JP6751936B2 - 二重管の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外鋼管が主に炭素鋼、内鋼管が主に耐食性鋼管からなる、ラインパイプ、油井管、化学プラント用の耐食性鋼管などに使用される二重管の製造方法及び製造装置に関する。
かかる二重管の製造においては、外鋼管と内鋼管との緊締嵌合面に適正な嵌合応力を付与する技術が難しく、二重管の全長にわたって均一かつ所定の嵌合応力を付与し、品質が優れた生産性の高い二重管製造方法及び二重管製造装置が求められている(以下、内鋼管を「内管」、また外鋼管を「外管」ともいう。)。
図9及び図10は、二重管製造方法及び二重管製造装置に関する従来例を示すものであり、特公昭56−48255号公報(以下「特許文献1」という。)及び特公昭63−16210号公報(以下「特許文献2」という。)に開示されている。
このうち図9は、特許文献1の第4図に示される実施例の説明図を模写したものである。ただし、特許文献1の符号は本発明の符号と重複するため、第4図の符号に10を頭に付して100番台とした。この特許文献1には、「内管103の両端を穴あき栓体105及び栓体105’によって内管の内部104を形成し、該内管202を外管101内に挿入させ、外管をコイルヒータ102によって加熱膨張させた後、穴あき栓体105の穴106から液体供給方向107に液体を供給して内部104に矢印で示す加圧方向108によって内管103を拡管し外管内面に添着し、次いで内管103への圧力を開放して外管101の熱収縮によって内管103と外管101とに所定の締め代が形成される」(第2頁右欄3行目〜38行目の要約)二重管製造方法が開示されている。しかし、特許文献1には上記した二重管製造方法の概念は開示されているが、該製造方法の対象となる内管及び外管のサイズ、拡管等の各種製造条件、締め代の品質などの開示が全くなく、また、拡管時における内管の軸方向の収縮への対応技術の開示もない。
次に図10は、特許文献2の第4図に示される実施例の説明図を模写したものである。ただし、特許文献2の符号は本発明の符号と重複するため、第4図の符号に2又は20を頭に付して200番台とした。
特許文献2には、第4図に示される実施例の前提として次の記載がある。
「さりながら、該第3図に示す実施例においては、該シールドヘッド6の芯金17’に対するスライド部に段差部27が形成されているために、該シールドヘッド6に対する反力は生じないか、又、極めて小さく、このために、当該第3図に示す実施例においては、二重管の製造が内管2の収縮力を容易に得ることが出来ることにより製造がし易いという利点がある。
さりながら、当該第3図に示す実施例において、当該段差部27をその前部の拡管室21よりも積極的に大径にすることにより、内管2に対する軸方向収縮力を却って積極的に大きくすることが出来ることにより製造がし易いというメリットがある。」(4頁右欄27行目〜39行)
さらに図10を用いて特許文献2の第4図の構造を説明する。油圧シリンダ218’のピストンと一体のピストンロッド219’は、シールドジョー208’を介して芯金217と連結され、また内管202の先端フレア203’とは液密裡にナット225で固定、連結された構造である。内管202は、該内管の基部フレア203がシールヘッド206”のベースからボルト209で固設された可動シール206’を介してシールヘッド206”に固定、連結された構造である。芯金217はスタンド216と一体構造であり、上記油圧シリンダ218’もスタンド216にボルトで固設されている。拡管流通路211は内管202の基部フレア203及び先端フレア203’を含んで構成され、スタンド216に設けられた外部シリンダ228にシール220を介してシールヘッド206”の後端部において摺動可能、かつ液密裡の構造になっている。
特許文献2には第4図(図10)に開示した上記構造によって、「このような技術手段としては第4図に示す様に芯金217の基部の外側に外部シリンダ228を形成し、該外部シリンダ228に対してシールヘッド206”及びシール220を介して軸方向にスライド可能にし、該シールヘッドの内側の拡管流通路211を介して該外部シリンダ228と拡管室221を連通させるようにし、而も、該外部シリンダ228の内径を内管202の内径と等しいか、又は、大きくすることによってこのような軸方向反力を消去し、又、積極的に内管202に対する軸方向収縮力を与えることができる。」(第4頁右欄40行目〜第5頁左欄6行目)と記載されている。
しかしながら、図10において、外部シリンダ228の直径を内管202の内径に合わせることは、内管2の内径サイズが変わるごとにスタンド216及び芯金217が一体の主要部品を交換しなければならず、また外部シリンダ228の内面はシールヘッド206”の後端部が液密裡、かつシール220を介して摺動可能な構造であるのでシールヘッド206”も交換しなければならず、内管202の軸方向収縮力の影響をなくして内管202の膨出破断又は外管201の座屈を防止することは難しい。
特公昭56−48255号公報 特公昭63−16210号公報
本発明が解決しようとする課題は、二重管の製造において上記した従来技術には開示されていない多くの具体的な技術を究明し、内管の膨出破断又は外管の座屈を防止して十分な嵌合応力を有する高品質な二重管を効率的に製造するための技術を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(4)の二重管製造方法及び(5)(6)の二重管製造方法を提供する。
(1)予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造方法において、
内鋼管を水圧拡管するときに、該内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに対して、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付与して軸力バランスを調整し、
内鋼管を水圧拡管するときの高圧水の供給段階を2段階以上とし、最終段階で高圧水が所定の最大圧力になるまでの時間が0.5〜5秒であることを特徴とする二重管製造方法。
(2)予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造方法において、
