JP6737528B2 - 監視カメラ制御装置 - Google Patents
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一方、監視カメラの移動を検出する技術として、例えば、特許文献1には、基準軸方向に沿った加速度を、予め記憶させておいた基準値と比較して、基準軸方向に沿った加速度の変化量を求め、当該変化量によって監視カメラの不正移動を検出し、警報を出力する技術が開示されている。
特許文献1においては、監視カメラが撮像部をパン・チルト等させるための駆動部を備えている場合には、監視カメラの姿勢変化を検出した際に、基準姿勢に戻るように制御することが開示されているが、パン方向あるいはチルト方向の姿勢変化を検出できたとしても、例えば、監視カメラの回転方向、横滑り方向、縦滑り方向等、パン方向あるいはチルト方向以外の方向への姿勢変化を検出することができず、依然として、オペレータは、現地に赴き、手動で撮影方向、あるいは、画角の再調整をする必要があるという課題を解消しきれていないという課題があった。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る監視カメラ制御装置1を搭載した監視カメラ100の構成図である。
以下の説明においては、一例として、この発明の実施の形態1に係る監視カメラ制御装置1が、監視カメラ100に搭載されるものとする。また、この実施の形態1において、監視カメラ100は、レンズ機構30を備え、雲台機構40を有する雲台(図示省略)を装備した旋回監視カメラを想定している。この実施の形態1では、雲台も含めて監視カメラ100というものとする。
また、監視カメラ100の監視カメラ制御装置1は、外部センサ2とネットワークを介して接続される。
監視カメラ制御装置1は、これらの外部センサ2から出力される監視カメラ100の設置角の情報を取得し、監視カメラ100の設置角に変化があったと判定した場合に、監視カメラ100が備えるレンズ機構30、および、雲台機構40の位置を調整する制御を行う。
レンズ機構30とは、ズーム、フォーカス、画像ローテーションすなわち回転等の機能である。
図2に示すように、監視カメラ制御装置1は、設置角度取得部11と、制御部12と、補正量演算部13と、レンズ制御部14と、雲台制御部15と、記憶部16とを備える。
制御部12は、設置角度取得部11、補正量演算部13、レンズ制御部14、雲台制御部15の動作を制御する。
制御部12は、図3に示すように、レンズ制御要求部121と、雲台制御要求部122と、設置角取得要求部123と、位置登録制御部124と、差分判定部125と、補正量算出要求部126と、タイミング判定部127とからなる。
レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14に対してレンズ位置取得要求を出力し、レンズ制御部14から、ズーム、フォーカス、画像ローテーション等の、レンズ、すなわち、レンズ機構30の位置に関する情報をレンズ機構位置情報として取得する。レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14からレンズ機構位置情報を取得すると、当該レンズ機構位置情報を、位置登録制御部124に出力する。
また、レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14に対して、補正量演算部13が算出したレンズ制御量に基づきレンズ機構30を調整させるレンズ調整指示を出力する。
また、雲台制御要求部122は、雲台制御部15に対して、補正量演算部13が算出した雲台制御量に基づき、雲台機構40を調整させる雲台調整指示を出力する。
設置角取得要求部123は、例えば、監視カメラ100設置時等、予め設定された時点に設置角度取得部11から取得したカメラ設置角情報を、基準位置におけるカメラ設置角情報として、取得日時と紐付けて位置登録制御部124に出力する。
なお、この実施の形態1では、監視カメラ100が正常、すなわち、所望の監視エリアを適切に撮像できるような設置角で設置されている位置を、基準位置というものとする。
また、設置角取得要求部123は、制御タイミングに設置角度取得部11から取得したカメラ設置角情報を、現在位置におけるカメラ設置角情報として、取得日時と紐付けて位置登録制御部124に出力する。なお、この実施の形態1では、予め設定された制御タイミングになった時点の、監視カメラ100が設置されている位置を、現在位置というものとする。そして、この実施の形態1では、当該現在位置におけるカメラ設置角情報、すなわち、予め設定された制御タイミングにおける最新のカメラ設置角情報を、現在位置におけるカメラ設置角情報とする。
なお、基準位置におけるカメラ設置角情報、あるいは、現在位置におけるカメラ設置角情報と紐付けられる取得日時の情報は、例えば、制御部12が内部的に保持している時計から取得して付与されるようにすればよい。
補正量算出要求部126は、差分判定部125から、基準位置における監視カメラの設置角と、現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上である旨の情報が出力された場合に、補正量演算部13に対して補正量算出要求を出力し、補正量演算部13から、レンズ機構30を現在位置から基準位置に戻すためのレンズ制御量、および、雲台機構40を現在位置から基準位置に戻すための雲台制御量を取得する。補正量算出要求部126は、取得したレンズ制御量、および、雲台制御量の情報を、それぞれ、レンズ制御要求部121、雲台制御要求部122に出力する。
なお、この実施の形態1において、監視カメラ100の制御とは、監視カメラの監視カメラ100が備えるレンズ機構30、および、雲台が有する雲台機構40の位置を調整する制御のことをいう。タイミング判定部127は、監視カメラ100のレンズ機構30、および、雲台機構40の位置の情報を確認する制御タイミングになったか否かを判定する。
当該制御タイミングは、予め設定された一定周期とする。
設置角度取得部11は、設置角取得要求部123から設置角取得要求が出力されると、外部センサ2から、現在の監視カメラ100自身の設置角の情報をカメラ設置角情報として取得し、取得したカメラ設置角情報を設置角取得要求部123に出力する。なお、この実施の形態1において、外部センサ2から取得されるカメラ設置角情報とは、監視カメラ100が設置されている方角あるいは設置傾斜の情報を含む。
補正量演算部13は、補正量算出要求部126から補正量算出要求が出力されると、記憶部16に記憶されている基準位置情報と現在位置情報とを参照し、レンズ機構30を現在位置から基準位置に戻すためのレンズ制御量、および、雲台機構40を現在位置から基準位置に戻すための雲台制御量を算出する。なお、この実施の形態1では、レンズ制御量および雲台制御量を、補正量ともいうものとする。
記憶部16は、基準位置情報および現在位置情報を記憶する。なお、この実施の形態1では、図2に示すように、監視カメラ制御装置1が記憶部16を備えるようにしたが、これに限らず、記憶部16は、監視カメラ制御装置1の外部の、監視カメラ制御装置1が参照可能な場所に備えられるようにしてもよい。
