JP6733784B1 - 切削インサート及び切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】上面と切り屑との隙間にクーラントを十分に供給することができる切削インサートを提供する。【解決手段】切削インサート1は、上面50と、上面50との間で交差稜線を形成する正面52と、上面50と正面52との間の交差稜線に設けられた正面切れ刃70とを備える。上面50は、正面切れ刃70に連続し正面切れ刃70から離れる後方に向かって延設された第1の凹部100と、第1の凹部100から後方に向かって延設された第2の凹部101と、を有する。第1の凹部100は、正面切れ刃70から後方に向かって形成された第1の底面110を有する。第2の凹部101は、第1の底面110に接続され、第1の底面110から後方に向かって形成された第2の底面120を有する。第2の底面120は、第1の底面110を第2の底面120側に延長させた仮想延長面P1に対し下がるように第1の底面110に接続されている。【選択図】図13

Description

本発明は、切削インサート及び切削工具に関する。
突切り加工を行う切削インサートがある。この種の切削インサートは、一般的に上面と、上面との間で交差稜線を形成する正面と、正面の両側に連続し上面との間で交差稜線を形成する側面とを備え、上面と正面との間の交差稜線に正面切れ刃が形成されている。また、上述のような切削インサートには、上面に、正面切れ刃で生じた切り屑を誘導する凹溝が設けられているものがある(特許文献1参照)。
特開2016−83733号
しかしながら、上述のような切削インサートでは、切り屑が上面の凹溝の表面に沿って排出されるため、上面の凹溝と切り屑との隙間にクーラントが十分に供給されないことがある。クーラントが十分に供給されないと、切削インサートの切削能力が低下し、切削インサートの寿命が短くなる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、上面と切り屑との隙間にクーラントを十分に供給することができる切削インサート及び切削工具を提供することをその目的とする。
本発明の一態様に係る切削インサートは、上面と、上面との間で交差稜線を形成する正面と、正面に連続し、上面との間で交差稜線を形成する側面と、上面と正面との間の交差稜線に設けられた正面切れ刃と、を備え、上面は、正面切れ刃に連続し正面切れ刃から離れる後方に向かって延設された第1の凹部と、第1の凹部から後方に向かって延設された第2の凹部と、を有し、第1の凹部は、正面切れ刃から後方に向かって形成された第1の底面を有し、第2の凹部は、第1の底面に接続され、第1の底面から後方に向かって形成された第2の底面を有し、第2の底面は、第1の底面を第2の底面側に延長させた仮想延長面に対し下がるように第1の底面に接続されている。
この態様によれば、クーラントが第2の凹部の第2の底面を通って、正面切れ刃に近い第1の底面付近まで供給されるので、上面と切り屑との隙間にクーラントを十分に供給することができる。
上記態様において、第1の底面と前記第2の底面の接続部分には、内角が160°以下の頂部が形成されていてもよい。
上記態様において、第1の底面と第2の底面の境界部分は、上面視で正面切れ刃側に突出する凸状に形成されていてもよい。
上記態様において、第2の凹部の左右方向の幅が、正面切れ刃における第1の凹部の左右方向の幅よりも狭くなるよう形成されていてもよい。
上記態様において、第1の凹部は、第1の底面の側面に向かう左右方向の両側に設けられ、正面切れ刃から後方に向かって形成された第1の側壁面を有し、第1の側壁面は上面視で左右方向の側面側に凸に湾曲していてもよい。
上記態様において、第1の底面は、切削インサートを上面視の正面切れ刃に直交する面で切断した縦断面において、第2の底面に接続され下に凸に湾曲する第1の湾曲部を有し、第2の底面は、縦断面において、第1の底面に接続され下に凸に湾曲する第2の湾曲部を有し、第1の湾曲部の曲率半径が第2の湾曲部の曲率半径よりも大きくてもよい。
上記態様において、第1の底面は、切削インサートを上面視の正面切れ刃に平行な面で切断した縦断面において、下に凸に湾曲する湾曲形状を有していてもよい。
