JP6733978B1 - 鋼管杭用ねじ継手 - Google Patents

鋼管杭用ねじ継手 Download PDF

Info

Publication number
JP6733978B1
JP6733978B1 JP2019210994A JP2019210994A JP6733978B1 JP 6733978 B1 JP6733978 B1 JP 6733978B1 JP 2019210994 A JP2019210994 A JP 2019210994A JP 2019210994 A JP2019210994 A JP 2019210994A JP 6733978 B1 JP6733978 B1 JP 6733978B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
female
male
screw portion
screw
steel pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019210994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021080792A (ja
Inventor
洋三 關口
洋三 關口
Original Assignee
Chb株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chb株式会社 filed Critical Chb株式会社
Priority to JP2019210994A priority Critical patent/JP6733978B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6733978B1 publication Critical patent/JP6733978B1/ja
Publication of JP2021080792A publication Critical patent/JP2021080792A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Abstract

【課題】逆回転の力が加わっても緩まない鋼管杭用ねじ継手を提供する。【解決手段】雌ねじ部を有する雌部材と、雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有する雄部材と、雌ねじ部及び雄ねじ部により回転嵌合された雌部材及び雄部材間を連接する連接部材とを備え、雌部材は、雌ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雌側連結ねじ部をさらに有し、雄部材は、雌ねじ部及び雄ねじ部により雌部材と回転嵌合させた状態において雌側連結ねじ部と連続して連続ねじ部を形成する、雄ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雄側連結ねじ部をさらに有し、連接部材は、連続ねじ部と螺合し、雌側連結ねじ部及び雄側連結ねじ部間を連接する連接ねじ部を有する鋼管杭用ねじ継手とする。【選択図】図1

Description

本発明は、鋼管杭用ねじ継手に関する。
鋼管杭の継手としてねじ継手が知られている。例えば、下記の特許文献1には、鋼管端部にそれぞれ取り付けられ、雄ねじ部を有する雄継手部と、雌ねじ部を有する雌継手部と、雄継手部に螺合するリングねじを有し、雄継手部と雌継手部の間にリングねじを介在させて、雄継手部と雌継手部を所定の嵌合位置になるまで回転嵌合させて、リングねじを雌継手部側に向けて締めつけて締結完了できるようにした機械式継手について提案されている。
この特許文献1に開示されている機械式継手では、締結完了の際に、外リングを強く締め付けることで鋼管杭を、雄継手部と雌継手部とを嵌合させる回転(正回転)とは逆の回転(逆回転)をさせた場合でも外れにくくすることができる。
特開2018−111973号公報
しかしながら、従来の鋼管杭用ねじ継手は、強い力で鋼管杭を逆回転させた場合に外れる可能性があった。例えば、特許文献1に開示されている継手の場合、リングねじの締め付けによるねじの摩擦力のみによって逆回転に耐える構造である為、それ以上の力で逆回転が行われるとねじが緩んで外れてしまうという問題がある。例えば、回転貫入鋼管杭用の継手とした場合、正回転と同様の強い力で回転貫入鋼管杭を逆回転させた場合に継手部分が緩んで外れてしまうという問題点があった。
したがって、本発明の目的の一つは、逆回転の力が加わっても緩まない鋼管杭用ねじ継手を提供することにある。
本発明は、
雌ねじ部を有する雌部材と、
前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有する雄部材と、
前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により回転嵌合された前記雌部材及び前記雄部材間を連接する連接部材とを備え、
