JP6730384B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、広音場及び高音質の電気音響変換器(例えば、イヤホン又はヘッドホン等)に関するものである。
イヤホン又はヘッドホンのような電気音響変換器には、駆動方式として、ダイナミック型、マグネチック型、バランスド・アーマチュア型、ハイブリッド型、圧電型、クリスタル型、静電型等があり、形状として、インナイヤー型、カナル型、ヘッドバンド型、ネックバンド型、耳掛け型・クリップ型等がある。
特許文献1には、電気音響変換器としてイヤホン又はヘッドホンが開示されている。又、特許文献2には、電気音響変換器としてヘッドホンが開示されている。
従来、例えば、イヤーピースを耳孔に挿入するタイプのカナル型イヤホンは、音声信号を音響(音波)に変換する電気/音波変換器であるドライバユニットを内蔵したハウジングと、このハウジングの前面に突設されてその音波を導出する筒状の音導管と、この音導管の先端部分に装着された耳孔挿入用のイヤーピースと、を有している。ドライバユニットは、ボイスコイル、永久磁石(マグネット)及び振動板(ダイヤフラム)等により構成されている。
図23は、従来のカナル型イヤホンを示す基本的な音響等価回路図である。
この音響等価回路では、音源1から送られてくる音声信号が、ドライバユニット2で音波に変換され、耳孔3へ放出される構成になっている。ドライバユニット2は、インダクタLo、容量Co、及び抵抗Roの直列回路からなる単振動系で表される。このドライバユニット2には、入力電圧Eoutが印加される。耳孔3は、音響容量Ceとして表される。
図24(A)、(B)は、図23の音響等価回路に適切な回路定数を代入して周波数特性を計算したときの計算例を示す周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸はドライバユニット2の入力電圧Eout(dB)である。
図24の実線の波形は、図23の音響等価回路に、回路定数(例えば、Lo=1mH、Co=10μF、Ro=15Ω、Ce=0.7μF)を代入したときの波形図である。一点鎖線の波形は、図23の音響等価回路に回路定数(例えば、Lo=0.6mH、Co=10μF、Ro=15Ω、Ce=0.7μF)を代入したときの波形図である。
図24から明らかなように、ドライバユニット2の共振周波数以下の低周波領域において、このドライバユニット2の等価回路が、図24(A)に示すように、容量Coからなる弾性制御となり、周波数特性は平坦となる。
これに対して、ドライバユニット2の共振周波数以上の高周波領域において、このドライバユニット2の等価回路が、図24(B)に示すように、インダクタLoからなる慣性制御となり、周波数特性はオクターブ当たり12dB減衰し、高周波領域の特性が劣化する。実際には、ドライバユニット2を収容しているハウジングの形状等による気柱共鳴等の影響で、実線の波形には、破線で示すようなピークが発生する。
図24(B)に示すような高周波領域の特性の劣化を改善するには、ドライバユニット2の質量を小さくする必要があるが、実際には難しい。
この改善策として、例えば、特許文献1の電気音響変換器では、ドライバユニットの入力側に接続された音声信号伝送用の配線コードに、インダクタL及び容量CのLC直列共振回路からなる高域増強回路を組み込み、高周波領域の音圧を向上させて高周波領域の特性を改善している。
図25は、特許文献1に記載された高域増強回路の構成例を示す回路図である。
音声信号伝送用の配線コード5と図示しないドライバユニットとの間には、高域増強回路10が接続されている。配線コード5は、左チャンネル(以下「Lch」という。)音声信号線5a、右チャンネル(以下「Rch」という。)音声信号線5b、及び接地線5cにより構成されている。高域増強回路10は、Lch音声信号線5aと接地線5cとの間に接続されたインダクタLl、容量切り替え用のスイッチSWl、及び容量値の異なる2つの容量C1l,C2lからなるLC直列共振回路と、Rch音声信号線5bと接地線5cとの間に接続されたインダクタLr、容量切り替え用のスイッチSWr、及び容量値の異なる2つの容量C1r,C2rからなるLC直列共振回路と、により構成されている。
図26は、ドライバユニットの入力側に図25の高域増強回路10が接続された周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は高域増強回路10の出力側に接続されたドライバユニットの入力電圧Eout(dB)である。
図26の回路条件1の実線の波形は、スイッチSWl,SWrを容量C1l,C1r側に切り替えたときの波形図、更に、図26の回路条件2の破線の波形は、スイッチSWl,SWrを容量C2l,C2r側に切り替えたときの波形図である。
図26から明らかなように、高域増強回路10を設けることにより、高周波領域におけるドライバユニットの入力電圧Eoutの音圧が向上している。
特許第5997806号公報 特開2009−141880号公報
日本放送協会編「放送技術双書3 放送音響技術」第3刷発行(昭58−6−1)日本放送出版協会 p.20 岩宮 眞一郎著「図解入門よくわかる 最新音響の基本と仕組み[第2版]」第1版第1刷(2014−4−10)(株)秀和システム p.119
しかしながら、特許文献1に記載された従来の電気音響変換器では、次のような課題があった。
図25の高域増強回路10を効果的に働かせるためには、インダクタLl,Lrの直流抵抗が小さい方が良い。配線コード5の抵抗の影響を避けるため、高域増強回路10は、なるべく音源側に近く設置する必要がある。しかし、直流抵抗が小さく、必要なインダクタンス値を有するインダクタLl,Lrは、寸法(サイズ)が大きくなるので、電気音響変換器の小型化が難しい。そのため、小型で、広音場及び高音質の電気音響変換器を実現することが困難であった。
本発明の電気音響変換器は、左右一対の同位相の第1音声信号及び第2音声信号を有するステレオ信号を入力し、前記ステレオ信号を音波に変換して使用者の左耳及び右耳へそれぞれ出力する左右一対の第1電気音響変換器及び第2電気音響変換器を有している。
