JP6721094B2 - ガイドチューブ - Google Patents

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Description

本発明は、ガイドチューブに関する。
被験者の所定の体表に穿刺するための医療用針(以下、「穿刺針」という)を穿刺する際、当該穿刺針を体腔内部の所定箇所にガイドするための手段が提案されている。
例えば特許文献1には、体内に挿入する可撓性材質のチューブ材の導入本体に、軸方向かつ周方向に切り欠いて形成された穿刺のための開口部分(特許文献1では「円弧形断面部分」と記載されている)を有する医療用デバイスが(以下、「従来技術1」ともいう)が開示されている。
従来技術1は、周方向において半円よりも深い位置まで導入本体の壁面を切り欠くことによって大きく開口した円弧形断面部分を有するとともに、導入本体の内腔側表面に沿って拡縮可能なバンパーが設けられている(例えば特許文献1図1から図3参照)。拡張されたバンパーは、導入本体の内腔側から円弧形断面部分を介して導入本体の外側であって、食道頸部等の内壁面に当接可能となる位置まで膨張する(同文献図6参照)。これによって、拡張したバンパーは食道頸部等における導入本体の留置に寄与するとともに、穿刺の際の目印となることが同文献に説明されている。即ち、穿刺針の操作者(以下、単に「操作者」という)は、かかるバンパーの位置を超音波検査による超音波画像で確認し、これを目印として体表からバンパーに向けて穿刺針を穿刺する(同文献段落[0042]、図6、図7)。
特開2012−239571号公報
従来技術1において、円弧形断面部分から膨出するバンパーは、導入本体に設けられた円弧形断面部分の位置を大まかに示すに過ぎない。しかし、円弧形断面部分が導入本体に対し大きく形成されているため、ここから膨出するバンパーを目印とし、円弧形断面部分を介して穿刺針を導入本体の内腔側に穿刺することを可能としている。
かかる従来技術1には以下の課題があった。即ち、周方向において半円よりも深い位置まで切欠かれることにより大きく開口した円弧形断面部分を備える導入本体は、強度の面で充分ではなかった。即ち、従来技術1は、体腔に挿入される際、または体腔に留置された際、挿入領域における断面が変形し、また屈曲するといった虞があった。
これに対し、円弧形断面部分が周方向において半円よりも小さく形成された場合には、導入本体の強度は向上するものの、穿刺可能な領域が小さくなる。そのため、開口位置を大まかに示すに過ぎないバンパーを目印に穿刺を行った場合には、穿刺作業の正確性が欠如する虞があった。その結果、穿刺作業の困難性が生じ得る。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、体腔に挿入される領域の強度を維持しつつも正確な穿刺作業を可能とするガイドチューブを提供することを課題とする。
本発明のガイドチューブは、内部にルーメンを有し体腔に挿入されるチューブ本体と、上記ルーメンと上記チューブ本体の外部とに通じる穿刺開口と、上記チューブ本体の先端基端方向に延在し上記穿刺開口を区画する穿刺開口端面と、上記チューブ本体の内周面または外周面に沿って設けられた補強部材と、を有し、上記チューブ本体の壁面に設けられた開口であるチューブ開口と、上記補強部材の壁面に設けられた開口であるパイプ開口と、が、重複することによって上記穿刺開口が形成されており、上記チューブ本体の先端基端方向に延在し上記パイプ開口を区画するパイプ開口端面が、上記チューブ本体の先端基端方向に延在し上記チューブ開口を区画するチューブ開口端面よりも穿刺開口側に位置して、上記穿刺開口端面をなしており、上記穿刺開口端面は、上記チューブ本体の軸心の延在方向に対し垂直に切断してなる横断面にて、上記穿刺開口端面の上記軸心の側の端部と上記軸心とを結ぶ二本の線分でなす開口角度が180度未満であり、かつ、上記線分の垂線に含まれる上記穿刺開口の開口方向の方向成分よりも、上記穿刺開口端面の法線に含まれる上記開口方向の方向成分が大きいことで超音波を反射させる機能を有することを特徴とする。
上記構成を備える本発明のガイドチューブは、体腔に挿入される領域の強度を維持しつつも正確な穿刺作業を可能とする。本発明のガイドチューブの構成とこれにより享受される優れた効果は、後段にて詳述する。
(a)は、第一実施形態にかかるガイドチューブの縦断面図であり、(b)は、(a)に示すガイドチューブのI−I線横断面図である。 (a)は、第一実施形態におけるチューブ本体および補強部材の分解斜視図であり、(b)は、チューブ本体に対し補強部材を装着した状態を示す斜視図である。 図1(a)のIII−III線横断面図であり内バルーンおよび外バルーンが膨張する前の状態を示している。 図1(a)のIII−III線横断面図であり内バルーンおよび外バルーンが膨張した状態を示している。 (a)は、第一実施形態にかかるガイドチューブの概略横断面図であり、(b)および(c)は、第一実施形態の変形例にかかるガイドチューブの概略横断面図である。 第一実施形態にかかるガイドチューブを経口により被験者の食道頸部に挿入し穿刺針を穿刺した状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
本発明におけるチューブ本体に関し、先端とは、体腔に挿入される挿入先端を意味し、基端とは、チューブ本体の長尺方向において上記先端と反対側の端部を意味する。また先端基端方向とは、チューブ本体の長尺方向を意味する。また本明細書においてガイドワイヤおよび穿刺針の先端とは、体腔に挿入される挿入先端を意味し、基端とは、長尺方向において上記先端と反対側の端部を意味する。
