JP6733366B2 - 課題推定装置、課題推定方法および課題推定プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、検証を必要とする課題を推定するための技術に関する。
製品の開発および製造に関わる事業の立ち上げ手法について説明する。あるビジネス開発手法では、開発段階における、「顧客が潜在的に必要としている製品の仮説の構築」、「製品の実装」および「製品および事業の軌道修正」という過程を迅速に繰り返すことによって、無駄且つ無価値な要素を最小限に抑えつつ素早く製品の改良を続け、事業を成功に導く。このビジネス開発手法において、先ず、事業に関わる者(以下、事業者と記載)は、顧客等のユーザに関連する仮説の課題を抽出し、その課題を検証し、最低限実用に足る試作製品(Minimum Viable Product)をできるだけ迅速に製造してユーザに提供する。この後、事業者は、試作製品に対するユーザの反応を検証して得られた結果をもとに、当初の仮説の課題を再構築し、製品や事業の軌道修正を図る。事業者は、ユーザの需要をつかむために必要な最小限のプロセスのみを繰り返すことで、事業の成功につながらない、非本質的な要素(例えば、仕様書、稟議書等の作成)に対する時間、資金あるいは労力などの浪費を省く。これにより製品開発のスコープを狭めすぎることなく、コアとなる課題を把握することができる。
このような開発手法においてユーザの真の要望をつかむには、仮説の課題を素早くかつ適格に生成し、ユーザとのコミュニケーションを通したフィードバックを得ることが重要である。尚、仮説の課題が適切でないと判断された場合、直ちに次の課題についての検証が必要である。
しかしながら、ある共通の課題を抱える集団(例えば、高齢者向けビジネスを展開する事業者団体等)、所定のビジネス分野、あるいは所定の業界について課題の仮説を立てる場合、事業者は、当該業界の情報を網羅的に把握し、情報を調査せねばならない。また、事業者は、当該業界の将来の課題および当該ドメインの周辺分野の課題も把握しておく必要があり、課題の仮説を素早く且つ適切に立てることは難しい。
上記に関連する技術として、課題データ対象枠を、課題に含まれる主語、感覚または作用などの述語表現、および、目的語を抽出し、類似語辞典機能により表現を拡張する技術が開示されている(特許技術文献1参照)。
その他、関連する技術として、顧客アンケート群やウェブ上に散在している文書などの文書データを用いて感性的または情緒的な顧客ニーズを発見する技術が開示されている(特許文献2参照)。更に、企業の経営状況や財務状況を診断し、改善すべき事項を確定するとともに、企業毎にそれらの事項の改善策を示す情報を提示する技術が開示されている(特許文献3参照)。
特開2015−184971号 特開2004−038729号 特開2003−296539号
特許文献1の技術では、企業が商品開発課程において新たなアイデアを創出するために用いられるが、企業と他の企業を比較するための、企業本体またはその業種等に関する詳細な多角的情報である企業情報に注目して課題を抽出するものではない。特許文献2および3も同様である。
本発明は、上記の問題点を解決するべくなされた。本発明は、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出する課題推定装置等を提供することを主たる目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の観点に係る課題推定装置は、
外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索する課題検索部と、
文字列から課題を少なくとも1つ抽出する課題抽出部
とを備える課題推定装置である。
本発明の第2の観点に係る課題推定方法は、
外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索し、
文字列から課題を少なくとも1つ抽出する
ことを備える課題推定方法である。
本発明の第3の観点に係る課題推定プログラムは、
外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索し、
文字列から課題を少なくとも1つ抽出する
ことをコンピュータに実行させるための課題推定プログラムである。
本発明によれば、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出する課題推定装置等を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における課題推定装置の構成例を示す図である。 企業情報記憶部に格納される企業情報のデータ構成例を示す図である。 判定情報記憶部に格納される判定情報のデータ構成例を示す図である。 課題表現記憶部5に格納される課題表現のデータ構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態における課題推定装置の動作例を示すフローチャートである。 検索結果の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における課題推定装置の構成例を示す図である。 技術サイクル曲線を示すグラフ図である。 技術サイクル情報記憶部に格納される技術サイクル対応表のデータ構成例を示す図である。 景気サイクル曲線を示すグラフ図である。 景気サイクルを示す表図である。 景気サイクル情報記憶部に格納される景気サイクル対応表のデータ構成例を示す図である。 企業サイクル情報記憶部に格納される企業サイクル情報のデータ構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における課題推定装置の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態における課題推定装置の構成例を示す図である。 変化イベント記憶部に格納される市場変化イベントデータの構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における課題推定装置の動作例を示すフローチャートである。 課題表現の表の一例を示す表図である。 本発明の第4の実施形態における課題推定装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態において適用可能な情報処理装置の構成例を示す図である。
