JP6735028B2 - トナー収容体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
ここで、特許文献1における現像装置は、搬送部材の回転軸の両端部が、それぞれ、軸受を介してケーシング(現像槽)の側部に回転可能に保持されている。そして、現像装置には、一部が軸受に接触して、他の一部が現像装置の外部に露呈するように構成された放熱板(軸受冷却部材)が設置されている。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ(タイミングローラ)、10Y、10M、10C、10BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成されるプロセスカートリッジ(作像部)、を示す。
なお、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上でおこなわれる作像プロセスについては、図2をも参照することができる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム12の表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写バイアスローラ20が設置されている。そして、1次転写バイアスローラ20の位置で、中間転写ベルト17上に、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム12の表面は、除電部を通過して、感光体ドラム12における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング装置19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10は、像担持体としての感光体ドラム12、感光体ドラム12を帯電する帯電ローラ14(帯電装置)、感光体ドラム12の表面に形成された潜像を現像するトナー収容体としての現像装置13、感光体ドラム12上の未転写トナーを除去するクリーニングブレード15(クリーニング装置)、感光体ドラム12上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16、等で構成されている。プロセスカートリッジ10は、画像形成装置本体1に対して着脱可能(交換可能)に構成されている。
なお、各色のプロセスカートリッジは、ほぼ同一構造であるために、図2〜図7等にてプロセスカートリッジや感光体ドラムや現像装置は符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。
感光体ドラム12は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム12の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
そして、帯電ローラ14には、装置本体1に設置された電源部から所定の電圧(帯電バイアス)が印加されて、これにより対向する感光体ドラム12の表面を一様に帯電する。
なお、本実施の形態では、帯電ローラ14を感光体ドラム12に接触させているが、帯電ローラ14を感光体ドラム12に対して接触させずに微小ギャップをあけて対向させることもできる。
また、本実施の形態におけるクリーニングブレード15は、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム12上に供給された潤滑剤を薄層化する薄層化ブレードとしても機能する。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム12上に潤滑剤が供給される。そして、潤滑剤供給装置16の下流側に配設されたクリーニングブレード15によって、感光体ドラム12上に供給された潤滑剤が薄層化される。
なお、トナーTの補給は、トナー濃度の情報に限定されず、感光体ドラム12や中間転写ベルト17等に形成されたトナー像の反射率等から検知される画像濃度の情報に基づいて実施されてもよい。また、これらの異なる情報を組み合わせて、トナーTの補給の実施を判断してもよい。
また、現像装置13にトナーを補給するトナー補給装置としては、搬送オーガを用いてトナーを搬送して補給するものや、スクリューポンプを用いてトナーを空気とともに搬送して補給するもの等、公知のものを用いることができる。
また、4つのトナーカートリッジ50Y、50M、50C、50BKは、図1の装置本体1の紙面垂直方向奥側(操作方向手前側である。)から装置本体に着脱できるように構成されていて、トナーカートリッジ内のトナーがなくなると、新品のものに交換されることになる。
図2及び図3を参照して、現像装置13は、現像剤担持体としての現像ローラ13a、回転部材としての搬送スクリュ13b1、13b2(搬送部材)、現像剤規制部材としてのドクターブレード13c、等で構成されている。
