JP6737662B2 - 電気化学反応セルスタック - Google Patents
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Description
A−1.構成:
(燃料電池スタック100の構成)
図1は、本実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図であり、図2は、燃料電池スタック100の上側の平面構成を示す説明図であり、図3は、燃料電池スタック100の下側の平面構成を示す説明図である。また、図4は、図1から図3のIV−IVの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図であり、図5は、図1から図3のV−Vの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図であり、図6は、図1から図3のVI−VIの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池スタック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図7以降についても同様である。
一対のエンドプレート104,106は、略矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
図7は、図4に示す断面と同一の位置における互いに隣接する1つの下流の発電単位102Dおよび1つの上流の発電単位102UのXZ断面構成を示す説明図であり、図8は、図5に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの上流の発電単位102UのYZ断面構成を示す説明図であり、図9は、図6に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの下流の発電単位102DのYZ断面構成を示す説明図である。また、図10は、図7のX−Xの位置における上流の発電単位102UのXY断面構成を示す説明図であり、図11は、図7のXI−XIの位置における上流の発電単位102UのXY断面構成を示す説明図であり、図12は、図7のXII−XIIの位置における下流の発電単位102DのXY断面構成を示す説明図である。
図4、図7および図10に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して酸化剤ガス導入マニホールド161に供給され、酸化剤ガス導入マニホールド161から下流および上流の各発電単位102D,102Uの酸化剤ガス供給連通孔132を介して、空気室166に供給される。
図13および図14は、燃料極116の詳細構成を模式的に示すYZ断面図である。図13には、上流の単セル110Uが備える燃料極116の構成が模式的に示されており、図14には、下流の単セル110Dが備える燃料極116の構成が模式的に示されている。
本実施形態における燃料電池スタック100の製造方法の一例は、以下の通りである。
NiO粉末とYSZ粉末との混合粉末に対して、造孔材である有機ビーズと、ブチラール樹脂と、可塑剤であるジオクチルフタレート(DOP)と、分散剤と、トルエンおよびエタノールの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調整する。このとき、NiO粉末とYSZ粉末との比率が互いに異なる2種類の混合粉末を用いて、2種類のスラリーを調整する。例えば、NiO粉末:50重量部、YSZ粉末:50重量部の混合粉末を用いて基板層用第1スラリーを調整すると共に、NiO粉末:60重量部、YSZ粉末:40重量部の混合粉末を用いて基板層用第2スラリーを調整する。2種類のスラリーの内の一方である基板層用第1スラリー(NiO粉末の含有率が比較的低いスラリー)を塗工して、上流の単セル110U用の燃料極基板層用グリーンシートを作製する。また、2種類のスラリーの内の他方である基板層用第2スラリー(NiO粉末の含有率が比較的高いスラリー)を塗工して、下流の単セル110D用の燃料極基板層用グリーンシートを作製する。
NiO粉末とYSZ粉末との混合粉末に対して、造孔材である有機ビーズと、ブチラール樹脂と、可塑剤であるDOPと、分散剤と、トルエンおよびエタノールの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調整する。このとき、NiO粉末とYSZ粉末との比率が互いに異なる2種類の混合粉末を用いて、2種類のスラリーを調整する。例えば、NiO粉末:55重量部、YSZ粉末:45重量部の混合粉末を用いて機能層用第1スラリーを調整すると共に、NiO粉末:45重量部、YSZ粉末:55重量部の混合粉末を用いて機能層用第2スラリーを調整する。2種類のスラリーの内の一方である機能層用第1スラリー(NiO粉末の含有率が比較的高いスラリー)を塗工して、上流の単セル110U用の燃料極機能層用グリーンシートを作製する。また、2種類のスラリーの内の他方である機能層用第2スラリー(NiO粉末の含有率が比較的低いスラリー)を塗工して、下流の単セル110D用の燃料極機能層用グリーンシートを作製する。
YSZ粉末(100重量部)に対して、ブチラール樹脂と、可塑剤であるDOPと、分散剤と、トルエンおよびエタノールの混合溶剤とを加え、ボールミルにて混合して、スラリーを調整する。得られたスラリーをドクターブレード法により薄膜化して、電解質層用グリーンシートを作製する。
下流の単セル110D用の燃料極基板層用グリーンシートおよび燃料極機能層用グリーンシートと、電解質層用グリーンシートとを貼り付けて例えば約280℃で脱脂し、その後、例えば約1350℃にて焼成を行うことにより、電解質層112と燃料極116(機能層350および基板層360)との積層体(下流の単セル110D用の積層体)を得る。同様に、上流の単セル110U用の燃料極基板層用グリーンシートおよび燃料極機能層用グリーンシートと、電解質層用グリーンシートとを貼り付けて例えば約280℃で脱脂し、その後、例えば約1350℃にて焼成を行うことにより、電解質層112と燃料極116(機能層350および基板層360)との積層体(上流の単セル110U用の積層体)を得る。
