JP6719710B2 - 遊技機 - Google Patents

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葵 小林
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修平 野原
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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来の遊技機において、当否判定の結果が当りになることに基づいて行われる特別遊技として、遊技者に付与可能な遊技利益の量が異なる複数種の特別遊技を備えたものが知られている。それら特別遊技のうち、遊技利益の量が多い特別遊技(例えば15ラウンド大当り遊技)は、その実行が遊技の主目的となるのが一般的で、遊技上の存在価値も高い。一方、遊技利益の量が少ない特別遊技(例えば2ラウンド大当り遊技や小当り遊技等)は、主に、遊技状態が高確率状態(確率変動状態)にあるかどうかの判別が困難な状況を創り出すために設けられることが多い(例えば特許文献1)。
特開2006−116016号公報
前述のような遊技利益の量が多い特別遊技と少ない特別遊技のうち、後者の特別遊技が実行されたとしても、遊技者にとっては得られる遊技利益の量が少なく、高確率状態への期待感を徒に煽るだけでしかない場合もあることから、そのような特別遊技の存在が却って遊技興趣の低下を招く虞もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技利益の量が少ない特別遊技を活用して遊技興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の遊技機は、
遊技盤に形成された遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記当否判定の結果が大当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の大当り表示態様で停止表示すると、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が小当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の小当り表示態様で停止表示すると、前記大当り遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
前記識別情報が変動表示するときの遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を備え、
前記当否判定の結果が前記小当りとなる確率である小当り確率は、前記当否判定の結果が前記大当りとなる確率である大当り確率よりも高い確率とされており、
前記遊技状態設定手段は、前記遊技状態として、少なくとも、
前記識別情報の変動表示時間が所定時間とされる非特定状態と、
前記識別情報の変動表示時間が前記非特定状態よりも短い時間とされることにより、前記非特定状態に比して、前記識別情報の変動表示が高頻度で実行可能となって前記小当り遊技が高頻度で実行可能となる特定状態と、を設定可能である遊技機であって、
前記始動口として、前記遊技領域のうち左右方向の中央より左側の領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動口と、前記遊技領域のうち左右方向の中央より右側の領域を流下する遊技球が入球可能であってその入球可能性が変化し得る第2始動口と、前記右側の領域を流下する遊技球が入球可能な第3始動口と、を有し、
前記識別情報として、前記第1始動口への遊技球の入球に基づく当否判定の結果に基づいて変動表示する第1識別情報と、前記第2始動口又は前記第3始動口への遊技球の入球に基づく当否判定の結果に基づいて変動表示する第2識別情報と、を有し、
前記第2始動口への遊技球の入球頻度が異なる遊技状態として、第1遊技状態と、該第1遊技状態よりも前記第2始動口への遊技球の入球頻度が高くなる第2遊技状態と、を有し、
前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態とともに前記非特定状態を設定する場合と、前記第1遊技状態とともに前記特定状態を設定する場合とがあり、
前記第1遊技状態とともに前記特定状態が設定されると、前記第2識別情報が変動表示する場合の変動表示時間が前記非特定状態よりも短くなることで、前記非特定状態に比して前記小当り遊技が高頻度で実行可能となり、
前記第1遊技状態とともに前記非特定状態が設定されているときに前記第1識別情報が変動表示する場合、予め定められた複数の変動表示時間のうち何れかの変動表示時間で前記第1識別情報が変動表示し、
前記第1遊技状態とともに前記非特定状態が設定されているときに前記第2識別情報が変動表示する場合、前記複数の変動表示時間の何れよりも長い変動表示時間で前記第2識別情報が変動表示する
ことを特徴としている。
また、他の第1発明の遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記当否判定の結果が第1当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の第1表示態様で停止表示すると、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が第2当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の第2表示態様で停止表示すると、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が第1当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の第3表示態様で停止表示すると、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第3特別遊技を実行する第3特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が前記第1当りになる第1当り確率を予め定められた複数の確率のうちの何れかに設定する確率設定手段と、
を備え、
前記当否判定の結果が前記第2当りになる第2当り確率が前記第1当り確率よりも高い遊技機であって、
前記識別情報が変動表示する際の変動モードとして、前記識別情報の変動表示時間が所定時間とされる第1変動モードと、前記識別情報の変動表示時間が前記第1変動モードよりも短い時間とされる第2変動モードと、を有し、
前記第1当り確率が前記複数の確率のうちの何れかに設定されているときであって前記第1変動モード中に所定の第1制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第2変動モードに制御する変動モード制御手段を備え、
前記変動モード制御手段は、前記第2変動モード中に所定の第2制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第2変動モードに制御し、
前記第2制御条件は、少なくとも前記第3特別遊技が実行されることである
ことを特徴としている。
第1発明の遊技機によれば、変動モードが第2変動モードになると、識別情報の1回の変動表示が短時間で終了するようになるので、識別情報の変動表示を次々と行うことが可能となり、当否判定も次々と行うことが可能となる。そして、当否判定で第2当りとなる確率(第2当り確率)は、第1当りとなる確率(第1当り確率)も高く、第2特別遊技は第1特別遊技に比べ実行され易いものとなっている。このため、第2変動モードでは、第2当り(第2特別遊技)が短期間のうちに頻発する可能性が生じ、第2特別遊技による遊技利益を何度も獲得しながら第1当り(第1特別遊技)を狙うといった遊技が可能となる。このような第2変動モードの遊技性の実現には、第2当り(第2特別遊技)の存在が不可欠であり、第2当り(第2特別遊技)を活用して遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、変動モードが第2変動モードになった後、第2変動モードが継続される場合があり、第2変動モード中に第3特別遊技が実行されることが、第2変動モードの実質的な継続条件となる。これにより、第2変動モード中の遊技性の幅を広げることが可能となる。
次に、他の第2発明の遊技機は、第1発明の遊技機において、
前記変動モード制御手段は、前記第2変動モード中に所定の第3制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第1変動モードに制御する
ことを特徴としている。
第2発明の遊技機によれば、変動モードが第2変動モードになった後、第2変動モードが継続される場合と、第2変動モードが終了して第1変動モードに戻る場合とがある。これにより、第2変動モードでの遊技期間、すなわち、第2特別遊技による遊技利益を何度も獲得しながら第1当り(第1特別遊技)を狙うといった遊技の期間がいつまで続くのかといった遊技性を付加することが可能となる。
本発明の遊技機によれば、遊技利益の量が少ない特別遊技を活用して遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当り判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 特定領域センサ検知処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 (a)は演出シナリオ設定処理のフローチャートであり、(b)は演出シナリオパターンの例を示す図である。 画像表示装置の表示態様の一例を示す図である。 画像表示装置の表示態様の一例を示す図である。 実施例2の第2特別図柄変動パターンテーブルである。 実施例2の特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 実施例2の特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。尚、以下では、図柄の変動表示の終了に伴い当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)を付与可能な特別遊技(当り遊技)を実行可能なパチンコ遊技機に、本発明を適用した例を説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられており、この他、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67等も設けられている。
演出ボタン63は遊技者による入力が可能な入力手段として機能するもので、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例1の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することができる。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7(演出表示装置)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L、8C、8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
また、演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果)を、遊技者が認識し易いように表示する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。
例えば、特別図柄当否判定の結果が15R大当りとなった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目(「当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、特別図柄当否判定の結果が2R大当りや小当りとなった場合には、「135」などの予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの専用図柄(「小当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄(「外れ演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技に伴って実行される当り遊技演出や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。第1演出保留又は第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し、当該可動装飾部材が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は当りへの期待感を高めることとなる。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例1では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1可変入球口31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。
すなわち、第2可変入球口36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。第2大入賞装置36には、第2大入賞口35に入球した遊技球が通過可能な特定領域39が形成されている。本パチンコ遊技機1では、第2大入賞口35に入球した遊技球の少なくとも1個が特定領域39を通過したことが検知されることに基づいて、後述の高確率状態を発生させている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。このような特定領域39は、第1大入賞装置31には設けられていない。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21を開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例1では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、及び一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「3」、第2始動口21の賞球数は「1」、第1大入賞口20および第2大入賞口35の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。ここで、複数の入球口のうち、第1始動口20および3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30、及び第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。また、左打ちを行っているときには、左一般入賞口27にも遊技球が入球することがあり、右打ちを行っているときには、右一般入賞口27にも遊技球が入球することがある。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)、及び、普通図柄を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、及び、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
また主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に、実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球を契機として行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球を契機として行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合(すなわち、大当り図柄や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、15R大当り(第1大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また2R大当り(第2大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また小当りとなった場合には、「mnop」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯することができる。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果に応じて夫々異なる表示態様に定められている。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動表示時間(以下「変動時間」という)にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。
また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値は4個となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい、「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい、「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7に表示される演出図柄8、演出表示器102に表示される図柄、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、及び一般入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられており、特定領域39を通過した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。尚、本実施例1では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数は1分間で約100個となっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPUは、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)を被覆したりすることで、演出図柄、第1演出保留表示部、又は第2演出保留表示部の一部又は全部が視認できない状態になることがあり得るため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10(装飾部材13の後方)に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、可動装飾部材14は複数の装飾LED14cを含んで構成されており(図5、図48b参照)、装飾LEDの発光態様(点灯/消灯/点滅や発光色等)を決める発光パターンデータも、可動装飾部材14の動作パターンデータに含まれている。このため、可動装飾部材14の動作には、可動装飾部材14の上下動だけでなく、装飾LED14cの発光(点灯/点滅等)も含まれることとなる。
またサブ制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからサブ制御基板90に対して信号が出力される。尚、第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御(取得情報判定手段)について説明する。本実施例1では、特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」がある。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示され、「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類(当り種別)に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」といい、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」という。
当りには複数の種別がある。図6に示すように当りの種別は、大別すると「大当り」と「小当り」からなり、そのうち大当りとして「15R(ラウンド)第1大当り」、「15R第2大当り」、「2R第3大当り」、「15R第4大当り」及び「2R第5大当り」がある。また、小当りとして「第1小当り」及び「第2小当り」がある。「15R第1大当り」及び「15R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であり、1ラウンド目と2ラウンド目に、特定領域39への遊技球の通過が可能(容易)な態様で第2大入賞口35を開放させる大当りである。この特定領域39への遊技球の通過を狙うラウンドを、チャンスラウンドやチャレンジラウンドということができる。「15R第2大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であるものの、前述のチャンスラウンドである1ラウンド目と2ラウンド目の開放時間が極短時間(一瞬開閉)で、特定領域39への遊技球の通過が困難(不可能としてもよい)な大当りである。すなわち、この「15R第2大当り」は、特定領域39への遊技球の通過が可能(容易)な態様で第2大入賞口35を開放させることのない大当りであるといえる。「2R第3大当り」及び「2R第5大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が2回であり、チャンスラウンドである1ラウンド目と2ラウンド目に特定領域39への遊技球の通過が可能な態様で第2大入賞口35を開放させる大当りである。但し、第2大入賞口35の開放時間が1ラウンド目と2ラウンド目を合わせても1.8秒であるので、「15R第1大当り」及び「15R第4大当り」に比べ特定領域への遊技球の通過可能性が低いものとなっている。尚、「15R第1大当り」及び「15R第4大当り」を総じて「15R大当り」といい、「2R第3大当り」及び「2R第5大当り」を総じて「2R大当り」ということがある。また、「第1小当り」及び「第2小当り」を総じて「小当り」ということがある。また、「15R大当り」に係る当り遊技(特別遊技)を「15R大当り遊技」といい、「2R大当り」に係る当り遊技(特別遊技)を「2R大当り遊技」といい、「小当り」に係る当り遊技(特別遊技)を「小当り遊技」ということがある。そして、「15R大当り遊技」は本発明の「第1特別遊技」の一態様を示し、「小当り遊技」は本発明の「第2特別遊技」の一態様を示し、「2R大当り遊技」は本発明の「第3特別遊技」の一態様を示すものである。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、大当り遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、特別図柄当否判定の結果が前述の15R第1大当り、2R第3大当り、又は15R第4大当りとなった場合には、特定領域への遊技球の通過可能性が比較的高い態様で1ラウンド目と2ラウンド目のチャンスラウンドが実行されるため、当該大当り遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させることができる。これに対して、15R第2大当りとなった場合には、1ラウンド目と2ラウンド目のチャンスラウンドの開放時間が各0.1秒であるので、第2大入賞口へ遊技球を入球させるのが非常に困難であるので、当該大当り遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができず、その大当り遊技後の遊技状態は、後述の通常状態(低確率状態)となる可能性が非常に高い(低確率状態になるといってもよい)。
