JP6744502B2 - 電気活性ポリマーアクチュエータを組み込むアクチュエータ装置及びその駆動方法 - Google Patents

電気活性ポリマーアクチュエータを組み込むアクチュエータ装置及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気活性ポリマーアクチュエータに関する。
電気活性ポリマー(EAP:electroactive polymer)は、電気応答性材料の分野における新たな種類の材料である。EAPは、センサ又はアクチュエータとして機能することができ、且つ容易に様々な形状に製造することができるため、多種様々なシステムへの容易な組込みが可能になる。
作動応力や歪み等の、過去10年間で大幅に向上した特性を有する材料が開発されている。技術的リスクが製品開発に関して許容できるレベルにまで低下しており、EAPは商業的にも技術的にも関心を集めるようになっている。EAPの利点には、低電力、小さいフォームファクタ(form factor)、可撓性、ノイズのない動作、精度、高解像度の可能性、高速応答時間、及び周期的な作動が挙げられる。
EAP材料の向上した性能及び特定の利点は、新しい用途への適用性をもたらす。
EAP装置は、電気的作動に基づいて、構成要素又は特徴の少量の動きが望まれるあらゆる用途に使用することができる。同様に、この技術は小さな動きを感知するために使用できる。本発明は特にアクチュエータに関する。
アクチュエータ装置におけるEAPの使用は、一般的なアクチュエータと比較して、小さい体積又は薄いフォームファクタでの比較的大きな変形及び力の組合せによって、これまで不可能であった機能を可能にし、又は一般的なアクチュエータの解決策に対して大きな利点を提供する。EAPアクチュエータは、ノイズのない動作、正確な電子制御、高速応答、及び0〜1MHz、最も典型的には20kHz未満等の広範囲の可能な作動周波数も与える。
電気活性ポリマーを使用する装置は、電界駆動型材料とイオン駆動型材料に分類することができる。
電界駆動型EAPの例には、圧電ポリマー、電歪ポリマー(PVDF系リラクサポリマー等)、及び誘電エラストマーが挙げられる。他の例には、電歪グラフトポリマー、電歪式ペーパー(Electrostrictive paper)、エレクトレット(Electrets)、電気粘弾性エラストマー、及び液晶エラストマーが挙げられる。
イオン駆動型EAPの例は、共役/導電性ポリマー、イオン性ポリマー金属複合材料(IMPC)及びカーボンナノチューブ(CNT)である。他の例には、イオン性ポリマーゲルが挙げられる。
本発明は、特に、電界駆動型EAP材料を組み込んだアクチュエータ装置に関する。これらの装置は、直接的な電気機械結合を介して電界によって作動される。それら装置は高い電界(1メートル当たりのボルト)を必要とするが、それらの容量性のために低電流を必要とする。駆動電圧をできるだけ低く保つために、ポリマー層は通常薄い。
電界駆動型EAPの注目すべき最初のサブクラスは、圧電ポリマー及び電歪ポリマーである。従来の圧電ポリマーの電気機械的性能は限られているが、この性能を向上させる際の打開策(breakthrough)によって、自発的な電気分極(電界駆動配向)を示すPVDFリラクサポリマーがもたらされた。これらの材料は、歪んだ方向の性能を向上させるために、予め歪ませた状態にされ得る(予歪みによってより良好な分子配向がもたらされる)。歪みが通常中程度の範囲(1〜5%)にあるので、普通、金属電極が使用される。他の種類の電極(導電性ポリマー、カーボンブラックベースのオイル、ゲル又はエラストマー等)も使用することができる。電極は連続的でもセグメント化してもよい。
電界駆動型EAPの別の興味深いサブクラスは、誘電性エラストマーのサブクラスである。この材料の薄膜をコンプライアント電極(compliant electrodes)の間に挟み込んで、平行平板コンデンサを形成することができる。誘電性エラストマーの場合に、印加された電界によって引き起こされるマクスウェル応力はフィルムに応力を生じさせ、それによってフィルムの厚さを収縮させ、面積を拡大させる。歪み性能は、典型的には、エラストマーに予歪みを与えることによって拡大される(予歪みを保持するためのフレームが必要である)。歪みはかなりのものになり得る(10〜300%)。これはまた、使用可能な電極の種類を制限する:低及び中程度の歪みについては、金属電極及び導電性ポリマー電極を検討することができ、高歪み状態については、カーボンブラックベースのオイル、ゲル、又はエラストマーが典型的に使用される。電極は連続的でもセグメント化してもよい。
図1及び図2は、EAP装置の2つの可能な動作モードを示している。
この装置は、電極10、12の間に挟み込まれた電気活性ポリマー層14を含み、電極10、12は電気活性ポリマー層14の両側にある。
図1はクランプされていない装置を示す。図示のように電気活性ポリマー層を全方向に拡張させるために電圧が使用される。
図2は、拡張が一方向にのみ生じるように設計された装置を示す。装置は、キャリア層16によって支持されている。電気活性ポリマー層を湾曲又は撓ませるために電圧が使用される。
この動きの性質は、例えば、作動したときに拡張する活性層と受動キャリア層との間の相互作用から生じる。図示のように軸を中心とする非対称な湾曲を得るために、例えば分子配向(フィルム延伸)を適用して、運動を一方向に強制することができる。
一方向への拡張は、EAPポリマーの非対称性から生じ得るか、又はキャリア層の特性の非対称性から生じ得るか、又はこれら両方の組合せから生じ得る。