前記第1電気音響変換器は、抵抗及び容量の並列回路により構成され、入力された前記第1音声信号の周波数特性を変更して第1変更音声信号を生成する第1イコライザと、抵抗及び容量の直列回路により構成され、入力された前記第2音声信号の位相を逆位相に変換して前記第1変更音声信号に加える第2イコライザと、前記第1変更音声信号と前記逆位相の第2音声信号とが合成された第1合成信号を前記音波に変換して前記左耳へ出力する第1ドライバユニットと、を備えている。
前記第2電気音響変換器は、抵抗及び容量の並列回路により構成され、入力された前記第2音声信号の周波数特性を変更して第2変更音声信号を生成する第3イコライザと、抵抗及び容量の直列回路により構成され、入力された前記第1音声信号の位相を逆位相に変換して前記第2変更音声信号に加える第4イコライザと、前記第2変更音声信号と前記逆位相の第1音声信号とが合成された第2合成信号を前記音波に変換して前記右耳へ出力する第2ドライバユニットと、を備えている。
電気音響変換器は、例えば、イヤホン又はヘッドホンである。
本発明の電気音響変換器によれば、抵抗及び容量の並列回路によりそれぞれ構成された第1、第3イコライザにより、入力された第1、第2音声信号の周波数特性を変更して第1、第2変更音声信号を生成しているので、その第1、第3イコライザの抵抗及び容量の値により、相対的ではあるが、高周波領域の特性を簡単に改善できる。しかも、抵抗及び容量の並列回路によりそれぞれ構成された第1、第3イコライザは、従来のインダクタ及び容量の直列回路により構成されたイコライザに比べて小型及び安価である。
更に、本発明の電気音響変換器によれば、抵抗及び容量の直列回路によりそれぞれ構成された第2、第4イコライザを備え、その第2イコライザにより、入力された第2音声信号の位相を逆位相に変換して第1変更音声信号に加え、第4イコライザにより、入力された第1音声信号の位相を逆位相に変換して第2変更音声信号に加えるようにしているので、音場を調整して音場を広げることができる。その音場の調整量や周波数特性も、第1、第3イコライザ及び第2、第4イコライザの容量及び抵抗の値で、容易に変更及び調整ができる。そのため、従来のインダクタ及び容量の値による変更及び調整に比べ、小型及び安価である。
本発明の参考例2の電気音響変換器(例えば、カナル型イヤホン)を示す概略の構成図 図1のイヤホン30のドライバユニット36に掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図 スピーカによるステレオ聴取を示す図 スピーカによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図 スピーカによるステレオ信号再生の音像の定位と信号の関係を説明するための図 イヤホンによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図 実際のイヤホンによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図 耳孔入口までの伝達周波数特性の正中面内音源方向による変化を示す図 方向定位において前方の定位を示す図 方向定位において後方と上方の定位を示す図 本発明の実施例1の電気音響変換器(例えば、カナル型イヤホン)を示す概略の構成図 図11のイヤホン40に接続される配線コードを示す図 図11の左耳用イヤホン40Lにおいてドライバユニット46Lの入力電圧Eoutを計算するための回路図 図11の左耳用イヤホン40LにおいてRch音声信号SinRが加えられたとき、ドライバユニット46Lの逆位相入力電圧Eoutを計算するための回路図 図13のドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図 図13のドライバユニット46Lに逆位相で加えられるRch音声信号SinRの電圧(dB)の周波数特性を示す図 図13のドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図 図13のドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図 実験結果を示す周波数特性図 実験結果を示す周波数特性図 実験結果を示す周波数特性図 実験結果を示す周波数特性図 従来のイヤホンを示す基本的な音響等価回路図 図23の音響等価回路の計算例を示す周波数特性図 従来の高域増強回路の構成例を示す回路図 ドライバユニットの入力側に図25の高域増強回路10が接続された周波数特性図
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
参考例1
図3は、特許文献2等に記載されたスピーカによるステレオ聴取を示す図である。
図3では、使用者15の左右前方に置かれたLchスピーカ20LとRchスピーカ20Rとからステレオ信号を聴取する状態が示されている。
使用者15の左耳15lには、Lchスピーカ20Lからの直接の音波S20Lと、Rchスピーカ20Rからの、右耳15rよりやや遅れた音波S20R1が入る。使用者15の右耳15rについても同様、Rchスピーカ20Rからの直接の音波S20Rと、Lchスピーカ20Lからの、左耳15lよりやや遅れた音波S20L1が入る。この空間クロストークと呼ばれる現象を利用して、ステレオ信号再生では立体的な音像空間を作り出している。
ここで、空間クロストークとは、スピーカ再生で音を聴く場合、Lchスピーカ20Lの再生音である音波S20Lは、左耳15lと共に遅れて右耳15rにも到達し、又、Rchスピーカ20Rの再生音である音波S20Rは、右耳15rと共に遅れて左耳15lにも到達するので、これが両耳間のクロストークと言われる。又、音像空間とは、方向や距離を持った音の空間を言う。
図4は、スピーカによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図である。
ここで、音像定位とは、音の聞こえた方向や距離を知覚する能力を音像定位能と言い、この音像(方向や距離を持った音)の位置を定めることである。この音像定位では、左右の耳15l,15rに聞こえる音の時間差を利用している。
図3のステレオ信号再生では、左右前方のスピーカ20L,20Rの位置だけでなく、図4に示すように、スピーカ20L,20Rの中央(Fc)や左側面(Ls)及び右側面(Rs)にも音像Fc,Ls、Rsを感じることができる。
この時のLch及びRchの音波S20L,S20L1,−20L1について考えてみる。
