JP6727547B2 - タイヤ用コードプライのジョイント装置およびタイヤ用コードプライの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用コードプライの製造に用いられるタイヤ用コードプライのジョイント装置および前記ジョイント装置を用いたタイヤ用コードプライの製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造工程においては、平行に配列された複数のコードがトッピングゴムで被覆されたタイヤ用コードプライが用いられている。このタイヤ用コードプライは、長尺のトップ反を裁断してプライ片を作製した後、裁断後のプライ片の端部同士を重ね合わせてジョイントするオーバーラップジョイントを行うことにより長尺化される。
図1はタイヤ用コードプライの製造を説明する側面図である。具体的には、先ず、図1(a)のように先行するプライ片Waの尾端Wa1が位置決め部1を超えるまで矢印イの方向に搬送した後、図1(b)のようにプライ片Waを矢印ロの方向に逆行させて、先行するプライ片Waの尾端Wa1を位置決め部1に突き合わせて位置決めを行う。
次に、図1(c)のようにプレート2を下降させてプライ片Waを固定した後、図1(d)のように後続のプライ片Wbを搬送して先端Wb1をプレート2に接触させる。そして、図1(e)のように圧着手段3を用いて2枚のプライ片Wa、Wbのオーバーラップ部分を圧着する。そして、この図1(a)〜(e)の動作を繰り返すことによりタイヤ用コードプライを長尺化する。
そして、このタイヤ用コードプライの製造においては、図1(c)に示すプレート2の下降位置を作業者が予め調整することにより、2枚のプライ片Wa、Wbがジョイントされる際のオーバーラップ量を調整している。
特許第5801779号公報 特開2014−87956号公報 特許第4616383号公報
しかしながら、上記したタイヤ用コードプライの製造においては、プレート2の下降位置が同じであっても、搬送されてくるプライ片の状態によってオーバーラップ量がばらつくことがあり、廃棄材料が発生したり、製造後のタイヤのユニフォミティを悪化させて不良タイヤとなって廃棄されたりしていた。
そして、プライ片はトップ反を裁断することにより作製されるため、トップ反の種類が変更された場合には、適切なオーバーラップ量が得られるまでプレートの下降位置の調整を繰り返し行う必要があり、その間、不安定なオーバーラップ量が連続して廃棄材料が連続的に発生する恐れがある。
そこで、本発明は、搬送されてくるプライ片の状態に応じてプレートの下降位置を簡便に精度高く調整して、製造後のタイヤ用コードプライのジョイント部におけるオーバーラップ量のばらつきの発生を抑制することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
先行するプライ片の尾端部と後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせてジョイントすることにより長尺化されたタイヤ用コードプライを製造するタイヤ用コードプライのジョイント装置であって、
先行するプライ片の尾端近傍を上方から押さえ付けて固定すると共に、後続のプライ片の先端を接触させて前記後続のプライ片の位置決めを行うプレートと、
先行するプライ片の尾端部と後続のプライ片の先端部とのオーバーラップ部分を押圧してジョイントする圧着手段とを備えており、
前記プレートの下流側に配置されており、ジョイント済みのプライ片のオーバーラップ量を検出するオーバーラップ量検出センサと、
前記プライ片の搬送方向におけるプレートの下降位置を調整する位置調整機構と、
前記オーバーラップ量検出センサによるオーバーラップ量の検出結果と予め設定された許容値とを比較し、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に、前記位置調整機構を制御して前記プレートの下降位置を調整する位置調整制御手段とを備えていることを特徴とするタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記位置調整機構が、
前記位置調整制御手段と接続されているモーターと、
前記モーターに取り付けられており、前記モーターの駆動により伸縮する台形ネジと、
前記プレートを保持し、前記台形ネジの伸縮により前記プライ片の搬送方向に沿って移動するプレート保持部材と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記モーターに、前記モーターの回転数を検知するエンコーダが取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記プレート保持部材に、前記台形ネジの伸縮を検出する近接センサが設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記先行するプライ片の尾端の位置を検出する尾端センサと、
前記尾端センサの検出結果に基づいて、前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせる際の前記先行するプライ片の尾端の位置を調整する尾端調整手段と
をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記位置調整制御手段が、複数の前記オーバーラップ量の検出結果の平均値に基づいて前記位置調整機構を制御することにより前記プレートの下降位置を調整する制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記位置調整制御手段が、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に装置の稼働を停止させるように設定されている制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記位置調整制御手段に予め設定されている許容値が、目標値とするオーバーラップ量を中心として±1〜10mmの幅に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置である。
請求項9に記載の発明は、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置を用いて長尺化されたタイヤ用コードプライを製造するタイヤ用コードプライの製造方法であって、
前記先行するプライ片の尾端近傍に前記プレートを下降させて押さえ付けることにより前記先行するプライ片を固定するプライ片固定工程と、
下降した前記プレートに前記後続のプライ片の先端が接触するまで、前記後続のプライ片を搬送することにより前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせるオーバーラップ工程と、
前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とのオーバーラップ部分を前記圧着手段で押圧することによりジョイントさせるジョイント工程とを備えており、
前記位置調整制御手段が、前記オーバーラップ量検出センサによるオーバーラップ量の検出結果と予め設定された許容値とを比較し、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に、前記位置調整機構を制御して前記プレートの下降位置を調整することを特徴とするタイヤ用コードプライの製造方法である。
本発明によれば、搬送されてくるプライ片の状態に応じてプレートの下降位置を簡便に精度高く調整して、製造後のタイヤ用コードプライのジョイント部におけるオーバーラップ量のばらつきの発生を抑制することができる技術を提供することができる。
タイヤ用コードプライの製造を説明する側面図である。 本発明の一実施の形態に係るタイヤ用コードプライのジョイント装置を模式的に示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るタイヤ用コードプライのジョイント装置における尾端検出センサを説明する側面図である。 実施例及び比較例の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施の形態に基づき、図面を用いて説明する。
1.タイヤ用コードプライのジョイント装置の基本的構成
図2は本実施の形態に係るタイヤ用コードプライのジョイント装置を模式的に示す平面図であり、紙面下方がプライ片Wa、Wbの搬送方向の下流側である。
本実施の形態に係るジョイント装置は、基本的には従来の装置と同様の構造を有しており、図1に示すように、先行するプライ片Waの尾端Wa1近傍を押さえ付けて固定すると共に、後続のプライ片Wbの先端Wb1を接触させて後続のプライ片Wbの位置決めを行うプレート2と、2枚のプライ片の尾端部と先端部とのオーバーラップ部分を押圧してジョイントする圧着手段3を備えている。なお、図2中のプレート2には、昇降機構(図示省略)が取り付けられており、図2の紙面に対して垂直方向に昇降するように構成されている。
そして、本実施の形態に係るジョイント装置は、ジョイント後のプライ片のオーバーラップ量を検出する3個のオーバーラップ量検出センサ4a〜4cがプレート2の下流側に設けられていると共に、プライ片の搬送方向におけるプレート2の下降位置を調整する位置調整機構10が設けられており、さらに、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cによるオーバーラップ量の検出結果に基づいて、次回のプレート2の下降位置を調整するフィードバック制御を行う位置調整制御手段(図示省略)を備えている点を特徴とする。
このように、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cによるオーバーラップ量の検出結果に基づいて次回のプレート2の下降位置を制御するというフィードバック制御を行うことにより、搬送されてくるプライ片の状態に応じてプレート2の下降位置を簡便に精度高く調整することができるため、オーバーラップ量のばらつきの発生を1回のみに留めて、それによる廃棄材料の発生を低減することができると共に、製造後のタイヤのユニフォミティの向上に貢献することができる。
2.本実施の形態の特徴部の具体的な構造
以下、本実施の形態に係るジョイント装置の特徴であるプレートの下降位置のフィードバック制御に関する構造を具体的に説明する。
(1)オーバーラップ量検出センサ
上記した通り、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cは、プレート2の下流側に設けられており、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cの下方を通過するジョイント後のプライ片のジョイント部におけるオーバーラップ量を検出する。