電界駆動型電気活性ポリマーに関する1つの問題は、上述したように、装置において高い電界強度を達成して所望のたわみを実現するために必要とされるかなり高い動作電圧である。電子駆動回路は、これらの高電圧を発生させ且つ他の信号処理を行うために使用される。これらのEAPには最大1kVの駆動電圧振幅が必要とされるので、高電圧装置を使用して実施する必要があり、これは電子機器のコスト(及びサイズ)を非常に増大させる。
その性質上、典型的には、電界駆動型(すなわち、電圧駆動型)EAPは(定)電圧源によって動作する。EAPには、必要な動作点、すなわち所望の機械的たわみに達するための所望の電圧が供給される。しかしながら、そのようなEAPの実験的調査の間に、同一の電圧がEAPに印加されているが、機械的作動レベルは、特に周期的動作モードにおいて異なることが認識されている。当然ながら、これは、非常に正確な作動レベルを非常に信頼できる方法で達成する必要がある特定の用途において許容できないオフセットをもたらすであろう。
作動レベルにおけるこれらのオフセットを補償するために、閉ループアーキテクチャ又はフィードフォワード構成が検討され得る。第1のアプローチは、光学的フィードバック等のフィードバック解決策を必要とし、第2のアプローチは、例えば、補償方式を規定するルックアップテーブルに基づいてもよい。どちらの解決策も、コスト及び/又はスペース及び/又は処理能力等の点で莫大な経費を必要とする。
少ない経費で、たわみオフセットのリアルタイム補償を可能にする電圧駆動型EAPの動作を可能にすることが望ましいであろう。
上記の必要性は、独立請求項によって規定される本発明によって少なくとも部分的に満たされる。従属請求項は有利な実施形態を提供する。
本発明の一態様による実施例は、電気的入力を機械的出力に変換するためのアクチュエータ装置を提供し、このアクチュエータ装置は、
電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータと、
電気活性ポリマーアクチュエータに流れる電流を感知するための電流センサと、
電気活性ポリマーアクチュエータを駆動するための制御回路であって、制御可能な電圧源を含む制御回路と、を有しており、
制御回路は、感知した電流に応じてアクチュエータの駆動を制御し、それによって電流監視に基づいてアクチュエータに所定の電荷供給を与えてアクチュエータの作動レベルの特定の変化を実現し、次に電圧制御を用いて作動レベルを維持するように構成される。
この装置は、電界駆動型、従って電圧駆動型のEAPアクチュエータ装置を含むが、アクチュエータ装置に供給される(従って、アクチュエータ装置に電荷が蓄積される)電流のリアルタイム監視に基づく電流制御を用いて制御される。こうして、電圧駆動型EAPアクチュエータを電圧源のみで動作させる代わりに、装置は、電流源(及び、例えば電流制御の期間中の定電圧)又は電圧制御(であるが、電流感知制御フィードバックループに基づく)のいずれかで動作する。これにより、特に周期的動作モードで、機械的な作動オフセットのリアルタイム補償が可能になる。
(電流又は電荷の流れの測定に基づき得る)電流感知は、特に、作動レベルに変化がある作動時間中に行われる。この時間の間に、装置に供給され、装置に蓄積される電荷に変化がある。定常状態動作中に、小さなリーク電流があるが、作動時間中に供給される電荷の差が、アクチュエータによって達成される最終的な機械的作動状態と相関関係があることが分かった。こうして、各作動レベルに関して、EAPには常に正しい電流プロファイル又は総電荷が供給され、所望の機械的作動をもたらすように電流を制御することができる。
特定の変化は、例えば特定の作動レベルへの作動を含む。例えば、完全な機械的変形状態への作動は、アクチュエータに流す必要のある特定の電荷の流れに関連し得る。
電圧源は、例えば少なくとも50V、少なくとも100V、又は少なくとも200Vの最大電圧を供給するように制御可能である。こうして、アクチュエータは、高電圧電界駆動型装置であり、従って電圧駆動型装置であり、このような装置は従来では印加電圧のみに基づいて制御されていた。
制御回路は、電流監視に基づいて所定の電荷供給をアクチュエータに与えて作動レベルの変化を実現し、次に電圧制御を用いて作動レベルを維持するように適合される。こうして、定常状態動作は、損失に対するより優れた補償/許容性(tolerance)を可能にするので、電界駆動型装置にとって望ましいように、電圧制御を用いて従来の方法で維持される。しかしながら、作動レベルの変化は、電流ベースのフィードバック制御アプローチをさらに利用する。
所定の電荷供給によって、電圧制御中に電圧レベルを超える作動電圧を供給することができる。
一組の例では、所定の電荷供給は、制御回路の電流源によって与えられる。こうして、電流注入が、特定のレベルへの作動を伴うために必要な電荷の供給を確実にするために使用され得る。電流源は、例えば電圧源を含む。電圧源は、必要な電流を装置に印加するのに十分に高い振幅であるが、コンポーネントを破壊しないように十分に低い振幅を供給し、そして、電流は、フィードバック制御のための電流測定メカニズムで制御される。
その場合に、制御回路は電流源を含み、また制御可能な電圧を有する。これにより、電流ベース及び電圧ベースのハイブリッド制御アプローチが可能になる。
別の組の例では、所定の電荷供給は、制御回路の電圧源の電圧レベルを調整することによって与えられる。この場合に、電流制御フィードバックループがあるが、印加される電圧は所望の電流注入をもたらすように制御される。
