以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明の実施の形態として、以下に示す第1実施形態〜第3実施形態に係る遊技機が含まれる。以下では、まず、第1実施形態に係る遊技機について説明し、次に第2実施形態に係る遊技機について第1実施形態と異なる点について説明し、さらに第3実施形態に係る遊技機について第1実施形態と異なる点について説明する。
第1実施形態〜第3実施形態に係るパチンコ遊技機は、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものである。さらに、識別情報を可変表示(変動表示ともいう)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されている。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動領域を遊技媒体が通過した後に、開始条件の成立に基づいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の変動表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、「大当り(特定遊技状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
[1.第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む変動表示をリーチ変動表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示している。例えば、演出表示装置9で行われる演出として、後述するように、味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される。バトル演出は、リーチ状態において、その変動表示結果が大当り図柄となるか否かを示唆する演出であり、大当り判定がされているときには味方キャラが勝利する演出を実行し、はずれ判定がされているときには味方キャラが敗北する演出を実行する。これに限らず、例えば、プロレスやサッカーの試合の勝敗により大当りとなるか否かを示唆するようにしても良い。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリー性を持つ演出を実行して、大当り判定がされているかはずれ判定がされているかに応じてストーリーの結果を異ならせるような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動表示は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の変動表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、第1保留記憶数が上限値(4)に達していない状態で遊技球が第1始動入賞口13を通過(入賞を含む))した後、変動表示の第1開始条件(例えば、後述する図13(A)に示す保留特定領域の先頭領域(合算保留記憶数カウンタ=1に対応する領域)に「第1」を示すデータがセットされており、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの変動表示も実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技状態でもない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。この実施の形態では、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の実行は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順序に従って行われる。
第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、第2保留記憶数が上限値(4)に達していない状態で遊技球が第2始動入賞口14を通過(入賞を含む))した後、変動表示の第2開始条件(例えば、後述する図13(A)に示す保留特定領域の先頭領域(合算保留記憶数カウンタ=1に対応する領域)に「第2」を示すデータがセットされており、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの変動表示も実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技状態でもない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。第2始動入賞口14への有効始動入賞とは、第2保留記憶数が上限値(4)に達していない状態における第2始動入賞口14への入賞である。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。第1始動入賞口13への有効始動入賞とは、第1保留記憶数が上限値(4)に達していない状態における第1始動入賞口13への入賞である。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、保留表示領域18cが設けられている。保留表示領域18cは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に遊技球が有効始動入賞したことにより抽出された数値データ(大当り判定用乱数等)のうち、当該数値データにもとづく第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が未実行であるものの数を表示するものである。即ち、第1特別図柄の変動表示の実行条件である第1始動条件が成立した後、第1特別図柄の変動表示の開始条件である第1開始条件が成立していない数(第1保留記憶数と称する)と、第2特別図柄の変動表示の実行条件である第2始動条件が成立した後、第2特別図柄の変動表示の開始条件である第2開始条件が成立していない数(第2保留記憶数と称する)との合計数である合算保留記憶数を表示するものである。保留表示領域18cには、合算保留記憶数に応じた数の保留表示が所定の表示態様(例えば、丸型の通常表示態様)で表示される。保留表示領域18cに表示される保留表示各々は、保留記憶としての数値データ(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに記憶される大当り判定用乱数等)各々に対応している。
この実施の形態では、そのように、合算保留記憶数を表示する保留表示領域18cが設けられているので、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、この実施の形態では、演出表示装置9の遊技者から見て左側から順に、第1始動入賞口13への有効始動入賞および第2始動入賞口14への有効始動入賞が発生する毎に、新たな保留記憶に対応する保留表示を表示する。例えば、保留表示領域18cの1つ目〜5つ目の保留表示が表示されている場合には、演出制御用CPU101は、6つ目の保留表示を表示するように制御する。なお、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、特別可変入賞球装置20には、後述する点灯演出中に遊技球が入賞したときに点灯表示される大入賞口LED20Aが設けられている。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されたことに基づいて、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。具体的には、普通図柄の変動表示は、普通図柄の変動表示の実行条件である普通始動条件が成立(例えば、普通図柄保留記憶数が上限値(4)に達していない状態で遊技球がゲート32を通過する有効始動入賞が発生)した後、普通図柄の変動表示の開始条件(例えば、普通図柄保留記憶数が0ではなく、普通図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、可変入賞球装置15の開放制御が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。普通図柄表示器10における普通図柄の変動表示が終了すると停止図柄として当り図柄(例えば図柄「7」)又ははずれ図柄(例えば図柄「−」)が導出表示される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄(例えば図柄「7」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。ここで普通図柄保留記憶表示器41は、普通図柄保留記憶数を表示するものである。普通図柄保留記憶数が上限値(本例では4)に達していない状態で遊技球がゲート32を通過する有効始動入賞が発生する毎に、該普通図柄保留記憶数が1加算され(これに伴い普通図柄保留記憶表示部41は点灯するLEDを1増やし)、普通図柄の変動表示が開始される毎に、該普通図柄保留記憶数が1減算される(これに伴い普通図柄保留記憶表示部41は点灯するLEDを1減らす)。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば第1開始条件が成立したときに)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば第2開始条件が成立したときに)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態において、低ベース状態とは、遊技球が第2始動入賞口14に有効始動入賞しやすくなるように制御されていない遊技状態であり、高ベース状態とは、低ベース状態よりも遊技球が第2始動入賞口14に有効始動入賞しやすくなる(第2特別図柄表示器8bにおける変動表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である。
この実施の形態において、低確率状態とは、特別図柄変動開始時の大当り判定処理において、大当り判定値として低確率状態時の判定値(高確率状態時の判定値よりも狭い範囲の値)を用いる状態であり、大当りとなる確率が高められていない状態をいう。高確率状態とは、特別図柄変動開始時の大当り判定処理において、大当り判定値として高確率状態時の判定値(低確率状態よりも広い範囲の値)を用いる状態であり、大当りとなる確率が高められている状態をいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示を開始するときに、その表示結果を大当り図柄とするか否かを判定する大当り判定処理を行う。また、大当り判定処理において表示結果を大当り図柄とすると判定した場合には、表示結果を確変大当り図柄とするか若しくは突然確変大当り図柄とするか、又は通常大当り図柄とするかをさらに判定する。即ち、大当り種別を確変大当りとするか若しくは突然確変大当りとするか、又は通常大当りとするかを決定する。
例えば、特別図柄の変動表示を開始するときに、大当り判定処理において表示結果を大当り図柄としない(はずれ図柄にする)と判定された場合には「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、特別図柄の変動表示を開始するときに、大当り判定処理において表示結果を大当り図柄とすると判定された場合には、決定された大当り種別に応じて、確変大当りの場合には「7」、通常大当りの場合には「3」、突然確変大当りの場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。
特別図柄の変動表示結果が確変大当り図柄または突然確変大当り図柄となった場合(即ち演出図柄の変動表示結果が確変大当り図柄または突然確変大当り図柄となる場合)には、大当り遊技状態終了時に遊技状態を高確率/高ベース状態に移行し、次回の大当り遊技状態が開始されるまで高確率/高ベース状態が継続される。また、特別図柄の変動表示結果が通常大当り図柄となった場合(即ち演出図柄の変動表示結果が通常大当り図柄となる場合)には、大当り遊技状態終了時に遊技状態を低確率/高ベース状態に移行し、特別図柄の変動表示が100回実行されるか又は次回の大当り遊技状態が開始されるまで低確率/高ベース状態が継続される。大当り遊技状態終了時に遊技状態を低確率/高ベース状態に移行し、その後に大当り遊技状態が開始されること無く特別図柄の変動表示が100回実行された場合には、その後の遊技状態は低確率/低ベース状態となる。
この実施の形態においては、遊技状態として、低確率/低ベース状態、高確率/高ベース状態、および低確率/高ベース状態が存在する。以下の説明において低確率/低ベース状態を通常状態と称する場合がある。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動表示を開始するときに、ゲート32を遊技球が通過したときに抽出された当り判定用乱数を用いた当り判定を実行する。該当り判定において当りとすると判定されたときには、普通図柄表示器10に変動表示結果として当り図柄が導出表示され、該当り判定において当りとしない(はずれとする)と決定されたときには、普通図柄表示器10に変動表示結果としてはずれ図柄が導出表示される。
ここで、低ベース状態(通常状態)においては、当り判定を実行するときに所定割合(例えば2/13)で当りと判定される。また、普通図柄の変動時間は所定時間(例えば10秒)となっている。また、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたときに、所定期間の開放制御(例えば0.5秒×1回の合計0.5秒の開放制御)が実行される。
一方、高ベース状態(低確率/高ベース状態、高確率/高ベース状態)においては、当り判定を実行するときに前記所定割合よりも高い割合(例えば11/13)で当りと判定される。また、普通図柄の変動時間は前記所定時間よりも短い時間(例えば1秒)となっている。また、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたときに、前記所定期間よりも長い開放制御(例えば2.5秒×2回の合計5秒の開放制御)が実行される。
このように、高ベース状態においては、普通図柄の変動時間が短縮される普通図柄短縮変動制御、普通図柄の変動表示結果が当り図柄となる確率が高められる普通図柄確変制御、および普通図柄の変動表示結果が当り図柄となったことに基づいて可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長される開放延長制御が行われる。さらに特別図柄の変動時間が短縮される特別図柄短縮変動制御も行われる。高ベース状態においてこれらの4つの制御が実行されることで、第2始動入賞口14に有効始動入賞しやすくなる。
即ち、普通図柄短縮変動制御によって、普通図柄の変動時間が短縮される(例えば普通図柄短縮変動制御が実行されない場合の変動時間が10秒であるのに対し、普通図柄短縮変動制御が実行された場合の変動時間が1秒になる)ことで、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなり、可変入賞球装置15が開状態となる割合も高まり、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。また、普通図柄確変制御によって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる(例えば普通図柄確変制御が実行されない場合の確率が2/13であるのに対し、普通図柄確変制御が実行された場合の確率が11/13になる)ことで、可変入賞球装置15が開状態となる頻度も高まり、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。また、開放延長制御によって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になった場合の可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長される(例えば開放延長制御が実行されない場合の開放時間が0.5秒×1回(合計0.5秒)であるのに対し、開放延長制御が実行された場合の開放時間は2.5秒×2回(合計5秒)になる)ことで、第2始動入賞口14に有効始動入賞し易くなる。さらに、特別図柄の変動時間が短縮される特別図柄短縮変動制御によって、特別図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、第2保留記憶数の消化が速くなり)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減して、有効始動入賞し易くすることができる。
このように、この実施の形態においては、普通図柄短縮変動制御、普通図柄確変制御、開放延長制御、および、特別図柄短縮変動制御が実行されることにより高ベース状態に制御される例を示しているが、これに限らず、このうちのいずれかの制御を実行することにより、高ベース状態に制御するようにしても良い。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄の変動表示状況を示す特別図柄プロセスフラグや、高確率状態であるか否かを示す確変フラグや、高ベース状態であるか否かを示す高ベースフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28、および大入賞口に設けられている大入賞口LED20Aの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28や大入賞口LED20Aなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(突然確変大当りの場合にも、一旦、リーチ状態を経てはずれ図柄が仮停止表示された後、演出図柄が再変動して突然確変大当り図柄(例えば「135」)が最終停止表示される)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチはずれ」の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「リーチはずれ」の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに(図26(a)を参照)、演出図柄が揃って停止表示される(突然確変大当りの場合にも、一旦、リーチ状態を経てはずれ図柄が仮停止表示された後に、演出図柄が再変動して突然確変大当り図柄(例えば「135」)が最終停止表示される)。
ここで、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を高確率/高ベース状態に移行させるような大当りである。すなわち、そのようにすることにより、遊技者にとっては大当り遊技状態を経ずに突然に高確率/高ベース状態となったかのように見せるものである。このような大当り種別を設けることにより遊技の興趣を向上させることができる。
図4は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。この実施の形態では、演出図柄の変動パターンに応じた遊技演出が実行されるようになっている。
この実施の形態では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチはずれ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−2の変動パターンが用意されている。非リーチPA1−0,非リーチPA1−1,非リーチPA1−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が、それぞれ、2秒,8秒,および15秒となっている。非リーチPA1−0の変動時間は最も短い2秒であるため、「短縮変動」の変動表示態様と称する場合がある。
また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチはずれ」である場合に対応した変動パターンとして、「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴う「ノーマルリーチはずれ」の変動表示態様であるノーマルPA2−0〜ノーマルPA2−2の変動パターンと、「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴う「スーパーリーチはずれ」の変動表示態様であるスーパーPA3−0〜スーパーPA3−3の変動パターンが用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPA2−0,ノーマルPA2−1,およびノーマルPA2−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が、それぞれ、20秒,24秒,および28秒となっている。これら「ノーマルリーチはずれ」の変動表示態様の変動パターンでは、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、バトル演出を伴うスーパーリーチには発展せずに、最終停止図柄としてはずれ図柄が導出表示される。
ここで、「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンのうち、ノーマルPA2−1およびノーマルPA2−2は、いずれも擬似連変動を伴う変動パターンである。「擬似連変動」とは、演出図柄の変動表示において、最終停止図柄(表示結果)の導出表示前に、大当り図柄(特定表示結果)とは異なる特定図柄(所定表示結果)を仮停止表示させてから変動表示を再開する態様の演出である。この実施の形態では、特定図柄として、「中」図柄表示エリアに「NEXT」の文字図柄が停止する組み合わせの演出図柄が用いられるものとする。以下の説明では、このような演出図柄の組み合わせを擬似連図柄と称する場合がある。ノーマルPA2−0は、擬似連変動が実行されずにリーチ演出に移行する変動パターンである。また、ノーマルPA2−1は、1回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、ノーマルPA2−2は、2回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンである。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPA3−0,スーパーPA3−1,スーパーPA3−2,およびスーパーPA3−3は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が、それぞれ、40秒,44秒,48秒,および52秒となっている。これら「スーパーリーチはずれ」の変動表示態様の変動パターンでは、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、さらにリーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチへの発展)。そして、味方キャラが敵キャラに敗北してバトルが終了することに伴い、最終停止図柄としてはずれ図柄が導出表示される。スーパーPA3−0は、擬似連変動が実行されずにリーチ演出に移行する変動パターンである。また、スーパーPA3−1は、1回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、スーパーPA3−2は、2回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、スーパーPA3−3は、3回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンである。
