以下の明細書及び特許請求の範囲において、多くの用語が言及されており、これらの用語は以下の意味を有すると定義されるものとする。
単数形「a」、「an」、及び「the」には、文脈で特に明記されていない限り、複数形の言及が含まれる。
「オプションの」又は「オプションとして」は、後に記載するイベント又は状況が発生する場合と発生しない場合があること、記載はイベントが発生する場合と発生しない場合とを含むことを意味する。
本明細書及び特許請求の範囲を通して本明細書で使用される近似用語は、関連する基本機能の変更をもたらさずに許容できる程度に変化する可能性のある定量的表現を修飾するために利用されることができる。したがって、「約」、「およそ」、「実質的に」などの用語によって修飾された値は、指定された正確な値に限定されない。少なくともいくつかの場合、近似言語は、値を測定するための機器の精度に対応する場合がある。明細書及び特許請求の範囲を通して、範囲の制限を組み合わせたり、置き換えたりすることができる。このような範囲は特定されており、文脈又は言語で別段の指示がない限り、そこに含まれるすべてのサブ範囲を含む。
本明細書の実施形態によれば、光配信システムは、複数の異種光伝送信号を最適に搬送及び多重化することができる。本実施形態はさらに、有利なことに、新規の配信ネットワークと旧来の配信ネットワークの両方で実施され、このようなシステムの容量と性能の両方を大幅に改善することができる。
光信号は、他のパラメータの中でも特に、隣接する信号の波長と特性、シンボル、及び/又は帯域幅に関連して、それぞれのパワーレベル、変調フォーマット、及びそれらが占有する波長に応じて、異なる量のファイバリソースを消費する。本明細書で説明するシステムは、同じ光ファイバ内で複数の異なる光信号を集約及び構成するハードウェアとアルゴリズムとを実装している。本明細書の実施形態はさらに、開示を利用して、性能メトリック、光信号構成パラメータ、及びこれらの光信号を搬送するためのファイバ能力間の関係も導入する。
図1A〜1Cは、本開示の例示的な実施形態によるファイバ通信システムで利用することができる近似信号発光スペクトルを示す。ここで図1Aを参照すると、LED(発光ダイオード、図示せず)の発光スペクトル100が示されている。発光スペクトル100は、放射光106の波長104(x軸)に対するパワー102(y軸)を表す。レーザーダイオードは、順バイアスモードで動作する半導体接合部から実装される。その接合部の電子は、より高いエネルギー状態からより低いエネルギー状態に移行する。このような過程で、電子のエネルギー状態の差に等しいエネルギーを有する光子が放出される。これは、図1Aに示すように、LEDに存在する光の自然放出を表す。
ここで図1Bを参照すると、ファブリペローレーザーダイオード(FPLD)又は垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)などのレーザーダイオードの発光スペクトル108が示されている。このようなレーザーダイオードはまた、生成された光子が前後に跳ね返り、その経路に沿ってより多くの光子の放出を誘導するように、反射ファセット又はミラーを実装することもできる。この誘導放出、又はレーザ発振により、より高い強度レベルで、高度のコヒーレンスを有する光の放射が得られる。接合部によって形成された活性領域の両側のミラー又はファセットは、光学キャビティを作成する。接合部の状態の変化によって生成されるエネルギーレベルの範囲とともに、そのキャビティの形状によって、レーザーダイオードによって送信される1つ以上の主要な共振波長が決まる。
例示的な実施形態において、FPLDは5から10ナノメートル(nm)の光学帯域幅を有し、それぞれが通常2nm未満の出力帯域幅を有する複数の個々の縦モード110を生成することができる。一実施形態において、約300マイクロメートル(μm)の長さと約4の屈折率とを有する850nmのレーザーダイオードは、長さ1mmの1550nmのレーザーダイオードと同様の0.3nmの縦モード間隔を有し得る。例えば、レーザーダイオードを加熱又は冷却することにより、キャビティの長さ又は屈折率を変更すると、モードのコム全体がシフトし、その結果、出力波長がシフトする場合がある。
ここで図1Cを参照すると、分布帰還型レーザーダイオード(DFBLD)などのレーザーダイオードの発光スペクトル112が示されている。光信号源では、主要なレーザ発振波長は、半導体接合部の電子状態間のバンドギャップに基づいて光を生成する広波長域を提供する材料と、波長を制限する多数の共振モードをもたらすキャビティの長さとに依存する。主要なレーザ発振波長はさらに、共振を単一の縦モード114にさらに制限する一方で、隣接する縦モード116をさらに抑制するキャビティの構造特性に依存する。したがって、DFBLDは、周期的な屈折率の変化により、図1Cに示されるように、共鳴を実質的に単一の波長、すなわち縦モード114に制限することができる。
ここ及び以下でさらに説明する実施形態によれば、光源は、LED、FPLD、VCSEL、及びDFBLDを含む。しかしながら、本開示を読んで理解した後、当業者は、本出願の範囲から逸脱することなく他の光源を実装できることを理解するであろう。本明細書で説明される光源は、電気信号を光信号に変換することができ、構造的に大幅に異なるデバイスであり得る。例示的な実施形態において、レージング光源は半導体デバイス/チップ上に製造することができる。例えば、LED及びVCSELは、光がチップの表面から放出されるように半導体ウェーハ上に製造されることができる。FPLDは、チップの側面から光が放出されるようにチップの中央に作られたレーザキャビティから製造されることができる。
LEDは最も安価な光源であるが、他のほとんどの光源よりも低い出力を生成する。また、LEDはより大きな発散光出力パターンを生成し(上記の図1Aを参照)、LEDをファイバに結合するのに利用可能なアプリケーションを減らす。しかしながら、LED及びVCSELは、本明細書で説明する他の光源と比較して、一般に製造が安価である。例えば、FPLDとDFBLDは、デバイス内にレーザキャビティを作成する必要があるため、製造コストが高くなるが、このような光源からの出力光はより狭く、シングルモードファイバにより容易に結合される。
DFBLDは、FPLDよりも狭いスペクトル幅を有するため、長尺ファイバリンクでの色分散が少なくなる。DFBLDはFPLDよりも製造コストが高いが、より線形性の高い出力を生成する。すなわち、光出力は電気入力に直接従い、AM CATVシステムと長距離及びDWDMシステムの光源として好ましい場合がある。以下に説明する実施形態によれば、これらの光源の多くは、以下に説明する有利な構造的構成に従って、代替的に及び/又は一緒に利用することができる。
図2A〜2Cは、図1Cに示した例示的な発光スペクトルによる異なる縦モードからの複数の信号の相互作用を示す。光ファイバ配信システムには、非線形挙動の多くの潜在的な原因がある。非線形挙動の既知の原因の1つは、エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)などの光増幅器である。ただし、増幅器が存在しない場合でも、ファイバの非線形性は、屈折率が光パワー(光電力)と共に変化するときに発生する、相互位相変調(CPM)、自己位相変調(SPM)、及び/又は四波混合(FWM)などからパフォーマンスに影響を与える可能性がある。
ここで図2Aを参照すると、第1の主要縦モード202を生成し、かつ第1の隣接縦モード204を抑制する第1信号源(図示せず)の発光スペクトル200が示されている。図2Bは、第2の主要縦モード208を生成し、かつ第2の隣接縦モード210を抑制する第2の信号源(図示せず)の発光スペクトル206を示す。例示的な実施形態において、第1及び第2の信号源は互いに異種である。図2Cは、第1及び第2の信号源の重ね合わせ発光スペクトル212を表す。
ここで図2Cを参照すると、隣接する搬送波間の相互変調を示すために非線形効果の一種が示されている。この実施例において、第1の主要縦モード202及び第2の主要縦モード208は、それぞれの抑制された第1の隣接縦モード204及び第2の隣接縦モード210と共に、第1及び第2の信号が同じファイバ上で相互変調される場合に生じ得るような波長スペクトルに沿って離間している。この実施例において、同じファイバでの2つの信号の同時送信により、隣接する縦モード204、210のスペクトル内にノイズアーチファクト214が生成される。ノイズアーチファクト214(1)及び214(2)は、第1及び第2の信号の干渉から生じる非線形成分を含む。ノイズアーチファクト214は、第1及び第2の信号が異種でフィルタリングされていない場合に管理がより困難である。
また、温度、電流、変調帯域幅などの様々なパラメータが変化すると、それぞれの信号の発振波長がシフトしたり、異なるレージングモードが支配的になったりするため、動作中のノイズアーチファクトの可能性と重要性がさらに増加する。これらの理由により、従来のシステムは、同じファイバを介して異種信号を送信しない。一方、本明細書で開示するシステム及び方法によれば、異なる波長で伝送される複数の異種光信号は、従来の通信ネットワークで発生する干渉問題を管理及び軽減することにより、単一のファイバを介して送信される。
図3は、図1及び2に関して上述した原理を実施する例示的なファイバ通信システム300の概略図である。システム300は、光ハブ302と、光配信センター(ODC)304と、ディープノード306と、エンドユーザ308とを含む。エンドユーザ308は、1つ以上のダウンストリーム終端ユニットであり、例えば、顧客デバイス又は顧客施設308(1)(例えば、ホーム加入者、共同住宅加入者、又は住宅の無線周波オーバーガラス(RFoG)加入者)、ビジネスユーザー308(2)(ビジネスEPON加入者とのポイントツーマルチポイントファイバネットワークを含む)、光ネットワークユニット(ONU、図示せず)、又はセルラー基地局308(3)(スモールセル基地局を含む)であり得る。光ハブ302は、例えば、中央局、通信ハブ、又は光回線端末(OLT)である。例示的な実施形態において、システム100は、受動光ネットワーク(PON)及びコヒーレント高密度波長分割多重化(DWDM)PONアーキテクチャを利用する。ODC304は、ディープノード306とは別個であってもよく、又は同じODC装置構造内に少なくとも1つのディープノードを含むハイブリッドアーキテクチャ(図12参照)を含んでもよい。
光ハブ302は、長尺ファイバ310によって光配信センター304と通信する。例示的な実施形態において、長尺ファイバ310は一般に、長さが約30キロメートル(km)であるが、以下に説明するように様々であり得る。しかしまがら、本明細書に提示される実施形態によれば、100kmから300kmの間、及び最大1000kmまでなど、より大きい長さが考えられる。オプションとして、長尺ファイバ310は、それぞれダウンストリーム及びアップストリーム通信専用の2つの別個のファイバであってもよい。
例示的な実施形態において、光配信センター304は、短尺ファイバ312と、同軸ケーブル314とを介して直接的に、及び/又は介在するディープノード306を介して間接的にエンドユーザ308と接続する。同軸ケーブル314上の信号電力は、ケーブル経路に沿って配置された増幅器316によって増幅されることができる。例示的な実施形態において、個々の短尺ファイバ312は、一般に5000フィート(1524m)未満の距離にわたる。
この実施例において、ファイバ通信システム300はケーブルアクセスネットワークを表しており、5kmから140kmの範囲の距離に及ぶ可能性がある。この範囲では、相互作用の時間(共通距離)に依存する信号挙動が考慮事項である。このような挙動は、ファイバの非線形効果、分散などを含む。典型的なアクセスネットワークは、単一のファイバを多くのサブパスに分割する場合があり、サブパスに沿って大きな電力損失(例えば、32分割の場合、最大18デシベル(dB)の損失)を引き起こす可能性がある。堅牢性の低い信号特性により、一部の信号タイプは、隣接信号によって生成されるノイズの影響を受けやすくなり、光搬送波がより高いパワーを示す。
これらの問題に対処するために、光ハブ302は、インテリジェント構成ユニット318と少なくとも1つの送信機320とをさらに含む。オプションとして、アップストリーム通信が望まれる場合、光ハブ302は少なくとも1つの受信機322をさらに含む。インテリジェント構成ユニット318は、プロセッサ324と信号マルチプレクサ326とをさらに含む。図6〜11に関して以下でさらに説明するように、プロセッサ324は、同じ長尺ファイバ310を介したマルチプレクサ326による送信のための最適なスペクトル分布に沿って複数の異種光信号を分析及び集約するように機能する。
インテリジェント構成ユニット318は、以下のパラメータ:光パワー;変調フォーマット;変調帯域幅;偏波多重;前方誤り訂正を含むチャネル符号化/復号化;及びファイバ長のうちの1つ以上を測定及び制御することにより、複数の異種信号を分析(すなわち、プロセッサ324により)及び集約(すなわち、マルチプレクサ326により)するように動作する。したがって、インテリジェント構成ユニット318は、長尺ファイバ310の容量を最大化して、複数の異種信号をODC304に送信することができ、多重化異種信号を分離(逆多重化)し、ディープノード306などの個々のハイブリッドファイバ同軸(HFC)光ノードに、システム300の既存のHFCノードサービングエリア内の拡大するエンドポイントまで、個別に送信することができる。例示的な実施形態において、これらのエンドポイントは、容量不足に応じて連続するノード分割により生成された特定の追加の信号伝送経路に沿って、追加のディープノード306を連続して、又はカスケードで含むことができる。
本明細書の実施形態によれば、既存の光ファイバネットワークを介した異種信号の光伝送は、単一の光信号のみを伝送する既存のファイバの容量を大幅に改善する。1つの光信号のみを伝送する光ファイバには、一般に他の光信号との相互作用がないため、その特定の伝送のパフォーマンスを最適化する際に考慮するパラメータがほとんどない。単一の光信号伝送の場合、パフォーマンス最適化の考慮事項は、信号がそれ自体に生成する制限と光伝送媒体の線形及び非線形要因のみに依存する。
一方、複数の異種光信号の同時送信は、いくつかの信号間で様々な異なる変調フォーマットと構成パラメータに対処する。本最適化スキームは、異なる光信号間に存在する性能依存性、及びそれらが共同使用するファイバ媒体に基づいて、構成パラメータをさらに選択する。
インテリジェント構成ユニット318は、特定の基準に従って複数の異種光信号を多重化して、異なるタイプの光信号間の干渉を最小限に抑えながら信号伝送の品質を最適化するように機能する。インテリジェント構成ユニット318は、プロセッサ324を用いて異なるタイプ(例えば、アナログ、直接、コヒーレントなど)の入力光信号を分析し、信号マルチプレクサ326を利用して信号を多重化して、異なる信号が互いに実質的に干渉することなく長尺ファイバ310の全長にわたって共存できるようにする。インテリジェント構成ユニット318は、図4及び5に関して以下に示すように、ODC304が異種の信号タイプを互いに分離(逆多重化)し、そのタイプの信号を受信できる特定のエンドユーザ308に短尺ファイバ312を介して別々に送信できるようにODC304と協働する。
例示的な実施形態において、ODC304は、1段の光学フィルタとして機能し、長尺ファイバ310を介してインテリジェント構成ユニット318からの入力多重化異種信号を、短尺ファイバ312を介して別個の出力同種信号タイプに分離する。出力この実施形態において、ODC304は、純粋な光学入力/光学出力フィルタとして機能する。代替的な実施形態において、ODC304はさらに、1つ以上の出力同種信号をケーブル314で送信される電気信号に変換することができる。ディープノード306が信号経路に沿って実装される場合、特定の搬送波タイプの同種の信号を特定のディープノード306でフィルタリングし、特定のエンドユーザ308への継続的な送信のために特定の帯域幅を出力することができる。代わりに、ODC304から展開されるファイバは、エンドユーザ308のそれぞれ又は一部への直接的な高速ファイバランを含むことができる。
したがって、ODC304とカスケード式のディープノード306は、柔軟なスペクトルフィルタとして一緒に機能し、ディープノード306は、所望の特定の帯域幅に合わせて調整される。対照的に、従来のフィルタリング技術は、ファイバループに波長をドロップ又は追加することが知られている。したがって、本明細書で開示される波長及びファイバ共同使用技術は、最終的なユーザーのバリエーションに到達するための費用効果の高い実装をもたらすことができ、EPON及びGPONシステムの進化した実装も、本明細書で開示されるシステム及び方法と互換性がある。この有利な構成により、異なる搬送波タイプの複数の信号が、従来は単一の信号タイプのみに使用されていた同じ長尺ファイバを効果的に「再利用」し、異なる信号タイプ用の新しいファイバを再びトレンチングする必要をなくす。