LchとRchのスピーカ20L,20Rから同レベル及び同位相の音波S20L,S20Rを出せば、それは正中面の音像Fcからの音波と同じなので、正中面の音像Fcを感じる。Lchスピーカ20Lからだけの音波S20Lは、当然Lchスピーカ20Lの位置に音像を感じる。又、Lchスピーカ20Lから右耳15rに入る音波S20L1に対し、Rchスピーカ20Rから、音波S20Lに適切な遅延をかけ位相を反転した音波−20L1を再生すれば、右耳15r付近では音波S20L1が打ち消され、左耳15lの音波S20Lだけが知覚される。これはあたかも左側の音像Lsからの音波(S20L)と同じなので、左側の音像Lsを感じる。
Rchスピーカ20Rや右側の音像Rsについても同様である。
図5は、スピーカによるステレオ信号再生の音像の定位と信号の関係を説明するための図である。
図3及び図4の説明から、図5に示すように、Lchスピーカ20L及びRchスピーカ20Rに反対側のチャンネルの音波S20R,S20Lを適切なレベル且つ同位相で加えたときは(S20L+α1・S20R,S20R+α2・S20L)、Lchスピーカ20LとRchスピーカ20Rとの間に音像Fcを定位できる。同じく、Lchスピーカ20L及びRchスピーカ20Rに、反対側のチャンネルの音波を適切なレベルで遅延させて逆位相で加えたときは(S20L−β1・S20R,S20R−β2・S20L)、Lchスピーカ20LとRchスピーカ20Rとの外側に音像Ls,Rsを定位できる。
以上から、Lchの音波S20Lには、Rchの同相成分や遅延された逆相成分も含んでいると考えられる。録音技術者は、これらの比率、遅延時間、及び位相、更には周波数特性等を調整して、所望の再生音場を作っている。
図6は、イヤホンによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図である。
図6に示すようなステレオ信号をイヤホンで聴いた時の音像の定位を考える。
イヤホンでの聴取では、図3のような空間クロストークは起こらず、耳たぶや身体からの反射の影響(周波数特性の変化)もない。又、直接、左右の耳15l,15rに音波が届くので、身体を動かしたときの音質及び位相等の変化もない。従って、音圧差、位相差、及び遅延時間等の情報から、音源の位置を判断しようとするが、脳が混乱し、図5の再生音場は、図6のようになる。この音像Fcのような頭内定位は、日常経験しない現象で、イヤホン聴取時の欠点の一つである。
ここで、頭内定位とは、イヤホンやヘッドホンを使って音楽を再生した時、左右の耳15l,15rの横で音が鳴っているはずなのに、使用者15の頭の中で再生されているように感じることを言う。この反対の概念は、頭外定位である。使用者15は、左右の耳15l,15rへの到達時間差によって音源までの距離や方向を判断している。
音像Lsは、図4から音波S20Lが先に聞こえ、遅れて音波−20L1が聞こえる。この際、先行音効果により、先に聞こえる左方向に音源Lsを感じる。又、その時に、遅延時間だけ遠方にあると判断すると思われる。従って、音像Lsは、Lchスピーカ20Lよりも遠くに聞こえる。
ここで、先行音効果とは、数ミリから数十ミリ秒の時間差で到来した2つの音源の音像が、最初に到来した音の音源方向にまとめて知覚される現象(precedence effert)を言う。この先行音効果は、ハース効果(Haas effect)や第1波面の法則(the law of the first wave front)と言われることもある。
図7は、実際のイヤホンによるステレオ信号再生の音像の定位を説明するための図である。
実際のイヤホンでの聴取では、図6のように小さくまとまって聞こえるわけではない。図5のような信号処理や残響の付加によって、概ね図6のような配列ではあるが、図7に示すように、水平面や上下方向にも広がって聞こえる。
それぞれの音像領域は分離しているわけではなく、お互いに重なり合って再生音場を形成している。脳が日常の聴取状態に近づけるためか、全体はやや前方の音像Fcに定位することが多い(但し、これはモデルにより異なる)。正面中央の音像Fcは、モデルによっては、後頭部に音像Fc1が定位するものもある。
次に、非特許文献1に記載された図8を参照しつつ、正中面内音源方向による、各周波数の音圧変化について説明する。
ここで、図8は、耳孔入口までの伝達周波数特性の正中面内音源方向による変化を示す図であり、横軸は音源角度θ(°)、及び縦軸は周波数(kHz)である。この図8は、各周波数(kHz)の振幅の変化で表示されている。図8の右下には、1つのスピーカ(音源)20と使用者15が図示されている。
図8に示すように、使用者15の正中面に配置した1つのスピーカ(音源)20を使用者15の頭部上方から背面と移動したときに、耳15l,15rの音圧変化を周波数と音源角度θで表わした場合、同じ音圧の音源20でも、周波数により音源角度θによる変化が異なる。これは、耳15l,15rの耳介形状によるものと思われる。
例えば、周波数領域1kHz−1.4kHzでは、音源角度θが0°よりも180°の方が、音圧が高い。この周波数領域は、使用者15の後頭部(180°)からの音と認識されやすい。そのため、後頭部に定位しやすい。
周波数領域3.5kHz−5kHzでは、音源角度0°の音圧が一番高く、音源角度180°の音圧は低い。この周波数領域は、前面(0°)からの音と認識されやすい。そのため、前面に定位しやすい。
又、周波数領域7kHz−10kHzでは、音源角度60°から90°の音圧が一番高く、0°や180°の音圧は低い。この周波数領域は、前方上方(60°)から頭上(90°)の音と認識されやすい。そのため、上方に定位しやすい。
従って、周波数領域1k−1.4kHzを低めにし、周波数領域3.5k−5kHzを高めに設定すると、音源20は面前に定位しやすくなると思われる。又、周波数領域7kHz−10kHzを高めることで、高周波領域が上方に広がるサラウンド感が得られると思われる。
更に、非特許文献2に記載された図9及び図10(A)、(B)を参照しつつ、方向決定帯域について説明する。
ここで、図9は、方向定位において前方の定位を示す図であり、横軸は中心周波数(Hz)、縦軸は相対頻度(%)である。図10は、方向定位において後方と上方の定位を示す図であり、上段は後方の定位を示す図、及び、下段は上方の定位を示す図である。図10の上段と下段の図において、横軸は中心周波数(Hz)、及び縦軸は相対頻度(%)である。
