JP6735441B2 - 加熱撹拌調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱される容器内に収容された被調理物の撹拌をするための撹拌体を備えた加熱撹拌調理器に関する。具体的には、容器内に配置され容器の外部からの回転磁界をうけて回転する撹拌体を備えた加熱撹拌調理器に関するものである。
従来から、加熱される容器内に収容された被調理物の撹拌をするための撹拌体を備えた加熱撹拌調理器として、加熱される炊飯用の鍋内に回転自在に備えた撹拌体の被駆動側磁石に対し炊飯器本体の回転駆動装置で回転磁界を発生させ、磁気カップリングにより撹拌体を非接触で回転駆動する電気炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、誘導加熱調理器に備えたコイルから発生する磁界によって上部に載置した鍋を加熱するとともに、永久磁石または着磁体を有した回転翼の回転をおこなう回転加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1によれば、撹拌体を回転駆動するための回転駆動装置が炊飯用の鍋を貫通する必要がないので貫通箇所から水漏れが発生する心配がなく被加熱物が撹拌されるようになっている。
特許文献2によれば、定期的にしゃもじ等でかき混ぜなくとも被調理物が焦げ付かず、かつ他の回転調理器にも併せて使用可能として、機器の保管場所が少なくて済む回転加熱調理器を提供することを目的としたものである。図16は特許文献2に記載された従来の回転加熱調理器を示すもので、本体101に収納されたインバータ103に接続した複数部に分割したコイル104がインバータ103の出力に応じて、高周波磁界または低周波磁界あるいはこの混合磁界を発生し、内部に磁石106を備えた回転翼107を有した非磁性金属で形成された鍋105をコイル104の上部に載置して鍋105の加熱と回転翼107の回転の両方を行うようになっている。
特開2011−229612号公報 特開平8−35664号公報
しかしながら、このような回転磁界により動力を伝達する構成において、一般に磁気ギャップ(空隙長)が広くなるにつれて磁気結合度が低下する。一方、誘導加熱調理器に備えたコイルと回転翼に備えた永久磁石との間には鍋を載置する載置板の厚みや鍋の厚みが存在するために広い磁気ギャップが存在する。実際にはこの磁気ギャップは5mmから15mm程度となり、鍋内の被調理物(例えば数皿分のカレーの煮込み)を撹拌するための大きな回転トルクを確保するためには誘導加熱機器のコイルから発生される磁束と回転翼とで形成する磁束が十分に鎖交する構成が必要となる。
また、回転磁界を発生させる構成においては、鍋を誘導加熱するコイルと兼用して回転磁界を発生させようとすると高周波磁界と低周波磁界との出力周波数の切り替えや混合磁界の発生のためのインバータやその制御にともなう装置や電源などが特殊で複雑となってしまう。これに対し、永久磁石を回転させることにより回転磁界を発生させる方式ではた
とえば永久磁石をモーターで回転させるような構成が考えられる。一方、回転磁界発生部として永久磁石を用いる構成では磁束密度の高い磁界が常時発生しているため、特に鍋を取外した状態で調理器を取り扱うような場合には磁性金属などを接近させないように注意をはらう必要があり、磁力により非接触で動力を伝達させる構成を実現するうえで発生する磁界の影響を抑えることが課題となっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、容器に収容する被調理物を撹拌する撹拌体に対し容器の外側から回転磁界を作用させて非接触で高トルクの動力伝達を実現しつつ、撹拌体を装着しない状態では回転磁界発生部に接近する磁性金属の吸引、吸着を防止することができて使用性に優れた加熱撹拌調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱撹拌調理器は、
被調理物を収納可能に底部と側壁部とを備え、外部からの加熱を受けて発熱する容器と、前記容器を収納する収納容器と、
前記収納容器に設けられ前記容器を加熱する加熱手段と、
前記容器に対して着脱自在に配されると共に、前記容器内の被調理物を撹拌する撹拌体とを備え、
前記撹拌体は、
前記撹拌体が回転することにより被調理物を撹拌する羽根部と、
前記撹拌体が前記容器に収納されたとき前記容器の内底部に対向して配されると共に、外部からの回転磁界を受けることが可能な永久磁石と、
前記羽根部を周囲に形成すると共に、前記永久磁石を収納する収納部と、
を備え、
前記収納容器は、前記容器内の前記撹拌体された前記永久磁石に対して回転磁界を発生させる回転磁界発生部と、
前記回転磁界発生部を覆い、前記収納容器への前記容器の収納の有無に連動して前記回転磁界発生部からの位置を変更可能に設けた回転磁界隔離部材と、
前記回転磁界隔離部材を前記回転磁界隔離部材と前記回転磁界発生部との距離が広がる向きに付勢する部材付勢手段と、を備え
前記収納容器に前記容器を収納したとき前記容器に押されて前記回転磁界隔離部材は、前記部材付勢手段の付勢に抗し前記収納容器に収納する前記回転磁界発生部に接近するように位置を変更可能に構成されたものである。
