JP6719918B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents
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Description
上記の用途に使用される液体吐出ヘッドの例として、液体に熱を与えて沸騰させ、発泡の力により液滴を吐出するサーマル方式と、圧電素子により発生する衝撃波の力により液滴を吐出するピエゾ方式が、代表的な方式として広く知られている。
上述の液体吐出ヘッドでは、吐出口から液体中の揮発性溶媒が蒸発することにより、色材濃度の増加による画像の色ムラ、吐出口付近の粘度上昇に起因する吐出速度低下による着弾精度の低下、といった問題が生じる。特に、近年では、画像堅牢性や非紙メディア上の印刷への対応のために、吐出される液体に用いられる溶媒や溶剤、添加される色材や樹脂部材などの種類が多様化し、上述の問題は深刻化する傾向にある。
こうした問題を解決する方法として、液体吐出ヘッドに供給する液体を、常に圧力室内部で循環させることにより、吐出口付近の増粘を抑制する技術が知られている。特許文献1には、無駄なインクの循環量を抑制しつつ、循環するインクの増粘を防止するインクジェット記録装置が開示されている。
この課題を回避する手段として、最も大きな循環流速を要する吐出口に合わせて、全体の循環流速を設計する構成が考えられる。しかし、この構成では、ある吐出口を備える圧力室では、必要最小限の循環流速で液体が循環するが、別の吐出口を備える圧力室では、必要以上に大きな循環流速で液体が循環することになる。液体の循環流速が大きすぎると、流路内での圧力損失が大きくなるため、吐出口で大きな負圧が生じる。吐出口における負圧は、気液界面のメニスカス沈降を引き起こし、液滴吐出時、ミストと呼ばれる極小液滴が発生する等の弊害が生じ、新たな課題が顕在化する。
本明細書における「インク」は、記録媒体に付与されることによって、画像、模様、パターンなどの形成、記録媒体の加工あるいはインクの処理に供され得る液体を含む。従って、「インク」は、記録に関して用いることが可能なあらゆる液体を包含する。
本発明の液体吐出ヘッドの第1の実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
(ヘッド全体の構成の説明)
まず、本発明を適用可能な各種の液体吐出ヘッドと記録素子基板を図1に例示する。図1(a)は一つの記録素子基板102を備えた液体吐出ヘッド101aを示す。液体吐出ヘッド101aは、液体吐出装置(不図示)に対して可動に搭載されており、記録媒体に対して往復移動を繰り返しながら記録を行う。図1(b)は複数の記録素子基板102が千鳥状に配置された、ラインヘッドの形態の液体吐出ヘッド101bを示す。図1(c)は複数の記録素子基板102が直線状に配置された、ラインヘッドの形態の液体吐出ヘッド101cを示す。図1(b),(c)に示す液体吐出ヘッド101b、101cは液体吐出装置に固定されており、記録媒体が移動することにより記録が行われる。本発明に係る液体吐出ヘッドは図1(a)〜(c)の例を含む任意の形態で実施可能であり、図1(a)〜(c)に示す形態に限定されない。以下の説明ではこれらの液体吐出ヘッド101a〜101cを液体吐出ヘッド101と表記する。
図2は、上述した液体吐出ヘッド101を含む液体吐出装置のインク供給系の模式図である。インクはインクタンク201からインク供給流路202を通り、共通供給口401を介して液体吐出ヘッド101に供給される。第1の共通供給流路208Aと第2の共通供給流路208Bがインク供給流路202上の第1の点206で分岐し、それぞれ第1の点206から下流側に延在している。第1の点206は液体の流方向に関して、第1及び第2の圧力室305A,305Bの上流側に位置する。第1の共通供給流路208Aからは、複数の第1の個別供給流路307Aが個々の第1の圧力室305Aの流入口309まで延びている。同様に、第2の共通供給流路208Bからは、第2の個別供給流路307Bが個々の第2の圧力室305Bの流入口309まで延びている。
インク供給流路202には負圧調整装置203が、インク回収流路205には定量ポンプ204が、それぞれ設けられている。負圧調整装置203と定量ポンプ204は、インクタンク201と液体吐出ヘッド101の間で循環流を生じさせつつ、同時に吐出口303でのインク圧力を調整する。負圧調整装置203、定量ポンプ204及び後述する流抵抗素子311は、液体吐出ヘッドと一体で設置することもできるし、液体吐出ヘッドの外部に取り付け、供給チューブ等を介して液体吐出ヘッドと接続することもできる。