現像装置13は、ケーシング13k、13m(現像ケース)によって覆われていて、その内部に現像剤G(トナーTとキャリアCとからなる。)が収容されている。本実施の形態において、現像装置13のメンテナンス性を向上するために、ケーシングは、ケーシング13k(ケーシング主部)と上ケーシング13mとに分割できるように構成されている。
現像ローラ13aは、アルミニウム、ステンレス、真鍮、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成してなるスリーブ13a2が、回転駆動機構(スリーブ軸に設置された第1ギア13qに噛合する駆動ギアが設置されている。)によって回転されるように構成されている。現像ローラ13aのスリーブ13a2内には、スリーブ13a2の周面に複数の磁極を形成するマグネット13a1が非回転で固設されている(マグネット軸が側板に軽圧入されている。)。現像ローラ13a上に担持された現像剤Gは、現像ローラ13a(スリーブ13a2)の矢印方向の回転にともなって搬送されて、ドクターブレード13c(現像剤規制部材)の位置に達する。そして、現像ローラ13a上の現像剤Gは、この位置で適量に規制された後に、感光体ドラム12との対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム12上に形成された潜像にトナーが吸着される。
第1搬送部材としての第1搬送スクリュ13b1(回転部材)は、現像ローラ13aに対向する位置に配設されていて、現像剤Gを長手方向(回転軸方向)に水平に搬送する(図3(A)の破線矢印に示す左方向の搬送である。)とともに、汲上げ磁極の位置で現像ローラ13a上に現像剤Gを供給(図3(A)の白矢印方向の供給である。)する。
そして、第2搬送スクリュ13b2は、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側から第1中継部13gを介して循環される現像剤Gを第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の上流側に第2中継部13fを介して搬送する(図3の一点鎖線矢印に示す搬送である。)。
2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、現像ローラ13aや感光体ドラム12と同様に、回転中心軸がほぼ水平になるように配設されている。また、2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、いずれも、回転軸13b1a、13b2a(軸部)にスクリュ部13b1b、13bb2が螺旋状に巻装されたものである。
図3を参照して、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路(第2搬送経路)の下流側と、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路(第1搬送経路)の上流側と、は第2中継部13fを介して連通している。第2搬送スクリュ13b2による第2搬送経路の下流側に達した現像剤Gが、第2中継部13fの近傍に留まって盛り上がって、第2中継部13fを介して第1搬送スクリュ13b1による第1搬送経路の上流側に搬送(供給)されることになる。
また、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側と、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路の上流側と、は第1中継部13gを介して連通している。そして、第1搬送スクリュ13b1による第1搬送経路にて現像ローラ13a上に供給されなかった現像剤Gが、第1中継部13gにて自重落下して、第2搬送経路の上流側に達することになる。
なお、第2中継部13fにおける現像剤の搬送性(第2搬送経路から第1搬送経路への重力方向に逆らった現像剤の受け渡しである。)を向上させるために、第2搬送スクリュ13b2の下流側の位置(第2中継部13fに対応する位置である。)に、パドル形状部や、スクリュの巻き方向が逆方向に形成されたスクリュ部、を設けることもできる。
なお、本実施の形態では、トナー補給口13eを第1搬送スクリュ13b1による搬送経路中に配設したが、トナー補給口13eの位置はこれに限定されることなく、例えば、第2搬送経路の上流側の上方に配置することもできる。
先に図2等を用いて説明したように、現像装置13(プロセスカートリッジ10)は、内部にトナーT(及び、キャリアC)が収容されたトナー収容体である。トナー収容体としての現像装置13には、少なくともトナーTを有する現像剤G(本実施の形態では、2成分現像剤である。)が収容されている。
軸受保持部材13dは、軸受13iよりも現像装置13(トナー収容体)の内部に近い位置に、搬送スクリュ13b1、13b2(回転部材)の回転軸13b1a、13b2aの外周面に摺接するシール部材としてのGシール13jを保持している。具体的に、軸受保持部材13dは、回転軸方向外側の端部に相当する位置に軸受13iが圧入されていて、回転軸方向内側の端部に相当する位置にGシール13j(シール部材)が圧入されていて、1つのアッセンブリ部品として現像装置13(ケーシング13k)に対して着脱可能に設置されることになる。
