JP6723489B1 - ケーブルおよび医療用中空管 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シースと、シースの周囲を覆い、かつ、シースと密着して設けられる被膜と、を備え、被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10−3MPa〜4×10−3MPaのズリ応力が働くように当接させて、被膜の表面を、拭き取る
方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、ケーブルが提供される。
【選択図】図1
Description
シースと、
前記シースの周囲を覆い、かつ、前記シースと密着して設けられる被膜と、を備え、 前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、ケーブルが提供される。
中空管本体と、
前記中空管本体の内表面および外表面の少なくとも一方を覆い、かつ、前記中空管本体と密着する被膜と、
を備え、
前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、医療用中空管が提供される。
まず、本発明者らが得た知見について説明する。
以下、本発明の一実施形態について医療機器と接続可能な医療機器用ケーブルを一例として図を用いて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
図1に示すように、本実施形態の医療機器用ケーブル10(以下、単にケーブル10ともいう)は、ケーブルコア11の外周上にシース13および被膜14を順に積層させて構成される。
ケーブルコア11は、複数の電線11aを撚り合わせ、その外周をシールド12で被覆して構成される。電線11aとしては、純銅線や錫めっき銅線などの単線または撚線からなる導体の外周を絶縁体で被覆したもの、同軸ケーブル、光ファイバなどを用いることができる。シールド12としては例えば編組線などを用いることができる。
シース13は、絶縁材料から形成され、ケーブルコア11を覆うように設けられる。絶縁材料としては、シース13に使用できるものであれば特に限定されず、例えば、シリコーンゴム、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロロプレンゴム、ポリビニルクロライド(PVC)などを用いることができる。中でも、耐薬品性や耐熱性の観点からはシリコーンゴムやクロロプレンゴムが好ましい。なお、シースを形成する絶縁材料には、各種架橋剤、架橋触媒、老化防止剤、可塑剤、滑剤、充填剤、難燃剤、安定剤、着色剤等の一般的な配合剤を添加してもよい。
被膜14はシース13を覆うように設けられる。被膜14は、微粒子とゴム成分とを含むゴム組成物から形成されており、ゴム成分中に微粒子が微細に分散して構成されている。被膜14の表面には微粒子に由来する凹凸が形成されている。この凹凸により、被膜14と他の部材とが接触したときに接触面積を小さくすることができ、被膜14の静止摩擦係数を、被膜14を構成するゴム成分が本来有する静止摩擦係数よりも小さくすることができる。このような被膜14によれば、表面にシース13が存在する場合と比べて、ケーブル10のすべり性を高めることができる。
次に、被膜14を形成するゴム組成物について説明する。
次に、上述したケーブル10の製造方法について説明する。
プローブケーブル20は、例えば図2Aに示すように、ケーブル10の一端に超音波プローブ端子23(以下、単に端子23ともいう)と、その端子23を保護するための保護部材22とが取り付けられ、他端にコネクタ24が取り付けられて構成される。端子23は例えば超音波プローブと接続され、コネクタ24は例えば超音波撮像装置の本体部と接続される。保護部材22は、いわゆるブーツであり、図2Bに示すように、被膜14上に接着層21を介して被膜14を覆うように取り付けられる。接着層21は、例えシリコーン系接着剤やエポキシ系接着剤から形成される。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
上述した実施形態ではプローブケーブル20に被膜14を設ける場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、プローブケーブル20以外の医療用ケーブル(内視鏡ケーブルやカテーテル用接続ケーブルなど)やキャブタイヤケーブルにも上述した被膜を設けることができる。
(ケーブルの作製)
まず、直径約0.25mmの同軸ケーブル200本を撚り合わせたものを編組線で覆い、ケーブルコアを作製した。続いて、押出機を用いて、ケーブルコアの外周にシース材料を5m/分の速度で押出被覆し、厚さ0.8mmのシースを形成した(ケーブル外径約8mm)。シース材料としては、シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製の「KE−541−U」)を用いた。