図4及び5は、図3に関して上述した原理を用いるための代替的なシステムの実現を示す。代替的なシステムの実現は両方とも、それぞれダウンストリーム及びアップストリーム伝送用の少なくとも1つの長尺ファイバ内で異種の光信号を集約するように構成され、それによりケーブルネットワークの光アクセス環境で現在利用可能なファイバを活用する。より効率的なファイバ利用が望まれる場合、インテリジェント構成ユニット318の波長制御及び管理機能を利用することにより、ダウンストリーム及びアップストリーム伝送の両方を単一のファイバに配置することができる。ただし、このような場合、方向(アップストリーム又はダウンストリーム)ごとの波長スペクトルの量は半分に減少する。例示的な実施形態において、光サーキュレータがファイバリンクの両端で使用され(例えば、システム300、400、500)、単一のファイバを介したこの双方向の代替的な方法をさらに可能にする。したがって、図4及び5にそれぞれ示される両方の代替的なシステムは、それらが光ビート干渉を実質的に含まない(OBIがない)ように維持されることができる。
図4及び5に示す例示的な代替案では、両方のシステムがケーブルファイバ配信ネットワークを実現するために示されている。それにもかかわらず、当業者は、本明細書の記述及びその添付図面を読んで理解した後、そのように開示された原理及び技術をセルラー配信ネットワーク、デジタル加入者線(DSL)ベースの配信ネットワークなどの他のタイプの光配信ネットワークに適用できることを理解するであろう。
次に図4を参照すると、例示的なファイバ通信システム400の概略図が示されている。システム400は、複数の光源の波長調整機能を活用することができる。上記のシステム300と同様に、システム400は、光ハブ402と、ODC404と、エンドユーザ406とを含む。光ハブ402は、ダウンストリーム長尺ファイバ408及びオプションのアップストリーム長尺ファイバ410を介してODC404と通信する。ODC404は、短尺ファイバ412を介してエンドユーザ406と通信する。説明を簡単にするために、ディープノードとケーブルは示されていないが、図3に関して上述したと同様に、短尺ファイバ412の信号経路に沿って実装することができる。
光ハブ402は、ダウンストリーム送信部414とオプションのアップストリーム受信部416とを含む。例示的な実施形態において、ダウンストリーム送信部414は、アナログダウンストリーム送信機418、強度変調直接検出(IM−DD)ダウンストリーム送信機420、及びコヒーレントダウンストリーム送信機422の少なくとも2つを含む。エンドユーザ406は、エンドユーザ308(図3)と同等であり、例えば、1つ以上のダウンストリーム終端ユニットを含むことができる。例示的な実施形態において、エンドユーザ406は、アナログダウンストリーム受信機424、IM−DDダウンストリーム受信機426、及びコヒーレントダウンストリーム受信機428の少なくとも2つを含む。
オプションとして、アップストリーム通信が(すなわち、アップストリーム長尺ファイバ410を介して)望まれる場合、アップストリーム受信部416は、アナログアップストリーム受信機430、IM−DDアップストリーム受信機432、及びコヒーレントアップストリーム受信機434の少なくとも2つを含む。この例示的な実施形態において、エンドユーザ406は、アナログアップストリーム送信機436、IM−DDアップストリーム送信機438、及びコヒーレントアップストリーム送信機440の少なくとも2つを含む。
動作中、光ハブ402は、インテリジェント構成ユニット318(図3)と同等のインテリジェント構成ユニット442をさらに含み、インテリジェント構成ユニット442は、異なるタイプの入力光信号444(例えば、アナログ光信号444(1)、IM−DD光信号444(2)、コヒーレント光信号444(3)など)を分析し、入力光信号444を一緒に多重化し、異なる信号が互いに実質的に干渉することなく長尺ファイバ408の全長にわたって共存できるようにする。インテリジェント構成ユニット442は、ODC404が異種信号タイプを互いに分離(逆多重化)し、そのタイプの信号を受信できる特定のエンドユーザ406に短尺ファイバ412を介して別々に送信することができるように、ODC404と連携して動作する。例えば、アナログ光信号444(1)は、エンドユーザ406(1)のアナログダウンストリーム受信機424によって受信され、IM−DD光信号444(2)は、エンドユーザ406(2)のIM−DDダウンストリーム受信機426によって受信され、コヒーレント光信号444(3)は、エンドユーザ406(3)のコヒーレントダウンストリーム受信機428によって受信される。
例示的な実施形態において、インテリジェント構成ユニット442は、入力光信号444を多重化、集約、及び結合するようにも機能する単一のインテリジェントデバイスである。代替的な実施形態において、多重化、集約、及び結合機能は、別個の受動デバイス(図示せず)によって実行されることができる。別の代替案によれば、このような別個のデバイスは、インテリジェント構成ユニット446による何らかのレベルの制御及び管理を受けるように十分なインテリジェンス機能を含む。いくつかの実施形態において、インテリジェント構成ユニット446は、例えば、共存及び/又はシステムのパフォーマンスを改善のために特定のチャネルを使用しかつ特定の条件で動作するように構成できるレーザを含む、信号を監視及び操作するように機能する別個のデバイスを管理及び制御するスタンドアロンデバイスである。このような別個のデバイスのいくつかは、インテリジェント構成ユニット446によって直接制御されてもよく、インテリジェント構成ユニット446は、この実施例において、情報を抽出して入力光信号444の直接操作を可能にする別個のデバイスに送信するために制御及び通信インターフェース(図示せず)をさらに含む。このような別個の装置は、例えば、制御チャネル(図示せず)を介したインテリジェント構成ユニット444との間接的な通信によって代替的に制御される。いくつかの実施形態において、インテリジェント構成ユニット446は、別個のマルチプレクサ、アグリゲータ、及び/又はコンバイナと一体構造で組み合わされる。
例示的な実施形態において、ODC404は、波長フィルタ446を含み、波長フィルタ446は、ダウンストリーム伝送用に実装され、光ハブ402とODC404との間の単一ファイバ多波長媒体(すなわち、ダウンストリーム長尺ファイバ408)から、ODC404とエンドユーザ406のそれぞれの終端デバイスとの間のファイバ環境(すなわち、短尺ファイバ412)ごとの複数ファイバ/単一波長へ、効率的に移行する。波長フィルタ446は、例えば、波長分割多重化(WDM)回折格子、及び/又は周期的アレイ導波路回折格子(AWG)を含むことができる。例示的な実施形態において、ODC404はさらに、ダウンストリーム光スイッチ448を含み、ダウンストリーム光スイッチ448は、インテリジェント構成ユニット442からの制御信号を利用して、波長フィルタ446からの出力をダウンストリーム短尺ファイバ412に沿って送信する。オプションとして、アップストリーム伝送が望まれる場合、ODC404はさらに、エンドユーザ406の光エンドデバイスから来る多くのアップストリーム短尺ファイバからの信号をODC404の単一ファイバ(すなわち、アップストリーム長尺ファイバ410)へ集約する光コンバイナ450を含む。光コンバイナ450は、WDM回折格子又はスプリッタを含むことができる。この構成では、ODC404はさらに、短尺ファイバ412と光コンバイナ450との間にアップストリーム光スイッチ452を含むことができ、これらは一緒に、以下でさらに説明するインテリジェント構成ユニット442の波長間隔及び調整プロセスと連携して、異なるアップストリーム光搬送波を単一のアップストリーム異種波長多重化信号に結合するように機能する。この集合アップストリーム異種信号は、ODC404からアップストリーム長尺ファイバ410を介して光ハブ402に伝送される。
例示的な実施形態において、光ハブ402内のデータストリームは、光ハブ402がサービスを提供するエリア全体にわたって(上記図3も参照)特定のODCと通信し又は特定のODCと接続されている、様々な光ダウンストリーム送信機418、420、422及びアップストリーム受信機430、432、434からの受信/への送信の目的で関連付けられる。この実施形態において、インテリジェント構成ユニット442は、特定のターゲット加入者(すなわち、エンドユーザ406)に到達するために、波長フィルタ446(WDM回折格子又はデマルチプレクサ)の既知の機能及び構成を利用して、ダウンストリーム送信機418、420、422の波長、帯域幅、変調タイプなどの光信号パラメータをさらに構成するように構成されている。
代替的な実施形態において、オプションとして、ダウンストリーム光スイッチ448はNxN光スイッチであり、インテリジェント構成ユニット442はさらに、ダウンストリーム光スイッチ448に制御メッセージを送信して、加入者をターゲットにする特定の性能特性及び信号タイプに特定のポート(図示せず)を関連付けるようにさらに構成され、それによりサービスの種類に大きな柔軟性が提供され、波長システム400は特定のターゲット加入者専用にすることができる。コストの考慮がより重要な代替的な実施形態において、NxNスイッチは、パラメータを調整する際により大きな柔軟性を必要とする特定の加入者(例えば、ビジネス)のみをカバーするようにサイズ設定されることができる。例えば、住宅加入者は、特定の波長割り当てとサービス構成に固定されることができる。
この実施形態において、逆の伝送方向の場合、適切な波長が光ハブ402内の適切な受信機タイプ(例えば、アップストリーム受信機430、432、434)に送られるように、アップストリーム信号フローがインテリジェント信号構成ユニット442によって制御される。対照的に、従来の光ノードは、それぞれ1つの信号タイプのみを提供し、波長又は信号タイプに基づいて信号トラフィックを操作又はルーティングするようにさらに機能しないことがある。このような従来のノードの場合、送信信号の特性は一般に、意図するサービスに基づいて固定される。したがって、アップストリーム方向の信号処理は、ダウンストリーム方向の信号処理と実質的に同等であるが、逆である。例えば、ODC402がダウンストリーム伝送用にインテリジェント構成ユニット442から受信する各コマンドに対して、インテリジェント構成ユニット442は、アップストリーム伝送を目的とする対応するコマンドを生成し得る。オプションの実施形態において、アップストリーム伝送は、波長マルチプレクサの代わりに受動コンバイナ(図示せず)を利用してチャネルを集約する。
例示的な実施形態において、ファイバ通信システム400は、各コヒーレント光信号444(3)に対して少なくとも1つのコヒーレントトーン対を生成するための光周波数コムジェネレータ(図示せず)を含み、実装するようにさらに構成されることができ、各コヒーレント光信号444(3)は、ダウンストリームの長尺ファイバ408を介してODC404に送信する前に、インテリジェント構成ユニット442内で又はインテリジェント構成ユニット442と通信する別個のデバイス(上述)によって多重化される。この例示的なアーキテクチャ及び処理は、参照により本明細書に組み込まれる、2016年10月3日に出願された同時係属中の米国特許出願第15/283,632号により詳細に記載されている。
本明細書で説明される実施形態の実施は、ハイブリッドファイバ同軸(HFC)アーキテクチャを他のタイプのファイバアーキテクチャ、並びにより深いファイバアーキテクチャに移行するのに有用である。典型的なHFCアーキテクチャは、ODCからハブ(例えば、ファイバ408、410)までに利用できるファイバ素線が非常に少ない傾向があるが、旧来のHFCノードからエンドユーザ(例えば、光ファイバ412)までの一般的な短い距離をカバーするために多くのファイバ素線を配置することができる。本明細書で説明する例示的な実施形態において、光ハブ402とODC404との間に2つのファイバ(すなわち、ファイバ408、410)が示され、1つ以上の旧来のHFCファイバノードを含むことができる。すなわち、1つのファイバ(すなわち、ダウンストリームファイバ408)がダウンストリーム信号に利用され、もう1つのファイバ(すなわち、アップストリームファイバ410)がアップストリーム信号に利用される。本明細書の有利な構成を利用することにより、より深いファイバの又は全ファイバの移行スキームが、ODC又はHFCノードから光ハブへのファイバの再トレンチングの必要性を大幅に最小化することができる。上述のように、図4には2つのファイバ(すなわち、ファイバ408、410)が示されているが、本システム及び方法は、例えば、以下でさらに説明する追加の光サーキュレータ及び波長管理を利用して、単一のファイバのみで実施することもできる。
従来のファイバアクセスネットワークアーキテクチャは、従来のモードでアナログ信号のみを送信するが、本明細書で開示される有利なアーキテクチャはさらに、インテリジェント構成ユニット及びODCの実装により、図6〜10を参照して以下でさらに説明するように、利用可能な信号帯域幅の占有率に基づいて同じ長尺ファイバを介して直接光信号及びコヒーレント光信号を同時に送信できる。したがって、この新規なアーキテクチャ及び処理方法は、ハブからノードまでの長尺ファイバを再利用したいケーブル環境向けに特に最適化されている。本明細書で説明する実施形態は、リモートPHYの解決策、ファイバノードに含まれるリモートケーブルモデム終端システム(CMTS)、コヒーレント及び非コヒーレントDWDM−PONアーキテクチャ、非コヒーレントIM−DDアーキテクチャ、及び/又は長尺システムにおけるイントラダイン、ホモダイン、及びヘテロダインコヒーレント検出スキームにも適合させることができる。
例示的な実施形態において、ファイバ通信システム400は、波長調整及び選択可能な固定波長をさらに実現するように構成されている。具体的には、光信号444になる様々な光源は、波長調整機能を最適に有するか、固定光波長源の場合、光源は本明細書で説明する割り当て及び最適化基準に従って実装され得るように選択することができる。上記のように、従来のネットワークでは一般に、光ハブと旧来のノードとの間に予備のファイバがほとんどない。したがって、1つのファイバがダウンストリーム方向の伝送に利用可能であると推定され、1つのファイバがアップストリーム方向に利用可能であると推定され、どちらも一般にハブからノードまでの数十キロメートルの距離をカバーする。ダウンストリーム及びアップストリーム伝送のそれぞれに単一のファイバのみを使用するという要件は、ハブとノードとの間のファイバの再トレンチングを許可しない。ただし、本明細書で開示される新規なシステム及び方法によれば、新しいファイバの設置は、ODC、旧来のHFCファイバノード間、より深いノード間、企業のエンドデバイス間、及び/又は基地局間又は家庭間(ファイバツーホームアーキテクチャの場合)の非常に短い距離でのみ(たとえば、短尺ファイバ412)実施する必要がある。このような新しいファイバの延長は、一般に、数千メートルを超えない。この新規なアーキテクチャによれば、旧来のHFCファイバノードは、多くのファイバセグメントがこれらの新しい光終端デバイス又は光エンドデバイスに向けて始まるODCに効果的に変換されることができる。
例示的な実施形態において、システム400のアクセスネットワークファイバトポロジーは、ケーブルで使用されるサブキャリア多重化チャネルなどのアナログ変調光搬送波;非ゼロ復帰(NRZ)、ゼロ復帰(RZ)、PAM4及びPAM8を含むパルス振幅変調(PAM)などの直接検出機構を用いたベースバンドデジタル変調信号;差動位相シフトキーイング(DPSK)及び差動直交位相シフトキーイング(D−QPSK)などの差動検出信号;バイナリ位相シフトキーイング(BPSK)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、高次直交振幅変調(QAM)などのコヒーレント変調光信号;及びコヒーレント変調のための偏波多重伝送技術を含むがこれらに限定されない光源からの信号を実現する。
ファイバ通信システム400の環境内でのさらなる動作において、それぞれのコンポーネントの波長は、異なる条件下で変化する可能性がある。状況によっては、2つの信号波長が互いに十分に接近すると、それぞれの信号間の干渉レベルが増加する場合がある。このような2つの信号波長が重なり合っている場合、光ビート干渉も発生する可能性がある。例示的な実施形態において、レーザーダイオードを実装することができ、レーザーダイオードは、温度制御及び/又は周波数調整制御(T/F Ctrl)機能を有し、特定の許容値内の特定の望ましい間隔で信号波長を分離することができるように信号波長を維持するように構成されている。ファイバ通信システム400の例示的な実施形態によれば、ネットワーク内のそれぞれの送信機及び受信機に対して少なくとも1つのレーザーダイオードが実装される。一実施形態において、N個の波長を使用するN個の加入者(例えば、エンドユーザ406)に対して、少なくとも2個の長尺ファイバ(例えば、長尺ファイバ408、410)が必要である。代わりに、2N個の波長、すなわち、N個のダウンストリーム波長とN個のアップストリーム波長を使用するN加入者に対して単一のファイバを使用することができる。
