JP6720389B2 - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動ブレーキ装置に関し、作動音を低減することができ、また消費電力の低減を図ることができる技術に関する。
電動モータを用いた電動ブレーキ装置として、以下の技術が提案されている。
1.電動モータでブレーキ力を制御する電動ブレーキ装置(特許文献1)。
2.摩擦パッドの押圧力を検出するセンサを設けたディスクブレーキ(特許文献2)。
3.逆効率を利用して消費電力を低減する電動アクチュエータ(特許文献3)。
特開2003−247576号公報 特開2010−270788号公報 独国特許出願公開第19841170号明細書
特許文献1,2のような電動ブレーキ装置において、消費電力および作動音の低減が課題となる場合がある。
特に、特許文献1等に示すようなねじ機構を使用する場合、主に摩擦力に起因して、電動モータのブレーキ力が増加する際と減少する際の動作における反力が異なるヒステリシス特性を示すことが多い。その場合、一定のブレーキ力に維持しようとする際、ヒステリシス中はモータ電流が変動してもブレーキ力が変動しない。そのため、主に積分要素の影響から電動モータの揺動が発生し易い場合がある。
上記の場合において、電動モータの揺動により消費電力が悪化する場合がある。また、特にブレーキ荷重の小さい場合において、例えば減速機に用いる歯車の歯打ち音などにより、作動音が悪化し問題になる場合がある。
例えば、特許文献3のような、逆効率を利用する電動アクチュエータにおいて、指令が変化している場合に何度も逆効率を利用した維持状態にしてしまうと、応答が階段状となり、追従性の低下および作動音の悪化が問題となる可能性がある。
この発明の目的は、電動ブレーキ装置において、作動音を低減することができ、また消費電力の低減を図ることができる電動ブレーキ装置を提供することである。
この発明の電動ブレーキ装置DBは、ブレーキロータ8と、このブレーキロータ8に接触させる摩擦部材9と、この摩擦部材9を前記ブレーキロータ8に接触させる摩擦部材操作手段6と、この摩擦部材操作手段6を駆動する電動モータ4と、この電動モータ4によりブレーキ力を制御する制御装置2とを備える電動ブレーキ装置において、
前記制御装置2は、所定の目標ブレーキ力に前記ブレーキ力を追従制御するブレーキ力追従制御部18と、前記電動モータ4の電流を一定値に維持するブレーキ力維持制御部19と、前記ブレーキ力追従制御部18と前記ブレーキ力維持制御部19とを切替える切替制御部20とを有し、
前記切替制御部20は、前記目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以下であるか否かで目標値が一定であるか否かを判定する一定目標値判別機能部25と、前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるか否かでブレーキ力が追従状態であるか否かを判定する追従状態判別機能部26とを有し、前記一定目標値判別機能部25により目標値が一定であると判定され、且つ追従状態判別機能部26でブレーキ力が追従状態にあると判定されるという条件を充足するとき、前記ブレーキ力追従制御部18から前記ブレーキ力維持制御部19に切替える機能を有することを特徴とする。
前記目標ブレーキ力の変化率とは、例えば単位時間当たりの目標ブレーキ力の変化(振れ幅)を言う。
前記定められた値、前記定められた範囲は、それぞれ試験やシミュレーション等の結果により定められる。
この明細書において、「ブレーキ力」とはブレーキ力に相当する値全般を示すものとする。例えば、摩擦部材9をブレーキロータ8に押し付ける押圧力をブレーキ力として用いても良く、電動ブレーキ装置DBが搭載される車輪の制動力を例えばトルクセンサ等を用いて検出し、この検出値をブレーキ力としても良い。その他、アクチュエータ剛性からブレーキ力と電動モータ角度との関係を予め調査しておき、電動モータ角度を等価ブレーキ力とするシステムとしても良い。
この構成によると、通常時、ブレーキ力追従制御部18は、上位の制御手段17から与えられた目標ブレーキ力にブレーキ力を追従制御する。切替制御部20は、一定目標値判別機能部25および追従状態判別機能部26において、目標ブレーキ力の変化率が定められた値以下(例えば目標ブレーキ力が概ね一定)で、且つ、ブレーキ力と目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内かを判定する。切替制御部20は、この条件を充足すると判定すると、ブレーキ力追従制御部18からモータ電流を一定値に維持するブレーキ力維持制御部19に切替える。このブレーキ力維持制御部19におけるモータ電流は、前記条件を充足したと切替制御部20が判定したときのブレーキ力または目標ブレーキを基準に定められるモータ電流である。
