JP6753706B2 - 水素ガス発生装置 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、水素ガス発生装置に関する。
従来、水素を人体内に取り込むことは、病変や機能障害を引き起こす原因となるとされる活性酸素種を除去するのに有効であることが知られていた。そこで、飽和蒸気から水素ガスを発生させ、この水素ガスを人体内に取り込むことを可能にする水素ガス発生装置が提案された(例えば、特許文献1を参照)。
また、水素ガスを用いた健康増進法について研究を進める中で、出願人らは、水素ガスが、免疫力を高めることや、動脈硬化や急性心筋梗塞の発症を抑制することが期待できることが分かってきた。また、同時に、必ずしも水素ガスが高濃度であればあるほど効能が高まるものではないことも分かってきた。
特開2013−151400号公報
しかしながら、従来の水素ガス発生装置は、水素ガスを効率的に発生させることを目的としたものが多く、健康増進を図るためには、適切な濃度の水素ガスが必要となるという視点に欠けていた。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、健康増進により高い効果を発揮することのできる水素ガス発生装置を提供することを目的とする。
(1)実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、原水が流入する加熱パイプを有し、前記原水を加熱して過熱蒸気を発生させ、この過熱蒸気をさらに加熱して水素ガスを含む蒸気混合ガスを生成する過熱蒸気加熱部と、前記蒸気混合ガスと前記過熱蒸気とを含む混合流体から気液分離し、分離された前記蒸気混合ガスを取り出すガス取出部とを備える。前記加熱パイプは、酸化し易い金属棒により構成された酸化促進部材を収容しており、当該酸化促進部材は、ステンレスにより形成された第1の金属棒と、鉄鋼材により形成され、前記第1の金属棒よりも小径の第2の金属棒とを備え、前記第2の金属棒は、前記第1の金属棒よりも相対的に短く形成され、複数本束ねられている。そして、前記ガス取出部から取り出された前記蒸気混合ガスに含まれる前記水素ガスの濃度を、4.2Vol%未満とした。
(2)また、実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、上記(1)の構成において、前記第1の金属棒は、前記原水に浸かる一方、前記第2の金属棒は、前記原水に接触しない位置に設けられることを特徴とする。
)また、実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、上記(1)または(2)の構成において、生成した前記蒸気混合ガスに外気を取り込み、前記水素ガスを希釈する空気取入部を備えることを特徴とする。
)また、実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、上記()の構成において、前記空気取入部は、孔径が0.5〜1.0mmのピンホールを有することを特徴とする。
)また、実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、上記(3)または(4)の構成において、前記過熱蒸気加熱部は、当該加熱パイプの上端開口に前記空気取入部を構成するキャップ体を取付けたことを特徴とする。
(6)また、実施形態の一態様に係る水素ガス発生装置は、上記(1)〜(5)のいずれか一つの構成において、前記水素ガスの濃度を、0.1〜0.3Vol%としたことを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、より効果的に健康増進を図ることのできる水素ガス発生装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係る水素ガス発生装置の使用状態を示す説明図である。 図2は、実施形態に係る水素ガス発生装置の構成例の一例を示す模式的説明図である。 図3は、実施形態に係る水素ガス発生装置の構成の一例を正面視により示す説明図である。 図4は、実施形態に係る水素ガス発生装置の構成の一例を平面視により示す説明図である。 図5は、実施形態に係る水素ガス発生装置の構成の一例を側面視により示す説明図である。 図6は、実施形態に係る酸化促進部材を示す正面図である。 図7は、図6のA−A線における断面図である。 図8は、水素ガス吸入後の血清中ELの産生が促進されたことを示すグラフである。 図9は、水素ガス吸入後の血清中硝酸イオンの産生が促進されたことを示すグラフである。 図10は、水素ガス吸入後のアンジオテンシンI転換酵素が抑制されたことを示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する水素ガス発生装置10の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
先ず、本実施形態に係る水素ガス発生装置10の概要について、図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係る水素ガス発生装置10の使用状態を示す説明図である。
本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、水素ガス(H)が含まれる蒸気混合ガスを生成し、これを適切な濃度にして人体内に取り込み可能としたものである。図1に示すように、使用者は、ケーシング1から伸延するガス吸入管30の先端を鼻や口に装着して、生成された水素ガスが適切な濃度で含まれる蒸気混合ガスを吸入することができる。本実施形態では、使用者を一人としたが、ガス吸入管30の接続部133を複数設けたり、ガス吸入管30を複数に分岐させたりすることで、2人以上の使用も可能である。なお、ガス吸入管30としては、例えば、カニューレなどを好適に用いることができる。
水素ガス発生装置10のケーシング1は、底壁16と、天井壁11と、4つの周壁12,13,14,15(図4を参照)とにより矩形箱状に形成されており、底壁16の4隅には球状のキャスタ20が取付けられる。
また、かかるケーシング1は、適宜の厚みからなるステンレスあるいは鋼板により形成される。図1に示すように、天井壁11には、その面積の大部分を占める上部点検口110が形成されており、かかる上部点検口110は、蓋体111で着脱自在に覆われる。そして、蓋体111の前側に、電源スイッチ112と、操作部として機能するタッチパネル113とが設けられる。
また、ケーシング1の周壁の1つである前壁12には、その面積の大部分をしめる前部点検口120が形成される。かかる前部点検口120には、図示しないヒンジを介して、取っ手122を有する前面扉121が開閉自在に取付けられる。