前記雌部材は、前記雌ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雌側連結ねじ部をさらに有し、
前記雄部材は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により前記雌部材と回転嵌合させた状態において前記雌側連結ねじ部と連続して連続ねじ部を形成する、前記雄ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雄側連結ねじ部をさらに有し、
前記連接部材は、前記連続ねじ部と螺合し、前記雌側連結ねじ部及び前記雄側連結ねじ部間を連接する連接ねじ部を有し、
前記雄部材は、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部により前記連接部材を締め付けた場合に、前記連接部材の端部と当接して前記連接部材の回転を規制する雄側鍔部をさらに有し、
前記雌ねじ部、前記雄ねじ部、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部は、それぞれ角ねじで構成されている
鋼管杭用ねじ継手である。
また、本発明は、
雌ねじ部を有する雌部材と、
前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有する雄部材と、
前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により回転嵌合された前記雌部材及び前記雄部材間を連接する連接部材とを備え、
前記雌部材は、雌側連結ねじ部をさらに有し、
前記雄部材は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により前記雌部材と回転嵌合させた状態において前記雌側連結ねじ部と連続して連続ねじ部を形成する雄側連結ねじ部をさらに有し、
前記連接部材は、前記連続ねじ部と螺合し、前記雌側連結ねじ部及び前記雄側連結ねじ部間を連接する連接ねじ部を有し、
前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部が右ねじの螺合構造を有し、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部が左ねじの螺合構造を有する、又は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部が左ねじの螺合構造を有し、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部が右ねじの螺合構造を有し、
前記雄部材は、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部により前記連接部材を締め付けた場合に、前記連接部材の端部と当接して前記連接部材の回転を規制する雄側鍔部をさらに有し、
前記雌ねじ部、前記雄ねじ部、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部は、それぞれ角ねじで構成されている
鋼管杭用ねじ継手である。
本発明によれば、逆回転の力が加わっても緩まない鋼管杭用ねじ継手を提供することができる。なお、本明細書において例示された効果により本発明の内容が限定して解釈されるものではない。
一実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す分解斜視図である。 接合状態における鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す斜視図である。 接合状態における鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す切断部端面図である。 鋼管杭用ねじ継手の接合手順の一例を説明するための図である。 鋼管杭用ねじ継手の接合手順の一例を説明するための図である。 鋼管杭用ねじ継手の接合手順の一例を説明するための図である。 鋼管杭用ねじ継手の接合手順の一例を説明するための図である。 鋼管杭用ねじ継手の使用態様の一例について説明する為の図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。説明は、以下の順序で行う。
<1.一実施形態>
<2.変形例>