本明細書において縦断面とは、チューブ本体の軸心を通って長手方向に平行に切断した断面をいう。また横断面とは、チューブ本体の軸心の延在方向に対し垂直に切断した断面をいう。
本発明のガイドチューブの各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
<第一実施形態>
以下に、本発明のガイドチューブに関し、本発明の第一実施形態であるガイドチューブ100の構成について図1から図6を用いて説明する。
図1(a)は、ガイドチューブ100の縦断面図であり、内バルーン60および外バルーン70が膨張した状態を示している。図1(a)における破線は、膨張前の内バルーン60を示している。図1(b)は、図1(a)に示すガイドチューブ100のI−I線横断面図であり、チューブ本体10の横断面にてサブルーメン22と造影部24とが視認される。図2(a)は、チューブ本体10および補強部材50の分解斜視図であり、図2(b)は、チューブ本体10に対し補強部材50を装着した状態を示す斜視図である。図3は、図1(a)のIII−III線横断面図であり内バルーン60および外バルーン70が膨張する前の状態を示している。図4は、図1(a)のIII−III線横断面図であり内バルーン60および外バルーン70が膨張した状態を示している。図5(a)は、ガイドチューブ100の概略横断面図であり、図5(b)および図5(c)は、第一実施形態の変形例にかかるガイドチューブ100の概略横断面図である。図6は、ガイドチューブ100を経口により被験者170の食道頸部172に挿入し穿刺針200を穿刺した状態を示す説明図である。
図1(a)に示すとおり、本実施形態にかかるガイドチューブ100は、内部にルーメン20を有し体腔に挿入されるチューブ本体10を有する。またガイドチューブ100は、ルーメン20とチューブ本体10の外部とに通じる穿刺開口30と、チューブ本体10の先端基端方向に延在し穿刺開口30を区画する穿刺開口端面40(図3、図4参照)と、を有する。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、以下の2つの特徴を有している。
即ち、図3に示すとおり、ガイドチューブ100は、チューブ本体10の軸心Xの延在方向に対し垂直に切断してなる横断面にて、穿刺開口端面40の軸心Xの側の端部16と軸心Xとを結ぶ二本の線分14でなす開口角度θが180度未満である。かかる特徴を、以下において、第一の特徴という場合がある。
加えて、ガイドチューブ100は、線分14の垂線IVに含まれる穿刺開口30の開口方向IIの方向成分よりも、穿刺開口端面40の法線Iに含まれる開口方向IIの方向成分が大きい。かかる特徴を、以下、第二の特徴という場合がある。
尚、軸心Xの側の端部16とは、チューブ本体10の内腔(ルーメン20)の側に位置している穿刺開口端面40の端である。
ガイドチューブ100は、上述する第一の特徴および第二の特徴を備えることにより、チューブ本体10の強度を維持しつつも正確な穿刺作業を可能とする。
即ち、第一の特徴を有することにより、ガイドチューブ100は、従来技術1のごとく周方向において半円以上に大きく切り欠かれて開口が形成されることがないよう開口領域が制限されている。そのため、チューブ本体10が、穿刺開口30の設けられた箇所またはその近傍にて断面が変形し、または屈曲することが防止される。
一般的には、このように穿刺開口30の開口領域を制限することにより、穿刺範囲が狭まり穿刺作業がシビアになるが、ガイドチューブ100は、第二の特徴を有することにより、穿刺範囲の狭まった穿刺開口30に対し正確に穿刺作業を行うことができる。
即ち、第2の特徴を有するガイドチューブ100によれば、線分14を含む仮想面(図示せず)に比べて穿刺開口端面40が開口方向IIに対し寝ている。そのため、穿刺作業の際に、被験者の体表に超音波探触子(図示省略)を押し当てて穿刺開口30の開口方向に対し超音波を発生させたとき、ガイドチューブ100は、穿刺開口端面40に当たって反射した超音波が超音波検査器の受信部に受信される精度が高い。穿刺開口端面40において反射された超音波を受信して形成される超音波画像により、操作者(図示省略)は、2か所の穿刺開口端面40を確実に視認するとともに、これらの間が穿刺領域であることを把握し、確実に穿刺作業を行うことがきる。
尚、以下の説明において特段の言及なく用いられる「超音波」なる用語は、穿刺開口30を確認するために被験者の体表側から開口方向IIにおいて穿刺開口30側に照射された超音波を意味する。
以上に述べるとおり、ガイドチューブ100は、チューブ本体10の強度を維持しつつ穿刺針200を穿刺開口30に確実に刺込むことができるので、様々な目的のための経皮的なルートを安全・確実に作成することができる。
以下にガイドチューブ100の詳細な構成について説明する。
チューブ本体10は、薄肉のチューブであって1つ以上の内腔を有している。具体的には本実施形態にかかるガイドチューブ100は、上記内腔として、ルーメン20とサブルーメン22とを有している。
ルーメン20は、たとえばチューブ本体10の基端から先端まで貫通するとともに、基端から内視鏡160(図6参照)などの医療器具出し入れ可能、また薬液等を注入可能な大径の内腔である。ルーメン20の口径は特に限定されないが、チューブ本体10の細径化の観点からは、挿入される内視鏡160の外径とほぼ同等の寸法とすることができる。
