JP6737058B2 - 情報処理システム、情報処理装置及びプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理システム、情報処理装置及びプログラムに関する。
コンビニエンスストア等の店舗に置かれた複合機(プリンタ、スキャナ、コピー機、ファクシミリ等の機能を併せ持つ装置)を用いて提供されるサービスの中に、コンテンツ出力サービスがある。このサービスは、店舗内又はインターネット上に設置されたサーバが保持するブロマイド、キャラクター画像、楽譜等のコンテンツを複合機にダウンロードし、印刷出力して顧客に提供するサービスである。このサービスでは、複合機に付属するタッチパネルディスプレイにコンテンツの一覧が表示され、顧客はその一覧の中から購入したいコンテンツを指定する。そして、顧客が必要な金額を複合機に付属する代金決済装置に支払うと、複合機は、指定されたコンテンツを印刷出力する。
また、特許文献1に開示されたシステムでは、商品の販売促進のための販売促進用案内情報を携帯端末に表示させ、顧客が必要ならば、印刷要求を受け付けて、携帯端末とは別個の印刷手段によって、販売促進用案内情報に関連している、印刷し得る形式の販売促進用印刷情報を印刷出力する。
特許文献2に開示されたシステムでは、ユーザは、携帯端末から文書出力予約用のウェブページにアクセスし、印刷したい文書を指定したり、その文書の作成に必要な情報を入力したりする。この指定内容は、予約受付サーバから文書提供管理サーバに伝えられる。文書提供管理サーバは、指定された文書を取得し、要求元のユーザが誰であるかの情報と共に保管する。ユーザは、店舗まで行き印刷装置に対して先ほど予約した文書の出力要求を入力する。認証サーバを介してこの要求を受けた文書提供管理サーバは、当該文書を印刷装置に対し送信する。このシステムでは、印刷装置では、ユーザIDなどきわめて少ない情報を入力するだけで済む。
特許文献3に開示されたシステムには、公衆回線に接続可能な携帯端末がある。また、情報を蓄積し、携帯端末との間で公衆回線を通じて通信を行う情報提供サーバがある。携帯端末が制限区域内に持ち込まれている間のみ、情報提供サーバから携帯端末へ情報が配信される。
特開2002−298005号公報 特開2009−284439号公報 特開2002−185612号公報
店舗等の施設に設置された出力装置の画面に表示した一覧の中から顧客が購入したいコンテンツを指定する方式では、その出力装置でそのコンテンツが購入できることを顧客が知らなければ、顧客にそのコンテンツを販売することはできない。
また顧客の携帯端末に対してコンテンツの広告を配信することで、出力装置からのコンテンツの販売を促進する方式も考えられるが、例えばすべての顧客に一律に予め定めたコンテンツを広告したのでは広告効果が薄い。仮に、顧客の嗜好や購入傾向等の情報を蓄積し、その情報に基づいて、顧客が好みそうなコンテンツを広告することも考えられるが、この方式では、顧客の情報を販売者側に登録する必要がある。
本発明は、顧客の情報を事前に登録しなくても、顧客の興味を引きそうなコンテンツをその顧客の携帯端末に広告できるようにする仕組みを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、買い物かごに入れられた商品を認識する商品認識手段と、前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段と、前記商品認識手段で認識された商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段と、を有する情報処理システムである。
請求項2に係る発明は、前記広告提供手段が提供した前記広告情報に対応する、前記コンテンツに対する前記顧客の購入指示を受け付ける受付手段と、前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段と、を更に含む、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に係る発明は、前記金額提示手段が提示した前記支払金額が支払われた場合に、前記購入指示がなされたコンテンツについて支払い済みであることを証明する購入情報を前記顧客に発行する手段と、前記購入情報が入力された場合に、その購入情報に対応する前記コンテンツを出力する出力手段と、を更に含む請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に係る発明は、前記顧客が予め定めた閾値時間以上滞留した商品販売場所を特定する特定手段、を更に含み、前記広告提供手段は、前記特定手段が特定した商品販売場所に関連するコンテンツについての広告情報を前記顧客の携帯端末に提供する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システムである。
請求項5に係る発明は、買い物かごに入れられた商品の情報を取得する取得手段と、前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段と、前記取得手段が取得した情報が示す商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段と、を有する情報処理装置である。
請求項6に係る発明は、コンピュータを、買い物かごに入れられた商品の情報を取得する取得手段、前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段、前記取得手段が取得した情報が示す商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項7に係る発明は、顧客が持つ買い物かごに入れられた商品に関連して広告提供手段が前記顧客の携帯端末に提供した広告情報に対応するコンテンツについて、前記顧客からそのコンテンツの購入指示を受け付ける受付手段と、前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段と、を有する情報処理装置である。