ヒステリシス特性の影響で電動モータの揺動が発生し易い電動ブレーキ装置において、前述のモータ電流を一定値に維持するブレーキ力維持制御部19を設けたため、電動モータ4の揺動を防止し、作動音の低減を図ることができる。またモータ電流を積極的に一定値に維持するため、モータ電流つまりモータトルクが変動するブレーキ力追従制御部のみからブレーキ力を制御するよりも消費電力の低減を図れる。
前記追従状態判別機能部26は、追従状態にあるか否かを判定する前記定められた範囲について、前記ブレーキ力追従制御部18から前記ブレーキ力維持制御部19に切替える際の範囲より、前記ブレーキ力維持制御部19から前記ブレーキ力追従制御部18に切替える際の範囲を拡大する機能を有するものとしても良い。この場合、ブレーキ力追従制御部18とブレーキ力維持制御部19の制御の切替えが頻繁に発生してしまう事象を防止し、制御の安定性を向上することができる。
前記切替制御部20は、
前記ブレーキ力維持制御部19による制御が解除されるときの前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力との偏差を記憶する記憶手段27と、
前記ブレーキ力維持制御部19による制御が解除されて前記ブレーキ力追従制御部18に切替えられた後の前記目標ブレーキ力について、前記記憶手段27に記憶された前記偏差を除去した目標ブレーキ力に補正する補正手段28とを有し、前記補正手段28において切り替えられた後の補正量が所定時間内に徐々にゼロに収束するよう処理を行っても良い。前記所定時間は、例えば試験やシミュレーション等の結果により定められる。
この場合、ブレーキ力維持制御部19からブレーキ力追従制御部18に切替えられた直後の急峻な動作を防止し、作動音の改善をさらに図ることができる。
前記切替制御部20は、前記ブレーキ力維持制御部19による制御が解除されて前記ブレーキ力追従制御部18に切替えられた後の、目標ブレーキ力の変化率の絶対値、および前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力の偏差の絶対値、のうち少なくとも何れか一方または両方が定められた値以上か否かを判定する判定手段29を有し、この判定手段29により前記何れかの値が定められた値以上と判定されたとき、前記補正手段28による補正を不許可するものとしても良い。
前記定められた値は、試験やシミュレーション等の結果により定められる。
目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以上である場合もしくはブレーキ力と目標ブレーキ力の偏差の絶対値が定められた値以上である場合、ブレーキ力維持制御部19からブレーキ力追従制御部18への制御の切替時に、電動ブレーキ装置DBの急峻な動作が求められているので、前述の急峻な動作を防止する機能を実行しなくても良い。したがって、その場合は急峻な動作を防止する機能を実行せず応答性を最大限に発揮することが好適と考えられる。
前記ブレーキ力維持制御部19は、測定されたモータ電流とブレーキ力との関係を設定する関係設定手段19aを含み、前記条件を充足したと前記切替制御部20が判定したときの前記ブレーキ力を、前記関係設定手段19aに照合して前記一定値とするモータ電流を決定するものとしても良い。電動モータ4における正効率と逆効率は予め測定可能であるため、これら正効率および逆効率でのモータ電流とブレーキ力との関係を、例えばマップ等から成る関係設定手段19aに設定しておくことで、一定値に維持するモータ電流を少ない演算負荷で決定することが可能となる。これにより消費電力の低減をさらに図ることができる。
前記ブレーキ力維持制御部19は、前記条件を充足したと前記切替制御部20により判定されるまでの定められた時間におけるモータ電流の平均値を記憶し、前記条件を充足したと前記切替制御部20が判定して前記ブレーキ力維持制御部19による制御を実行するとき、記憶された前記モータ電流の平均値を、前記ブレーキ力維持制御部19におけるモータ電流としても良い。
前記定められた時間は、試験やシミュレーション等の結果により定められる。
電動モータ等の大きな特性変動を考慮しなければならない場合などでは、モータ電流とブレーキ力との関係を設定するマップ等の作成が困難である場合がある。このような場合において、ブレーキ力が目標ブレーキ力に追従する近傍(前記条件を充足したと前記切替制御部により判定されるまでの定められた時間)のモータ電流は、ブレーキ力を維持するためのモータ電流に概ね近いと考えられる。このため、前記定められた時間のモータ電流の平均値を求めることで、ブレーキ力維持制御部19におけるモータ電流をマップ等を用いることなく決定することができる。或いは、前記予め設定されたマップ等に基づく結果と、前記モータ電流の平均値に基づく結果と、を適宜併用する構成としても良い。
