JP6732405B2 - ペロブスカイト型太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ペロブスカイト型太陽電池及びその製造方法に関する。
近年、安全で環境に対しよりクリーンであり、より安価なエネルギーが求められている。その一つとしてクリーンな発電技術である太陽光発電が注目を浴びており、新エネルギーとなりうる低価格太陽電池の開発は急務である。太陽光エネルギーは無尽蔵で、化石燃料のような枯渇の心配がなく、また、COを増やす事もない。しかし、現在市販されている太陽電池は真空プロセスであるCVD、スパッタリング等を使用するために設備費がかさみ、さらなる低価格化が困難となっている。そこで、真空プロセス製膜のみに依拠せず、簡便に製造可能な光電変換装置の開発が求められている。
また、有機アンモニウム分子層と金属ハライド層とが交互に積層した超格子構造を有するハライド系層状ペロブスカイト化合物は、従来から発光素子として利用できることが報告されている(特許文献1)。近年、金属ハライドとしてヨウ化鉛を採用したヨウ化鉛系層状ペロブスカイト化合物(メチルアンモニウム鉛ハロゲン化物等)を、太陽電池の光吸収層の材料として利用して変換効率を向上させた例が報告されてはいるが、その報告例はいまだ少なく(非特許文献1)、下地層となる酸化チタン多孔質層(多孔質電子輸送層)の形成には500℃以上の高温処理を要するため樹脂基板を用いることが実質的に不可能となり、使用できる基材が限定される等の問題がある。そこで、ヨウ化鉛系層状ペロブスカイト化合物を用いた太陽電池のさらなる改善が望まれている。
特開2002−299063号公報
Scientific Reports 2, Article number: 591, 2012.
上記のように、現在は、太陽電池の製造には高温処理が不可欠となっており、特に、多孔質電子輸送層の存在がその一因となっている。しかしながら、多孔質電子輸送層は、光吸収層と電子輸送層との接触表面積を増大させ、光電変換効率を向上させるために使用される層であることから、多孔質電子輸送層を備えないペロブスカイト型太陽電池は、通常光電変換効率が著しく低下する。このような観点から、低温処理のみで太陽電池を製造しつつ(好ましくは多孔質電子輸送層を備えないでいつつ)、高い光電変換効率を維持することができるペロブスカイト型太陽電池を提供することを目的とする。さらに、本発明は、特に下地層について、真空プロセス製膜のみに依拠せず、簡便に製造可能なペロブスカイト型太陽電池を提供することをも目的とする。
上記目的に鑑み鋭意検討した結果、本発明者等は、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を備えることで、上記課題を解決し、低温処理のみを行いつつも(好ましくは多孔質電子輸送層を備えないでいつつも)、十分な光電変換効率を有するペロブスカイト型太陽電池を製造できることを見出した。この下地層は、非真空プロセスである塗布法によって製膜することが可能である。これらの知見に基づいて、本発明者等は、さらに研究を重ね、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1.平均粒子径が15〜20nmである酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を備える、ペロブスカイト型太陽電池。
項2.前記下地層の上に、一般式(1):
(RNH)PbX
[式中、Rは炭化水素基;Xはハロゲン原子である。]
で示される化合物、及び/又は一般式(2):
(HOOCRNH1−xPbX
[式中、Rは炭化水素基;AはK、Rb、Cs、又はFr;Xはハロゲン原子;xは0.01以上1未満である。]
で示される化合物を含有する光吸収層を備える、項1に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項3.前記X及びXがヨウ素原子である、項1又は2に記載の化合物。
項4.多孔質電子輸送層を備えない、項1〜3のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項5.前記下地層の下に、さらに、第一電極層である透光性導電層を備える、項1〜4のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項6.前記透光性導電層がフレキシブル透明電極である、項5に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項7.前記透光性導電層が、フッ素ドープ錫酸化物、インジウム錫酸化物、ガリウムドープ亜鉛酸化物、アルミドープ亜鉛酸化物、及びニオブドープチタン酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、項5又は6に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項8.前記透光性導電層の下に、さらに、透光性基板を備える、項5〜7のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項9.前記光吸収層の上に、さらに、ホール輸送層を備える、項2〜8のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項10.前記ホール輸送層が、セレン、沃化物、コバルト錯体、鉄錯体、CuSCN、酸化モリブデン、酸化ニッケル、4CuBr・3S(C)、及び有機ホール輸送材よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層である、項9に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項11.前記ホール輸送層の上に、さらに第二電極層を備える、項9又は10に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項12.前記第二電極層は、カーボン、金、白金、パラジウム、ロジウム、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、ニオビウム、インジウム錫酸化物、フッ素ドープ錫酸化物、アルミドープ亜鉛酸化物、及びガリウムドープ亜鉛酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる、項11に記載のペロブスカイト型太陽電池。