図9に示すように、前方に定位を感じる周波数の割合について考察すると、周波数領域250Hz−500Hz、及び周波数領域2.5kHz−4kHzの音源は、前方からの音と判定する傾向が高い。
図10の上段の図に示すように、後方に定位を感じる周波数の割合について考察すると、周波数1kHz付近の音源は、後方からの音と判定されやすい。音源を前方に定位させたいならば、周波数1kHz付近は弱めた方がいいということになる。
図10の下段の図に示すように、上方に定位を感じる周波数の割合について考察すると、周波数8kHz付近の音源は、上方からの音と判定されやすい。又、周波数12kHz付近の音源音は、後方に定位を感じやすい。従って、周波数8kHz以上の音を強調すると、サラウンド感向上に寄与すると思われる。
参考例2の構成)
図1は、本発明の参考例2の電気音響変換器(例えば、カナル型イヤホン)を示す概略の構成図である。
このカナル型イヤホン30は、図示しない配線コードを介して音源31に接続される。音源31は、左右一対の同位相の第1音声信号(例えば、Lch音声信号)及び第2音声信号(例えば、Rch音声信号)を有するステレオ信号のうちのいずれか一方の音声信号Sinを出力する音響機器等で構成されている。カナル型イヤホン30は、図示しない配線コードから送られてくる音声信号Sinを入力する入力端子32と、接地端子33と、を有し、これらの入力端子32及び接地端子33に、ハウジング34が接続されている。ハウジング34内には、イコライザ35及びドライバユニット36が収容され、このハウジング34の前面側に、音導部材を構成する筒状の音導管37が突設されている。音導管37の外周には、音導部材を構成する耳孔挿入用のイヤーピース38が着脱自在に装着されている。
イコライザ35は、接地端子33とドライバユニット36の−側入力端子との間に接続され、音声信号Sinの特定の周波数領域を強調又は減少させるために、その音声信号Sinの周波数特性を変更して変更音声信号を出力する音響機器であり、例えば、抵抗R及び容量Cの並列回路により構成されたインピーダンスZを有している。
ドライバユニット36は、+側入力端子が入力端子32に接続され、−側入力端子がイコライザ35に接続され、そのイコライザ35から出力された変更音声信号を音波に変換して音導管37へ出力するものである。このドライバユニット36は、例えば、ボイスコイル、マグネット及びダイヤフラム等により構成され、抵抗で表されたインピーダンスZdを有している。
音導管37は、ドライバユニット36から出力された音波をイヤーピース38へ放出するものである。イヤーピース38は、音導管37から放出された音波を耳孔へ導くものであり、例えば、シリコーンゴム等の弾性部材により形成された略傘形をしている。
参考例2の動作)
音源31から図示しない配線コードを介して送られてくる音声信号Sinが、イヤホン30の入力端子32に入力されると、イコライザ35により、その音声信号Sinの周波数特性が変更されて変更音声信号が出力され、その変更音声信号がドライバユニット36によって音波に変換される。
イコライザ35は、入力される音声信号Sinの低周波領域では、次式(1)から求められる信号電圧降下Voにより音波の低域再生音圧を下げ、入力される音声信号Sinの高周波領域では、容量Cにより、その信号電圧降下Voをなくして、相対的に音波の高域再生音圧を上げる。
Vo=R/(R+Zd) (1)
ドライバユニット36の入力電圧Eoutは、音声信号Sinの電圧をEinとすれば、例えば、次式(2)で表される。
Eout=[Zd/(Zd+Z)]*Ein (2)
但し、
Z=[R×(1/(jωC)]/[R+(1/(jωC))]
=R/(1+jωCR)
j;虚数単位(=√‐1)
f;周波数
ω;角周波数(=2πf)
ドライバユニット36により変換された音波は、音導管37を経由してイヤーピース38から耳孔へ放出される。
図2は、図1のイヤホン30のドライバユニット36に掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は入力電圧Eout(dB)である。
この図2では、例えば、
ドライバユニット36のインピーダンスZd=32Ω
イコライザ35の抵抗R=22Ω
イコライザ35の容量C=4.7μF
としたときの、ドライバユニット36に掛かる入力電圧Eoutにおける周波数特性の計算例の波形図が示されている(音源31の内部抵抗及び導線抵抗の値は0とする)。
図2中の矢印41で示す低周波領域の感度に対し、矢印42で示す高周波領域の感度は、相対的に4.5dB高くなっている。これは、ドライバユニット36の振動系の質量が約60%になった状態に相当する。
参考例2の効果)
参考例2によれば、次の(A)、(B)のような効果がある。
(A) 相対的な高周波領域の特性の改善
例えば、特許文献1に記載された従来の電気音響変換器では、ハウジング、ドライバユニット、及び音響調整等により音質の改善を図っているが、イヤホンは、原理的に高周波領域の特性が低下する。これをドライバユニットで改善するのは、非常に難しい。これに対して、参考例2によれば、イコライザ35の抵抗R及び容量Cの値により、相対的ではあるが、高周波領域の特性を簡単に改善できる。
つまり、イコライザ35を構成している抵抗R及び容量Cの並列回路で、低周波領域の感度を落とし、相対的に高周波領域の感度を上げる。抵抗Rの値を大きくすると、全体の音圧が下がる。容量Cは抵抗Rとの関係で、高周波領域の感度低下を弱めている。容量Cの値が大きいほど、低周波領域から感度低下の影響が弱められる。イコライザ35は、受動部品なので電源等を必要とせず、従来のイヤホンの性能(特性)改善が容易である。特に、抵抗R及び容量Cの並列回路により構成されるイコライザ35を設けるだけで、相対的ではあるが、高周波領域の特性を簡単に改善できる。
(B) 小型及び安価
図2に示すように、矢印41で示す低周波領域の感度に対し、矢印42で示す高周波領域の感度は、相対的に4.5dB高くなっている。これは、ドライバユニット36の振動系の質量が約60%になった状態に相当し、従来のようなドライバユニット側の改善では、現在のところ略実現不可能な性能と言える。最近は大容量の積層セラミックコンデンサ等が開発され、本実施例1のRCのイコライザ35は、従来の図25のインダクタLl,Lr及び容量C1l,C2l,C1r,C2rの直列回路により構成されるイコライザに比べ、小型及び安価である。
