JP6749827B2 - 管理装置 - Google Patents
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Description
次に、図7を参照して本実施形態の動作を説明する。
(ステップS11:生活圏特定処理)
管理装置100は、車両の所有者の日常的なの移動経路及び滞在時間に基づいて、その所有者の生活圏を特定する。所有者端末200において測位部により定期的に測位された位置がその測位時期と対応付けられて記憶部に記憶される。管理装置100の取得部101は、この位置及び時期のセットを、車両の所有者が移動するときの経路及び当該経路上における滞在時期に関する移動経路情報として、所有者端末200から取得する。次に、管理装置100の貸し出しエリア決定部1021は、取得した移動経路情報と地図・交通DBとを照し合せて、所有者がいつどのような交通手段でどこからどこまで移動しているかを示す移動手段情報を生成する。図6は、所有者ID;U001の所有者について特定された移動手段情報の一例である。この例では、所有者は自宅(S地点)を徒歩で出発し、P1地点まで行き、そこから鉄道でP2地点まで移動し、さらに、P2地点でバスに乗り換えてP3地点まで移動し、最後は徒歩で勤務地(G地点)に到着している。ただし、図6は一例であり、例えば所有者が経路の少なくとも一部において車両を移動手段として用いてもよい。なお、このような位置追跡及び生活圏特定に関する技術は既に周知であるので、その技術を本実施形態で用いればよい。また、所有者の移動経路は日によって揺らぐが、その差が閾値以内であれば、管理装置100はそれらを平均化して移動経路(生活圏)を定めてもよいし、例えば平日/休日、曜日ごとというように、日の属性に応じて個別に移動経路(生活圏)を定めてもよい。
管理装置100の貸し出しエリア決定部1021は、所有者の移動経路を基準にして地図・交通DBを参照し、車両所有者が始点から車両で移動可能で且つ終点まで車両以外の手段で移動可能な貸し出し可能地点を全て抽出し、その貸し出し可能地点の集合を貸し出し可能エリアとして決定する。ここで、所有者は始点から貸し出し可能地点まで車両で移動し、その貸し出し可能地点から終点までを車両以外の手段で移動することを前提とする。つまり、所有者は貸し出し対象となる車両で貸し出し可能地点まで移動し、その地点で車両を利用者に貸し出した後は、例えば鉄道やバスで自らの目的地まで移動することになる。
管理装置100の返却エリア決定部1024は、所有者の移動経路を基準にして地図・交通DBを参照し、車両所有者が終点から車両以外の手段で移動可能であり且つ始点まで車両で移動可能な返却可能地点を全て抽出し、その返却可能地点の集合を返却可能エリアとして決定する。ここで、所有者は終点から返却可能地点まで車両以外の手段で移動し、その返却可能地点から始点まで車両で移動することを前提とする。つまり、所有者は例えば鉄道やバスで返却可能地点まで移動し、その地点で車両を利用者から返却してもらった後は、その車両で目的地まで移動することになる。
管理装置100の貸し出し料金決定部1023は、貸し出し可能エリア内の各地点の車両貸し出し料金相場と、所有者が各貸し出し可能地点において車両を貸し出すために負担するコストとに基づいて、貸し出し料金を決定する。所有者が各貸し出し可能地点において車両を貸し出すために負担するコストは、例えば 所有者が貸し出し可能地点まで車両で移動し、当該貸し出し可能地点から車両以外の手段で目的地に移動するためのコスト、又は、所有者が返却可能地点まで車両以外の手段で移動し、当該返却可能地点から目的地に車両で移動するためのコストの少なくともいずれかを含む。さらにこのときの移動に関するコストは、所有者が移動時に公共交通手段を利用するためのコスト(公共交通手段の利用料金等)を含む。ここで、図9は、車両の貸し出し料金の相場の一例を示す概念図であり、図10は、貸し出し可能エリアにおける車両の貸し出し料金の一例を示す概念図である。車両の貸し出し料金の相場に関する情報は、地図・交通DBに含まれており、貸し出し料金決定部1023はこれを参照して、上記コストを加算して図10に示すような貸し出し可能地点及び貸し出し料金(ここでは貸出期間における1時間当たりの料金)のセットを貸し出し可能地点ごとに算出する。