アクチュエータに供給される充電電流を制限するための電流制限回路を設けることができる。これによって、電荷監視を不正確にする電流ピークが回避される。その回路はEAP材料の寿命を延ばすこともできる。
コントローラは、アクチュエータの抵抗値を監視し、且つ監視した抵抗値に応じて所定の電流供給を適応させるようにさらに適合され得る。この抵抗値は寄生並列抵抗とすることができ、これはアクチュエータ装置の定常状態における一定のリーク電流に関係する。既知の駆動電圧でこの電流を監視することによって、抵抗を決定することができ、この抵抗は、装置の経年劣化を考慮に入れるように駆動方式を適応させるために使用することができる。
本発明の別の態様による実施例は、電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータを駆動する方法を提供し、この方法は、
アクチュエータに電圧を印加してアクチュエータの作動状態を変化させるステップと、
アクチュエータに流れる電流を感知するステップと、
感知した電流に応じてアクチュエータの作動を制御し、それによってアクチュエータの作動レベルの特定の変化に対して所定の電荷供給を与え、次に電圧制御を用いて作動レベルを維持するステップと、を含む。
方法は、少なくとも50V、少なくとも100V、又は少なくとも200Vの最大電圧を印加するステップを含み得る。
所定の電荷供給は、電流源を使用して又は電圧源の電圧レベルを調整することによって与えることができる。方法は、アクチュエータに供給される充電電流を制限するステップをさらに含み得る。さらに、方法は、アクチュエータの抵抗値を監視するステップと、監視した抵抗値に応じて所定の電流供給を適応させるステップとを含み得る。
クランプされていない既知の電気活性ポリマー装置を示す図である。 裏地層によって拘束されている既知の電気活性ポリマー装置を示す図である。 発生する可能性がある機械的ドリフトを説明するために使用される周期的作動波形の一例を示す図である。 図3の波形を用いてアクチュエータを試験した結果を示す図である。 1サイクル内の2つの最大振幅期間中にEAPに供給される電荷を示す図である。 電荷、電流、及びたわみに関して作動に対するEAPの応答を示す図である。 電圧及び電流制御を与えるための制御回路を示す図である。 作動の重要な充電段階をどの様に解析することができるかを説明するための微分波形を示す図である。 アクチュエータの電流制限充電をどの様に実施し得るかを示す図である。 電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータを駆動する方法を示す図である。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の例について詳細に説明する。
本発明は、アクチュエータに流れる電流を感知するための電流センサが設けられた電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータを提供する。電圧源を含む制御回路が、アクチュエータを駆動するために使用される。アクチュエータの駆動は、感知した電流に応じて制御され、それによってアクチュエータの作動レベルの特定の変化に対して所定の電流供給を与える。これは、電圧駆動型EAPアクチュエータに電圧ベース及び電流ベースの複合駆動方式を提供し、その駆動方式によってアクチュエータの機械的運動をより確実に繰り返すことが可能になる。
一般論として、電界駆動型電気活性ポリマー(EAP)アクチュエータは、2つの導電性電極の間に埋め込まれた電気絶縁材料から構成される。印加電圧の関数として、電極同士の間の電界によってEAPの機械的変形が生じる。上記で説明したように、EAP層に対して異なる伸張係数(例えば、剛性)を有する追加の材料を使用することによって、機械的変形を特定の方向に向けることができる。多層技術を実施することによって、電極同士の間の電界強度を増大させることができ、従ってEAPアクチュエータを作動させるのに必要な電圧振幅を低くすること、又はより高い機械的変形を実現することができる。
本発明は、所与の電圧作動プロファイルが異なる機械的作動レベルを生じさせ、それにより機械的オフセットを生じさせるという問題に関する。
ここで、機械的オフセットについて、標準的な電圧駆動型EAPアクチュエータを使用して行われた一連の測定によって説明する。(図3に示されるように異なる作動レベルに対処した)任意の周期的スキームに従ってサンプルを作動させた。
非作動状態(EAPアクチュエータに作動電圧を印加しない状態に等しい)から開始して、アクチュエータは、200Vの電圧によって作動され、続いてそれぞれ100V及び50Vの低下作動電圧、並びに200Vの第2の最大電圧によって作動された。最後に、印加電圧をゼロまで低下させることによってEAPアクチュエータを非活性化した。
特定のサイクルが任意に選択されたが、そのサイクルは、特定の時間フレームの間に最小(非活性化)レベルと極大レベルとの間の異なる作動レベルを使用する必要がある用途における典型的な作動サイクルを表す。実験中、そのサイクルはEAPアクチュエータに連続的に適用された(14回)。
図4は、完全なテスト結果を示す。印加電圧を図3に示す(図4の2つのプロットに対するタイミングは、図4の下のプロットから明らかに分かる)。上のプロットは装置に印加され、積分された電荷を示し、下のプロットは(たわみ測定プローブによって記録された電圧等の)機械的作動レベルを示す。