実施例1の構成)
図11は、本発明の実施例1の電気音響変換器(例えば、第1、第2電気音響変換器としての左右一対のカナル型イヤホン)を示す概略の構成図である。
左右一対のカナル型イヤホン40は、同一構成の第1電気音響変換器としての左耳用イヤホン40Lと第2電気音響変換器としての右耳用イヤホン40Rとを有している。
左右一対のカナル型イヤホン40は、左右一対の同位相の第1音声信号(例えば、Lch音声信号)SinL及び第2音声信号(例えば、Rch音声信号)SinRを有するステレオ信号のうちのLch音声信号SinLを入力する第1入力端子41Lと、Lch側の第1接地端子42LGと、Rch音声信号SinRを入力する第2入力端子41Rと、Rch側の第2接地端子42GRと、を有している。
左耳用イヤホン40Lは、入力端子41L及び接地端子42LGを有し、これらの入力端子41L及び接地端子42LGに、ハウジング43Lが接続されている。ハウジング43L内には、第1イコライザ44L、第2イコライザ45L、及び第1ドライバユニット46Lが収容され、このハウジング46Lの前面側に、音導部材を構成する筒状の音導管47Lが突設されている。音導管47Lの外周には、音導部材を構成する左耳孔挿入用のイヤーピース48Lが着脱自在に装着されている。
イコライザ44Lは、接地端子42LGと、ドライバユニット46Lの第1負極入力端子である−側入力端子に接続された第1接続点NL2と、の間に接続され、Lch音声信号SinLの特定の周波数帯域を強調又は減少させるために、そのLch音声信号SinLの周波数特性を変更して第1変更音声信号を接続点NL2に生成する音響機器であり、例えば、抵抗R1及び容量C1の並列回路により構成されたインピーダンスZ1を有している。イコライザ45Lは、接続点NL2と、右耳用イヤホン40R側の入力端子41Rに接続された接続点NR1と、の間に接続され、Rch音声信号SinRを、接続点NL2からドライバユニット46Lに逆位相で加える音響機器であり、例えば、抵抗R2及び容量C2の直列回路により構成されたインピーダンスZ2を有している。
ドライバユニット46Lは、第1正極入力端子である+側入力端子が、接続点NL1を介して入力端子41Lに接続され、第1負極入力端子である−側入力端子が、接続点NL2を介してイコライザ44L及びイコライザ45Lに接続され、その接続点NL2上における変更音声信号と、接続点NL2からドライバユニット46Lに逆位相で流れるRch音声信号SinRと、の第1合成信号を、音波に変換して音導管47Lへ出力するものである。このドライバユニット46Lは、例えば、ボイスコイル、マグネット及びダイヤフラム等により構成され、抵抗で表されたインピーダンスZdを有している。
音導管47Lは、ドライバユニット46Lから出力された音波をイヤーピース48Lへ放出するものである。イヤーピース48Lは、音導管47Lから放出された音波を左耳孔へ導くものであり、例えば、シリコーンゴム等の弾性部材により形成された略傘形をしている。
右耳用イヤホン40Rは、入力端子41R及び接地端子42RGを有し、これらの入力端子41R及び接地端子42RGに、ハウジング43Rが接続されている。ハウジング43R内には、第3イコライザ44R、第4イコライザ45R、及び第2ドライバユニット46Rが収容され、このハウジング46Rの前面側に、音導部材を構成する筒状の音導管47Rが突設されている。音導管47Rの外周には、音導部材を構成する右耳孔挿入用のイヤーピース48Rが着脱自在に装着されている。
イコライザ44Rは、接地端子42RGと、ドライバユニット46Rの第2負極入力端子である−側入力端子に接続された第2接続点NR2と、の間に接続され、Rch音声信号SinRの特定の周波数帯域を強調又は減少させるために、そのRch音声信号SinRの周波数特性を変更して第2変更音声信号を接続点NR2に生成する音響機器であり、例えば、抵抗R1及び容量C1の並列回路により構成されたインピーダンスZ1を有している。イコライザ45Rは、接続点NR2と、左耳用イヤホン40L側の入力端子41Lに接続された接続点NL1と、の間に接続され、Lch音声信号SinLを、接続点NR2からドライバユニット46Rに逆位相で加える音響機器であり、例えば、抵抗R2及び容量C2の直列回路により構成されたインピーダンスZ2を有している。
ドライバユニット46Rは、第2正極入力端子である+側入力端子が、接続点NR1を介して入力端子41Rに接続され、第2負極入力端子である−側入力端子が、接続点NR2を介してイコライザ44R及びイコライザ45Rに接続され、その接続点NR2上における第2変更音声信号と、接続点NR2からドライバユニット46Rに逆位相で流れるLch音声信号SinLと、の第2合成信号を、音波に変換して音導管47Rへ出力するものであり、抵抗で表されたインピーダンスZdを有している。
音導管47Rは、ドライバユニット46Rから出力された音波をイヤーピース48Rへ放出するものである。イヤーピース48Rは、音導管47Rから放出された音波を右耳孔へ導くものであり、弾性部材により形成された略傘形をしている。
図12は、図11の左右一対のカナル型イヤホン40に接続される3線式の配線コードを示す図である。
一般のイヤホンの配線コードは、プラグ部分から左(L)線/右(R)線/接地(G)線の3本の信号線が延びて、分岐部から先はLch用にはL線とG線、Rch用にはR線とG線の各2本の信号線になっている。
これに対して、本実施例1の3線式の配線コード50では、プラグ部51から、L線/R線/G線の3本の信号線からなるコード本体52が延びて、分岐部53から先が、L線/R線/G線の3本の信号線からなるLch側分岐コード54Lと、L線/R線/G線の3本の信号線からなるRch側分岐コード54Rと、になっている。Lch側分岐コード54Lが、図11中の左耳用カナル型イヤホン40Lの入力側に接続され、Rch側分岐コード54Rが、図11中の右耳用カナル型イヤホン40Rの入力側に接続されている。
このように、本実施例1の3線式の配線コード50では、分岐コード54L,54Rとして、片側各3本の信号線が必要になる。しかし、このような3線式の配線コード50の製造は、困難ではない。その理由は、従来の配線コードでも、分岐部以降も3芯のコードを使っているが、必要な2本しか接続していないから、本実施例1の3線式の配線コード50を容易に製造できる。
