JP6723654B2 - 検査システムおよび検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検査対象物を打撃することにより検査する検査システムおよび検査方法に関する。
橋、トンネル、ダム、一般住宅やビル等の構造物を構築する際、建築資材として、モルタルやコンクリート等が使用される。モルタルやコンクリートは、中性化、塩害、凍害等を原因として浮き・剥離等が発生し、構造物の耐力を低下させ、コンクリート塊の落下等の被害を生じさせる。
浮きは、コンクリート内部に発生する欠陥が原因となっているため、目視で確認することはできない。そこで、コンクリートを打撃し、打撃音を測定することで、浮き等の欠陥がない健全な状態か、欠陥を有する不健全な状態かを検査するシステムや方法が提案されている(例えば、特許文献1〜6参照)。
特開平5−322861号公報 特開2001−311724号公報 特開2007−132720号公報 特開2010−060286号公報 特開2013−253947号公報 特開2016−085089号公報
上記の検査方法は、打音法と呼ばれ、インパルスハンマーや回転式打音検査装置を使用して打撃を与え、打撃音を測定し、打撃音の音圧に基づき、健全か、不健全かを評価している。
上記のインパルスハンマーを用いる方法では、打撃を与えた際の荷重を測定することができるので、測定した最大音圧Pmaxと最大入力荷重Fmaxとの比である振幅比(Pmax/Fmax)により、健全性の評価を行うことができる。しかしながら、一点ずつ打撃を与えて打撃音および荷重を測定するため、検査に時間がかかる。
一方、回転式打音検査装置を用いる方法では、一定方向に移動させるだけで、打撃部が回転して複数の点に打撃を与えることができるので、検査にかかる時間を短縮することができる。しかしながら、この方法では、与える打撃の荷重を測定することができないので、定量的な評価を行うことができない。
そこで、検査にかかる時間を短縮しつつ、定量的な評価を行うことが可能なシステムや方法の提供が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、検査対象物を打撃することにより検査する検査システムであって、複数の突出部を備え、回転することにより突出部または突出部間に有する面が順に当接して検査対象物を打撃する打撃部と、先端に設けられる打撃部を回転可能に支持する棒状の支持部とを備える打音検査装置と、支持部に取り付けられ、打撃部による打撃により支持部にかかる荷重を測定する荷重測定装置と、検査対象物を打撃する打音検査装置の先端部分を撮像する撮像装置と、打撃部による打撃により発生した音の入力を受け付ける音入力装置と、撮像装置により撮像された画像を用いて音入力装置が受け付けた音の音圧を補正し、補正した音の音圧と荷重測定装置により測定された荷重とに基づき、検査対象物が健全であるかどうかを評価する評価装置とを含む、検査システムが提供される。
本発明によれば、検査にかかる時間を短縮しつつ、定量的な評価を行うことが可能となる。
音圧と経過時間との関係を例示した図。 振幅比データの順位に従って振幅比をプロットした図。 検査システムの1つの構成例を示した図。 検査システムの別の構成例を示した図。 検査システムのさらに別の構成例を示した図。 打音検査装置の構成例を示した図。 打音検査装置の打撃部の内部構造の一例を示した断面図。 打音検査装置の末端に設けられるグリップ部を例示した図。 荷重測定装置の取り付け位置を説明する図。 打撃部が回転し、各突出部が順に壁面に当接する様子を示した図。 打撃部による打撃により支持部が振動し、支持部に荷重がかかる様子を示した図。 撮像装置と音測定装置と評価装置とを含む情報処理端末のハードウェア構成を示した図。 図12に示す情報処理端末の機能ブロック図。 記憶部に記憶されるテーブルの一例を示した図。 情報処理端末の画面に表示させた評価結果の一例を示した図。 検査システムにより実行される処理の一例を示したフローチャート。 打音検査装置の別の構成を例示した図。
本発明の検査システムは、モルタルやコンクリート等を用いて構築した橋、トンネル、ダム、一般住宅やビル等の構造物が健全であるか否かを検査するシステムである。構造物が健全であるか否かは、浮き・剥離等が発生しているか否かにより検査する。
ここで、浮きは、表面付近のコンクリートと内部のコンクリートとの間に隙間が発生した状態で、例えば、施工時の複数の欠陥が構造物の振動や変形によって連続することにより発生する。また、浮きは、コンクリートに使用する材料や施工が原因で複数のひび割れが発生し、そのひび割れが連続することによっても発生する。剥離は、浮きの状態にある表面付近のコンクリートが剥がれ落ちる現象である。
剥離は、作業員が目で見て確認することができるので、検査システムでは、内部に発生する浮きやその浮きの原因となる空洞等の欠陥の有無を、打音法を用いて検査する。打音法は、表面を打撃し、その打撃により発生する音を測定し、測定した音に基づき、欠陥の有無を評価する方法である。