これにより、収納容器に容器を収納した状態のときに回転磁界が有効に作用するようにし、容器を収納しない状態では回転磁界発生部への磁性金属の吸着を防止するように回転磁界隔離部材の位置が変更されるので、調理器のお手入れ時など撹拌体を装着しない状態で加熱撹拌調理器を取り扱う場面においても使用性を良くすることができる。さらに、容器の収納の有無に連動させて回転磁界隔離部材と回転磁界発生部との位置変更を確実にできる構成が実現する。
本発明の加熱撹拌調理器は、容器に収容する被調理物を撹拌する撹拌体に対し容器の外側から回転磁界を作用させ非接触で動力を伝達する構成において、収納容器に容器を収納することで回転磁界を有効に作用させ、収納容器に容器を収納しない状態では回転磁界発生部への磁性金属の吸着を防止するように回転磁界隔離部材の位置が変更されるので、調理器のお手入れ時など容器を収納しない状態で加熱撹拌調理器を取り扱う場面において使用性を良くすることができる。
本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器を示す斜視図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の蓋体を外した状態を示す上面図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器を示す図2のA−A断面図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器を示す図3の要部拡大断面図 本発明の実施の形態1における加熱撹拌調理器の動作を説明するための要部拡大断面図 本発明の実施の形態1における撹拌体の要部を示す上面図と側面図と背面図 本発明の実施の形態1における撹拌体の下面側から見た分解斜視図と上面側から見た分解斜視図 本発明の実施の形態1における撹拌体の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1における撹拌体の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1における撹拌体の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1における撹拌体の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1における回転磁界隔離部材の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態1における回転磁界隔離部材の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態2における回転磁界隔離部材の動作を説明するための断面図 本発明の実施の形態2における回転磁界隔離部材の動作を説明するための断面図 従来の回転加熱調理器を示す要部断面模式図
第1の発明の加熱撹拌調理器は、
被調理物を収納可能に底部と側壁部とを備え、外部からの加熱を受けて発熱する容器と、前記容器を収納する収納容器と、
前記収納容器に設けられ前記容器を加熱する加熱手段と、
前記容器に対して着脱自在に配されると共に、前記容器内の被調理物を撹拌する撹拌体とを備え、
前記撹拌体は、
前記撹拌体が回転することにより被調理物を撹拌する羽根部と、
前記撹拌体が前記容器に収納されたとき前記容器の内底部に対向して配されると共に、外部からの回転磁界を受けることが可能な永久磁石と、
前記羽根部を周囲に形成すると共に、前記永久磁石を収納する収納部と、
を備え、
前記収納容器は、前記容器内の前記撹拌体された前記永久磁石に対して回転磁界を発生させる回転磁界発生部と、
前記回転磁界発生部を覆い、前記収納容器への前記容器の収納の有無に連動して前記回転磁界発生部からの位置を変更可能に設けた回転磁界隔離部材と、を備えた構成としたものである。
これにより、収納容器に容器を収納した状態のときに回転磁界が有効に作用するようにし、容器を収納しない状態では回転磁界発生部への磁性金属の吸着を防止するように回転磁界隔離部材の位置が変更されるので、調理器のお手入れ時など撹拌体を装着しない状態で加熱撹拌調理器を取り扱う場面においても使用性を良くすることができる。
さらに、前記収納容器において、前記回転磁界隔離部材を前記回転磁界隔離部材と前記回転磁界発生部との距離が広がる向きに付勢する部材付勢手段を備え、
前記収納容器に前記容器を収納したとき前記容器に押されて前記回転磁界隔離部材は、前記部材付勢手段の付勢に抗し前記収納容器に収納する前記回転磁界発生部に接近するように位置を変更可能に構成されたものである。
これにより、容器の収納の有無に連動させて回転磁界隔離部材と回転磁界発生部との位
置変更を確実にできる構成が実現する。
の発明は、特に、第の発明において、
前記回転磁界隔離部材は、非磁性金属材料を含み構成されたものである。
これにより、非磁性材であることにより、回転磁界発生部を覆うように永久磁石との間に回転磁界隔離部材を介在させても収納容器に容器を収納した状態で回転磁界を永久磁石に対して作用させることができ、さらに金属材料であり薄肉にできて回転磁界発生時の磁気ギャップの拡がりを抑えることができる。
の発明は、特に、第1から第の何れか一つの発明において、
前記回転磁界隔離部材は、前記収納容器に収納する前記容器の底部に接触して前記容器の温度を検知する容器温度検知手段を備えたものである。