サブルーメン22は、チューブ本体10の基端から先端の手前まで連続する内腔である。チューブ本体10の先端側にはサブルーメン22が外部に連通するための側孔12が設けられており、サブルーメン22は側孔12の近傍にて終端し、それより先端側は封止されている。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、図1(a)に示すとおり、穿刺開口30を封止する内バルーン60および穿刺開口30を覆うとともにチューブ本体10の外周を周回し径方向の外向に膨張可能な外バルーン70を有している。外バルーン70の内側には、液体または気体を気密に充填可能な気密室90が構成されている。気密室90は、外バルーン70の内側の内部空間である。内バルーン60、外バルーン70および気密室90の詳細は後述する。
チューブ本体10を構成する材料は特に限定されないが、たとえば軟質塩化ビニル樹脂やポリウレタン樹脂やシリコーンゴム等の合成樹脂を上記材料として用いることができる。これらの合成樹脂は、室温また体温程度の温度範囲において良好な柔軟性と弾性を有しているからである。上記材料は、透明性であることがより好ましい。また、チューブ本体10として、合成樹脂を主体とするチューブの内部の少なくも一部領域に、金属メッシュや金属ワイヤ等を埋設した複合チューブを用いてもよい。チューブ本体10の長さは、ガイドチューブ100が用いられる被験者の目的の部位に併せて、適宜設計される。たとえば、ガイドチューブ100を食道頸部172に適用する場合には、チューブ本体10の長さは、15cm以上50cm以下の範囲であることが一般的である。
本実施形態におけるチューブ本体10は、穿刺開口30を含む直線上に、造影部24(図1(a)(b)参照)が設けられている。造影部24は白金など、X線等の放射線が不透過の材料を含む。造影部24は、チューブ本体10に埋設されていてもよいし、チューブ本体10の周面に設けられていてもよい。これにより、チューブ本体10の周方向における穿刺開口30の位置をX線などの放射線照射観察などによって容易に確認することができる。本実施形態における造影部24は、図1(a)に示すとおり穿刺開口30を跨ぎチューブ本体10の先端から基端まで連続して延在する直線状に構成されている。ただし造影部24はこれに限定されず、直線方向に不連続にX線不透過材料が配置されていてもよく、または穿刺開口30の近傍のみに設けられていてもよい。特に、穿刺開口30の先端基端方向における両端部に当接または近接して造影部24が設けられていることによって、穿刺開口30の先端基端方向における穿刺開口30の開口位置を正確に確認することができる。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、チューブ本体10の先端基端方向に延在し穿刺開口30を区画する2か所の穿刺開口端面40と、穿刺開口30の先端基端方向における両端部に当接または近接する造影部24が設けられている。即ち、穿刺開口30は、穿刺開口端面40と造影部24とによって四方を囲まれている。したがって、操作者は、被験者の体表側からX線および超音波エコーなどの検査手段を用い、縦横方向の4点を目印に穿刺開口端面40の形成位置を把握することができる。
本実施形態におけるガイドチューブ100は、チューブ本体10の内周面または外周面に沿って設けられた補強部材50を有している。ここで補強部材50がチューブ本体10の内周面または外周面に沿うとは、補強部材50が、上記内周面または上記外周面の延在方向と同方向に延在することをいい、補強部材50の一方の面と内周面または外周面は直接または間接に対向している。
補強部材50は、チューブ本体10の先端基端方向において穿刺開口30の近傍に設けられ、チューブ本体10に断面変形や屈曲が生じないよう補強する。補強部材50は穿刺開口30の近傍のみに設けられてもよいが、中空のパイプ状であって、軸心を挟んで穿刺開口30と対向する位置まで延在しているとよい。これによって穿刺開口30を通過した穿刺針200の先端部がチューブ本体10を貫通し体腔側に突出することを防止することができ、安全性の観点からも望ましい。より具体的には、図2(a)および図2(b)に示すとおり、中空パイプ状の補強部材50の内腔に、チューブ本体10を貫通させて補強部材50を装着させることができる。このように本実施形態におけるガイドチューブ100は、チューブ本体10の外周面に沿って補強部材50が設けられているが、本発明はこれに限定されず、チューブ本体10の内周面に沿って補強部材50が設けられてもよい。
本実施形態における補強部材50は、図1(a)に示すとおり、厚み方向に貫通する孔52を有している。孔52は、側孔12と重複する位置に位置合わせさせており、サブルーメン22と気密室90とを連通させる。
補強性および安全性の観点から、補強部材50は、チューブ本体10を構成する主材料よりも硬質な材料から形成されることが好ましい。たとえば、補強部材50は、シート状またはパイプ状の金属材料またはチューブ本体10を構成する合成樹脂よりも硬質な剛性樹脂を含んで構成されることが好ましい。また補強部材50は、穿刺針200の先端部が貫通しない程度のメッシュ状の部材から構成されていてもよい。
上述するとおり、ガイドチューブ100は、チューブ本体10の内周面または外周面に沿って設けられた補強部材50を有している。