また、変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンとして、「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴う「ノーマルリーチ大当り」の変動表示態様であるノーマルPB2−0〜ノーマルPB2−2の変動パターンと、「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴う「スーパーリーチ大当り」の変動表示態様であるスーパーPB3−0〜スーパーPB3−3の変動パターンが用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPB2−0,ノーマルPB2−1,およびノーマルPB2−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が、それぞれ、30秒,34秒,および38秒となっている。これら「ノーマルリーチ大当り」の変動表示態様の変動パターンでは、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、バトル演出を伴うスーパーリーチには発展せずに、最終停止図柄として大当り図柄(通常大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。ノーマルPB2−0は、擬似連変動が実行されずにリーチ演出に移行する変動パターンである。また、ノーマルPB2−1は、1回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、ノーマルPB2−2は、2回の擬似連変動実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンである。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPB3−0,スーパーPB3−1,スーパーPB3−2,およびスーパーPB3−3は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が、それぞれ、50秒,54秒,58秒,および62秒となっている。これら「スーパーリーチ大当り」の変動表示態様の変動パターンでは、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、さらにリーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチへの発展)。そして、味方キャラが敵キャラに勝利してバトルが終了することに伴い、最終停止図柄として大当り図柄(通常大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。スーパーPB3−0は、擬似連変動が実行されずにリーチ演出に移行する変動パターンである。また、スーパーPB3−1は、1回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、スーパーPB3−2は、2回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンであり、スーパーPB3−3は、3回の擬似連変動が実行された後にリーチ演出に移行する変動パターンである。
また、変動表示結果が「突然確変大当り」である場合に対応した変動パターンとして、「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴う「ノーマルリーチ大当り」の変動表示態様であるノーマルPC2−2と、「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴う「スーパーリーチ大当り」の変動表示態様であるスーパーPC3−3が用意されている。これらはリーチ演出を伴うリーチ変動表示に係る変動パターンである。
「ノーマルリーチ」のリーチ演出を伴うノーマルPC2−2は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が36秒となっている。この「ノーマルリーチ大当り」の変動表示態様の変動パターンでは、2回の擬似連変動が実行された後に、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、バトル演出を伴うスーパーリーチには発展せずに、一旦は、はずれとなる演出図柄の組み合わせ(前述した擬似連図柄とは異なる)が仮停止表示される。その後に、演出図柄の変動表示が再開されて、最終停止図柄として突然確変大当り図柄が導出表示される。
「スーパーリーチ」のリーチ演出を伴うスーパーPC3−3は、特別図柄(演出図柄)の変動時間が60秒となっている。この「スーパーリーチ大当り」の変動表示態様の変動パターンでは、3回の擬似連変動が実行された後に、リーチ演出として「リーチ!」の文字が表示され、さらにリーチ状態において味方キャラと敵キャラとがバトルを行うバトル演出が実行される(スーパーリーチへの発展)。そして、一旦は、味方キャラが敵キャラに敗北することに伴い、はずれとなる演出図柄の組み合わせ(前述した擬似連図柄とは異なる)が仮停止表示される。その後に、味方キャラが敵キャラに逆転勝利してバトルが終了することに伴い、演出図柄の変動表示が再開されて、最終停止図柄として突然確変大当り図柄が導出表示される。
このように、この実施の形態では、演出図柄の変動パターン毎に、その変動時間に応じた演出データ(プロセステーブル)が設けられている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、各変動パターンコマンドに対応した演出データを記憶しており、特別図柄の変動表示が開始されるときに遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターンコマンドに基づいて、変動パターンコマンドに応じた演出を演出表示装置9等により実行する。
本実施の形態では、遊技球が第1始動入賞口13に有効始動入賞する毎に、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)を抽出し、図5に示す各ソフトウェア乱数を抽出して、第1保留記憶バッファに順次格納する。また、遊技球が第2始動入賞口14に有効始動入賞する毎に、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)を抽出し、図5に示す各ソフトウェア乱数を抽出して、第2保留記憶バッファに順次格納する。ハードウェア乱数およびソフトウェア乱数は所定のタイミング(例えば4ms毎および所定の割込み処理毎)に更新されている。
図5は、各乱数の一例を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。なお、このような形態に限らず、変動パターン種別を決定する段階を設けることなく1段階の抽選処理によって変動パターンが決定されるようにしても良い。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。本例では、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けている。
この実施の形態では、はずれである場合には、リーチを伴わず短縮変動を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチX0と、リーチを伴わず短縮変動も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチX1と、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルX1と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーX1とに種別分けされている。
この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルY1と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーY1とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルY2と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーY2とに種別分けされている。
図6(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。この実施の形態では、大当り判定用乱数(ランダムR)として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/低ベース状態,低確率/高ベース状態)において用いられる低確率時大当り判定テーブルと、高確率状態において用いられる高確率時大当り判定テーブルとがある。低確率時大当り判定テーブルには、図6(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、高確率時大当り判定テーブルには、図6(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図6(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への有効始動入賞が発生したことに基づいて、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、まず、有効始動入賞が発生したときに、大当り判定用乱数値が図6(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致するか否かを判定して、その判定結果に応じて後述する図柄指定コマンドや変動予定パターンコマンドを送信する。そして、有効始動入賞に基づく変動表示が開始されるときにも、読み込んだ大当り判定用乱数値が図6(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致するか否かを判定して、大当り判定用乱数値が図6(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。なお、図6(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図6(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図6(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図6(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図6(B),(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図6(B),(C)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの通常大当りや確変大当りとに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。
この実施の形態では、図6(B),(C)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、低確率/高ベース状態に移行した後、特別図柄の変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると低確率/高ベース状態が終了して低確率/低ベース状態となる。なお、変動表示を所定回数終了する前に次の大当りが発生した場合にも、低確率/高ベース状態を終了する。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行させる大当りである。そして、次の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態が継続する。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態に移行される。そして、次の大当りが発生するまで、高確率/高ベース状態が継続する。
図6(B)(C)の大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図7(A)(B)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。このうち、図7(A)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるとともに合算保留記憶数が5未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図7(B)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であるとともに合算保留記憶数が5以上である場合,および遊技状態が高ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。
図7(A)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチX1(1〜169)、ノーマルX1(170〜239)、スーパーX1(240〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図7(B)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチX0(1〜150)、非リーチX1(151〜219)、ノーマルX1(220〜239)、スーパーX1(240〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
この実施の形態では、図7(A)(B)に示すように、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜169であれば、合算保留記憶数や遊技状態にかかわらず、少なくともリーチ状態を伴わない変動表示(「非リーチはずれ」)が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が220〜239であれば、合算保留記憶数や遊技状態にかかわらず、少なくともノーマルリーチを伴う変動表示(「ノーマルリーチはずれ」)が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が240〜251であれば、合算保留記憶数や遊技状態にもかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示(「スーパーリーチはずれ」)が実行されることがわかる。
図8(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8(A)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が通常大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY1(1〜100)、スーパーY1(1101〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図8(B)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が確変大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY1(1〜50)、スーパーY1(51〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。図8(C)の大当り用変動パターン種別判定テーブルは、大当り種別が突然確変大当りとなるときに用いられるテーブルであり、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルY2(1〜80)、スーパーY2(81〜251)の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
この実施の形態では、図8(A)(B)(C)に示すように、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜50であれば、大当り種別にかかわらず、少なくともノーマルリーチを伴う変動表示が実行されることがわかる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が101〜251であれば、大当り種別にかかわらず、少なくともスーパーリーチを伴う変動表示が実行されることがわかる。
ここで、図7に示すように、はずれとなる場合には、[リーチを伴わない変動パターンが選択される割合>ノーマルリーチを伴う変動パターンが選択される割合>スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターン種別の割り当てが行われている。これに対して、図8に示すように、大当りとなる場合には、[スーパーリーチを伴う変動パターンが選択される割合>ノーマルリーチを伴う変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターン種別の割り当てが行われている。従って、変動パターンの信頼度に関しては、[スーパーリーチを伴う変動パターン>ノーマルリーチを伴う変動パターン>リーチを伴わない変動パターン]の関係が成立する。すなわちスーパーリーチはノーマルリーチよりも信頼度が高い。ここで「演出の信頼度」とは、[(その演出が実行された場合に大当りとなる割合)/(その演出が実行された場合に大当りとなる割合+その演出が実行された場合にはずれとなる割合)]により算出される値である。
図9(A)は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
変動パターン種別として「非リーチX0」が決定されたときには、変動パターンとして非リーチPA1−0(短縮変動)が決定され、変動パターン種別として「非リーチX1」が決定されたときには、変動パターンとして非リーチPA1−1または非リーチPA1−2のいずれかが決定され、変動パターン種別として「ノーマルX1」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPA2−0、ノーマルPA2−1、またはノーマルPA2−2のいずれかが決定され、変動パターン種別として「スーパーX1」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPA3−0、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、またはスーパーPA3−3のいずれかが決定される。
図9(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、変動表示結果を大当り(突然確変大当りを含む)にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
変動パターン種別として「ノーマルY1」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPB2−0、ノーマルPB2−1、またはノーマルPB2−2のいずれかが決定され、変動パターン種別として「ノーマルY2」が決定されたときには、変動パターンとしてノーマルPC2−2が決定され、変動パターン種別として「スーパーY1」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPB3−0、スーパーPB3−1、スーパーPB3−2、またはスーパーPB3−3のいずれかが決定され、変動パターン種別として「スーパーY2」が決定されたときには、変動パターンとしてスーパーPC3−3が決定される。
ここで、図9(A)に示すように、はずれの場合にノーマルリーチの変動パターンが選択されるときには(ノーマルX1)、[擬似連変動が実行されない変動パターンが選択される割合>擬似連変動が1回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が2回実行される変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターンの割り当てが行われている。また、はずれの場合にスーパーリーチの変動パターンが選択されるときには(スーパーX1)、[擬似連変動が実行されない変動パターンが選択される割合>擬似連変動が1回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が2回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が3回実行される変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターンの割り当てが行われている。このように、はずれの場合には、擬似連変動回数が多くなるほど、その変動パターンが選択される割合が低下する。
一方、図9(B)に示すように、確変大当りまたは通常大当りの場合にノーマルリーチの変動パターンが選択されるときには(ノーマルY1)、[擬似連変動が2回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が1回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が実行されない変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターンの割り当てが行われている。また、突然確変大当りの場合にノーマルリーチの変動パターンが選択されるときには(ノーマルY2)、擬似連変動が2回実行される変動パターンのみが選択される。また、確変大当りまたは通常大当りの場合にスーパーリーチの変動パターンが選択されるときには(スーパーY1)、[擬似連変動が3回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が2回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が1回実行される変動パターンが選択される割合>擬似連変動が実行されない変動パターンが選択される割合]の関係が成立するように、変動パターンの割り当てが行われている。また、突然確変大当りの場合にスーパーリーチの変動パターンが選択されるときには(スーパーY2)、擬似連変動が3回実行される変動パターンのみが選択される。このように、大当りの場合には、擬似連変動回数が多くなるほど、その変動パターンが選択される割合が高くなる。
以上に示した変動パターンの割り当てによれば、信頼度に関して、[擬似連変動が3回実行される変動パターン>擬似連変動が2回実行される変動パターン>擬似連変動が1回実行される変動パターン>擬似連変動が実行されない変動パターン]の関係が成立する。このような構成により、遊技者は、擬似連変動が実行されることを期待するようになり、また、できるだけ多くの回数、擬似連変動が実行されることを期待するようになる。