実施例2では、シリコーンゴムレジン粒子の含有量を120質量部から150質量部に変更して、被膜に対するシリコーンレジン微粒子の割合が60.0質量%となるように変更した以外は実施例1と同様にコーティング溶液を調製しケーブルを作製した。
実施例3では、ヒュームドシリカを添加していない以外は、実施例1と同様にコーティング溶液を調製しケーブルを作製した。
比較例1では、縮合反応型シリコーンゴムコーティング剤と、平均粒径が5μmのシリコーンレジン微粒子(商品名:X−52−1621、信越化学工業株式会社製)を用いてケーブルを作製した。なお、コーティング剤としては、ビニルオキシムシランおよび溶媒(トルエン、n−ヘプタン)を含む縮合反応型のシリコーンゴムコーティング剤(商品名:X−93−1755−1、信越化学工業株式会社製)を用いた。
比較例2では、ケーブルの引き上げ速度を12m/分と早くした以外は、実施例1と同様にコーティング溶液を調製しケーブルを作製した。
上記で作製した各ケーブルについて、被膜およびシースの静止摩擦係数、被膜とシースとの密着強度、保護部材を取り付けたときの屈曲耐性、被膜の拭き取り耐性、そして被膜の表面凹凸を評価した。以下、各測定方法について説明する。
まず、上記で作製したケーブルのシース部分に長さ方向に切れ目を入れて、シース以外の内容物を除去し、シースを開いた。このようにして作製した長さ約10cm、幅約2.5cmの平面シートを平板に貼り付けた試験用シート1と、1.5cm×1.5cm角の平面シートを平板に貼り付けたシート2を準備した。試験用シート1のコーティングを施した表面あるいは拭取り後の表面に、シート2のコーティングを施した表面が向かい合うように上部から接触させ、シート2平板の上から2Nの荷重Wを掛けながら、プッシュプルゲージにてシート2の付いた平板を水平に引いて、その引き力(摩擦力)Fを測定した。静止摩擦係数μは、F=μWより算出した。本実施例では、被膜を形成するゴム組成物、シースを形成するゴム組成物のそれぞれについて静止摩擦係数を算出した。なお、ここでは、拭取り試験を行った後のケーブルを用いて、シート1およびシート2を準備し、ふき取り後の静止摩擦係数の測定を行った。
シースと被膜との密着強度は、図5および図6に基づいて測定した。図5は、シースと被膜との間の密着強度を評価する評価用サンプルの作成方法を説明する図である。図6は、評価用サンプルを使用して、引張りせん断強度を測定する測定方法を模式的に示す図である。
屈曲特性は、ケーブル10の一端に保護部材としてのブーツをシリコーン系接着剤KE−45により接着してプローブケーブルを作製して、そのプローブケーブルを繰り返し屈曲させたときのブーツの密着から評価した。シース及びブーツの材料は、同じシリコーンゴム(信越化学工業株式会社製の「KE−541−U」)とした。プローブケーブルとブーツの接着面積は、250mm2(接着領域は、長さ10mm×外周25mm)とした。
被膜の拭き取り耐性は、図8Aおよび図8Bに示す試験により、被膜の表面を消毒用アルコールを含侵させた綿布で繰り返し拭き取り評価した。図8Aは、拭き取り試験方法を説明するための図である。図8Bは、綿布の拭き取り方向の長さと、綿布を移動させて拭き取る長さを説明するための図である。具体的に説明すると、図8Aに示すように、まず、ケーブル10(長さ1m)の一端に紐81を結び付け、紐81をプーリー82やガイドプーリー83で引き回して、回転可能な回転円盤84に接続した。ケーブル10はぶら下げられて、下方の端部に400gの重り85を結び付けた。これにより、ケーブル10を、回転円盤84の回転により垂直方向に上下動できるよう、保持した。そして、ケーブル10の被膜14の表面に綿布86として綿状ガーゼ布(綿布の拭き取り方向の長さ50mm)を巻き付けた。綿布86には予め消毒用エタノール(エタノール75%〜80%を含有)を含侵させておいた。続いて、巻き付けた綿布86をシリコーンゴムスポンジからなるワイパーホルダ87、87(以下、単にホルダ87ともいう)で覆うように保持し、綿布86の被膜14の表面に2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くようにホルダ87を調整した。続いて、ホルダ87に対してケーブル10を上下に往復して移動させることにより、ホルダ87で保持された綿布86にてケーブル10表面(被膜14)の拭き取りを行った。本実施例では、図8Bに示すように、綿布86の拭き取り方向の長さXを50mm、綿布86でケーブル10の表面を拭き取る長さY(移動距離Y)を150mmとし、綿布86の片道移動距離を200mmに設定した。またケーブル10を1分当たり40〜60往復させて、被膜14表面の拭き取り速さを80回/分〜120回/分(40サイクル/分〜60サイクル/分)とした。また、ケーブル10を綿布86に対して500往復させるごとに綿布86を新しいものに交換した。本実施例では、2万回(1万往復)拭き取り操作を行った後の、被膜の表面の静止摩擦係数を測定し、試験前後での静止摩擦係数の差((<試験後の静止摩擦係数>−<試験前の静止摩擦係数>))を算出した。差(絶対値)が0.1以下であれば、拭き取りによる被膜の損傷が少なく、拭き取り耐性に優れるものと評価した。なお、繰り返し拭き取り試験場所の、環境温度は25±3℃、環境湿度は50±10%であった。