例えば、監視カメラ100設置時等、予め設定された時点で、制御部12は、基準位置情報登録処理を行う(ステップST401)。具体的には、制御部12は、監視カメラ100の設置時等に、管理者等からの基準位置情報登録指示を受け付け、当該基準位置情報登録指示を受け付けると、当該ステップST401の処理を行う。管理者等は、例えば、監視カメラ100に設置された指示ボタンを押下する等して、基準位置情報登録指示を行うようにすればよい。なおこれは一例に過ぎず、制御部12は、その他の方法で基準位置情報登録指示を受け付けるようにしてもよい。
まず、制御部12の設置角取得要求部123は、設置角度取得部11に対して設置角取得要求を出力する(ステップST501)。
設置角度取得部11は、設置角取得要求を受け付け、外部センサ2から、現在の監視カメラ100自身の設置角の情報をカメラ設置角情報として取得し、取得したカメラ設置角情報を設置角取得要求部123に出力する(ステップST502)。
設置角取得要求部123は、設置角度取得部11からカメラ設置角情報を取得すると、当該カメラ設置角情報を、基準位置におけるカメラ設置角情報として、取得日時と紐付けて位置登録制御部124に出力する。
レンズ制御部14は、レンズ機構30から、現在のレンズ、すなわち、レンズ機構30の位置に関する情報を取得し、レンズ機構位置情報としてレンズ制御要求部121に出力する(ステップST504)。
レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14からレンズ機構位置情報を取得すると、当該レンズ機構位置情報を、基準位置におけるレンズ機構位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
雲台制御部15は、雲台機構40から、現在の雲台の位置に関する情報を取得し、雲台機構位置情報として雲台制御要求部122に出力する(ステップST506)。
雲台制御要求部122は、雲台制御部15から雲台機構位置情報を取得すると、当該雲台機構位置情報を、基準位置における雲台機構位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
ステップST401において、基準位置情報登録処理が行われると、制御部12のタイミング判定部127は、監視カメラ100の制御を行う制御タイミングになったか否かを判定する(ステップST402)。
ステップST402において、制御タイミングではないと判断した場合(ステップST402の“NO”の場合)、ステップST402の処理を繰り返し、制御タイミングになるまで待機する。
設置角取得要求部123は、設置角度取得部11に対して設置角取得要求を出力する(ステップST601)。
設置角度取得部11は、設置角取得要求を受け付け、外部センサ2から、現在の監視カメラ100自身の設置角の情報をカメラ設置角情報として取得し、取得したカメラ設置角情報を設置角取得要求部123に出力する(ステップST602)。
設置角取得要求部123は、設置角度取得部11からカメラ設置角情報を取得すると、当該カメラ設置角情報を、現在位置におけるカメラ設置角情報として、取得日時と紐付けて位置登録制御部124に出力する。
レンズ制御部14は、レンズ機構30から、現在のレンズ、すなわち、レンズ機構30の位置に関する情報を取得し、レンズ機構位置情報としてレンズ制御要求部121に出力する(ステップST604)。
レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14からレンズ機構位置情報を取得すると、当該レンズ機構位置情報を、現在位置におけるレンズ機構位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
雲台制御部15は、雲台機構40から、現在の雲台の位置に関する情報を取得し、雲台機構位置情報として雲台制御要求部122に出力する(ステップST606)。
雲台制御要求部122は、雲台制御部15から雲台機構位置情報を取得すると、当該雲台機構位置情報を、現在位置における雲台機構位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
差分判定部125は、記憶部16を参照し、記憶部16が記憶する基準位置情報と最新の現在位置情報とに基づき、基準位置と現在位置との差分が閾値以上か否かを判定する(ステップST404)。具体的には、差分判定部125は、記憶部16が記憶する基準位置情報、すなわち、基準位置におけるカメラ設置角情報と、記憶部16が記憶する現在位置情報、すなわち、現在位置におけるカメラ設置角情報とを比較し、基準位置における監視カメラ100の設置角と現在位置における監視カメラ100の設置角との差分が閾値以上であれば、監視カメラ100の撮像方向、あるいは、画角の調整が必要であると判断し、基準位置における監視カメラ100の設置角と現在位置における監視カメラ100の設置角との差分が閾値未満であれば、監視カメラ100の撮像方向、あるいは、画角の調整が必要ではないと判断する。なお、閾値は、適宜設定可能とする。
ステップST404において、基準位置と現在位置との差分が閾値以上ではないと判定した場合(ステップST404の“NO”の場合)、ステップST402に戻る。
そして、補正量算出要求部126は、補正量演算部13に対して補正量算出要求を出力する(ステップST405)。
なお、ここでは、一例として、外部センサ2として電子コンパス、ジャイロセンサ等の角速度センサ、3軸の加速度センサが用いられ、監視カメラ制御装置1は、電子コンパス、角速度センサ、加速度センサから監視カメラ100のカメラ設置角情報を取得するものとする。
補正量演算部13は、基準位置から現在位置への監視カメラ100の設置角の変化角度を取得し、当該変化角度から、雲台機構40のパンモータの補正量、チルトモータの補正量を算出する。
補正量演算部13は、基準位置から現在位置への監視カメラ100の設置角の変化角度[rad]を取得し、当該変化角度から、雲台機構40のパンモータの補正量、チルトモータの補正量、レンズ機構30の画像の傾き補正量、すなわち、画像ローテーションを算出する。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている現在位置情報を積分加算し、基準位置から現在位置への監視カメラ100の設置角の変化角度[rad]を取得するようにすればよい。なお、この場合、角速度センサから得られる角速度を元にした現在位置の取得は、十分に短いサイクル周期で各外部センサ2から取得した角速度を積分し続ける必要があるため、制御タイミングをより短い周期とし、現在位置情報を取得、記憶させておくようにする。十分に短いサイクル周期とは、例えば、数msec周期等、センサに応じた周期を適宜設定するものとする。