これにより回転磁界隔離部材の配置は容器の温度検出手段の配置を兼ねた構成が実現する。さらに回転磁界隔離部材を良熱伝導性非磁性金属材料を含み構成することにより、応答性良く容器の温度を検知することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器を示す斜視図、図2は本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器の蓋体を外した状態を示す上面図、図3は本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器を示す図2のA−A断面図である。図4は本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器を示す図3の要部拡大断面図、図5は本発明の第1の実施の形態における加熱撹拌調理器の動作を説明するための要部拡大断面図である。図6は本発明の第1の実施の形態における撹拌体の要部を示す上面図、側面図、背面図である。図7は本発明の第1の実施の形態における撹拌体の下面側から見た分解斜視図と上面側から見た分解斜視図である。図8から図11は本発明の第1の実施の形態における撹拌体の動作を説明するための断面図である。図12から図13は本発明の第1の実施の形態における回転磁界隔離部材の動作を説明するための要部断面図である。
図中、1は加熱撹拌調理器の本体であり、本体1の内部には被調理物(図示せず)を調理するための容器2を収める収納容器3を設けている。収納容器3の底には容器2の底面と接して熱を容器2に伝達する加熱手段であるヒーター部4を配置しており、本体1上方には、容器2の開口部を覆う蓋体5を本体1に回動自在に軸支している。容器2は内底部と側壁部を備えて被調理物を収納可能とし、ヒーター部4はリング状の形状を有している。
図3に示すように、6は永久磁石7とクラッチ部8を収納する収納部9と収納部9の周囲に羽根部10を形成した撹拌体である。撹拌体6は、被調理物を収納する容器2の内底部に着脱自在に配置され、撹拌体6が回転することにより容器2内の被調理物を羽根部10により撹拌する構成となっている。永久磁石7は、撹拌体6が容器2に収納されたとき、容器2の内底部に対向して配されると共に、外部からの回転磁界を受けることが可能なものである。この外部からの回転磁界は、本体1内に収納され、容器2底部の外側に位置し撹拌体6の永久磁石7と対向するように配置された回転磁界発生部である回転磁界発生装置11によって発生させている。回転磁界発生装置11は、収納部9内の永久磁石7の磁界と鎖交する装置側永久磁石12と、装置側永久磁石12を移動可能に収納したカップリング部13と、カップリング部13と連結して回転させる駆動モーター14と、駆動モ
ーター14の回転を制御する制御手段である制御部により構成するものである。装置側永久磁石12とカップリング部13とは嵌め合い部で嵌合する状態とした構成としているため、駆動モーター14の回転駆動をカップリング部13に伝達させるとカップリング部13と一緒に装置側永久磁石12が回転することで、回転磁界を形成するものである。装置側永久磁石12は容器2の外底に接近させるようにヒーター部4の中央開口の領域に配置されていて、撹拌体6に高トルクを伝達可能に磁気ギャップA(図4参照)が確保される。
図4において、40は回転磁界発生部である装置側永久磁石12を覆うように設けた回転磁界隔離部材であり、50は回転磁界隔離部材40を付勢する部材付勢手段である。部材付勢手段50はコイルばねなどの弾性体で形成されており、回転磁界隔離部材40を図中上方(容器2側)に向かって回転磁界発生部である装置側永久磁石12との距離が広がる向きに付勢するようになっている。これにより容器2の収納容器3への収納(装着)の有無に連動して部材付勢手段50を伸縮させて回転磁界隔離部材40が昇降して、回転磁界隔離部材40は回転磁界発生部である装置側永久磁石12からの位置(距離)を変更可能な構成となっている。容器2は収納容器3に収納したときにリング状のヒーター部4から熱伝導により加熱されるようにセットされるが、この状態で回転磁界隔離部材40は容器2の外底と当接するスペーサー部材15を介して押し下げられ装置側永久磁石12に接近した位置に移動することとなる。換言すれば、収納容器3に容器2を収納したとき容器2に押されて回転磁界隔離部材40は、部材付勢手段50の付勢に抗し収納容器3に収納されている回転磁界発生部である装置側永久磁石12に接近するように位置を変更可能に構成されている。
回転磁界隔離部材40はアルミ合金などの非磁性の金属材料で形成されており装置側永久磁石12の磁束が通過可能になっている。スペーサー部材15は回転磁界を形成するために装置側永久磁石12が回転するときに容器2の外底との摺動抵抗を小さくするために設けたものであり、容器2の外底とは回転中心で点接触するように半球面を有している。本実施の形態においてスペーサー部材15は摩擦係数と耐摩耗性の観点から回転磁界隔離部材40とは別体にしてセラミックス材料を用いているが、スペーサー部材15を回転磁界隔離部材40と一体に設けてもよく、この場合、耐熱性と低摩擦係数を兼ね備えたエンジニアリングプラスチックなどで構成してもよい。
容器2の内側面の一部に、被調理物を撹拌する際に、撹拌特性を有利に作用させる目的で、容器2の中心方向に向かって、約6mm突出させ断面を湾曲状にした邪魔部16(図2参照)を設けている。
