以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの13番目)、「7」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「上7」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「下7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、図7に示すように、視認可能な9個の図柄のうち各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL1が組合せラインとして設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、については、組合せラインとして設定されておらず、有効化される、すなわち有効ラインとされることはない。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、についても、組合せラインとして設定されておらず、有効化される、すなわち有効ラインとされることはない。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第19小役入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が中ラインL1上に停止した場合には、第1小役入賞〜第4小役入賞として9枚のメダル払出が行われる。例えば、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が中ラインL1上に停止した場合には、第1小役入賞として9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第5小役入賞〜第8小役入賞として9枚のメダル払出が行われる。ここで、図6に示すように、左リール32L及び右リール32Rには、「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄の下流側に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が隣接配置されており、中リール32Mには、「チェリー」図柄の下流側に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が隣接配置されている。このため、第5小役入賞〜第8小役入賞が成立する場合には、下ラインL3上に各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止することとなる。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄又は「スイカ」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第9小役入賞〜第12小役入賞として9枚のメダル払出が行われる。第9小役入賞〜第12小役入賞が成立する場合には、右上がりラインL5上に各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止することとなる。
左リール32Lの「下7」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄,「上7」図柄,「第1リプレイ」図柄,「第2リプレイ」図柄のいずれかと、が中ラインL1上に停止した場合には、第13小役入賞として6枚のメダル払出が行われる。第13小役入賞が成立する場合には、右上がりラインL5上に各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が停止することとなる。
第14小役入賞は、各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が中ラインL1,右下がりラインL4,右上がりラインL5のいずれかに停止することとなる入賞態様である。第14小役入賞が成立した場合には、6枚のメダル払出が行われる。
第15小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が中段又は上段に停止することとなる入賞態様である。第15小役入賞が成立した場合には、2枚のメダル払出が行われる。
第16小役入賞及び第17小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段に停止することとなる入賞態様である。第16小役入賞又は第17小役入賞が成立した場合には、2枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「上7」図柄と、右リール32Rの「7」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第18小役入賞として1枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「上7」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第19小役入賞として1枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第7再遊技入賞がある。また、第4再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第6再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行し、第7再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第4RT状態に移行する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,第1RB入賞,第2RB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「7」図柄が中ラインL1上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が中ラインL1上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32L及び中リール32Mの「7」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第1RB入賞となり、左リール32L及び中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「7」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、第2RB入賞となる。これらRB入賞が成立した場合には、遊技状態がRB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32L及び中リール32Mの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。左リール32L及び右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「7」図柄,「BAR」図柄,「第1リプレイ」図柄のいずれかと、が中ラインL1上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。さらに、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「チェリー」図柄と、が中ラインL1上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態又はRB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図11のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図12〜図25のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図12参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図12〜図25のフローチャートを参照しながら説明する。
図12は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図11参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図13のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で第1再遊技入賞〜第7再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では3)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて中ラインL1のみを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のRT状態処理、ステップS213のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,BB状態,RB状態の7種類の遊技状態を有している。そこでステップS302では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図15は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第2小役,第5小役〜第8小役,第10小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)と、第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)と、第1RBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1RB当選フラグ」という。)と、第2RBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2RB当選フラグ」という。)と、のいずれでもない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ,第2RB当選フラグのいずれかである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ及び第2RB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ,第2RB当選フラグのいずれかを持ち越した状態におけるステップS306では、現在のインデックス値IVが1〜29であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値IVが30〜33であれば対応する当選フラグをセットしない。つまり、第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ,第2RB当選フラグのいずれかが持ち越されているゲームでは、第1BB,第2BB,第1RB,第2RB以外の役に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、第1BB,第2BB,第1RB,第2RBに当選した場合には対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、左ベル1〜左ベル4に当選となる確率(IV=1〜4の際に当選となる確率)はそれぞれ約91.9分の1、中ベル1〜中ベル4に当選となる確率(IV=5〜8の際に当選となる確率)はそれぞれ約31.2分の1、右ベル1〜右ベル4に当選となる確率(IV=9〜12の際に当選となる確率)はそれぞれ約31.2分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約65500分の1である。チェリーAに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約16300分の1、チェリーBに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約193分の1、チェリーCに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約193分の1である。スイカAに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約262分の1、スイカBに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約256分の1である。チャンスAに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約219分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)は約219分の1である。通常リプレイに当選となる確率(IV=21の際に当選となる確率)は約7.30分の1である。第1RBに当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)は約1310分の1、第2RBに当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1310分の1、第1BBに当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約923分の1、第2BBに当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約910分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.88分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=22〜29,34のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、移行リプレイ1〜移行リプレイ5,チャンスリプレイA〜チャンスリプレイC及びボーナス中小役に当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。なお、フリーズ抽選処理の詳細については後述することとする。ステップS310では、抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS311では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。なお、回転演出処理の詳細については、フリーズ演出を実行すると決定した場合に行う処理であるため、後述することとする。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS413に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。続くステップS412では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS413にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=1〜12の際に当選となった場合すなわち左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選となった場合(図15参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図17は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中ベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第5〜第8小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、各リール32L,32M,32Rにおいては中段に有効ラインが設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中ベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの17番の「BAR」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図18(a)に示すように、18番の「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、中ラインL1上で第1小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第1小役図柄は「赤ベル」図柄である。中リール32Mには、「赤ベル」図柄が、1番,6番,9番,19番の位置に配置されている。19番〜9番の区間では、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている一方、9番〜19番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が9図柄となっている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、15番の「チェリー」図柄〜9番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図18(b)に示すように、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、中ラインL1上で第1小役入賞の成立する余地が残る。一方、10番の「チェリー」図柄〜14番の「白ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1小役図柄たる「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、図18(c)に示すように、14番の「白ベル」図柄が中段に停止する。「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない場合に「白ベル」図柄を中段に停止させることにより、当選役が報知されていない状況において、第3小役入賞又は第4小役入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
右リール32Rの第1小役図柄は「赤ベル」図柄である。右リール32Rには、「赤ベル」図柄が、1番,11番,14番,19番の位置に配置されている。11番〜1番の区間では、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている一方、1番〜11番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が9図柄となっている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、7番の「第2リプレイ」図柄〜1番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、中ラインL1上で第1小役入賞が成立する。例えば、19番の「赤ベル」図柄が中段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図18(d)に示すように、中ラインL1上で第1小役入賞が成立する。
一方、2番の「第2リプレイ」図柄〜6番の「白ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32Rを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1小役図柄たる「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が中段に停止する。左から「赤ベル」図柄,「赤ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。また、図18(c)に示すように中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止している状況において右リール32Rの「赤ベル」図柄を中段に停止させた場合には、当選していない第3小役入賞が成立してしまうこととなる。そこで、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止している状況において、7番の「第2リプレイ」図柄〜1番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、不当入賞の発生を回避すべく「スイカ」図柄を中段に停止させる。例えば、14番の「赤ベル」図柄が中段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図18(e)に示すように、18番の「スイカ」図柄が中段に停止する。左から「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。
このように、第1小役入賞を成立させることができないタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合には、有効ライン上に移行出目が停止する。
次に、左ベル1の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1〜第4小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、第1〜第4小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1〜第4小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
中リール32Mには、第1小役図柄及び第2小役図柄たる「赤ベル」図柄が1番,6番,9番,19番の位置に配置されるとともに、第3小役図柄及び第4小役図柄たる「白ベル」図柄が14番の位置に配置されている。かかる場合、19番〜9番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となっており、9番の「赤ベル」図柄と14番の「白ベル」図柄の間隔が4図柄となっており、14番の「白ベル」図柄と19番の「赤ベル」図柄の間隔が4図柄となっている。このため、中ストップスイッチ43が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄及び第3小役図柄たる「赤ベル」図柄が1番,11番,14番,19番の位置に配置されるとともに、第2小役図柄及び第4小役図柄たる「白ベル」図柄が6番の位置に配置されている。かかる場合、11番〜1番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となっており、1番の「赤ベル」図柄と6番の「白ベル」図柄の間隔が4図柄となっており、6番の「白ベル」図柄と11番の「赤ベル」図柄の間隔が4図柄となっている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
以上のとおり、左ベル1の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1〜第4小役入賞のいずれかが成立する。
左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4のいずれかに当選となった場合には、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち2通りの操作順序について4つの小役入賞のいずれかが成立するよう停止情報を設定し、4通りの操作順序について1つの小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。上述したとおり、4つの小役入賞のいずれかが成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらずいずれかの小役入賞が成立する。一方、1つの小役入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1〜第12小役入賞のいずれかが成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS412にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS414にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS415にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第7再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態又はRB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS212のRT状態処理を図19のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、ステップS504にて外部信号の出力状態を切り替える外部信号切替処理を行い、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS505に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞が成立した場合には、ステップS506にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、ステップS504にて外部信号切替処理を行い、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS506にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、ステップS504にて外部信号切替処理を行い、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図20は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図15参照)と比較した場合、IV=21〜26,29のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IV(すなわちIV=1〜20,27,28,30〜34)に同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=1〜20,27,28,30〜34の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=21の際に当選となる確率は約33.3分の1、IV=22の際に当選となる確率は約38.6分の1、IV=23の際に当選となる確率は約38.6分の1、IV=24の際に当選となる確率は約54.6分の1、IV=25の際に当選となる確率は約54.6分の1、IV=26の際に当選となる確率は約54.6分の1、IV=29の際に当選となる確率は約8190分の1となる。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.88分の1である。
ここで、図20に示すように、IV=21の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=22の際に当選となった場合には移行リプレイ1当選となり、IV=23の際に当選となった場合には移行リプレイ2当選となり、IV=24の際に当選となった場合には移行リプレイ3当選となり、IV=25の際に当選となった場合には移行リプレイ4当選となり、IV=26の際に当選となった場合には移行リプレイ5当選となり、IV=29の際に当選となった場合にはチャンスリプレイC当選となる。IV=21〜26,29のいずれかで当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞〜第3再遊技入賞のいずれかが成立し、第1RT状態では、上記第1再遊技入賞〜第3再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する(すなわち第1RT状態下においては第1RT状態が維持される)第4再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第5再遊技入賞と、第4RT状態に移行する第7再遊技入賞と、が成立する。