本実施の形態では、オーバーラップ量検出センサが、プライ片の幅方向に沿って3個設けられており、ジョイント後のプライ片の両側縁部と中央部におけるオーバーラップ量をそれぞれ検出するように構成されている。
なお、ジョイント不良が発生した際に作業者がジョイント部分を手直しできるように、従来より、プレートの下流側にはプライ片のオーバーラップ量を検査するセンサが設けられているが、このセンサをオーバーラップ量検出センサとして用いることもできる。
(2)位置調整機構
本実施の形態に係る位置調整機構10は、プレート保持部材8と、台形ネジ7と、モーター5とから構成されている。プレート保持部材8はプレート2を保持しており、プレート保持部材8とモーター5は、台形ネジ7を介して連結されている。この位置調整機構10は、モーター5を駆動させて台形ネジ7を回転させることによってプレート保持部材8をプライ片の搬送方向に沿って前進、後退させることによりプレート2の下降位置を調整できるように構成されている。
そして、本実施の形態においては、モーター5にエンコーダ6が取り付けられており、モーター5の駆動状況を位置調整制御手段に送信するように構成されている。また、プレート保持部材8には近接センサ9が取り付けられており、近接センサ9でプレート保持部材8の位置を検出することにより、台形ネジ7を回転させる際に機械的な限界を超えないようにしている。
なお、この位置調整機構はプライ片の両側縁部に設けられていてもよく、この場合には、両側縁部におけるプレート2の下降位置を独立して調整することができる。
(3)位置調整制御手段
位置調整制御手段は、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cと位置調整機構10のモーター5に接続されており、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cの検出結果に基づいてモーター5を駆動させることによりプレート2の下降位置のフィードバック制御を行う。
具体的には、位置調整制御手段は、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cから送信されてきたプライ片のオーバーラップ量の検出結果を、予め設定されたオーバーラップ量の許容値と比較し、検出結果が許容値の範囲内であるか否かを判定する。
そして、オーバーラップ量の検出結果が許容値の範囲内でない場合には、次回のジョイント作業で2枚のプライ片Wa、Wb(図1参照)のオーバーラップ量が許容値の範囲内になるように、位置調整機構10のモーター5の駆動を制御して搬送方向におけるプレート2の下降位置を調整する。
なお、位置調整制御手段によるプレート2の下降位置の調整は、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cがプライのオーバーラップ量を検出する度に行ってもよいが、調整回数が増えて制御が煩雑になることを防止するという観点から、オーバーラップ量の検出を所定の回数(例えば5回)行ったタイミングで、複数回の検出結果の平均値に基づいてプレートの下降位置を調整することが好ましい。
また、位置調整制御手段に設定されるオーバーラップ量の許容値は、ジョイントするプライ片の種類に応じて適宜変更することができるが、目標値とするオーバーラップ量を中心として±1〜10mmの幅に設定されていることが好ましい。
また、位置調整制御手段は、オーバーラップ量検出センサ4a〜4cから送信されてきたオーバーラップ量の検出結果が、予め定めた許容値の範囲外であった場合に、装置の稼働を自動的に停止させるように設定されていることが好ましい。これにより、オーバーラップ量に問題があるタイヤ用コードプライが次工程に供給されることを防止することができる。
(4)尾端検出センサ
また、本実施の形態においては、図3に示すように、先行するプライ片Waの尾端Wa1を検出する尾端検出センサ11と、尾端検出センサ11の検出結果に基づいて、先行するプライ片Waの尾端Wa1の位置を調整する尾端調整手段(図示省略)とがさらに設けられている。
これにより、先行するプライ片Waの尾端Wa1を位置決め部1に合わせる際に、プライ片Waの尾端Wa1の位置を尾端検出センサ11で検出し、この検出結果に基づいてプライ片Waの尾端Wa1が正確に位置決め部1に配置されるようにプライ片Waの逆行を制御することができるため、先行するプライ片Waの位置決めを精度高く行って、オーバーラップ量のばらつきをより適切に防止することができる。
3.本実施の形態に係るタイヤ用コードプライの製造方法
次に、図2に示すジョイント装置を用いた本実施の形態に係るタイヤ用コードプライの製造方法について説明する。
本実施の形態に係るタイヤ用コードプライの製造方法は、先ず、図1に示す従来の方法と同じ手順で先行するプライ片と後続のプライ片とをジョイントする。
具体的には、図1(a)のように先行するプライ片Waを搬送した後、図1(b)のように上流側に逆行させて位置決め部1に先行するプライ片Waの尾端Wa1を突き当てることにより、先行するプライ片Waの尾端Wa1の位置決めを行った後、図1(c)のようにプレート2を下降させて、先行するプライ片Waをプレート2で固定するプライ片固定工程を行う。
