JP6731082B2 - シートベルトプリテンションリトラクタアセンブリ - Google Patents

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Description

本技術分野は、概して、車両の乗員を拘束するためのシートベルト拘束装置に関し、より具体的には、シートベルトをプリテンションするための装置に関する。
車両座席内の乗員を拘束するためのシートベルト拘束システムは、車両衝突状況において乗員の傷害を低減するために重要な役割を果たす。従来のいわゆる「3点」型のシートベルト拘束システムは、乗員の骨盤にわたって延在するラップベルト区分、及び上部胴体と交差するショルダベルト区分を共通して有し、これらは共に締結されるか、又はシートベルトウェビングの連続的な長さによって形成される。ラップ及びショルダベルト区分は、アンカレッジによって車両構造に接続される。ベルトリトラクタは、ベルトウェビングを格納するために典型的に提供され、衝突状況においてベルト張力の負荷を管理するために更に作用し得る。乗員によって手動で展開されるシートベルト拘束システム(いわゆる「アクティブ」タイプ)はまた、アンカレッジによって車体構造に取り付けられたバックルを典型的に含む。ベルトウェビングに取り付けられたラッチ板は、バックルによって受容されて、ベルトシステムが拘束を可能にするために締結されること、及び車両から出入りすることを可能にするために外されることを可能にする。シートベルトシステムは、展開されているとき、激突の間、乗員を効果的に拘束する。
OEM車両メーカーは、乗員拘束性能を向上させるために、車両の衝撃中、又は衝撃の前でさえもシートベルトを引っ張る(また「前プリテンショナ」としても既知である)プリテンション装置を伴うシートベルト拘束システムを提供することが多い。プリテンショナは、ウェビング内の緩みを取り除き、衝突シーケンスの早期においてベルト拘束システムが乗員と結合することを可能にする。プリテンショナのうちの1つのタイプは、ベルトを引っ張るためにウェビングリトラクタ上で作用する。リトラクタプリテンショナの種々の設計が、現在存在し、火工電荷を生成するためのガス発生器を組み込むロトプリテンショナとして知られるタイプを含む。このようなロトプリテンショナの例は、1995年4月11日に出願された米国特許第5,881,962号、2005年4月27日に出願された米国特許出願公開第2006/0243843号、2010年7月6日に出願された米国特許出願公開第2012/0006925号、及び2011年8月2日に出願された米国特許第7,988,084号において記載され、本出願の譲受人によって共有され、全ての目的上、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。一般に、火工電荷又は他の可燃性材料の点火は、ピストンを有するチャンバ内にガス圧力を作り出して、プリテンショナチューブ内に配置されたピストン、ラックピニオン、又は一連の球体等の駆動要素に運動を付与し、これがリトラクタスプールスプロケットと係合し、それを巻いて、ウェビングを格納する。
一連の金属球体を使用するプリテンショナの1つの問題は、フルプリテンションストロークに必要とされる一連の球体の重量、並びに厳密な公差を伴う複数の金属球体を供給することに対応するコストである。更に、一連の金属球体、又はラックピニオンに基づくシステムを使用するプリテンショナの場合、一連の球体又はピニオンがリトラクタスプールスプロケットと十分に係合することを確実とする同期又はクラッチ特徴が必要である。
プリテンショナに伴う別の問題は、低抵抗状態として知られており、つまり駆動要素が、実質的な抵抗を経験することなく、ストロークの端部に達することになる。これは、シートベルトウェビング内に過剰な緩みがある場合に発生し得る。これらの場合において、低抵抗は、駆動要素からのより低い背圧量をもたらす。背圧は、駆動要素とスプロケットとの間の係合によって生成されるので、より低い背圧は、駆動要素につながる封止要素上の圧力を低減させる。封止要素上の低減した圧力は、封止要素が周方向に圧縮される量を低減させる。低減した封止性は、一連の球体の周囲のチューブからガスが漏れ出ることをもたらし得る。
プリテンショナに伴う更なる問題は、プリテンションストロークの端部で、リトラクタ及びシートベルトウェビングを係止された状態に維持する必要性である。リトラクタスプールが係止されたままでないとき、ペイバックが発生し得、それによりシートベルトが巻き取られず、シートベルト内に緩みを再導入させる。係止位置を維持するための一方法は、プリテンションストロークに必要とされる量を超えてガス発生器からの圧力を維持することを含む。しかしながら、これは、重量及びコストを付加する。
別のタイプのプリテンショナは、駆動要素としての金属球体を置き換える。金属球体の代わりに、可撓性ロッドが駆動要素として使用されてよい。可撓性ロッドは重合体で作製され、細長い形状を有してよい。異なる断面形状の重合体ロッドが使用されてよい。重合体ロッドは金属球体に類似の方法で駆動され、ガス発生器は一端で電荷を生成し、圧力を増加して、ロッドにチャネルを通って進ませ、スプロケット又はピニオンと係合させる。ピニオンは、ロッドがピニオンと係合し、ピニオンを回転させると、ピニオンがスピンドルを回転させ、シートベルトウェブリングを巻き取らせるように、スピンドルに動作可能に連結されている。
既知のプリテンショナアセンブリは、駆動要素による作動に応じてピニオンが回転し、それに応じて更にスピンドルを回転さ得るように一緒に組み立てられる複数の構成要素を含む。例えば、このアセンブリは、トレッドヘッドと、2ピース型ピニオンと、軸受ディスクと、屈曲要素と、トーションバーと、スピンドルと、を含み得る。2ピース型スピンドル及び屈曲要素はトレッドヘッドに据え付けられ、軸受ディスクはスピンドルの片側に据え付けられる。トーションバーは一端でトレッドヘッドに据え付けられ、その反対端ではスピンドルに据え付けられる。これらの組み立ては、軸公差の累積並びに組み立て時間に伴う問題を含み得る。更に、組み立てられた構成要素間でトルクを伝達する必要があるために、回転に対して固定された取り付けインターフェースを必要とし、したがって、ギザギザの、又は突出部を含む外周面がもたらされる。
乗用車両において使用するためのシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリが、本明細書に提供される。例示的な実施形態において、シートベルトリトラクタアセンブリにおいて使用するプリテンション装置は、スピンドルの回転に応じてシートベルトウェビングを巻き取るために構成されている回転可能なスピンドルであって、このスピンドルは、中心長手方向軸の周りを回転する、スピンドルと、スピンドルに動作可能に連結されているトレッドヘッドピニオンであって、このトレッドヘッドピニオンは、印加されたプリテンション負荷に応じて回転するように構成されており、トレッドヘッドの回転は、スピンドルを回転させる、トレッドヘッドピニオンと、ロッドの作動に応じて、所定の経路に沿って並進し、トレッドヘッドピニオンと直接係合するように構成されている変形可能なロッドであって、ロッドの並進及びトレッドヘッドピニオンとの係合によりトレッドヘッドピニオンを回転させる、ロッドと、を含む。
このトレッドヘッドピニオンは一体に形成されてよく、スピンドルから離れる方向を向く第1の側及びスピンドルの方を向く第2の側と、第1の側と第2の側との間に延在し、ロッドからプリテンション負荷を受けるために複数の半径方向に突出する歯を有する、リング部と、歯の両側に配置された、第1の側の第1のフランジと、第2の側の第2のフランジと、を含み、歯を超えて半径方向外方に突出する一対のフランジであって、このフランジは、複数の歯に隣接して長手方向に配置され、歯は、フランジと一体になって隣接する歯とフランジとの間にキャビティを画定する、フランジと、第2のフランジからスピンドルに向かって軸方向に突出する軸受部であって、この軸受部は、スピンドルが当接する軸受表面を画定する、軸受部と、を含む。