上記態様において、第1の底面は球状曲面を有していてもよい。
上記態様において、正面切れ刃は正面視で下に凸に湾曲する湾曲部を有していてもよい。
上記態様において、正面切れ刃は正面視で湾曲部の左右方向の両側に設けられた直線部をさらに有していてもよい。
上記態様において、上面は、正面切れ刃の左右方向の両端部に接続される平面部を有していてもよい。
上記態様において、切削インサートは、上面と側面との間の交差稜線に設けられた横切れ刃をさらに備えていてもよい。
本発明の別の態様の切削工具は、上記切削インサートを備えている。
切削インサートの斜視図である。 切削インサートの先端部の斜視図である。 切削インサートの切削部の上面図である。 切削インサートの切削部の側面図である。 切削インサートの正面図である。 切削インサートの切削部のコーナーの形状を説明するための模式図である。 切削インサートの切削部を拡大した斜視図である。 切削部の図3のA−A断面の模式図である。 切削部の図3のB−B断面の模式図である。 切削部の湾曲部の曲率半径を示す図3のA−A断面の模式図である。 切削部の図3のC−C断面の模式図である。 切削工具を示す斜視図である。 突切り加工時の切り屑とクーラントの様子を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る切削インサート1の斜視図であり、図2は、切削インサート1の切削部の拡大図である。図3は、切削インサート1の切削部の上面図であり、図4は、切削インサート1の切削部の側面図であり、図5は、切削インサート1の切削部の正面図である。
切削インサート1は、突切り加工や、溝入れ加工及び横送り加工に適したものである。図1及び図2に示すように切削インサート1は、本体部10の先端に設けられた切削部11を有している。
図1に示すように本体部10は、略方形の厚みのある板形状を有している。本体部10は、例えば互いに対向する側面20、21と、第1の端面22、23と、第2の端面24、25と、第3の端面26、27を備えている。第1の端面22、23と、第2の端面24、25及び第3の端面26、27は、側面20、21を互いに接続するように本体部10の外周に沿って設けられている。本体部10は、側面20から側面21に貫通する貫通孔30を備えている。第1の端面22、第2の端面24及び第3の端面26は、この順で互いに連続している。第1の端面22と第1の端面23、第2の端面24と第2の端面25及び第3の端面26と第3の端面27は、互いに対向し、貫通孔30の中心軸を軸とした軸対称の位置にあり、貫通孔30の中心軸を中心に180°回転させたときに同じ形状となる。なお、本明細書では、特に言及しないかぎり、第1の端面22を上に向け、第1の端面23を水平な台で支持したときの切削インサート1の姿勢を基準に切削インサート1の構成について説明する。
切削部11は、例えば図1に示すように本体部10の第1の端面22、23の先端部分に形成されている。ここで、第1の端面22の先端部分に形成された切削部11と、第1の端面23の先端部分に形成された切削部11は、貫通孔30の中心軸を軸とした軸対称の位置にあり、貫通孔30の中心軸を中心に180°回転させたときに同じ構成となるため、以下、第1の端面22の先端部分に形成された切削部11についてのみ説明する。
切削部11は、図1〜図5に示すように例えば上面50と、上面50との間で交差稜線51を形成する正面52と、正面52に連続し、上面50との間で交差稜線53を形成する2つの側面54を備えている。2つの側面54は互いに対向している。なお、上面50は、本体部10の第1の端面22に設けられ、正面52は、本体部10の第2の端面24に設けられ、側面54は、本体部10の側面20、21にそれぞれ設けられている。
なお、本明細書において、切削インサート1の切削部11の上面50は、切削インサート1の上記基準姿勢で上を向く面であり、加工時にすくい面となる面である。正面52は、突切り加工や溝加工時の被削材に正対し、突切り加工や溝入れ加工時の送り方向にある面である。側面54は、横送り加工時の送り方向にある面である。また、上面視で正面52の交差稜線51と平行で側面54に向かう方向を左右方向Xとし、上面視で左右方向Xに直角の方向を前後方向Yとする。正面52に向かう方向を前方とし、正面52から離れる方向を後方とする。