この発明の電動ブレーキ装置は、ブレーキロータと、このブレーキロータに接触させる摩擦部材と、この摩擦部材を前記ブレーキロータに接触させる摩擦部材操作手段と、この摩擦部材操作手段を駆動する電動モータと、この電動モータによりブレーキ力を制御する制御装置とを備える電動ブレーキ装置において、前記制御装置は、所定の目標ブレーキ力に前記ブレーキ力を追従制御するブレーキ力追従制御部と、前記電動モータの電流を一定値に維持するブレーキ力維持制御部と、前記ブレーキ力追従制御部と前記ブレーキ力維持制御部とを切替える切替制御部とを有する。前記切替制御部は、前記目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以下であるか否かで目標値が一定であるか否かを判定する一定目標値判別機能部と、前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるか否かでブレーキ力が追従状態であるか否かを判定する追従状態判別機能部とを有し、前記一定目標値判別機能部により目標値が一定であると判定され、且つ追従状態判別機能部でブレーキ力が追従状態にあると判定されるという条件を充足するとき、前記ブレーキ力追従制御部から前記ブレーキ力維持制御部に切替える機能を有する。このため、電動ブレーキ装置において、作動音を低減することができ、また消費電力の低減を図ることができる。
この発明の実施形態に係る電動ブレーキ装置の概略構造を示す図である。 同電動ブレーキ装置を含む電動ブレーキシステムのブロック図である。 同電動ブレーキ装置の動作例等を示す図である。 同電動ブレーキ装置によりブレーキ力維持制御等を実行するフローチャートである。 この発明の他の実施形態に係る電動ブレーキ装置によりブレーキ力維持制御等を実行するフローチャートである。 この発明のさらに他の実施形態に係る電動ブレーキ装置によりブレーキ力制御から電流一定制御に移行する際の動作波形を示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る電動ブレーキ装置により電流一定制御からブレーキ力制御に移行する際の動作波形を示す図である。 従来例の電動ブレーキ装置の動作例を示す図である。
この発明の実施形態に係る電動ブレーキ装置を図1ないし図4と共に説明する。
図1に示すように、電動ブレーキ装置DBは、電動ブレーキアクチュエータ1と、制御装置2とを有する。先ず、電動ブレーキアクチュエータ1について説明する。
電動ブレーキアクチュエータ1は、電動モータ4と、この電動モータ4の回転を減速する減速機構5と、摩擦部材操作手段である直動機構6と、駐車ブレーキであるパーキングブレーキ機構7と、ブレーキロータ8と、摩擦部材9と、センサ類Sa(図2)とを有する。電動モータ4、減速機構5、および直動機構6は、例えば、図示外のハウジング等に組込まれる。なおブレーキロータ8は、ディスク型であっても、ドラム型であっても良い。摩擦部材9は、ブレーキパッドまたはブレーキシュー等からなる。直動機構6は、ボールねじ機構や遊星ローラねじ機構などの送りねじ機構からなる。
電動モータ4は、例えば、トルク密度や出力密度に優れるブラシレスDCモータを用いることが好適である。減速機構5は、電動モータ4の回転を、回転軸10に固定された三次歯車11に減速して伝える機構であり、一次歯車12、中間歯車13、および三次歯車11を含む。この例では、減速機構5は、電動モータ4のロータ軸4aに取り付けられた一次歯車12の回転を、中間歯車13により減速して、回転軸10の端部に固定された三次歯車11に伝達可能としている。
直動機構6は、減速機構5で出力される回転運動を送りねじ機構により直動部14の直線運動に変換して、ブレーキロータ8に対して摩擦部材9を当接離隔させる機構である。直動部14は、回り止めされ且つ軸方向A1に移動自在に支持されている。直動部14のアウトボード側端に摩擦部材9が設けられる。電動モータ4の回転を減速機構5を介して直動機構6に伝達することで、回転運動が直線運動に変換され、それが摩擦部材9の押圧力に変換されることによりブレーキ力を発生させる。なお、アウトボード側とは電動ブレーキ装置DBを車両に搭載した状態で、車両の車幅方向外側をアウトボード側といい、車両の車幅方向中央側をインボード側という。