図4と図5において、7は永久磁石であり、8はクラッチ部である。その双方は収納部9に収納されている。
図6において、永久磁石7は、リング状に4極の磁極をN/S/N/Sの順に配置し、収納部9への収納状態において上方となる側に磁束漏えいを抑制する磁性金属板17を接着している。ここで、上方とは、収納部9内で永久磁石7を外部からの回転磁界が付与される側と反対側を意味するものである。磁性金属板17の回転軸中心に位置する部分に少なくとも1辺の直線部を持つ開口部18を形成している。
図7において、磁性金属板17の開口部18にクラッチ部8を構成するクラッチ爪部19を嵌合して、クラッチ爪部19と永久磁石7とが一体となるように組み立てている。このクラッチ爪部19は、略円筒状の形状で内周面側に略台形状の爪部20を設けており、爪部20は、永久磁石7が外部磁界を受ける側を下底としたとき上底よりも幅を小さくしている。つまり、下底から上底の方向に向かって周方向の幅が拡がる傾斜面を形成してい
る。さらに、爪部20は、内周面側から突出する凸形状となっている。永久磁石7とクラッチ爪部19は、収納部9内の回転軸中心に設けた柱状部21を貫通して組み付けており、柱状部21を摺接して上下の昇降、および回転方向に保持されるように構成している。換言すれば、永久磁石7は収納部9内で柱状部21の高さ方向に移動可能に収納されている。クラッチ部8を構成するクラッチ爪部19が相対するクラッチ係合部22は略円筒状に形成したもので、柱状部21を貫通して収納部9の底位置付近に配しており、クラッチ係合部22と柱状部21とは軸回転方向にズレが生じないように係合させている。クラッチ係合部22は、収納部9内でクラッチ爪部19の爪部20と嵌り合う係合部23を略円筒の外周面に設けており、クラッチ爪部19の爪部20の傾斜面に一致する傾斜面を形成している。したがって、係合部23は凹形状で形成されており、爪部20の大きさより若干小さく形成されている。なお、図4に示すように、柱状部21の先端は、収納部9内に永久磁石7等を収納した状態で締結手段によって上方固定位置部32と固定されている。
収納部9の底面回転軸中心部には、柱状部21の内側に相当する部分に凹部を設け、軸受用のブッシュ24、および、略円板状の受け部25を備えたシャフト部26を組み付けている(図4参照)。撹拌体6を容器2にセットする際は、このシャフト部26の受け部25が容器2の底面に乗る状態となり、このシャフト部26を中心に撹拌体6の羽根部10、および収納部9が回転することになる。つまり、シャフト部26は容器2底面に接地した状態となって固定された状態となり、ほぼ回転動作は発生しないものである。
図7〜図11に示すように、クラッチ爪部19には、収納部9の底面との間でクラッチ爪部19に対して上方向に押し圧が掛かるように圧縮コイルバネ27を配している。換言すると、圧縮コイルバネ27は、収納部9内で永久磁石7を回転磁界発生装置11からの回転磁界が付与される側と反対側に付勢している。圧縮コイルバネ27の荷重設定は、クラッチ爪部19を、つまりは、永久磁石7と磁性金属板17を、収納部9の上方固定位置部32の方向に押し上げて上方固定位置部32の直下に位置する状態(図5および図10参照)の時に、収納部9底面が磁性体の金属板上(例えば、鉄板上)に置かれた際に永久磁石7の磁力によって金属板側に引き付けられる吸着力に対して、1.2〜1.5倍の押圧を永久磁石7に対して与えるだけの荷重となるように設定している。略円筒状に形成したクラッチ係合部22は、クラッチ爪部19の爪部20が係合する係合部23以外の外周を、永久磁石7と磁性金属板17が上方固定位置部32の直下の位置で回転保持するようにスライド部28を設けており、図10に示すように、永久磁石7と磁性金属板17が収納部9の上方固定位置部32の直下に位置した際、クラッチ爪部19の爪部20がそのスライド部28の面上を滑りながら摺動回転するものである。なお、スライド部28は、係合部23と連続して形成されている。
図5に示すように、収納部9内の側壁内面において、永久磁石7が上方固定位置部32の直下の位置まで移動した際の永久磁石7の周囲側面に対向する高さ位置に、厚み1〜3mmのリング状の磁性金属体29を収納部9内に固定して取り付けている。このリング状の磁性金属体29と永久磁石7の間には、永久磁石7が収納部9内で昇降、および、回転する際に接することがないように0.5〜3mmのクリアランスを設けている。図4に示すように、永久磁石7が収納部9の下端に位置する際には永久磁石7の外周に対向する位置の収納部9内面にはリング状の磁性金属体29はなく、図5に示すように、永久磁石7が収納部9内の上端に位置した時に永久磁石7の外周位置にリング状の磁性金属体29が相対するように構成している。
図9に示すように、クラッチ係合部22の係合部23におけるクラッチ爪部19の爪部20と接する傾斜面は、主に回転する方向(右回転方向)で係合する傾斜面(A)30においては、その傾斜角度Θ1を回転平面に対して65°〜85°に設定しており、その対称側(左回転方向)の傾斜面(B)31においては、図11に示すように、その傾斜角度
Θ2を回転平面に対して45°〜75°に設定している。