図1に、音圧(N/m2)と経過時間(msec)との関係を例示する。1回の打撃により発生する音は、発生時に最も大きい振幅を有し、その後減衰していく波として表され、所定の持続時間を有する。図1(a)は、コンクリートの欠陥がない部分(健全部)の音圧と経過時間との関係を例示したグラフで、図1(b)は、コンクリートの欠陥がある部分(不健全部)の音圧と経過時間との関係を例示したグラフである。
図1(a)と図1(b)とを比較して分かるように、不健全部の音圧は、健全部に比較して発生時の最大振幅が大きく、その持続時間が長いという特徴を有する。このため、打音法では、音圧の最大振幅や持続時間を調べることで、健全か不健全かを評価する。
検査対象物としては、コンクリート構造物の床、壁面、天井等を挙げることができるが、これに限られるものではなく、打撃により発生する音で判断することができれば、いかなるものであってもよい。以下、検査対象物をコンクリート構造物の壁面として説明する。
壁面への打撃には、打撃する部分が炭素鋼やステンレス鋼等の金属により作製されたハンマーを使用することができる。しかしながら、通常のハンマーでは、一定の力で打撃するのは困難であるため、健全部でも発生する音の音圧が異なり、健全か不健全かを正しく評価することは難しい。
そこで、打撃によりハンマーにかかる荷重を測定することが可能なインパルスハンマーを用い、下記式1に示すように、測定された音の最大振幅時の音圧(最大音圧)Pmaxを、最大振幅時の荷重(最大入力荷重)Fmaxで除して振幅比Rを求めることで、打撃力の違いによる影響をなくし、健全か不健全かを正しく評価することができるが知られている(例えば、園田佳巨、渡邊達郎、「回転式打音検査の欠陥検出能力に関する定量的評価」、土木学会、構造工学論文集Vol.59A(2013年3月)、pp.682-692を参照されたい)。
図2は、縦軸を、振幅比Rとし、横軸を、振幅比データを小さい順にランキングした場合の順位としたグラフである。白丸は、健全部のデータを示し、黒丸は、不健全部のデータを示している。順位が40位までは、ほぼ健全部が占め、順位が41位以降は、ほぼ不健全部が占めている。このことから、40位のときの振幅比Rを閾値として、それ以下か、それを超えるかで、健全か不健全かを評価することができる。
このように、インパルスハンマーを用いることで、健全か不健全かを正しく評価することができるが、1箇所ずつ打撃し、検査していく必要があるため、検査に時間がかかる。
検査表面の一列に対し、一定間隔で打撃して検査することが可能な装置として、回転式打音検査装置がある。回転式打音検査装置は、先端の打撃部が複数の面を有し、打撃部が回転することで、各面が順に壁面上に倒れる形で当接し、打撃を与える構造とされている。この回転式打音検査装置は、打撃部を壁面に接触させ、そのまま検査する方向に移動させるだけで、複数の位置を打撃することができるため、打撃力の違いを最小限に抑え、かつ検査の時間を短縮することが可能である。
しかしながら、回転式打音検査装置でも、打撃力の違いは生じるため、健全か不健全かを正しく評価することは難しい。これは、回転式打音検査装置がインパルスハンマーのような荷重を測定するための装置を備えていないことによるためである。
そこで、本発明では、図3に示すような、回転式打音検査装置としての打音検査装置10に荷重測定装置20を取り付けた構成のものを採用する。打音検査装置10は、複数の突出部11を備え、回転することにより突出部11または突出部11間に有する面が順に当接して壁面を打撃する打撃部12と、先端に設けられる打撃部12を回転可能に支持する棒状の支持部13とを備える。これらの詳細については後述する。
荷重測定装置20は、打音検査装置10の棒状に延びる支持部13に取り付けられる。支持部13は、打撃により壁面に対して垂直方向への振動し、撓みを生じる。この撓みにより、支持部13の壁面に対向する側およびその裏側は、その長手方向に対して伸び縮みするように変形する。この変形は、歪みとして測定することができる。歪みは、打撃部12による打撃により生じ、その打撃力(荷重)に依存することから、この歪みを測定することで荷重を測定することができる。
この歪みを測定するための装置として、例えば、歪みゲージを採用することができる。歪みゲージは、金属歪みゲージ、半導体歪みゲージがあり、金属歪みゲージには、線型と箔型とがあり、線型は、金属(抵抗線)が線状に並べられたもので、箔型は、一本の抵抗線が蛇行したジグザグ形状とされたものである。ちなみに、現在では、箔型が主流とされている。半導体歪みゲージは、抵抗線に代えて、半導体を使用するものである。
金属歪みゲージは、測定対象の支持部13に歪みが発生すると、抵抗線が一緒に歪み、物理的な変形が生じて電気抵抗が変化し、その電気抵抗の変化を検出するものである。半導体歪みゲージは、支持部13に歪みが発生すると、半導体中の結晶構造が変化し、その結晶構造の変化による電気抵抗の変化を検出するものである。