図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図4に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の変動表示を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC7XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC7XX(H)は、入賞時判定結果のうち、いずれの変動パターンとなるかを示す演出制御コマンド(変動予定パターンコマンド)である。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への有効始動入賞時に、当該始動入賞時に抽出された数値データ(大当り判定用乱数、大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当りとなるか否か、大当りの種別、および変動パターンを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動予定パターンコマンドのEXTデータに、図4に示した何れかの変動パターンを指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動予定パターンコマンドにもとづいて変動パターンを認識できる。
図11は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、大当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への有効始動入賞時に、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に有効始動入賞したことに基づく図柄指定コマンドや変動予定パターンコマンドを受信することにより、当該有効始動入賞に対応した変動表示の開始条件が成立するよりも前に、その変動表示の表示結果が大当り図柄となる可能性(大当りが発生する可能性)やその変動表示の演出態様がスーパーリーチとなる可能性を予告する先読み予告演出を実行することが可能となる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
(有効始動入賞時における保留記憶バッファへの格納処理)
第1始動入賞口13への有効始動入賞が生じたときには、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。例えば、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
第2始動入賞口14への有効始動入賞が生じたときには、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。例えば、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのいずれの保存領域にも、有効始動入賞順に従って乱数が格納されてゆき、n=1,2,3,4の保存領域が存在するときに、n=1の保存領域に乱数が格納されており、n=2,3,4の保存領域に乱数が格納されていなければ、n=2の保存領域に乱数が格納される。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
(有効始動入賞時における始動入賞時コマンドの送信処理)
CPU56は、第1始動入賞口13への有効始動入賞が生じたときに、遊技状態が低確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、図柄1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図6(B)に示す大当り種別判定値とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、図柄2指定コマンド(通常大当り指定)をセットし、確変大当りの大当り種別判定値(16〜34)と一致する場合には、図柄3指定コマンド(確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(35〜39)と一致する場合には、図柄4指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。
また、CPU56は、上記の大当り判定結果ならびに抽出した変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数に基づいて、変動パターンを指定する変動予定パターンコマンドをセットする。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドをセットする。このようにしてセットされた図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して演出制御用CPU101に送信される。この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの順に送信するものとする。これらの始動入賞時コマンドを受信した演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
CPU56は、第2始動入賞口14への有効始動入賞が生じたときに、遊技状態が低確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、図柄1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図6(C)に示す大当り種別判定値とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、図柄2指定コマンド(通常大当り指定)をセットし、確変大当りの大当り種別判定値(16〜38)と一致する場合には、図柄3指定コマンド(確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(39)と一致する場合には、図柄4指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。
また、CPU56は、上記の大当り判定結果ならびに抽出した変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数に基づいて、変動パターンを指定する変動予定パターンコマンドをセットする。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドをセットする。このようにしてセットされた図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して演出制御用CPU101に送信される。この実施の形態では、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの順に送信するものとする。これらの始動入賞時コマンドを受信した演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が所定時間毎(例えば4ms毎)に実行する割込み処理において実行される始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図13(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動開始時の変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1218A)とともに、変動予定パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1218B)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1218C)。
なお、S1218A,S1218Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してS1217の入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1218A〜S1218Cの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してS1217の入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合には、S1215の処理を省略可能であるとともに、図13(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)が不要となる。また、この場合には、CPU56は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時演出処理(S1217)を行うようにしてもよい。すなわち、条件を満たさない場合には、入賞時演出処理(S1217)の実行を制限するようにし、特定の変動表示の表示結果が大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出を実行させないようにしてもよい。第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成において、第2始動入賞口14に始動入賞しやすい遊技状態では、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示が後回しにされ続けることがあるため、先読み予告演出を実行しても、予告対象の変動表示がなかなか実行されない状態が生じてしまう可能性がある。しかし、入賞時演出処理(S1217)の実行を制限することで、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく先読み予告演出を実行させないようにすることができ、そのような状態を回避することができる。また、高ベース状態や大当り遊技中に入賞時演出処理を制限することによって、大当りとなる保留記憶が記憶されていることが認識できる状態で遊技が行われることを防止することができる。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄の変動開始から変動終了(停止図柄の導出表示)まで、大当り遊技状態の開始から終了までの各プロセスに応じて変化する特別図柄プロセスフラグの値で確認される。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では入賞時演出処理を常に行い、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、高ベース状態であるか否か、大当り遊技中であるか否かを判定し、先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1222)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1225)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1226)。なお、S1226の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動開始時の変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S1227)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1228A)とともに、変動予定パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1228B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1228C)。
なお、S1228A,S1228Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してS1227の入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1228A〜S1228Cの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してS1227の入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、S1217と同様の処理を行い、通常状態であればS1227の入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態である場合にのみS1227の入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドを送信するようにしてもよい。なお、高ベース状態であるときには第2保留記憶に対してのみ先読み予告演出を実行するように構成する場合には、逆に高ベース状態である場合にのみS1227の入賞時演出処理を実行して図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドを送信するようにし、通常状態である場合にはS1227の入賞時演出処理を実行せず図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドを送信しないようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、S1217と同様の処理を行い、大当り遊技中であればS1227の入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、S1227の入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、先読み予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて先読み予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
図14は、S1217,S1227の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、S1216,S1226で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターンを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターンを予測し、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出を実行可能となる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。確変フラグは遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が高確率状態に制御されている期間セットされている。また、時短フラグは遊技制御用マイクロコンピュータ560によって遊技状態が高ベース状態に制御されている期間セットされている。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、S1216,S1226で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。なお、始動入賞時にS221で高確率状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS221で高確率状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から高確率/高ベース状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(S224)。次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(S225)。この実施の形態では、CPU56は、S225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から高確率/高ベース状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、S225の遊技状態判定結果とS1216またはS1226で抽出した変動パターン種別判定用乱数の値に基づいて、変動パターン種別を判定する(S226)。この例では、遊技状態が低ベース状態であり且つ合算保留記憶数が5未満である場合には、図7(A)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値が、「非リーチX1」、「ノーマルX1」、「スーパーX1」のいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターン種別を判定する。また、遊技状態が低ベース状態であり且つ合算保留記憶数が5以上である場合、または遊技状態が高ベース状態である場合には、図7(B)のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値が、「非リーチX0」、「非リーチX1」、「ノーマルX1」、「スーパーX1」のいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターン種別を判定する。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、S1216,S1226で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(S229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(S1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図6(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(S1227の入賞時演出処理を実行する場合)には、図6(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(S230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、S230の大当り種別判定結果とS1216またはS1226で抽出した変動パターン種別判定用乱数の値に基づいて、変動パターン種別を判定する(S231)。この例では、大当り種別が通常大当りである場合には、図8(A)の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値が「ノーマルY1」または「スーパーY1」のいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターン種別を判定する。また、大当り種別が確変大当りである場合には、図8(B)の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値が「ノーマルY1」または「スーパーY1」のいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターン種別を判定する。また、大当り種別が突然確変大当りである場合には、図8(C)の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値が「ノーマルY2」または「スーパーY2」のいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターン種別を判定する。
そして、CPU56は、S226またはS232において判定された変動パターン種別と、S1216またはS1226で抽出した変動パターン判定用乱数の値に基づいて、変動パターンを判定する(S240)。この例では、S226で判定されたはずれ用変動パターン種別については、図9(A)に示すはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターン判定用乱数の値が、当該変動パターン種別に対応した変動パターンのいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターンを判定する。また、S232で判定された大当り用変動パターン種別については、図9(B)に示す大当り用変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターン判定用乱数の値が、当該変動パターン種別に対応した変動パターンのいずれの範囲に含まれるかを判定することによって、変動パターンを判定する。
そして、CPU56は、変動予定パターンコマンド(「C7XX」)のEXTデータとして、S240で判定した変動パターンを指定するデータを設定する(S241)。このように、始動入賞時に何れの変動パターンが選択されるかを判定し、その判定結果を変動予定パターンとして演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、各変動予定パターンコマンドと、各変動予定パターンコマンドのEXTデータが指定する変動パターンの変動時間(図4の特図変動時間として示される時間)とを関連付けて記憶している。そのため、変動予定パターンコマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100では、その変動予定パターンコマンドに応じた変動時間、すなわち始動入賞時に抽出された数値データ(大当り判定用乱数、大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数)に基づいて実行される変動表示の変動時間を特定可能となっている。
図15は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数(第1保留記憶数+第2保留記憶数)の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および保留記憶数加算指定マンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のコマンドがセットで送信される。そのため、図15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。なお、以下の説明では、始動入賞時コマンド格納領域に第1保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第1保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第1保留コマンドと総称する場合があり、始動入賞時コマンド格納領域に第2保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第2保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第2保留コマンドと総称する場合がある。さらに、第1保留コマンドと第2保留コマンドとを保留コマンドと総称する場合がある。
また、図15に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで、最初の格納領域(格納領域1)に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。