一方、「第1小当り」及び「第2小当り」は、見かけ上「2R大当り(2R第3大当り、2R第5大当り)」と同じ開放パターンで大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる当りである。すなわち小当りでは、特定領域39への遊技球の通過が可能な態様で第2大入賞口35を開放させる。しかしながら、小当り遊技の実行中に、特定領域39への遊技球の通過があっても小当り遊技の実行後の遊技状態を小当り遊技の実行前から変化させないものとなっている。そのため、小当り遊技の実行前の遊技状態が通常状態(低確率状態)であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も通常状態となる。そして遊技者から見れば、上記の「2R大当り」と「小当り」とは大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンを見ても区別することができない。すなわち遊技者は特別図柄当否判定の結果が、2R大当りになったのか小当りになったのかを認識するのが困難である。そのため、2R大当りとしての特別遊技中(2R大当り遊技中)に特定領域39へ遊技球を通過させたとしても、それだけでは、その後の遊技状態が高確率状態に移行したかどうかを認識するのは困難である。また、小当りとしての特別遊技中(小当り遊技中)に特定領域39へ遊技球を通過させたとしても、それだけでは、その後の遊技状態が通常状態のままなのか、高確率状態に移行したのかを認識するのは困難である。その結果、小当りとなった場合、及び2R大当りになった場合には、高確率状態であるかもしれないという期待感を持ちつつ遊技を進行することができ、遊技興趣を高めることができる。尚、小当りにおいては大入賞口の開放回数を、ラウンド数とは言わず、単に開放回数という。
より具体的には、本実施例1のパチンコ遊技機1における各大当り及び小当りとなったときの大入賞口の開放パターンは、図6のようになっている。すなわち、15R第1大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに15R第1大当り図柄が停止表示された場合)、及び15R第4大当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに15R第4大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまでは第2大入賞口35を各ラウンド最大28秒開放し、3R〜15Rまでは第1大入賞口30を各ラウンド最大28秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が夫々28秒あるため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることが容易となっている。
また、15R第2大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに15R第2大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまでは第2大入賞口35を各ラウンド最大0.1秒開放し、3R〜15Rまでは第1大入賞口30を各ラウンド最大28秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が夫々最大0.1秒と極短時間とされている(一瞬開閉)ため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることはほぼ不可能となっている。すなわち、15R第2大当り用の開放パターンは、15R第1大当り用の開放パターンと比べて第1ラウンド及び第2ラウンドの開放態様が異なる。つまり、15R第1大当りでは、1ラウンド目及び2ラウンド目に第2大入賞口35が28秒開放するため、第2大入賞口35へ遊技球が容易に入球する。そして、第2大入賞口35へ入球した遊技球は、高い可能性で特定領域39を通過する。これに対して、15R第2大当りでは、1ラウンド目及び2ラウンド目に第2大入賞口35が0.1秒しか開放しない。そのため、第2大入賞口35へ遊技球が入球することは非常に困難である。従って、15R第2大当りの実行中に、遊技球が特定領域39を通過する可能性は15R第1大当りと比してかなり低くなっている。また、遊技球が特定領域39を通過する可能性は限りなく0に近いため、通過しないといってもよい。
また図6に示すように、2R第3大当りに当選した場合(第1特別図柄表示器41aに2R第3大当り図柄が停止表示された場合)、及び2R第5大当りに当選した場合(第2特別図柄表示器41bに2R第5大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまで第2大入賞口35を各ラウンド最大0.9秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が合計1.8秒あるため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることが可能となっている。尚、本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。よって、第2大入賞口35の開放時間が1.8秒あれば、第2大入賞口35へ遊技球を入球させることは十分に可能である。但し、2R第3大当り及び2R第5大当りは、第2大入賞口の総開放時間が1.8秒と短いため、他の15R大当りのように多くの賞球(遊技利益)を望めるものではない。すなわち他の大当りに比して1回の特別遊技(当り遊技)で獲得可能な賞球数が少ない大当りである。
また、第1小当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第1小当り図柄が停止表示された場合)、及び、第2小当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに第2小当り図柄が停止表示された場合)には、第2大入賞口35において最大0.9秒間の開放を2回行う。すなわち、2R大当りと同じ開放パターンにて大入賞口を開放させる。この小当りにおいても、第2大入賞口35の開放時間が合計1.8秒あるため、特定領域39へ遊技球を通過させることが可能となっている。しかし前述の通り、特定領域39への通過があっても小当り遊技の前後で遊技状態の変化はない。またこの小当りは、大入賞口の総開放時間が1.8秒と短いため、2R大当りと同様に多くの賞球を望めるものではなく、1回の当り遊技で獲得可能な賞球数が少ないものである。すなわち小当りは、遊技状態の移行という点についても、賞球という点についても、遊技者にとっての利益が少ないもの(入球による賞球のみ)となっている。
以上のように、本実施例では、第2大入賞口35の開放パターンとして、遊技球が特定領域39を通過可能(通過容易)な第1の開放パターンと(15第1大当り、15R第4大当り)、遊技球が特定領域39を通過困難(通過不能)な第2の開放パターンと(15R第2大当り)、遊技球が特定領域を通過可能であって第1の開放パターンより通過可能性が低い第3の開放パターンと(2R第3大当り、2R第5大当り)、を有するものとすることができる。また、小当り用の開放パターンとして、遊技球が特定領域39を通過可能であるが通過した場合であっても特典を付与しない(高確率状態を発生しない)第4の開放パターンを有するものとすることができる。この第4の開放パターンは、他の態様として特定領域39を通過不能な開放パターンとしてもよい。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、15R第1大当りが40%、15R第2大当りが50%、2R第3大当りが10%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R第4大当りが90%、2R第5大当りが10%となっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定により大当りとなった場合には、第2大入賞口35が第2の開放パターン(特定領域39への遊技球の通過が困難又は不能な開放パターン)で開放する15R第2大当りが出現せず、比較的高い確率で15R第4大当りとなる。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄の大当り抽選)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄の大当り抽選)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜65535」の範囲で値をとる。大当り種別決定用乱数は「0〜99」の範囲で値をとる。尚、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「リーチ乱数(「リーチ情報」ともいう)」及び「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
リーチ乱数は、特別図柄当否判定の結果が外れである場合に、演出図柄を用いてその結果を示す遊技演出(演出図柄遊技演出)においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは例えば、左と右の2個の演出図柄8R、8Lが同じ図柄で停止(仮停止)され、残り1個の中演出図柄8Cが変動中の状態をいう(「7↓7」の状態)。そして、変動中の中演出図柄8Cが停止中の演出図柄8R、8Lと同じ図柄で停止すれば、3つの演出図柄が同一の図柄で停止することとなり、当りとなる。尚、この場合の演出図柄の停止(仮停止)には、演出図柄表示領域7b内で多少揺れているような表示(揺れ変動)も含まれる。このリーチ乱数は「0〜126」の範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間(変動表示時間)を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は「0〜198」の範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は「0〜240」の範囲で値をとる。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能、及び、開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態(「低確率状態」ともいう)」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(D)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例1では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動している。具体的に、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.2秒の開放動作を1回行い、その期間第2始動口が開状態となる。また時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が2.0秒の開放動作を3回行うものとされる。
普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。尚、「低ベース状態」は本発明の「第1遊技状態」の一態様を示すものであり、「高ベース状態」は本発明の「第2遊技状態」の一態様を示すものである。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、15R第1大当り又は15R第4大当りとなった場合の大当り遊技(15R大当り遊技)が終了した後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過していれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
また、15R第2大当りとなった場合の大当り遊技(15R大当り遊技)が終了した後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過することは極めて困難であるので、特別図柄の通常状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りに当選してその大当り遊技が実行されることにより終了する。可能性は限りなく低いが、仮に、15R第2大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合には、「高確高ベース状態」となる。
また、通常状態(低確低ベース状態)において、2R第3大当り又は2R第5大当りとなった場合の大当り遊技(2R大当り遊技)が終了した後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過していれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確低ベース状態」という。高確低ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
この高確低ベース状態は、高確率状態であることが潜伏している状態、すなわち高確率状態であることが遊技者にとって認識困難な状態である。つまり高確低ベース状態は、いわゆる「潜伏確変状態(「確率非報知状態」ともいう)」である。これに対して、上記の高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態である。つまり高確高ベース状態は、いわゆる「確変遊技状態」である。
また、高ベース状態において、2R第3大当り又は2R第5大当りとなった場合の大当り遊技(2R大当り遊技)が終了した後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過していれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。すなわち、特別図柄の時短機能及びベース状態については、大当り遊技の実行前の状態と同じ状態とされる。
尚、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、特別図柄の通常状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。
さらに、本実施例1では、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動しているか否か(時短状態であるか否か)に関係なく、特別図柄の変動時間の平均値が時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなる「特定状態」を発生可能(設定可能)に構成されている。特定状態では、時短状態よりも変動時間の短い変動パターンが選択されるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。具体的には、特定状態では、特別図柄の変動時間が「1秒」といった短い時間の変動パターンが主に選択され、長くても「3秒」や「7秒」といった時間の変動パターンが選択されるように定められた変動パターンテーブルを用いる。このため、特定状態では、時短状態に比べ特図保留の消化のペースがさらに速くなり、よりスムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことが可能となる。特に、特別図柄の変動時間短縮機能が作動しているとき(時短状態)に特定状態になると、第2始動口21への遊技球の入球頻度が高い状態(高ベース状態)のまま特定状態が発生することとなるので、特別図柄の変動表示を短期間のうちに複数回繰り返して行うこと(高頻度で行うこと)が可能となる。これにより、高ベース状態における特図保留の消化のペース(消化スピード)を一層速くすることが可能となる。
尚、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)が変動表示するとき(変動表示が可能なとき)の遊技状態を変動モードとして捉えた場合、本実施例1では複数の変動モードが存在することとなる。具体的には、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)の変動時間短縮機能が作動していない非時短状態を基準とした場合、この非時短状態は「通常変動モード」となり、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)の変動時間短縮機能が作動する時短状態は「短縮変動モード」となる。また、前述の特定状態は、時短状態に比べ特別図柄の変動時間より短くなることから、この特定状態は「超短縮変動モード」となる。これらの変動モードのうち「通常変動モード(非時短状態)」及び「短縮変動モード(時短状態)」は本発明の「第1変動モード」の一態様を示すものであり、「超短縮変動モード(特定状態)」は本発明の「第2変動モード」の一態様を示すものである。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。
これに対して、高確低ベース状態や低確低ベース状態といった低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
[主制御メイン処理]
次に、遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例1及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入賞口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、第1始動口センサ20aや第2始動口センサ21aが遊技球を検知した場合、後述の始動入球時処理(S2041)により、各始動口に対応する始動入球コマンドをRAMの出力バッファに記憶する。さらに、下皿62の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S2041)、普図動作処理(S205)、特図動作処理(S206)、特定領域センサ検知処理(S207)、保留球数処理(S208)、及び電源断監視処理(S209)を実行する。この他、遊技を進行させる上で必要な「その他の処理」を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12aに示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S302)、遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進む。
普通図柄保留球数が4以上であれば(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S302でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)にはS309に進むが、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否かを判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4個に達している場合(S306でYES)には、S309に進むが、特図2保留球数が4個未満である場合には(S306でNO)、特図2保留球数に「1」を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部のうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて始動口センサ検知処理(S204)では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否かを判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4個に達している場合(S310でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S310でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