本実施形態における穿刺開口30は、図2(a)および図2(b)に示すとおり、チューブ本体10の壁面に設けられた開口であるチューブ開口32と、補強部材50の壁面に設けられた開口であるパイプ開口34と、が、重複することによって形成されている。穿刺のためのパイプ開口34が確保された補強部材50を備えることによって、チューブ本体10の穿刺開口30近傍の強度が良好に補強される。
チューブ開口32とパイプ開口34とが重複することによって形成されて穿刺開口端面40は、チューブ開口32とパイプ開口34との開口形状が一致する場合と、一致しない場合のいずれも含む。一致しない場合には、チューブ開口32よりもパイプ開口34が大きい場合、およびパイプ開口34よりもチューブ開口32が大きい場合のいずれも含む。
図2(a)では、予め、チューブ本体10にチューブ開口32が設けられるとともに、補強部材50にパイプ開口34が設けられた後、チューブ本体10に対し補強部材50を装着した例を示した。かかる例では、装着した際に、チューブ開口32とパイプ開口34とが重複するよう位置合わせされ穿刺開口端面40が構成される。しかし穿刺開口端面40の形成方法はこれに限定されない。たとえば、チューブ開口32が未形成のチューブ本体10にパイプ開口34が未形成の補強部材50を装着し、その後に所定の箇所においてチューブ本体10および補強部材50の厚み方向を貫通する穿刺開口端面40を形成してもよい。または、チューブ開口32が未形成のチューブ本体10にパイプ開口34が形成された補強部材50を外側装着し、その後にパイプ開口34に重複する位置にチューブ本体10の厚み方向を貫通するチューブ開口32を設け、穿刺開口端面40を形成してもよい。
補強部材50に設けられたパイプ開口34は、補強部材50の壁面に設けられパイプ状の補強部材50の厚み方向に貫通し、穿刺針200が通過可能な開口である。パイプ開口34の例としては、パイプ状の補強部材50の先端または基端には連続せず壁面の一部が貫通してなる開口、パイプ状の補強部材50の先端または基端に連続し壁面の一部が切り抜かれてなる切欠き、またはパイプ状の補強部材50の先端および先端に連続してなるスリットを挙げることができる。
チューブ本体10に設けられたチューブ開口32は、チューブ本体10の壁面に設けられチューブ状のチューブ本体10の厚み方向に貫通し、穿刺針200が通過可能な開口である。チューブ開口32の例としては、チューブ本体10の先端または基端には連続せず壁面の一部が貫通してなる開口を挙げることができる。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、図3、図4、および図5(a)に示すとおり、パイプ開口端面44と、チューブ開口端面42と、が連続しており、パイプ開口端面44およびチューブ開口端面42により穿刺開口端面40が構成されている。
ここで、パイプ開口端面44とは、チューブ本体10の先端基端方向に延在しパイプ開口34(図2(a)(b)参照)を区画する面である。またチューブ開口端面42とは、チューブ本体10の先端基端方向に延在しチューブ開口32(図2(a)(b)参照)を区画する面である。尚、パイプ開口端面44とチューブ開口端面42とが連続するとは、両端面が段差なく隣り合うことをいう。
かかる構成によれば、穿刺開口端面40の面積は、パイプ開口端面44と、チューブ開口端面42との和になり、いずれか一方である場合に比べて増大する。そのため、かかるガイドチューブ100では、超音波検査での穿刺開口端面40の視認性が特に優れる。
本実施形態の変形例としては、図5(b)および図5(c)に示すように、チューブ本体10の先端基端方向に延在しパイプ開口34(図2(a)(b)参照)を区画するパイプ開口端面44が、穿刺開口端面40をなしてもよい。図5(b)に示す変形例は、図5(a)とは異なり、補強部材50がチューブ本体10の内周面に沿って設けられている。
より具体的には、上記変形例は、上向き開口に図示する図5(b)において、チューブ本体10の内周面に沿って設けられた補強部材50のパイプ開口端面44がチューブ開口端面42よりも上方(即ち穿刺開口30側)に位置する態様である。かかる態様によれば、パイプ開口端面44が穿刺開口端面40をなす。
また他の変形例として、上向き開口に図示する図5(c)において、チューブ本体10の外周面に沿って設けられた補強部材50のパイプ開口端面44がチューブ開口端面42よりも上方(即ち穿刺開口30側)に位置した態様であってもよい。かかる態様によれば、パイプ開口端面44が穿刺開口端面40をなす。
補強部材50はチューブ本体10に比して硬質な材料で形成されることが一般的である。そのため穿刺開口30をチューブ開口端面42に依らずパイプ開口端面44によって区画しても、穿刺開口30の保形性を良好に維持することができる。ここで、超音波の反射は対象物の材質によって異なることが一般的に知られている。穿刺開口端面40がパイプ開口端面44のみによって構成されることにより、穿刺開口端面40における超音波の反射は、散乱し難く超音波画像における視認性がより鮮明になり得る。
図示省略する本実施形態の異なる変形例としては、チューブ本体10の先端基端方向に延在しチューブ開口32を区画するチューブ開口端面42が、穿刺開口端面40をなしてもよい。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、図3および図4に示すとおり、横断面にて、軸心Xを通り開口方向IIに伸長する線分(図示省略)を対称軸として、2つの穿刺開口端面40は線対称である。かかる構成により、それぞれの穿刺開口端面40に当たって反射した超音波が超音波検査器の受信部に受信される精度を同程度とすることができる。この結果、超音波画像において2つの穿刺開口端面40が同様の鮮明さで示されることとなり、操作者は、当該超音波画像により穿刺開口30の開口位置を明確に把握することができる。