さらに、ケーシング1の周壁の一つである左側壁13にも、その面積の大部分をしめる側部点検口130が形成され、この側部点検口130は蓋体131で着脱自在に覆われる。なお、本実施形態に係る水素ガス発生装置10では、側部点検口130から後述する制御ユニット101(図3および図4参照)のメンテナンスが可能である。側部点検口130の上方、上縁部近傍位置には、複数の通気口132,132が形成される。かかる通気口132,132の前方位置には、ガス吸入管30の接続部133が設けられる。
なお、複数の通気口132,132は、ケーシング1の周壁を構成する右側壁14、後壁15の上縁部近傍位置にも形成される。
ケーシング1の内部には、水素ガス発生ユニット100が収納される。以下、図2〜図5を参照して水素ガス発生ユニット100のレイアウトを含む具体的な構成について説明する。
図2は、実施形態に係る水素ガス発生装置10の構成例の一例を示す模式的説明図である。図3は、実施形態に係る水素ガス発生ユニット100の構成の一例を正面視により示す説明図、図4は、同水素ガス発生ユニット100の構成の一例を平面視により示す説明図、図5は、同水素ガス発生ユニット100の構成の一例を側面視により示す説明図である。なお、図3および図5において、符号19は水素ガス発生装置10の設置面を示す。また、図2のみならず、いずれの図面においても、理解を容易にするために適宜簡略化してある。
水素ガス発生ユニット100は、図2に示すように、給水部2と、過熱蒸気加熱部3と、ガス取出部5と、冷却部6とを備える。かかる構成において、給水部2から供給された原水を過熱蒸気加熱部3により加熱して蒸気を生成するとともに、その蒸気をさらに加熱して過熱蒸気を生成し、さらなる加熱によって水素ガスを含む蒸気混合ガスを生成する。次いで、蒸気混合ガスと過熱蒸気とを含む混合流体から気液分離し、分離された蒸気混合ガスを冷却部6によって人体に吸入可能な温度まで低下させてガス取出部5から取り出し、蒸気混合ガスに含まれる水素ガスを吸入可能としている。
より具体的に説明すると、給水部2は、図2〜図5に示すように、原水500を貯留する給水タンク21と、過熱蒸気加熱部3に供給される原水500の液面を調整する調整タンク22とを備える。給水タンク21内には、原水500の水量を検出するレベルスイッチ210が配設され、調整タンク22には、図3および図5に示すように、給水レベル計221が設けられる。
調整タンク22には、排水バルブ222を介して排水ホース220が取付けられており、調整タンク22内の水を抜くことができる。かかる給水タンク21と調整タンク22とを、電磁弁23を介して給水管40により連通している。電磁弁23の開閉動作は、給水レベル計221の値に応じて制御ユニット101(図4)により制御される。なお、図3および図4において、符号410は、給水管40のカプラを示す。また、図3および図5において、符号219は給水レベル計221が備えるフロートを示す。
過熱蒸気加熱部3は、調整タンク22からの原水500が流入する加熱パイプ31と、その略全長に亘って周りを巻回するコイルヒータ7とを加熱装置として備える。すなわち、過熱蒸気加熱部3は、給水部2より連通管50を介して加熱パイプ31に供給された原水500をコイルヒータ7で加熱して過熱蒸気を発生させ、この過熱蒸気をさらに600℃〜700℃まで加熱して、水素ガス(H)が1.2〜2.3%程度含まれる蒸気混合ガスを生成する。なお、コイルヒータ7の周りは所定の厚みを有する断熱材32で被覆される。
加熱パイプ31に供給される原水500の量は、調整タンク22によって一定に保たれる。すなわち、図5に示すように、調整タンク22における液面501と加熱パイプ31内の液面501は同レベルとなる。なお、加熱パイプ31内の液面501よりも上部は蒸気が発生する空間であり、かかる空間内の蒸気がさらに加熱されることで過熱蒸気となり、これをさらに高温加熱することで、常圧下であっても低濃度(略1.2〜2.3%)の水素ガス(H)が含まれる蒸気混合ガスが発生する。したがって、加熱パイプ31の内部には、蒸気混合ガスと過熱蒸気とが高温状態で混在する。
ところで、図5に示すように、加熱パイプ31内には、水素ガスの発生を促進するために制御する制御棒4が収納される。かかる制御棒4については、後に詳述するが、この制御棒4を設けることによって、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、過熱蒸気を600℃〜700℃までの範囲で加熱して発生させる水素ガスの発生効率を高め、必要を満たす量の水素ガスを安定的に産生することができる。
ガス取出部5は、図2〜図5に示すように、放熱管80と、ガス送出ケース8と、ガス吸入管30とを備える。すなわち、一端が加熱パイプ31の上部に連通する放熱管80の他端にガス送出ケース8が接続され、このガス送出ケース8にガス吸入管30が導出管33を介して連通する。
ガス送出ケース8には、図3および図5に示すように、送気ファン81が収納される。この送気ファン81の作動により、水素ガスを含む蒸気混合ガスが、ガス吸入管30(カニューレ)から円滑に系外へと送り出される。
すなわち、ガス送出ケース8内における送気ファン81の一次側に送られてきた蒸気混合ガスは、送気ファン81により、当該送気ファン81の二次側に連通した導出管33を介してガス吸入管30へと送出される。
送気ファン81の一次側に形成されるガス対流空間83に連通するように、ガス送出ケース8の底部には水滴排出口が形成される。そして、この水滴排出口にドレーンパイプ86の基端を接続し、先端を調整タンク22内に臨ませている。このように、ガス送出ケース8においては、蒸気混合ガスを円滑に送気しながら、完全に気液分離されていない蒸気をガス対流空間83で滞留させながら復水して、復水された水を調整タンク22に戻している。
ところで、ガス取出部5の一部を構成する放熱管80は、図2〜図5に示すように、コイル状に構成して放熱しやすくしており、冷却部6の一部を構成する。すなわち、冷却部6は、ガス取出部5に含まれるとも言える。かかる冷却部6は、放熱管80と、放熱管80に向けて送風できるように配設された冷却ファン62(図5参照)とを備える。
コイル状に形成された放熱管80は、図3〜図5に示すように、過熱蒸気加熱部3の断熱材32の周りを囲むように配設される。かかる構成によれば、ケーシング1の内部空間を有効利用することができ、ケーシング1の大型化を防止することで、水素ガス発生装置10の小型化に寄与することができる。