次に図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は本発明の実施形態における構成を模式的に表している。更に以下に記載される本発明の実施形態は一例であり、その本質を同一とする範囲において適宜変更可能である。
<第1の実施形態>
(課題推定装置)
本発明の第1の実施形態に係る課題推定装置100は、図1に示すように、課題推定部1、優先度決定部2、企業情報記憶部3、判定情報記憶部4、課題表現記憶部5および一般情報記憶部6を備える。課題推定部1は、類似度算出部1a、課題検索部1bおよび課題抽出部1cを備える。尚、本願において課題推定とは、課題となりえる候補を抽出することを指す。
一般情報記憶部6は、検証すべき課題を抽出するために用いられる文(一纏まりの文字列)、表中に記載された用語、文字列等を含む一般情報を格納する。具体的に、一般情報とは、あるドメインの動向を調査するために必要な雑誌や新聞のテキスト文や、ウェブサイト上のテキスト文、ウェブサイト上の図表中に記載された用語である。図表が画像として記載されている場合、OCR(Optical character recognition)技術を用いてテキスト文を抽出しても良い。
一般情報記憶部6は、一般情報を予め他の装置やインターネット上から取得して格納してもよいし、課題生成時に、ウェブサイト内の一般情報を取得して一時的に格納するようにしてもよい。
企業情報記憶部3は、例えば、図2に示すような企業情報を記憶する。企業情報は、「組織判定情報」、「母体企業情報」、「組織情報」から構成される。組織判定情報とは、例えば企業名である。この他、会社の屋号、会社コード等を用いてもよい。母体企業情報とは、課題推定の対象となる企業の母体となる企業に関する情報である。母体となる企業ない場合は、母体企業情報がなくてもよく、大学などのスピンアウト企業の場合は、スピンアウト元の組織の情報を母体企業情報としてもよい。組織情報とは、課題推定の対象となる企業に関する情報である。
母体企業情報は、例えば「組織名」、「市場占有率」、「設立年度」、「業界順位」、「本社地域」、「地理的ターゲット」、「業界傾向」、「時期」、「業種」および「顧客タイプ」から成る複数の項目のデータである。そのデータは企業の項目データとも呼ばれる。
「市場占有率」とは、当該企業がビジネス対象とする市場を占有している割合である。「設立年度」とは、当該企業の設立した年である。「業界順位」とは、当該企業の同一業界における順位である。「本社地域」とは、当該企業の本社のある地域(例えば、国および都道府県)である。「地理的ターゲット」とは、当該企業がターゲットとする地理的範囲である。「業界傾向」とは、当該企業が属する業界の性格、傾向である。「時期」は、その業界の成長曲線における現在の時期(例えば、成長期〜安定期〜衰退期のいずれの時期か)である。「業種」は、企業の業種である。「顧客タイプ」は、企業が対象とする顧客の種類である。例えば、表中のB to B(Business to Business)は企業を顧客とし、B to C(Business to Customer)は一般消費者を顧客とすることを意味する。
組織情報は、例えば「組織名」、「組織内売上比率」、「市場占有率」、「設立年度」、「業界順位」、「本社地域」、「業界ターゲット」、「業界傾向」、「時期」、「業種」および「顧客タイプ」から成る複数の項目のデータである。このデータも企業の項目データである。
「組織内売上比率」は、母体および他のグループ企業も含めた組織内における売り上げの比率である。「業界ターゲット」は、販売ターゲットとなる顧客の範囲を示す。例えば、一部の特定顧客のみに販売される場合は「ニッチ」、ある特定区画の顧客のみに販売される場合「ローカル」と入力する。その他の項目は母体企業情報と同様である。
判定情報記憶部4は、課題推定の対象となる企業の情報と、企業情報記憶部3に格納される企業情報を基に、後述する課題算出部1aによって算出される企業同士の類似度を判定するための判定条件(判定情報)を格納する。判定条件は、図3に示すように、条件の番号と条件を表すルールから成り、例えば、「条件1:組織名一致度」、「条件2:親会社一致度」、「条件3:設立年度一致度」、「条件4:市場占有率一致度」および「条件5:地理的ターゲット一致度」である。尚、判定条件は上記のものに限定されるものではない。各条件の一致度とは、課題推定の対象となる企業の各項目データと、企業情報記憶部3に格納される他の企業の各項目データとの一致度を表す値である。一致度は所定の数式を用いて算出される。数式には、例えばKappa係数や、文字列の編集距離を用いてもよい、設立年度などの数値データの場合は、数値の差を使った距離関数を用いてもよい。また、事前にグループを定義し、そのグループに該当するかどうかで係数を定めてもよい。例えば、市場占有率70%以上の企業は「寡占グループ」として、70%以上のものは一致度が高いとしてもよい。尚、課題推定部1は、予め業種毎に項目データの一致度を算出し、算出結果を表に纏めて判定条件として判定情報記憶部4に予め格納してもよい。尚、1つの条件は複数の条件が組み合わせられて構成されたルールでもよい。例えば、設立年度と業界傾向を合わせてグループ分けし、グループ1「設立年度が10年以内、業界傾向がオープン」、グループ2「設立年度が30年以上、業界傾向が寡占」、グループ3「その他」に分けて、同じグループであれば、一致度1。クループ1と3であれば、一致度0.5。それ以外は、一致度0.1などとしてもよい。
