(A7403)。なお、図柄表示テーブル(変動用)のアドレスは、変動制御テーブル(A3219、A3322)に定義されている。さらに、特図1及び特図2のうち、制御対象の特図(例えば、特図1)に係る点滅制御タイマを−1更新し(A7404)、当該タイマの値が0、すなわち、タイムアップしたか否かを判定する(A7405)。
遊技制御装置100は、点滅制御タイマの値が0でない場合には(A7405の結果が「N」)、対象の変動中図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7408)。また、点滅制御タイマの値が0である場合には(A7405の結果が「Y」)、点滅制御タイマ初期値(例えば100msec)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブする(A7406)。さらに、特図1及び特図2のうち、制御対象の特図(例えば、特図1)に係る変動中図柄番号を+1更新して対象の変動中図柄番号領域にセーブし(A7407)、対象の変動中図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(A7408)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブし(A7411)、図柄変動制御処理を終了する。
このようにして、図5、図6Aのように、非点灯図柄(変動中図柄番号=0)と点灯図柄(変動中図柄番号=1)を繰り返す変動表示ゲームが、制御対象となる特図表示器(特図1表示器51又は特図2表示器52)で実行される。なお、変動中図柄番号の初期値は、例えば、図5の非点灯図柄を示す0に設定されている(A5207a、A5207b)。
一方、遊技制御装置100は、特図変動中フラグが変動中フラグでない場合には(A7402の結果が「N」)、制御対象の特図(例えば、特図1)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(A7409)。なお、図柄表示テーブル(停止用)のアドレスは、変動制御テーブル(A3219、A3322)に定義されている。そして、対象の停止図柄領域の値(停止図柄番号)に対応する表示データを取得し(A7410)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブし(A7411)、図柄変動制御処理を終了する。
このようにして、図5、図6Aのように、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器(特図1表示器51又は特図2表示器52)に、停止図柄番号に対応した特図の停止図柄が表示されることとなる。なお、停止図柄領域には、大当り、小当り、又は、はずれに対応して停止図柄番号がセーブされている(A5324、A5424)。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、タイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(A1312)の詳細について説明する。図75は、セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられたラウンド表示部53、特図1保留表示器(記憶表示部)54、第1遊技状態表示部55、第2遊技状態表示部56等を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、特図1保留表示器54での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(A7501)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器のセグメント領域にセーブする(A7502)。
その後、遊技制御装置100は、ラウンド表示部53での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定し(A7503)、ラウンドLEDポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部53のセグメント領域にセーブする(A7504)。
次に、遊技制御装置100は、第1遊技状態表示部55での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定する(A7505)。さらに、遊技状態表示番号領域の遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して、第1遊技状態表示部55のセグメント領域にセーブする(A7506)。これにより、第1遊技状態表示部55において、高確率状態または低確率状態が表示できる。
その後、遊技制御装置100は、第2遊技状態表示部56での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定する(A7507)。さらに、遊技状態表示番号2領域の遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得して、第2遊技状態表示部56のセグメント領域にセーブし(A7508)、セグメントLED編集処理を終了する。これにより、第2遊技状態表示部56において、右打ち時または左打ち時であることが表示できる。
なお、後述の変形例に対応して変動表示ゲームが中断中であることを示す第3遊技状態表示部57を設ける場合には、遊技制御装置100は、第3遊技状態表示部57での表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定し、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かに対応する表示データを取得して第3遊技状態表示部57のセグメント領域にセーブするようにしてよい。
〔磁石不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における磁石不正監視処理(A1313)の詳細について説明する。図76は、磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し、不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち、異常な磁気を検出した状態であるか否かを判定する(A7601)。
遊技制御装置100は、磁石センサがオンである場合(A7601の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を検出した場合には、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新し(A7602)、当該タイマがタイムアップしたか否かを判定する(A7603)。
遊技制御装置100は、磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(A7603の結果が「Y」)、すなわち、異常な磁気を一定期間継続して検出した場合には、磁石不正監視タイマをクリアし(A7604)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(A7605)。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A7606)、磁石不正が発生したことを示す磁石不正発生フラグを磁石不正フラグとして準備する(A7607)。さらに、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A7613)。すなわち、磁気センサスイッチ61が磁石不正監視タイマで設定した一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に、異常が発生していると判定するようにしている。
一方、遊技制御装置100は、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(A7601の結果が「N」)、すなわち、異常な磁気を検出していない場合には、磁石不正監視タイマをクリアする(A7608)。そして、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A7609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A7610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合についても(A7603の結果が「N」)、ステップA7609の処理に移行する。
遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(A7610の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、磁石不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、磁石不正報知タイマの値が0である場合(A7610の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、磁石不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A7611)。
さらに、遊技制御装置100は、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備し(A7612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A7613)。
そして、遊技制御装置100は、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合には(A7613の結果が「Y」)、磁石不正監視処理を終了する。一方、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致しない場合には(A7613の結果が「N」)、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(A7614)、演出コマンド設定処理を実行する(A7615)。その後、磁石不正監視処理を終了する。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(A1314)の詳細について説明する。図77は、盤電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。盤電波不正監視処理では、遊技盤の電波センサ62(盤電波センサ)からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121を経由して第2入力ポート123(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち、異常な電波を検出した状態であるか否かを判定する(A7701)。電波センサがオンである場合(A7701の結果が「Y」)、すなわち、異常な電波を検出した場合には、電波不正報知タイマ初期値(例えば60秒)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(A7702)。
そして、遊技制御装置100は、盤電波不正報知のコマンドを演出コマンドとして準備し(A7703)、盤電波不正が発生したことを示す盤電波不正発生フラグを盤電波不正フラグとして準備する(A7704)。さらに、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A7709)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合とは異なり、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定している。
一方、遊技制御装置100は、電波センサがオンでない場合(A7701の結果が「N」)、すなわち、異常な電波を検出していない場合には、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(A7705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。
そして、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0であるか否かを判定する(A7706)。電波不正報知タイマの値が0でない場合(A7706の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、盤電波不正監視処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、電波不正報知タイマの値が0である場合(A7706の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合には、電波不正報知終了のコマンドを演出コマンドとして準備する(A7707)。さらに、盤電波不正フラグとして盤電波不正解除フラグを準備し(A7708)、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致するか否かを判定する(A7709)。
そして、遊技制御装置100は、準備した盤電波不正フラグが盤電波不正フラグ領域の値と一致する場合には(A7709の結果が「Y」)、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合には(A7709の結果が「N」)、準備した盤電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(A7710)、演出コマンド設定処理を実行する(A7711)。その後、盤電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、タイマ割込み処理における外部情報編集処理(A1315)の詳細について説明する。図78は、外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(A1305)、入賞口スイッチ/状態監視処理(A1308)、磁石不正監視処理(A1313)、盤電波不正監視処理(A1314)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ガラス枠開放エラーが発生中であるか否かを判定する(A7801)。ガラス枠開放エラーが発生中でない場合(A7801の結果が「N」)、本体枠開放エラー(前面枠開放エラー)が発生中であるか否かを判定する(A7802)。本体枠開放エラーが発生中でない場合(A7802の結果が「N」)、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A7803)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(A7804)。
遊技制御装置100は、ガラス枠開放エラーが発生中である場合(A7801の結果が「Y」)、又は、本体枠開放エラーが発生中である場合(A7802の結果が「Y」)、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A7805)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A7806)。
遊技制御装置100は、ステップA7804、A7806の後、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新し(A7807)、セキュリティ信号制御タイマが0であるか否か(タイムアップしたか否か)を判定する(A7808)。セキュリティ信号制御タイマの初期値は、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータが初期化されたときに、所定時間(例えば256msec)が設定される(メイン処理のA1026)。そして、セキュリティ信号制御タイマはRAM初期化時から計時されることになる。
遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0である場合(A7808の結果が「Y」)、枠電波不正が発生中であるか否かを判定する(A7809)。セキュリティ信号制御タイマが0でない場合(A7808の結果が「N」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A7810)、ステップA7811の処理に移行する。即ち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
遊技制御装置100は、枠電波不正が発生中でない場合(A7809の結果が「N」)、スイッチ異常エラーが発生中であるか否かを判定する(A7811)。枠電波不正が発生中である場合(A7809の結果が「Y」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブしてから(A7810)、ステップA7811の処理に移行する。スイッチ異常エラーが発生中である場合(A7811の結果が「Y」)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(A7812)、ステップA7813の処理に移行する。
遊技制御装置100は、スイッチ異常エラーが発生中でない場合(A7811の結果が「N」)、磁石不正が発生中であるか否かを判定する(A7813)。なお、磁石不正フラグ領域に磁石不正発生フラグがセーブされている場合に、磁石不正が発生中であると判定できる。磁石不正が発生中でない場合(A7813の結果が「N」)、さらに、盤電波不正が発生中であるか否かを判定する(A7814)。なお、盤電波不正フラグ領域に盤電波不正発生フラグがセーブされている場合に、盤電波不正が発生中であると判定できる。
遊技制御装置100は、盤電波不正が発生中でない場合(A7814の結果が「N」)、さらに、大入賞口不正が発生中であるか否か判定する(A7815)。なお、大入賞口(上大入賞口又は下大入賞口)に関しての不正入賞発生フラグが不正フラグ領域にセーブされている場合、大入賞口不正が発生中であると判定できる。大入賞口不正が発生中でない場合(A7815の結果が「N」)、さらに、特図2異常変動(特図2変動表示ゲームの異常実行状態)が発生中であるか否かを判定する(A7816)。なお、特図2異常変動発生フラグが特図2異常変動フラグ領域にセーブされている場合、特図2異常変動が発生中であると判定できる。特図2異常変動が発生中でない場合(A7816の結果が「N」)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A7817)。
一方、遊技制御装置100は、磁石不正が発生中である場合(A7813の結果が「Y」)、盤電波不正が発生中である場合(A7814の結果が「Y」)、大入賞口不正が発生中である場合(A7815の結果が「Y」)、又は、特図2異常変動が発生中である場合(A7816の結果が「Y」)、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(A7818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(A7819)。セキュリティ信号のオンデータの設定によって、セキュリティ信号が外部情報として外部装置(ホールコンピュータなど)に出力される。
遊技制御装置100は、ステップA7817、A7819の後、始動口1信号編集処理(A7820)、始動口2信号編集処理(A7821)、メイン賞球信号編集処理(A7822)、図柄確定回数信号編集処理(A7823)を実行し、外部情報編集処理を終了する。始動口1信号編集処理は、始動口1スイッチ36aの入力があった場合の処理であり、始動口2信号編集処理は、始動口2スイッチ37aの入力があった場合の処理である。
〔始動口1信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における始動口1信号編集処理(A7020)の詳細について説明する。図79は、始動口1信号編集処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動口1信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A7901)。なお、始動口1信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、始動口1信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A7902)。
遊技制御装置100は、始動口1信号出力制御タイマの値が0である場合には(A7902の結果が「Y」)、始動口1信号出力回数が0であるか否かを判定する(A7903)。そして、始動口1信号出力回数が0でない場合には(A7903の結果が「N」)、始動口1信号出力回数を−1更新し(A7904)、始動口1信号出力制御タイマ領域に始動口1信号出力制御タイマ初期値をセーブする(A7905)。
始動口1信号出力制御タイマ初期値は、始動口1信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間を加算した時間(例えば、128msec)となっている。
その後、遊技制御装置100は、始動口1信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A7907)、始動口1信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口1信号出力回数が0である場合には(A7903の結果が「Y」)、外部装置用の始動口1信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A7908)、始動口1信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、始動口1信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A7902の結果が「N」)、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A7906)。なお、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中であることとは、始動口1信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A7906の結果が「Y」)、始動口1信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A7907)、始動口1信号編集処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A7906の結果が「N」)、外部装置用の始動口1信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A7908)、始動口1信号編集処理を終了する。
〔始動口2信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における始動口2信号編集処理(A7021)は、始動口1信号編集処理における「始動口1」を「始動口2」に置き換えただけのものであり、詳細な説明と図面を省略する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(A7022)の詳細について説明する。図80は、メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A8001)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8002)。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合には(A8002の結果が「Y」)、さらに、メイン賞球信号出力回数が0であるか否かを判定する(A8003)。
そして、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力回数が0でない場合には(A8003の結果が「N」)、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(A8004)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(A8005)。メイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間を加算した時間(例えば、128msec)となっている。
その後、遊技制御装置100は、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8007)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合には(A8003の結果が「Y」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8008)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A8002の結果が「N」)、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A8006)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
遊技制御装置100は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A8006の結果が「Y」)、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A8007)。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A8006の結果が「N」)、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A8008)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔図柄確定回数信号編集処理〕
次に、外部情報編集処理における図柄確定回数信号編集処理(A7023)の詳細について説明する。図81は、図柄確定回数信号編集処理の手順を示すフローチャートである。図柄確定回数信号編集処理は、変動表示ゲームの停止図柄が確定する際に生成される図柄確定回数信号を外部装置に出力する処理である。
遊技制御装置100は、まず、図柄確定回数信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(A8101)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0であるか否かを判定する(A8102)。
遊技制御装置100は、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0である場合には(A8102の結果が「Y」)、さらに、図柄確定回数信号出力回数が0であるか否かを判定する(A8103)。
そして、遊技制御装置100は、図柄確定回数信号出力回数が0でない場合には(A8103の結果が「N」)、図柄確定回数信号出力回数を−1更新し(A8104)、図柄確定回数信号出力制御タイマに図柄確定回数信号出力制御タイマ初期値をセーブする(A8105)。図柄確定回数信号出力制御タイマ初期値は、図柄確定回数信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、256msec)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、300msec)を加算した時間(例えば、556msec)となっている。
その後、遊技制御装置100は、図柄確定回数信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8107)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。また、図柄確定回数信号出力回数が0である場合には(A8103の結果が「Y」)、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(A8108)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0でない場合には(A8102の結果が「N」)、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるか否かを判定する(A8106)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば300msec)以上であることである。
遊技制御装置100は、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合には(A8106の結果が「Y」)、図柄確定回数信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(A8107)。また、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合には(A8106の結果が「N」)、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(A8108)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
[遊技制御装置の制御の変形例]
以下に、遊技制御装置の制御(処理)の変形例を説明する。下記で説明する以外の構成は、遊技制御装置の前述の制御(処理)と同様である。
以上の制御処理(図53、図54等)おいては、一方の特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)の変動中に、他方の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム又は特図1変動表示ゲーム)が当り結果(大当り又は小当り)になる場合、一方の特図変動表示ゲームがはずれ結果で強制的に変動終了(強制終了)する。しかし、以下の変形例のように、この場合に、この一方の特図変動表示ゲームに関して、タイマによる変動時間の計測を中断してゲーム結果の導出(停止図柄番号に対応する停止図柄の表示)を延期し、他方の特図変動表示ゲームに関する当り動作の終了後(大当り状態又は小当り状態の終了後)に、中断していた一方の特図変動表示ゲームを再開する構成も可能である。
なお、特図変動表示ゲームの中断中でも、表示装置41や特図変動表示部(特図1表示器51又は特図2表示器52)において、特別図柄(識別情報)の変動自体は見かけ上継続する(なお、中断中に、一時的に特別図柄の変動を仮停止する構成も可能である)。変動を見かけ上継続する場合には、別の概念では、一方の特図に関して、他方の特図に関する当り動作の時間(大当り状態又は小当り状態の時間)の分だけ変動時間を延長するとも言える。
〔特図1ゲーム処理(変形例)〕
前述の特図1ゲーム処理(A1310)の変形例について説明する。図82は、変形例に係る特図1ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。図82は、図32にステップS8200の処理を追加したものである。図82のステップA3201からA3220までの処理は図32と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、まず、特図1変動表示ゲームが中断中であることを示す特図1ゲーム中断フラグが設定されているか否かを判定する(S8200)。特図1ゲーム中断フラグが設定されていない場合(S8200の結果が「N」)、ステップA3201からA3220までの処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、特図1ゲーム中断フラグが設定されている場合(S8200の結果が「Y」)、ステップA3201からA3218の処理を行わずに、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A3219)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行し(A3220)、特図1ゲーム処理を終了する。このようにして、特図1変動表示ゲームが中断中である場合には、変動時間を計時する変動時間タイマ(特図1ゲーム処理タイマ)の計時(更新)が停止する。なお、図柄変動制御処理によって、特図1表示器51において、特別図柄の変動自体は見かけ上継続することになる。
〔特図2ゲーム処理(変形例)〕
前述の特図2ゲーム処理(A1311)の変形例について説明する。図83は、変形例に係る特図2ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。図83は、図33にステップS8300の処理を追加したものである。図83のステップA3301からA3323までの処理は図33と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、まず、特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す特図2ゲーム中断フラグが設定されているか否かを判断する(S8300)。特図2ゲーム中断フラグが設定されていない場合(S8300の結果が「N」)、ステップA3301からA3323までの処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、特図2ゲーム中断フラグが設定されている場合(S8300の結果が「Y」)、ステップA3301からA3321の処理を行わずに、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A3322)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行し(A3323)、特図2ゲーム処理を終了する。このようにして、特図2変動表示ゲームが中断中である場合には、変動時間を計時する変動時間タイマ(特図2ゲーム処理タイマ)の計時(更新)が停止する。なお、図柄変動制御処理によって、特図2表示器52において、特別図柄の変動自体は見かけ上継続することになる。
〔特図1変動中処理(変形例)〕
前述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(A3209)の変形例について説明する。図84は、変形例に係る特図1変動中処理の手順を示すフローチャートである。図84は、図53のステップA5311からA5319の処理を削除し、ステップS8411からS8416の処理を追加したものである。図84のステップA5301からA5310とステップA5320からA5325の処理は図53と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(大当り又は小当りの場合)且つ特図2が変動中(特図2変動表示ゲームが実行中)である場合(A5309の結果が「N」且つA5310の結果が「Y」)、ステップS8411からS8416の処理によって、特図2変動表示ゲームを中断させる。当り結果の特図1変動表示ゲームが変動停止するときに、特図2変動表示ゲームは中断する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの結果がはずれでない場合且つ特図2が変動中である場合、特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定する(S8411)。特図2変動表示ゲームの結果がはずれである場合(S8411の結果が「Y」)、特図2ゲーム処理タイマの残り時間が4msec(特図2ゲーム処理タイマ=4msec)であるか否かを判定する(S8412)。即ち、特図2変動表示ゲームの残り変動時間に基づいて、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームと同じタイミング(同一の割込み処理内)で終了する可能性があるか否か判定する。
遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマの残り時間が4msecである場合(S8412の結果が「Y」)、今回の特図1ゲーム処理の直後の特図2ゲーム処理(今回のタイマ割込み処理内で開始する)で特図2ゲーム処理タイマが−1更新(4msecの減少)して0になり、特図2変動表示ゲームがはずれ結果で終了可能である。従って、この場合には、特図2変動表示ゲームを中断させる必要はないため、ステップA5324の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(S8411の結果が「N」)、又は、特図2ゲーム処理タイマの残り時間が4msecでない場合(S8412の結果が「N」)、特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す特図2ゲーム中断フラグを設定する(S8413)。特図2ゲーム中断フラグは、前述のステップS8300の判定に使用される。続いて、飾り特図2変動表示ゲームの中断を指示するための飾り特図2中断コマンドを演出コマンドとして準備し(S8414)、演出コマンド設定処理を実行する(S8415)。飾り特図2中断コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの中断用の演出を設定できる。
次に、遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理タイマを−1更新(4msecの減少)させる(S8416)。これは、特図2ゲーム中断フラグが設定され(S8413)、今回の特図1ゲーム処理の直後の特図2ゲーム処理で特図2ゲーム処理タイマが−1更新(4msecの減少)されないため、ここで、代わりに、特図2ゲーム処理タイマを−1更新(4msecの減少)させておくものである。これによって、中断させた特図2変動表示ゲームを再開する場合に、特図2ゲーム処理タイマが4msecだけ余分に増える事態を防止できる(図105参照)。