特に、線対称である2つの穿刺開口端面40の法線Iは、開口方向IIと平行であることが好ましい(図3および図4参照)。これにより、体表側から開口方向IIの内方向に照射される超音波が超音波検査器の受信部に受信される精度を非常に高くすることができる。この結果、超音波画像において2つの穿刺開口端面40が鮮明に示され、穿刺開口30の開口位置の確認が容易かつ正確に行われる。
次に内バルーン60について説明する。
図3および図4に示すとおり、本実施形態にかかるガイドチューブ100は、穿刺開口30を封止し穿刺開口30よりも軸心Xの側に膨張可能な内バルーン60を有している。図3では膨張する前の内バルーン60を示し、図4では膨張した内バルーン60を示している。また縦断面において観察される膨張した内バルーン60は図1(a)が参照される。
内バルーン60を有することにより、穿刺開口30を通過する穿刺針200は内バルーン60をも貫通することとなる。穿刺針200が内バルーン60を貫通する際の抵抗により、操作者は、穿刺針200の先端がチューブ本体10の内腔に到達したことを穿刺する手の感触により知ることができる(以下、「穿刺確認の効果」ともいう)。
穿刺開口30を覆って気密に封止する内バルーン60を設ける態様において、ガイドチューブ100が上述する第一の特徴を備えることは有利である。換言すると、第一の特徴を備えるガイドチューブ100は、内バルーン60を備えることによる穿刺確認の効果を実質的に発揮可能である。
即ち、上記穿刺確認の効果を得るためには、チューブ本体10の内腔側に膨張する内バルーン60とこれに対向するチューブ本体10の内周面との間に、適度な距離が必要である。しかしながら、従来技術1のごとく、周方向において半円、またこれよりも深い位置まで切欠かれることにより大きく開口した円弧形断面部分は、これに対向するチューブ本体(導入本体)の内周面までの距離が小さい。そのため、当該円弧形断面部分に内バルーン60を設けた場合には、膨張した内バルーン60とこれに対向するチューブ本体(導入本体)の内周面との間に適度な距離が確保され難い。したがって従来技術1に内バルーン60を設けた態様によれば、膨張した内バルーン60とチューブ本体10の内周面とが当接してしまう虞がある。また、膨張した内バルーン60とチューブ本体10の内周面との距離が僅かであり、穿刺開口30を通過した穿刺針200が内バルーン60を貫通する前に、穿刺針200に押された内バルーン60がチューブ本体10の内周面と当接してしまう虞がある。
これに対し、第一の特徴を有するガイドチューブ100は、穿刺開口30とこれに対向するチューブ本体10の内周面との距離を従来技術1に比べて大きく確保することができる。そのため、ガイドチューブ100は、膨張した内バルーン60とチューブ本体10の内周面との間に適度な距離を確保することが可能であり、上記穿刺確認の効果を実質的に発揮可能である。
上述のとおり、穿刺開口30を封止し穿刺開口30よりも軸心Xの側に膨張可能な内バルーン60を有するガイドチューブ100は、内バルーン60が以下の構成を備えることが好ましい。即ち、図4に示すように、膨張した内バルーン60は、穿刺開口端面40の軸心Xの側の2つの端部16を結んだ線分B(図4参照)を直径とする円(図示省略)の曲率よりも小さい曲率で膨張するか、または、平坦状に膨張することが好ましい。図1(a)および図4では、平坦状に膨張した内バルーン60を図示している。
かかる構成によれば、横断面にて観察される内バルーン60の断面は、開口方向IIとの交差角度が90度または90度に近い角度である領域が増大する。これにより、内バルーン60の断面に当たって反射した超音波を超音波検査器の受信部に受信する精度が高くなる。その結果、超音波画像において視認される2つの穿刺開口端面40の間に、内バルーン60が鮮明に視認され、操作者は、これを目印として穿刺することにより、より正確に穿刺作業を実行することができる。
図4に示す内バルーン60のごとく、平坦状に膨張させるためには、たとえば、内バルーン60の穿刺開口30に面する領域(以下、膨張領域という、)を以下のとおり構成するとよい。即ち、外縁領域61より膨張領域の中央に位置する中央領域62(図4参照)よりも、膨張領域における外縁近傍である外縁領域61(図4参照)を柔軟に形成する。尚、内バルーン60の膨張領域は、たとえば図4では、穿刺開口30よりも径方向の内向きに膨張している領域である。
ここで内バルーン60が平坦状に膨張するとは、膨張した内バルーン60の中央領域62が、平坦状であると確認される程度をいい、厳密に平坦である場合および拡大観察によって内バルーン60に膨張の頂点が確認されない程度の平坦状である場合を含む。
具体的には、たとえば、合成樹脂で形成された内バルーン60における外縁領域61を残して中央領域62を熱処理などにより硬化させ、中央領域62の柔軟性を相対的に低減させるとよい。
あるいは、合成樹脂で形成された内バルーン60における外縁領域61の肉厚よりも中央領域62の肉厚を大きくして、中央領域62の柔軟性を相対的に低減させてもよい。
あるいは、中央領域62を平坦状に形成するとともに、外縁領域61を蛇腹状に形成し、蛇腹の伸長によって外縁領域61の柔軟性を相対的に高めてもよい。