冷却ファン62は、図5に示すように、所定角度だけ傾けて配設しており、風が放熱管80を斜め上方に横切るように送風可能としている。したがって、放熱管80に効率的に風を当てることができ、なおかつ、放熱管80から熱を奪った暖かい空気は、ケーシング1の側壁に形成された通気口132からケーシング1の外へ流出させることができる。
上述した構成により、給水タンク21から過熱蒸気加熱部3の加熱パイプ31に供給された原水500は、コイルヒータ7により加熱され、沸騰して蒸気となる。そして、かかる蒸気がコイルヒータ7によりさらに加熱されて過熱蒸気となり、さらに、大気圧下で温度が600℃〜700℃に達すると、低濃度ではあるが、酸素と分離した水素ガスが含まれる蒸気混合ガスが生成される。
こうして、水素ガスを含む蒸気混合ガスを、ガス吸入管30(カニューレ)を介して人体に供給することができる(図1参照)。本水素ガス発生装置10を用いる場合、水素ガスのみならず酸素ガスも人体に取り込まれるが、蒸気混合ガスに含まれる水素ガスの濃度は、4.2Vol%未満である。かかる濃度とすることで、後述する空気取入部55により取り入れる空気と混合したときに、水素ガスを、例えば、0.1〜0.3Vol%の好ましい範囲の濃度にしやすい。また、蒸気混合ガスは、冷却部6によって、十分に冷却されているため(例えば20〜25℃程度)、容易かつ安全に吸入することができる。
ここで、空気取入部55について説明する。図3〜図5に示すように、原水500が流入する加熱パイプ31の上端開口にはキャップ体400が着脱自在に取り付けられている。本実施形態における空気取部55としては、かかるキャップ体400にピンホールを形成して構成している。すなわち、過熱蒸気加熱部3が備える加熱パイプ31の上端開口に、ピンホールを有し、実質的に空気取入部55として機能するキャップ体400が取付けられている。
ピンホールの直径は、水素ガスの濃度を0.1〜0.3Vol%の範囲に収めるためには0.5〜1.0mm程度とすることが好ましい。本実施形態では、ピンホールの直径を0.7mmとしている。
かかる空気取入部55を設けたことにより、図3および図5に示すように、ガス送出ケース8内に設けられた送気ファン81の作動により、加熱パイプ31内に外気が吸い込まれ放熱管80を介して蒸気混合ガスとともにガス送出ケース8へと送られる。こうして、水素ガスおよび酸素ガスを含む蒸気混合ガスに新鮮な外気が適量取り入れられ、ガス吸入管30(カニューレ)から人体に取り込まれる水素ガスは、0.1〜0.3Vol%の濃度に希釈されることになる。
また、空気取入部55を、加熱パイプ31の上端に配置したことにより、空気取入部55はケーシング1の内部の上部に位置することになるため、障害物などが周りに存在せずメンテナンス作業も容易となる。
なお、空気取入部55を設ける位置は、加熱パイプ31の上端に限定するものではない。送気ファン81の上手であって、過熱蒸気加熱部3で生成した蒸気混合ガスを吸引する流路内であればどこでも構わない。
また、空気取入部55にフィルタを設け、吸引した空気から不純物などを除去し、清浄な空気によって水素ガスを希釈することもできる。
次に、図5〜図7を参照しながら、過熱蒸気加熱部3を構成する加熱パイプ31内に収納された制御棒4について具体的に説明する。前述したように、制御棒4により、水素ガスを安定的に得ることが可能となっている。図6は、実施形態に係る制御棒4を示す正面図、図7は、図6のA−A線における断面図である。
図5に示すように、原水500が流入する加熱パイプ31は、給水部2と連通する連通管50が接続された筒状体330の上端部に、断熱用スリーブ47を介して取付けられる。かかる加熱パイプ31の中に収納された制御棒4は、酸化促進部材として機能するもので、たとえば、鉄などの酸化し易い金属、換言すれば錆び易い金属から構成される。
本実施形態に係る制御棒4は、図5〜図7に示すように、支柱となる第1の鉄棒41と、この第1の鉄棒41の周りを囲むように配設された複数の第2の鉄棒42とを備える。かかる第2の鉄棒42が、実質的な酸化促進部材となるもので、ここでは、SS400などの一般的な鉄鋼材を用いている。第2の鉄棒42は、加熱パイプ31内において過熱蒸気に晒されるため、当該過熱蒸気に含まれる酸素と反応して酸化する。そのため、第2の鉄棒42の表面には黒錆が発生する。かかる酸化反応によって、水素ガスの発生が促進されていると考えられる。
他方、制御棒4の支柱となる第1の鉄棒41は、SUS304などのステンレス鋼を用いている。第1の鉄棒41は、図5に示すように、原水500に浸かる。水に浸かって赤錆が発生すると原水500が赤く濁ってしまい、見映えとして好ましくないからである。
第2の鉄棒42は、それぞれ第1の鉄棒41よりも短く形成されており、原水500と接触しない位置で、上下端を第1の鉄棒41に溶接して固定している。なお、本実施形態では、さらに、所定間隔をあけて設けられるリング状の締結体43を用いて、第2の鉄棒42を第1の鉄棒41と連結している。すなわち、第1の金属棒41と第2の金属棒42とが束ねられた構造としている。なお、ここでは、所定の間隔をあけて設けた2つの締結体43を用いたが、締結体43の数は2つに限定されるものではない。なお、図5において符号331で示される空間は、加熱パイプ31と接続する筒状体330の中に形成された水溜部である。
また、図7に示すように、本実施形態に係る第2の鉄棒42は、第1の鉄棒41よりも小径としている。そして、かかる相対的に小径の5本の第2の鉄棒42を、加熱パイプ31内において蒸気が円滑に通過する空間が形成されるように、第1の鉄棒41の周りに間隔をあけて配設している。ここでは、第1の鉄棒41と、これの周りに配設した第2の鉄棒42からなる制御棒4の全体の径が無用に大きくならないように、第2の鉄棒42を小径とした。しかし、第1の鉄棒41および第2の鉄棒42の相対的な太さなどは、加熱パイプ31の大きさ、上記の流通抵抗などを勘案して、適宜決定してよい。
また、本実施形態に係る制御棒4は、図5および図6に示すように、加熱パイプ31に収納した際に、制御棒4の軸心が傾くことのないように、支柱となる第1の鉄棒41の上端近傍に傾き防止リング44を設けている。
また、図5に示すように、本実施形態に係る制御棒4は、支柱となる第1の鉄棒41の下端にマグネット部材48を設けている。このマグネット部材48を設けることで、例えば、第1の鉄棒41や第2の鉄棒42の表面から脱落した錆を吸着することができ、錆が散乱することを防止できる。よって、原水500が細かい錆の粒子などで汚れることを防止することができる。