また、停止情報第2設定処理S413では、上述した左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選となった場合に加えて移行リプレイ1〜移行リプレイ5に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。移行リプレイ1〜移行リプレイ5に当選となった場合には、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞〜第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。移行リプレイ1には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第4再遊技が対応付けられており、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第5再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技〜第3再遊技が対応付けられている。移行リプレイ2には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第5再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第4再遊技が対応付けられている。移行リプレイ3〜移行リプレイ5には、6通りの操作順序のうち2通りの操作順序に第1再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第4再遊技が対応付けられている。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS505にて第4再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS507に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS508にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS509にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS509にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図20参照)と比較した場合、IV=21,27,29のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IV(すなわちIV=1〜20,22〜26,28,30〜34)に同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=1〜20,22〜26,28,30〜34の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=21の際に当選となる確率は約2.2分の1、IV=27の際に当選となる確率は約282.5分の1、IV=29の際に当選となる確率は約565分の1となる。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約10.1分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS507にて第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS510に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第6再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第6再遊技入賞が成立した場合には、ステップS511にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS512にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS512にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図23は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=22〜27,29のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IV(すなわちIV=1〜21,28,30〜34)に同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜21,28,30〜34の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=22〜26の際に当選とならなくなり、IV=27の際に当選となる確率は約10.0分の1、IV=29の際に当選となる確率は約10.0分の1となる。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約88.3分の1である。つまり、第3RT状態に移行した場合には、通常遊技状態,第1RT状態及び第2RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS510にて第6再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS513に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第7再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第7再遊技入賞が成立した場合には、ステップS514にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS515にて第4RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS515にて第4RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第4RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第4RT状態であると判別し、第4RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第4RT状態で選択される第4RT状態用抽選テーブルである。第4RT状態用抽選テーブルは、第3RT状態用抽選テーブル(図23参照)と比較した場合、IV=27,28のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IV(すなわちIV=1〜26,29〜34)に同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜26,29〜34の際に当選となる確率は第3RT状態における各当選確率と等しく、IV=27の際に当選とならなくなり、IV=28の際に当選となる確率は約10.0分の1となる。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約88.3分の1である。つまり、第4RT状態に移行した場合には、通常遊技状態,第1RT状態及び第2RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。第3RT状態と比較した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が変化する。
次に、ステップS213のボーナス状態処理を図25のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はRB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS614に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ,第2RB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS604にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。その後、ステップS605にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS606にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。ステップS607では、状態情報格納エリア106cに設けられたBB状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに203をセットし、残払出枚数表示部61に203を表示させる処理を行う。ステップS605〜S607の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
ステップS603にて第1BB入賞及び第2BB入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS610に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1RB入賞又は第2RB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのRB入賞が成立した場合には、ステップS611にて当選フラグ格納エリア106aにセットされているRB当選フラグをクリアする。その後、ステップS612にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS613にて状態情報格納エリア106cにRB設定フラグがセットする。ステップS614では、残払出数カウンタに56をセットし、残払出枚数表示部61に56を表示させる処理を行う。ステップS612〜S614の処理を行うことにより、遊技状態がRB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにRB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がRB状態であると判別し、RB状態用抽選テーブルを選択する。
遊技状態がBB状態又はRB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS615にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、例えば残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にBB設定フラグ又はRB設定フラグをクリアして遊技状態を通常遊技状態とする処理を行う。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,第1RB当選フラグ,第2RB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,第1RB入賞,第2RB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS610がNOの場合)と、ステップS607又はステップS614にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS615にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS608に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS608では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS609では、外部信号の出力状態を切り替える外部信号第2切替処理を行う。その後、本処理を終了する。
ここで、遊技状態の移行について図26を用いて説明する。
遊技状態がBB状態又はRB状態(以下、これらを総称して「ボーナス状態」という。)である場合、当該ボーナス状態下におけるメダル払出数が所定数を超えた場合にボーナス状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。具体的には、BB状態下におけるメダル払出数が203枚を超えた場合と、RB状態下におけるメダル払出数が56枚を超えた場合と、に遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行する。移行出目は、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態からは、第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態に移行しない。
遊技状態が第1RT状態である場合、第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行し、第7再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行する。第5再遊技入賞は、移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21参照)。第7再遊技入賞は、チャンスリプレイCに当選した場合に成立する。第1RT状態からは、通常遊技状態及び第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第7再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行する。また、第4再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第7再遊技入賞は、チャンスリプレイCに当選した場合に成立する。第4再遊技入賞は、移行リプレイ1〜移行リプレイ5に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21参照)。移行出目は、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。第2RT状態からは、通常遊技状態及び第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第3RT状態である場合、第7再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行する。また、第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、移行出目が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第7再遊技入賞は、チャンスリプレイCに当選した場合に成立する。第5再遊技入賞は、チャンスリプレイAに当選した場合に成立する。移行出目は、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。第3RT状態からは、通常遊技状態に移行しない。
遊技状態が第4RT状態である場合、第6再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、移行出目が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第6再遊技入賞は、チャンスリプレイBに当選した場合に成立する。移行出目は、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4に当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。第4RT状態からは、通常遊技状態及び第2RT状態に移行しない。
第1BB入賞,第2BB入賞,第1RB入賞,第2RB入賞(以下、これらを総称して「ボーナス入賞」という。)が成立した場合には、そのときの遊技状態に関わらず、遊技状態がボーナス状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,BB状態,RB状態の7種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,チャンスモード,祭モード,第1上乗せモード,第2上乗せモード,引き戻しモード,ボーナスモードの7種類の表示モードを表示制御装置81が管理するようになっている。
図27は、各表示モードの移行を示す図である。なお、ボーナスモードについては、遊技状態がBB状態又はRB状態に移行した場合に移行する表示モードであるため、図示及び説明を省略する。
通常モードとは、左ベル1〜左ベル4,中ベル1〜中ベル4,右ベル1〜右ベル4(以下、これらを総称して「ベル」という。)当選時と、移行リプレイ1〜移行リプレイ5(以下、これらを総称して「移行リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードからは、チャンスモード,祭モード,第2上乗せモードに移行する。
チャンスモードとは、通常モードと比して祭モードへの移行確率が高くなる表示モードである。チャンスモードでは、ベル当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される一方、移行リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。チャンスモードからは、祭モード,通常モード,第2上乗せモードに移行する。
祭モードとは、ベル当選時と、移行リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。したがって、祭モード下で遊技状態が第2RT状態に移行した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行してしまうことを回避しつつ所有メダルを増加させることが可能となる。ちなみに、祭モード下における第2RT状態では、1ゲーム行う毎にメダルが約1.48枚増加することを期待できる。祭モードからは、第1上乗せモード,第2上乗せモード,引戻しモードに移行する。
第1上乗せモードとは、祭モード下で遊技可能なゲーム数を増加させることができる表示モードである。第1上乗せモードでは、祭モードと同様、ベル当選時と、移行リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。第1上乗せモードからは、祭モード又は第2上乗せモードに移行する。
第2上乗せモードとは、祭モード下で遊技可能なゲーム数を増加させることができるとともに、増加ゲーム数の期待値が第1上乗せモードよりも高い表示モードである。第2上乗せモードでは、祭モードと同様、ベル当選時と、移行リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。第2上乗せモードからは、祭モードに移行する。
引戻しモードとは、祭モードの終了後に移行する表示モードである。引戻しモードでは、祭モードと同様、ベル当選時と、移行リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。引戻しモードからは、祭モード,通常モード,第2上乗せモードに移行する。
以下では、表示制御装置81が行う各種処理について、図28以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各表示モードにおいて表示制御装置81が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常モードにおける処理を説明する。
図28は、通常モードにおける開始処理を示すフローチャートである。開始処理は、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信したことに基づいて行われる処理であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS701では、ボーナスに当選したか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS702に進み、後述する罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、セットされていない場合には、ステップS703に進み、祭モード等の他の表示モードへ移行させるか否かを決定するモード抽選処理を行う。
モード抽選処理では、図29のフローチャートに示すように、ステップS801にて祭モードに移行させるか否かの祭抽選を行う。祭抽選では、そのときの抽選状態(高確率,通常,低確率のいずれか)と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、祭モードに移行させるか否かの当否判定を行う。ステップS802では、祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に外れた場合には、ステップS803に進み、チャンスモードに移行させるか否かのチャンス抽選を行う。チャンス抽選では、祭抽選と同様、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、チャンスモードに移行させるか否かの当否判定を行う。ステップS804では、チャンス抽選に当選したか否かを判定する。チャンス抽選に外れた場合には、ステップS805に進み、ガセ前兆演出を行うか否かのガセ前兆抽選を行う。ガセ前兆演出とは、祭モードやチャンスモードに移行しないものの、これら表示モードへの移行を複数のゲームにわたって期待させる演出である。ガセ前兆抽選では、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、ガセ前兆演出を行うか否かの判定を行う。ガセ前兆抽選を行った場合には、当該抽選結果を記憶し、本処理を終了する。ちなみに、通常モードでは、不問ベル,チェリーA〜チェリーC,スイカA,スイカB,チャンスA,チャンスBのいずれかに当選した場合、上記各抽選のいずれかに当選となる確率が高くなる。
ステップS804にてチャンス抽選に当選したと判定した場合には、ステップS806に進み、チャンスモードにおけるチャンスゲーム数を決定する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、10,20,2000のいずれかを取得する。その後、ステップS807にて表示制御装置81のRAMに設けられたチャンスゲーム数カウンタの値を取得した値に変更し、本処理を終了する。
ステップS802にて祭抽選に当選したと判定した場合には、ステップS808に進み、祭モードにおける祭ゲーム数を決定する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、50又は100を取得する。その後、ステップS809にて表示制御装置81のRAMに設けられた祭ゲーム数カウンタの値を取得した値に変更し、本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、モード抽選処理が終了した場合には、ステップS704に進み、モードフラグ設定処理を行う。ここで、モードフラグとは、表示制御装置81が現在の表示モードを把握するためのフラグであり、例えば現在説明している通常モードにおける開始処理は、抽選結果コマンドを受信した際に通常フラグがセットされていた場合に開始される。
モードフラグ設定処理では、図30のフローチャートに示すように、ステップS901にて祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に当選していない場合には、ステップS902に進み、チャンス抽選に当選したか否かを判定する。チャンス抽選に当選していない場合には、ステップS903に進み、ガセ前兆抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選,チャンス抽選,ガセ前兆抽選のいずれにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。
ガセ前兆抽選に当選した場合には、ステップS904に進み、モードフラグをガセ前兆フラグに変更し、本処理を終了する。チャンス抽選に当選した場合には、ステップS905に進み、モードフラグをチャンス前兆フラグに変更し、本処理を終了する。祭抽選に当選した場合には、ステップS906に進み、チャンスリプレイCに当選したか否か、すなわち第7再遊技に当選したか否かを判定する。チャンスリプレイCに当選していない場合には、ステップS907にてモードフラグを祭前兆フラグに変更し、本処理を終了する。チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS908にてモードフラグを第2フラグに変更し、本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、モードフラグ設定処理が終了した場合には、ステップS705にて前兆フラグがセットされているか否かを判定する。より具体的には、祭前兆フラグ,チャンス前兆フラグ,ガセ前兆フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれの前兆フラグもセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、いずれかの前兆フラグがセットされている場合には、ステップS706にて第2フラグがセットされているか否かを判定する。第2フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、第2フラグがセットされていない場合には、ステップS707にて前兆ゲーム数抽選処理を行った後に本処理を終了する。
前兆ゲーム数抽選処理では、図31のフローチャートに示すように、ステップS1001にて前兆ゲーム数抽選を行う。前兆ゲーム数抽選では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、1〜8のいずれかの値を選択する。ステップS1002では、前兆ゲーム数抽選にて取得した値を表示制御装置81のRAMに設けられた前兆ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
開始処理のステップS701にてボーナスに当選していると判定した場合には、ステップS708にて罰則フラグをクリアし、本処理を終了する。
図32は、通常モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。停止後処理は、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信したことに基づいて行われる処理であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1101では、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1102に進み、祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に当選した場合には、そのまま本処理を終了し、祭抽選に当選していない場合には、ステップS1103に進み、抽選状態移行処理を行う。
抽選状態移行処理では、図33のフローチャートに示すように、ステップS1201にて抽選状態移行抽選を行う。抽選状態移行抽選では、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、高確率,通常,低確率のいずれかの抽選状態を選択する。ステップS1202では、選択した抽選状態を表示制御装置81に設けられた抽選状態記憶エリアに記憶する。その後、本処理を終了する。
抽選状態移行処理が終了した場合には、ステップS1104に進み、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。具体的には、入賞結果コマンドの示す情報が第5再遊技入賞成立を示す情報であったか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、第2RT状態に移行した場合には、ステップS1105にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1106にて抽選状態を低確率に変更し、本処理を終了する。
ステップS1101にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1107に進み、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。具体的には、入賞結果コマンドの示す情報が第4再遊技入賞成立を示す情報であったか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了し、第1RT状態に移行した場合には、ステップS1108にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。
ここで、第5再遊技入賞が成立する場合(遊技状態が第2RT状態に移行する場合)としては、移行リプレイ1に当選したゲームで右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43の順に操作した場合と、移行リプレイ2に当選したゲームで右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の順に操作した場合と、チャンスリプレイAに当選した場合と、がある。通常モード下で第5再遊技入賞が成立した場合には罰則フラグがセットされ、当該罰則フラグは、ボーナス当選となるか、遊技状態が第1RT状態に移行するまでクリアされない。そして、罰則フラグがセットされているゲームでは、モード抽選処理を行うことなく開始処理が終了する(図28参照)ため、他の表示モードに移行しない。したがって、他の表示モードへの移行を期待する遊技者は、通常モードにおいて左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を最初に操作する必要がある。なお、チャンスリプレイAに当選し得るのは第2RT状態及び第3RT状態であり、これら遊技状態は、罰則フラグがセットされていない場合、通常モード以外の表示モードと対応している。このため、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を最初に操作した場合、通常モード下でチャンスリプレイAに当選となる事象は発生しない。
通常モード下で祭抽選,チャンス抽選,ガセ前兆抽選のいずれかに当選した場合には、表示モードが前兆モードに移行する。そこで以下では、前兆モードにおける処理を説明する。
図34は、前兆モードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS1301では、ボーナスに当選したか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS1302に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、セットされていない場合には、ステップS1303に進み、モード抽選処理を行う。
モード抽選処理については上述したとおりである。但し、前兆モードにおけるモード抽選処理では、当該前兆モードがガセ前兆当選に基づくものである場合、祭抽選とチャンス抽選を行い、当該前兆モードがチャンス当選に基づくものである場合、祭抽選のみを行い、当該前兆モードが祭当選に基づくものである場合、いずれの抽選も行わない。
モード抽選処理が終了した場合には、ステップS1304にて上述したモードフラグ設定処理を行い、本処理を終了する。なお、前兆モード下における開始処理では前兆ゲーム数抽選処理(図28参照)を行わないため、モード抽選処理にて例えば祭抽選に当選となった場合であっても、前兆ゲーム数カウンタの値が新たな値に変更される(すなわち前兆ゲームが延びる)ことはない。
ステップS1301にてボーナスに当選していると判定した場合には、ステップS1305にて罰則フラグをクリアし、本処理を終了する。
図35は、前兆モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS1401では、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1402に進み、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、ステップS1403にて前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1404にて祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に当選していない場合には、ステップS1405にて上述した抽選状態移行処理を行った後にステップS1406に進み、祭抽選に当選した場合には、そのままステップS1406に進む。