荷重測定装置20は、測定した荷重をデータとして出力するため、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末30とケーブル40により接続される。ここでは、ケーブル40により接続される例を示したが、図4に示すように、荷重測定装置20に送信機21を接続し、情報処理端末30に受信機31を接続し、無線通信により測定した荷重のデータを送信してもよい。図4では、荷重測定装置20は、グリップ部14内に配置されたケーブルを介してグリップ部14の末端に設けられた送信機21に測定した荷重データを出力している。
なお、送信機21は、無線通信を行うため、高周波信号を発生させる回路、その信号を増幅する増幅回路、高周波信号にデータを乗せる変調回路、アンテナを含んで構成される。受信機31は、アンテナ、目的の周波数の信号を取り出す同調回路、データが乗せられた高周波信号からデータを取り出す復調回路を含んで構成される。これらの構成は、一般的によく知られた構成であるため、ここでは詳述しない。送信機21、受信機31は、データを送受信する際、電波を使用するため、多くの電力を消費する。このため、送信機21、受信機31は、バッテリを搭載することができる。
情報処理端末30は、撮像装置としてのカメラ、音入力装置としてのマイクを備え、壁面を打撃し、検査する打音検査装置10の先端部分を撮像し、その打撃により発生した音(打音)の入力を受け付ける。情報処理端末30は、打音検査装置10の先端部分を撮像した画像を用い、情報処理端末30からその先端部分までの距離を計算する。撮像装置のズーム倍率は、例えば1倍で一定であるため、撮像された画像における、例えば打撃部12の大きさから、その距離を計算する。
情報処理端末30は、予め距離を変えて略球形の打撃部12を撮像し、距離に応じた打撃部12を構成する画素の画素数を求め、距離と画素数とを対応付けたテーブルを保持しておき、検査時に撮像した画像とこのテーブルとを用いて距離を計算することができる。この方法は一例であるため、距離を計算することができれば、その他の方法を採用してもよい。
情報処理端末30のカメラおよびマイクは、先端部分の映像を撮像し、音の入力を継続して受け付ける。この映像の撮像および音の入力の受け付けは、識別情報としての時刻が関連付けられる。関連付ける識別情報は、時刻ではなく、撮像開始および音の入力の受け付け開始を0とした経過時間であってもよい。このように識別情報を関連付けることで、任意の時刻や経過時間における距離を計算し、計算した距離に基づき、その時刻や経過時間における音の音圧を補正することができる。この補正により、打撃点からの距離を一定とした場合の音圧を得ることができる。
情報処理端末30は、荷重測定装置20から荷重データを一定の時間間隔で受信する。このため、打音が発生した時刻における荷重データと、補正した音圧とを用い、上記式1に適用して振幅比Rを計算し、計算したRから、検査対象物が健全であるかどうかを評価することができる。なお、打音が発生した時刻における荷重データが存在しない場合、その時刻の前後に取得した荷重データを用いて、その時刻における荷重データを推定し、その推定した荷重データを用いることができる。情報処理端末30は、このような評価を行うことから、撮像装置や音入力装置のほか、評価装置も備えている。
図3および図4では、カメラおよびマイクを内蔵した情報処理端末30を使用する例を示したが、これに限られるものではなく、図5に示すように、カメラ32、マイク33、評価装置としての情報処理端末34の全部が別個の装置として構成されたものであってもよい。この例では、情報処理端末34をノートPCとして示しているが、情報処理端末34は、スマートフォンやタブレット端末等であってもよい。
また、カメラ32、マイク33、情報処理端末34のいずれか2つが1つの筐体内に格納された1つの装置として提供されるものであってもよい。ただし、カメラ32で撮像した画像に基づき、マイク33で測定した音の音圧を補正することから、カメラ32とマイク33は、打撃点からの距離が同じ距離になるように設置される。それ故、カメラ32とマイク33は、隣り合わせにして配置することが望ましい。
情報処理端末30、34は、マイク33に入力された音について、特定の周波数成分以外を除去するフィルタを用い、打音検査装置10による打音以外の音(ノイズ)を除去することができる。
次に、図6を参照して、打音検査装置10の構成および構造について詳細に説明する。打音検査装置10は、複数の突出部11を有する打撃部12と、打撃部12を回転可能に支持する支持部13とを備える。支持部13は、所定の長さの棒状部材であってもよいし、その長手方向に伸縮可能にするために、所定の長さの径が異なる複数の中空円筒部材を、径に応じて入れ子にした、ロッドアンテナや伸縮式の釣竿のような構造のものであってもよい。これら棒状部材および複数の中空円筒部材は、先端から末端に向けて一定の径を有するものであってもよいし、先端に向けてテーパが形成され、先細となるものであってもよい。、
打撃部12は、図6に示すような、平坦な上面50と、平坦な下面と、上面50と下面とに各々が連続する複数の側面52とを有し、隣り合う2つの側面52の間に突出部11が形成されている。図6に示す例では、6つの側面52を有し、6つの突出部11が形成されている。下面には、図示しない穴が形成され、穴の内面には雌ねじ溝が形成されている。