本実施形態では、中空円筒状の内バルーン60を用いた例を示している。中空円筒状の内バルーン60は、チューブ本体10の外周面全周を直接または間接に覆って装着されており、具体的には、穿刺開口30を覆うとともにチューブ本体10の外周に装着された補強部材50の外周に密着している。
図示省略する他の例としては、内バルーン60が、穿刺開口30を覆ってチューブ本体10の内周面側に設けられる態様、または穿刺開口30を覆って、チューブ本体10と補強部材50との間に設けられる態様を挙げることができる。
中空円筒状の内バルーン60の代替として、チューブ本体10の周方向に非連続のシート状の内バルーン60を用いることもできる。
本実施形態における内バルーン60は、図1(a)に示すとおり、厚み方向に貫通する孔63を有している。孔63は、側孔12および孔52と重複する位置に位置合わせさせており、サブルーメン22と気密室90とを連通させる。
内バルーン60の材料は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において特に限定されない。たとえば、適度な弾性および引張特性を備え、所定の圧力により膨張可能であるとともに、膨張した状態で穿刺針200が貫通した際に即座に破裂しない材料を選択することが好ましい。かかる材料としてはたとえば、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、またはシリコーンゴム等の合成樹脂、並びに天然ゴムラテックスなどの天然ゴムから好適に選択される。内バルーン60の材料として、シリコーンゴムや天然ゴム等の良好な弾性を得にくい材料を選択する場合は、内バルーン60に適当な処理を施してもよい。上記処理としては、これらの材料から形成される内バルーン60にナイロンメッシュ等を積層または包埋する方法が挙げられる。また異なる上記処理として、これらの材料から形成された内バルーン60の周面に他の合成樹脂をコーティングして多層にしてもよい。かかる処理により、内バルーン60に穿刺針200が貫通した瞬間に、内バルーン60が破裂することを防止することができる。
次に外バルーン70について説明する。
本実施形態にかかるガイドチューブ100は、穿刺開口30を覆うとともにチューブ本体10の外周を周回し径方向の外向に膨張可能な外バルーン70、を有している。
外バルーン70の内側には、液体または気体を気密に充填可能な気密室90が構成されている。径方向の外向に膨張した外バルーン70は、チューブ本体10が挿入された体腔(例えば図6に示す食道頸部172)の内壁面に当接し、チューブ本体10の留置状態を安定させるとともに、当該体腔を拡張した状態を維持することができる。
外バルーン70の材料は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において特に限定されない。具体的には、外バルーン70の材料は、たとえば、内バルーン60の材料として使用可能な材料から適宜選択することができる。内バルーン60と同様に、外バルーン70も、穿刺針200の貫通により直ちに破裂しないことが好ましい。かかる観点では、外バルーン70の材料として選択される合成樹脂は、硬度JISA20度以上80度以下、引張強度8MPa以上25MPa以下、引裂強度20kg/cm以上60kg/cm以下、100%モジュラス3MPa以上6MPa以下、伸び率300%以上460%以下、またはバルーン内圧2.8psi以上75psi以下の範囲の物性のいずれか一以上を有していることが好ましい。
内バルーン60も上述の物性の範囲のいずれか一以上を有していることが好ましく、これらの物性は、外バルーン70と同程度とすることができる。内バルーン60と外バルーン70とは同一の材料から構成されてもよいし、異質の材料から構成されてもよい。
外バルーン70の寸法は、特に限定されず、ガイドチューブ100が適用される体腔の箇所、およびチューブ本体10の外径等によって適宜設計することができる。たとえば、外バルーン70は、先端基端方向における寸法が、1cm以上20cm以下、膨張径5mm以上250mm以下、肉厚0.01mm以上1mm以下の範囲で決定することができる。より具体的には、例えば、食道用のガイドチューブ100では、外バルーン70の先端基端方向における寸法は2cm以上10cm以下、膨張径20mm以上35mm以下であることが好ましい。また、胃用のガイドチューブ100では、外バルーン70の先端基端方向における寸法は5cm以上20cm以下、膨張径150mm以上250mm以下であることが好ましい。ただし、上述する数値範囲はいずれも好ましい例示であって、本発明を何ら制限するものではない。
外バルーン70は、気体または液体などの流動物が充填された気密室90の内圧によって外方向に膨張する。また同様に、内バルーン60も、上述する気密室90の内圧によって軸心Xの側に膨張する。
図1(a)に示すとおり、サブルーメン22の基端側からシリンジ150などによって内部に流動物が注入され、サブルーメン22から側孔12、孔52、および孔63を通じて、当該流動物が気密室90に充填される。
次に、図6を用いて、食道頸部172に適用されるガイドチューブ100の使用方法の一例として、カテーテルなどの医療機器を経皮的に食道まで挿入するための挿入ルートを確保する方法を説明する。かかる使用方法の例に用いられる穿刺針200は、たとえば、針本体と把持部210とを備える。針本体220は、長尺方向に貫通する孔(図示省略)を有し、当該孔にガイドワイヤ(図示省略)が挿入抜去可能なものを用いる。
本使用方法では、ルーメン20に内視鏡を挿入する所謂オーバーチューブとしてガイドチューブ100を用いる例を示す。