切削部11は、図3の上面視で左右方向Xの中心を通り前後方向Yに沿った仮想中心線Qに対し対称に形成されている。上面50は、前後方向Yに長い略長方形に形成されている。上面50と正面52との間の交差稜線51には、突切り加工時や溝入れ加工時に使用する正面切れ刃70が設けられている。上面50と側面54との間の各交差稜線53には、横送り加工時に使用する横切れ刃71が設けられている。正面切れ刃70と横切れ刃71は、上面視で外側に凸に湾曲のコーナー72で接続されている。図6に示すように正面切れ刃70と横切れ刃71とは、例えば90°未満の内角α1を有するように交差している。コーナー72の曲率半径r1は、例えば0.5mm程度に設定されている。また、側面54は、上面視で、正面52に対して例えば0°より大きく、例えば5°以下の逃げ角α2(バックテーパ)を有している。
正面切れ刃70及び横切れ刃71は、図3に示す上面視で直線状に形成されている。正面切れ刃70は、図5に示すように正面視で曲線状に形成されている。正面切れ刃70は、正面視で下に凸に湾曲する湾曲部80と、湾曲部80の左右方向Xの両側に設けられた直線部81を有している。湾曲部80と直線部81は滑らかに接続されている。湾曲部80は、左右方向Xの中央に設けられている。直線部81は、例えば基準姿勢において水平になるように形成されている。直線部81は、コーナー72の一部を構成している。湾曲部80は、直線部81に対し例えば0.02mm以上2mm以下の高さH1で凹んでいる。正面切れ刃70は、0.5mm以上3mm以下、好ましくは1mm以上2mm以下の長さを有し、直線部81は、例えば0.1mm以上0.3mm以下の長さを有する。
横切れ刃71を含む交差稜線53は、図4に示すように側面視で曲線状に形成されている。横切れ刃71は、側面視で正面切れ刃70から後方側に向けて次第に低くなるように直線的に傾斜し、その後下に凸に湾曲してその後上昇し、その後水平に直線的に延びている。
図2に示すように上面50は、第1の凹部100と、第2の凹部101と、平面部102を備えている。図7は、第1の凹部100付近を拡大した斜視図である。
図2及び図7に示すように第1の凹部100は、左右方向Xの中央に形成され、正面切れ刃70に連続し正面切れ刃70から後方に向かって延設されている。第2の凹部101は、第1の凹部100から後方に向かって延設されている。
図7に示すように第1の凹部100は、正面切れ刃70から後方に向かって形成された第1の底面110と、第1の底面110の左右方向Xの両側に設けられ、正面切れ刃70から後方に向かって形成された第1の側壁面111を有している。
第2の凹部101は、第1の底面110に接続され第1の底面110から後方に向かって形成された第2の底面120と、第1の側壁面111に接続され第1の側壁面111から後方に向かって形成された第2の側壁面121を有している。
図3及び図7に示すように第1の底面110は、上面視で前後方向Yに長い略楕円形状を有している。第1の底面110は、図8に示すように切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に直交する面で切断した縦断面(図3のA−A断面)において、例えば正面切れ刃70に連続し正面切れ刃70から後方に直線的に延設される直線部130と、第2の底面120に連続し下に凸に湾曲する第1の湾曲部131を有している。直線部130は、後方側が低くなるように傾斜しており、正のすくい面となる。直線部130のすくい角は、例えば正の角度で約20°程度に設定されている。正面切れ刃70における第1の底面110の左右方向Xの幅D2は、例えば0.5mm以上1.5mm以下に設定されている。第1の底面110の左右方向Xの幅は、正面切れ刃70から後方に向けて次第に大きくなり、前後方向Yの中央部付近において最大となり、その後次第に小さくなる。すなわち、第1の底面110の左右方向Xの外形は、外側に凸に湾曲している。第1の底面110の左右方向Xの幅は、第1の湾曲部131において最大幅になっている。