このように、軸受13iとGシール13jとを軸受保持部材13dにまとめて設置することで、現像装置13の組付け性やメンテナンス性が向上することになる。
また、Gシール13jを軸受13iよりも現像装置13の内部の側に配設することで、現像装置13の内部に収容されたトナー(現像剤)がGシール13jによって塞き止められて、軸受13iの位置にまでトナーが達する不具合を防止することができる。
なお、本実施の形態では、画像形成装置本体1の回転駆動機構から現像装置13への駆動入力をギアによるものとしたが、画像形成装置本体1の回転駆動機構から現像装置13への駆動入力をカップリングによるものとすることもできる。
特に、本実施の形態において、熱伝導部材13nは、軸受保持部材13dに比べても熱伝導率の高い材料で形成されていて、軸受13iと軸受保持部材13dとに当接するように構成されている。
本実施の形態では、現像装置13の周囲の温度がある程度高くなっても、その周囲温度にほとんど影響されることなく、軸受13i(及び、軸受保持部材13d)の熱を熱伝導部材13nを介して冷却装置40に導く熱伝導経路を確保しているため、軸受13iを効率的かつ確実に冷却することができる。特に、本実施の形態では、軸受13iに加えて、軸受保持部材13dも積極的に冷却しているため、さらにその効果が高められることになる。
また、熱伝導部材13nは、板厚が薄い略板状部材であって、現像ローラ13aや搬送スクリュ13b1、13b2を回転駆動するギア列13q、13v、13wなどの部材が密集する比較的狭い空間であっても、その設置位置や形状に大きな制約が課されることがないため、軸受13iを冷却するための部材として有用である。
これに対して、2つの搬送スクリュ13b1、13b2のうち一方の軸受13iのみが発熱しやすい場合には、その軸受13iのみに熱伝導部材13nが接触して、その軸受13iを冷却装置40によって冷却するように構成することもできる。
また、搬送スクリュ13b1、13b2における従動側の軸受(ギア13v、13wが設置されていない側である。)も発熱しやすい場合には、従動側の軸受に接触する熱伝導部材を設置して、その軸受を冷却装置40によって冷却するように構成することもできる。
これに対して、現像ローラ13aを回転可能に保持する軸受も発熱しやすい場合には、熱伝導部材13nが2つの搬送スクリュ13b1、13b2の軸受13iに加えて現像ローラ13aの軸受にも接触するように構成して、それらの軸受を冷却装置40によって冷却するようにすることもできる。
詳しくは、冷却装置40は、現像装置13(ケーシング13k)の背面(感光体ドラム12に対向する側に対して反対側の面である。)に面接触するように構成された略直方体の吸熱部(熱伝導性の高い金属材料で形成されている。)に、冷却用液体を循環して流動させるための内管40aが埋設されている。そして、この内管40aに接続された外管40bを介してポンプ循環機構から冷却用液体が流入・流出されて、内管40aに冷却用液体が循環・流動されることで、冷却装置40(吸熱部)に接触するケーシング13kと熱伝導部材13nとから熱が奪われることになる。
また、軸受13iや軸受保持部材13dで生じた熱が熱伝導部材13nを介して冷却装置40に向けて放熱されて、軸受13iや軸受保持部材13dが冷却されることになる。そのため、搬送スクリュ13b1、13b2との摺接によって軸受13i(さらには軸受保持部材13d)が発熱してしまい、その熱が現像装置13の内部に収容されたトナーT(現像剤G)にまで及び、トナー凝集体が形成されてしまって、白スジ画像やポチ画像などの異常画像が生じてしまう不具合が確実に軽減されることになる。
本実施の形態では、ケーシング13kと上ケーシング13mとが、いずれも、アルミニウム合金などの金属材料で形成されている。これにより、現像装置13を覆うケーシング13kと上ケーシング13mとが、冷却装置40によって積極的に吸熱されて、現像装置13の内部が効率的に冷却されることになる。
また、図4〜図7等を参照して、本実施の形態において、熱伝導部材13nは、第2伝熱シート13sを介して軸受13iと軸受保持部材13dとにそれぞれ当接して、第3伝熱シート13tを介して冷却装置40に当接している。すなわち、熱伝導部材13nと軸受13i及び軸受保持部材13dとの間に第2伝熱シート13sが面接触して挟まれるように設置され、熱伝導部材13nと冷却装置40との間に第3伝熱シート13tが面接触して挟まれるように設置されている。
ここで、3つの伝熱シート13r、13s、13tは、いずれも、高い熱伝熱性を有するとともに弾性を有するシート状部材であって、公知のものを用いることができる。