また、始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドや変動予定パターンコマンド)にもとづいて、先読み予告演出を実行するか否かや、先読み予告演出を実行する場合の演出態様を決定可能となる。
この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、あらかじめ大当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターンを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターンを予測し、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中にスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出を実行可能となる。
(特別図柄の変動開始に伴う処理)
CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの変動表示も実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、かつ合算保留記憶数が0ではないことを条件として、特別図柄の変動表示を開始する。具体的には、CPU56は、合算保留記憶数が0でなく、且つ、大当り遊技状態に制御されていなければ、保留特定領域(図13(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか又は「第2」を示すデータであるかを確認する。
CPU56は、保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合には、第1特別図柄の変動表示を開始する。CPU56は、第1特別図柄の変動表示を実行するときに、RAM55において、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。これにもとづいて合算保留記憶数カウンタのカウント値(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)も1減算される。すなわちRAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(ランダムR)を読み出し、遊技状態が低確率状態であれば、大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、表示結果1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、乱数バッファ領域から読み出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図6(B)に示す大当り種別判定値とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、表示結果2指定コマンド(通常大当り指定)をセットし、確変大当りの大当り種別判定値(16〜34)と一致する場合には、表示結果3指定コマンド(確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(35〜39)と一致する場合には、表示結果4指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。セットした表示結果指定コマンドは、演出制御用CPU101に送信される。
また、CPU56は、大当り判定結果がはずれであり、且つ、遊技状態が低ベース状態であり、合算保留記憶数が5未満である場合には、図7(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果がはずれであり、合算保留記憶数が5以上であるか、または、遊技状態が高ベース状態である場合には、図7(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が通常大当りである場合には、図8(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りである場合には、図8(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が突然確変大当りである場合には、図8(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。
さらに、CPU56は、大当り判定結果がはずれである場合には、図9(A)に示すはずれ変動パターン判定テーブルを参照し、決定された変動パターン種別および乱数バッファ領域から読み出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りである場合には、図9(B)に示す大当り変動パターン判定テーブルを参照し、決定された変動パターン種別および乱数バッファ領域から読み出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを決定する。決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドは、演出制御用CPU101に送信される。さらに、CPU56は、第1特別図柄の変動表示開始に伴い、第1保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用CPU101に送信する。
このように、第1特別図柄の変動開始に伴い、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、および、第1保留記憶数減算指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
CPU56は、保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合には、第2特別図柄の変動表示を開始する。CPU56は、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、RAM55において、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。これにもとづいて合算保留記憶数カウンタのカウント値(第1保留記憶数カウンタのカウント値+第2保留記憶数カウンタのカウント値)も1減算される。すなわちRAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(ランダムR)を読み出し、遊技状態が低確率状態であれば、大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の左欄に示す低確率時の大当り判定値とを比較し、遊技状態が高確率状態であれば、大当り判定用乱数(ランダムR)と図6(A)の右欄に示す高確率時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。
CPU56は、大当り判定値と一致しない場合には、表示結果1指定コマンド(はずれ指定)をセットする。大当り判定値と一致する場合には、乱数バッファ領域から読み出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図6(C)に示す大当り種別判定値とを比較し、それらが一致する大当り種別を確認する。そして、通常大当りの大当り種別判定値(0〜15)と一致する場合には、表示結果2指定コマンド(通常大当り指定)をセットし、確変大当りの大当り種別判定値(16〜38)と一致する場合には、表示結果3指定コマンド(確変大当り指定)をセットし、突然確変大当りの大当り種別判定値(39)と一致する場合には、表示結果4指定コマンド(突然確変大当り指定)をセットする。セットした表示結果指定コマンドは、演出制御用CPU101に送信される。
また、CPU56は、大当り判定結果がはずれであり、且つ、遊技状態が低ベース状態であり、合算保留記憶数が5未満である場合には、図7(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果がはずれであり、合算保留記憶数が5以上であるか、または、遊技状態が高ベース状態である場合には、図7(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が通常大当りである場合には、図8(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が確変大当りである場合には、図8(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りであり、大当り種別が突然確変大当りである場合には、図8(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルを参照し、乱数バッファ領域から読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)に基づいて変動パターン種別を決定する。
さらに、CPU56は、大当り判定結果がはずれである場合には、図9(A)に示すはずれ変動パターン判定テーブルを参照し、決定された変動パターン種別および乱数バッファ領域から読み出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを決定する。また、CPU56は、大当り判定結果が大当りである場合には、図9(B)に示す大当り変動パターン判定テーブルを参照し、決定された変動パターン種別および乱数バッファ領域から読み出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを決定する。決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドは、演出制御用CPU101に送信される。さらに、CPU56は、第2特別図柄の変動表示開始に伴い、第2保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用CPU101に送信する。
このように、第2特別図柄の変動開始に伴い、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、および、第2保留記憶数減算指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(S706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄や仮停止図柄を決定するための乱数や、後述する背景変化演出を実行するか否か、ならびに実行する場合の第1連打回数および第2連打回数を決定するための乱数等の、各種演出の実行の有無および各種演出の態様を決定するための各乱数をRAMに記憶しており、S707において、これら各乱数を生成するためのカウンタのカウント値も更新している。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動予定パターンコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した変動予定パターンコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドが格納されている格納領域に格納する。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数を1加算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1加算する。また、演出制御用CPU101は、保留表示領域18cに表示される保留表示を1つ増加させる。例えば、丸型の通常表示態様の保留表示を1つ増加させる。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動予定パターンコマンドが格納されている格納領域に格納する。また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数を1加算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1加算する。また、演出制御用CPU101は、保留表示領域18cに表示される保留表示を1つ増加させる。例えば、丸型の通常表示態様の保留表示を1つ増加させる。なお、第1保留コマンドに対応した保留表示と第2保留コマンドに対応した保留表示とを、異なる表示態様で表示する(例えば第1保留コマンドに対応した保留表示を白い丸型で表示し、第2保留コマンドに対応した保留表示を青い丸型で表示する)ようにしても良い。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数を1減算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1減算する。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数を1減算するとともに、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1減算する。
図17は、図16に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。
演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。そして、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図18は、図17に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S2000)。
次いで、演出制御用CPU101は、S2000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S2001)。すなわち、演出制御用CPU101によってS2001の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め各変動パターンコマンドに関連付けて、各変動パターンコマンドが、表示結果がはずれの場合に送信される変動パターンコマンドであるか、表示結果が確変大当りまたは通常大当りの場合に送信される変動パターンコマンドであるか、あるいは表示結果が突然確変大当りの場合に送信される変動パターンコマンドであるかを記憶している。そのため、変動パターンコマンドのみによっても、表示結果が大当りとなるか否か、表示結果が大当りとなる場合に突然確変大当りであるか否か(あるいは通常大当りや確変大当りであるか否か)を特定することが可能である。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め各変動パターンコマンドに関連付けて、各変動パターンコマンドが指定する変動パターンの変動時間と、その変動パターンにおいて実行される擬似連変動回数(0回、1回、2回、3回のいずれの回数であるか)と、その変動パターンにおいて擬似連変動が実行される場合の擬似連図柄の仮停止タイミング(例えば、残り変動時間が××秒のタイミングで×回目の擬似連図柄仮停止を実行するとの情報)を記憶している。そのため、読み出した変動パターンコマンドが指定する変動パターンで実行される擬似連変動回数や擬似連図柄仮停止のタイミングも特定することが可能である。
さらに、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め各変動パターンコマンドに関連付けて、各変動パターンコマンドが指定する変動パターンにおいて「左」図柄表示エリアに演出図柄を停止表示させるタイミング(例えば、残り変動時間が××秒のタイミングで「左」図柄表示エリアに演出図柄(ただし擬似連図柄に係る図柄は除く)を停止表示させるとの情報)と、その変動パターンがリーチ状態を伴う場合(ノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンである場合)におけるリーチ状態成立のタイミング(例えば、残り変動時間が××秒のタイミングでリーチ状態を成立させるとの情報)を記憶している。そのため、読み出した変動パターンが指定する変動パターンにおける左演出図柄の停止タイミングやリーチ状態成立のタイミングも特定することが可能である。
図19は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図19に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、高確率状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、高確率状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、読み出した変動パターンコマンドが、擬似連変動を伴うものであれば、擬似連変動における仮停止図柄(すなわち、「中」図柄表示エリアに「NEXT」の文字図柄を停止させる場合における「左」図柄表示エリアおよび「右」図柄表示エリアの演出図柄の組み合わせ)も決定する。また、この実施形態では、演出制御用CPU101は、読み出した変動パターンコマンドが、突然確変大当りとなる場合に選択されるものであれば、リーチ演出移行後に一旦仮停止表示されるはずれ図柄も決定する。これらの仮停止図柄を決定するための乱数も、前述したS707において更新される。
次いで、演出制御用CPU101は、背景変化演出を実行するか否か、および実行する場合の第1連打回数及び第2連打回数を決定する背景変化演出決定処理を実行する(S2002)。特定演出としての背景変化演出は、演出図柄の背景画像を遊技者の操作に応じて変化させる演出であって、遊技者がプッシュボタン120を連打することにより、図20の(a)に示す第1背景、(b)に示す第2背景、および(c)に示す第3背景のいずれの段階まで変化するかによって、遊技者に大当りの可能性を示唆する予告演出である。
なお、遊技者の操作を伴う特定演出は、このような背景変化演出に限らず、遊技者の操作に応じて演出表示装置9の特定表示領域に表示される画像を変化させるものであっても良い。また、演出表示装置が複数設けられており、1つの演出表示装置で演出図柄の変動表示が実行され、これとは異なる他の演出表示装置で所定の演出が実行される構成となっている場合において、特定演出は、遊技者の操作に応じて他の(後者の)演出表示装置の画像が変化するものであっても良い。また、特定演出は、遊技者の複数回の操作に応じてではなく、遊技者の1回の操作に応じて第2演出(例えば第2背景への変化)や所定の演出(例えば第3背景への変化)が実行されるものであっても良い。
まず、背景変化演出が実行される変動表示において、変動開始時の背景画像は第1背景となる(図20(a))。本例では、第1背景は晴天の画像となっている。そして、第1背景のときに後述する第1変化許容期間内(タイムバー2000が100%から50%になるまで)に、プッシュボタン120が連打されて第1連打回数に達したときには、背景画像が第1背景から第2背景(図20(b))に変化する。本例では、第2背景は降雨の画像となっている。さらに、第2背景のときに後述する第2変化許容期間内(タイムバー2000が0%になるまで)に、プッシュボタン120が連打されて第2連打回数に達したときには、背景画像が第2背景から第3背景(図20(c))に変化する。本例では、第3背景は落雷の画像となっている。
図20は、S2002の背景変化演出決定処理を示すフローチャートである。背景変化演出決定処理において、演出制御用CPU101は、図22の背景変化演出実行決定テーブルに基づいて、背景変化演出の実行の有無を決定する(S2101)。背景変化演出実行決定テーブルにおいて、S2000で読み出した変動パターンコマンドが、「非リーチはずれ」を指定するコマンドであった場合には、99%の割合で背景変化演出を実行せず、1%の割合で背景変化演出を実行することに決定する。また、「ノーマルリーチはずれ」を指定するコマンドであった場合には、95%の割合で背景変化演出を実行せず、5%の割合で背景変化演出を実行することに決定する。また、「スーパーリーチはずれ」を指定するコマンドであった場合には、75%の割合で背景変化演出を実行せず、25%の割合で背景変化演出を実行することに決定する。また、「ノーマルリーチ大当り」を指定するコマンドであった場合には、70%の割合で背景変化演出を実行せず、30%の割合で背景変化演出を実行することに決定する。また、「スーパーリーチ大当り」を指定するコマンドであった場合には、40%の割合で背景変化演出を実行せず、60%の割合で背景変化演出を実行することに決定する。なお、S2000で読み出した変動パターンコマンドが指定する変動時間が所定時間(例えば15秒)未満である場合には、背景変化演出を実行しないことに決定する。
このように、変動表示の表示結果が大当りとなる場合には、はずれとなる場合よりも高い割合で背景変化演出が実行されるようになっているため、遊技者は、背景変化演出が実行されることを期待する。また、変動表示の変動パターンが「スーパーリーチ」である場合には、「ノーマルリーチ」である場合よりも高い割合で背景変化演出が実行されるようになっているため、遊技者は、背景変化演出が実行されることを期待する。
次いで、演出制御用CPU101は、背景変化演出を実行しないことに決定した場合には(S2102でNO)、背景画像を通常背景に設定して(S2105)、背景変化演出決定処理を終了する。これにより、背景変化演出を伴わない変動表示が開始されるときには、その背景画像が第1背景〜第3背景のいずれでもない通常背景となる。一方、背景変化演出を実行することに決定された場合には(S2102でYES)、演出制御用CPU101は、図23に示す連打回数決定テーブルに基づいて、第1連打回数及び第2連打回数を決定する(S2103)。
ここで、第1連打回数は、背景画像を第1背景から第2背景に変化させるために要するプッシュボタン120の操作回数である。図30に示すタイムバー2000が、100%から50%になるまでの期間内に、プッシュボタン120が第1連打回数操作されると、演出制御用CPU101は、第1カットイン演出を実行した後に、背景画像を第1背景から第2背景に変化させる。この実施形態において、第1カットイン演出は、プッシュボタン120が第1連打回数操作されたことが検知されてから、予め定められた固定期間(例えば1秒間)実行される演出である。
タイムバー2000は、背景画像が第1背景のときに表示され、第1段階(開始段階)である100%から時間経過に応じて更新されてゆき、第3段階(終了段階)である0%まで更新されたときに消去される。この実施形態では、タイムバー2000は、変動開始から1秒経過したタイミングで100%の状態で表示され、その後90%、80%、…、0%と、1秒あたり10%ずつ更新される示唆情報であり、0%まで更新されたタイミングで消去される。即ち、演出制御用CPU101は、変動開始後1秒から6秒までの期間内に操作されたプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を固定期間(例えば1秒間)実行した後に、背景画像を第1背景から第2背景に変化させる制御を行う。