第1の底面110(直線部130及び第1の湾曲部131)は、図9に示すように切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に平行な面で切断した縦断面(図3のB−B断面)において、下に凸に湾曲する湾曲形状を有している。なお、本明細書において、第1の底面110と第1の側壁面111との境界は、図9の縦断面において上に凸に湾曲した第1の側壁面111と、下に凸に湾曲した第1の底面110とが接続された点(変曲点)とする。図7に示すように第1の湾曲部131は球状曲面になっている。この球状曲面の曲率半径は、例えば0.5mm程度に設定されている。
第1の湾曲部131は、上面視で左右方向Xの中央の後部に、前方に凹んだ切り欠き部131aを有し、U字状の全体形状を有している。この切り欠き部131aには、後述の第2の底面120が接続されている。
第1の側壁面111は、第1の底面110から左右方向Xの両側面54に向けて次第に上昇するように形成されている。第1の側壁面111は、正面切れ刃70から後方に向けて第1の底面110を囲むように形成され、上面視で左右方向Xの側面54側に凸の円弧状に形成されている。
図7に示すように第2の底面120は、上面視で前方側が凸に湾曲し、前後方向Yに長い細長形状を有している。第2の底面120は、第1の底面110の後部の左右方向Xの中央にある切り欠き部131aに接続され、当該第1の底面110から後方に向かって形成されている。第2の底面120の前後方向Yの長さは、例えば2.5mm以上に設定されている。
図8に示すように第2の底面120は、第1の底面110を第2の底面120側に延長させた仮想延長面P1に対し下がるように第1の底面110に接続されている。第1の底面110と第2の底面120の接続部分には、内角α3が160°以下、好ましくは150°以下90°以上の頂部150が形成されている。第2の底面120の最深部と第1の底面110の仮想延長面P1との高低差H2は、例えば0.02mm以上2mm以下に設定されている。
図3及び図7に示すように第1の底面110と第2の底面120の境界部分L1は、上面視で正面切れ刃70側に突出する凸状になっている。境界部分L1の左右方向Xの最大幅D3は、例えば正面切れ刃70における第1の底面110の左右方向Xの幅D2の30%以上90%以下に設定されている。第1の底面110の正面切れ刃70から境界部分L1までの最短距離は、例えば0.5mm以上1.5mm以下に設定されている。第2の底面120は、上面視で第1の底面110の最後部から、第1の底面110の前後方向Yの長さの30%以上60%以下の長さ分、第1の底面110内に進入している。
図8に示すように第2の底面120は、切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に直交する面で切断した縦断面(図3のA−A断面)において、第1の底面110の第1の湾曲部131に連続し下に凸に湾曲する第2の湾曲部160を有している。図10に示すように第1の湾曲部131の曲率半径R1は、第2の湾曲部160の曲率半径R2よりも大きい。曲率半径R1は、例えば0.5mm以上2mm以下が好ましく、本実施の形態では例えば約0.7mmである。曲率半径R2は、0.1mm以上1mm以下が好ましく、本実施の形態では例えば0.6mmである。
図3及び図7に示すように第2の底面120は、第2の湾曲部160から後方に向かって延設する延設部161を有している。延設部161は、図8に示すように切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に直交する面で切断した縦断面において直線状に形成されている。図3に示すように延設部161は、上面視で前後方向Yに沿って左右方向Xの幅が変動している。例えば延設部161は、上面視で後方に行くについて、左右方向Xの幅が次第に狭くなり、その後次第に広くなり最後に狭くなるように波形状に湾曲している。
第2の底面120(第2の湾曲部160及び延設部161)は、図11に示すように切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に平行な面で切断した縦断面(図3のC−C断面)において、下に凸に湾曲する湾曲形状を有している。なお、本明細書において、第2の底面120と第2の側壁面121との境界は、図11の縦断面において上に凸に湾曲した第2の側壁面121と、下に凸に湾曲した第2の底面120とが接続された点(変曲点)とする。