項13.ペロブスカイト型全固体太陽電池である、項1〜12のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項14.塗布型のペロブスカイト型全固体太陽電池である、項1〜13のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
項15.項1〜14のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法であって、
(A)チタンを含む物質、有機酸及び水を混合して分散液を得る工程、
(B)前記工程(A)で得られた分散液を5分以上攪拌する工程、
(C)前記工程(B)で得られた分散液を50℃以上で1時間以上加熱する工程、及び
(D)前記工程(C)で得られた酸化チタンナノ粒子分散液を塗布及び乾燥して下地層を得る工程
を備え、且つ、
前記工程(A)において、チタンを含む物質と有機酸との混合比率は、チタンを含む物質中のチタン1モルに対して有機酸中のカルボキシル基が2モル以上である、ペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
項16.前記有機酸が酢酸である、項15に記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
項17.前記乾燥温度が200℃以下である、請求項15又は16に記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
項18.全ての製膜処理が200℃以下の温度で行われる、項15〜17のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
本発明によれば、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を備えているため、低温(200℃以下)処理により製膜した場合(好ましくは多孔質電子輸送層を備えない場合)であっても、高温(200℃より高い温度)処理により製膜した場合と比較しても遜色のない光電変換効率が得られるため、低温処理による製膜が可能であり、基板の選択性の幅が広いとともに、製膜した下地層を所望の形状に加工することも容易である。また、他の平均粒子径の酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を使用した場合と比較しても特に優れた光電変換効率を得ることができる。この下地層は、非真空プロセスである塗布法を採用して、特定の方法により製膜することが可能であり、低コストで行うことができる。
1.ペロブスカイト型太陽電池
本発明のペロブスカイト型太陽電池は、平均粒子径が15〜20nmである酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を備える。これにより、低温(200℃以下)処理により製膜した場合(好ましくは多孔質電子輸送層を備えない場合)であっても、高温(200℃より高い温度)処理により製膜した場合と比較しても遜色のない光電変換効率が得られるため、基板の選択性の幅が広い。また、他の平均粒子径の酸化チタンナノ粒子を含有する下地層を使用した場合と比較しても特に優れた光電変換効率を得ることができる。
<下地層>
本発明においては、下地層は、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子を含有する。この下地層は、後述の透光性導電層(第一電極層)と後述の光吸収層との短絡を抑制するために用いられるものであることから、緻密層であることが好ましい。
下地層に含まれる酸化チタンナノ粒子の平均粒子径は15〜20nm、好ましくは15.5〜18nmである。酸化チタンナノ粒子の平均粒子径が15nm未満では、高温(200℃より高い温度)処理により下地層を製膜した場合と比較して、低温(200℃以下)処理により下地層を製膜した場合には、特にフィルファクターが低下することにより光電変換効率が著しく低下する。一方、酸化チタンナノ粒子の平均粒子径が20nmをこえると、高温(200℃より高い温度)処理により下地層を製膜した場合と比較して、低温(200℃以下)処理により下地層を製膜した場合には、特に開放電圧が低下することにより光電変換効率が著しく低下する。特に、酸化チタンナノ粒子の平均粒子径が25nmをこえるような場合には、高温(200℃より高い温度)処理により下地層を製膜した場合にもフィルファクターが十分ではなく、光電変換効率が低い。本発明において、酸化チタンナノ粒子の平均粒子径とは、酸化チタンナノ粒子の平均1次粒子径のことであり、ガス吸着特性からの計算により測定する。なお、この酸化チタンナノ粒子の結晶形態はアナターゼ型が好ましい。また、市販の酸化チタンナノ粒子は、通常平均粒子径が30nm以上である。
この下地層は、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子のみからなる層であってもよいし、本発明の効果を損なわない範囲であれば、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子と他の平均粒子径を有する酸化チタンナノ粒子とからなる層であってもよい。ただし、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子以外の電子輸送材料の含有量が多いと低温(200℃以下)処理時に光電変換効率が悪化しやすいため、平均粒子径が15〜20nmの酸化チタンナノ粒子の含有量は、80〜100重量%が好ましく、90〜100重量%がより好ましく、95〜100重量%がさらに好ましい。
下地層の厚みは、15〜100nm程度が好ましく、20〜50nm程度がより好ましい。下地層の厚みを上記範囲内とすることにより、より確実にリーク電流を抑制し、低温(200℃以下)処理時の光電変換効率をより向上させることができる。
なお、本発明では、上記のとおり、下地層として特定の酸化チタンナノ粒子を含有する層(特に緻密下地層)を採用するが、低温(200℃以下)処理のみでペロブスカイト型太陽電池を製造するためには、高温処理が必要な多孔質電子輸送層は備えないことが好ましい。
なお、多孔質電子輸送層とは、多孔質構造を有しているもので、多孔質構造とは、粒状体、線状体(線状体:針状、チューブ状、柱状等)等が集合して、全体として多孔質な性質を有している層である。
このような下地層は、特に制限されないが、例えば、
(A)チタンを含む物質、有機酸及び水を混合して分散液を得る工程、
(B)前記工程(A)で得られた分散液を5分以上攪拌する工程、
(C)前記工程(B)で得られた分散液を50℃以上で1時間以上攪拌する工程、及び