但し、以下に示す実施形態等は、本発明の技術思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明は例示された構成に限定されるものではない。なお、特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものではない。特に、実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置、上下左右等の方向の記載等は特に限定する旨の記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがあり、また、図示が煩雑となることを防止するために、参照符号の一部のみを図示する場合もある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、重複する説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一つの部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一つの部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
<1.一実施形態>
「鋼管杭用ねじ継手の概略構造」
図1は、本発明の一実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す分解斜視図である。図2は、接合状態における鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す斜視図である。図3は、接合状態における鋼管杭用ねじ継手の構成例を示す切断部端面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1は、具体的には、回転貫入鋼管杭の継手であり、雌部材2と雄部材3と連接部材4とを有している。雌部材2は、雌ねじ部21を有し、雄部材3は、雌ねじ部21と螺合する雄ねじ部31を有している。図3に示すように、連接部材4は、雌ねじ部21及び雄ねじ部31により回転嵌合された雌部材2及び雄部材3間を連接する。
図1に示すように、雌部材2は、雌ねじ部21とは締め付けの回転方向が異なる雌側連結ねじ部22をさらに有している。雄部材3は、雌ねじ部21及び雄ねじ部31により雌部材2と回転嵌合させた状態において雌側連結ねじ部22と連続して連続ねじ部5を形成する、雄ねじ部31とは締め付けの回転方向が異なる雄側連結ねじ部32をさらに有している。連接部材4は、連続ねじ部5と螺合し、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32間を連接する連接ねじ部41を有している。
以下、この鋼管杭用ねじ継手1を構成する雌部材2、雄部材3及び連接部材4について詳述する。
「雌部材」
雌部材2は、図1に示すように、管状に構成され、一方の開口側に接合部23を有している。接合部23は、接合する一方の鋼管杭(図示略)の端部と接合される。例えば、接合部23は、溶接によって鋼管杭と接合される。雌部材2は、具体的には、接合部23における外径及び内径が、接合される鋼管杭と同径となっている。雌部材2の他方の開口側には、前述した雌ねじ部21及び雌側連結ねじ部22が形成されている。
雌ねじ部21は、後述する雄部材3の雄ねじ部31と螺合する。具体的には、雌ねじ部21は、図1に示すように、雌部材2の他方の開口側の内面に右ねじ状の凹凸を形成することで設けられる。より具体的には、雌ねじ部21は、図3に示すように、ねじ山の断面が方形(ねじ溝も同様)の角ねじによって構成される。角ねじ構造とすることで、断面が台形や三角等の他のねじ構造とした場合と比較して接合強度、例えば、接合後の鋼管杭の曲げ強度を高めることができる。雌ねじ部21を形成する為の各要素、例えば、雌ねじ部21の凹凸形状(ねじ山及びねじ溝)を決める各寸法、条数、ピッチ等は、接合強度や耐久性等の所定の条件に応じて適宜選定される。
雌側連結ねじ部22は、連接部材4の連接ねじ部41と螺合する。具体的には、雌側連結ねじ部22は、図1に示すように、雌部材2の他方の開口側の外面に左ねじ状の凹凸を形成することで設けられる。より具体的には、雌側連結ねじ部22は、図3に示すように、雌ねじ部21と同様、角ねじによって構成される。雌側連結ねじ部22を形成する為の各要素は、雌ねじ部21と同様、所定の条件に応じて適宜選定される。
図1から図3の各図に示すように、例えば、雌側連結ねじ部22の外径は、接合部23の外径よりも小さい構成を有しており、雌部材2の雌側連結ねじ部22及び接合部23間には、雌側鍔部24が形成されている。雌側鍔部24は、雌側連結ねじ部22への連接ねじ部41のねじ込みの回転を規制する。具体的には、連接部材4は、接合部23側の開口端部が雌側鍔部24に当接することで回転が規制される。例えば、雌部材2は、雌側連結ねじ部22及び雌側鍔部24により、連接部材4の内面の全てをねじ込める構造とすることが好ましい。これにより、例えば、後述する接合作業を行い易くすることができる。なお、この雌部材2における連接部材4の回転を規制する構造は、雌側鍔部24によるものに限らない。例えば、雌側連結ねじ部22のねじ形状等により規制する構造であってもよい。
「雄部材」
雄部材3は、図1に示すように、管状に構成され、一方の開口側に接合部33を有している。接合部33は、接合する他方の鋼管杭(図示略)の端部と接合される。例えば、接合部33は、溶接によって鋼管杭と接合される。雄部材3は、具体的には、接合部33における外径及び内径が、接合される鋼管杭と同径となっている。雄部材3の他方の開口側には、前述した雄ねじ部31及び雄側連結ねじ部32が形成されている。