または、類似度は、全ての条件を所定の数式に代入し、算出した結果の値としてもよい。例えば、課題推定の対象となる企業とある企業とを比較した結果、条件1の組織名は一致せず(一致の場合は値1、一致しない場合は値0)、条件2の親会社の一致度が値0.5、条件3の設立年度の一致度が値0.8、条件4の市場占有率一致度が値0.6、条件5の地理的ターゲット一致度が値0.3である場合、これらの値の和である2.2を二つの企業間の類似度とする。ここでは、単純な和だけでなく、重み付の和を用いてもよい。たとえば、課題の傾向がよく似る設立年度が似た企業や、業界順位が似た企業は重みを大きくすることができる。判定情報記憶部4は、判定に用いる数式を格納してもよい。
課題表現記憶部5は、図4に示すような課題表現を格納する。課題表現とは、一般情報等に含まれる文内の、課題の周辺に配置(記載)されることの多い表現である。
次に、課題推定部1について説明する。
類似度算出部1aは、他の装置から後述する入出力インタフェース等を介して課題推定部1に入力される企業情報と、企業情報記憶部3内の企業情報とを、判定情報記憶部4内の判定条件式等を用いて比較し、その類似度を算出する。
課題検索部1bは、入力される企業情報を検索キーとして一般情報記憶部6を検索し、検索結果の内、課題表現記憶部5に格納される課題表現を含む文字列(文)を課題として抽出する。
尚、類似度算出部1aと課題検索部1bとは、別々に算出処理または検索処理を行っても良いし、類似度算出部1aの算出結果を基に、課題検索部1bが検索処理を行っても良い。逆に、課題検索部1bの検索結果を基に、類似度算出部1aが算出処理を行っても良い。
課題抽出部1cは、類似度算出部1aの算出結果を基に課題検索部1bが検索した結果を取得する。課題抽出部1cは、当該検索した結果から、課題を抽出する。または、課題検索部1bの検索結果を基に類似度算出部1aが算出した結果を取得し、当該結果から課題を抽出しても良い。
更に、課題抽出部1cは、課題検索部1bが検索した結果から、企業に特有の課題を抽出してもよい。抽出にはtf-idf値を用いてもよい。tf-idf値は、いくつかの文書があったとき、それぞれの文書を特徴付ける単語を重み付けするための値であり、tf(Term Frequency:単語の出現頻度)とidf(Inverse Document Frequency:逆文書頻度)の二つの指標にもとづいて計算される。
優先度決定部2は、課題推定部1が抽出した課題を検証する優先度、即ち検証に着手すべき順番を設定する。優先度の設定については、様々な手法があるが、ユーザ側において自由に設定可能とすることが好ましい。優先度の設定手法としては、課題が新しいほど尤度を高くする手法、課題を一般的な検索ウェブサイトで検索した結果、ヒット数の昇順または降順に並べ、並べられた課題を上位から所定数取得する手法、抽出された複数の課題を、抽出時の検索ランキングの順位に対応させて並べる手法等がある。
尚、複数の課題間に論理構造がある場合、例えば、課題αが成り立たなければ課題βも成り立たない場合、優先度決定部2は、より重要な課題αを優先的に取り組むようにしても良い。これにより検証不要な課題を早期に削除し、検証すべき課題数を少なくすることができる。逆に、検証すべき課題αと、課題αよりもさらに検証すべき課題βがあった場合、優先度決定部2が、消去法的に検証すべき度合いが低い課題αを先に検証することも有効である。この場合、課題として不適切である可能性が高い課題αを早期に検証し棄却することで早期に課題を絞り込むことができる。
(課題推定装置の動作)
課題推定装置100の動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。尚、以下においては、先ず類似度算出部1aが類似度を算出し、当該算出結果を用いて課題検索部1bが課題を検索し、当該検索結果を用いて課題抽出部1cが課題を抽出する流れで説明する。
ステップS110において、課題推定部1は、他の装置より、後述する入出力インタフェース等を介して、課題推定の対象となる企業の企業情報(以下、対象企業情報とも称呼する)を受け付ける。尚、対象企業情報の基となる情報(例えば、一般情報)を受け付け、当該情報中から対象企業情報を生成しても良い。対象企業情報とは、企業情報記憶部3に格納される企業情報に含まれるデータ項目の少なくとも一部である。一例として、対象企業情報として「対象となる組織名(組織γ):ソフトウェア企業γ」、「親会社:なし」、「設立年度:2014年」、「市場占有率:5%」、「地理的ターゲット:国内」が入力されたとして以下の説明を進める。
ステップS120において、類似度算出部1aは、企業情報記憶部3に格納される企業情報を取得し、入力された対象企業情報との類似度を算出する。例えば、企業情報記憶部3に図2に示すように組織αおよび組織βの企業情報が、判定情報記憶部4に図3に示すような判定条件(判定情報)が格納されているとする。類似度算出部1aは、判定条件を参照し、組織γと組織αとの類似度、組織γと組織βとの類似度を、所定の数式を用いて算出する。例えば、条件1の組織名一致については、組織γ「ソフトウェア企業γ」、組織α「銀行α」、組織β「IT企業β」であるため、類似度算出部1aは、組織αと組織γとが一致する度合いを示す値(以下、一致度と記載)0、組織βの一致度は0.9と算出する。条件2の親会社一致度については、類似度算出部1aは、例えば母体企業情報の各項目データと、組織γの親会社(母体企業情報)の各項目データとを比較する。この結果、組織γは親会社を有さないので、親会社一致度については、類似度算出部1aは、組織α、β共に一致度0と算出する。条件3の設立年度については、類似度算出部1aは、組織γと組織αの設立年度(組織γは2014年、組織αは1970年)、組織γと組織βの設立年度(組織γは2014年、組織βは2012年)を基に、一致度を算出する。ここでは、組織γと組織αの設立年度の一致度は0.1、組織γと組織βの一致度は0.9と算出されたものとする。条件4の市場占有率については、類似度算出部1aは、組織γと組織αの市場占有率(組織γは5%、組織αは20%)、組織γと組織βの市場占有率(組織γは5%、組織βは60%)を基に、一致度を算出する。ここでは、組織γと組織αの市場占有率の一致度は0.7、組織γと組織βの市場占有率の一致度は0.3と算出されたものとする。条件5の地理的ターゲットについては、類似度算出部1aは、組織γと組織αの地理的ターゲット(組織γは国内、組織αは国内および国外)、組織γと組織βの地理的ターゲット(組織γは国内、組織αは国内)を基に、一致度を算出する。ここでは、組織γと組織αの市場占有率の一致度は0.5、組織γと組織βの市場占有率の一致度は0.9と算出されたものとする。