図3(a)は、図2に示す液体吐出ヘッド101の記録素子基板102の斜視図、図3(b)は、記録素子基板102を吐出口形成部材302側から見た拡大透視図、図3(c)は図3(b)のA−A線に沿った記録素子基板102の断面図である。
記録素子基板102は、基板301と、基板301に接合された吐出口形成部材302と、を有している。吐出口形成部材302には口径の異なる吐出口がそれぞれ複数設けられている。すなわち吐出口形成部材302には、複数の第1の吐出口303Aと複数の第2の吐出口303Bが配置されている。第1の吐出口303Aと第2の吐出口303Bから吐出体積の異なる液滴を吐出することにより、トーンやグラデーションが滑らかで高精細な画像を実現することができる。第1の吐出口303Aと第2の吐出口303Bは共に円形の開口形状を有している。複数の第1の吐出口303Aは直線上に配されて第1の吐出口列304Aをなしている。複数の第2の吐出口303Bは上記直線と平行な他の直線上に配されて第2の吐出口列304Bをなしている。第1の吐出口列304Aは第1の吐出口303Aのみからなり、第2の吐出口列304Bは第2の吐出口303Bのみからなる。本実施形態では口径の異なる2種類の吐出口が設けられているが、吐出口の種類はこれに限定されない。
エネルギー発生素子306は液体を吐出させるエネルギーを発生させ、吐出口303を介して液滴を液体吐出ヘッド101の外部へ吐出する。エネルギー発生素子306の出力エネルギーは吐出口303によって異なる値とすることができる。本実施形態のエネルギー発生素子306は、発熱により液体を沸騰させ液滴を外部に吐出する発熱素子であるが、圧電効果により液体を外部に吐出する圧電素子であってもよい。
基板301には、基板301を貫通する垂直供給口312と垂直排出口313とが形成されている。垂直供給口312と垂直排出口313とは、それぞれ個別供給流路307と個別回収流路308に接続している。吐出口形成部材302の吐出口303が形成された天井部の厚みはほぼ一定である。従って、吐出口303を形成する吐出口形成部材302の貫通孔と圧力室305の高さはすべての吐出口303でほぼ一定である。
第1の圧力室305A内における液体の流速は第2の圧力室305B内における液体の流速より小さい。このような流速の関係を実現するため、本実施形態では、第1の個別供給流路307Aの流路抵抗が第2の個別供給流路307Bの流路抵抗より大きくされている。具体的には第1の個別供給流路307Aが第2の個別供給流路307Bより小さな流路断面を有している。同様に、第1の個別回収流路308Aの流路抵抗が第2の個別回収流路308Bの流路抵抗より大きくされている。具体的には第1の個別回収流路308Aが第2の個別回収流路308Bより小さな流路断面を有している。より詳細には、開口面積の大きい第1の吐出口303Aが配置された第1の圧力室305Aの流入口309と流出口310とには、第1の流抵抗素子311Aが配置されている。開口面積の小さい第2の吐出口303Bが配置された第2の圧力室305Bの流入口309と流出口310とには、第2の流抵抗素子311Bが配置されている。これにより、第1の圧力室305A内の流速J1が、第2の圧力室305B内の流速J2より小さくなる(図2参照)。この結果、第1の点206から第1の圧力室305Aの流入口309までの流路の圧力損失が、第1の点206から第2の圧力室305Bの流入口309までの流路の圧力損失より大きくなる。
なお、第1の個別供給流路307Aの流路抵抗と第2の個別供給流路307Bの流路抵抗を異ならせる方法は流路断面積を異ならせる方法に限られない。例えば、第1の個別供給流路307Aと第2の個別供給流路307Bの流路壁面の表面粗さを異ならせることでも同様の効果が得られる。