雄ねじ部31は、前述した雌部材2の雌ねじ部21と螺合する。具体的には、雄ねじ部31は、図1に示すように、雄部材3の他方の開口側の外面に右ねじ状の凹凸を形成することで設けられる。より具体的には、雄ねじ部31は、図3に示すように、雌ねじ部21と同様、角ねじによって構成される。雄ねじ部31を形成する為の各要素は、雌ねじ部21と同様、所定の条件に応じて適宜選定される。
雄側連結ねじ部32は、連接部材4の連接ねじ部41と螺合する。具体的には、雄側連結ねじ部32は、図1に示すように、雄部材3の他方の開口側における雄ねじ部31よりも接合部33側の外面に左ねじ状の凹凸を形成することで設けられる。なお、雄側連結ねじ部32を形成する為の各要素は、前述した雌側連結ねじ部22と同じとされる。
図1及び図3に示すように、例えば、前述した雄ねじ部31の外径は、雄側連結ねじ部32の外径よりも小さい構成を有しており、雄部材3の雄ねじ部31及び雄側連結ねじ部32間には、段差部34が形成されている。段差部34は、雌ねじ部21への雄ねじ部31のねじ込みの回転を規制する。具体的には、雄部材3は、接合部33側の雌部材2の開口端部が段差部34に当接することで回転が規制される。例えば、雄部材3は、雄側連結ねじ部32及び段差部34により、連接部材4と同じ分だけ雌部材2にねじ込める構造とすることが好ましい。これにより、接合状態での雌部材2側と雄部材3側の強度や耐久性等を均等にすることができる。なお、この雌部材2に対する雄部材3の回転を規制する構造は、段差部34によるものに限らない。例えば、雄ねじ部31のねじ形状等により規制する構造であってもよい。
図3に示すように、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32は、雌ねじ部21と雄ねじ部31とが螺合して雌部材2と雄部材3とが回転嵌合された状態(具体的には、段差部34により雌部材2に対する雄部材3のねじ込みの回転が規制された状態)において連続する連続ねじ部5を形成する。この連続ねじ部5を形成する雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32間の連続構造は、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32に連接ねじ部41を螺合させた連接部材4を回転可能なものであればよく、例えば、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32間に逃げ溝を有していてもよい。
図1及び図3に示すように、例えば、前述した雄側連結ねじ部32の外径は、接合部33の外径よりも小さい構成を有しており、雄部材3の雄側連結ねじ部32及び接合部33間には、雄側鍔部35(本実施形態に係る回転規制部)が形成されている。雄側鍔部35は、雄側連結ねじ部32への連接ねじ部41のねじ込みの回転を規制する。具体的には、連接部材4は、接合部33側の開口端部が雄側鍔部35に当接することで回転が規制される。例えば、雄部材3は、雄側連結ねじ部32及び雄側鍔部35により、連接部材4の内面の半分をねじ込める構造とすることが好ましい。これにより、連接部材4の回転軸方向における中心が雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32の継目部に位置する位置で連接部材4の回転を規制することができ、接合状態での強度や耐久性等を高めることができる。なお、この雄部材3における連接部材4の回転を規制する回転規制部の構造は、雄側鍔部35によるものに限らない。例えば、雄側連結ねじ部32のねじ形状等により規制する構造であってもよい。
「連接部材」
連接部材4は、図1に示すように、リング状に構成されている。この連接部材4には、連接ねじ部41が形成されている。連接ねじ部41は、連結ねじ部5と螺合する。具体的には、連接ねじ部41は、図1に示すように、連接部材4の内面に左ねじ状の凹凸を形成することで設けられる。なお、図示した例では、接合状態での強度や耐久性等を得るべく、連接部材4の外径は、鋼管杭の外径よりも大きく構成しているが、強度や耐久性等が得られるのであれば、鋼管杭と同じに構成してもよい。