補正量演算部13は、基準位置から現在位置までの監視カメラ100の設置座標の変化量を取得し、当該変化量から、雲台機構40の横滑りモータの補正量、縦滑りモータの補正量、レンズ機構30のズーム、フォーカス等の補正量を算出する。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている現在位置情報、すなわち、加速度を2重積分加算することで、監視カメラ100の設置位置を演算し、基準位置から現在位置への監視カメラ100の設置座標の変化量を取得するようにすればよい。なお、この場合、加速度センサから得られる加速度を元にした現在位置の取得は、十分に短いサイクル周期で各外部センサ2から取得した加速度を2重積分し続ける必要があるため、制御タイミングをより短い周期とし、現在位置情報を取得、記憶させておくようにする。十分に短いサイクル周期とは、例えば、数msec周期等、センサに応じた周期を適宜設定するものとする。
そして、補正量演算部13は、算出した雲台制御量の情報をレンズ制御量の情報とを、補正量算出要求部126に出力する。
レンズ制御要求部121は、レンズ制御部14に対して、補正量演算部13が算出したレンズ制御量に基づきレンズ機構30を調整させるレンズ調整指示を出力する。また、雲台制御要求部122は、雲台制御部15に対して、補正量演算部13が算出した雲台制御量に基づき、雲台機構40を調整させる雲台調整指示を出力する(ステップST407)。このとき、レンズ制御要求部121は、補正量演算部13が算出したレンズ制御量をレンズ制御部14に出力し、雲台制御要求部122は、補正量演算部13が算出した雲台制御量を雲台制御部15に出力する。
レンズ制御部14は、レンズ制御要求部121から取得したレンズ制御量に基づき、レンズ機構30を調整させる。すなわち、レンズ制御部14は、監視カメラ100aにおけるレンズ位置を調整させる。また、雲台制御部15は、雲台制御要求部122から取得した雲台制御量に基づき、雲台機構40を調整させる。すなわち、雲台制御部15は、監視カメラ100における雲台位置を調整させる(ステップST408)。
その後、ステップST402に戻る。
この発明の実施の形態1において、設置角度取得部11と、制御部12と、補正量演算部13と、レンズ制御部14と、雲台制御部15の各機能は、処理回路701により実現される。すなわち、監視カメラ制御装置1は、取得した監視カメラ設置角情報に基づき、レンズ機構30および雲台機構40の制御を行うための処理回路701を備える。
処理回路701は、図7Aに示すように専用のハードウェアであっても、図7Bに示すようにメモリ705
に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)706であってもよい。
記憶部16は、例えば、HDD702を使用する。なお、これは一例にすぎず、記憶部16は、DVD、メモリ305等によって構成されるものであってもよい。
また、監視カメラ制御装置1は、外部センサ2、レンズ機構30、雲台機構40等の外部機器との通信を行う入力インタフェース装置703、出力インタフェース装置704を有する。
また、オペレータが、設置角の変化の通知を検知して、監視カメラ100aの撮影方向、あるいは、画角の調整を自ら行う必要がないため、オペレータが設置角の変化の通知を見落としてしまい、監視カメラ100aの設置角が変化したまま放置されることを防ぐことができる。
また、監視カメラ100の撮影方向、あるいは、画角の調整を自動で行うため、監視カメラ100の設置現場での撮影方向、あるいは、画角の調整のメンテナンス作業が不要となり、監視システムの保守担当者の負担を軽減することができる。
実施の形態1では、監視カメラ制御装置1は、定期的に監視カメラ100の設置角情報の変化を監視して、監視カメラ100の設置角に撮影方向、あるいは、画角の調整が必要な大きさの変化があったと判定すると、自動で撮影方向、あるいは、画角の調整を行うようにしていた。
この実施の形態2では、監視カメラ制御装置1は、設置角情報の変化があったと判定し、かつ、オペレータからの指示があった場合に、撮影方向、あるいは、画角の調整を行うようにする実施の形態について説明する。
この実施の形態2においても、一例として、監視カメラ制御装置1aが監視カメラ100に搭載されるものとする。また、この実施の形態2においても、監視カメラ100は、レンズ機構30を備え、雲台機構40を有する雲台(図示省略)を装備した旋回監視カメラを想定している。この実施の形態2でも、雲台も含めて監視カメラ100というものとする。
監視カメラ制御装置1は、監視カメラ100の設置角の変化を検知すると、ネットワーク7を介して、オペレータ監視装置5に設置角変化情報を送信することで当該設置角の変化があった旨を通知し、オペレータ監視装置5は、例えば、ディスプレイ等の表示部(図示省略)あるいは音声出力装置等の音声出力部(図示省略)より、アラームを出力する。
なお、ネットワーク7で監視カメラ100とオペレータ監視装置5が通信するコマンドは、TCP/IPプロトコルにより容易に実現できる。
図10は、この発明の実施の形態2に係る監視カメラ制御装置1aが備える制御部12aの構成図である。
この発明の実施の形態2に係る監視カメラ制御装置1aは、図2を用いて説明した実施の形態1に係る監視カメラ制御装置1と比べて、通知部17と指示取得部18をさらに備え、制御部12aが、図3を用いて説明した実施の形態1の制御部12と比べて、ネットワーク制御要求部128をさらに備えた点が異なるのみであり、その他の構成は、実施の形態1で説明したものと同様であるため、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
指示取得部18は、ネットワーク7を介して、オペレータ監視装置5から、監視カメラ100の撮影方向、あるいは、画角の補正を実行させる調整実行指示を受信する。指示取得部18は、調整実行指示を受信すると、当該調整実行指示を、ネットワーク制御要求部128に出力する。
また、ネットワーク制御要求部128は、指示取得部18から調整実行指示を取得すると、設置角取得要求部123に、カメラ設置角情報の再取得指示を出力する。
例えば、監視カメラ100設置時等、予め設定された時点で、制御部12aは、基準位置情報登録処理を行う(ステップST1101)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図4のステップST401と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ステップST1101において、基準位置情報登録処理が行われると、制御部12aのタイミング判定部127は、監視カメラ100の制御を行う制御タイミングになったか否かを判定する(ステップST1102)。
ステップST1102において、制御タイミングではないと判断した場合(ステップST1102の“NO”の場合)、ステップST1102の処理を繰り返し、制御タイミングになるまで待機する。