請求項8に係る発明は、コンピュータを、顧客が持つ買い物かごに入れられた商品に関連して広告提供手段が前記顧客の携帯端末に提供した広告情報に対応するコンテンツについて、前記顧客からそのコンテンツの購入指示を受け付ける受付手段、前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項1、5又は6に係る発明によれば、顧客の情報を事前に登録しなくても、顧客の興味を引きそうなコンテンツをその顧客の携帯端末に広告することができる。
請求項2、7又は8に係る発明によれば、顧客は、購入した商品の代金と一緒にコンテンツの代金の支払いを済ませることができる。
請求項3に係る発明によれば、顧客が代金の支払いを済ませたコンテンツを出力手段から出力することができる。
請求項4に係る発明によれば、顧客が買い物かごに入れなかった商品の分野についても、顧客の携帯端末に広告することができる。
実施形態のシステムの例を示す図である。 広告管理部が参照する、商品とコンテンツとの対応関係の管理情報の例を示す図である。 広告管理部が実行する処理手順の例を示す図である。 広告提供管理情報の例を示す図である。 キャッシュレジスターが実行する処理手順の例を示す図である。 キャッシュレジスターが表示するコンテンツの購入画面の例を模式的に示す図である。 複合機が実行する処理手順の例を示す図である。 変形例1の広告管理部が持つ商品棚の管理情報の例を示す図である。 変形例1の広告管理部が実行する処理手順の例を示す図である。
<システム構成の例>
まず図1を参照して、本実施形態のシステム構成の一例を説明する。
図1のシステムは、買い物かご10、店舗サーバ20、キャッシュレジスター30、複合機40、店舗内ネットワーク50を含んでいる。これらは、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗に設けられる。この店舗内のシステムと、その店舗で買い物をする顧客が持つ携帯端末60とが協働することで、本実施形態のサービスが顧客に提供される。
買い物かご10は、店舗で買い物をする顧客が、購入しようとする商品をキャッシュレジスター30での代金支払いまでの間、一時的に入れる入れ物である。当然ながら、買い物かご10は、顧客が手で持つかごの形態のものに限られるわけではなく、ショッピングカート等、同様の目的に用いる他の形態のものもその概念に含む。
買い物かご10には、商品認識部12、位置通知部14、通信部16という機能要素が設けられている。これら機能要素群の実装の仕方は特に限定は無い。例えば、それら機能要素を1つのチップ乃至パッケージに実装したものが、買い物かご10に装着される形態であってもよい。
商品認識部12は、買い物かご10のかご内に入れられた商品を認識する。
例えば、店舗内に陳列されている各商品には、商品管理等の目的ために、NFC(Near Field Communication)又はRFID(Radio Frequency IDentification)の規格に準拠したチップを内蔵したタグが装着されているとする。タグには、商品の識別情報(商品IDと呼ぶ)等の情報が記憶されている。同一商品には同じ値の商品IDが付与されているものとする。例えば、商品のパッケージに印刷されているバーコードが示す値を商品IDとしてタグに記憶させてもよい。この場合、商品認識部12は、NFC等の規格に従った通信により商品に装着されているタグから商品IDを読み取るタグリーダである。
位置通知部14は、定期的(例えば数秒ごと)に測位を行い、この測位により得た自機の現在位置の情報を、例えば店舗内ネットワーク50を介して、店舗サーバ20に通知する。測位には、GPS(全地球測位システム)や既存の屋内測位システムを利用すればよい。屋内測位システムには、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy)準拠のビーコンを用いるものがある(Bluetooth 及びBluetooth Low Energyは登録商標)。この方式では、ビーコンを店舗内各所に配置し、位置通知部14は、それらビーコンからの電波を受信し、各ビーコンからの受信強度を用いて三角測量等の手法で自機位置を割り出す。
通信部16は、店舗内の各装置と無線通信を行うための装置である。通信部16は、例えばWi-Fi(商標)規格に準拠した無線通信モジュールを内蔵しており、これにより図示省略した無線アクセスポイントを介して店舗内ネットワーク50に接続される。また、通信部16は、BLE等の他の無線通信規格での通信のためのモジュールを含んでいてもよい。
店舗サーバ20は、店舗内の装置(例えばキャッシュレジスター30、複合機40、携帯端末60)に対して情報処理サービスを提供する。店舗サーバ20は、コンテンツDB(データベース)22、広告管理部24、通信部26等の機能要素を備えている。なお、店舗サーバ20は、例示したこれら機能要素以外の機能要素を備えていてもよい。
コンテンツDB22は、複合機40から印刷出力するコンテンツを保持するデータベースである。保持されるコンテンツには、例えば、アイドル等のブロマイド画像、アニメキャラクターのポスター画像、楽譜、学校の受験案内文書等、様々なものがある。
従来の使用形態では、顧客が複合機40の操作画面上でコンテンツDB22内のコンテンツのうち印刷したいコンテンツを選び、複合機40に装着された決済装置(例えば硬貨収受装置、電子マネー決済装置)に料金を支払う。これにより、複合機40は、コンテンツDB22からそのコンテンツをダウンロードして印刷出力する。
本実施形態では、このような従来の使用形態の他に、店舗サーバ20から顧客の携帯端末60にコンテンツの広告を提供し、その広告に応じて顧客がコンテンツを購入するという使用形態もサポートする。この新たな使用形態では、キャッシュレジスター30での商品代金の支払いと同時にそのコンテンツの代金の支払いを受ける。支払いがなされると、複合機40は、その顧客が複合機40の前に来たことを検知し、そのコンテンツを印刷出力する。