実施例1の全体の概略の動作)
図12の配線コード50から送られてくるLch音声信号SinL及びRch音声信号SinRのうち、Lch音声信号SinLは、左耳用イヤホン40L側の入力端子41Lに入力され、Rch音声信号SinRは、右耳用イヤホン40R側の入力端子41Rに入力される。
左耳用イヤホン40Lにおいて、入力端子41Lに入力されたLch音声信号SinLは、イコライザ44Lにより、高周波領域の周波数特性が変更され、この変更音声信号が接続点NL2に生成される。更に、右耳用イヤホン40R側の入力端子41Rに入力されたRch音声信号SinRが、接続点NR1を介して、左耳用イヤホン40L側のイコライザ45Lへ入力される。イコライザ45Lでは、入力されたRch音声信号SinRを、接続点NL2からドライバユニット46Lの−側入力端子側へ供給する。すると、ドライバユニット46Lにおいて、変更音声信号と逆位相のRch音声信号SinRとが合成され、合成信号が生成される。
生成された合成信号は、左耳用イヤホン40L側のドライバユニット46Lによって音波に変換され、音導管47Lを経由してイヤーピース48Lから左耳孔へ放出される。
同様に、右耳用イヤホン40Rにおいて、入力端子41Rに入力されたRch音声信号SinRは、イコライザ44Rにより、高周波領域の周波数特性が変更され、この変更音声信号が接続点NR2に生成される。更に、左耳用イヤホン40L側の入力端子41Lに入力されたLch音声信号SinLが、接続点NL1を介して、右耳用イヤホン40R側のイコライザ45Rへ入力される。イコライザ45Rでは、入力されたLch音声信号SinLを、接続点NR2からドライバユニット46Rの−側入力端子側へ供給する。すると、ドライバユニット46Rにおいて、変更音声信号と逆位相のLch音声信号LinLとが合成され、合成信号が生成される。
生成された合成信号は、右耳用イヤホン40R側のドライバユニット46Rによって音波に変換され、音導管47Rを経由してイヤーピース48Rから右耳孔へ放出される。
実施例1の詳細な動作)
図13は、図11の左耳用イヤホン40LにおいてLch音声信号SinLによるドライバユニット46Lの入力電圧Eoutを計算するための回路図である。
図13において、Zdはドライバユニット46Lのインピーダンス(抵抗で近似したもの)、インピーダンスZ1はイコライザ44Lのインピーダンス、Z2はイコライザ45Lのインピーダンスである。Lch音声信号SinL側の音源の内部抵抗及び導線抵抗の値は0とする。接地端子42LGと入力端子41Rとの間の破線は、Rch音源インピーダンス値=0による仮想ショートを示す。
回路定数は、例えば、以下の通りである。
Zd=32Ω
C1=4.7μF
R1=22Ω
C2=10μF
R2=33Ω
図13に示すように、Lch音声信号SinLによる左耳用イヤホン40Lにおけるドライバユニット46Lの入力電圧Eoutについて説明する。
Lch音声信号SinLは、イコライザ44LのインピーダンスZ1により、参考例2と同様に高周波領域が増強の特性となる。Rch音声信号源のインピーダンスを0と仮定すれば、図13に示すように、入力端子41Rと接地端子42LGは、破線のように短絡される。そのため、イコライザ45LのインピーダンスZ2は、イコライザ44Lに対して並列接続となる。従って、Lch音声信号SinLの電圧をElin、イコライザ44LのインピーダンスZ1とイコライザ45LのインピーダンスZ2との並列接続をZ1//Z2と表せば、ドライバユニット46Lの入力電圧Eoutは、次式(3)のようになる。
Eout=[Zd/(Zd+(Z1//Z2))]*Elin (3)
図14は、図11の左耳用イヤホン40LにおいてRch音声信号SinRが加えられたときのドライバユニット46Lへの逆位相入力電圧Eoutを計算するための回路図である。
図14において、Rch音声信号SinRによる左耳用イヤホン40Lにおけるドライバユニット46Lの入力電圧Eoutについて説明する。
Rch音声信号SinRは、イコライザ45Lを介して接続点NL2に至る。Lch音声信号源のインピーダンスを0と仮定すれば、図14に示すように、入力端子41Lと接地端子42LGは、破線のように短絡される。そのため、イコライザ44LのインピーダンスZ1は、ドライバユニット46LのインピーダンスZdに対して並列接続となる。従って、Rch音声信号SinRの電圧をErin、イコライザ44LのインピーダンスZ1とドライバユニット46LのインピーダンスZdの並列接続をZ1//Zdと表せば、ドライバユニット46Lの入力電圧Eoutは、次式(4)のようになる。
Eout=[Z1//Zd)/(Z2+(Z1//Zd))]*Erin (4)
ここで、Rch音声信号SinRの電圧Erinが、Lch音声信号SinLの電圧Elinに対して同相であっても、ドライバユニット46Lの入力電圧Eoutとしては逆相で加わる。
図15は、図13の左耳用イヤホン40Lのドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は入力電圧Eout(dB)である。この図15では、式(3)の計算結果が示されている。
図15において、矢印43の波形では、図13中の入力端子41LにLch音声信号SinLを加えたときの、ドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性が示されている。ここで、入力端子41Lに加わるLch音声信号SinLに対して、入力端子41Rと接地端子42LGとの間のインピーダンスは0Ωと仮定する。
入力電圧Eoutは、周波数20Hzを基準としたとき、矢印43で示すように、周波数10kHz以上が相対的に4.5dB上昇している(即ち、相対的に高周波領域の感度が4.5dB上昇する)。これは、ドライバユニット46Lの振動系の質量が約60%になった状態に相当し、従来のようなドライバユニット側の改善では、現在のところでは略実現不可能な性能と言える。最近は大容量の積層セラミックコンデンサ等が開発され、図11中のRCのイコライザ44Lは、図25のLCのイコライザに比べ、十分に小さくできる。
つまり、図15の周波数特性では、矢印43に示すように、高周波領域が増強特性になっている。これは、図4のLchスピーカ20L(又はRchスピーカ20R)付近に定位する音波へのイコライザ特性となる。