内鋼管を水圧拡管するときに、該内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに対して、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付与して軸力バランスを調整し、
内鋼管及び外鋼管を緊締嵌合して二重管とした後、内鋼管を水圧拡管するときの通水路に高圧水を供給して二重管の水圧試験を行うことを特徴とする二重管製造方法。
(3)予め外鋼管を100〜500℃に加熱して熱膨張させる、(1)又は(2)に記載の二重管製造方法。
(4)外鋼管に内鋼管を相対重層するときに、該内鋼管を30℃以下の冷却水で冷却する、(1)〜(3)のいずれかに記載の二重管製造方法。
(5)予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造装置において、
内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付加して軸力バランスを調整する軸力補償シリンダを設け
前記スライドヘッド及び前記軸力補償シリンダに冷却水又は高圧水を供給又は排水する給排水機構を有し、
前記給排水機構は、給水タンクから水を受給すると共に油循環システムから高圧油を受給して高圧水を供給するブースタを有することを特徴とする二重管製造装置。
(6)前記ブースタが複数段からなる、(5)に記載の二重管製造装置。
本発明の二重管製造方法及び二重管製造装置によれば、内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付与して軸力バランスを調整するようにしたことで、内管の軸方向収縮力等の影響による内管の膨出破断又は外管の座屈を防止して十分な嵌合応力を有する高品質な二重管を効率的に製造することができる。
本発明の二重管製造方法の各工程を示し、本発明の一実施形態の構成を示すフローチャートである。 本発明の二重管製造方法を実施する各工程(基本工程A〜D)を示し、本発明の一実施形態の構成を示す二重管製造装置の模式図である。 図2に示した基本工程A、B及びCの詳細図であり、マンドレルに外管を相対重層した図である。 図2に示した軸力補償シリンダ、スライドヘッド、ラム及びマンドレルの拡大模式図である。 図3に示した本発明の二重管製造工程において内鋼管及び外鋼管から二重管への加工過程を示し、図3のA−A断面を示す模式図である。 図5に示した二重管製造工程における管径と内鋼管及び外鋼管の嵌合応力との関係を示すグラフである。 図2に示した本発明の二重管製造工程のうち、外鋼管の加熱工程、加熱炉を同図のB−B断面により示す模式図である。 図2に示した二重管製造装置を3ライン及び冷却水等を給排する1システムを設置した二重管製造装置の模式図である。 特許文献1に記載された従来の二重管製造方法を示す例の模式図である。 特許文献2に記載された従来の二重管製造装置を示す例の模式図である。
以下、本発明の実施態様について図1〜8を参照して説明する。
図1は、本発明の二重管製造方法の各工程を示す一実施形態のフローチャートである。同図に示すA1〜A4は一般的な製造方法で製造された耐食性鋼鋼管を使用して二重管の内貼り(一般にライナーともいう。)となる内管の製造工程である。A2は内管の両端部の一部を薄く展延して外向き又は内向きにフレアに加工する工程、A3はフレア加工した内管を後述する二重管製造装置のマンドレルを被うように装着する工程、A4はマンドレルに装着された内管を後述する冷却水供給機構(給排水機構)から冷却水の供給を受けて冷却する工程である。
同図に示すB1〜B4は一般的な方法で製造された主に炭素鋼鋼管を使用して二重管の外側の鋼管となる外管の製造工程である。B2は外管内の錆び、汚れを除去する清浄化工程、B3は外管を加熱炉に装填する工程、B4は外管を加熱、該加熱温度を維持して移動する工程である。
次いで図1に示すC1〜C4は内管及び外管を相対重層して二重管を製造する工程である。C1は上記A工程でマンドレルに装填し冷却された内管を被うようにB工程で加熱された外管を移動させて相対重層する工程、C2はマンドレルと内管の間隙に高圧水を供給して冷却された内管を拡管、該拡管によって内管が外管内面に接触し、さらに拡管を継続した後、高圧水の供給を止めて冷却水を通水、外管が熱収縮して内管と外管が緊締に嵌合して二重管化する工程、C3はマンドレルから二重管を引く抜く工程、C4は該二重管の端部を加工する工程である。同図に示すC5は二重管化した後、該二重管とマンドレルとの間隙・高圧水室の水密性を維持して二重管の水圧試験を任意に実施する工程である。
以下、図1に示す各製造工程、他の工程について詳細に説明する。
図2は本発明を実施する基本的な一ラインを示し、該ラインを工程別に基本工程A、基本工程B、基本工程C及び基本工程Dと称して区別する。図2において、基本工程Bから基本工程Dはマンドレル4の中心軸に合わせた一直線の装置であるが、図示の都合上、記号ホ及びホ′で切った二段表示としている。
<基本工程A:冷却水の貯水及び供給、高圧油発生システム及び高圧水供給>
図2と共に図3を参照すると、基本工程Aにおいて高圧水供給経路は、貯水タンク22から給水管でつながるポンプ24、該ポンプ24から配水管42でラム3の供給口15へ、また配水管42′でブースタ30に連結されている。ブースタ30はアキュムレータ36から高圧油管37で供給される高圧油を受けて、高圧水を高圧水管41、41’及び41”を経てラム3及び軸力補償シリンダ12に供給する。ブースタ30の1次シリンダ室から排出された油は油管37’を経て油圧ユニット35に送られ、該油はアキュムレータ36に高圧状態で蓄えられる。
<基本工程B:ラム3、スライドヘッド11及び軸力補償シリンダ12による軸力調整>
図2を参照すると、基本工程Bにおいて軸力調整機構は、架台54に設けた固定フレーム8に固設されたラム3及びマンドレル4の後端部を掴む(囲む)ように設けられたスライドヘッド11、該スライドヘッド11に設けた連結ロッド10及び移動ビーム9を有し、該移動ビーム9から固定フレーム8’に固設された軸力補償シリンダ12のピストンロッドにつながっている。
<基本工程C:スライドヘッド11の先端部及びマンドレル4に内管2の装着>
図2を参照すると、基本工程Cにおいてラム3と一体構造のマンドレル4は、架台54に設置された矢印53方向に昇降用エアーシリンダ51によって傾倒するマンドレル支持装置50によって支えられている。