このように、鋼管杭用ねじ継手1では、雌ねじ部21及び雄ねじ部31により雄部材3が雌部材2に対して回転嵌合され、連続ねじ部5及び連接ねじ部41により連接部材4が雌部材2及び雄部材3に対して回転嵌合される。なお、具体的には、各回転の軸は同軸となっている。そして、鋼管杭用ねじ継手1では、雌ねじ部21と雌側連結ねじ部22とは締め付けの回転方向が異なっている。また、雄ねじ部31と雄側連結ねじ部32とは締め付けの回転方向が異なっている。詳述すると、雌ねじ部21及び雄ねじ部31は、右ねじ状の凹凸で形成されている、つまり右ねじの螺合構造を有する為、雄部材3は、雌部材2に対して時計回り(右回り)の回転で締め付けられ、反時計回り(左回り)の回転で緩められる。一方、連続ねじ部5(雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32)及び連接ねじ部4は、左ねじ状の凹凸で形成されている、つまり左ねじの螺合構造を有している。その為、雌部材2は、連接部材4に対して反時計回り(左回り)の回転で締め付けられ、時計回り(右回り)の回転で緩められる。また、雄部材3は、連接部材4に対して反時計回り(左回り)の回転で締め付けられ、時計回り(右回り)の回転で緩められる。以下、この雌部材2と雄部材3とが締め付けられる回転を正回転とし、緩められる回転を逆回転として説明する。なお、本実施形態では、前述した構造を例示するが、雌ねじ部21及び雄ねじ部31を左ねじの螺合構造を有するものとし、連続ねじ部5(雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32)及び連接ねじ部4を右ねじの螺合構造を有するものとしてもよい。
「鋼管杭用ねじ継手の接合手順」
図4から図7は、鋼管杭用ねじ継手1の接合手順の一例を説明するための図である。鋼管杭用ねじ継手1による接合を行う場合、図4に示すように、まず、連接部材4を雌部材2に回転嵌合させる。具体的には、連接部材4に対して雌部材2が逆回転する方向(図4に示す矢印方向)に連接部材4を回転させ、連接部材4が雌側鍔部24に当接し、回転が規制されるまでねじ込む。これにより、図5に示す状態となる。
次に、図6に示すように、この連接部材4が回転嵌合された雌部材2に雄部材3を回転嵌合させる。具体的には、雌部材2に対して雄部材3が正回転する方向(図6に示す矢印方向)に雄部材2を回転させ、雌部材2が段差部34に当接し、回転が規制されるまでねじ込む。この際、雌ねじ部21及び雄ねじ部31間の隙間によるガタが生じないように強固に締め込みを行う。これにより、図7に示す状態となる。
最後に、図7に示すように、連接部材4を雄部材3に回転嵌合させる。具体的には、連接部材4に対して雄部材3が逆回転する方向(図7に示す矢印方向)に連接部材4を回転させ、連接部材4が雄側鍔部35に当接し、回転が規制されるまでねじ込む。この際、雄側連結ねじ部32及び連接ねじ部41間の隙間によるガタが生じないように強固に締め込みを行う。これにより、図2及び図3に示す状態となり、鋼管杭用ねじ継手1による接合が完了する。
「鋼管杭用ねじ継手の主な作用効果」
本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1では、雌部材2と雄部材3とは、正回転方向の回転によって締め付けられ、逆回転方向の回転によって緩められる。一方、連接部材4と雌部材2及び雄部材3とは、それぞれ逆回転方向の回転によって締め付けられ、正回転方向の回転によって緩められる。また、連接部材4の連接ねじ部41は、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32間を連接する。
その為、雌部材2及び雄部材3に逆回転方向の力が加わって雌部材2と雄部材3とが緩もうとしても、連接部材4は、その逆回転方向の力で雄部材3に締め付けられるので緩むことがない。連接部材4の連接ねじ部41は、雌側連結ねじ部22及び雄側連結ねじ部32間を連接しているので、連接部材4が緩まないことで、雌部材2と雄部材3とが緩むことはない。なお、言うまでもないが、雌部材2及び雄部材3に正回転方向の力が加わった場合には、雌部材2と雄部材3とが締まるので雌部材2と雄部材3とが緩むことはない。
つまり、本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1によれば、正回転及び逆回転のいずれの力が加わっても緩まない構造とすることができる。つまり、外れない構造とすることができる。具体的には、回転貫入鋼管杭用の継手とした場合、正回転と同様の強い力で回転貫入鋼管杭を逆回転させた場合であっても継手部分が緩んで外れてしまうことがない。
「使用態様の一例」
図8は、鋼管杭用ねじ継手1の使用態様の一例について説明する為の図である。本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1は、前述したように、回転貫入鋼管杭の接合に適している。以下、図8を参照して、鋼管杭用ねじ継手1を用いた回転貫入鋼管杭の接合の概略手順について説明する。
図8に示すように、2本の回転貫入鋼管杭6,7を接合する場合、埋設の際に上端部となる一端側に雌部材2が設けられた回転貫入鋼管杭(下杭)6と、下端部となる一端側に雄部材3が設けられた回転貫入鋼管杭(上杭)7(図8C参照)とを準備する。例えば、雌部材2及び雄部材3は、それぞれ工場等で予め下杭6及び上杭7に溶接される。なお、図示するように、下杭6の下端部となる他端側には貫入用の羽根が設けられている。