また、本実施形態に係る制御棒4は、加熱パイプ31内に抜き差し自在としている。そのため、加熱パイプ31の上端開口から挿通するだけで、誰でも簡単に制御棒4をセットすることができる。制御棒4を加熱パイプ31内に収納した後は、当該加熱パイプ31の上端開口をキャップ体400で閉塞するとよい。反対に、制御棒4などを交換したりするために、加熱パイプ31から取り出す場合は、キャップ体400を外して開蓋すれば、第1の鉄棒41の上端を摘んで簡単に抜き出すことができる。なお、図5において、符号401,402はパッキンなどのシール部材を示す。
なお、制御棒4を加熱パイプ31内に配設する他の実施形態として、例えば、図6に示すように、制御棒4の支柱となる第1の鉄棒41の上端および下端に雌ねじ部411を形成して、雄ねじを用いて何らかの部材に連結する固定手段も考えられる。この場合、水素ガス発生装置10のケーシング1が振動したり、傾いたりしても、制御棒4が傾いたりするおそれがなくなる。
また、図5および図6に示すように、本実施形態に係る制御棒4は、第1の鉄棒41の下半部において、原水500と接触する位置に、蒸発促進リング45が設けられている。この蒸発促進リング45は高温になるため、原水500が高温部分との接触面積を増加させることで、原水500の蒸発促進を図っている。
以上、本実施形態に係る制御棒4について説明したが、制御棒4の構成は、上述の形態に厳密に限定されないことは言うまでもない。例えば、少なくとも第2の鉄棒42の表面に凹凸部(不図示)を形成して表面積を増大させることができる。
また、第1の鉄棒41および第2の鉄棒42のいずれか一方、または両方を筒状に形成し、第1の鉄棒41や第2の鉄棒42の内部を蒸気が通過するようにして、酸化する表面積をさらに増大させることもできる。
また、第1の鉄棒41および第2の鉄棒42のいずれか一方、または両方の表面に凹凸部を形成した場合、酸化が進行すると凹凸部の高低差が縮まり、表面がややなだらかになる。よって、かかる凹凸部の高低差を目視することにより、制御棒4の交換時期なども推定しやすくなる。なお、制御棒4の交換時期としては、例えば、経験値に基づいて決定しても構わない。
上述してきた構成において、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、過熱蒸気加熱部3が、図4に示すように、ケーシング1の第1の側壁である右側壁14と、第2の側壁である後壁15とで形成される角部17に近接配置される。
すなわち、断熱材32でコイルヒータ7を被覆しているものの、高温となる過熱蒸気加熱部3を、右側壁14と後壁15とで形成される角部17の近傍に配置している。これにより、たとえば、制御ユニット101(図4)を、左側壁13の近傍に配設して過熱蒸気加熱部3から遠ざけ、熱による影響を回避することができる。さらに、ケーシング1内における左側壁13から前壁12側にかけて形成される空間に、過熱蒸気加熱部3を除く他の水素ガス発生ユニット100の要素を効率的に配置して、水素ガス発生装置10をコンパクト化することが可能となる。
また、図4に示すように、ケーシング1の底壁16には、ケーシング1の軽量化にも寄与する複数の外気導入口161が設けられている。さらに、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、図4および図5に示すように、ケーシング1内に上昇気流600を強制的に発生させるファン9を、底壁16に形成した外気導入口161に臨設している。ここでは、ファン9を、その一部が平面視で過熱蒸気加熱部3と重なるように配置している。すなわち、複数の外気導入口161のうち、過熱蒸気加熱部3の近傍に設けられた外気導入口161にファン9を臨設し、一部が平面視で過熱蒸気加熱部3と重なるように位置させている。かかる構成とすることによって、外気を、過熱蒸気加熱部3の周面に沿って上昇させ、空冷効果を高めるようにしている。
かかる構成により、図5に示すように、ファン9によって外気導入口161から引き込まれた空気は上昇気流600となって、過熱蒸気加熱部3の外表面、すなわち断熱材32の表面に沿って上昇しながら熱を奪っていくことになる。
なお、ケーシング1の内部には、図3に示すように、温度監視センサ102を設けており、ファン9の駆動については、制御ユニット101により、温度監視センサ102の検出結果に応じて制御することもできる。
また、図5に示すように、後壁15に、過熱蒸気加熱部3からの輻射熱を受ける受熱板151を設けることにより、受熱板151と後壁15の内面との間に、上昇気流600を通過させて受熱板151を空冷する昇風路152を形成している。なお、本実施形態に係る水素ガス発生装置10では、受熱板151および昇風路152は、右側壁14にも設けている(図4を参照)。
このように、高温となる過熱蒸気加熱部3を、四角形の底壁16の隅部の一つに配置し、2つの側壁(右側壁14および後壁15)に近接させることにより、積極的に熱をケーシング1側に伝達している。したがって、過熱蒸気加熱部3については、上昇気流600による空冷と相俟って、冷却効果をより高めることができる。
過熱蒸気加熱部3の外表面に沿って流れる上昇気流600も、昇風路152を通過する上昇気流600も、側壁の上部位置に設けられた通気口132から外部へ円滑に流出するため、ケーシング1内は、常温の外部空気が常時流入することになる。
上述してきたように、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、ガス取出部5から取り出された蒸気混合ガスに含まれる水素ガスの濃度を、4.2Vol%未満とし、さらに、ガス取出部5に外気を取り込み水素ガスを希釈する空気取入部55を設けている。そして、かかる空気取入部55から空気を取り込んで水素ガスを希釈し、人体に取入れられる水素ガスの濃度を0.1〜0.3Vol%としている。
かかる濃度の水素ガスを摂取することで、健康増進に大きく寄与することができる。しかも、本実施形態では、過熱蒸気を600℃〜700℃まで加熱して、水素ガス(H)が1.2〜2.3%程度含まれる蒸気混合ガスを生成するようにしているため、所望する濃度で水素ガスを人体に取入可能としている。
以下、本実施形態に係る水素発生装置10により産生した上述の濃度の水素を摂取する前と後とで生じる生理的変化について説明する。ここでは、濃度が0.1〜0.3Vol%の水素ガスが、血管内皮細胞に与える作用について検証する。なお、検証には、健康成人を対象に、水素ガスを90分間吸入させる前後において、上腕静脈から採血した5mLの血液から分離回収した血清を用いた。
表1は、水素ガスの吸入前後における血清中血管内皮リパーゼ(Endothelial Lipase:EL)の測定値を示し、図8は、水素ガス吸入後の血清中ELの産生が促進されたことを示すグラフである。
Figure 0006753706