遊技制御装置100は、ステップS8416の後、図53と同様に、ステップA5320からA5325の処理を実行する。なお、変形例に係る特図1変動中処理において、図53と異なり、特図2表示中処理移行設定処理2は実行されない。
〔特図2変動中処理(変形例)〕
前述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(A3312)の変形例について説明する。図85は、変形例に係る特図2変動中処理の手順を示すフローチャートである。図85は、図54のステップA5411からA5419の処理を削除し、ステップS8511からS8513の処理を追加したものである。図85のステップA5401からA5410とステップA5420からA5425の処理は図54と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果がはずれでない場合(大当り又は小当りの場合)且つ特図1が変動中(特図1変動表示ゲームが実行中)である場合(A5409の結果が「N」且つA5410の結果が「Y」)、ステップS8511からS8513の処理によって、特図1変動表示ゲームを中断させる。当り結果の特図2変動表示ゲームが変動停止するときに、特図1変動表示ゲームは中断する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの結果がはずれでない場合且つ特図1が変動中である場合、特図1変動表示ゲームが中断中であることを示す特図1ゲーム中断フラグを設定する(S8511)。特図1ゲーム中断フラグは、前述のステップS8200の判定に使用される。続いて、飾り特図1変動表示ゲームの中断を指示するための飾り特図1中断コマンドを演出コマンドとして準備し(S8512)、演出コマンド設定処理を実行する(S8513)。飾り特図1中断コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図1変動表示ゲームの中断用の演出を設定できる。
遊技制御装置100は、ステップS8513の後、図54と同様に、ステップA5420からA5325の処理を実行する。なお、変形例に係る特図2変動中処理において、図54と異なり、特図1表示中処理移行設定処理2は実行されない。
〔特図1大当り終了処理(変形例)〕
前述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(A3214)の変形例について説明する。図86は、変形例に係る特図1大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図86は、図67にステップS8617からS8621の処理を追加したものである。図86のステップA6701からA6716までの処理は図67と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、ステップA6716の後、特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(S8617)。特図2ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図2変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(S8617の結果が「N」)、RWM内において特図2ゲーム中断フラグを設定可能な特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8620)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S8621)、特図1大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中である場合(S8617の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図2再開コマンドを演出コマンドとして準備し(S8618)、演出コマンド設定処理を実行する(S8619)。飾り特図2再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、RWM内において特図2ゲーム中断フラグを設定可能な特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8620)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S8621)、特図1大当り終了処理を終了する。
特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアすることにより、特図2変動表示ゲームの変動時間を計時する変動時間タイマ(特図2ゲーム処理タイマ)の計時(更新)が再開する(S8300の結果が「N」)。即ち、特図2ゲーム中断フラグが未設定の状態となり、中断されていた特図2変動表示ゲームが再開することになる。
なお、ステップS8621の処理は、図67のステップA6717と同様の処理であり、特図2ゲームウェイト時間値は、特図1変動表示ゲームによる大当り状態終了後の特図2変動表示ゲームの変動開始(再開)を、次回のタイマ割込み処理(図12)の時に遅らせるために設定するものであり、割込み周期の2倍の時間である8msecである。これにより、特図1変動表示ゲームによる大当り状態終了後のタイマ割込み処理で、新たな特図1変動表示ゲームの開始と同時に特図2変動表示ゲームを再開できる。特図2ゲームウェイト時間値を設定しないと、特図1変動表示ゲームよりも先に特図2変動表示ゲームが今回のタイマ割込み処理内で開始(再開)することになる。なお、大当り状態終了後に、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームよりも先に開始(再開)しても特に遊技制御に問題が生じない場合には、ステップA8621の処理を省略して、特図2ゲームウェイト時間値を設定しなくてもよい。
また、特図2ゲームウェイト時間値によって、特図2変動表示ゲームの変動開始の判定は、次回のタイマ割込み処理の時になるが、先に飾り特図2再開コマンドを設定送信しておく。これは、演出制御装置300の処理周期が、遊技制御装置100より長いので、1割込み分の時間(4msec)は吸収できるためである。
〔特図2大当り終了処理(変形例)〕
前述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(A3317)の変形例について説明する。図87は、変形例に係る特図2大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図87は、図68にステップS8717からS8720の処理を追加したものである。図87のステップA6801からA6816までの処理は図68と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、ステップA6816の後、特図1変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(S8717)。特図1ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図1変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(S8717の結果が「N」)、RWM内において特図1ゲーム中断フラグを設定可能な特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8720)、特図2大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(S8717の結果が「Y」)、飾り特図1変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図1再開コマンドを演出コマンドとして準備し(S8718)、演出コマンド設定処理を実行する(S8719)。飾り特図1再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図1変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、RWM内において特図2ゲーム中断フラグを設定可能な特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8720)、特図2大当り終了処理を終了する。
特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアすることにより、特図2変動表示ゲームの変動時間を計時する変動時間タイマ(特図2ゲーム処理タイマ)の計時(更新)が再開する(S8300の結果が「N」)。即ち、特図2ゲーム中断フラグが未設定の状態となり、中断されていた特図2変動表示ゲームが再開することになる。
なお、特図2大当り終了処理において、特図2ゲームウェイト時間値は設定されない。特図2ゲームウェイト時間値がなくても、次回のタイマ割込み処理(図12)内で、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが共に開始(再開)できるためである。
〔特図1小当り終了処理(変形例)〕
次に、特図1ゲーム処理における特図1小当り終了処理(A3218)の変形例について説明する。図88は、変形例に係る特図1小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図88は、図72にステップS8810からS8814の処理を追加したものである。図72のステップA7201からA7209までの処理は図72と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A7207の結果が「Y」)、又は、ステップA7209の後、特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(S8810)。特図2ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図2変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(S8810の結果が「N」)、特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8813)、特図2ゲームウェイト時間値(8msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S8814)、特図1小当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中である場合(S8810の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図2再開コマンドを演出コマンドとして準備し(S8811)、演出コマンド設定処理を実行する(S8812)。飾り特図2再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8813)、特図2ゲームウェイト時間値(8msec)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(S8814)、特図1小当り終了処理を終了する。これにより、特図1変動表示ゲームによる小当り状態終了後の次回のタイマ割込み処理で、新たな特図1変動表示ゲームの開始と同時に特図2変動表示ゲームを再開できる。なお、ステップS8814の処理は、図72のステップA7210と同様の処理である。また、特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアすることにより、中断されていた特図2変動表示ゲームが再開することになる。
〔特図2小当り終了処理(変形例)〕
次に、特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(A3321)の変形例について説明する。図89は、変形例に係る特図2小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図89は、図73にステップS8911からS8814の処理を追加したものである。図73のステップA7301からA7210までの処理は図73と同じ内容であるため説明を省略する。
遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A7308の結果が「Y」)、又は、ステップA7310の後、特図1変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(S8911)。特図1ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図1変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(S8911の結果が「N」)、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8914)、特図2小当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中である場合(S8911の結果が「Y」)、飾り特図1再開コマンドを演出コマンドとして準備し(S8912)、演出コマンド設定処理を実行する(S8913)。飾り特図1再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(S8914)、特図2小当り終了処理を終了する。なお、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアすることにより、中断されていた特図1変動表示ゲームが再開できる。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を説明する。なお、説明の都合上、演出制御装置300の制御は、遊技制御装置100の制御の上記の変形例(中断していた特図変動表示ゲームを再開する構成)に対応するものとして説明するが、特図変動表示ゲームを強制終了させる基本構成(変形例でない構成)の場合には、特図変動表示ゲームの中断再開に関する処理を省略してもよい。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図90は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B1001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B1002、B1003)、割込みを許可する(B1004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B1005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B1006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B1007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドッグタイマ)をクリアする(B1008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B1002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B1009)。続いて、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B1011)。そして、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B1011)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B1012)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図91にて後述する。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B1013)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B1014)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B1015)。フレーム切替タイミングでない場合は(B1015の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB1015の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B1015の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B1016)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B1017)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B1018)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の発光制御を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B1019)。可動体制御処理では、例えば、ソレノイドを駆動して役物動作演出を実行する。
そして、演出制御装置300は、前述のB1019の処理を終えると、B1008の処理に戻る。以降、B1008からB1019までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図91を参照して、前述したメイン処理(図90)における受信コマンドチェック処理(B1012)の詳細について説明する。図91は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y])、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、図92にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y])、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図92を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図91)における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図92は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンを指令するコマンドであり、変動コマンド(図50のA5014とA5015)がある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、当り系コマンドは、大当りや小当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、当り図柄コマンド、ラウンドコマンド、小当り開放中コマンドなどである。そして、MODE部が当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンド(図43AのA4316a)と飾り特図2コマンド(図43BのA4316b)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、前述の先読み停止図柄コマンド(図31のA3111)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、前述の先読み変動パターンコマンド(図31のA3115)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図93を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図92)における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図93Aは、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。図93Bは、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧時のコマンドを表すか否かを判定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧時のコマンドを表す場合には(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理を終了する。なお、特図1変動表示ゲーム又は特図1変動表示ゲームが中断中である場合(RWMにバックアップされていた特図ゲーム中断フラグがある場合)には、停電復旧時のコマンドには、特図1変動表示ゲームが中断中であること又は特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す中断中コマンド(中断中指令)が含まれる。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧時のコマンドを表していない場合には(B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1307の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
なお、前述のように本実施形態では飾り特図2保留数コマンドは、遊技制御装置100から送信されないため、ステップB1311、B1312の処理は省略してもよい。しかし、特図2始動記憶が発生しても特図2変動表示ゲームがすぐには開始しない構成とする場合(例えば、小当り中に第2始動入賞口37への入賞を無効にしないなどの場合)には、前述の特図始動口2スイッチ処理(図30)でも、特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)を行って、遊技制御装置100から飾り特図2保留数コマンドを送信するようにしてもよい。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド(A2108)、不正解除コマンド(A2116)、特図2異常変動発生コマンド(A2414)、特図2異常変動解除コマンド(A2418)、状態オフコマンド(A2504)、状態オンコマンド(A2507)がある。そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄停止用のコマンドを表すか否かを判定する(B1319)。なお、図柄停止用のコマンドとしては、飾り特図1停止コマンドと、飾り特図2停止コマンドがある。そして、MODE部が図柄停止用のコマンドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、正常なコマンドであるか否かを判定する(B1320)。正常なコマンドでない場合(B1320の結果が「N」)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、正常なコマンドである場合(B1320の結果が「Y」)、対応する特図(飾り特図1又は飾り特図2)を停止させるための停止設定を行う(B1321)。そして、表示装置41の複数の変動表示領域の全ての特別図柄(識別情報)が停止したなら、遊技状態フラグを通常状態に設定し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。なお、遊技状態フラグは、他には、変動中、大当り中、小当り中などの状態を示すことができるフラグである。
演出制御装置300は、MODE部が図柄停止用のコマンドを表していない場合には(B1319の結果が「N」)、次に、MODE部が変動中断用のコマンドを表すか否かを判定する(B1323)。なお、変動中断用のコマンドは、前述の飾り特図1中断コマンド(図85のS8512)と飾り特図2中断コマンド(図84のS8414)である。そして、MODE部が変動中断用のコマンドを表す場合には(B1323の結果が「Y」)、変動中断設定処理を実行し(B1324)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動中断用のコマンドを表していない場合には(B1323の結果が「N」)、次に、MODE部が変動再開用のコマンドを表すか否かを判定する(B1325)。なお、変動再開用のコマンドは、前述の飾り特図1再開コマンド(図87のS8718)と飾り特図2再開コマンド(図86のS8618)である。そして、MODE部が変動中断用のコマンドを表す場合には(B1325の結果が「Y」)、変動再開設定処理を実行し(B1326)、単発系コマンド処理を終了する。
なお、変動中断用のコマンドを受信していなくても、特図1と特図2のうち一方の飾り特図変動表示ゲームの当り(大当り又は小当り)の演出に関する当り系コマンドを受信したら、他方の飾り特図変動表示ゲームの実行中であるか否かを演出制御装置300が自動的に判断して、変動中断設定処理とその後の変動再開設定処理を行う構成としても良い。
〔変動中断設定処理〕
次に、図94を参照して、前述した単発系コマンド処理(図93)における変動中断設定処理(B1324)の詳細について説明する。図94は、演出制御装置300によって実行される変動中断設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した変動中断用のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1401)。正常なコマンドでない場合(B1401の結果が「N」)、変動中断設定処理を終了する。正常なコマンドである場合(B1401の結果が「Y」)、電源投入時でのコマンドの受信であるか否かを判定する(B1402)。電源投入時でのコマンドの受信である場合(B1402の結果が「Y」)、受信したコマンド(飾り特図1中断コマンド又は飾り特図2中断コマンド)に対応して、飾り特図変動表示ゲームの中断中であることを示す飾り特図(特図1又は特図2)の中断中フラグをセットする(B1403)。
演出制御装置300は、電源投入時でのコマンドの受信でない場合(B1402の結果が「N」)、これから中断しようとする対象の図柄(飾り特図1又は飾り特図2)が変動中であるか否か、即ち、中断対象の図柄の変動表示ゲームの実行中であるか否かを判定する(B1404)。対象の図柄が変動中でない場合(B1404の結果が「N」)、変動中断設定処理を終了する。対象の図柄が変動中である場合(B1404の結果が「Y」)、受信した変動中断用のコマンドが飾り特図1中断コマンドであるか否かを判定する(B1405)。
演出制御装置300は、受信した変動中断用のコマンドが飾り特図1中断コマンドである場合(B1405の結果が「Y」)、飾り特図1の中断用変動表示を設定する(B1406)。例えば、表示装置41の表示画面(表示部)において、飾り特図1の変動表示が中央で大きく表示されていたなら、隅に移動して小さく縮小表示されるような中断用変動表示を設定してよいし、通常よりも透明度の高い状態で表示する中断用変動表示を設定してもよい。続いて、飾り特図1変動表示ゲームの中断中であることを示す飾り特図1の中断中フラグをRAM等に設定する(B1407)。そして、低確率状態であるか否かを判定する(B1408)。
演出制御装置300は、低確率状態である場合(B1408の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する(B1409)。飾り特図2変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(B1409の結果が「N」)、表示装置41等で飾り特図1変動表示ゲームの中断を示唆するため、飾り特図1変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を実行し(B1410)、変動中断設定処理を終了する。
演出制御装置300は、低確率状態でない場合(B1408の結果が「N」)、即ち、高確率状態である場合、飾り特図2変動表示ゲームの演出が表示装置41で優先的に表示されているため、飾り特図1変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を行わず、変動中断設定処理を終了する。また、飾り特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合(B1409の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの大当りの演出を表示装置41で優先的に表示するため、飾り特図1変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を行わず、変動中断設定処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、受信した変動中断用のコマンドが飾り特図1中断コマンドでない場合(B1405の結果が「N」)、即ち、飾り特図2中断コマンドである場合、飾り特図2の中断用変動表示を設定する(B1411)。例えば、表示装置41の表示画面(表示部)において、飾り特図2の変動表示が中央で大きく拡大表示(メイン表示、通常表示)されていたなら、隅に移動して小さく縮小表示されるような中断用変動表示を設定してよいし、通常よりも透明度の高い状態で表示する中断用変動表示を設定してもよい。続いて、飾り特図2変動表示ゲームの中断中であることを示す飾り特図2の中断中フラグをRAM等に設定する(B1412)。そして、低確率状態であるか否かを判定する(B1413)。
演出制御装置300は、低確率状態でない場合(B1413の結果が「N」)、即ち、高確率状態の場合、飾り特図1変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する(B1414)。飾り特図1変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(B1414の結果が「N」)、表示装置41等で飾り特図2変動表示ゲームの中断を示唆するため、飾り特図2変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を実行し(B1415)、変動中断設定処理を終了する。
演出制御装置300は、低確率状態である場合(B1413の結果が「Y」)、飾り特図1変動表示ゲームの演出が表示装置41で優先的に表示されているため、飾り特図2変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を行わず、変動中断設定処理を終了する。また、飾り特図1変動表示ゲームの結果が大当りである場合(B1414の結果が「Y」)、飾り特図1変動表示ゲームの大当りの演出を表示装置41で優先的に表示するため、飾り特図2変動表示ゲームの中断用演出の表示設定を行わず、変動中断設定処理を終了する。
〔変動再開設定処理〕
次に、図95を参照して、前述した単発系コマンド処理(図93)における変動再開設定処理(B1326)の詳細について説明する。図95は、演出制御装置300によって実行される変動再開設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した変動再開用のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1501)。正常なコマンドでない場合(B1501の結果が「N」)、変動再開設定処理を終了する。正常なコマンドである場合(B1501の結果が「Y」)、受信した変動再開用のコマンドが飾り特図1再開コマンドであるか否かを判定する(B1502)。
演出制御装置300は、受信した変動再開用のコマンドが飾り特図1再開コマンドである場合(B1502の結果が「Y」)、飾り特図1の中断中フラグに基づいて、飾り特図1変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(B1503)。飾り特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(B1503の結果が「N」)、変動再開設定処理を終了する。
演出制御装置300は、飾り特図1変動表示ゲームが中断中である場合(B1503の結果が「Y」)、飾り特図1の中断中フラグをクリアする(B1504)。続いて、表示装置41において停電復旧表示(復旧画面)の表示中であるか否かを判定する(B1505)。停電復旧表示は、停電が復旧したことや停電復旧後の処理を行っていることを示唆する表示である。停電復旧表示の表示中である場合(B1505の結果が「Y」)、確率状態に応じた復旧用の飾り特図1の変動再開(復旧用の飾り特図1変動表示ゲームの再開)を設定する(B1506)。停電復旧表示の表示中でない場合(B1505の結果が「N」)、確率状態に応じた飾り特図1変動表示ゲームの再開(復旧用でない)を設定する(B1507)。
一方、演出制御装置300は、受信した変動再開用のコマンドが飾り特図1再開コマンドでない場合(B1502の結果が「N」)、即ち、飾り特図2再開コマンドである場合、飾り特図2の中断中フラグに基づいて、飾り特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(B1508)。飾り特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(B1508の結果が「N」)、変動再開設定処理を終了する。
演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームが中断中である場合(B1508の結果が「Y」)、飾り特図2の中断中フラグをクリアする(B1509)。続いて、表示装置41において停電復旧表示(復旧画面)の表示中であるか否かを判定する(B1510)。停電復旧表示の表示中である場合(B1510の結果が「Y」)、確率状態に応じた復旧用の飾り特図2の変動再開(復旧用の飾り特図2変動表示ゲームの再開)を設定する(B1511)。停電復旧表示の表示中でない場合(B1510の結果が「N」)、確率状態に応じた飾り特図2変動表示ゲームの再開(復旧用でない)を設定する(B1512)。
ステップB1506、B1507、B1511、B1512の処理に関して、飾り特図変動表示ゲームの中断を始めた時と、再開する時では確率状態が変化している可能性がある。そのため、再開時は対象の図柄を優先表示をする確率状態かどうかで図柄の表示態様が異なる。例えば、低確率中に特図1変動表示ゲームが中断すると、表示装置41の隅に特図1の縮小図柄が変動を継続した状態で中断となるが、再開時にも低確率なら、特図1が表示装置41の中央で大きく優先表示された状態で再開する。再開時に高確率/時短状態なら、縮小図柄(縮小表示)のまま再開する。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図96を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図92)における先読み図柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図96は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
なお、前述のように本実施形態において、飾り特図2保留数コマンドは遊技制御装置100から送信されないため、ステップB1603の処理は基本的に実行されない。しかし、特図2始動記憶が発生しても特図2変動表示ゲームがすぐには開始しない構成とする場合(例えば、小当り中に第2始動入賞口37への入賞を無効にしないなどの場合)には、遊技制御装置100から飾り特図2保留数コマンドを送信するようにし、ステップB1603の処理を実行するようにしてもよい。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B1604)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図97を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図92)における先読み変動系コマンド処理(B1215)の詳細について説明する。図97は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンドの受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B1709)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B1710の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B1710の結果が「Y」)、最も新しく生じた最新保留がはずれであるか否かを判定する(B1711)。演出制御装置300は、最新保留が当りの場合(B1711の結果が「N」)、最新保留の特図変動表示ゲームが変動終了するまでの合計時間を算出する(B1712)。合計時間には、停止図柄の表示時間も含める。
次に、演出制御装置300は、最新保留の特図変動表示ゲームの変動終了時に、他方の飾り特図変動表示ゲームを中断させることになるか否かを判定する(B1713)。なお、最新保留が特図1保留であれば、他方の飾り特図変動表示ゲームは飾り特図2変動表示ゲームとなる。ここでは、例えば、算出した合計時間後に、他方の飾り特図変動表示ゲームが実行されていない場合や、他方の飾り特図変動表示ゲームがはずれ変動の場合、他方の飾り特図変動表示ゲームを中断させないと判定する。
演出制御装置300は、他方の飾り特図変動表示ゲームを中断させることになる場合(B1713の結果が「Y」)、中断保留に対する先読み演出の実行予定があるか否か判定する(B1714)。なお、中断保留は、中断される飾り特図変動表示ゲームに対応する保留である。また、実行予定があることには、先読み演出の実行中であることを含む。中断保留に対する先読み演出の実行予定がある場合(B1714の結果が「Y」)、中断保留の先読み演出が保留変化予告であるか否かを判定する(B1715)。
