JP6726883B2 - 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法 - Google Patents

表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6726883B2
JP6726883B2 JP2018069732A JP2018069732A JP6726883B2 JP 6726883 B2 JP6726883 B2 JP 6726883B2 JP 2018069732 A JP2018069732 A JP 2018069732A JP 2018069732 A JP2018069732 A JP 2018069732A JP 6726883 B2 JP6726883 B2 JP 6726883B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screen
projection
virtual image
display system
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018069732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019180068A (ja
Inventor
久保田 孝介
孝介 久保田
研一 笠澄
研一 笠澄
三野 吉輝
吉輝 三野
森 俊也
俊也 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2018069732A priority Critical patent/JP6726883B2/ja
Priority to US16/363,534 priority patent/US10983343B2/en
Priority to DE102019107659.5A priority patent/DE102019107659B4/de
Publication of JP2019180068A publication Critical patent/JP2019180068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6726883B2 publication Critical patent/JP6726883B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0101Head-up displays characterised by optical features
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K35/00Arrangement of adaptations of instruments
    • B60K2360/334
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0101Head-up displays characterised by optical features
    • G02B2027/014Head-up displays characterised by optical features comprising information/image processing systems
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays
    • G02B27/0149Head-up displays characterised by mechanical features
    • G02B2027/0154Head-up displays characterised by mechanical features with movable elements

Description

本開示は、一般に表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法に関し、より詳細には、スクリーンを透過する光により対象空間に虚像を投影する表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法に関する。
従来、車両用の表示システムとして、車両の走行状況に応じて虚像を実際の風景に適切に重畳させるよう表示可能なヘッドアップディスプレイ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の表示システムは、プロジェクタ等からなる映像表示装置と、映像表示装置に投影された映像を反射させて車両のウインドシールドに投射するミラーと、を備えている。運転者は、ウインドシールドに投影された映像を見ることで、透明のウインドシールドを通してその前方に虚像として上記映像を視認する。特許文献1に記載の表示システムでは、車両が走行する道路の勾配に応じてミラーの角度を調整することで、虚像を表示させる表示領域自体を上下方向に移動させている。
国際公開第2017/134865号
ところで、特許文献1に記載の表示システムでは、基準面に対して投影面が傾斜している場合に、投影面と投影面に投影させる虚像との整合性が低下する可能性があった。
本開示の目的は、基準面に対して投影面が傾斜している場合であっても、投影面と投影面に投影させる虚像との整合性を向上させることができる表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法を提供することにある。
本開示の一態様に係る表示システムは、スクリーンと、駆動制御部と、投影部と、を備える。前記スクリーンは、移動方向に移動可能である。前記駆動制御部は、前記スクリーンを前記移動方向に移動させる。前記投影部は、前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する。前記駆動制御部は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を実行する。前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が仰角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が短くなるように前記スクリーンの移動速度を遅くする。
本開示の一態様に係る表示システムは、スクリーンと、駆動制御部と、投影部と、を備える。前記スクリーンは、移動方向に移動可能である。前記駆動制御部は、前記スクリーンを前記移動方向に移動させる。前記投影部は、前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する。前記駆動制御部は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を実行する。前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が俯角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が長くなるように前記スクリーンの移動速度を速くする。
本開示の一態様に係る移動体は、上述の表示システムと、前記投影部からの光を反射する反射部材と、を備える。
本開示の一態様に係る表示システムの制御方法は、スクリーンと、駆動制御部と、投影部と、を備える表示システムの制御方法である。前記スクリーンは、移動方向に移動可能である。前記駆動制御部は、前記スクリーンを前記移動方向に移動させる。前記投影部は、前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する。前記表示システムの制御方法は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を前記駆動制御部に実行させる。前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が仰角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が短くなるように前記スクリーンの移動速度を遅くする。
本開示の一態様に係る表示システムの制御方法は、スクリーンと、駆動制御部と、投影部と、を備える表示システムの制御方法である。前記スクリーンは、移動方向に移動可能である。前記駆動制御部は、前記スクリーンを前記移動方向に移動させる。前記投影部は、前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する。前記表示システムの制御方法は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を前記駆動制御部に実行させる。前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が俯角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が長くなるように前記スクリーンの移動速度を速くする。
本開示によれば、基準面に対して投影面が傾斜している場合であっても、投影面と投影面に投影させる虚像との整合性を向上させることができる、という効果がある。