差分判定部125は、記憶部16を参照し、記憶部16が記憶する基準位置情報と最新の現在位置情報とに基づき、基準位置と現在位置との差分が閾値以上か否かを判定する(ステップST1104)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図4のステップST404と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ステップST1104において、基準位置と現在位置との差分が閾値以上ではないと判定した場合(ステップST1104の“NO”の場合)、ステップST1102に戻る。
そして、ネットワーク制御要求部128は、通知部17に対して、オペレータ監視装置5へ設置角変化情報を送信させる指示を出力する。これを受け、通知部17は、ネットワーク7を介して、オペレータ監視装置5に、監視カメラ100の設置角の変化があった旨の設置角変化情報を送信する(ステップST1105)。
なお、このとき、例えば、ネットワーク制御要求部128は、通知部17に対して、差分判定部125から基準位置における監視カメラ100の設置角と現在位置における監視カメラ100の設置角との差分が閾値以上である旨の情報を取得した時刻の情報を、設置角変化情報とともに送信させるようにする。これにより、オペレータ監視装置5において、オペレータは、監視カメラ100の設置角に変化があった時点を特定するようにすることができる。
アラーム出力制御部は、設置角変化情報を取得すると、監視カメラ100の設置角に変化があった旨の情報をアラームとして表示部、あるいは、音声出力部に出力させる。具体的には、例えば、アラーム出力制御部は、表示部に、「監視カメラ設置角変化あり」等のメッセージを出力させる。また、例えば、アラーム出力制御部は、音声出力部からアラーム音を出力させるようにしてもよい。また、例えば、アラーム出力制御部は、表示部へはメッセージ、音声出力部へはアラーム音を、同時に出力させるようにしてもよい。
オペレータは、表示部、あるいは、音声出力部から出力されたアラームを検知し、監視カメラ100の設置角、すなわち、監視カメラ100の撮像範囲、あるいは、画角の調整を行うかどうかを判断する。
監視カメラ100の撮像範囲、あるいは、画角の調整を行うと判断した場合、オペレータは、キーボード等の入力部(図示省略)から、監視カメラ100の撮影方向、あるいは、画角の補正を実行させる指示を入力する。指示送信部は、当該オペレータからの指示を受け付けると、監視カメラ100の撮影方向、あるいは、画角の補正を実行させる調整実行指示を、ネットワーク7を介して監視カメラ制御装置1aの指示取得部18に送信する。
ステップST1105において、通知部17が設置角変化情報を送信すると、指示取得部18は、オペレータ監視装置5において、上述したような処理が行われ、指示送信部から送信された調整実行指示を受信するまで待機する(ステップST1106の“NO”の場合)。
ネットワーク制御要求部128は、指示取得部18から調整実行指示を取得すると、設置角取得要求部123に、カメラ設置角情報の再取得指示を出力する。
そして、制御部12aは、現在位置情報登録処理を行う(ステップST1107)。具体的な動作は、ステップST1103と同様であるため、詳細な説明は省略する。このステップST1107において、現在の、すなわち、最新の、カメラ設置角情報が取得される。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている基準位置情報と現在位置情報とを参照し、レンズ機構30を現在位置から基準位置に戻すためのレンズ制御量、および、雲台機構40を現在位置から基準位置に戻すための雲台制御量を算出する(ステップST1109)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図4のステップST406と同様であるため、詳細な説明を省略する。
その後、ステップST1101に戻る。
通知部17、および、指示取得部18の各機能は、設置角度取得部11、制御部12、補正量演算部13、レンズ制御部14、雲台制御部15の各機能同様、処理回路701により実現される。
実施の形態1,2では、監視カメラ100は、レンズ機構30および雲台機構40を備える旋回カメラを想定し、レンズ機構30および雲台機構40を調整することで監視カメラ100の撮像範囲、あるいは、画角の調整を行うようにしていた。
この実施の形態3では、監視カメラ100は、レンズ機構30と雲台機構40を備えない全方位カメラである場合に、監視カメラ100の撮像範囲、あるいは、画角の調整を行う実施の形態について説明する。
この実施の形態3でも、実施の形態1,2同様、一例として、監視カメラ制御装置1bが監視カメラ100aに搭載されるものとする。また、この実施の形態3においては、上述のとおり、監視カメラ100aは、全方位カメラを想定している。
この発明の実施の形態3に係る監視カメラ100aは、実施の形態1で図1を用いて説明した監視カメラ100とは、レンズ機構30および雲台機構40を備えず、撮像画像を監視カメラ制御装置1bに出力する撮像部60を備えた点が異なる。
監視カメラ制御装置1bは、外部センサ2から出力される監視カメラ100の設置角の情報を取得し、監視カメラ100の設置角に変化があったと判定した場合に、撮像部60が出力する撮像画像の切り出し位置を調整する制御を行う。
この発明の実施の形態3に係る監視カメラ制御装置1bは、実施の形態1において図2を用いて説明した監視カメラ制御装置1とは、レンズ制御部14、雲台制御部15を備えず、画像切り出し位置調整部19を備える点が異なるのみであるため、実施の形態1の監視カメラ制御装置1と同様の構成については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
画像切り出し位置調整部19は、画像制御要求部129から画像切り出し位置取得要求が出力されると、撮像部60から、現在の撮像画像の切り出し位置に関する情報を取得し、画像切り出し位置情報として画像制御要求部129に出力する。また、画像切り出し位置調整部19は、画像制御要求部129から画像切り出し位置調整指示が出力されると、画像制御要求部129から取得した画像切り出し制御量に基づき、撮像部60が出力する撮像画像の画像切り出し位置を調整する。この実施の形態3では、画像切り出し制御量を補正量ともいうものとする。
なお、この実施の形態3においては、補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている基準位置情報と現在位置情報とを参照し、現在位置を基準位置に戻すために、画像切り出し位置を調整するための画像切り出し制御量を算出する。画像制御要求部129は、補正量演算部13が算出した画像切り出し制御量を取得し、画像切り出し位置調整部19に出力する。
画像制御要求部129の詳細については、後述する。
この発明の実施の形態3に係る監視カメラ制御装置1bは、図3を用いて説明した実施の形態1の制御部12と比べて、レンズ制御要求部121と雲台制御要求部122とを備えず、画像制御要求部129を備えた点が異なるのみであり、その他の構成は、実施の形態1で説明したものと同様であるため、同様の構成には同じ符号を付して重複した説明を省略する。