図5は、代替的なファイバ通信システム500の概略図である。ファイバ通信システム500は、ファイバ通信システム500が波長フィルタリング技術及び注入同期技術を利用することを除いて、ファイバ通信システム300(図3)及び400(図4)と同様であり、これらの技術も同時係属中の米国特許出願第15/283,632号により詳細に記載されている。ファイバ通信システム500は、光ハブ502と、ODC504と、エンドユーザ506とを含む。光ハブ502は、ダウンストリーム長尺ファイバ508及びアップストリーム長尺ファイバ510を介してODC504と通信する。ODC504は、短尺ファイバ512を介してエンドユーザ506と通信する。説明を簡単にするために、ディープノードとケーブル(例えば、同軸)は示されていないが、図3及び4に関して上述した実施形態と同様に、短尺ファイバ512の信号経路に沿って実装することができる。
光ハブ502は、ダウンストリーム送信部514とオプションのアップストリーム受信部516とを含む。例示的な実施形態において、ダウンストリーム送信部514は、アナログダウンストリーム送信機518、偏波多重IM−DDダウンストリーム送信機520、及びコヒーレントダウンストリーム送信機522の少なくとも2つを含む。エンドユーザ506は、エンドユーザ308(図3)及びエンドユーザ408(図4)と同等であり、例えば、1つ以上のダウンストリーム終端ユニットを含むことができる。例示的な実施形態において、エンドユーザ506は、アナログダウンストリーム受信機524、偏波多重IM−DDダウンストリーム受信機526、及びコヒーレントダウンストリーム受信機528の少なくとも2つを含む。オプションとして、アップストリーム通信が(すなわち、アップストリーム長尺ファイバ510を介して)望まれる場合、アップストリーム受信部516は、アナログアップストリーム受信機530、偏波多重IM−DDアップストリーム受信機532、及びコヒーレントアップストリーム受信機534の少なくとも2つを含む。この例示的な実施形態において、エンドユーザ506は、アナログアップストリーム送信機536、偏波多重IM−DDアップストリーム送信機538、及びコヒーレントアップストリーム送信機540の少なくとも2つを含む。図5の例示的な実施形態において、偏波多重IM−DDリンクが示されている。それにもかかわらず、本システム及び方法は、偏波多重されていないサブセットリンクを利用して実施することができる。本明細書で説明される注入同期技術は、有利なことに、偏波多重とIM−DDの新規な組み合わせを可能にする。
動作中、光ハブ502は、インテリジェント構成ユニット318(図3)及び442(図4)と同等のインテリジェント構成ユニット542をさらに含み、複数の機能を有するスタンドアロン又は統合デバイス、又は様々な信号を多重化、集約、及び/又は結合する他のデバイスと通信する別個のデバイスであり得る。インテリジェント構成ユニット542は、ODC504が異種信号タイプを互いに分離(逆多重化)し、そのタイプの信号を受信できる特定のエンドユーザ506に短尺ファイバ512を介して別々に送信することができるように、ODC504と連携して動作する。
ファイバ通信システム500の例示的な実施形態において、シード生成器544と波長フィルタ546とをさらに含む。波長フィルタ546は、例えば、WDM回折格子を含むことができる。動作中、波長フィルタ546は、ネットワークの様々なそれぞれの送信機及び受信機内に実装されたレーザーダイオードの注入同期をサポートする役割を果たす。例示的な実施形態において、送信機518、520、522によって表される様々な光源は、様々なフォーマットを用いて変調される注入同期レーザを含み、上記の同時係属中の米国特許出願第15/283,632号に記載されているように、注入同期のためのマスターソース(図示せず)は、高スペクトル純度(狭い線幅)のマルチトーン発生器である。代替的な実施形態において、広帯域波長源を含むがこれに限定されない他の又は追加の光源を実装することができる。本明細書で説明される狭い線幅の光源の実装は、有利なことに、コヒーレント光変調を含む大幅に多様化された変調フォーマットのセットを可能にする。
図5に示す実施形態によれば、波長フィルタは、有利なことに、マルチトーン光信号を個々の波長に分離して、レーザを注入同期するように実装することができる。また、マルチトーン源は様々な場所に配置することができる。例示的な実施形態において、ネットワークの配信部分の複雑さを最小限に抑えるために、マルチトーン源は、ダウンストリーム信号が発生する場所の近くの光ハブ502内に配置される。例示的な実施形態において、ODC504は、分離(逆多重化)波長フィルタ548と多重化波長フィルタ550とをさらに含む。フィルタ548は、例えば、周期的アレイ導波路回折格子(AWG)を含むことができ、フィルタ550は、例えば、WDM回折格子又はスプリッタを含むことができる。
図4に示す実施形態と同様に、ファイバ通信システム500のアクセスネットワークファイバトポロジーは、ケーブルで使用されるサブキャリア多重化チャネルなどのアナログ変調光搬送波;NRZ、RZ、PAM4及びPAM8などのIM−DD機構を用いたベースバンドデジタル変調信号;DPSK及びD−QPSKなどの差動検出信号;BPSK、QPSK、高次QAMなどのコヒーレント変調光信号;図5に示すIM−DD構成に示すように、コヒーレント変調と非コヒーレント変調のための偏波多重伝送技術を含むがこれらに限定されない光源からの信号を実現する。
代替的な実施形態において、ファイバ通信システム500はさらに、2つの異なるレーザによって受信される共通の注入同期光源(図示せず)の高いスペクトル純度を活用することによりコヒーレントリンクを実装するように構成されているが、レーザへの往復経路の1つは位相が90度シフトしている。この位相シフトにより、2つの直接変調レーザーダイオードを使用したコヒーレントQAM変調信号に必要なIパス及びQパスが生成される。この技術は、上記の同時係属中の米国特許出願第15/283,632号に記載されているように、4つの直接変調レーザーダイオードで2つの偏波に拡張し、それにより偏波多重を実現することができる。さらなる代替的な実施形態において、偏波多重は、共通の注入同期光源を共同使用する少なくとも2つの直接検出リンクを利用することにより達成されることができる。したがって、結果として得られる2つの注入同期送信機は、共通の注入同期光源によって同期化されると、偏波多重化されることができる。この実施形態において、本明細書で説明する光の強度変調は、レーザーダイオード電流の直接変調によって達成することができる。しかしながら、本システム及び方法はまた、外部の変調器を使用する電気光学技術及び電界吸収強度変調技術などの他の強度変調技術を利用することもできる。
ファイバ通信システム500は、ファイバ通信システム400とは異なる。システム500は、有利なことに、システム500の新規なフィルタリング技術及び等間隔マルチトーンの生成がレーザ発振を固定された波長間の間隔に制限するのに役立つことにより、温度制御又は周波数制御機構の使用を回避することができる。この実施形態によるシステム及び方法はさらに、有利なことに、光ビート干渉の除去をももたらす。システム500はさらに、システム400が、ファイバスペクトルを完全に使用するN個の加入者に2個のファイバを利用し、システム500が、単一ファイバスペクトルの半分を使用する注入同期用の非変調光搬送波を利用する点で、システム400と異なる。したがって、この実施例において、2個のファイバが利用可能であり、1つのファイバスペクトルの半分をダウンストリームデータに使用し、1つのファイバスペクトルの半分をアップストリームデータに使用し、1つのファイバスペクトルの半分を非変調光搬送波に使用し、2個のファイバのファイバスペクトルの残りの半分は使用しない。したがって、3個のファイバを利用する場合、第1ファイバのスペクトル全体をダウンストリームデータ伝送に使用し、第2ファイバのスペクトル全体をアップストリームデータ伝送に使用し、第3ファイバのスペクトル全体を非変調光搬送波に使用する。したがって、同じ帯域幅でN個の光搬送波を搬送するために、システム400は2個の光ファイバを必要とするが、システム500は3個の光ファイバを必要とする。この実施例において、システム500はシステム400よりも効率的でない。しかしながら、エンドユーザ506によって利用されるレーザーダイオード(符号なし)は波長に特注である必要はなく、それにより、システム500全体にわたって大幅に低い資本支出及び運用支出をもたらす。
さらなる代替的な実施形態において、本発明者らは、光源の一部が波長調整されているか又はフィルタ処理されたチャンネル内に収まる固定波長である波長フィルタリングアーキテクチャを含むがこれに限定されない、システム400及び500の原理を合わせて実装するハイブリッドアプローチを考えている。このようなハイブリッドシステムでは、光リンクの少なくとも一部について、光送信機を注入同期するシード光信号を回避することができる。この代替案の例示的な実施形態において、いくつかの光信号は波長調整が可能であり、他の光信号は性能を最適化するために波長及び信号形式に関する事業者の知識を必要とする固定波長を有し、及び/又は波長フィルタリングは、注入同期技術を利用して実施される。
図6A〜6Dは、本開示の例示的な実施形態による異種光信号の一連の波長配置のための例示的なプロセス600を示す。プロセス600は、ファイバの波長伝送窓を介した光信号のインテリジェント波長マッピング法を(例えば、上述の実施形態によるインテリジェント構成ユニットにより)実行する。例示的な実施形態において、プロセス600は、光信号波長割り当て及び構成最適化のための1つ以上のアルゴリズムを含み、1つ以上の光リンクリソース及びコンポーネントの特性、光チャネルの状態、及び伝送要件に基づいて容量、堅牢性、及び他の性能目標を達成するためにファイバインフラストラクチャをどのように最適化するかに関する方法論を含む。
プロセス600は、ファイバインフラストラクチャのトラフィックサービス要件を満たすために、様々な変調フォーマット及び検出スキームを有する様々な光リンクの波長マッピング及び波長割り当ての一方又は両方を提供する。プロセス600により、有利なことに、光ハブは、利用可能なファイバスペクトルリソースを介して伝送することができる異種信号の量を大幅に増加させることができる。プロセス600は、プロセッサ(例えば、図3のプロセッサ324)によって実装されると、インテリジェント構成ユニットが、使用されるコンポーネント、光リンクのタイプ、及びファイバ通信システム内のアーキテクチャのタイプ及び特性に関する情報を収集することができるように構築されている。例えば、プロセス600は、特定の信号が調整可能な波長、固定波長、又はフィルタリングされた波長又はハイブリッドアーキテクチャによって表されるか否かを判定するように構成されている。
例示的な実施形態において、プロセス600はさらに、以下の光搬送波パラメータ/特性:個々の搬送波電力レベル;総搬送波電力;光搬送波の数;搬送波間の波長間隔;使用される変調フォーマット;搬送波の設定可能性;及び搬送波の調整可能性のうちの1つ以上を活用するように構成されている。プロセス600はさらに、以下のファイバ環境特性:ファイバの種類;増幅デバイス及び/又は損失デバイス(EDFAなど);波長フィルタ又はスプリッタ;及びファイバ配信ネットワークトポロジーのうちの1つ以上をさらに考慮するように構成されることができる。また、プロセス600は、適切な波長ビンを特定するために、固定波長及び未知波長のレーザーダイオードの測定及び分類をさらに考慮することができる。例えば、波長ビンのサイズは、温度、年数、又はパワーの変動性の評価によって影響を受ける場合がある。例示的な実施形態において、波長が制御可能とみなされる場合、波長は、特定された波長ビン内にとどまると推定される。
プロセス600のオプションの実施形態において、使用する変調フォーマットに応じて、様々な光信号に対して目標光信号対雑音比(OSNR)要件が事前に計算され、ルックアップテーブルに生成され、ルックアップテーブルは、プロセス600の実行中に、各光搬送波の光パワーを制御及び最小化するため、またいくつかの搬送波間の非線形効果/相互作用によりノイズレベルが増加した場合に搬送波の光パワーを調整するために利用することができる。このような非線形効果は、自己位相変調(SPM)、相互位相変調(CPM)、及び/又は4波混合(FWM)を含む。SPMとCPMの影響は、変調帯域幅が広い信号ほど顕著である。FWM及びCPMの影響は、波長のチャネル間隔が狭い/減少するほど顕著になる。FWMの影響は、信号の色分散が低いほど顕著になる。したがって、FWMは拡散信号に特に関係する。
また、ノイズの評価は、光源のタイプだけでなく、直接変調又は外部変調のどちらを使用するか、及びEDFAからのノイズのような増幅器などのデバイスによるノイズの導入や増幅自然放出(ASE)/超ルミネセンスにも依存する。
図6Aは、プロセス600による当初波長配置のグラフ表示を示す。例示的な実施形態によれば、この初期配置は、複数のアナログ搬送波信号606(1)、…606(N)のファイバの波長スペクトル604(x軸)にわたる光信号強度602(y軸)によって表される。アナログ搬送波信号606(キャリア又は搬送波とも呼ばれる)の配置は、例えば、光リンクリソースとネットワークトポロジーの特性の最初の評価後に起こり得る。
例示的な実施形態において、アナログ搬送波606は、それらが固定波長の光搬送波を意味するため、当初配置用に選択され、高い信号対雑音比(SNR)要件のためにそれぞれの信号を高電力レベルで搬送するアナログ変調リンクを含むことができる。一般に、アナログ搬送波信号は調整可能でないが、多くの場合、波長スペクトル604全体にわたってノイズの最大の要因である。アナログ搬送波信号は高い線形性要件を含み、他の信号よりも柔軟性が低いと考えられている。しかしながら、アナログ送信機(例えば、送信機418(図4)、518(図5))は、特定の周波数に設定することができる。したがって、アナログ搬送波信号606の送信周波数は、異なるタイプの他の信号を考慮する前に、搬送波606が波長スペクトル604全域にわたって広く広がるように選択される。
アナログ信号606のパワーレベルが最適化され、それらのノイズレベルが許容可能と見なされ、いくつかの光搬送波が互いに干渉することなく適切に間隔を空けていることをプロセス600が確認すると、プロセス600は次の信号を一連の波長配置スキームで配置する。オプションとして、追加の信号を配置する前に、プロセス600は、アナログ搬送波信号606の光搬送波の配置に基づいて波長スペクトル604全域にわたるノイズ(図示せず)を最初に計算し、波長スペクトル604内の適切に利用可能な波長で追加の搬送波をより最適に配置することができる。
図6Bは、図6Aに示した当初波長配置に続く、プロセス600による異種光信号の一連の波長配置のグラフ表示を示す。
例示的な実施形態において、次に、最悪のノイズ条件が発生する、すなわちアナログ搬送波信号606の配置に比較的近いか又は隣接している波長スペクトル604に沿った部分に配置するために、堅牢な光搬送波が選択される。図6Bの実施例において、第1のNRZ光搬送波608(1)、…608(N’)が、この第2の配置レベルに選択される。なぜなら、第1のNRZ光搬送波608は、NRZ伝送が予め定められた適切なマージン内で最適な目標性能で動作するように電力を調整することができる直接変調/直接検出光リンク搬送波を意味するからである。
NRZ光搬送波608は、NRZ信号の「寛容な」性質により、アナログ搬送波に隣接するスペクトルを満たすのに適している。すなわち、第1のNRZ光搬送波608は、異種信号の最低のSNRと最高の耐ノイズ性を有すると考えられ、さらに波長スペクトル604に沿った隣接信号(すなわち、アナログ搬送波606)によって生成される非線形成分に対して非常に耐性がある。例示的な実施形態において、第1のNRZ光搬送波608は、波長スペクトルの各アナログ搬送波信号606の周りの部分に効果的に隣接するように配置される。代替的に、QPSK信号は同等の搬送波特性を有し、第1のNRZ光搬送波608の代わりにアナログ搬送波信号606に隣接して配置されることができる。それにより、隣接する第1のNRZ光搬送波608間に、波長スペクトル604内の比較的低ノイズの領域を意味するポケット609が形成される。
堅牢な第1のNRZ光搬送波608の配置後、オプションとして、プロセス600は、新しい光搬送波(すなわち、第1のNRZ光搬送波608)の追加を考慮し、波長スペクトル604内のより高いSNR要件を有する信号を配置するためのポケット609をより最適に識別するために、波長スペクトル604全域にわたるノイズを任意で再計算することができる。