図1は、本開示の一実施形態に係る表示システムを備える自動車の概念図である。 図2は、同上の表示システムを用いた場合のユーザの視野を示す概念図である。 図3は、同上の表示システムの構成を示す概念図である。 図4Aは、同上の表示システムにおいて往路におけるスクリーンの表面上の輝点の動きを示す概念図である。図4Bは、同上の表示システムにおいて復路におけるスクリーンの表面上の輝点の動きを示す概念図である。 図5Aは、同上の表示システムの動作を説明するための説明図である。図5Bは、図5Aの一部拡大図である。 図6は、同上の表示システムの動作を説明するための別の説明図である。 図7は、同上の表示システムの動作例1のグラフである。 図8は、同上の表示システムの動作例2のグラフである。 図9は、同上の表示システムの動作例3のグラフである。 図10は、同上の表示システムの動作例4のグラフである。 図11は、同上の表示システムの動作例5のグラフである。 図12は、同上の表示システムの動作例5の別のグラフである。 図13は、同上の表示システムの動作例6のグラフである。
(1)概要
本実施形態に係る表示システム10は、図1に示すように、例えば、移動体としての自動車100に用いられるヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)である。
この表示システム10は、自動車100のウインドシールド101に下方から画像を投影するように、自動車100の車室内に設置されている。図1の例では、ウインドシールド101の下方のダッシュボード102内に、表示システム10が配置されている。表示システム10からウインドシールド101に画像が投影されると、反射部材としてのウインドシールド101で反射された画像がユーザ200(運転者)に視認される。
このような表示システム10によれば、ユーザ200は、自動車100の前方(車外)に設定された対象空間400に投影された虚像300を、ウインドシールド101越しに視認する。ここでいう「虚像」は、表示システム10から出射される光がウインドシールド101等の反射物にて反射するとき、その反射光線によって、実際に物体があるように結ばれる像を意味する。そのため、自動車100を運転しているユーザ200は、自動車100の前方に広がる実空間に重ねて、表示システム10にて投影される虚像300を見ることができる。したがって、表示システム10によれば、例えば、車速情報、ナビゲーション情報、歩行者情報、前方車両情報、車線逸脱情報、及び車両コンディション情報等の、種々の運転支援情報を、虚像300として表示し、ユーザ200に視認させることができる。これにより、ユーザ200は、ウインドシールド101の前方に視線を向けた状態から僅かな視線移動だけで、運転支援情報を視覚的に取得することができる。
本実施形態に係る表示システム10では、対象空間400に形成される虚像300は、少なくとも第1虚像301と第2虚像302との2種類の虚像を含んでいる。ここでいう「第1虚像」は、第1仮想面501上に形成される虚像300(301)である。「第1仮想面」は、表示システム10の光軸500に対する傾斜角度αが所定値γよりも小さい(α<γ)仮想面である。また、ここでいう「第2虚像」は、第2仮想面502上に形成される虚像300(302)である。「第2仮想面」は、表示システム10の光軸500に対する傾斜角度βが所定値γよりも大きい(β>γ)仮想面である。ここでいう「光軸」は、後述する投影光学系4(図3参照)の光学系の光軸であって、対象空間400の中心を通り虚像300の光路に沿った軸を意味する。所定値γは一例として45度であって、傾斜角度βは一例として90度である。
また、本実施形態に係る表示システム10では、対象空間400に形成される虚像300は、第1虚像301及び第2虚像302に加えて、第3虚像303(図2参照)を含んでいる。「第3虚像」は、第2虚像302と同様に、光軸500に対する傾斜角度βが所定値γよりも大きい第2仮想面502上に形成される虚像300(303)である。
本実施形態では、光軸500は、自動車100の前方の対象空間400において、自動車100の前方の路面600に沿っている。そして、第1虚像301は、路面600に略平行な第1仮想面501上に形成され、第2虚像302及び第3虚像303は、路面600に対して略垂直な第2仮想面502上に形成される。例えば、路面600が水平面である場合には、第1虚像301は水平面に沿って表示され、第2虚像302及び第3虚像303は鉛直面に沿って表示されることになる。
図2は、ユーザ200の視野を示す概念図である。本実施形態に係る表示システム10によれば、図2に示すように、路面600に沿って奥行きをもって視認される第1虚像301と、ユーザ200から一定距離の路面600上に直立して視認される第2虚像302及び第3虚像303とを表示可能である。したがって、ユーザ200においては、第1虚像301については路面600に略平行な平面上にあるように見え、第2虚像302及び第3虚像303については路面600に対して略垂直な平面上にあるように見える。第1虚像301は、一例として、ナビゲーション情報として自動車100の進行方向を示す情報であり、路面600上に右折又は左折を示す矢印を提示すること等が可能である。第2虚像302は、一例として、前方車両又は歩行者までの距離を示す情報であり、前方車両上に前方車両までの距離(車間距離)を提示すること等が可能である。第3虚像303は、一例として、現在時刻、車速情報、及び車両コンディション情報であり、例えば、文字、数字、及び記号、又は燃料計等のメータにてこれらの情報を提示すること等が可能である。
(2)詳細
本実施形態に係る表示システム10は、図3に示すように、スクリーン1と、駆動部2と、照射部3と、投影光学系4と、制御回路5と、検知装置6と、を備えている。本実施形態に係る移動体としての自動車100は、図1に示すように、表示システム10と、後述する投影部40からの光を反射する反射部材としてのウインドシールド101と、を備えている。
スクリーン1は、表示システム10の筐体等に対して、移動方向X(図3に矢印X1−X2で示す方向)に移動可能に構成されている。つまり、表示システム10がダッシュボード102内に配置されている場合には、スクリーン1はダッシュボード102内を移動方向Xに移動可能である。
スクリーン1は、透光性を有しており、対象空間400(図1参照)に虚像300(図1参照)を形成するための画像を形成する。すなわち、スクリーン1には、照射部3からの光によって画像が描画され、スクリーン1を透過する光によって対象空間400に虚像300が形成される。スクリーン1は、例えば、光拡散性を有し、矩形に形成された板状の部材からなる。スクリーン1は、厚さ方向の両面に表面11及び裏面12を有している。本実施形態では、一例として、スクリーン1の表面11に多数の微小レンズが形成されることにより、スクリーン1の表面11に光拡散性を有している。スクリーン1は、照射部3側に表面11を向けた姿勢で、照射部3と投影光学系4との間に配置されており、表面11を照射部3からの光が入射する入射面とする。
スクリーン1の表面11は、平面503に平行である。さらに、スクリーン1は、平面503に直交する移動方向Xに、移動可能に構成されている。ここでいう「平面」は、スクリーン1の移動方向を規定する仮想平面であって、実在する面ではない。スクリーン1は、表面11が平面503に平行な姿勢を維持したまま、移動方向Xに直進移動可能に構成されている。ここで、スクリーン1は、表面11において平面503に平行な方向(図3の紙面上でスクリーン1の表面11に平行な方向)の両端に、第1端部111及び第2端部112を有する。言い換えると、スクリーン1は、基準面601(図5参照)の投影部40(後述する)とは反対側の端部に対応する第1端部111と、基準面601の投影部40側の端部に対応する第2端部112と、を有する。スクリーン1の表面11に沿って、これら第1端部111及び第2端部112を結ぶ方向を、スクリーン1についての「縦方向」とも呼ぶ。
駆動部2は、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここで、駆動部2は、スクリーン1を、移動方向Xに沿って、互いに反対向きとなる第1の向きX1及び第2の向きX2の両方に移動させることができる。第1の向きX1は、図3に矢印「X1」で示す向き(図3の右向き)であって、スクリーン1が照射部3から離れる向き、言い換えると、スクリーン1が投影光学系4に近づく向きである。第2の向きX2は、図3に矢印「X2」で示す向き(図3の左向き)であって、スクリーン1が照射部3に近づく向き、言い換えると、スクリーン1が投影光学系4から離れる向きである。駆動部2は、例えば、ボイスコイルモータ等の電気駆動型のアクチュエータからなり、制御回路5からの第1制御信号に従って動作する。
照射部3は、走査型の光照射部であって、スクリーン1に対して光を照射する。すなわち、照射部3は、スクリーン1の表面11における光の照射位置が変化するように、スクリーン1の表面11上を走査する光をスクリーン1に照射する。具体的には、照射部3は、光源31及び走査部32を有している。この照射部3は、光源31及び走査部32の各々が制御回路5からの第2制御信号に従って動作する。
光源31は、レーザ光を出力するレーザモジュールからなる。この光源31は、赤色(R)のレーザ光を出力する赤色レーザダイオードと、緑色(G)のレーザ光を出力する緑色レーザダイオードと、青色(B)のレーザ光を出力する青色レーザダイオードと、を含んでいる。これら3種類のレーザダイオードから出力される3色のレーザ光は、例えば、ダイクロイックミラーにより合成され、走査部32に入射する。
走査部32は、光源31からの光を走査することにより、スクリーン1の表面11上を走査する光をスクリーン1に照射する。ここで、走査部32は、スクリーン1の表面11の縦方向及び横方向に対し、二次元的に光を走査する、ラスタスキャン(Raster scan)を行う。ここでいう「横方向」は、スクリーン1の表面11に平行な方向であって、表面11において「縦方向」と直交する方向(図3の紙面に直交する方向)である。