画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19に対して画像切り出し位置取得要求を出力し、画像切り出し位置調整部19から、現在の撮像部60の撮像画像の切り出し位置に関する情報を画像切り出し位置情報として取得する。また、画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19に対して、補正量演算部13が算出した画像切り出し制御量に基づき撮像部60が出力する画像切り出し位置を調整させる画像切り出し位置調整指示を出力する。
例えば、監視カメラ100a設置時等、予め設定された時点で、制御部12bは、基準位置情報登録処理を行う(ステップST1501)。具体的には、制御部12bは、監視カメラ100aの設置時等に、管理者等からの基準位置情報登録指示を受け付け、当該基準位置情報登録指示を受け付けると、当該ステップST1501の処理を行う。管理者等は、例えば、監視カメラ100aに設置された指示ボタンを押下する等して、基準位置情報登録指示を行うようにすればよい。なおこれは一例に過ぎず、制御部12bは、その他の方法で基準位置情報登録指示を受け付けるようにしてもよい。
図16のステップST1601,ステップST1602の具体的な動作は、実施の形態1で説明した図5のステップST501,ステップST502と同様であるため、重複した説明を省略する。
画像切り出し位置調整部19は、撮像部60から、現在の撮像画像の切り出し位置に関する情報を取得し、画像切り出し位置情報として画像制御要求部129に出力する(ステップST1604)。
画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19から画像切り出し位置情報を取得すると、当該画像切り出し位置情報を、基準位置における画像切り出し位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
ステップST1501において、基準位置情報登録処理が行われると、制御部12bのタイミング判定部127は、監視カメラ100aの制御を行う制御タイミングになったか否かを判定する(ステップST1502)。
ステップST1502において、制御タイミングではないと判断した場合(ステップST1502の“NO”の場合)、ステップST1502の処理を繰り返し、制御タイミングになるまで待機する。
図17のステップST1701,ステップST1702の具体的な動作は、実施の形態1で説明した図6のステップST601,ステップST602と同様であるため、重複した説明を省略する。
制御部12bの画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19に対して画像切り出し位置取得要求を出力する(ステップST1703)。
画像切り出し位置調整部19は、撮像部60から、現在の撮像画像の切り出し位置に関する情報を取得し、画像切り出し位置情報として画像制御要求部129に出力する(ステップST1704)。
画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19から画像切り出し位置情報を取得すると、当該画像切り出し位置情報を、現在位置における画像切り出し位置情報として、位置登録制御部124に出力する。
差分判定部125は、記憶部16を参照し、記憶部16が記憶する基準位置情報と最新の現在位置情報とに基づき、基準位置と現在位置との差分が閾値以上か否かを判定する(ステップST1504)。具体的な動作は、実施の形態1で説明した図4のステップST404と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ステップST1504において、基準位置と現在位置との差分が閾値以上ではないと判定した場合(ステップST1504の“NO”の場合)、ステップST1502に戻る。
そして、補正量算出要求部126は、補正量演算部13に対して補正量算出要求を出力する(ステップST1505)。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている基準位置情報と現在位置情報とを参照し、監視カメラ100aの現在位置を基準位置に戻すための、画像切り出し制御量を算出する(ステップST1506)。
図18は、実施の形態3において、全方位カメラである監視カメラ100aが、中心位置固定で回転した場合に、補正量演算部13による、監視カメラ100aを基準位置に戻すための画像切り出し位置の算出動作の一例を説明する図である。
図18において、18−Aは、監視カメラ100aの基準位置を示す。また、18−Bは、監視カメラ100aの現在位置を示し、基準位置18−Aから、X,Y,Z軸を中心に、(Δθx,Δθy,Δθz)[rad]だけ回転した場合を示している。
また、図18において、18−Cは、監視カメラ100aの最大画角を示し、(縦幅,横幅=H,W)である。18−Dは、18−Bの現在位置であり、中心位置(0,0)、画角の(縦幅,横幅=h,w)である。18−Eが現在位置を基準位置に戻すための映像切り出し位置であり、中心位置(x1,y1)、回転角度θ1、画角の(縦幅,横幅)=(h,w)である。また、以下の式(1)は、現在位置を基準位置に戻すための、中心位置(x1,y1)、および、回転角度θ1を求める式である。
図19において、19−Aは、監視カメラ100aの基準位置を示す。また、19−Bは、監視カメラ100aの現在位置を示し、基準位置19−Aから、X,Y,Z軸を中心に、(ΔX,ΔY,ΔZ)[mm]だけ平行移動したものである。19−Cは、監視カメラ100aの最大画角を示し、(縦幅、横幅)=(H,W)である。19−Dは、19−Bの現在位置であり、中心位置(0,0)、画角の(縦幅,横幅=h,w)である。19−Eが現在位置を基準位置に戻すための映像切り出し位置であり、中心位置(x2,y2)、倍率φ1、画角の(縦幅,横幅)=(φ1・h,φ1・w)である。また、以下の式(2)は、現在位置を基準位置に戻すための、中心位置(x2,y2)、および、倍率φ1を求める式である。なお、式(2)中のFは、監視カメラ100aが有する基準位置の焦点距離である。
外部センサ2を電子コンパスとする場合、設置角度取得部11は、2軸(X,Y)に対する監視カメラ100の角度を取得し、制御部12bは、当該2軸に対する変化角度の情報を、基準位置情報および現在位置情報として記憶部16に記憶させる。
外部センサ2がジャイロセンサ等の角速度の情報を出力するセンサの場合、設置角度取得部11は、3軸(X,Y,Z)を軸として、当該3軸に対する監視カメラ100aの角速度[rad/sec]を取得し、制御部12bは、当該3軸に対する角速度を、基準位置情報および現在位置情報として記憶部16に記憶させている。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている現在位置情報を積分加算することで、基準位置から現在位置の変化角度(Δθx,Δθy,Δθz)[rad]を取得することができる。