<基本工程D:加熱炉60、外管回転装置79、移動台車64及び駆動装置からなる外管1の加熱、回転及び移動>
図2と共に図7を参照すると、基本工程Dにおいて架台65に設置されたレール52を走行する加熱炉60を搭載した加熱炉移動台車64は、加熱炉移動用モータ69によって矢印71方向に往復動する。外管1は外管回転ロール79に搭載され、また外管1を回転させるロータリチャック66に連結されている。該ロータリチャック66はロータリチャック移動用モータ67に連結し矢印70方向に往復移動する。
図3は、基本工程A、B及びCの詳細図であり、マンドレル4に外管1を相対重層した図である。図3に基づいて本発明装置の構造と一部作動について製造工程順に説明する。
ブースタ30は1次側シリンダ室43、3段階の2次側シリンダ室31,32,33、及びピストン39、39’,39”からなり、1次側シリンダ室43の断面積と2次側シリンダ室の各断面積との比により二次側の各シリンダ室から排出する高圧水の圧力が変化し、また、二次側シリンダ室の排出口を任意に組み合わせることによっても供給する高圧水の圧力を変化させて設定することができる。
基本工程Aにおいて冷却水の貯水タンク22は、冷却水供給バルブ23、冷却水供給ポンプ24及び逆止弁25を経由してラム3に冷却水を供給し、またブースタ水供給電磁バルブ26及び逆止弁27を経由してブースタ30の3段階の2次側シリンダ室31、32及び33に冷却水を供給する。ブースタ30の2次側の各シリンダ室には高圧水排出口を設け、該排出口に設けた高圧水供給管41、41’及び41”には高圧水供給電磁バルブ40、40’及び40”を設置する。ブースタ30が供給する高圧水は、拡管に必要な設定圧力に対応して高圧水供給電磁バルブ40、40’及び40”を制御して単独、又は組合せを選んで、供給管41により主加圧電磁バルブ46を経てラム3及び軸力補償シリンダ12に供給する。
貯水タンク22の冷却水は、図示しない冷却器、クーラ等によって冷却し、好ましくは30℃以下、必要に応じて5℃以下に維持されている。
油圧ユニット35はブースタ30の1次側シリンダ室43から排油の供給を受け、該排油を圧縮して高圧油としてアキュムレータ36に供給して貯油し、拡管時に高圧油を1次側シリンダ室43に供給する。これら油圧ユニット35、アキュムレータ36及び1次側シリンダ室43はクローズド構造の矢印ハ、ハ’、ハ”方向に給排する油循環システムである。
次に基本工程B及びCにおいて、ラム3及びマンドレル4は一体の構造であり、かつラム3の基部は固定フレーム8に固設され、中心部に冷却水又は高圧水の通路16を設けた中空の円柱構造である。図3と共に図4を参照すると、マンドレル4の先端部6は通水路16(a)と内管2の先端フレア73を固定するシールディスク5及び締付けナット7を有する。スライドヘッド11は中央部に排水口19を有すると共に、内管2の端部フレア74を固定するシールジョウ18を有する。ラム3及びマンドレル4の基部を掴む(囲む)ようにスライドヘッド11を設置し、該スライドヘッド11の先端部には通水路16(b)を設け、後端部には水密シール72を設けている。これによりスライドヘッド11は、内管2を支持しつつ、水密シール72介してマンドレル4との接触面を軸方向に水密裡にスライド(摺動)可能な構造となっている。
固定フレーム8’に固設された軸力補償シリンダ12はラム3と同じ軸心に設置され、右室に高圧水受給口14を設け、該シリンダ12のピストン13及びピストンロッドに連結した移動ビーム9及び連結ロッド10を介してスライドヘッド11に連結した構造である。
マンドレル4には、両端に内向きフレア73及び外向きフレア74を施した所定長さの内管2がマンドレル4を被うように挿入される。該内管2の外向きフレア74はラム3及びマンドレル4に摺動可能に装着されたスライドヘッド11に設けたシールジョー18によって固定され、内管2の先端の内向きフレア73はマンドレル4の先端部6にシールディク5を介して締付ナット7で固定する。内管2がシールジョー18及びシールディスク5によって固定されると、マンドレル4と内管2との間隙は水密裡の通水路、又は高圧水室17を形成する。
図4は、図3に示す基本工程B及びCの拡大図であり、軸力補償シリンダ12、スライドヘッド11、ラム3及びマンドレル4からなる拡管機構において、高圧水による内管2又は外管1の拡管時に発生する内管2の左向き、又は右向きに働く軸力Fr及びFlと、各部の直径d(ラムの外径dr、スライドヘッド11の内径dc、スライドヘッド11の先端部内径dt、内管2の内径dp、マンドレル4の外径dm)による軸力バランスに関する説明図である。
図5は、図3に示す本発明の二重管製造工程における外管1及び内管2が単管から相対重層、拡管、二重管への加工工程の断面を示し、左から2番目の断面図は図3のA−A断面を示す。これらの断面図を左から第1ステージ(内管2をマンドレル4に嵌装、外管1を加熱)、第2ステージ(内管2に外管1を相対重層)、第3ステージ(高圧水による水圧Pで外管1の内面まで内管2のみ拡管)、第4ステージ(内管2と外管1を一体拡管して嵌合)、第5ステージ(水圧Pを解放、二重管を冷却)と区分する。
図6は、図5に示す二重管製造工程における内管2及び外管1の管径Dの変化と拡管応力σ1及びσ2の変化を示すグラフである。
図6において、横軸は外管1及び内管2の直径Dの変化、縦軸は外管1及び内管2の直径方向の応力σ1及びσ2の変化を表す。外管1の伸縮は太線、内管2の伸縮は点線で示し、それぞれの変化は外力によって膨張、熱膨張、又は収縮する。外管1は、該鋼管材の弾性限界範囲内で拡管され、外管1の内径DPOと内管2の外径DLOが同一径となり、継続的に高圧水の供給でさらに拡管を継続するが、外管1の弾性限内、かつσ2>σ1の状況下で水圧Pを開放する。次いで二重管となった外管1及び内管2は、該内管内を流れる冷却水によって熱収縮、すなわち、直径が縮小して両管の嵌合面に応力を生じる。
図7は、図2のB−B断面を示し、移動台車64に搭載された加熱炉60の断面模式図である。移動台車64に搭載された2層耐火煉瓦75、該耐火煉瓦75を挟むように炉体側壁80を立設し、該炉体側壁80の内側に側壁耐火材76−1及び天井耐火材76−2によってトンネル形の炉内を形成する。該炉内には両側の炉体側壁80間にロール支持軸77を渡して、そのロール支持軸77に外管1の回転ロール79を設置し、回転ロール79はロールセンター調整治具78によって外管1の回転中心をマンドレル4の中心に合わせる。外管1の加熱は炉体側壁80に設けたガスバーナ63の燃焼炎(燃料:例、LPG)を加熱源とし、その燃焼ガスは排気ダンパー61の調節で適量を放出して炉内温度を調節し、外管1の加熱温度は、例えば放射温度計62で測定して外管1の温度を制御する。