パーキングブレーキ機構7は、ロック部材15とアクチュエータ16とを有する。中間歯車13のアウトボード側端面には、複数の係止孔(図示せず)が円周方向一定間隔おきに形成される。これら係止孔のいずれか一つにロック部材15が係止可能に構成される。アクチュエータ16として例えばソレノイドが適用される。アクチュエータ16によりロック部材(ソレノイドピン)15を進出させて中間歯車13に形成された前記係止孔に嵌まり込ませることで係止し、中間歯車13の回転を禁止することで、パーキングロック状態にする。ロック部材15をアクチュエータ16に退避させて前記係止孔から離脱させることで中間歯車13の回転を許容し、アンロック状態にする。
制御装置2等について説明する。
図2に示すように、この電動ブレーキシステムは、電動ブレーキアクチュエータ1と、制御装置2と、上位ECU17と、電源装置3とを有する。制御装置2に、電源装置3と、制御装置2の上位の制御手段である上位ECU17とが接続されている。上位ECU17として、例えば、車両全般を制御する電気制御ユニットが適用される。また上位ECU17は、各電動ブレーキ装置DBの統合制御機能を有する。上位ECU17から例えばブレーキ力等の目標値指令(目標ブレーキ力)が、制御装置2に入力される。
電源装置3は、電動ブレーキ装置DBにおける電動モータ4および制御装置2にそれぞれ電力を供給する。
制御装置2は、ブレーキ力追従制御部であるブレーキ制御演算器18、ブレーキ力維持制御部であるブレーキ維持電流推定器19、切替制御部20、電流制御演算器21、およびモータドライバ22等を有する。
ブレーキ制御演算器18は、上位ECU17から与えられる目標ブレーキ力に、ブレーキ力を追従制御するためのモータ電流を演算する。前記ブレーキ力について、例えば、摩擦部材9(図1)の押圧力の反力トルクとブレーキ力との関係を予め試験等により定めておき、センサ類Saのうち例えば荷重センサにより検出される摩擦部材9(図1)の押圧力と、定められた前記関係とから前記ブレーキ力を推定しても良い。
ブレーキ維持電流推定器19は、ブレーキ力を一定に維持するためのモータ電流(電動モータ4の電流)を推定する。この実施形態のブレーキ維持電流推定器19は、測定されたモータ電流とブレーキ力との関係を設定する関係設定手段19aを含む。電動モータ4において、ブレーキ力が増加する際の正効率とブレーキ力が減少する際の逆効率は予め測定可能であるため、これら正効率および逆効率でのモータ電流とブレーキ力との関係を、例えばマップ等から成る関係設定手段19aに設定しておく。これにより一定値に維持するモータ電流を少ない演算負荷で決定し得る。
切替制御部20は、ブレーキ制御演算器18とブレーキ維持電流推定器19とを切替える切替スイッチ23と、ブレーキ維持電流推定器19によるブレーキ維持状態を判別するブレーキ維持状態判別器24とを有する。ブレーキ維持状態判別器24は、一定目標値判別機能部25および追従状態判別機能部(「ブレーキ追従状態判別機能部」とも言う)26を有する。
一定目標値判別機能部25は、上位ECU17から与えられる目標ブレーキ力が静的指令(略一定の目標値)であるか否かを判定する。具体的には、目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以下であるか否かが判定される。ブレーキ追従状態判別機能部(追従状態判別機能部)26は、ブレーキ力と目標ブレーキ力との偏差を含む情報から、前記目標ブレーキ力への追従制御が概ね達成されたことを判定する。換言すれば、ブレーキ追従状態判別機能部26は、センサ類Sa等から推定されるブレーキ力と、上位ECU17から与えられる目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるか否かを判定する。
一定目標値判別機能部25により目標ブレーキ力の変化率が定められた値以下と判定され、且つ、ブレーキ追従状態判別機能部26によりブレーキ力と目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるという条件を充足すると、ブレーキ維持状態判別器24は、切替スイッチ23により、ブレーキ制御演算器18からブレーキ維持電流推定器19に切替え、または、ブレーキ維持電流推定器19による制御モードのまま維持する。
ブレーキ維持電流推定器19における、前記ブレーキ力を一定に維持するためのモータ電流は、前述の目標ブレーキ力の変化率が定められた値以下で、且つ、ブレーキ力と目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるという条件を充足したとブレーキ維持状態判別器24が判定したときのブレーキ力または目標ブレーキ力を基準に定められる。