このように、タイムバー2000が100%から0%となるまでの期間は、遊技者がプッシュボタン120の連打を行うことにより、背景画像が変化する可能性のある期間であり、タイムバー2000は遊技者に対して背景変化演出を実行可能な期間を示唆する示唆画像であるといえる。また、タイムバー2000は、プッシュボタン120の操作が有効である操作有効期間を示唆するものであり、プッシュボタン120の操作が有効となる残り期間を示唆するものであるともいえる。すなわち、タイムバー2000が更新されている期間は、遊技者は、プッシュボタン120を操作することにより、その操作が有効にカウントされて所定の連打回数(第1連打回数または第2連打回数)に達したときに何らかの演出が実行されることを期待することができる。
また、第2連打回数は、背景画像を第2背景から第3背景に変化させるために要するプッシュボタン120の操作回数である。背景画像が第2背景に変化してからタイムバー2000が0%になるまでの期間内に、プッシュボタン120が第2連打回数操作されると、演出制御用CPU101は、第2カットイン演出を実行した後に、背景画像を第2背景から第3背景に変化させる。この実施形態において、第2カットイン演出は、プッシュボタン120が第2連打回数操作されたことが検知されてから、タイムバー2000が0%になるまで(即ち変動開始後11秒まで)の非固定期間実行される演出である。即ち、演出制御用CPU101は、背景画像が第2背景となってからタイムバー2000が0%になるまで(即ち変動開始後11秒後まで)の期間内に操作されたプッシュボタン120の操作回数が第2連打回数に達したときには、タイムバー2000が0%になるまでの残り期間(即ち変動開始後11秒まで)第2カットイン演出を実行した後に、背景画像を第2背景から第3背景に変化させる制御を行う。
S2103において、演出制御用CPU101は、S2000で読み出した変動パターンコマンドが、「擬似連変動0回」を指定するものであれば、第1連打回数を20回に設定し、第2連打回数を200回に設定する。なお、この実施の形態において、タイムバー2000が0%まで更新されるまでの期間内にプッシュボタン120を200回操作することは実質的に不可能となっていることから、擬似連回数0回の場合に実行される背景変化演出では、第2背景から第3背景への変化が制限されることになる。また、「擬似連変動1回」を指定するものであれば、第1連打回数を20回に設定し、第2連打回数を30回に設定する。また、「擬似連変動2回」を指定するものであれば、第1連打回数を10回に設定し、第2連打回数を15回に設定する。また、「擬似連変動3回」を指定するものであれば、第1連打回数を10回に設定し、第2連打回数を5回に設定する。
このように、第1連打回数が少ない場合(10回の場合)には、第1連打回数が多い場合(20回の場合)よりも擬似連変動の回数が多くなることを期待することができる。また、第2連打回数が少ないほど、擬似連変動の回数が多くなることを期待することができる。前述したように、この実施の形態では、擬似連変動回数が多い程、大当りとなる割合が高くなるため、少ない連打回数で第1背景から第2背景に変化した場合、少ない連打回数で第2背景から第3背景に変化した場合には、遊技者は大当りの発生を期待する。これにより、第1背景から第2背景への変化に際してどの程度の連打回数を要したか、あるいは、第2背景から第3背景への変化に際してどの程度の連打回数を要したかということに興味を抱かせ、背景変化演出の興趣を向上させることができる。なお、この実施の形態において、擬似連変動が実行される場合の擬似連図柄の仮停止タイミングは、演出図柄の変動開始から11秒以上経過しているタイミングであり、タイムバー2000が表示されている期間(背景変化する可能性がある期間)は、擬似連図柄は仮停止しないものとする。
また、この実施の形態では、定められた期間内に第1連打回数の連打が実行された場合には、必ず背景画像を第1背景から第2背景に変化させるようにしており、定められた期間内に第2連打回数の連打が実行された場合には、必ず背景画像を第2背景から第3背景に変化させるようにしている。即ち、背景変化演出の演出パターンとして、実行された連打回数によらず背景画像を第1背景から第2背景に変化させない演出パターンや、実行された連打回数によらず背景画像を第2背景から第3背景に変化させない演出パターンを別途設けていない。一方で、背景変化演出は、背景画像がどの段階まで変化するかによって遊技者に大当りとなる可能性を示唆する演出であるため、例えば、背景画像を第1背景から第2背景に変化させない演出パターンや、背景画像を第2背景から第3背景に変化させない演出パターンを設けておく必要も存在する。しかし、予めこのように多種の演出パターンを設けておくと、これに応じた記憶容量を確保する必要があり、また、演出パターンの決定ステップも複雑化する問題がある。
これに対して、この実施の形態では、例えば「擬似連変動0回」の場合の第2連打回数のように、実質的に達することが困難な連打回数を設定することにより、予め複数の演出パターンを設けること無く、背景画像を第2背景から第3背景に変化させない演出パターンを実現するようにしている。これにより、例えば、「第3背景に変化したときには擬似連変動1回以上が確定する」という事象を設けることが可能になり、処理を複雑化させること無く興趣を向上させることができる。なお、第1連打回数に関しても、実質的に達することが困難な連打回数を設定することにより、予め複数の演出パターンを設けること無く、背景画像を第1背景から第2背景に変化させない演出パターンを実現するようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU101は、背景画像を第1背景に設定して(S2104)、背景変化演出決定処理を終了する。これにより、背景変化演出を伴う変動表示が開始されるときには、その背景画像が第1背景となる。次いで、演出制御用CPU101は、S2000で読み出された変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S2010)。次いで、演出制御用CPU101は、S2011に移行する。S2011では、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
図24は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図24に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としての左右のスピーカ27,27)の制御を実行する(S2012)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27,27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
ここで、この実施の形態では、背景変化演出に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていないものとする。演出制御用CPU101は、背景画像の画像データ(第1背景用、第2背景用、および第3背景用のいずれか)をVRAMの所定領域(例えば背景画像用の第5レイヤに対応した領域)に書き込む処理を実行する。また、タイムバー2000の画像データをVRAMの所定領域(例えばタイムバー動画用の第4レイヤに対応した領域)に書き込む処理を実行する。また、第1カットイン予告用の画像データや第2カットイン予告用の画像データをVRAMの所定領域(例えばカットイン予告用の第3レイヤに対応した領域)に書き込む処理を実行する。そして、VDP109は、VRAMの各領域(各レイヤに対応した領域)に書き込まれた画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の表示や背景変化演出に係る各画像の表示が行われる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S2013)。演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、タイムバー2000の表示タイミング(例えば変動開始から1秒後)や消去タイミング(例えば変動開始から11秒後)を把握することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域が記憶する1つ目の始動入賞時コマンドのセット(格納領域1の図柄指定コマンド、変動予定パターンコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドであり、最も古い判定結果)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の以降の格納領域の内容を1つずつシフトする(S2014)。なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第1入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の入賞時判定結果を削除し、第2入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする。
そして、演出制御用CPU101は、保留表示領域18cに表示されている保留表示を1つずつシフトさせる(S2015)。すなわち、保留表示領域18cの遊技者側から見て最も左に表示されている保留表示を消去して、他の保留表示を、全て保留表示1つ分ずつ左にシフトさせる。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S2016)。
図25は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S3001)、変動時間タイマの値を1減算する(S3002)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S3003)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S3004)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(S3005)。
次いで、演出制御用CPU101は、背景画像が第1背景であるか否かを確認する(S3006)。そして、背景画像が第1背景である場合には(Y)、後述する第1背景時処理を実行して(S3008)、S3010に移行する。一方、背景画像が第1背景でない場合には(S3006でN)、背景画像が第2背景であるか否かを確認する(S3007)。そして、背景画像が第2背景である場合には(Y)、後述する第2背景時処理を実行して(S3009)、S3010に移行する。一方、背景画像が第2背景でない場合には(S3007でN)、すなわち、背景変化演出が実行されずに通常背景となっているか、または背景変化演出が実行されたことにより既に第3背景まで変化している場合には、S3008及びS3009を実行することなく、S3010に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S3010)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S3011)。なお、変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら、S3011に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図26は、S3008の第1背景時処理を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生期間中であるか否かを確認する(S3101)。この例において、タイムバー動画は、タイムバー2000(図30等を参照)が100%から一定割合(1秒あたり10%)で更新されてゆき、最終的には10秒かけて0%になる動画であり、変動開始から1秒経過時に再生が開始され、変動開始から11秒経過時に再生が終了するものとする。従って、タイムバー動画の再生期間中であるか否かは、変動開始からの経過時間が1秒から11秒の間であるか否かによって確認することも可能である。なお、後述するように、タイムバー動画の再生期間中であっても、第1カットイン演出や第2カットイン演出等が実行されることにより、タイムバー2000が演出表示装置9に表示されず遊技者から視認不能になることがある。
タイムバー動画の再生期間中でなければ(S3101でNo)、すなわち変動開始からの経過時間が1秒から11秒の間でなければ、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生開始タイミングであるか否か、即ち変動開始から1秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生開始タイミングである場合には、(1)タイムバー動画の再生を開始(再生開始時は残り100%)するとともに、(2)プッシュボタン120の外観を模した画像および「連打せよ!!」の文字画像からなる連打報知画像1000(図30等を参照)を表示することにより遊技者に連打を行うよう促す(S3110)。また、このとき、連打カウンタの値を0にセットする。連打カウンタの値は、プッシュボタン120が1回操作される毎に1加算されるものとする。そして、第1背景時処理を終了する。
タイムバー動画の再生期間中であれば(S3101でYes)、すなわち変動開始からの経過時間が1秒から11秒の間であれば、演出制御用CPU101は、第1変化許容期間を経過しているか否かを確認する(S3102)。この第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が、S2103で決定された第1連打回数に達しなければ、第1背景から第2背景への変化が制限される。この例では、第1変化許容期間を、タイムバー2000が100%から50%までの期間としているため、演出制御用CPU101は、変動開始からの経過時間が6秒を超えているか否かを確認することにより、第1変化許容期間を経過しているか否か、即ちタイムバー2000が残り50%未満であるか否かを確認することができる。
第1変化許容期間を経過していなければ(S3102でNo)、すなわち変動開始からの経過時間が6秒以内であり、タイムバー2000が100%から50%の範囲である場合には、演出制御用CPU101は、連打カウンタの値が第1連打回数に達しているか否かを確認する(S3121)。連打カウンタの値が第1連打回数に達していなければ(S3121でNo)、第1背景時処理を終了する。連打カウンタの値が第1連打回数に達していれば(S3121でYes)、第1カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3122)。そして、第1カットイン演出を実行中でなければ(S3122でNo)、連打報知画像1000を消去するとともに(S3123)、予め定められた固定期間、第1カットイン演出を実行する(S3124)。既に第1カットイン演出を実行中であれば(S3122でYes)、S3125に移行する。
S3102で、第1変化許容期間を経過していれば(S3102でYes)、すなわち変動開始からの経過時間が6秒を超えており、タイムバー2000が50%未満である場合には、演出制御用CPU101は、第1カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3103)。そして、第1カットイン演出を実行中でなければ(S3103でNo)、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第2背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3104)。そして、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち変動開始から11秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3105)。即ち、タイムバー2000を消去する。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達することなく第1カットイン演出が実行されなければ、背景画像が第2背景に変化しない。
第1背景時処理において、第1カットイン演出が実行されている場合には(S3103でYes、S3122でYes)、背景画像を第2背景に変化させるべく、第1カットイン演出の終了タイミングであれば、すなわち、第1カットイン演出を実行してから1秒(タイムバー2000の10%相当期間)経過したタイミングであれば、(1)第1カットイン演出を終了して、(2)背景画像を第2背景に設定し、(3)連打報知画像1000を表示する(S3125)。また、このとき連打カウンタの値を0にセットする。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達して第1カットイン演出が実行されると、背景画像が第2背景に変化する。
図27は、S3009の第2背景時処理を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU101は、第2変化許容期間を経過しているか否かを確認する(S3202)。この第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が、S2103で決定された第2連打回数に達しなければ、第2背景から第3背景への変化が制限される。この例では、第2変化許容期間を、背景画像が第2背景に変化してから(第1カットイン演出が終了してから)タイムバー2000が0%となるまでの期間としているため、演出制御用CPU101は、変動開始からの経過時間が11秒を超えているか否かを確認することにより、第2変化許容期間を経過しているか否か、即ちタイムバー2000が残り0%となったか否かを確認することができる。
第2変化許容期間を経過していなければ(S3202でNo)、すなわち変動開始からの経過時間が11秒以内であり、タイムバー2000が0%になっていない場合には、演出制御用CPU101は、連打カウンタの値が第2連打回数に達しているか否かを確認する(S3221)。連打カウンタの値が第2連打回数に達していなければ(S3221でNo)、第2背景時処理を終了する。連打カウンタの値が第2連打回数に達していれば(S3221でYes)、第2カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3222)。そして、第2カットイン演出を実行中でなければ(S3222でNo)、連打報知画像1000を消去するとともに(S3223)、第2カットイン演出を実行する(S3224)。第2カットイン演出は、タイムバー2000が0%となるまでの残り期間(すなわち変動開始から11秒経過するまで)実行される。既に第2カットイン演出を実行中であれば(S3222でYes)、第2背景時処理を終了する。
S3202で、第2変化許容期間を経過していれば(S3202でYes)、すなわち変動開始からの経過時間が11秒を超えており、タイムバー2000が0%となっている場合には、演出制御用CPU101は、第2カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3203)。そして、第2カットイン演出を実行中でなければ(S3203でNo)、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第3背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3204)。そして、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち変動開始から11秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3205)。即ち、タイムバー2000を消去する。そして、第2背景時処理を終了する。このように、第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が第2連打回数に達することなく第2カットイン演出が実行されなければ、背景画像が第3背景に変化しない。
第2背景時処理において、第2カットイン演出が実行されている場合には(S3203でYes)、背景画像を第3背景に変化させるべく、(1)第2カットイン演出を終了して、(2)背景画像を第3背景に設定する(S3206)。そして、S3205に移行して、第2背景時処理を終了する。このように、第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が第2連打回数に達して第2カットイン演出が実行されると、背景画像が第3背景に変化する。
図28は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S4001)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S4012に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S4011で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる(S4013)。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S4002の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、S4012に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(S4002)。
次いで、演出制御用CPU101は、S4010の判定処理を実行する。S4002の処理で大当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(S4010のN)、演出制御用CPU101は、S4050に移行する。
S4002の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(S4010のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S4011)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S4012)。大当り開始指定コマンドは、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。また、突然確変大当り開始指定コマンドは、突然確変大当りの制御開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(S4013)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S4014)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S4015)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S4016)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S4017)。
大当りとしないことに決定されている場合には(S4010のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S4050)。