広告管理部24は、携帯端末60へのコンテンツの広告の提供処理を管理する。本実施形態では、1つの例として、顧客が買い物かご10に入れた商品に関連するコンテンツを顧客の携帯端末60に対して広告する。商品に関連するコンテンツは、例えば、図2に例示する管理情報を参照して求める。
図2に例示する管理情報は、商品の商品IDに対応付けて、その商品の分類、分野、対応コンテンツ、広告情報、仕入れ元等の情報を含んでいる。商品の分類とは、その商品自体の種別のことである。分野とは、その商品に関連するコンテンツの分野のことである。対応コンテンツは、その商品に対応するコンテンツの識別情報(コンテンツID)である。広告情報は、その商品に対応するコンテンツについての広告の情報(例えば広告文書、ウェブページ、動画など)である。広告管理部24は、買い物かご10に入れられた商品に関連するコンテンツの広告情報を例えば図2の管理情報から特定し、顧客の携帯端末60に提供する。
なお、広告管理部24による広告の仕方については、後で具体例を交えつつ説明する。
通信部26は、店舗内ネットワーク50上の他の装置とのデータ通信を行う装置である。また通信部26は、店舗内ネットワーク50を経由しない無線通信方式(例えばBLE)をサポートしていてもよい。
キャッシュレジスター30は、顧客が購入する商品等の代金を収受するための装置である。キャッシュレジスター30は、通常のキャッシュレジスターと同等の機能要素(例えばテンキー、バーコードリーダ、金額やその他の情報を表示する1つ乃至複数の表示装置、商品代金の記録・集計機能、POS(Point Of Sales))の他に、コンテンツ購入指示受付部32、購入情報発行部34、通信部36を備える。
コンテンツ購入指示受付部32は、広告管理部24から顧客の携帯端末60に提供された広告に対応するコンテンツを購入する指示を、顧客から受け付ける。この指示受付のための処理については、後で具体例を交えて説明する。
またコンテンツ購入指示受付部32は、顧客からコンテンツの購入指示を受けた場合、そのコンテンツの代金を、キャッシュレジスター30が別途集計した顧客の購入商品群の代金に加算するよう、キャッシュレジスター30内の商品代金記録・集計機能に指示する。
購入情報発行部34は、顧客が購入を指示し、代金の支払いを終えたコンテンツについて、その購入を証明する情報である購入情報を発行する。購入情報は、例えば、実用上十分な一意性が確保できる程度の桁数の数字・文字列である。購入情報発行部34は、例えば、顧客の携帯端末60に対してその購入情報を通知する方式、今回の商品やコンテンツの購入代金の支払いに応じて発行する紙のレシート(領収書)に対して数字・文字列として又はQRコード(登録商標)等の機械読み取り可能なコードとして印刷する方式、等を用いて、顧客に対して購入情報を渡す。
通信部36は、店舗内ネットワーク50上の他の装置とのデータ通信を行う装置である。また通信部36は、店舗内ネットワーク50を経由しない無線通信方式(例えばBLE)をサポートしていてもよい。
なお、キャッシュレジスター30は、ユーザが購入する商品パッケージのバーコードを読み取って商品代金を集計する代わりに、その商品パッケージに装着されたNFC等のタグを読み取って商品代金集計を行ってもよい。また買い物かご10の商品認識部12は既にかご内の商品を認識済みなので、キャッシュレジスター30は買い物かご10からそのかご内の商品IDのリストを取得し、商品代金を集計してもよい。
複合機40は、印刷、スキャン、コピー、ファクシミリ送信等の機能を併せ持つ装置であり、店舗内の顧客に対してそれら機能を用いて印刷やスキャン等のサービスを提供する。複合機40は、付属のユーザインタフェース(例えばタッチパネル表示装置)にて顧客から利用したいサービスの指定を受け付ける。また複合機40は、付属の決済装置により、指定されたサービスについての代金の支払い(又は代金を引き落とすためのデポジット金額の投入)を顧客から受けると、スキャナ機能や印刷機能等のそのサービスに必要な機能を制御してそのサービスを実行する。
複合機40は、このような店舗用複合機としての基本的な機能に加え、購入コンテンツ処理部42を有する。購入コンテンツ処理部42は、顧客又はその携帯端末60から購入情報を取得し、その購入情報に対応するコンテンツをコンテンツDB22からダウンロードする。
また複合機40の通信部44は、店舗内ネットワーク50上の他の装置とのデータ通信を行う装置である。また通信部44は、店舗内ネットワーク50を経由しない無線通信方式(例えばBLE)をサポートしていてもよい。
店舗内ネットワーク50は、店舗内に張り巡らされたデータ通信のためのローカルネットワークであり、例えば有線及び無線のLAN(ローカルエリアネットワーク)として構成される。
携帯端末60は、店舗に来店した顧客が携帯する、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型の情報処理装置である。携帯端末60は、測位部62及び通信部64を有する。
測位部62は、定期的(例えば数秒ごと)に測位を行う。測位は、買い物かご10の位置通知部14と同様、GPSや屋内測位システム等を用いて行う。この測位により、携帯端末60の現在位置が分かる。
通信部64は、店舗内ネットワーク50上の他の装置とのデータ通信を行う装置である。また通信部64は、店舗内ネットワーク50を経由しない無線通信方式(例えばBLE)をサポートしていてもよい。
また携帯端末60には、店舗アプリ66がインストールされている。店舗アプリ66は、この店舗、又はこの店舗が所属するチェーンストアが提供するアプリケーションソフトウエアである。店舗アプリ66は、測位部62の測位により得られた位置情報を店舗サーバ20に(例えば店舗内ネットワーク50経由で)通知する機能を携帯端末60に提供するためのプログラムを含む。また店舗アプリ66は、店舗サーバ20の広告管理部24から提供される広告を携帯端末60の画面に表示する機能や、その広告に対応するコンテンツの購入や購入後の印刷のための処理を行う機能を提供するためのプログラムを含む。また、店舗アプリ66は、店舗サーバ20やインターネット上の当該チェーンストアのサイトから提供される、店舗やチェーンに関する情報(例えばキャンペーン情報)や特典(例えばクーポンや来店ポイント)等を顧客に提供する処理のためのプログラムを含んでいてもよい。