電流制御演算器21は、センサ類Saの値から、上位ECU17からの目標ブレーキ力を達成するよう、モータドライバ22の制御信号を生成する。この電流制御演算器21は、目標モータ電流に追従制御するための電圧値を演算する。モータドライバ22は、電源装置3の直流電力を電動モータ4の駆動に用いる三相の交流電力に変換する。このモータドライバ22は、例えば、MOSFETのようなスイッチ素子を用いたハーフブリッジ回路等を構成しても良い。またモータドライバ22は、前記スイッチ素子を瞬時に駆動するようなプリドライバを含んでも良い。
上位ECU17は、例えば、四輪車両において「VCU」としても良い。電源装置3は、12Vバッテリや、電気自動車(略称EV)、ハイブリッド電気自動車(略称HEV)等におけるDC-DCコンバータ等の低圧電源としても良い。
なお図2の電動ブレーキシステムは、本提案を示すうえでの最小構成を示すものであり、図示外の補助電源や、その他の各種冗長機能や状態推定機能等、電動ブレーキシステムに関連する機能は必要に応じて設けられるものとする。
図3は、この電動ブレーキ装置の動作例等を示す図である。図2も適宜参照しつつ説明する。図3(a)は、目標値(目標ブレーキ力)に対するブレーキ力の推移を示し、図3(b)は、前記ブレーキ力の推移に対応するモータトルクおよび正効率、逆効率に基づく反力トルクの例を示す。なお、一般的に電動モータにおいて、弱め磁束制御等を除けば、モータトルクとモータ電流との関係は概ね比例となるため、本図3(b)のモータトルクはモータ電流と等価であるものとする。
図3(a)に示すように、一定目標値判別機能部25(図2)により、上位ECU17(図2)から与えられた目標値が略一定であると判定され、且つ、ブレーキ追従状態判別機能部26により、目標値に対してブレーキ力が十分に追従していると判定されると、図3(b)に示すように、ブレーキ維持電流推定器19(図2)等によりモータ電流を一定に保持する電流一定制御を導入している。
図3(a)に示すように、目標値(目標ブレーキ力)が変動していない場合において、図3(b)に示すように、一定のモータ電流を維持することで、電動モータ4(図2)の不必要な揺動を防止し得る。このとき、前記の電流一定制御を実施するのは、「目標値が略一定であること」と「目標値に対してブレーキ力が十分に追従していること」の双方を条件としている。
例えば、「目標値が略一定であること」のみ充足する場合、ステップ入力のように急峻な変化の後に静的な状態となる目標値において、比較的大きなブレーキ力誤差が生じてしまう可能性がある。また「目標値に対してブレーキ力が十分に追従していること」のみ充足する場合、例えば、緩やかに変動する目標値に対して制御切替が頻繁に発生してしまい、ブレーキ力の応答が階段状になってしまう可能性がある。
図8は、従来例の電動ブレーキ装置の動作例を示す図である。同図8は、前記電流一定制御を適用しない場合の例を示す。アクチュエータのヒステリシスの影響から、図8(a)に示す一定の目標値(目標ブレーキ力)に対しても、図8(b)に示すようにモータトルク(モータ電流)が変動する。目標値に対してブレーキ力が偏差なく追従することが求められるサーボシステムにおいて、制御演算に積分要素を含むことが一般的であり、電動ブレーキ装置におけるヒステリシス特性のような非線形性が存在する場合、次のような問題が発生する可能性がある。
ヒステリシス内においては、モータトルク変化に対してアクチュエータが反応しないことで積分値が過剰に大きな値となる状態が発生し易い。また増圧/減圧の方向変化に対して外乱に相当する反力トルクが急峻に変化することから、アクチュエータが揺動する動作が極めて発生し易い。このため、図8(b)に示すように、トルク変動が発生する可能性がある。
図4は、この電動ブレーキ装置によりブレーキ力維持制御等を実行するフローチャートである。この図4の例は、ブレーキ維持電流を予め測定されたアクチュエータ特性等に基づき決定する例を示す。本処理開始後、切替制御部20(図2)は、現在の制御モードがブレーキ力制御か電流一定制御かを判定する(ステップS1)。前記ブレーキ力制御とは、図2におけるブレーキ制御演算器18および電流制御演算器21における機能を全て含む。
現在の制御モードが電流一定制御であるとき、一定目標値判別機能部25(図2)により目標値が略一定であると判定され(ステップS2:yes)、且つ、ブレーキ追従状態判別機能部26により目標値に対してブレーキ力が十分に追従していると判定されると(ステップS3:yes)、電流一定制御を維持する(ステップS4)。その後本処理を終了する。電流一定制御において、目標値が略一定ではないと判定されるか(ステップS2:no)、または、目標値に対してブレーキ力が追従していないと判定されると(ステップS3:no)、切替制御部20(図2)は制御モードをブレーキ力制御に切替える(ステップS5)。その後、ブレーキ制御演算器18(図2)等によるブレーキ力制御を実行する(ステップS6)。