ステップS1406では、前兆ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、前兆ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS1407に進み、モードフラグとして祭前兆フラグがセットされているか否かを判定する。祭前兆フラグがセットされている場合には、祭当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1412にてモードフラグを祭準備フラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグが祭前兆フラグでない場合には、ステップS1408に進み、モードフラグとしてチャンス前兆フラグがセットされているか否かを判定する。チャンス前兆フラグがセットされている場合には、チャンス当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1411にてモードフラグをチャンスフラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグがチャンス前兆フラグでない場合には、ステップS1409に進み、モードフラグとしてガセ前兆フラグがセットされているか否かを判定する。ガセ前兆フラグがセットされている場合には、ガセ前兆当選に基づく前兆モードが終了したことを意味するため、ステップS1410にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。モードフラグが祭前兆フラグ,チャンス前兆フラグ,ガセ前兆フラグのいずれでもない場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1402にて第2RT状態に移行したと判定した場合には、ステップS1413にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1414にて抽選状態を低確率に変更する。その後、ステップS1406にて前兆ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。ステップS1402にて肯定判定をした場合には、前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算していないため、前兆ゲーム数カウンタの値が0となることはない。したがって、第2RT状態に移行したゲームでは、ステップS1407〜ステップS1412に示す処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
ステップS1401にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1415に進み、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、そのままステップS1406に進み、第1RT状態に移行した場合には、ステップS1416にて罰則フラグをクリアした後にステップS1406に進む。かかる場合についても、前兆ゲーム数カウンタの値から1を減算していないため、ステップS1406にて前兆ゲーム数カウンタの値が0となっていることはない。したがって、罰則フラグがセットされているゲームでは、ステップS1407〜ステップS1412に示す処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。
以上のとおり、前兆モードでは、通常モードと同様、他の表示モードへの移行を期待するのであれば、通常モードにおいて左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を最初に操作する必要がある。そして、通常モード下で祭抽選,チャンス抽選,ガセ前兆抽選のいずれかに当選し、前兆モード下で前兆ゲーム数カウンタの値が0となるまでゲームを行った場合には、祭準備モード,チャンスモード,通常モードのいずれかに移行する。
次に、チャンスモードにおける処理を説明する。
図36は、チャンスモードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS1501では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、そのまま本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS1502に進み、モード抽選処理を行う。
モード抽選処理については上述したとおりである。但し、チャンスモードにおけるモード抽選処理では、チャンス抽選及びガセ前兆抽選を行わず、祭抽選のみを行う。また、祭抽選に当選となる確率は、通常モード及び前兆モードにおいて祭抽選に当選となる確率よりも高くなっている。
モード抽選処理が終了した場合には、ステップS1503にて上述したモードフラグ設定処理を行う。ステップS1504では、ベルに当選したか否かを判定する。ベルに当選した場合には、ステップS1505に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態でない場合には、ステップS1506に進み、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができる操作順序を報知する。なお、通常遊技状態下でベル当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序を報知しないのは、遊技状態を第1RT状態に移行させるためである。
ベルに当選していない場合と、通常遊技状態下でベルに当選した場合と、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知した場合と、には、ステップS1507に進み、モードフラグとして祭前兆フラグがセットされているか否かを判定する。祭前兆フラグがセットされていない場合には、祭抽選に当選しなかったことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、祭前兆フラグがセットされている場合には、ステップS1508に進み、モードフラグとして第2フラグがセットされているか否かを判定する。第2フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、第2フラグがセットされていない場合には、ステップS1509にて上述した前兆ゲーム数抽選処理を行い、本処理を終了する。
図37は、チャンスモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS1601では、ベルに当選したか否かを判定し、ベルに当選していない場合には、ステップS1602に進む。一方、ベルに当選した場合には、さらにステップS1607にて小役入賞が成立したか否かを判定する。小役入賞が成立した場合には、ステップS1602に進み、小役入賞が成立していない場合には、ステップS1608にてモードフラグをチャンスフラグに変更するとともに、ステップS1609にて祭非当選扱い処理を行った後にステップS1602に進む。すなわち、ベルに当選したにも関わらず小役入賞が成立しなかった場合には、仮に祭抽選に当選した場合であっても当該当選結果が無効とされる。ちなみに、チャンスモード下でベルに当選したにも関わらず小役入賞が成立しない場合としては、報知された操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44を操作された場合が代表例として挙げられる。
ステップS1602では、祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に当選した場合には、そのまま本処理を終了し、祭抽選に当選していない場合には、ステップS1603にて遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、ステップS1604にてチャンスゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1605にてチャンスゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。チャンスゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1606にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。
ステップS1603にて第2RT状態に移行したと判定した場合には、ステップS1610にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS1611にて抽選状態を低確率に変更する。その後、ステップS1612にてモードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードでは、祭モードへの移行を期待するのであれば、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を最初に操作し、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されている場合、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。チャンスモード下で祭抽選に当選となった場合には、表示モードが前兆モードに移行し、チャンスゲーム数カウンタの値が0となるまでの間に祭抽選に当選しなかった場合には、通常モードに移行する。
次に、祭準備モードにおける処理を説明する。
図38は、祭準備モードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS1701では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、そのまま本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS1702に進み、操作順序報知処理を行う。操作順序報知処理では、ベルに当選した場合、操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。また、移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選した場合には、第5再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、移行リプレイ3〜移行リプレイ5に当選した場合には、第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。操作順序報知処理を行った後、ステップS1703では上乗せ抽選処理を行う。
上乗せ抽選処理では、図39のフローチャートに示すように、ステップS1801にて祭ゲーム数カウンタの値を増加させるか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS1802では、上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選に当選した場合には、ステップS1807に進み、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、上乗せゲーム数を決定する。その後、ステップS1808にて祭ゲーム数カウンタの値に決定した上乗せゲーム数を加算し、本処理を終了する。
上乗せ抽選に外れた場合には、ステップS1803に進み、引戻しゲーム数カウンタの値を増加させるか否かを決定する引戻しゲーム数抽選を行う。引戻しゲーム数カウンタとは、表示制御装置81のRAMに設けられるとともに、引戻しモードにおけるゲーム数をカウントするためのカウンタである。引戻し抽選では、上乗せ抽選と同様、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS1804では、引戻しゲーム数抽選に当選したか否かを判定する。引戻しゲーム数抽選に外れた場合には、そのまま本処理を終了する。引戻しゲーム数抽選に当選した場合には、ステップS1805に進み、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、引戻しゲーム数を決定する。その後、ステップS1806にて引戻しゲーム数カウンタの値に決定した引戻しゲーム数を加算し、本処理を終了する。
ちなみに、上乗せ抽選及び引戻しゲーム数抽選では、当選役が不問ベル,チェリーA〜チェリーC,スイカA,スイカB,チャンスA,チャンスBのいずれかである場合、当選となる確率が高くなる。
開始処理の説明に戻り、上乗せ抽選処理が終了した場合には、ステップS1704にてチャンスリプレイCに当選したか否かを判定する。チャンスリプレイCに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS1705にてモードフラグを第2フラグに変更し、本処理を終了する。
図40は、祭準備モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS1901及びステップS1902では、第5再遊技又は第7再遊技に当選したか否かを判定する。第5再遊技又は第7再遊技に当選した場合には、ステップS1903に進み、祭モードに移行したことを示す祭開始フラグがセットされていないか否かを判定する。祭開始フラグがセットされていない場合には、ステップS1904に進み、祭移行処理を行う。
祭移行処理では、図41のフローチャートに示すように、ステップS2001にて引戻しゲーム数を決定する。上述したとおり、引戻しゲーム数とは、引戻しモードにおいて用いられるゲーム数である。ステップS2001では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、3又は5を取得する。ステップS2002では、引戻しゲーム数カウンタの値に取得した引戻しゲーム数を加算する。ステップS2003では、表示制御装置81のRAMに設けられた待機ゲーム数カウンタの値をFF(すなわち待機ゲーム数カウンタの全ビットを1)に変更する。後述するが、待機ゲーム数カウンタとは、第1上乗せモードに移行する際に用いられるカウンタである。待機ゲーム数カウンタの値を変更した後、ステップS2004では、祭開始フラグをセットする。その後、本処理を終了する。
停止後処理の説明に戻り、第5再遊技及び第7再遊技に当選しなかった場合と、ステップS1903にて祭開始フラグがセットされていると判定した場合と、ステップS1904にて祭移行処理を行った場合と、には、ステップS1905にて第5再遊技に当選したか否かを再度判定する。第5再遊技に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、第5再遊技に当選した場合には、ステップS1906にてモードフラグを祭フラグに変更する。続くステップS1907では、第2RT状態に移行したか否か、すなわち第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2RT状態に移行した場合には、そのまま本処理を終了し、第2RT状態に移行していない場合には、ステップS1908にて罰則フラグをセットした後に本処理を終了する。
以上のとおり、祭準備モードは第5再遊技に当選した場合に終了となり、表示モードが祭モードに移行する。祭準備モードにおける開始処理で説明したとおり、第5再遊技に当選した場合(すなわち移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選した場合)には、第5再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。したがって、通常モード,前兆モード及びチャンスモードにおいて左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43を最初に操作し、祭準備モードにおいて報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合には、祭モードが第2RT状態と対応することとなる。報知された操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合には、罰則フラグがセットされた上で祭モードに移行することとなり、第1RT状態から祭モードが開始される。
次に、祭モードにおける処理を説明する。上述したとおり、通常モード及びチャンスモードからは、前兆モード及び祭準備モードを経由して祭モードに移行する。
図42は、祭モードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS2101では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、ステップS2108にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS2102に進み、操作順序報知処理を行う。操作順序報知処理では、ベルに当選した場合、操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。また、移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選した場合には、第5再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、移行リプレイ3〜移行リプレイ5に当選した場合には、第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。操作順序報知処理を行った後、ステップS2103では、上述した上乗せ抽選処理を行う。つまり、祭モードでは、祭準備モードと同様、祭ゲーム数及び引戻しゲーム数の増加に関わる抽選を行っている。
ステップS2104では、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS2105に進み、第1上乗せモードに移行させるか否かを決定する第1抽選処理を行う。
第1抽選処理では、図43のフローチャートに示すように、ステップS2201にて第1上乗せモード移行抽選を行う。第1上乗せモード移行抽選では、そのときの抽選状態と、当選役と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて、第1上乗せモードに移行させるか否かの判定を行う。ステップS2202では、第1上乗せモード移行抽選に当選したか否かを判定し、当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。第1上乗せモード移行抽選に当選した場合には、ステップS2203に進み、第1上乗せモードにおける第1ゲーム数を決定し、当該決定結果を表示制御装置81のRAMに設けられた第1ゲーム数カウンタに記憶する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、第1ゲーム数カウンタに10〜50のいずれかの値をセットする。続くステップS2204では、待機ゲーム数カウンタの値がFFであるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値がFFである場合には、ステップS2205に進み、待機ゲーム数を決定する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、待機ゲーム数として1〜8のいずれかの値を選択する。ステップS2206では、選択した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。一方、待機ゲーム数カウンタの値がFFでない場合には、以前のゲームにおいて第1上乗せモード移行抽選に当選し、待機ゲーム数カウンタに既に所定の値がセットされていることを意味するため、そのまま本処理を終了する。
開始処理の説明に戻り、第1抽選処理が終了した場合には、ステップS2106にてチャンスリプレイCに当選したか否かを判定する。チャンスリプレイCに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS2107にてモードフラグを第2フラグに変更し、本処理を終了する。
図44は、祭モードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS2301では、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS2302に進み、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、ステップS2303にて上述した抽選状態移行処理を行う。その後、ステップS2304では、待機ゲーム数カウンタの値がFFであるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値がFFでない場合には、ステップS2305にて待機ゲーム数カウンタの値を1減算した後にステップS2306に進み、待機ゲーム数カウンタの値がFFである場合には、そのままステップS2306に進む。
ステップS2306では、待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、ステップS2307に進み、モードフラグとして祭フラグがセットされているか否かを判定する。祭フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、祭フラグがセットされている場合には、ステップS2308にて祭ゲーム数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS2309にて祭ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。祭ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、祭ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS2310にて祭終了処理を行った後に本処理を終了する。
祭終了処理では、図45のフローチャートに示すように、ステップS2401にて祭開始フラグをクリアする。ステップS2402では、罰則フラグがセットされていれば当該罰則フラグをクリアし、ステップS2403では、モードフラグを引戻しフラグに変更する。その後、本処理を終了する。
このように、祭モードは祭ゲーム数カウンタの値が0となった場合に終了し、かかる場合には引戻しモードに移行する。
ステップS2306にて待機ゲーム数カウンタの値が0であると判定した場合には、ステップS2311に進み、モードフラグとして祭フラグがセットされているか否かを判定する。祭フラグがセットされていない場合には、そのままステップS2307に進み、祭フラグがセットされている場合には、ステップS2312にてモードフラグを第1フラグに変更した上でステップS2307に進む。
つまり、祭モードにおいて第1上乗せモード移行抽選に当選した場合には、待機ゲーム数カウンタにセットされた値と対応するゲームが行われた後に第1上乗せモードに移行する。
ステップS2302にて遊技状態が第1RT状態に移行したと判定した場合には、移行リプレイに当選し、報知した操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS2313にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS2314にて抽選状態を通常に変更する。その後、待機ゲーム数カウンタの値をFFに変更し、ステップS2306に進む。
ステップS2301にて罰則フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2316に進み、遊技状態が第2RT状態又は第4RT状態に移行したか否かを判定する。遊技状態が第2RT状態と第4RT状態のいずれにも移行していない場合には、そのままステップS2306に進み、遊技状態が第2RT状態又は第4RT状態に移行した場合には、ステップS2317にて罰則フラグをクリアした後にステップS2306に進む。
以上のように、祭モードにおいて報知された操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合には、表示モードは祭モードのままであるものの、抽選状態が通常状態に変更されるとともに、待機ゲーム数カウンタの値がFFに変更される。このため、仮に以前のゲームにおいて第1上乗せモード移行抽選に当選していたとしても、待機ゲーム数カウンタの値が減算されなくなり、この結果として第1上乗せモード当選が無効とされる。また、罰則フラグがセットされている場合には、開始処理において第1抽選処理が行われない。したがって、祭モードでは、操作順序が報知された場合に当該操作順序でストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
次に、第1上乗せモードにおける処理を説明する。
図46は、第1上乗せモードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS2501では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、そのまま本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS2502に進み、操作順序報知処理を行う。操作順序報知処理では、ベルに当選した場合、操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。また、移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選した場合には、第5再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、移行リプレイ3〜移行リプレイ5に当選した場合には、第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。操作順序報知処理を行った後、ステップS2503では上乗せ抽選処理を行う。
上乗せ抽選処理については上述したとおりである。但し、第1上乗せモードにおけるモード抽選処理では、上乗せ抽選に当選となる確率が祭モード及び祭準備モードよりも非常に高くなっている。より具体的には、ベル等の何らかの小役に当選した場合、必ず上乗せ抽選に当選するようになっている。
上乗せ抽選処理を行った後、ステップS2504では上述した第1抽選処理を行う。但し、第1上乗せモードにおける第1抽選処理では、第1上乗せモード移行抽選に当選した場合、既に第1上乗せモードに移行済みであるため、第1ゲーム数カウンタに決定した値を加算する処理のみを行い、待機ゲーム数の設定は行わない。つまり、第1上乗せモードにおいて第1上乗せモード移行抽選に当選した場合には、当該第1上乗せモード下で遊技可能なゲーム数が増加することとなる。
ステップS2505では、チャンスリプレイCに当選したか否かを判定する。チャンスリプレイCに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS2506にてモードフラグを第2フラグに変更し、本処理を終了する。
図47は、第1上乗せモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS2601では、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、ステップS2602に進み、モードフラグとして第2フラグがセットされているか否かを判定する。第2フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、第2フラグがセットされていない場合には、ステップS2603にて第1ゲーム数カウンタの値を1減算する。その後、ステップS2604では、第1ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。第1ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了する。第1ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS2605にて待機ゲーム数カウンタの値をFFに変更するとともに、ステップS2606にてモードフラグを祭フラグに変更し、本処理を終了する。
ステップS2601にて遊技状態が第1RT状態に移行したと判定した場合には、移行リプレイに当選し、報知した操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS2607にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS2608にて待機ゲーム数カウンタの値をFFに変更する。その後、ステップS2609にて第1ゲーム数カウンタの値を0に変更するとともに、ステップS2610にてモードフラグを祭フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、第1上乗せモードでは、何らかの小役に当選する毎に祭ゲーム数カウンタの値が増加する。そして、第1上乗せモードが終了した場合には、祭モードに復帰することとなる。
次に、引戻しモードにおける処理について説明する。引戻しモードは、祭モードにおいて祭ゲーム数カウンタの値が0となった場合に移行する表示モードである。
図48は、引戻しモードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS2701では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、そのまま本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS2702に進み、モード抽選処理を行う。
モード抽選処理については上述したとおりである。但し、引戻しモードにおけるモード抽選処理では、チャンス抽選及びガセ前兆抽選を行わず、祭抽選のみを行う。また、祭抽選に当選となる確率は、通常モード及びチャンスモードにおける当選確率よりも高くなっている。
モード抽選処理が終了した場合には、ステップS2703にてベルに当選したか否かを判定する。ベルに当選した場合には、ステップS2706に進み、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができる操作順序を報知し、本処理を終了する。ベルに当選していない場合には、ステップS2704に進み、第7再遊技に当選したか否かを判定する。第7再遊技に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、第7再遊技に当選した場合には、ステップS2705にてモードフラグを第2フラグに変更した後に本処理を終了する。