(D)前記工程(C)で得られた酸化チタンナノ粒子分散液を塗布及び乾燥して下地層を得る工程
を備え、且つ、
前記工程(A)において、チタンを含む物質と有機酸との混合比率は、チタンを含む物質中のチタン1モルに対して有機酸中のカルボキシル基が2モル以上である方法によって形成することができる。
工程(A)
工程(A)では、特定量のチタンを含む物質、特定量の有機酸及び水を混合して分散液を得る。
使用するチタンを含む物質としては、加熱により酸化チタンとなる物質であれば特に制限はない。つまり、チタンを含む物質としては、酸化チタン及び/又は酸化チタン前駆体が好ましく、具体的には、酸化チタン;水酸化チタン;チタンアルコキシド;三塩化チタン、四塩化チタン等のハロゲン化チタン(特に塩基で中和したもの);金属チタン等が挙げられる。また、これらの1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、得られる酸化チタンの分散性の観点から、チタンアルコキシド、水酸化チタン又はハロゲン化チタン(特に塩基で中和したもの)が好ましく、特に純度及び分散性の観点からチタンアルコキシドがより好ましい。
チタンアルコキシドとしては、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラエトキシド等が挙げられ、コスト及び副生成物の水溶性の観点から、チタンテトライソプロポキシドが好ましい。
なお、チタンアルコキシドと有機酸との組合せによっては、得られる酸化チタンを触媒として水に溶けにくいエステル化合物が遊離することがあるが、酸化チタン自身には問題はない(例えば、チタンテトラn−ブトキシドと酢酸の組合せにおいて、混合し加熱した段階で酢酸ブチルが生じ遊離する)が、均一な分散液を得る観点からは、水溶性に優れる有機酸アルコキシドが得られる有機酸とチタンアルコキシドとの組合せを採用することが好ましい。
ハロゲン化チタン(四塩化チタン、三塩化チタン等)については、不純物(ハロゲン)、量産時の反応器の腐食、及び結晶性制御の観点から、塩基で中和し、沈殿物の洗浄を行ってから用いることが好ましい。その場合、得られる酸化チタンの分散性の観点から、乾燥を行わずに用いることが好ましい。
なお、酸化チタン、金属チタン等の固体を用いる場合は、平均粒子径は100nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましい。下限値は特に設定されないが、通常1nm程度である。なお、粒径が大きい場合は遊星ボールミル、ペイントシェーカー等を用いて乾式又は湿式で粉砕して用いてもよい。平均粒子径は、例えば、電子顕微鏡(SEM又はTEM)観察等により測定することができる。
分散液中のチタンを含む物質の濃度は、生産性と反応液の粘度の観点から、0.01〜5mol/Lが好ましく、0.05〜3mol/Lがより好ましい。
反応に使用する酸は、有機酸であり、化学式C2n+1COOH(n=0〜11)で示されるモノカルボン酸、HOOCC2mCOOH(m=0〜8)で示されるジカルボン酸、炭素数1〜6のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
モノカルボン酸においては、水に対する溶解性(特にn=4以下が水に溶解しやすい)と臭気(特にn=2〜4が悪臭が強い)の観点から、n=1の酢酸が望ましい。
ジカルボン酸については、水への溶解性の観点からm=0〜2が好ましいが、酸化チタンへの分散性も考慮すると、m=1又は2がより好ましい。
ヒドロキシカルボン酸については、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。
これらのなかでも、特に酢酸が好ましい。
これらの有機酸は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機酸の使用量は、分散性とコストの観点から、チタンを含む物質中のチタン1モルに対して、COOH基を2モル以上、好ましくは4〜10モル含むように調整することが好ましい。有機酸を多く用いるほど分散性が向上し、粒径が大きくなる。
分散液中の有機酸の濃度は、分散性とコストの観点から、0.02〜10mol/Lが好ましく、0.1〜7mol/Lがより好ましい。
反応溶媒としては、水等の水性溶媒を主成分(具体的には、例えば50重量%以上)として用いることが好ましいが、反応時にアルコール類又はエステル類を含んでいてもよい。
例えばチタンテトライソプロポキシドを原料として用いた場合、有機酸との反応によりイソプロパノールが生じる。また、加熱により有機酸のイソプロピルエステルが生じることもある。つまり、工程(A)により得られる分散液中には、アルコール類又はエステル類を投入してもよいし、系中で発生していてもよい。このアルコール類又はエステル類については、100℃以下の開放系における加熱により除去してもよいし、反応液中に残留していてもよい。
なお、分散液中にアルコール類が含まれる場合には粒径が小さくなる傾向にあり、粒径を制御するために、意図的にアルコール類を添加してもよい。
本発明においては、通常酸化チタンナノ粒子の水熱合成反応に用いることが多い硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸(特に無機強酸)は、得られる酸化チタンナノ粒子の透明性が低いことに加えて、装置の腐食、不純物、排水等の観点から原則用いない。ただし、原料の分散性、均一性等を高め取扱いを容易にする場合には、効果を損なわない範囲で、例えば、0.01mol/L以下の範囲で補助的に使用することもできる。この場合、分散液中のN、Cl及びS元素の濃度がいずれも0.01mol/Lとなる。
このような工程(A)で得られる分散液のpHは、装置の腐食や取扱いの安全性、及び分散性の観点から、2以上6未満が好ましく、2.4〜5がより好ましい。
工程(A)において、分散液の作製方法は特に制限はなく、チタンを含む物質、有機酸及び水(溶媒)を同時に混合してもよいし、逐次混合してもよい。特に、凝集して大きな塊を形成しにくく攪拌を継続できる観点から、有機酸及び水(溶媒)を混合した後に、攪拌しながらチタンを含む物質を投入することが好ましい。なお、チタンを含む物質及び有機酸を混合した後に水を滴下すると、反対に凝集しやすい。
工程(B)
工程(B)においては、工程(A)で得られた分散液を5分以上攪拌する。
攪拌の方法は特に制限はなく、常法に従えばよい。また、攪拌時間は、チタンを含む物質と有機酸と水を十分に反応する観点から、5分以上、好ましくは15分以上である。攪拌時間の上限値は特に制限されないが、通常240時間程度である。
工程(C)