図8Aに示すように、まず、下杭6を杭打機等の機械(図示略)に取り付ける。なお、図示した例では、既に雌部材2に連接部材4が回転嵌合されている。連接部材4は、下杭6を埋設する現場において雌部材2に回転嵌合させてもよいが、溶接により雌部材2を下杭6に設ける場合には、溶接現場にて雌部材2に連接部材4を回転嵌合させた状態で溶接を行っておくことが好ましい。これにより、溶接の影響を抑えることができる。なお、連接部材4は、後述する下杭6及び上杭7の接合の際に雌部材2に回転嵌合させてもよい。
次に、図8Bに示すように、前述した機械を用いて下杭6を回転貫入させる。具体的には、下杭6を正回転方向に回転させて地中に貫入させる。次に、図8Cに示すように、鋼管杭用ねじ継手1により下杭6に上杭7を接合する。この接合手順は、前述した通りである。
具体的には、雌部材2に雄部材3を回転嵌合させる際、前述した機械に上杭7を取り付け、雌部材2と雄部材3とを機械の回転(具体的には、正回転方向の回転)による力で嵌め合わせる。鋼管杭の接合の場合、鋼管柱等のように複数カ所に杭打ちを行う場合の各鋼管における回転嵌合の位置合わせ(例えば、梁接合部の位置合わせ)を行う必要がないので機械により強固に締め付けることができる。一方、例えば、雌部材2及び雄部材3に連接部材4を回転嵌合させる際は、手(人の力)で行う。なお、雄部材3に連接部材4を回転嵌合させる際の最後の締め付けは治具を用いることで連接部材4を雄部材3に強く締め付けることができる。
鋼管杭用ねじ継手1により下杭6と上杭7とを接合後、前述した機械を用いて上杭7を回転貫入させる。具体的には、上杭7を正回転方向に回転させて地中に貫入させる。なお、この回転貫入の過程において、前述した雌部材2への雄部材3の回転嵌合を行ってもよい。つまり、機械を用いて上杭7を回転貫入させることで、雌部材2に雄部材3を回転嵌合させ、回転貫入の途中で雄部材3に連接部材4を回転嵌合させてもよい。これにより、工数を減らすことができる。
そして、図8Dに示すように、上杭7の回転貫入により所定の杭位置(例えば、図示するように下杭6が支持層に貫入する位置)まで下杭6及び上杭7を貫入させて下杭6及び上杭7の埋設を完了する。なお、鋼管杭用ねじ継手1によって接合する杭の本数は、図8に例示した下杭6及び上杭7の2本に限らず、3本以上であってもよい。3本以上の場合には、中杭の上端部となる一端側に雌部材2を設け、下端部となる他端側に雄部材3を設けるようにすればよい。
前述したように、通常は、正回転方向の回転にて下杭6及び上杭7を貫入させるが、所定の杭位置までの中間に介在物やN値(標準貫入試験値)が高い層等があり、貫入が滞るような場合には、正回転方向の回転と逆回転方向の回転とを繰り返し行うことで貫入させることがある。その為、回転貫入鋼管杭の継手部には正回転と逆回転とで同等の強度が求められる。本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1によれば、前述した構造を有することで、貫入作業において正回転と同等の力で逆回転を行っても雌部材2と雄部材3とが緩まず外れない為、貫入作業を良好に行うことができる。
一方で、支持層には不陸がある為、複数個所に杭打ちを行う場合、各鋼管杭の貫入長は各々異なる傾向が強い。その為、支持層が予定よりも深かった場合には低止まりとなり、予定よりも浅かった場合には高止まりとなる。低止まりした杭には継杭を行い、高止まりした杭は切断することで各鋼管杭の長さを調整することができる。この低止まりや高止まりに対応するに際し、貫入後に継手部を外したい場合がある。本実施形態に係る鋼管杭用ねじ継手1によれば、前述した構造を有することで、前述した接合手順とは逆の手順により継手部を外すことができ、このような場合においても貫入作業を良好に行うことができる。具体的には、連接部材4に対して雄部材3が正回転する方向に連接部材4を回転させて雌部材2側に移動させた後、雌部材2と雄部材3とを逆回転方向に回転させることで雌部材2と雄部材3との接続を外し、その後、連接部材4に対して雌部材2が正回転する方向に連接部材4を回転させることで雌部材2と連接部材4との接続を外すことができ、接合前の状態に戻すことができる。
なお、将来、貫入した杭を抜く必要が生じた場合、下杭6及び上杭7を逆回転方向に回転させることで下杭6及び上杭7を抜くことができるが、このような場合における逆回転においても雌部材2と雄部材3とが緩まず外れない為、引抜作業を良好に行うことができる。また、引き抜きに伴い前述したようにして各部材を外すことができる。
<2.変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について具体的に説明したが、本発明の内容は前述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