表現を容易にするために、t=0から始まる1サイクルが示されている。連続操作が与えられたが、各サイクルはt=0及びQ=0で始まるものとして表され、各プロットは14の異なるトレースの重ね合せを示し、各トレースは複数のサイクルのうちの1つを含む。これにより、作動レベルの違いをうまく比較することができる。
異なるプロットの間の相違は、アクチュエータの応答が経時的に一貫したままではない状態を示している。
特に興味深いのは、200Vの最大電圧をEAPアクチュエータに印加したときに到達する機械的作動レベルである。1サイクル内で、これは最初のパルスと最後のパルスの間の場合である。
下のプロットは、電圧をEAPアクチュエータに印加していないときのゼロ(通常)位置の典型的な小さな変動を示しており、ゼロレベルは太い線であり、14のトレースが僅かに異なるゼロ値を有することを示している。異なる作動レベルでの小さな作動変動もある。
もっとも、図4は、各サイクル内の第2の最大作動パルス振幅(各サイクルについて200V)が、各個々のサイクル内の第1のパルスよりも僅かに低いたわみ振幅をもたらすことも示している。これは、第1のパルスと第2のパルスとの間の機械的駆動レベルの一般的な低下を明らかにする点線から分かる。オフセットは約0.05Vである(これは0.8mm/Vのたわみ感度に対して40μmに対応する)。これは、200Vの同じ駆動電圧がEAPアクチュエータに印加されたとしてもそうである。
次のサイクルの最初の最大パルスは所望のレベルに回復するように示されているので、問題は、特に作動レベルに急激な変化があるときに生じることが分かる。
この影響との明確な相関関係は、EAPアクチュエータに印加された電荷を示している上のプロットを解析することによって観察できる。
図5の上部は、2つの連続したサイクルの間にEAPアクチュエータに供給される電荷を示している。プロット50は第1のサイクル中に供給された電荷であり、プロット52は第2のサイクル中に供給された電荷である。供給された電荷の差は、第2の高振幅パルスの間に最も顕著である。これは、図5の下部から分かるように、最も顕著にはサイクルの第2の高振幅パルスの間に、機械的作動レベルを経時的に変化させる。
この影響を補償するために、1サイクル内の第2の最大作動パルスの駆動振幅は、第1のパルスよりも電圧が高くなるように僅かに増大され得る。もっとも、電圧振幅をどれ位高くする必要があるかは明らかである。
駆動振幅のオフセットは、たわみのリアルタイム測定(及び、対応する制御ループ)から、又はルックアップテーブルに基づいて生成することができる。第1の解決策はかなりの測定及び制御の経費を必要とするが、第2の解決策は、そのようなルックアップテーブルを生成するために適用前にコンポーネントの詳細な特徴付けを必要とする。
本発明は、電流感知フィードバックアプローチ(例えば、電流源駆動方法)と高電圧作動方法とを組み合わせて、アクチュエータのより均一なたわみ応答を与えることに基づいている。
例えば、電圧駆動型EAPアクチュエータは、電圧源の代わりに電流源によって(少なくとも部分的に)作動され得る。この場合に、各作動サイクル又は作動サイクルの一部の間の電流(すなわち、電荷の流れ)を測定することができ、制御は、各パルス(すなわち、作動サイクル又は作動サイクルの一部)が確実にEAPアクチュエータへの同じプロファイル又は同じ総電荷注入を有するように適合される。電流は、EAPアクチュエータと直列に接続された小さな電流感知抵抗器の両端間の電圧降下を測定すること等の既知の解決策によって容易に測定することができる。
電荷の流れのこの制御は、作動レベルに変化がある作動プロファイルの部分の間に行われる。作動プロファイルのこれらの部分の間に、前の最終作動レベルが維持される期間があり得る。これらの期間中に、電圧制御は作動状態を維持するために使用される。こうして、作動プロファイルは、第1の期間(作動レベルの変更が行われる作動サイクルのプロファイル部分)及び第1の期間の間の第2の期間を有する。例えば、第2の期間は第1の期間よりも長い持続時間を有し、それにより交互の調整段階と保持段階とから構成される周期的な制御信号となる。
図6は、時間t=0で印加されたDC活性化電圧に応答した電荷、電流、及びたわみに関して作動に対するEAPの応答を示す。作動電圧は40V、80V、120V、160V、及び200Vである。上部区画(pane)にはEAPに流れる電流が示され、中央区画にはたわみが示され、下部区画には蓄積された電荷が示される。全てのグラフにおいて、最も高いプロット(すなわち、最大電流、たわみ、及び電荷)は最高作動電圧(すなわち200V)に対するプロットであり、最も低いプロットは最低作動電圧(すなわち、40V)に対するプロットである。
図6は、このアクチュエータ設計について、約300ms後に電荷の勾配が一定且つ直線的になり、次に機械的変形の勾配を辿る(track)することを示している。この後に、追加の電流は殆ど流れない。全変形振幅は、45秒後に読み出される800μm(Vdc=200Vに対して)であることが分かった。
300msの時点で、200Vの作動に対してたわみは既に600μmに達している。こうして、電荷制御は比較的短期間に亘って行われ得、その後電圧制御が引き継ぐことができることが分かる。
1つの可能な制御方式は、電荷プロット(これはもちろん電流である)の勾配が一定になるか又はゼロになると、システムは電圧駆動の動作モードに切り替えることができるというものである。電流に対してしきい値を設定することができ、電流が特定のしきい値を下回るたびに、電圧制御を用いることができる。しきい値は、例えば、(この特定の例では)最大電流振幅の10%であり得る。