撹拌体6に用いている永久磁石7と回転磁界発生装置11に用いている装置側永久磁石12の磁石の材質として、装置側永久磁石12には一般的に磁石全般においてもっとも強力な磁力を持つネオジウム焼結磁石を選択しており、一方の永久磁石7には、ネオジウム焼結磁石、サマリウムコバルト磁石かFe−Cr−Co系磁石、もしくは、Fe−Nd−B系のボンド磁石の中から選択している。この時、永久磁石7は、撹拌体6を容器2から取り外した際の取り扱い性を考え、装置側永久磁石12よりも吸着力等の磁気特性が低くなるように、磁石の材質と磁石サイズを設定している。
次に、撹拌体6の機能について説明する。
撹拌体6は、本体1内の容器2底の外側に配した回転磁界発生装置11によって、容器2の底の厚みを介して回転動作を回転磁界発生装置11に対して非接触で伝達するものである。この回転動作は、図6に示すように、撹拌体6の内部に収納した永久磁石7のN極とS極とを周方向に交互に配してリング状とし、それと相対するように回転磁界を発生させるカップリング部13内に構成した装置側永久磁石12にもN極とS極とを周方向に交互に配置させている。この構成により、相対する異極による吸引力と、その隣接の磁極との間に発生する反発力とによって、撹拌体6の永久磁石7と回転磁界発生装置11の装置側永久磁石12とが同期して回転するものである。
撹拌体6の羽根部10の回転によって、被調理物を容器2の側壁方向へ押し出すとともに、被調理物が容器2内面から受ける抵抗、もしくは、被調理物が容器2側面に設けた邪魔部16から受ける抵抗によって、被調理物が撹拌体6の羽根部10を乗越え、それにより被調理物を返す作用が起こっている。このようにして、撹拌体6を回転させることで、被調理物を容器2全体に散らしながら、被調理物の裏表を返して容器2底面からヒーター部4の熱を被調理物全体に与えることができる加熱撹拌調理を行うことができる。
この撹拌調理を行うときは、撹拌体6のクラッチ部8は、回転磁界発生装置11からの回転磁界による回転力を永久磁石7を介して収納部9に伝達させる状態となっている。詳細には、図4および図8に示すように、撹拌体6の収納部9内ではクラッチ爪部19の爪部20とクラッチ係合部22の係合部23とが係合し、永久磁石7が収納部9の底面位置まで下りた状態となっている。永久磁石7が収納部9底面まで下りた状態にあるということは、図4に示すように、永久磁石7と回転磁界発生装置11の装置側永久磁石12との磁石間の磁気ギャップAは構成上で最も短い距離となり、この磁石間で発生可能な最大の磁気動作を発生させることができる。この時、圧縮コイルバネ27も縮められた状態となり、永久磁石7を押し上げようとする荷重は増加するが、永久磁石7と装置側永久磁石12との磁石同士の磁気吸引力の方がはるかに強いため、本来の磁石のみで発生し得る回転トルクからの減少は少ない状態である。本実施の形態における磁石間で発生する吸着力は約4.0Kgfの力が発生している。
撹拌体6の羽根部10が回転する動作は、装置側永久磁石12からの回転磁界による回転力を永久磁石7が同期して伝達され、永久磁石7は回転する。撹拌体6の収納部9内では図8に示すように、クラッチ爪部19の爪部20とクラッチ係合部22の係合部23とが係合しているため、永久磁石7の回転力がクラッチ爪部19の爪部20を介してクラッチ係合部22の係合部23に伝達される。係合部23に回転力が付与されることにより、係合部23と一体となった収納部9がシャフト部26を中心に回転し、収納部9の外側側面に形成された羽根部10が回転し、撹拌体6が回転することとなる。
調理終了後、容器2内から撹拌体6を取り外す際に撹拌体6を図2に示すように、使用者が羽根部10を右回転させると、回転磁界発生装置11のカップリング部13はその場
に留まっており、カップリング部13内の装置側永久磁石12からの回転磁界による吸引力により撹拌体6内の永久磁石7もその位置に留まろうとする。このため、クラッチ爪部19の爪部20が図8に示す状態から図9に示すように、クラッチ係合部22の係合部23を回転方向に押す力が作用し、爪部20が係合部23の傾斜面30に沿って上昇し、そのまま、図10に示すように、爪部20の下底がスライド部28に乗った状態となる。また、この際には、クラッチ爪部19からの回転方向への押力で永久磁石7は幾分だけ回転方向に回転するため、装置側永久磁石12との間で、同極となる範囲が生じることとなり、そこで発生する反発力も作用して、永久磁石7は上昇することになる。
図10に示す状態に永久磁石7が移動すると、クラッチ部は、回転磁界発生装置11からの回転磁界による回転力を永久磁石7を介して収納部9に伝達させない空転状態となっている。これは、クラッチ爪部19の爪部20とクラッチ係合部22の係合部23とが係合していないため、永久磁石7が回転しても永久磁石7の回転力がクラッチ爪部19の爪部20を介してクラッチ係合部22の係合部23に伝達されないためである。
図10に示す状態に永久磁石7が移動すると、図5に示すように、永久磁石7と回転磁界発生装置11の装置側永久磁石12との磁石間の磁気ギャップBは、撹拌時の図4に示す磁石間の磁気ギャップAからクラッチ係合部22の係合部23の高さ分だけ増加することになる。本実施の形態では係合高さを約10mmに設定しており、永久磁石7と装置側永久磁石12との磁石間の吸引力は約1.0Kgf程度にまで落ちることになり、撹拌状態の磁石間吸引力を約75%減少させることができ、撹拌体6を取り外す際の負荷も大幅に軽減する。したがって、容器2内から撹拌体6を容易に取り外すことができる。