図16は、図14の左耳用カナル型イヤホン40Lのドライバユニット46Lに逆位相で加えられるRch音声信号SinRの電圧(dB)の周波数特性を示す図である。この図16では、式(4)の計算結果が示されている。
図16において、矢印44で示すように、主に、中周波領域が増強特性になっている。
図17は、図13及び図14の左耳用イヤホン40Lのドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は入力電圧ELout(dB)である。
図17において、矢印43の実線の波形は、図15と同一の波形である。矢印45の破線の波形は、図14中の第1、第2入力端子41L,41Rに同位相同レベルの音声信号SinL,SinRを加えたときの、ドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性を示す図である。ここで、入力端子41Rに加わる音声信号SinRに対して、入力端子41Lと接地端子42LGとの間のインピーダンスは0Ωと仮定する。
即ち、矢印45の波形は、矢印43の波形と図16の矢印44の波形とを、(矢印43−矢印44)で合成した波形である。矢印45の波形は、入力端子41L,41Rに、同相同レベルの音声信号SinL,SinRが加えられた状態で、図4の正面中央の音像Fcに定位する音波へのイコライザ特性となる。このとき、上記で説明したように、ドライバユニット46Lにおいて、音声信号SinLに対して音声信号SinRが逆位相で加わっている。
低周波領域及び高周波領域への影響は少ないが、中周波領域が弱められる特性となっている。これにより、正面中央に定位する成分のうち、中周波領域(例えば、ボーカル域)が弱められる。
つまり、矢印45の波形は、正面中央に定位する音像Fcの低音(主にベース等)や高音(主にシンバル等)への影響は少なく、1kHz付近を弱めている。これは、正面中央の音像Fcの前方定位を狙っている。
図18は、図13及び図14の左耳用イヤホン40Lのドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は入力電圧Eout(dB)である。
図18において、矢印43の実線の波形は、図15と同一の波形である。矢印46の破線の波形では、図14中の入力端子41L,41Rに、逆位相同レベルの音声信号SinL,SinRを加えたときの、ドライバユニット46Lに掛かる入力電圧Eoutの周波数特性が示されている。ここで、入力端子41Rに加わる音声信号SinRに対して、入力端子41Lと接地端子42LGとの間のインピーダンスは0Ωと仮定する。
即ち、矢印46の波形は、矢印43の特性に、図16の矢印44の信号を(矢印43+矢印44)で加えたときの合成特性の波形である。この矢印46の波形は、図11で説明したように、音声信号SinLと音声信号SinRとに逆相で振り分けられる成分、つまり、図5中のLchスピーカ20Lの外側に定位する成分の特性となる。このとき、上記で説明したように、ドライバユニット46Lにおいて、音声信号SinLに対して逆位相の音声信号SinRが加わるため、矢印46の波形のように音圧が上がっている。
低周波領域及び高周波領域への影響は少ないが、中周波領域が強められる特性となっている。Rch側ドライバユニット46Rも同様である。これにより、広がり感が増す。
このように、図11のカナル型イヤホン40によれば、イコライザ44L,44Rにより、相対的な高周波領域の特性が改善される。更に、イコライザ45L,45Rにより、反対側のチャンネルの音声信号が逆位相で加えられるので、図4(図5も同じ)中の正面に定位する音像Fcのレベルが弱まるが、左側の音像Lsや右側の音像Rsのレベルは上がり、広がり感が増す。
実施例1の実験結果)
図11のカナル型イヤホン40において、高周波領域の増強は4.5dB、正面ボーカルは−3dBのレベル低下を期待して、下記の回路定数により実験を行った。
回路定数は、例えば、Zd=32Ω、R1=22Ω、C1=4.7uF、R2=33Ω、C2=10uFである。
図19〜図22は、実験結果を示す周波数特性図であり、横軸は周波数(Hz)、及び縦軸は音圧レベル(dB)である。
図19及び図20には、高周波領域の増強の効果が示されている。
図19の実線波形#1Lは、図11においてイコライザ44L,44Rなしの特性、破線波形#2Lは、イコライザ44L,44Rありの特性である。
図20では、図19の破線波形#2Lと実線波形#1Lとの差の波形#2L−#1Lが示されている。高周波領域において測定誤差による乱れが見えるが、図15の高周波領域の増強の効果が認められる。
図21及び図22には、同位相成分混入の効果が示されている。
図21の実線波形#7Lは、図11においてLch側ドライバユニット46Lだけに音声信号を供給したときのLch側ドライバユニット46Lの出力特性である。破線波形#7Rは、図11においてLch側ドライバユニット46LとRch側ドライバユニット46Rとに同時に音声信号を供給したときのLch側ドライバユニット46Lの出力特性である。
図22では、図21の破線波形#7Rと実線波形#7Lとの差の波形#7R−#7Lが示されている。計算値よりは小さいが、図17の同相成分による中周波領域の感度の低下が認められる。
以上の実験結果をまとめれば、図18の逆位相成分による出力特性は測定できないが、図19〜図22の実験結果から、図11のカナル型イヤホン40は、期待通りに動作していると思われる。試聴では、明らかな高周波領域の特性の改善と音場の広がりが認められた。
実施例1の効果)
実施例1によれば、次の(a)〜(c)のような効果がある。
(a) 従来の図25の電気音響変換器では、ハウジング、ドライバユニット及び高域増強回路10等により音質を改善しているが、イヤホンは原理的に高周波領域の特性が低下する。これを従来のように、ドライバユニットで改善するのは、非常に難しい。これに対して本実施例1によれば、抵抗R1及び容量C1の並列回路により構成されたイコライザ44L,44Rを設けているので、相対的ではあるが、高周波領域の特性を簡単に改善できる。改善量や改善特性も、容量C1及び抵抗R1の値で容易に変更及び調整ができる。
(b) 従来のイヤホンでは、左耳用イヤホンには、Lch音声信号だけを供給し、右耳用イヤホンには、Rch音声信号だけを供給している。これに対して、本実施例1では、左耳用イヤホン40Lに、逆位相のRch音声信号を加え、右耳用イヤホン40Rに、逆位相のLch音声信号を加えているので、音場を調整して音場を広げることができる。その音場を調整する機能は、従来にはないものである。