電圧制御は材料の不完全な絶縁から生じる並列損失メカニズムによって引き起こされる損失等の許容できる損失であるので、所望のたわみ変化が制御された後に電圧ベースの制御に切り替えることが望ましい。これらの損失は、温度に依存し且つ予測できないため、電流制御を用いて補償するのは困難である。代わりに、(可変損失による)電流の変動が定電圧源によってカバーされるので、これらの損失は電圧制御によって自動的に補償される。こうして、電圧制御は、電界駆動型EAP装置の一般的な動作にとって望ましいものであり、電流制御は、たわみを制御し得る精度を向上させるための一時的な手段としてのみ使用される。
図7は制御回路を示す。制御可能な電圧源60、及び制御電圧Vctrlを電圧源に供給するためのコントローラ62がある。以下に説明するように、そのコントローラは注入電流Ioutも供給することができる。全ての例において、アクチュエータの電圧駆動に加えて電流制御ループがある。
コントローラ62は、EAPアクチュエータと直列に接続された電流感知抵抗器64等の電流センサから電流測定値を受け取る。電圧駆動型EAPアクチュエータは、その等価回路66として示されており、直列抵抗Rsを含む静電容量Cと抵抗−コンデンサ対Rs、Cの両端間の並列抵抗Rpとのアクチュエータである。コントローラは、電流を経時的に監視することによって電流プロファイルの形状を監視することができる。これは、時間の経過とともにアクチュエータに蓄積される電荷を監視するためにも使用できる。
等価回路66は電圧駆動型EAPアクチュエータの第1近似である。並列抵抗Rpは直列抵抗に比べて損失の多い抵抗である。実際に機械的作動に寄与する電流の流れが測定された総電流より僅かに低くなるように、小さな電流が並列抵抗Rpを通って流れる。電荷制御をさらに正確に行うために、充電(charging:帯電)プロセスは定常状態の動作モード(小さな電流が並列抵抗器のみを通って流れる)から分離してもよい。次にこの小さな電流を決定することができ、従って動的な電流プロファイルをより正確に決定することができる。
これは、EAPアクチュエータを通る電流の勾配を調べることによって達成することができる。
図4及び図5において、電荷波形の最初の部分(約200ms)の間に、この勾配はそれ以降(本質的に直線的な(一定)の勾配を有する)とは異なることが明らかである。従って、充電段階と(準)定常状態の動作モードとを区別するために、微分又はより高次の微分解析に基づく変化プロファイルの勾配を使用することができる。波形形状の差は充電段階中に生じるので、この充電段階には補償が必要である。
典型的には、並列抵抗は約10MΩの範囲内であり、そのため200Vにおいて200V/10MΩ=20μAの電流がこの並列抵抗を通って流れる。
図8は、作動の重要な充電段階をどの様に解析することができるかを説明するための微分波形を示す。
上部区画は、(図3の)駆動波形の第1のハイパルスに対する充電特性を示し、下部区画は、駆動波形の第2のハイパルスに対する充電特性を示す。
両区画において、上のプロットは、それぞれの200Vパルスの最初の部分の2秒の間にEAPアクチュエータに流れる積分電流(すなわち、電荷)を示す(上部区画は第1のパルスのうちの1sを示し、下部区画は第2のパルスのうちの0.8秒及び先行する0.2秒を示す)。
より低い作動状態からより高い作動状態への移行中に電荷の変化が観察され得る。より多い(higher)電荷がより大きい(higher)たわみに対応する。
真ん中のプロットは、一次導関数、すなわち電流レベルを示している。下部プロットは二次導関数、すなわち電流の導関数を示す。
こうして、充電段階は、二次導関数がゼロに達する(すなわち、次に定電流が存在する)前の期間として識別することができ、次にフィードバック制御は、その時間での電荷の変化を補償するための追加の電荷の流れの形成に基づくことができる(すなわち、2つのプロットの間の差が各区画の上部画像にある)。追加の補償電荷が供給されると、アクチュエータは正しい定常状態応答を継続する。
本発明は、(従来のように)アクチュエータを駆動するための電圧源を利用するが、制御回路は、感知した電流に応じて制御を行うように適合される。このようにして、アクチュエータの作動レベルの特定の変化に対して、所定の電流プロファイル、つまり総電流フローを供給することができる。
一例では、電流が感知され、印加電圧が制御ループを介して調整される。こうして、それ自体は電流源がないが、電流は電圧を制御することによって制御される。
代替案は、EAPアクチュエータを通る電流をトランジスタによって制御することができるように、電流感知抵抗と直列に接続されたトランジスタを設けることである。この場合に、電圧源は、電流制御期間中に一定の電圧振幅を有することができ、これは必要な電流を供給するのに十分に高くする必要がある。電圧源は、必要な電流を供給するのに十分高い電圧(例えば、EAPアクチュエータを破壊することなくそのEAPアクチュエータに印加することができる最大電圧に等しい電圧)を供給する。次に、EAPを通る電流は、可変抵抗として機能する直列トランジスタを介して制御される。これは、電圧源の電圧を下げるのと同じ機能を有する。
電流制御は、上記で説明したように、低い作動レベルから最大作動レベルまでの全ての作動イベントに対して行うことができる。1つのレベルから最大レベルへの移行(例えば、0%から100%に移行する図3の第1のハイパルス)は、別のレベルから最大レベルへの移行(例えば、25%から100%に移行する図3の第2のハイパルス)とは異なる電荷注入が望まれ得る。必要とされる電荷注入は、データベースに記憶され得る全(0%〜100%)作動ステップに必要とされる電流注入から外挿することによって得ることができる。