走査部32は、図4A及び図4Bに示すように、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B1を横方向に一次元的に走査して走査線を形成し、かつ縦方向に輝点B1を走査することで、二次元の画像を形成する。走査部32は、このような動作を繰り返しながら、縦方向における表面11の両端間を往復するように輝点B1を走査する。図4Aは、スクリーン1の表面11を第1端部111から第2端部112に向けて走査する「往路」における、スクリーン1の表面11上の輝点B1の動きを概念的に示す図である。図4Bは、スクリーン1の表面11を第2端部112から第1端部111に向けて走査する「復路」における、スクリーン1の表面11上の輝点B1の動きを概念的に示す図である。
すなわち、本実施形態では、照射部3の動作状態は、「往路」となる第1走査状態と、「復路」となる第2走査状態と、を含んでいる。第1走査状態は、第1端部111から第2端部112に向けてスクリーン1の表面11上を走査する動作状態である。第2走査状態は、第2端部112から第1端部111に向けてスクリーン1の表面11上を走査する動作状態である。言い換えると、投影部40は、スクリーン1上を光が第1端部111から第2端部112へ移動する第1走査と、スクリーン1上を光が第2端部112から第1端部111へ移動する第2走査と、を交互に実行する。
走査部32は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた微小な走査ミラーを有している。この走査部32は、レーザ光を反射するミラー部を含み、ミラー部を回転させることによって、光源31からの光を、ミラー部の回転角度(振れ角)に応じた向きに反射する。これにより、走査部32は、光源31からの光を走査する。この走査部32は、ミラー部を、互いに直交する2軸を中心に回転させることにより、二次元的に光を走査するラスタスキャンを実現する。
走査部32は、第1レンズと、第2レンズと、を更に有している。第1レンズは、光源31とミラー部との間に配置され、ミラー部に対して平行光を入射する。第2レンズは、テレセントリックレンズからなり、ミラー部とスクリーン1との間に配置されている。つまり、第2レンズは、レンズ全体において主光線が光軸に対して平行となる光学系であって、第2レンズを通った光は光軸(第2レンズとスクリーン1とを結ぶ直線)に平行に出力される。
投影光学系4は、照射部3から出力されスクリーン1を透過する光が入射光として入射し、入射光により、対象空間400(図1参照)に虚像300(図1参照)を投影する。ここで、投影光学系4は、スクリーン1に対してスクリーン1の移動方向Xに並ぶように配置されており、スクリーン1を透過しスクリーン1から移動方向Xに沿って出力される光により、虚像300を投影する。投影光学系4は、図3に示すように、拡大レンズ41、第1ミラー42、及び第2ミラー43を有している。
拡大レンズ41、第1ミラー42、及び第2ミラー43は、スクリーン1を透過した光の経路上に、この順で配置されている。拡大レンズ41は、スクリーン1から移動方向Xに沿って出力される光が入射するように、スクリーン1から見て移動方向Xにおける照射部3とは反対側(第1の向きX1側)に配置されている。拡大レンズ41は、照射部3からの光によりスクリーン1に形成された画像を拡大し、第1ミラー42に出力する。第1ミラー42は、拡大レンズ41からの光を第2ミラー43に向けて反射する。第2ミラー43は、第1ミラー42からの光を、ウインドシールド101(図1参照)に向けて反射する。すなわち、投影光学系4は、照射部3からの光によってスクリーン1に形成される画像を、拡大レンズ41にて拡大し、ウインドシールド101に投影することで、対象空間400に虚像300を投影する。ここで、拡大レンズ41の光軸が、投影光学系4の光軸500となる。
投影光学系4は、照射部3と共に、投影部40を構成する。言い換えると、投影部40は、照射部3及び投影光学系4を有している。よって、投影光学系4の光軸500となる拡大レンズ41の光軸(ミラー等で反射された光軸の延長線を含む)は、投影部40の光軸500でもある。投影部40は、スクリーン1を走査する光をスクリーン1に照射することによりスクリーン1に描画を行う。そして、投影部40は、スクリーン1を透過する光により対象空間400に虚像300を投影する。
制御回路5は、駆動部2及び照射部3を制御する。制御回路5は、第1制御信号で駆動部2を制御し、第2制御信号で照射部3を制御する。制御回路5は、駆動部2の動作と照射部3の動作とを同期させるように構成されている。本実施形態では、照射部3は、光源31及び走査部32を有している。制御回路5は、第2制御信号により、光源31及び走査部32の両方を制御する。
制御回路5は、図3に示すように、駆動制御部51としての機能を有している。制御回路5は、例えば、自動車100に搭載されている運転支援システムからの信号を受けて、投影する虚像300の内容(コンテンツ)を決定する。
駆動制御部51は、駆動部2を制御することにより、スクリーン1を基準位置に対して相対的に移動させる。言い換えると、駆動制御部51は、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここでいう「基準位置」は、スクリーン1の移動範囲における規定位置に設定された位置である。駆動制御部51は、スクリーン1を透過する光により対象空間400に第1虚像301を投影するためにスクリーン1を移動させるのであって、照射部3によるスクリーン1への描画と同期して駆動部2を制御する。
本実施形態では、駆動制御部51は、スクリーン1を断続的に移動させるように駆動部2を制御する。そして、駆動制御部51は、スクリーン1を移動させる度に、スクリーン1を基準位置に戻すようにスクリーン1を移動させる復帰処理を行う。このようにして、駆動制御部51は、駆動部2を開ループ制御しながらも、スクリーン1を基準位置に対して相対的に移動させる。ただし、復帰処理後のスクリーン1の位置には、ばらつきが生じる可能性があるため、復帰処理後のスクリーン1の位置である「基準位置」を補正するように構成されていてもよい。
制御回路5は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御回路5は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御回路5(駆動制御部51)として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
検知装置6は、例えば、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)、カメラ、ジャイロセンサ等である。検知装置6は、基準面601に対する投影面600(図5参照)の傾斜角φ1(図5参照)を検知する。検知装置6は、検知結果である傾斜角φ1のデータを制御回路5へ出力する。
(3)動作
(3.1)基本動作
まず、本実施形態に係る表示システム10の基本的な動作について説明する。
制御回路5は、照射部3を制御し、スクリーン1に対して照射部3から光を照射する。このとき、スクリーン1には、スクリーン1の表面11上を走査する光が照射部3から照射される。これにより、スクリーン1の表面11又は裏面12には、画像が形成(投影)される。本実施形態では一例として、スクリーン1の表面11に光拡散性を有するため、画像はスクリーン1の表面11に形成される。さらに、照射部3からの光はスクリーン1を透過し、投影光学系4からウインドシールド101に照射される。これにより、スクリーン1に形成された画像は、自動車100の車室内であってウインドシールド101の下方から、ウインドシールド101に投影される。
投影光学系4からウインドシールド101に画像が投影されると、ウインドシールド101は、投影光学系4からの光を、車室内のユーザ200(運転者)に向けて反射する。これにより、ウインドシールド101で反射された画像が、ユーザ200に視認される。その結果、ユーザ200は、自動車100の前方(車外)に投影された虚像300(第1虚像301又は第2虚像302)を、ウインドシールド101越しに視認する。
また、制御回路5は、駆動制御部51にて駆動部2を制御し、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。スクリーン1の表面11における輝点B1の位置が同じ場合、スクリーン1が第1の向きX1に移動すると、ユーザ200の目(以下、「アイポイントPe1」ともいう)から虚像300までの距離(「視距離」ともいう)は、短くなる。反対に、スクリーン1の表面11における輝点B1の位置が同じ場合に、スクリーン1が第2の向きX2に移動すると、虚像300までの視距離は、長く(遠く)なる。要するに、虚像300までの視距離は移動方向Xにおけるスクリーン1の位置によって変化し、スクリーン1が照射部3に近づくほど、スクリーン1上の輝点B1に対応して投影される虚像300までの視距離は長くなる。言い換えると、スクリーン1に対する照射部3からの光の照射位置が、移動方向Xにおいて投影光学系4から離れるほどに、この光により投影される虚像300までの視距離は長くなる。
(3.2)具体的表示動作
次に、本実施形態に係る表示システム10において、虚像300を投影するための具体的な動作について説明する。
第1虚像301を投影する際には、制御回路5は、照射部3からスクリーン1に光を照射しつつ、スクリーン1を移動方向X(図3参照)に移動させる。すなわち、制御回路5は、照射部3にて移動中のスクリーン1に光を照射するように、駆動部2及び照射部3を制御する。スクリーン1は、移動方向Xに対して略直交する状態にあるため、スクリーン1が固定された状態では、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によって、移動方向Xにおける投影光学系4までの距離に差が生じない。そのため、スクリーン1を移動方向Xに移動させることで、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が縦方向に変化することによって、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置は移動方向Xに変化する。その結果、スクリーン1には第1虚像301に対応する画像が形成(投影)される。この画像が投影光学系4からウインドシールド101に投影されると、ユーザ200は、自動車100の前方に投影された第1虚像301を、ウインドシールド101越しに視認する。