類似度算出部1aは、全ての一致度の値の和を算出する。この結果、組織αの類似度は「1.3」、組織βの類似度は「3.0」であるため、組織γと組織βの類似度のほうが高いと判定する。尚、本算出例は一例であり、一致する場合の数を算出したり、項目ごとに重み付けをして算出したりしてもよい。
ステップS130において、課題検索部1bは、類似度算出部1aから類似度が所定値以上の企業情報を取得する。ここでは組織αの企業情報を取得したとして以下の説明を行う。課題検索部1bは、組織αの企業情報の項目データの少なくとも一部を検索キーとし、一般情報記憶部6を検索する。課題検索部1bは、検索結果の内、課題表現記憶部5に格納される課題表現を含む文を抽出する。
例えば、課題検索部1bが、企業情報の項目データの一つである組織名『IT企業β』を検索キーとして検索した結果、図6に示す3つの検索結果1〜3を得たとする。課題検索部1bは、検索結果1〜3のうち、課題表現記憶部5に格納される課題表現(例えば、「課題は〜」)を含む検索結果3を抽出する。
ステップS140において、課題抽出部1cは、課題検索部1bから検索結果を受け取ると、検索結果内の課題を抽出する。例えば、「IT企業βが新規設立した証券会社が取り組む課題は、手軽に始められる商品開発である。」という検索結果の場合、「課題は」に続く「手軽に始められる商品開発」を課題として抽出する。検索結果は複数存在してよく、これに伴い、課題も複数存在してよい。
尚、課題抽出部1cは、課題検索部1bから受け取った検索結果から、課題推定の対象となる企業(例えば、組織γ)および類似する企業(例えば、組織β)に特有の課題を抽出してもよい。抽出の際にはtf-idf値を用いて、当該検索結果に含まれる複数の文書の各々を特徴付ける単語を重み付けしてもよい。
ステップS150において、優先度決定部2は、課題抽出部1cが抽出した課題について、検証するべき優先度を設定する。即ち、優先度決定部2は、課題抽出部1cが抽出した課題の各々について、取り組むべき順番を決定し、優先度を付した課題の一覧データとして出力する。優先度の決定には様々な手法がある。例えば、優先度決定部2は、個々の課題を一般情報記憶部6から検索し、検索ヒット数の昇順に検証すべき課題として抽出する。尚、優先度決定部2は、新しい発想を得るために検索ヒット数の降順に検証すべき課題として抽出しても良い。
これにより、課題推定装置100の動作を終了する。
(変形例)
ステップS130において、課題検索部1bは、類似度算出部1aから類似度が所定値以上の企業情報を取得し、取得した企業情報の項目データの少なくとも一部を検索キーとし、一般情報記憶部6を検索する。この後、課題検索部1bは、検索結果の内、課題表現記憶部5に格納される課題表現を含む文を抽出する。
課題検索部1bは、この一般情報記憶部6の検索結果の内、所定の日時より新しい検索結果、検索時より所定時間範囲内のデータ、または、ある日時より所定時間範囲内のデータのみに対し、抽出処理を行っても良い。これは、企業によっては、新しい課題または所定の期間に発生する課題の方が、ユーザの関心が高く、解決する余地の有る課題を発見可能な場合があるからである。
本発明の第1の実施形態によると、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出することができる。この理由は、課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索するからである。
本実施形態によると、課題の類似性が見込める、企業背景が類似する企業群(業種)の課題を参照することで、対象推定の対象企業が認識していなかった課題を見出すことができる。
更に、本実施形態によると、ある業種の企業にとって特有の課題に絞り込むことで、的確な仮説および課題の把握が可能となる。
<第2の実施形態>
同じ課題であっても、その時代背景や業種によって解決すべき課題の内容が異なっている場合がある。よって、第2の実施形態においては、時代背景や業種によって異なる課題を用いて、時代や企業(業種)に適した課題を推定する課題推定装置200について説明する。
(課題推定装置)
本発明の第2の実施形態に係る課題推定装置200は、図7に示すように、課題推定部10、優先度決定部2、課題表現記憶部5、一般情報記憶部6、技術サイクル情報記憶部7、景気サイクル情報記憶部8および企業サイクル情報記憶部9を備える。課題推定部10は、類似度算出部1d、課題検索部1bおよび課題抽出部1cを備える。
技術サイクル情報記憶部7は、技術サイクル情報を記憶する。技術サイクル情報は、技術毎(例えば、証券、金融、自動車等)に作成される、市場売上げを基にとする、市場の成熟度や社会への適用度を示す情報である。具体的には、技術サイクル曲線(図8参照)を基に作成する技術サイクル対応表(図9参照)等である。図8は、技術サイクルの一例であるハイプサイクル(ハイプ曲線)を表している。技術サイクルは、黎明期、流行期、幻滅期、回復期および安定期の5ステージに分けられ、過去の対応する年や年代と紐付けられている。
黎明期は、技術サイクルの最初の段階であり、当該技術の新製品発表やその他のイベントが報道され、関心が高まる時期である。流行期とは、世間の注目が大きくなり過度の興奮と非現実的な期待が生じる時期である。幻滅期は、当該技術が世間の過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、メディアがその話題や技術を取り上げなくなる時期である。回復期は、メディアで当該技術が取り上げられなくなった一方、いくつかの事業のみが引き続き使用を継続し、その利点と適用方法を理解するようになる時期である。安定期は、その利点と適用方法が広範に宣伝され受け入れられるようになり、当該技術が徐々に安定し、第二世代、第三世代へと進化する時期である。