表1及び図8に示すように、健康な成人である被験者A〜Fが水素ガスを吸入して90分後の血清中の血管内皮リパーゼ(以下、ELと記載する場合がある)の濃度は、おしなべて上昇している。これは、統計学的に有意な促進作用と認められる。
ここで、血管内皮リパーゼ(EL)は、血管内皮細胞に恒常的に発現するタンパク質である。このELは、増加しすぎると、いわゆる善玉コレステロールである高比重リポタンパク(HDL:High-Density Lipoprotein)を減少させてしまい、身体に好ましくない状態になるとされる。
しかし、適正な、すなわち生理的な範囲での増加であれば、血管に対する良質な刺激となり、血管をしなやかな状態にする機能が期待できる。
表1や図8に示したように、水素ガス吸入後のELの増加は、生理的な適正範囲にあるものである。そのため、水素ガス吸入によるELの産生促進作用は、血管内皮細胞の生理的活性作用と言え、血管内皮細胞の生理的機能を発動させるためのトリガー作用と考察される。
ところで、このトリガー作用は、その後の一酸化窒素の酸化分解産物である硝酸イオン(NO3 -)の産生促進、アンジオテンシンI転換酵素(ACE:Angiotensin-Converting Enzyme)の抑制作用、さらには末梢血液の血流量の促進作用に影響を与える一連のカスケード作用として有効であると考えられる。
図9は、水素ガス吸入後の血清中硝酸イオンの産生が促進されたことを示すグラフであり、図10は、水素ガス吸入後のアンジオテンシンI転換酵素が抑制されたことを示すグラフである。
Figure 0006753706
表2及び図9に示すように、被験者G〜Jが水素ガスを吸入して90分後の血清中の硝酸イオン(NO3 -)の濃度は、おしなべて上昇している。これは、統計学的に有意な促進作用と認められる。
血液中の硝酸イオンの誘導は、生体における一酸化窒素合成酵素(NOS:Nitric Oxide Synthase)の産生を意味する。したがって、この結果は、最終的には、平滑筋弛緩作用および血管の拡張作用、さらには動脈硬化症、急性心筋梗塞発症のリスクを低下させる作用を示唆していると考えらえる。
また、アンジオテンシンI転換酵素(ACE)について見ると、表3および図10に示すように、被験者KおよびLが水素ガスを吸入して90分後の血清中のACEは抑制作用の傾向が見られた。
Figure 0006753706
アンジオテンシンI転換酵素(ACE)は、肺の血管内皮細胞によって産生され放出される血圧調整に関与する酵素である。かかるACEは、全身に広く分布するが、特に、肺に多量に存在する。ACEは、不活性体であるアンジオテンシンIを活性体であるアンジオテンシンIIに変換するとともに、血圧降下作用を持つ生理活性物質の一種であるブラジキニンを不活性化する。
水素ガス吸入後に、ACE活性が生理的範囲で抑制される傾向は、ACEを阻害する薬物同様、間接的に一酸化窒素(NO)の増加による末梢血管の拡張作用および降圧作用を示唆するものと考えられる。また、ACE活性の抑制作用は、腎臓の輸出細動脈の拡張作用(糸球体内圧を下げることによる直接的な腎保護作用)、さらには、インスリン感受性の改善作用にも関与することが報告されている。
さらに、ACE活性の抑制は、高齢者の肺炎防止作用(肺炎発生率低下)にも関与することが報告されている。すなわち、高齢者の肺炎は、主に大脳基底核でのドパミンの産生低下に伴うサブスタンスP(知覚神経C線維末端に貯蔵されている神経ペプチドの一種)の減少による嚥下機能の障害と言われている。すなわち、夜間に唾液が肺に入ることで肺炎を発症することが原因と考えられている。
それに対し、水素ガス吸入後のACE活性抑制作用は、サブスタンスPの分解を抑制することで、低下した嚥下機能を改善し、夜間における不顕性誤嚥を防止することで肺炎の発症を防止する作用が期待できる可能性を示している。
次に、本実施形態に係る水素ガス発生装置10により産生した上述の濃度(0.1〜0.3Vol%)の水素ガスを吸入する前と後とで、生体内バイオマーカーの動態がどのように変化するかについて検証する。なお、検証には、健康成人を対象に、水素ガスを90分間吸入させる前後において、上腕静脈から採血した5mLの血液から分離回収した血清を用いた。
なお、バイオマーカーとは、所定の疾病の存在や進行度をその濃度に応じて反映するタンパク質などの物質を指し、ここでは、可溶性CD54(sCD54)(sICAM-1)、可溶性CD62E(可溶性E-セレクチン)(sCD62E)、可溶性CD62L(可溶性L-セレクチン)(sCD62L)、可溶性CD62P(可溶性P-セレクチン)(sCD62P)、可溶性CD44(sCD44)、可溶性Tie-2(sTie-2)、可溶性CD69(sCD69)、可溶性CD106(可溶性VCAM-1)(sCD106)、可溶性CD31(sCD31)およびEndothelial lipase(EL)について検証した。
先ず、(1)血清中の可溶性CD54(sCD54)(sICAM-1)の検証結果について説明する。
CD54は、炎症性サイトカインや活性酸素の刺激で、数時間以内に内皮細胞上で著明に増強し、循環血中や組織内の炎症性細胞との接着・活性化に関与する。ここで、サイトカインとは、特定の細胞に情報を伝達するタンパク質である。
よって、自己免疫疾患、感染症、腫瘍(癌)浸潤、移植拒絶反応、アレルギー反応、動脈硬化などの炎症性病態に密接に関与する。循環血中に検出される可溶性CD54(sCD54)は、主にリンパ球・単球・内皮細胞、一部の癌細胞表面に発現したものが遊離したものである。循環血中や組織液中の可溶性CD54(sCD54)の動態を解析することで、炎症性病態の疾患活動性の程度、癌細胞の増強の強さなどを推察することができる。
表4は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性CD54(sCD54)の測定値を示す。表4に示すように、健康な成人である2人の被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD54(sCD54)の濃度は減少している。
Figure 0006753706
次に、(2)血清中の可溶性CD62E(可溶性E-セレクチン)(sCD62E)の検証結果について説明する。
E-セレクチン(CD62E)の発現は、インターロイキン-1(Interleukin-1:IL-1)、腫瘍壊死因子-α(Tumor Necrosis Factor-α: TNF-α)、インターフェロン-γ(Interferon-γ:IFN-γ)などの炎症性サイトカインや活性酸素の刺激で、数分以内に血管内皮細胞上で著明に増強し、循環血中の白血球との接着に関与する。よって、自己免疫疾患、感染症、腫瘍(癌)浸潤、移植拒絶反応、アレルギー反応、動脈硬化などの炎症性病態に密接に関与する。