補正量演算部13は、記憶部16に記憶されている現在位置情報を2重積分加算することで、基準位置から現在位置の変化移動量(ΔX,ΔY,ΔZ)[mm]を算出できる。
補正量算出要求部126は、補正量演算部13から取得した画像切り出し制御量の情報を画像制御要求部129に出力する。
画像制御要求部129は、画像切り出し位置調整部19に対して、補正量演算部13が算出した画像切り出し制御量に基づき、撮像部60の撮像画像について、切り出し画像を調整させる画像切り出し位置調整指示を出力する(ステップST1507)。
画像切り出し位置調整部19は、画像制御要求部129から取得した画像切り出し制御量に基づき、撮像部60が出力する撮像画像の画像切り出し位置を調整する(ステップST1508)。
その後、ステップST1502に戻る。
画像切り出し位置調整部19の機能は、処理回路701により実現される。
また、オペレータが、設置角の変化の通知を検知して、監視カメラ100aの撮影方向、あるいは、画角の調整を自ら行う必要がないため、オペレータが設置角の変化の通知を見落としてしまい、監視カメラ100aの設置角が変化したまま放置されることを防ぐことができる。
また、監視カメラ100aの撮影方向、あるいは、画角の調整を自動で行うため、監視カメラ100aの設置現場での撮影方向、あるいは、画角の調整のメンテナンス作業が不要となり、監視システムの保守担当者の負担を軽減することができる。
実施の形態2では、監視カメラ制御装置1aが搭載された監視カメラ100は旋回カメラとし、当該監視カメラ100とオペレータ監視装置5とがネットワーク7を介して接続され(図8参照)、監視カメラ制御装置1aは、監視カメラ100の設置角の変化を検知すると、ネットワーク7を介してオペレータ監視装置5に設置角変化情報を送信することで当該設置角の変化があった旨を通知し、オペレータ監視装置5から送信された調整実行指示に基づき、レンズ機構30および雲台機構40の調整を行うようにしていたが、実施の形態3で説明したような監視カメラ制御装置1bを搭載した全方位カメラである監視カメラ100aを、上記実施の形態2に適用することもできる。
すなわち、監視カメラ制御装置1bにおいて監視カメラ100aの設置角の変化を検知すると、監視カメラ制御装置1bは、オペレータ監視装置5へ設置角変化情報を送信し、オペレータ監視装置5から送信された調整実行指示に基づき、補正量演算部13が、監視カメラ100aを現在位置から基準位置に戻すための補正量を算出し、補正量演算部13が算出した画像切り出し制御量に基づき、画像切り出し位置調整部19が、監視カメラ100aの撮像部60が撮像する撮像画像の切り出し位置を調整することで、監視カメラ100aの撮影方向、あるいは、画角を自動調整することが可能となる。
なお、補正量演算部13は、指示取得部が調整実行指示を受け付けた場合に、現在の、すなわち、最新の、監視カメラ100aの設置角を現在位置における監視カメラ100aの設置角として再取得し、基準位置における監視カメラ100aの設置角と、当該再取得した現在位置における監視カメラ100aの設置角とに基づき、画像切り出し制御量を算出する。
監視カメラ制御装置1bの構成および具体的な動作は、実施の形態3で説明済みであるため、詳細な説明は省略する。
実施の形態1,2では、監視カメラ100は、レンズ機構30および雲台機構40を備える旋回カメラを想定し、外部センサ2から取得した監視カメラ100の設置角の情報に基づき、レンズ機構30および雲台機構40を調整することで監視カメラ100の撮像範囲、あるいは、画角の調整を行うようにしていた。
また、実施の形態3,4では、監視カメラ100aは、レンズ機構30と雲台機構40を備えない全方位カメラを想定し、画像切り出し位置調整部19を備え、外部センサ2から取得した監視カメラ100aの設置角の情報に基づき、画像切り出し位置調整部19によって撮像部60から出力される撮像画像の画像切り出し位置を調整することで監視カメラ100aの撮像範囲、あるいは、画角の調整を行うようにしていた。
この実施の形態5では、監視カメラ100bが、外部センサ2、レンズ機構30、雲台機構40、画像切り出し位置調整部19のような付随機能を備えない固定監視カメラである場合に、監視カメラ100bが撮像する撮像画像の画角の補正を行う実施の形態について説明する。
図20に示すように、実施の形態3で説明した監視カメラ100aの構成とは、監視カメラ100bが、外部センサ2と接続されていない点が異なるのみである。
図21は、この発明の実施の形態5に係る監視カメラ制御装置1cの構成図である。
図22は、この発明の実施の形態5に係る監視カメラ制御装置1cが備える制御部12cの構成図である。
画像補正部20は、制御部12cの画像補正制御部131からの画像補正指示を受け付け、撮像部60が出力する撮像画像の画角の補正を行う。この実施の形態5において、画像補正部20が行う撮像画像の画角の補正とは、撮像画像の画像データを、回転、拡大、歪み補正することをいう。
画像登録制御部130は、撮像部60から撮像画像を取得し、記憶部16に記憶させる。
画像補正制御部131は、画像補正部20に対して、撮像部60が出力する撮像画像の画像データを、回転、拡大、歪み補正させる画像補正指示を出力する。
なお、この実施の形態5において、補正量演算部13は、現在位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像の画角を、基準位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像の画角に戻すための画像補正量を算出する。画像補正制御部131は、補正量演算部13が算出した画像補正量に基づき、画像補正部20に対して、撮像部60が出力する撮像画像の画像データを、回転、拡大、歪み補正させる画像補正指示を出力する。
例えば、監視カメラ100b設置時等、予め設定された時点で、制御部12cは、基準画像登録処理を行う(ステップST2301)。具体的には、制御部12cは、監視カメラ100bの設置時等に、管理者等からの基準画像登録指示を受け付け、当該基準画像登録指示を受け付けると、当該ステップST2301の処理を行う。管理者等は、例えば、監視カメラ100bに設置された指示ボタンを押下する等して、基準画像登録指示を行うようにすればよい。なおこれは一例に過ぎず、制御部12cは、その他の方法で基準画像登録指示を受け付けるようにしてもよい。なお、この実施の形態5において、基準画像とは、基準位置、すなわち、所望の監視エリアを適切に撮像できるような設置角で設置されている位置において、所望の監視エリアを適切に撮像できるような画角で撮像された画像をいうものとする。
ステップST2301において、制御部12cの画像登録制御部130は、撮像部60から撮像画像を取得し、取得した撮像画像を、基準位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像、すなわち、基準画像として、取得日時と紐付けて、記憶部16に記憶させる。