図49は、引戻しモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS2801では、ベルに当選したか否かを判定し、ベルに当選していない場合には、ステップS2805に進む。一方、ベルに当選した場合には、さらにステップS2802にて小役入賞が成立したか否かを判定する。小役入賞が成立した場合には、ステップS2805に進み、小役入賞が成立していない場合には、ステップS2803にてモードフラグを引戻しフラグに変更するとともに、ステップS2804にて祭非当選扱い処理を行った後にステップS2805に進む。すなわち、ベルに当選したにも関わらず小役入賞が成立しなかった場合には、仮に祭抽選に当選した場合であっても当該当選結果が無効とされる。
ステップS2805では、祭抽選に当選したか否かを判定する。祭抽選に当選していない場合には、ステップS2806に進み、遊技状態が第1RT状態から第2RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態から第2RT状態に移行していない場合には、ステップS2807にて引戻しゲーム数カウンタの値から1減算する。ステップS2808では、引戻しゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定し、0でない場合にはそのまま本処理を終了する。一方、引戻しゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS2809にて引戻し終了処理を行った後に本処理を終了する。
引戻し終了処理では、図51のフローチャートに示すように、ステップS3001にて罰則フラグをクリアする。ステップS3002では、上述した抽選状態移行処理を行う。その後、モードフラグを通常フラグに変更し、本処理を終了する。
停止後処理の説明に戻り、ステップS2806にて遊技状態が第1RT状態から第2RT状態に移行したと判定した場合には、ステップS2810にて罰則フラグをセットする。その後、ステップS2811にて抽選状態を低確率に変更するとともに、ステップS2812にてモードフラグを通常フラグに変更する。その後、ステップS2808に進む。
引戻しモードにおける開始処理にて説明したとおり、引戻しモードでは、ベル当選時に操作順序を報知する一方、移行リプレイ当選時に操作順序を報知しない。つまり、引戻しモードにおいて遊技状態が第1RT状態から第2RT状態に移行した場合には、操作順序が報知されていないにも関わらず遊技者が右ストップスイッチ44を最初に操作したことを意味する。そこで、かかる場合には、罰則フラグをセットするとともに、引戻しゲーム数カウンタの値に関わらずモードフラグを通常フラグに変更し、表示モードを通常モードに移行させる(引戻しモードを終了させる)。
ステップS2805にて祭抽選に当選したと判定した場合には、ステップS2813にて復帰処理を行った後にステップS2808に進む。
復帰処理では、図50のフローチャートに示すように、ステップS2901にて祭ゲーム数を決定する。具体的には、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、50又は100を取得する。その後、ステップS2902にて祭ゲーム数カウンタの値を取得した値に変更する。ステップS2903では、現在の遊技状態が第2RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が第2RT状態でない場合には、ステップS2904にてモードフラグとして第2フラグがセットされているか否かを判定する。第2フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、第2フラグがセットされていない場合には、ステップS2905にてモードフラグを祭準備フラグに変更し、本処理を終了する。一方、現在の遊技状態が第2RT状態である場合には、ステップS2906にて上述した祭移行処理を行うとともに、ステップS2907にてモードフラグを祭フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のように、引戻しモードでは、当該引戻しモード下で祭抽選に当選した場合、そのときの遊技状態が第1RT状態であれば祭準備モードを経た後に祭モードに復帰し、そのときの遊技状態が第2RT状態であれば祭モードに直接復帰する。そして、祭抽選に当選することなく引戻しゲーム数カウンタの値が0となった場合には、引戻しモードが終了して通常モードに移行する。
ここで、引戻しゲーム数カウンタには、祭移行処理にて3又は5が加算されることに加えて、引戻しゲーム数抽選に当選した場合にも所定の値が加算される。このため、引戻しモードにおいて遊技可能なゲーム数は、引戻しモードに移行する毎に変化する。また、引戻しゲーム数抽選は祭準備モード及び祭モードにおいて行われるため、祭準備モード及び祭モードが長く継続した場合には、引戻しモードも長く継続する可能性が高くなる。引戻しモードが長く継続した場合には、祭抽選の機会が増加するため、祭モードに復帰できる可能性が高くなる。なお、引戻しモードにおいて祭抽選に当選となった場合には、引戻しゲーム数カウンタの値がそのまま保持される。したがって、復帰した祭モードの終了後における引戻しモードでは、祭移行処理における加算値と、引戻しゲーム数抽選当選に基づく加算値と、に加えて、以前の引戻しモードにおける残りゲーム数を引き継ぐことができる。
次に、第2上乗せモードにおける処理について説明する。第2上乗せモードは、他の表示モードとは異なり、第7再遊技(チャンスリプレイC)に当選したことに基づいて移行する。すなわち、チャンスモードや祭モードへは、表示制御装置81が行うチャンス抽選や祭抽選に当選することによって移行するが、第2上乗せモードへの移行は、例えば図46に示すように、チャンスリプレイCに当選した場合に表示制御装置81が抽選を行うことなく移行する。但し、罰則フラグがセットされている状況においては、チャンスリプレイCに当選した場合であっても第2上乗せモードに移行しないことがある。
図52は、第2上乗せモードにおける開始処理を示すフローチャートである。
ステップS3101では、ボーナスに当選したか否かを判定し、ボーナスに当選した場合には、そのまま本処理を終了する。ボーナスに当選していない場合には、ステップS3102に進み、操作順序報知処理を行う。操作順序報知処理では、ベルに当選した場合、操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。また、移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選した場合には、第5再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、移行リプレイ3〜移行リプレイ5に当選した場合には、第1再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。操作順序報知処理を行った後、ステップS3103では上乗せ抽選処理を行う。
上乗せ抽選処理については上述したとおりである。但し、第2上乗せモードにおけるモード抽選処理では、上乗せ抽選に当選となる確率が祭モード及び祭準備モードよりも非常に高くなっている。より具体的には、ベル等の何らかの小役に当選した場合、必ず上乗せ抽選に当選するようになっている。また、第2上乗せモードにおいて上乗せ抽選に当選した場合には、第1上乗せモードにおいて上乗せ抽選に当選した場合と比して多くの上乗せゲーム数を期待できる。
上乗せ抽選処理を行った後、ステップS3104では上述した第1抽選処理を行う。その後、本処理を終了する。
図53は、第2上乗せモードにおける停止後処理を示すフローチャートである。
ステップS3201では、遊技状態が第1RT状態に移行したか否かを判定する。第1RT状態に移行していない場合には、ステップS3202に進み、遊技状態が第2RT状態に移行したか否かを判定する。第2RT状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了する。第2RT状態に移行した場合には、ステップS3203に進み、待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、ステップS3204にてモードフラグを祭フラグに変更し、本処理を終了する。待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、第1上乗せモードから第2上乗せモードに移行したことを意味するため、ステップS3205にてモードフラグを第1フラグに変更し、本処理を終了する。
ステップS3201にて遊技状態が第1RT状態に移行したと判定した場合には、移行リプレイに当選し、報知した操作順序と異なる操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS3206にて罰則フラグをセットするとともに、ステップS3207にて抽選状態を通常に変更する。ステップS3208では、待機ゲーム数カウンタの値をFFに変更する。その後、ステップS3209にて第1ゲーム数カウンタの値を0に変更するとともに、ステップS3210にてモードフラグを祭フラグに変更し、本処理を終了する。
以上のとおり、第2上乗せモードでは、何らかの小役に当選する毎に祭ゲーム数カウンタの値が増加する。そして、第2上乗せモードが終了した場合には、祭モード又は第1上乗せモードに復帰することとなる。
本スロットマシン10では、第2上乗せモードにおいてフリーズ演出が行われる場合がある。そこで以下では、フリーズ演出に関わる処理について説明する。フリーズ演出について概略を簡単に説明すると、フリーズ演出は、回転演出と、上乗せ表示演出と、によって構成されている。回転演出とは、主制御装置101が制御する演出であり、ストップスイッチ42〜44の操作に基づくことなく所定回数(本実施の形態では3回)にわたって各リール32L,32M,32Rが回転→停止を繰り返す演出である。上乗せ表示演出とは、表示制御装置81が制御する演出であり、回転演出にあわせて上乗せゲーム数を表示する演出である。
図54は、主制御装置101が行うフリーズ抽選処理を示すフローチャートである。フリーズ抽選処理は、抽選処理において役の当否判定を行った後に行われる(ステップS309、図14参照)。
ステップS3301では、チャンスリプレイCに当選したか否かを判定し、チャンスリプレイCに当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS3302に進み、前回のゲームにおける当選役がチャンスリプレイCであったか否かを判定する。前回のゲームにおける当選役がチャンスリプレイCでなかった場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスリプレイCであった場合、すなわち2ゲーム連続でチャンスリプレイCに当選となった場合には、ステップS3303にてフリーズ抽選を行う。フリーズ抽選では、主制御装置101が取得する乱数に基づいて当否判定を行う。ちなみに、本スロットマシン10では、約3.4分の1の確率でフリーズ抽選に当選となるようになっている。ステップS3304では、フリーズ抽選に当選したか否かを判定し、フリーズ抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。一方、フリーズ抽選に当選した場合には、ステップS3305〜ステップS3310に示す回転演出設定処理を行った後に本処理を終了する。
回転演出設定処理では、先ずステップS3305にてフリーズフラグをセットする。続くステップS3306〜ステップS3308では、主制御装置101が取得する乱数に基づいて、回転演出における左リール32Lの停止パターンと、中リール32Mの停止パターンと、右リール32Rの停止パターンと、を個別に決定する。
停止パターンの決定についてより詳細に説明すると、主制御装置101のROM105には、乱数と、停止パターンと、の対応関係を定めた停止パターンテーブルが、各リール32L,32M,32Rに対して予め記憶されている。図55(a)は、左リール32L用の停止パターンテーブルを示す図であり、図55(b)は、中リール32M用の停止パターンテーブルを示す図であり、図55(c)は、右リール32R用の停止パターンテーブルを示す図である。停止パターンテーブルには、A〜Hの8つの停止パターンが設定されている。各停止パターンは3つのセットによって構成されており、各セットにはリールの回転を開始させてから停止させるまでのスベリ数が設定されている。例えば、左リール32Lの停止パターンCには、図55(a)に示すように、1セット目のスベリ数として21が設定されており、2セット目のスベリ数として22が設定されており、3セット目のスベリ数として20が設定されている。ステップS3306〜ステップS3308では、それぞれの停止パターンテーブルを参照し、取得した乱数と対応する停止パターンを選択する。なお、図中の「○」及び「×」の表記は、後述する祭ゲーム数加算処理において表示制御装置81が祭ゲーム数を加算するか否かを示したものである。
ちなみに、左リール32Lの停止パターンの決定においては、停止パターンAの選択される割合は5%であり、停止パターンBの選択される割合は15%であり、停止パターンCの選択される割合は15%であり、停止パターンDの選択される割合は15%であり、停止パターンEの選択される割合は15%であり、停止パターンFの選択される割合は15%であり、停止パターンGの選択される割合は15%であり、停止パターンHの選択される割合は5%である。中リール32Mの停止パターンの決定においては、停止パターンAの選択される割合は5%であり、停止パターンBの選択される割合は5%であり、停止パターンCの選択される割合は20%であり、停止パターンDの選択される割合は20%であり、停止パターンEの選択される割合は20%であり、停止パターンFの選択される割合は20%であり、停止パターンGの選択される割合は5%であり、停止パターンHの選択される割合は5%である。右リール32Rの停止パターンの決定においては、停止パターンAの選択される割合は5%であり、停止パターンBの選択される割合は15%であり、停止パターンCの選択される割合は15%であり、停止パターンDの選択される割合は15%であり、停止パターンEの選択される割合は15%であり、停止パターンFの選択される割合は15%であり、停止パターンGの選択される割合は15%であり、停止パターンHの選択される割合は5%である。
各リール32L,32M,32Rの停止パターンを決定した場合には、ステップS3309に進み、これら決定結果を主制御装置101のRAM106に記憶する。その後、ステップS3310にてフリーズコマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、フリーズコマンドとは、表示制御装置81に各リール32L,32M,32Rの停止パターンを把握させるべく送信されるコマンドである。本実施の形態では、左リール32Lの1セット目のスベリ数と、左リール32Lの2セット目のスベリ数と、左リール32Lの3セット目のスベリ数と、中リール32Mの1セット目のスベリ数と、中リール32Mの2セット目のスベリ数と、中リール32Mの3セット目のスベリ数と、右リール32Rの1セット目のスベリ数と、右リール32Rの2セット目のスベリ数と、右リール32Rの3セット目のスベリ数と、を示すコマンドを送信するようになっている。
次に、主制御装置101が行う回転演出処理を、図56のフローチャートに基づいて説明する。回転演出処理とは、リール制御処理において回転開始処理よりも前に行われる、すなわちストップスイッチ42〜44の操作を有効とするよりも前に行われる処理である(ステップS401,図16参照)。
ステップS3401では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、今回のゲームにおいてフリーズ演出を行わないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS3402に進み、回転演出を開始する。
ここで、回転演出における各リール32L,32M,32Rの回転態様を、図57に基づいて詳細に説明する。図57は、左リール32Lの停止パターンとして停止パターンBを選択し、中リール32Mの停止パターンとして停止パターンDを選択し、右リール32Rの停止パターンとして停止パターンFを選択した場合における各リール32L,32M,32Rの回転態様を示す図である。
ステップS3402では、回転演出を開始することを示す演出開始フラグをセットする。タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106では、演出開始フラグがセットされたことを確認した場合、時間計測を開始する。時間計測を開始してから約11000msecを経過した場合には、左リール32Lのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、通常ゲーム(すなわち停止指令を発生させることが可能なゲーム)における回転速度の2分の1の回転速度(以下、当該回転速度を「演出用速度」という。)で定速回転させる。左リール32Lの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、右リール32Rのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。右リール32Rの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、中リール32Mのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。
全リール32L,32M,32Rの回転速度が演出用速度となった場合には、所定時間を経過した後に左リール32L→右リール32R→中リール32Mの順に各リール32L,32M,32Rが停止する。回転演出を行っている場合、ステッピングモータ制御処理では、リールの回転を開始させてから出力した励磁パルス数をカウントしており、この励磁パルス数が所定数となった場合に対応するリールを停止させる。具体的には、励磁パルス数が(1512+(停止パターンに設定されたスベリ数)×24)となった場合、対応するリールを停止させる。上述したとおり、1図柄分滑らせるためには、24パルスの励磁パルスの出力を要し、リールを1回転させるためには、504パルスの励磁パルスの出力を要する。つまり、各リール32L,32M,32Rは、回転を開始してから3回転し、停止パターンに設定されたスベリ数分だけ滑った後に停止する。このように、励磁パルス数に基づいて各リール32L,32M,32Rを停止させることにより、前回のゲームにおける停止出目(回転演出開始時における停止出目)を確認せずとも、所定の停止出目を回転演出において出現させることが可能となる。
左リール32Lの停止パターンBには、1セット目のスベリ数として21が設定されている。そこで、左リール32Lは、回転を開始させてから励磁パルスを2016(=1512+24×21)回出力した後に停止させる。右リール32Rの停止パターンFには、1セット目のスベリ数として22が設定されている。そこで、右リール32Rは、回転を開始させてから励磁パルスを2040(=1512+24×22)回出力した後に停止させる。中リール32Mの停止パターンDには、1セット目のスベリ数として22が設定されている。そこで、中リール32Mは、回転を開始させてから励磁パルスを2040(=1512+24×22)回出力した後に停止させる。
図58(a)に示すように、前回のゲームにおいて各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄が中ラインL1上に停止する第7再遊技入賞が成立した場合には、1セット目の回転演出が終了した場合、図58(b)に示す停止出目となる。左リール32Lには21個の図柄が配置されており、左リール32Lの1セット目のスベリ数は21である。このため1セット目では、前回のゲームにおける停止出目と同じく、左リール32Lの「上7」図柄が中段に停止するとともに「下7」図柄が下段に停止する。以下では、「上7」図柄が中段に停止するとともに「下7」図柄が下段に停止する事象を、「「大7」図柄が表示窓内に停止する」という。中リール32Mには21個の図柄が配置されており、中リール32Mの1セット目のスベリ数は22である。このため1セット目では、前回のゲームにおける停止出目から1図柄分進んだ形となり、中リール32Mの「上7」図柄が下段に停止する。右リール32Rには21個の図柄が配置されており、右リール32Rの1セット目のスベリ数は22である。このため1セット目では、前回のゲームにおける停止出目から1図柄分進んだ形となり、右リール32Rの「上7」図柄が下段に停止する。
中リール32Mを停止させてから、すなわち1セット目の回転演出が終了してから約1000msecを経過した場合には、2セット目の回転演出を開始する。具体的には、左リール32Lのステッピングモータの加速処理を開始するとともに演出用速度で定速回転させる。左リール32Lの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、右リール32Rのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。右リール32Rの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、中リール32Mのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。そして、励磁パルス数が(1512+(停止パターンに設定されたスベリ数)×24)となった場合、対応するリールを停止させる。
左リール32Lの停止パターンBには、2セット目のスベリ数として21が設定されている。そこで、左リール32Lは、回転を開始させてから励磁パルスを2016(=1512+24×21)回出力した後に停止させる。右リール32Rの停止パターンFには、2セット目のスベリ数として20が設定されている。そこで、右リール32Rは、回転を開始させてから励磁パルスを1992(=1512+24×20)回出力した後に停止させる。
中リール32Mの停止パターンDには、2セット目のスベリ数として(21−1)が設定されている。ここで、(21−1)とは、21図柄分滑らせて停止させた後、リールを逆回転させて1図柄分戻すことを意味する。そこで、中リール32Mの場合には、先ず回転を開始させてから励磁パルスを2016(=1512+24×21)回出力した後に停止させる。そして、約500msec経過後に中リール32Mが逆回転するよう励磁パルスを24回出力する。
2セット目の回転演出が終了した場合には、図58(c)に示す停止出目となる。左リール32Lの2セット目のスベリ数は21である。このため2セット目では、1セット目の回転演出における停止出目と同じく(すなわち前回のゲームにおける停止出目と同じく)、「大7」図柄が表示窓内に停止する。中リール32Mの2セット目のスベリ数は20(=21−1)である。このため2セット目では、1セット目の回転演出における停止出目から1図柄分戻った形となり、前回のゲームにおける停止出目と同じく中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止する。右リール32Rの2セット目のスベリ数は20である。このため2セット目では、1セット目の回転演出における停止出目から1図柄分戻った形となり、前回のゲームにおける停止出目と同じく右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する。
中リール32Mを停止させてから、すなわち2セット目の回転演出が終了してから約1000msecを経過した場合には、3セット目の回転演出を開始する。具体的には、左リール32Lのステッピングモータの加速処理を開始するとともに演出用速度で定速回転させる。左リール32Lの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、右リール32Rのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。右リール32Rの回転を開始してから約500msecを経過した場合には、中リール32Mのステッピングモータの加速処理を開始するとともに、演出用速度で定速回転させる。そして、励磁パルス数が(1512+(停止パターンに設定されたスベリ数)×24)となった場合、対応するリールを停止させる。
左リール32Lの停止パターンBには、3セット目のスベリ数として22が設定されている。そこで、左リール32Lは、回転を開始させてから励磁パルスを2040(=1512+24×22)回出力した後に停止させる。右リール32Rの停止パターンFには、3セット目のスベリ数として22が設定されている。そこで、右リール32Rは、回転を開始させてから励磁パルスを2040(=1512+24×22)回出力した後に停止させる。中リール32Mの停止パターンDには、3セット目のスベリ数として21が設定されている。そこで、中リール32Mは、回転を開始させてから励磁パルスを2016(=1512+24×21)回出力した後に停止させる。
3セット目の回転演出が終了した場合には、図58(d)に示す停止出目となる。左リール32Lの3セット目のスベリ数は22である。このため3セット目では、2セット目の回転演出における停止出目から1図柄分進んだ形(すなわち前回のゲームにおける停止出目から1図柄分進んだ形)となり、左リール32Lの「上7」図柄が下段に停止する。中リール32Mの3セット目のスベリ数は21である。このため3セット目では、2セット目の回転演出における停止出目と同じく(すなわち前回のゲームにおける停止出目と同じく)、「大7」図柄が表示窓内に停止する。右リール32Rの3セット目のスベリ数は22である。このため3セット目では、2セット目の回転演出における停止出目から1図柄分進んだ形(すなわち前回のゲームにおける停止出目から1図柄分進んだ形)となり、右リール32Rの「上7」図柄が下段に停止する。
3セット目の回転演出が終了した場合には、全ての回転演出が終了したことを意味する。かかる場合には、3セット目の回転演出が終了してから約3000msecを経過するまで待機する。その後、全リール32L,32M,32Rの加速処理を開始させ、通常ゲームの回転速度で定速回転させる。
以上のように、前回のゲームが表示窓内に「大7」図柄が停止する停止出目であれば、励磁パルス数に基づいて各リール32L,32M,32Rを停止させた場合であっても、表示窓内に「大7」図柄を停止させたり停止させなかったりする演出を行うことが可能となる。かかる一方、前回のゲームが表示窓内に「大7」図柄が停止しない停止出目であった場合には、停止出目を確認していない、さらには回転中のリールの規定位置に到達している図柄を確認していないため、表示窓内に「大7」図柄を停止させたり停止させなかったりする演出を行うことが不可能となる。
図59は、各リール32L,32M,32Rの「第1リプレイ」図柄が中ラインL1上に停止する第7再遊技入賞が成立した次ゲームにおいて、左リール32Lの停止パターンとして停止パターンBを選択し、中リール32Mの停止パターンとして停止パターンDを選択し、右リール32Rの停止パターンとして停止パターンFを選択した場合における各リール32L,32M,32Rの停止出目を示す図である。図59(a)は、前回のゲームにおける停止出目であり、図59(b)は、1セット目の回転演出終了時における停止出目であり、図59(c)は、2セット目の回転演出終了時における停止出目であり、図59(d)は、3セット目の回転演出終了時における停止出目である。前回のゲームにおいて表示窓内に「大7」図柄が停止しなかった場合には、図59(b)〜図59(d)に示すように、回転演出においても「大7」図柄が表示窓内に停止しない。ちなみに、本スロットマシン10では、第7再遊技入賞成立となる図柄の組合せを18通り設定しているが(図10参照)、各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄が中ラインL1上に停止する組合せ以外では、いずれの停止パターンを選択した場合であっても表示窓内に「大7」図柄が停止しない。
回転演出処理の説明に戻り、ステップS3403では、各リール32L,32M,32Rの回転速度が通常速度となったか否かを判定し、各リール32L,32M,32Rの回転速度が通常速度となっていない場合には、通常速度となるまで待機する。各リール32L,32M,32Rの回転速度が通常速度となった場合には、回転演出が終了したことを意味するため、ステップS3404にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。なお、回転演出を行った場合における回転開始処理(ステップS402,図16参照)では、各リール32L,32M,32Rが既に通常速度で回転しているため、ウエイト時間を再設定する処理と、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示する処理と、を行う。
次に、フリーズ演出の際に表示制御装置81が行う処理を説明する。
図60は、フリーズ中処理を示すフローチャートである。フリーズ中処理は、主制御装置101からフリーズコマンドを受信した場合に行われる。
ステップS3501では、受信したフリーズコマンドの示す情報、すなわち各リール32L,32M,32Rの各セットにおけるスベリ数を記憶する。ステップS3502では、祭ゲーム数加算処理を行う。
祭ゲーム数加算処理では、図61のフローチャートに示すように、ステップS3601にてセット数として1をセットする。ステップS3602では、左リール32Lの1セット目のスベリ数を確認し、祭ゲーム数加算抽選に当選しているか否かを判定する。具体的に説明すると、セット数が1の場合における祭ゲーム数加算抽選では、スベリ数が21であるか否かを判定し、21である場合に当選と判定する。また、スベリ数が逆回転を行うことを示すものである場合には、スベリ数から1を減算した減算結果が21であるか否かを判定する。祭ゲーム数加算抽選に当選した場合には、ステップS3603にて祭ゲーム数カウンタの値に10を加算した後にステップS3604に進み、祭ゲーム数加算抽選に当選しなかった場合には、そのままステップS3604に進む。ステップS3604では、中リール32Mの1セット目のスベリ数を確認し、祭ゲーム数加算抽選に当選しているか否かを判定する。祭ゲーム数加算抽選の当否判定方法については左リール32Lの場合と同じである。祭ゲーム数加算抽選に当選した場合には、ステップS3605にて祭ゲーム数カウンタの値に10を加算した後にステップS3606に進み、祭ゲーム数加算抽選に当選しなかった場合には、そのままステップS3606に進む。ステップS3606では、右リール32Rの1セット目のスベリ数を確認し、祭ゲーム数加算抽選に当選しているか否かを判定する。祭ゲーム数加算抽選の当否判定方法については左リール32Lの場合と同じである。祭ゲーム数加算抽選に当選した場合には、ステップS3607にて祭ゲーム数カウンタの値に10を加算した後にステップS3608に進み、祭ゲーム数加算抽選に当選しなかった場合には、そのままステップS3608に進む。