取り外した撹拌体6は、図10に示すように、永久磁石7と磁性金属板17が収納部9内の上方固定位置部32の直下に保持された状態となっているため、撹拌体6を磁性体金属製でできたキッチンのシンク台等に置かれても、置かれた金属面から永久磁石7の吸引面との間には、撹拌体6の底の肉厚分とクラッチ部8の係合高さを合わせた空間距離L1が形成されることとなる。この空間距離L1により撹拌体6の底面に至る磁力の強さはほとんど無くなる状態にすることができるため、ほとんど吸着していない状態と言えるほどまでの吸着となっている。また、フォークやナイフといった磁性体金属でできた金属食器やキッチン用品においても同様、撹拌体6の磁気力によってほぼ吸着するということはない状態となっているため、磁力によってフォークやナイフが不意に吸着しているといった心配も起こらない。また、この時点では、クラッチ爪部19の爪部20が、クラッチ係合部22のスライド部28上に乗った状態であるため、強い衝撃が加わっても下方に落ちることはなく、収納部9底面における永久磁石7からの吸着力が、強い状態に戻ってしまうといったことは起こらない。
本実施の形態の撹拌体6において、収納部9に収めている永久磁石7の磁気特性では、仮に、永久磁石7を収納部9の底に位置させた状態に固定したとすると、磁性体の金属板等に着けた場合、その吸着力は約3.5Kgf前後となるが、このクラッチ部8の作用により、その吸着力は約100〜300gfにまで負荷が落ちている。
本実施の形態の撹拌体6においては、永久磁石7が回転磁界発生装置11との吸引する面との反対面、つまり撹拌体6の上方側に相当する面、換言すれば、上方固定位置部32と対向する面には、図6に示すように、永久磁石7に磁性金属板17を張り付けている。この構成のため、撹拌体6の上面には、永久磁石7が上方に位置した場合でも、この磁性金属板17内で磁束が集中して撹拌体6の外界には磁界の透過がほとんどないため、撹拌体6の上面に金属物が吸着することはない。
また、本実施の形態の撹拌体6においては、図10に示すように、永久磁石7が上方固
定位置部32の直下に位置したところで相対するように、収納部9内の外周にリング状の磁性金属体29を配している。換言すれば、クラッチ部8は、回転磁界発生装置11からの回転磁界による回転力を永久磁石7を介して収納部9に伝達させない状態のとき、永久磁石7の周囲側面に対向する収納部9にリング状の磁性金属体29を配している。この構成によって、撹拌体6の周囲側面においても、このリング状の磁性金属体29の厚み内に永久磁石7からの磁束が集中するため、撹拌体6の側面外界に磁界の透過がほとんどないため、撹拌体6の側面に金属物が吸着することはない。
ここで、本実施の形態では、リング状の磁性金属体29を永久磁石7が上昇した際の相対する位置にしか設けてはいないが、設定する撹拌トルクとの兼ね合いの中で、収納部9の側面高さ方向全体にリング状の磁性金属体29を設けても良く、また、永久磁石7の側面外周にリング状の磁性金属体29を組み付けても良い。さらには、異種材料の接合手段によって撹拌体6の収納部9自体、底面部分を非金属もくしは非磁性体金属とし、側面部分および上方固定位置部32を磁性体の金属で形成しても良い。
また、本実施の形態では、クラッチ爪部19と収納部9の底面との間に圧縮コイルバネ27を設けていることで、調理終了後、クラッチ部8を作用させずに無理やり取り外した場合でも、圧縮コイルバネ27により永久磁石7と磁性金属板17は上方固定位置部32の直下の位置まで押し上げられた状態となる。圧縮コイルバネ27は、永久磁石7と磁性金属板17が上方固定位置部32の直下に位置した状態で、収納部9底面に磁性体金属板を接地させたときに生じる吸着力よりも少し大きい押圧が永久磁石7に掛かるように設定しているため、撹拌体6を落すなど、少しの衝撃が加わったぐらいでは、永久磁石7が下方に落ちることはない。
再び、撹拌体6を容器2内の底面にセットする際、図2に示すように、容器2の底面に撹拌体6の収納部9の底面を接地させた状態で羽根部10を右方向に回転させると、永久磁石7は、スライド部28上に乗った爪部20と共に回転方向に滑りながら、爪部20がクラッチ係合部22の傾斜面31に掛かると図11に示すように傾斜面31に沿って下方に滑り落ち、図8に示すように永久磁石7は収納部9の底位置に位置するようになる。撹拌体6を容器2にセットした直後である図5に示す磁気ギャップBの状態では、回転磁界発生装置11との磁界による吸引力が圧縮コイルバネ27の押圧よりも大きく、また、永久磁石7が収納部9の底位置に向かって下降するにつれて生じる圧縮コイルバネ27の押圧の増加に対しても、磁石間の吸引力の方が磁気ギャップが縮まることでさらに増加する。この構成のため、永久磁石7は、確実に、収納部9の底面位置まで下降し、所望の撹拌トルクを発生させることができる。
一方、この撹拌体6のクラッチ部8は、調理中の撹拌時においても作用する。
調理中の撹拌において、被調理物の種類(例えば、肉、ジャガイモ、玉ねぎ、豆など)、被調理物の大きさ、被調理物のカットした状態(例えば、みじん切り、乱切りなど)、また、被調理物の量など、撹拌によって被調理物が混ざり合っていく上で、条件が重なると撹拌体6の羽根部10と容器2の内面との間に被調理物が挟まり撹拌体6に回転負荷が掛かってしまうことがある。特に、この実施の形態においては、撹拌特性を有利に作用させるために設けた容器2側面の邪魔部16と撹拌体6の羽根部10先端との間で被調理物が挟まり易い状態にある。