遊技制御用マイコン81は、図12aに示した始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図12bに示す始動入球時処理(S2041)を行う。始動入球時処理(S2041)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。この処理は、直前の始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算している場合、特図2保留球数が「1」増加したと判定して(S315でYES)、S316に移行し、増加してなければS319に移行する。S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S316)、読み出した取得乱数値の判定を行う(S317)。読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態に応じた大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定する。S317の処理は、後述の特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303,S1309)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
次いでS318では、S317の事前判定の結果を示す情報、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(当否情報)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報、リーチ乱数カウンタの値(リーチ乱数値)を示す情報および変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報を含むコマンドデータを、始動入球コマンド(特図2始動入球コマンド)として生成し、この始動入球コマンドを主制御基板80のRAMに設けられたサブ制御基板90へのコマンド送信用の出力バッファにセットする(S318)。
次いでS319では、前述の特図2と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。この処理は、直前の始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算している場合、特図1保留球数が「1」増加したと判定して(S319でYES)、S320に移行し、増加してなければ、そのまま処理を終える。S320では、現在、低ベース状態であるか否かを判定し(S320)、低ベース状態でなければ(S320でNO)、そのまま処理を終え、低ベース状態であれば(S320でYES)、S321以降の事前判定に係る処理に進む。ここで、現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(図8(B)を参照)が行われやすい状態となっている。また、本実施例1では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するものとしている。このような構成において、例えば特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このような大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合(S320でYES)、S321以降の特図1の事前判定に係る処理を行わず、本処理を終えることとしている。
S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値の事前判定を行い(S322)、この事前判定の結果を示す情報(当否情報、大当り種別決定用乱数値を示す情報、リーチ乱数値を示す情報、変動パターン乱数値を示す情報)を含むコマンドデータを、始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド)として生成し、この始動入球コマンドを出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603,S1609)に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S2041)に次いで、図13に示す普図動作処理(S205)を行う。普図動作処理(S205)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図14に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行う(S502)。また、普通図柄当否判定処理(S502)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。また普通図柄変動パターン選択処理に次いで後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行う。また、普通図柄乱数シフト処理(S504)に次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図15に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。
そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定した場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定した場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで普通図柄乱数シフト処理(S504)を実行する。図16に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1デクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図17に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図18に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図19に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1デクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してS1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。特図動作処理(S206)では、図20に示すように、特別図柄表示器41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図動作ステータス」が「5」である場合には(S1101,S1103,S1105,S1107の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図21に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例1では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例1では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B))。尚、特図2当否判定処理(S1202)及び特図1当否判定処理(S1207)を行う遊技制御用マイコン81(主制御部80)は、本発明の「当否判定手段」の一態様に相当する。
[特図2当否判定処理]
図22に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1303)。通常状態用の当り判定テーブルでは、特別図柄当否判定用乱数「0〜65535」のうち大当り判定値が「65331〜65535」となっており、65536個の乱数値のうち205個の乱数値が大当り判定値として定められている。つまり、通常状態(低確率状態)での大当り確率は約「1/319.7」となっている。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1309)
。高確率状態用の当り判定テーブルでは、特別図柄当否判定用乱数「0〜65535」のうち大当り判定値が「64225〜65535」となっており、65536個の乱数値のうち1311個の乱数値が大当り判定値として定められている。つまり、高確率状態での大当り確率は約「1/50」となっている。尚、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当りに係る判定の条件(大当り判定値、大当り確率など)は同じである。
当否判定(S1303、S1309)の結果が「大当り」と判定した場合(S1304でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1310)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1311)、大当りフラグをONにして(S1312)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りと判定した場合は、15R第1大当り、15R第2大当り及び2R第3大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定した場合は、15R第4大当り又は2R第5大当りとされる(図8(B))。各大当りの振分率は、15R第4大当りが90%、2R第5大当りが10%となっている。尚、「15R大当り(15R第1大当り、15R第2大当り、15R第4大当り)」は本発明の「第1当り」の一態様を示すものである。また、「大当り確率」は本発明の「第1当り確率」の一態様を示し、「通常状態(低確率状態)での大当り確率」は本発明の「第1確率」の一態様を示し、「高確率状態での大当り確率」は本発明の「第2確率」の一態様を示すものである。
また、大当りフラグには、大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り、15R第2大当り、15R第4大当り)であった場合にONする長当りフラグと、2R大当り(2R第3大当り、2R第5大当り)であった場合にONする短当りフラグとがある。よって大当りの種別判定(S1310)で15R第4大当りと判定した場合には、S1312において大当りフラグとして長当りフラグをONにし、2R第5大当りと判定した場合には、S1312において大当りフラグとして短当りフラグをONにする。ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと15R用ランプとの2個のLEDで構成されており、2R第3大当り又は2R第5大当りとなって短当りフラグがONにされると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、15R第1大当り、15R第2大当り、及び15R第4大当りの何れかとなって長当りフラグがONにされると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、15R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R△15R▲」の様な表示態様となる。
一方、当否判定(S1303、S1309)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1304でNO)、小当りか否かを判定する(S1305)。すなわち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、小当り判定値と一致するか否かを判定する(図8(A))。本実施例1では、小当り判定値を第1特別図柄と第2特別図柄とで異ならせている。具体的には、特別図柄当否判定用乱数「0〜65535」のうち、第1特別図柄の小当り判定値が「1〜205」となっており、第2特別図柄の小当り判定値が「1〜8191」となっている。つまり、第1特別図柄では、65536個の乱数値のうち205個の乱数値が大当り判定値として定められており、第1特別図柄の小当り確率は約「1/319.7」となっている。一方、第2特別図柄では、65536個の乱数値のうち8191個の乱数値が大当り判定値として定められており、第2特別図柄の小当り確率は約「1/8」となっている。このように、本実施例1では、第2特別図柄の小当り確率を第1特別図柄の小当り確率よりも高い確率としている。尚、通常状態(低確率状態)と高確率状態とで小当りに係る判定の条件(小当り判定値、小当り確率など)は同じである。S1305では、第2特別図柄の小当りか否かを判定するので、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、第2特別図柄の小当り判定値(「1〜8191」の何れか)と一致するか否かを判定する。そして、「小当り」でないと判定した場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1308)、処理を終える。つまり、当否判定(S1303、S1309)の結果が「大当り」でもなく「小当り」でもない場合は、その結果は「外れ」となる。一方、小当り判定(S1305)の結果が「小当り」であると判定した場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、小当りフラグをONにして(S1307)、処理を終える。尚、小当りか否かを決める乱数を、特別図柄当否判定用乱数とは別に設けてもよい。また、「小当り」は本発明の「第2当り」の一態様を示し、「小当り確率」は本発明の「第2当り確率」の一態様を示すものである。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(図21)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図23に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が特定状態か否か(特定フラグがONか否か)を判定し(S1400)、特定状態でなければ(S1400でNO)、時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1401)。尚、特定フラグは、2R大当り又は小当りに係る当り遊技が実行された場合(第1制御条件、第2制御条件の一態様)にONにされるもので、これについての詳細は後述する。そして、時短状態でなければ(S1401でNO)、すなわち非特定状態且つ非時短状態(通常変動モード)であれば、大当りフラグがONか否かを判定し(S1402)、ONであれば(S1402でYES)、非時短状態中大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また本実施例1では、非時短状態、時短状態及び特定状態の何れにおいても、大当り用テーブルは、大当りが長当り(15R大当り)か短当り(2R大当り)かによっても分かれている。よって、S1403では、今回の大当りの種別に対応するテーブルを用いて変動パターンを選択する。今回の大当りが長当り(15R大当り)であれば、変動パターンP1または変動パターンP2が選択され、短当り(2R大当り)であれば、変動パターンP3が選択される。尚、今回の大当りの種別は、前述のS1310の判定結果に基づいて把握(判別)することができる。尚、非時短状態中大当り用テーブルと後述の時短状態中大当り用テーブルについては、長当り用と短当り用とに分かれていなくてもよい。
一方、大当りフラグがONでなければ(S1402でNO)、小当りフラグがONか否かを判定する(S1405)。そして、小当りフラグがONであれば(S1405でYES)、非時短状態中小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP4が選択される。
また、小当りフラグがONでなければ(S1405でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1407)。図8(C)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「5」であり、非時短状態であれば「0」〜「13」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも外れ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ演出無し外れがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値である場合(S1407でYES)、即ち、リーチ有外れの場合には、非時短状態中リーチ有外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つリーチ有外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1408)。本実施例1では、変動パターンP5又はP6が選択される。
リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値でない場合(S1407でNO)、即ち、リーチ無外れの場合には、非時短状態中リーチ無外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つリーチ無外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。このリーチ無外れ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。本実施例1では、変動パターンP7又はP8が選択される。
またS1401において、遊技状態が時短状態(短縮変動モード)であると判定した場合(S1401でYES)には、図24aに示すように、参照する変動パターンテーブルを時短状態中用のテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は、上記ステップS1402〜S1409と同様の流れで処理(S1410〜S1416)を行う。すなわち、大当りであれば図9の時短状態且つ大当り(長当り又は短当り)に該当する部分を参照し、小当りであれば図9の時短状態且つ小当りに該当する部分を参照し、リーチ有外れであれば図9の時短状態且つリーチ有外れに該当する部分を参照し、リーチ無外れであれば図9の時短状態且つリーチ無外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。
尚、時短状態中の変動パターンテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無外れ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、大当りのうち長当りに当選した場合に、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターンテーブルは、非時短状態中の変動パターンテーブルよりも特別図柄の変動時間の平均値が短くなるようなテーブルとなっている。
またS1400において、遊技状態が特定状態(超短縮変動モード)であると判定した場合(S1400でYES)には、図24bに示すように、参照する変動パターンテーブルを特定状態中用のテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち特定状態に該当する部分)にすることと、外れの場合のリーチ有り無しの判定(リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値か否かの判定)を行わないこと以外は、上記ステップS1402〜S1409と同様の流れで処理(S1417〜S1421)を行う。すなわち、大当りであれば図9に示す変動パターンテーブルのうち特定状態且つ大当り(長当り又は短当り)に該当する部分を参照し、小当りであれば図9の特定状態且つ小当りに該当する部分を参照し、外れであれば図9の特定状態且つ外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。尚、特定状態(超短縮変動モード)では、外れ時に、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「2」〜「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「1」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。これは、特別図柄の保留球数が確保されているとき(「2」〜「4」のとき)には保留消化のペースを上げ(速め)、特別図柄の保留球数が少なくなったとき(「0」〜「1」になったとき)には、保留球数を増やすための時間を確保して、特別図柄の変動表示(特別図柄の保留球数)を途切れさせないようにするためである。