利用者は利用者端末300を用いて、自身の出発地、出発予定日時、目的地、目的地到着予定日時、単位時間当たりの貸し出し料金又は車種等の貸し出し条件を入力して検索を指示する。この貸し出し条件は管理装置100に通知され、検索部103はこの貸し出し条件に合致する車両を検索する。具体的には、検索部103は、利用者の出発地、出発予定時期、目的地及び目的地到着予定時期に基づいて、地図・交通DBを参照し、出発地から目的地に至る往路群を特定する。この往路は、出発地から貸し出し可能エリアまでは車両以外の手段で移動可能であり且つ貸し出し可能エリアから目的地までは車両で移動可能な経路であり、位置とその位置に到着する時期とを含む情報である。そして、検索部103、貸し出し可能エリアにおいて移動経路情報によって示される経路と、特定した往路群とが時間的に重なるような車両を検索する。時間的に重なるとは、往路において貸出可能エリア内の各地点における到着する到着時期が、その貸し出し可能エリアの各地点における貸し出し可能時期に重複するという意味である。図11は、貸し出し可能エリアと利用者の往路とが重複する様子を示す概念図である。利用者の出発地S1から目的地G1に至る往路は複数あるのが普通である。これらの往路群r1,r2のうち、貸し出し可能エリアにおいて貸し出し可能時期に応じた往路の抽出が試みられ、そのような往路と重複する車両が選択される。
[変形例1]
上述した実施形態は次のような変形が可能である。また、以下の変形例を互いに組み合わせて実施してもよい。
提示部104は、利用者の往路が移動経路情報によって示される経路の終点から所定の範囲内を通る場合には、所有者と利用者とが車両に同乗することをレコメンド提示するようにしてもよい。このようにすれば、所有者は利用者に車両を受け渡した後、自身の終点にその車両に同乗して向かうことができる。この場合、管理装置100は貸し出し料金を割り引くようにしてもよい。
貸し出しエリア決定部1021による貸し出し可能エリアの決定方法は実施形態の例に限らない。例えば貸し出しエリア決定部1021は、所有者の運転履歴に基づいて貸し出し可能エリアを決定してもよい。具体的には、貸し出しエリア決定部1021は、所有者DBに含まれる運転履歴を解析し、運転レベルが高いと判断すれば貸し出し可能エリアの広さを拡張し、運転レベルが低いと判断すれば貸し出し可能エリアの広さを縮小する。
貸し出し時期決定部1022による貸し出し可能時期の決定方法は実施形態の例に限らない。例えば貸し出し時期決定部1022は、貸し出し可能エリア内の駐車設備の有無に基づいて貸し出し可能時期を決定してもよい。具体的には、貸し出し時期決定部1022は駐車設備があれば、貸し出し可能時期を長期間に渡って設定するようにしてもよい。また、貸し出し時期決定部1022は、貸し出し可能エリアにおける交通状況に基づいて貸し出し可能時期を決定してもよい。例えば貸し出し時期決定部1022は、交通状況として混雑がある場合には、貸し出し可能時期を遅らせるなど、渋滞状況に基づいて貸し出し可能時期を決定する。交通状況は渋滞以外に、例えば車両の通行止め、歩行者天国による車両通行規制、一方通行規制、速度制限など、交通状況に関する情報であればどのようなものであってもよい。
また、貸し出し時期決定部1022は、決定した貸し出し可能時期を所有者に寄る所有者端末200からの指示に応じて調整するようにしてもよい。
変形例3と同様に、返却可能エリア決定部1024は、所有者の運転履歴に基づいて貸し出し可能エリアを決定してもよい。また、返却可能時期決定部1025は、駐車設備の有無や交通状況に基づいて返却可能時期を決定してもよい。また、返却時期決定部1025は、決定した返却可能時期を所有者に寄る所有者端末200からの指示に応じて調整するようにしてもよい。