今回の実施の形態にあるクラッチ部8を構成しない、羽根部10と永久磁石7とが一体となって固定された一般的な構成の場合においては、撹拌体6と回転磁界発生装置11との間で発生する回転トルク、言い換えると、吸着が外れる脱調トルク以上の負荷になると、撹拌体6の回転は止まった状態になるのに対して、回転磁界発生装置11は回転し続けている。このため、相対するお互いの磁石間が異極であるが故に吸引関係にあった状態か
ら、同極に切り替わって反発力が作用してしまうため、撹拌体6は、その反発力によって、上方へ押し上げられて撹拌体6が回転中心から外れた状態となってしまう。この状態になってしまうと、撹拌作用は復帰しなくなり、本来の撹拌機能が無くなった状態となってしまう。
本実施の形態のクラッチ部8により、上述の負荷が掛かった状態になると、撹拌体6の羽根部10および収納部9は、負荷によってその場に留まった状態(停止状態)になるが、永久磁石7は回転磁界発生装置11の磁界との吸引状態のまま回転し、図9に示すように、クラッチ爪部19の爪部20が係合部23の傾斜面30を滑り上がって、図10に示すように、爪部20の下底がクラッチ係合部22のスライド部28に乗る。そして、磁界の吸引状態のまま、クラッチ爪部19の爪部20がスライド部28上を摺動しながら回転し、再び、係合部23の位置にさし掛かると図11に示すように、爪部20がクラッチ係合部22の係合部23に係合するように傾斜面31に沿いながら下降するといった動作を行う。つまり、上述の負荷が掛かった状態では、撹拌体6の羽根部10と収納部9が留まった状態で永久磁石7のみが空回りする状態となるため、磁石間の反発力によって撹拌体6自体が上方に押し上げられて回転中心から外れる状態となることなく、本来の撹拌機能を損なうことがない。
ここで、図10に示すように、クラッチ爪部19における爪部20の下底がクラッチ係合部22のスライド部28に乗るように移動し、爪部20がスライド部28上を摺動しながら回転する時、クラッチ部8は、回転磁界発生装置11からの回転磁界による回転力を永久磁石7を介して収納部9に伝達させない状態となっており、撹拌体6の羽根部10および収納部9は、負荷によってその場に留まった状態(停止状態)になるものである。これは、クラッチ爪部19の爪部20とクラッチ係合部22の係合部23とが係合していないため、永久磁石7が回転しても永久磁石7の回転力がクラッチ爪部19の爪部20を介してクラッチ係合部22の係合部23に伝達されないためである。
また、本実施の形態では、クラッチ部8において、主に回転する方向の右回転側に位置する係合部23の傾斜面30を65°〜85°に設定していることで、クラッチ部8を構成しない場合に発生し得る回転トルクからの減少を10%以内に抑えることができる。また、その対称側となる左回転側に位置する係合部23の傾斜面31を45°〜75°に設定したことにより、撹拌体6に負荷が掛かってクラッチ部8が作用し永久磁石7が上昇して空回り状態になった後、再び、係合部23に係合する際、永久磁石7は傾斜面31を緩やかに下降することとなる。この構成により、回転磁界発生装置11からの強力な吸引力による急激な下降での衝撃音や、衝撃による永久磁石7への損傷に対しても抑えることができるようになる。
図12と図13は本発明の第1の実施の形態における回転磁界隔離部材40の動作について説明するための要部断面図である。図12は容器2が収納容器3に収納されない状態の図であり、回転磁界隔離部材40は部材付勢手段50によって装置側永久磁石12から離れるように上方に押し上げられ回転磁界隔離部材40のストッパー部40aがカップリング部13のフック13aに係止した状態でヒーター部4より上方に突出した位置に付勢されている。この状態で装置側永久磁石12の磁界は回転磁界隔離部材40により距離的に隔離した状態にすることができる。つまり、回転磁界隔離部材40の介在により装置側永久磁石12に対して磁性金属などを接近させて磁力で吸着されることを防止する効果がある。
図13は容器2を収納容器3に収納した状態の図であり、回転磁界隔離部材40は容器2の底部に押されて装置側永久磁石12に接近した状態となっている。この状態で容器2に撹拌体6が装着されると永久磁石7の磁界と鎖交して回転磁界を作用可能な状態となる
。なお本発明の実施の形態1において部材付勢手段50の付勢力としては容器2の自重により決定されており、容器2の自重で容器2の外底がヒーター部4に接触するように部材付勢手段50の付勢力が設定されているが、これに限らず一定量の被調理物を収納した条件や加熱撹拌調理器の蓋体5の閉止力を加えた条件で回転磁界隔離部材40は容器2の底部に押されて装置側永久磁石12に接近した状態となるように付勢力を設定してもよい。
以上のように、本実施の形態においては、加熱容器に入れた被調理物の加熱とともに撹拌体による撹拌ができるので、たとえば数皿分のカレーなどの負荷の大きな煮込み調理においても定期的にしゃもじ等でかき混ぜなくとも焦げ付きを防止することができるものである。容器を取り外した状態で本体を取り扱う場合においては回転磁界発生部を隔離する構成としたので発生する磁界の影響を少なくできて、使用後のお手入れなどを含めて取扱い性に優れた加熱撹拌調理器を提供することができる。また、非撹拌時の撹拌体を加熱容器から取り出して取り扱う(例えば洗浄時や保管などの)場面においては撹拌体の磁界を変化させることで調理場周辺に多数存在する磁性金属の吸着を防止して取り扱い性に優れた撹拌体および加熱撹拌調理器を提供することができる。