次に、背景変化演出の具体例について、図29及び図30を参照して説明する。図29は、背景変化演出が実行されるときの、演出データのタイムチャートを示す図である。この実施の形態では、演出表示装置9に表示される画像は、図29に示す第1レイヤ〜第5レイヤの各レイヤに対応する記憶領域に格納された画像データが重畳表示されたものである。ここで、最上位レイヤは第1レイヤであり、その1つ下位のレイヤが第2レイヤ、その2つ下位のレイヤが第3レイヤ、その3つ下位のレイヤが第4レイヤと下位となり、最下位レイヤが第5レイヤとなっている。上位レイヤの画像データと下位レイヤの画像データの表示領域が重複するときには、その重複している表示領域において上位レイヤの画像データが優先して画面上に表示されるようになっている。即ち、レイヤが上位になるほど、そのレイヤの画像は表示優先度が高く、遊技者から見て手前に(すなわち視認し易いように)表示される。
ここで、第4図柄の画像データは、最上位レイヤである第1レイヤの記憶領域に格納されるため、遊技者は第4図柄の変動表示が実行されているときには、これを確実に視認することができる。また、演出図柄の画像データは、第2レイヤの記憶領域に格納されるため、その下位のレイヤの格納領域に記憶される画像データの表示により、演出図柄の変動表示が遮られることはない。ただし、演出図柄以外の演出画像を遊技者が見易くなるように、演出図柄が画面右下に通常よりも小さく表示される制御が実行されるケースもある(例えば図30の(b)〜(e)を参照)。
また、第1カットイン演出や第2カットイン演出、連打報知画像1000の画像データは、第3レイヤの記憶領域に格納され、タイムバー動画の画像データは第4レイヤの記憶領域に格納され、背景画像の画像データは第5レイヤの記憶領域に格納される。従って、背景画像は最も表示優先度が低い表示情報であり、第1カットイン演出や第2カットイン演出が実行されているとき、連打報知画像1000が表示されているとき、あるいは、タイムバー動画が再生中であるときには、その表示領域と重複する範囲は画面に表示されない。
また、第4レイヤのタイムバー動画よりも、第3レイヤの第1カットイン演出や第2カットイン演出の方が表示優先度が高い表示情報となっており、且つ、第1カット演出や第2カットイン演出の画像データの表示領域は、タイムバー動画の表示領域を包含する範囲となっているため、仮に第4レイヤの記憶領域にタイムバー動画の画像データが格納されている場合であっても、画面上にタイムバー2000は表示されない。一方で、第3レイヤの連打報知画像は、第4レイヤのタイムバー動画よりも表示優先度は高いものの、連打報知画像とタイムバー動画とで重複する表示領域が存在しないため、いずれも画面に表示可能である。
背景変化演出が実行されることに決定された場合、図29(1)および図30(a)に示されるように、第4図柄及び演出図柄の変動表示が開始されるときには、背景画像が第1背景となっている。そして、図29(2)および図30(b)に示されるように、変動開始から1秒経過したタイミングで、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生を開始するタイミングであると判定して、連打報知画像1000を表示すると共にタイムバー2000を表示して、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促す。タイムバー2000は、表示された当初は100%であるが、その後、1秒間に10%の一定割合で徐々に減少してゆき、0%となったときに画像データが消去される。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図30(c)に示すように、第1変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が50%となるまでに(図29(5)に示すタイミングであり、変動開始から6秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第1連打回数に達したものとする。このとき、図29(3)および図30(d)に示すように、第3レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に第1カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第1カットイン演出としてキャラクタ3000の画像が表示される。この第1カットイン演出は、予め定められた固定期間(例えば1秒間)実行されるものである。ここで、第1カットイン演出が実行されている固定期間は、タイムバー動画の再生期間でもあるが、第1カットイン演出よりも表示優先度が低いため、タイムバー2000は画面には表示されず、第4レイヤの記憶領域に格納されている画像データのみが時間経過に応じて更新されている状態である。
第1カットイン演出の固定期間が経過すると、図29(4)および図30(e)に示すように、背景画像を第2背景に設定し、第3レイヤの記憶領域に格納されている第1カットイン演出の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に連打報知画像1000の画像データが格納される。その結果、連打報知画像1000と共にタイムバー2000が画面に表示され、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促すことになる。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図30(f)に示すように、第2変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が0%となるまでに(図29(7)に示すタイミングであり、変動開始から11秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第2連打回数に達したものとする。このとき、図29(6)および図30(g)に示すように、第3レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に第2カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第2カットイン演出としてキャラクタ3100の画像が表示される。この第2カットイン演出はタイムバー2000が0%となるまで(変動開始から11秒経過まで)の残り期間実行されるものである。ここで、第2カットイン演出が実行されている非固定期間は、タイムバー動画の再生期間でもあるが、第2カットイン演出よりも表示優先度が低いため、タイムバー2000は画面には表示されず、第4レイヤの記憶領域に格納されている画像データのみが時間経過に応じて更新されている状態である。
タイムバー動画の再生期間が終了すると(変動開始から11秒経過すると)、図29(7)および図30(h)に示すように、背景画像を第3背景に設定し、第3レイヤの記憶領域に格納されている第2カットイン演出の画像データが消去されると共に、第4レイヤの記憶領域に格納されているタイムバー動画の画像データも消去される。その結果、背景画像が第3背景に変化する。
このように、第1背景において遊技者に連打を行うよう報知する第1報知(図30(b):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第1連打回数に達したことに基づいて第2背景に変化させ、第2背景において遊技者に連打を行うよう報知する第2報知(図30(e):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第2連打回数に達したことに基づいて第3背景に変化する背景変化演出が実行される際に、示唆情報(タイムバー2000)を、第1背景のとき(第1報知が行われるとき)は第1段階(100%)から更新させ、第2背景のとき(第2報知が行われるとき)には第1段階よりも更新された状態(100%未満)から更新されるようにしているため、遊技者にとっては、最初の連打に基づく第1背景から第2背景への変化、および2回目の連打に基づく第2背景から第3背景への変化を、あたかも一連の演出として捉えることができ、遊技者の操作を伴う演出の興趣を向上させることができる。
ここで、第1背景から第3背景まで変化させる期間に制約があるような場合、例えば、この実施の形態のように、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前に背景画像を第3背景まで変化させておくことで、遊技者の期待感を適切に向上させるという演出構成を採るようなケースでは、予め定められた所定期間内に遊技者に所定の操作を行わせる演出を複数回実行することが困難となる。この実施の形態では、連打回数が第1連打回数に達したタイミングに応じて第2背景に変化するタイミングが決定され、第2背景となる期間(図29の(4)〜(7))を非固定期間とすることができるため、第1背景から第3背景までの変化を予め定められた期間内に完了させることができる。すなわち、予め定められた演出実行期間内で適切に興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、第1変化許容期間内(タイムバーが100%から50%になるまで)に連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を実行するようにしているため、第2背景に変化する前の興趣を適切に高めることができる。同様に、第2変化許容期間内(第2背景に変化してからタイムバーが0%になるまで)に連打カウンタの値が第2連打回数に達したときには、第2カットイン演出を実行するようにしているため、第3背景に変化する前の興趣を適切に高めることができる。
また、この実施の形態では、第1カットイン演出が実行されているときには、これよりもレイヤが下位であり、第1カットイン演出と表示領域が重複するタイムバー2000は画面に表示されなくなるため、第1カットイン演出が実行されているときに操作有効期間を報知するタイムバー2000が表示されることによる興趣の低下を抑止することができる。同様に、第2カットイン演出が実行されているときには、これよりもレイヤが下位であり、第2カットイン演出と表示領域が重複するタイムバー2000は画面に表示されなくなるため、第2カットイン演出が実行されているときに操作有効期間を報知するタイムバー2000が表示されることによる興趣の低下を抑止することができる。
ここで、この実施の形態では、図29(3)〜(4)および(6)〜(7)、並びに図30(d)および(g)に示されるように、演出制御用CPU101は、第4レイヤにおいて再生されているタイムバー動画に対しては特段の表示制御を行うこと無く、その上位レイヤで第1カットイン演出や第2カットイン演出を実行することにより、画面上でのタイムバー2000の表示と非表示とを切り替えている。従って、演出制御用CPU101は、単にタイムバー2000が100%から0%まで10秒間かけて更新されるタイムバー動画を所定のタイミング(例えば変動開始後1秒のタイミング)で再生すれば良く、第1カットイン演出や第2カットイン演出が実行されるときに示唆情報(タイムバー2000)の画像データを消去する等の表示制御は不要となる。すなわち、特別演出(第1カットイン演出)の表示領域と示唆情報(タイムバー2000)の表示領域とが重複する場合に、特別演出の表示領域を優先的に表示する表示制御を実行することにより、示唆情報の表示制御を簡素化しつつ、特別演出の興趣を担保することができる。
そして、この実施の形態では、背景画像が第2背景から第3背景に変化するタイミングは、示唆情報(タイムバー2000)が第3段階(0%)になるタイミングと合致しており、第2背景から第3背景への変化は、示唆情報が第3段階となるタイミングに応じたタイミングとなっている。さらに、示唆情報(タイムバー2000)が第1段階(100%)から第3段階(0%)に変化するまでの期間は、連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングや、第2連打回数に達したタイミングによらず共通である(変動開始後1秒から11秒までの10秒間)。そのため、示唆情報として、第1段階から第3段階まで一定期間で更新されるタイムバー動画を用いることができ、示唆情報の表示制御を簡素化することができる。
(第1背景から第2背景に変化させない場合)
次に、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合の処理について、図31及び図32を用いて説明する。背景変化演出が実行されることに決定された場合、図31(1)および図32(a)に示されるように、第4図柄及び演出図柄の変動表示が開始されるときには、背景画像が第1背景となっている。そして、図31(2)および図32(b)に示されるように、変動開始から1秒経過したタイミングで、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生を開始するタイミングであると判定して、連打報知画像1000を表示すると共にタイムバー2000を表示して、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促す。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、あるいは連打せずに放置した結果、図32(c)に示すように、第1変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が50%となるまでに(図31(5)に示すタイミングであり、変動開始から6秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第1連打回数に達しなかったものとする。このとき、演出制御用CPU101は、図31(5)および図32(d)に示すように、連打報知画像1000を消去する。そして、図31(5)〜(7)および図32(e)に示すように、タイムバー2000が0%となるまでの残り期間は、タイムバー動画の再生を継続する。その結果、図32(f)に示すように、背景画像は第1背景から変化しない。
このように、タイムバー2000が50%となるまでの第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、第1背景から第2背景への変化が制限される。仮に、第1変化許容期間を経過してから(例えばタイムバー2000が残り20%となったタイミングで))連打カウンタの値が第1連打回数に達したことに基づいて、第1カットイン演出を経て第2背景に変化させたとしても、残りの期間に第2連打回数の操作を行うことは実質的に不可能であるため、このような場合に第1背景から第2背景への変化を許容したとしても、却って遊技興趣が低下してしまうことになる。従って、この実施形態では、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、第1背景から第2背景への変化を制限して、背景変化演出の興趣低下を抑止するようにしている。また、遊技者にとっては、タイムバー2000が50%となるまでに、まずは第1背景から第2背景に変化させるべく所定回数の連打を行わなければならないことを認識するため、遊技者に対して適切に操作を促すことができる。
(代替演出を実行する場合)
次に、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかったときに、第2背景に変化させずに代替演出を実行する場合の処理について、図33〜図35を用いて説明する。図33は、図26に示した第1背景時処理の変形例であり、ここでは図26の処理と異なる点を説明する。S3103で、第1カットイン演出を実行中でなければ(No)、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第2背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3104)。
そして、演出制御用CPU101は、代替演出を実行中であるか否かを確認して(S3104A)、代替演出を実行していなければ(No)、タイムバー2000が0%になるまでの残り期間(変動開始から11秒経過するまで)、代替演出を実行する(S3104B)。一方、代替演出を実行中であれば(S3014AでYes)、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち変動開始から11秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、代替演出を終了して、タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3105A)。即ち、代替演出の画像データを消去すると共に、タイムバー2000を消去する。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達することなく第1カットイン演出が実行されなければ、タイムバー動画の再生終了まで代替演出が実行される。
背景変化演出が実行されることに決定された場合、図34(1)および図35(a)に示されるように、第4図柄及び演出図柄の変動表示が開始されるときには、背景画像が第1背景となっている。そして、図34(2)および図35(b)に示されるように、変動開始から1秒経過したタイミングで、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生を開始するタイミングであると判定して、連打報知画像1000を表示すると共にタイムバー2000を表示して、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促す。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、あるいは連打せずに放置した結果、図35(c)に示すように、第1変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が50%となるまでに(図34(5)に示すタイミングであり、変動開始から6秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第1連打回数に達しなかったものとする。このとき、演出制御用CPU101は、図34(5)および図35(d)に示すように、連打報知画像1000を消去するとともに、代替演出として「もっとしっかり連打しろ!!」の台詞を発するキャラクタ3200の画像を表示する。そして、図34(5)〜(7)および図35(e)に示すように、タイムバー2000が0%となるまでの残り期間は、代替演出を継続する。その結果、図35(f)に示すように、背景画像は第1背景から変化しない。ここで、代替演出としてのキャラクタ3200の画像データは、第1カットイン演出や第2カットイン演出と同じく、第3レイヤの記憶領域に格納されるものであり、また、第3レイヤの代替演出の表示領域は、第4レイヤのタイムバー2000の表示領域を包含するものであるから、タイムバー動画の再生期間中であっても、代替演出が実行されている期間はタイムバー2000が画面に表示されない。
このように、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、第1背景から第2背景への変化が制限される。仮に、第1変化許容期間を経過してから(例えばタイムバー2000が残り20%となったタイミングで))連打カウンタの値が第1連打回数に達したことに基づいて、第1カットイン演出を経て第2背景に変化させたとしても、残りの期間に第2連打回数の操作を行うことは実質的に不可能であるため、このような場合に第1背景から第2背景への変化を許容したとしても、却って遊技興趣が低下してしまうことになる。従って、この実施形態では、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、第1背景から第2背景への変化を制限して、背景変化演出の興趣低下を抑止するようにしている。
また、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、第1背景から第2背景への変化が制限されるが、このとき、単に、遊技者が、第1背景のままでタイムバー2000が0%になるのを待つだけでは(図32(d)及び(e)を参照)、遊技への興味を低下させてしまうことになる。そのため、この実施形態では、第1変化許容期間内にプッシュボタン120の操作回数が第1連打回数に達しなかった場合には、代替演出を実行することにより、第2背景に変化しないことによる興味の低下を抑止するようにしている。
なお、図33のS3104以降の処理、S3104A、S3104B、およびS3105Aは、以下に示す第2実施形態及び第3実施形態にも適用可能であり、これらの実施形態において代替演出を実行可能である。例えば、第2実施形態において、図36のS3104以降の処理を、S3104A、S3104B、およびS3105Aの処理に置き換えることができる。また、第3実施形態において、図39のS3104以降の処理を、S3104A、S3104B、およびS3105Aの処理に置き換えることができる(S3105Aのタイムバー動画は、第1タイムバー動画と読み替えるものとする)。
[2.第2実施形態]
次に第2実施形態に係る遊技機について、第1実施形態と異なる点について説明する。第2実施形態においては、第1実施形態と異なり、背景画像が第1背景から第2背景に変化するタイミングが、予め定められた固定タイミングであり、タイムバー2000が50%となるタイミング(第1背景が表示されてから(変動開始から)6秒のタイミングであり、背景画像が第1背景から第2背景さらに第2背景から第3背景まで変化する場合において、第3背景への変化タイミングよりも5秒前のタイミング)である。そして、背景画像が第1背景から第2背景さらに第2背景から第3背景まで変化する場合において、背景画像が第2背景である期間は、予め定められた固定期間(例えば5秒)となる。第2実施形態においては、第2変化許容期間は、タイムバー2000が50%から0%になるまでの固定期間であり、この期間内における連打カウンタの値が第2連打回数に達しなければ第2背景から第3背景への変化が制限される。また、第2実施形態では、第1カットイン演出が実行される期間は、連打カウンタの値が第1連打回数に達してから、タイムバー2000が50%となり第2背景に変化するまでの非固定期間である。
図36は、第2実施形態における第1背景時処理を示すフローチャートである。第1変化許容期間を経過しておらず、連打カウンタの値が第1連打回数に達していれば(S3121でYes)、第1カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3122)。そして、第1カットイン演出を実行中でなければ(S3122でNo)、連打報知画像1000を消去するとともに(S3123)、タイムバー2000が50%となるまでの残り期間(変動開始から6秒経過するまで)、第1カットイン演出を実行する(S3124A)。既に第1カットイン演出を実行中であれば(S3122でYes)、S3125Aに移行する。
S3102で、第1変化許容期間を経過していれば(S3102でYes)、すなわち変動開始からの経過時間が6秒を超えており、タイムバー2000が50%未満である場合には、演出制御用CPU101は、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第2背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3104)。そして、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち変動開始から11秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3105)。即ち、タイムバー2000を消去する。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達することなく第1カットイン演出が実行されなければ、背景画像が第2背景に変化しない。