別の実施形態において、シートベルトリトラクタアセンブリにおいて使用するプリテンション装置は、スピンドルの回転に応じてシートベルトウェビングを巻き取るために構成されている回転可能なスピンドルであって、このスピンドルは、中心長手方向軸の周りを回転する、スピンドルと、スピンドルに動作可能に連結されているトレッドヘッドピニオンであって、このトレッドヘッドピニオンは、プリテンション負荷の印加に応じて回転するように構成されており、トレッドヘッドの回転は、スピンドルを回転させる、トレッドヘッドピニオンと、ロッドの作動に応じて、所定の経路に沿って並進し、トレッドヘッドピニオンと直接係合するように構成されている変形可能なロッドであって、ロッドの並進及びトレッドヘッドピニオンとの係合によりトレッドヘッドピニオンを回転させる、ロッドと、を含む。
このトレッドヘッドピニオンは、一体に形成されてよく、スピンドルから離れる方向を向く第1の側及びスピンドルの方を向く第2の側と、第1の側と第2の側との間に延在し、ロッドからプリテンション負荷を受けるために複数の半径方向に突出する歯を有する、リング部と、歯の両側に配置された、第1の側の第1のフランジと、第2の側の第2のフランジと、を含み、歯を超えて半径方向外方に突出する一対のフランジであって、このフランジは、複数の歯に隣接して長手方向に配置され、歯は、フランジと一体になって隣接する歯とフランジとの間にキャビティを画定する、フランジと、を含んでよい。トーションバーは、トレッドヘッドピニオンのリング部によって画定された内部キャビティ内に延在してよく、第1の端部においてトレッドヘッドピニオンに、第2の端部においてスピンドルに取り付けられてよい。
本発明の更なる目的、特徴、及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を添付図面と併せて考察することにより、本発明が関係する技術分野の当業者には明らかとなるであろう。
本明細書に記載する図面は、単に例示のためのものであり、いかなる形でも本開示の範囲を限定しようとするものではない。
例示的な実施形態に従う、乗員拘束システムの斜視図である。
例示的な実施形態に従うシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリを示すために種々の構成要素を取り除いた乗員拘束システムの斜視図である。
例示的な実施形態に従う、シートベルトプリテンションリトラクタアセンブリの斜視図である。
例示的な実施形態に従う、非作動位置におけるチューブ、塑性変形可能な重合体ロッド、及びトレッドヘッドピニオンを例証するシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリの断面図である。
トレッドヘッドピニオンと、屈曲要素と、屈曲要素インサートと、トーションバーと、スピンドルと、を含むプリテンションアセンブリを例証する分解図である。
トレッドヘッドピニオンに対して加締められた屈曲要素を例証する。
トレッドヘッドピニオンの斜視図である。
トレッドヘッドピニオンの断面図である。
トレッドヘッドピニオンの断面斜視図である。
トレッドヘッドピニオンの斜視断面図である。
トレッドヘッドピニオン及び変形可能な重合体ロッドの断面図である。
先行技術のプリテンショナ構成要素のマルチピースアセンブリを例証する。
別のトレッドヘッドピニオンを例証する。
例示的な実施形態に従う、塑性変形可能な重合体ロッド及びストッパの側面断面図である。
別の例示的な実施形態に従う、塑性変形可能な重合体ロッド及びストッパの側面断面図である。
例示的な実施形態に従う、非作動位置におけるシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリのガス発生器、封止、ストッパ、及び塑性変形可能な重合体ロッドの断面図である。
例示的な実施形態に従う、作動位置におけるシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリの断面図である。
例示的な実施形態に従う、チューブ、塑性変形可能な重合体ロッド、及びストッパの部分的に分解された斜視図である。
図面を通じて、対応する参照数字は、同様の又は対応する部品及び特徴を示すことを理解されたい。
以下の説明は、本質的に単なる例示であり、本開示又はその応用若しくは用途を限定することは意図されない。
ここで図面を参照すると、図1は、例示的な実施形態に従って、車両座席10及びシートベルトアセンブリ12を示す。シートベルトアセンブリ12は、上部ガイドループ又はアンカレッジ18からラッチ板20まで延在するショルダベルト部分16及びラッチ板20からアンカレッジ24まで延在するラップベルト部分22を有するシートベルトウェビング14を含む。ラッチ板20は、ループ部分26を含むことができ、それを通じてシートベルトウェビング14が延在する。ラッチ板20は、シートベルトアセンブリ12を係止及び解除するために、シートベルトバックル28内に挿入されることが可能である。シートベルトバックルのケーブル30は、直接、又は他の構成要素と協働するかのいずれかで、シートベルトバックル28を車両構造の部分31(例えば、車両フレーム)に固定する。ラッチ板20及びシートベルトバックル28、並びにシートベルトウェビング14及びそれに関連付けられた車両構造へのそれらの取り付けに対する変更を含む、シートベルトウェビング14を車両に取り付ける他の様式も使用され得ることが理解されるであろう。
シートベルトウェビング14は、車両座席10内に(一体化された構造的座席設計において)位置付けられるか、又は車体に構造的に結合されたシートベルトプリテンションリトラクタアセンブリ又はリトラクタアセンブリ32(図2及び図3に示される)から巻き出し可能であり、そのためシートベルトウェビング14の効果的な長さが調節可能である。ラッチ板20がシートベルトバックル28に締結されると、シートベルトアセンブリ12は、アンカレッジ18と、ラッチ板20と、アンカレッジ24との間に3点拘束を画定する。リトラクタアセンブリ32、ラッチ板20、及びアンカレッジ24のための代替的な場所等、任意の他の好適な構成が、本発明に使用されてもよい。
ここで、図2を参照すると、シートベルトアセンブリ12の等角図が、自動車とは関連付けられずに例証され、例示的な実施形態に従って、リトラクタアセンブリ32を示す。リトラクタアセンブリ32は、共通のフレーム38に据え付けられたスプールアセンブリ34及びガス発生器36を含む。スプールアセンブリ34は、ショルダベルト部分16のシートベルトウェビング14と接続され及びシートベルトウェビング14を収容し、それによってシートベルトウェビング14のラップベルト部分22の端部が、アンカレッジ点、例えば、フレーム38、又は座席10(図1に示される)、若しくはフロアパン等の自動車の別の部分と固定的に係合される。
また図3を参照すると、スプールアセンブリ34は、シートベルトウェビング14のショルダベルト部分16と係合し、シートベルトウェビング14を巻き取り又は巻き出しするために回転するベルトスプール、つまりスピンドル40を含む。捩り「クロック」又は「モータ」タイプばねは、ばね端部キャップ42内に搬送され、ベルトスプール40がシートベルトウェビング14を格納するように回転可能に付勢する。スプールアセンブリ34は、プリテンショナ、慣性及びウェビング感知係止装置、トーションバー荷重リミッタ、又は他のベルト制御装置を含む、先行技術(一部は以下に更に詳細に説明される)に従って既知の他のスプール制御機構を更に組み込んでもよい。本明細書内で引用される「スプール制御システム」は、ウェビングスプールの回転移動を制御し、このためシートベルトウェビングの引き出し及び格納を制御するいずれのシステムを含み得る。このようなスプール制御システムの1つが、電動アシストリトラクタである。スプール係止装置は、回転球体又は振り子等の慣性感知要素を典型的に組み込み、スプールのスプロケットが係合され、シートベルトウェビング14のベルトスプール40からの更なる引き出しを防止することをもたらす。ウェビング感知係止装置は、シートベルトウェビング14の急速な巻き出しを感知して、リトラクタアセンブリ32を係止する。シートベルトウェビング14の引き出し及び/又はラッチ板20のシートベルトバックル28への接続を検出する種々の電子感知機構がまた、リトラクタアセンブリ32内に組み込まれてもよい。