図6Cは、図6Bに示した波長配置に続く、プロセス600による異種光信号のさらなる一連の波長配置のグラフ表示を示す。例示的な実施形態において、次に、より高いOSNR要件を有する光信号が、ポケット609(及び同様の比較的低ノイズの領域)内に配置するために選択され、アナログ搬送波信号606の配置から間隔を置いて配置される。図6Cの実施例において、PAM4光搬送波610(1)、…610(N’’)、16QAM光搬送波612(1)、…612(N’’’)、及び64QAM光搬送波614(1)、… 614(N’’’’)が、この第3の配置レベルに選択される。なぜなら、PAM4光搬送波610は、一般に調整可能な比較的高いSNR光リンク搬送波を意味するからである。ただし、PAM4光搬送波610は、波長スペクトル604内の低ノイズのプレミアムエリアを必要とする。図示される例示的な実施形態において、例えば、16QAM光搬送波612は、64QAM光搬送波614よりも低いSNRを必要とする場合があるが、それでも第1のNRZ光搬送波608よりも著しく高いSNRを必要とする。例示的な実施形態によれば、16QAM光搬送波612及び64QAM光搬送波614は、コヒーレント又はデジタル搬送波のいずれかを表すことができる。
より高いSNR光搬送波610、612、及び614の配置後、同様にオプションとして、プロセス600は、新たに配置された光搬送波の追加を考慮するために、波長スペクトル604全域にわたるノイズ及び様々な搬送波にわたる非線形効果を計算することができる。このオプションの実施形態によれば、特定の搬送波の意図された変調フォーマットに対する特定のSNR要件が満たされない場合、いくつかの光搬送波の電力レベルをさらに調整することができる。このような電力調整の後、非線形ひずみとノイズの影響が再計算される。
図6Dは、図6Cに示した波長配置に続く、プロセス600による異種光信号の最終的な一連の波長配置のグラフ表示を示す。例示的な実施形態において、残りのより堅牢であるが全体として低い電力レベルの搬送波が、波長スペクトル604の残りの利用可能な部分に挿入される。図6Dの実施例において、QPSK光搬送波616(1)、…616(N’’’’’)及び第2のNRZ光搬送波618(1)、…618(N’’’’’’)がこの第4の配置レベルに選択される。なぜなら、QPSK光搬送波及び第2のNRZ光搬送波618は一般に、図6Cに示すように、SNR要件が低く、許容度の低い搬送波信号が追加された、調整可能で許容度の高い搬送波を意味するからである。
上記のように、NRZ及びQPSK搬送波信号は、堅牢性とSNR要件に関していくつかの同等の特性を有し、シンボルレート、ボーレートなどの特定の信号特性に応じて、本明細書で説明される第2及び第4の配置レベルにおいて互いに置換(又は混合)されることができる。我々のプロセス600は、堅牢な光信号を最適に選択して、測定及び/又は監視された信号及びファイバの特性に従って、最適ではないノイズレベルを有する波長領域に追加するように構成されている。すべての光搬送波信号がそのように配置されると、オプションとして、非線形効果とノイズの影響を再計算することができる。
図7は、図6Dに示したプロセス600の最終的な搬送波配置と比較した、3次元波長配置700の代替的なグラフ表示を示す。この例示的な実施形態において、波長配置700は、波長スペクトル702(x軸)、効率704(y軸)、及び電力706(z軸)によって表され、性能最適化プロセス又はアルゴリズム、例えば、プロセス600(図6)に従って配置した後のファイバ素線(図示せず)による波長割り当てを示す。
上記のように、単一の搬送波がファイバ素線を占有する唯一の信号である場合、他の搬送波との相互作用は問題にならない。このような単一の搬送波のファイバ素線は、主に、特定のファイバがそれ自体にひずみを及ぼすことなく処理できる電力量によって制限される。一般に、SNR要件が低い信号は、SNR要件が高い信号よりも堅牢であり、同じファイバ内にこのような信号が2つ以上存在する場合、信号間の相互作用と干渉に対処する必要がある。
例示的な実施形態において、波長配置700は、電力、SNR、効率、隣接ノイズ特性、及び帯域幅占有率に関する様々な要件の3次元的考察として示される。代替的な実施形態において、様々な信号及び/又はファイバ特性は、変調フォーマット;偏波多重;前方誤り訂正を含むチャネル符号化/復号化;ファイバ長;総搬送波電力;光搬送波の数;搬送波間の波長間隔;搬送波の設定可能性;搬送波の維持可能性;ファイバタイプ;増幅デバイス及び/又は損失デバイス;波長フィルタ又はスプリッタ;及びファイバ配信ネットワークトポロジーを含むがこれらに限定されない。代替的な実施形態において、多数のこれらの追加の考慮事項を考慮して配置700を最適化することができ、それにより配置700を5次元又は6次元もしくはそれ以上の割り当て配置として提供する。
図8は、それぞれ図3〜6に示して上述した、ファイバ通信システム300、400、500で実施することができかつプロセス600を補足する、例示的な光信号波長割り当てプロセス800のフローチャート図である。プロセス800は、光信号波長割り当て及び構成最適化のための1つ以上のサブルーチン及び/又はアルゴリズムを表す。例示的な実施形態において、プロセス800はステップ802で始まる。ステップ802において、プロセス800は、図9に関して以下でさらに説明されるファイバセグメント分析サブプロセスを実行する。ファイバセグメント分析を完了した後、プロセス800はステップ804に進む。ステップ804において、プロセス800は、図10に関して以下でさらに説明される信号解析サブプロセスを実行する。信号解析を完了した後、プロセス800はステップ806に進む。ステップ806において、プロセス800は、図11に関して以下でさらに説明されるスペクトル割り当てサブプロセスを実行する。例示的な実施形態において、ステップ806のサブプロセスは、図6A〜6Dに示したプロセス600を含むか、又はプロセス600を補完することができる。光搬送波のスペクトル割り当てが完了すると、プロセス800はステップ808に進む。例示的な実施形態において、ステップ808はプロセス800を終了する。別の実施形態において、ステップ808は、プロセス800を所望に応じて1回以上繰り返すために、ステップ802に戻ることを意味する。
図9は、図8に示した割り当てプロセス800で実施できる例示的なファイバセグメント分析サブプロセス900のフローチャート図である。例示的な実施形態において、サブプロセス900は、図8のステップ802を具現化するか、ステップ802からのプロンプト又は呼び出しから開始することができる。サブプロセス900は、開始からステップ902に進む。ステップ902において、サブプロセス900は、異種信号を送信するのに利用されるファイバのタイプ(例えば、図3の長尺ファイバ310)を特定する。例示的な実施形態において、ファイバタイプはSM−SMF28である。次に、サブプロセス900はステップ904に進み、ファイバの長さを特定する。例示的な実施形態において、長さはキロメートルで特定される。次に、サブプロセス900はステップ906に進み、ファイバに関する緯度及び経度情報を特定する。例示的な実施形態において、このような情報は、ファイバセグメントからの入力及び出力の両方、並びにファイバセグメントの前後の情報を考慮する。
一般的なファイバ情報に加えて、サブプロセス900は、異種信号のスペクトル配置を考慮してファイバパラメータを分析する。例えば、ステップ908において、サブプロセス900は、SPM、CPM、及びFWMの分散、損失、及び非線形モデルパラメータのうちの少なくとも1つの存在を特定する。例示的な実施形態において、図6〜7に関して上述したように、他のパラメータを考慮することができる。次に、サブプロセス900は、ステップ910において、ファイバが増幅器又は損失デバイスを含むか否かを判定する。例示的な実施形態において、ステップ910は判定ステップである。増幅器又は損失デバイス(例えば、EDFA/AMP)が含まれる場合、ステップ910はステップ912に進み、ステップ912でノイが増幅器/損失デバイスからノイズを記録する。例示的な実施形態において、ステップ912はさらに、電力範囲及び/又は増幅器/損失デバイスの非線形パラメータ記述を記録する。記録されると、サブプロセス900はステップ912から進み、プロセス800(図8)に、具体的にはステップ804に戻る。ステップ910で増幅器/損失デバイスが含まれていない場合、サブプロセス900はステップ910からステップ804に直接進む。
図10は、図8に示した割り当てプロセス800で実行することができる例示的な信号解析サブプロセス1000のフローチャート図である。例示的な実施形態において、サブプロセス1000は、図8のステップ804を具現化するか、ステップ804からのプロンプト又は呼び出しから開始することができる。別の実施形態において、サブプロセス1000は、図9のステップ910/912の直後に、又はサブプロセス900と同時に進行することができる。
サブプロセス1000は、開始からステップ1002に進む。ステップ1002は、以下でさらに説明するサブプロセス1000内に含まれるいくつかのサブルーチンからの戻り点である。ステップ1002は、サブプロセス1000をステップ1004に戻す。ステップ1004は判定ステップである。ステップ1004において、サブプロセス1000は、異種信号を分析し、異種信号グループ内に割り当てられていない光信号があるか否かを判定する。ステップ1004において、少なくとも1つの割り当てられていない光信号があると判定された場合、サブプロセス1000はステップ1006に進む。ステップ1000がスペクトルに沿って割り当てる光信号がこれ以上ないと判定する場合、サブプロセス1000は代わりにステップ1007に進み、ステップ1007は、特性パラメータと共に光搬送波リストを作成し、サブプロセス800(図8)に、具体的にはステップ806に戻る。
ステップ1006も判定ステップである。ステップ1006において、サブプロセス1000は、問題の光信号がアナログ信号であるか否かを判定する。ステップ1006において、光信号がアナログ信号であると判定された場合、サブプロセス1000はステップ1008に進み、光信号にアナログ信号IDを割り当てる。しかしながら、光信号がアナログ信号であると判定されない場合、サブプロセス1000はステップ1010に進む。ステップ1008でアナログ信号IDを割り当てた後、サブプロセス1000は分析サブルーチン1012に進む。分析サブルーチン1012はステップ1014で始まる。ステップ1014は判定ステップである。ステップ1014において、分析サブルーチン1012は、割り当てられた光信号の波長が固定されているか否かを判定する。波長が固定されていると判定された場合、分析サブルーチン1012はステップ1016で固定波長を記録し、ステップ1018に進む。しかしながら、ステップ1014で波長が固定されていないと判定された場合、サブルーチン1012はステップ1020で信号の粒度及び範囲を記録し、ステップ1018に進む。
ステップ1018は判定ステップである。ステップ1018において、分析サブルーチン1012は、外部変調が使用されているか否かを判定する。このような変調が使用されたと判定された場合、分析サブルーチン1012は、ステップ1022で外部変調と、もしあればレーザーダイオードパラメータとを記録し、ステップ1024に進む。しかしながら、ステップ1018で外部変調が使用されていないと判定された場合、サブルーチン1012はステップ1026でレーザーダイオードパラメータを記録し、ステップ1024に進む。ステップ1024は判定ステップである。ステップ1024において、分析サブルーチン1012は、入力時の電力が固定されているか否かを判定する。電力が固定されていると判定された場合、分析サブルーチン1012はステップ1028で入力電力を記録し、ステップ1030に進む。しかしながら、ステップ1024で入力電力が固定されていないと判定された場合、ステップ1032で入力時の電力範囲を記録し、分析サブルーチン1012はステップ1030に進む。
ステップ1030は判定ステップである。ステップ1030において、分析サブルーチン1012は、ファイバセグメントに実施されている増幅があるか否かを判定する。このような増幅が実施されたと判定された場合、分析サブルーチン1012は、ステップ1034で位置、増幅器特性、及び出力信号電力を記録し、ステップ1036に進む。しかしながら、ステップ1030でファイバセグメントに増幅が実施されていないと判定された場合、サブルーチン1012は直接ステップ1036に進む。ステップ1036は判定ステップである。ステップ1036において、分析サブルーチン1012は、ファイバセグメントに離散的な損失があるか否かを判定する。離散的な損失が検出された場合、分析サブルーチン1012はステップ1038で位置、特性、及び出力電力損失を記録し、ステップ1040に進む。しかしながら、ステップ1036でファイバセグメントの離散的な損失が検出されない場合、分析サブルーチン1012は直接ステップ1040に進む。
ステップ1040は、分析サブルーチン1012を終了する。分析サブルーチン1012が完了すると、ステップ1042において、割り当てられたアナログ信号の変調帯域幅及び変調フォーマットを特定する。ステップ1044において、ノイズレベル、並びに最大及び最小信号レベルを特定する。ステップ1046において、サブプロセス1000は、割り当てられたアナログ信号の電気的なSNR要件を特定する。ステップ1048において、サブプロセス1000は、割り当てられたアナログ信号の光学的なSNR要件を計算し、ステップ1002に戻る。
ステップ1010に戻って、サブプロセス1000がステップ1006でアナログ信号を検出しない場合、サブプロセス1000は、問題の光信号がデジタル直接検出光信号及び差動検出光信号のうちの1つであるか否かを判定する。すなわち、ステップ1010は判定ステップである。ステップ1010において、光信号が直接信号又は差動信号であると判定された場合、サブプロセス1000はステップ1050に進み、光信号に直接検出信号IDを割り当てる。しかしながら、光信号が直接/差動信号であると判定されない場合、サブプロセス1000はステップ1052に進む。ステップ1050で直接検出信号IDを割り当てた後、サブプロセス1000は分析サブルーチン1054に進む。分析サブルーチン1054は、アナログ信号ではなく直接/差動信号に対して同じステップが実行されることを除いて、分析サブルーチン1012と実質的に同一である。
分析サブルーチン1054が完了すると、ステップ1056において、割り当てられた直接/差動信号の変調帯域幅及び変調フォーマット、並びにシンボルレートを特定する。ステップ1058において、ノイズレベル、並びに最大及び最小信号レベルを特定する。ステップ1060において、サブプロセス1000は、割り当てられた直接/差動信号の光学的なSNR要件を計算し、ステップ1002に戻る。
ステップ1052に戻って、サブプロセス1000がステップ1010で直接/差動信号を検出しない場合、サブプロセス1000は、問題の光信号がデジタルコヒーレント光信号であるか否かを判定する。すなわち、ステップ1052は判定ステップである。ステップ1052で光信号がコヒーレント信号であると判定された場合、サブプロセス1000はステップ1062に進み、光信号にコヒーレント信号IDを割り当てる。しかしながら、光信号がコヒーレント信号であると判定されない場合、サブプロセス1000はステップ1002に戻る。ステップ1062でコヒーレント信号IDを割り当てた後、サブプロセス1000は分析サブルーチン1064に進む。分析サブルーチン1064は、アナログ又は直接/差動信号ではなくコヒーレント信号に対して同じステップが実行されることを除いて、分析サブルーチン1012及び1054と実質的に同一である。
分析サブルーチン1064が完了すると、ステップ1066において、割り当てられた直接/差動信号の変調帯域幅及び変調フォーマット、並びにシンボルレートを特定する。ステップ1068において、ノイズレベル、並びに最大及び最小信号レベルを特定する。ステップ1070において、サブプロセス1000は、割り当てられたコヒーレント信号の光学的なSNR要件を計算し、ステップ1002に戻る。上に概説したステップ、特定のステップは、その説明が特にこのような順序を必要としない限り、提示された正確な順序で実行される必要はない。
図11は、図8に示した割り当てプロセス800で実行することができる例示的なスペクトル割り当てサブプロセス1100のフローチャート図である。例示的な実施形態において、サブプロセス1100は、図8のステップ6を具現化するか、ステップ806からのプロンプト又は呼び出しから開始することができる。代替的な実施形態において、サブプロセス1000は、図10のステップ1007の直後に、又はサブプロセス900及び1000と同時に進行することができる。