ステップS3608では、今回の祭ゲーム数加算抽選の結果が全リール32L,32M,32Rにおいて当選であったか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rにおいて当選であった場合には、ステップS3609にて祭ゲーム数カウンタの値に30を加算した後にステップS3610に進み、少なくとも1つのリールにおいて当選とならなかった場合には、そのままステップS3610に進む。ステップS3610では、セット数が3であるか否かを判定する。セット数が3でない場合には、ステップS3611にてセット数を1更新した上でステップS3602に戻る。2セット目における祭ゲーム数加算抽選では、対応するリールの1セット目のスベリ数と、対応するリールの2セット目のスベリ数と、を加算し、加算結果が42であるか否かを判定する。そして、加算結果が42である場合に当選と判定する。3セット目における祭ゲーム数加算抽選では、対応するリールの1セット目のスベリ数と、対応するリールの2セット目のスベリ数と、対応するリールの3セット目のスベリ数と、を加算し、加算結果が63であるか否かを判定する。そして、加算結果が63である場合に当選と判定する。
セット数が3である場合には、1セット目〜3セット目の全リール32L,32M,32Rについて祭ゲーム数加算抽選が終了したことを意味するため、そのまま本処理を終了する。
フリーズ中処理の説明に戻り、祭ゲーム数加算処理が終了した場合には、ステップS3503に進み、前回のゲームにおける停止出目が各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目であったか否かを判定する。各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目であった場合には、ステップS3504にて上乗せ表示演出として対応演出を開始し、本処理を終了する。
図62は、対応演出の一例を示す図である。
対応演出では、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、図62(a)に示すように、「大7」図柄が表示窓内に停止すれば祭ゲーム数が上乗せされることが補助表示部65に表示される。その後、左リール32Lが停止した場合には、上乗せゲーム数が補助表示部65に表示される。例えば左リール32Lの「大7」図柄が表示窓内に停止した場合には、図62(b)に示すように、10G上乗せされることと、フリーズ演出における上乗せゲーム数の累計である10Gと、が補助表示部65に表示される。右リール32Rが停止した場合には、左リール32Lが停止した場合と同様に、上乗せゲーム数が補助表示部65に表示される。例えば右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止した場合には、図62(c)に示すように、10G上乗せされることと、フリーズ演出における上乗せゲーム数の累計である20Gと、が補助表示部65に表示される。中リール32Mが停止した場合には、左リール32L及び右リール32Rが停止した場合と同様に、上乗せゲーム数が補助表示部65に表示される。例えば中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止した場合には、図62(d)に示すように、10G上乗せされることと、全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止したことに基づいて30Gが上乗せされることと、フリーズ演出における上乗せゲーム数の累計である60Gと、が補助表示部65に表示される。なお、「大7」図柄が表示窓内に停止しなかった場合には、対応するリールの停止に基づいて祭ゲーム数の上乗せがなされない旨(具体的には「残念0G」の表示)と、フリーズ演出における上乗せゲーム数の累計と、が補助表示部65に表示される。
フリーズ演出では3セットの回転演出が行われるため、各回転演出において上記対応演出が行われる。そして、3セットの回転演出が終了した場合には、1セット目〜3セット目の間に上乗せされたゲーム数の累計が補助表示部65に表示される。
フリーズ中処理の説明に戻り、ステップS3503にて全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目でないと判定した場合には、ステップS3505に進み、上乗せ表示演出として非対応演出を開始し、本処理を終了する。
図63は、非対応演出の一例を示す図である。なお、図63に示す例における全リール32L,32M,32Rの停止パターンは、図62に示した例と同一である。
非対応演出では、各リール32L,32M,32Rが回転を開始した場合、図62(a)に示すように、木槌を持った青年キャラクタと、木片の上に戴置された「7」図柄を模した像と、が補助表示部65に表示される。その後、左リール32Lが停止した場合には、図62(b)に示すように、青年キャラクタが木槌を振りかぶる様が補助表示部65に表示される。このとき、祭ゲーム数の上乗せに関する情報は何も表示されない。右リール32Rが停止した場合には、図62(c)に示すように、青年キャラクタが木槌で木片を叩く様が補助表示部65に表示される。このときも祭ゲーム数の上乗せに関する情報は何も表示されない。その後、補助表示部65には、「7」図柄を模した像が地面に落下して揺れ動く様が表示され、右リール32Rが停止した場合、図62(d)に示すように、「7」図柄を模した像が地面に起立した状態で安定する様と、喜ぶ青年キャラクタと、60G上乗せされることと、が表示される。なお、全リール32L,32M,32Rにおいて祭ゲーム数加算抽選に外れていた場合には、「7」図柄を模した像が地面に横たわる様と、ガッカリした青年キャラクタと、「残念」という文字と、が補助表示部65に表示される。つまり、対応するセットにおいて祭ゲーム数の上乗せがなされない場合、非対応演出では、上乗せゲーム数が0であることを直接的に報知するのではなく、「残念」という文字によって間接的に報知する。
フリーズ演出では3セットの回転演出が行われるため、各回転演出において上記非対応演出が行われる。そして、3セットの回転演出が終了した場合には、1セット目〜3セット目の間に上乗せされたゲーム数の累計が補助表示部65に表示される。但し、上乗せゲーム数の累計が0である場合には、当該上乗せゲーム数の累計が表示されず、ガッカリした青年キャラクタのみが補助表示部65に表示される。
次に、第2上乗せモードにおいて表示制御装置81が行う演出決定処理を、図64のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS3701では、チャンスリプレイA又はチャンスリプレイBに当選したか否かを判定する。チャンスリプレイA及びチャンスリプレイBに当選していない場合には、ステップS3702に進み、チャンスリプレイCに当選したか否かを判定する。チャンスリプレイCに当選した場合には、ステップS3703に進み、フリーズコマンドを受信したか否かを判定する。チャンスリプレイA又はチャンスリプレイBに当選した場合と、チャンスリプレイCに当選した一方でフリーズコマンドを受信していない場合には、ステップS3704に進み、大7演出を開始して本処理を終了する。チャンスリプレイCに当選するとともにフリーズコマンドを受信した場合には、今回のゲームにおいてフリーズ演出が行われることを意味する。かかる場合には、ステップS3705に進み、フリーズ演出終了後に大7演出を開始し、本処理を終了する。チャンスリプレイA,チャンスリプレイB,チャンスリプレイCのいずれにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。
ここで、第2上乗せモードにおける遊技状態を改めて説明する。
第2上乗せモードには、第7再遊技に当選した場合に移行する。第7再遊技は各抽選テーブルのチャンスリプレイCにのみ当選役として設定されており、チャンスリプレイCの当選役は第7再遊技のみである。したがって、第7再遊技に当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず第7再遊技入賞が成立する。これにより、第2上乗せモードに移行した最初のゲームにおける遊技状態は第4RT状態である。第4RT状態では、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、チャンスリプレイBに当選した場合に第6再遊技入賞成立となり、遊技状態が第3RT状態に移行する。第3RT状態では、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、チャンスリプレイAに当選した場合に第5再遊技入賞が成立して遊技状態が第2RT状態に移行し、チャンスリプレイCに当選した場合に第7再遊技入賞が成立して遊技状態が第4RT状態に移行する。遊技状態が第2RT状態に移行した場合には、第2上乗せモードが終了して祭モードに移行する。したがって、第2上乗せモードでは、第4RT状態又は第3RT状態に滞在することとなり、第2上乗せモードは、第4RT状態→第3RT状態→第2RT状態という遊技状態の移行が発生した場合に終了することとなる。
さて、大7演出では、図65(a)に示すように、「大7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する旨の報知が補助表示部65にて行われる。そして、遊技者が各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄又は「下7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合には、チャンスリプレイCに当選してれば全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止し、チャンスリプレイA又はチャンスリプレイBに当選していれば1つのリールの「大7」図柄が表示窓内に停止しない(図9,図10参照)。
より具体的に説明すると、チャンスリプレイCに当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄が中ラインL1上に停止し、全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する。チャンスリプレイBに当選した場合には、右ストップスイッチ44を最後に操作すると、「上7」図柄,「上7」図柄,「スイカ」図柄の組合せが中ラインL1上に停止し、左リール32L及び中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止する一方で右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止しない。中ストップスイッチ43を最後に操作した場合には、「上7」図柄,「チェリー」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止し、左リール32L及び右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する一方で中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止しない。チャンスリプレイAに当選した場合には、右ストップスイッチ44を最後に操作すると、「上7」図柄,「上7」図柄,「赤ベル」図柄の組合せ又は「上7」図柄,「上7」図柄,「白ベル」図柄の組合せが中ラインL1上に停止し、左リール32L及び中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止する一方で右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止しない。中ストップスイッチ43を最後に操作した場合には、「上7」図柄,「赤ベル」図柄,「上7」図柄の組合せ又は「上7」図柄,「白ベル」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止し、左リール32L及び右リール32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する一方で中リール32Mの「大7」図柄が表示窓内に停止しない。
全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止した場合には、図65(b)に示すように、第2上乗せモードが終了するまでの間に「大7」図柄を狙うチャンスがあと2回ある旨の報知が補助表示部65にて行われる。一方、1つのリールの「大7」図柄が表示窓内に停止しなかった場合には、そのときの遊技状態が第4RT状態であれば、図65(c)に示すように、第2上乗せモードが終了するまでの間に「大7」図柄を狙うチャンスがあと1回ある旨の報知が補助表示部65にて行われる。一方、そのときの遊技状態が第3RT状態である場合には、図65(d)に示すように、第2上乗せモードが終了する旨の報知が補助表示部65にて行われる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、ボーナス状態下で所有メダルの増加を図る他に、祭モードにおいて所有メダルの増加を図る構成となっている。そこで、本スロットマシン10では、主制御装置101がそのときの表示モードを推測し、祭モードであると推測した場合に大当たり信号の1種であるART信号を外部集中端子板121から出力する構成となっている。以下では、ART信号の設定に際して主制御装置101が行う処理を説明する。
図66は、外部信号設定処理を示すフローチャートである。外部信号設定処理は、リール制御処理においてリールを停止させた場合に行われる(ステップS411、図16参照)。
ステップS3801では、現在の遊技状態が第2RT状態〜第4RT状態のいずれかであるか否かを判定し、いずれのRT状態でもない場合には、そのまま本処理を終了する。現在の遊技状態が第2RT状態〜第4RT状態のいずれかである場合には、ステップS3802に進み、ベルに当選したか否かを判定する。ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、ベルに当選した場合には、ステップS3803にて現在停止しているリールの数が1つであるか否かを判定する。現在停止しているリールの数が2つ又は3つである場合には、そのまま本処理を終了し、1つである場合には、ステップS3804〜ステップS3811に示す操作判定処理を行った後に本処理を終了する。
操作判定処理では、ステップS3804にてストップスイッチの操作が正解操作であったか否かを判定する。より具体的には、当選役が左ベル1〜左ベル4のいずれかである場合には、左リール32Lが停止しているか否かを判定し、当選役が中ベル1〜中ベル4のいずれかである場合には、中リール32Mが停止しているか否かを判定し、当選役が右ベル1〜右ベル4のいずれかである場合には、右リール32Rが停止しているか否かを判定する。つまり、ステップS3804では、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず小役入賞を成立させることができる操作、さらにいうと表示制御装置81が報知し得る操作がなされたか否かを判定する。ストップスイッチの操作が正解操作であった場合には、ステップS3805に進み、正解操作の回数をカウントするための正解カウンタの値が4より小さいか否かを判定する。正解カウンタの値が4以上である場合には、そのまま本処理を終了し、正解カウンタの値が4より小さい場合には、ステップS3806にて正解カウンタの値に1を加算する。その後、ステップS3807では、正解カウンタの値が4であるか否かを判定する。正解カウンタの値が4でない場合には、そのまま本処理を終了し、正解カウンタの値が4である場合には、ステップS3808にて外部集中端子板121のART第1信号をON状態に切り替える。その後、ステップS3809にて外部集中端子板121のART第2信号をON状態に切り替えるとともに、ステップS3810にてART第2信号をOFF状態に切り替える。その後、本処理を終了する。一方、ステップS3804にて正解操作がなされなかったと判定した場合には、ステップS3811にて正解カウンタの値を0とし、本処理を終了する。
図67は、外部信号切替処理を示すフローチャートである。外部信号切替処理は、RT状態移行処理において遊技状態が第1RT状態に移行した場合に行われる(ステップS504、図19参照)。
遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、ステップS3901にて正解カウンタの値を0とするとともに、ステップS3902にてART第1信号をOFF状態に切り替える。その後、本処理を終了する。
図68は、外部信号第2切替処理を示すフローチャートである。外部信号第2切替処理は、ボーナス状態処理において行われる(ステップS609、図25参照)。
ステップS4001では、遊技状態がボーナス状態に移行したか否かを判定する。ボーナス状態に移行していない場合には、そのまま本処理を終了し、ボーナス状態に移行した場合には、ステップS4002にてART第1信号をOFF状態に切り替えるとともに、ステップS4003にて正解カウンタの値を0とし、本処理を終了する。
以上のとおり、第2RT状態下でベルに当選したゲームにおいて4回連続して正解操作がなされた場合には、ART第1信号がON状態に切り替えられる。そして、遊技状態が第1RT状態又はボーナス状態に移行した場合、ART第1信号がOFF状態に切り替えられるとともに正解カウンタの値が0とされる。ART第2信号は、第2RT状態下でベルに当選したゲームにおいて4回連続して正解操作がなされた場合、ON状態に切り替えられた後に即座にOFF状態に切り替えられる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
祭モード及び祭準備モードにおいて引戻しゲーム数抽選を行う構成とし、引戻しゲーム数抽選に当選した場合には、その後の引戻しモードにおいて遊技可能なゲーム数が増加する構成とした。かかる構成とすることにより、引戻しモードにおいて遊技可能なゲーム数が多くなることを期待させながら祭モード及び祭準備モードにおける遊技を遊技者に行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
引戻しゲーム数抽選を上乗せ抽選に当選しなかった場合に行う構成とした。かかる構成とすることにより、祭ゲーム数が増加しなくても引戻しゲーム数が増加しているかもしれないと遊技者に期待させることが可能となる。この結果、祭ゲーム数が増加しなかった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
上乗せ抽選及び引戻しゲーム数抽選では、当選役が不問ベル,チェリーA〜チェリーC,スイカA,スイカB,チャンスA,チャンスBのいずれかである場合、当選となる確率が高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、リールの停止結果から上乗せ抽選や引戻しゲーム数抽選が行われたことを推測させたり、祭ゲーム数や引戻しゲーム数が増加することを強く期待させたりすることが可能となり、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。例えば役の抽選結果に基づくことなく上乗せ抽選や引戻し抽選を毎ゲーム行う構成とした場合には、繰り返し遊技を行った場合に遊技者の期待感が低下してしまう可能性が考えられるからである。
引戻しモードにおける祭抽選では、通常モード及びチャンスモードにおける祭抽選よりも当選となる確率が高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、祭モード及び祭準備モードにおいて引戻しゲーム数抽選に当選することを強く期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
引戻しゲーム数カウンタには、祭移行処理にて3又は5が加算される構成とした。かかる構成とすることにより、仮に引戻しゲーム数抽選に当選しなかった場合であっても、引戻しモードにおける遊技を3回又は5回担保することが可能となる。
引戻しモードにおいて祭抽選に当選となった場合には、次回の引戻しモードに以前の引戻しモードにおける残りゲーム数を引き継ぐ構成とした。かかる構成とすることにより、引戻しモード及び祭モードにおける遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。すなわち、例えば引戻しゲーム数抽選に複数回当選して引戻しモードにおいて遊技可能なゲーム数が非常に多くなり、引戻しモードに移行してから少ないゲーム数で祭抽選に当選した場合、遊技者は、祭抽選に当選したことを素直に喜ぶべきであるにも関わらず、引戻しモードが長いときに限ってすぐに祭抽選に当選してしまう等の後ろ向きの感情を抱いてしまう可能性が考えられる。仮に残りゲーム数を次回の引戻しモードに引き継がない構成とし、次回の引戻しモードが短くしかも当該引戻しモードで祭抽選に当選しなかった場合には、遊技者が前回は早く当選したのに何故今回は早く当選しないのかと苛立ちを覚え、遊技意欲を著しく減退させかねない。一方、残りゲーム数の全てを次回の引戻しモードに引き継ぐ構成においては、引戻しモードに移行してから少ないゲーム数で祭抽選に当選したとしても、遊技者が上述したような後ろ向きの感情を抱く心配がない。このため、祭モードにおいては、引戻しゲーム数が増加することを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、引戻しモードにおいては、1ゲームでも早く祭抽選に当選することを期待させながら遊技を行わせることが可能となる。以上の結果、引戻しモード及び祭モードにおける遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
第4RT状態を、第2RT状態から移行し得る構成とした。かかる構成とすることにより、第2RT状態より遊技者に有利な第4RT状態に移行することを遊技者に期待させながら第2RT状態における遊技を行わせることが可能となる。また、第2RT状態を、第3RT状態から移行し得る一方、第4RT状態から移行しない構成とした。かかる構成とすることにより、遊技状態が第4RT状態に移行した場合には、第3RT状態を経由した上で第2RT状態に移行させることが可能となる。加えて、第3RT状態からは第4RT状態に移行し得るため、仮に第4RT状態から第3RT状態に移行してしまったとしても、遊技状態が第4RT状態に復帰することを遊技者に期待させながら第3RT状態における遊技を行わせることが可能となる。以上の結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
第7再遊技入賞成立となる図柄の組合せの1つに「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せを設定した。そして、第6再遊技入賞成立となる図柄の組合せには、2つの「上7」図柄が含まれる「上7」図柄,「上7」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、「上7」図柄,「チェリー」図柄,「上7」図柄の組合せを設定した。第5再遊技入賞成立となる図柄の組合せには、2つの「上7」図柄が含まれる「上7」図柄,「上7」図柄,「赤ベル」図柄の組合せと、「上7」図柄,「上7」図柄,「白ベル」図柄の組合せと、「上7」図柄,「赤ベル」図柄,「上7」図柄の組合せと、「上7」図柄,「白ベル」図柄,「上7」図柄の組合せと、を設定した。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44が操作された場合には、3つ目のストップスイッチが操作されるまで第7再遊技入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
また、かかる構成においては、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止した場合、その後のゲームにおいて「上7」図柄,「上7」図柄,「スイカ」図柄の組合せ等の「上7」図柄テンパイ外れが中ラインL1上に2回停止するまで遊技状態が第2RT状態に移行しない。したがって、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せを契機とした2回ループの遊技性という新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
第4RT状態においてチャンスリプレイCに当選となる事象が発生し得る構成としたため、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止した後のゲームにおいて、「上7」図柄テンパイ外れが中ラインL1上に停止する前に「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に再度停止する事象を発生させることが可能となる。この結果、2つのリールの「上7」図柄が中ラインL1上に停止した場合に、最後のリールの「上7」図柄が中ラインL1上に停止するか否かを期待させながら第4RT状態における遊技を行わせることが可能となり、第4RT状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。確かに、第4RT状態においてチャンスリプレイCに当選となる事象が発生せず、チャンスリプレイBに当選となる事象のみが発生し得る構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止した後のゲームにおいて、必ず「上7」図柄テンパイ外れが中ラインL1上に停止することとなってしまう。これは、「上7」図柄テンパイ外れが中ラインL1上に停止してしまうことを遊技者が過剰に恐れて第4RT状態における遊技を堪能できなくなってしまう可能性が考えられる。また、チャンスリプレイBの当選確率によっては、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止してから「上7」図柄テンパイ外れが中ラインL1上に停止するまでのゲーム数の間隔が多くなり、遊技が間延びしてしまう可能性も考えられる。一方、第4RT状態においてチャンスリプレイCに当選となる事象が発生し得る構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となる。
第2上乗せモードを、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には終了せず、遊技状態が第2RT状態に移行した場合に終了する構成とした。かかる構成とすることにより、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せを契機とした2回ループの遊技性という新たな遊技性を表示演出面からも強調することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
第2上乗せモードでは、チャンスリプレイA〜チャンスリプレイCのいずれかに当選となった場合、「大7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することを促す大7演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せを契機とした2回ループの遊技性という新たな遊技性を遊技者に積極的に教示することが可能となる。例えばチャンスリプレイA〜チャンスリプレイCのいずれかに当選となった場合に大7演出を行わない構成とした場合には、例えば「第1リプレイ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「第1リプレイ」図柄の組合せが中ラインL1上に停止して第4RT状態に移行し、「第2リプレイ」図柄,「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄の組合せが中ラインL1上に停止して第3RT状態に移行し、「上7」図柄,「赤ベル」図柄,「上7」図柄の組合せが中ラインL1上に停止して第2RT状態に移行する事象が発生し得る。これは、遊技者が遊技性を理解できなくなってしまう可能性が考えられるからである。
第3RT状態と、第4RT状態とを、小役,再遊技,ボーナスの各役種について同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が変化する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技状態が第4RT状態から第3RT状態に移行した場合であっても、遊技者に第4RT状態下で遊技を行っているかのような印象を抱かせることが可能となる。
フリーズ演出では、主制御装置101が各リール32L,32M,32Rに対して3セット分のスベリ数を選択し、表示制御装置81が主制御装置101の選択結果を用いて祭ゲーム数加算抽選を9回行う構成とした。このように1ゲームにおいて祭ゲーム数加算抽選を複数回行う構成とすることにより、祭ゲーム数が増加することを遊技者に期待させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
回転演出では、祭ゲーム数加算抽選に当選した場合、前回のゲームにおける停止出目と同じ停止出目が停止する構成とした。かかる構成とすることにより、祭ゲーム数が増加するか否かを停止出目から遊技者に推測させることが可能となる。
回転演出では、リールの回転及び停止を9回、すなわち祭ゲーム数加算抽選の回数と同じ回数行う構成とした。かかる構成とすることにより、祭ゲーム数加算抽選の各結果を回転演出を通じて報知することが可能となる。
回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない構成とし、回転演出では、ストップスイッチ42〜44の操作に基づくことなくリールを停止させる構成とした。かかる構成とすることにより、停止出目を確認していない、さらには回転中のリールの規定位置に到達している図柄を確認していない構成とした場合であっても、祭ゲーム数加算抽選に当選した場合に前回のゲームにおける停止出目と同じ停止出目を停止させることが可能となる。すなわち、ストップスイッチ42〜44が操作されてから所定の励磁パルス数を出力した場合に対応するリールを停止させる構成とした場合、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって停止出目が変化してしまうからである。また、回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない構成とすることにより、ストップスイッチ42〜44の操作が無効とされたことを通じて、遊技者に祭ゲーム数が増加することを期待させることが可能となる。
回転演出では、各リール32L,32M,32Rを通常ゲーム(すなわち停止指令を発生させることが可能なゲーム)における回転速度の2分の1の回転速度で定速回転させる構成とした。かかる構成とすることにより、リールの回転速度が普段より遅いことを通じて、遊技者に祭ゲーム数が増加することを期待させることが可能となる。