演出制御装置300は、中断保留の先読み演出が保留変化予告でない場合(B1715の結果が「N」)、中断保留の先読み演出に対する演出差し替えが間に合うか否か判定する(B1716)。先読み演出がすでに進行して強制的に終了させるには無理がある場合には、演出差し替えが間に合わないと判定する(差し替えを行わない)。演出差し替えが間に合う場合(B1716の結果が「Y」)、演出を差し替えるよう、変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域にセーブする(B1717)。
演出制御装置300は、最新保留がはずれである場合(B1711の結果が「Y」)、他方の飾り特図変動表示ゲームを中断させることにならない場合(B1713の結果が「N」)、中断保留に対する先読み演出の実行予定がない場合(B1714の結果が「N」)、中断保留の先読み演出は保留変化予告である場合(B1715の結果が「Y」)、演出差し替えが間に合わない場合(B1716の結果が「N」)、演出を差し替えず、直接、ステップB1718の処理に移行する。
次に、演出制御装置300は、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(B1718)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(B1719)。続いて、最新保留の先読み予告演出が発生するか否かを判定する(B1720) 。最新保留の先読み予告演出が発生する場合(B1720の結果が「Y」)、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出であるか否か判定する (B1721)。直ちに開始する演出には、例えば、保留変化予告がある。発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出である場合(B1721の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定する(B1722)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み予告演出が発生しない場合(B1720の結果が「N」)、又は、発生する先読み予告演出が直ちに開始する演出でない場合(B1721の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
なお、前述のように本実施形態において、特図始動口2スイッチ処理では特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)は行われないため、特図2始動記憶(特図2保留)に対して、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)と先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)は遊技制御装置100から送信されない。このため、ステップB1715からB1717の処理は基本的に実行されない。しかし、特図2始動記憶が発生しても特図2変動表示ゲームがすぐには開始しない構成とする場合(例えば、小当り中に第2始動入賞口37への入賞を無効にしないなどの場合)には、特図2始動記憶(特図2保留)に対する先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドを遊技制御装置100から送信するようにし、ステップB1711からB1717の処理を実行するようにしてもよい。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図98を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図92)における図柄系コマンド処理(B1210)の詳細について説明する。図98は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態では、図柄種別は、前述のはずれ図柄、2R確変図柄、4R確変図柄、8R確変図柄、16R確変図柄である。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図99を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図92)における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図99は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに確変図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1904)、変動中の演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1905)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図100を参照して、前述した変動系コマンド処理(図99)における変動演出設定処理(B1905)の詳細について説明する。図100は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B2001の結果が「Y」)、機種コード、特図種別、演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する
続いて、演出制御装置300は、表示装置41において停電復旧表示(復旧画面)の表示中であるか否かを判定する(B2013)。停電復旧表示の表示中でない場合(B2013の結果が「N」)、ステップB2015の処理に移行する。停電復旧表示の表示中である場合(B2013の結果が「Y」)、今回の変動が、メイン表示となっている図柄に関するものであるか否かを判定する(B2014)。なお、今回の変動とは、今回の変動系コマンドにより実行される飾り特図変動表示ゲームである。例えば、飾り特図1の変動表示が表示装置41の中央で大きく拡大表示(通常表示)されている場合に、特図1がメイン表示となっている。
演出制御装置300は、今回の変動がメイン表示となっている図柄に関するものである場合(B2014の結果が「Y」)、変動演出の表示設定を行い(B2015)、予告演出の表示設定を行う(B2016)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い(B2017)、スピーカによる演出態様を定める音声番号、装飾装置の演出動作を定める装飾番号を設定する(B2018)。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B2019)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄)がある場合に、特図種別に対応する第4図柄変動の表示設定を行う(B2020)。なお、第4図柄変動は、表示装置41以外のLEDで表示されるものでもよい。
一方、演出制御装置300は、停電復旧表示の表示中である場合(B2013の結果が「Y」)、且つ、今回の変動がメイン表示となっている図柄に関するものでない場合(B2014の結果が「N」)、即ち、今回の変動が、停電復旧表示中の変動であり、表示装置41の隅で縮小表示された図柄に関するものである場合に、派手な演出を行わないよう変動演出や予告演出等の設定(B2015からB2018の処理)を行わずに、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行う(B2019)。
[演出制御装置の制御の変形例]
以下に、演出制御装置の制御(処理)の変形例を説明する。下記で説明する以外の構成は、演出制御装置の前述の制御(処理)と同様である。
〔変動中断設定処理(変形例)〕
前述の変動中断設定処理(B1324)の変形例について説明する。図101は、変形例に係る変動中断設定処理の手順を示すフローチャートである。図101は、図94からステップB1402、B1403、B1410、B1415の処理を削除して、ステップT2115、T2116、T2117、T2118の処理を追加したものである。図101において、図94と同じ処理には、同じステップ番号(符号)を付けて説明を省略する。
飾り特図1中断コマンドを受信した演出制御装置300は、低確率状態であり(B1408の結果が「Y」)、且つ、飾り特図2変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(B1409の結果が「N」)、飾り特図1変動表示ゲームの変動中演出のフリ−ズ表示設定を行う(T2115)。変動中演出には、前述の変動演出や予告演出がある。フリ−ズには、例えば、ムービー(動画)のフリーズ(停止)がある。ここで、フリーズさせるまでの一連のムービーの表示設定も行ってよい。続いて、表示装置41で表示するフリーズ演出用の重ね合わせ映像(キャラクタ等のムービー表示等)の表示設定を行う(T2116)。
また、飾り特図2中断コマンドを受信した演出制御装置300は、低確率状態でなく(B1413の結果が「N」)、且つ、飾り特図1変動表示ゲームの結果が大当りでない場合(B1414の結果が「N」)、飾り特図2変動表示ゲームの変動中演出のフリ−ズ表示設定を行う(T2117)。変動中演出には、前述の変動演出や予告演出がある。フリ−ズには、例えば、ムービー(動画)のフリーズ(停止)がある。ここで、フリーズさせるまでの一連のムービーの表示設定も行ってよい。続いて、表示装置41で表示するフリーズ演出用の重ね合わせ映像の表示設定を行う(T2118)
以上では、飾り特図中断コマンドを受信してから、フリーズ演出を行うようにしたが、先読み系コマンドに基づいて、飾り特図中断コマンドを受信する前から演出を行い、飾り特図中断コマンド受信と同時にフリーズするような演出をして、興趣を高めてもよい。
〔変動再開設定処理(変形例)〕
前述の変動再開設定処理(B1326)の変形例について説明する。図102は、変形例に係る変動再開設定処理の手順を示すフローチャートである。図102は、図95のステップB1505−B1507、B1510−B1512の処理に代えて、ステップT2210−T2215、T2216−T2221の処理を含めるものである。図102において、図95と同じ処理には、同じステップ番号(符号)を付けて説明を省略する。
演出制御装置300は、ステップB1504の後、確率状態に応じた飾り特図1の変動再開(飾り特図1変動表示ゲームの再開)を設定する(T2210)。続いて、表示装置41において停電復旧表示(復旧画面)の表示中であるか否かを判定する(T2211)。停電復旧表示の表示中である場合(T2211の結果が「Y」)、縮小図柄(縮小表示)での飾り特図1の変動再開(飾り特図1変動表示ゲームの再開)を設定する(T2212)。
飾り特図1再開コマンドを受信した演出制御装置300は、停電復旧表示の表示中でない場合(T2211の結果が「N」)、残りの変動時間は所定時間以上であるか否かを判定する(T2213)。残りの変動時間は所定時間以上である場合(T2213の結果が「Y」)、巻き戻し演出の表示設定と再生速度の設定を行い(T2214)、変動再開設定処理を終了する。なお、巻き戻し演出は、表示装置41において、飾り特図1変動表示ゲームの中断前の演出をもう一度、早い再生速度で行うものである。残りの変動時間は所定時間未満である場合(T2213の結果が「N」)、巻き戻し演出の時間が足りないため電動役物を用いた再開演出の表示と役物駆動の設定を行い(T2215)、変動再開設定処理を終了する。
また、飾り特図2再開コマンド演出制御装置300は、ステップB1509の後、確率状態に応じた飾り特図2の変動再開(飾り特図2変動表示ゲームの再開)を設定する(T2216)。続いて、表示装置41において停電復旧表示(復旧画面)の表示中であるか否かを判定する(T2217)。停電復旧表示の表示中である場合(T2217の結果が「Y」)、縮小図柄(縮小表示)での飾り特図2の変動再開(飾り特図2変動表示ゲームの再開)を設定する(T2218)。
演出制御装置300は、停電復旧表示の表示中でない場合(T2217の結果が「N」)、残りの変動時間は所定時間以上であるか否かを判定する(T2219)。残りの変動時間は所定時間以上である場合(T2219の結果が「Y」)、巻き戻し演出の表示設定と再生速度の設定を行い(T2220)、変動再開設定処理を終了する。なお、巻き戻し演出は、表示装置41において、飾り特図2変動表示ゲームの中断前の演出をもう一度、早い再生速度で行うものである。残りの変動時間は所定時間未満である場合(T2219の結果が「N」)、巻き戻し演出の時間が足りないため電動役物を用いた再開演出の表示と役物駆動の設定を行い(T2221)、変動再開設定処理を終了する。
[第1実施形態の作用効果]
以下、図103から図110のタイムチャートを参照して、本実施形態(変形例を含む)の作用効果を説明する。なお、図103から図110において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、各々、特図1ゲームと特図2ゲームと省略記載されている。
本実施形態において、遊技機10は、始動条件の成立に基づき表示装置で識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)を備え、変動表示ゲームの結果態様が所定結果態様(小当り結果態様と大当り結果態様を含む当り結果態様)となる場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な所定遊技状態(小当り状態、大当り状態)を発生可能である。
第1制御手段としての特図1ゲーム処理は、第1の始動条件の成立(例えば第1始動入賞口36への入賞)に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の実行制御を行う。第2制御手段としての特図2ゲーム処理は、第2の始動条件の成立(例えば第2始動入賞口37への入賞)に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の実行制御を行う。
特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、共に実行中の状態(実行状態)とすることが可能である。そして、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、一方の変動表示ゲームが当り結果態様(所定結果態様)となる場合に、他方の変動表示ゲームを終了させて当該他方の変動表示ゲームをはずれ結果態様としてよい(図53、図54、図56A、図56B)。これにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が、当り結果態様になる不具合を防止できる。なお、仮に特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が当り結果態様で停止すると、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち一方に関する当り動作しか実行できないから不具合が生じる。
図103のタイムチャートのように、一方の変動表示ゲームの変動表示を当り結果態様(図103では小当り結果態様)で停止する処理(図53、図54、図55A、図55B)を実行する際に、他方の変動表示ゲームの変動表示を強制的にはずれ結果態様で終了する処理を実行できる(図53、図54、図56A、図56B)。これにより、可能な限り、他方の変動表示ゲームを続けることができる。また、一方の変動表示ゲームが当り結果態様となる場合に発生する所定遊技状態(小当り状態、大当り状態)が終了するまで、新たな他方の変動表示ゲームを開始させない(図35の特図1普段処理、図36の特図2普段処理)。これにより、さらに、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が、当り結果態様になる不具合を防止できる。
また、図104のタイムチャートのように、一方の変動表示ゲームが当り結果態様(図104では小当り結果態様)となる場合に、他方の変動表示ゲームの実行時間(変動時間)を計時(計測)する特図ゲーム処理タイマ(計時手段)の更新を停止することによって、当該他方の変動表示ゲームを中断してよい(図82、図83、図84、図85の変形例)。一方の変動表示ゲームが当り結果態様となる場合に発生する所定遊技状態が終了すると、特図ゲーム処理タイマ(計時手段)の更新を再開することによって、他方の変動表示ゲームを再開できる(図82、図83、図86から図89の変形例)。図104の斜線部のように、中断後の残りの変動時間(タイマの残り時間)の分だけ、再開後の他方の変動表示ゲームを実行できる。
また、他方の変動表示ゲームを中断しても再開できるため、強制的にはずれ結果態様で停止する場合とは異なり、当該他方の変動表示ゲームが当り結果となる場合に、再開後に当該他方の変動表示ゲームによる所定遊技状態(小当り状態、大当り状態)を発生可能であり、遊技者の利益が損なわれる不具合を防止できる。例えば、大当り結果態様になる他方の変動表示ゲームの実行中に一方の変動表示ゲームが小当り結果態様を導出すると、当該他方の変動表示ゲームを中断させるが、一方の変動表示ゲームによる小当り遊技状態が終了すると、他方の変動表示ゲームを再開して大当り結果態様を導出できる。
さらに、一方の変動表示ゲームの変動表示を当り結果態様で停止する処理を実行する際に、他方の変動表示ゲームの変動表示を中断する処理を実行するため、可能な限り、他方の変動表示ゲームを続けることができる。他方の変動表示ゲームの中断中は、当該他方の変動表示ゲームの識別情報を変動表示させると、見かけ上の変動を継続できるため、遊技者に違和感を与えない。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)の記憶手段(ROM111b)に記憶される遊技制御プログラム(遊技制御用プログラム)は、メイン処理と、当該メイン処理に対するタイマ割込み処理を含む。なお、タイマ割込み処理に代えて、他の割込み処理でも本実施形態を適用可能である。同一のタイマ割込処理において、特図1ゲーム処理(第1制御手段、第1制御処理)は特図2ゲーム処理(第2制御手段、第2制御処理)よりも優先され、特図1ゲーム処理の後に特図2ゲーム処理を実行する。
図105(a)のタイムチャートのように、特図1変動表示ゲームが当り結果態様となって特図2変動表示ゲームを中断させる場合に、特図2ゲーム処理(図83)で特図2ゲーム処理タイマが更新できないため、特図2変動表示ゲームの実行時間を計時する特図2ゲーム処理タイマ(計時手段)を割込み周期の1回分の時間(4msec)だけ更新する(図84のステップA8416)。これにより、変動再開後の特図2変動表示ゲームが割込み周期の1回分の時間だけ余分に実行される不具合を防止できる。図105(b)のタイムチャートのように、このタイマの更新を行わない場合には、更新を行う場合の全体の変動時間(中断前のt1+中断後のt2)に対して、割込み周期の1回分の時間(4msec)だけ全体の変動時間が増えてしまう。一方、特図2変動表示ゲームが当り結果態様となって特図1変動表示ゲームを中断させる場合に、特図1変動表示ゲームの実行時間を計時するタイマを更新する必要はない。
図106(a)のタイムチャートのように、特図2変動表示ゲームが当り結果態様(図106では小当り結果態様)となる場合に発生する所定遊技状態(図106では小当り遊技状態)が終了するときには、特図1変動表示ゲームの再開を遅延タイマ(遅延手段)によって所定時間(ウェイト時間)遅らせることはしない(図87、図89)。一方、図106(b)のタイムチャートのように、特図1変動表示ゲームが当り結果態様となる場合に発生する所定遊技状態が終了するときには、特図2変動表示ゲームの再開を遅延タイマ(遅延手段)によって所定時間(8msecのウェイト時間)遅らせる(図86のS8621、図88のS8814)。遅延タイマの設定によって、特図1変動表示ゲームによる当り状態終了後のタイマ割込み処理で、新たな特図1変動表示ゲームの開始と同時に特図2変動表示ゲームを再開できる。
また、図107(a)のタイムチャートのように、特図2変動表示ゲームの変動表示の状態(停止状態、中断中の見かけ上の変動状態等)によらず、特図2変動表示ゲームの遅延タイマ(8msecのウェイト時間)を設定してよい。これにより、特図1変動表示ゲームが当り結果態様となる場合に発生する所定遊技状態の終了処理(図67、図72、図86、図88の当り終了処理)を行うタイマ割込み処理内では、特図2ゲーム処理による特図2変動表示ゲームを開始できない(図33、図83)。そして、所定遊技状態の終了処理後のタイマ割込み処理内において、第1の始動条件と第2の始動条件が成立していれば、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理によって、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に開始できる。なお、所定遊技状態の終了処理のタイミングで、特図1始動記憶と特図2始動記憶が既にある場合(特図2始動記憶を溜める構成とした場合において)、又は、このタイミングで第1始動入賞口36への入賞と第2始動入賞口37への入賞がある場合、第1の始動条件と第2の始動条件が成立する。
なお、図107(b)のタイムチャートのように、特図2変動表示ゲームが当り結果態様となる場合には、遅延タイマを設定しなくても、所定遊技状態の終了処理後のタイマ割込み処理内において、第1の始動条件と第2の始動条件が成立していれば、特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理によって、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に開始できる。
さらに、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、一方の変動表示ゲームが当り結果態様で停止するときに、他方の変動表示ゲームに対して、当該他方の変動表示ゲームの残り変動時間(特図ゲーム処理タイマの値)に対応した処理を行ってよい(図84のS8412)。この場合に、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が同じタイミングで終了して、同時に当り結果を導出する事態を防止できる。
例えば、他方の変動表示ゲームの残り変動時間に基づいて、他方の変動表示ゲームが、当り結果態様で停止する一方の変動表示ゲームと同じタイミング(同一の割込み処理内)で終了する可能性があるか否か判定する(図84のS8412)。具体的には、特図1変動表示ゲームを当り結果態様で停止させる特図1ゲーム処理の後に実行される特図2ゲーム処理において、特図2変動表示ゲームの残り変動時間が0になり得るか否かを判定する(特図1変動中処理で特図2ゲーム処理タイマが4msecであるか否かを判定する)。
なお、特図1変動表示ゲームが当り結果態様で停止するのと同じタイミング(同一の割込み処理内)で、特図2変動表示ゲームが終了する可能性がある場合において、特図2変動表示ゲームの結果態様が当り結果態様であるなら、特図1ゲーム処理内(図84の特図1変動中処理)で、特図2変動表示ゲームを中断して変動表示の停止を延期する中断処理を行い、特図2変動表示ゲームの結果態様がはずれ結果態様であるなら、特図2ゲーム処理内(特に図85の特図2変動中処理)で、特図2変動表示ゲームをはずれ結果態様で停止する処理を行う。
図108(a)のタイムチャートのように、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が略同時に当り結果を導出する可能性がある状況では、特図2変動表示ゲームを中断して変動表示の停止を延期する中断処理を行うことができる。そして、特図1変動表示ゲームの当り結果の導出が優先され、特図1変動表示ゲームによる当り状態(当り動作)が先に開始する。特図1変動表示ゲームによる当り状態の終了後に、特図2変動表示ゲームの当り結果が導出され(中断中の見かけ上の変動表示が停止し)、特図2変動表示ゲームによる当り状態(当り動作)が開始するので、遊技者に不利益とならない。なお、特図2変動表示ゲームによる当り状態(当り動作)の間、特図1始動記憶(特図1保留)があっても、特図1変動表示ゲームは開始できない(図35のA3501の結果が「N」)。
図108(b)のタイムチャートのように、特図2変動表示ゲームが、当り結果(ここでは小当り)を導出する特図1変動表示ゲームと同じタイミング(同一の割込み処理内)で終了する可能性がある場合において、特図2変動表示ゲームの結果態様がはずれ結果態様であるなら、特図2変動表示ゲームをはずれ結果態様でそのまま停止する処理を行う。このはずれ結果態様はそのまま導出しても不具合は生じない。特図2変動表示ゲームをはずれ結果態様で停止する処理を行う場合に、はずれ結果態様の停止表示時間(停止してからはずれ結果の確定までの時間)を、特図1変動表示ゲームの当り結果態様の停止表示時間(停止してから当り結果の確定(ファンファーレ開始)までの時間)と同じに設定にすると、遊技者に違和感が生じない。
また、図109と図110のタイムチャートのように、遊技制御装置100(遊技制御手段)は、他方の変動表示ゲームの中断中に停電が発生して停電復旧(電源オン)した場合、停電の復旧以降(復旧時又は復旧後)、いずれかの変動表示ゲームの実行制御が開始する前に、他方の変動表示ゲームが中断中であることを示す中断中指令(中断中コマンド)を演出制御装置300(演出制御手段)に送信してよい(図9BのA1022、図93AのB1305)。演出制御装置300は、中断中指令により、他方の変動表示ゲームが中断中で、一方の変動表示ゲームが当り状態(当り動作中)であると把握でき、一方の変動表示ゲームの飾り特図に関して当り図柄を表示装置41に表示する処理(図109と図110の復旧画面表示1参照)など、対応する処理を行える。
演出制御装置300は、停電が復旧した場合に、表示装置41に停電の復旧を示唆する復旧画面(停電復旧表示)を表示してよい。そして、メイン表示(第1表示)にて表示されていた飾り特図変動表示ゲームが中断していた場合、停電の復旧後、当該中断していた飾り特図変動表示ゲームの制御に関連する指令(コマンド)を受信するときに、復旧画面を終了してよい。飾り特図変動表示ゲームの制御に関連する指令としては、例えば、飾り特図変動表示ゲームの開始に関する変動コマンド(図109参照)、飾り特図変動表示ゲームの停止に関する飾り特図停止コマンド(図110参照)などがある。メイン表示とは異なる大きさで表示される側(縮小表示側、第2表示側)の飾り特図変動表示ゲームの制御に関連する指令(コマンド)を受信するときには、復旧画面を終了しない。
飾り特図停止コマンドで、復旧画面の終了後に通常画面に戻る場合には、はずれ停止図柄はデフォルトのばらけ目でよい。当り停止図柄の場合は、当り状態の遊技価値(ラウンド数など)に応じたデフォルトの当り図柄でよい。通常画面の背景は、確率状態等に対応するものでよい。
メイン表示の飾り特図変動表示ゲームの制御に関連するコマンドを受信する前に、メイン表示でない側(縮小表示側)の飾り特図変動表示ゲームの制御に関連するコマンドを受信する可能性があるが、その時に、復旧画面を終了してしまうと不具合が生じる虞がある。例えば、低確率中なのに、縮小表示している飾り特図変動表示ゲームの開始に合わせて、復旧画面を終了して通常画面にしてしまうと、確変状態(時短状態)中であると遊技者に誤認させてしまう虞がある。従って、図109と図110の復旧画面表示2のように、縮小表示している飾り特図変動表示ゲーム(ここでは飾り特図2)の新たな変動開始に関するコマンドを受信しても、単に変動表示を開始するだけで、復旧画面を終了しない。
始動記憶手段(例えば遊技制御装置100)は、第1の始動条件又は第2の始動条件の成立に基づいて特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として記憶することが可能である。始動記憶表示制御手段(例えば、図75のセグメントLED編集処理や図90のメイン処理)は、始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数を、表示装置や表示器の所定の始動記憶表示領域に表示することで遊技者に報知可能である。そして、演出制御装置300は、表示装置41における復旧後の復旧画面中で、始動記憶の数と、中断後に再開した変動表示ゲームの変動表示とを、通常(復旧画面の表示中以外の場合)よりも透明度の高い状態で表示してよい。なお、中断中も、見かけ上の変動表示を継続する場合には、中断中継続される変動表示も透明度の高い状態で表示してよい。また、復旧画面中では、メイン表示で表示される変動表示を揺れ変動としてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態における遊技機10について説明する。以下の説明において、特に断りがない場合には、第1実施形態と共通の実施形態(構成)が適用可能である。
〔遊技盤〕
図111は、第2実施形態における遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。図111に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40aへの流入口40cと、ワープ通路40aを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、第1始動入賞口36及び普通変動入賞装置33の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置33に入賞し易くなっている。また、遊技領域32の右下側には、ランプ表示装置80が設けられている。ランプ表示装置80は、各特図変動表示ゲームの始動記憶数等を表示する。
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図115参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図115参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲームの開始条件を付与する第1始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には普通変動入賞装置33が設けられる。普通変動入賞装置33は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入可能な状態に変換する可動部材33cを備える。可動部材33cが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置33に入賞できないようになっている。
第2実施形態では、従来と異なり、普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)への入賞によって、特図1変動表示ゲームがすぐに実行されるか、特図1始動入賞記憶が記憶される構成としている。よって、普電入賞口(第1始動入賞領域)は、第1始動入賞口36の範疇に含められ、普電入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36a(図115参照)の範疇に含められる。すなわち、普電入賞口と第1始動入賞口36が複数の第1始動入賞領域に相当し、複数の第1始動入賞領域のうち、少なくとも一部の第1始動入賞領域を閉状態と開状態に変換可能な可動部材33cを有する普通変動入賞装置33として構成している。
第2実施形態において、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、普図変動表示ゲームの所定の抽選結果に基づいて普通変動入賞装置33の可動部材33cを開状態と閉状態とに変換する制御を行う普電ソレノイド33b(変換制御手段)に接続する(図115参照)。普通変動入賞装置33の可動部材33cは、普電ソレノイド33bによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで普電入賞口を開放するアタッカ形式の普通電動役物である。なお、普通変動入賞装置33の可動部材33cとして、普電ソレノイド33bによって可動部材33cを前後方向にスライドさせて進退することで、普電入賞口へ遊技球が流入可能な状態となる所謂ベロ型の普通電動役物を設けてもよい。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、可動部材33cを普電ソレノイド33bを介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置33に流入可能な開状態に変化させる。
また、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで時短状態(普電サポート(電サポ)状態)を発生させる。
センターケース40の右下方の遊技領域32には、特図2変動表示ゲームの開始条件を付与する第2始動入賞口(第2始動入賞領域)37が設けられる。また、第2始動入賞口37の左方には、第1特別変動入賞装置(下大入賞口)38が設けられ、第2始動入賞口37の上方には、第2特別変動入賞装置(上大入賞口)39が設けられる。
第2実施形態において、第1特別変動入賞装置(下大入賞口)38は、舌状部材であるスライド式の開閉扉(開閉部材)38cが前後方向に進退することで、大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する(例えば、特開2017−77362参照)。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、大入賞口を閉じた状態から開放状態に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
第2特別変動入賞装置(上大入賞口)39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材39cを備える。可動部材39cが閉状態である場合には遊技球が特別変動入賞装置39に入賞できないようになっている。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態から開放状態に変換し、上大入賞口への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
遊技制御装置(遊技制御手段)100は、変動表示ゲームの結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能である。なお、第2実施形態では、特別遊技状態は、小当り態様(第1特別結果)となった場合に発生可能な小当り(第1の特別遊技状態)と、大当り態様(第2特別結果)となった場合に発生可能な大当り(第2の特別遊技状態)とを含むものとする。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、普電入賞口(第1始動入賞領域)又は第1始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、このような制御を行う第1実行制御手段を含む。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、第2始動入賞口(第2始動入賞領域)37への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、このような制御を行う第2実行制御手段を含む。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、後述するように、大当り(第2の特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率、且つ、普電サポート有り)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、このような制御を行う特定遊技状態発生手段を含む。
一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口37、普通変動入賞装置33、、第1特別変動入賞装置38の大入賞口、及び、第2特別変動入賞装置39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図115参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
第2特別変動入賞装置39の右上には、球誘導部850が設けられている。球誘導部850は、遊技領域32の右側を流下した遊技球を横方向へ転動させて、第2特別変動入賞装置39等へ誘導する部材である。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜59を備える。
〔ランプ表示器〕
図112は、第2実施形態におけるランプ表示装置80の構成を示す図である。ランプ表示装置80は、図柄(第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部1、2(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動記憶数(保留数)報知用のランプ表示部3−6(LED)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300で制御される。
ランプ表示部1、2は、変動表示として所定の点滅周期で点滅する。一括表示装置50の特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器53における変動表示の変動時間が遊技制御装置100で計測されるのに対して、ランプ表示装置80のランプ表示部1、2の変動時間は演出制御装置300で計測される。
ランプ表示部3、4(飾り特図1保留LED1、飾り特図1保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図1保留数(第1始動記憶数)を表示する。同様に、ランプ表示部5、6(飾り特図2保留LED1、飾り特図2保留LED2)は、消灯状態、点灯状態、点滅状態によって、飾り特図2保留数(第2始動記憶数)を表示する。
ランプ表示部1、2(後述の第四特別図柄)の点滅周期と、ランプ表示部3−6(飾り特図保留)の点滅周期は、いずれも同じ200msec(100msecオン、100msecオフ)に設定されるが、飾り特図保留と第四特別図柄を区別し易いように点滅周期を異ならせてもよい。また、ランプ表示部1−6のオン/オフ(表示/非表示)の時間を異ならせてもよい。