車両の通常運転中、リトラクタアセンブリ32は、シートベルトウェビング14の巻き出しを可能にして、乗員に一定量の移動の自由度を与える。しかしながら、衝撃、又は潜在的な衝撃状況が検出された場合、リトラクタアセンブリ32は、係止されて、巻き出しを防止し、乗員を座席10内に固定する。例えば、車両が所定の割合で減速する場合、又はブレーキが所定の力で作動する場合、リトラクタアセンブリ32が係止される。シートベルトウェビング14の自由な巻き出しに部分的に起因して、シートベルトアセンブリ12は、通常の使用中に緩みを生じることが多い。
図4は、例示的な実施形態に従って、プリテンショナシステム44の断面の例証を提供する。図3〜図4を参照すると、特に、リトラクタアセンブリ32は、スプールアセンブリ34に操作可能に接続され、プリテンションのためにベルトスプール40を回転させるように操作可能なプリテンショナシステム44を更に組み込む。当業者に既知であるように、リトラクタプリテンショナは、検出された車両衝撃の初期段階において、乗員に対してより教示された状態へとシートベルトウェビングを巻く。これは、車両の衝撃又は転覆による減速の力に応じて、乗員の前方運動又は偏移を低減させるために提供される。
プリテンショナシステム44は、ガス発生器36と連通するプリテンショナチューブ52を含む。ガス発生器36は、発射信号に応じて膨張用ガスを提供するために使用される。当該技術分野で既知のように、例えば、車両は、衝撃事象、衝突、又は転覆等の緊急事象を示す信号を送るセンサアレイを含む。車両センサは、特定の衝撃センサであってもよく、又は従来型の車両センサ(例えば、縦又は横加速度センサ)、若しくは別様に、一式の複数のセンサを有する制御システムの一部であってもよい。当業者に既知の、又は当業者に既知となるであろう他のいずれの衝撃センサもまた、本発明のシートベルトアセンブリ12と連動して容易に用いられ得る。中央処理ユニット(central processing unit、CPU)又は他のコントローラ等の電子制御ユニットは、信号を受信し、シートベルトアセンブリ12を、(例えば、プリテンショナの起動を介して)車両のシートベルトウェビング14を締めることによって応答するように制御する。
以下でより詳細に考察されるように、プリテンショナチューブ52は、例えば、細長い形状を有し、チューブ52内部で可撓性である、その中に配置された塑性変形可能な重合体ロッド等の、プリテンショナロッド53を有する。より具体的に及び以下でより詳細に考察されるように、プリテンショナロッド53は、その中への挿入より前にプリテンショナチューブ52の外側に配置されるとき、概して、直線形状を有し、チューブ52内に挿入されるとき、チューブ52の蛇行形状に従って屈曲及び撓むことになる。
通常の使用では、スプールアセンブリ34は、共通のフレーム38に対して回転して、スプールアセンブリ34に取り付けられたシートベルトウェビング14を巻くことになる。共通のフレーム38は、プリテンショナシステム44の構成要素を収容するためのハウジング54を含む。
図5A及び図5Bを参照すると、プリテンショナシステム44は、スプール、つまりスピンドル40と、トーションバー62と、トレッドヘッドピニオン64と、屈曲要素66と、を含んでよいプリテンショナアセンブリ60を含む。以下に更に詳細に説明されるように、トレッドヘッドピニオン64は、これまで別個の組み立て部品に含まれた多数の特徴を含んでよい。図5Aは分解図を例証しており、トレッドヘッドピニオン64は、(トレッドヘッドピニオン64に挿入される)トーションバー62に直接取り付けられるように配置され、トーションバー62はまた、スピンドル40(スピンドルの内側、図示なし)に直接取り付けられるように配置される。屈曲要素66(デグレッシブ屈曲要素(digressive bending element)であり得る)は、トレッドヘッドピニオン64及びスピンドル40の両方に付着する。屈曲要素66は、屈曲要素インサート67を介してスピンドル40に付着してよい。組み立てられると、スピンドル40はトレッドヘッドピニオン64に当接し、プリテンション中、必要に応じて、スピンドル40がトレッドヘッドピニオン64に対して回転できるようにする。図5Bは、トレッドヘッドピニオン64に取り付けられた屈曲要素66を例証する。
トーションバー62及び屈曲要素66は、当該技術分野において周知の方法で動作し、これによって、プリテンション中に乗員に付与された負荷を調節できる。例えば、トーションバー62は、シートベルト及びスピンドルに対する所定のレベルを超えた負荷に応じて回転してよい。したがって、トーションバー62及びスピンドルが、プリテンションされ、ロックされたトレッドヘッドピニオン64に対して回転できるようにすることによって、シートベルトウェブリングの多少の巻き出しを可能にする。生じる巻き出しは、完全にロックされたベルトに対する乗客への負荷を低減する。
図5A〜図6を参照すると、トレッドヘッドピニオン64は一体に形成される。ピニオン64は、焼結又はダイカストによって形成されてよく、亜鉛又はアルミニウムで作製されてよい。トレッドヘッドピニオン64は、一体設計の様々な部分及び特徴を参照して本明細書で説明されてよい。様々な部分又は特徴の参照は、トレッドヘッドピニオン64の一体設計の部分又は特徴の参照を意図することが理解されるであろう。
トレッドヘッドピニオン64は、トレッドヘッドピニオン64が概ねスピンドルに沿って回転できるように、概ね円形形状を有する(ただし、高負荷期間中、トレッドヘッドピニオン64とスピンドルとの間での相対回転は、トーションバー62の変形に応じて可能である)。トレッドヘッドピニオン64はまた、ディスク様形状を有し、第1の側70は第1の方向を向き、第2の側72は第1の方向と反対の第2の方向を向くものとして説明されてよい。ピニオン64はまた、第1の側と第2の側との間を軸方向に延在する本体部分74を含んでよい。トレッドヘッドピニオン64は、トレッドヘッドピニオン64がスピンドルと共に周りを回転する中心軸Aを有する。
第1の側70は、第2の側72よりもスピンドル40から軸方向に離れて配置される。言い換えれば、第1の側70はスピンドル40から離れる方向を向き、第2の側72スピンドル40の方を向く。第2の側72は、組み立て時にスピンドル40を係合するように配置される。
第1の側70は、慣性ロックと協働する構造などシートベルトスプールアセンブリの従来の機能に対応する様々な構造を含んでよい。第1の側70は、第1の側70から軸方向外方に突出するシャフト部分76を含んでよい。シャフト部分76は、フレーム又はアセンブリハウジング又は他の構造と協働して、通常の動作条件下でのウェブの巻き出し又は巻き取り中にトレッドヘッドピニオン64が回転できるようにし、プリテンションに応じてトレッドヘッドピニオン64が回転し、シートベルトウェビングを巻き取ることができるように配置される。
トレッドヘッドピニオン64の本体74は、プリテンションアセンブリの駆動要素を受容するように配置される。駆動要素は、チューブ52を通って駆動され、トレッドヘッドピニオン64の半径方向外側部分と係合する、重合体ロッド53の形態であってよい。重合体ロッド53がピニオン64の半径方向外側部分と係合すると、ピニオン64は、重合体ロッド53の駆動力に応じて回転するであろう。本明細書では、駆動要素としての重合体ロッド53の使用が説明されるが、一体型トレッドヘッド64の態様はまた、他のタイプの駆動要素で使用され得ることが理解されるであろう。