前回の当選役がチャンスリプレイCであった場合にフリーズ演出を行うか否かのフリーズ抽選を行い、フリーズ抽選に当選した場合にはゲームの開始段階でフリーズ演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、前回のゲームにおける停止出目を確認せずとも、「大7」図柄を表示窓内に停止させたり停止させなかったりする事が可能となる。すなわち、チャンスリプレイCに当選となったゲームでは、ストップスイッチ42〜44が操作された場合、第7再遊技図柄が有効ライン上に停止するよう各リール32L,32M,32Rを停止させる。つまり、チャンスリプレイCに当選となったゲームでは、停止出目が第7再遊技図柄を含むものに限定されることとなるからである。
2ゲーム連続でチャンスリプレイCに当選となった場合にフリーズ抽選を行う構成とした。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10のように主制御装置101が表示モードを把握していない構成であったとしても、第2上乗せモードにおいてフリーズ演出を実行することが可能となる。
第2上乗せモードにおいてチャンスリプレイA〜チャンスリプレイCのいずれかに当選した場合、大7演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、チャンスリプレイCに当選となった場合に、各リール32L,32M,32Rの停止出目が「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目となる確率を高めることが可能となる。
上乗せ表示演出では、前回のゲームにおける停止出目が各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目であった場合、「大7」図柄が表示窓内に停止すれば祭ゲーム数が上乗せされる旨を報知するとともに、「大7」図柄が表示窓内に停止する毎に上乗せゲーム数を表示する対応演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、「大7」図柄を表示窓内に停止させることが可能な状況においては、「大7」図柄が表示窓内に停止することを遊技者に期待させながら回転演出を注視させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、前回のゲームにおける停止出目が各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目でなかった場合には、上記対応演出を行わない構成としたため、遊技者が違和感を抱くことを回避することが可能となる。すなわち、前回のゲームにおける停止出目が各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目でなかった場合には、祭ゲーム数加算抽選に当選した場合であっても各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄を表示窓内に停止させることは不可能である。祭ゲーム数加算抽選に全て当選していない状況であれば、対応演出を行ったとしても祭ゲーム数の加算が行われないために遊技者が違和感を抱く心配はないが、祭ゲーム数加算抽選に1回でも当選した状況では、対応演出を行うと「大7」図柄が表示窓内に停止していないにも関わらず上乗せゲーム数が表示され、遊技者が違和感を抱く可能性が考えられるからである。
上乗せ表示演出では、前回のゲームにおける停止出目が各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目でなかった場合、「大7」図柄と無関係な非対応演出を行う構成とした。非対応演出では、青年キャラクタが「7」図柄を模した像を木片の上から地面に無事に着地させることができるか否かの演出を行い、無事に着地させることができた場合に上乗せゲーム数を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、「大7」図柄を表示窓内に停止させることができない場合には、「7」図柄を模した像が地面に無事に着地することを遊技者に期待させながら非対応演出を注視させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
第2RT状態下でベルに当選したゲームにおいて4回連続して正解操作がなされた場合、ART第1信号をON状態に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、スロットマシン10を設置する遊技場等において、ART第1信号がON状態に切り替わったことを通じて祭モードへの移行に関わる情報を管理することが可能となる。
確かに、祭モードでは第2RT状態に滞在する期間が長いため、第2RT状態に移行した場合にART第1信号をON状態に切り替える構成とすることも可能である。しかしながら、遊技者が通常モードにおいて右ストップスイッチ44を最初に操作していた場合、祭モードに移行していないにも関わらず移行リプレイ1又は移行リプレイ2に当選したゲームで第2RT状態に移行してしまう事象が発生し得る。これは、スロットマシン10を設置する遊技場等において、祭モードに移行したことを把握できなくなってしまうこととなる。一方、第2RT状態下でベルに当選したゲームにおいて4回連続して正解操作がなされた場合、ART第1信号をON状態に切り替える構成とした場合には、遊技場等において祭モードに移行したことを正確に把握することが可能となる。仮に遊技者が通常モードにおいて右ストップスイッチ44を最初に操作し、遊技状態が第2RT状態に移行したとしても、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない状況で4回連続して正解操作を行うのは困難だからである。これに加えて、通常モードにおいて移行リプレイ3〜移行リプレイ5に当選した際に第1RT状態への移行を回避できる確率は3分の1であるため、4回連続して正解操作を行う前に遊技状態が第1RT状態に移行してしまうからである。
遊技状態が第1RT状態又はボーナス状態に移行した場合、ART第1信号をOFF状態に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、遊技場等において、ART第1信号の状態を通じて祭モードが継続しているか否か、祭モードの終了時期等を把握することが可能となる。
ART第2信号を、第2RT状態下でベルに当選したゲームにおいて4回連続して正解操作がなされた場合、ON状態に切り替えた後に即座にOFF状態に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、遊技場等において、ART第2信号の状態変化を通じて祭モードの開始時期を把握することが可能となる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態では、引戻しゲーム数抽選に当選した場合に引戻しゲーム数が増加し、引戻しゲーム数抽選に当選しなかった場合に引戻しゲーム数が変化しない構成としたが、引戻しゲーム数抽選に当選しなかった場合に引戻しゲーム数が減少する構成としてもよい。
(2)上記実施の形態では、上乗せ抽選に当選しなかった場合に引戻しゲーム数抽選を行う構成としたが、上乗せ抽選に当選した場合に引戻しゲーム数抽選を行う構成としてもよいし、上乗せ抽選の結果に関わらず引戻しゲーム数抽選を行う構成としてもよい。
(3)上記実施の形態では、上乗せ抽選や引戻しゲーム数抽選を毎ゲーム行う構成としたが、予め定めた役に当選した場合に限って上記各抽選を行う構成としてもよい。
(4)上記実施の形態では、引戻しモードにおいて祭抽選に当選となった場合、その後の引戻しモードに以前の引戻しモードにおける残りゲーム数が全て引き継がれる構成としたが、残りゲーム数の一部が引き継がれる構成としてもよい。例えば、残りゲーム数の半分が引き継がれる構成としてもよい。また、残りゲーム数が1〜10ゲームである場合、1ゲームを引き継ぎ、残りゲーム数が11〜20ゲームである場合、13ゲームを引き継ぎ、残りゲーム数が21〜30ゲームである場合、25ゲームを引き継ぐというように、残りゲーム数に応じて引き継がれるゲーム数の割合が変化する構成としてもよい。
(5)上記実施の形態では、チャンスリプレイCに2ゲーム連続で当選となった場合にフリーズ抽選を行う構成としたが、前回のゲームでチャンスリプレイCに当選となった場合、今回のゲームにおける役の抽選結果に関わらずフリーズ抽選を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、ゲームの開始段階でフリーズ演出を行うのであれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(6)上記実施の形態では、ゲームの開始段階でフリーズ演出を行う構成としたが、ストップスイッチ42〜44の操作に基づいて全リール32L,32M,32Rを停止させた後に各リール32L,32M,32Rを再度回転させてフリーズ演出を行う構成としてもよい。かかる構成とする場合には、今回のゲームにおいてチャンスリプレイCに当選となったか否かを判定し、チャンスリプレイCに当選となっていた場合にフリーズ抽選を行う構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(7)上記実施の形態では、上乗せ表示演出を行う場合、全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止していれば対応演出を行い、少なくとも1つのリールの「大7」図柄が表示窓内に停止していなければ非対応演出を行う構成としたが、「大7」図柄が表示窓内に停止しているリールの回転演出の際には対応演出を行い、「大7」図柄が表示窓内に停止していないリールの回転演出の際には非対応演出を行う構成としてもよい。このように、リール毎に対応演出と非対応演出のいずれを行うかを決定する構成としてもよい。
(8)上記実施の形態では、各リール32L,32M,32Rのスベリ数を示すフリーズコマンドを表示制御装置81に対して送信する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、表示制御装置81が祭ゲーム数加算抽選の判定に用いることが可能な情報を送信する構成であればよい。例えば、前回のゲームで全リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目であったと仮定した場合に、「大7」図柄が表示窓内に停止するスベリ数を選択したリール及びセットに関しては、祭ゲーム数加算抽選当選を示す情報(例えば「1」)を送信し、「大7」図柄が表示窓内に停止しないスベリ数を選択したリール及びセットに関しては、祭ゲーム数加算抽選非当選を示す情報(例えば「0」)を送信する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、フリーズコマンドの簡素化を図ることが可能となる。
(9)上記実施の形態では、全リール32L,32M,32Rが3セットの回転演出を行う構成としたが、リール毎に回転演出を行うセット数が異なる構成としてもよい。例えば、左リール32Lは3セットの回転演出を行い、中リール32Mは2セットの回転演出を行い、右リール32Rは1セットの回転演出を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、祭ゲーム数加算抽選当選を左リール32Lに3回、中リール32Mに2回、右リール32Rに1回行うこととなる。
また、全リール32L,32M,32Rを回転演出に用いる必要はなく、2リールを回転演出に用いる構成としてもよい。
(10)上記実施の形態では、左リール32L→右リール32R→中リール32Mの順に回転が停止して1セットの回転演出が終了する構成としたが、左リール32Lの回転及び停止が3回繰り返されて1セット目の回転演出が終了となり、中リール32Mの回転及び停止が3回繰り返されて2セット目の回転演出が終了となり、右リール32Rの回転及び停止が3回繰り返されて3セット目の回転演出が終了となる構成としてもよい。このように、1つのリールのみを用いて1セットの回転演出を行う構成としても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(11)上記実施の形態では、第2上乗せモードにおいてチャンスリプレイA〜チャンスリプレイCのいずれかに当選した場合、大7演出を行う構成としたが、これに加えて、他の表示モードにおいても大7演出を行う構成としてもよい。
(12)上記実施の形態では、回転演出の1つのセットにおいて祭ゲーム数加算抽選に全リール32L,32M,32R当選した場合、祭ゲーム数加算抽選当選に基づく30ゲームに加えて、さらに30ゲームが加算される構成としたが、かかる構成に限定されるものではない。
例えば、祭ゲーム数加算抽選に全リール32L,32M,32R当選した場合には、祭ゲーム数が30ゲーム増加することに加えて、引戻しゲーム数が30ゲーム増加する構成としてもよい。このように、各リール32L,32M,32Rに対して行われる当否判定の結果に基づく特典と、当否判定結果が全て当選であった場合に付与される特典と、が異なる構成であってもよい。
(13)上記実施の形態では、回転演出の1つのセットにおいて祭ゲーム数加算抽選に全リール32L,32M,32R当選した場合、対応演出では、全リール32L,32M,32Rの停止後に、祭ゲーム数加算抽選とは別に30Gが上乗せされることを報知する構成としたが、少なくとも1つのリールが回転している最中に、祭ゲーム数加算抽選とは別に30Gが上乗せされることを報知する構成としてもよい。
また、非対応演出では、全リール32L,32M,32Rの停止後に、加算される祭ゲーム数の総和(60G)を表示する構成としたが、祭ゲーム数加算抽選の結果である30Gと、祭ゲーム数加算抽選に全リール32L,32M,32R当選したことに基づく30Gと、を別個に表示する構成としてもよい。
これらに加えて、少なくとも1つのリールが回転している最中に所定の効果音等を出力し、祭ゲーム数加算抽選に全リール32L,32M,32R当選したこと(すなわち祭ゲーム数加算抽選とは別に30Gが上乗せされること)を示唆する構成としてもよい。
(14)上記実施の形態では、祭ゲーム数カウンタや引戻しゲーム数カウンタの値を1ゲーム行われる毎に減算する構成としたが、操作順序を報知する毎に減算する構成としてもよい。
(15)上記実施の形態では、通常モードではベルに当選してもストップスイッチ42〜44の操作順序を報知せず、祭モードではベルに当選した場合に必ずストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、祭モードに移行した場合に通常モードよりもストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する頻度が高くなる構成であればよい。但し、かかる構成とする場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ったとしても移行出目が停止しない構成とする必要がある。
(16)上記実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(17)上記実施の形態では、ボーナス状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、ボーナス状態を備えないスロットマシンであってもよい。
(18)上記実施の形態では、ART状態に分類される遊技状態を備えた構成について説明したが、AT状態に分類される遊技状態を備えた構成としてもよい。
(19)上記実施の形態では、メダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。
(20)上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(21)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
(22)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技期間(祭モード)に移行させる第1遊技期間移行手段(表示制御装置81の祭モード移行処理機能)と、
前記第1遊技期間に所定終了条件(祭ゲーム数カウンタ=0)が成立した場合、遊技期間を第2遊技期間(引戻しモード)に移行させる第2遊技期間移行手段(表示制御装置81の引戻しモード移行処理機能S2403)と、
前記第1遊技期間に特定判定(引戻しゲーム数抽選)を行う特定判定手段(表示制御装置81の引戻しモードにおける引戻しゲーム数抽選機能)と
を備え、
前記特定判定手段の判定結果によって前記第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技期間に所定終了条件が成立した場合には、遊技期間が第2遊技期間に移行する。第1遊技期間では特定判定が行われており、当該特定判定の結果によって第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化する。かかる構成とすることにより、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が多くなることを期待させながら第1遊技期間における遊技を遊技者に行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機2.上記遊技機1において、前記第1遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加判定を前記第1遊技期間に行う増加判定手段(表示制御装置81の祭モードにおける上乗せ抽選機能)を備え、前記特定判定手段は、前記増加判定手段が前記増加判定を行ったことに基づいて前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技期間では、当該第1遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加判定が行われることがある。そして、増加判定の行われる遊技回では、当該増加判定に加えて特定判定も行われることがある。かかる構成とすることにより、1の遊技回において、第1遊技期間に遊技可能な遊技回数と、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数と、の少なくとも一方が変化することを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、第1遊技期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機3.上記遊技機2において、前記特定判定手段は、前記増加判定手段が前記遊技回数を増加させないと判定した場合に前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させない判定がなされた場合に特定判定が行われる。かかる構成とすることにより、第1遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加しなかった場合に、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化することを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、第1遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加しなかった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機4.上記遊技機1乃至遊技機3のいずれかにおいて、前記特定判定手段の判定結果が特定結果(当選)であった場合、前記第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定判定手段の判定結果が特定結果であった場合、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する。かかる構成とすることにより、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを期待させながら第1遊技期間における遊技を遊技者に行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機5.上記遊技機4において、前記特定判定手段の判定結果が前記特定結果以外の結果であった場合、前記第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定判定手段の判定結果が特定結果以外の結果であった場合、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化しない。かかる構成とすることにより、特定判定手段の判定結果によって第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が短くなってしまった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうという事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機6.上記遊技機1乃至遊技機5のいずれかにおいて、前記第1遊技期間に移行させるか否かの移行判定を前記第2遊技期間に行う移行判定手段(表示制御装置81の引戻しモードにおける祭抽選機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技期間では、第1遊技期間に移行させるか否かの移行判定が行われることがある。かかる構成とすることにより、第1遊技期間が終了してしまった場合であっても、第2遊技期間から第1遊技期間に復帰することを期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、かかる構成においては、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数によって第1遊技期間に復帰できる確率が変化することとなる。このため、第1遊技期間において、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを強く期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
遊技機7.上記遊技機1乃至遊技機6のいずれかにおいて、前記特定判定手段は、前記役の抽選結果に基づいて前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果に基づいて特定判定が行われる。かかる構成とすることにより、特定判定が行われたことを循環表示手段の停止結果を通じて推測したり、循環表示手段の停止結果から特定判定の結果が第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する結果となることを強く期待させたりすることが可能となり、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。例えば役の抽選結果に基づくことなく遊技回毎に特定判定を行う構成とした場合には、繰り返し遊技を行った場合に遊技者の期待感が低下してしまう可能性が考えられるからである。
遊技機8.上記遊技機1乃至遊技機7のいずれかにおいて、前記第1遊技期間に移行することに基づいて、前記第2遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる回数情報として規定回数情報(3又は5)を設定する回数情報設定手段(表示制御装置81の祭移行処理における引戻しゲーム数決定及び加算機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技期間に移行することに基づいて、第2遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる情報として規定回数情報が設定される。かかる構成とすることにより、仮に第1遊技期間に特定判定が行われなかったとしても、第2遊技期間において規定回数情報と対応する回数の遊技を行うことが可能となる。
遊技機9.上記遊技機1乃至遊技機8のいずれかにおいて、前記第2遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(引戻しゲーム数カウンタ)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に前記第2遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の少なくとも一部を次回の第2遊技期間に引き継がせる引継手段(表示制御装置81の引戻しモード終了時に引戻しゲーム数カウンタをクリアしない機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に第2遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の少なくとも一部が次回の第2遊技期間に引き継がれる。かかる構成とすることにより、回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に第2遊技期間が終了した場合に、遊技者が本来得られる利益を失してしまったと感じて遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機10.上記遊技機9において、前記引継手段は、残りの遊技回数の全てを次回の第2遊技期間に引き継がせることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、回数情報記憶手段に記憶された遊技回数の遊技が行われる前に第2遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の全てが次回の第2遊技期間に引き継がれる。かかる構成とすることにより、第2遊技期間における遊技を遊技者に堪能させることが可能となる。
また特に、本構成を上記遊技機6に関わる構成に適用した場合には、第1遊技期間及び第2遊技期間における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。すなわち、例えば特定判定手段の判定結果によって第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が非常に多くなり、第2遊技期間に移行してから少ない遊技回数で第1遊技期間に復帰することとなった場合、遊技者は、第2遊技期間が長いときに限ってすぐに第1遊技期間に復帰してしまう等の後ろ向きの感情を抱いてしまう可能性が考えられる。仮に残りの遊技回数を次回の第2遊技期間に引き継がない構成とし、次回の第2遊技期間が短くしかも当該第2遊技期間から第1遊技期間に復帰しなかった場合には、遊技者が遊技意欲を著しく減退させかねない。一方、残りの遊技回数の全てが次回の第2遊技期間に引き継がれる構成においては、第2遊技期間に移行してから少ない遊技回数で第1遊技期間に復帰することとなったとしても、遊技者が上述したような後ろ向きの感情を抱く心配がない。このため、第1遊技期間においては、特定判定手段の判定結果が第2遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する結果となることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、第2遊技期間においては、1遊技回でも早く第1遊技期間に復帰することを期待させながら遊技を行わせることが可能となる。以上の結果、第1遊技期間及び第2遊技期間における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機11.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
所定遊技期間(引戻しモード)に移行させる所定遊技期間移行手段(表示制御装置81の引戻しモード移行処理機能S2403)と、
前記所定遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(引戻しゲーム数カウンタ)と、
前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に前記所定遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の少なくとも一部を次回の所定遊技期間に引き継がせる引継手段(表示制御装置81の引戻しモード終了時に引戻しゲーム数カウンタをクリアしない機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に所定遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の少なくとも一部が次回の所定遊技期間に引き継がれる。かかる構成とすることにより、回数情報記憶手段に記憶された回数情報と対応する回数の遊技が行われる前に所定遊技期間が終了した場合に、遊技者が本来得られる利益を失してしまったと感じて遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機12.上記遊技機11において、前記引継手段は、残りの遊技回数の全てを次回の所定遊技期間に引き継がせることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、回数情報記憶手段に記憶された遊技回数の遊技が行われる前に所定遊技期間が終了した場合、残りの遊技回数の全てが次回の所定遊技期間に引き継がれる。かかる構成とすることにより、所定遊技期間における遊技を遊技者に堪能させることが可能となる。