例えば、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第1端部111に近づくときには、第2の向きX2にスクリーン1が移動することで、移動方向Xにおける投影光学系4から照射位置までの距離は長くなる。その結果、この光により投影される虚像300までの視距離は長くなる。反対に、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第2端部112に近づくときには、第1の向きX1にスクリーン1が移動することで、移動方向Xにおける投影光学系4から照射位置までの距離は短くなる。その結果、この光により投影される虚像300までの視距離は短くなる。これにより、光軸500に対して傾斜角度αで傾斜した第1仮想面501上に、虚像300としての第1虚像301が形成される。
一方、第2虚像302(又は、第3虚像303)を投影する際には、制御回路5は、照射部3からスクリーン1に光を照射しつつ、スクリーン1を移動方向Xに移動させることなく、移動方向Xにおいてスクリーン1を固定する。すなわち、制御回路5は、照射部3にて定位置にあるスクリーン1に光を照射するように、駆動部2及び照射部3を制御する。スクリーン1は、移動方向Xに対して略直交する状態にあるため、スクリーン1の表面11から投影光学系4までの移動方向Xにおける距離は、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によらず略一定である。その結果、スクリーン1には第2虚像302(又は、第3虚像303)に対応する画像が形成(投影)される。この画像が投影光学系4からウインドシールド101に投影されると、ユーザ200は、自動車100の前方に投影された第2虚像302(又は、第3虚像303)を、ウインドシールド101越しに視認する。
例えば、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第1端部111に近づくときには、スクリーン1が固定された状態にあるため、移動方向Xにおける投影光学系4から照射位置までの距離が略一定となる。反対に、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第2端部112に近づくときには、スクリーン1が固定された状態にあるため、移動方向Xにおける投影光学系4から照射位置までの距離が略一定となる。これにより、光軸500に対して傾斜角度β(一例として90度)で傾斜した第2仮想面502上に、虚像300としての第2虚像302(又は、第3虚像303)が形成される。
本実施形態に係る表示システム10では、走査部32がスクリーン1の縦方向に1往復する1周期の間に、第1虚像301、第2虚像302、及び第3虚像303の全てを投影可能である。ここでは一例として、スクリーン1の第1端部111を始点として、走査部32が縦方向に1往復する際に、第1虚像301、第2虚像302、及び第3虚像303が、この順で投影される場合を例示する。具体的には、投影部40は、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査する「往路」において、スクリーン1に光を照射して第1虚像301を投影する。それから、投影部40は、第2端部112から第1端部111に向けて光を走査する「復路」において、スクリーン1に光を照射して第2虚像302及び第3虚像303を投影する。
したがって、照射部3からの光の照射位置がスクリーン1の表面11上を縦方向において1往復する間に、対象空間400には、第1虚像301、第2虚像302、及び第3虚像303が投影される。照射部3における縦方向の走査が比較的高速で行われることにより、ユーザ200においては、第1虚像301、第2虚像302、及び第3虚像303が同時に表示されているように視認される。照射部3における縦方向の走査の周波数は、一例として、60Hz以上である。
(3.3)駆動制御部
(3.3.1)動作例1
まず、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例1について、図5A、図5B、図6及び図7を参照して説明する。
図5A及び図5Bにおける「601」は、自動車100が走行する路面であって、平坦面(以下、「第1路面601」という)である。図5A及び図5Bにおける「602」は、自動車100が走行する路面であって、自動車100から離れるほど鉛直上向きに傾斜する上り坂の表面(以下、「第2路面602」という)である。第2路面602は、基準面としての第1路面601(以下、「基準面601」ともいう)に対する傾斜角がφ11である。図5A及び図5Bにおける「603」は、自動車100が走行する路面であって、自動車100から離れるほど鉛直下向きに傾斜する下り坂の表面(以下、「第3路面603」という)である。第3路面603は、基準面601に対する傾斜角がφ12である。図5A及び図5Bにおける「604」は、自動車100が走行する路面であって、自動車100から離れるほど鉛直下向きに傾斜する下り坂の表面(以下、「第4路面604」という)である。第4路面604は、基準面601に対する傾斜角がφ13であり、第4路面604の傾斜角φ13は第3路面603の傾斜角φ12よりも大きい。また、図5BにおけるP11〜P14、P23〜P26、P33、及びP43〜P44の各々は、照射部3からの光の照射位置である。
以下の説明において、第1〜第4路面601〜604を特に区別しない場合には、第1〜第4路面601〜604の各々を「路面600」ともいう。また、第1〜第4路面601〜604の各々は、虚像300を投影させる投影面でもあり、第1〜第4投影面601〜604ともいう。さらに、以下の説明において、第1〜第4投影面601〜604を特に区別しない場合には、第1〜第4投影面601〜604の各々を「投影面600」ともいう。つまり、本実施形態では、投影面600は路面である。さらに、以下の説明において、傾斜角φ11〜φ13を特に区別しない場合には、傾斜角φ11〜φ13の各々を「傾斜角φ1」ともいう。
ここで、基準面601に対する、第3路面603の傾斜角φ12及び第4路面604の傾斜角φ13の閾値φthを、図6を参照して算出することができる。図6における「h1」は、基準面601からユーザ200(運転者)のアイポイントPe1までの高さである。図6における「d1」は、ユーザ200の位置から第3,第4路面603,604の開始位置までの距離である。図6における「θ1」は、ユーザ200が第3,第4路面603,604の開始位置を見たときの基準面601に対するアイポイントPe1の傾斜角である。このとき、傾斜角φ12,φ13の閾値φthは、(1)式から算出される。
Figure 0006726883
すなわち、路面600は、傾斜角φ1がθ1よりも小さければ第3路面603であり、傾斜角φ1がθ1よりも大きければ第4路面604である。
ところで、投影面600が第2路面602である場合には、第1路面601と同じ位置に虚像300を投影すると、虚像300が地中に入り込んでいるかのように見える。また、投影面600が第3路面603又は第4路面604である場合には、第1路面601と同じ位置に虚像300を投影すると、虚像300が空中に浮いているかのように見える。すなわち、投影面600が第2〜第4路面602〜604のいずれかである場合には、投影面600に対して不自然な感じに虚像300が投影されることになる。つまり、基準面601に対して投影面600が傾斜している場合には、投影面600と投影面600に投影される虚像300との整合性が低下するという問題がある。
本実施形態に係る表示システム10では、基準面601に対して投影面600が傾斜している場合であっても、投影面600と投影面600に投影される虚像300との整合性が向上するように、駆動制御部51がスクリーン1の位置を制御している。言い換えると、駆動制御部51は、基準面601に対する投影面600の傾斜角φ1に応じて、スクリーン1の描画点までの光路長300(図5A参照)が変化するように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる補正処理を実行する。以下、駆動制御部51の動作について、図7を参照して説明する。以下の説明では、駆動制御部51がスクリーン1の位置を制御することを「補正処理」ともいう。
図7における「P1」は、スクリーン1の縦方向における走査部32の走査位置を示している。図7における「L1」は、投影面600が第1路面601である場合の虚像300までの視距離を示している。図7における「L2」は、投影面600が第2路面602である場合の虚像300までの視距離を示している。図7における「L3」は、投影面600が第3路面603である場合の虚像300の視距離を示している。図7における「L4」は、投影面600が第4路面604である場合の虚像300の視距離を示している。
動作例1に係る表示システム10では、走査部32の駆動波は、図7に示すように、例えば三角波である。スクリーン1の第1端部111から第2端部112への「往路」では、走査部32の走査位置P1は、縦方向において第1端部111から第2端部112に向けて比例的に増加している。また、第2端部112から第1端部111への「復路」では、走査部32の走査位置P1は、縦方向において第2端部112から第1端部111に向けて比例的に減少している。