ステップST2302において、制御タイミングではないと判断した場合(ステップST2302の“NO”の場合)、ステップST2302の処理を繰り返し、制御タイミングになるまで待機する。
ステップST2304において、基準画像の画角と現在画像の画角との差分が閾値以上ではないと判定した場合(ステップST2304の“NO”の場合)、ステップST2302に戻る。
そして、補正量算出要求部126は、補正量演算部13に対して補正量算出要求を出力する(ステップST2305)。
補正量演算部13は、例えば、基準画像上の固定物と現在画像上の固定物との差分、すなわち、基準画像上の固定物と現在画像上の固定物とがどれぐらい離れているかを計算し、当該計算した差分を画像補正量とすればよい。なお、この実施の形態5では、画像補正量を単に補正量ともいうものとする。
補正量演算部13は、算出した画像補正量を、補正量算出要求部126に出力する。
補正量算出要求部126は、補正量演算部13から取得した画像補正量の情報を画像補正制御部131に出力する。
画像補正制御部131は、画像補正部20に対して、補正量演算部13が算出した画像補正量に基づき、撮像部60が出力する撮像画像の画角を補正させる、すなわち、撮像部60が出力する撮像画像の画像データを、回転、拡大、歪み補正させる画像補正指示を出力する(ステップST2307)。
画像補正部20は、画像補正制御部131から取得した画像補正量に基づき、撮像部60が出力する撮像画像の画角を補正する。すなわち、画像補正部20は、撮像部60が出力する撮像画像について、画像補正を行う(ステップST2308)。
その後、ステップST2302に戻る。
画像補正部20の機能は、処理回路701により実現される。
実施の形態2では、監視カメラ制御装置1aが搭載された監視カメラ100は旋回カメラとし、当該監視カメラ100とオペレータ監視装置5とがネットワーク7を介して接続され(図8参照)、監視カメラ制御装置1aは、監視カメラ100の設置角の変化を検知すると、ネットワーク7を介してオペレータ監視装置5に設置角変化情報を送信することで当該設置角の変化があった旨を通知し、オペレータ監視装置5から送信された調整実行指示に基づき、レンズ機構30および雲台機構40の調整を行うようにしていたが、実施の形態5で説明したような監視カメラ制御装置1cを搭載した固定監視カメラである監視カメラ100bを、上記実施の形態2に適用することもできる。
すなわち、監視カメラ制御装置1cにおいて監視カメラ100bの撮像画像の画角の変化を検知すると、監視カメラ制御装置1cは、オペレータ監視装置5へ撮像画像の画角が変化した旨の情報を設置角変化情報として送信し、オペレータ監視装置5から送信された調整実行指示に基づき、補正量演算部13が、現在位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像の画角を、基準位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像の画角に戻すための画像補正量を算出し、補正量演算部13が算出した画像補正量に基づき、画像補正部20が、監視カメラ100bが撮像する撮像画像の画角を補正することで、監視カメラ100bが撮像する撮像画像の画角を基準画像の画角に戻すようにすることもできる。
なお、補正量演算部13は、指示取得部が調整実行指示を受け付けた場合に、現在の、すなわち、最新の、監視カメラ100bが撮像した撮像画像を、現在位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像として再取得し、基準位置において監視カメラ100bが撮像した撮像画像と、当該再取得した撮像画像とに基づき、画像補正量を算出する。
監視カメラ制御装置1cの構成および具体的な動作は、実施の形態5で説明済みであるため、詳細な説明は省略する。
また、実施の形態3において、監視カメラ制御装置1bは、図13で示すような構成としたが、監視カメラ制御装置1bは、制御部12bと、補正量演算部13と、画像切り出し位置調整部19を備えることにより、上述したような効果が得られるものである。
また、実施の形態5において、監視カメラ制御装置1cは、図21で示すような構成としたが、監視カメラ制御装置1cは、制御部12cと、補正量演算部13と、画像補正部20とを備えることにより、上述したような効果が得られるものである。
Claims (13)
- 監視カメラの設置角を取得する前記監視カメラとは別に設置される外部センサから前記監視カメラの設置角を示すカメラ設置角情報を取得する設置角度取得部と、
前記設置角度取得部からの基準位置におけるカメラ設置角情報と、前記設置角度取得部からの現在位置におけるカメラ設置角情報とに基づき、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記基準位置における前記カメラ設置角情報と前記現在位置における前記カメラ設置角情報を参照し、前記監視カメラを前記現在位置から前記基準位置に戻すためのレンズ制御量および雲台制御量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出したレンズ制御量に基づき、前記監視カメラにおけるレンズ位置を調整させるレンズ制御部と、
前記補正量演算部が算出した雲台制御量に基づき、前記監視カメラにおける雲台位置を調整させる雲台制御部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置における監視カメラの設置角と、現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラにおけるレンズ位置および前記監視カメラにおける雲台位置を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記監視カメラを前記現在位置から前記基準位置に戻すための補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラにおけるレンズ位置を調整させるレンズ制御部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラにおける雲台位置を調整させる雲台制御部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置における監視カメラの設置角と、現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラにおけるレンズ位置および前記監視カメラにおける雲台位置を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記調整実行指示を受け付けた時に取得した最新の位置における前記監視カメラの設置角とに基づき、補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラにおけるレンズ位置を調整させるレンズ制御部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラにおける雲台位置を調整させる雲台制御部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 前記レンズ制御部は、