外管1は、側壁開閉枠81を油圧シリンダ82によって炉蓋開閉ロッド83を駆動して外蓋回動軸84を支点として天井耐火材76−2と共に矢印85方向に回動して加熱炉60を開いて加熱炉に装填する。装填した外管1は、その左端をロータリチャック66(図2参照)に掴まれ任意に回転する。該外管1は所定の温度に加熱されると移動台車64によって前進移動(図2の左方向)してマンドレル4に嵌装されている内管4を被うように相対重層の形態になる。
図8は図2に示した二重管製造装置の3ライン、及び冷却水と高圧水の給排システム(給排水機構)の一式を設置した二重管製造装置の模式図である。
図8において、二重管の製造装置は軸力補償シリンダ12、スライドヘッド11、マンドレル4及び移動台車64に搭載された加熱炉60からなる「製造装置ライン1」、「製造装置ライン2」及び「製造装置ライン3」を並列に設置し、ブースタ30に高圧油を給排する油圧ユニット35及びアキュムレータ36からなる油圧システムを一システムのみ設置する。そしてブースタ30から供給される高圧水の高圧水供給管41、また冷却水供給ポンプ24から供給される冷却水の冷却水供給管42には前記製造装置ライン1乃至3への供給水の分岐器87、88及び89を設置した装置設備である。
すなわち、図8に示す二重管製造設備は、図示しない制御機器によって一つの冷却水等を給排するシステムを使用して3つの製造装置ラインに対して各製造ラインの製造工程の進捗に合わせて必要な冷却水又は高圧水をタイミングよく供給及び排水するものである。
なお、以上の実施態様は、本発明の製造方法を実施する装置例であり、本発明の二重管製造装置の一実施例であって、本発明は上述の構造装置、設備例に限るものではなく、本発明の技術思想の範囲内で変更することはできる。
次に本発明の二重管製造方法の手段、現象及び二重管製造装置の構造及び作動について図1〜図8によって説明する。
(1)内管のセット、通水路及び高圧水室の形成
図1に示すA列工程の内管2は、端部に内向きフレア73及び外向きフレア74を加工し、図2に示すマンドレル4の自由端側から外向きフレア74を先にマンドレル4を被うように挿入する。図3に示すようにマンドレル4を被うように挿入された内管2は、その外向きフレア74をシールドジョー18によって水密裡にスライドヘッド11の先端部に、また内向きフレア73をマンドレル先端部6に当接しシールディスク5を挟んで締付けナット7によって水密理に締め付ける。また、スライドヘッド11はラム3との間に設けた水密シール72によって水密裡、かつ軸方向に摺動可能な構造として、スライドヘッド11の排水口19の排水電磁バルブ20を閉じることで高圧水室17を形成する。
(2)通水路の脱気、内鋼管の冷却
マンドレル4にセットされた内管2への通水は、冷却水を貯水タンク22から冷却水供給バルブ23を開いて冷却水ポンプ24から逆止弁25を開いて通水管42を通水してラム3の冷却水供給口15に供給した冷却水をマンドレル3内の冷却水通路16及び通水路16(a)を通水する。その冷却水はマンドレル4及び内管2の間隙に形成した円環状の通水路、又は高圧水室17を満たし、スライドヘッド11に設けた排水口19から排水されて配水管21、21’から貯水タンク22に戻り、循環する。
この通水によって、一連の通水路等の空気は排出されて、加熱された外管1の挿入時に残空気による水の気化に伴う爆発等の諸問題を回避すると共に内管1を冷却する。該冷却水は加熱された外管1の挿入時に内管2が加熱されるのを防止する。貯水タンク22に戻った水は、図示しない冷却器、クーラ等によって好ましくは30℃以下、より好ましくは10℃以下に冷却する。
(3)外鋼管の加熱
図1に示すB列工程の外管1は、その内面を回転ブラシによる研磨、他によって清浄化し、図2に示す基本工程D及び図7に示す加熱炉60に装填し、100℃〜500℃の温度に加熱する。
図7に示すように外管1は、加熱炉60の天井耐火材(例、ミネラルウール)76−2と一体構造である炉蓋開閉枠81を、炉蓋回動軸84を支点として油圧シリンダ82及び炉蓋開閉ロッド83によって炉蓋開閉方向85に開いて、加熱炉60の中心に設けた鋼管回転ロール79に載置する。載置した外管1は、鋼管軸心調整治具78によって前述のマンドレル4の軸心、すなわち、上記(1)内管のセット工程で予めセットされた内管2の軸心とも一致させる。
外管1を加熱炉60にセット後、炉蓋開閉装置によって炉蓋を回動して閉じ、ガスバーナ63の火炎により加熱する。その間、外管1は鋼管回転ロール79によって回転し、外管1の加熱温度を放射温度計62によって随時測定してガスバーナ63の火力、又は排気ダンパー61の排気量の調整によって外管1の全長にわたって均一、かつ所定の温度に加熱される。
(4)内管及び外管のセッティング等の拡管準備から高圧水供給による拡管、二重管形成後の冷却手順
a)ブースタへ注水、内管へ冷却水を注水、拡管加圧の準備完了
図3に示す基本工程Aは、ブースタ30への冷却水供給機構及び高圧油を送る油循環システムによって、ブースタ30から高圧水をラム3及び軸力補償シリンダ12へ供給する工程である。
図示しない制御機器の操作盤において、最初にブースタ30を原点に復帰するための操作としてブースタ注水の押釦を押すと、ブースタ水供給電磁バルブ26が開き、所定時間後にモーターバルブ45、主加圧弁46が閉じ、高圧水供給電磁バルブ40、40’及び40”が開き、冷却水ポンプ24が起動してブースタ30のピストン39、39’及び39”は原点に戻る。ブースタ30が原点に復帰すると所定時間後に、ブースタ注水動作が停止する。
次に内管1及びマンドレル4で形成する通水路17への注水は、ブースタ30が原点にあって、上記(1)項の説明の如く拡管機構におけるマンドレル4及び内管2との水密形成の完了が注水の条件である。これらの条件が満たされて、通水路17への注水ONの押釦を押すと、モーターバルブ45が開き、冷却水ポンプ24が起動し、ラム3の排水口19から排水管21を経て貯水タンク22への水流状況を確認し、通水路17への注水OFFの押釦で終了する。この内管1への注水が終わると制御盤の「拡管準備完了」の表示が点滅する。
b)管挿入・内管との相対重層