サブプロセス1100は、開始からステップ1102に進む。ステップ1102は、異種信号を分析し、個々の信号が独立した伝送として異なる電力レベルでそれ自体に生じるノイズレベルを特定する。ステップ1102において、サブプロセス1100はさらに、最低電力レベルの動作に対するSNR要件による限界(マージン)を特定する。ステップ1104において、サブプロセス1100は、光信号の数を総計として光信号のタイプごとに特定する。ステップ1106において、サブプロセス1100は、割り当てられた信号ごとにおよその波長及び粒度を特定する。ステップ1108において、サブプロセス1100は、一次位置に最低許容電力レベルで固定波長の光信号を配置し(例えば、図6A)、次に、隣接する波長の周囲のノイズレベルを特定する。固定波長の光信号が配置されると、サブプロセス1100は、オプションとして、ステップ1110でノイズレベル帯域マップを更新する。
固定波長の光信号が割り当てられると、サブプロセス1100はステップ1112に進み、比較的低い許容電力レベルで光信号を配置するが、これは、比較的良好なチャネル状態を必要とし、ファイバリソースに最大の影響をもたらし(例えば、図6B)、すなわち、固定波長の光信号とは別である。例示的な実施形態において、最初の2つの光信号配置が行われた後、サブプロセス1100はステップ1114に進み、OSNRを検証及び/又は調整するためにサブルーチン1116を呼び出す。
サブルーチン1116はステップ1118で始まる。ステップ1118において、サブルーチン1116は、問題の1つ以上の光信号によって導入されたノイズレベルを計算する。ステップ1120において、サブルーチン1116は、非線形の自己誘導ノイズを特定する。ステップ1122において、サブルーチン1116は、他の搬送波から誘導された可能性のある非線形ノイズを特定する。ステップ1124において、サブルーチン1116は、すべての搬送波からの増幅器非線形ノイズを特定する。ステップ1126において、サブルーチン1116は、すべての搬送波からの減衰器非線形ノイズを特定する。サブルーチン1116の先行するステップは、リストされた順序で、異なる順序で、又は同時に実行されることができる。非線形成分のノイズが特定されると、サブルーチン1116はステップ1128に進む。ステップ1128は判定ステップである。ステップ1128において、サブルーチン1116は、検証されたOSNRレベルが電力レベルの調整を保証するか否かを判定する。電力レベルの調整が保証される場合、サブルーチン1116はステップ1118に戻り、ノイズレベルを再計算し、上記のように非線形成分を特定する。一方、電力レベルの調整が保証されない場合、サブルーチン1116は完了し、サブルーチン1116の呼び出しに続くステップ(この場合、ステップ1130)に戻る。代替的な実施形態において、サブルーチン1116は、特定の光信号の配置後の任意の時点で呼び出すことができる。
ステップ1130において、光信号の第3の配置を行い(例えば、図6C)、一般に堅牢であると考えられる信号にスペクトルを割り当て、したがってファイバリソースに最も重大に影響する信号に比較的近接してこのような信号を割り当てる。そのように割り当てられると、サブプロセス1100は、サブルーチン1116を呼び出すステップ1132に進む。サブルーチン1116が完了すると、サブプロセス1100はステップ1132からステップ1134に進む。ステップ1134において、光信号の第4の配置を行い(例えば、図6D)、最適な状態を提供する残りの空いているチャネルにおいて、以前に割り当てられた信号と比較して、次善のチャネル状態を必要とする信号にスペクトルを割り当てる。ステップ1134の例示的な実施形態において、光信号の配置は、この特定の光信号のグループのクラスタリングによりチャネル状態の悪化を回避するように行われる。オプションとして、ステップ1134の後、サブプロセス1100はファイバリソースに最も大きな影響を与える信号に比較的近接して、一般に堅牢であると考えられる光信号を配置するために、追加のステップ1136を実行することができる。これらの光信号がそのように配置されると、サブプロセス1100はステップ1138に進み、サブルーチン1116を再び呼び出し、その後、サブプロセス1100はプロセス800(図8)、具体的にはステップ808に戻る。
図12は、図3、4、及び5にそれぞれ示したファイバ通信システム300、400、及び500で実装可能な代替的なハイブリッドODC1200を示す。例示的な実施形態において、ハイブリッドODC1200は、光学部分1202とHFC部分1204とを含む。光学部分1202は、上述のODC404(図4)及びODC504(図5)と同様のアーキテクチャを含む。HFC部分1204は、やはり上述のディープノード306(図3)と同様のアーキテクチャを含む。図示のように、ハイブリッドODC1200は、その一体構造内に少なくとも1つのHFC部分1204を含むが、デバイス構造内に複数のHFC部分1204を含むことができ、すなわち、部分1202及び1204は物質的な距離によって分離されない。
例示的な実施形態において、ハイブリッドODC1200は、ダウンストリーム長尺ファイバ1206及びオプションのアップストリーム長尺ファイバ1208によって光ハブ(例えば、光ハブ302、402、又は502)に接続する。ハイブリッドODC1200は、短尺ファイバ1212を介してそれぞれのエンドユーザ(例えば、エンドユーザ308、406、506)の光トランシーバ1210と通信する。同様に、ハイブリッドODC1200は、専用ファイバ1216を介してHFC部分1204の光トランシーバ1214と通信する。短尺ファイバ1212は、数千フィートまでの距離に及ぶことができ、専用ファイバ1216は、数フィート未満の距離に及び、統合デバイスアーキテクチャ内で光学部分1202をHFC部分1204に接続することができる。この代替的な構造によれば、ハイブリッドODC1200は、光ハブ(図12には図示せず)と通信するための少なくとも1つの入力光インターフェース1218と、光信号を直接受信及び送信するように構成されていないそれぞれのエンドユーザ(図12には図示せず)と通信するための1つ以上の出力電気インターフェース1220とを含む。説明を簡単にするために、トランシーバ1210への出力光インターフェースは示されていない。いくつかの実施形態において、トランシーバ1210、1214は、別個の送信機及び受信機を含むことができる。
本明細書に示される例示的な実施形態に示されるように、複数の異なる光信号(すなわち、アナログ、直接、差動、コヒーレントなど)をインテリジェントに監視し、同じファイバセグメント上で同時に割り当てることができ、異なる異種搬送波を伝送するために新たなファイバの再トレンチングを必要としない。ファイバリソースが限られているネットワーク環境では、本システム及び方法の実施により、光信号を効率的に多重化する(例えば、光ハブの)能力が大幅に向上する。このような光ファイバ配信ネットワークは、有利なことに、同じネットワーク内で共存する様々な光伝送システムを利用する能力を実現する。それでも、このような様々な光伝送システムは、構成パラメータのセットに基づいて共存していても、異なる性能メトリックに基づいて信号配置を最適化する、本明細書で説明されているいくつかのプロセス、サブプロセス、及びアルゴリズムの1つ以上によって選択することができる。
インテリジェントエッジツーエッジ光システム及び波長サービスプロビジョニング
上記の実施形態に加えて、特に本明細書に記載の性能基準に基づいてエッジツーエッジ波長接続サービスをプロビジョニングできるシステム及び方法を提供することが望ましい。さらに、効率的な方法でコスト基準を考慮するために、技術的パフォーマンスを一般的及びリアルタイムの両方で最適化することができるようにネットワーク及びそのコンポーネントを操作できることがさらに望ましい。本実施形態は、光コヒーレント伝送のためのこのようなプロビジョニングシステムを提供し、これは、非コヒーレント伝送サービスに関して、特に、光エッジツーエッジネットワークのアクセス、地域、及び/又はメトロ/バックボーン部分のリソースを横断して管理する、リソースの管理を横断して必要とする伝送に関しては展開できない利点を有する。
上記のように、ビジネスサービスの伝送容量に対する需要は指数関数的に増加している。同時に、ブロードバンドアクセスプロバイダーは、事実上すべての顧客に適度に近いところまで、ファイバインフラストラクチャをますます深く展開している。ケーブル事業者の範囲内で、事業者ネットワークのかなりの部分がN+0アーキテクチャに移行している。このような移行されたシステムでは、特定の消費者の場所までの物理的な距離は約1000フィート(304.8メートル)以下であると予想される。したがって、顧客への直接ファイバ接続を通じて波長サービスを提供するには、コスト面で有利になっている。
しかしながら、このように広範囲にわたるファイバのカバー率が増加しているにもかかわらず、利用可能なファイバ又は使用されていないファイバの数は依然として非常に限られている。このファイバ不足の問題に対処するために、WDM技術が従来から利用されてきた。これらの従来の技術は、波長スペクトルを管理して、光リソース、光信号パワー、及び光搬送波がファイバ内の波長スペクトル全体にわたって生じるクロストークノイズを評価する機能を提供する。
また、アクセスネットワークでは、アナログ光学系を利用する光リンクが知られている。アナログ光リンクは、ケーブルによるダウンストリーム方向の光搬送波とアップストリーム方向のRFスペクトルの強度変調を実施する。アナログ光リンクは、サブキャリア多重光リンクとも呼ばれる。これは、異なるRFビデオ及びデータチャネルが周波数多重化されてケーブルRFスペクトルを形成するためである。光搬送波の観点から見ると、このスペクトルのRFチャネルはサブキャリアと見なされる。全体として、これらのサブキャリアは、光搬送波を変調するRF信号を形成する。
例えば、DOCSIS伝送は、高いRF信号品質、すなわち高いSNRを必要とする。(他の種類の信号でも必要とされる)このような高いRF信号品質のニーズを達成するために、使用される光パワーのレベルも非常に高くなり、ファイバの動作条件が非線形になるレベルに近づく。このような場合、単一のファイバが処理できる総光パワーには制限がある。したがって、ファイバの光搬送波の最大数は、ファイバの総光パワーを許容可能な閾値内に維持できるように特定される。例えば、アナログ光リンクは、「高」光パワー(例えば、10dBm以上)で動作すると見なされ、強度変調直接検出リンク(IM−DD)などの非コヒーレント光リンクは、「中」光パワーで動作すると見なされ、コヒーレント光リンクは、コヒーレント光リンクが動作する感度レベルが高いため、「低」光パワー(すなわち、他の技術に比べて最も低いパワーレベル)で動作すると見なされる。
上述の実施形態は、同じファイバを共同使用するすべての異なる搬送波タイプ間での好適な共存を(すなわち、同じタイプの異なる搬送波信号の共存に加えて)可能にする特定の解決策を提示する。これらの実施形態によれば、複数の搬送波タイプ(例えば、アナログ、NRZ、PAM、QAM、QPSKなど)を単一のファイバに沿って効率的に伝送することができるが、従来のシステムは同じ搬送波タイプの複数の信号しか伝送しない。本システム及び方法は、他の光チャネル及びタイプからの光エネルギー放出を管理するように構成されている。これらの有利な技術は、エッジツーエッジのエンドポイント間により多くのファイバを張る、非常に高価な、エッジツーエッジ光ネットワークのファイバ不足に対処する従来の試みよりも良くなっている。
したがって、本明細書でさらに説明するシステム及び方法は、Oバンド、Sバンド、Cバンド、及びLバンド内の波長リソースを利用する追加の波長ベースの解決策を提供する。
図13A〜Bは、2つのエンドポイントEP1とEP2との間のポイントツーポイント光接続1300と、5つのエンドポイントEP−1からEP−5のマルチエンドポイントネットワーク1302とを示す。例示的な実施形態において、波長サービスは、例えば、マルチエンドポイントネットワーク1302に関して示されるように、光接続1300などのポイントツーポイント接続、又はエンドポイントの完全メッシュ接続セットの形で提供されることができる。説明を簡単にするために、マルチエンドポイントネットワーク1302は5つのエンドポイントを含むように示されている。実際には、完全にメッシュ化されたネットワークは、はるかに多くのエンドポイントを含むことができる。したがって、光接続1300のポイントツーポイントの解決策は、複数のポイントツーポイントリンク1304を含むマルチエンドポイントネットワーク1302の基本的な構成要素を形成する。
一実施形態において、マルチエンドポイントネットワーク1302の各ポイントツーポイントリンク1304は、それぞれのリンク1304のそれぞれのエンドポイントの添え字(j、k)によってインデックス付けすることができる。以下の表1は、対向するエンドポイント対に対するエンドポイントインデックス(n(j)、n(k))の、マルチエンドポイントネットワーク1302に対するそれぞれの光接続インデックスm(i)への関連付けを示す。
したがって、表1に示すエンドポイントインデックスの関連付けは、エッジツーエッジネットワークを説明するのに特に役立つ。エッジツーエッジネットワークでは、ポイントツーポイントリンク1304が特定のアクセスネットワークに完全に限定されることもあり、個々のポイントツーポイントリンク1304がアクセスネットワークに関連付けられた地域ネットワーク又はメトロネットワークを横断することもある。場合によっては、1つ以上のポイントツーポイントリンク1304が、バックボーン光ネットワークを横断する全国的なリンクを形成することがある。多くの場合、プライマリ光リンクがほとんどの時間、目的の信号を伝送する。プライマリ光リンクの接続は、伝送障害の場合など、冗長性のために使用される1つ以上のセカンダリリンクも有することがある。また、プライマリ光リンクは、複数の光伝送セグメントを含むことができ、このような各光伝送セグメントは、異なるレベルの冗長性を有することができる。ネットワークのバックボーン部分の冗長性は、一般に利用可能であるが、ネットワークのアクセス部分の冗長性は、利用できないか、追加費用でのみ利用可能である。
図14は、エンドツーエンドファイバインフラストラクチャの例示的なアーキテクチャ1400の概略図である。例示的な実施形態において、アーキテクチャ1400は、バックボーン部分1402と、地域部分1404と、アクセス部分1406とを含む。バックボーン部分1402は、例えば、プライマリバックボーンネットワーク1408及びセカンダリバックボーンネットワーク1410、並びに複数のそれぞれのバックボーン波長スイッチ1412を含むことができる。地域部分1404は、例えば、1つ以上の地域ネットワーク1414、並びに複数のそれぞれの地域波長スイッチ1416を含むことができる。アクセス部分1406は、例えば、1つ以上のアクセスネットワーク1418を含むことができる。例示的な実施形態において、顧客宅内機器(CPE)1420は、1つ以上の光端末1424を含むことができる顧客ネットワーク1422を介してアクセスネットワーク1418に接続する。いくつかの実施形態において、アーキテクチャ1400は、プライマリパス1426及びセカンダリパス1428を含む。
ケーブル環境では、アーキテクチャ1400のアクセス部1406は、光リンクのエッジ又はエンドポイントでのハブ又はヘッドエンド(図15参照、図14には図示せず)と加入者(例えば、顧客宅内機器1420)との間の光伝送ネットワークとして機能する。したがって、ハブ/ヘッドエンドは、光信号がアクセスネットワーク1418から地域又はメトロネットワーク1414に移行するネットワークの位置になる。従来のアクセスケーブル環境では、ハブからHFCファイバノードまでファイバが走っていた(図15参照、図14には図示せず)。しかしながら、本実施形態によれば、ファイバランは、有利なことに、ビジネス加入者、基地局、又は住宅加入者など、特定のファイバノードを超えて延長することができる。ハブとノード間の接続については、図15を参照して以下でさらに説明する。
図15は、例示的なハブ及びファイバアクセス配信ネットワーク1500の概略図である。図15に示す実施例において、ネットワーク1500は、光ファイバ1506を介して複数の光ファイバノード1504に接続された光ハブ1502を含む。例示的な実施形態において、各ファイバノードサービングエリア1508に対して少なくとも1つのファイバノード1504が存在する。例えば、ファイバ通信システム300(図3)は、特定のファイバノードサービングエリア1508の詳細な概略実施形態を表すことができる。図15にさらに示すように、光ファイバノード1504の特定の1つ(すなわち、図15のテストファイバノード1504T)は、プライマリファイバパス1510及びセカンダリファイバパス1512の両方によって光ハブ1502に接続される。