一般に、口径が大きな吐出口は、口径が小さな吐出口よりも、インクの濃縮抑制に必要な最低循環流速が小さい。この理由について以下に簡単に説明する。吐出が行われず、圧力室内で液体の循環流が生じているとき、インクの揮発成分は蒸発により失われ、循環流により補われる。この現象はすみやかに平衡に達するため、インクの吐出は平衡状態で吐出されるインクの平均粘度に影響される。局所的な流れを考えると、液体流方向に直交する吐出口の壁面付近の気液界面でインク循環流速が最も小さく、蒸発流速が最も大きくなるため、インクの濃縮はこの部分に集中する。ここで、吐出口の循環流方向の口径をR、圧力室の流路高さをH、吐出口形成部材302の厚さをPとする(図3(c)参照)。インクが濃縮する部分の体積Vcがインクの吐出体積より十分に小さいとき、流体力学的な考察より、VcはRによらずH,Pによってのみ定まる。一方、インクが吐出される部分の体積はRに比例するので、H,Pが一定ならば、吐出されるインクの平均的な濃度はRに反比例する。従って、インク流速が一定ならば、吐出口の口径Rが大きいほど、吐出されるインク粘度の上昇は小さい。同様に、吐出されるインク粘度の上昇が等しいとき、口径が大きい吐出口におけるインク流速は、口径が小さい吐出口におけるインク流速より小さい。
そこで、口径の異なる複数の吐出口列に対して、圧力室内のインク流速を異なる値となるように制御する。これにより、すべての吐出口に対して、過不足ないインク流速で、インクの濃縮を抑制することができる。具体的には、インク流方向の吐出口の口径が大きいほど、インクの濃縮抑制に必要な循環流速は小さいため、口径が大きい吐出口に対して循環流速を小くし、口径が小さい吐出口に対して循環流速を大きくする。
圧力室305の流路高さH=14マイクロメートル、吐出口形成部材302の厚さP=11マイクロメートルとする。吐出口ごとの圧力損失の差は、個別供給流路307と圧力室305と個別回収流路308において生じる。流路高さHおよび差圧が一定のとき、流速は流路の長さに比例し、流路の幅に反比例する。また、吐出される液滴の体積は、ほぼ吐出口の面積に比例する。第1の吐出口303Aが5pLの液滴を、第2の吐出口303Bが2pLの液滴を吐出すると仮定する。このとき、第1の吐出口303Aの開口面積はおよそ260平方マイクロメートル、第2の吐出口303Bの開口面積はおよそ100平方マイクロメートルとなる。吐出口が円形の場合、第1の吐出口303Aと第2の吐出口303Bの直径はそれぞれ18.2マイクロメートルと11.5マイクロメートルとなる。インクの濃縮抑制に必要な流速は、吐出口径に反比例するため、2pLの液滴を吐出する第2の吐出口303Bは5pLの液滴を吐出する第1の吐出口303Aの約1.6倍の流速を必要とする。よって、第1の吐出口303Aと接続された第1の圧力室305Aの流路抵抗が、第2の吐出口303Bと接続された第2の圧力室305Bの流路抵抗の1.6倍であれば、双方の吐出口について最低限の流速が実現できる。ここで、圧力室305の幅および長さがすべて同一であるとし、幅をW1、長さをL1とする。個別供給流路307と個別回収流路308は同一の流路断面と流路長を有するとし、幅をW2、長さをL2とする。すると、個別供給流路307、個別回収流路308および圧力室305の合成抵抗は(2×L2/W2+L1/W1)に比例する。よって、第1の個別供給流路307Aの幅をW21、長さをL21、第2の個別供給流路307Bの幅をW22、長さをL22とすると、
2×L21/W21+L1/W1=1.6×(2×L22/W22+L1/W1)
の関係式が成り立つ。L1=30、W1=30、L21=L22=20とすると、一例として、W21=12、W22=23(単位はすべてマイクロメートル)のとき、上記の関係式は満たされる。
本実施形態によれば、口径の異なる複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドにおいて、最小限のインク循環流速でインク増粘への影響を防止するとともに、過小もしくは過大なインク循環流による画像品質への影響を抑制することができる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの第2の実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態においては、液体吐出ヘッドの構成およびインクの供給系の構成は第1の実施形態と同様であり、記録素子基板102の構成のみが異なる。従って、ここでは記録素子基板102の構成のみを説明する。