支持部13は、先端が円弧状に丸められ、中空の雄ねじ部材53の中空部分を通してキャップ54と嵌合させ、雄ねじ部材53が抜けないことを確認した後、上記の穴に挿入し、雌ねじ溝に雄ねじ部材53を螺合させ、打撃部12を回転可能に接続する。
図7(a)に示す断面図を参照してみると、打撃部12は、突出部11が円弧状に突出し、上面50および下面51が平坦な面とされ、下面51の中央に、下面51から上面50に向けて穴55が形成され、穴55の内面には、雌ねじ溝56が形成されている。
雄ねじ部材53は、雌ねじ溝56と螺合する螺旋状のねじ山を有し、穴55の径より大きい末端部を有している。末端部は、雄ねじ部材53を螺合することを可能にするため、六角形のナット状のものとすることができる。キャップ54は、支持部13が嵌合する穴を有し、穴55の径より小さい中空円筒状のものとされ、雄ねじ部材53の中空部分の穴から抜けないように、雄ねじ部材53と同様、その穴の径より大きい末端部を有している。この末端部は、雄ねじ部材53とは異なり、螺合するために使用されるものではないため、中央に支持部13が通る穴を有するものであれば、いかなる形状のものであってもよい。この末端部を備えることで、キャップ54が支持部13に嵌合して固定されると、雄ねじ部材53が支持部13の先端から抜けないようになる。
打撃部12内の雌ねじ溝56に雄ねじ部材53を螺合し、雄ねじ部材53を締結すると、支持部13は、キャップ54の存在により抜けないが、支持部13と雄ねじ部材53との間には隙間が存在し、支持部13が打撃部12に固定されていないので、自在に回転することが可能である。
図7(b)は、図7(a)に示す矢線A-Aで切断した断面図を示す。打撃部12は、図7(b)に示すように、側面52が平坦な面とされていてもよいが、図7(c)に示すように、側面52が中心に向けて円弧状に切り欠き、凹状の曲面とされているものの方が、壁面に対して突出部11間の曲面ではなく、突出部11の曲線が当接し、点に近い状態で打撃することができるので望ましい。
なお、図7(b)、(c)では、突出部11が、上面50から下面51に向けて円弧状に延びているが、円弧状に限らず、くの字に中央が尖った形状であってもよい。
打音検査装置10は、支持部13の先端に打撃部12が回転可能に取り付けられるが、末端に、支持部13に連続するグリップ部14を有する。そのグリップ部14について、図8を参照して説明する。グリップ部14は、作業員が手で握る部分であり、図8(a)に示すような、すべらないように表面に凹凸を有するテープを巻き付けたものや、図8(b)に示すような、ゴム製のゴルフ練習用グリップを採用することができる。
図8(a)に示すグリップ部14には、壁面1に対する向きを定めるための印(マーク)15が設けられ、マーク15と同じ、もしくはその反対、またはその両方の向きに向いた支持部13の面に荷重測定装置20が取り付けられる。そして、作業員は、マーク15を壁面1が向く方向に向けて握り、マーク15の向きが変わらないように打音検査装置10を移動させる。
図8(b)に示すグリップ部14は、例えばゴルフ練習に用いられるグリップで、打音検査装置10の末端に、支持部13に連続して設けられ、手の親指の腹を当接させるための当接面16を備え、親指以外の各指の腹を当接させるための円弧状の複数の溝17が形成されている。荷重測定装置20は、作業員が、当接面16に手の親指を当接させ、複数の溝17に沿って各指を当接させ、グリップ部14を手で握り、壁面1に打撃部12を当接させたときに、壁面1に対向する支持部13の面、もしくはその裏側の面、またはその両方に取り付けられる。したがって、作業員は、この当接面16に親指の腹を当接させ、各溝17に沿って各指を巻き付けるようにして当接させ、グリップ部14を握ることで、打音検査装置10の向きを意識することなく、打音検査を実施することができる。
図8を参照して、打音検査装置10の支持部13に、荷重測定装置20を取り付ける位置について説明する。荷重測定装置20は、上記の歪みゲージとされ、歪みゲージは、例えば金属歪みゲージの場合、薄い絶縁膜(シート)上に抵抗線を配置したものとされ、そのシートを貼付することにより取り付けられる。
歪みゲージは、支持部13の長手方向と、抵抗線が延びる方向とが一致するように取り付けられ、その取り付ける位置は、矢線Bに示す方向への支持部13の振動を検出し、適切に歪みを測定することができる位置とされる。歪みゲージは、測定した歪みを荷重データとして出力し、情報処理端末30へ送るため、送信機21またはケーブルが接続される。小型の送信機21やケーブルは、作業員の操作の邪魔にならないように、グリップ部14の末端に取り付けられ、グリップ部14内に収納されることが望ましい。このため、取り付け位置は、グリップ部14に近隣した位置が望ましい。