表5は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性CD62E(E-セレクチン)の測定値を示す。表5に示すように、健康な成人である3人の被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD62Eの濃度はいずれも減少している。
Figure 0006753706
次に、(3)血清中の可溶性CD62L(可溶性L-セレクチン)(sCD62L)の検証結果について説明する。
L-セレクチン(CD62L)の発現は、リガンド接着やインターロイキン−8(Interleukin-8:IL-8)などの炎症性サイトカイン、補体成分(C5a)、細菌産物などの刺激できわめて容易に血液中に遊離(shedding作用)される。循環血中に検出される可溶性L-セレクチンは、これらの刺激で白血球細胞表面に発現したものである。よって、可溶性L-セレクチンは、白血球と血管内皮細胞との接着や組織内への浸潤が高頻度に認められる病態、すなわち自己免疫疾患、感染症、移植拒絶反応、アレルギーなどの炎症性病態において循環血中に検出される。
表6は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性L-セレクチン(CD62L)の測定値を示す。表6に示すように、健康な成人である3人の被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD62Lの濃度はいずれも減少している。
Figure 0006753706
次に、(4)血清中の可溶性CD62P(可溶性P-セレクチン)(sCD62P)の検証結果について説明する。
P-セレクチン(CD62P)は、トロンビン、ヒスタミン、インターロイキン−8、Platelet-Activating Factor(PAF)(血小板活性因子)、ロイコトリエンC4、補体成分、TNF(腫瘍壊死因子)−α、酸化型Low-Density Lipoprotein (LDL)などの刺激で、血小板においては瞬時に、内皮細胞では数分で発現する。発現したP-セレクチンは刺激後30分以内に速やかに細胞質内還入で消失する。よって、P-セレクチン(CD62P)の発現は、血管障害、血栓疾患などの炎症性病態の初期に密接に関与する。また、虚血−再還流障害においても発現し、好中球と内皮細胞の接着、さらには内皮細胞の障害にも関与する。
表7は、水素ガスの吸入前後における血清中のP-セレクチン(CD62P)の測定値を示す。表7に示すように、健康な成人である被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD62Pの濃度は減少している。
Figure 0006753706
次に、(5)血清中の可溶性CD44(sCD44)、(6)可溶性Tie-2(s Tie-2)、(7)可溶性CD69
(sCD69)の検証結果について説明する。
CD44には多数のアイソフォームが存在する。白血球、赤血球、上皮細胞、線維芽細胞など、生体の細胞に広く分布する。ヒアルロン酸、コラーゲン、フィブロネクチンなどがそのリガンドである。CD44は細胞の凝集誘導、T細胞の活性化、リンパ球のホーミングレセプターとして働くと共に、癌転移に関与する。可溶性CD44(sCD44)は、急性白血病における病勢と密接に関係する。特に、骨髄異形成症候群においては,白血病化にともなって上昇する。また、特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などの自己免疫疾患でも上昇する。
Tie-2は、血管内皮細胞に発現する受容体である。タンパク質のチロシン残基をリン酸化する酵素で、アンジオポエチン-1と共作用し、血管構造を安定化(血管順応と血管保護)させる。腫瘍の血管新生や成熟血管において内皮細胞の生存、統合性の維持に重要な役割を果たす。血管構造の安定化における可溶性Tie-2(sTie-2)は、主に血管内皮細胞から遊離するが、過剰のsTie-2はアンジオポエチン-1の作用を抑制することになるため、アンジオポエチン-1からのTie-2を経由した情報伝達が阻害され、血管構造の不安定化を誘導してしまう。
CD69は,活性化T細胞、活性化B細胞、活性化NK細胞に発現する。すなわち、CD69はリンパ球の増殖とその機能に関与している。CD69は、細胞の活性化後、非常に早い段階で発現する。過剰な免疫担当細胞の活性化は、可溶性CD69(sCD69)の遊離を促進する。血液中のsCD69は過剰な生体免疫反応を誘導することになり、結果として自己免疫疾患、アレルギー反応などの炎症性病態を発症することになる。
表8、表9および表10は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性CD44(sCD44)の測定値、可溶性Tie-2(sTie-2)の測定値、可溶性CD69(sCD69)の測定値を示す。表8、表9および表10に示すように、健康な成人である被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD44(sCD44)、可溶性Tie-2(sTie-2)、可溶性CD69(sCD69)の濃度はいずれも減少している。よって、急性白血病における病態の軽減、血管構造の安定化、自己免疫疾患、アレルギー反応などの炎症性病態を軽減することになる。
Figure 0006753706
Figure 0006753706
Figure 0006753706
次に、(8) 可溶性CD106(可溶性VCAM-1)(sCD106)の検証結果について説明する。
Vascular Cell Adhesion Molecule-1 (VCAM-1)(CD106)の発現は、IL-1、TNF-α、IFN-γなどの炎症性サイトカインや活性酸素の刺激で、数時間以内に血管内皮細胞上で著明に増強し、循環血中や組織内のリンパ球・好酸球との接着や活性化に関与する。よって、VCAM-1の発現は、自己免疫疾患、感染症、腫瘍(癌)浸潤、移植拒絶反応、アレルギー反応、さらには動脈硬化の炎症性病態に密接に関与する。循環血中や組織液中に検出される可溶性CD106(sCD106)(sVCAM-1)は、主に血管内皮細胞表面に発現したものが遊離したものである。
表11は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性CD106(sCD106)(sVCAM-1)の測定値を示す。表11に示すように、健康な成人である被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD106(sCD106)(sVCAM-1)の濃度は増加している。よって、血管内皮細胞の生理的活性化作用を促進することになる。