図9は、上述した技術サイクルの各ステージにおける類似度(値)を対応させた技術サイクル対応表である。尚、表内の値は一例である。例えば、ある対象企業が縦軸上段の「黎明期」である場合、別の企業のサイクルおよびその類似度が横軸に示される。即ち、黎明期(縦軸上段)の技術に対し、比較するある技術が黎明期であれば値「1」、流行期であれば値「0.8」、幻滅期であれば値「0.3」、回復期であれば値「0.5」、安定期であれば値「0.3」が夫々の類似度となる。
景気サイクル情報記憶部8は、景気サイクル情報を記憶する。景気サイクル情報は、景気サイクルに関連する情報であり、具体的には、景気サイクル曲線(図10参照)を基に作成する景気サイクル対応表(図11参照)を含む。
景気サイクルとは、経済全体の活動水準である景気において、循環的に見られる変動のことであり、本実施形態においては、技術毎(例えば、証券、金融、自動車等)に作成される。図10は、景気サイクルを示す曲線(以下、景気サイクル曲線とも称呼する)の一例を表している。景気サイクル曲線は、回復期、拡大期、後退期および不況期の4ステージに跨って示され、各ステージに該当する過去の年や年代と紐付けられている。尚、図11に示すように、1サイクル毎に表として格納しても良い。図12は、上述した景気サイクル曲線の各ステージにおける類似度(値)を対応させた景気サイクル対応表である。尚、表内の値は一例である。例えば、ある対象企業が縦軸上段の「回復期」である場合、別の企業のサイクルおよびその類似度が横軸に示される。即ち、回復期(縦軸上段)の技術に対し、比較するある景気サイクルが回復期であれば値「1」、拡大期であれば値「0.5」、後退期であれば値「0.5」、不況期であれば値「0.5」が夫々の類似度となる。
企業サイクル情報記憶部9は、各技術分野の企業毎に、過去の技術サイクル(図8参照)の各々に適合する景気サイクル(図10参照)を合わせた、企業サイクル情報を格納する。企業サイクル情報の一例を図13に示す。企業サイクル情報は、企業毎に、「組織名」、「企業設立」、「黎明期」、「黎明期の景気サイクル」、「流行期」、「流行期の景気サイクル」、「幻滅期」、「幻滅期の景気サイクル」、「回復期」、「回復期の景気サイクル」、「安定期」、「安定期の景気サイクル」のデータを備える表である。
類似度算出部1dは、他の装置から後述する入出力インタフェース等を介して課題推定部10に入力される対象企業情報と、当該対象企業が属する企業の企業サイクル情報記憶部9とを比較し、最も類似する企業および類似する年代(またはサイクル)を取得する。
類似度算出部1dは、各企業が属する技術の技術サイクル対応表と景気サイクル対応表とを照らし合わせ、企業サイクル情報を作成し、企業サイクル情報記憶部9に格納する。この処理は予め企業毎に行っておいても良いし、対象企業情報が入力されてから行っても良い。
その他は第1の実施形態と同様である。
(課題推定装置の動作)
課題推定装置200の動作について、図14に示すフローチャートを参照して説明する。尚、以下においては、先ず類似度算出部1dが類似度を算出し、当該算出結果を用いて課題検索部1bが課題を検索し、当該検索結果を用いて課題抽出部1cが課題を抽出する流れで説明する。また、類似度算出部1dは、各企業が属する技術の技術サイクル対応表と景気サイクル対応表とを照らし合わせ、予め企業サイクル情報を作成し、企業サイクル情報記憶部9に格納しているものとする。
ステップS210において、課題推定部10は、他の装置より、後述する入出力インタフェース等を介して、課題推定の対象となる企業の対象企業情報を受け付ける。一例として、対象企業情報として「組織名:オンライン証券会社γ」、「設立年度:2015年」、「時期:新規設立」が入力されたとして以下の説明を進める。尚、設立年度から現在に渡る景気ステージは「後退期」であるものとする。これは開発者によって初期値として設定されていても良いし、対象企業情報の一部としてユーザが入力しても良い。
類似度算出部1dは、対象企業情報に含まれる「組織名:オンライン証券会社γ」から、業種を「証券」と判断し、企業サイクル情報記憶部9から証券用の企業サイクル情報(図13)を取得する。更に類似度算出部1dは、対象企業情報に含まれる「設立年度:2015年」と「時期:新規設立」とから、オンライン証券会社γは、設立から数年しか経過していない黎明期の新企業であると判断する。また現在の景気ステージは、初期値等により「後退期」と判断される。
ステップS220において、類似度算出部1dは、他の証券会社における企業設立後の「黎明期」のデータを抽出し、さらに「黎明期の景気サイクル」を抽出し、企業毎の類似度を算出する。
例えば、図13に示す企業サイクル情報を参照すると、証券会社αは1999年の景気「後退期」に、新規に設立されて「黎明期」であった。この場合、類似度算出部1dは、証券会社αとオンライン証券会社γとの類似度は、技術サイクル対応表(図9参照)において共に黎明期であることから値「1」と、更に、景気サイクル対応表(図12)において共に後退期であることから値「1」と判断し、これらの和である値2を類似度として算出する。
更に、証券会社βは1963年の景気「拡大期」に、新規に設立されて「黎明期」であったとする。この場合、類似度算出部1dは、証券会社βとオンライン証券会社γとの類似度は、技術サイクル対応表(図9参照)において共に黎明期であることから値「1」と、景気サイクル対応表(図12参照)において証券会社α「拡大期」、オンライン証券会社γ「後退期」であることから値「0.5」と判断し、これらの和である値1.5を類似度として算出する。