記録素子基板102の基本構成は第1の実施形態と同じである。すなわち、図3(a)に示すように、記録素子基板102は、基板301と、基板301に接合された吐出口形成部材302と、を有している。吐出口形成部材302には口径の異なる複数の吐出口303が配置されている。図4(a),(b)に、本実施形態の吐出口の形状を例示する。図4(a)を参照すると、第1及び第2の吐出口303A,303Bは、液体の流方向と平行な向きに吐出口の中心に向かって突き出す2つの突起314を有している。突起314は少なくとも1つあればよい。このような突起314を設けることでインクのミストを抑えることができる。図4(b)を参照すると、第1及び第2の吐出口303A,303Bは液体の流方向と平行な長軸を有する楕円形の形状となっている。吐出口の形状はこれらに限られず、任意の形状をとることができる。
一般に、吐出口の液体流方向のフェレ径が大きいほど、インクの濃縮抑制に必要な液体流速は小さくなる。これは、液体流方向に直交する吐出口の壁面部分が最も流速が小さくなり、インクの濃縮が集中するためである。しかし、液体流方向の吐出口径が長く、液体流に直交する方向の吐出口径が短い高アスペクト比の吐出口では、液体流方向に平行な吐出口の壁面部分の影響が大きくなると考えられる。そのため、吐出口のアスペクト比、すなわち液体の流方向と直交する方向における最大寸法に対する、流方向における最大寸法の比は3より小さいことが望ましい。
本実施形態によれば、フェレ径の異なる吐出口を備え印字品位の改善された液体吐出ヘッドにおいて、インク濃縮の抑制と画像精細感の向上を両立することができる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの第3の実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態においては、液体吐出ヘッドの構成およびインクの供給系の構成は第1および第2の実施形態と同様であり、記録素子基板102の構成のみが異なる。従って、ここでは記録素子基板102の構成のみを説明する。
第1および第2の実施形態では、一つの吐出口列304に同一フェレ径の吐出口303のみが設けられていた。これに対し本実施形態では、図6に示すように、一つの吐出口列304に、第1のフェレ径R1を持つ第1の吐出口303Aと、第2のフェレ径R2を持つ第2の吐出口303Bが交互に配置されている。第1の圧力室305Aの流入口309と流出口310とに流抵抗素子311Aが、第2の圧力室305Bの流入口309と流出口310とに流抵抗素子311Bが、それぞれ配置されている。これにより、第1の個別供給流路307Aおよび第1の個別回収流路308Aの流路幅が、第2の個別供給流路307Bおよび第2の個別回収流路308Bの流路幅より狭くなり、流抵抗が大きくなっている。このため、第1の圧力室305A内の流速が第2の圧力室305B内の流速より小さくなり、同一の吐出口列304に所属する個別の吐出口に対し、最適な流速が実現される。第1の流抵抗素子311Aは第1の圧力室305Aの流入口309と流出口310の少なくとも一方に設ければよく、第2の流抵抗素子311Bも第2の圧力室305Bの流入口309と流出口310の少なくとも一方に設ければよい。本実施形態では図6に示す2つの吐出口列304の構成は同じである。互いに隣接する吐出口列304を吐出口列方向に相互にずらすことで、実効的な吐出口ピッチを小さくし、さらに画像の精細感を高めることも可能である。
本実施形態によれば、複数の吐出口列を同一の構成とすることができる。従って、複数の吐出口列を設けた場合に、吐出口列間での構成上、製法上のばらつきを抑えることができる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの第4の実施形態について、図7を用いて説明する。
(ヘッド構成およびインク供給系の説明)
本実施形態では、第1の吐出口列304Aに対応する第1の共通供給流路208Aに共通供給口401が設けられ、第1の共通回収流路209Aに共通排出口402Aが設けられている。同様に、第2の吐出口列304Bに対応する第2の共通供給流路208Bに共通供給口401が設けられ、第2の共通回収流路209Bに共通排出口402Bが設けられている。すなわち、共通供給口401と共通排出口402の組み合わせが複数存在しており、吐出口列ごとに異なる系統でインク循環流を制御することができる。第1の吐出口列304Aは第1の吐出口303Aのみからなり、第2の吐出口列304Bは第2の吐出口303Bのみからなる。
本実施形態では、第1、第2の実施形態と同様に、口径の異なる複数の吐出口に対して、個別の流抵抗素子311を取り付けることも可能であるし、省略することも可能である。