例示的な実施形態において、ファイバノードサービングエリア1508は、図3に関してより詳細に上述したように、各サービングエリア1508に対して少なくとも1つのODC304(例えば、図4のODC404としてより詳細に示されている)を含む、ファイバディープアーキテクチャにアップグレードされた旧来のHFCネットワークを表す。図3に示す実施例において、旧来のHFCファイバノード(例えば、ファイバディープノード306)からハブ302までの特定のファイバセグメントは、既存の旧来のファイバインフラストラクチャを再利用することがわかる。したがって、ODC304から光ネットワークの端(エッジ)にあるエンドポイント(すなわち、エンドユーザ308)までのファイバセグメント312は、トラフィック消費が増加するにつれて設置され続け、それにより光ネットワークの新しい部分(例えば、ラストマイル)を通過するかなりの数のファイバ素線が追加される。これらの新しいファイバセグメント312が現れると、ネットワークの端にある個々のエンドユーザ/加入者にはそれぞれ専用のファイバが提供され、ODC304は波長及びファイバの管理(すなわち、波長ルーティング及びファイバ切り替え)が発生する場所に最も近い加入者位置に最適に配置される。ネットワークのこの最終部分にファイバセグメント312が既に組み込まれている場合(RFoG配置及びEPON配置など)、及び増加する加入者の密度に対して利用できるファイバリソースが限られている場合、追加の波長多重化を実施することができる。
いくつかの実施形態において、特定のエンドユーザ308を接続する特定のファイバに専用の波長の選択は、適切な波長デマルチプレクサ出力を、所定のエンドユーザ/加入者308/406に送信する適切なファイバ素線(例えば、ダウンストリーム短尺ファイバ412)に手作業で接続することにより達成されることができる。代替的な実施形態において、このような機能は、例えば、制御可能なノンブロッキング光スイッチ(例えば、図4の光スイッチ448)の実装により、所望の逆多重化ポートをコマンドによって所望の加入者ファイバ(例えば、短尺ファイバ412)に合わせるように自動的に実行されることができる。
図16A〜Bは、例示的なファイバケーブル1600及びファイバ導管1602の断面図をそれぞれ示す。ファイバケーブル1600は、例えば、1つ以上のファイバチューブ1606を囲むファイバシース1604を含み、各ファイバチューブ1606は複数のファイバ素線1608を含む。いくつかの実施形態において、ファイバケーブル1600は、ファイバシース1604の全長に沿って配置された中央強化部材1610をさらに含む。光ファイバチューブ1606は一般に、複数(通常は12の倍数)のファイバ(例えば、12個又は24個のファイバ素線1608)を運ぶケーブル内に束で配置される。これらのファイバは、キャビネット又は成端箱(図示せず)にあるコネクター(図示せず)で終端しているか、ファイバセグメントの長さを延長する連続ファイバに接続(例えば、融着接続)されている。場合によっては、少数のファイバが束から剥がされて、よりファイバ数の少ないケーブル(図示せず)に接続する。少なくとも1つの実施形態において、架空施設で利用される場合に外部メッセンジャーケーブル(図示せず)が設けられ、その場合は、ファイバのシース(又は複数のシース)を接続点から接続点まで電柱間で撚り合わせることができる。
他の実施例において、ファイバケーブル1600は、図16Bに示されるファイバ導管1602のような地上又は地下の導管内に配置される。ファイバ導管1602は、例えば、図16Aのファイバケーブル1600の複数のシースを含む。この実施例において、ファイバ導管1602内の個々のファイバケーブル1600は、異なる量のファイバチューブ1606を含む。本システム及び方法によれば、光ネットワークは、光ネットワーク全体に配置された多数のファイバ、及びそれら専用のそれぞれの波長を管理できるように構成されている。すなわち、本実施形態は、有利なことに、ファイバ導管1602内の各ファイバシース1604を識別し、識別されたファイバシース1604内の各ファイバチューブ1606を識別し、かつ識別されたファイバチューブ1606内の各ファイバ素線1608を識別する技術を実施することができる。
従来の方法では、カラーコーディングスキームを用いて、ファイバチューブ1606内の12束又は24束のファイバ素線1608内のファイバを識別する。この従来のカラーコーディングスキームラベルは、各ファイバに1〜12又は1〜24の番号を付ける。ファイバシース1604内のファイバチューブ1606を識別するための異なるカラーコーディングスキームも従来から知られている。図16Bに示される例示的なファイバ導管1602において、各ファイバシース1604に対して24個のファイバ素線1608が想定される場合、ファイバ導管1602は、144個のファイバ素線1608を有する3個のファイバシース1604、及び96個のファイバ素線を有する4個のファイバシース1604を含む。本システム及び方法は、有利なことに、個々のファイバ素線1608を個別に識別するように、及び/又はこれらの従来のカラーコーディングスキームに従ってファイバ素線1608を識別するように構成されることができる。ファイバ素線1608が識別されると、本ネットワークはさらに、図17に関して以下に説明されるように、チャネルパラメータ内の波長を識別するように構成されている。
図17は、Cバンド及びLバンドの一部の例示的なチャネルマップ1700を示す。例示的な実施形態において、Cバンド及びLバンドの個々のチャネルは、ITU−T G.694.1に従う。チャネルマップ1700は、特定の光伝送帯域の可用性の判定に従って、各ファイバセグメントでの波長使用の識別を示す。説明のために、CバンドとLバンドの一部を図17に示す。例えば、Cバンドは、EDFAによる増幅を活用できるため、プレミアム使用帯域と見なされる。この実施例において、Lバンドが利用可能であることが示されているが、増幅が不要な場合にのみ使用することが望ましい可能性がある。
Oバンドの光搬送波(例えば、1310nm、図17には図示せず)は、ネットワークのアクセス部分(例えば、図14のアクセス部分1406)で使用することができるが、これらの搬送波は、一般に旧来のサービスに限定されているため、エンドツーエンドサービスを提供するのには使用されない可能性がある。それにもかかわらず、本実施形態はさらに、有利なことに、以下でさらに説明するプロセス及びサブプロセスにおいてOバンドキャリアを考慮することができる。これらの付加的な搬送波の考慮により、本実施形態は、スペクトルのこれらの搬送波に関連する部分をより効率的に除去し、そこからの光パワーが同じファイバを利用する他の光搬送波に与える影響をさらに正確に見積もることができる(上記図6−7参照)。
識別されたファイバ素線(例えば、図16のファイバ素線1608)の識別された波長及びチャネル(例えば、図17)を管理する際に、本実施形態はさらに、有利なことに、様々な光スイッチ、波長デマルチプレクサ、マルチプレクサ、及びROADMに対して構成される。例えば、図4に関して説明されるように、ODC404は、光スイッチ又はN×Nノンブロッキング光スイッチを利用するように説明される。加えて、又は代わりに、ODC404は、単一ファイバ入力及び異なる波長の複数のファイバにわたる出力を有するデマルチプレクサ、及び/又は異なる波長の多数のファイバ入力及び単一ファイバ出力を有するマルチプレクサを実装するように構成されることができる。
少なくともいくつかの実施形態において、本実施形態は、再構成可能な光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)を利用する。このようなROADM実装は、例えば、その中の各デマルチプレクサ又はマルチプレクサに対して単一のドロップポート又は単一のアドポートのみを利用することができるが、代わりに複数のアドポート及び/又はドロップポートを利用することができる。複数のアドポート及び/又はドロップポートを利用する場合、それぞれの追加の波長(又は色)はROADMのバイパスセクションからなくなっている。一実施形態において、ROADMは、単一層で実装されることができ、又は複数のファイバイン及び複数のファイバアウトを管理する内部光ファイバスイッチを有する複数の層を含むことができる。このような内部光ファイバスイッチは、例えば、波長レベルで実装されることができる。すなわち、波長選択スイッチは、MEMS、液晶、又はシリコン上の液晶構造に基づいてもよい。
図18は、ケーブルベースのエンドツーエンドファイバインフラストラクチャの例示的なトポロジー1800の概略図である。全体的な構造において、トポロジー1800は、上記の図14のアーキテクチャ1400と同様であり、バックボーン部分1802と、地域部分1804と、アクセス部分1806とを含む。バックボーン部分1802は、一次バックボーン1808及び二次バックボーン1810を含むことができる。この実施例において、一次バックボーン1808は12ファイバリングとして示され、二次バックボーン1810は6ファイバリングとして示されている。この実施例に加えて、地域部分1804Aは地域ネットワーク1812A(事業者A)96ファイバリングとして示され、地域部分1804Bは地域ネットワーク1812B(事業者B)48ファイバリングとして示される。アクセス部分1806(2)及び1806(3)はそれぞれ、図15のアクセスネットワーク1500の全体的なトポロジーと同様である(HFCノードサービングエリアの詳細は図15に示されていない)。
本開示のこの例示的な実施形態において、インテリジェント構成機能は、(A)それぞれのエンドデバイスの機能に関する知識、(B)ファイバネットワークルート内の2つのエンドポイント間で利用可能なファイバ素線(図16など)の波長占有率(図17など)の知識及び制御のような情報を活用すること、(C)上記及び以下で説明するように、個々の光伝送コンポーネントの制御、構成、及び接続を活用することにより、それぞれの2つのエンドポイント間の信号接続を確立する。したがって、図18のエッジツーエッジケーブルインフラストラクチャのトポロジー1800の詳細なケーブル固有の例を示す。
トポロジー1800の例示的な実施形態において、アクセス部分1806Aのハブ‘2内のノードサービングエリア1814A(すなわち、この実施例における網掛けエリア)の加入者(例えば、図3のエンドユーザ308)から波長がプロビジョニングされ、ハブ3内のノードサービングエリア1814B(別個に網掛け)のエンドユーザに送信される。したがって、プロビジョニングされた波長のプライマリパスは、事業者Aの地域ネットワーク1814Aからハブ‘2、ハブ‘3、ハブ‘4、及びハブ‘0を通過し、一次バックボーン1808を介してハブ0に接続し、事業者Bの地域ネットワーク1814Bの1、ハブ2、及びハブ3を通過してから、エンド加入者が配置されているノードに到達する。セカンダリ波長パスは、事業者Aの地域ネットワーク1814Bからハブ‘2及びハブ‘1を通過し、二次バックボーン1810を介してハブ4に接続し、事業者Bの地域ネットワーク1814Bのハブ3を通過してから、エンド加入者が配置されているハブ3内のノードに到達する。
図19は、選択又は所望された波長の光信号が通過する構成要素の例示的なシーケンス1900のブロック図である。シーケンス1900は、例えば、起点トランシーバ1902、第1の起点アクセスファイバセグメント1904(例えば、ファーストマイル/ラストマイル用)、起点ノードマルチプレクサ1906、第2の起点アクセスファイバセグメント1908、起点ハブROADM1910、起点コアファイバセグメント1912、起点光増幅器1914、コアROADM1916、送信先光増幅器1918、送信先コアファイバセグメント1920、送信先ROADM1922、第1の送信先アクセスファイバセグメント1924、送信先ノードデマルチプレクサ1926、第2の送信先アクセスファイバセグメント1928(例えば、ラストマイル/ファーストマイル用)、及び送信先トランシーバ1930のうちの1つ以上を含むことができる。
シーケンス1900の例示的な動作において、異なる搬送波タイプの光信号の波長が共通のファイバを共同使用して共存することができるように、上述の実施形態に従って、送信された光信号の主要なパラメータが管理される。これらの主要なパラメータは、送信電力、変調形式(コヒーレント又は非コヒーレント)、変調次数、変調帯域幅又はシンボルレート、波長又は中心周波数を含む。少なくともいくつかの実施形態において、隣接チャネル及び/又は他のチャネルでの放射も重要なパラメータであり、このパラメータも同じファイバで送信される異なる搬送波タイプの共存を最適化するために管理される。
図20は、例示的な電力管理分布2000を示すグラフ図である。分布2000は、特定の送信チャネル2004で最大ピーク電力2002を管理する方法を強調している。分布2000は、最大許容エネルギーが送信チャネル2004の外側、例えば波長スペクトルにおける隣接チャネル2006及び他のチャネル2008でどのように定義され得るかをさらに示す。この例示的な分布2000によって、当業者は、ファイバリソースの使用を最適化するために、波長スペクトル全体で電力及び不要なノイズ放射を管理する手法をより容易に決定することができる。例示的な実施形態において、これらのパラメータは、加入者が特定のサービスレベル契約(SLA)を順守できるように、波長サービス加入者の伝送ノイズ放射性能要件を最適化するために、本明細書の実施形態に従ってさらに管理される。
分布2000は、チャネルの波長又は中心周波数、及びその周囲の状況のみに基づいた制限の最適な管理を示す。それにもかかわらず、本実施形態はさらに、送信信号の発信元などの追加の制限を考慮して、同じファイバ内の異なる搬送波タイプの最適な配置を有利に管理することができる。バックボーン部分は一般に、ネットワークのアクセス部分又は地域/メトロ部分よりも大きな価値があると見なされるため、バックボーン部分などのネットワークの特定の部分は、ネットワークの他の部分とは異なる最適化の考慮事項を必要とする可能性が高いため、信号の発信元は重要な考慮事項である。以下の表2は、ネットワークのアクセス部分でのチャネルごとの最大出射パワーと、ネットワークのメトロ部分及びバックボーン部分でのチャネルごとの最大出射パワーの例を示す。したがって、表2に示すように、出射パワーは、信号の発信元に基づいて様々な制限を受ける可能性がある。
表2からわかるように、ネットワークのメトロ部分とバックボーン部分の光パワーは、ネットワークのアクセス部分の光パワーよりも低いため、より多くのチャネルが許可され、容量の最適化が最も望ましいネットワークの部分のファイバ波長スペクトルに沿って、不要な放射が少なくなる。少なくともいくつかの実施形態において、上記で検討した個々の光信号パラメータに加えて、本実施形態はさらに、搬送波共存の決定に最大集約光パワーなどの集約ファイバパラメータを考慮することができる。すなわち、本技術は、特定のファイバ内で送信されるすべての信号の相加効果をさらに有利に考慮して、ファイバ素線の全体的な容量に影響を及ぼす可能性のあるファイバの非線形挙動を防ぐことができる。
共同使用されるファイバ環境で容量を最適化するために、本システム及び方法は、様々な光搬送波タイプのパラメータの革新的かつ正確な管理技術を実現する。独自の光送信機を使用する加入者の観点から、このような加入者送信機は、本明細書に記載されている原理と連携して動作する搬送波共存契約(CSA)を順守する必要がある。サービスプロバイダが送信機を制御している場合、サービスプロバイダは同じCSAの構成閾値に従う必要があり、それによりサービスプロバイダは、エンドツーエンドの波長サービスを提供するときにSLAを有効にすることができる。
本実施形態の革新的な技術はさらに、最適な波長サービスプロビジョニング方法の開発を可能にし、波長リソースを識別し、より効率的に利用して、例えば、サービスプロバイダが、サービスの実施の複雑さ、パフォーマンス、及び/又はコストに基づいてサービスに対してより正確に加入者に請求することができるようにする。すなわち、本明細書に提示された新規の技術的解決法により、加入者ごと、ファイバノードサービングエリアごと、又はアクセスネットワークごとのサービスコストを見積もるための当て推量が少なくなる。
理論的には、Cバンド及びLバンドで任意の波長を使用する多くのオプションがあるかもしれないが、実際には、これらの帯域の様々な波長での送信機及び受信機の可用性及び使用に考慮しなければならない特定の考慮事項がある。また、増幅(例えば、EDFAによる)の必要性、又はEDFAがLバンドで利用できないことなど、他の考慮事項も比較検討する必要がある。現在、従来の非コヒーレント送信機及び受信機は、コヒーレント送信機及び受信機よりも安価である。しかしながら、コヒーレント信号は非コヒーレント信号に対して比較的非常に狭い帯域幅で効率的にパックできるため、本明細書に記載されたコヒーレント技術を利用すると、既存のファイバリソースの利用効率が大幅に向上する。したがって、コヒーレント技術によって達成される効率の向上に起因する再トレンチの必要性の低下は、技術を実施するのに使用される個々のコヒーレント送信機及び受信機のコストの増加を大幅に上回る。これらのコスト上の利点は、コヒーレントコンポーネントの相対的なコストが、非コヒーレントコンポーネントに比べて時間の経過とともに減少しない場合でも実現される(それでもなお予測される)。