コストは、移動に要する「時間」「費用」「手間」に関するものであり、例えば交通コスト、車両貸し出しのための駐車場の有無、天候、利用者評価、貸し出しのための待ち時間、車両の装備の有無に関するコスト(チャイルドシート、スノータイヤ、チェーン、キャリー、カーナビなど)に応じた値としてよい。例えば、所有者が貸し出し可能地点まで車両で移動し、当該貸し出し可能地点から目的地に移動するために要する所要時間に関するコスト、貸し出し可能地点において車両を貸し出すときに当該車両を駐車するためのコスト、天候によって所有者が負担するコスト(傘や荒天によって利用する交通手段の料金)、車両の装備に関するコスト(利用者の希望により装備の購入又は整備に関するコスト)を含む。コストが許容値を超える場合には貸し出し不可となる。許容値は、所有者自身で設定してもよいし、システムとして固定値を決めてもよい。
車両は、自動車に限らず、自動二輪車や自転車などであってもよい。
また、ネットワーク900を介して通信可能な車載装置を車両に搭載し、管理装置100はその車載装置から各種の情報を取得し、その情報を活用するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
また、所有者端末200及び利用者端末300は、スマートホンやタブレットなどの無線通信を行う装置に限らず、例えばノートブック型のパーソナルコンピュータなどの有線通信を行う装置であってもよい。
Claims (6)
- 車両の所有者が移動した経路及び当該経路上における滞在時期に関する移動経路情報を取得する取得部と、
前記移動経路情報によって示される経路に基づいて、前記所有者が前記経路の始点から車両で移動可能であり且つ前記経路の終点まで車両以外の移動手段で移動可能なエリアを決定する貸し出しエリア決定部と、
前記移動経路情報によって示される前記経路上の滞在時期に基づいて、前記貸し出しエリア決定部により決定されたエリアにおいて車両を利用者に貸し出し可能な時期を決定する貸し出し時期決定部と、
利用者の出発地、出発予定時期、目的地及び目的地到着予定時期に基づいて、前記出発地から前記目的地に至る往路群を特定し、前記貸し出しエリア決定部により決定されたエリアにおいて前記移動経路情報によって示される経路と特定した前記往路群とが時間的に重なる車両を検索する検索部と
を備えることを特徴とする管理装置。 - 前記移動経路情報によって示される経路に基づいて、前記所有者が前記経路の終点から車両以外の移動手段で移動可能であり且つ前記経路の始点まで車両で移動可能なエリアを決定する返却エリア決定部と、
前記移動経路情報によって示される前記経路上の滞在時期に基づいて、前記返却エリア決定部により決定されたエリアにおいて前記利用者が車両を返却可能な時期を決定する返却時期決定部と
を備え、
前記検索部は、前記往路に対する復路群を特定し、前記返却エリア決定部により決定されたエリアにおいて前記移動経路情報によって示される経路と特定した前記復路群とが時間的に重なる車両を検索する
ことを特徴とする請求項1記載の管理装置。 - 前記利用者の往路が前記移動経路情報によって示される経路の終点から所定の範囲内を通る場合には、前記所有者と前記利用者とが前記車両に同乗することをレコメンド提示する提示部
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。 - 前記貸し出しエリア決定部によって決定された貸し出し可能エリア内の貸し出し可能地点ごとに、当該車両の貸し出し料金を決定する貸し出し料金決定部と、
前記貸し出し料金決定部により決定された料金を車両の利用者に提示する提示部と
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の管理装置。 - 前記貸し出し料金決定部は、前記貸し出し可能地点における車両の貸し出し料金の相場と、前記所有者が当該貸し出し可能地点において車両を貸し出すために負担するコストとに基づいて、貸し出し料金を決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の管理装置。 - 前記貸し出し時期決定部は、前記貸し出しエリア決定部により決定されたエリアにおける駐車設備の有無に基づいて、前記時期を決定する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の管理装置。
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