図9に示す特定状態(超短縮変動モード)で選択され得る変動パターンは、長当りの場合は変動パターンP18、短当りの場合は変動パターンP19、小当りの場合は変動パターンP20、外れであって特別図柄の保留球数が「0」〜「1」である場合は変動パターンP21、外れであって特別図柄の保留球数が「2」〜「4」である場合は変動パターンP22が選択される。これら変動パターンのうち、変動パターンP19,P20,P22はいずれも変動時間が「1秒(1000ms)」という短い時間となっており、特定状態(超短縮変動モード)では、長当り又は特別図柄の保留球数が「0」〜「1」にならない限り、変動パターンP19,P20,P22の何れかが選択されることとなる。このように、特定状態(超短縮変動モード)で選択され得る変動パターンは、非時短状態(通常変動モード)はもちろんのこと時短状態(短縮変動モード)で選択され得る変動パターンに比べ、変動時間が格段に短くなっている。このため、特定状態(超短縮変動モード)では、時短状態よりもさらに特図保留の消化ペースが速くなって、特別図柄の変動表示(特別図柄当否判定)の実行頻度が一層高くなり、特別図柄の変動表示(特別図柄当否判定)を次々と行うことが可能となる。尚、特定状態(超短縮変動モード)で選択されやすくする変動パターンは、時短状態(短縮変動モード)との変動時間差を顕著に現すため、時短状態(短縮変動モード)における変動時間が最短の変動パターンに比べ「1/5」〜「1/10」程度の変動時間とするのが望ましい。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図23に示すその他の処理(S1404)を行ってこの処理を終える。尚、その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンド(特図2対応の変動パターン指定コマンド)をRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図25に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1デクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部がアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図21の特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図21の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、且つ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図26に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図22に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1612)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。またS1610における大当りの種別判定では、15R第1大当り、15R第2大当り、及び2R第3大当りのいずれかとなる可能性がある(図8(B))。図8(B)の第1特別図柄(特図1)の欄に示すように、各大当りの振分率は、15R第1大当りが40%、15R第2大当りが50%、2R第3大当りが10%となっている。この大当りの種別判定で15R第1大当り又は15R第2大当りと判定した場合には、ステップS1612において大当りフラグとして長当りフラグをONする。一方、2R第3大当りと判定した場合には、S1612において大当りフラグとして短当りフラグをONする。
また、特図1当否判定処理(S1207)では、当否判定(S1603、S1609)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1604でNO)、S1605で小当りと判定される可能性がある。本実施例1では、第1特別図柄の小当り確率が大当り確率と同じとなっており(約「1/319.7」)、第2特別図柄の小当り確率が約「1/8」であることに比べると、第1特別図柄で小当りとなる可能性は第2特別図柄よりも低い。
[特図1変動パターン選択処理]
図27、図28a及び図28bに示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図23、図24a及び図24bに示した特図2変動パターン選択処理(S1203)と同様の流れで処理(S1700〜S1721)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、遊技状態が非特定状態かつ非時短状態(通常変動モード)の場合(S1700でNO、S1701でNO)、大当りの種別が15R第1大当り又は15R第2大当りであれば図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ長当りに該当する部分を参照し、2R第3大当りであれば図9の非時短状態且つ短当りに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1703)。また、小当りであれば図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ小当りに該当する部分を参照し、リーチ有外れであれば図9の非時短状態且つリーチ有外れに該当する部分を参照し、リーチ無外れであれば図9の非時短状態且つリーチ無外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1706,S1708,S1709)。
同様に、遊技状態が時短状態(短縮変動モード)の場合(S1700でNO、S1701でYES)、大当りの種別が15R第1大当り又は15R第2大当りであれば図9の時短状態且つ長当りに該当する部分を参照し、2R第3大当りであれば図9の時短状態且つ短当りに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1711)。また、小当りであれば図9の時短状態且つ小当りに該当する部分を参照し、リーチ有外れであれば図9の時短状態且つリーチ有外れに該当する部分を参照し、リーチ無外れであれば図9の時短状態且つリーチ無外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1713,S1715,S1716)。
同様に、遊技状態が特定状態(超短縮変動モード)の場合(S1700でYES)、大当りの種別が15R第1大当り又は15R第2大当りであれば図9の特定状態且つ長当りに該当する部分を参照し、2R第3大当りであれば図9の特定状態且つ短当りに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1718)。また、小当りであれば図9の特定状態且つ小当りに該当する部分を参照し、外れであれば図9の特定状態且つ外れに該当する部分(保留球数に応じた部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1720,S1721)。
この特図1変動パターン選択処理において、変動パターンの選択(S1703,S1706,S1708,S1709,S1711,S1713,S1715,S1716,S1718,S1720,S1721)を行った後は、その他の処理(S1704、図27)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1704)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンド(特図1対応の変動パターン指定コマンド)をRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
図29に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1デクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図21の特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図30に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図21のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONか否かを判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、及び確変カウンタが「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
S1907では、時短フラグがONか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に移行する。一方、時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、及び時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に移行する。
S1911では、特定フラグがONか否かを判定し(S1911)、特定フラグがONであると判定した場合(S1911でYES)、特定状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする特定カウンタの値を1減算し(S1912)、特定カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1913)、「0」であれば(S1913でYES:第3制御条件の一態様)、特定フラグをOFFにし(S1914)、S1915の処理に移行する。一方、特定フラグがONでないと判定した場合(S1911でNO)、及び特定カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1913でNO)、S1915の処理に移行する。
S1915では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1915)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い、この処理を終える。
尚、確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグは、すべてがON又はOFFになることもあれば、それぞれが単独でONになったりOFFになったりすることもある。例えば、確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグのすべてがOFFになったり(低確低ベース通常変動モード)、確変フラグ及び時短フラグがOFFで特定フラグがONになったり(低確低ベース超短縮変動モード)、確変フラグ及び特定フラグがOFFで時短フラグがONになったり(低確高ベース短縮変動モード)、確変フラグがOFFで時短フラグ及び特定フラグがONになったり(低確高ベース超短縮変動モード)、確変フラグ及び時短フラグがONで特定フラグがOFFになったり(高確高ベース短縮変動モード)、確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグのすべてがONになったり(高確高ベース超短縮変動モード)、確変フラグがONで時短フラグ及び特定フラグがOFFになったり(高確低ベース通常変動モード)、確変フラグ及び特定フラグがONで時短フラグがOFFになったり(高確低ベース超短縮変動モード)することがある。これら確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグのON/OFFによって、本パチンコ遊技機1の遊技状態や変動モードが制御され、これらフラグのON/OFFを行う遊技制御用マイコン81(主制御部80)は、本発明の「確率設定手段」、「変動モード制御手段」及び「遊技状態設定手段」の一態様に相当する。
[特別図柄確定処理]
図31に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、続いて大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り、15R第2大当り、又は15R第4大当りのいずれか)か否かを判定する(S2002)。そして、15R大当りであれば(すなわち長当りフラグがONであれば)、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「15」にセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放パターンとして、15R第1大当りであれば15R第1大当り用の開放パターン(図6参照)をセットし、15R第2大当りであれば15R第2大当り用の開放パターン(図6参照)をセットし、15R第4大当りであれば15R第4大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2003)。
S2002において15R大当りでなければ(すなわち短当りフラグがONであれば)、大当り種別は2R第3大当り又は2R第5大当りであるため、ラウンドカウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放パターンとして、2R第3大当りであれば2R第3大当り用の開放パターン(図6参照)をセットし、2R第5大当りであれば2R第5大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2004)。
S2003又はS2004の処理を終えたら、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2005)、大当り遊技のオープニング演出を開始し(S2006)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2007)。
また、S2001において大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2008)。小当りフラグがONであれば(S2008でYES)、小当り遊技中における大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数をカウントする小当り用開放カウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンとして、小当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2009)。
S2009の処理を終えたら、小当り遊技を開始するべく、小当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2010)、小当り遊技のオープニング演出を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「5」にセットする(S2012)。尚、S2008において小当りフラグがONでなければ(S2008でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しないため、特図動作ステータスを「1」にセットし、処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
図32に示すように、特別電動役物処理1(S1108)ではまず、確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグのうちONとなっているフラグがあるか否かを判定し(S2101)、ONとなっているフラグがある場合(S2101でYES)、そのONとなっているフラグをOFFにする(S2102)。これにより、大当り遊技の実行中は、確変フラグ、時短フラグ及び特定フラグはすべてOFFになり、低確率状態且つ非時短状態に制御される。本実施例1では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低確低ベース状態に制御されることにもなる。また、大当り遊技の実行中は特別図柄が変動表示することはないものの、変動モードは通常変動モードに制御され、大当り遊技終了後の変動モードが通常変動モード以外のモードに移行する場合には、大当り遊技の終了後に移行先の変動モードに制御され、移行しない場合は、大当り遊技の終了後も通常変動モードに制御される。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2106)。開放中でなければ(S2106でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち大当りのオープニングの時間が経過して1ラウンド目を開始する時期に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2107)。
S2107の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、S2107の判定結果がYESであれば、実行されるラウンドが1ラウンド目及び2ラウンド目の何れかのラウンドに該当するか否かを判定する(S2108)。これは、大当り種別毎に、ラウンドカウンタの値を用いて判定してもよいし、別途実行するラウンドが何ラウンド目かをカウントするラウンドカウンタを設けて判定してもよい。1ラウンド目及び2ラウンド目のいずれのラウンドでもない(すなわち、3〜15ラウンドの何れか)場合(S2108でNO)、S2110に進んで、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第1大入賞口30を開放させるべく、第1大入賞装置31を作動させる。一方、1ラウンド目又は2ラウンド目であると判定した場合(S2108でYES)、V有効期間設定処理(S2109)を行ってからS2110に進んで、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させるべく、第2大入賞装置36を作動させる。
V有効期間設定処理(S2109)では、1ラウンド又は2ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中及び第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定する期間(第1期間に相当)に設定する。尚本実施例1ではこれ以外の期間(小当り中や特別遊技を実行していないときも含む)は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する期間(第2期間に相当)に設定している。ここで、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONする(後述の特定領域センサ検知処理(図35)のステップS2401〜S2403参照)ということであり、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないということである。
ここで、特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで、遊技状態表示器46を所定の表示態様とし、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知する。具体的には、遊技状態表示器46は「a1a2a3」の3個のLEDで構成されている。そして、本実施例1では、通常状態(低確率状態)においては、「a1□a2□a3□」(例えば、□:消灯、■:点灯)の表示態様とされる。また、大当り遊技中の特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで、「a1■a2■a3■」の表示態様とされる。そして、大当り遊技が終了し、遊技状態が高確率状態に設定されると「a1□a2□a3□」の表示態様とされる。また、遊技状態表示器46の点灯制御タイミングはこのようなタイミングに限定されず、大当り遊技中は、遊技球が特定領域を通過しても「a1□a2□a3□」の表示態様のままとし、大当り遊技終了後の高確率状態へ移行するタイミングで「a1■a2■a3■」とし、高確率状態から低確率状態に移行するタイミングで「a1□a2□a3□」の表示態様としてもよい。
すなわち、後述の特定領域センサ検知処理(図35)では、V有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。尚、VフラグがONである場合には、確変フラグがONされる、すなわち大当り遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(図33))。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち不正に高確率状態に設定されることのないようにしている。
また、15R第1、第4大当りや2R第3、第5大当りにおいて、1R目又は2R目のV通過があれば、当該大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態に設定する一方で、小当り遊技中にV通過があっても、小当り遊技前の遊技状態が通常状態であれば、その小当り遊技終了後の遊技状態も通常状態とし、小当り遊技前の遊技状態が高確率状態であれば、その小当り遊技終了後の遊技状態も高確率状態とする。つまり、小当り遊技の前後で当否判定確率を変化させないようにしている。
尚、本実施例1では、V有効期間設定処理(S2109)において、15R第2大当りである場合にも特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定する期間(第1期間)に設定するが、他の態様として、15R第2大当りの場合は1R目及び2R目において第1期間を設定しないものとしてもよい。すなわち、15R第2大当りの場合は1R目及び2R目を第2期間に設定するようにしてもよい。15R第2大当りに係る大当り遊技では、第2大入賞口35の開放時間を0.1秒と極短時間に設定しているため遊技球が第2大入賞口35へ入球する可能性は限りなく低いが、第2期間に設定しておけば、万が一入球した場合でもVフラグをONにしてしまうことがない。これにより、不正にVフラグをONにしたり、まれな入球によりVフラグがONになったりしてしまうのを防止することができる。尚、本実施例では1ラウンド又は2ラウンドにおいて特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効としているが、ラウンドの場所はこれに限らなくてもよい。
S2106において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S2106でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例1では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数に達していなければ(S2111でNO)、大入賞口を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2112)。そして、大入賞口の開放時間が経過していなければ(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、規定入球個数に達している場合(S2111でYES)、又は大入賞口の開放時間が経過した場合(S2112でYES)、すなわち2つのラウンド終了条件のうちのいずれかが成立した場合には、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖する(S2113)。そして、ラウンドカウンタの値を1デクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2115)。「0」でないと判定した場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、「0」と判定した場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2116)、大当りのエンディング演出を開始する(S2117)。そして、大当り終了フラグをセットし(S2118)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタは、長当り(15R大当り)であれば大入賞口の開放が15回実行されると「0」になり、短当り(2R大当り)であれば大入賞口の開放が2回実行されると「0」になる。