図113は、第2実施形態における一括表示装置50の構成を示す図である。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器)(ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器)(ランプD2)と、を有している。また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)や小当りの発生を表示するラウンド表示部53(ランプD3−D7)と、特図1変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部54(特図1保留表示器)(ランプD11−D14)と、を有している。また、一括表示装置50は、普図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の普図記憶表示部55(普図保留表示器)(ランプD15−D16)を有する。
また、一括表示装置50は、当りの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を示す第1遊技状態表示部56(第1遊技状態表示器、確率状態表示部)(ランプD9)と、発射方向(左打ち又は右打ち)の指示を表示する第2遊技状態表示部57(第2遊技状態表示器)(D17)を有する。さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲームの当り状態を表示する第3遊技状態表示部58(第3遊技状態表示器)(ランプD8、D10、D18)を有する。また、一括表示装置50は、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中であることを示す第4遊技状態表示部59(第4遊技状態表示器、中断状態表示部)(ランプD19、D20)を有してよい。
図114は、第2実施形態における一括表示装置50を構成する各種表示部53−58(ランプD3−D20)の点灯態様を示す図である。一括表示装置50は、各種表示部53−57の点灯態様に対応する遊技機の状態を表示する。ラウンド表示部53(ランプD3−D7)は、ラウンド数に応じて点灯し、記憶表示部54(ランプD11−D14)は、特図1変動表示ゲームの保留数(始動記憶数)に応じて点灯する。
普図記憶表示部(D15−D16)55は、普図変動表示ゲームの保留数(始動記憶数)に応じて点灯する。第1遊技状態表示部56(ランプD9、D17)は、高確率状態でランプD9が点灯し、低確率でランプD9が消灯する。第2遊技状態表示部57(ランプD17)は、右打ち時にランプD17が点灯し、左打ち時にランプD17が消灯する。第3遊技状態表示部58(ランプD8、D10、D18)は、普図変動表示ゲームの抽選結果に応じて各ランプが点灯・消灯・点滅の態様となる。なお、図114に示される普図当り1、普図当り2、及び、普図当り3において、それぞれ普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)の開時間や開回数を異ならせることができる。
第4遊技状態表示部59(ランプD19−D20)は、特図1変動表示ゲームの中断中においてD19が点灯し、特図2変動表示ゲームの中断中においてD20が点灯する。このようにした場合、外部情報として中断中信号を出力するようにしてもよい。
〔遊技制御装置〕
図115は、第2実施形態における遊技制御装置100の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。以下、第2実施形態における遊技制御装置100の制御系の構成例を説明するが、特に断りがない場合、構成は第1実施形態のものと共通の構成である。
第2実施形態では、第1実施形態の遊技制御装置100に対し、ゲートスイッチ34aが設けられている。ゲートスイッチ34は、インタフェースチップ(近接I/F)121に接続される。ゲートスイッチ34aは、普図始動ゲート34への入賞を検出する。また、第2実施形態では、第1実施形態の遊技制御装置100に対し、普電ソレノイド33bが設けられている。普電ソレノイド33bは、第1ドライバ138aに接続される。
そして、後述するように、普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合、遊技制御装置100は、普電ソレノイド33bを駆動することにより、可動部材33cを所定時間(例えば0.3秒間)回動させて開き、遊技球が普通変動入賞装置33に流入し易い開状態へと変化させる。
また、第2実施形態では、前述のように、普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)への入賞によって、特図1変動表示ゲームがすぐに実行されるか特図1始動入賞記憶が記憶される構成としている。したがって、普電入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36aの範疇に含めるものとされる。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の上記の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図116は、第2実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。図116は、各遊技状態についてまとめたものであり、それぞれの遊技状態における遊技制御装置100による制御、演出制御装置300による制御、及び、遊技状態における特徴が示されている。第2実施形態において遊技状態は、通常遊技状態、第1の特定遊技状態、第2の特定遊技状態、及び、第3の特定遊技状態が存在する。
まず、各遊技状態について説明する。通常遊技状態において、遊技制御装置100は、当り確率(特図の当り確率)を低確率とし、普電サポート(電サポ)が無しとなるように制御する。また、通常遊技状態において、演出制御装置300は、演出モードを通常モードとする。また、通常遊技状態において、発射方向として左打ちが推奨される。そのため、主始動領域は第1始動入賞口36となることから、主変動特図は特図1変動表示ゲームとなる。
第1の特定遊技状態において、遊技制御装置100は、当り確率(特図の当り確率)を高確率とし、普電サポートが有り(サポート回数は50回)となるように制御する。すなわち、第1の特定遊技状態では、普電ソレノイド(変換制御手段)33bによる変換制御が通常遊技状態よりも多く実行するように制御されるとともに、確率状態が高確率状態に設定されるといえる。
また、第1の特定遊技状態において、演出制御装置300は、演出モードを確変モードとする。また、第1の特定遊技状態において、遊技球の発射方向は右打ちが推奨される。右打ちがされることにより普図始動ゲート34に入賞し易くなるため、主始動領域は普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)となる。第2実施形態では、普電入賞口への入賞により特図1変動表示ゲームが実行されることになることから、主変動特図は特図1変動表示ゲームとなる。
第2の特定遊技状態において、遊技制御装置100は、当り確率(特図の当り確率)を高確率とし、普電サポートが無しとなるように制御する。すなわち、前述の第1の特定遊技状態から第2の特定遊技状態に移行した場合には、普電ソレノイド(変換制御手段)33bによる変換制御が通常遊技状態と同じ制御に戻されるとともに、特図の確率状態が高確率状態(図119)に設定されるといえる。
また、第2の特定遊技状態において、演出制御装置300は、演出モードを小当りRUSHとする。後述するように第2の特定遊技状態において特図2変動表示ゲームの変動時間が短時間に設定されていることから、小当りRUSHは短期間に小当りが連続的に発生し易い状態といえる。このように、第2実施形態では、第2の特定遊技状態が実行される場合に、特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)の結果として、小当り(第1特別結果)を導出可能としている。
また、第2の特定遊技状態において、遊技球の発射方向は右打ちが推奨される。そのため、主始動領域は第2始動入賞口37であり、主変動特図は特図2変動表示ゲームとなる。
第3の特定遊技状態において、遊技制御装置100は、当り確率(特図の当り確率)を低確率とし、普電サポートが有り(サポート回数は50回)となるように制御する。また、第3の特定遊技状態において、演出制御装置300は、演出モードを時短モードとする。また、第3の特定遊技状態において、遊技球の発射方向は右打ちが推奨される。右打ちがされることにより普図始動ゲート34に入賞し易くなるため、主始動領域は普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)となる。第2実施形態では、普電入賞口への入賞により特図1変動表示ゲームが実行されることになることから、主変動特図は特図1変動表示ゲームとなる。
次に、各遊技状態からの遷移(移行)について説明する。通常遊技状態において大当り(第2の特別遊技状態)が発生したとする。大当りが確変大当りであった場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は通常遊技状態から第1の特定遊技状態へと移行する。一方、通常遊技状態において大当りが通常大当りであった場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は通常遊技状態から第3の特定遊技状態へと移行する。
第1の特定遊技状態において通常大当りが発生した場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は第1の特定遊技状態から第3の特定遊技状態へと移行する。また、第1の特定遊技状態において確変大当りが発生した場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は再び第1の特定遊技状態に移行する。一方、第1の特定遊技状態において、大当りが発生せず普電サポートが終了すると、遊技状態は第1の特定遊技状態から第2の特定遊技状態へと移行する(図116における「高サポ規定回数」が終了。なお、「高サポ」とは、当り確率が高確率で且つ電サポ有りの状態を表している)。
すなわち、第1の特定遊技状態では、他の遊技状態への移行条件として、大当り(第2の特別遊技状態)の発生を条件(第1移行条件)とする場合と、所定回数の普電サポート(変動表示ゲームの実行)を条件(第2移行条件)とする場合があることになる。このようにすることにより、例えば、通常遊技状態において大当り(第2の特別遊技状態)の発生後に第1の特定遊技状態が発生可能とされるが、この第1の特定遊技状態において、前述の第2移行条件が成立すると、第2の特定遊技状態が発生可能とされることになる。
第2の特定遊技状態では、大当りが確変大当りであった場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は第2の特定遊技状態から第1の特定遊技状態へと移行する。一方、第2の特定遊技状態において大当りが通常大当りであった場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は第2の特定遊技状態から第3の特定遊技状態へと移行する。すなわち、第2の特定遊技状態では、他の遊技状態への移行条件として、大当り(第2の特別遊技状態)の発生を条件としている。
第3の特定遊技状態において確変大当りが発生した場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は第3の特定遊技状態から第1の特定遊技状態へと移行する。また、第3の特定遊技状態において通常大当りが発生した場合、大当り状態が終了した後、遊技状態は再び第3の特定遊技状態に移行する。一方、第3の特定遊技状態において、大当りが発生せず普電サポートが終了すると、遊技状態は第3の特定遊技状態から通常遊技状態へと移行する(図116における「低サポ規定回数」が終了」。なお、「低サポ」とは、当り確率が低確率で且つ電サポ有りの状態を表している)。
このように遊技状態が移行するので、通常遊技状態で確変大当りが発生した後、遊技状態を通常遊技状態から第1の特定遊技状態へと移行させることができる。第1の特定遊技状態では、普電サポートが実行されるとともに当り確率も高確率に設定されているため、大当りを発生し易くすることができる。そして、遊技の興趣を向上させることができる。
また、仮に、第1の特定遊技状態において大当りが発生しない場合であっても、第2実施形態において、遊技状態は、第1の特定遊技状態から第2の特定遊技状態へと移行する。第2の特定遊技状態では、普電サポートは実行されないものの、第2始動口37に入賞することによって特図2変動表示ゲームを実行させることができる。ここで、特図2変動表示ゲームにおける小当り確率は特図1変動表示ゲームと異なり高確率に設定されている(後述する図119において、小当り確率は極めて高確率に設定される)。そのため、第2の特定遊技状態では、次の大当りが発生するまで、小当り(第1の特別遊技状態)を高頻度で発生させる「小当りRUSH」モードを実行することができる。そして、大当り(第2の特別遊技状態)以外の遊技状態で出玉増加を図ることができるので、斬新な遊技性を有する遊技機10を提供することができる。
また、第1の特定遊技状態においては普電サポートを有りとし、第2の特定遊技状態においては通常遊技状態と同様に普電サポートを無しとするので、小当り(第1の特別遊技状態)が多く割り振られた第2変動表示ゲームをテンポよく実行させることができる。
また、第2の特定遊技状態における大当り確率が高確率状態で特図変動表示ゲームが実行されることで、適度なタイミングで大当り(第2の特別遊技状態)が発生して他の遊技状態への移行条件が成立する。そのため、第2の特定遊技状態が過度に継続することによる極端な出玉増加を防止することができる。
以下、第2実施形態における各処理について説明する。第2実施形態において追加された処理や理解容易のためあらためて説明を行う処理には「A*****」として、符号「A」の後に1万番台の番号が付されている。
〔タイマ割込み処理〕
第2実施形態におけるタイマ割込み処理について説明する。図117は、第2実施形態におけるタイマ割込み処理(割込み処理プログラム)の手順を示すフローチャートである。図117は、図12におけるステップA1311とステップA1312との間に、ステップA11311の処理を追加したものである。そのため、ステップA1301からA1311までの処理、及び、ステップA1312からA1315までの処理は図12と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA11311において、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A11311)。なお、普図ゲーム処理の詳細については、図134にて後述する。
このようにすることで、第2実施形態においては、普図変動表示ゲームを実行することができる。そして、普図変動表示ゲームが当り態様のときには、普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)を開状態にし、普電入賞口に遊技球が入賞することにより特図1変動表示ゲームを開始することができる。
特に、第1の特定遊技状態及び第3の特定遊技状態においては、普電サポートが実行されている(図116参照)。第1の特定遊技状態においては、普電サポート(電サポ)により、特図1変動表示ゲームを頻繁に開始させることができ、かつ、当り確率が高確率であるので、大当りを発生し易くすることができる。また、第3の特定遊技状態においても、普電サポートにより、特図1変動表示ゲームを頻繁に発生し易くすることができる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、第2実施形態の特図1普段処理における特図1変動開始処理(A3510)の詳細について説明する。図118Aは、第2実施形態における特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。図118Aは、図37におけるステップA3717の後にステップA13718の処理を追加したものである。そのため、ステップA3701からA3716までの処理は図37と同じ内容であるので説明を省略する。
第1実施形態における特図1変動開始処理と比較して第2実施形態では、高確率変動回数更新処理(A3717)の内容が一部異なるとともに、新たに時短変動回数更新処理(A13718)が追加されている。
高確率変動回数更新処理(A3717)は、当り確率が高確率状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する処理である。時短変動回数更新処理(A13718)は、時間短縮変動回数を更新したり、普電サポートの終了などをチェックし、必要な情報を設定したりする処理である。なお、第2実施形態における高確率変動回数更新処理(A3717)及び時短変動回数更新処理(A13718)の詳細については、図120及び図121にてそれぞれ後述する。
このように、第2実施形態では、特図1変動開始処理において高確率変動回数更新処理(A3717)を実行するので、高サポ規定回数で第2の特定遊技状態に移行することができる。
また、第2実施形態では、特図1変動開始処理において時短変動回数更新処理(A13718)を実行するので、低サポ規定回数で通常遊技状態に移行することができる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、第2実施形態の特図2普段処理における特図2変動開始処理(A3605)の詳細について説明する。図118Bは、第2実施形態における特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。図118Bは、図38におけるステップA3808の後にステップA13809の処理を追加したものである。そのため、ステップA3801からA3808までの処理は図38と同じ内容であるので説明を省略する。
高確率変動回数更新処理(A3808)は、当り確率が高確率状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理する処理である。時短変動回数更新処理(A13809)は、時間短縮変動回数を更新したり、普電サポートの終了などをチェックし、必要な情報を設定したりする処理である。なお、第2実施形態における高確率変動回数更新処理(A3808)及び時短変動回数更新処理(A13809)の詳細については、図120及び図121にてそれぞれ後述する。
このように、第2実施形態では、特図2変動開始処理において高確率変動回数更新処理(A3808)を実行するので、高サポ規定回数で第2の特定遊技状態に移行することができる。
また、第2実施形態では、特図2変動開始処理において時短変動回数更新処理(A13809)を実行するので、低サポ規定回数で通常遊技状態に移行することができる。
図119は、第2実施形態における大当り確率、小当り確率、はずれ確率、確変確率を例示するテーブルである。これらのテーブルは、前述の大当り判定処理と小当り判定処理による大当り確率(判定結果が大当りになる確率)、小当り確率(判定結果が小当りになる確率)、はずれ確率(判定結果がはずれになる確率)、及び、確変確率(確変突入率)を、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームについて示している。図119(a)は低確率状態における確率を示し、図119(b)は高確率状態における確率を示し、図119(c)は確変突入率を示す。
第2実施形態においても、大当り確率(大当りの発生確率)は、高確率状態において、低確率状態よりも高くなっている。また、小当り確率(小当りの発生確率)は、高確率状態と低確率状態とで同じになっている。なお、小当り確率を高確率状態で高くし、低確率状態で低くする構成も可能である。例えば、低確率状態において特図1変動表示ゲームの小当り確率を「0」に設定してもよい。また、はずれ確率(はずれの発生確率)は、高確率状態において、低確率状態よりも低くなっている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、特図1変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)又は特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)において大当り態様(第2の特別結果)が導出される確率が低確率に設定される低確率状態と、この低確率状態よりも高い確率が設定される高確率状態とに制御可能な確率設定手段を含む。
また、第2実施形態において、大当り確率は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとで共通であるが、小当り確率は、特図2変動表示ゲームにおいて、特図1変動表示ゲームよりも高くなり、はずれ確率は、特図2変動表示ゲームにおいて、特図1変動表示ゲームよりも低くなる(高確率状態において、特図2変動表示ゲームのはずれ確率は0である)。したがって、第2の特定遊技状態において、第2始動入賞口37への入賞により小当りを極めて高い確率で発生させることができる。
また、前述の図45のように、低確率状態では、特図2変動表示ゲームの長時間変動用の後半オフセットデータを設定し(A4507)、特図2変動表示ゲームは長時間変動(長変動)になる。しかし、高確率状態では、特図2変動表示ゲームの長時間変動用の後半オフセットデータを設定しないため、特図2変動表示ゲームは通常の変動時間の変動(長変動に比較して短変動)になる。これにより、高確率状態の第2特定遊技状態では、低確率状態よりも、特図2変動表示ゲームにより小当りが頻繁に発生することになる(小当りRUSH)。
第2実施形態では、大当り状態終了後は、確変状態か通常状態となる。図119(c)に示されるように、16R確変突入率は特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームともに2%であり、4R確変突入率は特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームともに60%である。すなわち、確変突入率は、62%に設定される。そして、大当り終了後は、50回転の時短と普電サポートが実行される。
なお、16R確変突入率として、例えば、特図1変動表示ゲームが2%、特図2変動表示ゲームが40%とし、4R確変突入率として、例えば、特図1変動表示ゲームが60%、特図2変動表示ゲームが22%というように、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの確変状態における大当りのラウンド数の振り分けが異なるように設定してもよい。このように構成すれば、小当りRUSHモードにおいて確変大当りに当選すれば、その大当り遊技中も多数の遊技球を獲得することが可能となるため、小当りRUSH中により多くの小当りを発生させて遊技球を獲得しようとする遊技者の遊技意欲向上に加えて、確変大当り当選に対する期待度も向上させることができる。
また、確変大当りの発生が小当りRUSHモードの終了契機となるため、確変大当りの発生が遊技者の遊技意欲を低下させるおそれがあるが、この確変大当りでも十分な遊技球を獲得することが可能となるため、遊技者の遊技意欲を維持しつつ、再度小当りRUSHに突入させようとする新たな遊技意欲を付与することができるようになる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、第2実施形態における特図1変動開始処理と特図2変動開始処理の高確率変動回数更新処理(A3717(特図1変動開始処理)、A3808(特図2変動開始処理))の詳細について説明する。図120は、第2実施形態における高確率変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。高確率変動回数更新処理では、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの変動回数(ここでは、残りの変動回数としての高確率変動回数)を更新管理する。
遊技制御装置100は、まず、高確率状態であるか否かを判定する(A15101)。高確率状態でない場合(低確率状態の場合)(A15101の結果が「N」)、高確率変動回数更新処理を終了する。
遊技制御装置100は、高確率状態である場合(A15101の結果が「Y」)、高確率状態で開始する特図変動表示ゲームの残りの回数を示す高確率変動回数を−1更新する(1だけ減算する)(A15102)。なお、高確率変動回数の初期値は、大当り終了後に高確率状態が維持される変動回数であり、例えば50回に設定されている(後述の特図1大当り終了処理又は特図2大当り終了処理)。また、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームのいずれが変動開始する場合でも、高確率変動回数を−1更新する。
続いて、遊技制御装置100は、高確率変動回数が0であるか否かを判定する(A15103)。高確率変動回数が0でない場合(A15103の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームの開始時に高確率状態が継続する場合には、遊技制御装置100は、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が0である場合(A15103の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、高確率&時短なしに関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A15104)。
次に、遊技制御装置100は、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブし(A15105)、変動を開始する図柄(特図1又は特図2)に対応する高確率&時短なし最終変動フラグをセットし(A15106)、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率&時短なし最終変動フラグについては後述する。
このように、第2実施形態における高確率変動回数更新処理が実行されることで、第1の特定遊技状態(高確率、電サポ有り)の状態から適切に第2の特定遊技状態(高確率、電サポ無し)の状態へ移行させることができる(特にA15105)。
〔時短変動回数更新処理〕
次に、第2実施形態における時短変動回数更新処理(A13718(特図1変動開始処理))の詳細について説明する。図121は、第2実施形態における時短変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、時短中(低確率&電サポ有りの状態)であるか否かを判定する(A15201)。時短中でない場合(A15201の結果が「N」)、時短変動回数更新処理を終了する。
遊技制御装置100は、時短中(低確率&電サポ有りの状態)である場合(A15201の結果が「Y」)、時短変動回数を−1更新する(1だけ減算する)(A15202)。なお、時短変動回数の初期値は、大当り終了後に時短モードが維持される変動回数であり、例えば50回に設定されている(後述の第2実施形態における特図1大当り終了処理又は特図2大当り終了処理)。また、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームのいずれが変動開始する場合でも、時短変動回数を−1更新する。
続いて、遊技制御装置100は、時短変動回数が0であるか否かを判定する(A15203)。時短変動回数が0でない場合(A15203の結果が「N」)、すなわち、次の特図変動表示ゲームの開始時に時短モードが継続する場合には、遊技制御装置100は、時短変動回数更新処理を終了する。時短変動回数が0である場合(A15203の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、低確率&時短なしに関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(A15204)。
次に、遊技制御装置100は、RWMの特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(A15205)、変動を開始する図柄(特図1又は特図2)に対応する低確率&時短なし最終変動フラグをセットし(A15206)、時短変動回数更新処理を終了する。
このように、第2実施形態における時短変動回数更新処理が実行されることで、第3の特定遊技状態(低確率、電サポ有り)の状態から適切に通常遊技状態(低確率、電サポ無し)の状態へ移行させることができる(特にA15205)。
上記のように、第2実施形態では、第1実施形態における高確率変動回数処理の一部を変更するとともに、時短変動回数更新処理が追加された。そのため、第1実施形態における高確率最終変動フラグに対応するフラグとして、高確率&時短なし最終変動フラグ(A15106)及び低確率&時短なし最終変動フラグ(A15206)が導入された。
このような変更に対応するため、第2実施形態において、第1実施形態におけるステップA2714、A3515、A3608、A5728、A5745、A5828、A5848の「高確率最終変動?」については、「最終変動?」と読み替える。「最終変動」は、低確率且つ時短状態が終了する最終変動であり、低確率&時短なし最終変動フラグが設定された場合に、低確率且つ時短状態の最終変動が終了したと判定される。なお、高確率&時短なし最終変動フラグが設定された場合には、高確率且つ時短状態の最終変動が終了したと判定されるものとする。
また、第2実施形態において、第1実施形態におけるステップA2712、A3514、A3607、A5737、A5837の「高確率中?」については、「高確率又は時短中?」と読み替える。
また、第2実施形態において、第1実施形態におけるステップA5907の「高確率変動回数領域をクリア」については、「高確率変動回数領域及び時短変動回数領域をクリア」と読み替える。また、第2実施形態において、第1実施形態におけるステップA5909の「高確率最終変動フラグ領域をクリア」については、「最終変動フラグ領域をクリア」と読み替える。
なお、「最終変動フラグ領域」は、高確率&時短なし最終変動フラグを記憶する高確率&時短なし最終変動フラグ領域と、低確率&時短なし最終変動フラグを記憶する低確率&時短なし最終変動フラグ領域を含む。
〔特図1大当り終了処理〕
第2実施形態の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(A3214)の詳細について説明する。図122は、第2実施形態における特図1大当り終了処理の手順を示す第1のフローチャートである。また、図123は、第2実施形態における特図1大当り終了処理の手順を示す第2のフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図1普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A16701)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A16702)。続いて、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号(大当り1信号のオフデータ大当り3信号のオフデータ)を外部情報出力データ領域にセーブする(A16703)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得する(A16704)。そして、遊技制御装置100は、確率変動判定データが低確率データであるか否かを判定する(A16705)。ここで、第2実施形態では、確率変動判定データとして、高確率データ(高確率、電サポ有り)、低確率データ(低確率、電サポ有り)がある。確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)でない場合(ステップA16705において「N」)、遊技制御装置100は、高確率&時短ありの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A16706)。一方、確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)である場合(ステップA16705において「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA16720以降の処理を実行する。ステップA16720以降の処理については後述する。
ステップA16706の処理の後、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16707)。続いて、遊技制御装置100は、高確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16708)。その後、遊技制御装置100は、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A16709)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブし(A16710)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A16711)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A16712)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16713)、下大入賞口不正監視機関フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16714)、特図ステータス領域をクリアする(A16715)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に高確率&時短ありフラグをセーブする(A16716)。これにより、第1の特定遊技状態において、当り確率を高確率とするとともに普電サポートを実行することができる。そして、第1の特定遊技状態において、高確率状態で特図1変動表示ゲームを頻繁に実行させることができる。続いて、高確率変動回数を保持するための高確率変動回数領域に高確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブするとともに、時短変動回数を保持するための時短変動回数領域に時短変動回数の初期値(例えば50回)をセーブする(A16717)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(A16718)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A16719)、特図1大当り終了処理を終了する。
前述のステップA16705において、確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)である場合(ステップA16705において「Y」)、遊技制御装置100は、低確率&時短ありの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A16720)。
次に、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16721)。続いて、遊技制御装置100は、低確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16722)。その後、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A16723)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A16724)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A16725)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A16726)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16727)、下大入賞口不正開始期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16728)、特図ステータス領域をクリアする(A16729)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に低確率&時短ありフラグをセーブする(A16730)。これにより、第3の特定遊技状態において、普電サポート及び時短モードを実行することができる。そして、特図1変動表示ゲームを頻繁に発生するようにすることができる。続いて、低確率変動回数を保持するための低確率変動回数領域に低確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブするとともに、時短変動回数を保持するための時短変動回数領域に時短変動回数の初期値(例えば50回)をセーブする(A16731)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報(低確率)をセーブし(A16732)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A16733)、特図1大当り終了処理を終了する。
このようにすることで、特図1大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データではない(高確率データ(高確率、電サポ有り))のときにおいて、当り確率を高確率に設定するとともに普電サポートを有りとして、第1の特定遊技状態に移行することができる。また、特図1大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)のときにおいて、当り確率を低確率に設定するとともに、普電サポートを有りとして、第3の特定遊技状態に移行することができる。
〔特図2大当り終了処理〕