(実施の形態2)
図14と図15は本発明の第2の実施の形態における回転磁界隔離部材40の動作について説明するための要部断面図である。第2の実施の形態に係る加熱撹拌調理器が前記第1の実施の形態に係る加熱撹拌調理器と異なる点は、回転磁界隔離部材40に容器2の温度を検知する容器温度検知手段60を備えたところにある。図14は容器2が収納容器3に収納されない状態の図であり、回転磁界隔離部材40は部材付勢手段50によって装置側永久磁石12から離れるように上方に押し上げられ回転磁界隔離部材40のストッパー部40bがヒーター部4に係止した状態でヒーター部4より上方に突出した位置に付勢されている。この状態で装置側永久磁石12の磁界は回転磁界隔離部材40により距離的に隔離した状態にすることができる。つまり、回転磁界隔離部材40の介在により装置側永久磁石12に対して磁性金属などを接近させて磁力で吸着されることを防止する効果がある。
図15は容器2を収納容器3に収納した状態の図であり、回転磁界隔離部材40は容器2の底部に押されて装置側永久磁石12に接近した状態となっている。この状態で容器2に撹拌体6が装着されると永久磁石7の磁界と鎖交して回転磁界を作用可能な状態となる。容器2の外底はリング状のヒーター部4に接触して熱伝導により加熱される状態で、回転磁界隔離部材40は加熱される容器2の温度を容器温度検知手段60で精度よく検知できるように容器2の外底に沿った広い面で接触するように構成している。なお、容器温度検知手段60は、回転磁界隔離部材40の上部裏面に配されている。
また本発明の第2の実施の形態においては回転磁界隔離部材40と部材付勢手段50はともにカップリング部13とは接触しないように一定の隙間を設けているので容器2の底部に接触させて摺動抵抗となることもない。さらに回転磁界隔離部材40に備えた容器温度検出手段60によって容器2の外底の略中央の領域の温度を検知して有線で出力を取り出すにも都合がよい。本発明の実施の形態2において回転磁界隔離部材40は温度検知の応答性の観点からも良熱伝導性非磁性金属材料としてアルミ合金を採用している。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また加熱手段としてもヒーターに限らず誘導加熱やスチームや温風や輻射加熱などの加熱手段を用いたものでもあっても良い。
以上のように、本発明の加熱撹拌調理器は、被調理物を撹拌するために容器に装着した撹拌体に対し容器を収納する収納容器部側から磁力により非接触で動力を伝達するものであり、撹拌時の高トルク化を実現しつつ、容器を収納しない状態での回転磁界発生部から発生する磁界の影響を抑制する構成としたものである。これにより自動で撹拌できる撹拌機能を付加した使用性に優れた加熱撹拌調理器を実現することができるのでマルチクッカーや圧力鍋の撹拌だけでなく、食材の切削や粉砕や練りなどをおこなう調理器や加工装置においても適用することができる。
2 容器
3 収納容器
4 ヒーター部
6 撹拌体
7 永久磁石
8 クラッチ部
9 収納部
10 羽根部
11 回転磁界発生装置
12 装置側永久磁石
13 カップリング部
17 磁性金属板
19 クラッチ爪部
20 爪部
22 クラッチ係合部
23 係合部
27 圧縮コイルバネ
28 スライド部
29 磁性金属体
30、31 傾斜面
40 回転磁界隔離部材
50 部材付勢手段

Claims (3)

  1. 被調理物を収納可能に底部と側壁部とを備え、外部からの加熱を受けて発熱する容器と、前記容器を収納する収納容器と、
    前記収納容器に設けられ前記容器を加熱する加熱手段と、
    前記容器に対して着脱自在に配されると共に、前記容器内の被調理物を撹拌する撹拌体とを備え、
    前記撹拌体は、
    前記撹拌体が回転することにより被調理物を撹拌する羽根部と、
    前記撹拌体が前記容器に収納されたとき前記容器の内底部に対向して配されると共に、外部からの回転磁界を受けることが可能な永久磁石と、
    前記羽根部を周囲に形成すると共に、前記永久磁石を収納する収納部と、
    を備え、
    前記収納容器は、前記容器内の前記撹拌体された前記永久磁石に対して回転磁界を発生させる回転磁界発生部と、
    前記回転磁界発生部を覆い、前記収納容器への前記容器の収納の有無に連動して前記回転磁界発生部からの位置を変更可能に設けた回転磁界隔離部材と、
    前記回転磁界隔離部材を前記回転磁界隔離部材と前記回転磁界発生部との距離が広がる向きに付勢する部材付勢手段と、を備え
    前記収納容器に前記容器を収納したとき前記容器に押されて前記回転磁界隔離部材は、前記部材付勢手段の付勢に抗し前記収納容器に収納する前記回転磁界発生部に接近するように位置を変更可能に構成された加熱撹拌調理器。
  2. 前記回転磁界隔離部材は、非磁性金属材料を含み構成された請求項に記載の加熱撹拌調理器。
  3. 前記回転磁界隔離部材は、前記収納容器に収納する前記容器の底部に接触して前記容器の温度を検知する容器温度検知手段を備えた、請求項1〜の何れか1項に記載の加熱撹拌調理器。
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