例えば、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3粉末と、イソプロピルアルコールとからなる混合液を作成し、該混合液を、上述した下流の単セル110D用の積層体における電解質層112側の表面に噴霧塗布し、その後、例えば約1100℃で焼成することによって空気極114を形成する。これにより、下流の単セル110Dが製造される。同様に、例えば、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3粉末と、イソプロピルアルコールとからなる混合液を作成し、該混合液を、上述した上流の単セル110U用の積層体における電解質層112側の表面に噴霧塗布し、その後、例えば約1100℃で焼成することによって空気極114を形成する。これにより、上流の単セル110Uが製造される。
複数の単セル110(下流の単セル110Dおよび上流の単セル110U)が製造された後、複数の単セル110および他の部品を組み立ててボルト22により締結することにより、上述した構成の燃料電池スタック100が製造される。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池スタック100では、燃料電池スタック100を構成する各単セル110の燃料極116が、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する機能層350を備える。また、本実施形態の燃料電池スタック100には、上流の単セル110Uの燃料極116に面する燃料室176(第1の燃料室)と、下流の単セル110Dの燃料極116に面する燃料室176(第2の燃料室)と、上記第1の燃料室と上記第2の燃料室とに連通する(より具体的には、上記第1の燃料室から排出されたガスを上記第2の燃料室に導く)ガス流路である燃料ガス中継マニホールド172が形成されている。また、本実施形態の燃料電池スタック100では、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350におけるNi含有率Cf2(wt%)が、上流の単セル110Uの燃料極116の機能層350におけるNi含有率Cf1(wt%)より低い。ここで、本実施形態の燃料電池スタック100では、発電運転時に、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350において、水蒸気分圧(燃料ガス中の水蒸気の割合)が高くなる。これは、上流の単セル110Uにおける発電反応により燃料極116側で発生する水(水蒸気)が、ガス流れによって下流の単セル110Dに運ばれるからである。下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350において水蒸気分圧が高くなると、機能層350に含まれるNiの微構造変化(凝集)が促進される。機能層350に含まれるNiの微構造変化は、三相界面の減少を引き起こし、下流の単セル110Dの性能劣化の原因となる。しかし、本実施形態の燃料電池スタック100では、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350におけるNi含有率Cf2(wt%)が比較的低くされているため、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350における水蒸気分圧の上昇に伴うNiの微構造変化の発生量を低減することができ、下流の単セル110Dの性能劣化を抑制することができる。また、本実施形態の燃料電池スタック100では、水蒸気分圧が高くなりにくい上流の単セル110Uの燃料極116の機能層350においては、Ni含有率Cf1(wt%)が比較的高くされている。そのため、燃料電池スタック100全体としての機能層350におけるNiの含有率をある程度確保することができ、燃料電池スタック100の初期性能の低下を抑制することができる。従って、本実施形態の燃料電池スタック100によれば、燃料電池スタック100の初期性能の低下を抑制しつつ、運転に伴う性能劣化を抑制することができる。
複数の燃料電池スタック100のサンプルを用いて行った性能評価について、以下説明する。図15は、性能評価結果を示す説明図である。図15に示すように、各サンプルS1〜S10は、燃料電池スタック100を構成する各単セル110の燃料極116の構成が互いに異なっている。より具体的には、各サンプルは、上流の単セル110Uの燃料極116の機能層350におけるNi含有率Cf1(wt%)と、上流の単セル110Uの燃料極116の基板層360におけるNi含有率Cb1(wt%)と、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350におけるNi含有率Cf2(wt%)と、下流の単セル110Dの燃料極116の基板層360におけるNi含有率Cb2(wt%)との組合せが、互いに異なっている。なお、本性能評価において、各サンプルの燃料電池スタック100が備える単セル110の数は10個であり、そのうちの6個が上流の単セル110Uであり、残りの4個が下流の単セル110Dである。図15に示された各Ni含有率の値は、燃料電池スタック100が備える複数の上流の単セル110U(または下流の単セル110D)におけるNi含有率の平均値である。
本性能評価では、初期平均出力と劣化率との2つの項目について評価を行った。初期平均出力は、初期状態における燃料電池スタック100を構成する各単セル110の出力(V)の平均値である。初期平均出力については、0.8(V)以上である場合に合格と判定した。また、劣化率は、初期平均出力に対する1000h運転後の出力降下量(初期平均出力と1000h運転後の平均出力との差)の比を百分率で表したものである。劣化率については、1.5(%)より低い場合に合格と判定した。