図6及び図7A〜図7Cを参照すると、本体74は、本体74の半径方向外縁部の周りに周方向に延在するリング部78を受容し、トレッドヘッドピニオン64の半径方向外側表面を画定する駆動要素を含む。リング部78は、第1のフランジ78aと、第2のフランジ78bと、を含む。第1のフランジ78aは第1の側70に隣接して配置され、第2のフランジ78bは第2の側72に隣接して配置される。
フランジ78a及び78bは、中心軸Aから半径方向外方に延在し、第1のフランジ78aと第2のフランジ78bとの軸方向間に内部空間78cを画定する。フランジ78a、78b間の空間78cは、プリテンション中に駆動されてトレッドヘッドピニオン64と係合する、重合体ロッド53又は他の駆動要素を受容するように設計される。
したがって、フランジ78a及び78bは、内側表面と、外側表面と、を有し、内側表面は内部空間78cの方を向き、外側表面は軸方向外方を向く。
フランジ78a及び78bは、フランジ78a及び78bの半径方向外方の内隅に面取り内縁部78dを含んでよい。この面取り縁部78dは、プリテンション中に駆動要素又は重合体ロッド53を内部空間78cへと誘導するように動作してよい。したがって、面取り縁部78dは、好ましくはフランジ78a及び78bの全周囲の周りを周方向に延在する。フランジ78a及び78bの一方又は両方は、フランジ78a及び78b内に延在する、半径方向外方のノッチ78eを含んでよい。
リング78は、内部空間78cにおいてフランジ78aと78bとの間に延在する複数の歯80を更に含む。歯80は、プリテンション中に駆動要素53が駆動されると、駆動要素が歯80に影響を及ぼして、トレッドヘッドピニオン64及び取り付けられたスピンドル40を回転させるように、駆動要素53と係合するように設計される。歯80は、好ましくはリング78の周りで周方向に均等に離間配置される。
一形態において、図8を更に参照すると、軸方向に歯80の断面図を見る場合、歯80は、半径方向外方の頂点80aと、第1の表面80bと、第2の表面80cと、をそれぞれ有する。第1の表面80b及び第2の表面80cは、頂点及び中心軸Aに対して異なる角度で配置されてよい。
例えば、1つの手法において、歯80のうちの1つの頂点80aを通る軸Aから延在する線Lを基準として、αがβ以下であるように、第1の表面80bは基準線から角度αで配置され、第2の表面80cは、基準線から角度βで配置される。好ましい一実施例において、角度αは角度βよりも小さい。一実施例において、角度αはおよそ25度であり得、角度βはおよそ30度であり得る。
第1の表面80bは、駆動要素53が駆動されて歯80と係合すると、駆動要素が第1の表面80bに影響を及ぼすように、好ましくは、駆動要素53の方を向く歯80の側に配置される。第1の表面80bの角度が小さいために、駆動要素53がトレッドヘッドピニオン64への押し付けを開始すると、ピニオンの接線力対半径方向力の比率は増加する。
リング78はまた、歯80の頂点80aから半径方向内方に配置される、基底面82を含んでよい。基底面82は、歯80の基底部を画定してよい。歯80、フランジ78a及び78b、並びに基底面82の交点は、フィレット82aの形態であってよく、したがって、内部空間78c内に複数の湾曲ポケット84を画定する。したがってフィレット82aは、内部空間78cの一部を占め、歯80、フランジ78a/b、及び基底面82の交点付近の空間に変形する重合体ロッドの能力を低減する。過剰なロッドの変形は、エネルギーを浪費する。したがって、ロッド53が変形可能な空間を低減することは、潜在的な浪費エネルギー量を低減し得る。
再度図6、図7A、及び図7Bを参照すると、トレッドヘッドピニオン64の第2の側72は、トーションバー62及び屈曲要素66に付着し、スピンドル40に軸受表面を提供する構造を含む。第2の側72は、第2のフランジ78bから離れて軸方向外方に延在する、スピンドル軸受部84を含む。軸受部84は、概ね円形形状を有し、本体74及び第2のフランジ78bから延在する段差面を形成する。軸受部84は、第2のフランジ78bが、軸受部84に対して半径方向外方に延在するように、第2のフランジ78bの外径よりも小さい外径を有する。
屈曲要素据え付け部86は、軸受部84から軸方向外方に延在する。屈曲要素据え付け部86は、軸受部84が屈曲要素据え付け部86から半径方向外方に延在するように軸受部84の外径よりも小さい外径を有する、概ね円形形状を有する。
一体型トレッドヘッドピニオン64の屈曲要素据え付け部86、軸受部84、及び本体74は結合して、軸受要素据え付け部86の軸方向外側表面からトレッドヘッドピニオン64内へと軸方向外方に延在する内部キャビティ88を画定する。キャビティ88は軸Aの中心にあり、軸方向に見ると、スプライン形状を有する。キャビティ88のスプライン形状は、トーションバー62が軸方向にキャビティ88に挿入され、トレッドヘッドピニオン64に対して回転可能に固定されるように、トーションバー62の端部形状に一致する。キャビティ88のスプライン形状及びトーションバー62は、トレッドヘッドピニオン64とトーションバー62との間でトルクを伝達するように動作する。
屈曲要素据え付け部86は、屈曲要素据え付け部86の外周面から半径方向内方に延在するノッチ86aを含む。ノッチ86aは、屈曲要素66の端部が配置され得るポケット、つまり空間を提供する。
軸受部84は、ノッチ86aの空間がポケット84aと連通するように、ノッチ86aに隣接して軸方向に配置される加締めポケット84aを同様に含む。ポケット84aは、軸受部84内へと軸方向内方に延在する。
したがって、屈曲要素66の端部は、ノッチ86a及びポケット84aに軸方向に挿入されてよい。軸受部84はまた、加締めポケット84aに隣接して半径方向に、かつそこから外方に配置された位置において軸受要素内へと軸方向内方に延在する、アクセスキャビティ84bを含む。したがって、加締め壁84cは、ポケット84aとキャビティ84bとの間に画定される。加締め壁84cは半径方向に変形可能であって、(ポケット84aに挿入される)屈曲要素66の端部をトレッドヘッドピニオン64の端部に対して加締める。
屈曲要素据え付け部86は、外周の大部分にわたって連続的に平滑な外周面を有する。したがって、外周面は、ノッチ86aが位置する領域を除いて、外周の大部分で概ね一定の直径を有する。
図9Aを参照すると、先行技術のトレッドヘッドはトレッドヘッド464のスプライン外側表面を必要としていた(屈曲要素66がその周りを包み込むであろう)。これは、トレッドヘッド464及びピニオン478が別個であるためであった。ピニオン(pinon)478は、ピニオン478にトレッドヘッド464が組み付けられ得、ピニオン478からのトルクがトレッドヘッド464に伝達されるように、トレッドヘッド464のスプライン外側表面と協働したスプライン内側開口部を含んだ。トレッドヘッド464のスプライン部分は、ピニオン478を通って延在し、外方に突出し、ピニオン478を超えて突出する部分は、屈曲要素66が包み込んだ部分であった。トレッドヘッド464のこの部分は、組み立て中にスプラインピニオン478が通り越す必要があるためにスプライン形状にする必要がある。
図6に示されるように、屈曲要素66には、屈曲要素据え付け部86の周りに、スプライン軸受表面ではなく、平滑な軸受外周面86bが設けられる。
更に、上記で説明されたように、軸受部84は、フランジ78bから軸方向外方に延在する。軸受部84は、スピンドル40がピニオン64に対して回転するときにスピンドル40が当接し得る軸受表面84dを提供する。リトラクタの通常動作中、スピンドル40は、トレッドヘッド64に対して回転しない。しかしながら、トーションバー62がシートベルトウェブリングに対する負荷に応じて回転すると、スピンドル40はトレッドヘッド64に対して回転し、軸受部84に当接する。