本実施形態では、液体吐出ヘッドの外部に流量調整装置を取り付け、吐出口列ごとに独立して液体流速を調整できる。従って、画像品質の劣化を解消するための最適流速が、インク濃縮、インク温度などの環境変化や経時変化によって変化したときも、精密かつ柔軟に対応できる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの第5の実施形態について、図8を用いて説明する。
(記録素子基板の構成の説明)
図8(a)に本実施形態の記録素子基板102を吐出口形成部材302側から見た拡大透視図を示す。図8(b),(c),(d)に図8(a)のA−A線,B−B線,C−C線で切断した断面図をそれぞれ示す。
本実施形態によれば液体吐出ヘッドの外部で差圧や循環流を発生させる必要がないため、全体としてのシステムを小型化できる。また、インク循環に伴うインク漏れや接液信頼性などの問題を抑制することができる。第4の実施形態と同様、個別の吐出口に対して、最適流速の変化に柔軟に対応可能である。
102 記録素子基板
303 吐出口
305 圧力室
306 エネルギー発生素子
Claims (17)
- 液体を吐出させるエネルギーを発生させるエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子に対向して位置する吐出口と、前記液体の流入口と、前記エネルギー発生素子に関して前記流入口の反対側に位置する前記液体の流出口と、をそれぞれが備えた複数の圧力室を有し、
前記複数の圧力室は第1の圧力室と第2の圧力室とを含み、前記第1の圧力室は前記第1の圧力室内における前記液体の流方向と平行な方向に第1のフェレ径を有する第1の吐出口を有し、前記第2の圧力室は前記第2の圧力室内における前記液体の流方向と平行な方向に第2のフェレ径を有する第2の吐出口を有し、前記第1のフェレ径は前記第2のフェレ径より大きく、前記第1の圧力室内における前記液体の流速は前記第2の圧力室内における前記液体の流速より小さいことを特徴とする、液体吐出ヘッド。 - 前記液体の流方向に関し前記第1及び第2の圧力室の上流側に位置する第1の点から前記第1の圧力室の前記流入口までの流路の圧力損失が、前記第1の点から前記第2の圧力室の前記流入口までの流路の圧力損失より大きい、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の圧力室と前記第2の圧力室がそれぞれ複数設けられ、
前記第1の点から延在する第1の共通供給流路と、前記第1の共通供給流路から個々の前記第1の圧力室の前記流入口まで延びる複数の第1の個別供給流路と、前記第1の点から延在する第2の共通供給流路と、前記第2の共通供給流路から個々の前記第2の圧力室の前記流入口まで延びる複数の第2の個別供給流路と、を有し、
前記第1の個別供給流路の流路抵抗が前記第2の個別供給流路の流路抵抗より大きい、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の個別供給流路は前記第2の個別供給流路より小さな流路断面を有している、請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の点から延在する共通供給流路と、前記共通供給流路から前記第1の圧力室の前記流入口まで延びる第1の個別供給流路と、前記共通供給流路から前記第2の圧力室の前記流入口まで延びる第2の個別供給流路と、を有し、
前記第1の個別供給流路の流路抵抗が前記第2の個別供給流路の流路抵抗より大きい、請求項2に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の圧力室の前記流出口から、前記液体の流方向に関し前記第1及び第2の圧力室の下流側に位置する第2の点までの流路の圧力損失が、前記第2の圧力室の前記流出口から前記第2の点までの流路の圧力損失より大きい、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の圧力室と前記第2の圧力室がそれぞれ複数設けられ、
個々の前記第1の圧力室の前記流出口から延びる複数の第1の個別回収流路と、複数の第1の個別回収流路に接続され前記第2の点まで延在する第1の共通回収流路と、個々の前記第2の圧力室の前記流出口から延びる複数の第2の個別回収流路と、複数の第2の個