図3に示すように第2の側壁面121は、第2の底面120の最前部よりも後方側の位置で、第1の側壁面111に連続している。第2の側壁面121は、第2の底面120の一部の左右方向Xの両側に設けられ、第1の側壁面111から後方に向かって形成されている。第2の側壁面121は、上面視で前後方向Yに向かって蛇行するように湾曲している。図7に示すように第2の側壁面121は、第2の底面120から左右方向Xの側面54側に向けて次第に上昇するように形成されている。左右の第2の側壁面121の間の距離(第2の凹部101の幅)は、正面切れ刃70の長さに応じて適宜変更するものであり、例えば0.1mm以上2mm以下に設定されている。
図3に示すように第2の凹部101の左右方向Xの幅D1は、第1の凹部100の正面切れ刃70における左右方向Xの幅D2よりも狭くなっている。幅D1は、上面視で、第2の側壁面121が第1の側壁面111から後方に向けて次第に狭くなり、最も狭くなった部分における、左右の第2の側壁面121の上端同士を結んだ距離であり、幅D2は、上面視で正面切れ刃70における左右の第1の側壁面111の上端同士を結んだ距離である。幅D1は、幅D2の95%以下、好ましくは80%以下50%以上であってもよい。なお、第1の側壁面111と第2の側壁面121の接続部分C2における第2の凹部101の左右方向Xの幅(左右の第2の側壁面121の上端同士を結んだ距離)も、第1の凹部100の正面切れ刃70における左右方向Xの幅D2よりも狭くなっていてもよい。
平面部102は、上面50のコーナー72に設けられ、正面切れ刃70の直線部81と、横切れ刃71及び第1の側壁面111に接続されている。平面部102のすくい角は、正の角度で約10°に設定されている。例えば平面部102と第1の底面110の直線部130とのすくい角の差は、2°以上20°以下に設定されている。
次に、上記切削インサート1を有する切削工具について説明する。図12に示す切削工具200は、刃先交換式の旋削加工用の工具である。切削工具200は、工具本体210と、切削インサート1を備えている。工具本体210は、例えば細長い四角柱状に形成されている。工具本体210は、その先端部に、切削インサート1を固定するための固定部211を備えている。固定部211は、切削インサート1の取り付け面となる側面20、21が当接する固定面や固定穴を備えている。切削インサート1の正面52を工具本体210の先端側に向けた状態で、切削インサート1を固定ネジ212により固定部211に締め付けることにより、切削インサート1を工具本体210に固定することができる。切削工具200は、旋盤に装着されて使用される。
切削工具200により突切り加工や溝入れ加工を行う際には、切削インサート1の正面52を被削材に対し正対させた状態で、切削インサート1を被削材に進入させる。このとき、図13に示すように切り屑Nは、正面切れ刃70から帯状に生じ、上面50の第1の凹部100を通ってカールして切断される。またこのとき、クーラントKが後方側から第2の凹部101を通って第1の底面110と第2の底面120の境界部分L1付近まで供給される。また、切り屑Nは、第1の凹部100において左右方向の幅が規制され、左右方向Xの中心を通る長手方向に沿った中心線付近で幅方向に折り曲げられ、第2の凹部101においてさらに幅方向に折り曲げられる。
本実施の形態によれば、切削インサート1の上面50が、正面切れ刃70に連続し正面切れ刃70から離れる後方に向かって延設された第1の凹部100と、第1の凹部100から後方に向かって延設された第2の凹部101を有し、第2の凹部101の第2の底面120は、第1の凹部100の第1の底面110を第2の底面120側に延長させた仮想延長面P1に対し下がるように第1の底面110に接続されている。これにより、クーラントKが第2の凹部101の第2の底面120を通って第1の底面110付近まで供給されるので、上面50と切り屑Nとの隙間にクーラントKを十分に供給することができる。また、第2の底面120は、切り屑Nを誘導するので、切り屑Nの排出方向や大きさを適切に制御することができる。さらに、第2の底面120が第1の底面110に対し下がるため、切り屑Nが第1の底面110(すくい面)から強制的に引き離され、切削抵抗を低減することができる。