第2実施形態の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(A3317)の詳細について説明する。図124は、第2実施形態における特図2大当り終了処理の手順を示す第1のフローチャートである。また、図125は、第2実施形態における特図2大当り終了処理の手順を示す第2のフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2普段処理に戻るために処理番号として「0」を設定し(A16801)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(A16802)。続いて、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号(大当り1信号のオフデータ大当り3信号のオフデータ)を外部情報出力データ領域にセーブする(A16803)。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得する(A16804)。そして、遊技制御装置100は、確率変動判定データが低確率データであるか否かを判定する(A16805)。ここで、第2実施形態では、確率変動判定データとして、高確率データ(高確率、電サポ有り)、低確率データ(低確率、電サポ有り)がある。確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)でない場合(ステップA16805において「N」)、遊技制御装置100は、高確率&時短ありの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A16806)。一方、確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)である場合(ステップA16805において「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA16820以降の処理を実行する。ステップA16820以降の処理については後述する。
ステップA16806の処理の後、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16807)。続いて、遊技制御装置100は、高確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16808)。その後、遊技制御装置100は、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A16809)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に高確率中の番号をセーブし(A16810)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A16811)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A16812)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16813)、下大入賞口不正監視機関フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16814)、特図ステータス領域をクリアする(A16815)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に高確率&時短ありフラグをセーブする(A16816)。これにより、第1の特定遊技状態において、当り確率を高確率とするとともに普電サポートを実行することができる。そして、第1の特定遊技状態において、高確率状態で特図1変動表示ゲームを頻繁に実行させることができる。続いて、高確率変動回数を保持するための高確率変動回数領域に高確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブするとともに、時短変動回数を保持するための時短変動回数領域に時短変動の初期値(例えば50回)をセーブする(A16817)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(A16818)、特図2大当り終了処理を終了する。
前述のステップA16805において、確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)である場合(ステップA16805において「Y」)、遊技制御装置100は、低確率&時短ありの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(A16820)。
次に、遊技制御装置100は、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16821)。続いて、遊技制御装置100は、低確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(A16822)。その後、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1)を試験信号出力データ領域にセーブする(A16823)。
続いて、遊技制御装置100は、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(A16824)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブし(A16825)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(A16826)。続いて、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16827)、下大入賞口不正開始期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A16828)、特図ステータス領域をクリアする(A16829)。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲームモードフラグ領域に低確率&時短ありフラグをセーブする(A16830)。これにより、第3の特定遊技状態において、普電サポート及び時短モードを実行することができる。そして、特図1変動表示ゲームを頻繁に発生するようにすることができる。続いて、低確率変動回数を保持するための低確率変動回数領域に低確率変動回数の初期値(例えば50回)をセーブするとともに、時短変動回数を保持するための時短変動回数領域に時短変動回数の初期値(例えば50回)をセーブする(A16831)。その後、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報(低確率)をセーブし(A16832)、特図2大当り終了処理を終了する。
このようにすることで、特図2大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データではない(高確率データ(高確率、電サポ有り))のときにおいて、当り確率を高確率に設定するとともに普電サポートを有りとして、第1の特定遊技状態に移行することができる。また、特図2大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)のときにおいて、当り確率を低確率に設定するとともに普電サポートを有りとして、第3の特定遊技状態に移行することができる。
〔特図1小当り終了処理〕
次に、第2実施形態の特図1ゲーム処理における特図1小当り終了処理(A3218)の詳細について説明する。図126は、第2実施形態における特図1小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図126は、図72におけるステップA7207とA7208との間に、ステップA17207の処理を追加したものである。そのため、ステップA7201からA7207までの処理、及び、ステップA7208からA7210までの処理は図72と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA17207において、遊技制御装置100は時短中であるか否かを判定する(A17207)。そして、遊技制御装置100は、時短中でないと判定した場合(A17207の結果が「N」)、ステップA7208以降の処理を実行する。一方、時短中である場合(A17207の結果が「Y」)、ステップA7210以降の処理を実行する。
このようにすることで、当り確率が高確率中でなく、かつ、時短中でない場合には、発射方向が左打ちである通常遊技状態へと移行させることができる。
〔特図2小当り終了処理〕
次に、第2実施形態の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(A3321)の詳細について説明する。図127は、第2実施形態における特図2小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図127は、図73におけるステップA7308とA7309との間に、ステップA17308の処理を追加したものである。そのため、ステップA7301からA7308までの処理、及び、ステップA7309からA7310までの処理は図73と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA17308において、遊技制御装置100は時短中であるか否かを判定する(A17308)。そして、遊技制御装置100は、時短中でないと判定した場合(A17308の結果が「N])、ステップA7309以降の処理を実行する。一方、時短中である場合(A17308の結果が「Y」)、特図2小当り終了処理を終了する。
このようにすることで、当り確率が高確率中でなく、かつ、時短中でない場合には、発射方向が左打ちである通常遊技状態へと移行させることができる。
〔特図1大当り終了処理(第2実施形態における変形例)〕
前述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(A3214)の第2実施形態における変形例について説明する。図128は、第2実施形態における特図1大当り終了処理の変形例を示す第1のフローチャートである。また、図129は、第2実施形態における特図1大当り終了処理の変形例を示す第2のフローチャートである。
図128及び図129は、図122及び図123における処理にステップA19719からA19723の処理、及び、ステップA19733からA19737の処理を追加したものである。そのため、ステップA16701からA16718、及び、ステップA16720からステップA16732の処理は、図122及び図123と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA19719において、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(A19719)。特図2ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図2変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(A19719の結果が「N」)、RWM内において特図2ゲーム中断フラグを設定可能な特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(A19722)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A19723)、特図1大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中である場合(A19719の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図2再開コマンドを演出コマンドとして準備し(A19720)、演出コマンド設定処理を実行する(A19721)。飾り特図2再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、前述のステップA19722、A19723の処理を実行して、特図1大当り終了処理を終了する。
また、ステップA19733において、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(A19733)。特図2ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図2変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(A19703の結果が「N」)、RWM内において特図2ゲーム中断フラグを設定可能な特図2ゲーム中断フラグ領域をクリアし(A19736)、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(A19737)、特図1大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームが中断中である場合(A19733の結果が「Y」)、飾り特図2変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図2再開コマンドを演出コマンドとして準備し(A19734)、演出コマンド設定処理を実行する(A19735)。飾り特図2再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図2変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、前述のステップA19736、A19737の処理を実行して、特図1大当り終了処理を終了する。
図128及び図129は、第1実施形態における特図1大当り終了処理の変形例を第2実施形態に適用可能なように変形したものといえる。よって、第1実施形態における特図1大当り終了処理の変形例の効果に加えて、第2実施形態における次の効果を有することとなる。すなわち、特図1大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データではない(高確率データ(高確率、電サポ有り))のときにおいて、当り確率を高確率に設定するとともに普電サポートを有りとして、第1の特定遊技状態に移行することができる。また、特図1大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データ(低確率、電サポ有り)のときにおいて、当り確率を低確率に設定するとともに普電サポートを有りとして、第3の特定遊技状態に移行することができる。
〔特図2大当り終了処理(第2実施形態における変形例)〕
前述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(A3317)の第2実施形態における変形例について説明する。図130は、第2実施形態における特図2大当り終了処理の変形例を示す第1のフローチャートである。また、図131は、第2実施形態における特図2大当り終了処理の変形例を示す第2のフローチャートである。
図130及び図131は、図124及び図125における処理にステップA19819からA19722の処理、及び、ステップA19833からA19836の処理を追加したものである。そのため、ステップA16801からA16818、及び、ステップA16820からステップA16832の処理は、図124及び図125と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA19819において、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(A19819)。特図1ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図1変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(A19819の結果が「N」)、RWM内において特図1ゲーム中断フラグを設定可能な特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(A19822)、特図2大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(A19819の結果が「Y」)、飾り特図1変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図1再開コマンドを演出コマンドとして準備し(A19820)、演出コマンド設定処理を実行する(A19821)。飾り特図1再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図1変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、前述のステップA19822の処理を実行して、特図2大当り終了処理を終了する。
ステップA19833において、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが中断中であるか否かを判定する(A19833)。特図1ゲーム中断フラグが設定されている場合に、特図1変動表示ゲームが中断中であると判定できる。特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(A19833の結果が「N」)、RWM内において特図1ゲーム中断フラグを設定可能な特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(A19836)、特図2大当り終了処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(A19833の結果が「Y」)、飾り特図1変動表示ゲームの再開を指示するための飾り特図1再開コマンドを演出コマンドとして準備し(A19834)、演出コマンド設定処理を実行する(A19835)。飾り特図1再開コマンドを受信した演出制御装置300は、飾り特図1変動表示ゲームの再開の処理を実行できる。その後、前述のステップA19836の処理を実行して、特図2大当り終了処理を終了する。
図130及び図131は、第1実施形態における特図2大当り終了処理の変形例を第2実施形態に適用可能なように変形したものといえる。よって、第1実施形態における特図2大当り終了処理の変形例の効果に加えて、第2実施形態における次の効果を有することとなる。すなわち、特図2大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データではない(高確率データ(高確率、普電サポート有り))のときにおいて、当り確率を高確率とし普電サポートを有りとして、第1の特定遊技状態に移行することができる。また、特図2大当り終了後、停止図柄番号に対応する確率変動判定データが低確率データ(低確率、普電サポート有り)のときにおいて、当り確率を低確率とし、普電サポートを有りとして、第3の特定遊技状態に移行することができる。
〔特図1小当り終了処理(変形例)〕
次に、第2実施形態の特図1ゲーム処理における特図1小当り終了処理(A3218)の変形例について説明する。図132は、変形例に係る特図1小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図132は、図88におけるステップA7207とステップA7208との間にステップA17207の処理を追加したものである。そのため、ステップA7201からA7207までの処理、及び、ステップA7208からS8814までの処理は図88と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA17207において、遊技制御装置100は、時短中であるか否かを判定する(A17207)。そして、遊技制御装置100は、時短中でないと判定した場合(A17207の結果が「N」)、ステップA7208以降の処理を実行する。一方、時短中である場合(A17207の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップS8810以降の処理を実行する。
図132は、第1実施形態における特図1小当り終了処理の変形例を第2実施形態に適用可能なように変形したものであるといえる。よって、第1実施形態における特図1小当り終了処理の変形例の効果に加えて、次の効果を奏する。すなわち、上記処理により、当り確率が高確率中でなく、且つ、時短中でない場合には、発射方向が左打ちである通常遊技状態へと移行させることができるようになる。
〔特図2小当り終了処理(変形例)〕
次に、第2実施形態の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(A3321)の変形例について説明する。図133は、変形例に係る特図2小当り終了処理の手順を示すフローチャートである。図133は、図89におけるステップA7308とA7309との間にステップA17308の処理を追加したものである。そのため、ステップA7301からA7308までの処理、及び、ステップA7309からS8914までの処理は図89と同じ内容であるので説明を省略する。
ステップA17308において、遊技制御装置100は、時短中であるか否かを判定する(A17308)。そして、遊技制御装置100は、時短中でないと判定した場合(A17308の結果が「N」)、ステップA7309以降の処理を実行する。一方、時短中である場合(A17308の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、ステップA8911以降の処理を実行する。
図133は、第1実施形態における特図2小当り終了処理の変形例を第2実施形態に適用可能なように変形したものであるといえる。よって、第1実施形態における特図2小当り終了処理の変形例の効果に加えて、次の効果を奏する。すなわち、上記処理により、当り確率が高確率中でなく、かつ、時短中でない場合には、発射方向が左打ちである通常遊技状態へと移行させることができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A11310)の詳細について説明する。図134は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A17601)。ゲートスイッチ監視処理の詳細については、後述する。
続いて、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)への入賞(入球)を検出する普電入賞口スイッチからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A17602)。なお、第2実施形態では、従来と異なり、普電入賞口への入賞によって、特図1変動表示ゲームがすぐに実行されるか特図1始動入賞記憶が記憶される構成としている。従って、普電入賞口は、第1始動入賞口36の範疇に含め、普電入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36aの範疇に含めるものとする。普電入賞スイッチ監視処理の詳細については、後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A17603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A17604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A17604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A17605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A17606)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A17607)。
遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A17608)。普図普段処理の詳細については、図137にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A17609)。普図変動中処理の詳細については、図139にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A17610)。普図表示中処理の詳細については、図140にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A17611)。普図当り中処理の詳細については、図141にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A17612)。普図残存球処理の詳細については、図143にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA17607にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A17608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A17613)。普図当り終了処理の詳細については、図144にて後述する。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A17614)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A17615)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A17604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA17614以降の処理を実行する。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
図135は、ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。ゲートスイッチ監視処理は、図134に示した普図ゲーム処理におけるステップA17601にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるか否かを判定する(A17701)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(A17701の結果が「Y」)、右打ちする遊技状態であるか否かを判定する(A17702)。ここで、右打ちする遊技状態は、大当り状態、第1の特定遊技状態、第2の特定遊技状態、第3の特定遊技状態である。右打ちする遊技状態である場合(A17702の結果が「Y」)、ステップA17705の処理に移行する。右打ちする遊技状態でない場合(A17702の結果が「N」)、左打ち指示報知コマンド(左打ち指示コマンド)を演出コマンドとして準備し(A17703)、演出コマンド設定処理を実行する(A17704)。左打ち指示報知コマンドを受信した演出制御装置300は、左打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば4)未満であるか否かを判定する(A17705)。遊技制御装置100は、普図保留数が上限値未満である場合には(A17705の結果が「Y」)、普図保留数を+1更新し(A17706)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(A17707)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(A17708)、当り図柄乱数を抽出し、当り図柄乱数格納領域にセーブし(A17709)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、ゲートスイッチ34aに入力がない場合(A17701の結果が「N」)、又は、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合には(A17705の結果が「N」)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(A17602)の詳細について説明する。図136は、普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。なお、前述のように、普電入賞口スイッチは、始動口1スイッチ36a(図115参照)の範疇に含められている。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中か否か、すなわち、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置33が所定回数の開放動作を実行中であるか否かを判定する(A17801)。そして、普図当り中である場合には(A17801の結果が「Y」)、普電入賞口スイッチに入力があるか否かを判定する(A17802)。普電入賞口スイッチに入力がある場合には(A17802の結果が「Y」)、普電カウンタのカウント数を+1更新する(A17803)。
次に、遊技制御装置100は、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、6)に達したか否かを判定する(A17804)。そして、カウント数が上限値に達した場合には(A17804の結果が「Y」)、RWM内の普図当り終了ポインタ領域から当り終了ポインタ値(例えば、4又は7)をロードし、RWM内の普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A17805)。
最後に、普図ゲーム処理タイマをクリアし(A17806)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合には、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普通変動入賞装置33が閉じられて普図の当り状態が途中で終了するようにする。
一方、遊技制御装置100は、普図当り中でないと判定された場合(A17801の結果が「N」)、普電入賞口スイッチに入力がないと判定された場合(A17802の結果が「N」)、又は、カウント数が上限値に達していないと判定された場合には(A17804の結果が「N」)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A17608)の詳細について説明する。図137は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A17901)。普図保留数が0でない場合には(A17901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードし、ロードした後の普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A17902)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(A17903)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A17903の結果が「N」)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A17904)、普図高確率中である場合(A17903の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A17905)、ステップA17906の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(A17906)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A17906の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、ステップA17908の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(A17906の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(A17907)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A17907の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A17908)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A17909)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A17910)、ステップA17914の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A17907の結果が「N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A17911)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A17912)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A17913)、ステップA17914の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよく、本実施形態では3個(普図当り1、普図当り2、普図当り3)存在する。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A17914)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(A17915)、普図当り乱数格納領域をシフトし(A17916)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A17917)、普図保留数を−1更新する(A17918)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数3を抽出し(A17919)、変動パターン乱数3に対応する変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A17920)。例えば、変動時間は、確率200/256で500msec、確率40/256で1500msec、確率16/256で3000msecに振り分けられる。そして、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A17921)、普図普段処理を終了する。なお、普図変動中処理移行設定処理については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0である場合には(A17901の結果が「Y」)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A17922)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A17923)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A17924)、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図138は、普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普図変動中処理移行設定処理は、図137に示した普図普段処理におけるステップA17921にて実行される。
遊技制御装置100は、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(A18101)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18102)。
その後、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの開始に関する信号(普通図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(A18103)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(A18104)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100msec)を普図点滅制御タイマ領域にセーブし(A18105)、普図変動図柄番号領域に初期値(ここでは0)をセーブする(A18106)。その後、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図変動中処理(A17609)の詳細について説明する。図139は、普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(A18301)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18302)。その後、遊技制御装置100は、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18303)。
さらに、遊技制御装置100は、普図の変動終了に関する信号(普通図柄1変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A18304)。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(A18305)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図表示中処理(A17610)の詳細について説明する。図140は、普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(A18401)、RWMの当りフラグ領域をクリアする(A18402)。そして、ロードされた当りフラグに当り情報が設定されているか否かを判定する(A18403)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されている場合には(A18403の結果が「Y」)、当り中処理設定テーブルを設定し(A18404)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(ここでは普図当り1、2、3の各々に応じた値)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセーブする(A18405)。また、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタ値(ここでは普図当り1、2、3の各々に応じた値)を取得し、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(A18406)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(ここでは普図当り1、2、3の各々に応じた値)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18407)。以上の処理により確変状態中や時短状態中(普電サポート状態中)での普通変動入賞装置33の開放態様が設定され、例えば3回又は2回の開放が可能となる。