類似度算出部1dは、類似度が所定値以上である企業、本実施形態では証券会社αをオンライン証券会社γのモデルとして取得し、証券会社αが設立された1998年から所定の時間範囲(例えば前後3年)を、検索対象範囲と決定する。決定された検索対象年範囲は、業種「証券」と共に、課題検索部1bに引き渡される。
ステップS230において、課題検索部1bは、業種「証券」と決定された検索対象年範囲とを受け取ると、これらを検索キーとして一般情報記憶部6を検索する。課題検索部1bは、検索結果の内、課題表現記憶部5に格納される課題表現を含む文を抽出する。
ステップS240において、課題抽出部1cは、課題検索部1bから検索結果を受け取ると、検索結果内の課題を抽出する。例えば、「新規設立された証券会社が取り組む課題は、手軽に始められる商品開発である。」という検索結果の場合、「課題は」に続く「手軽に始められる商品開発」を課題として抽出する。検索結果は複数存在してよく、これに伴い、課題も複数存在してよい。
尚、課題抽出部1cは、課題検索部1bから受け取った検索結果から、課題推定の対象となる企業(例えば、組織γ)および類似する企業(例えば、組織β)に特有の課題を抽出してもよい。抽出の際にはtf-idf値を用いて、当該検索結果に含まれる複数の文書の各々を特徴付ける単語を重み付けしてもよい。
ステップS250は第1の実施形態のステップS150と同様である。
これにより、課題推定装置200の動作を終了する。
本発明の第2の実施形態によると、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出することができる。この理由は、課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索するからである。
本実施形態によると、時代背景、会社または業種によって異なる課題であっても、その課題が発生した時期(サイクル)毎および業種(企業)毎に分けて課題を抽出することで、より現在または将来に発生する問題に適合する課題を抽出することができる。
更に、ある業種(企業)の特定の時期(サイクル)にとって特有の課題に絞り込むことで、より的確な仮説および課題の検証を可能とする。
<第3の実施形態>
過去に発生した課題は、当該課題のトリガとなった変化イベントが再度起こると、再発しがちである。一方で、ある変化イベントの後には、もはや二度と課題にならないものもある。変化イベントとは、例えば、法律改正や、課題を解決する新技術の市場投入等である。このように、過去の課題が現在または将来においても課題として発生するかは社会情勢や技術革新によって異なってくる。よって、本発明の第3の実施形態においては、過去に発生した変化イベントと過去に提起された課題とを基に、課題を推定する課題推定装置300について説明する。
(課題推定装置)
本発明の第3の実施形態に係る課題推定装置300は、図15に示すように、課題推定部20、優先度決定部2、企業情報記憶部3、判定情報記憶部4、課題表現記憶部5、一般情報記憶部6および変化イベント記憶部21を備える。課題推定部20は、類似度算出部1a、課題検索部1bおよび課題抽出部1eを備える。
変化イベント記憶部21は、市場変化イベントデータ(図16参照)を格納する。市場変化イベントとは、市場の変化が起きた出来事(イベント)を、発起した年および当該イベントに関連する業種等と紐付けて格納したものである。一例として、図16に示す市場変化イベントデータは、「変化カテゴリ」、「イベント」、「発生時期」、「関連業界」の項目を備える。変化カテゴリは、変化イベントの種類、カテゴリを示す。イベントは、変化イベントとなった具体的なイベントを示す。発生時期はイベントが発生した時期を示す。関連業界は、当該イベントが関連する業界(企業)を示す。
課題抽出部1eは、課題検索部1bが企業情報を基に検索した結果を取得する。課題抽出部1eは、検索した結果から課題を抜き出し、課題と課題が発生した時期(年)とが紐付けられた時期付課題表現表(図18参照)を作成し、後述する記憶装置等に一時的に格納する。
更に、課題抽出部1eは、図16に示す変化イベントデータの「関連業種」と共通する(または含まれる)業種が、図18に示す時期付課題表現表の「業種」内にあるか検索する。共通する業種がある場合、課題抽出部1eは、変化イベントデータ内の当該共通する業種に紐付けられた「発生時期」が時期付課題表現表の「時期」と同じまたは近しい(例えば、同年または前後年)ものを抽出する。課題抽出部1eは、抽出の際、変化イベントの発生した時期が同じまたは近しいものをカウントし、カウント数が所定数以上のものを抽出するようにしてもよい。
その他は第1の実施形態と同様である。
(課題推定装置の動作)
課題推定装置300の動作について、図17に示すフローチャートを参照して説明する。尚、以下においては、対象企業情報を受け取った課題検索部1bが課題を検索し、当該検索結果を用いて課題抽出部1eが課題を抽出する流れで説明する。
ステップS310において、課題推定部20は、他の装置より、後述する入出力インタフェース等を介して、課題推定の対象となる対象企業情報を受け付ける。一例として、対象企業情報として「業種:小売業界」、更に変化イベントとして「消費税アップ」が入力されたとして以下の説明を進める。
本動作説明においては、「業種」が入力されているため、類似度算出部1aによる同業種内の企業間の類似度比較は行わない。しかし「組織名」が入力された場合は、類似度算出部1aは当該組織を含む業種において、他の企業との類似度を算出しても良い。
ステップS320において、課題検索部1bは、対象企業情報として「業種:小売業界」、変化イベントである「消費税アップ」を取得する。課題検索部1bは、入力された対象企業情報の少なくとも一部を検索キー(例えば『小売業界 消費税アップ』)とし、一般情報記憶部6を検索する。課題検索部1bは、検索結果の内、課題表現記憶部5に格納される課題表現を含む文字列を抽出する。課題検索部1bは抽出された文字列を課題抽出部1eに引き渡す。
ステップS330において、課題抽出部1eは文字列を受け取り、当該文字列から課題を抜き出し、課題と当該課題が発生した(一般情報として記載された)時期(年)とが紐付けられた時期付課題表現表(図18参照)として、後述する記憶装置等に一時的に格納する。