第1の底面110と第2の底面120の接続部分には、内角が160°以下の頂部150が形成されているので、第2の底面120が第1の底面110に対し好適に下がり、クーラントKを第2の底面120を通って第1の底面110付近まで適切に供給することができる。
第1の底面110と第2の底面120の境界部分L1は、上面視で正面切れ刃70側に突出する凸状に形成されているので、クーラントKを第1の凹部100の正面切れ刃70により近い位置まで供給することができる。
第2の凹部101の左右方向Xの幅D1が、正面切れ刃70における第1の凹部100の左右方向Xの幅D2よりも狭くなっている。これにより、切り屑Nが、第1の凹部100から第2の凹部101に入ると、第2の側壁面121に当たり、幅方向に折り曲げられる。この結果、切り屑Nが加工物などにあたり傷つけることを抑制することができる。
第1の側壁面111は、上面視で左右方向Xの側面54側に凸に湾曲しているので、第1の側壁面111が切り屑Nの進路を妨げることを抑制することができる。
第1の底面110は、第2の底面120に連続し下に凸に湾曲する第1の湾曲部131を有し、第2の底面120は、第1の底面110に連続し下に凸に湾曲する第2の湾曲部160を有し、第1の湾曲部131の曲率半径R1が第2の湾曲部160の曲率半径R2よりも大きい。これにより、第1の底面110と第2の底面120の境界部分L1において第2の底面120が第1の底面110に対し急峻に凹むので、クーラントを第1の凹部100の正面切れ刃70により近い位置まで好適に供給することができる。
第1の底面110は、切削インサート1を上面視の正面切れ刃70に平行な面で切断した縦断面において、下に凸に湾曲する湾曲形状を有している。これにより、切り屑Nを好適に折り曲げることができ、切り屑Nによる加工物の損傷を抑制することができる。
第1の底面110は球状曲面を有するので、切り屑Nを滑らかにカールさせて切断することができる。
正面切れ刃70は、正面視で下に凸に湾曲する湾曲部80を有するので、正面切れ刃70で生じる切り屑Nを好適に折り曲げることができる。
正面切れ刃70は、正面視で湾曲部80の左右方向Xの両側に設けられた直線部81をさらに有するので、正面切れ刃70の強度を向上することができる。
上面50は、正面切れ刃70の左右方向Xの両端部に接続される平面部102を有するので、切削インサート1のコーナー72の強度を向上することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施の形態における第1の凹部100及び第2の凹部101は他の形状を有するものであってもよい。例えば第1の凹部100は、球面形状でなくてもよい。第1の底面110と第2の底面120は、上面視で他の形状を有するものであってもよい。第1の底面110と第2の底面120の境界部分L1の形状は他のものであってもよい。切削インサート1は、横切れ刃71を備えないものであってもよい。正面切れ刃70は、直線部130が水平ではなく、コーナー72から離れる(第1の湾曲部131に近づく)について高くなうように傾斜していてもよい。正面切れ刃70は、正面視で曲線状のものではなく、直線状のものであってもよい。正面切れ刃70の長さは短いほど正面切れ刃70までクーラントが届きにくいため、本発明は、正面切れ刃70が0.5mm以上3mm以下の場合に好適であり、1mm以上2mm以下の場合にさらに好適である。上面50には、第1の凹部100に対して複数の第2の凹部101が設けられていてもよい。また、上記実施の形態のような第1の凹部100と第2の凹部101との組み合わせが、上面50の正面切れ刃70に対して左右方向に複数並べられて設けられていてもよい。切削インサート1は、他の全体形状を有するものであってもよい。
切削部11は、本体部10に一つ設けられていてもよいし、3つ以上設けられていてもよい。切削インサート1は、工具本体210と予め一体となったものであってもよい。切削インサート1は、旋削用に限定されず、転削用であってもよい。
本発明は、上面と切り屑との隙間にクーラントを十分に供給することができる切削インサートを提供する際に有用である。
1 切削インサート
11 切削部
50 上面
52 正面