続いて、遊技制御装置100は、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(A18408)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18409)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号(普通図柄1当り中信号をオン)と、普電作動開始に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブする(A18410)。さらに、普電ソレノイド33bを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(A18411)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置33への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(A18412)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置33への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(A18413)。最後に、普通変動入賞装置33の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブする(A18414)。
遊技制御装置100は、当りフラグに当り情報が設定されていない場合には(A18403の結果が「N」)、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(A18415)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18416)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(A18417)、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り中処理(A17611)の詳細について説明する。図141は、普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(A18601)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したか否かを判定する(A18602)。
そして、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合には(A18602の結果が「N」)、普図当り中制御ポインタを+1更新する(A18603)。さらに、普電作動移行設定処理を実行し(A18604)、普図当り中処理を終了する。なお、普電作動移行設定処理の詳細については後述する。
また、遊技制御装置100は、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合には(A18602の結果が「Y」)、ステップA18603における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を実行せずに、普電作動移行設定処理を実行し(A18604)、普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、普図当り中処理における普電作動移行設定処理(A18604)の詳細について説明する。図142は、普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置33を開閉するための普電ソレノイド33bの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
遊技制御装置100は、まず、制御ポインタの値に応じて処理を分岐させる(A18701)。なお、ここで、制御ポインタは、ステップA18603で更新する前の値を使用する。制御ポインタの値が0,2,5のいずれかであった場合には、ステップA18702の処理に移行して普通変動入賞装置33の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置33の閉塞後のウェイト時間(例えば、300msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18702)。
さらに、遊技制御装置100は、普電ソレノイド33bをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定し(A18703)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,3のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA18704の処理に移行して普通変動入賞装置33の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置33の開放時間である普電開放時間(例えば、1700msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18704)。さらに、普電ソレノイド33bをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A18705)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が6であった場合には、遊技制御装置100は、ステップA18706の処理に移行して普通変動入賞装置33の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置33の開放時間である普電開放時間(例えば、2600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18706)。さらに、普電ソレノイド33bをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定し(A18707)、普電作動移行設定処理を終了する。
さらに、制御ポインタの値が4,7のいずれかであった場合には、遊技制御装置100は、ステップA18708に移行して普通変動入賞装置33の開放制御を終了して普電残存球処理(A17612)を実行するために、処理番号として「4」を設定し(A18708)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18709)。
続いて、遊技制御装置100は、普電残存球処理時間(例えば600msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18710)。その後、普電ソレノイド33bをオフに設定するために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(A18711)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、普図ゲーム処理における普電残存球処理(A17612)の詳細について説明する。図143は、普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定し(A18901)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A18902)。その後、普図エンディング時間(例えば、100msec)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A18903)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置33の作動終了に関する信号(普通電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A18904)。続いて、普通変動入賞装置33への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(A18905)、さらに、普図当り中制御ポインタ領域をクリアする(A18906)。その後、普図当り終了ポインタ領域をクリアし(A18907)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図当り終了処理(A17613)の詳細について説明する。図144は、普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定し(A19101)、さらに、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(A19102)。その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号(普通図柄1当り中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(A19103)。
さらに、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置33の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブし(A19104)、その後、普図当り終了処理を終了する。
[第2実施形態の作用効果]
以下、図145のタイムチャートを参照して、第2実施形態の作用効果を説明する。図145は、小当りRUSHにおける第1特別変動入賞装置38の動作のタイムチャートである。図145には、第2の特定遊技状態における第1特別変動入賞装置38の動作を説明するべく、特図2変動表示ゲーム(「特図2ゲーム」と記載)の実行状態及び停止状態と、小当り動作の実行状態と、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38の入賞口)の開閉状態と、下大入賞口の開閉扉近傍における遊技球の状態が示されている。
第2実施形態の遊技機10は、小当り(第1の特別遊技状態)を発生させる場合に、第1特別入賞装置38のスライド式の開閉扉(開閉部材)38cを閉状態から開状態に変換する。そして、第1特別入賞装置38は、開閉扉(開閉部材)38cが閉状態のときにおいて開閉扉(開閉部材)38c上に遊技球が滞留する構成を有する。さらに、開閉扉(開閉部材)38cが開状態のときにおいて開閉扉(開閉部材)38c上に滞留した遊技球が入賞可能に構成されている。これにより、開状態が短い小当りでも、開閉扉(開閉部材)38cに滞留していた遊技球が第1特別入賞装置38に入賞することで多くの遊技球を入賞させることができ、第2の特定遊技状態において効率良く出玉を増加させることができる構成となっている。
第2実施形態における遊技機10において、第2の特定遊技状態で前述の小当りRUSHが発生すると、第2始動入賞口37に入賞する毎に変動が開始される。前述の図119に示されるように低確率状態であっても高確率状態であっても特図2の小当り確率は極めて高く設定されており、かつ、第2の特定遊技状態では特図2変動表示ゲームの変動は短変動に設定されている。そのため、小当り動作が次々と発生することになる。
小当りが発生すると、その1回の小当りにつき大入賞口が複数回(例えば8回)開放される。小当り動作中(第1の特別遊技状態)において、第1特別変動入賞装置38の下大入賞口の開状態の時間は閉状態の時間よりも短く設定される。例えば、下大入賞口の閉時間が1.2秒であるのに対して開時間を0.2秒とすることができる。
第1特別変動入賞装置38を構成する特別変動入賞装置ユニットは、開閉扉38c上の遊技球の流下勢が弱められる構成を有する(例えば、特開2017−77362参照)。これにより、遊技球は開閉扉38c上に滞留し易くなっていることになる。
このような構成において、小当りが高頻度で発生する小当りRUSHが発生すると、下大入賞口の閉状態の時間が開状態の時間よりも長く設定されているので、閉状態の時間に多くの遊技球を開閉扉38c上に滞留させることができる。その後、開閉扉38cが開状態とされるので、開閉扉38c上で滞留していた多くの遊技球が下大入賞口に一気に入賞することになる。これにより、小当りRUSHが発生すると、遊技者に対して多くの賞球を与えることができる。
このようにすることで、第2実施形態のように確変ループタイプの遊技機10では、第1の特定遊技状態を抜けた後に第2の特定遊技状態において小当りRUSHを実行することができるので、はまればはまるほど遊技球を獲得できるという新たな遊技性を実現することができる。
なお、図145を参照しながら説明すると、所定の変動表示ゲームで小当りが発生し、この所定の変動表示ゲームの次の変動表示ゲームで小当りが発生する場合に、次の変動表示ゲームにおける識別情報の変動期間によって、遊技球の流下及び滞留状態を確保するための期間を確保することができる。これにより、小当り動作が2ゲーム続く場合に、後のゲームの変動時間を利用して、遊技球を開閉扉38cの上に滞留させることができる。そして、開閉扉38c上に滞留していた多くの遊技球を下大入賞口に一気に入賞させて、遊技者に対して多くの賞球を与えることができる。
また、第2実施形態における遊技機10によれば、大当り(第2の特別遊技状態)の終了後、第1の特定遊技状態において所定回数の変動表示ゲームが実行されると、小当り態様(第1特別結果)を導出可能な第2の特定遊技状態へと移行されるため、従来にない斬新な遊技状態遷移を行うことができる。また、第2実施形態における遊技機10によれば、小当りが多く割り振られた特図2変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)を効率良く変動させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態における遊技機10について説明する。以下の説明において、特に断りがない場合には、第2実施形態と共通の構成が適用可能である。なお、第2実施形態及び第3実施形態において記載されていない構成は、第1実施形態と共通の構成が適用可能である。
第3実施形態は、小当り状態の発生を報知する小当り演出に関する。特に、小当り演出は、小当りの発生を祝福して報知する祝福演出を含む。なお、祝福演出には、小当りの停止図柄の表示(小当りの停止表示)自体を含めない。
なお、特図変動表示ゲームの結果が小当り結果(小当り態様、第1特別結果、第1当り結果)となる場合に、小当り状態(第1の特別遊技状態)が発生する。特図変動表示ゲームの結果が大当り結果(大当り態様、第2特別結果、第2当り結果)となる場合に、小当り状態よりも遊技者に有利な遊技価値(出玉、獲得球数)を付与可能な大当り状態(第2の特別遊技状態)が発生する。
なお、大入賞口の全開放時間は、大当り状態の方が小当り状態よりも長いため、大当り状態(第2の特別遊技状態)では、小当り状態(第1の特別遊技状態)よりも遊技者が獲得可能な遊技価値(出玉、獲得球数)が多く、小当り状態よりも遊技者に有利な遊技価値を付与可能となる。なお、小当り状態と大当り状態では両方とも大入賞口が開放状態となるため、本実施形態において、小当り状態を第1の特別遊技状態と呼び、大当り状態を第2の特別遊技状態と呼ぶ。
また、小当りには、主変動表示ゲームの小当り結果によって小当り状態が発生する正常小当り(通常小当り)と、従変動表示ゲームの小当り結果によって小当り状態が発生するイレギュラー小当りがある。また、大当りには、主変動表示ゲームの大当り結果によって大当り状態が発生する正常大当りと、従変動表示ゲームの大当り結果によって大当り状態が発生するイレギュラー大当りがある。
ここで、主変動表示ゲームは、遊技球の入球することが多い主始動領域(主領域、主始動入賞口)への遊技球の入球に基づいて実行され、従変動表示ゲームは、主始動領域よりも遊技球の入球することが少ない従始動領域(従領域、従始動入賞口)への遊技球の入球に基づいて実行される。第1実施形態と第2実施形態と同様に、主変動表示ゲームと従変動表示ゲームとは、同時に(共に)実行中の状態となることが可能である(同時変動可能)。
図116で説明したように、通常遊技状態(第1遊技状態)において、第1始動入賞口36(第1始動領域)が遊技球の入球することが多い主始動領域となり、第2始動入賞口37(第2始動領域)が当該主始動領域よりも遊技球の入球することが少ない従始動領域となる。そして、主変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームとなり、従変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームとなる。
また、図116で説明したように、小当りRUSH状態(第2の特定遊技状態、第2遊技状態)において、第2始動入賞口37(第2始動領域)が遊技球の入球することが多い主始動領域となり、第1始動入賞口36(第1始動領域)が当該主始動領域よりも遊技球の入球することが少ない従始動領域となる。そして、主変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームとなり、従変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームとなる。小当りRUSH状態(第2の特定遊技状態)は、当り確率が高確率であり、且つ、普電サポートがない状態である。
なお、通常遊技状態において、特図2変動表示ゲームの変動時間が長時間変動(長変動、例えば10分)であり、第1始動入賞口36への遊技球の入球が推奨される。そして、第1始動入賞口36への遊技球の入球を容易にする左打ちが、右打ちよりも遊技者にとって有利となり推奨される。通常遊技状態では、表示装置41において、左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示(第1始動入賞口36への遊技球の入球を推奨する表示)を表示可能となる。なお、遊技領域32の左側(第1遊技領域)に向けて遊技球を発射する左打ちを球発射装置(発射手段)の第1発射態様と呼び、遊技領域32の右側(第2遊技領域)に向けて右打ちを球発射装置の第2発射態様と呼ぶ。
小当りRUSH状態(小当りラッシュ状態)において、第2始動入賞口37への入賞により小当りを極めて高い確率で発生させることができるため、第2始動入賞口37への遊技球の入球が推奨される。そして、第2始動入賞口37への遊技球の入球を容易にする右打ち(第2発射態様)が左打ち(第1発射態様)よりも遊技者にとって有利となり推奨される。小当りRUSH状態では、表示装置41において、右打ちを遊技者に推奨するための右打ち表示(第2始動入賞口37への遊技球の入球を推奨する表示)を表示可能となる。
また、図116で説明したように、第1の特定遊技状態と第3の特定遊技状態において、遊技制御装置100は、普電サポートがあるため、普通変動入賞装置33の入賞口(普電入賞口)が遊技球の入球することが多い主始動領域となり、第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37が当該主始動領域よりも遊技球の入球することが少ない従始動領域となる。また、右打ちが、左打ちよりも遊技者にとって有利となり推奨される。
第1の特定遊技状態と第3の特定遊技状態において、主変動表示ゲームは、普電入賞口(主始動領域)への入球に基づいて実行される特図1変動表示ゲームとなり、従変動表示ゲームは、第1始動入賞口36(従始動領域)への入球に基づいて実行される特図1変動表示ゲーム、或は、第2始動入賞口37(従始動領域)への入球に基づいて実行される特図2変動表示ゲームとなる。なお、遊技制御装置100は、第1始動入賞口36又は普電入賞口のいずれへの入球に基づいて実行される特図1変動表示ゲームであるか判別するための情報(即ち、第1始動入賞口36の始動口1スイッチ又は普電入賞口スイッチのいずれで遊技球を検出したかの情報)を変動コマンド(変動系コマンド)や飾り特図1コマンド(図柄系コマンド)に含めて、演出制御装置300に送信してよい。
まとめると、通常遊技状態(第1遊技状態)において、第1始動入賞口36(第1始動領域)への遊技球の入球が推奨され、第1始動入賞口36が主始動領域となるとともに、第2始動入賞口37(第2始動領域)が従始動領域となる。小当りRUSH状態(第2遊技状態)において、第2始動入賞口37への遊技球の入球が推奨され、第2始動入賞口37が主始動領域となるとともに、第1始動入賞口36が従始動領域となる。また、第1の特定遊技状態と第3の特定遊技状態において、普通変動入賞装置33の普電入賞口への遊技球の入球が推奨され、普電入賞口が主始動領域となるとともに、第1始動入賞口36又は第2始動入賞口37が従始動領域となる。
なお、演出制御装置300は、直近に受信した当り系コマンドの情報、直近に受信した図柄系コマンドの情報(B1801の特図種別、B1802の図柄種別)、高サポ規定回数(例えば50回)、低サポ規定回数(例えば50回)、大当り終了後の特図変動表示ゲームの実行回数、確率情報(B1313)などから、現在の遊技状態が、通常遊技状態、小当りRUSH状態、第1の特定遊技状態、第3の特定遊技状態のいずれであるかを判別できる。なお、図116の通常モード、確変モード、時短モード、小当りRUSHモードなどの演出モード(B1318)などからも、現在の遊技状態が判別できる。
そして、本実施形態において、演出制御装置300は、現在の遊技状態が通常遊技状態である間、左打ち表示656(後述)を継続的に表示装置41に表示し、現在の遊技状態が小当り状態、大当り状態、第1の特定遊技状態、小当りRUSH状態(第2の特定遊技状態)、第3の特定遊技状態である間、右打ち表示658(後述)を継続的に表示装置41に表示する。
〔当り系コマンド処理〕
図146は、第3実施形態に係る当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。演出制御装置300は、受信コマンド解析処理(図92)において、当り系コマンド処理(B1208)を実行する。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表すか否かを判定する(B2101)。当り系コマンドがファンファーレコマンド(A5714、A5814)又は小当りファンファーレコマンド(A5735、A5835)である場合は、MODE部がファンファーレを表すことになる。なお、ファンファーレコマンドには、大当りのラウンド数上限値の情報が含まれている。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表す場合(B2101の結果が「Y」)、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものであるか否か、即ち、当り系コマンドがイレギュラー小当りの発生によって受信した小当りファンファーレコマンドであるか否かを判定する(B2102)。
演出制御装置300は、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものでない場合(B2102の結果が「N」)、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(B2103)。ファンファーレ演出は、小当りファンファーレコマンドを受信した場合には小当りファンファーレ演出となり、又は、ファンファーレコマンドを受信した場合には大当りファンファーレ演出となる。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2104)、当り系コマンド処理を終了する。
なお、前述のように、イレギュラー小当りとは、従始動領域(従領域)への遊技球の入賞(入球)に基づいて開始した特図変動表示ゲームの結果が小当りとなる場合の小当りをいう。また、演出制御装置300は、例えば、現在の遊技状態に対応する主変動表示ゲーム(例えば特図1変動表示ゲーム)と異なる特図種別(例えば特図2)の特図変動表示ゲームが小当りとなった場合に、イレギュラー小当りと判定できる。
一方、演出制御装置300は、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものである場合(B2102の結果が「Y」)、ファンファーレ演出を設定せず、小当りファンファーレ演出は実行されないようにしてステップB2104の処理を実行する。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さない場合には(B2101の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを表すか否かを判定する(B2105)。当り系コマンドがラウンドコマンド(A6102)又は小当り開放中コマンド(A6902、A6909、A6916、A6923)である場合は、MODE部がラウンドを表すことになる。
演出制御装置300は、MODE部がラウンドを表す場合(B2105の結果が「Y」)、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものであるか否か、即ち、当り系コマンドがイレギュラー小当りの発生によって受信した小当り開放中コマンドであるか否かを判定する(B2106)。当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものでない場合(B2106の結果が「N」)、ラウンド演出を設定するラウンド演出設定処理を実行する(B2107)。ラウンド演出は、小当り開放中コマンドを受信した場合には小当りによる大入賞口開放中の小当り中演出となり、又は、ラウンドコマンドを受信した場合には、大当りラウンド中の大当りラウンド演出となる。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(B2108)、当り系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものである場合(B2106の結果が「Y」)、ラウンド演出を設定せず、小当り中演出は実行されないようにしてステップB2108の処理を実行する。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2105の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表すか否かを判定する(B2109)。当り系コマンドがインターバルコマンドである場合は、MODE部がインターバルを表すことになる。なお、本実施形態において、小当りでは、大入賞口が一回だけ開放されるため(図69参照)、即ち、小当りは1ラウンドであるため、インターバルコマンドはない。しかし、小当りでも、大入賞口が複数回開閉される構成では、インターバルコマンドが存在することになる。
演出制御装置300は、MODE部がインターバルを表す場合(B2109の結果が「Y」)、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものであるか否か、即ち、当り系コマンドがイレギュラー小当りの発生によって受信したコマンドであるか否かを判定する(B2110)。当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものでない場合(B2110の結果が「N」)、大当り(又は小当り)のインターバル演出を設定するインターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2111、B2112)、当り系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2109の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がエンディングを表すか否かを判定する(B2113)。当り系コマンドがエンディングコマンド(A6307)又は小当り終了画面コマンド(A7001)である場合は、MODE部がエンディングを表すことになる。
演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディングを表す場合(B2113の結果が「Y」)、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものであるか否か、即ち、当り系コマンドがイレギュラー小当りの発生によって受信した小当り終了画面コマンドであるか否かを判定する(B2114)。当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものでない場合(B2114の結果が「N」)、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行する(B2115)。エンディング演出は、小当り終了画面コマンドを受信した場合には小当り終了時における小当りエンディング演出(小当り終了画面の表示演出)となり、エンディングコマンドを受信した場合には、大当り終了時の大当りエンディング演出(大当り終了画面の表示演出)となる。現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(B2116)、当り系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、当り系コマンドがイレギュラー小当りによるものである場合(B2114の結果が「Y」)、小当りエンディング演出を設定せず、小当り終了画面の表示演出は実行されないようにしてステップB2116の処理を実行する。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2113の結果が「N」)、いずれの処理も実行せずに、当り系コマンド処理を終了する。
なお、上記の小当りファンファーレ演出、小当り中演出、小当りインターバル演出、小当りエンディング演出を、総称して小当り演出という。小当り演出は、小当りに起因して実行される演出である。また、上記の大当りファンファーレ演出、大当りラウンド演出、大当りインターバル演出、大当りエンディング演出を、総称して大当り演出という。
図147Aは、このような当り系コマンド処理による小当り演出と大当り演出の有無を、通常遊技状態(左打ち状態)に対して例示するテーブルである。図147Bは当り系コマンド処理による小当り演出と大当り演出の有無を、小当りRUSH状態(右打ち状態)に対して例示するテーブルである。
なお、通常遊技状態において、特図1変動表示ゲームが主変動表示ゲームとなり、特図2変動表示ゲームが従変動表示ゲームとなる。小当りRUSH状態において、特図2変動表示ゲームが主変動表示ゲームとなり、特図1変動表示ゲームが従変動表示ゲームとなる。
図147Aと図147Bで、停止図柄の表示時間である第1期間において、主変動表示ゲームの結果が小当り結果になる場合には、第1期間後の第2期間において、小当り演出(小当りファンファーレ演出、小当り中演出、小当りエンディング演出など)が実行される。一方、第1期間において、従変動表示ゲームの結果が小当り結果になる場合には、第1期間後の第2期間において、小当り演出は実行されない。なお、ここで、第2期間は、小当り状態の継続期間である。
そして、主変動表示ゲームの結果が小当り結果となる場合(正常小当りの場合)にのみ、小当り演出の一環として、小当り状態の発生を祝福して報知する祝福演出が実行される。一方、従変動表示ゲームの結果が小当り結果となる場合(イレギュラー小当りの場合)に小当り演出を実行しないため祝福演出も実行されない。このため、遊技者は、主始動領域を狙って遊技球を打ち出すような本来の楽しみ方(打ち方、発射態様)で遊技を楽しむことができるようになり、遊技の興趣の低下を防止できる。
なお、イレギュラー小当りの場合に祝福演出を実行すると、遊技者が、従変動表示ゲームを数多く発生させようとして、遊技球の入球が推奨されない従始動領域を狙って遊技球を打ち出すため、推奨される本来の楽しみ方(打ち方、発射態様)で遊技を楽しむことができなくなるとともに、打ち方のエラー報知(「左打ちしてください」など)が多く発生する。従って、イレギュラー小当りの場合に祝福演出を実行すると、遊技の興趣が低下する可能性がある。
また、図147Aと図147Bで、停止図柄の表示時間である第1期間において、主変動表示ゲーム及び従変動表示ゲームのいずれかの結果が大当り結果になる場合には、第1期間後の第2期間において、大当り演出(大当りファンファーレ演出、大当りラウンド演出、インターバル演出、大当りエンディング演出など)が実行される。なお、ここで、第2期間は、大当り状態の継続期間である。なお、大当りの種類として、大当り終了後の確率状態やラウンド数などに応じた大当り1と大当り2がある。例えば、大当り1と大当り2は、各々、通常大当りと確変大当りであってよいし、4R大当りと16R大当りであってよい(図119参照)。そして、大当りの種類ごとに異なる大当り演出(大当り1演出、大当り2演出)が実行されてよい。
また、図147Aと図147Bで、停止図柄の表示時間である第1期間において、主変動表示ゲーム及び従変動表示ゲームのいずれか一方又は両方の結果がはずれ結果になる場合には、第1期間後の第2期間において、はずれ結果に対応する演出は実行されない。なお、この場合に、同時に(共に)実行中の状態となることが可能な主変動表示ゲームと従変動表示ゲームのうち、一方の小当り結果によって、他方が強制的に停止する場合には、第2期間は、少なくとも小当り状態の継続期間となる。また、主変動表示ゲームと従変動表示ゲームのうち、一方の大当り結果によって、他方が強制的に停止する場合には、第2期間は、少なくとも大当り状態の継続期間となる。主変動表示ゲームと従変動表示ゲームの両方の結果がはずれ結果の場合には、第2期間は、少なくとも第1期間後からいずれかの変動表示ゲームが開始されるまでの期間である。
なお、以上の図146及び図147の例では、従変動表示ゲームが小当りとなるイレギュラー小当りでは、小当りファンファーレ演出、小当り中演出、インターバル演出(複数回大入賞口が開閉される場合のみ)、小当りエンディング演出の全ての小当り演出が実行されない。しかし、イレギュラー小当りの際に、小当りファンファーレ演出、小当り中演出、インターバル演出、小当りエンディング演出のうち祝福演出を含まないもの(複数可)を、小当り状態の継続期間中(第2期間中)に実行するような構成も可能である。例えば、小当りエンディング演出が祝福演出を含まない場合には、イレギュラー小当りでも、比較的短い時間の小当りエンディング演出だけを実行して小当りを報知して、遊技の興趣を高めることもできる。
図146及び図147の例では、従変動表示ゲームが大当りとなるイレギュラー大当りでも大当り演出が実行される。しかし、イレギュラー大当りでは、大当り演出のうち、大当りの発生を祝福して報知する祝福演出だけを実行しない構成も可能である(祝福演出以外の大当り演出は実行する)。
ところで、第3実施形態では、第1実施形態と第2実施形態と異なり、特図2始動入賞記憶(特図2始動記憶)が1以上の所定数(例えば4)まで溜まる構成とし、特図2変動表示ゲーム実行中や大当り中等における特図2始動入賞は無効化されないこととする。このため、以下のように特図始動口2スイッチ処理、特図2普段処理、変動開始情報設定処理が、第1実施形態及び第2実施形態から変更されている。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
図148は、第3実施形態に係る特図始動口2スイッチ処理の手順を示すフローチャートである。遊技制御装置100は、始動口スイッチ監視処理において、特図始動口2スイッチ処理(A2718)を実行する。
遊技制御装置100は、まず、始動口2スイッチ37aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口2信号出力回数をロードする(A3001)。さらに、ロードした始動口2信号出力回数の値を+1更新し(A3002)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A3003)。
遊技制御装置100は、出力回数がオーバーフローしない場合には(A3003の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口2信号出力回数領域にセーブする(A3004)。一方、出力回数がオーバーフローする場合には(A3003の結果が「Y」)、ステップA3004の処理を実行せずにステップA3005の処理を実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値(例えば4)未満か否かを判定する(A3005)。特図保留数が上限値未満でない場合には(A3005の結果が「N」)、特図始動口2スイッチ処理を終了する。
遊技制御装置100は、特図保留数が上限値未満である場合には(A3005の結果が「Y」)、特図2情報設定フラグをセットし(A3006)、特図2保留数を+1更新する(A3007)。なお、特図2情報設定フラグは、変動情報の設定用(先読み変動パターンの振り分けを含む)などに使用される。
次に、遊技制御装置100は、特図2保留数に対応する特図2用の乱数格納領域のアドレスを算出し(A3008)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A3009)。続いて、大当り図柄乱数を抽出して準備し(A3010)、大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A3011)。さらに、小当り図柄乱数を抽出し、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(A3012)。次に、変動パターン乱数(変動パターン乱数1〜3)をRWMの対応する変動パターン乱数格納領域(変動パターン乱数1格納領域、変動パターン乱数2格納領域、変動パターン乱数3格納領域)にセーブする(A3013)。