次に、図1(d)のように後続のプライ片Wbの先端Wb1がプレート2に接触するまで、後続のプライ片Wbを搬送して2枚のプライ片Wa、Wbの尾端部と先端部とをオーバーラップさせるオーバーラップ工程を行う。
そして、圧着手段3を用いて2枚のプライ片Wa、Wbのオーバーラップ部分を押圧することによりジョイントするジョイント工程を行う。
以上の各工程は従来の方法における各工程と同様であるが、本実施の形態においては、従来の方法とは異なり、上記した各工程によりジョイントされたプライ片のジョイント部のオーバーラップ量を、図2に示すように、プレート2の下流に設けられたオーバーラップ量検出センサ4a〜4cで検出している。
そして、オーバーラップ量の検出結果を位置調整制御手段に送信し、位置調整制御手段において現在のオーバーラップ量が適正であるか否かを、予め定めた許容値との比較により判定し、オーバーラップ量の検出結果が許容値の範囲外であった場合には、次回のジョイント作業において、図1(c)に示すプレート2の下降を行う前に、搬送方向におけるプレート2の下降位置のフィードバック制御を行う。
例えば、オーバーラップ量の検出結果が許容値を下回っている場合には、検出結果と許容値とのズレ量を算出し、算出したズレ量だけプレート2を搬送方向の下流側に移動させるように、モーター5を駆動させてプレート2の下降位置のフィードバック制御を行う。これにより、次回のジョイントの際にオーバーラップ量を大きくして許容値に近づけることができる。
一方、オーバーラップ量の検出結果が許容値を上回っている場合も同様に、検出結果と許容値とのズレ量を算出する。そして、算出したズレ量だけプレート2を搬送方向の上流側に移動させて、次回のジョイントの際にオーバーラップ量を小さくして許容値に近づける。
このように、本実施の形態によれば、オーバーラップ量の検出結果に基づいたフィードバック制御により次回のプレート2の下降位置を簡便に精度高く調整することができるため、ジョイント量のばらつきによる廃棄材料の発生を防止して、材料の歩留まりを向上させることができると共に、製造後のタイヤのユニフォミティを向上させて(特にジョイントが起因となって生じるデントの防止)、不良タイヤの低減を図ることができる。
さらに、従来の装置では、オーバーラップ量のばらつきが生じた場合には装置を停止させて作業者が機械的な調整を行っていたため、調整に時間が掛かって生産効率を低下させる要因となっていたが、本実施の形態においては、プレート2の下降位置を簡便に自動的に調整できるため、不良タイヤの低減も相俟って生産性を向上させることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
1.実施例および比較例
(1)実施例
上記した図2に示すジョイント装置を用い、フィードバック制御によりプレートの下降位置を調整しながらプライ片のジョイントを30回行った。なお、図2では、オーバーラップ量検出センサが4a〜4cと3個設けられているが、本実施例においては、プライ片Wa、Wbの両側縁部の上方に配置されたオーバーラップ量検出センサ4a、4cだけを使用した。
また、本実施例では、オーバーラップ量の目標値を5.0mmとし、許容範囲を5.0±1.0mm(4.0〜6.0mm)とした。
そして、フィードバック制御の具体的な内容を以下の表1のように設定した。表1中のXはオーバーラップ量検出センサ4aの上流におけるプレートの現在の下降位置を示しており、Yはオーバーラップ量検出センサ4cの上流におけるプレートの現在の下降位置を示している。
Figure 0006727547
表1に示すように、実施例のジョイント装置では、例えば、オーバーラップ量検出センサ4aの5回分の検出結果の平均値が6.0mmを超え、オーバーラップ量検出センサ4cの平均値が4.0mmを下回った場合、次回のジョイントにおいて、オーバーラップ量検出センサ4aの上流におけるプレートの下降位置Xを上流側に0.5mm移動させると共に、オーバーラップ量検出センサ4cの上流におけるプレートの下降位置Yを下流側に1.0mm移動させるというフィードバック制御を行った。
(2)比較例
プレート下降位置のフィードバック制御を行わない従来の装置を用いたことを除いて、実施例と同じ条件でプライ片のジョイントを30回行った。
2.評価
ジョイント後のプライ片のオーバーラップ量を目視で測定した。結果を図4に示す。なお、図4中の横軸はジョイント部のオーバーラップ量(mm)、縦軸はオーバーラップ量の個数(頻度)を示しており、図4では30個のジョイント部において得られたオーバーラップ量が振り分けられている。
図4に示すように、従来の装置を用いた比較例ではオーバーラップ量が0〜6.0mmの範囲でばらついていたが、プレート下降位置のフィードバック制御を行った実施例では、4.5〜5.5mmの範囲内のオーバーラップ量が得られており、オーバーラップ量のばらつきが抑制されていることが分かった。
また、実施例と比較例のそれぞれのオーバーラップ量の平均値を算出したところ、実施例では5.02mm、比較例では5.10mmとなり、実施例の方が目標値(5.0mm)に近い平均値が得られていた。
さらに、オーバーラップ量の標準偏差を算出したところ、実施例では0.21mm、比較例では0.38mmとなった。このことから、実施例では、比較例よりも標準偏差が約45%低減しており、プレート下降位置のフィードバック制御を行った実施例では、オーバーラップ量のばらつきが適切に抑制されていることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1 位置決め部