工程(C)においては、工程(B)で得られた分散液を50℃以上で1時間以上加熱する。
工程(C)は、常圧下に行ってもよいし、密閉容器内で加圧下に行ってもよい。加圧下に行う場合は、超臨界条件下に行ってもよい。より具体的には、加熱時の圧力は粒径を大きくする観点から、0.45MPa以上が好ましく、1〜30MPaがより好ましい。ただし、粒径が小さくてよい場合は、常圧下で行う方が簡易である。
加熱温度は、50℃以上、好ましくは70〜450℃、より好ましくは150〜400℃である。加熱温度が50℃未満では、活性の高いチタニアナノ粒子が得られない。なお、この工程では製膜処理ではなく基板を使用しないので、高温(200℃以上)で処理してもよい。
なお、反応を常圧下に行う場合は、より平均粒子径の小さいチタニアナノ粒子が得られる観点から、50〜120℃が好ましく、70〜110℃がより好ましい。
また、反応を加圧下(超臨界ではない)に行う場合は、常圧下よりも平均粒子径の大きいチタニアナノ粒子が得られる観点から、120〜370℃が好ましく、150〜300℃がより好ましい。この場合、まず低温(例えば50〜120℃)で加熱してから高温(例えば120〜370℃)に加熱してもよい。
加圧下のなかでも、超臨界条件下に行う場合は、工程(B)で得られた分散液を、例えば流通式反応器内で超臨界水と混合することにより、きわめて短時間で粒子径のそろったチタニアナノ粒子、及び分散性がきわめて高いチタニア分散液を合成することができる。この場合、50℃以下の工程(B)で得られた分散液を、374℃以上の超臨界水と混合し、300℃以上(特に375〜450℃)で1秒以上(特に5〜600秒)保持することが好ましい。超臨界水と接触させる場合には、反応を極めて短時間で終了させることができる。
工程(D)
最後に、得られた酸化チタンナノ粒子分散液を塗布及び乾燥することにより、下地層を製膜することができる。
塗布方法は特に制限されず、スピンコート、スクリーン印刷、ロールコート、ディップコート、スプレー、ナイフコート、バーコート、ダイコート、カーテンコート等の湿式塗布法が挙げられるが、膜厚、製膜性等の観点から、スピンコートが好ましい。
塗布する対象は、特に制限されず、どのようなものでも採用できるが、下地層は後述の透光性導電層の上に形成されることが好ましいことから、後述の透光性導電層の上に塗布することが好ましい。
乾燥温度は特に制限されないが、製膜性、基板の選択性の幅、製膜した下地層をより所望の形状に加工できる観点から、200℃以下が好ましく、50〜170℃がより好ましく、60〜150℃がさらに好ましい。
このように、本発明では、下地層を、非真空プロセスにより形成することが可能であり、より簡便に本発明の光電変換装置を製造することが可能であるとともに、大面積化が容易で品質が安定するという利点も有する。
<光吸収層>
本発明では、光吸収層は、上記下地層の上に形成されることが好ましい。
光吸収層は、従来から光吸収層に使用される一般式(1):
(RNH)PbX
[式中、Rは炭化水素基;Xはハロゲン原子である。]
で示される化合物(特にペロブスカイト化合物)を含有していてもよいし、一般式(2):
(HOOCRNH1−xPbX
[式中、Rは炭化水素基;AはK、Rb、Cs、又はFr;Xはハロゲン原子;xは0.01以上1未満である。]
で示される化合物(特にペロブスカイト化合物)を含有していてもよい。
一般式(1)において、Rで示される炭化水素基は、特に限定されないが、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜8(特に1〜6)のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜8(特に2〜6)のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20(特に6〜14)のアリール基等が挙げられ、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を向上させやすい観点から、アルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(1)において、Xで示されるハロゲン原子は、特に制限されないが、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を向上させやすい観点から、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子等が好ましく、ヨウ素原子、臭素原子等がより好ましく、ヨウ素原子がさらに好ましい。これらのハロゲン原子は、一般式(1)で示される化合物中に1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
このような条件を満たす化合物としては、具体的には、一般式(1A):
(CH(CHNH)PbX
[式中、Xは前記に同じ;kは0〜7の整数である。]
で示される化合物が好ましい。
一般式(1A)において、Xは前記と同様である。
一般式(1A)において、kは、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を向上させやすい観点から、0〜7の整数が好ましく、0〜5の整数がより好ましい。
このような化合物としては、具体的には、(CHNH)PbI、(CH(CH)NH)PbI、(CH(CHNH)PbI、(CH(CHNH)PbI等を採用できる。上記化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一般式(2)において、Rで示される炭化水素基は、特に限定されないが、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基等の炭素数3〜10(特に4〜8)のアルキル基;トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の炭素数3〜10(特に4〜8)のアルキレン基(特にポリメチレン基);アリレン基、ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基等の炭素数3〜10(特に4〜8)のアルケニレン基;フェニレン基、ジフェニレン基等の炭素数6〜20(特に6〜14)のアリーレン基等が挙げられ、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を維持できる観点から、アルキル基及びアルキレン基が好ましく、炭素数3〜10のアルキル基及び炭素数3〜10のアルキレン基(特にポリメチレン基)がより好ましく、炭素数4〜8のアルキル基及び炭素数4〜8のアルキレン基(特にポリメチレン基)がさらに好ましい。