次に、遊技制御装置100は、特図保留情報を判定する特図保留情報判定処理(先読み処理、事前判定処理)を実行し(A3014)、特図2保留数を示す飾り特図2保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備し(A3015)、演出コマンド設定処理を実行し(A3016)、特図始動口2スイッチ処理を終了する。このように、第2始動記憶(特図2始動記憶)の発生時に、飾り特図2保留数コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
第3実施形態において、特図保留情報判定処理は、第2始動入賞口37への遊技球の入賞に基づき発生した第2始動記憶(特図2始動記憶)に対しても実行されることになる。従って、特図2始動記憶(特図2保留)に対する先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)と先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)が、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔特図2普段処理〕
図149は、第3実施形態に係る特図2普段処理の手順を示すフローチャートである。遊技制御装置100は、特図2ゲーム処理において、特図2普段処理(A3311)を実行する。なお、ステップA3605aとA3605b以外の処理は、第1実施形態の特図2普段処理(図36)と同じであり、説明を省略する。
遊技制御装置100は、特図2変動開始処理(A3605)の後、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備し(A3605a)、演出コマンド設定処理を実行する(A3605b)。
従って、第3実施形態において、特図2変動表示ゲームの開始時に、飾り特図2保留数コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動開始情報設定処理〕
図150は、第3実施形態に係る変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。遊技制御装置100は、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理において、変動開始情報設定処理(A3707、A3807)を実行する。なお、ステップA5021、A5022、A5023以外の処理は、第1実施形態の変動開始情報設定処理(図50)と同じであり、説明を省略する。
特図1変動表示ゲームに関して情報設定中でない場合(A5017の結果が「N」)、即ち、特図2変動表示ゲームに関して情報設定中である場合に、特図2保留数を−1更新し(A5021)、特図2変動表示ゲームに係る乱数格納領域の内容をシフトし(A5022)、シフト後の空き領域をクリアし(A5023)、変動開始情報設定処理を終了する。
〔画面遷移1〕
図151Aと図151Bは、第3実施形態に関して、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例であり、通常遊技状態において正常小当りとイレギュラー小当りが発生する場合を示す。
図151Aの(ア)は、通常遊技状態で主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム)を開始する直前の表示画面である。表示画面の中央部の変動表示領域610には、前回の特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄「3,4,6」が大きく表示されている。また、表示画面の左端部の変動表示領域613にも、前回の特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄「3,4,6」が小さく表示されている。表示画面の右端部の変動表示領域615において、通常遊技状態で従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲーム(飾り特図2変動表示ゲーム)が変動表示されている。
また、(ア)では、特図1変動表示ゲームの実行状態を示す第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが停止中であることを示す記号「×」となっており、特図2変動表示ゲームの実行状態を示す第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームが実行中(変動中)であることを示す記号「○」になっている。第2所定画像676「○」は、第四特別図柄(第4図柄)として点滅してよい。表示画面の第1表示部620において、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)の実行権利となる特図1保留(特図1始動記憶)に対応する特図1保留表示620a(特図1始動記憶表示)が4つ表示されている。保留消化領域640では何も表示されていない。また、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「4」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「4」を表示する。また、通常遊技状態であるため、左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示656が表示画面の右下の隅に表示される。
続いて、(イ)では、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームと従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームが、共に実行中の状態となる。また、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが実行中であることを示す記号「○」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは実行中であることを示す記号「○」になっている。第1所定画像675「○」と第2所定画像676「○」は、第四特別図柄(第4図柄)として点滅してよい。
また、(イ)では、第1表示部620において、各特図1保留表示620aは、左隣の特図1保留表示620aの表示位置に移動している(保留シフト)。さらに、第1表示部620の左端に位置する特図1保留表示620aを第1表示部620から保留消化領域640に移動する(保留シフト)。第1表示部620の特図1保留表示620aは、実行前の変動表示ゲームに係る始動記憶に対応する始動記憶表示(変動前保留表示)であるのに対して、保留消化領域640の特図1保留表示620aは、実行中の変動表示ゲームに係る始動記憶に対応する始動記憶表示(変動中保留表示)である。また、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「3」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「4」を表示する。
主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームは、第1表示態様と第2表示態様との複数態様(二態様)で表示される。ここでは、第1表示態様は、第2表示態様よりも大きな表示態様で、メイン表示として表示画面の中央部で大きく表示される態様であり、第2表示態様は、サブ表示として表示画面の端部(ここでは左端部)で小さく表示される表示態様である。即ち、変動する飾り図柄は、第1表示態様では大図柄であり、第2表示態様では小図柄である。なお、第1表示態様を、飾り図柄がキャラクタと数字と枠によって形成されて変動表示される態様とし、第2表示態様を、飾り図柄が数字のみによって形成されて変動表示される態様としてもよい。
従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームは、表示画面の右端部において、メイン表示としての第1表示態様の特図1変動表示ゲームよりも小さなサブ表示として表示される。即ち、変動する飾り図柄は、第1表示態様の特図1変動表示ゲームでは大図柄であり、特図2変動表示ゲームでは小図柄である。特図2変動表示ゲームの表示態様(小図柄の態様)では、第2表示態様(サブ表示)の特図1変動表示ゲームと同じ種類の形態(例えば数字のみ)の飾り図柄(色や大きさは異なってもよい)であるか、第2表示態様の特図1変動表示ゲームと同じ大きさの飾り図柄(色や形状は異なってもよい)であるか、又は、第2表示態様の特図1変動表示ゲームと色が異なるが同じ形状の飾り図柄(大きさは異なってもよい)でよい。ここで、同じ大きさとは、縦幅と横幅が同一であるか、飾り図柄の文字(数字)のポイント(pt)が同一であることをいう。
その後、(ウ)では、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームの結果が小当り結果となり、小当り図柄(小当り停止図柄)「7,6,7」が導出され、表示画面の上部で大図柄として大きく表示される。ここでの小当りは正常小当りである。なお、小当り図柄「7,6,7」は、最初、特図1変動表示ゲームの第1表示態様(メイン表示)に対応して表示画面の中央部で大きく表示された後に、小当りファンファーレ演出の邪魔にならないように表示画面の上部に移動され小さく表示されてもよい。また、特図1変動表示ゲームの第2表示態様(サブ表示)に対応して、小当り図柄「7,6,7」が表示画面の左端部の変動表示領域613で小さく表示される。
なお、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの結果が小当り結果となることによって、表示画面の右端部の変動表示領域615において、従変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームがはずれ結果、即ち、はずれ図柄「1,6,7」で強制的に停止される(強制停止)。
また、(ウ)では、正常小当りのため、小当り演出として小当りファンファーレ演出が表示画面の中央部で実行される。小当りファンファーレ演出の一部として、文字表示で「小当りおめでとう」と、小当りの発生を祝福して報知する祝福演出が実行される。なお、祝福演出として、キャラクタが登場して祝福するような演出が実行されてもよい。また、小当りファンファーレ演出として、小当り状態に対応する演出モードとして「虎モード」に突入することが「虎モード突入」と報知される。
そして、小当り状態であるため、右打ちを遊技者に推奨するために、右打ち表示657が表示画面の右上で大きな態様(第1の態様、最大の態様)で表示されるとともに、右打ち表示658が表示画面の右下の隅に、右打ち表示657と異なる小さな態様(第2の態様、最小の態様)で表示される。なお、後述のように、右打ち表示657と右打ち表示658は、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームの結果が大当り結果となる場合にも、同じ態様で表示画面に表示されるものであるが、異なる態様で表示されてもよい。
なお、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが停止中であることを示す記号「×」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは停止中であることを示す記号「×」になっている。保留消化領域640では何も表示されていない。
続いて、(エ)では、小当り演出として小当り中演出が表示画面の中央部で実行される。小当り中演出は、演出モード「虎モード」に対応する演出となる。なお、「虎モード」というモードは、小当り終了後の通常遊技状態の一モードとして設定されてもよく、そのモードが継続するため、モード名「虎モード」が表示画面の端や隅に表示されてもよい。また、図示されていないが、小当り状態の最後に小当りエンディング演出が実行される。
その後、(オ)では、小当り状態が終了して通常遊技状態が開始する。表示画面の上部で表示されていた小当り図柄「7,6,7」が、表示画面の中央部に戻って拡大されて大きく表示された後に変動を開始する。そして、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームが、メイン表示とサブ表示によって、変動表示領域610と変動表示領域613で開始する。また、同時に、従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームが、表示画面の右端部の変動表示領域615で開始する。
第1表示部620において、各特図1保留表示620aは、左隣の特図1保留表示620aの表示位置に移動している(保留シフト)。さらに、第1表示部620の左端に位置する特図1保留表示620aを第1表示部620から保留消化領域640に移動して、変動中保留表示として表示する(保留シフト)。また、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「2」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「3」を表示する。
また、(オ)では、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが実行中(変動中)であることを示す記号「○」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは実行中(変動中)であることを示す記号「○」になっている。第1所定画像675「○」と第2所定画像676「○」は、第四特別図柄(第4図柄)として点滅してよい。また、小当り状態が終了して通常遊技状態であるため、左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示656が表示画面の右下の隅に表示される。
続く、(カ)は、保留数が異なるだけで、(イ)と同じ状態である。
その後、(キ)では、従変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの結果が小当り結果となり、小当り図柄「7,6,7」が導出され、表示画面の右端部の変動表示領域615で小さく表示される。一方、従変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの結果が小当り結果となることによって、表示画面の中央部の変動表示領域610と左端部の変動表示領域613で、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームがはずれ結果(特定結果)、即ち、はずれ図柄「1,5,6」で強制的に停止される(強制停止)。なお、変動表示ゲームの特定結果としてのはずれ図柄は、小当り図柄と大当り図柄以外の図柄であり、チャンス目図柄やデフォルト図柄を含む。デフォルト図柄は予め定められた図柄(「1,2,3」など)である。チャンス目図柄は、先読み演出としての連続予告において、複数の変動表示ゲームの結果として表示可能な特殊なはずれ図柄である。
また、(キ)では、主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)のはずれ結果(特定結果)に対応するはずれ図柄「1,5,6」は、表示画面の中央部で、従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の小当り結果(第1特別結果)に対応する小当り図柄「7,6,7」よりも大きく表示される。このため、主変動表示ゲームが小当り結果になったかのような誤認を遊技者にさせることを防止できる。なお、主変動表示ゲームは頻繁に実行されるが、頻繁には実行されない従変動表示ゲームの突如発生した小当り結果(小当り図柄)を目立つように表示すると、大きく目立つように表示されていた主変動表示ゲームが小当り結果になったかのように、遊技者が誤認する可能性がある。なお、小当り図柄は数字の規則性がある(ここでは2つの図柄「7」が揃っている)が、はずれ図柄との違いがわかり難いため、はずれ図柄であるのに主変動表示ゲームが小当りになったという誤認を生じ易い。
また、(キ)では、(ウ)と異なり、イレギュラー小当りのため、小当りの発生を祝福して報知する祝福演出を含めて小当り演出は実行されない。なお、小当り演出は、小当り図柄(小当り停止図柄)「7,6,7」の表示自体は含まない。イレギュラー小当りで祝福演出は実行されないため、遊技者は、推奨される本来の楽しみ方、即ち、左打ちと右打ちのうち、主始動領域を狙った打ち方(発射態様)で遊技を楽しむようになる。
なお、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが停止中であることを示す記号「×」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは停止中であることを示す記号「×」になっている。保留消化領域640では何も表示されていない。
そして、(キ)では、小当り状態であるため、右打ちを遊技者に推奨するために、右打ち表示658だけが表示画面の右下の隅に、小さな態様(第2の態様)で表示される。右打ち表示657(第1の態様)は表示されない。また、このようにイレギュラー小当りによる小当り状態が発生する場合に、右打ち表示658は、後述の(コ)のような大当り状態での右打ち表示657(第1の態様)よりも目立たない態様(小さな態様)で表示される。このため、第1表示態様で大きく表示される主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)が小当りになって右打ち状態が発生したかのように遊技者に誤認させる事態を防止できる。
また、このようなイレギュラー小当りの場合に、主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)がはずれ結果となる場合と共通の内容の表示を表示装置に表示する(後述の図152(タ)(ツ)も参照)。共通の内容の表示として、特図1保留表示620a、特図1保留数表示650、特図2保留数表示660、特図1変動表示ゲームの実行状態を示す第1所定画像675、特図2変動表示ゲームの実行状態を示す第2所定画像676がある。
その他、共通の内容の表示として、図示しないが、擬似連続演出の仮停止時(擬似連図柄の表示時)に出現するキャラクタがある。なお、擬似連続演出とは、一回の特図変動表示ゲームの開始から終了までの間に、変動表示されている飾り特別図柄を擬似的に仮停止表示(擬似停止表示)させる擬似変動を、所定回数だけ連続して行う演出である。なお、仮停止表示に、擬似連続演出の継続を示唆する擬似連図柄が停止表示される。
以上の共通の内容の表示によって、従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)による小当り状態が発生しても、遊技者は、頻繁に出現する主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)のはずれ結果時と同様の表示を見るため、違和感を抱かず、突如発生した従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)による小当り状態に混乱することが少なくなる。
また、(キ)では、主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶に対応する始動記憶表示である特図1保留表示620aが、表示画面に表示されている。従って、従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果が小当り結果となる場合でも、主変動表示ゲームに対する始動記憶表示を表示装置に表示し続けることができる。このため、従変動表示ゲームの結果が小当り結果となったことに対応して従変動表示ゲームに対する始動記憶表示を表示装置に表示して混乱させるという事態を防止できる。
その後、(ク)では、イレギュラー小当りの小当り状態が終了して通常遊技状態が開始する。保留シフトが実行され、表示画面の中央部で表示されていたはずれ図柄「1,5,6」が変動を開始する。そして、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームが、メイン表示とサブ表示によって、変動表示領域610と変動表示領域613で開始する。また、同時に、従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームが、表示画面の右端部の変動表示領域615で開始する。
なお、遊技制御装置100は、図151の(キ)のイレギュラー小当り状態の開始から(ク)の通常遊技状態の開始(次変動開始)に移行するまでの時間(イレギュラー小当り消化時間)を、(ウ)の正常小当り状態の開始から(オ)の通常遊技状態の開始(次変動開始)となるまでの時間(通常の小当り消化時間=正常小当り消化時間)よりも長く設定してもよい。即ち、イレギュラー小当り消化時間=通常の小当り消化時間+αとしてよい。そうすることで、意図しない(推奨ではない)小当りであるイレギュラー小当りが発生したことを、余分な時間αを利用して遊技者に報知することができる。
なお、通常の小当り消化時間は、前述の小当りファンファーレ時間(A6003a、A6003b)、小当り開放時間(A6906等)、小当り残存球処理時間(A7006等)、小当りエンディング時間(A7104、A7107)の合計である。例えば、イレギュラー小当りの場合に、小当り終了処理(図72、図73)において、時間αを特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする処理を追加することによって、通常の小当り消化時間に余分な時間αを追加したものをイレギュラー小当り消化時間にすることができる。なお、通常の小当り消化時間は、小当り状態中の時間であるが、余分な時間αは、小当り状態終了後から次変動開始までの時間となる。
なお、遊技制御装置100は、イレギュラー小当り発生時に外部情報端子71に小当り自体が発生したことを示す情報(小当りの開始に関する信号)を送信しているが(A6004a、A6004b)、余分な時間αにおいて、再度、小当りが発生したことを示す情報と小当りがイレギュラーであることを示す情報との2種類の情報を外部情報端子71に送信してもよい。例えば、小当り終了処理(図72、図73)において、上記の2種類の情報を外部情報出力データ領域にセーブする処理を実行することによって、余分な時間αにおいて当該2種類の情報を外部情報端子71に送信できる。このようにして、外部情報端子71を介して外部装置(遊技機10に備えられるデータ表示器やホールコンピュータなど)に、小当りがイレギュラーであることを示す情報、即ち、イレギュラー小当りが発生したことを示す情報が送信されて、小当りであるイレギュラー小当りが発生したことを報知することができる。なお、余分な時間αにおいては、小当りがイレギュラーであることを示す情報のみを外部情報端子71に送信してもよい。
また、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「1」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「2」を表示する。また、小当り状態が終了して通常遊技状態であるため、左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示656が表示画面の右下の隅に表示される。
続く、(ケ)は、保留数が異なるだけで、(イ)(カ)と同じ状態である。
その後、(コ)では、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの結果が大当り結果となり、大当り図柄(大当り停止図柄)「3,3,3」が導出され、表示画面の中央部で大図柄として大きく表示される。ここでの大当りは正常大当りである。また、特図1変動表示ゲームの第2表示態様(サブ表示)に対応して、大当り図柄「3,3,3」が表示画面の左端部の変動表示領域613で小さく表示される。
なお、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの結果が大当り結果となることによって、従変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームがはずれ結果、即ち、はずれ図柄「9,2,6」で強制的に停止される(強制停止)。
また、(コ)では、大当り演出として大当りファンファーレ演出が表示画面の中央部で実行される。大当りファンファーレ演出の一部として、文字表示で「大当りおめでとう!!」と、大当りの発生を祝福して報知する祝福演出が実行される。なお、キャラクタが登場して祝福するような祝福演出が、正常小当りの場合(ウ)に実行されてもよいとしたが、キャラクタが登場して祝福するような大当りの祝福演出が、正常小当りの場合(ウ)と同じ態様又は異なる態様で実行されてもよい。なお、異なる態様であれば、大当りと小当りの区別が明確になるし、同じ態様であれば祝福演出に共通性が出て遊技の興趣が向上する。
そして、大当り状態であるため、右打ちを遊技者に推奨するために、右打ち表示657が表示画面の右上で大きな態様(第1の態様、最大の態様)で表示されるとともに、右打ち表示658が表示画面の右下の隅に、右打ち表示657と異なる小さな態様(第2の態様、最小の態様)で表示される。
また、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが停止中であることを示す記号「×」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは停止中であることを示す記号「×」になっている。保留消化領域640では何も表示されていない。
続いて、(サ)では、大当り演出として大当りラウンド演出が表示画面の中央部で実行される。
なお、上述の図151Aの(ウ)(コ)の主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の正常小当りや正常大当りでは、表示画面の右端部の変動表示領域615において、従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)がはずれ図柄(「1,6,7」「9,2,6」で強制的に停止される(強制停止)。しかし、主変動表示ゲームの正常小当りや正常大当りでは、従変動表示ゲームが、タイマによる変動時間の計測を中断することによって中断されるようにしてよい。この場合、従変動表示ゲームの結果の導出を延期するが、小当り状態や大当り状態中に、変動表示領域615における従変動表示ゲームを揺れ変動などにより見かけ上継続するようにしてよい。なお、小当り状態後に、従変動表示ゲームに対してタイマによる変動時間の計測が再開する。
同様に、上述の図151Aの(キ)の従変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)のイレギュラー小当りでは、表示画面の中央部の変動表示領域610と左端部の変動表示領域613において、主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)がはずれ図柄(「1,5,6」)で強制的に停止される(強制停止)。しかし、主変動表示ゲームが、タイマによる変動時間の計測を中断することによって中断されるようにしてよい。この場合、主変動表示ゲームの結果の導出を延期するが、小当り状態中に、変動表示領域610と変動表示領域613における主変動表示ゲームを揺れ変動などにより見かけ上継続するようにしてよい。なお、小当り状態後に、主変動表示ゲームに対してタイマによる変動時間の計測が再開する。
変動表示領域610における中断中(従変動表示ゲームの小当り状態中)の主変動表示ゲームの第1表示態様としては、大図柄で揺れ変動(仮停止)を行っている態様や、大図柄で回転変動を行っている態様があるが、中断前のスクロール(表示画面上下方向の変動)を中断中も継続して行ってよい。変動表示領域613における中断中(従変動表示ゲームの小当り状態中)の主変動表示ゲームの第2表示態様としては、小図柄で揺れ変動や回転変動を行っている態様などがあるが、中断前のスクロールを行っている態様を中断中も継続して行ってよい。
なお、図116の第1の特定遊技状態と第3の特定遊技状態において、正常小当りとイレギュラー小当りが発生する場合も、基本的に図151Aと図151Bと同様であり、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームは、変動表示領域610の第1表示態様(メイン表示)と変動表示領域613の第2表示態様(サブ表示)との二態様で表示される。従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームは、表示画面の端部の変動表示領域615で表示される。なお、第1の特定遊技状態と第3の特定遊技状態において、普通変動入賞装置33の普電入賞口が主始動領域であるため、第1始動入賞口36(従始動領域)への入球に基づいて実行される特図1変動表示ゲームが小当りになる場合もイレギュラー小当りになるが、その場合は小当り演出(祝福演出を含む)を実行しない。例えば、(ウ)(エ)の場合を、正常小当りではなく、このようなイレギュラー小当りと仮定すると、文字表示「虎モード突入」「小当りおめでとう」「虎モード」や、大きな右打ち表示657は表示されず、メイン表示での小当り図柄「7,6,7」も表示しなくてもよい。
〔イレギュラー小当りの別例1〕
図152は、イレギュラー小当りの別例1を示す図である。
図152の(タ)は、図151A(カ)の続きであり、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの結果がはずれ結果となり、表示画面の中央部の変動表示領域610には、はずれ図柄「8,4,3」が表示されている。また、表示画面の左端部の変動表示領域613にも、特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄「8,4,3」が小さく表示されている。第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが停止中であることを示す記号「×」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームは実行中であることを示す記号「○」になっている。第2所定画像676「○」は、第四特別図柄(第4図柄)として点滅してよい。
続いて、(チ)は、図151Aの(イ)と保留数が異なるだけで同じである。特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「1」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「3」を表示する。
その後、(ツ)では、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの結果がはずれ結果となり、表示画面の中央部の変動表示領域610には、はずれ図柄「2,5,1」が表示されている。また、表示画面の左端部の変動表示領域613にも、特図1変動表示ゲームのはずれ停止図柄「2,5,1」が小さく表示されている。他は、(タ)と同様である。
続いて、(テ)は、(チ)と保留数が異なるだけで同じである。特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「0」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「3」を表示する。
その後、(ト)では、図151Bの(キ)と同様に、イレギュラー小当りが発生する。(ト)は、(キ)と保留数が異なるだけで同じである。
次に、(ナ)では、イレギュラー小当りの小当り状態が終了して通常遊技状態が開始する。しかし、現在の特図1保留の数「0」であるため、図151Bの(ク)と異なり、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームは、変動表示領域610と変動表示領域613の両方で開始せず、はずれ図柄「1,5,6」が表示画面の中央部と左端部で停止表示された状態を維持する。しかし、従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームが、表示画面の右端部の変動表示領域615で開始する。
また、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「0」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「2」を表示する。また、小当り状態が終了して通常遊技状態であるため、左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示656が表示画面の右下の隅に表示される。
なお、前述と図151と同様に、遊技制御装置100は、図152の(ト)のイレギュラー小当り状態の開始から(ナ)の通常遊技状態の開始(次変動開始)に移行するまでの時間(イレギュラー小当り消化時間)を、図151の(ウ)の正常小当り状態の開始から(オ)の通常遊技状態の開始(次変動開始)となるまでの時間(即ち、通常の小当り消化時間、正常小当り消化時間)よりも長く設定してもよい。即ち、イレギュラー小当り消化時間=通常の小当り消化時間+αとしてよい。そうすることで、意図しない(推奨ではない)小当りであるイレギュラー小当りが発生したことを、余分な時間αを利用して遊技者に報知することができる。
〔イレギュラー小当りの別例2〕
図153は、イレギュラー小当りの別例2を示す図である。イレギュラー小当りの別例2は、図151Bの(キ)を図153の(キ−1)から(キ−4)に置き換えたものに相当する。
図153の(キ−1)は、図151Bの(キ)と同様であるが、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の結果が小当り結果となり、小当り図柄「7,6,7」が導出され、表示画面の右端部の変動表示領域615で小さく表示される。一方、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の結果が小当り結果となることによって、表示画面の左端部の変動表示領域613で、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)がはずれ結果(特定結果)、即ち、サブ表示(第2表示態様)での小さなはずれ図柄「1,5,6」で強制的に停止される(強制停止)。なお、表示画面の中央部の変動表示領域610で、特図1変動表示ゲームのはずれ結果(特定結果)、即ち、メイン表示(第1表示態様)での大きなはずれ図柄「1,5,6」は、表示されない。
このように、従変動表示ゲームの結果が小当り結果となるイレギュラー小当りの場合に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームをはずれ結果とし、当該はずれ結果を第1表示態様(大きな態様)では表示せず、第2表示態様(小さな態様)で表示画面に表示する。従って、イレギュラー小当りの場合に、メイン表示で大きく表示される主変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)が小当り結果になったかのような誤認を生じない。
なお、主変動表示ゲームは頻繁に実行される一方で、従変動表示ゲームは滅多に実行されず長時間変動されるため小当りになることは少ない。小当り図柄ははずれ図柄との違いがわかり難いため、はずれ図柄であるにもかかわらず主変動表示ゲームが小当りになったという誤認を生じ易い。このため、イレギュラー小当りの場合に、大きく目立つように表示されていた主変動表示ゲームが小当り結果になったかのように、遊技者が誤認する可能性がある。
なお、イレギュラー小当りによって、主変動表示ゲームが、タイマによる変動時間の計測を中断することによって中断されるようにしてよいが、変動表示領域613における中断中(従変動表示ゲームの小当り状態中)の主変動表示ゲームの態様(第2表示態様)としては、小図柄で揺れ変動(仮停止)する態様や、小図柄で回転する態様や、見かけ上中断前と同じスクロールを行っている態様などがある。
続いて、(キ−2)は、イレギュラー小当りの小当り状態が終了して通常遊技状態が開始する際の表示画面である。左打ちを遊技者に推奨するための左打ち表示656が表示画面の右下の隅に表示される。また、他の画像を隠蔽可能な襖状の隠蔽画像651a、651bが閉じるように移動しながら出現する。
また、保留シフトが実行されるとともに、特図1保留数表示650は、現在の特図1保留の数「1」を表示し、特図2保留数表示660は、現在の特図2保留の数「2」を表示する。また、第1所定画像675は、特図1変動表示ゲームが実行中であることを示す記号「○」となっており、第2所定画像676は、特図2変動表示ゲームが実行中であることを示す記号「○」になっている。
なお、表示画面の右端部の小さな小当り図柄「7,6,7」と左端部の小さなはずれ図柄「1,5,6」は隠蔽画像651a、651bよりも優先的に上層のレイヤ(前面側)で表示され、隠蔽画像651a、651bは、小当り図柄「7,6,7」とはずれ図柄「1,5,6」を隠蔽しないが、隠蔽するようにしてもよい。また、隠蔽画像651a、651bは、特図1保留表示620a、保留消化領域640(変動中保留表示含む)、特図1保留数表示650、特図2保留数表示660、第1所定画像675、第2所定画像676を隠蔽しないが、これらのいずれか一つ又は複数を隠蔽するようにしてもよい。
続いて、直後の(キ−3)では、襖状の隠蔽画像651a、651bが完全に閉じて、2つの隠蔽画像651a、651bが互いに接する。また、表示画面の左端部の変動表示領域613で、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームがサブ表示(第2表示態様)で変動している。表示画面の右端部の変動表示領域615で、従変動表示ゲームとなる特図2変動表示ゲームが小さな態様で変動している。