2 プレート
3 圧着手段
4a、4b、4c オーバーラップ量検出センサ
5 モーター
6 エンコーダ
7 台形ネジ
8 プレート保持部材
9 近接センサ
10 位置調整機構
11 尾端検出センサ
Wa 先行するプライ片
Wa1 先行するプライ片の尾端
Wb 後続のプライ片
Wb1 後続のプライ片の先端
イ、ロ プライ片の移動方向

Claims (9)

  1. 先行するプライ片の尾端部と後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせてジョイントすることにより長尺化されたタイヤ用コードプライを製造するタイヤ用コードプライのジョイント装置であって、
    先行するプライ片の尾端近傍を上方から押さえ付けて固定すると共に、後続のプライ片の先端を接触させて前記後続のプライ片の位置決めを行うプレートと、
    先行するプライ片の尾端部と後続のプライ片の先端部とのオーバーラップ部分を押圧してジョイントする圧着手段とを備えており、
    前記プレートの下流側に配置されており、ジョイント済みのプライ片のオーバーラップ量を検出するオーバーラップ量検出センサと、
    前記プライ片の搬送方向におけるプレートの下降位置を調整する位置調整機構と、
    前記オーバーラップ量検出センサによるオーバーラップ量の検出結果と予め設定された許容値とを比較し、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に、前記位置調整機構を制御して前記プレートの下降位置を調整する位置調整制御手段とを備えていることを特徴とするタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  2. 前記位置調整機構が、
    前記位置調整制御手段と接続されているモーターと、
    前記モーターに取り付けられており、前記モーターの駆動により伸縮する台形ネジと、
    前記プレートを保持し、前記台形ネジの伸縮により前記プライ片の搬送方向に沿って移動するプレート保持部材と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  3. 前記モーターに、前記モーターの回転数を検知するエンコーダが取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  4. 前記プレート保持部材に、前記台形ネジの伸縮を検出する近接センサが設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  5. 前記先行するプライ片の尾端の位置を検出する尾端センサと、
    前記尾端センサの検出結果に基づいて、前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせる際の前記先行するプライ片の尾端の位置を調整する尾端調整手段と
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  6. 前記位置調整制御手段が、複数の前記オーバーラップ量の検出結果の平均値に基づいて前記位置調整機構を制御することにより前記プレートの下降位置を調整する制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  7. 前記位置調整制御手段が、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に装置の稼働を停止させるように設定されている制御手段であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  8. 前記位置調整制御手段に予め設定されている許容値が、目標値とするオーバーラップ量を中心として±1〜10mmの幅に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のタイヤ用コードプライのジョイント装置を用いて長尺化されたタイヤ用コードプライを製造するタイヤ用コードプライの製造方法であって、
    前記先行するプライ片の尾端近傍に前記プレートを下降させて押さえ付けることにより前記先行するプライ片を固定するプライ片固定工程と、
    下降した前記プレートに前記後続のプライ片の先端が接触するまで、前記後続のプライ片を搬送することにより前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とをオーバーラップさせるオーバーラップ工程と、
    前記先行するプライ片の尾端部と前記後続のプライ片の先端部とのオーバーラップ部分を前記圧着手段で押圧することによりジョイントさせるジョイント工程とを備えており、
    前記位置調整制御手段が、前記オーバーラップ量検出センサによるオーバーラップ量の検出結果と予め設定された許容値とを比較し、前記オーバーラップ量の検出結果が前記許容値から外れていた場合に、前記位置調整機構を制御して前記プレートの下降位置を調整することを特徴とするタイヤ用コードプライの製造方法。
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