一般式(2)において、Aは、周期表第4周期以降のアルカリ金属であり、K、Rb、Cs、又はFrである。これらのアルカリ金属を含ませることにより、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を維持できる。これらのアルカリ金属は、いずれを使用してもよいが、光電変換効率を向上させやすい等の観点から、K、Cs等が好ましい。
一般式(2)において、Xで示されるハロゲン原子は、特に制限されないが、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を向上させやすい観点から、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子等が好ましく、ヨウ素原子、臭素原子等がより好ましく、ヨウ素原子がさらに好ましい。これらのハロゲン原子は、一般式(2)で示される化合物中に1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
一般式(2)において、xは特に制限されないが、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を維持できる観点から、0.01以上1未満が好ましく、0.02〜0.9がより好ましく、0.03〜0.5がさらに好ましく、0.05〜0.2が特に好ましい。
このような条件を満たす化合物としては、具体的には、一般式(2A):
(HOOC(CHNHx11−x1PbX
[式中、A及びXは前記に同じ;jは3〜10の整数;x1は0.02〜0.9である。]
で示される化合物が好ましい。
一般式(2A)において、A及びXは前記と同様である。
一般式(2A)において、jは、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を維持できる観点から、3〜10の整数が好ましく、4〜8の整数がより好ましい。
一般式(2A)において、x1は、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を維持できる観点から、0.02〜0.9の整数が好ましく、0.03〜0.5の整数がより好ましく、0.05〜0.2がさらに好ましい。
このような化合物としては、具体的には、(HOOC(CHNHx11−x1PbI、(HOOC(CHNHx11−x1PbI、(HOOC(CHNHx11−x1PbI、(HOOC(CHNHx11−x1PbI、(HOOC(CHNHx11−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Rb1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Rb1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Rb1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Rb1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Rb1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Cs1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Cs1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Cs1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Cs1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Cs1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Fr1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Fr1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Fr1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Fr1−x1PbI、(HOOC(CHNHx1Fr1−x1PbI等を採用できる(上記いずれも、x1は上記に同じである)。上記化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような条件を満たす一般式(2)で示される化合物は、文献未記載の新規化合物である。
本発明において、光吸収層は、上記した一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有するものであるが、単層でも複層でもよい。複層の場合は、各層全てが、一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する層(特に一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物からなる層)であってもよいし、少なくとも1層が、一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する層(特に一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物からなる層)であってもよい。
光吸収層の厚みは、低温(200℃以下)処理においても光電変換効率を向上させやすい観点から、0.5〜10000nmが好ましく、0.5〜10nmがより好ましい。光吸収層が、一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する層を複数有する場合は、一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する層の合計の厚みが上記範囲内であることが好ましい。
次に光吸収層の形成方法について、説明する。
一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する光吸収層は、公知の方法で製膜することができる。