投影面600が第1路面601である場合には、駆動制御部51は、「往路」において、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置がP11〜P14となるように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。
投影面600が第2路面602である場合には、駆動制御部51は、「往路」において、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置がP11、P12及びP23〜P26となるように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここで、投影面600が第2路面602である場合には、投影面600が第1路面601である場合と比較して、虚像300の投影位置が手前側(ユーザ200に近い側)になる。そのため、駆動制御部51は、第2路面602に対応する照射位置P23〜P26については、虚像300までの視距離が近く(短く)なるように、スクリーン1を第1の向きX1に移動させる。これにより、ウインドシールド101から投影面600(第2投影面602)までの光路長300が短くなる。言い換えると、駆動制御部51は、補正処理において、傾斜角φ1が仰角である場合に、投影面600として基準面(第1路面)601に虚像300を投影する場合よりも光路長300が短くなるようにスクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここでいう「仰角」とは、後述する基準面601と比較して、投影部40側の端部と投影部40とは反対側の端部との投影部40からの距離差が小さくなる角度をいう。
投影面600が第3路面603である場合には、駆動制御部51は、「往路」において、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置がP11、P12及びP33となるように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここで、投影面600が第3路面603である場合には、投影面600が第1路面601である場合と比較して、虚像300の投影位置が奥側(ユーザ200から遠い側)になる。そのため、駆動制御部51は、第3路面603に対応する照射位置P33については、虚像300までの視距離が遠く(長く)なるように、スクリーン1を第2の向きX2に移動させる。これにより、ウインドシールド101から投影面600(第3投影面603)までの光路長300が長くなる。
投影面600が第4路面604である場合には、駆動制御部51は、「往路」において、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置がP11、P12となるように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。また、駆動制御部51は、「復路」において、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置がP43、P44となるように、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここで、照射位置P11及びP44は同じ走査位置であり、照射位置P12及びP43は同じ走査位置である。つまり、この場合には、「往路」及び「復路」において同じ位置を2回走査することになる。
動作例1に係る表示システム10では、駆動制御部51は、投影面600が第2〜第4路面602〜604の場合、基準面601に対する投影面600の傾斜角φ11〜φ13に応じて、光路長300が変化するようにスクリーン1を移動方向Xに移動させている。これにより、基準面601に対して投影面600が傾斜している場合であっても、投影面600に沿って虚像300を投影することができる。その結果、傾斜角φ1に応じてスクリーン1を移動させない場合と比較して、投影面600と投影面600に投影させる虚像300との整合性を向上させることができる。
ここで、動作例1に係る表示システム10では、駆動制御部51は、図7に示すように、投影面600が第1〜第3路面601〜603のいずれかである場合に、「往路」のみで補正処理を実行している。これに対して、駆動制御部51は、「往路」と「復路」との両方で補正処理を実行してもよいし、「復路」のみで補正処理を実行してもよい。言い換えると、駆動制御部51は、第1走査と第2走査との一方において補正処理を実行するように構成されていればよい。
(3.3.2)動作例2
次に、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例2について、図8を参照して説明する。
動作例2に係る表示システム10では、投影面600に沿って奥行きをもって視認される第1虚像301だけでなく、投影面600上に直立して視認される第2虚像302(又は第3虚像303)についても投影面600に投影することができる。言い換えると、虚像300は、投影面600に沿うように投影面600に投影される第1虚像301と、投影面600と交差するように投影面600に投影される第2虚像302と、を含む。
図8の例では、投影面600が第1〜第3路面601〜603である場合、駆動制御部51は、「往路」において第1虚像301を形成するようにスクリーン1を移動方向Xに移動させる。また、駆動制御部51は、「復路」において第2虚像302を形成するようにスクリーン1を移動方向Xにおける所定位置に固定する(図8の直線A1〜A3参照)。
一方、投影面600が第4路面604である場合、駆動制御部51は、「往路」において、第1虚像301を形成するようにスクリーン1を移動方向Xに移動させた後、第2虚像302を形成するようにスクリーン1を所定位置に固定する(図8の直線A4参照)。また、駆動制御部51は、「復路」において、第1虚像301を形成するようにスクリーン1を移動方向Xに移動させる。
ここで、図8の例では、第2虚像302が徐々に近づいてくる場合を例示しており、時間経過と共に第2虚像302までの視距離が近くなっている。
動作例2に係る表示システム10によれば、「往路」又は「復路」においてスクリーン1を一時的に固定することにより、第2虚像302を投影面600に投影することができる。すなわち、この表示システム10によれば、第1虚像301と第2虚像302とを投影面600に同時に投影することができる。
(3.3.3)動作例3
次に、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例3について、図9を参照して説明する。
動作例3に係る表示システム10では、「往路」と「復路」とで異なる路面600に虚像300を投影することができる。言い換えると、駆動制御部51は、第1走査(つまり「往路」)と第2走査(つまり「復路」)との各々において補正処理を実行する。
駆動制御部51は、図9に示すように、「往路」の期間である第1期間T1において、第1路面601に虚像300を投影するための補正処理を実行する。また、駆動制御部51は、「復路」の期間である第2期間T2において、第2路面602に虚像300を投影するための補正処理を実行する。つまり、駆動制御部51は、「往路」と「復路」とで異なる補正処理を実行するように構成されている。その結果、例えば高速道路において、走行路とランプウェイに対して同時に虚像300を投影することができる。
すなわち、動作例3に係る表示システム10によれば、駆動制御部51が、「往路」と「復路」とで異なる補正処理を実行することにより、勾配の異なる複数の路面600に対して同時に虚像300を投影することができる。
(3.3.4)動作例4
次に、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例4について、図10を参照して説明する。
動作例4に係る表示システム10では、駆動制御部51は、「往路」においては投影面600が第1路面601である場合の補正処理を実行し、「復路」においては投影面600が第2〜第4路面602〜604のいずれかである場合の補正処理を実行している。
動作例4に係る表示システム10によれば、「往路」と「復路」との一方において2つの補正処理を実行する場合と比較して、駆動制御部51による駆動制御が容易になるという利点がある。
(3.3.5)動作例5
次に、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例5について、図11及び図12を参照して説明する。
動作例5に係る表示システム10では、投影面600が第1〜第3路面601〜603である場合には、走査部32の駆動波は、図11に示すように、例えば鋸歯状波である。また、投影面600が第4路面604である場合には、走査部32の駆動波は、図12に示すように、例えば三角波である。
投影面600が第4路面604である場合には、「往路」と「復路」とで同じ位置を2回走査する必要があるため、走査部32の駆動波は、「往路」と「復路」とで対称となる三角波であることが好ましい。これに対して、投影面600が第1〜第3路面601〜603である場合には、「往路」と「復路」との一方において走査するだけでよく、走査部32の駆動波は鋸歯状波であることが好ましい。これにより、走査部32の「往路」と「復路」との一方において走査時間を長くすることができる。横方向の走査周期は変わらないため、結果として「往路」と「復路」との一方において横方向の走査回数が増し、虚像300の解像度を高めることができる。
(3.3.6)動作例6
次に、本実施形態に係る表示システム10における駆動制御部51の動作例6について、図13を参照して説明する。