<処理の流れ>
次に、本実施形態のシステムを構成する各装置が行う処理の例を説明する。
(1)買い物かご10の処理
買い物かごの位置通知部14は、例えば定期的に、自機の位置情報を測定し、その位置情報を、通信部16により店舗サーバ20に通知する。
買い物かご10内に商品が入れられると、商品認識部12は、その商品に装着されたNFC等の無線タグからその商品の商品IDを読み取る。そして、読み取った商品IDを、その買い物かご10の識別情報である「かごID」と対応付けて、通信部16により店舗サーバ20に通知する。
(2)携帯端末の位置通知
携帯端末60の店舗アプリ66は、定期的に、測位部62が測位した自機の現在位置の情報を、携帯端末60の識別情報である端末IDと対応付けて、店舗サーバ20に通知する。なお、端末IDとしては、携帯端末60が保持している一意な情報(例えば電話番号、MACアドレス等)を用いてもよいし、店舗アプリ66が店舗サーバ20から取得した一意な情報を用いてもよい。
(3)店舗サーバ20の広告管理部24の処理
図3に示すように、広告管理部24は、買い物かご10から商品ID及びかごIDの通知を待ち受ける(S10)。買い物かご10から商品ID及びかごIDが通知されると、広告管理部24は、その商品IDに関連するコンテンツの広告情報を検索する(S12)。この検索は、例えば図2に例示した管理情報に対して行う。この例では、商品IDに関連するコンテンツの広告情報とは、管理情報において、その商品IDのレコード(図2においてその商品IDと同じ行の項目群)に含まれる広告情報のことである。例えば買い物かご10から「商品A」が検知された旨が通知された場合、広告管理部24は、「商品A」のレコードから、対応するコンテンツが「コンテンツX」であり、そのコンテンツの広告情報が「広告X」であることを認識する。
また、広告管理部24は、商品IDの「分野」に対応するコンテンツの広告情報を、その商品に対応する広告情報として求めてもよい。例えば、図2の例では商品Bの分野はアニメであるが、他の商品Cの分野もアニメである。この場合、買い物かご10に商品Bが入れられた場合、商品Bに関連する広告情報として、商品Bに対応するコンテンツYの広告Yに加え、その商品Bの分野と同じ分野の他商品Cの対応コンテンツZの広告Zを抽出してもよい。このとき、買い物かご10に入れられた商品Bに直接対応する広告Yを、分野を介して間接的に関連するに過ぎない広告Zよりも高い優先度としてもよい。
このように、買い物かご10に入れられた商品に関連する広告情報には、(a)その商品に直接対応付けられるものだけでなく、(b)その商品の分野や分類等の属性を同じくする他の商品に対応付けられた広告が含まれてもよい。また、ケース(a)に該当する広告情報が無い場合に限り、ケース(b)に該当する広告情報を採用するようにしてもよい。
図2の例では、商品ごとに、コンテンツ及びそのコンテンツの広告が対応付けられていたが、これは必須ではない。管理情報は、商品の分野や分類等の特定の属性の値ごとにコンテンツ及び広告を対応付けたものであってもよく、この場合広告管理部24は、S12では、買い物かご10に入れられた商品の特定の属性の値を求め、その属性値に対応するコンテンツの広告を検索する。
次に広告管理部24は、S10で受信した通知の発信元の買い物かご10(その通知に含まれるかごIDで識別される)に最も近い携帯端末60を特定する(S14)。この特定処理は、店舗内の各買い物かご10及び各携帯端末60から定期的に店舗サーバ20に通知される位置情報に基づいて行えばよい。例えば、発信元の買い物かご10の最新の位置情報と、各携帯端末60の最新の位置情報とを比較することで、買い物かご10に最も近い携帯端末60を特定する。また、最新の位置情報だけでは、その買い物かご10の近くに他の顧客の携帯端末60が最も近いと判定してしまう可能性がある。この可能性を排除乃至低減するには、例えば、買い物かご10及び携帯端末60から通知された直近の複数回(例えば数回乃至数十回)分の位置情報を保持しておき、それら直近の複数回の位置情報から、統計的に、発信元の買い物かご10に最も近い携帯端末60を特定すればよい。
S12及びS14の実行順序は、図の通りでなくてよい。
次に広告管理部24は、S14で特定した携帯端末60に対して、S12で特定した広告情報を提供する(S16)。広告の提供の方法は特に限定されない。例えば、広告管理部24は、特定した広告情報を特定した携帯端末60の端末IDと対応付けて、提供待ちの広告情報として保持し、その携帯端末60内の店舗アプリ66から端末IDを含んだ問合せ(この問合せは例えば定期的に繰り返される)を受けると、その端末IDに対応付けて保持していた広告情報を応答する。また、特定した携帯端末60に対して、ショートメッセージサービス等を用いて、広告情報をプッシュ方式で提供してもよい。
また広告管理部24は、S16で、広告情報と共に、その広告情報(ひいてはこれに対応するコンテンツ)を一意に識別する識別情報を携帯端末60に提供する。この識別情報は、あとでキャッシュレジスター30が、その携帯端末60に提供された(したがって顧客が閲覧した可能性がある)広告情報に対応するコンテンツを特定するために用いられる。携帯端末60がその識別情報を持っているということは、その携帯端末60がその識別情報に対応するコンテンツの広告情報の提供を受けたことを意味する。ここで提供する識別情報は、広告情報に一対一で対応付けられたその広告情報自体(あるいはこの広告に対応するコンテンツ)のIDであってもよいし、広告情報の提供という動作を一意に識別する情報(例えば店舗内の携帯端末60群に広告情報を提供するごとに1つずつ増える通し番号)であってもよい。