軸受表面84dは、屈曲要素据え付け部86をとり囲む、概ね環状形状を有する。屈曲要素66を加締めするための、上記に説明されたキャビティ84aは、軸受表面84d内へと軸方向に延在する。キャビティ84aに加えて、軸受部84は、複数のコアアウト84eを更に含んでよい。コアアウト84eは、軸受表面84dに形成されたキャビティ又は他の孔の形態である。コアアウト84eは、トレッドヘッド64の総重量を低減し、トレッドヘッド64の一体形態により、軸受表面84dを頑強に維持できる。
従来技術の設計では、図9Aに示されるように、別個の軸受ディスク484が、ピニオン478とスピンドル40との間にピニオン478に接して配置された。軸受ディスク484は、軸受ディスク484が、ピニオン478と同様に、スプライントレッドヘッド464上に嵌合するように、スプライン内部形状を有する内側開口部を含むであろう。軸受ディスク484はまた、内部形状にノッチを含んで、屈曲要素66を所定の位置に保持した。屈曲要素66は、軸受ディスク484と係合し、次いで、軸受ディスク484及び屈曲要素66は、トレッドヘッド464のスプライン部分の上に配置されるであろう。
上記に説明された手法は別個の軸受ディスクを含まず、屈曲要素66は、ノッチ86a及びキャビティ84aに単純に挿入されて、壁84cを変形させることによって加締められてよい。
別の手法では、図9Bに示されるように、別のトレッドヘッド564が配置されて、別個の軸受ディスク584を受容してよい。この手法では、一体構造は、本体74と、別の型の屈曲要素据え付け部586と、を含んでよい。軸受ディスク584は、屈曲要素据え付け部586の上に配置される大きさであり、そのように配置される。
組み立てられると、軸受ディスク584は、軸受ディスク584及び屈曲要素据え付け部586上で半径方向内方及び外方に延在する、一致するノッチ及び突起部のために、屈曲要素据え付け部586上で回転可能に所定の位置に保持される。屈曲要素据え付け部586は、本体74に対して軸方向内側部分586aと、軸方向外側部分586bと、を含む。内側部分586aは、軸受ディスク584の内部形状と係合するように構成されている外部形状を有する。外側部分586bは、屈曲要素66の屈曲時にこの要素と係合するように構成されている。
屈曲要素部分586は、軸受要素部分586の外部形状の周りに配置された突出部587a、b、c、d、e、及びfを含む。突起部587aは、内側部分587gと、外側部分587hと、を有し、内側部分587gは台形形状を有し、外側部分587hは尖り形状を有する。内側部分587gは軸受ディスク584を係合し、外側部分587hは屈曲要素66を係合する。
突起部587bは、半径方向外側の平坦な表面を備える、細長い箱形状を有する。突起部587c、d、e、及びfは、箱形状又は台形形状を有する。突起部587の他の形状も使用され得ることが理解されるであろう。
屈曲要素据え付け部586はまた、外側表面に半径方向陥凹部を含んでよい。陥凹588aは、突起部587aに隣接して周方向に配置され、陥凹部588bは、突起部586fに隣接して周方向に配置される。陥凹部588cは、突起部586eに隣接して周方向に配置される。
軸受ディスク584は、屈曲要素据え付け部586の突起部586a、b、c、d、e、及びfに一致する凹部584aと、屈曲要素66を受容するための凹部584bと、を有する。凹部は、軸受ディスク584の内部形状から半径方向内方に延在する突起部585によって画定される。軸受ディスク584は、突起部586bに一致する平坦な表面584cを画定する。軸受ディスク584は、突起部585のうちの1つに配置された突起584dと、突起部585のうちの別の1つに配置された別の突起584eと、を含んでよい。突起584dは陥凹部588cに一致し、突起584eは陥凹部588bに一致する。
屈曲要素66は屈曲要素据え付け部586に配置されてよく、軸受ディスク584は、凹部584bにおいて屈曲要素66の一部を被覆して、屈曲要素据え付け部586と軸受ディスク584との間に屈曲要素66を保持する。軸受ディスク584は、上記で説明された軸受表面を提供し、屈曲要素66は、上記で説明された方法に類似の方法で、屈曲要素据え付け部586の周りを包み込むであろう。
トレッドヘッド64又はトレッドヘッド564の一体形態により、(トレッドヘッド464、ピニオン478、及び軸受ディスク484を組み立てる、図9Aのマルチピースアセンブリに対して)ピニオン歯80間の空間78cの深さをより大きくできる、又は別個のピニオン478に対して更なる構造安定性を提供できる。マルチピース設計では、ピニオン478がトレッドヘッド464のスプライン突起部を通り越す必要があるため、ピニオン歯間の深さは制限された。したがって、ピニオン歯間の空間の基底は、別個のピニオン478がスプライン突起部を通り越すため、常にトレッドヘッド464のスプライン突起部の最外面の半径方向外側であろう。軸受ディスク484を超えるトレッドヘッド464の突起部の最外面はまた、屈曲要素66が包み込む表面として機能した。
一体設計では、歯80間の空間78cの深さは、トレッドヘッド64又はトレッドヘッド564の本体内へと、屈曲要素据え付け部86の最外面の半径方向内方に延在し得る。これは、従来のマルチピース設計では不可能である。
マルチピース設計に対する一体設計の使用はまた、製造上の利点を提供する。トレッドヘッド64又は564は、ダイカスト、焼結、又は射出成型されてよい。一体設計の使用はまた、マルチピース設計に対して軸方向での総公差幅を低減する。
したがって、一体型トレッドヘッドピニオン64又は564は、スプールアセンブリ34の一部としてスピンドル40と結合する。スプールアセンブリ34は、プリテンション用の構成要素並びにリトラクタの通常動作用の構成要素を含む、リトラクタアセンブリ32の他の構成要素と協働する。
スプールアセンブリ34は、ハウジング54内に配置されたヘッドピニオン64/564を含む。ピニオン64/564は、ベルトスプール40に取り付けられる。ピニオン64/564の回転は、取り付けられたベルトスプール40に回転をもたらして、ベルトスプール40に取り付けられたシートベルトウェビング14を巻くことになる。
図10Aは、例示的な実施形態に従って、プリテンショナロッド53及びストッパ55の側面断面の例証を提供する。図10Aに示すように、プリテンショナロッド53は、一形態において、概して円形の断面を有する。別の手法において、プリテンショナロッド53は、プリテンショナロッド53が(図4に示される)プリテンショナチューブ52内に挿入され、挿入されたとき、プリテンショナチューブ52の蛇行形状に適合することを可能にする、概して矩形断面、概して三角形断面、又は他の多角形断面等の、非円形断面を有することができる。考察の目的で、プリテンショナロッド53は、概して円形断面を有するものとして考察される。
上記に例証され、考察されるように、プリテンショナロッド53は、プリテンショナチューブ52の外側に配置されるとき、概して直線形状を有し、近位端部分202から遠位端部分204まで縦方向200に延在する。近位端部分202は、プリテンショナロッド53がプリテンショナシステム44内に設置されるとき、(図10Cに示される)ガス発生器36に向かって配置される。例示的な実施形態において、プリテンショナロッド53は、非凹設部分206と凹部210を画定する凹設部分208とを画定するために、その長さに沿って変化する断面を有する。一実施例において、かつ図10A及び図12において例証されるように、凹部210は、例えば、側壁を有するU字形状の溝等の、溝として構成される。