図6に示すように、内視鏡160をルーメン20に挿入した状態で、チューブ本体10を経口的に食道頸部172まで挿入する。たとえば穿刺開口30の位置が、被験者170の左側面側に向くよう、造影部24をX線観察で確認しながら位置合わせをするとよい。ガイドチューブ100は、任意の構成としてチューブ本体10の所定の位置に外装されたマウスピース140が設けられている。マウスピース140は被験者170が口で咥えることのできる口腔挿入部142を有している。適度な深さまでチューブ本体10が挿入された状態で、被験者170がマウスピース140の口腔挿入部142の中間位置を咥えた状態を図6に示している。これにより、口腔内に挿入されたチューブ本体10の挿入位置を安定させる。このとき、挿入経路の確認をし易くするために、適宜、チューブ本体10の先端から内視鏡160の先端を突出させてもよい。
次いで内視鏡160をチューブ本体10に対し相対的に基端側に引き、外バルーン70が所定の位置(食道頸部172付近)にくるよう位置合わせをする。内視鏡160の先端(図示省略)は、穿刺開口30よりも基端側に位置させて穿刺開口30よりも軸心X(図4参照)側に膨張する内バルーン60の膨張のスペースを確保するとよい。そして、サブルーメン22の基端側に接続したシリンジ150から、サブルーメン22に対し、造影剤を含有する流体物(例えば生理食塩水)を注入し、当該流体物を気密室90に充填させることによって外バルーン70および内バルーン60を膨張させる。
次に、被験者170の体表に超音波探触を押し当てて穿刺開口30の位置を確認する。超音波検査によって穿刺開口30が良好に観察されるよう超音波探触子の押し当てる方向と穿刺開口30の開口方向とが略平行となることが好ましい。さらに超音波探触子を強く押し当てて外バルーン70に対して甲状腺、気管、動脈、静脈等が左右にずれる状態にし、穿刺開口30を目指して針本体220を刺入する。このとき2つの穿刺開口端面40を超音波画像によって確認することにより、穿刺位置を明確に確認することができる。より詳しくは、チューブ本体10の周方向における穿刺開口30の開口位置を正確に確認することができる。尚、チューブ本体10の先端基端方向における穿刺開口30の開口位置は、上述のとおり造影部24によって確認するとよい。このようにガイドチューブ100は、体腔に留置されたガイドチューブ100に設けられた局所的な開口である穿刺開口30を検査装置によって確実に視認して位置確認できるため誤穿の虞がない。
体表側から穿刺された針本体220が、外バルーン70、および内バルーン60を通過して内バルーン60よりもチューブ本体10の内腔側に到達したことは、ルーメン20に挿入された内視鏡160によって観察し確認することができる。
次いで、針本体220の先端からガイドワイヤ(図示せず)をチューブ本体10の内腔に必要量挿入する。そしてガイドワイヤを残して針本体220を被験者170から抜き去る。針本体220から露出した図示省略するガイドワイヤを、体表の適当な箇所にテープで留めるなどして長尺方向に移動できないように固定する。その状態でチューブ本体10を胃側に押し込み、ガイドワイヤを胃側に指向させ、さらにチューブ本体10を胃側に押し込むことによって、当該ガイドワイヤを穿刺開口30から離脱させる。尚、チューブ本体10を胃側に押し込むために、たとえば図6に示すように、予め口腔挿入部142の先端側を咥えさせ、チューブ本体10の胃側への移動とともに口腔挿入部142の基端側の領域も口腔内に押し込む方向に移動させるとよい。その後、ガイドチューブ100を食道頸部172から抜去し、ガイドワイヤの基端側からシース付きダイレータ(図示せず)を取付けて体表から食道頸部172まで挿入して穿刺部位を拡張する。続いてダイレータのみ抜き去ることによってシースにより食道内へのルートを確保する。これによって、この後、上記シースを通じて、カテーテルなどの医療機器を食道またはさらに体腔深部へと挿入させることが可能となる。尚、シース付きダイレータを挿入する作業を行う前に、シリンジ150により気密室90に充填された流動物を吸引して外バルーン70を収縮させておいてもよい。
以上に本発明の実施形態およびその使用例について説明した。本発明は上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様を含む。また本発明の使用方法も、適宜、変更することができる。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)内部にルーメンを有し体腔に挿入されるチューブ本体と、
前記ルーメンと前記チューブ本体の外部とに通じる穿刺開口と、
前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記穿刺開口を区画する穿刺開口端面と、を有し、
前記チューブ本体の軸心の延在方向に対し垂直に切断してなる横断面にて、前記穿刺開口端面の前記軸心の側の端部と前記軸心とを結ぶ二本の線分でなす開口角度が180度未満であり、かつ、前記線分の垂線に含まれる前記穿刺開口の開口方向の方向成分よりも、前記穿刺開口端面の法線に含まれる前記開口方向の方向成分が大きいことを特徴とするガイドチューブ。
(2)前記穿刺開口を封止し前記穿刺開口よりも前記軸心の側に膨張可能な内バルーンを有する上記(1)に記載のガイドチューブ。
(3)前記穿刺開口を覆うとともに前記チューブ本体の外周を周回し径方向の外向に膨張可能な外バルーンを有し、
前記外バルーンの内側に、液体または気体を気密に充填可能な気密室が構成されている上記(1)または(2)に記載のガイドチューブ。