また、このとき広告管理部24は、提供した識別情報と、提供した広告情報に対応するコンテンツ(S12で特定したもの)のコンテンツIDとの対応付けを、店舗サーバ20が保持する広告提供管理情報に登録する。この広告提供管理情報のデータ内容の例を図4に示す。この例では、広告提供管理情報には、提供した識別情報に対応付けて、対応するコンテンツのコンテンツIDが登録されている。なお、広告情報と共に携帯端末60に提供する識別情報としてその広告情報に対応するコンテンツのコンテンツID自体を用いる場合は、広告提供管理情報を作成する必要はない。
なお、広告提供管理情報は、後でキャッシュレジスター30が、支払いをする顧客の携帯端末60に、今回の買い物の際に提供した広告(及びこれに対応するコンテンツ)がどれであるのかを判別するために用いる。したがって、広告提供管理情報のデータ構造は、その目的を達成できるものであればどのようなものであってもよい。例えば、広告提供管理情報は、携帯端末60の識別情報に対応付けて、その携帯端末60に対して提供した各広告に対応するコンテンツのコンテンツIDを保持する形式のものであってもよい。この場合の携帯端末60の識別情報は、携帯端末60が元々持っている電話番号等のIDであってもよい。また、顧客が来店したとき、あるいは来店後に顧客が買い物かご10に最初に商品を入れたときに、店舗サーバ20からその顧客の携帯端末60に一意な識別情報を付与してもよい。このとき付与された識別情報は,店舗アプリ66が保持していればよい。
(4)広告情報を受け取った携帯端末の処理
携帯端末60の店舗アプリ66は、広告管理部24から受信した広告情報を、携帯端末60の画面に表示すると共に、その広告情報と共に識別情報を受け取った場合にはその識別情報を保存する。
顧客が店舗内を巡って商品をかごに入れるごとに、その商品に関連するコンテンツの広告がその顧客の携帯端末60に提供され、その携帯端末60の画面に表示される。表示される広告には、例えば、そのコンテンツの縮小画像や、そのコンテンツが店舗内の複合機で印刷出力されることやそのコンテンツの代金を買い物かご10内の商品の代金と一緒にレジ(キャッシュレジスター30)で支払えること等を示す案内メッセージ、等が含まれる。顧客は、携帯端末60の画面上でその広告を閲覧し、もし興味を持てば、そのコンテンツを購入しようと考えるかも知れない。
(5)キャッシュレジスター30の処理
図5に例示するように、キャッシュレジスター30は、コンテンツの広告を提供した顧客(携帯端末60)が、当該キャッシュレジスター30の前に来る(すなわちその顧客が商品代金の支払いに来る)のを待つ(S20)。広告提供先の顧客がキャッシュレジスター30の前に来たことを検知する方法には、いくつかのものがある。
1つの例では、例えばBLE等の距離計測機能を有する近接無線通信方式で、キャッシュレジスター30が近傍の携帯端末60と通信する。この通信により、キャッシュレジスター30からある閾値距離(例えば50cm相当)以内に位置する携帯端末60が見つかった場合、その携帯端末60が支払いをしようとしている顧客のものであるとみなす。そして、キャッシュレジスター30は、その携帯端末60に対して今回の来店期間中にコンテンツの広告を提供したか否かを判定する。この判定は、例えば、その携帯端末60がS16(図3)でキャッシュレジスター30から提供した識別情報を持っているかどうかを問い合わせることで行えばよい。携帯端末60が識別情報を持っていれば、その携帯端末60は、今回の来店期間中に広告を提供済みであると判定する。また、別の例では、閾値距離以内で検知した携帯端末60に対して今回来店期間中に広告を提供したか否かをキャッシュレジスター30から広告管理部24に問い合わせ、広告管理部24が広告提供管理情報(携帯端末60の識別情報に対応付けて、提供した広告に対応するコンテンツIDを記録したもの)を参照してその問合せに応答する。キャッシュレジスター30は、この応答に基づき、その携帯端末60に対して広告が提供済みであるかどうかを判定する。いずれの例でも、閾値距離以内の携帯端末60に対して広告が提供済みであれば、S20の判定結果はYesとなり、そうでなければその判定結果はNoとなる。
また、S20の判定の別の例として、買い物かご10が持つNFC機能を利用する方式がある。この方式では、キャッシュレジスター30が設置されたカウンター等にNFCモジュールを設け、顧客がカウンター上に買い物かご10を置くと、カウンターのNFCモジュールが、買い物かご10のNFCモジュール(商品認識部12が利用しているもの)と通信し、かごIDを取得する。キャッシュレジスター30は、カウンターのNFCモジュールからそのかごIDを取得し、取得したかごIDを含んだ問合せを店舗サーバ20に送る。店舗サーバ20は、買い物かご10(かごID)とそれを持つ顧客の携帯端末60との対応関係を把握済み(図3のS14)なので、キャッシュレジスター30の問合せに含まれるかごIDに対応する携帯端末60をその対応関係から特定する。そして、特定した携帯端末60に対して広告を提供したかどうかを広告提供管理情報(携帯端末60の識別情報に対応付けて、提供した広告に対応するコンテンツIDを記録したもの)を参照して判定し、判定結果をキャッシュレジスター30に応答する。応答された判定結果が広告提供済みであることを示していれば、S20の判定結果はYesとなる。
S20の判定結果がNoの場合は、S22以降の処理は適用されない。例えば、キャッシュレジスター30に支払いに来た顧客の携帯端末60がコンテンツの広告情報を受け取っていない場合(例えば携帯端末60を所持していない場合や、所持していても本実施形態の仕組みを利用するための店舗アプリ66がインストールされていない場合等)には、キャッシュレジスター30は、単に従来通りの処理を実行する。
S20の判定結果がYesの場合、キャッシュレジスター30のコンテンツ購入指示受付部32は、付属の顧客向けの表示装置に、その顧客の携帯端末60に送付した広告に対応するコンテンツの購入画面を表示する(S22)。