第1背景時処理において、第1カットイン演出が実行されている場合には(S3122でYes)、背景画像を第2背景に変化させるべく、第1カットイン演出の終了タイミングであれば、すなわち、タイムバー2000が50%となったタイミングであれば、(1)第1カットイン演出を終了して、(2)背景画像を第2背景に設定し、(3)連打報知画像1000を表示する(S3125A)。また、このとき連打カウンタの値を0にセットする。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達して第1カットイン演出が実行されると、背景画像が第2背景に変化する。
次に、第2実施形態に係る背景変化演出の具体例について、図37及び図38を参照して説明する。
背景変化演出が実行されることに決定された場合、図37(1)および図38(a)に示されるように、第4図柄及び演出図柄の変動表示が開始されるときには、背景画像が第1背景となっている。そして、図37(2)および図38(b)に示されるように、変動開始から1秒経過したタイミングで、演出制御用CPU101は、タイムバー動画の再生を開始するタイミングであると判定して、連打報知画像1000を表示すると共にタイムバー2000を表示して、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促す。タイムバー2000は、表示された当初は100%であるが、その後、1秒間に10%の一定割合で徐々に減少してゆき、0%となったときに画像データが消去される。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図38(c)に示すように、第1変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が50%となるまでに(図37(5)に示すタイミングであり、変動開始から6秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第1連打回数に達したものとする。このとき、図37(3)および図38(d)に示すように、第3レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に第1カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第1カットイン演出としてキャラクタ3000の画像が表示される。この第1カットイン演出は、タイムバー2000が50%となるまで(変動開始から6秒経過するまで)の非固定期間実行されるものである。ここで、第1カットイン演出が実行されている非固定期間は、タイムバー動画の再生期間でもあるが、第1カットイン演出よりも表示優先度が低いため、タイムバー2000は画面には表示されず、第4レイヤの記憶領域に格納されている画像データのみが時間経過に応じて更新されている状態である。
タイムバー2000が50%まで更新されると(変動開始から6秒経過すると)、図37(4)および図38(e)に示すように、背景画像を第2背景に設定し、第3レイヤの記憶領域に格納されている第1カットイン演出の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に連打報知画像1000の画像データが格納される。その結果、連打報知画像1000と共にタイムバー2000が画面に表示され、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促すことになる。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図38(f)に示すように、第2変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が0%となるまでに(図38(7)に示すタイミングであり、変動開始から11秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第2連打回数に達したものとする。このとき、図37(6)および図38(g)に示すように、第3レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データが消去されると共に、第3レイヤの記憶領域に第2カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第2カットイン演出としてキャラクタ3100の画像が表示される。この第2カットイン演出はタイムバー2000が0%となるまで(変動開始から11秒経過まで)の残り期間実行されるものである。ここで、第2カットイン演出が実行されている非固定期間は、タイムバー動画の再生期間でもあるが、第2カットイン演出よりも表示優先度が低いため、タイムバー2000は画面には表示されず、第4レイヤの記憶領域に格納されている画像データのみが時間経過に応じて更新されている状態である。
タイムバー動画の再生期間が終了すると(変動開始から11秒経過すると)、図37(7)および図38(h)に示すように、背景画像を第3背景に設定し、第3レイヤの記憶領域に格納されている第2カットイン演出の画像データが消去されると共に、第4レイヤの記憶領域に格納されているタイムバー動画の画像データも消去される。その結果、背景画像が第3背景に変化する。
このように、第1背景において遊技者に連打を行うよう報知する第1報知(図38(b):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第1連打回数に達したことに基づいて第2背景に変化させ、第2背景において遊技者に連打を行うよう報知する第2報知(図38(e):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第2連打回数に達したことに基づいて第3背景に変化する背景変化演出が実行される際に、示唆情報(タイムバー2000)を、第1背景のとき(第1報知が行われるとき)は第1段階(100%)から更新させ、第2背景のとき(第2報知が行われるとき)には第1段階よりも更新された状態であって、予め定められた特定の状態(50%)から更新されるようにしているため、遊技者にとっては、最初の連打に基づく第1背景から第2背景への変化、および2回目の連打に基づく第2背景から第3背景への変化を、あたかも一連の演出として捉えることができ、遊技者の操作を伴う演出の興趣を向上させることができる。
ここで、第1背景から第3背景まで変化させる期間に制約があるような場合、例えば、この実施の形態のように、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前に背景画像を第3背景まで変化させておくことで、遊技者の期待感を適切に向上させるという演出構成を採るようなケースでは、予め定められた所定期間内に遊技者に所定の操作を行わせる演出を複数回実行することが困難となる。この実施の形態では、連打回数が第1連打回数に達したタイミングによらず、第2背景に変化させるタイミングが予め定められた特定のタイミングであり(タイムバー2000が50%となるタイミング、変動開始(第1背景の表示)から6秒経過したタイミング)、第2背景となる期間(図37の(4)〜(7))を固定期間とすることができる。そのため、例えば、第2背景である降雨の背景画像が表示されている期間であることを前提とした演出制御、例えば、傘の可動役物を適切なタイミングで動作させたり、降雨量が徐々に変化してゆき最後は暴風雨になる又は雨が止むといった演出を適切な期間実行することも可能となる。即ち、第2背景に係る演出制御を容易化して、多彩な演出を実行可能とすることができる。さらに、この実施の形態では、第1背景から第3背景までの変化を予め定められた期間内に完了させることにより、予め定められた演出実行期間内で適切に興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、第1カットイン演出が実行されているときには、これよりもレイヤが下位であり、第1カットイン演出と表示領域が重複するタイムバー2000は画面に表示されなくなるため、第1カットイン演出が実行されているときに操作有効期間を報知するタイムバー2000が表示されることによる興趣の低下を抑止することができる。特に、この第2実施形態や後述する第3実施形態では、第1実施形態と異なり、第2背景への変化タイミングが予め定められてるため、第1連打回数に達してから第2背景に変化するまでの期間が問題となり(第1実施形態では、第2背景に変化させるタイミングが予め定められていないため、第1連打回数に達したら直ちに第2背景に変化させることも可能)、この期間に興趣が低下してしまうことを抑止する必要がある。これに対して、第2実施形態や後述する第3実施形態では、第1連打回数に達してから第2背景に変化するまでの期間、第1カットイン演出を実行することにより、この期間における興趣の低下を抑止するようにしている。
そして、この実施の形態では、背景画像が第2背景から第3背景に変化するタイミングは、示唆情報(タイムバー2000)が第3段階(0%)になるタイミングと合致しており、第2背景から第3背景への変化は、示唆情報が第3段階となるタイミングに応じたタイミングとなっている。さらに、示唆情報(タイムバー2000)が第1段階(100%)から第3段階(0%)に変化するまでの期間は、連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングや、第2連打回数に達したタイミングによらず共通である(変動開始後1秒から11秒までの10秒間)。そのため、示唆情報として、第1段階から第3段階まで一定期間で更新されるタイムバー動画を用いることができ、示唆情報の表示制御を簡素化することができる。
[3.第3実施形態]
次に第3実施形態に係る遊技機について、第1実施形態と異なる点について説明する。第3実施形態においては、第1実施形態と異なり、背景画像が第1背景から第2背景に変化するタイミングが、予め定められた固定タイミングであり、第1背景が表示されてから(変動開始から)6秒のタイミングであり、背景画像が第1背景から第2背景さらに第2背景から第3背景まで変化する場合において、第3背景への変化タイミングよりも5秒前のタイミングである。そして、背景画像が第1背景から第2背景さらに第2背景から第3背景まで変化する場合において、背景画像が第2背景である期間は、予め定められた固定期間(例えば5秒)となる。第3実施形態においては、第2変化許容期間は、タイムバー2000が50%から0%になるまでの固定期間であり、この期間内における連打カウンタの値が第2連打回数に達しなければ第2背景から第3背景への変化が制限される。また、第3実施形態では、第1カットイン演出が実行される期間は、連打カウンタの値が第1連打回数に達してから、第2背景への変化タイミングまでの非固定期間である。
また、第3実施形態の背景変化演出においては、タイムバー動画として第1タイムバー動画と、第2タイムバー動画の2つが用いられる。第1タイムバー動画では、タイムバー2000は、変動開始から1秒経過したタイミングで100%の状態で表示され、その後90%、80%、…、0%と、1秒あたり10%ずつ更新される示唆情報であり、0%まで更新されたタイミングか、または、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングで消去される。第2タイムバー動画では、タイムバー2000は、変動開始から6秒経過したタイミング(第3背景に変化する場合の変化タイミングよりも5秒前)で50%の状態で表示され、その後40%、30%、…0%と、1秒あたり10%ずつ更新される示唆情報であり、0%まで更新されたタイミングか、または、第2変化許容期間内に連打カウンタの値が第2連打回数に達したタイミングで消去される。
また、図41に示すように、第3実施形態の背景変化演出においては、第1カットイン演出が実行されている期間は、第1タイムバー動画は再生されておらず、第2カットイン演出が実行されている期間は、第2タイムバー動画は再生されていない。従って、第1カットイン演出の画像データや第2カットイン演出の画像データを、第1タイムバー動画や第2タイムバー動画と同じ第4レイヤの記憶領域に格納可能である。さらに、連打報知画像1000の表示領域は、タイムバー2000の表示領域と重複していないため、連打報知画像1000の画像データも、第1タイムバー動画や第2タイムバー動画と同じ第4レイヤの記憶領域に格納可能となる(これは第1実施形態や第2実施形態でも同様である)。従って、第3実施形態では、第3レイヤの記憶領域が空くため、これを他の演出に用いることができる。
図39は、第3実施形態に係る第1背景時処理を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU101は、第1タイムバー動画の再生期間中であるか否かを確認する(S3101B)。この例において、第1タイムバー動画は、タイムバー2000(図38等を参照)が100%から一定割合(1秒あたり10%)で更新されてゆき、最終的には10秒かけて0%になったタイミングで消去されるか、または、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングで消去される。
第1タイムバー動画の再生期間中でなければ(S3101BでNo)、演出制御用CPU101は、第1タイムバー動画の再生開始タイミングであるか否か、即ち変動開始から1秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生開始タイミングである場合には、(1)第1タイムバー動画の再生を開始(再生開始時は残り100%)するとともに、(2)プッシュボタン120の外観を模した画像および「連打せよ!!」の文字画像からなる連打報知画像1000(図38等を参照)を表示することにより遊技者に連打を行うよう促す(S3110B)。また、このとき、連打カウンタの値を0にセットする。連打カウンタの値は、プッシュボタン120が1回操作される毎に1加算されるものとする。そして、第1背景時処理を終了する。
第1タイムバー動画の再生期間中であれば(S3101BでYes)、演出制御用CPU101は、第1変化許容期間を経過しているか否かを確認する(S3102)。この第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が、S2103で決定された第1連打回数に達しなければ、第1背景から第2背景への変化が制限される。この例では、第1変化許容期間を、第1タイムバー動画におけるタイムバー2000が100%から50%までの期間としているため、演出制御用CPU101は、変動開始からの経過時間が6秒を超えているか否かを確認することにより、第1変化許容期間を経過しているか否か、即ちタイムバー2000が残り50%未満であるか否かを確認することができる。
第1変化許容期間を経過していなければ(S3102でNo)、すなわち変動開始からの経過時間が6秒以内であり、タイムバー2000が100%から50%の範囲である場合には、演出制御用CPU101は、連打カウンタの値が第1連打回数に達しているか否かを確認する(S3121)。連打カウンタの値が第1連打回数に達していなければ(S3121でNo)、第1背景時処理を終了する。連打カウンタの値が第1連打回数に達していれば(S3121でYes)、第1カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3122)。そして、第1カットイン演出を実行中でなければ(S3122でNo)、連打報知画像1000を消去するとともに(S3123)、第1タイムバー動画の再生を終了し(S3123B)、予め定められた第2背景に変化させるタイミングまでの残り時間、第1カットイン演出を実行する(S3124B)。既に第1カットイン演出を実行中であれば(S3122でYes)、S3125Bに移行する。
S3102で、第1変化許容期間を経過していれば(S3102でYes)、すなわち変動開始からの経過時間が6秒を超えており、第1タイムバー動画におけるタイムバー2000が50%未満である場合には、演出制御用CPU101は、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第2背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3104)。そして、演出制御用CPU101は、第1タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち変動開始から11秒経過したタイミングであるか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、第1タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3105B)。即ち、タイムバー2000を消去する。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達することなく第1カットイン演出が実行されなければ、背景画像が第2背景に変化しない。
第1背景時処理において、第1カットイン演出が実行されている場合には(S3122でYes)、背景画像を第2背景に変化させるタイミングであれば、すなわち、第3背景まで変化させると仮定した場合の第3背景に変化させるタイミングよりも5秒前のタイミングであれば、(1)第1カットイン演出を終了して、(2)背景画像を第2背景に設定し、(3)第2タイムバー動画(タイムバー2000が50%から更新される動画)の再生を開始して、(4)連打報知画像1000を表示する(S3125B)。また、このとき連打カウンタの値を0にセットする。そして、第1背景時処理を終了する。このように、第1変化許容期間内に、連打カウンタの値が第1連打回数に達して第1カットイン演出が実行されると、背景画像が第2背景に変化する。
図40は、第3実施形態に係る第2背景時処理を示すフローチャートである。まず、演出制御用CPU101は、第2タイムバー動画の再生期間中であるか否かを確認する(S3201B)。第2タイムバー動画の再生期間中であれば(Yes)、第2変化許容期間を経過しているか否かを確認する(S3202)。この第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が、S2103で決定された第2連打回数に達しなければ、第2背景から第3背景への変化が制限される。この例では、第2変化許容期間を、第2タイムバー動画におけるタイムバー2000が50%から0%になるまでの固定期間としているため、演出制御用CPU101は、第2背景となってからの経過時間が5秒を超えているか否かを確認することにより、第2変化許容期間を経過しているか否か、即ちタイムバー2000が残り0%となったか否かを確認することができる。
第2変化許容期間を経過していなければ(S3202でNo)、タイムバー2000が0%になっていない場合には、演出制御用CPU101は、連打カウンタの値が第2連打回数に達しているか否かを確認する(S3221)。連打カウンタの値が第2連打回数に達していなければ(S3221でNo)、第2背景時処理を終了する。連打カウンタの値が第2連打回数に達していれば(S3221でYes)、第2カットイン演出が実行中であるか否かを確認する(S3222)。そして、第2カットイン演出を実行中でなければ(S3222でNo)、連打報知画像1000を消去するとともに(S3223)、第2タイムバー動画の再生を終了し(S3223B)、第2カットイン演出を実行する(S3224)。第2カットイン演出は、背景画像が第3背景に変化するタイミングまでの残り期間実行される。既に第2カットイン演出を実行中であれば(S3222でYes)、第2背景時処理を終了する。
S3202で、第2変化許容期間を経過していれば(S3202でYes)、すなわち第2背景となってから5秒が経過しており、第2タイムバー動画におけるタイムバー2000が0%となっている場合には、演出制御用CPU101は、遊技者がこれ以降にプッシュボタン120を操作したとしても背景画像が第3背景に変化しないため、連打報知画像1000を表示中であれば、これを消去する(S3204)。そして、演出制御用CPU101は、第2タイムバー動画の再生終了タイミングであるか否か、即ち第2背景となってから5秒が経過しているか否かを確認して、再生終了タイミングである場合には、第2タイムバー動画の再生を終了(再生終了時は残り0%)する(S3205)。即ち、タイムバー2000を消去する。そして、第2背景時処理を終了する。このように、第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が第2連打回数に達することなく第2カットイン演出が実行されなければ、背景画像が第3背景に変化しない。
第2背景時処理において、第2タイムバー動画の再生期間中でなければ(S3201BでNo)、第3背景変化タイミングであるか否かを確認して、第3背景変化タイミングであれば(例えば、第2背景となってから5秒経過したタイミングであれば)、(1)第2カットイン演出を終了して、(2)背景画像を第3背景に設定する(S3206B)。そして、第2背景時処理を終了する。このように、第2変化許容期間内に、連打カウンタの値が第2連打回数に達して第2カットイン演出が実行されると、背景画像が第3背景に変化する。
次に、第3実施形態に係る背景変化演出の具体例について、図41及び図38を参照して説明する。
背景変化演出が実行されることに決定された場合、図41(1)および図38(a)に示されるように、第4図柄及び演出図柄の変動表示が開始されるときには、背景画像が第1背景となっている。そして、図41(2)および図38(b)に示されるように、変動開始から1秒経過したタイミングで、演出制御用CPU101は、第1タイムバー動画の再生を開始するタイミングであると判定して、連打報知画像1000を表示すると共にタイムバー2000を表示して、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促す。タイムバー2000は、表示された当初は100%であるが、その後、1秒間に10%の一定割合で徐々に減少してゆき、0%となったタイミング、または、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングで画像データが消去される。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図38(c)に示すように、第1変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が50%となるまでに(図41(5)に示すタイミングであり、変動開始から6秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第1連打回数に達したものとする。このとき、図41(3)および図38(d)に示すように、第4レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データが消去されると共に、同じく第4レイヤの記憶領域に格納されている第1タイムバー動画の画像データが消去されて、代わりに第1カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第1カットイン演出としてキャラクタ3000の画像が表示される。この第1カットイン演出は、第2背景への変化タイミングまで(例えば変動開始から6秒経過するまで)の残り期間(非固定期間)実行されるものである。