54 側面
70 正面切れ刃
71 横切れ刃
100 第1の凹部
101 第2の凹部
110 第1の底面
120 第2の底面
P1 仮想延長面

Claims (12)

  1. 切削インサートであって、
    上面と、
    前記上面との間で交差稜線を形成する正面と、
    前記正面に連続し、前記上面との間で交差稜線を形成する側面と、
    前記上面と前記正面との間の交差稜線に設けられた正面切れ刃と、を備え、
    前記上面は、
    前記正面切れ刃に連続し前記正面切れ刃から離れる後方に向かって延設された第1の凹部と、
    前記第1の凹部から後方に向かって延設された第2の凹部と、を有し、
    前記第1の凹部は、前記正面切れ刃から後方に向かって形成された第1の底面を有し、
    前記第2の凹部は、前記第1の底面に接続され、前記第1の底面から後方に向かって形成された第2の底面を有し、
    前記第2の底面は、前記第1の底面を前記第2の底面側に延長させた仮想延長面に対し下がるように前記第1の底面に接続されており、
    前記第1の底面と前記第2の底面の境界部分は、上面視で前記正面切れ刃側に突出するように凸状に湾曲し、
    前記第2の底面は、切削インサートを上面視の前記正面切れ刃に直交する面で切断した縦断面において、前記第1の底面に接続され、下に凸に湾曲する第2の湾曲部と、前記第2の湾曲部から後方に向かって延設する延設部と、を有し、
    前記延設部は、上面視で後方に行くにつれて、左右方向の幅が次第に狭くなりその後次第に広くなり最後に狭くなるような波形状を有している、切削インサート。
  2. 前記第1の底面と前記第2の底面の接続部分には、内角が160°以下の頂部が形成されている、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記第2の凹部の左右方向の幅が、前記正面切れ刃における前記第1の凹部の左右方向の幅よりも狭くなるよう形成されている、請求項1又は2に記載の切削インサート。
  4. 前記第1の凹部は、前記第1の底面の前記側面に向かう左右方向の両側に設けられ、前記正面切れ刃から後方に向かって形成された第1の側壁面を有し、
    前記第1の側壁面は、上面視で左右方向の前記側面側に凸に湾曲している、請求項3に記載の切削インサート。
  5. 前記第1の底面は、切削インサートを上面視の前記正面切れ刃に直交する面で切断した縦断面において、前記第2の底面に接続され、下に凸に湾曲する第1の湾曲部を有し、
    前記第1の湾曲部の曲率半径が、前記第2の湾曲部の曲率半径よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の切削インサート。
  6. 前記第1の底面は、切削インサートを上面視の前記正面切れ刃に平行な面で切断した縦断面において、下に凸に湾曲する湾曲形状を有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の切削インサート。
  7. 前記第1の底面は、球状曲面を有する、請求項5又は6のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 前記正面切れ刃は、正面視で下に凸に湾曲する湾曲部を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の切削インサート。
  9. 前記正面切れ刃は、正面視で前記湾曲部の左右方向の両側に設けられた直線部をさらに有する、請求項8に記載の切削インサート。
  10. 前記上面は、前記正面切れ刃の左右方向の両端部に接続される平面部を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の切削インサート。
  11. 前記上面と前記側面との間の交差稜線に設けられた横切れ刃をさらに備えた、請求項1〜10のいずれか一項に記載の切削インサート。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の切削インサートを備えた、切削工具。
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