サンプルS1およびサンプルS9では、劣化率が1.5(%)以上であったため、不合格(×)と判定された。サンプルS1およびサンプルS9では、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350のNi含有率Cf2(wt%)が、上流の単セル110Uの燃料極116の機能層350のNi含有率Cf1(wt%)より高いか、Ni含有率Cf1(wt%)と同じ値となっている。そのため、サンプルS1およびサンプルS9では、発電運転時に、下流の単セル110Dの燃料極116の機能層350における水蒸気分圧が上昇することに伴って、該機能層350に比較的高い含有率で含まれるNiの微構造変化が促進され、下流の単セル110Dの性能が劣化したものと考えられる。
単セル110(上流の単セル110Uまたは下流の単セル110D)の燃料極116におけるNi含有率を分析する方法について、以下説明する。
まず、燃料極116の分析に用いられる分析画像を以下の方法により取得する。すなわち、上下方向(Z方向)に略平行な単セル110の断面を任意に設定する。設定された断面における異なる3つの位置で、燃料極116の機能層350の上下方向における全体が確認できる画像を、分析画像として取得する。より詳細には、燃料極116の機能層350と電解質層112との境界B1(図13および図14参照)と推測される部分が、画像を上下方向に10等分して得られた10個の分割領域の内の最も上の分割領域内に位置し、かつ、燃料極116の機能層350と基板層360との境界B2(図13および図14参照)と推測される部分が、最も下の分割領域内に位置している画像を、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影し、分析画像として取得する。なお、この分析画像は、SEMにより撮影された画像を2値化処理した後の2値化画像でもよい。ただし、2値化画像における粒子等が実際の形態と大きく異なる場合には、SEMにより撮影された2値化処理前の画像のコントラストを調整し、その調整後の画像を2値化処理した画像でもよい。また、分析画像は、SEMにより撮影された2値化処理前の画像そのものでもよい。
燃料極116の機能層350と電解質層112との境界B1は、上記各分析画像において、機能層350と電解質層112との構成物質の相違や視認等に基づき特定することができる。また、機能層350と基板層360との境界B2は、上記各分析画像において、機能層350と基板層360との気孔率の相違等に基づき特定することができる。
各領域におけるNi含有率(wt%)は、SEM−EDSを用いて上記各分析画像中の各領域におけるNiおよびYSZを識別し、NiとYSZとの合計含有量に対するNiの含有量の比をwt%で算出することにより特定することができる。なお、機能層350におけるNi含有率(Cf1またはCf2)については、上記各分析画像において、機能層350を上下方向(Z方向)に3分割したときの最も上側(電解質層112側)に位置する部分を対象としてNi含有率を算出し、各分析画像において算出されたNi含有率の平均値を、最終的なNi含有率とする。また、基板層360におけるNi含有率(Cb1またはCb2)については、上記各分析画像において、上述した各分析画像を上下方向に10等分して得られた10個の分割領域の内の最も下側に位置する分割領域中の基板層360の部分のNi含有率を算出し、各分析画像において算出されたNi含有率の平均値を、最終的なNi含有率とする。
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
[適用例1]
固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む燃料電池単セルを複数備える燃料電池スタックにおいて、
前記燃料極は、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する機能層を有し、
前記燃料電池スタックには、
前記燃料電池単セルの1つである第1の燃料電池単セルの前記燃料極に面する第1の燃料室と、
前記燃料電池単セルの他の1つである第2の燃料電池単セルの前記燃料極に面する第2の燃料室と、
前記第1の燃料室と前記第2の燃料室とに連通し、前記第1の燃料室から排出されたガスを前記第2の燃料室に導くガス流路と、
が形成されており、
前記第2の燃料電池単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2(wt%)は、前記第1の燃料電池単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1(wt%)より低いことを特徴する、燃料電池スタック。
[適用例2]
適用例1に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記第2の燃料電池単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2に対する前記第1の燃料電池単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1の比(Cf1/Cf2)は、1より大きく、1.231以下であることを特徴とする、燃料電池スタック。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の燃料電池スタックにおいて、
前記燃料極は、さらに、前記機能層の前記電解質層とは反対側に配置され、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する基板層を有し、
前記第2の燃料電池単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb2(wt%)は、前記第1の燃料電池単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb1(wt%)より高いことを特徴する、燃料電池スタック。