また、第2伝熱シート13sを介して熱伝導部材13nと軸受13i及び軸受保持部材13dとを当接させるとともに、第3伝熱シート13tを介して熱伝導部材13nと冷却装置40とを当接させることで、それらの部材13n、13i、13d、40の面精度が高くないような場合であっても、それらの部材間で伝熱がおこなわれる表面積を隙間なく無駄なく広く確保することができるため、冷却装置40による軸受13i(及び、軸受保持部材13d)の冷却を効率的かつ確実におこなうことができる。
なお、本実施の形態では、第1伝熱シート13rを介してケーシング13kと冷却装置40とを当接させたり、第2伝熱シート13sを介して熱伝導部材13nと軸受13i及び軸受保持部材13dとを当接させるとともに、第3伝熱シート13tを介して熱伝導部材13nと冷却装置40とを当接させたりしたが、それらの部材13k、13n、13i、13d、40の面精度がある程度高くて、それらの部材間の良好な伝熱が確保できる場合には、3つの伝熱シート13r、13s、13tの一部または全部の設置を省略して、関連する部材同士を直接的に当接させるように構成することができる。
これにより、軸受13iや軸受保持部材13dを樹脂材料で形成する場合に比べて、軸受13i(及び、軸受保持部材13d)から熱伝導部材13nを介して冷却装置40に至る熱伝導経路において熱の移動がスムーズにおこなわれるため、軸受13i(及び、軸受保持部材13d)をさらに効率的かつ確実に冷却することができる。
これにより、冷却装置40によって熱伝導部材13nを介して冷却された軸受13i(及び、軸受保持部材13d)によって、金属材料からなる回転軸13b1a、13b2aも効率的に冷却されて、従動側の軸受13yや軸受保持部材13x(熱伝導部材13nが当接していない軸受や軸受保持部材であって、図11を参照できる。)が回転軸13b1a、13b2aによって冷却されることになる。したがって、従動側の軸受13yや軸受保持部材13xも効率的かつ確実に冷却されて、第2の軸受13iや軸受保持部材13xから生じる熱によってトナーが融着する不具合を確実に軽減することができる。
さらに、冷却された回転軸13b1a、13b2aによって、現像装置13内で循環される現像剤Gも冷却されることになるため、現像剤G中のトナーTが熱で核化される不具合も軽減することができる。
なお、本実施の形態における変形例として、上述したように金属材料からなる回転軸13b1a、13b2aを、金属材料よりも熱伝導率の低い部材で覆うように構成することもできる。このように構成した場合には、従動側の軸受13yで発生した熱を現像剤Gに伝わり難くすることができて、現像剤G中のトナーTが熱で核化される不具合も軽減することができる。
具体的に、本実施の形態では、図4等を参照して、画像形成装置本体1に対して現像装置13(プロセスカートリッジ10)が長手方向を装着方向として図4(A)の矢印方向に移動して装着される。そして、画像形成装置本体1への現像装置13(プロセスカートリッジ10)の装着が完了した後に、退避位置に移動していた冷却装置40がカム機構の操作により図4(A)の白矢印方向に移動して、現像装置13の背面に冷却装置40が当接することになる。
なお、画像形成装置本体1に対して現像装置13(プロセスカートリッジ10)が離脱されるときには、上述した装着時の操作と逆の操作がおこなわれることになる。
このように画像形成装置本体1に対して着脱可能に設置される現像装置13(プロセスカートリッジ10)を、冷却装置40に対しても着脱可能に設置できるように構成することで、冷却装置40に比べて交換頻度が多くなる現像装置13(プロセスカートリッジ10)のコストを下げることができるとともに、現像装置13(プロセスカートリッジ10)や冷却装置40のメンテナンス性を向上させることができる。
図8は、変形例1としての現像装置13における軸受13iの近傍を拡大して示す断面図であって、本実施の形態における図7に相当する図である。
変形例1では、図8に示すように、軸受13iとして玉軸受(又は、コロ軸受)が用いられている。玉軸受(又は、コロ軸受)は、公知のものと同様に、内輪と外輪との間に球状(又は、コロ状)の転動体が相対的に回転可能に挟持されたものである。このように軸受13iとして玉軸受(又は、コロ軸受)を用いる場合には、搬送スクリュ13b1、13b2の回転軸とともに回転する内輪に熱伝導部材13n(第2伝熱シート13s)が接触してしまうと、それらの部材が摩耗により劣化してしまうことになる。そのため、図8に示すように、熱伝導部材13n(第2伝熱シート13s)は、軸受13i(玉軸受)の外輪と、軸受保持部材13dと、に当接するように構成されることになる。
このように構成した場合であっても、先に説明した本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
図9(A)は変形例2としての現像装置13に対して冷却装置40が離脱した状態を示す概略斜視図であって、図9(B)は現像装置13に対して冷却装置40が当接した状態を示す概略斜視図とであって、それぞれ本実施の形態における図4(A)、(B)に相当する図である。また、図10は、図9の現像13に設置される熱伝導部材13nを示す上面図であって、本実施の形態における図6に相当する図である。