ステップS1において、現在の制御モードがブレーキ力制御であるとき、一定目標値判別機能部25(図2)により目標値が略一定であると判定され(ステップS7:yes)、且つ、ブレーキ追従状態判別機能部26(図2)により目標値に対してブレーキ力が十分に追従していると判定されると(ステップS8:yes)、切替制御部20(図2)は制御モードを電流一定制御に切替える(ステップS9)。
次に、ブレーキ維持電流推定器19(図2)は、目標値が略一定で且つ追従状態にあるという条件を充足したと切替制御部20(図2)が判定したときのブレーキ力を、関係設定手段19a(図2)に照合してブレーキ力維持電流iを取得する(ステップS10)。但し、ブレーキ力維持電流iで出力されるモータトルクτは、ヒステリシス特性における逆効率に基づく反力トルクτより大きく、正効率に基づく反力トルクτよりも小さい関係が成立する。
次に、ブレーキ力維持電流iに基づき、ブレーキ維持電流推定器19(図2)等による電流一定制御を実行する(ステップS11)。なお目標値が略一定で且つ追従状態にあるという条件を充足しないとき、(ステップS7:noまたはステップS8:no)、ブレーキ力制御を維持する(ステップS12)。その後本処理を終了する。
以上説明した電動ブレーキ装置DBによると、目標値が略一定で且つ追従状態にあるという条件を充足するとき、ブレーキ維持電流推定器19による電流一定制御に維持または切替える。ヒステリシス特性の影響で電動モータの揺動が発生し易い電動ブレーキ装置において、前述のモータ電流を一定値に維持するブレーキ維持電流推定器19を設けたため、電動モータ4の揺動を防止し、作動音の低減を図ることができる。またモータ電流を積極的に一定値に維持するため、モータ電流つまりモータトルクが変動するブレーキ制御演算器18のみからブレーキ力を制御するよりも消費電力の低減を図れる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図4のステップS10に示すブレーキ力維持電流iを取得する例に代えて、図5のステップS10Aを適用しても良い。このステップS10Aでは、ブレーキ維持電流を、ブレーキ力制御によってブレーキ力を保持している電流値の平均値等から決定する例を示す。具体的には、図2および図5に示すように、ブレーキ維持電流推定器19は、目標値が略一定で且つ追従状態にあるという条件を充足したと切替制御部20により判定されるまでの定められた時間におけるモータ電流の平均値を記憶している(図5ステップS10A)。
前記条件を充足したと切替制御部20が判定して電流一定制御を実行するとき、記憶されたモータ電流の平均値ikaに基づき、ブレーキ維持電流推定器19等による電流一定制御を実行する(図5ステップS11)。図5のステップS10Aにおいて、ステップkは、現時点の演算サイクルにおける量を示し、k−nはnステップ前の演算サイクルにおける量を示す。
電動モータ等の大きな特性変動を考慮しなければならない場合などでは、モータ電流とブレーキ力との関係を設定するマップ等の作成が困難である場合がある。このような場合において、ブレーキ力が目標ブレーキ力に追従する近傍(前記条件を充足したと切替制御部20により判定されるまでの定められた時間)のモータ電流は、ブレーキ力を維持するためのモータ電流に概ね近いと考えられる。
このため、前記定められた時間のモータ電流の平均値を求めることで、ブレーキ維持電流推定器19におけるモータ電流をマップ等を用いることなく決定することができる。特に、モータ電流とブレーキ力との関係を正確に測定することが困難である低荷重域において、電流一定制御の信頼性向上を図れる。またモータ電流の平均値を用いて電流一定制御を実行することで、モデル誤差の許容量が増える効果を奏する。
図6は、さらに他の実施形態に係る電動ブレーキ装置によりブレーキ力制御から電流一定制御に移行する際の動作波形を示す図である。本図6は、目標値Fの変化率(d/dt)F、ブレーキ力Fの変化率(d/dt)Fの絶対値が所定値以下であり、且つ、ブレーキ力と目標値との偏差が定められた範囲ΔF内であるとき、ブレーキ力制御から電流一定制御(ブレーキ力維持動作)に推移する例を示す。
上記の場合、目標値が略一定で且つ追従状態にあるかを判定する際に用いる各所定値について範囲を広くする程安定して前記電流一定制御を実施することが可能となるが、各所定値について範囲を狭くするよりも制御精度が悪化することがトレードオフとなる。
また、ブレーキ力制御と電流一定制御の制御切替を行う際、前記制御切替が頻繁に発生することによる挙動が問題となる場合がある。