図10Aを参照すると、例示的な実施形態において、凹設部分208は、近位端部分202から遠位端部分204まで、かつ遠位端部分204を含んで、プリテンショナロッド53の全長の大部分に沿って延在する。例証されるように、近位端部分202は非凹設部分206を含み、凹部210は非凹設部分206の最遠位区分で終了する。以下に更に詳細に考察されるように、及び図10Aにおいて例証されるように、プリテンショナロッド53の非凹設部分206は、凹設部分208よりも大きい直径、断面寸法、及び/又は周長を有する。例示的な実施形態において、非凹設部分206は、約20mm等、約15〜25mmの長さL1及び約4〜7mmの幅W1を有し、凹設部分208は、約60〜145mmの長さL2及び約2.5〜8.0mmの厚さW2を有する。
例示的な実施形態において、プリテンショナロッド53はまた、例えば、近位端部分202から近位に延在する、突起又は柱等の、正の特徴216を含む。ストッパ55は、ストッパ55をプリテンショナロッド53の近位端部分202に結合するための正の特徴216を受容する、その中に形成された負の特徴218を有する。一実施例において、負の特徴218及び正の特徴216は、ストッパ55が、例えば、ストッパ55をプリテンショナロッド53に固定的に結合するための正の特徴216上に、例えば、締まり嵌め等の、圧縮締めであるようにサイズ決定される。ストッパ55を正の特徴216及び/又は近位端部分202に結合及び/又は固定する他の形状は、例えば、接着剤、機械的手段、又は同様のもの等を使用し得る。図10Aに例証されるように、正の特徴218は、止まり穴220として構成することができる。代替的に、及び図10Bに例証されるように、負の特徴220は、正の特徴216がその中を部分的に又は完全に延在する通り穴222として構成することができる。
例示的な実施形態において、プリテンショナロッド53は、他のロトプリテンショナの金属球体駆動要素に対して低減した重量を有する、重合体材料から作製される。特定の重合体材料が、特定のユーザの要望に適合するように選択されることができる。重合体材料は、プリテンショナチューブ52を通じて屈曲及び撓むことができるように十分な可撓性を有し、初期設置、並びにガス発生器36による作動に応じて可能となるものが好ましい。重合体材料は、プリテンショナロッド53が、プリテンショナシステム44のトレッドヘッドピニオン64に負荷を十分に伝えるように、作動に応じて十分な押し出し性を有し、それによってプリテンションをもたらす駆動要素として機能するものが好ましい。
更に、例示的な実施形態において、プリテンショナロッド53は、塑性変形可能な重合体材料から作製される。作動中及び作動後、プリテンショナロッド53は、作動及びプリテンショナシステム44の他の構成要素(例えば、トレッドヘッドピニオン64)との接触に応じて、塑性変形となる。以下に更に詳細に考察されるように、この塑性変形は、プリテンショナロッド53が、例えば、トレッドヘッドピニオン64内でシステム内に維持された圧力に完全に依存することなく、プリテンショナロッド53のペイバックを防止又は制限するために係止されることをもたらすことになる。
1つの手法において、プリテンショナロッド53は、ナイロン熱可塑性材料から作製される。プリテンショナロッド53はまた、脂肪族ポリアミド熱可塑性材料から作製することもできる。別の手法において、プリテンショナロッド53は、アセタール材料又はポリプロピレン材料等、同様の熱可塑性材料から作製することができる。
再度図4を参照すると、ハウジング54は、ガイド部分90を更に含む。ガイド部分90は、トレッドヘッドピニオン64と同様にハウジング54内に配置される。より具体的には、ガイド部分90は、チューブ52の出口の反対側に配置され、トレッドヘッドピニオン64は、ガイド部分90とチューブ52との間に配置される。したがって、チューブ52を出たプリテンショナロッド53は、ガイド部分90に接触する前にトレッドヘッドピニオン64に接触することになる。
ガイド90は、チューブ52の出口に向かって凹形状を有する、概して円弧状の着地表面92を有する。1つの手法において、表面92の円弧は、一定半径を有する。更に、円弧の半径の中心点は、表面92とトレッドヘッドピニオン64との間の半径方向の間隔が、表面92の長さに沿って一致するように、トレッドヘッドピニオン64の回転軸と整列する。別の手法において、表面92の半径の中心点は、表面92とトレッドヘッドピニオン64の外径との間の半径方向間隔が表面92に沿って異なる点で変化するように、スプロケット軸からオフセットすることができる。
表面92は、第1の端部96及び第2の端部98を含む。第1の端部96は、プリテンショナロッド53がチューブ52を出て、トレッドヘッドピニオン64を通過した後、第2の端部98よりも前に第1の端部96と係合するように、チューブ52の出口と反対側に配置される。
ハウジング54は、ガイド90の反対側に配置されるオーバーフローキャビティ100を更に画定する。オーバーフローキャビティ100はまた、チューブ52の屈曲部に隣接して配置され、トレッドヘッドピニオント64は、ガイド90とオーバーフローキャビティ100との間に配置される。したがって、ガイド90の中間部分101は、トレッドヘッドピニオン64にわたってオーバーフローキャビティ100の径方向反対側にある。
オーバーフローキャビティ100は、必要に応じて、プリテンショナシステム44の作動中にプリテンショナロッド53がその中に受容されることを可能にするようにサイズ決定、及び構成される。例えば、プリテンショナロッド53がチューブ52を抜け出た後、プリテンショナロッド53がオーバーフローキャビティ100に向かって最終的に方向付けられるように、ガイド90に接触し、ガイド90に対応する円弧状の経路に方向付けられることになる。プリテンショナロッド53は、オーバーフローキャビティ100内に延在することができ、オーバーフローキャビティ100に隣接するチューブ52の屈曲部に沿って更にガイドされ得る。しかしながら、プリテンショナロッド53が作動中に必ずしも、オーバーフローキャビティ100に最終的に達するために十分に進まない場合があることが理解されるであろう。
上記で説明されたように、リトラクタアセンブリ32は、発射信号に応じて膨張用ガスを提供するガス発生器36を含む。膨張用ガスは、チューブ52内部の圧力の増加をもたらし、これによりプリテンショナロッド53が、ガス発生器36からチューブ52を通じ、かつ出口を通過して、プリテンションのためにトレッドヘッドピニオン64内へと最終的に引き離される。
より具体的には、図10Cに示されるように、プリテンショナチューブ52は、ピストン又は封止部材102を含む。封止部材102は、1つの手法において、球体外側表面を伴う球体形状を有することができる。別の手法において、封止部材102は、円筒形外側表面を伴う、概して円筒形状を有することができる。封止部材102は、チューブ52内に摺動可能に配置され、プリテンショナロッド53を作動方向又は経路Aに沿って駆動するように操作可能である。当業者によって理解されるように、封止部材102は、チューブ52の内部に圧入され得るか、又は別様に嵌められ得る。
図10Cに示されるように、封止部材102は、ガス発生器36から離間した近位端部106を画定して、それらの間にガスチャンバ108を画定する。封止部材102は、ストッパ55及びプリテンショナロッド53に向かって方向付けられた遠位端部110を画定する。
ストッパ55は、好ましくはアルミニウムから作製されるが、鋼、他の金属、又は金属合金、若しくは説明された封止能力を提供することができるような概してより柔らかい封止部材102を伴う強化プラスチック等の、別の好適な十分な強度の材料から作製することもできる。例示的な実施形態において、ストッパ55は、非凹設部分206の周囲に実質的に一致する外周を有する。ストッパ55は、封止部材102の遠位端部110に隣接し、プリテンショナロッド53の非凹設部分206に当接する。