変形例2における現像装置13(トナー収容体)は、本実施の形態のものとは異なり、図9(特に、図9(B))に示すように、熱伝導部材13nが、冷却装置40ではなくて、ケーシング13k(現像ケース)に当接するように設置されている。また、冷却装置40は、ケーシング13kに当接するように画像形成装置本体1に設置されて、内部に冷却用液体を流動させてケーシング13kから吸熱するように構成されている。
また、ケーシング13kは、本実施の形態のものと同様に、その全部が金属材料で形成されている。軸受13iは、本実施の形態のものと同様に、軸受保持部材13dを介してケーシング13kに保持されている。そして、熱伝導部材13nは、本実施の形態のものと同様に、軸受13iや軸受保持部材13dに比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、軸受13iと軸受保持部材13dとに当接するように構成されている。
なお、上述したような冷却経路を確保するために、伝導部材13nとケーシング13kとを熱伝導率が同じ材料で形成するか、又は、ケーシング13kを伝導部材13nに比べて熱伝導率の高い材料で形成するか、することが好ましい。
また、変形例2では、ケーシング13kの全部を金属材料で形成したが、ケーシング13kにおいて少なくとも冷却装置40に当接する部分と熱伝導部材13nとに当接する部分とが一体的に金属材料で形成されていれば、上述したものと同じような効果を得ることができる。
これにより、本実施の形態のものと同様に、それぞれの部材間で伝熱がおこなわれる表面積を隙間なく無駄なく広く確保して、冷却効率を高めることができる。
図11は、変形例3としての現像装置13における第2の軸受13yの近傍を拡大して示す断面図である。
図11を参照して、第2の軸受13yは、搬送スクリュ13b1、13b2(回転部材)における従動側の軸受(ギア13v、13wが設置されていない側である。)であって、熱伝導部材13nに当接することなく、駆動側の軸受13iとは別に搬送スクリュ13b1、13b2(回転部材)の回転軸13b1a、13b2aを回転可能に保持するものである。
そして、変形例3では、この従動側の第2の軸受13yを、搬送スクリュ13b1、13b2(回転部材)の回転軸13b1a、13b2aに比べて熱伝導率の低い材料で形成している。さらに、第2の軸受13yを保持する軸受保持部材13xも、回転軸13b1a、13b2aに比べて熱伝導率の低い材料で形成している。具体的に、変形例3では、回転軸13b1a、13b2aが炭素鋼などの金属材料で形成されているのに対して、第2の軸受13yや軸受保持部材13xがポリアセタールなどの樹脂材料で形成されている。
このように構成することにより、第2の軸受13yや軸受保持部材13xと、回転軸13b1a、13b2aと、の間で生じた摩擦熱(摺動による熱である。)が、回転軸13b1a、13b2a、駆動側の軸受13i(及び、軸受保持部材13d)、熱伝導部材13nを介して冷却装置40によって冷却されることになる。したがって、従動側の第2の軸受13yや軸受保持部材13xも効率的かつ確実に冷却されて、第2の軸受13iや軸受保持部材13xから生じる熱によってトナーが融着する不具合を確実に軽減することができる。
図12は、変形例4としての現像装置13における軸受の近傍を拡大して示す断面図であって、本実施の形態における図7に相当する図である。また、図13は、図12の現像装置13に設置されるギア13v、13wを示す正面図である。
図12を参照して、変形例4における現像装置13も、本実施の形態のものと同様に、搬送スクリュ13b1、13b2(回転部材)の回転軸13b1a、13b2aにおいて、熱伝導部材13nが軸受13iに当接する位置よりも回転軸方向の外側(図12の左方である。)の位置に、ギア13v、13wが設置されている。
そして、図12、図13を参照して、変形例4において、ギア13v、13wは、内径部13v1とギア部13v2とを中継するように放射状に構成されたスポーク部13v3が、その回転にともない回転軸方向の外側から軸受13iの側に向けて図12の矢印方向に空気を流動させるように羽根状に形成されている。すなわち、スポーク部13v3は、周方向に隙間13v32(空洞部)をあけて略等間隔に複数の羽根部13v31が配置されたものである。そして、現像装置13の駆動にともないギア13v、13wが所定方向に回転することにより、スポーク部13v3の羽根部13v31が扇風機の羽根のように作用して、回転軸方向の外側から軸受13iの側に向けて図12の矢印方向に空気を流動させる。
このように構成することにより、軸受13iや軸受保持部13dがさらに積極的に冷却(空冷)されるため、軸受13iや軸受保持部13dから生じる熱によってトナーが融着する不具合をさらに確実に軽減することができる。
これにより、現像装置13に設置された軸受13iを効率的かつ確実に冷却して、軸受13iから生じる熱によってトナーが融着する不具合を確実に軽減することができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
そのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、トナーTとキャリアCとからなる2成分現像剤Gが収容された2成分現像方式の現像装置13に対して本発明を適用したが、トナーのみからなる1成分現像剤1が収容された1成分現像方式の現像装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
10、10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ、
12 感光体ドラム(像担持体)、
13 現像装置(トナー収容体)、
13a 現像ローラ(現像剤担持体)、
13b1 第1搬送スクリュ(回転部材、搬送部材)、
13b2 第2搬送スクリュ(回転部材、搬送部材)、
13b1a、13b2a 回転軸、 13b1b、13b2b スクリュ部、
13c ドクターブレード(現像剤規制部材)、
13d 軸受保持部材(軸受ケース)、
13i 軸受、
13j Gシール(シール部材)、
13k ケーシング(現像ケース)、
13m 上ケーシング(現像ケース)、
13n 熱伝導部材(熱伝導板)、
13q 第1ギア、
13r 第1伝熱シート、
13s 第2伝熱シート、
13t 第3伝熱シート、
13v 第2ギア、
13w 第3ギア、
40 冷却装置、
40a 内管、 40b 外管、
G 現像剤、 T トナー、 C キャリア。
Claims (23)
- 内部にトナーが収容されたトナー収容体であって、
その回転軸が軸受を介して回転可能に保持された回転部材と、
前記軸受に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受に当接するとともに冷却装置に当接する熱伝導部材と、
を備え、
前記冷却装置は、当該トナー収容体のケーシングと前記熱伝導部材とにそれぞれ当接するように画像形成装置本体に設置されて、内部に冷却用液体を流動させて前記ケーシングと前記熱伝導部材とからそれぞれ吸熱するように構成され、
前記ケーシングは、少なくとも前記冷却装置に当接する部分が金属材料で形成され、
前記軸受は、軸受保持部材を介して前記ケーシングに保持され、
前記熱伝導部材は、前記軸受保持部材に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受と前記軸受保持部材とに当接することを特徴とするトナー収容体。 - 前記ケーシングは、第1伝熱シートを介して前記冷却装置に当接し、
前記熱伝導部材は、第2伝熱シートを介して前記軸受と前記軸受保持部材とにそれぞれ当接して、第3伝熱シートを介して前記冷却装置に当接することを特徴とする請求項1に記載のトナー収容体。 - 前記軸受保持部材は、前記軸受よりも当該トナー収容体の内部に近い位置に、前記回転部材の前記回転軸の外周面に摺接するシール部材を保持したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトナー収容体。
- 前記軸受と前記軸受保持部材とは、それぞれ、金属材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のトナー収容体。
- 当該トナー収容体は、前記画像形成装置本体及び前記冷却装置に対して着脱可能に設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のトナー収容体。
- 内部にトナーが収容されたトナー収容体であって、
その回転軸が軸受を介して回転可能に保持された回転部材と、
前記軸受に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受に当接するとともに冷却装置に当接する熱伝導部材と、
を備え、
前記熱伝導部材は、当該トナー収容体のケーシングに当接するように設置されて、
前記冷却装置は、前記ケーシングに当接するように画像形成装置本体に設置されて、内部に冷却用液体を流動させて前記ケーシングから吸熱するように構成され、
前記ケーシングは、少なくとも前記冷却装置に当接する部分と前記熱伝導部材とに当接する部分とが一体的に金属材料で形成され、
前記軸受は、軸受保持部材を介して前記ケーシングに保持され、
前記熱伝導部材は、前記軸受保持部材に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受と前記軸受保持部材とに当接することを特徴とするトナー収容体。 - 前記ケーシングは、第1伝熱シートを介して前記冷却装置に当接し、
前記熱伝導部材は、第2伝熱シートを介して前記軸受と前記軸受保持部材とにそれぞれ当接して、第3伝熱シートを介して前記ケーシングに当接することを特徴とする請求項6に記載のトナー収容体。 - 前記軸受保持部材は、前記軸受よりも当該トナー収容体の内部に近い位置に、前記回転部材の前記回転軸の外周面に摺接するシール部材を保持したことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のトナー収容体。