S20で携帯端末60から識別情報を入手した場合は、コンテンツ購入指示受付部32は、入手した各識別情報(買い物中に複数のコンテンツの広告を提供した場合には、識別情報も複数ある)を含む問合せを店舗サーバ20に送る。店舗サーバ20の広告管理部24は、問合せに含まれる各識別情報に対応するコンテンツIDを広告提供管理情報(図4参照)から特定し、特定した各コンテンツIDに対応するコンテンツの情報(コンテンツの縮小画像や価格等)をコンテンツDB22から求め、コンテンツ購入指示受付部32に応答する。コンテンツ購入指示受付部32は、店舗サーバ20から応答された情報を用いて、広告した各コンテンツの購入画面を表示する。なお、携帯端末60は、キャッシュレジスター30への識別情報の提供が成功すると、その識別情報を削除するか、又はその識別情報が既にキャッシュレジスター30に通知済みであることを記録する。
また、S20で、キャッシュレジスター30が、店舗サーバ20の広告管理部24へ問い合わせることにより、顧客に対して提供済みの広告の識別情報を認識する方式では、キャッシュレジスター30は、広告管理部24からそれら識別情報に対応するコンテンツの情報を併せて取得する。この場合、広告管理部24は、キャッシュレジスター30へのコンテンツの提供が成功すると、そのコンテンツに対応する識別情報を削除するか、又はその識別情報が「通知済み」であることを記録する。
図6に、コンテンツ購入指示受付部32が表示する購入画面100の例を示す。この購入画面100は、広告したコンテンツの縮小画像102と、そのコンテンツの金額104、コンテンツの購入の有無を問い合わせるメッセージ106、購入を指示するボタン108、購入しないことを指示するボタン110、及びキャッシュレジスター30に記録された購入商品の現在の合計額等を表示する金額表示欄112を含む。顧客は、表示された購入画面100に示されるコンテンツを購入するか否かをボタン108又は110を押下することで指示する。その顧客が買い物をしている間に複数のコンテンツの広告を提示した場合は、コンテンツ購入指示受付部32は、それら複数のコンテンツのそれぞれについて購入画面100を表示し、ユーザから購入するかしないかの指示を受ける。
広告したコンテンツのうちのいずれにも、顧客から購入する旨の指示がなかった場合(S24の判定結果がNo)、コンテンツ購入指示受付部32は、買い物かご10から取り出した商品について通常通りの代金受領の処理を実行する(S26)。これによりその顧客についての処理は終了する。
1以上のコンテンツについて購入する旨の指示があった場合(S24の判定結果がYes)、コンテンツ購入指示受付部32は、キャッシュレジスター30の代金計算機能に対し、購入が指示された各コンテンツの代金を加算する旨の指示を出す。この指示に応じ、代金計算機能は、商品の代金の合計額に、それらコンテンツの代金を合算し、その合算後の額を最終的な代金の額として提示する(S28)。
キャッシュレジスター30は、提示した代金が支払われるのを待つ(S30)。支払いがなされると、購入情報発行部34が、その顧客に対してそれらコンテンツの代金を支払い済みであることを証明する購入情報を発行する(S32)。購入情報の発行は、1つの例では、その購入情報を携帯端末60の店舗アプリ66に対して、無線通信により通知することで行う。この通信は、例えば店舗内ネットワーク50を経由した無線LAN通信、BLEやNFC等の直接の無線通信等のいずれであってもよい。また別の例では、顧客に渡すレシート等の紙に、その購入情報を示す文字列やコードを印刷する方法で、購入情報を発行してもよい。
またキャッシュレジスター30は、顧客に発行した購入情報と、そのとき顧客が購入して代金を支払った各コンテンツのコンテンツIDとの組を、複合機40又は店舗サーバ20に送る。あるいはキャッシュレジスター30自体が購入情報とコンテンツIDの組を管理する。この購入情報とコンテンツIDの組を、複合機40、店舗サーバ20、キャッシュレジスター30(あるいは店舗内ネットワーク50上の他のコンピュータ)のいずれが管理するかは、システムの他の要件に応じて適宜定めればよい。いずれにしても、店舗側のシステムの中で、購入情報とコンテンツIDの組が管理されていればよい。
以上では、キャッシュレジスター30が、自機の前に広告提供済みの顧客が来たかどうかを判定した。一方で、店舗サーバ20は、店舗内の各顧客の位置を常に追跡している。そこで、店舗サーバ20が、追跡している各顧客の携帯端末60の位置情報を利用して、どの携帯端末60がキャッシュレジスター30の前まで来たかを判定してもよい。この場合、店舗サーバ20(広告管理部24)は、キャッシュレジスター30の前に来た携帯端末60に対してコンテンツの広告を提供したかどうかを広告提供管理情報に基づき判定する。そして、広告を提供した場合には、広告管理部24は、提供した広告に対応するコンテンツの情報(そのコンテンツの購入画面を生成するための情報)をキャッシュレジスター30に提供する。
(6)複合機40の処理
次に複合機40の購入コンテンツ処理部42が行う処理の流れを、図7を参照して説明する。
購入コンテンツ処理部42は、顧客側から購入情報が入力されるのを待つ(S40)。顧客側からの購入情報の入力の仕方にはいくつかのバリエーションがある。
例えば、キャッシュレジスター30から携帯端末60に購入情報がデータとして提供される場合、近距離無線通信機能(例えばBLE等のBluetooth(登録商標)通信、NFC)により、携帯端末60から複合機40に入力する。NFCを用いる場合は、複合機40が備えるNFCポートに携帯端末60を接触するほど近づけることで、それら両者間でNFC通信が開始され、携帯端末60が持つ購入情報が複合機40に伝達される。Bluetoothを用いる場合は、NFCの場合よりもそれら両者間の距離が離れた時点で通信が開始され、顧客が例えば複合機40の前に来るまでに、携帯端末60から複合機40への購入情報の伝達が終わっている。この場合、購入情報の伝達をトリガとしてコンテンツの印刷のための処理(購入情報の正当性の確認、店舗サーバ20からのコンテンツのダウンロード、印刷等)を開始してもよい。