例えば、一般式(1)で示される化合物を製膜する場合を例に取ると、RNH(R及びXは前記に同じ)で示される化合物と、PbX (Xは前記に同じ)で示される化合物とを、1:1(モル比)で調整した混合溶液Aを、上記下地層上に製膜(例えばスピンコート等の湿式塗布法等)し、乾燥させることによって下地層上に、一般式(1)で示される化合物からなる膜を形成することができる。このような非真空プロセスを採用して光吸収層を形成することにより、より簡便にペロブスカイト型太陽電池を作製することができる。これらの原料化合物は、公知又は市販品を使用してもよいし、公知又は市販品から合成してもよい。
一方、一般式(2)で示される化合物を製膜する場合を例に取ると、AX(A及びXは前記に同じ)で示される化合物と、HOOCRNH(R及びXは前記に同じ)で示される化合物と、PbX (Xは前記に同じ)で示される化合物とを、AとHOOCRNHとPbとのモル比が上記一般式(2)を満たすように調整した混合溶液Bを、下地層上に製膜(例えばスピンコート等の湿式塗布法等)し、乾燥させることによって下地層上に、一般式(2)で示される化合物からなる膜を形成することができる。このような非真空プロセスを採用して光吸収層を形成することにより、より簡便にペロブスカイト型太陽電池を作製することができる。これらの原料化合物は、公知又は市販品を使用してもよいし、公知又は市販品から合成してもよい。例えば、HOOCRNHで示される化合物は、例えば、HOOCRNH(Rは前記に同じ)で示される化合物と、ハロゲン化水素溶液とを混合し、必要に応じて通常の方法(エバポレーター等)で溶媒を除去することで合成することができる。
混合溶液A又は混合溶液Bに使用される溶媒は、RNHで示される化合物、PbX で示される化合物、AXで示される化合物、HOOCRNHで示される化合物、及びPbX で示される化合物等を溶解することができる限り特に制限はないが、極性溶媒が好ましく、具体的には、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、イソプロパノール等が挙げられ、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
混合溶液A又は混合溶液Bを調製する際の温度及び時間は特に制限はない。例えば、温度は0〜80℃とすることができ、時間は0.01〜50時間とすることができる。
混合溶液A又は混合溶液Bを下地層上に製膜する方法は特に制限されず、スピンコート、スクリーン印刷、ロールコート、ディップコート、スプレー、ナイフコート、バーコート、ダイコート、カーテンコート等の湿式塗布法が挙げられるが、膜厚、製膜性等の観点から、スピンコートが好ましい。
なお、スピンコートを採用する場合の条件は、所望の膜厚に応じて、適宜設定することができる。
乾燥の条件は特に制限はないが、余分な溶媒を除去できる程度に加熱することが好ましい。
ここでは、一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含有する光吸収層の製造方法について一例を示したが、これに限定されることはなく、様々な組成及び条件で作製することができる。また、他の組成の一般式(1)で示される化合物及び/又は一般式(2)で示される化合物を含む光吸収層についても、上記と同様に製膜することができる。
<第一電極層:透光性導電層>
本発明では、透光性導電層は、上記下地層の下に形成されることが好ましい。
透光性導電層は、例えば、透明導電性酸化物を含有する層(特に透明導電性酸化物からなる層)等のフレキシブル透明電極とすることが好ましい。透明導電性酸化物としては、例えば、フッ素ドープ錫酸化物(FTO)、インジウム錫酸化物(ITO)、ガリウムドープ亜鉛酸化物(GZO)、アルミドープ亜鉛酸化物(AZO)、ニオブドープチタン酸化物(TNO)等の一種又は二種以上を採用できる。これにより、透光性導電層が、光吸収層に導入するための窓層となり、且つ、光吸収層から得られた電力を効率よく取り出すことができる。
透光性導電層の厚みは、0.01〜10.0μm程度が好ましく、0.3〜1.0μm程度がより好ましい。透光性導電層の厚みを上記範囲内とすることにより、シート抵抗を低減し、結果として光電変換装置のシリーズ抵抗を低減できるため、フィルファクター特性を維持できる。
<透光性基板>
本発明では、上記透光性基板は、上記透光性導電層の下に形成されることが好ましい。
透光性基板としては、特に制限されないが、例えば、ガラス、プラスチック等から構成することが好ましい。これにより、光を光吸収層に導入するための窓層になり得る。
透光性基板の厚みは、特に限定されないが、0.1〜5.0mm程度とすることが好ましい。
例えば、インジウム錫酸化物(ITO)膜付きガラス、フッ素ドープ錫酸化物(FTO)膜付きガラス等の透明導電膜付き基板を、透光性基板及び透光性導電層とすることも可能である。
<ホール輸送層>
本発明では、光吸収層の上に、さらにホール輸送層を備えることもできる。
ホール輸送層に使用される材料としては、例えば、セレン、ヨウ化銅(CuI)等の沃化物、層状コバルト酸化物等のコバルト錯体、CuSCN、酸化モリブデン(MoO等)、酸化ニッケル(NiO等)、4CuBr・3S(C)、有機ホール輸送材等が挙げられる。
沃化物としては、例えば、ヨウ化銅(CuI)等が挙げられる。層状コバルト酸化物としては、例えば、MCoO(M=Li、Na、K、Ca、Sr,Ba;0≦y≦1)等が挙げられる。また、有機ホール輸送材としては、例えば、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体、2,2’,7,7’−テトラキス−(N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミン)−9,9’−スピロビフルオレン(spiro-MeO-TAD)等のフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ジフェニルアミン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアニリン誘導体等が挙げられる。
ホール輸送層の厚みは、特に制限されないが、0.01〜10μm程度が好ましい。
上記したホール輸送層も、メッキ、スプレー等の他、スピンコート、スクリーン印刷、ロールコート、ディップコート、スプレー、ナイフコート、バーコート、ダイコート、カーテンコート等の湿式塗布法等の非真空プロセスにより形成することが好ましい。
<第二電極層>
本発明では、ホール輸送層の上に、第二電極層を備えることが好ましい。