もっとも、この方法は、(全100%レベルに達しない作動を含む)他の中間作動の間の電流制御を含むように拡張することができる。これもやはり、中間作動レベル同士の間の内挿に基づいてもよい。
作動レベルの変化が非常に小さい場合、そのような正確な制御は必要とされないかもしれない。
限界では、アクチュエータの完全な制御が電圧制御だけでなく電流制御にも基づくように、電荷の流れの連続測定を行ってもよい。
電圧オーバーシュートを使用することによって、機械的なたわみを加速させることが可能である。このアプローチもまた使用され得る。例えば、EAPアクチュエータは、より高い電圧で短時間に亘って動作させることができ、その間に電流がリアルタイムで測定される。その後、必要な電荷が供給されると、電圧振幅が減少するか、又は直列電流制限素子上の電圧降下が変化する可能性がある。
所与の移行(例えば、0%から100%)に対して要求される電流フロープロファイルを設定するときに、要求される電流フローは、予め設定され、例えばデータシートに提供される。システム性能を改良するために学習システムを使用することができる。前述したように、移行段階中に電荷の変化を観察することができるが、定常状態動作では曲線が平行であるため追加のオフセットは発生しない。こうして、電荷の導関数が一定又は略一定になるまで、確実に総電荷の流れが短時間で所望の値に到達させることだけが必要であり、この時間は移行自体よりもはるかに短い。こうして、電流制御フィードバックループは、移行時には低いデューティサイクルで動作するだけでよく、他の時には通常の電圧制御を使用することができる。
制御戦略を実装するための様々な方法がある。
第1の例は、(図6の)コントローラ62の一部として電流源を利用する。電流源は、同じ電荷を装置に印加するのを確実にすることによって、常に同じ所望の作動レベルが達成されることを保証するために使用される。時間の関数として、電圧駆動型EAPアクチュエータに入る充電電流/電荷、並びに放出される放電電流/電荷が経時的に監視される。
必要な電荷が装置に印加されている限り、EAPを高い動作電圧で作動させることができる。作動中(すなわち、アクチュエータ設定を変更するとき)の初期作動電圧は、要求される作動レベルに通常使用されるものより僅かに高い可能性がある。もっとも、必要な電荷レベルに達すると、電圧は指定された作動レベルに関連する通常の動作電圧にまで下げることができる。
上で概説した主な実施例では、電流制御及び電圧制御の直接制御がある。
第2の例では、アクチュエータは、所望のアクチュエータ設定に関連する標準電圧に駆動される。次に電流が監視され、監視した電流に基づいて小さな電圧補償を適用してもよい。これは機械的作動を微調整するために使用される。これは要求される電流と必要とされる追加の補償電圧との間をマッピングするための小さなルックアップテーブルを必要とするであろうが、補正もまた小さいので、ほんの数エントリしか必要とされない。
第3の例では、電流が監視されている間に、EAPアクチュエータを、要求される動作電圧によって再び動作させる。コントローラが同一の作動設定点で電荷の差を認識すると、同じ電荷がEAPアクチュエータに印加されるまで駆動電圧がさらに増大(又は減少)される。この場合に、前の作動レベルの間に蓄積された電荷はコントローラによって記録して蓄積する必要がある。
例えば上記の第2の例は微調整のためにルックアップテーブルを利用し、第3の例は例えば経時変化の影響をさらに補償するために履歴データを利用する。システムは、等しい設定点に達するのに必要とされる電荷が蓄積され、且つ経時的に平均化されるように学習を実施し得る。これにより、経時的な再現性が向上する。
第4の例(上記の他の例のいずれかと組み合わせることができる)では、アクチュエータを駆動するときに制限された電流が印加される。
図9は、EAPの電流を制限した充電を示す。プロット80は標準的な充電曲線を示し、プロット82は電流を制限した充電電流を示す。この目的のために、電流制限器を含む回路がコントローラ62内に設置され、その制限器は充電電流が特定の値を超えないように保証する。これは、初期電流ピークが回避されるので、電流制御がより正確であるという追加の利点を有する(初期電流ピークの間に、電荷及び変位の不正確さを回避するために電流の監視は高分解能でなければならない)。これは、EAPアクチュエータ上の過剰電流を制限するという利点を有し、EAP材料の寿命を延ばすことができる。速度制限が適切に選択される場合に、作動の遅れは、制限され、(用途に応じて)許容可能である。
第5の例(上記の他の例のいずれかと組み合わせることができる)では、EAPの経年劣化に対する何らかの補償が与えられる。EAPの予測不可能な要素の1つは、等価回路内の抵抗の値である。最も注目すべきことに、抵抗値は、EAP材料の経時的な劣化のために変化する傾向がある。
抵抗値が変化すると、EAPに一定の電荷を誘導するのに必要な総電流も変化する。上記の方法に基づいて、電流プロファイルの解析及び既知の電圧に基づいて抵抗値を決定することができる。
次に、システムは、EAP上の必要な電荷及び関連する変位を得るために、経時的な抵抗値の変化に基づいてEAP上の最適注入電流をどの様にすべきかについて予測することができる。
本発明の最も簡単な実施は、オフからオンへの移行において微調整を提供する電流源制御を含む2レベル電圧供給(オン又はオフ)を使用することができる。しかしながら、マルチレベル制御が好ましく、その場合に、(上記に示されるように)より複雑な作動プロファイルが形成され得る。