被膜の表面凹凸については、被膜の表面を電子顕微鏡で観察し、単位面積当たりに存在する微粒子や空隙の数、微粒子の個数分布から評価した。
評価結果を表1にまとめる。表1に示すように、実施例1〜4では、被膜の静止摩擦係数が0.5以下であり、すべり性に優れていることが確認された。また、被膜とシースとの密着強度が0.3MPa以上であり、かつ屈曲試験でもブーツが剥がれないことから、被膜の密着性が高いことが確認された。
ここで、実施例1の被膜について、拭き取り作業による静止摩擦係数の変化を図を用いて具体的に説明する。図9は、拭き取り回数による被膜の静止摩擦係数の変化を示す図であり、横軸が拭き取り回数[回]、縦軸が被膜の静止摩擦係数を示す。図9では、被膜の静止摩擦係数の変化について、実施例1を丸(〇)、実施例2を四角(□)、実施例3を三角(△)、比較例1をダイヤ(◇)、比較例2をバツ(×)のプロットでそれぞれ表示した。なお、参考例として、PVCからなる被膜の静止摩擦係数のプロットをアスタリスク(*)で表示した。図9に示すように、実施例1の被膜の静止摩擦係数は、拭き取り試験前が0.16であり、2万回拭き取り後が0.17であって、差が0.01であることが確認された。また、実施例2の被膜の静止摩擦係数は、拭き取り試験前が0.14であり、2万回拭き取り後が0.15であって、差が0.01であった。実施例3の被膜の静止摩擦係数は、拭き取り試験前が0.16であり、2万回拭き取り後が0.19であって、差が0.03であることが確認された。実施例4の被膜の静止摩擦係数は、拭き取り試験前が0.16であり、2万回拭き取り後が0.18であって、差が0.02であることが確認された。つまり、2万回拭き取りを行った後でも、静止摩擦係数が大きく変動せず、すべり性を高く維持することができ、拭き取り耐性に優れることが確認された。しかも、PVC被膜よりも静止摩擦係数を低く維持できることも確認された。
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
本発明の一態様によれば、
シースと、
前記シースの周囲を覆い、かつ、前記シースと密着して設けられる被膜と、を備え、 前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、
ケーブルが提供される。
付記1の態様において、
前記シースと前記被膜との密着強度が0.30MPa以上である。
付記1又は2の態様において、
前記ゴム成分は、シリコーンゴムおよびクロロプレンゴムの少なくとも1つである。
付記1〜3の態様において、
前記ゴム成分がシリコーンゴムであり、
前記微粒子がシリコーンレジン微粒子、シリコーンゴム微粒子およびシリカ微粒子の少なくとも1つである。
付記1〜4の態様において、
前記微粒子は、前記ゴム成分よりも高い硬度を有する。
付記1〜5の態様において、
前記微粒子の平均粒径が1μm以上10μm以下である。
付記1〜6の態様において、
前記被膜の厚さが3μm以上100μm以下である。
付記1〜7の態様において、
前記シースがシリコーンゴムから形成される。
付記1〜6の態様において、
前記ゴム成分が付加反応型のシリコーンゴムである。
付記1〜9の態様において、
前記被膜の表面における任意の複数個所について前記微粒子の単位面積当たりの個数を測定したときに、前記個数の最大値Nmaxと最小値Nminとから式(Nmax−Nmin)/(Nmax+Nmin)×100で算出される個数分布が5%以下である。
付記1〜10の態様において、
前記被膜の表面において、大きさが1μm以上の空隙が単位面積当たりに存在する個数が5個/40μm角以下である。
付記1〜11の態様において、
前記ゴム組成物は、前記微粒子を、前記ゴム成分および前記微粒子の合計に対して10質量%以上60質量%以下の範囲で含む。
付記1〜12の態様において、
前記ケーブルは、医療機器と接続可能である。
付記1〜13の態様において、
前記シースは、赤外線吸収剤をさらに含有する。
付記14の態様において、
前記赤外線吸収剤の含有量は、前記シース成分100質量部に対して0.1質量%〜10質量%である。