また、キャッシュレジスター30から購入情報のコードをレシート等に印刷出力した場合、顧客は、例えば複合機40のメニュー画面から「購入済みコンテンツの印刷」の項目を選び、その印刷出力物を複合機40のスキャナに読み取らせる。これにより、購入コンテンツ処理部42は、スキャン画像からそのコードを読み取り、そのコードが示す購入情報を認識する。また、購入情報の文字列をレシート等に印刷する形で顧客に提供する方式では、顧客は、例えばメニュー画面から「購入済みコンテンツの印刷」の項目を選び、これに応じて画面に表示される購入情報入力欄に、その購入情報の文字列を入力する。
購入コンテンツ処理部42は、そのようにして入力された購入情報が、正当なものであるかどうかを確認する(S42)。購入情報が正当なものであれば、購入コンテンツ処理部42は、店舗サーバ20からその購入情報に対応するコンテンツ(複数の場合もある)をダウンロードし(S44)、ダウンロードしたコンテンツを複合機40の印刷機構に印刷させる(S46)。顧客側から提示された購入情報が、キャッシュレジスター30から受け取った購入情報の中に存在しない場合(又は、存在しても、既に出力済みのフラグが記録されている場合)は、購入コンテンツ処理部42は、複合機40の画面にエラーメッセージを表示し(S48)、処理を終了する。
例えば、顧客に発行した購入情報(及び購入されたコンテンツのID)をキャッシュレジスター30から複合機40に通知する方式の場合、購入コンテンツ処理部42は、代金支払時にキャッシュレジスター30から通知を受けた購入情報の中に、今回顧客側から入力された購入情報があるか否かを確認する(S42)。もしあれば、入力された購入情報は正当な購入情報である。この場合、購入コンテンツ処理部42は、その購入情報に対応付けて記憶しているコンテンツID(複数の場合もある)を店舗サーバ20に送り、それらコンテンツIDに対応するコンテンツのデータをダウンロードする(S44)。ダウンロードされたコンテンツは印刷出力される(S46)。
また、その通知が複合機40ではなく店舗サーバ20へ送られる方式の場合は、購入コンテンツ処理部42は、顧客側から入力された購入情報が正当なものかどうかを店舗サーバ20に問い合わせる(S42)。店舗サーバ20は、問合せに含まれる購入情報が、代金支払時にキャッシュレジスター30から通知を受けた購入情報の中にあれば、正当である旨の判定結果と共に、その購入情報に対応する購入済みの各コンテンツを複合機40に送信する(S42,S44)。複合機40の購入コンテンツ処理部42は、受信したコンテンツ群を、複合機40の印刷機構に印刷させる。
以上に説明した実施形態のシステムでは、顧客が買い物かご10に入れた商品に関連するコンテンツをその顧客に広告するので、顧客に対して予め固定的に定めたコンテンツの広告を行う場合よりも、顧客がそのコンテンツに興味を引かれる可能性が高いと期待される。
<変形例1>
以上の実施形態では、顧客が買い物かご10に入れた商品に関連するコンテンツを、顧客の携帯端末60を介して広告した。
この変形例では、更に、顧客が長居した商品棚で売っている商品の分類に対応するコンテンツの広告情報を顧客の携帯端末60に提供する。
広告管理部24は、例えば図8に例示する商品棚管理情報を保持している。この商品棚管理情報は、個々の商品棚のIDに対応付けて、その商品棚の位置と、その商品棚の商品の分類と、その分類に対応するコンテンツのIDとを表している。
この変形例における広告管理部24の処理手順を図8に例示する。上記実施形態と同様、顧客の携帯端末60は定期的に位置情報を店舗サーバ20に送ってくる。広告管理部24は、定期的に、その携帯端末60の位置情報を商品棚管理情報(図8)に示される各商品棚の位置と比較し、その携帯端末60が位置する商品棚(顧客の最寄りの商品棚)を認識する(S50)。広告管理部24は、例えば、携帯端末60が位置する商品棚が変わると計時を開始し、その携帯端末60が同じ商品棚に位置する時間(その商品棚に対する顧客の滞留時間)を計測する(S52)。その滞留時間が予め定めた閾値を超えると、広告管理部24は、その商品棚に対応するコンテンツを商品棚管理情報から特定し(S54)、特定したコンテンツに対応する広告情報をその携帯端末60に提供する(S56)。
広告情報提供以降の処理は、上記実施形態のものと同様である。
<変形例2>
上記実施形態では、測位システムを利用して店舗サーバ20が買い物かご10と携帯端末60の位置を把握することで、商品が入れられた買い物かご10を持つ顧客の携帯端末60を特定した。
これに対して、この変形例では、買い物かご10を持っている顧客の携帯端末60を、測位システムを利用せずに特定する。
この変形例では、買い物かご10又は携帯端末60が、BLE等の近接通信技術を用いて最寄りの携帯端末60又は買い物かご10を特定する。例えばBLEは、通信相手からの受信電波の強度に基づいて自機と通信相手とのおおよその距離を判定する機能を有する。そこで、例えば買い物かご10のBLEモジュール(例えば通信部16に内蔵)が、近傍の各携帯端末60のBLEモジュール(例えば通信部64に内蔵)からの受信電波の強度に基づきそれら各携帯端末60の距離を推定する。この推定結果に基づき、買い物かご10に最も近い携帯端末60をその買い物かご10を持つ携帯端末60と判定する。またこの代わりに、携帯端末60のBLEモジュールが、最寄りの買い物かご10のBLEモジュールを特定してもよい。このようにして買い物かご10とそれを持つ顧客の携帯端末60との組合せが特定される。この組合せの情報は、買い物かご10又は携帯端末60から店舗サーバ20に登録される。店舗サーバ20は、この組合せの情報に従い、買い物かご10に商品が入れられた場合、その買い物かご10に対応する携帯端末を特定する。
以上に説明した実施形態及び変形例は、あくまで一例に過ぎない。
例えば以上の例では、買い物かご10はNFCやRFID等の近接無線検知技術を用いて当該かご内に入れられた商品を検知したが、この方式はあくまで一例に過ぎない。