作動波形は、例えば周期的動作のために前もって決定してもよく、その場合に行われる移行は既知であり、電流フィードバック制御のためのデータは較正中に又は製造時に提供されるデータベースから得ることができる。あるいはまた、駆動レベルは、感知を使用するフィードバック制御又はユーザ入力のいずれかに基づいて動的に制御され得る。次に、電流制御ループは、アクチュエータ駆動レベルの特定の移行が生じることに応答して動的に動作し得る。
図10は、電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータを駆動する方法を示しており、この方法は、
ステップ90において、アクチュエータに電圧を印加してアクチュエータの作動状態を変化させ、
ステップ92において、アクチュエータに流れる電流を感知し、
ステップ94において、感知した電流に応じてアクチュエータの作動を制御し、それによってアクチュエータの作動レベルの特定の変化に対して所定の電流供給を与える。
電界駆動型EAP層に適した材料は既知である。
電気活性ポリマーとしては、以下のサブクラス:圧電ポリマー、電気機械ポリマー、リラクサ強誘電ポリマー、電歪ポリマー、誘電エラストマー、液晶エラストマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
サブクラス電歪ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン(PVDF-TrFE)、ポリフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン−クロロフルオロエチレン(PVDF-TrFE-CFE)、ポリフッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン−クロロトリフルオロエチレン(PVDF-TrFE-CTFE)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF-HPF)、ポリウレタン、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
サブクラスの誘電エラストマーとしては、アクリレート、ポリウレタン、シリコーンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
メッキ電極が非対称構成で配置される場合に、印加電圧によって、よじれ(twisting)、ローリング(rolling)、ねじれ(torsioning)、回転(turning)、及び非対称曲げ変形等のあらゆる種類の変形が引き起こされる可能性がある。
これらの例の全てにおいて、印加された電界に応答してEAP層の電気的及び/又は機械的挙動に影響を及ぼすために追加の受動層を設けてもよい。
各ユニットのEAP層を電極同士の間に挟み込んでもよい。電極は、それら電極がEAP材料層の変形に追従するように伸縮性であってもよい。電極に適した材料も知られており、例えば、金、銅、又はアルミニウム等の金属薄膜、或いはカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、ポリアニリン(PANI)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、例えばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)等の有機導体から構成されるグループから選択することができる。例えばアルミニウムコーティングを使用した金属化ポリエチレンテレフタレート(PET)等の金属化ポリエステルフィルムも使用することができる。
本発明は、アクチュエータの受動マトリックスアレイが重要である実施例を含む、多くのEAP及び光活性ポリマー用途に適用することができる。
多くの用途において、製品の主な機能は、人間の組織の(局所的な)操作、又は組織接触インターフェイスの作動に依存している。そのような用途では、例えばEAPアクチュエータは、主に小さいフォームファクタ、可撓性、及び高いエネルギー密度のために、固有の利点を与える。それ故、EAP及び光応答性ポリマーは、柔らかい、3D形状及び/又は小型の製品及びインターフェイスに容易に組み込むことができる。そのような用途の例は、
皮膚を緊張させるため又はしわを減らすために、皮膚に一定の又は周期的な引き伸ばし加える応答性ポリマーベースの皮膚パッチの形態の皮膚作動装置等の皮膚化粧用治療器;
顔面の赤い跡を軽減又は防止する交互の垂直圧力を皮膚に与えるために、応答性ポリマーベースの能動クッション又はシールを有する患者インターフェイスマスクを備えた呼吸装置;
適応シェービングヘッドを備えた電気シェーバー;皮膚接触面の高さは、近接性と炎症とのバランスに影響を与えるために、応答性ポリマーアクチュエータを使用して調整することができる、
特に歯と歯の間の空間におけるスプレーの到達範囲を改良するための動的ノズルアクチュエータを備えたエアフロス等の口腔洗浄装置;あるいはまた、歯ブラシに、活性化されるブラシ毛(tufts)を設けてもよい、
ユーザインターフェイス内に又はその近くに組み込まれた応答性ポリマートランスデューサのアレイを介して局所的な触覚フィードバックを提供する家電機器又はタッチパネル;
曲がりくねった血管内での容易なナビゲーションを可能にするための操縦可能なチップを有するカテーテル;