付記14または付記15の態様において、
前記赤外線吸収剤は、チタン酸化物である。
本発明の他の態様によれば、
中空管本体と、
前記中空管本体の内表面および外表面の少なくとも一方を覆い、かつ、前記中空管本体と密着する被膜と、
を備え、
前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、
医療用中空管が提供される。
付記17の態様において、
前記中空管本体は、赤外線吸収剤をさらに含有する。
付記18の態様において、
前記赤外線吸収剤の含有量は、前記中空管本体成分100質量部に対して0.1質量%〜10質量%である。
付記18または付記19の態様において、
前記赤外線吸収剤は、チタン酸化物である。
11 ケーブルコア
11a 電線
12 シールド
13 シース
14 被膜
20 プローブケーブル
21 接着層
22 ブーツ
23 超音波プローブ端子
24 コネクタ
31 微粒子
32 凸部
33 凹部(陥没)
34 空隙
50 サンプルケーブル
51 接着材
52 ブーツ材チューブ
53 シース材チューブ
54 密着強度評価用サンプル
60 プローブケーブル
61 ブーツ
70 医療用中空管
71 中空管本体
72 外側被膜
73 内側被膜
Claims (13)
- シースと、
前記シースの周囲を覆い、かつ、前記シースと密着して設けられる被膜と、を備え、
前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有する、
ケーブル。 - 前記シースと前記被膜との密着強度が0.30MPa以上である、
請求項1に記載のケーブル。 - 前記ゴム成分は、シリコーンゴムおよびクロロプレンゴムの少なくとも1つである、
請求項1又は2に記載のケーブル。 - 前記ゴム成分がシリコーンゴムであり、
前記微粒子がシリコーンレジン微粒子、シリコーンゴム微粒子およびシリカ微粒子の少なくとも1つである、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記微粒子は、前記ゴム成分よりも高い硬度を有する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記微粒子の平均粒径が1μm以上10μm以下である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記被膜の厚さが3μm以上100μm以下である、
請求項1〜6のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記シースがシリコーンゴムから形成される、
請求項1〜7のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記ゴム成分が付加反応型のシリコーンゴムである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記被膜の表面における任意の複数個所について前記微粒子の単位面積当たりの個数を測定したときに、前記個数の最大値Nmaxと最小値Nminとから式((Nmax−Nmin)/(Nmax+Nmin))×100で算出される個数分布が5%以下である、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記被膜の表面において、大きさが1μm以上の空隙が単位面積当たりに存在する個数が5個/40μm角以下である、
請求項1〜10のいずれか1項に記載のケーブル。 - 前記ケーブルは、医療機器と接続可能である、
請求項1〜11のいずれか1項に記載のケーブル。 - 中空管本体と、
前記中空管本体の内表面および外表面の少なくとも一方を覆い、かつ、前記中空管本体と密着する被膜と、
を備え、
前記被膜は、ゴム成分および微粒子を含むゴム組成物から形成され、前記被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、
前記被膜の表面に、アルコールを含む長さ50mmのコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10-3MPa〜4×10-3MPaのズリ応力が働くように当接させて、前記被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分〜120回/分でふき取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、前記被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となるふき取り耐性を有
する、
医療用中空管。
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