- 前記軸受と前記軸受保持部材とは、それぞれ、金属材料で形成されたことを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載のトナー収容体。
- 当該トナー収容体は、前記画像形成装置本体及び前記冷却装置に対して着脱可能に設置されたことを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかに記載のトナー収容体。
- 前記熱伝導部材に当接することなく、前記軸受とは別に前記回転部材の前記回転軸を回転可能に保持する第2の軸受を備え、
前記第2の軸受は、前記回転部材の前記回転軸に比べて熱伝導率の低い材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のトナー収容体。 - 前記回転部材の前記回転軸は、金属材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載のトナー収容体。
- 前記回転部材の前記回転軸において、前記熱伝導部材が前記軸受に当接する位置よりも回転軸方向の外側の位置に、ギアが設置され、
前記ギアは、内径部とギア部とを中継するように放射状に構成されたスポーク部が、その回転にともない回転軸方向の外側から前記軸受の側に向けて空気を流動させるように羽根状に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のトナー収容体。 - 内部にトナーが収容されたトナー収容体であって、
その回転軸が軸受を介して回転可能に保持された回転部材と、
前記軸受に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受に当接するとともに冷却装置に当接する熱伝導部材と、
を備え、
前記熱伝導部材に当接することなく、前記軸受とは別に前記回転部材の前記回転軸を回転可能に保持する第2の軸受を備え、
前記第2の軸受は、前記回転部材の前記回転軸に比べて熱伝導率の低い材料で形成されたことを特徴とするトナー収容体。 - 前記回転部材の前記回転軸は、金属材料で形成されたことを特徴とする請求項14に記載のトナー収容体。
- 前記回転部材の前記回転軸において、前記熱伝導部材が前記軸受に当接する位置よりも回転軸方向の外側の位置に、ギアが設置され、
前記ギアは、内径部とギア部とを中継するように放射状に構成されたスポーク部が、その回転にともない回転軸方向の外側から前記軸受の側に向けて空気を流動させるように羽根状に形成されたことを特徴とする請求項14又は請求項15に記載のトナー収容体。 - 内部にトナーが収容されたトナー収容体であって、
その回転軸が軸受を介して回転可能に保持された回転部材と、
前記軸受に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受に当接するとともに冷却装置に当接する熱伝導部材と、
を備え、
前記回転部材の前記回転軸は、金属材料で形成されたことを特徴とするトナー収容体。 - 前記回転部材の前記回転軸において、前記熱伝導部材が前記軸受に当接する位置よりも回転軸方向の外側の位置に、ギアが設置され、
前記ギアは、内径部とギア部とを中継するように放射状に構成されたスポーク部が、その回転にともない回転軸方向の外側から前記軸受の側に向けて空気を流動させるように羽根状に形成されたことを特徴とする請求項17に記載のトナー収容体。 - 内部にトナーが収容されたトナー収容体であって、
その回転軸が軸受を介して回転可能に保持された回転部材と、
前記軸受に比べて熱伝導率の高い材料で形成されて、前記軸受に当接するとともに冷却装置に当接する熱伝導部材と、
を備え、
前記回転部材の前記回転軸において、前記熱伝導部材が前記軸受に当接する位置よりも回転軸方向の外側の位置に、ギアが設置され、
前記ギアは、内径部とギア部とを中継するように放射状に構成されたスポーク部が、その回転にともない回転軸方向の外側から前記軸受の側に向けて空気を流動させるように羽根状に形成されたことを特徴とするトナー収容体。 - 当該トナー収容体は、少なくともトナーを有する現像剤が収容されるとともに、像担持体の表面に形成される潜像を現像する現像装置であることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載のトナー収容体。
- 前記回転部材は、少なくとも、前記現像装置の内部に収容された現像剤を搬送する複数又は単数の搬送部材であることを特徴とする請求項20に記載のトナー収容体。
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項21のいずれかに記載のトナー収容体と像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項21のいずれかに記載のトナー収容体を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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