図2に示す基本工程Dの加熱炉60によって予め100℃〜500℃、例えば350℃に加熱した外管1は、加熱炉移動台車64により加熱炉移動方向71に加熱炉移動用モータ69の駆動により移動し、既に設置し冷却した内管2を被うように相対重層する。相対重層の間、内管2の温度上昇を防止するため、前記a)で一旦終了した内管2の通水路17に冷却水を継続通水し内管2を冷却する。
これにより、加圧機構側が加圧準備完了となり、拡管機構側の外管1の加熱、挿入完了の信号で「外管挿入完了」の表示灯が点灯し、高圧水による加圧が可能になる。
c)高圧水の加圧起動、加圧上昇、最高加圧、そして最高圧力の加圧保持
アキュムレータ36の油圧力が設定値に達し、拡管機構側において外管1の内管2との相対重層が完了すると、加圧条件が整う。なお、アキュムレータ36を有する油圧システムはブースタ30のピストン39の後退時に油圧電磁バルブ34を開いて1次側シリンダ室43の油は矢印ハの方向に流れ、油圧ユニット35に供給する。油圧ユニット35は、油圧電磁バルブ38を閉じて該油を圧縮して圧力を付加してアキュムレータ36に所定圧力の高圧油になるまで供給して貯油する。
制御機器において、「加圧起動」押釦を押せば排水電磁バルブ20が閉となり、所定時間後に油圧システムの油圧電磁バルブ38が開になり、ブースタ30のピストン39が起動して高圧水供給電磁バルブ40、40’及び40”は加圧設定の対象シリンダ対応のバルブのみ開く。ブースタ30は3段階の装置であるが各シリンダ室の加圧力設定により、拡管時の昇圧は、実質的に1段階又は2段階からなる加圧拡管も可能である。
例えば、3段階による拡管実施は、高圧水室17への高圧水供給によって拡管が起動し、該高圧水の圧力が「拡管圧力設定」で予め設定された第1段階の値に達すると第2段階に移り、さらに第2段階の値で第3段階に移行する。第3段階で設定の最高圧力の値になると、高圧水供給電磁バルブ40、40’及び40”及び油圧電磁バルブ38は閉となり、加圧は終了する。この拡管起動から加圧終了までの好ましい時間は0.5秒〜5秒である。
最高圧力に到達して拡管終了後、「加圧停止タイマー」で設定された時間は排水電磁バルブ20、主加圧バルブ46を閉じて加圧状態を保持する。該加圧保持時間は0.5秒〜5秒が好ましい。最高加圧力を所定の時間保持することによって内管2が外管1に均一に密着され、嵌合応力が均一になる。
d)大量冷却水の供給による冷却収縮、少量冷却
高圧水による加圧保持の終了後、「加圧停止タイマー」のタイムアップで排水電磁バルブ20が開き、このとき、次の大量冷却に備え、モーターバルブ45は開となる。冷却水ポンプ24が起動し、二重管を冷却し、「冷却水注水タイマー」のタイムアップで冷却水ポンプ24は停止する。大量冷却が終了しても各バルブは、その状態を継続し、冷却水供給ポンプ24の弱駆動により少量冷却を継続し、「少量冷却OFF」押釦を押して1工程の終了となる。
(5)拡管動作と軸力補償シリンダ及びスライドヘッドの作動
次に図4及び図3によって、内管2の拡管作用と軸力補償シリンダ12及びスライドヘッド11の作動について説明する。
軸力補償シリンダ12の高圧水受給口14に供給した高圧水は、補償シリンダピストン13が左方向に前進する力を与える。該前進動作の力はピストンロッド、移動ビーム9及び連結ロッド10を経てスライドヘッド11に連動する。上記の項目(4)c)の高圧水による内管2の拡管における内管2の拡管作用は、基本的には内管2が膨張して内径が大きくなり、軸方向に収縮して管長が短縮する。この内管2の長さ変化に対応して内管2のフレア73及び74の固定、スライドヘッド11の後端部に設けた水密シール72によって設けた高圧水室17の水密性を維持することが要求される。さらにラム3の外径drに対してマンドレル4の外径dmは小径とし、高圧水室17の間隙を確保して内管2の冷却能力及び拡管力の向上を図ることが望まれる。
スライドヘッド11の水圧軸力は次のような拡管作業に不都合な影響力を与えることがある。引張軸力は、(ア)内管2の拡管時に引張り多軸の応力を発生させる、(イ)内管2(特にシールジョー部のネック)を膨出破断させる、(ウ)内管2の水密シール部の弛緩を生じる。他方、圧縮軸力は、(ア)外管1に作用して座屈変形を発生させる、(イ)内管水密シール部の弛緩を生じる。これらの現象は二重管の生産性及び品質に悪影響する大きな要因であり、これらを回避するため、拡管工程における内管2の長さの変化にスライドヘッド11が円滑に追随すること、内管2の伸縮を拘束しないことが必要である。
ここで、高圧水室17においてスライドヘッド11に作用する水圧軸力Fl、Fr及びFaは以下の式1〜3で求めることができる。
(ア)スライドヘッドに左向き(←)に作用する水圧軸力Flは
Fl=π/4・(dc−dr)・P+π/4・(dp−dt)・P …式1
(イ)スライドヘッドに右向き(→)に作用する水圧軸力Frは(負として)
Fr=−π/4・(dc−dt)・P …式2
(ウ)FlとFrの合成水圧軸力Faは
Fa=Fl+Fr=π/4・(dp−dr)・P …式3
したがって、
dp=drでFa=0 :軸力バランスして軸力は発生しない。
dp>drでFa>0 :この場合は左向き軸力となり内管2を引張る。
dp<drでFa<0 :この場合は右向き軸力となり内管2を圧縮する。
ただし、上記式に使用した符号は図4に示す直径の符号を示し、以下に定義する。
dp=拡管により内管が外管に内接したときの内径
dr=スライドヘッド摺動部のラム径
dc=スライドヘッドのシリンダ径
dt=スライドヘッド先端部のコーン喉部(最狭部)内径
dm=マンドレル本体の径
P=拡管圧力、とする。
よって、水圧軸力の補償方法は、dp=drとすれば水圧軸力は発生しないが、生産管理上、内管2の肉厚が変わるごとにラム径drを変更することは不経済である。そこで図4に示す軸力補償シリンダ12を設け、これに拡管用の高圧水を供給して軸力の補償を行う。また、dp<dr(Fl<Fr)であり、Fa<0(内管圧縮圧力)の場合、マンドレル先端部6(内フレア部)で内管が固定されており、スライドヘッド11が移動し内管の座屈発生原因になるため軸力補償シリンダ12でスライドヘッド11が内管2を圧縮方向へ移動するのを防止する。よって、軸力補償シリンダ12の作動によって内管2の座屈発生を防止する。ただし、この軸力補償シリンダ12でも、完全に軸力を消去するためには極めて多数の種類を準備しなければならない。一方、計算の結果によれば水圧軸力にはかなりの許容範囲があるので軸力補償シリンダ12の数はさほど多くを必要とせず、軸力の計算される範囲で段階的に準備すればよい。しかしながら、1種類のスライドヘッド11、ラム3及びマンドレル4に対して、多数の軸力補償シリンダ12を組み合わせて広い範囲の内管サイズに対応させるのは設計上多くの無理が生じるので、原則として一般の鋼管呼び径(公称)ごとに1種類のマンドレル3(スライドヘッド11及びラム3を含む)準備することで十分である。