投影面600が第3路面603又は第4路面604である場合には、第1路面601よりも上方には虚像300が投影されないため、走査部32は、スクリーン1の上側の端部である第1端部111まで走査しなくてもよい。この場合、走査部32は、図13に示すように、「復路」において、第1端部111よりも第2端部112側の所定位置まで走査すればよい。言い換えると、投影部40は、傾斜角φ1が俯角である場合に、第1端部111よりも第2端部112側の所定位置で第2走査を終了して第1走査を実行すればよい。
動作例6に係る表示システム10によれば、「復路」(第2走査)において第2端部112から第1端部111まで走査する場合と比較して、スクリーン1の縦方向の走査範囲を狭めることができる。走査に要する時間は変わらないため、横方向の走査回数も変わらず、結果として走査の密度が上がり、虚像300の解像度を高めることができる。
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、表示システム10と同様の機能は、表示システム10の制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。
一態様に係る表示システム10の制御方法は、スクリーン1と、駆動制御部51と、投影部40と、を備える表示システム10の制御方法である。スクリーン1は、移動方向Xに移動可能である。駆動制御部51は、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。投影部40は、スクリーン1を走査する光をスクリーン1に照射することによりスクリーン1に描画を行い、スクリーン1を透過する光により投影面600に虚像300を投影する。この表示システム10の制御方法は、基準面601に対する投影面600の傾斜角φ1に応じて、スクリーン1の描画点までの光路長300が変化するようにスクリーン1を移動方向Xに移動させる補正処理を駆動制御部51に実行させる。
一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、上述の表示システム10の制御方法を実行させるためのプログラムである。
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における表示システム10又は表示システム10の制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における表示システム10又は表示システム10の制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、表示システム10の制御回路5(駆動制御部51を含む)の機能は、1つの装置に設けられていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。さらに、制御回路5(駆動制御部51を含む)の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。
上述の実施形態では、基準面601に対する投影面600の傾斜角φ1を検知装置6で検知する場合を例示したが、例えば、自動車100に搭載されているナビゲーションシステム等から上記傾斜角φ1に関する情報を取得してもよい。
上述の実施形態では、スクリーン1が、スクリーン1の移動方向Xに直交する平面503に平行である場合を例示したが、スクリーン1は、平面503に対して傾斜していてもよい。この場合、スクリーン1が固定された状態にあっても、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によって、移動方向Xにおける投影光学系4までの距離に差が生じる。そのため、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置は移動方向Xに変化する。その結果、スクリーン1を固定した状態で、スクリーン1に第1虚像301に対応する画像を形成(投影)することができる。
上述の実施形態では、移動方向Xに移動可能なスクリーン1のみでスクリーンが構成されているが、例えば、固定スクリーンと可動スクリーンとでスクリーンが構成されていてもよい。
上述の実施形態では、表示システム10がヘッドアップディスプレイである場合を例示したが、表示システム10は、例えば、ユーザ200の頭部に装着するヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)であってもよい。
上述の実施形態では、平坦面である第1路面601から下り坂の表面である第3,第4路面603,604へ移動する場合を例示したが、第1路面601が上り坂の表面であって、第1路面601から第3,第4路面603,604へ移動する場合も同様である。
上述の実施形態に係る動作例1では、駆動制御部51は、「往路」のみで補正処理を実行しているが、「往路」及び「復路」の両方で補正処理を実行してもよい。この態様によれば、「往路」と「復路」とで同じ位置を2回走査することになるため、虚像300の輝度を高めることができる。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る表示システム(10)は、スクリーン(1)と、駆動制御部(51)と、投影部(40)と、を備える。スクリーン(1)は、移動方向(X)に移動可能である。駆動制御部(51)は、スクリーン(1)を移動方向(X)に移動させる。投影部(40)は、スクリーン(1)を走査する光をスクリーン(1)に照射することによりスクリーン(1)に描画を行い、スクリーン(1)を透過する光により投影面(600)に虚像(300)を投影する。駆動制御部(51)は、基準面(601)に対する投影面(600)の傾斜角(φ1)に応じて、スクリーン(1)の描画点までの光路長(200)が変化するようにスクリーン(1)を移動方向(X)に移動させる補正処理を実行する。
この態様によれば、基準面(601)に対する投影面(600)の傾斜角(φ1)に応じてスクリーン(1)を移動方向(X)に移動させている。そのため、スクリーン(1)を移動させない場合と比較して、投影面(600)と投影面(600)に投影される虚像(300)との整合性を向上させることができる。つまり、この態様によれば、基準面(601)に対して投影面(600)が傾斜している場合であっても、投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第2の態様に係る表示システム(10)では、第1の態様において、投影面(600)は路面(例えば第1〜第4路面601〜604)である。
この態様によれば、投影面(600)としての路面と路面に投影される虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第3の態様に係る表示システム(10)では、第2の態様において、駆動制御部(51)は、補正処理において、傾斜角(φ1)が仰角である場合に、投影面(600)として基準面(601)に虚像(300)を投影する場合よりも光路長(200)が短くなるようにスクリーン(1)を移動方向(X)に移動させる。
この態様によれば、傾斜角(φ1)が仰角である場合には、投影面(600)が投影部(40)側に近づくことになる。そのため、光路長(200)が短くなるようにスクリーン(1)を移動させることで、投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第4の態様に係る表示システム(10)では、第1〜3のいずれかの態様において、スクリーン(1)は、第1端部(111)と、第2端部(112)と、を有する。第1端部(111)は、基準面(601)の投影部(40)とは反対側の端部に対応する。第2端部(112)は、基準面(601)の投影部(40)側の端部に対応する。投影部(40)は、第1走査(「往路」)と、第2走査(「復路」)と、を交互に実行する。第1走査では、スクリーン(1)上を光が第1端部(111)から第2端部(112)へ移動する。第2走査では、スクリーン(1)上を光が第2端部(112)から第1端部(111)へ移動する。駆動制御部(51)は、第1走査と第2走査との一方において補正処理を実行する。
この態様によれば、第1走査と第2走査との両方において補正処理を実行する場合と比較して、補正処理に要する時間を短くしながらも投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第5の態様に係る表示システム(10)では、第1〜3のいずれかの態様において、スクリーン(1)は、第1端部(111)と、第2端部(112)と、を有する。第1端部(111)は、基準面(601)の投影部(40)とは反対側の端部に対応する。第2端部(112)は、基準面(601)の投影部(40)側の端部に対応する。投影部(40)は、第1走査(「往路」)と、第2走査(「復路」)と、を交互に実行する。第1走査では、スクリーン(1)上を光が第1端部(111)から第2端部(112)へ移動する。第2走査では、スクリーン(1)上を光が第2端部(112)から第1端部(111)へ移動する。駆動制御部(51)は、第1走査と第2走査との各々において補正処理を実行する。
この態様によれば、第1走査と第2走査との各々において異なる補正処理を実行することができる。
第6の態様に係る表示システム(10)では、第1〜5のいずれかの態様において、スクリーン(1)は、第1端部(111)と、第2端部(112)と、を有する。第1端部(111)は、基準面(601)の投影部(40)とは反対側の端部に対応する。第2端部(112)は、基準面(601)の投影部(40)側の端部に対応する。投影部(40)は、第1走査(「往路」)と、第2走査(「復路」)と、を交互に実行する。第1走査では、スクリーン(1)上を光が第1端部(111)から第2端部(112)へ移動する。第2走査では、スクリーン(1)上を光が第2端部(112)から第1端部(111)へ移動する。投影部(40)は、傾斜角(φ1)が俯角である場合に、第1端部(111)よりも第2端部(112)側の所定位置で第2走査を終了して第1走査を実行する。