図6(a)は、ブレーキ追従状態判別機能部26(図2)が、前記定められた範囲ΔFについて、電流一定制御に推移する際にΔFによる範囲を拡大するヒステリシス性を持たせる例を示す。ブレーキ力制御から電流一定制御への制御モードの切替が発生した際、ブレーキ力Fの変化率(d/dt)Fが厳密に零でない限り、主にアクチュエータ慣性に伴う惰性運動によりブレーキ力が変動する。このとき前記定められた範囲ΔFを拡大するヒステリシス性を持たせることで、制御切替が頻繁に発生する事象を防止し、制御の安定性を向上することができる。
図6(b)は、図6(a)に示すヒステリシス性を適用しない例を示す。この例では、ブレーキ力と目標値との偏差が定められた範囲ΔFに対して出入りを繰り返す。これによりブレーキ力制御と電流一定制御の制御切替が頻繁に発生し、アクチュエータの不要な揺動が発生してしまう可能性がある。但し、図8の電流一定制御を一切適用しない従来例よりも、アクチュエータが揺動する動作を抑えて、これによりトルク変動を低減することができる。
図7は、電流一定制御からブレーキ力制御に移行する際の動作波形を示す図である。
厳密に、ブレーキ力Fの変化率(d/dt)Fが零であり、かつ、ブレーキ力と目標値との偏差が零である理想状態を発生させることは困難であることから、電流一定制御の状態において所定の偏差が発生する。よって電流一定制御からブレーキ力制御に切替える際に前記所定の偏差が突然発生することになる。このため、制御切替直後のブレーキ力が急峻な応答になり、作動音の悪化等の問題が発生する可能性がある。
図7(a)では、電流一定制御からブレーキ力制御に切替える際、目標ブレーキ力である目標値Fを切替直前の偏差である目標値補正分Fを除いた目標値F´(F´=F−F)に補正し、その後の所定時間において前記目標値補正分Fが徐々に零に収束するよう指令値を生成する例を示す。
この例では、図2に示すように、ブレーキ維持状態判別器24は、さらに記憶手段27と補正手段28と判定手段29とを有する。記憶手段27は、電流一定制御が解除されるときのブレーキ力Fと目標値Fとの偏差である目標値補正分Fを記憶する。補正手段28は、電流一定制御が解除されてブレーキ力制御に切替えられた直後の目標値Fについて、記憶手段27に記憶された目標値補正分Fを除去した目標値F´に補正する。
但し、判定手段29は、前記ブレーキ力維持制御部19による制御が解除されて前記ブレーキ力追従制御部18に切替えられた後の、目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以上である場合、およびブレーキ力と目標ブレーキ力の偏差の絶対値が定められた値以上である場合、を判定する。前記の少なくとも一方が定められた値以上であると判定されたとき、補正手段28による補正を不許可とする。この場合、電流一定制御からブレーキ力制御への制御の切替時に、電動ブレーキ装置のブレーキ力の急峻な応答が求められていると考えられる為、前述の急峻な応答を防止する機能を実行しなくても良く、急峻な応答を防止する機能を実行せず応答性を最大限に発揮することが好適と考えられる。
目標値補正分Fについて、例えば、電流一定制御においてのみブレーキ力Fと目標値Fとの偏差を記憶手段27に格納して更新し、ブレーキ力制御の移行後に緩やかに零に収束する変数として実装することができる。
前記の補正処理によって、電流一定制御からブレーキ力制御つまり通常のブレーキ力追従動作に移行する際、ブレーキ力と目標値との偏差が急激に発生して応答が振動的になることは無く、前述の作動音の悪化等を防止することができる。
図7(b)は、図7(a)に示す補正処理を適用しない例を示す。この図7(b)の例では、電流一定制御からブレーキ力制御に移行する際、ブレーキ力Fと目標値Fとの偏差が急激に生じることで、制御切替直後のブレーキ力Fの応答が振動的になる可能性がある。
一定目標値判別機能部25(図2)は、例えば、時定数の異なるフィルタ等、遅延度合の異なる複数の遅れ要素の出力誤差が所定値以下であることから、略一定の目標値であると判断しても良い。この場合、ノイズ等の影響を除去し易い。
ブレーキ追従状態判別機能部26(図2)は、例えば、ブレーキ力と目標値との偏差の絶対値、およびブレーキ力の微分値ないしは前記偏差の微分値の絶対値が所定値以下であることから、目標値に対してブレーキ力が十分に追従していると判定しても良い。
センサ類Saとして、モータ角度センサや、ブレーキ力を推定するブレーキ力推定センサを設けても良い。
電動モータ4は、ブラシ付DCモータや誘導モータを用いても良い。
直動機構6は、ボールランプ等の機構を用いても良い。
減速機構5は、平行歯車や遊星歯車を用いても良い。
この電動ブレーキ装置DBを搭載した車両は、駆動輪をモータで駆動する電気自動車であっても良いし、前後輪の一方をエンジンで駆動し、他方をモータで駆動するハイブリッド自動車あっても良い。また車両に、エンジンのみで駆動輪を駆動するエンジン車を適用しても良い。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2…制御装置