もっとも標準的には、スライドヘッド11が摺動するラム径drをなるべく大きく取り、すなわち、内管2の肉厚が比較的薄いところで軸力バランスを取れる容量の軸力補償シリンダ12を設置し、内管2の肉厚の増大に対しては、その軸力補償シリンダ12の容量内で対応する。これにより、内管2の拡管時に生じる内管2の収縮に伴う外管1及び内管2への作用を最小限にとどめて、外管1の座屈変形の発生、内管2の水密シール部の弛緩を防止できる。
(6)拡管圧力及びその時間の制御
図5及び図6を使用して拡管時間について説明する。図5においては、製造工程順に「第1ステージ」〜「第5ステージ」に区分して示す。ただし、該区分はブースタ30の第1段階〜第3段階とリンクするものではない。
第1ステージでは素管の外管1及びマンドレル4に嵌装された内管2を準備し、外管1を加熱する。第2ステージでは内管2に加熱した外管1を相対重層した状態であり、図3のA−A断面を示す。第3ステージでは内管2を拡管するために高圧水を高圧水室17に供給し、内管1の内面に半径方向の圧力Pが作動し、まず内管2のみ円周方向に膨張して降伏点を超して塑性変形下で拡管され点P1で外管1の内面に内接する。第4ステージでは、さらに圧力Pが継続上昇して外管1にも内管2を経て負荷され、内管2と共に一体拡管されてブースタ30の第3段階の最高圧力に達した点P2で拡管を終了し、二重管となる。次いで第5ステージにおいて、該二重管は高圧水の供給を止めて最高圧力の水圧Pを所定の時間を保持した後、排水電磁バルブ20を開放しして大量の冷却水を継続して供給して冷却され収縮する。なお、一体拡管時における高圧水の最高圧力は図6に示す太い実線で示す先端点P2であるが、この圧力P2は外管1の鋼管材の弾性範囲内に限定して拡管圧力及び拡管時間を設定する。
内管2及び外管1の嵌合応力は、該内管及び外管の第4ステージ終了時の拡管応力σ1及びσ2、そして第5ステージにおける冷却による収縮量によって支配される。そこで、高圧水による拡管中に生じる内管2の温度上昇を極力低く抑えることが望ましく、このためには高圧水による拡管時間を極力短く、0.5秒から5秒とすることが好ましい。このような短時間での拡管を実施する高圧水の制御は、前述した図3に示す基本工程Aによって行う。すなわち、基本工程Aに図示した貯水タンク22に予め計算又は試験によって求めた圧力と水量を得るためブースタ30に供給する水量を確保し、一方、ブースタ30から所定の高圧水を供給するために、該ブースタ30を駆動するための高圧油を油圧ユニット35によって圧縮してアキュクレータ36に所定の圧力油を蓄える。
(7)内管と外管の嵌合とその応力の制御
図5及び図6を使用して嵌合応力の調整について説明する。
前項で説明したように内管2及び外管1の緊締嵌合には、内管2又は外管1に外力・水圧力を付加すると共に冷却又は加熱することで両管が半径方向又は軸方向に伸縮する現象を活用する。この伸縮によって発生する応力、例えば、図6に示す拡管応力σ1、σ2を発生させ、次いで冷却収縮量を調整することで緊締嵌合したときの二重管として必要な嵌合応力を得ることができる。
図6において、外管1の伸縮は太い実線、内管2の伸縮は点線で示し、それぞれの変化は外力によって膨張し、特に外管1の拡管膨張は弾性限界範囲内とする。まず、第3ステージにおいて、拡管は、内管2の外径を示す点DLOから高圧水の供給によって内管2のみ始まり、点線で示す如く進み、拡管と共に応力が増加する。次いで、第4ステージにおいて、点P1及び点P1’で内管2の外面が外管1の内面に接触して内管2及び外管1は一体となって拡管が進行し、その終了点P2及び点P3に到達する。この一体拡管の膨張進行は、内管2については内管鋼材の弾性限を超えて塑性変形の進行中の点P3で拡管をとめ、σ1の拡管応力を有し、外管2については、その鋼材の弾性限内における膨張進行の点P2で拡管を止め、σ2の拡管応力を有する。次いで、最後の第5ステージの開始時においては、直ちに拡管用の高圧水の供給を停止、内管2の内面にかかっていた圧力Pを開放し、スライドヘッド11の排水口19の排水電磁バルブ20を開き、冷却水ポンプ24から逆止弁25を経由して管42から冷却水を通水路17に供給する。よって、内管1及び外管2が一体嵌合した二重管は冷却されて熱収縮して直径が縮小して両管の嵌合面に残留応力を生じる。
すなわち、図6に示す点P4及び点P6で冷却収縮は停止し二重管となり、内管2と外管1の嵌合面には残留応力S1及びS2が生じる。該残留応力は、外管1には点P5から点P4までの引張応力S1、内管2には点P5から点P6までの圧縮応力S2が嵌合応力となり、所定の嵌合力を有する二重管となる。
例えば、本発明の二重管製造例における嵌合応力は平均16.8kg/mmで良好な値であった。これは、外管の鋼種:L−80(半径44.95mm、厚4.95mm)、内管の鋼種:SAF2206(半径39.5mm、厚さ1.5mm)、外管及び内管の長さ:9,595mmであり、製造条件等は拡管時間:約1.0秒、拡管圧力:880kg/cm、外管加熱温度:357℃、拡管応力:σ1=101kg/mm、σ2=36.8kg/mmであった。なお、後述の実施例を含み、嵌合応力の測定方法は、API規格5LD(第3版 2009.3)に準拠して実施し、1リングにつき2枚(円周180度ピッチ)の平均値である。
(8)二重管の性能、品質に関する水密性の水圧試験
図1のフローチャートで示す二重管の水圧試験C5について説明する。
前項における二重管の冷却工程を終了した後、排水電磁バルブ20を閉じ、拡管開始時と同様の制御によって水圧試験用の高圧水(例:加圧力設定25.0MPa)をラム3の供給口15に所定時間(例:10秒)通水して水圧試験を実施する。
(9)二重管の取り出し
加熱炉移動台車64を駆動して基本工程Cに嵌装状態にあった加熱炉60を架台65の位置に引き戻し、マンドレル4に内向きフレア73及び外向き74を介して水密、かつ固設されていた二重管内管部の両端部を開放して、マンドレル4から二重管を引き抜くように取り出す。該二重管は第1図に示す端部の仕上げ加工C4に移行する。