またS2105において大当り終了フラグがONであれば(S2105でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の実行時間(エンディング時間)が経過したか否かを判定し(S2119)、エンディング時間が経過していなければ(S2119でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにした後(S2120)、後述の遊技状態設定処理(S2121)を行う。そして、大当りフラグをOFFにし(S2122)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2123)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。以上の特別電動役物処理1(S1108)を行う遊技制御用マイコン81(主制御部80)は、本発明の「第1特別遊技実行手段」及び「第3特別遊技実行手段」の一態様に相当する。
[遊技状態設定処理]
図33に示すように、遊技状態設定処理(S2121)ではまず、VフラグがONであるかどうかを判定する(S2201)。Vフラグは後述の特定領域センサ検知処理(図35)にてONするフラグである。そして、VフラグがOFFであれば(S2201でNO)、S2202〜S2204の処理を行うことなくS2205の処理に移行する。一方、VフラグがONであれば(S2201でYES)、確変フラグをONするとともに(S2202)、確変カウンタに「100」をセットし(S2203)、VフラグをOFFにし(S2204)、S2205の処理に移行する。すなわち、本パチンコ遊技機1では、この遊技状態設定処理においてVフラグがONになっているか否かに基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態に設定するか否かを決めている。そして、高確率状態の終了条件は、確変カウンタの設定値に基づいて決まることとなる。つまり、特別図柄の変動表示が100回行われること(第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数が100回になること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により、高確率状態が終了することとなる。
S2205では、終了した大当り遊技(今回実行した大当り遊技)が15R大当りか否かを判定する。そして、15R大当りでない、すなわち2R大当り(2R第3大当り又は2R第5大当り)であると判定した場合(S2205でNO)、特定フラグをONするとともに(S2208)、特定カウンタに「4」をセットし(S2209)、次いで、今回の大当り遊技開始前の遊技状態、すなわち2R大当りとなった際の遊技状態が時短状態か否かを判定する(S2210)。時短状態でなかったと判定した場合(S2210でNO)、時短フラグをONにすることなく、処理を終える。これにより、非時短状態(低ベース状態)で発生した2R大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態は、低確率状態且つ特別図柄の非時短状態且つ低ベース状態(すなわち低確低ベース状態)、又は、高確率状態且つ特別図柄の非時短状態且つ低ベース状態(すなわち高確低ベース状態)になる。高確低ベース状態は、特別図柄が100回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。また、2R大当りに係る大当り遊技の終了後は特定状態、すなわち特別図柄の変動モードが「超短縮変動モード」となる。このため、2R大当りに係る大当り遊技の終了後に続けて行われる4回の特別図柄の変動表示は、極めて短い変動時間で行われることとなる。超短縮変動モード(特定状態)の終了条件は、特定カウンタの設定値に基づいて決まることとなる。つまり、特別図柄が4回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
一方、S2210で2R大当りとなった際の遊技状態が時短状態であったと判定した場合(S2210でYES)、時短フラグをONにし(S2206)、時短カウンタに「100」をセットし(S2207)、処理を終える。これにより、時短状態(高ベース状態)で発生した2R大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態は、低確率状態且つ特別図柄の時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)、又は、高確率状態且つ特別図柄の時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。時短状態(高ベース状態)の終了条件は、時短カウンタの設定値に基づいて決まることとなる。つまり、低確高ベース状態及び高確高ベース状態は、特別図柄が100回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。また、2R大当りに係る大当り遊技の終了後は、前述のように、特別図柄が4回変動表示するまで、特別図柄の変動モードが超短縮変動モード(特定状態)となる。このため、時短状態で発生した2R大当りに係る大当り遊技の終了後に続けて行われる4回の特別図柄の変動表示は、高ベース状態のもと、極めて短い変動時間で行われる。つまり、時短状態かつ特定状態になった場合、特別図柄の変動モードとしては超短縮変動モード(特定状態)が優先適用される。そして、高ベース状態(低確又は高確)且つ超短縮変動モードにて、当りが発生することなく特別図柄の4回の変動表示が終了すると、そこから特別図柄が96回変動表示するまで、高ベース状態(低確又は高確)且つ短縮変動モードとなる。
一方、S2205で、終了した大当り遊技(今回実行した大当り遊技)が15R大当りであると判定した場合(S2205でYES)、時短フラグをONにし(S2206)、時短カウンタに「100」をセットし(S2207)、処理を終える。これにより、15R大当りに係る大当り遊技終了後の遊技状態は、低確率状態且つ特別図柄の時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)、又は、高確率状態且つ特別図柄の時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。低確高ベース状態及び高確高ベース状態は、前述のように、特別図柄が100回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
尚、確変カウンタ、時短カウンタ及び特定カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。また、2R大当りの場合において、大当り遊技開始前の遊技状態(2R大当りとなった際の遊技状態)が時短状態かどうかを判定する処理(S2210)を行うのは、大当り遊技前後の時短機能の作動状態、及び高ベース機能の作動状態を小当りと同じにするためである。これらの作動状態が小当りと2R大当りとで異なっていると、大入賞口の開放パターンで何れの当りかを認識困難にしたとしても、その後の作動状態によって、何れの当りかが判別されてしまうからである。これにより、小当りと2R大当りとを大入賞口の開放パターンでの判別を困難にすると共に、その後発生する時短機能や高ベース発生機能の作動状態によっても判別困難としている。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
図34に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において第2大入賞口35の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否かを判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放を開始する時期に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2303)。S2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、S2303の判定結果がYESであれば、V無効期間設定処理(S2304)を行ってから、S2305に進み、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させるべく第2大入賞装置36を作動させる。
V無効期間設定処理(S2304)では、小当り遊技における第2大入賞口35の開放中および第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する期間(第2期間)に設定する。また、本実施例1では、前述のV有効期間設定処理(S2109)で有効期間に定める期間以外の期間は無効期間(第2期間)とされている。従って、このV無効期間設定処理では、有効期間となっていないか、すなわち無効期間に設定されているかを確認する。具体的には、V有効期間の経過をカウントダウンにて計測するVタイマ(主制御基板80のRAMに設けられている)が「0」(すなわち有効期間無しの状態)に設定されているかを確認する。Vタイマが「0」でなければVタイマに「0」をセットする。尚Vタイマが「0」か否かを確認することなく、Vタイマに「0」をセットする即ち有効期間無しの状態に設定するようにしてもよい。これにより、小当り遊技中にV通過があっても、小当り遊技開始前の遊技状態が通常状態であれば、その小当り遊技終了後の遊技状態は高確率状態に移行しないようになる。尚、本実施例1では、前述のV有効期間設定処理(S2109)で有効期間に定める期間以外の期間は無効期間であるため、S2304の処理を省略してもよい。
S2302において第2大入賞口35の開放中であれば、(S2302でYES)、2回の開放中における第2大入賞口35への入球個数、すなわち2回の開放において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。規定入球個数に達していなければ(S2306でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2307)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、2回の開放中における第2大入賞口35への入球個数が規定入球個数に達している場合(S2306でYES)、第2大入賞口35を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、第2大入賞口35の開放時間が経過したと判定した場合(S2307でYES)には、第2大入賞口35を閉鎖する(S2308)。そして、小当り用開放カウンタの値を1デクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2310)。S2310で「0」でないと判定した場合(S2310でNO)、次の開放を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で「0」であると判定した場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2311)、小当りのエンディング演出を開始する(S2312)。そして、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、第2大入賞口35の開放が2回なされると「0」になる。
S2301において、小当り終了フラグがONであれば(S2301でYES)、2回の開放が終了しているので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していなければ(S2315でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにするとともに(S2316)、小当りフラグをOFFにする(S2317)。さらに、特定フラグをONにするとともに(S2318)、特定カウンタに「4」をセットし(S2319)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2320)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。そして、特定フラグがONになり、特定カウンタに「4」がセットされることで、小当り遊技終了後、特別図柄が4回変動表示するまで、特別図柄の変動モードが超短縮変動モード(特定状態)となる。これにより、小当り遊技の終了後に続けて行われる4回の特別図柄の変動表示は、極めて短い変動時間で行われることとなる。尚、特定カウンタにセットする値(設定値)、すなわち、特定状態(超短縮変動モード)の遊技期間(特定期間)を定める値は、本実施例1の「4」に限定されるものではなく、例えば「4」より大きな値をセットするものであってもよく、スペック等を考慮して適宜設定可能である。
ここで、小当り遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはせず、また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理(S2121、図34)を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において、確変や時短に係る遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能及び開放延長機能の作動状態)を変化させない。以上の特別電動役物処理2(S1109)を行う遊技制御用マイコン81(主制御部80)は、本発明の「第2特別遊技実行手段」の一態様に相当する。
[特定領域センサ検知処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S206)に次いで特定領域センサ検知処理(S207)を行う。特定領域センサ検知処理(S207)では図35に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2401)。検知がないと判定した場合(S2401でNO)、処理を終了する。S2401で検知があると判定した場合(S2401でYES)、V有効期間中か否かを判定する(S2402)。V有効期間は、前述の特別電動役物処理1(図32)におけるV有効期間設定処理(S2109)にて設定される期間である。V有効期間は、大当り遊技における1ラウンド目と2ラウンド目に設定される。
また、S2402でV有効期間中であると判定した場合(S2402でYES)、VフラグをONにすると共に(S2403)、現在実行中の大当り遊技が2R大当り(2R第3大当り又は2R第5大当り)であるか否かを判定する(S2404)。そして、2R大当りでないと判定した場合(S2404でNO)、すなわち15R大当りであれば、第1V通過コマンドをセットし(S2405)、処理を終える。一方、2R大当りであると判定した場合(S2404でYES)、第2V通過コマンドをセットし(S2406)、処理を終える。主制御基板80のCPUは、所定のタイミングでこのV通過コマンドをサブ制御基板90に送信し、サブ制御基板90は受信したV通過コマンドの種別によって、演出図柄表示領域等で遊技演出を実行する。
また、S2402でV有効期間中でないと判定した場合(S2402でNO)、VフラグをONにすることなく、第3V通過コマンドをセットし(S2407)、処理を終える。尚、第1V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過の報知制御を行わせるためのコマンドである。これに対して、第2V通過コマンド及び第3V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過の報知制御を原則行わせないためのコマンドである。また、遊技制御用マイコン81は、このような特定領域センサ検知処理(S207)やV有効期間設定処理(S2109)を実行することにより、特定領域39への遊技球の通過の有効無効を切り替える手段(特定領域状態切替手段)として機能する。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検知処理(S207)に次いで保留球数処理(S208)を行う。保留球数処理(S208)では図36に示すように、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。尚、保留球数のデータについては、前述の始動入球時処理(S2041)で生成する始動入球コマンドに含めるものとしてもよい。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。電源断監視処理(S209)では図37に示すように、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか、超短縮変動モードかどうか、超短縮変動モードの残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、演出制御用マイコン91の動作について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図38に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONで且つサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータがサブ制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、サブ制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値はサブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。尚、演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。本実施例1では、
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106、及びランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技及び小当り遊技に伴う特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図39に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、可動装飾部材14(電気的駆動源14a)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理を行う(S4203)。この駆動データも、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図41に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]
図42に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンド(S318,S323を参照)を受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、保留情報記憶処理(S4400)を行って、S4401の処理に移行する。保留情報記憶処理(S4400)は、S4395で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等)、すなわち保留情報を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図2の保留球数「4」に対応する特図2始動入球コマンドである場合、その特図2始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図2保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図2保留情報として記憶する。こうして記憶される保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。サブ制御基板90における保留情報記憶領域の記憶内容(保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、サブ制御基板90の保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
S4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行って、S4406の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4406の処理に移行する。S4406では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4406)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4406でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4407)。一方、S4406で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4406でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4408の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