課題抽出部1eは、変化イベント記憶部21から、小売業界に関連する消費税率アップの発生時期を抽出し、抽出結果として「1988年」、「1997年」、「2014年」を得る。これらの年およびその前後を基に時期付課題表現表を見ると、1988年には対応する課題は無いが前年の1987年に課題「若者の取り込み」が対応している。1997年には課題「低コスト品の開発」が対応する。2014年には課題は無いが翌年の2015年に課題「低コスト品の開発」が対応している。課題抽出部1eは、対応回数が所定数以上の課題、本実施形態においては課題「低コスト品の開発」を消費税アップに対応する課題として抽出する。尚、抽出する課題は複数であっても良い。
別の例について説明する。
課題検索部1bにおいて、対象企業情報として「業種:食品」、変化イベントである「牛肉自由化」が入力され、これらを検索キーとして検索された結果が時期付課題表現表に挿入されているとする。この場合、課題抽出部1eは、変化イベント記憶部21から、食品業界に関連する牛肉自由化の発生時期を抽出し、抽出結果として「1991年」を得る。この年およびその前後を基に時期付課題表現表を見ると、1990年に課題「輸入牛肉の高騰」、1997年に課題「低コスト品の開発」がある。1990年の課題「輸入牛肉の高騰」は牛肉自由化の発生時期の前後に該当するが、その後の課題「低コスト品の開発」は1997年に発生しており、年が所定範囲より離れている(時代があわない)。よって課題抽出部1eは、当該変化イベントに対応する課題は、その発生後には無し(発生していない)という抽出結果を得る。
ステップS340は、第1の実施形態のステップS150と同様である。
これにより、課題推定装置300の動作を終了する。
本発明の第3の実施形態によると、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出することができる。この理由は、課題推定の対象となる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索するからである。
本実施形態によると、特定の業種において過去に発生した変化イベントの前後における課題に注目することにより、ある業種で発生する又は発生するであろう検証すべき課題を適切に抽出することができる。
更に、変化イベントによっては、変化イベント発生後には課題とはなりえないもの(例えば、法律改正後に当該法律によって是正された課題)もあるが、そのような変化イベントは課題を抽出できないようにすることで、より的確に検証すべき課題を抽出することができる。
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態に係る課題推定装置400を図19に示す。課題推定装置400は上記第1〜3の実施形態の最小構成である。課題推定装置400は、課題検索部401と課題抽出部402とを備える。課題検索部401は、外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索する。課題抽出部402は、文字列から課題を少なくとも1つ抽出する。
本実施形態の課題推定装置400によると、企業情報に適合する検証すべき課題を適切に抽出することができる。これは、課題検索部401が、課題推定の対象企業に対応する企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、課題を含む文字列を検索するからである。
(情報処理装置の構成)
上述した本発明の各実施形態において、課題推定装置の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。課題推定装置の各構成要素の一部又は全部は、例えば図20に示すような情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。情報処理装置500は、一例として、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)501
・ROM(Read Only Memory)502
・RAM(Random Access Memory)503
・RAM503にロードされるプログラム504
・プログラム504を格納する記憶装置505
・記録媒体506の読み書きを行うドライブ装置507
・通信ネットワーク509と接続する通信インタフェース508
・データの入出力を行う入出力インタフェース510
・各構成要素を接続するバス511
各実施形態における課題推定装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム504をCPU501が取得して実行することで実現される。課題推定装置の各構成要素の機能を実現するプログラム504は、例えば、予め記憶装置505やRAM503に格納されており、必要に応じてCPU501が読み出す。なお、プログラム504は、通信ネットワーク509を介してCPU501に供給されてもよいし、予め記録媒体506に格納されており、ドライブ装置507が当該プログラムを読み出してCPU501に供給してもよい。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、課題推定装置は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、課題推定装置が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、課題推定装置の各構成要素の一部又は全部は、その他の汎用または専用の回路 、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップ によって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップ によって構成されてもよい。