(10)1システムの冷却水等の給排システムと3ラインの製造設備の連続稼働
図8及び表1を用いて冷却水等の給排システムを1システムと本発明の二重管製造装置を製造装置ライン1(以下、ライン1という。同様にライン2、3という。)、ライン2及びライン3を一体的な設備として装置化した、いわゆる「ワン給排水システムとマルチ製造装置」を連続的に稼働し二重管を製造する例を説明する。
図8に示す製造装置は、図示しない制御機器によって一つの給排水するシステムを使用して3つの製造装置ラインに対して各製造ラインの製造工程の進捗に合わせて必要な冷却水、又は高圧水をタイミングよく供給及び排水する装置である。表1は、図8に示す製造装置の製造ラインを工程の稼働順に分割して各工程の所要時間(分)を横軸に取ったタイムチャートを示し、これにより3つの製造装置ラインを効率よく稼働、運用して生産性を上げことができる。
表1に示すように製造装置ライン1の起動準備を開始した後、アキュムレータ36の加圧へと進み、次いで内管2挿入、フレア73,74部のシールへと進む、その間、ライン2が20分後に起動準備を開始、さらにライン3が60分後に起動準備を開始してのライン1、2及び3が稼働状態に入り、1つの冷却水等の給排システムは冷却水及び高圧水を制御機器の信号に基づいて関連する分岐器87、88及び89の弁、電磁バルブを開閉して必要な冷却水を給排し、拡管用の高圧水は他のラインと重複しないようにタイミング制御して供給する。
最初に製造を開始したライン1は、経過時間が1時間42分(工程別の延べ稼働時間:2時間10分(130分))で二重管の製造を終了する。そして該ライン1は8分のタイムラグで、2本目の内管2を挿入開始、以下、1本目と同様に製造を進める。
本発明は、このように表1に示すタイムチャートに従って製造装置ライン1乃至製造装置ライン3を順次、連続稼働できるので生産性が極めて高く、また1ラインの工程の内、外管1の工程作業は他の工程と並行して実施できるのでサイクルタイムの短縮が可能であり、表1に示した4時間の経過で本発明は6本の二重管を製造することができる。
Figure 0006751936
次に前記の実施態様(1)〜(10)において説明した製造方法及び製造装置において本発明が好ましい範囲とする数値の限定理由及びその効果等について説明する。
〔外管1の好ましい加熱温度は100℃〜500℃〕
外管1の好ましい加熱温度が500℃以下であるのは、炭素鋼を主とする外管1は、該外管の製造会社が製造の最終工程で焼き戻しを施して任意の規格等の品質を保証しているので、この焼き戻し処理した鋼材の性質を改変しない温度以下とし、500℃を超えると外管鋼材の降伏点が下がって引張強度が低下するおそれがあるからである。他方100℃未満になると外管1の熱膨張が少なく、目標とする内径に満たなくなるおそれがあり、また100℃未満では鋼管内面に結露等で水分を持ち、嵌合面間に残留して嵌合品質を悪くするおそれがある。よって、外管1の好ましい加熱温度は100℃〜500℃とする。
〔冷却水の好ましい温度は30℃以下〕
内管2の温度は低いほど、すなわち、外管1との温度差が大きいほど、嵌合応力は高くなる。したがって、加熱した外管1が内管2を被うように相対重層するときに、内管2の温度が上昇するのを防止するため、冷却水としてできるだけ低い温度の水を供給する。また、拡管開始直前には、排水電磁バルブ20を閉じて高圧水室17の冷却水は封止状態にするので、内管1の低温を維持するためにもできるだけ低温の冷却水が必要である。また、図6に示す点P2及びP3の拡管終了後は、直ちに二重管を急速、大量冷却するため、大量の冷却水を通水して該二重管を100℃以下に冷却する。このような観点から二重管の均一で所定の嵌合応力を有する二重管を効率よく製造するため、冷却水は30℃以下が好ましく、冷却能力を高めて生産性を上げるため10℃以下、例えば5℃で供給するのがより好ましい。
〔好ましい拡管時間は0.5秒〜5秒〕
拡管時間が長いと外管1の温度が低下し、内管1の温度が上昇して内管1と外管2との温度差が少なくなり、また、前記第5ステージにおける外管1の収縮量が低下するので嵌合応力が低くなる原因となるため、拡管時間は極力短時間とすることが好ましい。ただし、拡管時間が0.5秒未満では高圧水室17の全長に渉って均一の圧力・矢印Pが付与できず、均一の拡管ができないおそれがある。他方、5秒超では、内管2及び外管1の温度差が少なくなり、第5ステージにおいて冷却に時間を要し、適正かつ均一の嵌合応力が得られないおそれがある。よって、拡管時間は0.5秒〜5秒が好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表2に本発明の実施例及び比較例に使用した外鋼管1の成分系とその成分例及び該当規格を参考に示す。
Figure 0006751936
表3に本発明の実施例及び比較例に使用した内鋼管の主要成分例及び該当規格を示す。
Figure 0006751936
表4に本発明の実施例及び比較例の外鋼管及び内鋼管のサイズ、製造条件を示す。
Figure 0006751936
表5に本発明の実施例及び比較例の拡管時の状況、水圧試験、製造結果及び二重管の評価を示す。
Figure 0006751936
表4及び表5に示すNo.1〜13は、本発明の要件を満足する本発明の実施例であり、製造した二重管に適正値の均一な嵌合応力、製品形状の欠陥は発生のない良好な製品であった。ただし、No.8及びNo.13は外管の加熱温度がやや低めであったので熱収縮量が少なくて嵌合応力が規格値内ではあるがやや低めであった。なお、本発明の二重管における外鋼管と内鋼管との嵌合応力値は10kg/mm以上をAPI規格を満足する値として良好なものとした。
一方、表4及び表5のNo.14及びNo.15は軸力保証シリンダを採用しない比較例であり、拡管時の軸方向への収縮圧力にマンドレルが対応せず、スライドヘッド移動量が多く、嵌合応力にバラツキが発生、また内管に座屈又は二重管に曲りが発生して形状検査が不合格であった。
本発明の二重管製造方法及び二重管製造装置は、主に外鋼管を炭素鋼、内鋼管を耐食性鋼管とするサワーガス輸送用のラインパイプ、油井管、化学プラント用の耐食性鋼管に使用する高品質の二重管を生産性良く製造することに使用できる。

1 外管、外鋼管
2 内管、内鋼管
3 ラム
4 マンドレル