第2背景への変化タイミングに達すると(変動開始から6秒経過すると)、図41(4)および図38(e)に示すように、背景画像を第2背景に設定し、第4レイヤの記憶領域に格納されている第1カットイン演出の画像データが消去されると共に、第4レイヤの記憶領域に連打報知画像1000の画像データ、及び第2タイムバー動画の画像データが格納される。その結果、連打報知画像1000と共にタイムバー2000が画面に表示され、遊技者にプッシュボタン120を連打するよう促すことになる。
次に、連打報知画像1000及びタイムバー2000を確認した遊技者が、プッシュボタン120を連打した結果、図38(f)に示すように、第2変化許容期間内、すなわちタイムバー2000が0%となるまでに(図41(7)に示すタイミングであり、第2背景となってから5秒経過するまでに)、連打カウンタの値が第2連打回数に達したものとする。このとき、図41(6)および図38(g)に示すように、第4レイヤの記憶領域に格納されている連打報知画像1000の画像データ、及び第2タイムバー動画の画像データが消去されると共に、第4レイヤの記憶領域に第2カットイン演出の画像データが格納される。その結果、画面には第2カットイン演出としてキャラクタ3100の画像が表示される。この第2カットイン演出は、第3背景への変化タイミングまで(第2背景となってから5秒経過するまで)の残り期間(非固定期間)実行されるものである。
第3背景への変化タイミングに達すると(第2背景となってから5秒経過すると)、図41(7)および図38(h)に示すように、背景画像を第3背景に設定し、第4レイヤの記憶領域に格納されている第2カットイン演出の画像データが消去される。その結果、背景画像が第3背景に変化する。
このように、第1背景において遊技者に連打を行うよう報知する第1報知(図38(b):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第1連打回数に達したことに基づいて第2背景に変化させ、第2背景において遊技者に連打を行うよう報知する第2報知(図38(e):連打報知画像1000の表示)を行い、連打回数が第2連打回数に達したことに基づいて第3背景に変化する背景変化演出が実行される際に、示唆情報(タイムバー2000)を、第1背景のとき(第1報知が行われるとき)は第1段階(100%)から更新させ、第2背景のとき(第2報知が行われるとき)には第1段階よりも更新された状態であって、予め定められた特定の状態(50%)から更新されるようにしているため、遊技者にとっては、最初の連打に基づく第1背景から第2背景への変化、および2回目の連打に基づく第2背景から第3背景への変化を、あたかも一連の演出として捉えることができ、遊技者の操作を伴う演出の興趣を向上させることができる。
ここで、第1背景から第3背景まで変化させる期間に制約があるような場合、例えば、この実施の形態のように、擬似連図柄の仮停止タイミングよりも前に背景画像を第3背景まで変化させておくことで、遊技者の期待感を適切に向上させるという演出構成を採るようなケースでは、予め定められた所定期間内に遊技者に所定の操作を行わせる演出を複数回実行することが困難となる。この実施の形態では、連打回数が第1連打回数に達したタイミングによらず、第2背景に変化させるタイミングが予め定められた特定のタイミングであり(タイムバー2000が50%となるタイミング、変動開始(第1背景の表示)から6秒経過したタイミング)、第2背景となる期間(図41の(4)〜(7))を固定期間とすることができる。そのため、例えば、第2背景である降雨の背景画像が表示されている期間であることを前提とした演出制御、例えば、傘の可動役物を適切なタイミングで動作させたり、降雨量が徐々に変化してゆき最後は暴風雨になる又は雨が止むといった演出を適切な期間実行することも可能となる。即ち、第2背景に係る演出制御を容易化して、多彩な演出を実行可能とすることができる。さらに、この実施の形態では、第1背景から第3背景までの変化を予め定められた期間内に完了させることにより、予め定められた演出実行期間内で適切に興趣を向上させることができる。
そして、この実施の形態では、背景画像が第2背景から第3背景に変化するタイミングは、示唆情報(タイムバー2000)が第3段階(0%)になるタイミングと合致しており、第2背景から第3背景への変化は、示唆情報が第3段階となるタイミングに応じたタイミングとなっている。さらに、示唆情報(タイムバー2000)が第2段階(50%)から第3段階(0%)に変化するまでの期間は、連打カウンタの値が第1連打回数に達したタイミングや、第2連打回数に達したタイミングによらず共通である(第3背景への変化タイミング前の5秒間)。そのため、示唆情報として、第2段階から第3段階まで一定期間で更新される第2タイムバー動画を用いることができ、示唆情報の表示制御を簡素化することができる。
[4.変形例]
最後に上記実施の形態以外の変形例を示す。
(1)上記の実施形態では、遊技機がパチンコ遊技機である例について説明したが、これに限らず、遊技機は、遊技媒体(例えばコイン)を投入して所定の賭け数を設定し、操作レバーを操作することにより複数種類の図柄を回転させ、ストップボタンを操作して図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが所定の図柄の組み合わせになると、所定数の遊技媒体が遊技者に払い出されるスロットマシン等の他の遊技機であっても良い。
(2)上記の実施形態では、遊技者が第1連打回数の操作を行ったときには、背景画像が第1背景から第2背景に変化し、さらに第2連打回数の操作を行ったときには、背景画像が第2背景から第3背景に変化する例について説明したが、このとき行われる先の操作と後の操作とが共通であっても良く、例えば、第1変化許容期間内にプッシュボタンが1回操作されたことに基づいて背景画像が第1背景から第2背景に変化し、第2変化許容期間内にプッシュボタンが1回操作されたことに基づいて背景画像が第2背景から第3背景に変化するようにしても良い。また、先の操作に係る第1連打回数と、後の操作に係る第2連打回数とが共通であっても良い。また、先の操作に係る操作対象と、後の操作に係る操作対象とが異なるものであっても良く、例えば、先の操作ではプッシュボタン120を操作させるようにし、後の操作ではスティックコントローラ122を操作させるようにしても良い。
(3)上記の実施形態では、遊技者の操作に基づいて背景画像の態様が変化する例について説明したが、このような形態に限らず、遊技者の操作に応じて可動役物が動作するようにしても良く、例えば、第1条件が成立(例えば10回の連打検知)したときに可動役物が動作し、第2条件が成立(例えば15回の連打検知)したときに可動役物が再度動作するようにしても良い。また、第1条件が成立(例えば10回の連打検知)したときに第1の可動役物が動作し、第2条件が成立(例えば15回の連打検知)したときに第1の可動役物と異なる第2の可動役物が動作するようにしても良い。また、遊技者の操作に応じて演出音が出力されるようにしても良く、例えば、第1条件が成立したときに特定の効果音が出力され、第2条件が成立したときに特定の効果音が再度出力されるようにしても良い。また、第1条件が成立したときに第1の効果音が出力され、第2条件が成立したときに第1の効果音と異なる第2の効果音が出力されるようにしても良い。また、遊技者の操作に応じて演出用LEDが発光するようにしても良く、例えば、第1条件が成立したときに演出用LEDが発光し、第2条件が成立したときに演出用LEDが再度発光するようにしても良い。また、第1条件が成立したときに所定数の演出用LEDが発光し、第2条件が成立したときに所定数よりも多い数の演出用LEDが発光するようにしても良い。さらに、第1条件が成立したときに演出用LEDが第1態様で発光し、第2条件が成立したときに演出用LEDが第1特定態様と異なる第2態様で発光するようにしても良い。このように、第1演出と第2演出とは共通の演出であっても良く、異なる演出であっても良い。
なお、上記の実施形態では、第1演出の実行期間中(第1背景期間中)に第1条件が成立したときに第2演出が実行され、第2演出の実行期間中(第2背景期間中)に第2条件が成立したときに所定の演出が実行される例について説明したが、このような形態に限らず、第1演出(例えば1回目の可動役物の動作や1回目の特定の効果音の出力)が終了した後、第1条件が成立したときに、第2演出(例えば2回目の可動役物の動作や2回目の特定の効果音の出力)が実行されるようにしても良く、第2演出(例えば2回目の可動役物の動作や2回目の特定の効果音の出力)が終了した後、第2条件が成立したときに、所定の演出(例えば3回目の可動役物の動作や3回目の特定の効果音の出力)が実行されるようにしても良い。
(4)上記の実施形態では、時間経過に応じて更新される示唆情報として、時間経過に応じてゲージ残量が減少してゆくタイムバー2000を表示する例について説明したが、このような形態に限らず、例えば、示唆情報は、残り××秒というように背景変化演出を実行可能な残り時間(背景変化が可能な残り期間)で表示するようにしても良い。また、時間経過に応じて、表示されているオブジェクトの数や表示されているオブジェクトの態様を変化させるようにしても良く、音声により10、9、8、…というカウントダウンを行うようにしても良い。
(5)上記の実施形態では、背景画像が第1背景から第2背景に変化するタイミングと、タイムバー2000が画面に再表示されるタイミングとが共通である例について説明したが、このような形態に限らず、タイムバー2000が画面に再表示されるタイミングは、背景画像が第2背景に変化した後のタイミングであっても良く、背景画像が第2背景に変化する前のタイミングであっても良い。
(6)上記の実施形態では、第1カットイン演出を経てタイムバー2000が画面に再表示されるときに、少なくとも第1カットイン演出が実行されたときの更新状態(第1条件が成立したときの更新状態)と同じであるか、または第1カットイン演出が実行されたときの更新状態(第1条件が成立したときの更新状態)よりも更新されている例について説明したが、このような形態に限らず、第1カットイン演出を経てタイムバー2000が画面に再表示されるときに、少なくともタイムバー2000が第1段階(100%)よりも更新された状態であれば良い。
(7)上記の実施形態では、第1変化許容期間が、タイムバー2000が100%から50%まで更新されるまでの期間であり、第2変化許容期間が、タイムバー2000が第1カットイン演出終了時の状態(第1実施形態,第2実施形態)から0%まで更新されるまでの期間、あるいは、50%(第2実施形態,第3実施形態)から0%まで更新されるまでの期間である例について説明したが、第1変化許容期間の開始タイミングはタイムバー2000が第1段階(100%)で表示されるタイミングに限らず、タイムバー2000が第1段階で表示される前であっても良く、タイムバー2000が第1段階で表示された後であっても良い。例えば、タイムバー2000が第1段階で表示された後、画面に「READY」と表示することで、遊技者にプッシュボタン120を連打する準備を促し、画面に「GO!」と表示したタイミング又はこれ以降のタイミングを、第1変化許容期間の開始タイミングとしても良い。なお、第1カットイン演出が実行されない場合であっても、第1変化許容期間の終了タイミングよりも早いタイミングでタイムバー2000が画面に表示されなくなるようにしても良く、第1変化許容期間の終了タイミング後にタイムバー2000が画面に表示されなくなるようにしても良い。
また、第2変化許容期間の開始タイミングはタイムバー2000が再表示されるタイミングに限らず、タイムバー2000が再表示される前であっても良く、タイムバー2000が再表示された後であっても良い。例えば、タイムバー2000が再表示された後、画面に「READY」と表示することで、遊技者にプッシュボタン120を連打する準備を促し、画面に「GO!」と表示したタイミング又はこれ以降のタイミングを、第2変化許容期間の開始タイミングとしても良い。なお、第2カットイン演出が実行されない場合であっても、第2変化許容期間の終了タイミングよりも早いタイミングでタイムバー2000が画面に表示されなくなるようにしても良く、第2変化許容期間の終了タイミング後にタイムバー2000が画面に表示されなくなるようにしても良い。このように、遊技者がプッシュボタン120の操作が有効にカウントされると認識可能な期間(タイムバー2000が更新されている期間)と、実際の操作有効期間とが合致していなくとも良い。
(8)上記の実施形態では、示唆情報として、開始段階(例えば100%(第1実施形態,第2実施形態)又は50%(第3実施形態))と終了段階(例えば0%)とが予め定められており、一定期間再生されるタイムバー動画を用いる例について説明したが、このような形態に限らず、所定のタイミング(例えば変動開始)からの経過時間や、所定のタイミング(例えば第3背景への変化タイミング)までの残り時間をタイマにより管理しておき、そのタイマの値に基づいた示唆情報(例えば時計の針の画像等)を作成して、これを表示するようにしても良い。
(9)上記の実施形態では、タイムバー2000が第1段階(100%)で表示されるタイミングが、変動開始から一定時間経過後である例について説明したが、このような形態に限らず、タイムバー2000が第1段階(100%)で表示されるタイミングは、変動開始と同時であっても良く、変動開始後の任意のタイミングであっても良い。例えば、変動開始後から2秒後に表示される場合もあれば、5秒後に表示される場合があっても良い。
(10)上記の実施形態では、タイムバー2000が終了段階(0%)まで更新されるタイミングと、背景画像が第2背景から第3背景に変化するタイミングとが合致している例について説明したが、このような形態に限らず、タイムバー2000が終了段階(0%)まで更新されるタイミングは、背景画像が第3背景に変化する前のタイミング(第2背景期間中)であっても良く、背景画像が第3背景に変化した後のタイミング(第3背景期間中)であっても良い。例えば、背景画像が第3背景に変化した後も、連打報知画像1000を表示するとともに、タイムバー2000を更新するようにして、遊技者が、タイムバー2000が終了段階(0%)に変化するまでの期間内に、予め定められた第3連打回数の操作を行った場合には、さらに第3背景から第4背景に変化するような演出が実行されるようにしても良い。即ち、第3背景において遊技者に操作を促すようにしても良い。
(11)上記の実施形態では、背景変化演出が実行される場合に、変動開始時における背景画像が通常背景とは異なる第1背景となっている例について説明したが、このような形態に限らず、変動開始時の背景画像は通常背景であり、変動開始後に背景画像が通常背景から第1背景に変化するようにしても良い。この場合には、タイムバー2000を第1背景変化後のタイミングで表示すると良い。
(12)上記の実施形態では、背景画像が第1背景から第2背景に変化するタイミングや、背景画像が第2背景から第3背景に変化するタイミングが、変動開始から一定時間経過後である例について説明したが、このような形態に限らず、これらのタイミングは、変動開始後の任意のタイミングであっても良い。例えば、擬似連図柄の仮停止タイミングが早い変動パターンの場合(例えば変動開始から15秒後である場合)には、第1背景から第2背景に変化するタイミング、および第2背景から第3背景に変化するタイミングを早いタイミングに設定すると共に、タイムバー2000も早いタイミングで表示すると良く、擬似連図柄の仮停止タイミングが遅い変動パターンの場合(例えば変動開始から1分後である場合)には、第1背景から第2背景に変化するタイミング、および第2背景から第3背景に変化するタイミングを遅いタイミングに設定すると共に、タイムバー2000も遅いタイミングで表示すると良い。
(13)上記の実施形態では、第1連打回数および第2連打回数のいずれも、擬似連変動回数に基づいて決定される例について説明したが、このような形態に限らず、例えば、第1連打回数に関しては、スーパーリーチになる場合はスーパーリーチとならない場合よりも少ない回数に決定されるようにし、第2連回数に関しては、擬似連変動回数が多いほど、少ない回数に決定されるようにしても良い。即ち、第1連打回数が決定される根拠となる事象と、第2連打回数が決定される根拠となる事象とが異なるものであっても良い。
(14)上記の第1実施形態では、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を経てから第2背景に変化する例について説明したが、このような形態に限らず、連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を経ずに直ちに第2背景に変化するようにしても良い。
(15)上記の第1実施形態では、第2変化許容期間内に連打カウンタの値が第2連打回数に達したときには、第2カットイン演出を経てから第3背景に変化する例について説明したが、このような形態に限らず、連打カウンタの値が第2連打回数に達したときには、第2カットイン演出を経ずに直ちに第3背景に変化するようにしても良い。
(16)上記の第1実施形態および第2実施形態では、第1カットイン演出が実行されている期間においても、タイムバー2000の画像データが時間経過に応じて更新される例について説明したが、このような形態に限らず、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したことに基づいて第1カットイン演出を実行する際に、タイムバー2000の画像データを一旦消去するか、あるいはタイムバー動画の再生を一時停止するようにしても良い。この場合には、第1カットイン演出終了後の第2背景期間において、画像データが一旦消去されたとき又はタイムバー動画が一時停止されたときの更新状態からタイムバー2000の更新を開始するようにすると良い。
(17)上記の実施形態において、タイムバー2000が画面に表示されていない第1カットイン演出の実行期間中に、再度、遊技者の操作を伴う演出が実行されることを報知すべく(特定演出が継続中であることを報知すべく)、所定の演出が実行されるようにしてもよい。例えば、このような所定の演出として、演出表示装置9に「背景変化演出継続中」と表示するようにしても良く、プッシュボタン120を模した画像を表示するようにして良い。また、プッシュボタン120に設けられているLEDを点灯または点滅させることにより、引き続きプッシュボタン120の操作を要する特定演出が実行されることを報知するようにしても良い。
(18)上記の第2実施形態および第3実施形態では、第1変化許容期間内に連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を経てから第2背景に変化する例について説明したが、このような形態に限らず、連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、第1カットイン演出を実行することなく、予め定められた変化タイミングとなったときに第2背景に変化するようにしても良い。
ここで、第2実施形態の場合には、連打カウンタの値が第1連打回数に達したときには、タイムバー2000の更新を停止するようにして、予め定められた変化タイミングで第2背景に変化したときに、タイムバー2000の更新を再開するようにすると良い。第2実施形態においては、第2背景の期間が予め定められているものであるため、例えば、タイムバーが80%となったタイミングで第1連打回数に達した場合と、タイムバーが50%となったタイミングで第1連打回数に達した場合とで、第2背景の期間が共通である(例えば5秒)にも関わらず、タイムバーの更新幅が異なる(例えば80%と50%)ことになる。このような場合には、第2背景の期間に合わせて残りの更新幅が更新されるようにタイムバー2000の更新速度を設定する(例えば5秒で80%更新する速度としたり、あるいは5秒で50%更新する速度とする)と良い。
(19)上記の第1実施形態および第2実施形態では、第1カットイン演出が実行されている期間においても、示唆情報であるタイムバー2000の画像データが更新されており、第1カットイン演出の前後でタイムバー2000の更新状態が異なる例について説明したが、このような形態に限らず、第1カットイン演出の前後でタイムバー2000の更新状態が合致するようにしても良く、例えば、第1カットイン演出が実行されている期間は、タイムバー動画の再生を停止させておくようにしても良い。
ここで、第2実施形態においては、第2背景の期間が予め定められているものであるため、例えば、タイムバーが80%となったタイミングで第1連打回数に達した場合と、タイムバーが50%となったタイミングで第1連打回数に達した場合とで、第2背景の期間が共通である(例えば5秒)にも関わらず、タイムバーの更新幅が異なる(例えば80%と50%)ことになる。このような場合には、第2背景の期間に合わせて残りの更新幅が更新されるようにタイムバー2000を更新速度を設定する(例えば5秒で80%更新する速度としたり、あるいは5秒で50%更新する速度とする)と良い。
(20)上記の第1実施形態および第2実施形態では、第2変化許容期間内に連打カウンタの値が第2連打回数に達したときには、第2カットイン演出が実行されることにより、タイムバーが画面に表示されなくなる例について説明したが、タイムバーが第3段階(0%)まで更新されるタイミングよりも前に第2カットイン演出を終了させて、第3段階(0%)まで更新されたタイムバーを画面に表示させるようにして、操作有効期間が終了したことを遊技者に報知するようにしても良い。
(21)上記の実施形態において、第1変化許容期間内の特定タイミングに達したときに、連打カウンタの値が第1連打回数に達することが実質的に困難である場合には(例えば第1変化許容期間が残り1秒のときに第1連打回数に達するまで10回以上の操作が必要である場合には)、プッシュボタン120が1回操作されたことに基づいて第1カットイン演出を実行するようにしても良い。同様に、上記の実施形態において、第2変化許容期間内の特定タイミングに達したときに、連打カウンタの値が第2連打回数に達することが実質的に困難である場合には(例えば第2変化許容期間が残り1秒のときに第2連打回数に達するまで10回以上の操作が必要である場合には)、プッシュボタン120が1回操作されたことに基づいて第2カットイン演出を実行するようにしても良い。なお、このような条件に基づいて第1カットイン演出や第2カットイン演出が実行される条件を、擬似連変動回数が3回の変動パターンである場合等、遊技者にとって有利な状態となる割合が高い場合にしても良い。
(22)また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
(23)また、上記の実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータ100に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータ100の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(24)また、上記の実施の形態で示した構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示した構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。