第二電極層を構成する材料としては、特に制限されないが、例えば、カーボン、金、白金、パラジウム、ロジウム、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、ニオビウム、インジウム錫酸化物、フッ素ドープ錫酸化物、アルミドープ亜鉛酸化物、ガリウムドープ亜鉛酸化物等が好ましい。また、金、白金、パラジウム、ロジウム、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、ニオビウム等の金属の合金等も好ましく用いられる。
第二電極層の厚みは、特に制限されないが、0.01〜2.0μm程度とすることが好ましい。
このようにして得られる本発明のペロブスカイト型太陽電池は、透光性基板、透光性導電層、下地層、光吸収層、ホール輸送層及び第二電極層を全て固体で製膜することができることから、ペロブスカイト型全固体太陽電池とすることもできる。また、透光性基板及び透光性導電層上に下地層、光吸収層及びホール輸送層を全て塗布法で製膜し、その上に第二電極層を形成することができ、塗布型のペロブスカイト型全固体太陽電池とすることもできる。
2.ペロブスカイト型太陽電池の用途
本発明のペロブスカイト型太陽電池を、発電手段として用い、発電手段の発電電力を負荷へ供給するように成した構成とすることで、様々な用途に適用可能である。具体的には、本発明のペロブスカイト型太陽電池を、本発明のペロブスカイト型太陽電池から出力された直流電流を交流電流に変換するインバータ装置、電気モーター、照明装置等の負荷等を有する構成のペロブスカイト型太陽電池とすることができる。その用途としては、例えば、建築物の屋根、壁面等に設置される太陽電池等として使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、本実施例において、スラッシュ(/)で区切られた構造は、その順に有することを意味しており、例えば、実施例1の< glass / F-doped SnO2 / 下地層(TiO2) / 光吸収層((CH3NH3)PbI3) / Spiro-OMETAD / Au >構造は、glass、F-doped SnO2、下地層(TiO2)、光吸収層((CH3NH3)PbI3)、Spiro-OMETAD、Auが下から順に層形成されていることを意味する。比較例1〜10においても同様である。
実施例1
ペロブスカイト型太陽電池のセル構造として、< glass / F-doped SnO2 / 下地層(TiO2) / 光吸収層((CH3NH3)PbI3) / Spiro-OMETAD / Au >構造の塗布型のペロブスカイト型全固体太陽電池を作製した。具体的には下記のとおりに行った。
平均粒子径16 nmの酸化チタンナノ粒子分散液を、以下のように作製した。
チタンテトライソプロポキシド142.1g(0.5mol)に酢酸120g(2mol)を加え15分撹拌し、水を550g加えた。この分散液のpHは2.5であった。半透明の沈殿が大量に発生したが、60分間撹拌した後に加熱を行ったところ60℃で沈殿がすべて溶解した。
その後、常圧(0.1MPa)で80℃で5時間撹拌した後、反応液に水を加え、合計800gに調製した。この酸化チタンナノ粒子分散液200gをチタン製オートクレーブに入れ、230℃2.8MPaで2時間反応を行った。
得られた酸化チタンナノ粒子分散液は白い沈殿が生じていたが、超音波分散を行うことにより均一に分散され、240時間後も沈殿が生じなかった。この酸化チタンナノ粒子分散液は、ガラスに塗布、乾燥したところ、透明な塗膜が得られた。また、この分散液を200℃で乾燥することにより酸化チタンナノ粒子を回収し、平均粒子径をBET比表面積(96m/g)から計算により算出したところ、16 nmであった。
F-doped SnO2ガラス基板(FTO付きガラス基板)に、上記の酸化チタンナノ粒子を分散した酸化チタンナノ粒子分散液をスピンコート(5000 rpm、加速5秒、合計30秒)して乾燥後、125℃で5分仮焼成した後に150℃で30分焼結し、下地層(TiO2層)を製膜した。
TiO2層の上にPbI2のDMF(N,N-dimethylformamide)溶液(1.2 M)をスピンコート(6500 rpm、加速2秒、合計18秒)により製膜し、70℃で30分加熱した。
PbI2を製膜した基板をヨウ化メチルアンモニウムのイソプロパノール溶液(8mg/mL)に50秒間浸漬させた後、70℃で30分加熱し、光吸収層((CH3NH3)PbI3層)を製膜した。
光吸収層((CH3NH3)PbI3層)の上に、Spiro-OMETADのクロロホルム溶液をスピンコート(4000 rpm、加速4秒、合計30秒)により製膜してホール輸送層を製膜した後、金を蒸着して電極を製膜し、太陽電池とした。
比較例1
実施例1において、オートクレーブに入れる直前の分散液にアンモニア水を加え、pH5にすることにより沈殿させ、遠心分離によりチタニアナノ粒子を回収したところ、平均粒子径4 nmの酸化チタンナノ粒子が得られた。この酸化チタンナノ粒子を用いたこと以外は実施例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例2
酢酸60g(1mol)と水600gの混合物に、チタンテトライソプロポキシド142.1g(0.5mol)をゆっくり滴下しながら加えた。この分散液のpHは2.6であった。その後、60分撹拌したところ、白色の沈殿が大量に発生した。その後、撹拌しながら常圧(0.1MPa)で60℃で3時間、80℃で5時間加熱を行ったところ、白濁した液が得られた。
この液に水を加え、800gに調製した後、超音波分散を行うことにより、無機強酸を使用せずとも均一なチタニア分散液が得られ、240時間後も沈殿が生じなかった。この分散液200gをチタン製オートクレーブに入れ、さらに9MPaで300℃の熱風炉内で12時間反応を行った。
得られた反応液は白い沈殿が生じていたが、超音波分散を行うことにより、無機強酸を使用せずとも均一なチタニア分散液が得られ、240時間後も沈殿が生じなかった。この分散液を遠心分離することによりチタニア粒子を回収した。平均粒子径を実施例1と同様に算出したところ、22 nmであった。この酸化チタンナノ粒子を用いたこと以外は実施例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例3
実施例1で得た酸化チタンナノ粒子分散液200gをチタン製オートクレーブに入れ、さらに9MPaで300℃の熱風炉内で18時間反応を行い、遠心分離により粒子を回収したところ、平均粒子径27 nmの酸化チタンナノ粒子が得られた。この酸化チタンナノ粒子を用いたこと以外は実施例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例4