Figure 0006753706
次に、(9)血清中の可溶性CD31(sCD31)、(10)Endothelial Lipase(EL)の検証結果について説明する。
CD31は血管内皮細胞に高発現する。腫瘍再発に関与する血管新生にも密接に関与する。CD31は白血球と血管内皮細胞間、さらには血管内皮細胞同士の情報伝達(相互作用)に重要な役割を果たしている。可溶性C31は、主に血管内皮細胞から遊離したもので、血管内皮細胞の活性化に伴って血液中に出現する。
血管内皮リパーゼ(EL)は、血管内皮細胞に恒常的に発現するタンパク質である。このELは、増加しすぎると、いわゆる善玉コレステロールである高比重リポタンパク(HDL:High Density Lipoprotein)を減少させてしまい、身体に好ましくない状態になるとされる。しかし、適正な、すなわち生理的な範囲での増加であれば、血管に対する良質な刺激となり、血管をしなやかな状態にする機能が期待できる。
表12および表13は、水素ガスの吸入前後における血清中の可溶性CD31(sCD31)の測定値およびELの測定値を示す。表12および表13に示すように、健康な成人である被験者が水素ガスを吸入して90分後の血清中の可溶性CD31(sCD31)およびELの濃度はいずれも増加している。よって、水素ガス吸入によるsCD31およびELの産生促進作用は、血管内皮細胞の生理的活性作用で、血管内皮細胞の生理機能を発動させるためのトリガー作用である。
Figure 0006753706
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上述の検証結果から、本実施形態に係る水素ガス発生装置10により産生した上述の濃度(0.1〜0.3Vol%)の水素ガスを摂取する前と後とにおける生体内バイオマーカーの動態の変化を解析すると、(1)sCD54、(2)sCD62E、(3)sCD62L、(4)sCD62P、(5)sCD44、(6)sTie-2、(7)sCD69については減少作用が見られる。
このことから、推察できるのは、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入することで炎症反応に密接に関与するバイオマーカーの減少は、自己免疫疾患、感染症、腫瘍(癌)浸潤、移植拒絶反応、アレルギー反応、動脈硬化などの炎症性病態を制御(抑制)できる可能性があるということである。
他方、(8)sCD106、(9)sCD31、(10)ELについては増加作用が見られる。このことから推察できるのは、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入することは、水素ガスを吸入する前と後で血管内皮細胞に特異的に発現するCD106、CD31の可溶性バイオマーカーであるsCD106、sCD31の増加が認められることを意味する。この増加は生理的な範囲の増加であることから、血管内皮細胞の生理機能を発動させるためのトリガー作用であることを意味する。前項で記した硝酸イオン(NO3 -)の産生増加およびアンギオテンシンI転換酵素(ACE)活性化作用と同様、sCD106、sCD31の増加は血管内皮細胞の強化・改善作用、さらには血流改善作用の促進を強く意味する。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る水素ガス発生装置10によれば、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入することができるため、単なる健康増進などではなく、健康に直結する血管および血管内皮細胞に好影響を及ぼすことで、動脈硬化や急性心筋梗塞の発症を抑制することが期待できる。
また、本実施形態に係る水素ガス発生装置10を用いて、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入させる前と後とでは、唾液中のIgA抗体、特に真菌細胞壁β-グルカン特異的IgA抗体が増加することも実験的に分かっている(表14〜表20を参照)。水素ガス吸入の前と後とで唾液中真菌細胞壁β-グルカン特異的IgA抗体が増加しているのは、所定濃度の水素ガスの吸入によって生体防疫能力(免疫力)が備わったと考えられ、例えば、インフルエンザウイルスなどに対する感染を防御する力が高められることになる。このように、本実施形態に係る水素ガス発生装置10によれば、免疫能力の増強作用も大いに期待できる。
以下の表14〜表20は、本実施形態に係る水素ガス発生装置10を用いて、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入させる前と後とにおける、唾液中IgA抗体の動態解析結果を示す。
Figure 0006753706
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各表に示された結果から分かるように、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入させた場合、唾液中IgA抗体は、吸入前に比べて増加する傾向にあることは明らかである。
また、さらに、本実施形態に係る水素ガス発生装置10を用いて生成した、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスを吸入させる前と後とでは、血管内皮増殖因子VEGF(Vascular Endothelial Growth Factor)が減少することが分かる(表21を参照)。
VEGFは、ヒト下垂体前葉由来細胞株の培養上清から発見された45kDaの糖タンパク質であり、血管内皮細胞の増殖、遊走、プロテアーゼ活性の亢進、血管様構造の形成など、血管新生に密接に関与している。
また、VEGFは、血管新生促進作用の他に、血管透過性亢進作用も有することから、血管新生が主な原因である疾患にも密接に関与している。例えば、腫瘍組織の増大、糖尿病性網膜症における異常血管新生、関節リウマチの炎症巣、さらに、悪性新生物形成における異常血管新生などがある。特に、悪性腫瘍におけるVEGFの作用は、血管の腫瘍組織への引き込み、栄養や酸素の取り込み、悪性腫瘍の転移などがある。これらのイベントは、大腸癌、胃癌、肺癌などで既に報告されている。一方、癌治療においては、VEGFをターゲットとした分子標的療法が導入され、VEGFの制御を目指した積極的な臨床応用が進められている。