封止部材102及びストッパ55は、協働してガスチャンバ108内の増加した圧力からのエネルギーをプリテンショナロッド53に移す。プリテンショナロッド53は、チューブ52を通じて進み、チューブ52の屈曲部に従って撓むために、チューブ52の幅よりも僅かに小さくサイズ決定される。このため、封止部材102無しでは、ガス発生器36からのガスは、プリテンショナロッド53とチューブ52との間に画定された空間内にプリテンショナロッド53を過ぎて流れることになる。
封止部材102は、概して弾性構造を画定し、任意の好適なプラスチック又は重合体(例えば、ポリエステル、ゴム、熱可塑性、又は他の弾性若しくは変形可能な材料)等の、当該技術分野で既知の種々の材料からなってもよい。更に、封止部材102は、金属、プラスチック、又は他の好適な材料からダイカスト、鍛造、又は成形されてもよい。一実施形態において、封止部材102は、2キャビティ射出成形プロセスを使用して形成される。概して弾性構造は、封止部材102の形状が圧力に応じて僅かに変化することを可能にし、それによってそれが提供する封止を改善する。
図10及び図11を参照すると、動作中、ガス発生器36は、ガスチャンバ108に加圧する膨張用ガスを生成し、それによって封止部材102が作動経路Aに沿ってプリテンショナロッド53を強制的に駆動することを可能にする。プリテンショナロッド53が、チューブ52を通じて駆動される際、それはトレッドヘッドピニオン64と係合する。より具体的には、プリテンショナロッド53は、トレッドヘッドピニオン64の歯80と係合する。プリテンショナロッド53が矢印Aの方向に膨張用ガスによって駆動される際、プリテンショナロッド53とトレッドヘッドピニオン64との係合は、ベルトスプール40(図3に示される)の回転をもたらし、これがプリテンションを提供する。
ガス発生器36の起動は、封止部材102がガス漏れに抵抗することを可能にする。上記に挙げられたように、封止部材102は、比較的弾性の材料からなる。したがって、ガスチャンバ108内部の加圧ガスが、封止部材102の近位端部106の膨張をもたらし、封止部材102を通過してガスが逃げることを防止させる。
加えて、プリテンショナロッド53から発生した背圧が、封止部材102のストッパ55及びプリテンショナロッド53に抗する圧縮に起因して、封止部材102が周方向外側に膨張することをもたらす。プリテンショナロッド53は、作動中、トレッドヘッドピニオン64と係合する際、抵抗を受け、それによって、ストッパ55及び封止部材102上に背圧を発生させる。封止部材102の周方向の膨張は、封止部材102の外面とプリテンショナチューブ52の内壁との間に締付けられた封止を提供する。したがって、本発明の封止部材102は、高封止圧力を保持し、並びにチューブ52内に残留ガス圧力を維持するように動作可能である。
シートベルトのプリテンション中、ペイバックとして知られる副作用があり、プリテンションを引き起こす事象中、乗員によってもたらされるシートベルトの張力が、スプールをプリテンションの回転と反対方向に回転させる場合がある。この回転は、トレッドヘッドピニオン64及び駆動要素に伝えられ、駆動要素をチューブ52内部で逆方向に進ませる。ペイバックは、チューブ52内の圧力を維持することにより対抗することができるが、これはガス発生器36がより長い期間発射すること、及び追加の推進剤を必要とする。
しかしながら、例示的な実施形態において、本明細書に説明されたプリテンショナシステム44は、維持されたガス圧力の代替として、又は維持されたガス圧力に加えて、上記で説明されたペイバックの副作用に対抗するように構成された特徴を含む。上記で説明されたように、プリテンショナロッド53は、重合体等の塑性変形可能な材料から好ましくは作製される。
プリテンショナシステム44の作動中、プリテンショナロッド53は、チューブ52を出てトレッドヘッドピニオン64の歯80に接触し、トレッドヘッドピニオン64の回転をもたらす。プリテンショナロッド53がトレッドヘッドピニオン64を通過し、その回転をもたらす際、更なる歯80のそれぞれが、プリテンショナロッド53の側面に接触し、プリテンショナロッド53が歯80とプリテンショナロッド53との間の干渉領域内で圧縮及び塑性変形することをもたらすことになる。この圧縮はまた、プリテンショナロッド53がガイド90に対して圧縮され、トレッドヘッドピニオン64とガイド90との間のプリテンショナロッド53の圧入構成を作り出すことももたらすことになる。
更に、プリテンショナロッド53及びガイド90は、プリテンションストロークの端部で共に溶着することになる材料から作製され得る。例えば、プリテンショナロッド53及びガイド90の材料は、プリテンショナロッド53とガイド90との間の摩擦から発生した熱が、ガイド90及びロッド53が互いに接触するインターフェースWに沿って、プリテンショナロッド53及びガイド90が、共に溶着されるように、選択されてもよい。いったんプリテンショナロッド53及びガイド90が共に溶着されると、プリテンショナロッド53は、係止され、チューブ52内に逆流することを防止又は実質的に制限されるようになる。歯80によりもたらされたプリテンショナロッド53の塑性変形は、トレッドヘッドピニオン64が反対方向に回転することを防止又は実質的に制限し、それによってペイバックを防止又は実質的に制限することになる。
溶着は、作動中のシステムにより発生する比較的高熱及び圧力から結果的に生じる。溶着されるプリテンショナロッド53及びガイド90のために、各々に使用される材料は、同じ族内であることが好ましい。例えば、ガイド90がナイロンである場合、プリテンショナロッド53は、ナイロンであることが好ましい。同様に、ガイド90がアセタールである場合、プリテンショナロッド53は、アセタールであることが好ましい。ガイド90がポリプロピレンである場合、プリテンショナロッド53は、ポリプロピレンであることが好ましい。高熱及び高圧下で共に溶着するであろう他の材料もまた使用することができることが理解されるであろう。更に、いくつかの異なるタイプの材料が、共に溶着することができることが理解されるであろう。
プリテンション中に発生し得る別の副作用が、低抵抗状態として知られている。これは、プリテンショナの作動に応じてスプールによって巻き取り又は巻き付かれ得る比較的大きな部分のシートベルトウェビングがあるとき、発生する場合がある。例えば、シートベルトに余分な緩みがある場合、この緩みは、緩みが巻き取られるまで乗員に作用しないため、低抵抗で巻き取り又は巻き付くことになる。低抵抗状態において、駆動要素の背圧は、低減する。低減した背圧は、背圧に応じて、チューブの内壁表面に周方向に対して膨張するための封止要素の能力の低減をもたらす場合がある。これは、封止プロセスの一部としての背圧に応じて周方向に膨張するように構成された、いずれのタイプのピストン又は封止についても発生し得る。
図4、図8、図11、及び図12を参照すると、プリテンショナシステム44の低抵抗状態の副作用に対処するために、例示的な実施形態において、チューブ52は、チューブ52の端部近くのチューブ52内に延在する突起部120を含み、プリテンショナロッド53が存在する場所に近接する狭窄部分130を形成し、それによって遠位の場所においてチューブ52の断面積を低減させる。すなわち、狭窄部分130の開口部の径、幅、又は寸法(複数可)は、例えば、狭窄部分130から上流のチューブ52の部分等、チューブ52の部分の隣接部分の径、幅、又は寸法(複数可)よりも小さい。
以下に更に詳細に考察されるように、凹部210は、作動中及び/又はプリテンション中、プリテンショナロッド53の凹設部分208が、突起部120によって妨害されないように、作動方向又は経路Aに沿って突起部120と整列する。更に、狭窄部分130は、プリテンショナロッド53の少なくとも凹設部分208は狭窄部分130を通過して進むことができるが、ストッパ55及び封止部材102は狭窄部分130を通過して進むことが阻止される、といった十分な空間があるようにサイズ決定される。ストッパ55及び封止部材102が狭窄部分130を通過して前進することを阻止されるとき、狭窄部分130は、更なる背圧を提供する。したがって、封止部材102は、この背圧に応じて周方向又は半径方向に膨張することになり、それによって低抵抗状態での改善された封止を提供する。この改善された封止は、ガスが低抵抗状態においてチューブから逃げる可能性を防止又は制限することになる。