続いて、S4408では、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かを判定し(S4408)、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S4408でYES)、特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)の際に実行する特別遊技演出のパターン(演出態様)を選択する特別遊技演出選択処理を行う(S4409)。特別遊技演出には、少なくとも、特別遊技開始に伴う大入賞口開放前のオープニング期間中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中に実行するラウンド演出および開放と開放との間(ラウンド間)のインターバル中に実行するインターバル演出と、が含まれる。次いで、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かを判定し(図44のS4410)、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S4410でYES)、特別遊技終了時演出のパターンや特別遊技終了後の演出モードの種類等を選択するエンディング演出選択処理を行う(S4411)。一方、S4408で、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S4408でNO)、特別遊技演出選択処理を行うことなく、S4410の処理に移行する。また、S4410で、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S4410でNO)、エンディング演出選択処理を行うことなく、S4412の処理に移行する。
続いて、主制御基板80から第1V通過コマンドを受信したか否かを判定し(S4412)、第1V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4412でYES)、V通過報知コマンドをセットし(4413)、S4414の処理に移行する。尚、第1V通過コマンドは、15R第1大当りにおいてV有効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。V通過報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)にて画像制御基板100(画像制御部)等に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定の画像情報を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて「V通過!」等の文字を表示する。これにより、遊技球が特定領域39を通過し、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態になることが遊技者に報知される。一方、S4412で、第1V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4412でNO)、V通過報知コマンドをセットすることなく、S4414の処理に移行する。
尚、「V通過!」の文字を表示することは、V通過報知態様の一つであり、他の表示内容(例えば「V」の文字を模したオブジェクト画像を表示したり、「確変GET」の文字を表示したりする等)で、V通過を報知してもよい。これにより、実行中の大当り遊技(特別遊技)後の遊技状態が、高確率状態となることを遊技者に対して報知することが可能となる。
続いてS4414では、演出制御用マイコン91で、主制御基板80から第2V通過コマンド(S2406でセット)を受信したか否かを判定し(S4413)、第2V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4414でNO)、S4415の処理に移行して第3V通過コマンドを受信したか否かを判定する(S4415)。そして、S4414で第2V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4414でYES)と、S4415で第3V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4415でYES)との何れの場合もV通過非報知コマンドをセットし(S4416)、S4417の処理に移行する。一方、S4415で、第3V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4415でNO)、V通過非報知コマンドをセットすることなく、S4417の処理に移行する。S4417
では、その他の処理として、前述のコマンド以外の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行い、処理を終える。ここで、第2V通過コマンドは、2R大当りにおいてV有効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。また第3V通過コマンドは、小当り中などのV無効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。
V通過非報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)にて画像制御基板100等に送信されると、画像制御基板100のCPUは、画像表示装置7の表示画面7aにおいて、「V通過!」等のVを通過したことを示す文字の表示がない画面(すなわちV通過の報知が何もない画面)に、表示制御する。言い換えれば、V通過非報知態様とするのである。従って、本実施例1のパチンコ遊技機1では、2R大当りや小当りにおいて遊技球が特定領域39を通過しても、そのことは遊技者に報知されないものとされる。
尚、前述の特定領域センサ検知処理(図35)にてセットするコマンドを第1V通過コマンドのみとし、第2V通過コマンドや第3V通過コマンドをセットしないこととしてもよい。この場合、受信コマンド解析処理(S4301)では、前述のS4414〜S4416を実行しないこととする。このように構成しても、15R第1大当りにおけるV有効期間中にV通過があったときのみ、その旨が遊技者に報知されるパチンコ遊技機とすることができる。すなわち、V通過の報知のための演出をしない場合にはあえてコマンド(V通過非報知コマンド)をセットしなくてもよい。但し、本実施例1のようにコマンドをセットしてそれに基づいて画像制御基板100を制御した方が、画像制御の安定性を増すことが可能となる。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4301)にて変動開始コマンドの受信に基づいて行われる変動演出開始処理(S4402)について説明する。図44に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、S4501で、演出制御用マイコン91が変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例1では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングで、S4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値に基づいて、実行する演出図柄遊技演出の態様や予告演出、停止表示する演出図柄等を決定する。
次に、S4502で、演出制御用マイコン91により変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターンを指定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P22)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の判定結果や、当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかが判別可能となる。尚、これらの変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次に、S4503で、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「7」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Gに対して割り当てられている。
ここで演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができる。また、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能としてもよい。本実施例1では、演出モードAは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードBは低確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Cのいずれであるかを確認することで、遊技者は現在の遊技状態を把握することができる。
また、演出モードD又は演出モードEは、高確低ベース状態又は低確低ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがD又はEであるときには、遊技者は演出モードを確認しても、特別図柄当否判定の確率状態が、高確率状態にあるのか低確率状態(通常状態)にあるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードD及びEは、確率非報知モードといえる。
演出モードFは、高確低ベース状態又は低確低ベース状態であって特定状態に制御されているとき、すなわち、高確低ベース状態又は低確低ベース状態で特別図柄の変動モードが超短縮変動モードに制御されているときに実行される。また、演出モードGは、高確高ベース状態又は低確高ベース状態であって特定状態に制御されているとき、すなわち、高確高ベース状態又は低確高ベース状態で特別図柄の変動モードが超短縮変動モードに制御されているときに実行される。
次に、S4504で、演出制御用マイコン91が制御する画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の変動演出パターン(「演出パターン」ともいう)を決めるための図示しない変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した当り時変動演出パターン決定テーブルがセットされる。また、後述する演出シナリオ設定処理(S4508)で演出シナリオ(演出構成)がセットされている場合(演出モードF,Gの場合)には、そのシナリオに即した変動演出パターンを決定(設定)するためのテーブルがセットされる。本実施例1では、演出モード(モードステータス)に対応した複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されているので、S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それら複数の変動演出パターン決定テーブルのうちの何れかをセットする。
次いでS4505で、S4501において取得した変動演出決定用乱数及びS4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)と、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)とが決定される。またS4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数及び図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が15R第1大当りのときは「777」等の奇数図柄のゾロ目とされ、15R第2大当りのときは「666」等の偶数図柄のゾロ目とされる。また、リーチ有り外れのときは「787」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目が選択されるようになっている。また、2R大当り及び小当りのときは「135」等の予め定めたチャンス目や「3☆3」等の2R大当り及び小当りの専用図柄を停止表示してもよい。すなわち、2R大当りのときと小当りのときとで、同じ演出図柄を停止表示するようになっている。このため、遊技者は、停止表示された演出図柄を確認しただけでは、2R大当りとなったのか、小当りとなったのかを判別することはできない。尚、前述の演出図柄8の停止表示態様は一例であり、大当りとなったときに、停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
本実施例1のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出が設定されており、S4505で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。
また、本実施例1では、前述のような3つの演出図柄8L、8C、8Rの変動表示やリーチ演出等の演出図柄遊技演出(変動演出)を、演出モードA〜Eのときに行うするものとしており、演出モードF,Gでは、当該モード専用の演出図柄遊技演出を行うものとしている。すなわち、演出モードA〜Eでは、画像表示装置7の表示態様を図46(a)に示す態様とするが、演出モードF,Gでは、画像表示装置7の表示画面7aに図3や図46(a)に示すような3つの演出図柄8L、8C、8Rや第1演出保留9a、第2演出保留9b(演出保留表示領域9c,9d)を表示せず、図47(a)〜(d)に示すような車のレースを表現した専用の演出画像8a,8bを表示するものとしている。これは、演出モードF,G(超短縮変動モード)では、特別図柄の1回の変動表示に係る変動時間が極めて短い時間とされることから(図9の特定状態の部分を参照)、その1回の変動表示に対応する1回の変動演出(演出図柄遊技演出)の実行時間も短いものとなり、そのような状況下で演出図柄8の変動表示やリーチ演出による演出効果を得ることは困難だからである。そこで、演出モードF,Gでは、超短縮変動モードが終了するまで、すなわち超短縮変動モードで特別図柄が4回変動表示するまで、3つの演出図柄8L、8C、8Rを表示せず、一連のレース演出を行うものとしている。具体的には、味方車両(遊技者側の車両)が敵車両と順位を競うレースシーンを表示する。そして、演出モードF,G(超短縮変動モード:レース演出)において外れ係る特別図柄の変動表示(変動パターンP21,P22)に対応する変動演出として、例えば、味方車両8aと敵車両8bとの攻防シーンを画像表示装置7(表示画面7a)に表示する(図47(a)参照)。また、演出モードF,G(超短縮変動モード:レース演出)が終了するまでに15R大当りが発生する場合、当該15R大当りに係る特別図柄の変動表示(変動パターンP18)に対応する変動演出として、例えば、味方車両8aが勝利するシーンを画像表示装置7(表示画面7a)に表示する(図47(b)参照)。また、演出モードF,G(超短縮変動モード:レース演出)が終了するまでに小当り又は2R大当りが発生する場合、当該小当り又は2R大当りに係る特別図柄の変動表示(変動パターンP19,P20)に対応する変動演出として、例えば、レース演出の継続(延長)を示す演出(上乗せ演出)を画像表示装置7(表示画面7a)に表示する(図47(c)参照)。また、演出モードF,G(超短縮変動モード:レース演出)が終了するまでに何れの当りも発生せず当該モード(レース演出)が終了する場合には、当該終了に合わせて味方車両8aの敗北でレースを終えるシーンを画像表示装置7(表示画面7a)に表示する(図47(d)参照)。このような演出モードF,G(超短縮変動モード)における演出(レース演出)は、特別図柄の変動表示に同期して進行する。このレース演出が行われる間(レース演出期間中)は、後述の演出シナリオ設定処理(S4508)で設定した演出のシナリオ(実行態様)にしたがって変動演出が進行していく。このため、レース演出期間中のS4503〜S4505では、S4508で設定した演出シナリオ(実行態様)に即した変動演出パターンが設定される。尚、演出モードF,Gやレース演出は本発明の「特定演出」の一態様に相当し、演出モードF,Gやレース演出を実行する演出制御用マイコン91(サブ制御部90)は、本発明の「特定演出実行手段」及び「実行態様決定手段」の一態様に相当する。
また、現在の演出モードが演出モードA〜Eのときに、サブ制御部(サブ制御基板)90が受信した変動開始コマンドが小当り又は2R大当りに係るコマンドであることがS4502で判別された場合、当該小当り又は2R大当りに係る特別図柄の変動表示(変動パターンP3,P4,P12,P13)に対応する変動演出パターン(変動演出の実行態様)として、例えば、3つの演出図柄8L、8C、8Rを前述のチャンス目や小当り専用図柄(小当り態様)で停止表示するとともに前述のレース演出の開始を示す演出(図46(b)参照)、すなわち、演出モードF又はG(超短縮変動モード:レース演出)の開始を示す演出を行うための演出パターンが、S4503〜S4505の処理によって設定される。
S4505に次いで、S4506では、今回受信した変動開始コマンドが小当り又は2R大当りに係るコマンドであるか否か、すなわち、今回の特別図柄の変動表示が小当り又は2R大当りであるか否かを判定し(S4506)、小当り又は2R大当りの何れでもない場合(S4506でNO)、S4507の処理に移行し、小当り又は2R大当りである場合(S4506でYES)、後述する演出シナリオ設定処理(S4580)を行って、S4507の処理に移行する。
次いでS4507で、S4505において設定した変動演出パターンに基づいて演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドをセットし(S4507)、変動演出開始処理を終了する。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定の演出画像を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7a上で演出図柄遊技演出を行う。
[演出シナリオ設定処理]
演出シナリオ設定処理(S4508)では、小当り又は2R大当りに係る当該変動演出(前述のレース演出開始を示す演出)の実行後に行われる、次回以降の特定状態(超短縮変動モード)での特別図柄の変動表示に対応する変動演出のシナリオ、すなわち、演出モードF又はGにおけるレース演出のシナリオを設定する。ここで、演出シナリオとは、特別図柄の複数回の変動表示に跨って行われるストーリー性や関連性のある一連の演出の実行態様(一連演出実行態様)であって、演出構成や演出展開、演出期間、演出音等、一連の演出を実行するための演出パターンを意味する。
前述のS4506で今回の特別図柄の変動表示が小当り又は2R大当りであると判定された場合、図45に示すように、まず、サブ制御基板90のRAMに設けられた保留情報記憶領域の記憶内容(S4400で記憶した保留情報)を確認する(S4601)。S4601では主に、保留情報記憶領域に記憶されている保留情報の当り外れ、すなわち、保留情報記憶領域に記憶されている保留情報が15R大当り、2R大当り、小当り、外れのいずれに該当するかを、そのとき記憶されているすべての保留情報について判定する。ここで、サブ制御基板90の保留情報記憶領域には、第1特別図柄に対応する特図1保留情報記憶領域と、第2特別図柄に対応する特図2保留情報記憶領域が存在する。S4601で記憶内容を確認(参照)する保留情報記憶領域は、特図1保留情報記憶領域および特図2保留情報記憶領域の何れかとなるが、本実施例1では、現在の遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態又は高確低ベース状態)であれば特図1保留情報記憶領域の記憶内容(特図1保留情報)を確認し、高ベース状態(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)であれば特図2保留情報記憶領域(特図2保留情報)を確認するものとしている。
そして、S4601で保留情報の判定を終えると、その判定結果に基づいて、次回以降の特別図柄の変動表示に合わせて画像表示装置7(表示画面7a)上で進行していくレース演出のシナリオ(実行態様)をセットする(S4602)。S4602でセットする演出シナリオは、S4601で確認した保留情報記憶領域の記憶内容によって様々な態様を採り得る。以下、その一例として、図45(b)に示す4つのパターン(パターン1〜4)について説明する。尚、以下の説明は、高確高ベース状態において、次回の特別図柄の変動表示から特定状態(超短縮変動モード)になる場合を前提とする。
まず、パターン1は、特図2保留情報記憶領域に記憶されている保留球数「1」〜「4」に対応する4つの特図2保留情報のうち、保留球数「4」に対応する特図2保留情報が小当りに該当し、それ以外の特図2保留情報が外れに該当する場合のシナリオである。この場合、1〜3回目の特別図柄の変動表示は外れ変動となり、4回目の特別図柄の変動表示は小当り変動となる。これらに対応する変動演出の流れ(シナリオ)として、例えば、1回目の変動演出では味方車両と敵車両によるレースがスタートし、2,3回目の変動演出では味方車両と敵車両とがレース中に攻防を繰り広げ(図47(a)参照)、4回目の変動演出ではレースが2週目に突入する(図47(c)参照)、といった内容となる。この場合、4回目の変動演出がレース演出の継続を示す演出(上乗せ演出)となり、当該4回目の変動演出が行われる際、すなわち特別図柄の小当り変動が行われる際、S4508の処理によって、当該小当り遊技終了後の特定状態(超短縮変動モード)でのレース演出のシナリオが再度設定されることとなる。このときシナリオ設定に際しては、特図2保留情報記憶領域の記憶内容に加え、レース演出期間中であること(ここでは演出モードGであること)を考慮して、シナリオ設定がなされる。つまり、少なくとも1回目の変動演出ではレーススタートのシーンを設定しないものとする。これにより、先の4回目の変動演出が終了した後も、レース演出を継続して見せることが可能となる。