前記監視カメラのレンズのズーム、フォーカス、あるいは、画像ローテーションのいずれかを調整させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視カメラ制御装置。 - 前記雲台制御部は、
前記監視カメラの雲台におけるパン方向、チルト方向、ロール、横滑り方向、縦滑り方向のいずれかの動作を調整させる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の監視カメラ制御装置。 - 前記監視カメラは、旋回カメラである
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の監視カメラ制御装置。 - 監視カメラの設置角を取得する前記監視カメラとは別に設置される外部センサから前記監視カメラの設置角を示すカメラ設置角情報を取得する設置角度取得部と、
前記設置角度取得部からの基準位置におけるカメラ設置角情報と、前記設置角度取得部からの現在位置におけるカメラ設置角情報とに基づき、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記基準位置における前記カメラ設置角情報と現在位置における前記カメラ設置角情報を参照し、前記監視カメラを前記現在位置から前記基準位置に戻すための補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラが撮像する撮像画像の切り出し位置を調整する画像切り出し位置調整部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置における監視カメラの設置角と、現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラが撮像する撮像画像の切り出し位置を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記監視カメラを前記現在位置から前記基準位置に戻すための補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラが撮像する撮像画像の切り出し位置を調整する画像切り出し位置調整部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置における監視カメラの設置角と、現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記現在位置における前記監視カメラの設置角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラが撮像する撮像画像の切り出し位置を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記調整実行指示を受け付けた時に取得した最新の位置における前記監視カメラの設置角とに基づき、補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラが撮像する撮像画像の切り出し位置を調整する画像切り出し位置調整部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 前記監視カメラは、全方位監視カメラである
ことを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の監視カメラ制御装置。 - 基準位置において固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、現在位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、前記現在位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記基準位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像と前記現在位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像を参照し、前記現在位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角を、前記基準位置において前記固定監視カメラが撮像した撮像画像の画角に戻すための画像補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した画像補正量に基づき、前記固定監視カメラが撮像する撮像画像の画角を補正する画像補正部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置において監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、現在位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、前記現在位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラが撮像する撮像画像の画角を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記現在位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角を、前記基準位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角に戻すための補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラが撮像する撮像画像の画角を補正する画像補正部
とを備えた監視カメラ制御装置。 - 基準位置において監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、現在位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、
前記制御部が、前記基準位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角と、前記現在位置において前記監視カメラが撮像した撮像画像の画角との差分が閾値以上であると判定した場合に、前記監視カメラが撮像する撮像画像の画角を調整させる調整実行指示を受け付ける指示取得部と、
前記指示取得部が前記調整実行指示を受け付けた場合に、前記基準位置における前記監視カメラの設置角と、前記調整実行指示を受け付けた時に取得した最新の位置における前記監視カメラの設置角とに基づき、補正量を算出する補正量演算部と、
前記補正量演算部が算出した補正量に基づき、前記監視カメラが撮像する撮像画像の画角を補正する画像補正部
とを備えた監視カメラ制御装置。
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