狭窄部分130を画定する突起部120は、上記に説明された機能を提供する一方で、種々の方法において形成され、種々の形状を有することができる。
上記の手法において、共に整列したプリテンショナロッド53の凹部210と突起部120は、図4及び図11に例証されるように、チューブ52のインボード部分に沿って配置され得、又は代替的に、図8及び図12に例証されるように、チューブ52のアウトボード部分に沿って配置され得る。有利には、例示的な実施形態において、チューブ52のインボード部分上への突起部120の配置は、進行中、プリテンショナロッド53がチューブ52のアウトボード部分にわたって摺動することを容易にする。プリテンショナロッド53がチューブ52を通じて進む際の遠心力は、プリテンショナロッド53にチューブ52のアウトボード部分に向かわせる傾向があり、突起部120をインボード部分上に位置付けることは、狭窄部分130がプリテンショナロッド53に対して抵抗を加える可能性を低減させることになる。代替的、かつ有利には、例示的な実施形態において、チューブ52のアウトボード部分上への突起部120の配置は、作動中、トレッドヘッドピニオン64がプリテンショナロッド53の全体又は固体側を係合すること(例えば、凹部210の反対側のプリテンショナロッド53の側面を係合するトレッドヘッドピニオン64)を容易にして、作動方向又は経路Aの反対側の方向におけるプリテンショナロッド53のいずれの並進を防止又は低減させるためにプリテンショナロッド53のトレッドヘッドピニオン64との係止を容易にする。
上記で説明されたように、プリテンショナロッド53は、その近位端部分202で非凹設部分206を有し、非凹設部分206は、凹設部分208よりも大きい径又は断面寸法(複数可)を有する。1つの手法において、非凹設部分206は、狭窄部分130で、チューブ52の幅又は断面寸法(複数可)よりも大きい径又は断面寸法(複数可)を有する。したがって、狭窄部分130の上流側に配置された非凹設部分206で、狭窄部分130は、非凹設部分206が通過することを防止することになる。
別の手法において、非凹設部分206は、狭窄部分130で、チューブ52の幅又は断面寸法(複数可)よりも小さい場合がある。非凹設部分206が狭窄部分130を通過するのに十分小さい場合、それは狭窄部分130を越えて通過することができる。
当業者であれば容易に理解するように、以上の説明は本発明の原理の実装例を例証するものである。本記述は、本発明が、以下の特許請求の範囲にて定義される本発明の精神を逸脱することなく、修正形態、変形形態、及び変更形態を許容するという点において、本発明の範囲又は応用を限定することを意図するものではない。

Claims (14)

  1. シートベルトリトラクタアセンブリに使用されるプリテンション装置であって、
    長手方向中心軸の周りを回転し、シートベルトウェビングを巻き取るように構成されたスピンドルと、
    前記スピンドルに連結され、印加されたプリテンション負荷に応じて回転することで当該スピンドルを回転させるトレッドヘッドピニオンと、
    所定の経路に沿って並進し、前記トレッドヘッドピニオンと直接係合し、これによって前記トレッドヘッドピニオンを回転させる変形可能なロッドと、を備え、
    前記トレッドヘッドピニオンが、
    a)前記スピンドルから離れる方向を向く第1の側及び前記スピンドルの方を向く第2の側と、
    b)前記第1の側と前記第2の側との間に延在し、前記ロッドから前記プリテンション負荷を受けるために複数の半径方向に突出する歯を有する、リング部と、
    c)前記歯の両側に配置された、前記第1の側の第1のフランジと、前記第2の側の第2のフランジと、を含み、前記歯を超えて半径方向外方に突出する一対のフランジであって、前記フランジが、前記複数の歯に隣接して長手方向に配置され、前記歯が、前記フランジと一体になって隣接する歯と前記フランジとの間にキャビティが形成される、当該フランジと、
    d)前記第2のフランジから前記スピンドルに向かって軸方向に突出する軸受部であって、前記軸受部が、前記スピンドルが当接する軸受表面を画定する、軸受部と、
    プリテンション中に乗員に付与された負荷を調整可能な屈曲要素と、
    前記トレッドヘッドピニオンが、前記軸受部から離れるように、前記スピンドルに向かって軸方向に突出し、前記屈曲要素を保持する屈曲要素据え付け部とを備え、
    前記トレッドヘッドピニオンの構成a)〜d)が一体成形されていることを特徴とするプリテンション装置。
  2. 前記トレッドヘッドピニオンが、前記第1の側及び前記スピンドルから離れるように軸方向に突出するシャフトを更に備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記軸受部が概ね円形の外部形状を有し、外径が前記第2のフランジの外径よりも小さい、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記屈曲要素据え付け部が概ね円形の外形を有し、外径が前記軸受部の外径よりも小さい、請求項に記載の装置。
  5. 前記屈曲要素は、前記トレッドヘッドピニオン及び前記スピンドルに取り付けられる、請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置。
  6. 前記屈曲要素据え付け部が、前記屈曲要素据え付け部の外周の大部分にわたって平滑な外周面を画定する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置。
  7. 前記屈曲要素据え付け部が前記屈曲要素据え付け部の外周にノッチを画定し、前記ノッチが、前記屈曲要素据え付け部の軸方向最外面から前記軸受部に向かって延在する、請求項1乃至6の何れか1項に記載の装置。
  8. 前記軸受部が前記屈曲要素据え付け部の前記ノッチに隣接して軸方向に配置される加締めキャビティを画定し、前記加締めキャビティが、前記軸受部の軸方向最外面から前記軸受部内へと延在する、請求項に記載の装置。
  9. 前記軸受部が、前記加締めキャビティから、かつ前記加締めキャビティに隣接して半径方向外方に配置されるアクセスキャビティを画定し、前記アクセスキャビティが、前記軸受部の軸方向最外面から前記軸受部内へと延在する、請求項に記載の装置。
  10. 前記軸受部が、前記アクセスキャビティと前記加締めキャビティとの間に半径方向に配置される加締め壁を画定し、前記加締め壁が半径方向に変形可能であって、前記屈曲要素を前記トレッドヘッドピニオンに対して加締める、請求項に記載の装置。
  11. 前記屈曲要素の全体が前記屈曲要素据え付け部に対して半径方向外方に配置される、請求項1乃至10の何れか1項に記載の装置。
  12. 前記リング部が、前記屈曲要素据え付け部の外周を超えて半径方向内方に延在する半径方向厚さを有する、請求項1乃至11の何れか1項に記載の装置。
  13. 前記トレッドヘッドピニオンが、前記軸受部を通り、前記リング部内へと軸方向に延在する中心内部キャビティを画定し、前記内部キャビティが、トーションバーの対応する構造を受容するためのスプライン表面を有する、請求項1乃至12の何れか1項に記載の装置。
  14. 前記トレッドヘッドピニオンの一端に取り付けられ、前記軸受部を通り、前記リング部内へと延在するトーションバーを更に備え、前記トーションバーが、その反対端において前記スピンドルに取り付けられる、請求項1乃至12の何れか1項に記載の装置。
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