5 シールディスク
6 マンドレル先端部
7 締付けナット
8 8’固定フレーム
9 移動ビーム
10 連結ロッド
11 スライドヘッド
12 軸力補償シリンダ
13 補償シリンダピストン
14 補償シリンダ高圧水受給口
15 冷却水、高圧水供給口
16 冷却水通路又は高圧水通路
16(a) 通水路(a)
16(b) 通水路(b)
17 通水路 又は高圧水室
18 シールジョー
19 冷却水、高圧水排水口
20 排水電磁バルブ
21 21′排水管
22 貯水タンク
23 冷却水供給バルブ
24 冷却水供給ポンプ
25 逆止弁
26 ブースタ水供給電磁バルブ
27 逆止弁
28 ブースタ水供給管
29 29’29” 冷却水供給逆止弁
30 ブースタ
31 2次側シリンダc室
32 2次側シリンダb室
33 2次側シリンダa室
34 油圧電磁バルブ
35 油圧ユニット
36 アキュムレータ
37 油圧管
38 油圧電磁バルブ
39 39′39″ ピストン
40 40’ 40” 高圧水供給電磁バルブ
41 41’ 41” 高圧水供給管
42、42’ 冷却水供給管
43 1次側シリンダ室
44 44’ 44” 高圧水逆止弁
45 モーターバルブ
46 主加圧バルブ
イ イ’ 冷却水流方向
ロ 高圧水流方向
ハ ハ’ 高圧油流方向
ニ 排水流方向
50 マンドレル支持装置
51 昇降用エアーシリンダ
52 加熱炉走行用レール
53 支持部材傾倒方向
54 架台
60 加熱炉
61 排気ダンパー
62 温度計
63 ガスバーナ
64 加熱炉移動台車
65 架台
66 ロータリチャック
67 ロータリチャック移動用モータ
68 チェイン
69 加熱炉移動用モータ
70 ロータリチャック移動方向
71 加熱炉移動方向
A 基本工程A:冷却水供給、高圧油循環システム及びブースタ
B 基本工程B:軸力補償シリンダ、ラム、マンドレル基部
C 基本工程C:スライドヘッド先端部、マンドレル、内管及び外管の嵌合
D 基本工程D:外管加熱炉、外管回転装置及びそれらの搭載台車、外管加熱、移動
72 水密シール
73 内向きフレア
74 外向きフレア
dp 拡管により内管が外管に内接したときの内径
dr スライドヘッドのラム径
dc スライドヘッドのシリンダ径
dt スライドヘッドのコーン喉部(最狭部)内径
dm マンドレル径
Fr 右向き軸力(内管圧縮)
Fl 左向き軸力(内管引張)
PO 外管の初期内径
LO 内管の初期外径
P 半径方向の水圧力
P1 P1’ 内管の外面が外管の内面への接触点
P2 外管の拡管停止、熱収縮開始点 σ2 外管の拡管応力
P3 内管の拡管停止、熱収縮開始点 σ1 内管の拡管応力
P4 外管の熱収縮完了点
P5 管の引張応力と圧縮応力の分岐点
P6 内管の熱収縮完了点
75 耐火煉瓦
76−1 側壁耐火材
76−2 天井耐火材
77 ロール支持軸
78 鋼管軸心調整治具
79 鋼管回転用ロール
80 炉体側壁
81 炉蓋開閉枠
82 油圧シリンダ
83 炉蓋開閉ロッド
84 炉蓋回動軸
85 炉蓋開閉方向
87 分岐器1
88 分岐器2
89 分岐器3
101 外管
102 コイルヒータ
103 内管
104 内部
105 穴あき栓体
105’ 栓体
106 穴
107 液体供給方向
108 加圧方向
201 外管
202 内管
203 203’ 内管先端部フレア、基部フレア
205 固定ラム
206 206’206″ シールヘッド
207 円錐状テーパ面
208 シールジョウ
209 タイロッド (第3図)
210 固定式シールヘッド
211 拡管流通路
212 排水通路
214 流通路
215 二重管製造装置
216 スタンド
217 芯金
218 油圧シリンダ
219 219’ ピストンロッド
220 シール
221 拡管室
223 外部通路
224 224’ オイル通路
225 ナット
228 外部シリンダ
拡管圧

Claims (6)

  1. 予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造方法において、
    内鋼管を水圧拡管するときに、該内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに対して、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付与して軸力バランスを調整し、
    内鋼管を水圧拡管するときの高圧水の供給段階を2段階以上とし、最終段階で高圧水が所定の最大圧力になるまでの時間が0.5〜5秒であることを特徴とする二重管製造方法。
  2. 予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造方法において、
    内鋼管を水圧拡管するときに、該内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに対して、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付与して軸力バランスを調整し、
    内鋼管及び外鋼管を緊締嵌合して二重管とした後、内鋼管を水圧拡管するときの通水路に高圧水を供給して二重管の水圧試験を行うことを特徴とする二重管製造方法。
  3. 予め外鋼管を100〜500℃に加熱して熱膨張させる、請求項1又は2に記載の二重管製造方法。
  4. 外鋼管に内鋼管を相対重層するときに、該内鋼管を30℃以下の冷却水で冷却する、請求項1〜3のいずれかに記載の二重管製造方法。
  5. 予め外鋼管を熱膨張し、該外鋼管に内鋼管を相対重層し、該内鋼管を水圧拡管して外鋼管内面と接触一体化し、前記外鋼管を冷却収縮して両鋼管を緊締嵌合する二重管製造装置において、
    内鋼管を支持しつつ軸方向にスライド可能なスライドヘッドに、該内鋼管の水圧拡管に伴い生じる水圧軸力を補償する方向の軸力を付加して軸力バランスを調整する軸力補償シリンダを設け
    前記スライドヘッド及び前記軸力補償シリンダに冷却水又は高圧水を供給又は排水する給排水機構を有し、
    前記給排水機構は、給水タンクから水を受給すると共に油循環システムから高圧油を受給して高圧水を供給するブースタを有することを特徴とする二重管製造装置。
  6. 前記ブースタが複数段からなる、請求項に記載の二重管製造装置。
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