遊技機13.上記遊技機11又は遊技機12において、前記所定遊技期間より遊技者に有利な第2所定遊技期間(祭モード)に移行させる第2所定遊技期間移行手段(表示制御装置81の祭モード移行処理機能)を備え、前記所定遊技期間移行手段を、前記第2所定遊技期間に所定終了条件(祭ゲーム数カウンタ=0)が成立した場合、遊技期間を前記所定遊技期間に移行させる構成とし、前記第2所定遊技期間に移行させるか否かの移行判定を前記所定遊技期間に行う移行判定手段(表示制御装置81の引戻しモードにおける祭抽選機能)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技期間には、所定遊技期間より遊技者に有利な第2所定遊技期間に所定終了条件が成立した場合に移行する。そして、所定遊技期間では、第2所定遊技期間に移行させるか否かの移行判定が行われることがある。かかる構成とすることにより、第2所定遊技期間が終了してしまった場合であっても、所定遊技期間から第2所定遊技期間に復帰することを期待させながら遊技者に遊技を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機14.上記遊技機13において、前記第2所定遊技期間に特定判定(引戻しゲーム数抽選)を行う特定判定手段(表示制御装置81の引戻しモードにおける引戻しゲーム数抽選機能)を備え、前記特定判定手段の判定結果によって前記所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2所定遊技期間では特定判定が行われており、当該特定判定の結果によって所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化する。かかる構成においては、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数によって第2所定遊技期間に復帰できる確率が変化することとなる。このため、第2所定遊技期間において、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを強く期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
また、かかる構成とすることにより、所定遊技期間及び第2所定遊技期間における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。すなわち、例えば特定判定手段の判定結果によって所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が非常に多くなり、所定遊技期間に移行してから少ない遊技回数で第2所定遊技期間に復帰することとなった場合、遊技者は、所定遊技期間が長いときに限ってすぐに第2所定遊技期間に復帰してしまう等の後ろ向きの感情を抱いてしまう可能性が考えられる。仮に残りの遊技回数を次回の所定遊技期間に引き継がない構成とし、次回の所定遊技期間が短くしかも当該所定遊技期間から第2所定遊技期間に復帰しなかった場合には、遊技者が遊技意欲を著しく減退させかねない。一方、残りの遊技回数の少なくとも一部が次回の所定遊技期間に引き継がれる構成においては、所定遊技期間に移行してから少ない遊技回数で第2所定遊技期間に復帰することとなったとしても、遊技者が上述したような後ろ向きの感情を抱くことを低減させることが可能となる。このため、第2所定遊技期間においては、特定判定手段の判定結果が所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する結果となることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、所定遊技期間においては、1遊技回でも早く第2所定遊技期間に復帰することを期待させながら遊技を行わせることが可能となる。以上の結果、所定遊技期間及び第2所定遊技期間における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機15.上記遊技機14において、前記第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加判定を前記第2所定遊技期間に行う増加判定手段(表示制御装置81の祭モードにおける上乗せ抽選機能)を備え、前記特定判定手段は、前記増加判定手段が前記増加判定を行ったことに基づいて前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2所定遊技期間では、当該第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させるか否かの増加判定が行われることがある。そして、増加判定の行われる遊技回では、当該増加判定に加えて特定判定も行われることがある。かかる構成とすることにより、1の遊技回において、第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数と、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数と、の少なくとも一方が変化することを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、第2所定遊技期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機16.上記遊技機15において、前記特定判定手段は、前記増加判定手段が前記遊技回数を増加させないと判定した場合に前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数を増加させない判定がなされた場合に特定判定が行われる。かかる構成とすることにより、第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加しなかった場合に、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化することを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、第2所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加しなかった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機17.上記遊技機14乃至遊技機16のいずれかにおいて、前記特定判定手段の判定結果が特定結果(当選)であった場合、前記所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定判定手段の判定結果が特定結果であった場合、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する。かかる構成とすることにより、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加することを期待させながら第2所定遊技期間における遊技を遊技者に行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機18.上記遊技機17において、前記特定判定手段の判定結果が前記特定結果以外の結果であった場合、前記所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定判定手段の判定結果が特定結果以外の結果であった場合、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が変化しない。かかる構成とすることにより、特定判定手段の判定結果によって所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が短くなってしまった場合に遊技者が遊技意欲を減退させてしまうという事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機19.上記遊技機14乃至遊技機18のいずれかにおいて、前記特定判定手段は、前記役の抽選結果に基づいて前記特定判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果に基づいて特定判定が行われる。かかる構成とすることにより、特定判定が行われたことを循環表示手段の停止結果を通じて推測したり、循環表示手段の停止結果から特定判定の結果が所定遊技期間に遊技可能な遊技回数が増加する結果となることを強く期待させたりすることが可能となり、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。例えば役の抽選結果に基づくことなく遊技回毎に特定判定を行う構成とした場合には、繰り返し遊技を行った場合に遊技者の期待感が低下してしまう可能性が考えられるからである。
遊技機20.上記遊技機14乃至遊技機19のいずれかにおいて、前記第2所定遊技期間に移行することに基づいて、前記所定遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる回数情報として規定回数情報(3又は5)を設定する回数情報設定手段(表示制御装置81の祭移行処理における引戻しゲーム数決定及び加算機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2所定遊技期間に移行することに基づいて、所定遊技期間に遊技可能な遊技回数に関わる情報として規定回数情報が設定される。かかる構成とすることにより、仮に第2所定遊技期間に特定判定が行われなかったとしても、所定遊技期間において規定回数情報と対応する回数の遊技を行うことが可能となる。
遊技機21.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、第1遊技状態(第2RT状態)と、第2遊技状態(第3RT状態)と、前記第1遊技状態より遊技者に有利な第3遊技状態(第4RT状態)と、を少なくとも備え、
前記第3遊技状態を、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態から移行可能な構成とし、前記第2遊技状態を、前記第3遊技状態から移行可能な構成とし、前記第1遊技状態を、前記第2遊技状態から移行可能な一方、前記第3遊技状態から移行不可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技状態には、第1遊技状態から移行し得る。かかる構成とすることにより、そのときの遊技状態が第1遊技状態であったとしても、第1遊技状態より遊技者に有利な第3遊技状態に移行することを遊技者に期待させながら第1遊技状態における遊技を行わせることが可能となる。また、第1遊技状態には、第2遊技状態から移行し得る一方、第3遊技状態から移行しない。かかる構成とすることにより、遊技状態が第3遊技状態に移行した場合には、第2遊技状態を経由した上で第1遊技状態に移行させることが可能となる。加えて、第2遊技状態からは第3遊技状態に移行し得るため、仮に第3遊技状態から第2遊技状態に移行してしまったとしても、遊技状態が第3遊技状態に復帰することを遊技者に期待させながら第2遊技状態における遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機22.上記遊技機21において、前記役の抽選結果が第1結果(チャンスリプレイA当選)となり、前記有効位置に第1絵柄の組合せ(第5再遊技図柄の組合せ)が停止した場合、遊技状態を前記第1遊技状態に移行させる第1遊技状態移行手段(主制御装置101の第2RT状態移行処理機能)と、前記役の抽選結果が第2結果(チャンスリプレイB当選)となり、前記有効位置に第2絵柄の組合せ(第6再遊技図柄の組合せ)が停止した場合、遊技状態を前記第2遊技状態に移行させる第2遊技状態移行手段(主制御装置101の第3RT状態移行処理機能)と、前記役の抽選結果が第3結果(チャンスリプレイC当選)となり、前記有効位置に第3絵柄の組合せ(第7再遊技図柄の組合せ)が停止した場合、遊技状態を前記第3遊技状態に移行させる第3遊技状態移行手段(主制御装置101の第4RT状態移行処理機能)と、を備え、前記第1遊技状態では、前記役の抽選結果が前記第3結果となる事象が発生し得る構成とし、前記第2遊技状態では、前記役の抽選結果が前記第1結果となる事象と、前記役の抽選結果が前記第3結果となる事象と、が発生し得る構成とし、前記第3遊技状態では、前記役の抽選結果が前記第2結果となる事象が発生し得る一方、前記役の抽選結果が前記第1結果となる事象が発生しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が第1結果となり、有効位置に第1絵柄の組合せが停止した場合、遊技状態が第1遊技状態に移行する。役の抽選結果が第2結果となり、有効位置に第2絵柄の組合せが停止した場合には、遊技状態が第2遊技状態に移行する。役の抽選結果が第3結果となり、有効位置に第3絵柄の組合せが停止した場合には、遊技状態が第3遊技状態に移行する。そして、第1遊技状態では、役の抽選結果が第3結果となる事象が発生し得る。第2遊技状態では、役の抽選結果が第1結果となる事象と、役の抽選結果が第3結果となる事象と、が発生し得る。第3遊技状態では、役の抽選結果が第2結果となる事象が発生し得る一方、役の抽選結果が第1結果となる事象が発生しない。かかる構成とすることにより、第3遊技状態には、第1遊技状態及び第2遊技状態から移行し、第1遊技状態には、第2遊技状態から移行する一方、第3遊技状態から移行しない構成とすることが可能となる。
遊技機23.上記遊技機22において、前記第3絵柄の組合せは、前記各循環表示手段の所定絵柄(「上7」図柄)が前記有効位置に停止する第1所定組合せ(「上7」図柄,「上7」図柄,「上7」図柄の組合せ)を含み、前記第2絵柄の組合せは、前記各循環表示手段のうち所定循環表示手段(例えば右リール32R)の第2所定絵柄(例えば右リール32Rであれば「スイカ」図柄)と、他の循環表示手段の前記所定絵柄と、が前記有効位置に停止する第2所定組合せ(「上7」図柄,「上7」図柄,「スイカ」図柄の組合せ)を含み、前記第1絵柄の組合せは、前記各循環表示手段のうち前記所定循環表示手段の第3所定絵柄(例えば右リール32Rであれば「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄)と、他の循環表示手段の前記所定絵柄と、が前記有効位置に停止する第3所定組合せ(「上7」図柄,「上7」図柄,「赤ベル」図柄の組合せ、「上7」図柄,「上7」図柄,「白ベル」図柄の組合せ)を含み、前記各停止操作手段が所定操作方法(例えば各リール32L,32M,32Rの「上7」図柄を狙って左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に操作する操作方法)で操作された場合、前記役の抽選結果が前記第1結果であれば前記有効位置に前記第3所定組合せが停止し、前記役の抽選結果が前記第2結果であれば前記有効位置に前記第2所定組合せが停止し、前記役の抽選結果が前記第3結果であれば前記有効位置に前記第1所定組合せが停止するよう、前記各循環表示手段を停止制御する停止制御手段(主制御装置101のリール制御処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段が所定操作方法で操作された場合、役の抽選結果が第1結果であれば有効位置に第3所定組合せが停止し、役の抽選結果が第2結果であれば有効位置に第2所定組合せが停止し、役の抽選結果が第3結果であれば有効位置に第1所定組合せが停止する。第1所定組合せと、第2所定組合せと、第3所定組合せと、は、有効位置に停止する所定循環表示手段の絵柄が相違するのみである。かかる構成とすることにより、第1所定組合せが有効位置に停止することを期待させながら遊技者に各停止操作手段を所定操作方法で操作させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
また、かかる構成においては、第1所定組合せが有効位置に停止した場合、その後の遊技回において第2所定組合せ→第3所定組合せの順に有効位置に停止するまで遊技状態が第1遊技状態に移行しない。したがって、第1所定組合せを契機とした2回ループの遊技性という新たな遊技性を提供することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機24.上記遊技機23において、前記第3遊技状態を前記役の抽選結果が前記第3結果となる事象が発生し得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技状態において役の抽選結果が第3結果となり得る。かかる構成とすることにより、第1所定組合せが有効位置に停止した後の遊技回において、第2所定組合せが有効位置に停止する前に第1所定組合せが有効位置に再度停止する事象を発生させることが可能となる。この結果、第1所定組合せと第2所定組合せのいずれが有効位置に停止するかを期待させながら第3遊技状態における遊技を行わせることが可能となり、第3遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機25.上記遊技機21乃至遊技機24のいずれかにおいて、遊技状態が前記第3遊技状態に移行した場合、所定モード(第2上乗せモード)に移行させる所定モード移行手段(表示制御装置81の第2上乗せモード移行機能)を備え、前記所定モードを、遊技状態が前記第2遊技状態に移行した場合には終了せず、遊技状態が前記第1遊技状態に移行した場合に終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技状態が第3遊技状態に移行した場合、所定モードに移行する。所定モードは、遊技状態が第2遊技状態に移行した場合には終了せず、遊技状態が第1遊技状態に移行した場合に終了する。かかる構成とすることにより、演出の多様化を図ることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、本構成に上記遊技機23に関わる構成を適用する場合には、役の抽選結果が第1結果〜第3結果のいずれかとなった場合に所定操作方法で停止操作手段を操作するよう促すことが可能な演出(大7演出)を行う構成とすれば、第1所定組合せ〜第3所定組合せのいずれが有効位置に停止するのかを期待させながら所定操作方法で停止操作手段を操作させることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
遊技機26.上記遊技機21乃至遊技機25のいずれかにおいて、前記役の種別として、入賞成立時に遊技に用いる遊技媒体が付与される遊技媒体付与役種(小役)と、入賞成立時に再遊技の特典が付与される再遊技役種(再遊技)と、入賞成立時に特別遊技状態(ボーナス状態)に移行する特典が付与される特別役種(ボーナス)と、を備え、前記第2遊技状態を、前記各役種に当選となる確率が前記第3遊技状態において前記各役種に当選となる確率と等しくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態では、遊技媒体付与役種に当選となる確率と、再遊技役種に当選となる確率と、特別役種に当選となる確率と、が第3遊技状態における各役種の当選確率と等しい。かかる構成とすることにより、遊技状態が第3遊技状態から第2遊技状態に移行した場合であっても、遊技者に第3遊技状態下で遊技を行っているかのような印象を抱かせることが可能となる。
遊技機27.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技者に有利な有利特典(祭ゲーム数加算)を付与するか否かの付与判定を、1遊技回に全ての循環表示手段に対して行う特典判定手段(フリーズ演出における主制御装置101の停止パターン決定処理機能及び表示制御装置81の祭ゲーム数加算処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者に有利な有利特典を付与するか否かの付与判定が、1遊技回に全ての循環表示手段に対して行われる。かかる構成とすることにより、1遊技回に付与判定を複数回行うことが可能となる。また、全ての循環表示手段に対して付与判定が行われるため、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に有利特典が付与されることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機28.上記遊技機27において、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目(1ゲーム前と同じ停止出目)となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目となる。かかる構成とすることにより、有利特典が付与されるか否かを循環表示手段の停止出目から遊技者に推測させることが可能となる。
遊技機29.上記遊技機28において、前記特典判定手段が前記付与判定を行ったことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させてから前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させるまでの間、前記停止操作手段の操作を無効とする無効化手段(主制御装置101の回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示が開始されてから絵柄の循環表示が停止されるまでの間、停止操作手段の操作が無効とされる。つまり、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示が停止する。かかる構成とすることにより、特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。また、停止操作手段の操作が無効とされたことを通じて、遊技者に有利特典が付与されることを期待させることが可能となる。
遊技機30.上記遊技機28又は遊技機29において、前記特典判定手段は、前記役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果(チャンスリプレイC当選)となったことに基づいて、前記付与判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果となった場合に付与判定が行われることがある。役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止操作手段が操作された場合、当選役と対応する当選絵柄が有効位置に停止し得るよう、絵柄の循環表示を停止させる必要が生じる。つまり、役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止出目が限定されることとなる。そこで、役の抽選結果が特定結果となったことに基づいて付与判定を行う構成とすることにより、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合に、絵柄の循環表示を開始させる前段階における停止出目を確認せずとも、対応する循環表示手段の停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。
なお、役の抽選結果が特定結果となった遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、絵柄の循環表示が停止してから次遊技回が開始される前までの間に、絵柄の循環表示を再度開始させて所定停止出目を出現させる構成とすればよいし、役の抽選結果が特定結果となった次遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、所定停止出目を出現させた後に絵柄の循環表示を再度開始させる構成とすればよい。
遊技機31.上記遊技機27乃至遊技機30のいずれかにおいて、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定したことに基づいて、対応する循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した際に前記有利特典が付与されることを報知する特典報知手段(対応演出における上乗せゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利特典を付与すると判定したことに基づいて、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止した際に有利特典が付与されることを報知する。かかる構成とすることにより、循環表示手段毎に付与判定が行われることを遊技者に示唆することが可能となる。
遊技機32.上記遊技機27乃至遊技機30のいずれかにおいて、前記特典判定手段が前記付与判定を行った場合、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目(1ゲーム前と同じ停止出目)となるよう前記絵柄の循環表示を停止させ、前記特典判定手段が前記有利特典を付与しないと判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が前記所定停止出目とならないよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)と、前記特典判定手段が前記付与判定を行った場合、所定演出(対応演出、非対応演出)を行うとともに前記特典判定手段の判定結果を報知する特典報知手段(表示制御装置81の上乗せ表示演出実行機能)と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、前記循環表示停止手段が前記所定停止出目の1種である特定停止出目(「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目)を停止させることが可能か否かを判定する停止出目判定手段(表示制御装置81のフリーズ中処理における停止出目判定機能S3503)と、を備え、前記特典報知手段は、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合、前記特定停止出目と対応する対応演出を行うとともに、対応する循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した際に前記有利特典が付与されることを報知し、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合、前記特定停止出目と対応していない非対応演出を行うとともに、全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した後に前記有利特典が付与されることを報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が付与判定を行った場合、絵柄の循環表示が開始される。そして、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目となり、特典判定手段が有利特典を付与しないと判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目とならない。また、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、循環表示停止手段が所定停止出目の1種である特定停止出目を停止させることが可能か否かを判定する。特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合には、特定停止出目と対応する対応演出が行われるとともに、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に有利特典が付与されることが報知される。特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合には、特定停止出目と対応していない非対応演出が行われるとともに、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止した後に有利特典が付与されることが報知される。かかる構成とすることにより、特定停止出目を停止させることが可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら絵柄の循環表示を注視させることが可能となり、特定停止出目を停止させることが不可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら非対応演出を注視させることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、特定停止出目を停止させることが不可能な状況において特定停止出目と対応する対応演出を行い、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に有利特典が付与されることを報知した場合、特定停止出目が停止していないにも関わらず有利特典が付与される報知がなされたことに対し、遊技者が違和感を抱く可能性が考えられるからである。
遊技機33.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技者に有利な有利特典(祭ゲーム数加算)を付与するか否かの付与判定を、1遊技回に複数回行う特典判定手段(フリーズ演出における主制御装置101の停止パターン決定処理機能及び表示制御装置81の祭ゲーム数加算処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者に有利な有利特典を付与するか否かの付与判定が1遊技回に複数回行われる。かかる構成とすることにより、有利特典が付与されることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機34.上記遊技機33において、前記特典判定手段は、1つの循環表示手段に対して前記付与判定を複数回行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1つの循環表示手段に対して付与判定が複数回行われるため、遊技者に有利特典が付与されることを強く期待させることが可能となる。
遊技機35.上記遊技機34において、前記特典判定手段が前記付与判定を行ったことに基づいて、前記付与判定が行われた循環表示手段の絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、前記循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた循環表示手段の停止出目が所定停止出目(1ゲーム前と同じ停止出目)となるように、前記特典判定手段が前記有利特典を付与しないと判定した場合、前記循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた循環表示手段の停止出目が前記所定停止出目とならないように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)と、を備え、前記循環表示開始手段は、前記付与判定が行われた循環表示手段の絵柄の循環表示を、前記特典判定手段の判定回数と同じ回数開始させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が付与判定を行ったことに基づいて、付与判定が行われた循環表示手段の絵柄の循環表示が開始される。絵柄の循環表示を開始させた循環表示手段は、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合、停止出目が所定停止出目となるように絵柄の循環表示を停止させ、特典判定手段が有利特典を付与しないと判定した場合、停止出目が所定停止出目とならないように絵柄の循環表示を停止させる。かかる絵柄の循環表示は、特典判定手段の判定回数と同じ回数行われる。かかる構成とすることにより、付与判定の各結果を、循環表示手段の停止出目から遊技者に推測させることが可能となる。