歪みゲージは、図8に示すように、壁面1に対して打音検査装置10を傾斜させて配置する場合、グリップ部14に近隣した位置で、壁面1に対向する側と、その裏側、すなわち壁面1が向く方向とに2つ取り付けられる。歪みゲージは、いずれか一方の側にのみ取り付けることができるが、このように2つ取り付けることで、より正確な歪み(荷重)を測定することができる。また、支持部13が伸縮可能な複数の中空円筒部材から構成されるものの場合、伸ばしたときに先端に位置する最も径が小さい中空円筒部材に打撃部12が設けられ、末端に位置し、グリップ部に連続する最も径が大きい中空円筒部材に歪みゲージを取り付けることができる。
図9を参照して、打音検査装置10を使用した壁面1の検査について説明する。作業員は、打音検査装置10のグリップ部14を片手に持ち、もう一方の手には情報処理端末30を持ち、検査対象の壁面1の前に移動する。壁面1の所定の位置に打音検査装置10の打撃部12を当接させ、情報処理端末30のカメラで撮像を開始し、マイクによる音の入力を受け付け、音の測定を開始する。
作業員は、例えば矢線Cに示す水平方向に打音検査装置10を移動させ、打撃部12を回転させて一定間隔で打撃し、その打撃により音を発生させる。それと同時に、情報処理端末30で打撃部12を撮像し、発生した音を測定する。水平方向の終わりまで検査したところで、一段上または下に移動させ、逆の水平方向に移動させて、同様に検査を行う。これを繰り返すことで、壁面全体を検査することができる。
図10を参照して、壁面1上を回転する打撃部12により、壁面1を打撃する原理について説明する。作業員が壁面1に打撃部12を当接させると、壁面1に隣り合う2つの突出部11a、11b間の面が当接した状態となる。ここでは、2つの突出部11a、11b間の面が当接した状態としているが、突出部11aや突出部11bのみが当接した状態であってもよい。
打撃部12を壁面1に当接させたまま、矢線Dに示す方向に打音検査装置10を移動させると、打撃部12の突出部11aが矢線に示す方向に回転し、それまで当接していた突出部11aが浮き上がり、突出部11bのみが壁面1に当接した状態となる。
打音検査装置10を、矢線Dに示す方向にさらに移動させると、打撃部12が回転し、それまで当接していなかった突出部と突出部11b間の面が壁面1に倒れる形で当接し、それによって壁面1を打撃し、打音を発生させる。
打音検査装置10を、矢線Dに示す方向に移動させ続け、壁面1に当接する突出部11は順に変わることなり、突出部11が壁面1に当接して打撃するたびに音を発生させる。このように、打撃部12を転がし、壁面1を打撃する位置を順に変えながら、音を測定することで、壁面1の健全性の検査にかかる時間を大幅に短縮することができる。
打撃部12が回転し、突出部11が壁面1を打撃したときの支持部13の様子を、図11に例示する。打撃部12が壁面1を打撃すると、矢線Eに示す打撃力と同じ力を、反対方向の矢線Fに示す方向に受け、打撃部12が矢線Fに示す方向に移動する。すると、打撃部12に連続する支持部13の先端部分も矢線Fに示す方向に移動する。しかしながら、グリップ部14は作業員の手で握られ、壁面1に対して垂直方向へは移動しないように固定されているため、支持部13に撓みが生じる。この撓みは、グリップ部14に近隣した支持部13に取り付けられた荷重測定装置20により荷重として測定される。
次に、図12を参照して、情報処理端末30について説明する。図12は、情報処理端末30のハードウェア構成を例示した図である。情報処理端末30は、ハードウェアとして、撮像装置としてのカメラ32、音入力装置としてのマイク33に加えて、CPU60、ROM61、RAM62、フラッシュメモリ63、通信I/F64、接続I/F65、入出力I/F66、表示装置67、入力装置68を備える。CPU60、ROM61、RAM62、フラッシュメモリ63、通信I/F64、接続I/F65、入出力I/F66は、バス69に接続され、バス69を介してデータ等のやりとりを行うように構成されている。ここでは、カメラ32およびマイク33については既に説明したので、それ以外のハードウェアについて説明する。
CPU60は、情報処理端末30全体の動作を制御し、カメラ32で撮像した画像から打音検査装置10の先端部分までの距離を計算し、計算した距離に基づき、マイク33により測定した音の音圧を補正する処理を実行する。これらの処理は、CPU60がフラッシュメモリ63に格納されるプログラムを読み出し実行することにより実現される。ROM61は、情報処理端末30を起動するためのブートプログラムやファームウェア等を格納する。RAM62は、CPU60に対して作業領域を提供する。フラッシュメモリ63は、上記のプログラムのほか、OS、各種のアプリケーション、各種の設定データ、その他のデータを格納する。
通信I/F64は、Wi-FiやBluetooth(登録商標)等を使用した無線通信やケーブルを介した通信を制御する。接続I/F65は、上記の受信機との接続を制御する。入出力I/F66は、カメラ32、マイク33、表示装置67、入力装置68を接続し、データの入出力を制御する。
表示装置67は、ディスプレイであり、入力装置68は、操作ボタン等である。ここでは、表示装置67と入力装置68とを別個に備える構成を例示しているが、表示機能と入力機能の両方を備える操作パネルを採用してもよい。