4…電動モータ
6…直動機構(摩擦部材操作手段)
8…ブレーキロータ
9…摩擦部材
17…上位ECU(上位の制御手段)
18…ブレーキ制御演算器(ブレーキ力追従制御部)
19…ブレーキ維持電流推定器(ブレーキ力維持制御部)
19a…関係設定手段
20…切替制御部26…ブレーキ追従状態判別機能部
27…記憶手段
28…補正手段
29…判定手段
DB…電動ブレーキ装置

Claims (6)

  1. ブレーキロータと、このブレーキロータに接触させる摩擦部材と、この摩擦部材を前記ブレーキロータに接触させる摩擦部材操作手段と、この摩擦部材操作手段を駆動する電動モータと、この電動モータによりブレーキ力を制御する制御装置とを備える電動ブレーキ装置において、
    前記制御装置は、所定の目標ブレーキ力に前記ブレーキ力を追従制御するブレーキ力追従制御部と、前記電動モータの電流を一定値に維持するブレーキ力維持制御部と、前記ブレーキ力追従制御部と前記ブレーキ力維持制御部とを切替える切替制御部とを有し、
    前記切替制御部は、前記目標ブレーキ力の変化率の絶対値が定められた値以下であるか否かで目標値が一定であるか否かを判定する一定目標値判別機能部と、前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力との偏差が定められた範囲内であるか否かでブレーキ力が追従状態であるか否かを判定する追従状態判別機能部とを有し、前記一定目標値判別機能部により目標値が一定であると判定され、且つ追従状態判別機能部でブレーキ力が追従状態にあると判定されるという条件を充足するとき、前記ブレーキ力追従制御部から前記ブレーキ力維持制御部に切替える機能を有することを特徴とする電動ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電動ブレーキ装置において、前記追従状態判別機能部は、追従状態にあるか否かを判定する前記定められた範囲について、前記ブレーキ力追従制御部から前記ブレーキ力維持制御部に切替える際の範囲より、前記ブレーキ力維持制御部から前記ブレーキ力追従制御部に切替える際の範囲を拡大する機能を有する電動ブレーキ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動ブレーキ装置において、前記切替制御部は、
    前記ブレーキ力維持制御部による制御が解除されるときの前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力との偏差を記憶する記憶手段と、
    前記ブレーキ力維持制御部による制御が解除されて前記ブレーキ力追従制御部に切替えられた直後の前記目標ブレーキ力について、前記記憶手段に記憶された前記偏差を除去した目標ブレーキ力に補正する補正手段とを有し、前記補正手段において切り替えられた後の補正量が所定時間内に徐々にゼロに収束するよう処理を行う電動ブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載の電動ブレーキ装置において、前記切替制御部は、前記ブレーキ力維持制御部による制御が解除されて前記ブレーキ力追従制御部に切替えられた後の、前記目標ブレーキ力の変化量の絶対値、および前記ブレーキ力と前記目標ブレーキ力の偏差の絶対値、のうち少なくとも何れか一方または両方が定められた値以上か否かを判定する判定手段を有し、この判定手段により前記 何れかの値が定められた値以上と判定されたとき、前記補正手段による補正を不許可する電動ブレーキ装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置において、前記ブレーキ力維持制御部は、測定されたモータ電流とブレーキ力との関係を設定する関係設定手段を含み、前記条件を充足したと前記切替制御部が判定したときの前記ブレーキ力を、前記関係設定手段に照合して前記一定値とするモータ電流を決定する電動ブレーキ装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電動ブレーキ装置において、前記ブレーキ力維持制御部は、前記条件を充足したと前記切替制御部により判定されるまでの定められた時間におけるモータ電流の平均値を記憶し、前記条件を充足したと前記切替制御部が判定して前記ブレーキ力維持制御部による制御を実行するとき、記憶された前記モータ電流の平均値を、前記ブレーキ力維持制御部におけるモータ電流とする電動ブレーキ装置。
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