(c) 音場の調整量や周波数特性も、イコライザ44L,44R,45L,45Rの容量C1,C2と抵抗R1,R2の値で、容易に変更及び調整ができる。このように、容量C1,C2と抵抗R1,R2の値で変更及び調整できるので、従来のインダクタLと容量Cの値による変更及び調整に比べ、小型及び安価である。抵抗R1,R2及び容量C1,C2は、受動部品なので電源等を必要とせず、現在のモデルの性能(特性)改善が容易である。この場合、3線式の配線コード50が必要になるが、この製造も容易である。
参考例2及び実施例1の変形例)
本発明は、上記参考例2及び実施例1に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(1)〜(4)のようなものがある。
(1) 参考例2では、カナル型イヤホン30のハウジング34内にイコライザ35を設けているが、このイコライザ35を、ハウジング34の外部に設けても良い。これにより、参考例2の(A)、(B)と略同様の効果が得られる。
(2) 実施例1では、カナル型イヤホン40のハウジング43L,43R内にイコライザ44L,44R,45L,45Rを設けているが、このイコライザ44L,44R,45L,45Rを、ハウジング43L,43Rの外部に設けても良い。これにより、実施例1の(a)〜(c)と略同様の効果が得られる。
(3) 参考例2及び実施例1のカナル型イヤホン30,40,40L,40Rは、図1及び図11以外の構造及び電気回路に変更しても良い。例えば、イコライザ35,44L,44R,45L,45Rには、他の回路要素等を付加しても良い。又、図11のカナル型イヤホン40において、イコライザ44L,44R及びイコライザ45L,45Rの結線状態を変更し、イコライザ45L,45Rを、抵抗R1,R2及び容量C1,C2の直列回路に代えて、他の回路構成の位相反転回路を設けることも可能である。
(4) 本発明は、参考例2及び実施例1のカナル型イヤホン30,40,40L,40Rの他に、インナイヤー型イヤホン等の他の形状のイヤホンや、ヘッドホン等の電気音響変換器にも適用でき、参考例2及び実施例1と略同様の作用効果を奏することができる。
30,40,40L,40R カナル型イヤホン
31 音源
32 入力端子
33,42LG,42RG 接地端子
34,43L,43R ハウジング
35 イコライザ
36,46L,46R ドライバユニット
37,47L,47R 音導管
38,48L,48R イヤーピース
41L,41R 入力端子
44L,44R イコライザ
45L,45R イコライザ
50 配線コード
C,C1,C2 容量
R,R1,R2 抵抗

Claims (4)

  1. 左右一対の同位相の第1音声信号及び第2音声信号を有するステレオ信号を入力し、前記ステレオ信号を音波に変換して使用者の左耳及び右耳へそれぞれ出力する左右一対の第1電気音響変換器及び第2電気音響変換器を有する電気音響変換器において、
    前記第1電気音響変換器は、
    抵抗及び容量の並列回路により構成され、入力された前記第1音声信号の周波数特性を変更して第1変更音声信号を生成する第1イコライザと、
    抵抗及び容量の直列回路により構成され、入力された前記第2音声信号の位相を逆位相に変換して前記第1変更音声信号に加える第2イコライザと、
    前記第1変更音声信号と前記逆位相の第2音声信号とが合成された第1合成信号を前記音波に変換して前記左耳へ出力する第1ドライバユニットと、
    を備え、
    前記第2電気音響変換器は、
    抵抗及び容量の並列回路により構成され、入力された前記第2音声信号の周波数特性を変更して第2変更音声信号を生成する第3イコライザと、
    抵抗及び容量の直列回路により構成され、入力された前記第1音声信号の位相を逆位相に変換して前記第2変更音声信号に加える第4イコライザと、
    前記第2変更音声信号と前記逆位相の第1音声信号とが合成された第2合成信号を前記音波に変換して前記右耳へ出力する第2ドライバユニットと、
    を備える、
    ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記第1電気音響変換器は、
    前記第1音声信号を入力する第1入力端子と、
    前記第1音声信号側の第1接地端子と、
    前記第1接地端子と第1接続点との間に接続された前記第1イコライザと、
    前記第1接続点と前記第2音声信号を入力する第2入力端子との間に接続された前記第2イコライザと、
    前記第1入力端子に接続された第1正極入力端子、及び前記第1接続点に接続された第1負極入力端子を有し、前記第1正極入力端子及び前記第1負極入力端子から入力される前記第1合成信号を前記音波に変換する前記第1ドライバユニットと、
    を備え、
    前記第2電気音響変換器は、
    前記第2音声信号を入力する前記第2入力端子と、
    前記第2音声信号側の第2接地端子と、
    前記第2接地端子と第2接続点との間に接続された前記第3イコライザと、
    前記第2接続点と前記第1音声信号を入力する前記第1入力端子との間に接続された前記第3イコライザと、
    前記第2入力端子に接続された第2正極入力端子、及び前記第2接続点に接続された第2負極入力端子を有し、前記第2正極入力端子及び前記第2負極入力端子から入力される前記第2合成信号を前記音波に変換する前記第2ドライバユニットと、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 前記第1入力端子、前記第1接地端子、前記第2入力端子、及び前記第2接地端子には、
    前記ステレオ信号を入力する配線コードが接続されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の電気音響変換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の電気音響変換器は、
    イヤホン又はヘッドホンである、
    ことを特徴とする電気音響変換器。
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