情報処理端末30は、CPU60がRAM62にフラッシュメモリ63からプログラムを読み出し実行することで、上記の処理を実行することができる。この処理は、複数の機能により実現され、それらの機能は、上記のプログラムの実行により実現されることから、情報処理端末30は、それらの機能を実現するための機能部を備えるものと考えることができる。情報処理端末30が備える機能部を、図13に例示する。
図13に示す複数の機能部は、フラッシュメモリ63に格納されたプログラムを実行することにより実現されるものとして説明するが、これに限られるものではなく、一部または全部の機能部が、専用の回路等のハードウェアにより実現されていてもよい。
情報処理端末30は、機能部として、カメラ32から撮像した画像を取得する画像取得部70と、マイク33から入力された音を取得する音取得部71と、荷重測定装置20から送信され、受信機により受信された荷重データを、受信機から取得する荷重取得部72とを含む。
また、情報処理端末30は、機能部として、図14に示すような、ターゲットの画素数とターゲットまでの距離とを対応付けた情報(テーブル)を記憶する記憶部73と、画像取得部70により取得された画像と記憶部73に記憶されたテーブルとを用いて、ターゲットまでの距離を計算する計算部74とを含む。
ターゲットは、カメラ32で撮像する対象となる物で、一例として、打音検査装置10の先端部分にある打撃部12を挙げることができる。ターゲットの画素数は、撮像した画像に含まれるターゲットを構成する画素の画素数であってもよいし、ターゲットの一端から他端まで一直線に延びる画素の画素数であってもよい。一端から他端まで一直線に延びる画素の画素数としては、例えば、打撃部12の平坦な上面50から平坦な下面51までの画素数とすることができる。
図14に示すテーブルは、ターゲットの画像を構成する画素の画素数と、距離とを対応付けた情報とされ、0.5mのとき、100画素、0.6mのとき、80画素とされている。したがって、撮像された画像からターゲットの画像の画素数が100画素であった場合、距離を0.5mと計算することができ、90画素であった場合、内挿法を使用して、0.55mと計算することができる。
情報処理端末30は、機能部として、計算部74により計算された距離に基づき、音取得部71により取得された音の音圧を補正する補正部75と、補正部75により補正された音の音圧と、荷重取得部72により取得された荷重データの荷重とに基づき、検査対象物としての壁面1が健全であるか否かを評価する評価部76とをさらに含む。
補正部75は、取得された音の音圧が計算された距離だけ離れた位置での音圧であることから、予め指定された距離だけ離れた位置での音圧がどの程度の音圧になるかを補正することにより算出する。この補正により、常に一定の距離における音圧を得ることができ、評価部76における評価精度を向上させることができる。
評価部76は、補正された音の音圧と、荷重取得部72により取得された荷重データの荷重とを上記式1に適用して、振幅比Rを求め、予め設定された閾値を用いて評価を行う。上述したように、振幅比Rを、その値が小さい順に並べると、ある値を境界として、健全部と不健全部とに分けることができる。図2に示す例で言えば、40位のときの振幅比Rの値である。図2では、60位以降は、全てが不健全部となるが、40位〜60位は、健全部と不健全部とが混合している。このため、40位までと、60位以降と、その間とに分けることが望ましい。そこで、閾値を2つ設け、1つを下限値とし、もう1つを上限値とし、Rが下限値以下か、下限値を超え、上限値未満か、上限値以上かにより、健全、健全か不健全か不明というグレーゾーン、不健全という3段階で評価することができる。
ここでは、3段階で評価したが、健全、不健全の2段階であってもよいし、4段階以上であってもよい。例えば、4段階にする場合、健全、健全の可能性が高い、不健全の可能性が高い、不健全という段階を設けることができる。
評価部76は、現在の打撃位置における評価した結果を、図15に示すように、情報処理端末30の表示部(画面)に色により表示することができる。例えば、不健全を「赤」、グレーゾーンを「黄」、健全を「青」で表示させることができる。図15に示す例では、健全を示す「青」の矩形と、「健全」という文字とを表示させている。
画面には、撮像する打撃部12の画像と評価結果の両方を並べて表示させてもよいし、交互に表示させてもよい。色で表示することで、一目で評価結果を認識することができる。なお、評価結果は、表示するとともに記録することができ、例えば打撃した回数等と関連付けて記録することができる。打撃した回数からは、打撃した位置が分かるため、欠陥等の分布図を作成することが可能となる。
図16を参照して、検査システムを使用した壁面1の検査方法について説明する。この検査は、ステップ1600から開始し、ステップ1605では、検査を開始する位置に打音検査装置10の打撃部12を当接させ、荷重測定装置20に接続された送信機21を起動させ、情報処理端末30のプログラムを起動させ、カメラ32による撮像およびマイク33を使用した音の測定を開始させ、受信機31を起動させて、検査の準備を行う。