尚、本実施例1では、レース演出期間中(超短縮変動モード中)に発生した小当りに係る小当り遊技中は、画像表示装置7にてレース演出をそのまま続けて表示するものとしている。小当り遊技は第2大入賞口35の0.9秒開放を2回行うだけなので、比較的短時間で終了することから、当該小当り遊技開始前まで行っていた演出を続けて表示しても、遊技者に違和感を与えることはないと考えられる。また、小当り遊技中は、レース演出に係る表示に加え、第2大入賞口35への入球を促すためのナビ演出画像(入球促進画像)を画像表示装置7の表示画面7aに表示するものとしている(発射方向指示手段)。
パターン2は、特図2保留情報記憶領域に記憶されている保留球数「1」〜「4」に対応する4つの特図2保留情報のうち、保留球数「4」に対応する特図2保留情報が15R大当りに該当し、それ以外の特図2保留情報が外れに該当する場合のシナリオである。この場合、1〜3回目の特別図柄の変動表示は外れ変動となり、4回目の特別図柄の変動表示は15R大当り変動となる。これらに対応する変動演出の流れ(シナリオ)として、例えば、1〜3回目の変動演出は前述のパターン1と同様で、4回目の変動演出で味方車両が敵車両よりも先にゴール(勝利)する(図47(b)参照)、といった内容となる。
パターン3は、特図2保留情報記憶領域に記憶されている保留球数「1」に対応する特図2保留情報が外れに該当し、保留球数「2」に対応する特図2保留情報が2R大当りに該当する場合のシナリオである。この場合、1回目の特別図柄の変動表示は外れ変動となり、2回目の特別図柄の変動表示は2R大当り変動となる。これらに対応する変動演出の流れ(シナリオ)として、例えば、1回目の変動演出では味方車両と敵車両によるレースのスタートが失敗し、2回目の変動演出で改めてレースがスタートする、といった内容となる。ここで、レース演出開始直後に特定状態(超短縮変動モード)の開始契機となる2R大当りや小当りが発生する場合、レーススタート直後に再びレース演出の開始やレーススタートを表す演出を行うのは不自然である。そこで、パターン3に示すようなシナリオとすることで、レース演出開始直後に2R大当りや小当りが発生するとしても、レース演出を違和感なく自然な形で進行させることが可能となる。尚、特定状態(超短縮変動モード)の実行期間は特別図柄の変動表示が4回行われるまでであり、パターン3では、そのうち2回の変動表示に対応する変動演出のシナリオを設定しているが、残り2回分に対応する変動演出のシナリオについては、保留球数「2」に対応する2R大当りに係る特別図柄の変動表示の際に行われる演出シナリオ設定処理(S4508)で、改めて設定(再設定)される可能性がある。このため、本実施例1では、2R大当り又は小当りに該当する特図2保留情報よりも後に記憶され得る保留情報(パターン3では保留球数「3」「4」に対応する保留情報)については、シナリオを事前に設定しないものとしている(パターン3の未設定)。
パターン4は、特図2保留情報記憶領域における保留球数「1」に対応する特図2保留情報が小当りに該当する場合のシナリオである。この場合、レース演出開始後(超短縮変動モード開始後)、1回目の特別図柄の変動表示が小当り変動となるため、その小当り変動に対応する変動演出実行(開始)の際にも、S4508の演出シナリオ設定処理が行われることとなる。そこで、パターン4のような場合には、特にシナリオを設定せず、先(直前)の小当り又は2R大当りに係る変動演出で行われるレース演出(超短縮変動モード)の開始を示す演出(図46(b)参照)を、保留球数「1」に対応する変動演出で続けて行う(持ち越す)ものとしている。
このように保留情報記憶領域の記憶内容に基づいて、後に行われる一連の演出のシナリオを事前に設定することで、レース演出期間中(超短縮変動モード中)に特別図柄の変動表示が行われる都度、一連の演出を構成する個々の変動演出パターンを乱数抽選により決定する場合に比べ、演出全体の流れを自然なものとすることが可能となる。つまり、変動表示が行われる都度、変動演出パターンを乱数抽選等により決定すると、演出パターンに偏りが生じて同じ演出が繰り返されたり、前の演出との繋がり(関連性)の薄い(無い)演出が行われたりする等、不自然な演出展開(演出構成)となる虞がある。これに対して、本実施例1のように事前に演出シナリオを設定することで、演出展開(演出構成)が不自然になることを防ぐことが可能となり、一連の演出(本例ではレース演出)を効果的に行うことが可能となる。尚、演出シナリオについてパターン1〜4を例示したが、これ以外のパターンも存在し得ることは当然であり、起こり得る遊技展開を見据えて多様な演出シナリオを予め用意することができる。
また、演出シナリオ設定処理(S4508)のS4601で保留情報記憶領域の記憶内容を確認(参照)した際、保留球数「1」〜「4」のすべてに対応する保留情報が記憶されていない場合、記憶されている分の保留情報についてのみ演出シナリオを設定すればよく、また、保留情報が1つも記憶されていない場合には、演出シナリオを設定しないものとしたり、保留情報に捉われない仮の演出シナリオを設定するものとしたりすればよい。演出シナリオを設定しなかったり、仮の演出シナリオを設定したりしたとしても、その後の割り込みで行われる変動演出開始処理(S4402)のS4503〜S4505の処理で、そのとき存在する特図保留に係る保留情報や現在の演出モード(レース演出期間中は演出モードF又はG)に応じた変動演出パターンを設定することで、不都合なくレース演出を進行させることが可能となる。さらに、演出シナリオ設定処理(S4508)で演出シナリオを設定した後のS4503〜S4505の処理で、その後に発生した特図保留の状況(保留情報の内容)によって、設定済の演出シナリオを変更(差し替え)したり、演出を追加したりすることも可能である。こうすることによっても、一連の演出の演出展開(演出構成)が不自然になることを防ぐことが可能となり、一連の演出を効果的に行うことが可能となる。
以上の実施例1のパチンコ遊技機1によれば、獲得可能な賞球数が大当り遊技に比べ少ない小当り遊技や2R大当り遊技を活用して、遊技性と演出面の双方について遊技興趣の向上を図ることが可能となる。すなわち、実施例1のパチンコ遊技機1では、15R第1大当り(第1特別図柄)又は15R第4大当り(第2特別図柄)に係る大当り遊技が終了して遊技状態が高確高ベース状態になると、右打ちによって遊技球を第2始動口21に入球させて遊技を進める。このとき、第2始動口21への遊技球の入球頻度が低ベース状態よりも高くなっているので、特図2保留が途切れる可能性(ゼロになる可能性)は低くなり、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)の実行頻度は高くなる。これにより、高ベース状態では第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)がコンスタントに行われるようになる。そして、第2特別図柄当否判定では、小当り確率が約「1/8」で非常に高いものとなっており、また、高確率状態における大当り確率が約「1/50」となっている。このため、遊技状態が高確高ベース状態になって右打ちで遊技を進める状況になると、第2特別図柄の小当りを高頻度で発生(頻発)させながら第2特別図柄の大当りを狙うことが可能となる。加えて、小当り又は2R大当りの発生により、特別図柄の変動モードが超短縮変動モードとなるので、高確高ベース状態にて超短縮変動モード(特定状態)になると、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)をより速いペースで次々と行うことが可能となる。この結果、高確高ベース状態且つ超短縮変動モード(特定状態)では、短時間で小当りを頻発させて小当り遊技での第2大入賞口35への入球に基づく賞球の払い出しを連続的に受けながら、15R大当りの発生を狙うことが可能となる。つまり、小当り遊技による賞球を繰り返し獲得して持ち球を増やしながら、多量の賞球を獲得可能な15R大当りの発生を狙うことが可能な興趣の高い遊技性が得られる。
また、実施例1のパチンコ遊技機1では、超短縮変動モード(特定状態)において、通常の演出図柄8による変動演出ではなく、演出図柄8や演出保留を非表示として専用の一連演出(実施例1ではレース演出)を行うものとしているので、通常の高ベース状態、すなわち高ベース状態且つ短縮変動モードによる変動演出と、高ベース状態且つ超短縮変動モードによる変動演出とで、遊技者にまったく異なる印象を与えることが可能となる。これにより、低確高ベース状態において「短縮変動モード」と「超短縮変動モード」による2種類の演出モードを設定したり、高確高ベース状態において「短縮変動モード」と「超短縮変動モード」による2種類の演出モードを設定したりすることが可能となるので、高ベース状態における演出(演出モード)の多様化を図れるようになる。特に、演出の多様化による演出効果と、前述の高確高ベース状態且つ超短縮変動モードにおける小当り頻発に係る遊技性とが相俟って、遊技興趣を一層高めることが可能となる。
また、低確高ベース状態では、大当り確率は約「1/319.7」と低くなるが、第2特別図柄の小当り確率は約「1/8」なので、高確高ベース状態だけでなく、低確高ベース状態においても、小当り頻発による遊技興趣の向上を図ることが可能となる。尚、本実施例1では、第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定の双方で、当否判定の結果として小当りが得られる可能性のある構成としていたが、第1特別図柄当否判定については小当りを判定しない構成、すなわち、第1特別図柄当否判定の結果としての小当りが存在しない構成としてもい。このような構成であっても、高ベース状態且つ超短縮変動モードにおける小当り頻発に係る遊技性を実現できるからである。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2は、前述した実施例1と共通する部分と異なる部分とが存在するので、以下では、主に実施例1と異なる部分について説明する。
前述の実施例1では、図3に示すように、特別図柄の変動表示の実行契機となる始動口として、第1特別図柄に対応する第1始動口20と、第2特別図柄に対応する第2始動口21(可変始動口)の2つの始動口を設けていた。これに対し、本実施例2では、それら2つの始動口に加え、実施例1における右一般入賞口27(図3参照)を第2特別図柄に対応する始動口として機能するものとしている(以下、第3始動口という)。このため、実施例2では、第1始動口20への入球に基づいて第1特別図柄が変動表示し、第2始動口21への入球に基づいて第2特別図柄が変動表示し、第3始動口への入球に基づいて第2特別図柄が変動表示する。そして、第3始動口への遊技球の入球に関し、第1始動口20と同程度もしくは第1始動口20よりも入球しやすいゲージ構成(盤面構成)としている。尚、第3始動口への入球に基づいて払い出される賞球数は「2」としている。
また、実施例2では、図48に示す第2特別図柄の変動パターンテーブルにあるように、非時短状態(且つ非特定状態)における第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を、当否判定の結果やリーチ有無に関係なく一律30分(1800000ms)としている。同様に、時短状態における第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を、前述の実施例1における時短状態と同様としている(図9に示す変動パターンテーブルの時短状態の部分を参照)。さらに、特定状態における第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を、前述の実施例1における非時短状態と同様としている(図9に示す変動パターンテーブルの非時短状態の部分を参照)。そして、本実施例2では、実施例1の特図2変動パターン選択処理(S1203)に係る図23に示すフローチャートに代えて、図49に示すフローチャートに基づいて特図2変動パターン選択処理(S1203a)を行うものとしている。尚、図49では、実施例1と共通する処理内容について実施例1と同じステップ番号を付している。
すなわち、実施例2の特図2変動パターン選択処理(S1203a)では、まず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定し(S1400a)、時短状態でなければ(S1400aでNO)、特定状態か否か(特定フラグがONか否か)を判定する(S1401a)。これにより、実施例2では、第2特別図柄に関して、遊技状態が時短状態である場合には(S1400aでYES)、そのときに特定状態となっているか否かに関係なく、時短状態での変動パターン選択に係る処理(図24a)が行われることとなる。つまり、実施例2では、時短状態にて2R大当りや小当りが発生することにより特定状態(特定フラグがON)になったとしても(時短状態且つ特定状態)、時短状態を優先適用するものとしている。よって、実施例2で時短状態(高ベース状態)となった場合は、右打ちにより第2特別図柄を変動表示させることで、第2特別図柄の変動時間(変動パターン)が、図48に示す第2特別図柄の変動パターンテーブルのうち時短状態のテーブルに基づいて設定される(S1400aでYES→図24a)。
一方、非時短状態において2R大当りや小当りが発生することにより特定状態(特定フラグがON)になった場合(S1400aでNO、S1401aでYES)、特定状態での変動パターン選択に係る処理(図24b)が行われ、第2特別図柄の変動時間(変動パターン)が、図48に示す第2特別図柄の変動パターンテーブルのうち特定状態のテーブルに基づいて設定される。これにより、第2特別図柄の変動時間(変動パターン)が、実施例1における非時短状態と同様となり、第2特別図柄が30分(1800000ms)という長時間で変動表示することがなくなるので、特定状態では、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)の結果が普段通りに得られるようになる。尚、実施例2では、特定状態の終了条件を、特別図柄が24回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかとしている。
また、実施例2では、第1特別図柄に関して、特定状態に対応する変動パターンテーブルを設けず、図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態に対応する部分と時短状態に対応する部分からなるテーブルを、第1特別図柄の変動パターンテーブルとしている。そして、実施例2では、実施例1の特図1変動パターン選択処理(S1208)に係る図27に示すフローチャートに代えて、図50に示すフローチャートに基づいて特図1変動パターン選択処理(S1208a)を行うものとしている。尚、図50では、実施例1と共通する処理内容について実施例1と同じステップ番号を付している。図50に示すフローチャートから明らかなとおり、実施例2の特図1変動パターン選択処理(S1208a)では、実施例1の特図1変動パターン選択処理(S1208)におけるS1700の処理を省いたものとなっており、その他は実施例1と同様の処理を行うものとなっている。
このため、実施例2では、第1特別図柄の変動時間(変動パターン)が、遊技状態が特定状態になったとしても(特定状態であるか否かに関係なく)、そのときの遊技状態(非時短状態又は時短状態)に応じた変動パターンテーブルに基づいて設定される。つまり、実施例2では、特定状態の効果(変動時間短縮)が第2特別図柄だけに反映されるものとなっている。このことから、実施例2において、非特定状態は、第2特別図柄の長変動モード(第1変動モード)に該当し、特定状態は、前述の長変動モードよりも第2特別図柄の変動時間が短くなる第2特別図柄の通常変動モード(第2変動モード)に該当するといえる。
また、実施例2では、特定状態が第2特別図柄の通常変動モードとなり、実施例1のような超短縮変動モードとは異なることから、特定状態における画像表示装置7の表示態様を、図3や図46(a)に示すように、演出図柄8等を表示する態様としている。つまり、実施例1のような一連の演出は行わないこととしている。但し、実施例1と同様に一連の演出を行うことも可能である。
このような実施例2のパチンコ遊技機1において、非時短状態(且つ非特定状態)では、低ベース状態(低確低ベース状態又は高確低ベース状態)であることから、原則、左打ちを行って第1始動口20への入球(第1特別図柄の変動表示)を狙って遊技を進行させるが、この状態で右打ちを行って遊技球を第3始動口に入球させてしまうと、第2特別図柄が30分間変動表示し続けて、その間、第1特別図柄の変動表示が実行不可能となり、遊技の進行が停滞してしまう。このため、非時短状態(低確低ベース状態又は高確低ベース状態)では、原則、右打ちを行っても何ら遊技者にメリットはなく、右打ちを行わない方が得策である。むしろ、非時短状態(低確低ベース状態又は高確低ベース状態)における無駄な右打ちは、遊技者に対して遊技進行停滞のペナルティを課すといった遊技性になるともいえる。
そして、非時短状態にて第1特別図柄の小当り又は2R大当りが発生して、非時短状態且つ特定状態になると(S2208,S2318参照)、その後、特別図柄の変動表示が24回行われるか、次の大当りが発生するまで、非時短状態且つ特定状態が維持される。前述のように、非時短状態且つ特定状態では第2特別図柄の変動時間(変動パターン)が、一律30分(1800000ms)ではなく、図48に示す変動パターンテーブルのうち特定状態の部分に基づいて設定されるので、第2特別図柄の変動時間は、非時短状態での通常の変動時間と同様となる。これにより、非時短状態且つ特定状態(低確低ベース状態又は高確低ベース状態)において、右打ち行って遊技球を第3始動口に入球させることで、第1特別図柄で大当りになるよりも有利な第2特別図柄の変動表示を、通常の変動時間で行うことが可能となる。
そして、本実施例2では、非時短状態且つ特定状態の開始に際して、低ベース状態であるものの、遊技球を右遊技領域3Bに向けて発射するように促すナビ演出画像(右打ち指示画像)を画像表示装置7に表示するものとしている(発射方向指示手段)。また、特定状態の終了条件が成立した時点で特図2保留が残っていると(「1」以上の場合)、その残っている特図2保留が非特定状態に戻った後に消化され、第2特別図柄が30分間変動表示してしまうことになる。そこで、本実施例2では、制御上は(内部的には)特定状態の終了条件が「特別図柄の24回の変動表示」となっているが、遊技者に対して報知する特定状態での遊技期間(特定期間)を「20回の変動表示」としている。そして、非時短状態且つ特定状態にて第2特別図柄の変動表示を行っているなか、20回目の変動表示が終了したタイミングで、遊技球を左遊技領域3Aに向けて発射するように促すナビ演出画像(左打ち指示画像)を画像表示装置7に表示するものとしている(発射方向指示手段)。こうすることで、20回目の変動表示が終了したタイミングで特図2保留が4つ残っているとしても、実際には、それら4つの特図2保留をすべて消化したときに特定状態が終了することとなるので、その後に第2特別図柄が非特定状態の変動時間(30分)で変動表示する可能性は低くなる。
以上の実施例2のパチンコ遊技機1においても、前述の実施例1と同様に、小当り遊技や2R大当り遊技を活用して遊技興趣の向上を図ることが可能となる。すなわち、非時短状態且つ非特定状態(第2特別図柄の長変動モード)において、第1小当り(第1特別図柄)に係る小当り遊技又は2R第3大当り(第1特別図柄)に係る大当り遊技が終了して、遊技状態が非時短状態且つ特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)になった場合、低ベース状態であるものの、右打ちによって遊技球を第3始動口に入球させて遊技を進める。このとき、第3始動口への遊技球の入球可能性は、第1始動口20と同程度かそれ以上となっており、第2特別図柄の変動表示は、非時短状態(低ベース状態)での第1特別図柄の変動表示と同様に、通常の変動時間で行われる。そして、第2特別図柄当否判定では、小当り確率が約「1/8」で比較的高い確率となっているので、第1特別図柄当否判定(小当り確率:約「1/319.7」)では発生し難かった小当りが高確率で発生するようになる。このため、遊技状態が非時短状態且つ特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)になって右打ちで遊技を進める状況になると、第2特別図柄の変動表示を所定回数(本例では20回)行う間、小当りを発生させながら(小当り遊技で持ち球を増やしながら)第2特別図柄の大当りの発生を狙うことが可能となる。特に、高確低ベース状態且つ特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)であれば、小当り確率が高いだけでなく大当り確率も高確率(約「1/50」)なので、小当りを発生させながら(小当り遊技で持ち球を増やしながら)、第2特別図柄の大当りの発生を高確率で狙うことが可能となる。このため、実施例2の特定状態は、低ベース状態であるものの遊技者にとって有利な状態となるので、低ベース状態での遊技興趣を高めることが可能となり、特に高確低ベース状態において顕著である。
加えて、小当り又は2R大当りの発生により特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)となるので、特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)にて更に第2特別図柄の小当り又は2R大当りが発生すると、特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)の実行期間(特定カウンタの値)が再設定される(S2209,S2319。本例では24をセット。)。これにより、非時短状態且つ特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)の実行期間は実質的に延長(上乗せ)されることとなる。この結果、小当り遊技による賞球獲得を狙いながら大当りの発生を狙うだけでなく、特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)の期間延長(上乗せ)も期待できる遊技性とすることが可能となる。