この態様によれば、第2走査において第2端部(112)から第1端部(111)まで走査する場合と比較して、虚像の解像度を向上させることができる。
第7の態様に係る表示システム(10)では、第1〜6のいずれかの態様において、虚像(300)は、第1虚像(301)と、第2虚像(302)と、を含む。第1虚像(301)は、投影面(600)に沿うように投影面(600)に投影される。第2虚像(302)は、投影面(600)と交差するように投影面(600)に投影される。
この態様によれば、第1虚像(301)だけでなく、第2虚像(302)についても投影面(600)に整合させることができる。
第8の態様に係る表示システム(10)では、第1〜7のいずれかの態様において、スクリーン(1)は、移動方向(X)に直交する平面(503)に対して傾斜している。
この態様によれば、投影面(600)が平坦な路面(例えば第1路面601)である場合には、スクリーン(1)を固定したままで虚像(300)を投影面(600)に投影することができる。
第9の態様に係る表示システム(10)は、第1〜8のいずれかの態様において、傾斜角(φ1)を検知する検知装置(6)を更に備える。
この態様によれば、検知装置(6)の検知結果に応じて、駆動制御部51に補正処理を実行させることができる。
第10の態様に係る移動体(例えば自動車100)は、第1〜9のいずれかの態様に係る表示システム(10)と、投影部(40)からの光を反射する反射部材(例えばウインドシールド101)と、を備える。
この態様によれば、基準面(601)に対して投影面(600)が傾斜している場合であっても、投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第11の態様に係る表示システム(10)の制御方法は、スクリーン(1)と、駆動制御部(51)と、投影部(40)と、を備える表示システム(10)の制御方法である。スクリーン(1)は、移動方向(X)に移動可能である。駆動制御部(51)は、スクリーン(1)を移動方向(X)に移動させる。投影部(40)は、スクリーン(1)を走査する光をスクリーン(1)に照射することによりスクリーン(1)に描画を行い、スクリーン(1)を透過する光により投影面(600)に虚像(300)を投影する。表示システム(10)の制御方法は、補正処理を駆動制御部(51)に実行させる。補正処理は、基準面(601)に対する投影面(600)の傾斜角(φ1)に応じて、スクリーン(1)の描画点までの光路長(200)が変化するようにスクリーン(1)を移動方向(X)に移動させる処理である。
この方法によれば、基準面(601)に対して投影面(600)が傾斜している場合であっても、投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
第12の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、第11の態様に係る表示システム(10)の制御方法を実行させるためのプログラムである。
この態様によれば、基準面(601)に対して投影面(600)が傾斜している場合であっても、投影面(600)と投影面(600)に投影させる虚像(300)との整合性を向上させることができる。
1 スクリーン
111 第1端部
112 第2端部
6 検知装置
40 投影部
51 駆動制御部
10 表示システム
100 自動車(移動体)
101 ウインドシールド(反射部材)
200 光路長
300 虚像
301 第1虚像
302 第2虚像
503 平面
600 投影面
601 第1路面(基準面)
602〜604 第2〜第4路面
X1−X2(X) 移動方向
φ1 傾斜角

Claims (12)

  1. 移動方向に移動可能なスクリーンと、
    前記スクリーンを前記移動方向に移動させる駆動制御部と、
    前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する投影部と、を備え、
    前記駆動制御部は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を実行し、
    前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が仰角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が短くなるように前記スクリーンの移動速度を遅くする、
    表示システム。
  2. 移動方向に移動可能なスクリーンと、
    前記スクリーンを前記移動方向に移動させる駆動制御部と、
    前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する投影部と、を備え、
    前記駆動制御部は、基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を実行し、
    前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が俯角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が長くなるように前記スクリーンの移動速度を速くする、
    示システム。
  3. 前記スクリーンは、前記基準面の前記投影部とは反対側の端部に対応する第1端部と、前記基準面の前記投影部側の端部に対応する第2端部と、を有し、
    前記投影部は、
    前記スクリーン上を光が前記第1端部から前記第2端部へ移動する第1走査と、前記スクリーン上を光が前記第2端部から前記第1端部へ移動する第2走査と、を交互に実行し、
    前記傾斜角が俯角である場合に、前記第1端部よりも前記第2端部側の所定位置で前記第2走査を終了して前記第1走査を実行する、
    請求項2に記載の表示システム。
  4. 前記投影面は路面である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示システム。
  5. 前記スクリーンは、前記基準面の前記投影部とは反対側の端部に対応する第1端部と、前記基準面の前記投影部側の端部に対応する第2端部と、を有し、
    前記投影部は、前記スクリーン上を光が前記第1端部から前記第2端部へ移動する第1走査と、前記スクリーン上を光が前記第2端部から前記第1端部へ移動する第2走査と、を交互に実行し、
    前記駆動制御部は、前記第1走査と前記第2走査との一方において前記補正処理を実行する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の表示システム。
  6. 前記スクリーンは、前記基準面の前記投影部とは反対側の端部に対応する第1端部と、前記基準面の前記投影部側の端部に対応する第2端部と、を有し、
    前記投影部は、前記スクリーン上を光が前記第1端部から前記第2端部へ移動する第1走査と、前記スクリーン上を光が前記第2端部から前記第1端部へ移動する第2走査と、を交互に実行し、
    前記駆動制御部は、前記第1走査と前記第2走査との各々において前記補正処理を実行する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の表示システム。
  7. 前記虚像は、
    前記投影面に沿うように前記投影面に投影される第1虚像と、
    前記投影面と交差するように前記投影面に投影される第2虚像と、を含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示システム。
  8. 前記スクリーンは、前記移動方向に直交する平面に対して傾斜している、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示システム。
  9. 前記傾斜角を検知する検知装置を更に備える、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示システム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示システムと、
    前記投影部からの光を反射する反射部材と、を備える、
    移動体。
  11. 移動方向に移動可能なスクリーンと、
    前記スクリーンを前記移動方向に移動させる駆動制御部と、
    前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する投影部と、を備える表示システムの制御方法であって、
    基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を前記駆動制御部に実行させ
    前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が仰角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が短くなるように前記スクリーンの移動速度を遅くする、
    表示システムの制御方法。
  12. 移動方向に移動可能なスクリーンと、
    前記スクリーンを前記移動方向に移動させる駆動制御部と、
    前記スクリーンを走査する光を前記スクリーンに照射することにより前記スクリーンに描画を行い、前記スクリーンを透過する光により投影面に虚像を投影する投影部と、を備える表示システムの制御方法であって、