ステップ1610では、作業員が打音検査装置10を、例えば水平方向に移動させ、次の突出部11との間の面を壁面1に当接させ、壁面1を打撃する。ステップ1615で、打撃部12を撮像した画像、打撃より発生した音を取得する。ステップ1620で、支持部13にかかる荷重を測定する。ここでは、順に実施されるように記載しているが、ステップ1615およびステップ1620は、ステップ1610とほぼ同時に実施される。
ステップ1625では、撮像された画像と、記憶部73に記憶されたテーブルとを用い、打撃により発生した音の位置から音を測定した位置までの距離を計算する。画像は、例えば動画像であり、動画像から音が発生した時刻の静止画像を取得(キャプチャ)し、その取得した画像を使用して、上記距離を計算することができる。
ステップ1630では、計算された距離に基づき、測定された音の音圧を補正する。ステップ1635では、補正された音の音圧と、測定された荷重とに基づき、打撃した位置における壁面1が健全であるか否かを評価する。ステップ1640では、評価結果を、情報処理端末30の画面に表示する。
ステップ1645では、検査を終了する位置に到達したかを判断する。到達していない場合は、ステップ1610へ戻り、次の位置で打撃を行う。これに対し、到達した場合は、ステップ1650へ進み、検査を終了する。この検査では、壁面1の任意の高さ位置を1行分しか検査していないため、高さ位置を変えて次の行を、同様にして検査することができる。
これまで、検査システムの構成、検査システムを構成する個々の装置の構成や機能、検査システムを用いた壁面1の検査方法、評価方法の一例について説明してきたが、追加の構成等を採用してもよい。例えば、カメラ32で撮像するターゲットは、打音検査装置10の先端にある打撃部12に限られるものではなく、図16に示すような、打撃部12とは離間し、打撃部12に近隣して設けられる球状物18であってもよい。打撃点に近いほど望ましいことから、打撃部12に近いほど望ましい。このため、打音検査装置10は、支持部13の先端部分に、打撃部12に離間し、近隣して設けられる球状物18を含むことができる。
なお、先端部分に設けられるものは、他の形状のものであってもよいが、他の形状であると、撮像する角度によって撮像されたときの画像内の形状が変わるため、テーブルを使用して正確な距離を算出することが困難になる。そこで、球状にすることで、どの方向から撮像しても同じ形状に撮像することができ、距離に比例してその大きさが変化するのみで、テーブルを使用して正確な距離を算出することができるようにしている。
このようにして、複数の突出部11を備える打撃部12を回転可能に支持する打音検査装置10を採用することで、検査時間を短縮することができ、音圧を補正することで、音を測定する位置を一定にして判定精度を向上させ、荷重を測定することで、定量的な評価を実現することができる。また、打音検査装置10は、打撃部12を転がすだけで済み、音の測定も、測定位置を気にしなくもよいため、作業性を向上させることができる。
これまで本発明の検査システムおよび検査方法について図面に示した実施形態を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…打音検査装置、11、11a〜11c…突出部、12…打撃部、13…支持部、14…グリップ部、15…マーク、16…当接面、17…溝、18…球状物、20…荷重測定装置、21…送信機、30、34…情報処理端末、31…受信機、32…カメラ、33…マイク、40…ケーブル、50…上面、51…下面、52…側面、53…雄ねじ部材、54…キャップ、55…穴、56…雌ねじ溝、60…CPU、61…ROM、62…RAM、63…フラッシュメモリ、64…通信I/F、65…接続I/F、66…入出力I/F、67…表示装置、68…入力装置、70…画像取得部、71…音取得部、72…荷重取得部、73…記憶部、74…計算部、75…補正部、76…評価部

Claims (12)

  1. 検査対象物を打撃することにより検査する検査システムであって、
    複数の突出部を備え、回転することにより前記突出部または該突出部間に有する面が順に当接して前記検査対象物を打撃する打撃部と、前記打撃部を回転可能に支持する棒状の支持部とを備える打音検査装置と、
    前記支持部に取り付けられ、前記打撃部による打撃により前記支持部にかかる荷重を測定する荷重測定装置と、
    前記検査対象物を打撃する前記打音検査装置の先端部分を撮像する撮像装置と、
    前記打撃部による打撃により発生した音の入力を受け付ける音入力装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像を用いて前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正し、補正した音の音圧と前記荷重測定装置により測定された荷重とに基づき、前記検査対象物が健全であるかどうかを評価する評価装置とを含む、検査システム。