なお、襖状の隠蔽画像651a、651bが優先的に上層のレイヤ(前面側)で表示され、メイン表示の特図1変動表示ゲームは下層のレイヤ(背面側)で表示されているため、襖状の隠蔽画像651a、651bがメイン表示の特図1変動表示ゲームを隠蔽している(隠蔽演出)。このため、表示画面の中央部の変動表示領域610では、主変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームがメイン表示(第1表示態様)では表示されていない。なお、目立たないため、左端部の変動表示領域613の特図1変動表示ゲーム(サブ表示)と右端部の変動表示領域615での特図2変動表示ゲームは隠蔽する必要はない。
続いて、直後の(キ−4)では、襖状の隠蔽画像651a、651bが開いて間隔を空けて表示されるとともに、二つの隠蔽画像651a、651bの隙間からメイン表示の特図1変動表示ゲームの一部が表示されて視認できるようになる。特図1変動表示ゲームの一部として、変動を開始したはずれ図柄「1,5,6」のうち、中図柄「5」の変動表示が表示される。
その後、図153の(ク)は、図151Bと(ク)と同じであるが、襖状の隠蔽画像651a、651bが完全に開いて消去される。そして、メイン表示の特図1変動表示ゲームの全部が表示されて視認できるようになる。
なお、(キ−1)からいきなり(ク)のように変動が開始すると、突然、メイン表示のはずれ図柄「1,5,6」が出現して変動を開始するので、遊技者に違和感が生じる。しかし、図153の(キ−2)から(キ−4)において、イレギュラー小当りによる小当り状態の終了後に、襖状の隠蔽画像651a、651bが、開始直後のメイン表示の特図1変動表示ゲームを隠蔽する隠蔽演出を実行することによって、遊技者の違和感が少なくなる。
また、(キ−1)において、襖状の隠蔽画像651a、651bが表示される前に、所定の画像を表示してもよい。例えば、所定の画像は、イレギュラー小当りであることを報知する文字画像(例えば「イレギュラー!」等)や、通常の遊技(特図変動表示ゲーム)が止まること、即ち、小当りが発生することで通常の遊技の進行が遅延することを報知する文字画像(例えば、「少々おまちください!」等)を表示してもよい。このようにしても、遊技者の違和感の軽減につながる。
〔イレギュラー小当りの別例3(切り換え演出1)〕
図154は、イレギュラー小当りの別例3(切り換え演出1)を示す図である。イレギュラー小当りの別例3は、図153の(キ−1)から(キ−4)を図154の(キ−a)から(キ−d)に置き換えたものに相当する。
図154の(キ−a)では、図151Bの(キ)や図153の(キ−1)と同様であるが、(キ)(キ−1)と異なり、表示画面の中央部でメイン表示(第1表示態様)として、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り図柄「7,6,7」が大きく表示される。また、表示画面の右下の隅の小さな態様(第2の態様)の右打ち表示658に加えて、表示画面の中央部で大きく表示された小当り図柄「7,6,7」に対応して、大きな態様(第1の態様、最大の態様)の右打ち表示657が表示画面の右上で表示される。
続いて、(キ−b)は、図153の(キ−2)と同様であるが、(キ−2)と異なり、閉じるように移動しながら出現した襖状の隠蔽画像651a、651bによって、メイン表示(第1表示態様)の大きな小当り図柄「7,6,7」が隠蔽されていく。
続いて、直後の(キ−c)は、図153の(キ−3)と同じであるが、完全に閉じた襖状の隠蔽画像651a、651bによって、メイン表示(第1表示態様)の小当り図柄「7,6,7」が完全に隠蔽される。
続いて、直後の(キ−d)では、襖状の隠蔽画像651a、651bが開いて間隔を空けて表示されるとともに、二つの隠蔽画像651a、651bの隙間からメイン表示の特図1変動表示ゲームの一部が表示されて視認できるようになる。ここでは、メイン表示の特図1変動表示ゲームの一部として、変動を開始したはずれ図柄「1,5,6」のうち、中図柄「5」の変動表示が表示される。
なお、(キ−a)からいきなり(ク)のように変動が開始すると、突然、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)のメイン表示の大きな小当り図柄「7,6,7」が、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)のメイン表示のはずれ図柄「1,5,6」に変化して変動を開始するので、遊技者に違和感が生じる。しかし、図154の(キ−b)から(キ−d)において、イレギュラー小当りによる小当り状態の終了後に、襖状の隠蔽画像651a、651bが、開始直後のメイン表示の特図1変動表示ゲームを隠蔽する隠蔽演出を実行することによって、遊技者の違和感が少なくなる。
なお、この隠蔽演出は、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)のはずれ結果(特定結果)としてのはずれ図柄「1,5,6」と、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り結果(第1特別結果)としての小当り図柄「7,6,7」を表示画面において切り換えて表示する切り換え演出(切り換え演出1)となる。イレギュラー小当りの場合に、切り換え演出によって、従変動表示ゲームの小当り結果から主変動表示ゲームのはずれ結果に切り換えて、主変動表示ゲームを開始できるため、表示の連続性があり違和感が少なくなる。
〔イレギュラー小当りの別例4(切り換え演出2)〕
図155は、イレギュラー小当りの別例4(切り換え演出2)を示す図である。イレギュラー小当りの別例4は、図151Bの(ク)を図155の(ク−1)から(ク−5)に置き換えたものに相当する。
図155の(キ)でイレギュラー小当りによる小当り状態が発生する。
図155の(ク−1)では、小当り状態の発生直後に第1切り換え演出が実行される。第1切り換え演出は、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)のメイン表示のはずれ図柄「1,5,6」を、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り図柄「7,6,7」に切り換えてメイン表示する。
(ク−1)では、演出制御装置300は、特図1保留表示620aとその保留消化領域640、及び、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)のはずれ図柄655a「1,5,6」を、3Dオブジェクト(立体オブジェクト)である直方体オブジェクトの1つの側面652aに貼り付けるように付加して、遠近法によって表示画面に表示する。また、演出制御装置300は、特図2保留表示630aとその保留消化領域640、及び、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り図柄655b「7,6,7」を直方体オブジェクトの側面652aの右隣の側面652bに貼り付けるように付加して、遠近法によって表示画面に表示する。直方体オブジェクトの直方体の上下面は正方形で、四つの側面は同じ長方形である。また、直方体オブジェクトは、遠近法としての二点透視図法で描画される。
そして、演出制御装置300は、直方体オブジェクトを、その直方体の上下方向の中心軸の周りで正方向に回転するように表示する。最初は、はずれ図柄655a「1,5,6」だけが視認できるように直方体オブジェクトの側面652aだけが表示されるが、側面652aが左奥側に移動するように直方体オブジェクトが回転するような表示を行う(正方向への回転)。直方体オブジェクトが回転するように表示されると、側面652bの小当り図柄655b「7,6,7」が表示されていき、最終的に、小当り図柄655b「7,6,7」だけが視認できるように側面652bだけが表示される。このように、第1切り換え演出によって、3Dオブジェクトの回転表示を利用して、はずれ図柄655a「1,5,6」が小当り図柄655b「7,6,7」に切り換えられる。
なお、第1切り換え演出は、(ク−1)のように飾り図柄の停止状態(停止中のはずれ図柄「1,5,6」と停止中の小当り図柄「7,6,7」の導出された状態)で実行される必要はなく、飾り図柄の停止する直前の変動中に実行されてもよい。この場合、変動中の特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)と特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の変動表示は、各々、直方体オブジェクトの側面652a内と側面652b内で実行され、直方体オブジェクトの回転によって側面652aと側面652bが移動するにつれて変動表示の表示位置(変動表示領域)も移動することになる。
また、(ク−1)の右打ちが推奨される右打ち状態(小当り状態)で、遊技者が左打ちした場合に、右打ちに打ち方を戻させる右打ち表示657が大きな態様(第1の態様)で表示画面に表示される。その場合に右打ち表示657は、直方体オブジェクトの表面(側面652a、652b)内に貼り付けるように付加して表示してもよいし、直方体オブジェクトとは関係なく側面652a、652bから外れて表示画面に表示してもよい。側面652a、652bから外れて表示する場合に、右打ち表示657は、一部が側面652a、652bの表示領域の外に表示され、他の一部は側面652a、652bの表示領域の両方に跨るように側面652a、652bの表示領域に重ねて表示されてもよい。
なお、前述のように、イレギュラー小当りによって、主変動表示ゲームがタイマによる変動時間の計測(計時)を中断することによって中断される(主変動表示ゲームの結果の導出が延期される)ようにしてよいが、中断中の主変動表示ゲームは特定態様として、側面652aに貼り付けるような態様で表示してもよい。主変動表示ゲームの特定態様としては、側面652a内で揺れ変動(仮停止)を行っている態様や、側面652a内で直線状又はカーブ状のスクロールで側面652a内を移動する態様などがある。なお、小当り状態後に、主変動表示ゲームに対してタイマによる変動時間の計測(計時)が再開して、主変動表示ゲームは再開する。
続いて、(ク−2)では、第1切り換え演出の終了後の小当り状態において、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り図柄「7,6,7」がメイン表示(第1表示態様)にて表示される。また、第2表示部630において、特図2変動表示ゲームの実行権利となる特図2保留(特図2始動記憶)に対応する特図2保留表示630a(特図2始動記憶表示)が3つ表示されている。保留消化領域640では何も表示されていない。また、右打ち表示657と右打ち表示658が表示される。
その後、(ク−3)では、小当り状態の終了直後の通常遊技状態において、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの変動が開始しようとする時に、右打ち表示657と右打ち表示658が消えて、左打ち表示656が表示される。
続いて、(ク−4)では、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの変動が開始しつつ、第2切り換え演出が実行される。第2切り換え演出では、特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の小当り図柄「7,6,7」を、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)のメイン表示のはずれ図柄「1,5,6」に切り換えてメイン表示する。なお、第2切り換え演出を、小当り状態終了後の通常遊技状態ではなく小当り状態中に行う構成も可能である。
第2切り換え演出において、演出制御装置300は、前述の直方体オブジェクトを、その直方体の上下方向の中心軸の周りで、第1切り換え演出とは逆方向に回転するように表示する。最初は、小当り図柄「7,6,7」だけが視認できるように直方体オブジェクトの側面652bだけが表示されるが、側面652bが右奥側に移動するように直方体オブジェクトが回転するような表示を行う(逆方向への回転)。直方体オブジェクトが回転するように表示されると、側面652aの小当り図柄655a「1,5,6」が表示されていき、最終的に、小当り図柄655a「1,5,6」だけが視認できるように側面652aだけが表示される。このように、第2切り換え演出によって、3Dオブジェクトの回転表示を利用して、小当り図柄655b「7,6,7」がはずれ図柄655a「1,5,6」に切り換えられる。
なお、第2切り換え演出は、(ク−4)のように飾り図柄の変動中に実行される必要はなく、変動開始前の飾り図柄の停止状態(停止中のはずれ図柄「1,5,6」と停止中の小当り図柄「7,6,7」の導出された状態)で実行されてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム(主変動表示ゲーム)と特図2変動表示ゲーム(従変動表示ゲーム)の停止表示(停止図柄)は、各々、直方体オブジェクトの回転によって側面652aと側面652bが移動するにつれて表示位置が移動することになる。
また、(ク−4)の左打ちが推奨される左打ち状態(通常遊技状態)で、遊技者が右打ちした場合に、左打ち表示656に加えて、左打ちに打ち方を戻させる左打ち表示が大きな態様で表示画面に表示される。例えば、大きな態様の左打ち表示は、右打ち表示657の文字を「左打ち」に変え矢印の方向を逆にしたものでよい。その場合に左打ち表示は、直方体オブジェクトの表面(側面652a、652b)内に貼り付けるように付加して表示してもよいし、直方体オブジェクトとは関係なく側面652a、652bから外れて表示画面に表示してもよい。側面652a、652bから外れて表示する場合に、左打ち表示は、一部が側面652a、652bの表示領域の外に表示され、他の一部は側面652a、652bの表示領域の両方に跨るように側面652a、652bの表示領域に重ねて表示されてもよい。
なお、演出制御装置300は、特図1保留表示620aとその保留消化領域640を側面652aに付加して、特図2保留表示630aとその保留消化領域640を側面652bに付加して遠近法(二点透視図法)によって表示画面に表示する。
その後、(クー5)では、直方体オブジェクトが消えて、(ク)と同様に、主変動表示ゲームとなる特図1変動表示ゲームが、メイン表示とサブ表示によって、変動表示領域610と変動表示領域613で実行される。
以上のように、イレギュラー小当りの場合に、第1切り換え演出によって、メイン表示において、主変動表示ゲームのはずれ結果を導出してから従変動表示ゲームの小当り結果(第1特別結果)に切り換えて表示できる。このため、大きく目立って表示される主変動表示ゲームが小当り結果になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。また、第2切り換え演出によって、メイン表示において、従変動表示ゲームの小当り結果から主変動表示ゲームのはずれ結果に切り換えて、主変動表示ゲームが開始できるため、小当り状態(キ)と通常遊技状態(クー5)との表示の連続性があり違和感が少なくなる。
なお、前述のように(ク−3)から(ク−4)に移行する際に、既に次の変動が開始されているが、次の変動の開始後ではなく、小当り消化時間中(ここでは前述のイレギュラー小当り消化時間)に第2切り換え演出を実行してもよい。そうすることで遊技の進行がスムーズになる。又、そうすることで第2切り換え演出によって通常の小当り状態(正常小当り状態)と少し違った演出となることでイレギュラー小当りであることを認識しやすくなるとともに、演出制御装置300において画像処理の負荷の軽減につながる(変動している飾り図柄よりも停止した飾り図柄の方が第2切り換え演出の画像処理が軽くなる)。
また、(ク−1)と(ク−4)において、区画された表示領域である側面652a、652bを強調する強調演出を実行すると、遠近法によって奥側に傾いたように視認される側面652a、652bがわかりやすくなる。強調演出として、側面652a、652bの輪郭を光らせたり特殊な色(金色)で表示したりすることや、側面652a、652bの周りにエフェクト画像を表示することが挙げられる。
また、(ク−1)と(ク−4)において、表示画面に所定画像(例:矢やボール等)を表示したり可動役物を動作させることで、区画された表示領域である側面652a、652bの特図1保留表示620aや特図2保留表示630aに、所定画像や役物を作用させるような作用演出を実行してよい。そして、特図1保留表示620aや特図2保留表示630aに対する作用演出に対応して、作用演出の対象の保留表示の態様(色等)が通常態様から変化する保留変化演出を実行してよい。ここでの保留変化演出(保留変化予告)は、保留発生時ではなく保留発生後に行われるものでよい。なお、所定画像は、区画された表示領域(区画領域)である側面652a、652b内に表示されてもよいし、側面652a、652bの区画領域を跨って表示されてもよいし、又、一部が側面652a、652bの区画領域内に表示され他の一部が区画領域外に表示されてもよい。
また、(ク−1)の第1切り換え演出中に、保留変化演出(保留変化予告)によって特図1保留表示620aの態様が変化した場合、(ク−4)の第2切り換え演出でも、変化した態様の特図1保留表示620aが表示される。即ち、(ク−1)から(ク−4)までにおいて、一度変化した特図1保留表示620aは変化した態様が維持される。同様に、(ク−1)において特図2保留表示630aの態様が通常態様から変化する場合にも、(ク−1)から(ク−4)までにおいて、一度変化した特図2保留表示630aは変化した態様が維持される。以上のように、一度変化した保留表示が、変化前の元の通常態様に戻ることがないため、保留変化がランクダウンしたと遊技者が誤認せず、遊技の興趣が低下しない。
なお、(ク−1)の第1切り換え演出中に、保留変化演出(保留変化予告)によって特図1保留表示620aの態様が変化した場合、(ク−4)の第2切り換え演出が開始するまでか第2切り換え演出の開始時に、特図1保留表示620aを通常態様に戻す構成も可能である。この構成では、特に、特図2保留表示630aが大当りのため保留変化している場合には、(ク−4)の第2切り換え演出で特図1保留表示620aが通常態様であるため、特図2保留表示630aに遊技者を注目させ易くなる。
〔画面遷移2〕
図156Aと図156Bは、第3実施形態に関して、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例であり、小当りRUSH状態(図116の第2の特定遊技状態)において正常小当りとイレギュラー小当りが発生する場合を示す。
図156Aの(あ)〜(か)は図151Aの(ア)〜(カ)に、図156Bの(き)〜(さ)は図151Bの(キ)〜(サ)に対応するが、小当りRUSH状態で、主変動表示ゲームは特図2変動表示ゲームとなり、従変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームとなり、通常遊技状態とは逆になっている。
そのため、図156の(あ)〜(さ)において、図151の(ア)〜(サ)と異なり、主変動表示ゲームのメイン表示は、特図1変動表示ゲームではなく、特図2変動表示ゲームとなり、特図1保留表示620aとその保留消化領域640ではなく、特図2保留表示630aとその保留消化領域640が表示画面(第2表示部630)において表示される。また、図156の(あ)〜(さ)において、特図1保留数表示650と特図2保留数表示660で表示される保留の数は、図151の(ア)〜(サ)から互いに入れ替えられている。
また、図156の(あ)〜(さ)において、小当りRUSH状態、小当り状態、大当り状態を通して、常に右打ち表示658が表示される。
〔第3実施形態の変形例〕
本変形例では、前述と異なり、イレギュラー小当りだけでなく、通常遊技状態から発生する正常小当りの場合にも、小当り演出が実行されず、小当り演出の一環として行われる祝福演出も実行されない。
図157の当り系コマンド処理では、図146の当り系コマンド処理のステップB2102、B2106、B2110、B2114が、ステップB2102a、B2106a、B2110a、B2114aに置き替えられている。そして、ステップB2102a、B2106a、B2110a、B2114aでは、イレギュラー小当り、又は、通常遊技状態からの小当りであるか否かを判定し、判定が「Y」となる場合に、ファンファーレ演出設定処理(B2103)、ラウンド演出設定処理(B2107)、インターバル演出設定処理(B2111)、エンディング演出設定処理(B2115)が実行されない。
図158Aは、当り系コマンド処理による小当り演出と大当り演出の有無を、通常遊技状態(左打ち状態)に対して例示するテーブルである。図147Aと異なり、第1期間において、主変動表示ゲームの結果が小当り結果になる場合(正常小当りの場合)でも、第1期間後の第2期間において小当り演出(祝福演出を含む)が実行されない。
一方、図158Bの小当りRUSH状態(右打ち状態)では、図147Bと同じく、第1期間において、主変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果が小当り結果になる場合(正常小当りの場合)には、第1期間後の第2期間において、小当り演出が実行される。
図158Aと図158Bにおいて、イレギュラー小当りの場合に、小当り演出が実行されないことは、図147Aと図147Bと同じである。
図159は、本変形例に係る画面遷移図であり、図151Aの(ウ)(エ)だけを(ウ−1)に置き替えたものである。(ウ−1)において、通常遊技状態から正常小当り(特図1変動表示ゲームの小当り)が発生しているが、小当りファンファーレ演出や小当り中演出等の小当り演出は実行されない。(ウ−1)において、小当り状態中に、表示画面の中央部に、特図1変動表示ゲームの小当り図柄「7,6,7」が第1表示態様(メイン表示)で大きく表示されているだけである。なお、大きな右打ち表示657は、表示してもしなくてもよい。
以上のように、変形例では、小当りRUSH状態(第2遊技状態)において主変動表示ゲームの結果が小当り結果となることで、小当りRUSH状態から小当り状態が発生する場合に祝福演出を実行する。一方、通常遊技状態(第1遊技状態)において主変動表示ゲームの結果が小当り結果となることで、通常遊技状態から小当り状態が発生する場合には祝福演出を実行しない。
このように、通常遊技状態から小当り状態が発生する場合に祝福演出を実行しないことによって、小当りRUSH状態から小当り状態が発生する場合の祝福演出を遊技者に印象付けることができ、遊技状態に応じて演出上のメリハリを付けることができる。特に、小当りRUSH状態が通常遊技状態よりも遊技者に利益のある状態であるため、小当りRUSH状態が遊技者に利益のある遊技状態であることを強調することができる。
[第3実施形態の作用効果]
第3実施形態に係る遊技機10において、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口36)又は第2始動領域(例えば、第2始動入賞口37)への遊技球の入球に基づいて、複数の識別情報を変動表示させる変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示装置41に表示可能な演出制御手段(演出制御装置300)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、小当り状態、大当り状態)を発生可能である。そして、遊技機10において、第1始動領域への遊技球の入球が推奨され、第1始動領域が主領域(主始動領域)となるとともに、第2始動領域が従領域(従始動領域)となる第1遊技状態(例えば、通常遊技状態、左打ち状態)と、第2始動領域への遊技球の入球が推奨され、第2始動領域が主領域となるとともに、第1始動領域が従領域となる第2遊技状態(例えば、小当りRUSH状態、右打ち状態)と、を発生可能である。演出制御手段(演出制御装置300)は、主領域への遊技球の入球に基づいて主変動表示ゲームを実行可能であり、従領域への遊技球の入球に基づいて従変動表示ゲームを実行可能である。さらに、演出制御手段(演出制御装置300)は、主変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となることで第1の特別遊技状態(例えば小当り状態)が発生する場合に、当該第1の特別遊技状態の発生を祝福して報知する祝福演出を実行する一方、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となることで第1の特別遊技状態が発生する場合に、当該第1の特別遊技状態の発生を祝福して報知する祝福演出を実行しない。
このような遊技機10によれば、主変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば正常小当りの場合)にのみ、第1の特別遊技状態(例えば小当り状態)の発生を祝福して報知する祝福演出を実行する。このため、遊技者は、本来の楽しみ方(打ち方)で遊技を楽しむようになり、遊技の興趣が向上する。なお、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に祝福演出を実行すると、遊技者が、従変動表示ゲームを数多く発生させようとして、遊技球の入球が推奨されない始動領域を狙って遊技球を打ち出すため、本来の楽しみ方で遊技を楽しむことができなくなるとともに、打ち方のエラー報知が多く発生する。
第3実施形態によると、演出制御手段(演出制御装置300)は、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となることで第1の特別遊技状態が発生する場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、主変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)及び第1特別結果と異なる第2特別結果(例えば大当り結果)以外となる場合(例えばはずれの場合)と共通の内容の表示を表示装置41に表示する。
従って、従変動表示ゲームによって第1の特別遊技状態が発生する場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)でも、主変動表示ゲームの結果が特別結果以外のはずれ結果(チャンス目図柄、デフォルト図柄含む)となる場合と、共通の内容の表示(例えば、特図1保留表示620a、特図1保留数表示650、特図2保留数表示660など)を表示装置41に表示できる。このため、従変動表示ゲームによる第1の特別遊技状態((例えば、イレギュラー小当りによる小当り状態)が発生しても、遊技者は、頻繁に表示される主変動表示ゲームのはずれ結果の場合と同様の表示を表示装置41で見るため、違和感を抱かず、突如発生した従変動表示ゲームによる第1の特別遊技状態に混乱することが少なくなる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主変動表示ゲームの結果が第1特別結果となることで第1の特別遊技状態(例えば、正常小当りによる小当り状態)が発生する場合において、第2遊技状態(例えば小当りRUSH状態)から第1の特別遊技状態が発生する場合に、祝福演出を実行するが、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)から第1の特別遊技状態が発生する場合に、祝福演出を実行しない。
従って、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)から第1の特別遊技状態(例えば小当り状態)が発生する場合に祝福演出を実行しないことによって、第2遊技状態(例えば小当りRUSH状態)から第1の特別遊技状態(例えば小当り状態)が発生する場合の祝福演出を遊技者に印象付けることができ、遊技状態に応じて演出上のメリハリを付けることができる。特に、第2遊技状態が第1遊技状態よりも遊技者に利益のある場合に、第2遊技状態が遊技者に利益のある遊技状態であることを強調することができる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能である。従って、変動表示ゲームを消化するための時間が増して時間効率が良くなる。なお、主変動表示ゲーム(又は従変動表示ゲーム)の終了を待ってから従変動表示ゲーム(又は主変動表示ゲーム)を開始させると、変動表示ゲームを消化するための時間が増して時間効率が悪くなる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主領域への遊技球の入球に基づいた主変動表示ゲームを従領域への遊技球の入球に基づいた従変動表示ゲームよりも表示装置41で大きく表示可能であり、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能であり、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームを特定結果とし、当該特定結果(例えばはずれ結果)を従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)よりも大きく表示する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームの特定結果(例えばはずれ結果)を従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)よりも大きく表示すると、主変動表示ゲームが第1特別結果になったかのような誤認を遊技者にさせる事態を防止できる。なお、主変動表示ゲームは頻繁に実行されるが、頻繁には実行されない従変動表示ゲームの突如発生した第1特別結果(例えば小当り結果)を目立つように表示すると、大きく目立つように表示されていた主変動表示ゲームが第1特別結果になったかのように、遊技者が誤認する可能性がある。
第3実施形態によると、遊技機10は、主領域への遊技球の入球に基づいて、主変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を記憶可能な始動記憶手段と、を備える。演出制御手段は、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、主変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置41に表示可能である。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合でも、主変動表示ゲームに対する始動記憶表示を表示装置に表示し続けることができる。このため、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となったことに対応して従変動表示ゲームに対する始動記憶表示を表示装置41に表示して混乱させるという事態を防止できる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主変動表示ゲーム又は従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)と異なる第2特別結果(例えば大当り結果)となることで第2の特別遊技状態(例えば大当り状態)が発生する場合に、第2始動領域への遊技球の入球を遊技者に推奨するための表示(例えば右打ち表示657)を第1の態様(例えば大きな態様)で表示し、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となることで第1の特別遊技状態が発生する場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、第2始動領域への遊技球の入球を遊技者に推奨するための表示(例えば右打ち表示658)を第1の態様と異なる第2の態様(例えば小さな態様)で表示する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となることで第1の特別遊技状態(例えばイレギュラー小当りによる小当り状態)が発生する場合に、第2の特別遊技状態(例えば大当り状態)での第1の態様(例えば大きな態様)よりも目立たない態様(例えば小さな態様)で、第2始動領域への遊技球の入球を遊技者に推奨するための表示(例えば右打ち表示)を表示することができる。このため、大きく表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることを防止できる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主領域への遊技球の入球に基づいて主変動表示ゲームを実行可能であり、前記従領域への遊技球の入球に基づいて従変動表示ゲームを実行可能であり、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能であり、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームを特定結果(例えばはずれ結果)とし、当該主変動表示ゲームの当該特定結果と従変動表示ゲームの第1特別結果とを表示装置において切り換えて表示する切り換え演出を実行する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、切り換え演出によって、主変動表示ゲームの特定結果(例えばはずれ結果)を導出してから従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)に切り換えて表示できる。このため、大きく目立って表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。また、切り換え演出によって、従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)から主変動表示ゲームの特定結果(例えばはずれ結果)に切り換えて、主変動表示ゲームが開始できるため、表示の連続性があり違和感が少なくなる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主領域への遊技球の入球に基づいて主変動表示ゲームを実行可能であり、従領域への遊技球の入球に基づいて従変動表示ゲームを実行可能であり、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能であり、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合に、主変動表示ゲームを中断させて当該主変動表示ゲームを特定態様とし、当該主変動表示ゲームの当該特定態様と従変動表示ゲームの第1特別結果とを表示装置において切り換えて表示する切り換え演出を実行する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果となる場合(例えば、イレギュラー小当りの場合)に、切り換え演出によって、主変動表示ゲームを中断させて当該主変動表示ゲームを特定態様(例えば、揺れ変動など、中断前と異なる変動)としてから従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)に切り換えて表示できる。このため、大きく目立って表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。また、切り換え演出によって、従変動表示ゲームの第1特別結果(例えば小当り結果)から主変動表示ゲームの特定態様に切り換えて、主変動表示ゲームが開始できるため、表示の連続性があり違和感が少なくなる。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主領域への遊技球の入球に基づく主変動表示ゲームを、第1表示態様(例えば大きな表示態様)と第2表示態様(例えば小さな表示態様)との二態様で表示装置41に表示可能である。また、演出制御手段は、前記従領域への遊技球の入球に基づく従変動表示ゲームを、前記表示装置に表示可能であり、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能である。従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームを特定結果(例えばはずれ結果)とし、当該特定結果を第1表示態様では表示せず、第2表示態様で表示装置41に表示する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合に、主変動表示ゲームを終了させて当該主変動表示ゲームの特定結果(例えばはずれ結果)を第2表示態様(例えば小さな表示態様)でのみ表示し、第1表示態様(例えば大きな表示態様)で表示しない。このため、第1表示態様で表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。また、従領域への遊技球の入球に基づく従変動表示ゲームを、第1表示態様の主変動表示ゲームよりも小さく表示装置41に表示可能とすると、第1表示態様の大きく表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。
第3実施形態によると、演出制御手段は、主領域への遊技球の入球に基づく主変動表示ゲームを、第1表示態様(例えば大きな表示態様)と第2表示態様(例えば小さな表示態様)との二態様で表示装置41に表示可能である。また、演出制御手段は、前記従領域への遊技球の入球に基づく従変動表示ゲームを、前記表示装置に表示可能であり、主変動表示ゲームと、従変動表示ゲームとを共に実行中の状態とすることが可能である。従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合に、主変動表示ゲームを中断させるとともに、第1表示態様では表示せず、第2表示態様で表示装置41に表示する。
従って、従変動表示ゲームの結果が第1特別結果(例えば小当り結果)となる場合に、主変動表示ゲームを中断させるとともに、第2表示態様(例えば小さな表示態様)でのみ表示し、第1表示態様(例えば大きな表示態様)で表示しない。このため、第1表示態様で表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。また、従領域への遊技球の入球に基づく従変動表示ゲームを、第1表示態様の主変動表示ゲームよりも小さく表示装置41に表示可能とすると、第1表示態様の大きく表示される主変動表示ゲームが第1特別結果(例えば小当り結果)になったかのような誤認を遊技者にさせることがない。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。また、例えば、本発明を他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。