また、非時短状態且つ特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)に制御されているとき、更に第2特別図柄の小当り又は2R大当りが発生した場合に、前述の実施例1と同様に、演出シナリオ設定処理(S4580)によって演出シナリオを設定して、そこから画像表示装置7(表示画面7a)上で一連の演出を行うようにしてもよい。この場合、第2特別図柄の変動時間は実施例1のように極めて短い時間になることはなく、通常の変動時間となるので、一連の演出であっても、画像表示装置7の表示画面7aに演出図柄8や演出保留を表示して、一連の演出を実行するのが望ましい。ここでの一連の演出は、第2特別図柄の複数回の変動表示に跨って展開される演出であればよく、その実行態様は特に問わない。このように、非時短状態且つ特定状態(通常変動モード)において、更なる第2特別図柄の小当り又は2R大当りの発生により、小当り遊技による賞球獲得を狙いながら大当りの発生を狙うことが可能な期間の延長とともに、一連の演出(特定演出)が開始されるようにすることで、特定状態(第2特別図柄の通常変動モード)の期間延長だけでなく一連の演出の開始に対する期待感も遊技者に与えることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態として実施例1,2を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前述の実施例1,2では、第1特別図柄と第2特別図柄のそれぞれに、小当りを1種類ずつ設けていたが(第1小当り、第2小当り)、第1特別図柄と第2特別図柄の一方又は両方について、小当りを複数種設け、そのうちの特定の小当りに係る小当り遊技が行われた場合に、特定フラグをONにする、すなわち、遊技状態を特定状態に制御するようにしてもよい。こうすれば、単に小当りが発生するだけでなく、その発生した小当りの種類によって特定状態になるか否かが決定されることとなるので、遊技性の幅を広げることが可能となり、これに付随する演出によっても興趣を高めることが可能となる。尚、この構成は2R大当りについても適用可能である。
また、小当りを複数種設け、特定状態でないときに当選することで特定状態の発生条件となる小当りの種類と、特定状態のときに当選することで特定状態の継続条件となる小当りの種類とを、異ならせてもよい。こうすれば、非特定状態から特定状態に制御される場合と、特定状態において再度、特定状態に制御される場合とで、条件に差をつけることができるので、例えば、特定状態の発生可能性は高いが継続可能性は低いといった遊技性や、特定状態の発生可能性は低いが継続可能性は高い遊技性等を実現することが可能となり、これに付随する演出によっても興趣を高めることが可能となる。尚、この構成は2R大当りについても適用可能である。
また、小当りを複数種設け、小当りの種類によって特定カウンタにセットする値を異ならせてもよい。こうすれば、特定状態の遊技期間(特定期間)に変化をもたらすことが可能となり、これに付随する演出によっても興趣を高めることが可能となる。尚、この構成は2R大当りにも適用可能である。
また、前述の実施例1,2では、小当り(第1小当り、第2小当り)及び2R大当り(2R第3大当り、2R第5大当り)を設け、これら小当り及び2R大当りを特定状態の発生条件としていたが、小当り及び2R大当りの少なくとも一方が特定状態の発生条件であればよく、両方を特定状態の発生条件としなければならないわけではない。
また、前述の実施例1,2では、小当りと2R大当りを備えるものとしていたが、前述の実施例1,2における「小当りを発生(頻発)させながら賞球量の多い大当りの発生を狙う」といった遊技性は、少なくとも小当りを有していれば実現可能なので、2R大当りを備えていないパチンコ遊技機にも本発明を適用することが可能である。
また、前述の実施例1,2では、遊技状態を特定状態に制御する都度、すなわち、特定フラグをONにする都度、特定カウンタに所定の値(実施例1では「4」、実施例2では「24」)をセットするものとし、例えば、特定カウンタの値が「0」でないとき(特定状態中)に小当りや2R大当りが発生し、これに係る当り遊技の終了により特定フラグをONにする場合にも、特定カウンタに、再度、所定の値(実施例1では「4」、実施例2では「24」)をセットし直すものとしていた。これに代えて、特定カウンタの値が「0」でないとき(特定状態中)に小当りや2R大当りが発生した場合には、その時点における特定カウンタの値に、所定の値(実施例1では「4」、実施例2では「24」)を加算するものとしてもよい。これにより、特定状態のときに小当りや2R大当りが発生することで特定状態の遊技期間(特定期間)が延長(上乗せ)される、といった遊技性とすることが可能となり、これに付随する演出によっても興趣を高めることが可能となる。
また、前述の実施例1,2では、小当り遊技において、第2大入賞口35を1回あたり0.9秒で開放させる動作(開放動作)を2回行い、2R大当り遊技において、第2大入賞口を1Rにつき0.9秒で1回開放させる動作を2R行うものとして、見かけ上、小当り遊技と2R大当り遊技とで第2大入賞口35の開放パターンを同じとしていた。これに代えて、2R大当り遊技において、小当り遊技と同じ第2大入賞口35の開放動作、例えば、1回あたり0.9秒の開放動作を、1R中に複数回行うこととしてもよい。こうすれば、見かけ上、小当りが頻発している印象を遊技者により与えやすくなり、「小当りを発生(頻発)させながら賞球量の多い大当りの発生を狙う」といった遊技性による興趣をより高めることが可能となる。尚、1R中における第2大入賞口35を複数回開放させる場合の開放回数は、大当り遊技での1Rあたりの大入賞口開放時間の上限(例えば30秒)を超えない範囲内で定めることができる。
また、前述の実施例1,2では、1ラウンドにおける第1大入賞口30又は第2大入賞口35の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口30又は第2大入賞口35の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。
また、前述の実施例1,2では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
また、前述の実施例1,2では特定領域39を有するパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、これに限らず、大入賞口内に特定領域39を有することなく、特別図柄当否判定の結果(停止表示される大当り図柄の種類)のみによって、大当り遊技終了後に高確率状態が付与されるかどうかが決定されるタイプの遊技機においても適用可能であるいうまでもなく、「特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示すること)に基づいて」には、このタイプの遊技機も、前述の実施例1,2のパチンコ遊技機も、他のタイプの遊技機も含まれる。また、確率設定手段を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、特定領域を遊技球が通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典が付与されるパチンコ遊技機にも適用可能である。このパチンコ遊技機は所謂1種2種混合機と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せず、大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることも可能である。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用可能である。
[参考発明]
(1)また、前述の課題を解決するための参考発明1の遊技機は、
始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記当否判定の結果が第1当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の表示態様で停止表示すると、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な第1特別遊技を実行する第1特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が第2当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の表示態様で停止表示すると、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第2特別遊技を実行する第2特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が前記第1当りになる第1当り確率を予め定められた複数の確率のうちの何れかに設定する確率設定手段と、
を備え、
前記当否判定の結果が前記第2当りになる第2当り確率が前記第1当り確率よりも高い遊技機であって、
前記識別情報が変動表示する際の変動モードとして、前記識別情報の変動表示時間が所定時間とされる第1変動モードと、前記識別情報の変動表示時間が前記第1変動モードよりも短い時間とされる第2変動モードと、を有し、
前記第1当り確率が前記複数の確率のうちの何れかに設定されているときであって前記第1変動モード中に所定の第1制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第2変動モードに制御する変動モード制御手段を備える
ことを特徴としている。
参考発明1の遊技機によれば、変動モードが第2変動モードになると、識別情報の1回の変動表示が短時間で終了するようになるので、識別情報の変動表示を次々と行うことが可能となり、当否判定も次々と行うことが可能となる。そして、当否判定で第2当りとなる確率(第2当り確率)は、第1当りとなる確率(第1当り確率)も高く、第2特別遊技は第1特別遊技に比べ実行され易いものとなっている。このため、第2変動モードでは、第2当り(第2特別遊技)が短期間のうちに頻発する可能性が生じ、第2特別遊技による遊技利益を何度も獲得しながら第1当り(第1特別遊技)を狙うといった遊技が可能となる。このような第2変動モードの遊技性の実現には、第2当り(第2特別遊技)の存在が不可欠であり、第2当り(第2特別遊技)を活用して遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(2)次に、参考発明2の遊技機は、参考発明1の遊技機において、
前記複数の確率として、少なくとも第1確率と該第1確率よりも高い第2確率とを有し、
前記変動モード制御手段は、前記第1当り確率が前記第2確率に設定されているときであって前記第1変動モード中に前記第1制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第2変動モードに制御する
ことを特徴としている。
参考発明2の遊技機によれば、前記第1当り確率が第1確率よりも高い第2確率に設定されているとき(例えば「高確率状態」のとき)に変動モードが第2変動モードになると、その第2変動モード中は、第2特別遊技による遊技利益を何度も獲得しながら高確率で発生し得る第1当り(第1特別遊技)を狙うといった遊技が可能となる。これにより、第1当り確率が第2確率に設定されているときの遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(3)また、参考発明3の遊技機は、参考発明1又は参考発明2の遊技機において、
前記変動モード制御手段は、
前記第2変動モード中に所定の第2制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第2変動モードに制御し、
前記第2変動モード中に所定の第3制御条件が成立したことに基づいて、その後の前記変動モードを前記第1変動モードに制御する
ことを特徴としている。
参考発明3の遊技機によれば、変動モードが第2変動モードになった後、第2変動モードが継続される場合と、第2変動モードが終了して第1変動モードに戻る場合とがある。これにより、第2変動モードでの遊技期間、すなわち、第2特別遊技による遊技利益を何度も獲得しながら第1当り(第1特別遊技)を狙うといった遊技の期間がいつまで続くのかといった遊技性を付加することが可能となる。また、参考発明2の遊技機のように第1当り確率が第2確率(高確率)に設定されているときに第2変動モードになる構成では、第1当り確率が第2確率に設定されているときの遊技性として2種類の遊技性、すなわち、変動モードが第1変動モードのときは高確率で第1当り(第1特別遊技)を狙う遊技性、第2変動モードのときは第2特別遊技による遊技利益を獲得しながら高確率で第1当り(第1特別遊技)を狙う遊技性、を実現することが可能となる。
尚、第2制御条件は、前述の第1制御条件と同じ条件であっても異なる条件であってもどちらでもよい。また、第3制御条件は、前述の第1制御条件と同じ条件であっても異なる条件であってもどちらでもよく、さらには第2制御条件と同じ条件であっても異なる条件であってもどちらでもよい。
(4)また、参考発明4の遊技機は、参考発明3の遊技機において、
前記第2制御条件は、少なくとも前記第2特別遊技が実行されることである
ことを特徴としている。
参考発明4の遊技機によれば、第2変動モード中に第2特別遊技が実行されること(第2当りを引くこと)が第2変動モードの実質的な継続条件となる。これにより、第2特別遊技(第2当り)の存在価値(存在意義)を高めることが可能となる。
(5)また、参考発明5の遊技機は、参考発明3又は参考発明4の遊技機において、
前記当否判定の結果が第1当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の表示態様で停止表示すると、前記第1特別遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な第3特別遊技を実行する第3特別遊技実行手段を備え、
前記第2制御条件は、少なくとも前記第3特別遊技が実行されることである
ことを特徴としている。
参考発明5の遊技機によれば、遊技者に付与可能な遊技利益の量が少ない特別遊技として、第2特別遊技に加え第3特別遊技を設け、その第3特別遊技が第2変動モード中に実行されることも、第2変動モードの実質的な継続条件となる。これにより、第2変動モードの継続条件のバリエーションが増え、第2変動モード中の遊技性の幅を広げることが可能となる。
(6)また、参考発明6の遊技機は、参考発明4又は参考発明5の遊技機において、
始動口への遊技球の入球に基づいて取得される取得情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記第2変動モード中に特定演出を実行する特定演出実行手段と、
前記特定演出の実行態様を決定する実行態様決定手段と、
を備え、
前記当否判定手段は前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて前記当否判定を行うものであり、
前記実行態様決定手段は、前記第1制御条件が成立したときの前記取得情報記憶手段の記憶内容に基づいて前記実行態様を決定し、
前記特定演出実行手段は、前記実行態様決定手段により決定された実行態様に基づいて前記特定演出を実行する
ことを特徴としている。
参考発明6の遊技機によれば、第2変動モード中は特定演出が実行されるところ、その実行態様は、第1変動モード中に第1制御条件が成立したときの取得情報記憶手段の記憶内容に基づいて決定される。変動モードが第2変動モードになった後、その第2変動モード中に第2制御条件が成立することに基づいて、第2変動モードは継続することとなるが、前述のように第2制御条件を「第2特別遊技が実行されること」及び/又は「第3特別遊技が実行されること」とした場合には、その実行契機となる当り(第1当り、第2当り)が第2変動モード中に当否判定の結果として導出される必要がある。その当否判定の結果の導出に係る取得情報が、第1制御条件が成立したときに取得情報記憶手段に記憶されているか否かによって、第2変動モードが後に継続されることになるか否かを事前に判定することが可能となる。このような事前判定を用いて第2変動モードで実行する特定演出の実行態様を決定することで、第2変動モード中の特定演出の実行に係る制御の簡素化を図ることが可能となり、特定演出の興趣向上を図ることが可能となる。尚、実行態様決定手段が決定する特定演出の実行態様には、特定演出の内容(演出パターン、演出で用いる画像、楽曲等)や実行期間等が含まれる。
(7)また、参考発明7の遊技機は、参考発明6の遊技機において、
前記実行態様決定手段は、前記第2制御条件が成立したときの前記取得情報記憶手段の記憶内容に基づいて前記実行態様を決定する
ことを特徴としている。
参考発明7の遊技機によれば、第2変動モード中に第2制御条件が成立したとき、すなわち、第2変動モードの継続が決定したときに、その後の第2変動モードにおける特定演出の実行態様を、取得情報記憶手段の記憶内容に基づいて決定するので、継続後の第2変動モード中の特定演出の実行に係る制御の簡素化を図ることが可能となり、特定演出の興趣向上を図ることが可能となる。
(8)また、参考発明8の遊技機は、参考発明1乃至参考発明7の何れか一つの遊技機において、
前記始動口として、少なくとも遊技球の入球可能性が変化し得る可変始動口を有し、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が異なる遊技状態として、第1遊技状態と、該第1遊技状態より前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段を備え、
前記変動モード制御手段は、少なくとも、前記第1遊技状態が設定されているときに前記変動モードを前記第2変動モードに制御可能である
ことを特徴としている。
参考発明8の遊技機によれば、可変始動口への遊技球の入球頻度が第2遊技状態よりも低い第1遊技状態において、第2特別遊技による遊技利益を獲得しながら第1当り(第1特別遊技)を狙うといった第2変動モード中の遊技性を適用することが可能となるので、第1遊技状態での遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、20 第1始動口、20a 第1始動口センサ、21 第2始動口、21a 第2始動口センサ、27 一般入賞口(左一般入賞口、右一般入賞口)、27a 一般入賞口センサ、30 第1大入賞口、30a 第1大入賞口センサ、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン、90 サブ制御基板(サブ制御部)、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板(画像制御部)。

Claims (1)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動口と、
    前記始動口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定の結果に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
    前記当否判定の結果が大当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の大当り表示態様で停止表示すると、所定量の遊技利益を遊技者に付与可能な大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
    前記当否判定の結果が小当りであることに基づいて、前記識別情報が変動表示した後に所定の小当り表示態様で停止表示すると、前記大当り遊技よりも少ない量の遊技利益を遊技者に付与可能な小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
    前記識別情報が変動表示するときの遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を備え、
    前記当否判定の結果が前記小当りとなる確率である小当り確率は、前記当否判定の結果が前記大当りとなる確率である大当り確率よりも高い確率とされており、
    前記遊技状態設定手段は、前記遊技状態として、少なくとも、
    前記識別情報の変動表示時間が所定時間とされる非特定状態と、
    前記識別情報の変動表示時間が前記非特定状態よりも短い時間とされることにより、前記非特定状態に比して、前記識別情報の変動表示が高頻度で実行可能となって前記小当り遊技が高頻度で実行可能となる特定状態と、を設定可能である遊技機であって、
    前記始動口として、前記遊技領域のうち左右方向の中央より左側の領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動口と、前記遊技領域のうち左右方向の中央より右側の領域を流下する遊技球が入球可能であってその入球可能性が変化し得る第2始動口と、前記右側の領域を流下する遊技球が入球可能な第3始動口と、を有し、
    前記識別情報として、前記第1始動口への遊技球の入球に基づく当否判定の結果に基づいて変動表示する第1識別情報と、前記第2始動口又は前記第3始動口への遊技球の入球に基づく当否判定の結果に基づいて変動表示する第2識別情報と、を有し、
    前記第2始動口への遊技球の入球頻度が異なる遊技状態として、第1遊技状態と、該第1遊技状態よりも前記第2始動口への遊技球の入球頻度が高くなる第2遊技状態と、を有し、
    前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態とともに前記非特定状態を設定する場合と、前記第1遊技状態とともに前記特定状態を設定する場合とがあり、
    前記第1遊技状態とともに前記特定状態が設定されると、前記第2識別情報が変動表示する場合の変動表示時間が前記非特定状態よりも短くなることで、前記非特定状態に比して前記小当り遊技が高頻度で実行可能となり、
    前記第1遊技状態とともに前記非特定状態が設定されているときに前記第1識別情報が変動表示する場合、予め定められた複数の変動表示時間のうち何れかの変動表示時間で前記第1識別情報が変動表示し、
    前記第1遊技状態とともに前記非特定状態が設定されているときに前記第2識別情報が変動表示する場合、前記複数の変動表示時間の何れよりも長い変動表示時間で前記第2識別情報が変動表示する
    ことを特徴とする遊技機。
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