[適用例4]
固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電解単セルを複数備える電解セルスタックにおいて、
前記燃料極は、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する機能層を有し、
前記電解セルスタックには、
前記電解単セルの1つである第1の電解単セルの前記燃料極に面する第1の燃料室と、
前記電解単セルの他の1つである第2の電解単セルの前記燃料極に面する第2の燃料室と、
前記第1の燃料室と前記第2の燃料室とに連通し、前記第2の燃料室から排出されたガスを前記第1の燃料室に導くガス流路と、
が形成されており、
前記第2の電解単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2(wt%)は、前記第1の電解単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1(wt%)より低いことを特徴する、電解セルスタック。
[適用例5]
適用例4に記載の電解セルスタックにおいて、
前記第2の電解単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2に対する前記第1の電解単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1の比(Cf1/Cf2)は、1より大きく、1.231以下であることを特徴とする、電解セルスタック。
[適用例6]
適用例4または適用例5に記載の電解セルスタックにおいて、
前記燃料極は、さらに、前記機能層の前記電解質層とは反対側に配置され、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する基板層を有し、
前記第2の電解単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb2(wt%)は、前記第1の電解単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb1(wt%)より高いことを特徴する、電解セルスタック。
Claims (4)
- 固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む燃料電池単セルとしての電気化学反応単セルを複数備える燃料電池スタックとしての電気化学反応セルスタックにおいて、
前記燃料極は、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する機能層を有し、
前記電気化学反応セルスタックには、
前記電気化学反応単セルの1つである第1の電気化学反応単セルの前記燃料極に面する第1の燃料室と、
前記電気化学反応単セルの他の1つである第2の電気化学反応単セルの前記燃料極に面し、前記燃料極側に供給されるガスの流れ方向において前記第1の燃料室よりも下流側に位置する第2の燃料室と、
前記第1の燃料室と前記第2の燃料室とに連通するガス流路と、
が形成されており、
前記第2の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2(wt%)は、前記第1の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1(wt%)より低いことを特徴する、電気化学反応セルスタック。 - 固体酸化物を含む電解質層と、前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極と、を含む電解単セルとしての電気化学反応単セルを複数備える電解セルスタックとしての電気化学反応セルスタックにおいて、
前記燃料極は、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する機能層を有し、
前記電気化学反応セルスタックには、
前記電気化学反応単セルの1つである第1の電気化学反応単セルの前記燃料極に面する第1の燃料室と、
前記電気化学反応単セルの他の1つである第2の電気化学反応単セルの前記燃料極に面し、前記燃料極側に供給されるガスの流れ方向において前記第1の燃料室よりも上流側に位置する第2の燃料室と、
前記第1の燃料室と前記第2の燃料室とに連通するガス流路と、
が形成されており、
前記第2の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2(wt%)は、前記第1の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1(wt%)より低いことを特徴する、電気化学反応セルスタック。 - 請求項1または請求項2に記載の電気化学反応セルスタックにおいて、
前記第2の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf2に対する前記第1の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記機能層におけるNi含有率Cf1の比(Cf1/Cf2)は、1より大きく、1.231以下であることを特徴とする、電気化学反応セルスタック。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電気化学反応セルスタックにおいて、
前記燃料極は、さらに、前記機能層の前記電解質層とは反対側に配置され、Niと酸化物イオン伝導性セラミックスとを含有する基板層を有し、
前記第2の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb2(wt%)は、前記第1の電気化学反応単セルの前記燃料極の前記基板層におけるNi含有率Cb1(wt%)より高いことを特徴する、電気化学反応セルスタック。
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