課題推定装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
課題推定装置の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
1 :課題推定部
1a :類似度算出部
1b :課題検索部
1c :課題抽出部
1d :類似度算出部
1e :課題抽出部
2 :優先度決定部
3 :企業情報記憶部
4 :判定情報記憶部
5 :課題表現記憶部
6 :一般情報記憶部
7 :技術サイクル情報記憶部
8 :景気サイクル情報記憶部
9 :企業サイクル情報記憶部
10 :課題推定部
20 :課題推定部
21 :変化イベント記憶部
100 :課題推定装置
200 :課題推定装置
300 :課題推定装置
400 :課題推定装置
401 :課題検索部
402 :課題抽出部
500 :情報処理装置
501 :CPU
503 :RAM
504 :プログラム
505 :記憶装置
506 :記録媒体
507 :ドライブ装置
508 :通信インタフェース
509 :通信ネットワーク
510 :入出力インタフェース
511 :バス

Claims (12)

  1. 一般情報に含まれる文内において、課題の周辺に配置される課題表現を格納する課題表現記憶手段と、
    外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて前記一般情報を検索し、検索された前記一般情報から前記課題表現記憶手段に格納される前記課題表現を含む文字列を検索する課題検索手段と、
    検索された前記文字列から前記課題表現の周辺に配置される前記課題を少なくとも1つ抽出する課題抽出手段
    とを備える課題推定装置。
  2. 記企業情報に含まれる情報を基に、前記対象となる企業と他の企業との間の類似度を算出する類似度算出手段
    を更に備える請求項1に記載の課題推定装置。
  3. 複数の企業情報を記憶する企業情報記憶手段と、
    前記複数の企業情報間の類似度を判定する条件を記憶する判定条件記憶手段
    とを更に備え、
    前記類似度算出手段は、前記企業情報記憶手段から企業情報を取得して、前記条件を基に、前記対象となる企業の企業情報との類似度を算出する
    求項2に記載の課題推定装置。
  4. 前記課題検索手段は、前記類似度算出手段から前記類似度が所定値以上の企業情報を受け取り、当該企業情報の少なくとも一部を含む検索キーを用いて、一般情報を検索する
    請求項2または請求項3記載の課題推定装置。
  5. 前記類似度算出手段は、
    企業が関連する技術サイクル情報と、企業が影響を受ける景気サイクル情報とを基に企業サイクル情報を生成し、
    前記対象となる企業に対応する前記企業サイクル情報を用いて類似度を算出する
    求項2に記載の課題推定装置。
  6. 前記課題検索手段は、前記類似度算出手段から前記類似度が所定値以上の企業情報を受け取り、当該企業情報に含まれる情報を基に得られる所定の期間を検索対象範囲とし、当該検索対象範囲を少なくとも含む検索キーを用いて、一般情報を検索する
    求項2または請求項5記載の課題推定装置。
  7. 市場の変化の契機を示す変化イベント、当該変化イベントの発生時期および当該変化イベントに影響される企業群を記憶する変化イベント記憶手段
    を更に備え、
    前記課題検索手段は、前記企業情報に含まれる情報と前記外部より受け付ける前記変化イベントを含む検索キーを用いて、前記一般情報を検索し、前記課題を含む文字列を当該課題が発生した時期と紐付けて複数検索し、
    前記課題抽出手段は、前記文字列に含まれる複数の課題のうち、当該課題が発生した時期と、前記変化イベント記憶手段に記憶される前記変化イベントの発生時期とが、少なくとも1回以上一致するまたは近似する課題を抽出する
    請求項1に記載の課題推定装置。
  8. 前記課題抽出手段から取得する少なくとも一つ以上の課題を検証する優先度を決定する優先度決定手段
    を更に備える請求項1又は請求項7記載の課題推定装置。
  9. コンピュータが、
    外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、
    検索された前記一般情報に含まれる文内において、課題表現記憶手段に格納される課題の周辺に配置される課題表現を含む文字列を検索し、
    検索された前記文字列から前記課題表現の周辺に配置される前記課題を少なくとも1つ抽出する
    ことを備える課題推定方法。
  10. 前記企業情報に含まれる情報を基に、前記対象となる企業と他の企業との間の類似度を算出する
    ことを更に備え
    前記一般情報を検索することは、前記類似度の算出の結果を基に、前記類似度が所定値以上の企業情報を受け取り、当該企業情報の少なくとも一部を含む検索キーを用いて、前記一般情報を検索することを含む
    請求項9に記載の課題推定方法。
  11. 外部より受け付ける課題推定の対象となる企業に紐付けられる企業情報に含まれる情報を含む検索キーを用いて、一般情報を検索し、
    検索された前記一般情報に含まれる文内において、課題表現記憶手段に格納される課題の周辺に配置される課題表現を含む文字列を検索し、
    検索された前記文字列から前記課題表現の周辺に配置される前記課題を少なくとも1つ抽出する
    ことをコンピュータに実行させるための課題推定プログラム。
  12. 前記企業情報に含まれる情報を基に、前記対象となる企業と他の企業との間の類似度を算出する
    ことを更に備えことを更に備え
    前記一般情報を検索することは、前記類似度の算出の結果を基に、前記類似度が所定値以上の企業情報を受け取り、当該企業情報の少なくとも一部を含む検索キーを用いて、前記一般情報を検索することを含む
    請求項11に記載の課題推定プログラム。
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