これらの効率の利点は、ケーブル環境の事業者にとって特に有利である。なぜなら、現在のケーブル事業者は一般にかなりのファイバ普及率を有しているが、さらなる拡張に利用できるファイバ素線の数は限られているからである。したがって、非コヒーレント波長サービスは、最初は(例えば、安価なハードウェアコンポーネントから)より低いエンドポイントコストを示すと考えられるが、非コヒーレント波長サービスのエンドポイントへの動作は、非コヒーレント技術によって消費される帯域幅及び電力リソースがかなり大きいため、実際には全体的により費用がかかる。以下でさらに説明するアルゴリズムのいくつかは、多くのシナリオで、従来の非コヒーレント技術と比較して、本明細書に記載されたコヒーレントシステム及び方法を用いて波長サービスを実施する方がより費用効率的であることを具体的に示している。
上記のように、コヒーレント光リンクは非コヒーレント光リンクよりも感度が高く、比較的低い送信電力しか必要としない。また上記のように、ファイバの最大総出力は、ファイバに過度のエネルギーを与えることに起因する非線形挙動による、容量制限現象として評価する重要なパラメータである。コヒーレントリンクが経験するこの感度の利点により、追加の増幅なしで長距離の伝送がさらに可能になり、それによりコヒーレント技術を用いてハードウェアコストをさらに削減することができる。
図17に関して上述したように、チャネルマップ1700は、Cバンド及びLバンドの部分を含む。本明細書でさらに説明するように、チャネルマップ1700に示すチャネルの一部又はすべてなど、利用可能なスペクトルのチャネルをより効率的に割り当てるために、波長マッピング及び選択の基準及び技術が提供される。一般に、アクセスネットワークには、ハブからノードまでの限られたファイバ素線が利用可能であることが予測される。それにもかかわらず、新しい加入者ごとに新しいファイバをノードからインストールする必要があるため、この最後のノードから加入者までのセグメントに十分なファイバリソースが利用できると考えられる。
さらに、ネットワークのバックボーン部分だけでなく、ハブツーハブからも限られたファイバリソースが利用可能であることが予測される。すなわち、最長距離のリンクを含むバックボーン部分は、ファイバリソースが制限されており、ネットワークのより慎重に管理されかつ増幅段を含む可能性が最も高い部分である。プロバイダーの地域ネットワークは、そのバックボーン部分よりもファイバの利用可能性が高い場合があるが、プロバイダーはそれらの付加的なリソースを使用する様々な光技術も有する場合がある。このようなすべてのリソースの利用は、波長サービスを提供するためのコスト及びパフォーマンスに影響する。したがって、本技術の波長選択方法はさらに、有利には、これらの他のリソースからのネットワーク及びファイバ波長分布への影響を考慮するように構成される。
短い距離を通過する波長サービスの場合、増幅の必要がない場合がある。このような場合、すなわち、アクセス部分又はアクセスネットワークといくつかのハブを通る短いパスのみを通過する可能性のあるサービスの場合、波長選択方法は、LバンドとCバンドの小さい部分のみを割り当てることができる。ただし、複数のハブ又はバックボーンの一部を通過する長距離伝送の場合、増幅機能を備えたCバンドをより最適に割り当てることができる。
したがって、本システム及び方法は、包括的なデータベースを実装して、リソース分析及びコストファクタリングを実行するように構成されている。包括的なデータベースは、エンドツーエンドで利用可能なファイバリソースに関する情報と、ファイバセグメントごとの波長割り当てとを含む。したがって、波長スペクトルの特定の部分が使用されていない場合でも、特定の波長は、事業者がよく使用するサービス用に予約されている場合がある。このような予約された波長は、例えばEPON、ギガビットイーサネット(登録商標)、アナログオプティクス、及びその他の信号で通常使用される波長を表す場合がある。したがって、包括的なデータベースは、詳細な波長チャネルマップ(例えば、図17のチャネルマップ1700)と、信号の種類、変調次数、帯域幅又はシンボルレート、送信元での送信パワー、ファイバセグメント、中心周波数又は波長でのピーク光パワーなどの1つ以上を含む追加の光信号属性の情報とを含むことができる。
考慮すべきファイバセグメントの重要な属性は、そのセグメントにおける光信号ごとのコスト要因である。このコスト要因の一因となる要因は、そのセグメントの波長及び帯域幅の不足、中心周波数、及びその中心周波数に関連する帯域などの考慮事項を含む。また、Lバンドにおける増幅がないため、Lバンドチャネルは現在、Cバンドチャネルよりも安価であると考えられる。考慮すべきもう1つの重要なコスト要因は、電子発射力である。ファイバ素線内の高い総光パワーによって誘導される非線形挙動があるため、少なくとも1つの実施形態において、本技術は、閾値与えることによりこの制限に対処し、この閾値を超えると、この閾値付近、又はそれ以上で送信するためにコストプレミアムが追加される。
本技術はさらに、一実施形態において、事業者が他の加入者のサービスに対応するために波長を再配置することができるため、柔軟な波長のエンドポイントがより低い運用コストを示すことを明らかにする。したがって、固定波長はより制限的である。したがって、加入者が固定波長サービスを購入している場合、事業者は利用可能なエンドツーエンド波長オプションを分析し、可能性がある加入者に使用する可能性がある波長のリストを提供することができる。表3は、使用されているネットワークの長さ及びセクションに基づいたファイバ通過コスト要素のリストを示す。表3Aは、自分自身のネットワークファイバの利用に関するコスト要素を示し、表3Bは、ピアネットワークファイバの利用に関するコスト要素を示す。
表4は、使用されているネットワークの長さ及びセクションに基づいたサンプルのノード通過コスト要素のリストを示す。表4Aは、自分自身のネットワークのノードあたりのコストを示し、表4Bは、ピアネットワークのノードあたりのコストを示す。いくつかの実施形態において、アクセスノードが事実上地域の境界にあるとしても、地域へのゲートウェイであるアクセスノードは、コストの観点から地域ネットワークノードであると見なされる。同様に、バックボーン部分へのゲートウェイとして機能する(すなわち、バックボーンの境界にある)地域ノードは、コストの観点からバックボーンネットワークノードであると見なされる。
表5は、使用されているネットワークの長さとセクションに基づくサンプル帯域幅コスト要因のリストを示す。表5Aは自分自身のネットワークの帯域幅コストを示し、表5Bはピアネットワークの帯域幅コストを示す。ネットワークのバックボーン部分に増幅を含めることもできるが、ネットワークの地域部分など、ネットワークの他の部分で増幅が必要な場合は、以下に示す決定に追加コストが追加される。例示的な実施形態において、本技術は、EDFAとともにROADMを利用するチャネル選択的増幅システムを実装する。しかしながら、上記のように、他のハードウェア構成が考えられる。
本システム及び方法によれば、波長サービスは、有利には、光スイッチング技術とともに完全に自動化された波長多重化技術を利用して実行される。加えて、又は代わりに、本実施形態は、時間の経過とともに変化が少なくなると予想されるネットワークエッジに物理的に近接して実施される。いくつかの実施形態において、本システム及び方法はさらに、本明細書に開示される実施形態の一部とのオプションの相補的な技術として、手作業のファイバ接続及び特定の波長デマルチプレクサの手作業の選択を実施することができる。ネットワークのコア又はバックボーン部分では、頻繁な変更とファイバ操作が予想されるため、本システム及び方法の効率を最大化するために、このような場所では完全に自動化されたシステムが期待される。バックボーン/コアでの手作業の操作のいくつかは、本出願の範囲内で可能であるが、一般的には望ましくないと考えられる。
波長サービスを提供するための最適な方法は、以下の図21〜23に示すフローチャートに関して説明される。図21〜23に記載されている例示的なプロセス及びサブプロセスは、波長接続サービスを提供するためのネットワークの様々な部分の技術に適用される特定の基準及びコスト評価を要約し、それによって効率を最大化する。
図21は、上述の実施形態で実施されることができる例示的なポイントツーポイントネットワークプロビジョニングプロセス2100のフローチャート図である。プロビジョニングプロセス2100は、例えば、ネットワークの光ハブ内に配置された、波長ベースのポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムのプロセッサによって実施されることができる。代わりに、ネットワークプロビジョニングシステムは、光通信ネットワークの別の部分に配置されるか、又は別の部分から動作することができる。プロセス2100はステップ2102で始まる。ステップ2102において、プロセス2100は、所望のポイントツーポイントネットワークのすべてのn(j)のエンドポイントを定義又は選択する。エンドポイントがN個の場合、次の式で表されるように、合計M個の接続がある。
ステップ2104は判定ステップである。ステップ2104において、プロセス2100は、すべてのM個の接続について冗長性が必要か否かを判定する。冗長性が必要な場合、プロセス2100はステップ2106に進み、冗長性値r=1を設定する。ステップ2104において、冗長性が不要であるとプロセス2100が判定した場合、プロセス2100は代わりにステップ2108に進み、冗長性値はr=0に設定される。ステップ2110において、プロセス2100は、すべての(n(j)、n(k))のエンドポイント対についてすべてのm(i)の接続を特定し(例えば、N=5について表1を参照)、値m=1を設定する。
ステップ2112において、プロセス2100は、図22に関して以下で説明される波長及びファイバパス選択サブプロセス2200を実行する。サブプロセス2200の完了後、プロセス2100はステップ2114に進む。ステップ2114は判定ステップである。ステップ2114において、プロセス2100は、m=Mであるか否かを判定する。ステップ2114において、プロセス2100がm=Mであると判定した場合、プロセス2100は終了するか、又はオプションとしてサブプロセス2200に戻ってシステムを再評価する。しかしながら、ステップ2114において、プロセス2100がm≠Mであると判定した場合、値mはm’=m+1となるように増分され、プロセス2100はステップ2112に戻り、サブプロセス2200を繰り返す(例えば、少なくともm=Mとなるまで)。
図22は、図21のプロビジョニングプロセス2100で実施することができる例示的な波長及びファイバパスサブプロセス2200のフローチャート図である。例示的な実施形態において、波長及びファイバパスサブプロセス2200は、2つのエンドポイント間の少なくとも単一の光リンクに関して実施される(例えば、上記の図13参照)。
サブプロセス2200は、ステップ2202で始まり、ステップ2202において、サブプロセス2200は、(n(j)、n(k))のエンドポイント対及び対応するm(i)の接続/関連付けをインデックス化し、又はそのインデックス(例えば、上記の表1)を検索する。ステップ2204において、サブプロセス2200は、メッシュトポロジーパス発見アルゴリズムなどのアルゴリズムを実施し、ファイバトポロジー(例えば、図19のトポロジー1900)内のエンドポイント間のすべての可能性があるファイバパスのセットを特定する。ステップ2206において、サブプロセス2200は、それぞれ可能性があるファイバパスのすべてのファイバセグメントで利用可能な波長に基づいて、エンドポイント間の利用可能なファイバパスのサブセットを特定する。ステップ2208において、サブプロセス2200は、ポイントツーポイントリンクに必要な帯域幅を用いて、ファイバパスのどのサブセットが特定の性能要件(例えば、帯域幅、待ち時間、ノイズなど)を満たすか否かを判定する。
ステップ2210において、サブプロセス2200は、結果として生じるそれぞれのファイバパスについて、パスが横断するすべてのノードのセット、並びにこのようなすべてのパスのセット及びそれらに対応する長さを特定する。ステップ2212において、サブプロセス2200は、ファイバパス選択基準(例えば、ノードの最大数、最大長など)を追加し、追加された基準に従って計算速度を調整し、及び/又は追加された基準に基づいて可能性があるファイバパスのセットを選別(フィルタリング)する。ステップ2214は判定ステップである。ステップ2214において、サブプロセス2200は、評価される特定のファイバ接続リンクに冗長性が必要か否か(すなわち、図21のステップ2106によるr=1)を判定する。ステップ2214において、冗長性が必要であるとサブプロセス2200が判定した場合、サブプロセス2200はステップ2216に進み、最高の直交度を有するファイバパス対のセットを提供する。本開示において、完全に直交する経路は実際には共通のセグメントを共同使用しないことが認識されている。
しかしながら、ステップ2214において、冗長性が不要であるとサブプロセス2200が判定した場合、サブプロセス2200はステップ2218に進み、すべてのファイバパス対のセットを、アップストリーム及び/又はダウンストリーム方向に提供する。ステップ2220は判定ステップである。ステップ2220において、サブプロセス2200は、少なくとも1つのファイバ対パスが、パス選択基準を満たす少なくとも1つのセカンダリパス(すなわち、r=1)を含むか否かを判定する。対応するセカンダリパスを有する少なくとも1つのファイバ対パスが見つかった場合、プロセス2200はステップ2222に進み、ステップ2222において、サブプロセス2200は図23に関して以下で説明するコストサブプロセス2300を実行する。しかしながら、ステップ2220において、パス選択基準を満たす対応するセカンダリパスが見つからない場合、サブプロセス2224はステップ2224に進み、ステップ2224において、選択基準が緩和され、緩和された基準が記録されるようにデータベース内で更新され、ファイバパスのセットは、ステップ2222に進む前に再計算され、サブプロセス2300が実行される。
ステップ2226において、プロセス2200は、コストサブプロセス2300から得られた結果に基づいて、及びセットの選択基準(例えば、元の又は緩和された)のパスに従って、各ファイバパスのコストを見積もる。コストサブプロセス2300から得られた結果は、例えば、それぞれの通過するノードとそれぞれの通過するセグメントのコスト、波長中心周波数と帯域幅の影響、通過する全長などを評価する。ステップ2228において、サブプロセス2200は、最低コストでファイバパス選択性能基準を満たすファイバパス又はファイバパス対、及び関連する波長を選択する。ステップ2228でファイバパスを選択すると、サブプロセス2200は、図21のプロセス2100のステップ2114に戻る。
図23は、図21のプロビジョニングプロセス2100、及び図22の波長及びファイバパスサブプロセス2200で実施されることができる例示的なコストサブプロセス2400のフローチャート図である。コストサブプロセス2300はステップ2302で始まり、ステップ2302において、サブプロセス2300はノードの場所に基づいてそれぞれの通過するノードのコストを計算する。これには、ノードが自分自身の設備かピア設備かの影響が含まれる(例えば、表4A〜B参照)。ステップ2304において、サブプロセス2300は、特定のファイバセグメントの位置、特定の波長でのその長さ(例えば、Cバンド対Lバンド)、及び自身対ピアファイバ(C、例えば、表3A〜B)の影響に基づいて、それぞれのファイバセグメントのコスト寄与を計算する。ステップ2306において、サブプロセス2300は、帯域幅の関数としてコスト要因を計算し、自分自身の設備とピア設備との影響を考慮する(例えば、表5A〜Bを参照)。
ステップ2308はオプションのステップである。ステップ2308において、サブプロセス2300は、チャネルの選択的な増幅が必要であるか又は望ましい場合、コスト計算を調整する。ステップ2310もオプションのステップである。ステップ2310において、サブプロセス2300は、対応するセカンダリパスの先行コストを、すなわち、特定のパスに冗長性が必要であった場合に再計算する。
ステップ2312において、サブプロセス2300は、選択されたチャネルの必要なノイズ条件に基づいて、少なくとも1つの追加のコスト要因を計算して追加する。ステップ2314もオプションのステップである。ステップ2314において、サブプロセス2300は、必要に応じて、許容されるパワーレベルよりも大きいピークパワーを相殺するためのさらなるコスト要因を計算して追加する。
ステップ2316において、サブプロセス2300は、送信が固定波長中心周波数か構成可能な波長中心周波数かに応じて、さらなるコスト調整を計算する。例示的な実施形態において、さらなるコスト調整により、固定波長伝送のプレミアム値が追加される。ステップ2318において、所定のエンドポイントがサービスコストを評価しているサービスプロバイダによって管理及び/又は所有されているか否かに応じて、さらなるコスト調整が計算される。ステップ2318が完了すると、サブプロセス2300は完了し、図22の波長及びファイバパス選択サブプロセス2200のステップ2226に戻る。