(4)前記横断面にて、前記軸心を通り開口方向に伸長する線分を対称軸として、2つの前記穿刺開口端面が線対称である上記(1)から(3)のいずれか一項に記載のガイドチューブ。
(5)2つの前記穿刺開口端面の法線が、前記開口方向と平行である上記(4)に記載のガイドチューブ。
(6)前記チューブ本体の内周面または外周面に沿って設けられた補強部材を有し、
前記チューブ本体の壁面に設けられた開口であるチューブ開口と、
前記補強部材の壁面に設けられた開口であるパイプ開口と、が、
重複することによって前記穿刺開口が形成されている上記(1)から(5)のいずれか一項に記載のガイドチューブ。
(7)前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記パイプ開口を区画するパイプ開口端面が、前記穿刺開口端面をなす上記(6)に記載のガイドチューブ。
(8)前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記チューブ開口を区画するチューブ開口端面が、前記穿刺開口端面をなす上記(6)に記載のガイドチューブ。
(9)前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記パイプ開口を区画するパイプ開口端面と、
前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記チューブ開口を区画するチューブ開口端面と、が連続し、
前記パイプ開口端面および前記チューブ開口端面により前記穿刺開口端面が構成されている上記(6)に記載のガイドチューブ。
(10)前記穿刺開口を封止し前記穿刺開口よりも前記軸心の側に膨張可能な内バルーンを有し、
前記内バルーンは、前記穿刺開口端面の前記軸心の側の2つの端部を結んだ線分を直径とする円の曲率よりも小さい曲率で膨張するか、または、平坦状に膨張する上記(1)から(9)のいずれか一項に記載のガイドチューブ。
10・・・チューブ本体
12・・・側孔
14・・・線分
16・・・端部
20・・・ルーメン
22・・・サブルーメン
24・・・造影部
30・・・穿刺開口
32・・・チューブ開口
34・・・パイプ開口
40・・・穿刺開口端面
42・・・チューブ開口端面
44・・・パイプ開口端面
50・・・補強部材
52・・・孔
60・・・内バルーン
61・・・外縁領域
62・・・中央領域
63・・・孔
70・・・外バルーン
90・・・気密室
100・・・ガイドチューブ
140・・・マウスピース
142・・・口腔挿入部
150・・・シリンジ
160・・・内視鏡
170・・・被験者
172・・・食道頸部
200・・・穿刺針
210・・・把持部
220・・・針本体
θ・・・開口角度
B・・・線分
I・・・法線
II・・・開口方向
IV・・・垂線
X・・・軸心

Claims (6)

  1. 内部にルーメンを有し体腔に挿入されるチューブ本体と、
    前記ルーメンと前記チューブ本体の外部とに通じる穿刺開口と、
    前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記穿刺開口を区画する穿刺開口端面と、
    前記チューブ本体の内周面または外周面に沿って設けられた補強部材と、を有し、
    前記チューブ本体の壁面に設けられた開口であるチューブ開口と、
    前記補強部材の壁面に設けられた開口であるパイプ開口と、が、重複することによって前記穿刺開口が形成されており、
    前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記パイプ開口を区画するパイプ開口端面が、前記チューブ本体の先端基端方向に延在し前記チューブ開口を区画するチューブ開口端面よりも穿刺開口側に位置して、前記穿刺開口端面をなしており、
    前記穿刺開口端面は、
    前記チューブ本体の軸心の延在方向に対し垂直に切断してなる横断面にて、前記穿刺開口端面の前記軸心の側の端部と前記軸心とを結ぶ二本の線分でなす開口角度が180度未満であり、かつ、前記線分の垂線に含まれる前記穿刺開口の開口方向の方向成分よりも、前記穿刺開口端面の法線に含まれる前記開口方向の方向成分が大きいことで超音波を反射させる機能を有することを特徴とするガイドチューブ。
  2. 前記穿刺開口を封止し前記穿刺開口よりも前記軸心の側に膨張可能な内バルーンを有する請求項1に記載のガイドチューブ。
  3. 前記穿刺開口を覆うとともに前記チューブ本体の外周を周回し径方向の外向に膨張可能な外バルーンを有し、
    前記外バルーンの内側に、液体または気体を気密に充填可能な気密室が構成されている請求項1または2に記載のガイドチューブ。
  4. 前記横断面にて、前記軸心を通り開口方向に伸長する線分を対称軸として、2つの前記穿刺開口端面が線対称である請求項1から3のいずれか一項に記載のガイドチューブ。
  5. 2つの前記穿刺開口端面の法線が、前記開口方向と平行である請求項4に記載のガイドチューブ。
  6. 前記穿刺開口を封止し前記穿刺開口よりも前記軸心の側に膨張可能な内バルーンを有し、
    前記内バルーンは、前記穿刺開口端面の前記軸心の側の2つの端部を結んだ線分を直径とする円の曲率よりも小さい曲率で膨張するか、または、平坦状に膨張する請求項1からのいずれか一項に記載のガイドチューブ。
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