遊技機36.上記遊技機35において、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させてから前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させるまでの間、前記停止操作手段の操作を無効とする無効化手段(主制御装置101の回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示が開始されてから絵柄の循環表示が停止されるまでの間、停止操作手段の操作が無効とされる。つまり、特典判定手段が付与判定を行った場合には、停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示が停止する。かかる構成とすることにより、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合に停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。また、停止操作手段の操作が無効とされたことを通じて、遊技者に有利特典が付与されることを期待させることが可能となる。
遊技機37.上記遊技機35又は遊技機36において、前記特典判定手段は、前記役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果(チャンスリプレイC当選)となったことに基づいて、前記付与判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果となった場合に付与判定が行われることがある。役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止操作手段が操作された場合、当選役と対応する当選絵柄が有効位置に停止し得るよう、絵柄の循環表示を停止させる必要が生じる。つまり、役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止出目が限定されることとなる。そこで、役の抽選結果が特定結果となったことに基づいて付与判定を行う構成とすることにより、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合に、絵柄の循環表示を開始させる前段階における停止出目を確認せずとも、対応する循環表示手段の停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。
なお、役の抽選結果が特定結果となった遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、絵柄の循環表示が停止してから次遊技回が開始される前までの間に、絵柄の循環表示が再度開始して所定停止出目が停止し得る構成とすればよいし、役の抽選結果が特定結果となった次遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、所定停止出目又は所定停止出目以外の停止出目を停止させた後に絵柄の循環表示を再度開始させる構成とすればよい。
遊技機38.上記遊技機35乃至遊技機37のいずれかにおいて、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させる毎に前記特典判定手段の判定結果を報知する判定結果報知手段(対応演出における上乗せゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が付与判定を行ったことに基づいて絵柄の循環表示が複数回開始された場合、絵柄の循環表示が停止する毎に特典判定手段の判定結果が報知される。かかる構成とすることにより、1つの循環表示手段に対して付与判定が複数回行われたことを遊技者に示唆することが可能となる。
遊技機39.上記遊技機35乃至遊技機37のいずれかにおいて、前記特典判定手段が前記付与判定を行った場合、所定演出を行うとともに前記特典判定手段の判定結果を報知する特典報知手段と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると少なくとも1回判定した場合、前記循環表示停止手段が前記所定停止出目の1種である特定停止出目を停止させることが可能か否かを判定する停止出目判定手段と、を備え、前記特典報知手段は、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させる毎に前記特定停止出目と対応する対応演出を行うとともに、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させる毎に前記特典判定手段の判定結果を報知し、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合、前記循環表示開始手段が1回目の前記絵柄の循環表示を開始させる際に前記特定停止出目と対応していない非対応演出を開始し、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を前記特典判定手段の判定回数と同じ回数停止させた後に前記有利特典が付与されるか否かを報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が有利特典を付与すると少なくとも1回判定した場合、第2循環表示停止手段が所定停止出目の1種である特定停止出目を停止させることが可能か否かを判定する。そして、特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合には、第2循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させる毎に特定停止出目と対応する対応演出を行うとともに、第2循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に特典判定手段の判定結果を報知する。また、特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合には、第2循環表示開始手段が1回目の絵柄の循環表示を開始させる際に特定停止出目と対応していない非対応演出を開始し、第2循環表示停止手段が絵柄の循環表示を特典判定手段の判定回数と同じ回数停止させた後に有利特典が付与されるか否かを報知する。かかる構成とすることにより、特定停止出目を停止させることが可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら絵柄の循環表示を注視させることが可能となり、特定停止出目を停止させることが不可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら非対応演出を注視させることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、特定停止出目を停止させることが不可能な状況において特定停止出目と対応する対応演出を行い、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に有利特典が付与されることを報知した場合、特定停止出目が停止していないにも関わらず有利特典が付与される報知がなされたことに対し、遊技者が違和感を抱く可能性が考えられるからである。
遊技機40.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
特定演出(フリーズ演出)を開始するか否かを判定する演出開始判定手段(主制御装置101のフリーズ抽選機能)と、
前記演出開始判定手段が前記特定演出を開始すると判定した場合、前記循環表示手段の停止結果が特定停止結果(各リール32L,32M,32Rの「大7」図柄が表示窓内に停止する停止結果)であるか否かを判定する停止結果判定手段(表示制御装置81のフリーズ中処理における停止出目判定機能S3503)と、
前記停止結果判定手段が前記特定停止結果であると判定した場合、第1特定演出(対応演出)を開始させ、前記停止結果判定手段が前記特定停止結果でないと判定した場合、前記第1特定演出と演出内容が異なる第2特定演出(非対応演出)を開始させる演出開始手段(表示制御装置81の対応演出開始機能、非対応演出開始機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定演出を開始する場合、循環表示手段の停止結果が特定停止結果であるか否かを判定する。そして、特定停止結果である場合には、第1特定演出を開始させ、特定停止結果でない場合には、第1特定演出と演出内容が異なる第2特定演出を開始させる。かかる構成とすることにより、特定演出の多様化を図ることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機41.上記遊技機40において、前記特定演出を開始する場合に前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合に前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)と、を備え、前記循環表示停止手段を、前記停止結果判定手段が前記特定停止結果であると判定した場合に限り、特定絵柄(「大7」図柄)を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが可能となる構成とし、前記演出開始手段は、前記第1特定演出として前記特定絵柄と関係する演出を開始させるとともに、前記第2特定演出として前記特定絵柄と無関係な演出を開始させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが可能な状況においては、特定絵柄と関係する演出が開始され、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが不可能な状況においては、特定絵柄と無関係な演出が開始される。かかる構成とすることにより、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが可能な状況においては、特定絵柄が視認可能な範囲に停止することを遊技者に期待させながら絵柄の循環表示を注視させることが可能となり、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが不可能な状況においては、第2特定演出の進行に遊技者を注視させることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機42.上記遊技機41において、遊技者に有利な有利特典(祭ゲーム数加算)を付与するか否かの付与判定を行う特典判定手段(フリーズ演出における主制御装置101の停止パターン決定処理機能及び表示制御装置81の祭ゲーム数加算処理機能)を備え、前記演出開始手段は、前記第1特定演出として、前記特定絵柄が遊技者から視認可能な範囲に停止すれば前記有利特典が付与される旨の示唆を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが可能な状況においては、特定絵柄が遊技者から視認可能な範囲に停止すれば有利特典が付与される旨の示唆が行われる。かかる構成とすることにより、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが可能な状況においては、有利特典が付与されることを遊技者に期待させながら絵柄の循環表示を注視させることが可能となる。一方、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが不可能な状況において上記示唆を行った場合、遊技者が違和感を抱く可能性が考えられる。特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、特定絵柄が遊技者から視認可能な範囲に停止しないにも関わらず有利特典が付与される事象が発生するからである。そこで、特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが不可能な状況においては特定絵柄と無関係な演出を開始する構成とすることにより、演出結果を通じて有利特典が付与されることを示唆することが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機43.上記遊技機41又は遊技機42において、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させてから前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させるまでの間、前記停止操作手段の操作を無効とする無効化手段(主制御装置101の回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示が開始されてから絵柄の循環表示が停止されるまでの間、停止操作手段の操作が無効とされる。つまり、特定演出を行う場合には、停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示が停止する。かかる構成とすることにより、第1特定演出を開始したにも関わらず、遊技者の停止操作手段の操作タイミングによって特定絵柄を遊技者から視認可能な範囲に停止させることが不可能となる事象が発生することを回避することが可能となる。
遊技機44.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技状態(第1RT状態)に移行させる第1遊技状態移行手段(主制御装置101の第1RT状態移行機能)と、
前記第1遊技状態より遊技者に有利な第2遊技状態(第2RT状態〜第4RT状態)に移行させる第2遊技状態移行手段(主制御装置101の第2RT状態〜第4RT状態移行機能)と、
前記役の抽選結果が所定結果(ベル当選)となったことに基づいて、入賞を成立させることができる操作方法(操作順序)を報知する操作方法報知手段(表示制御装置81の操作順序報知機能)と、
第1モード(通常モード)に移行させる第1モード移行手段(表示制御装置81の通常モード移行機能)と、
前記第1モードよりも前記操作方法報知手段が前記操作方法を報知する割合が高い第2モード(祭モード)に移行させる第2モード移行手段(表示制御装置81の祭モード移行機能)と、
遊技状態を判断する遊技状態判断手段(主制御装置101の外部信号設定処理における遊技状態判断機能)と、
前記第2遊技状態下で前記役の抽選結果が前記所定結果となったことに基づいて、前記停止操作手段の操作方法を判断する操作方法判断手段(主制御装置101の正解操作判断機能)と、
前記操作方法報知手段の報知し得る操作方法(正解操作)で前記停止操作手段が操作されたと前記操作方法判断手段が判断した回数を記憶する回数記憶手段(主制御装置101の正解カウンタ)と、
前記操作方法報知手段の報知しない操作方法(不正解操作)で前記停止操作手段が操作されたと前記操作方法判断手段が判断した場合、前記回数記憶手段に記憶された回数を初期回数(0)に変更する変更手段(主制御装置101の正解カウンタ初期化機能S3811)と、
前記回数記憶手段に記憶された回数が予め定めた規定回数(4)となった場合、遊技機外部に出力可能な外部出力可能信号(ART第1信号)の状態を第1状態(ON状態)に設定する信号状態設定手段(主制御装置101のART第1信号ON機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態下で役の抽選結果が所定結果となったことに基づいて、停止操作手段の操作方法が判断される。回数記憶手段には、操作方法報知手段の報知し得る操作方法で停止操作手段が操作されたと操作方法判断手段が判断した回数が記憶される。また、操作方法報知手段の報知しない操作方法で停止操作手段が操作されたと操作方法判断手段が判断した場合には、回数記憶手段に記憶された回数が初期回数に変更される。そして、回数記憶手段に記憶された回数が予め定めた規定回数となった場合には、遊技機外部に出力可能な外部出力可能信号の状態が第1状態に設定される。かかる構成とすることにより、第2モードでは、第1モードよりも操作方法報知手段が操作方法を報知する割合が高いため、回数記憶手段に記憶された回数が規定回数となる可能性を高くすることが可能となる。また、第1モードでは、第2モードよりも操作方法報知手段が操作方法を報知する割合が低く、操作方法報知手段の報知しない操作方法で停止操作手段が操作されたと操作方法判断手段が判断した場合に回数記憶手段に記憶された回数が初期回数に変更されるため、回数記憶手段に記憶された回数が規定回数となる可能性を低くすることが可能となる。
以上の結果、第2遊技状態と第2モードによって構成される特別遊技期間に移行した場合に外部出力可能信号の状態を第1状態に設定することが可能となり、遊技機を設置する遊技場等において特別遊技期間に関わる情報を管理することが可能となる。
遊技機45.上記遊技機44において、前記外部出力可能信号の状態が前記第1状態となった後に遊技状態が前記第1遊技状態に移行した場合、前記外部出力可能信号の状態を第2状態(OFF状態)に切り替える信号状態切替手段(主制御装置101の第1ART信号OFF機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、外部出力可能信号の状態が第1状態となった後に遊技状態が第1遊技状態に移行した場合、外部出力可能信号の状態が第2状態に切り替えられる。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において特別遊技期間の終了時期を把握することが可能となる。
遊技機46.上記遊技機44又は遊技機45において、前記外部出力可能信号の状態が前記第1状態となった場合、遊技状態が前記第2遊技状態以外の遊技状態に移行するまでの間、前記外部出力可能信号の状態を保持する保持手段(主制御装置101の第1RT状態又はボーナス状態に移行するまでART第1信号のON状態を保持する機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、外部出力可能信号の状態が第1状態となった場合、遊技状態が第2遊技状態以外の遊技状態に移行するまでの間、外部出力可能信号の状態が第1状態のまま保持される。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において、外部出力可能信号の状態が第1状態のままであることを通じて特別遊技期間が継続していることを把握することが可能となる。
遊技機47.上記遊技機44乃至遊技機46のいずれかにおいて、前記回数記憶手段に記憶された回数が前記規定回数となった場合、遊技機外部に出力可能な第2外部出力可能信号(ART第2信号)の状態を第3状態(ON状態)とするとともに、前記第3状態とした遊技回に第4状態(OFF状態)に切り替える第2信号状態設定手段(主制御装置101のART第2信号設定機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2外部出力可能信号は、回数記憶手段に記憶された回数が規定回数となった場合、第3状態とされるとともに、当該第3状態とされた遊技回に第4状態に切り替えられる。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において、第2外部出力可能信号の状態変化を通じて特別遊技期間の開始時期を把握することが可能となるとともに、外部出力可能信号の状態を通じて特別遊技期間の継続有無を把握することが可能となる。
遊技機48.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技者に有利な有利特典(祭ゲーム数加算)を付与するか否かの付与判定を、1遊技回に全ての循環表示手段に対して行う特典判定手段(フリーズ演出における主制御装置101の停止パターン決定処理機能及び表示制御装置81の祭ゲーム数加算処理機能)と、
前記付与判定の結果が全ての循環表示手段において前記有利特典を付与する結果であった場合、遊技者に有利な第2有利特典(祭ゲーム数加算)を付与する第2有利特典付与手段(フリーズ演出における表示制御装置81の祭ゲーム数30加算機能S3609)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者に有利な有利特典を付与するか否かの付与判定が、1遊技回に全ての循環表示手段に対して行われる。かかる構成とすることにより、1遊技回に付与判定を複数回行うことが可能となる。また、全ての循環表示手段に対して付与判定が行われるため、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に有利特典が付与されることを遊技者に期待させることが可能となる。加えて、付与判定の結果が全ての循環表示手段において有利特典を付与する結果であった場合には、有利特典に加えて遊技者に有利な第2有利特典が付与されるため、有利特典と第2有利特典が共に付与されることを期待させながら遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機49.上記遊技機48において、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目(1ゲーム前と同じ停止出目)となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目となる。かかる構成とすることにより、有利特典が付与されるか否か、さらには第2有利特典も付与されるか否かを循環表示手段の停止出目から遊技者に推測させることが可能となる。
遊技機50.上記遊技機49において、前記特典判定手段が前記付与判定を行ったことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させてから前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させるまでの間、前記停止操作手段の操作を無効とする無効化手段(主制御装置101の回転演出が終了するまでストップスイッチ42〜44の操作を確認しない機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示が開始されてから絵柄の循環表示が停止されるまでの間、停止操作手段の操作が無効とされる。つまり、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示が停止する。かかる構成とすることにより、特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。また、停止操作手段の操作が無効とされたことを通じて、遊技者に有利特典が付与されることを期待させることが可能となる。
遊技機51.上記遊技機49又は遊技機50において、前記特典判定手段は、前記役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果(チャンスリプレイC当選)となったことに基づいて、前記付与判定を行うことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が入賞の成立し得る特定結果となった場合に付与判定が行われることがある。役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止操作手段が操作された場合、当選役と対応する当選絵柄が有効位置に停止し得るよう、絵柄の循環表示を停止させる必要が生じる。つまり、役の抽選結果が特定結果となった遊技回では、停止出目が限定されることとなる。そこで、役の抽選結果が特定結果となったことに基づいて付与判定を行う構成とすることにより、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合に、絵柄の循環表示を開始させる前段階における停止出目を確認せずとも、対応する循環表示手段の停止出目を所定停止出目とすることが可能となる。
なお、役の抽選結果が特定結果となった遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、絵柄の循環表示が停止してから次遊技回が開始される前までの間に、絵柄の循環表示を再度開始させて所定停止出目を出現させる構成とすればよいし、役の抽選結果が特定結果となった次遊技回において付与判定を行う構成とする場合には、所定停止出目を出現させた後に絵柄の循環表示を再度開始させる構成とすればよい。
遊技機52.上記遊技機48乃至遊技機51のいずれかにおいて、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定したことに基づいて、対応する循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した際に前記有利特典が付与されることを報知する特典報知手段(対応演出における上乗せゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利特典を付与すると判定したことに基づいて、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止した際に有利特典が付与されることを報知する。かかる構成とすることにより、循環表示手段毎に付与判定が行われることを遊技者に示唆することが可能となる。
遊技機53.上記遊技機48乃至遊技機51のいずれかにおいて、前記特典判定手段が前記付与判定を行った場合、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転演出における回転開始機能)と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目(1ゲーム前と同じ停止出目)となるよう前記絵柄の循環表示を停止させ、前記特典判定手段が前記有利特典を付与しないと判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が前記所定停止出目とならないよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の回転演出におけるリール停止処理機能)と、前記特典判定手段が前記付与判定を行った場合、所定演出(対応演出、非対応演出)を行うとともに前記特典判定手段の判定結果を報知する特典報知手段(表示制御装置81の上乗せ表示演出実行機能)と、前記特典判定手段が前記有利特典を付与すると判定した場合、前記循環表示停止手段が前記所定停止出目の1種である特定停止出目(「大7」図柄が表示窓内に停止する停止出目)を停止させることが可能か否かを判定する停止出目判定手段(表示制御装置81のフリーズ中処理における停止出目判定機能S3503)と、を備え、前記特典報知手段は、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合、前記特定停止出目と対応する対応演出を行うとともに、対応する循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した際に前記有利特典が付与されることを報知し、前記停止出目判定手段が前記特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合、前記特定停止出目と対応していない非対応演出を行うとともに、全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止した後に前記有利特典が付与されることを報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特典判定手段が付与判定を行った場合、絵柄の循環表示が開始される。そして、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目となり、特典判定手段が有利特典を付与しないと判定した場合、対応する循環表示手段の停止出目が所定停止出目とならない。また、特典判定手段が有利特典を付与すると判定した場合には、循環表示停止手段が所定停止出目の1種である特定停止出目を停止させることが可能か否かを判定する。特定停止出目を停止させることが可能であると判定した場合には、特定停止出目と対応する対応演出が行われるとともに、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に有利特典が付与されることが報知される。特定停止出目を停止させることが不可能であると判定した場合には、特定停止出目と対応していない非対応演出が行われるとともに、全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止した後に有利特典が付与されることが報知される。かかる構成とすることにより、特定停止出目を停止させることが可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら絵柄の循環表示を注視させることが可能となり、特定停止出目を停止させることが不可能な場合には、有利特典を付与される報知が行われることを遊技者に期待させながら非対応演出を注視させることが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば、特定停止出目を停止させることが不可能な状況において特定停止出目と対応する対応演出を行い、対応する循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際に有利特典が付与されることを報知した場合、特定停止出目が停止していないにも関わらず有利特典が付与される報知がなされたことに対し、遊技者が違和感を抱く可能性が考えられるからである。
遊技機54.上記遊技機52又は遊技機53において、前記第2有利特典付与手段が前記第2有利特典を付与する場合、前記特典判定手段が前記付与判定を行ったことに基づく絵柄の循環表示を前記循環表示手段の全てが停止させ、前記特典報知手段が前記有利特典が付与されることを報知した後に、前記第2有利特典が付与されることを報知する特典報知第2手段(対応演出及び非対応演出における上乗せゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2有利特典を付与する場合、特典判定手段が付与判定を行ったことに基づく絵柄の循環表示を循環表示手段の全てが停止させ、特典報知手段が有利特典が付与されることを報知した後に、第2有利特典が付与されることを報知する。かかる構成とすることにより、付与判定の結果が有利特典を付与する結果であることを期待させながら特典報知手段の報知を待たせることが可能となるとともに、付与判定の結果が全て有利特典を付与する結果であったと遊技者に把握させた上で第2有利特典が付与されることを報知することが可能となる。この結果、付与判定の結果が全て有利特典を付与する結果であった優越感に遊技者が浸っている最中に第2有利特典付与の報知を行うことが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。