例えば、前述した一実施形態では、雌部材2及び雄部材3が鋼管杭と別構造であるものについて例示したが、雌部材2及び雄部材3は、鋼管杭と一体的な構造であってもよい。この場合、接合する2本の鋼管杭のうちの一方の鋼管杭自体が雌部材ということになり、他方の鋼管杭自体が雄部材ということになる。例えば、アプセット加工により肉厚とされた一方の鋼管杭の端部及び他方の鋼管杭の端部に、それぞれ、前述した構造の雌部材2及び雄部材3を形成することができる。これにより、雌部材2が設けられた鋼管杭と、雄部材3が設けられた鋼管杭とを、それぞれ溶接や圧着を行わない一体成形品とすることができる。したがって、この場合、雌部材2及び雄部材3が鋼管杭と別構造である場合に生じ得る、雌部材2及び雄部材3と各鋼管杭との接合に起因する不具合(例えば、溶接技術のばらつきによる不具合)が生じることがない。
1・・・鋼管杭用ねじ継手、2・・・雌部材、3・・・雄部材、4・・・連接部材、5・・・連続ねじ部、21・・・雌ねじ部、22・・・雌側連結ねじ部、31・・・雄ねじ部、32・・・雄側連結ねじ部、41・・・連接ねじ部

Claims (4)

  1. 雌ねじ部を有する雌部材と、
    前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有する雄部材と、
    前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により回転嵌合された前記雌部材及び前記雄部材間を連接する連接部材とを備え、
    前記雌部材は、前記雌ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雌側連結ねじ部をさらに有し、
    前記雄部材は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により前記雌部材と回転嵌合させた状態において前記雌側連結ねじ部と連続して連続ねじ部を形成する、前記雄ねじ部とは締め付けの回転方向が異なる雄側連結ねじ部をさらに有し、
    前記連接部材は、前記連続ねじ部と螺合し、前記雌側連結ねじ部及び前記雄側連結ねじ部間を連接する連接ねじ部を有し、
    前記雄部材は、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部により前記連接部材を締め付けた場合に、前記連接部材の端部と当接して前記連接部材の回転を規制する雄側鍔部をさらに有し、
    前記雌ねじ部、前記雄ねじ部、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部は、それぞれ角ねじで構成されている
    鋼管杭用ねじ継手。
  2. 雌ねじ部を有する雌部材と、
    前記雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有する雄部材と、
    前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により回転嵌合された前記雌部材及び前記雄部材間を連接する連接部材とを備え、
    前記雌部材は、雌側連結ねじ部をさらに有し、
    前記雄部材は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部により前記雌部材と回転嵌合させた状態において前記雌側連結ねじ部と連続して連続ねじ部を形成する雄側連結ねじ部をさらに有し、
    前記連接部材は、前記連続ねじ部と螺合し、前記雌側連結ねじ部及び前記雄側連結ねじ部間を連接する連接ねじ部を有し、
    前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部が右ねじの螺合構造を有し、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部が左ねじの螺合構造を有する、又は、前記雌ねじ部及び前記雄ねじ部が左ねじの螺合構造を有し、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部が右ねじの螺合構造を有し、
    前記雄部材は、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部により前記連接部材を締め付けた場合に、前記連接部材の端部と当接して前記連接部材の回転を規制する雄側鍔部をさらに有し、
    前記雌ねじ部、前記雄ねじ部、前記連続ねじ部及び前記連接ねじ部は、それぞれ角ねじで構成されている
    鋼管杭用ねじ継手。
  3. 前記雄側鍔部は、前記雄側連結ねじ部よりも外径が大きく、前記連接部材の回転軸方向における中心が前記雌側連結ねじ部及び前記雄側連結ねじ部の継目位置となる位置で前記連接部材の回転を規制する
    請求項1又は2に記載の鋼管杭用ねじ継手。
  4. 前記雌部材は、接合する2本の鋼管杭のうちの一方の鋼管杭の端部にアプセット加工により形成されたものであり、前記雄部材は、前記2本の鋼管杭のうちの他方の鋼管杭の端部にアプセット加工により形成されたものである
    請求項1から3の何れかに記載の鋼管杭用ねじ継手。