ファイバ通信システム及び方法の例示的な実施形態は、上記で詳細に説明されている。しかしながら、本開示のシステム及び方法は、本明細書に記載されている特定の実施形態のみに限定されず、むしろ、それらの実施のコンポーネント及び/又はステップは、本明細書に記載されている他のコンポーネント及び/又はステップとは独立して別々に利用されることができる。また、例示的な実施形態は、エンドユーザ段階でファイバ及び同軸伝送を利用する他のアクセスネットワークに関連して実施及び利用することができる。
本開示の様々な実施形態の特定の特徴は、いくつかの図面に示されており、他の図面には示されていない場合があるが、これは便宜上のためだけである。本開示の原理に従って、図面に示される特定の特徴は、他の図面の特徴と組み合わせて参照及び/又はクレームされることができる。例えば、以下の例示的なクレームのリストは、本明細書に記載されているシステム及び方法から可能な要素の可能性がある組み合わせの一部のみを表す。
a(i).光ネットワーク通信システムであって、少なくとも2つの異なる光信号を監視し、単一の多重化異種信号へと多重化するように構成されているインテリジェント構成ユニットを含む光ハブと、前記多重化異種信号から前記少なくとも2つの異なる光信号を個別に分離するように構成されている光配信センターと、前記光ハブと前記光配信センターを接続する少なくとも1つのファイバセグメントであって、前記光ハブから前記多重化異種信号を受信し、前記多重化異種信号を前記光配信センターに配信するように構成されている少なくとも1つのファイバセグメントと、それぞれが前記光配信センターからそれぞれの分離された光信号の1つを受信するように構成されているダウンストリーム受信機を含む少なくとも2人のエンドユーザとを含むシステム。
b(i).前記インテリジェント構成ユニットは、プロセッサ及びメモリと、光マルチプレクサとを含む、請求項a(i)のシステム。
c(i).前記インテリジェント構成ユニットは、光マルチプレクサをさらに含む、請求項b(i)のシステム。
d(i).前記インテリジェント構成ユニットは、光マルチプレクサから情報を受信し、光マルチプレクサに情報を送信するために制御インターフェース及び通信インターフェースの少なくとも1つをさらに含む、請求項b(i)のシステム。
e(i).前記光配信センターは、前記多重化異種信号を分離するように構成されているノード光デマルチプレクサを含む、請求項a(i)のシステム。
f(i).前記光ハブは、それぞれが前記少なくとも2つの異なる光信号の1つをそれぞれ送信するように構成されている少なくとも2つのダウンストリーム送信機を含む、請求項a(i)のシステム。
g(i).前記少なくとも2人のエンドユーザのそれぞれが、アップストリーム送信機をさらに含み、前記光配信センターは、ノード光マルチプレクサをさらに含み、前記光ハブは、前記少なくとも2人のエンドユーザの送信機のうちの異なる1つからそれぞれ異なる光信号を受信するように構成されている少なくとも2つのアップストリーム受信機をさらに含む、請求項f(i)のシステム。
h(i).前記インテリジェント構成ユニットは、前記少なくとも2つのダウンストリーム送信機からの少なくとも2つの異なる光信号を多重化するようにさらに構成されている、請求項f(i)のシステム。
i(i).前記少なくとも2つの異なる光信号は、アナログ信号、強度変調直接検出信号、差動変調信号、及びコヒーレント信号のうちの2つ以上を含む、請求項a(i)のシステム。
j(i).前記少なくとも2人のエンドユーザは、顧客デバイス、顧客施設、ビジネスユーザー、及び光ネットワークユニットのうちの少なくとも2つを含む、請求項a(i)のシステム。
k(i).受動光ネットワークアーキテクチャでコヒーレント高密度波長分割多重化を実施するようにさらに構成されている、請求項a(i)のシステム。
l(i).前記少なくとも2人のエンドユーザは、少なくともN人の加入者を含み、前記システムは、N人の加入者のそれぞれに対して少なくとも2つのファイバセグメントを含む、請求項k(i)のシステム。
m(i).波長フィルタリング及び注入同期を実施するようにさらに構成されている、請求項a(i)のシステム。
n(i).前記少なくとも2人のエンドユーザは、少なくともN人の加入者を含み、前記システムは、2N人の加入者のそれぞれに対して少なくとも3つのファイバセグメントを含む、請求項m(i)のシステム。
a(ii).光ネットワークのファイバセグメントを介して異種波長信号を配信する方法であって、少なくとも2つの異なる送信機からの少なくとも2つの異なる光搬送波をそれぞれ監視するステップと、前記ファイバセグメントの1つ以上の特性を分析するステップと、前記少なくとも2つの異なる光搬送波の1つ以上のパラメータを特定するステップと、1つ以上の分析されたファイバセグメントの特性及び1つ以上の特定された光搬送波のパラメータに従って、少なくとも2つの異なる光搬送波のそれぞれに波長スペクトルを割り当てるステップとを含む方法。
b(ii).前記割り当てるステップの後に、それぞれの割り当てられた波長スペクトルに従って前記少なくとも2つの異なる光搬送波を前記ファイバセグメントに向けて多重化することをさらに含む、請求項a(ii)の方法。
c(ii).前記少なくとも2つの異なる光搬送波は、アナログ信号、強度変調直接検出信号、差動変調信号、及びコヒーレント信号のうちの2つ以上を含む、請求項a(ii)の方法。
d(ii).前記ファイバセグメントの特性は、ファイバタイプ、ファイバ長、増幅デバイス及び/又は損失デバイスの実装、波長フィルタ又はスプリッタの実装、及びファイバ配信ネットワークトポロジーのうちの1つ以上を含む、請求項a(ii)の方法。
e(ii).前記光搬送波のパラメータは、個々の搬送波の光パワーレベル、総搬送波電力、光搬送波の数、信号波長、搬送波間の波長間隔、変調フォーマット、変調帯域幅、搬送波の設定可能性、チャネルコーディング/デコーディング、偏波多重、前方誤り訂正、及び搬送波の維持可能性のうちの1つ以上を含む、請求項a(ii)の方法。
f(ii).前記割り当てるステップは、波長スペクトルに沿って固定波長の光信号を配置する第1のサブステップと、前記波長スペクトルに沿って前記固定波長の光信号に近接して、比較的高い耐ノイズ性を有する実質的に堅牢な光信号を配置する第2のサブステップと、比較的高い信号対雑音比を有する光信号と前記固定波長の光信号との間に前記実質的に堅牢な光信号が配置されるように、前記波長スペクトルに沿って比較的低ノイズの領域内に前記比較的高い信号対雑音比を有する光信号を配置する第3のサブステップとを含む、請求項a(ii)の方法。
g(ii).前記割り当てるステップは、前記第1、第2、及び第3のサブステップのうちの少なくとも1つの後に、配置した信号のノイズレベルを計算するサブステップをさらに含む、請求項f(ii)の方法。
h(ii).前記固定波長の光信号はアナログ光信号を含む、請求項f(ii)の方法。
i(ii).前記比較的高い耐ノイズ性を有する光信号は、NRZ光信号及びQPSK光信号のうちの1つ以上を含む、請求項f(ii)の方法。
j(ii).前記比較的高い信号対雑音比を有する光信号は、PAM4光信号、PAM8光信号、16QAM光信号、及び64QAM光信号のうちの1つ以上を含む、請求項f(ii)の方法。
a(iii).光配信センター装置であって、光ハブとの通信のための入力光インターフェースと、光信号を処理するように構成されている1つ以上のエンドユーザデバイスとの通信のための出力光インターフェースと、前記入力光インターフェースからのダウンストリーム異種光信号を複数のダウンストリーム同種光信号に分離する波長フィルタと、前記光ハブからの第1の制御信号に応答して、前記波長フィルタから前記出力光インターフェースへ前記複数のダウンストリーム同種光信号を配信するためのダウンストリーム光スイッチとを含む装置。
b(iii).前記波長フィルタは、波長分割多重回折格子及び周期的アレイ導波路回折格子のうちの少なくとも1つを含む、請求項a(iii)の装置。
c(iii).前記ダウンストリーム光スイッチは、前記複数のダウンストリーム同種光信号の特定のものを前記1つ以上のエンドユーザデバイスの対応するものと関連付けるように構成されているNxN光スイッチである、請求項a(iii)の装置。
d(iii).前記第1の制御信号は、前記光ハブ内に配置されたインテリジェント構成ユニットから受信される、請求項a(iii)の装置。
e(iii).前記光ハブからの第2の制御信号に応じて、前記出力光インターフェースから収集された複数のアップストリーム同種光信号を配信するためのアップストリーム光スイッチと、配信された前記複数のアップストリーム同種光信号を前記入力光インターフェースへの異種アップストリーム光信号に集約するための光コンバイナとをさらに含む、請求項a(iii)の装置。
f(iii).前記光コンバイナは、波長分割多重回折格子及び受動光スプリッタのうちの少なくとも1つを含む、請求項e(iii)の装置。
g(iii).前記アップストリーム光スイッチは、N×N光スイッチである、請求項e(iii)の装置。
h(iii).前記第2の制御信号は、前記第1の制御信号の対応するコマンドである、請求項e(iii)の装置。
i(iii).前記光配信センターは、前記第1及び第2の制御信号を前記入力光インターフェースから別々に受信するように構成されている、請求項e(iii)の装置。
j(iii).前記出力光インターフェースと通信するハイブリッドファイバ同軸部分をさらに含む、請求項e(iii)の装置。
k(iii).前記第2の制御信号は、前記光ハブ内に配置されたインテリジェント構成ユニットから受信される、請求項e(iii)の装置。
a(iv).光アクセスネットワークであって、少なくとも1つのプロセッサを含む光ハブと、複数の光ファイバセグメントによってそれぞれ前記光ハブに接続された複数の光配信センターと、複数の地理的ファイバノードサービングエリアであって、各ファイバノードサービングエリアが前記複数の光配信センターのうちの少なくとも1つの光配信センターを含む複数のファイバノードサービングエリアと、複数のエンドポイントであって、各エンドポイントが少なくとも1つの光配信センターと動作可能に通信する複数のエンドポイントと、(i)第1のエンドポイントと第2のエンドポイント間の前記複数の光ファイバセグメント上のそれぞれの可能性がある通信経路を評価し、かつ(ii)所定の経路選択基準に基づいて最適なファイバパスを選択するように構成されているポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムとを含むネットワーク。
b(iv).前記ポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムは、前記光ハブ内に配置される、請求項a(iv)のネットワーク。
c(iv).前記第1及び第2のエンドポイントは、前記光アクセスネットワーク内に配置される、請求項a(iv)のネットワーク。
d(iv).前記第1のエンドポイントは、前記光アクセスネットワーク内に配置され、前記第2のエンドポイントは、第2のハブを含む第2のアクセスネットワーク内に配置される、請求項a(iv)のネットワーク。
e(iv).前記最適なファイバパスは、前記光アクセスネットワークと前記第2のアクセスネットワークとの間の少なくとも1つの地域ネットワークを通過する、請求項d(iv)のネットワーク。
f(iv).前記最適なファイバパスは、前記光アクセスネットワークと前記第2のアクセスネットワークとの間の少なくとも1つのバックボーンネットワークを通過する、請求項e(iv)のネットワーク。
g(iv).少なくとも1つのバックボーンネットワークが、プライマリバックボーンネットワークと、セカンダリバックボーンネットワークとを含み、前記可能性がある通信経路は、前記プライマリバックボーンネットワークを通る少なくとも1つのプライマリファイバパスと、前記セカンダリバックボーンネットワークを通る少なくとも1つのセカンダリファイバパスとを含む、請求項f(iv)のネットワーク。
h(iv).前記ポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムは、前記最適なファイバパスに沿って送信する最適な光搬送波を選択するようにさらに構成されている、請求項a(iv)のネットワーク。
i(iv).前記ポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムは、選択された最適な光搬送波とは異なる搬送波タイプの第2の光搬送波を含む少なくとも1つのファイバパスに沿って前記選択された最適な光搬送波を送信するようにさらに構成されている、請求項h(iv)のネットワーク。
j(iv).前記選択された最適な光搬送波は、コヒーレント信号伝送を含み、前記第2の光搬送波は、非コヒーレント信号伝送を含む、請求項a(iv)のネットワーク。
k(iv).前記ポイントツーポイントネットワークプロビジョニングシステムと動作可能に通信する少なくとも1つのデータベースをさらに含む、請求項a(iv)のネットワーク。
l(iv).前記少なくとも1つのデータベースは、前記複数のエンドポイントのうちの異なるエンドポイント対の間のすべての可能性があるポイントツーポイント通信リンクの関連付けにインデックスを付けるように構成されている、請求項k(iv)のシステム。
a(v).マルチエンドポイント光ネットワークの2つのエンドポイント間のポイントツーポイント通信をプロビジョニングする方法であって、
前記光ネットワークのすべてのエンドポイントにインデックスを付けるステップと、
インデックス付けされたエンドポイント間の可能性があるそれぞれのポイントツーポイント接続を画定するステップと、
画定されたそれぞれのポイントツーポイント接続に対してトポロジカルなファイバパスを特定するステップであって、それぞれのトポロジカルなファイバパスが1つ以上の光ファイバセグメントを含むステップと、
前記1つ以上のファイバセグメントのそれぞれについて利用可能な伝送波長を計算するステップと、
特定されたトポロジカルなファイバパスと計算された利用可能な伝送波長に基づいて、前記2つのエンドポイント間の最適なファイバパスを選択するステップと、
選択された最適なファイバパスに沿って前記2つのエンドポイント間にポイントツーポイント通信リンクをプロビジョニングするステップと
を含む方法。
b(v).前記特定するステップは、1つ以上のネットワーク性能要件に対してそれぞれのトポロジカルなファイバパスを分析することを含む、請求項a(v)の方法。
c(v).前記1つ以上のネットワーク性能要件は、帯域幅パラメータ、待ち時間パラメータ、及びノイズパラメータのうちの1つ以上を含む、請求項b(v)の方法。
d(v).前記特定するステップは、それぞれのトポロジカルなファイバパスを分析して、それぞれのファイバパスに沿って横断するすべてのノードのセットと、それぞれのファイバパス上で横断する1つ以上のファイバセグメントの対応する長さとをさらに特定することを含む、請求項a(v)の方法。
e(v).所定のファイバパス選択基準を満たさないそれぞれのトポロジカルなファイバパスを除去するステップをさらに含む、請求項d(v)の方法。
f(v).前記所定のファイバパス選択基準は冗長性要件を含む、請求項e(v)の方法。
g(v).選択した最適なファイバパスに対応するセカンダリパスを見つけるステップをさらに含む、請求項f(v)の方法。
h(v).前記最適なファイバパスは、対応するセカンダリパスとの高度な直交性に基づいて選択される、請求項g(v)に記載の方法。
いくつかの実施形態は、1つ以上の電子デバイス又はコンピューティングデバイスの使用を伴う。このようなデバイスは一般に、汎用中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジック回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、DSPデバイス、及び/又は本明細書に記載されている機能を実行することができる他の回路又はプロセッサなどのプロセッサ又はコントローラを含む。本明細書に記載されているプロセスは、ストレージデバイス及び/又はメモリデバイスを含むがこれらに限定されないコンピュータ可読媒体に組み込まれた実行可能命令としてエンコードされることができる。このような命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載されている方法の少なくとも一部を実行させる。上記の実施例は単なる例であり、したがって、「プロセッサ」という用語の定義及び/又は意味を決して限定することを意図したものではない。
この書面による説明は、実施例を用いて、最良のモードを含む実施形態を開示し、また、任意のデバイス又はシステムを作成及び使用し、組み込まれた方法を実行することを含む実施形態を当業者が実施できるようにする。本開示の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義されており、当業者が思い付く他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、又は特許請求の範囲の文言と実質的な違いのない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図している。