別回収流路に接続され前記第2の点まで延在する第2の共通回収流路と、を有し、
前記第1の個別回収流路の流路抵抗が前記第2の個別回収流路の流路抵抗より大きい、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の圧力室の前記流出口から延びる第1の個別回収流路と、前記第2の圧力室の前記流出口から延びる第2の個別回収流路と、前記第1及び第2の個別回収流路に接続され前記第2の点まで延在する共通回収流路と、を有し、
前記第1の個別回収流路の流路抵抗が前記第2の個別回収流路の流路抵抗より大きい、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記液体の流方向に関し前記第1及び第2の圧力室の上流側に位置する第1の点と、前記液体の流方向に関し前記第1及び第2の圧力室の下流側に位置する第2の点との間を延び、前記第1の圧力室を通り前記第2の圧力室を通らない第1の流路と、前記第1の点と前記第2の点との間を延び、前記第2の圧力室を通り前記第1の圧力室を通らない第2の流路の少なくともいずれかに、当該流路の流量または流速を調整する調整装置を有している、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の圧力室と前記第2の圧力室がそれぞれ複数設けられ、
前記第1の点から延在する第1の共通供給流路と、前記第1の共通供給流路から個々の前記第1の圧力室の前記流入口まで延びる複数の第1の個別供給流路と、前記第1の点から延在する第2の共通供給流路と、前記第2の共通供給流路から個々の前記第2の圧力室の前記流入口まで延びる複数の第2の個別供給流路と、を有し、
前記調整装置は前記第1の共通供給流路と前記第2の共通供給流路の少なくともいずれかに設けられている、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の圧力室と前記第2の圧力室がそれぞれ複数設けられ、
個々の前記第1の圧力室の前記流出口から延びる複数の第1の個別回収流路と、複数の第1の個別回収流路に接続され前記第2の点まで延在する第1の共通回収流路と、個々の前記第2の圧力室の前記流出口から延びる複数の第2の個別回収流路と、複数の第2の個別回収流路に接続され前記第2の点まで延在する第2の共通回収流路と、を有し、
前記調整装置は前記第1の共通回収流路と前記第2の共通回収流路の少なくともいずれかに設けられている、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1の圧力室の前記流入口に接続された第1の個別供給流路と、前記第1の圧力室の前記流出口に接続された第1の個別回収流路と、前記第2の圧力室の前記流入口に接続された第2の個別供給流路と、前記第2の圧力室の前記流出口に接続された第2の個別回収流路と、
前記第1の個別供給流路と前記第1の個別回収流路と前記第2の個別供給流路と前記第2の個別回収流路の少なくともいずれかに設けられ、前記液体を駆動する駆動素子と、を有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1及び第2の吐出口は、前記液体の流方向と直交する方向における最大寸法に対
する、前記流方向における最大寸法の比が3より小さい、請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記第1及び第2の吐出口は、前記液体の流方向と平行な向きに前記吐出口の中心に向かって突き出す少なくとも一つの突起を有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1の圧力室の内部の液体は、前記第1の圧力室の外部との間で循環される、請求項1から14のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2の圧力室の内部の液体は、前記第2の圧力室の外部との間で循環される、請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項1から16のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする、液体吐出装置。
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