JP2019210994A 2019-11-22 2019-11-22 鋼管杭用ねじ継手 Active JP6733978B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019210994A JP6733978B1 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 鋼管杭用ねじ継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019210994A JP6733978B1 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 鋼管杭用ねじ継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6733978B1 true JP6733978B1 (ja) 2020-08-05
JP2021080792A JP2021080792A (ja) 2021-05-27

Family

ID=71892484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019210994A Active JP6733978B1 (ja) 2019-11-22 2019-11-22 鋼管杭用ねじ継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6733978B1 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1143938A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Kubota Corp 鋼管杭の連結部
JP4362981B2 (ja) * 2001-03-01 2009-11-11 Jfeスチール株式会社 鋼管および鋼管杭の接続構造
JP6243814B2 (ja) * 2014-08-29 2017-12-06 株式会社東部 鋼管杭継手構造
JP6363964B2 (ja) * 2015-02-17 2018-07-25 鹿島建設株式会社 鋼管矢板の接続構造
JP6287908B2 (ja) * 2015-03-16 2018-03-07 Jfeスチール株式会社 多条ねじ継手、該多条ねじ継手を有する継手付き鋼管
JP6993259B2 (ja) * 2018-02-17 2022-01-13 日鉄精密加工株式会社 支圧板整列方法
JP6939668B2 (ja) * 2018-03-19 2021-09-22 日本製鉄株式会社 鋼管の接続構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021080792A (ja) 2021-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101378723B1 (ko) 접합단부재에 의한 소켓체결형 철근연결구
KR102065742B1 (ko) 강관 파일 연결구
JP6733978B1 (ja) 鋼管杭用ねじ継手
JP3135948U (ja) 鋼管杭の継合構造
JP2005220742A (ja) 鋼管の継手構造
JP5435719B2 (ja) 杭の継手構造
JP6112918B2 (ja) 土木工事用パイプ連結構造
JP4053145B2 (ja) 高力ボルト接合構造
JP2013112953A (ja) 鋼管杭の接続構造
JP4476263B2 (ja) 管継手
KR200415099Y1 (ko) 철근 연결구
JP6388336B2 (ja) 杭の継手構造
JP2015086619A (ja) 鋼管杭接続構造
JP4347149B2 (ja) 緩み防止手段を備えた杭の縦継ぎ装置の機械継手
JP2004270204A (ja) 鋼管の継手構造及び鋼管の接合方法
JP5006950B2 (ja) 柱状体
JP2004293231A (ja) 鋼管の接続構造および接続方法
JP3602362B2 (ja) セグメントの雄継手具
JP3753360B2 (ja) 鋼管杭の縦継ぎ装置
JP7163937B2 (ja) 鋼管の接合継手、該鋼管の接合継手を用いた鋼管の接合方法、鋼管矢板
JP7368142B2 (ja) 貫通孔位置合わせ治具、および貫通孔位置合わせ方法
JP2004100222A (ja) 杭体用継手
JP2004293230A (ja) 鋼管の接続構造および接続方法
JP4632723B2 (ja) 柱状体
JP2748100B2 (ja) 立体トラスの継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191122

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20191122

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6733978

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250