    基準面に対する前記投影面の傾斜角に応じて、前記スクリーンの描画点までの光路長が変化するように前記スクリーンを前記移動方向に移動させる補正処理を前記駆動制御部に実行させ、
    前記駆動制御部は、前記補正処理において、前記傾斜角が俯角である場合に、前記基準面に前記虚像を投影する場合よりも同一の走査位置における前記スクリーンの移動距離が長くなるように前記スクリーンの移動速度を速くする、
    表示システムの制御方法。
JP2018069732A 2018-03-30 2018-03-30 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法 Active JP6726883B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069732A JP6726883B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法
US16/363,534 US10983343B2 (en) 2018-03-30 2019-03-25 Display system, moving vehicle, method for controlling the display system, and non-transitory storage medium
DE102019107659.5A DE102019107659B4 (de) 2018-03-30 2019-03-26 Anzeigesystem, bewegliches Fahrzeug, Verfahren zur Steuerung des Anzeigesystems und Programm

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069732A JP6726883B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019180068A JP2019180068A (ja) 2019-10-17
JP6726883B2 true JP6726883B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=67910270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018069732A Active JP6726883B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10983343B2 (ja)
JP (1) JP6726883B2 (ja)
DE (1) DE102019107659B4 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022219700A1 (ja) * 2021-04-13 2022-10-20 三菱電機株式会社 運転支援装置および運転支援方法

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3462227B2 (ja) * 1992-11-13 2003-11-05 矢崎総業株式会社 車両用表示装置
US8521411B2 (en) 2004-06-03 2013-08-27 Making Virtual Solid, L.L.C. En-route navigation display method and apparatus using head-up display
JP2009150947A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Hitachi Ltd 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP5240222B2 (ja) * 2010-03-26 2013-07-17 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置
US8953247B2 (en) * 2011-01-20 2015-02-10 Lite-On Technology Corporation Positioning system for head-up display
JP5917257B2 (ja) * 2012-04-19 2016-05-11 矢崎総業株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JP6204793B2 (ja) * 2013-10-30 2017-09-27 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
RU2017105422A (ru) * 2014-07-22 2018-08-26 Навди Инк. Компактная система индикации на лобовом стекле
JP6485732B2 (ja) * 2014-12-10 2019-03-20 株式会社リコー 情報提供装置、情報提供方法及び情報提供用制御プログラム
JP6575855B2 (ja) * 2015-06-29 2019-09-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 車載用コンバイナ昇降装置および車載用ヘッドアップディスプレイ装置
JP6489371B2 (ja) 2015-07-01 2019-03-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 表示装置
JP6568952B2 (ja) * 2015-11-24 2019-08-28 パイオニア株式会社 虚像表示装置、制御方法、プログラム、及び記憶媒体
CN108473054B (zh) 2016-02-05 2021-05-28 麦克赛尔株式会社 平视显示器装置
JP6569999B2 (ja) 2016-09-14 2019-09-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 表示装置
JP7003938B2 (ja) * 2017-01-17 2022-01-21 日本精機株式会社 表示装置
KR102320257B1 (ko) * 2017-03-07 2021-11-02 현대자동차주식회사 차량용 헤드업디스플레이장치 및 그 제어방법
EP3376280B1 (en) * 2017-03-15 2023-04-05 Ricoh Company, Ltd. Display device and apparatus
KR102234956B1 (ko) * 2017-06-27 2021-04-01 현대모비스 주식회사 차량용 헤드업 디스플레이 장치

Also Published As

Publication number Publication date
DE102019107659A1 (de) 2019-10-02
US10983343B2 (en) 2021-04-20
DE102019107659B4 (de) 2022-06-15
JP2019180068A (ja) 2019-10-17
US20190302456A1 (en) 2019-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7065383B2 (ja) 表示システム、情報提示システム、表示システムの制御方法、プログラム、及び移動体
JP6569999B2 (ja) 表示装置
US11646000B2 (en) Image display system, image display method, movable object including the image display system, and non-transitory computer-readable medium
US10451872B2 (en) Display device
JP6512449B2 (ja) 表示装置
US10649207B1 (en) Display system, information presentation system, method for controlling display system, recording medium, and mobile body
JP6562356B2 (ja) 表示装置
US10670780B2 (en) Fresnel lens, Fresnel lens unit, and head-up display
US10642032B2 (en) Head-up display
JP6726883B2 (ja) 表示システム、移動体、及び表示システムの制御方法
US10488656B2 (en) Display device, and mobile body having same
JP7266257B2 (ja) 表示システム、及び表示システムの制御方法
US10502953B2 (en) Display device, and mobile body having same
WO2020195307A1 (ja) 電子ミラーシステム、画像表示方法、及び移動体
JP6811397B2 (ja) 表示装置、表示装置の制御方法、プログラム、及び表示装置を備える移動体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200612

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6726883

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313Z03