このように、VEGFは、癌が転移する際に必要なタンパク質であり、これが減少するということは、癌の転移に密接に関与する癌の血管新生抑制作用(抗癌作用)についても大いに期待できると言える。
Figure 0006753706
表21に示すように、本実施形態に係る水素ガス発生装置10を用いて、被験者O、P,Qに、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスを90分間吸入させたところ、吸入前と比較して、生理的範囲において血清中VEGFの濃度が減少した。このVEGF濃度の減少は、例えば0.1〜0.3Vol%の所定濃度の水素ガスの吸入によって、健康成人におけるVEGFを生理的範囲内でコントロールできることを示唆する。さらに、かかる所定濃度の水素ガスの吸入によって、VEGFを標的とした大腸癌、胃癌、肺癌などの転移・腫瘍増大などに対する阻害作用を発揮できる可能性も示唆している。
すなわち、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを吸入することでVEGFが減少し、VEGFの減少による血管内皮細胞等への作用の結果として、血管の腫瘍組織への引き込み、栄養や酸素の取り込み、悪性腫瘍の転移などをそれぞれ制御する可能性が期待できるのである。このように、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、癌治療の臨床応用への利用も期待できる可能性がある。
ところで、先に、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスを吸入する前と後とで、生体内バイオマーカーの動態がどのように変化するかについて検証した(表4〜表13を参照)。なお、この際は、被検者を健康成人としていた。
そこで、ここでは、5人の透析患者を対象(被験者R,S,T,U,V)として検証する。すなわち、本実施形態に係る水素ガス発生装置10から発生した、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスの吸入前後における生体バイオマーカーの予備的解析を実施した(表22〜表26を参照)。
具体的には、(a)〜(c)の3段階の時点で被験者R〜Vからそれぞれ採血し、血清中のクレアチニン、可溶性CD93分子(sCD93)、可溶性CD44分子(sCD44)、硝酸イオン(NO3 -)および可溶性CD14分子(sCD14)の動態を検査した。採血タイミングを示す(a)〜(c)は以下の通りである。
(a)0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスの吸入前。
(b)透析+0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスの吸入90分後。
(c)透析のみ行った直後(蒸気混合ガスの吸入無し)。
Figure 0006753706
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表22〜表26に示すように、0.1〜0.3Vol%の濃度の水素ガスを含む蒸気混合ガスを吸入することにより、透析患者である被験者R〜Vには、総じてクレアチニン濃度の減少、sCD93濃度およびsCD44濃度の減少、硝酸イオンの減少、sCD14濃度の増加が見られた。
この検査結果から、蒸気混合ガスの吸入条件に課題はあるが、透析患者における慢性炎症反応の制御、腎機能障害の制御、透析患者における自然免疫系の調節などを実現する可能性があることが考えられる。なお、今後は、さらなる条件設定を行うとともに、より詳細な解析が重要となる。
また、本実施形態に係る水素ガス発生装置10は、矩形箱型のケーシング1内に水素ガス発生ユニット100を効率的に収納し、コンパクトな構造となっている。しかも、高温になる過熱蒸気加熱部3を収納していながら、その配置や効果的な空冷を行える構造を実現したため、ケーシング1まで高温になることを防止することができる。さらに、過熱蒸気加熱部3の加熱パイプ31内に、酸化促進部材となる制御棒4を収納したことにより、4.2Vol%未満の濃度の水素ガスを安定的に発生させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
3 過熱蒸気加熱部
5 ガス取出部
10 水素ガス発生装置
14 右側壁(第1の側壁)
15 後壁(第2の側壁)
17 角部
31 加熱パイプ
55 空気取入部
400 キャップ体

Claims (6)

  1. 原水が流入する加熱パイプを有し、前記原水を加熱して過熱蒸気を発生させ、この過熱蒸気をさらに加熱して水素ガスを含む蒸気混合ガスを生成する過熱蒸気加熱部と、
    前記蒸気混合ガスと前記過熱蒸気とを含む混合流体から気液分離し、分離された前記蒸気混合ガスを取り出すガス取出部とを備えるとともに
    前記加熱パイプは、
    酸化し易い金属棒により構成された酸化促進部材を収容しており、当該酸化促進部材は、ステンレスにより形成された第1の金属棒と、鉄鋼材により形成され、前記第1の金属棒よりも小径の第2の金属棒とを備え、前記第2の金属棒は、前記第1の金属棒よりも相対的に短く形成され、複数本束ねられており、
    前記ガス取出部から取り出された前記蒸気混合ガスに含まれる前記水素ガスの濃度を、4.2Vol%未満とした
    ことを特徴とする水素ガス発生装置。
  2. 前記第1の金属棒は、前記原水に浸かる一方、前記第2の金属棒は、前記原水に接触しない位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の水素ガス発生装置。
  3. 生成した前記蒸気混合ガスに外気を取り込み、前記水素ガスを希釈する空気取入部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水素ガス発生装置。
  4. 前記空気取入部は、孔径が0.5〜1.0mmのピンホールを有する
    ことを特徴とする請求項に記載の水素ガス発生装置。
  5. 前記過熱蒸気加熱部は、当該加熱パイプの上端開口に前記空気取入部を構成するキャップ体を取付けた
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の水素ガス発生装置。
  6. 前記水素ガスの濃度を、0.1〜0.3Vol%とした
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の水素ガス発生装置。
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