心拍数、SpO2、及び血圧等の人体の生理学的なパラメータの測定器;である。
そのようなアクチュエータから利益を得る関連用途の他のカテゴリーは、光の修正に関する。レンズ、反射面、格子等の光学素子を、これらのアクチュエータを使用した形状又は位置適合によって適応的に製造することができる。ここで、EAPの利点の1つは、たとえば消費電力が少ないことである。
開示された実施形態に対する他の変形形態は、図面、明細書の開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求の範囲に記載された発明を実施する際に当業者によって理解され達成され得る。請求項において、単語「備える、有する、含む(comprising)」は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a, an)」は複数を除外するものではない。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用することができないことを示すものではない。請求項中の如何なる参照符号も特許請求の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。

Claims (13)

  1. 電気的入力を機械的出力に変換するためのアクチュエータ装置であって、当該装置は、
    電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータと、
    該電気活性ポリマーアクチュエータに流れる電流を感知するための電流センサと、
    前記電気活性ポリマーアクチュエータを駆動するための制御回路であって、制御可能な電圧源を含む制御回路と、を有しており、
    前記制御回路は、電流監視に基づいて前記電気活性ポリマーアクチュエータに所定の電荷供給を与えるように前記感知した電流に応じて前記電気活性ポリマーアクチュエータの駆動を制御し、それによって前記電気活性ポリマーアクチュエータの作動プロファイルを変化させ、次に電圧制御を用いて作動状態を維持するように適合される、
    装置。
  2. 前記作動プロファイルに対する変化には、前記作動プロファイルの部分に対する変化が含まれる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記電圧源は、少なくとも50V、少なくとも100V、又は少なくとも200Vの最大電圧を供給するように適合される、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記所定の電荷供給によって、前記電圧制御中に以前の作動サイクルの電圧レベルを超える作動電圧が供給される、請求項1に記載の装置。
  5. 前記所定の電荷供給は、前記制御回路の電流源によって与えられる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記所定の電荷供給は、前記制御回路の前記電圧源の電圧レベルを調整することによって与えられる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記電気活性ポリマーアクチュエータに供給される初期のピーク電荷量を制限するために前記制御回路に供給する電流を制限する電流制限回路をさらに有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記制御回路に含まれるコントローラは、前記電気活性ポリマーアクチュエータの抵抗値を監視し、且つ該監視した抵抗値に応答して前記制御回路に供給する流を変化させるようにさらに適合される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 電界駆動型電気活性ポリマーアクチュエータを駆動する方法であって、当該方法は、
    前記電気活性ポリマーアクチュエータに電圧を印加して該電気活性ポリマーアクチュエータの作動状態を変化させるステップと、
    前記電気活性ポリマーアクチュエータに流れる電流を感知するステップと、
    前記電気活性ポリマーアクチュエータの作動レベルの特定の変化に対して所定の電荷供給を与えるように前記感知した電流に応じて前記電気活性ポリマーアクチュエータの作動を制御し、それによって前記電気活性ポリマーアクチュエータの作動プロファイルを変化させ、次に電圧制御を用いて作動状態を維持するステップと、を含む、
    方法。
  10. 少なくとも50V、少なくとも100V、又は少なくとも200Vの最大電圧を印加するステップを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 電流源を使用して又は電圧源の電圧レベルを調整することによって、前記所定の電荷供給を与えるステップを含む、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記電気活性ポリマーアクチュエータに供給される初期のピーク電荷量を制限するステップをさらに含む、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記電気活性ポリマーアクチュエータの抵抗値を監視するステップと、該監視した抵抗値に応答して前記電荷供給を変化させるステップとを含む、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の方法。
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