また以上の実施形態及び変形例における買い物かご10は、顧客が未決済の商品をキャッシュレジスター30に行くまでに一時的に収容する入れ物であれば足りる。買い物かご10は、必ずしも「かご」の形態である必要はなく、例えばショッピングカート等他の形態であってもよい。
また以上では、顧客が購入したコンテンツを複合機40が印刷出力したが、印刷出力の代わりに、データファイルの形で複合機40等から顧客の携帯端末60やメモリカード等に転送してもよい。
また複合機40の概念には、キオスク端末等、印刷やデータを出力する機能を持つ様々な装置が含まれ得る。
また、コンテンツDB22を店舗サーバ20に設ける代わりに、複数の店舗の複合機40に対してコンテンツを提供するコンテンツサーバをインターネット等の広域ネットワーク上に設ける構成にも、上記実施形態及び変形例は適用可能である。
以上に例示した買い物かご10、店舗サーバ20、キャッシュレジスター30、複合機40及び携帯端末60の情報処理機構は、コンピュータにそれら各装置についての上述の機能を表すプログラムを実行させることにより実現される。ここで、コンピュータは、例えば、ハードウエアとして、CPU等のマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびリードオンリメモリ(ROM)等のメモリ(一次記憶)、フラッシュメモリやSSD(ソリッドステートドライブ)、HDD(ハードディスクドライブ)や等の固定記憶装置を制御するコントローラ、各種I/O(入出力)インタフェース、ローカルエリアネットワークなどのネットワークとの接続のための制御を行うネットワークインタフェース等が、たとえばバス等を介して接続された回路構成を有する。それら各機能の処理内容が記述されたプログラムがネットワーク等の経由でフラッシュメモリ等の固定記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。固定記憶装置に記憶されたプログラムがRAMに読み出されCPU等のマイクロプロセッサにより実行されることにより、上に例示した機能モジュール群が実現される。
10 買い物かご、12 商品認識部、14 位置通知部、16 通信部、20 店舗サーバ、24 広告管理部、26 通信部、30 キャッシュレジスター、32 コンテンツ購入指示受付部、34 購入情報発行部、36 通信部、40 複合機、42 購入コンテンツ処理部、44 通信部、50 店舗内ネットワーク、60 携帯端末、62 測位部、64 通信部、66 店舗アプリ。

Claims (8)

  1. 買い物かごに入れられた商品を認識する商品認識手段と、
    前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段と、
    前記商品認識手段で認識された商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段と、
    を有する情報処理システム。
  2. 前記広告提供手段が提供した前記広告情報に対応する、前記コンテンツに対する前記顧客の購入指示を受け付ける受付手段と、
    前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段と、
    を更に含む、請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記金額提示手段が提示した前記支払金額が支払われた場合に、前記購入指示がなされたコンテンツについて支払い済みであることを証明する購入情報を前記顧客に発行する手段と、
    前記購入情報が入力された場合に、その購入情報に対応する前記コンテンツを出力する出力手段と、
    を更に含む請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記顧客が予め定めた閾値時間以上滞留した商品販売場所を特定する特定手段、を更に含み、
    前記広告提供手段は、前記特定手段が特定した商品販売場所に関連するコンテンツについての広告情報を前記顧客の携帯端末に提供する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  5. 買い物かごに入れられた商品の情報を取得する取得手段と、
    前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段と、
    前記取得手段が取得した情報が示す商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段と、
    を有する情報処理装置。
  6. コンピュータを、
    買い物かごに入れられた商品の情報を取得する取得手段、
    前記買い物かごを持つ顧客の携帯端末を認識する端末認識手段、
    前記取得手段が取得した情報が示す商品に関連するコンテンツについての広告情報を、前記端末認識手段で認識された携帯端末に提供する広告提供手段、
    として機能させるためのプログラム。
  7. 顧客が持つ買い物かごに入れられた商品に関連して広告提供手段が前記顧客の携帯端末に提供した広告情報に対応するコンテンツについて、前記顧客からそのコンテンツの購入指示を受け付ける受付手段と、
    前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段と、
    を有する情報処理装置。
  8. コンピュータを、
    顧客が持つ買い物かごに入れられた商品に関連して広告提供手段が前記顧客の携帯端末に提供した広告情報に対応するコンテンツについて、前記顧客からそのコンテンツの購入指示を受け付ける受付手段、
    前記買い物かご内の前記商品の代金と、前記受付手段で購入指示を受け付けた前記コンテンツの代金とを合算した金額を支払金額として前記顧客に提示する金額提示手段、
    として機能させるためのプログラム。
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