  2. 前記撮像装置は、前記打撃部を撮像し、
    前記評価装置は、撮像された前記打撃部の画像の画素数に基づき、前記打撃部までの距離を計算し、計算した距離に基づき、前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正する、請求項1に記載の検査システム。
  3. 前記打音検査装置は、先端部分に、前記打撃部から離間して設けられる球状物を含み、
    前記撮像装置は、前記球状物を撮像し、
    前記評価装置は、撮像された前記球状物の画像の画素数に基づき、前記球状物までの距離を計算し、計算した距離に基づき、前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正する、請求項1に記載の検査システム。
  4. 前記打音検査装置は、末端に、前記支持部に連続するグリップ部を有し、前記グリップ部には、前記検査対象物に対する向きを定めるための印が設けられ、
    前記荷重測定装置は、前記印と同じ、もしくはその反対、またはその両方の向きに向いた前記支持部の面に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査システム。
  5. 前記打音検査装置は、末端に、前記支持部に連続するグリップ部を有し、前記グリップ部は、親指を当接させるための当接面を備え、前記親指以外の各指を当接させるための円弧状の複数の溝が形成されており、
    前記荷重測定装置は、前記当接面に親指を当接させ、前記複数の溝に沿って前記各指を当接させ、前記グリップ部を手で握り、前記検査対象物に前記打撃部を当接させたときに、前記検査対象物に対向する前記支持部の面、もしくはその裏側の面、またはその両方に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査システム。
  6. 前記支持部は、所定の長さの径が異なる複数の中空円筒部材から伸縮可能に構成され、伸ばしたときに先端に位置する最も径が小さい中空円筒部材に前記打撃部が設けられ、末端に位置し、前記グリップ部に連続する最も径が大きい中空円筒部材に前記荷重測定装置が取り付けられる、請求項4または5に記載の検査システム。
  7. 前記評価装置は、表示部を有し、評価結果を、前記表示部に色により表示する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の検査システム。
  8. 前記検査システムは、前記打音検査装置と、前記撮像装置と前記音入力装置と前記評価装置とを備える情報処理端末とから構成される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査システム。
  9. 検査対象物を打撃することにより検査する検査方法であって、
    複数の突出部を備え、回転することにより前記突出部または該突出部間に有する面が順に当接して前記検査対象物を打撃する打撃部と、前記打撃部を回転可能に支持する棒状の支持部とを備える打音検査装置により、前記検査対象物を打撃するステップと、
    撮像装置により、前記打音検査装置の先端部分を撮像するステップと、
    音入力装置により、前記打撃部による打撃により発生した音の入力を受け付けるステップと、
    前記支持部に取り付けられる荷重測定装置により、前記打撃部による打撃により前記支持部にかかる荷重を測定するステップと、
    評価装置により、前記撮像装置により撮像された画像を用いて前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正するステップと、
    前記評価装置により、補正した音の音圧と、前記荷重測定装置により測定された荷重とに基づき、前記検査対象物が健全であるかどうかを評価するステップとを含む、検査方法。
  10. 前記撮像するステップでは、前記打撃部を撮像し、
    前記補正するステップでは、撮像された前記打撃部の画像の画素数に基づき、前記打撃部までの距離を計算し、計算した距離に基づき、前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正する、請求項9に記載の検査方法。
  11. 前記打音検査装置は、先端部分に、前記打撃部から離間して設けられる球状物を含み、
    前記撮像するステップでは、前記球状物を撮像し、
    前記補正するステップでは、撮像された前記球状物の画像の画素数に基づき、前記球状物までの距離を計算し、計算した距離に基づき、前記音入力装置が受け付けた音の音圧を補正する、請求項9に記載の検査方法。
  12. 前記評価装置は、表示部を有し、
    前記検査方法は、評価結果を、前記表示部に色により表示するステップを含む、請求項9〜11のいずれか1項に記載の検査方法。
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