水熱合成の条件を変える(熱風炉内での300℃の反応時間を12時間ではなく50時間に変える以外は比較例2と同様に実験を行う)ことで、平均粒子径38 nmの酸化チタンナノ粒子が得られた。この酸化チタンナノ粒子を用いたこと以外は実施例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例5
下地層(TiO2層)製膜時の焼結温度を150℃ではなく500℃としたこと以外は実施例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例6
下地層(TiO2層)製膜時の焼結温度を150℃ではなく500℃としたこと以外は比較例1と同様に、太陽電池を製造した。
比較例7
下地層(TiO2層)製膜時の焼結温度を150℃ではなく500℃としたこと以外は比較例2と同様に、太陽電池を製造した。
比較例8
下地層(TiO2層)製膜時の焼結温度を150℃ではなく500℃としたこと以外は比較例3と同様に、太陽電池を製造した。
比較例9
下地層(TiO2層)製膜時の焼結温度を150℃ではなく500℃としたこと以外は比較例4と同様に、太陽電池を製造した。
試験例
実施例1及び比較例1〜9の太陽電池について、室温でAM1.5のソーラーシミュレータの光(100mW/cm−2)を照射し、光電変換効率の測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006732405

Claims (18)

  1. 平均粒子径が15〜20nmである酸化チタンナノ粒子を含有する緻密層である下地層を備え、前記下地層の厚みが15〜100nmである、ペロブスカイト型太陽電池。
  2. 前記下地層の上に、一般式(1):
    (RNH)PbX
    [式中、Rは炭化水素基;Xはハロゲン原子である。]
    で示される化合物、及び/又は一般式(2):
    (HOOCRNH1−xPbX
    [式中、Rは炭化水素基;AはK、Rb、Cs、又はFr;Xはハロゲン原子;xは0.01以上1未満である。]
    で示される化合物を含有する光吸収層を備える、請求項1に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  3. 前記X及びXがヨウ素原子である、請求項1又は2に記載のペロブスカイト型太陽電池
  4. 多孔質電子輸送層を備えない、請求項1〜3のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  5. 前記下地層の下に、さらに、第一電極層である透光性導電層を備える、請求項1〜4のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  6. 前記透光性導電層がフレキシブル透明電極である、請求項5に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  7. 前記透光性導電層が、フッ素ドープ錫酸化物、インジウム錫酸化物、ガリウムドープ亜鉛酸化物、アルミドープ亜鉛酸化物、及びニオブドープチタン酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項5又は6に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  8. 前記透光性導電層の下に、さらに、透光性基板を備える、請求項5〜7のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  9. 前記光吸収層の上に、さらに、ホール輸送層を備える、請求項2〜8のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  10. 前記ホール輸送層が、セレン、沃化物、コバルト錯体、鉄錯体、CuSCN、酸化モリブデン、酸化ニッケル、4CuBr・3S(C)、及び有機ホール輸送材よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる層である、請求項9に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  11. 前記ホール輸送層の上に、さらに第二電極層を備える、請求項9又は10に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  12. 前記第二電極層は、カーボン、金、白金、パラジウム、ロジウム、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、ニオビウム、インジウム錫酸化物、フッ素ドープ錫酸化物、アルミドープ亜鉛酸化物、及びガリウムドープ亜鉛酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種からなる、請求項11に記載のペロブスカイト型太陽電池。
  13. ペロブスカイト型全固体太陽電池である、請求項1〜12のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  14. 塗布型のペロブスカイト型全固体太陽電池である、請求項1〜13のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法であって、
    (A)チタンを含む物質、有機酸及び水を混合して分散液を得る工程、
    (B)前記工程(A)で得られた分散液を5分以上攪拌する工程、
    (C)前記工程(B)で得られた分散液を50℃以上で1時間以上攪拌する工程、及び(D)前記工程(C)で得られた酸化チタンナノ粒子分散液を塗布及び乾燥して下地層を得る工程
    を備え、且つ、
    前記工程(A)において、チタンを含む物質と有機酸との混合比率は、チタンを含む物質中のチタン1モルに対して有機酸中のカルボキシル基が2モル以上である、ペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
  16. 前記有機酸が酢酸である、請求項15に記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
  17. 前記乾燥温度が200℃以下である、請求項15又は16に記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
  18. 全ての製膜処理が200℃以下の温度で行われる、請求項15〜17のいずれかに記載のペロブスカイト型太陽電池の製造方法。
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