JP6719292B2 - 水処理システムにおける水中の有機物評価方法及び水処理システム - Google Patents

水処理システムにおける水中の有機物評価方法及び水処理システム Download PDF

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本発明は、水処理システムにおける水中に含まれる有機物を評価する方法及び該方法を適用した水処理システムに関する。
イオン交換樹脂を用いた水処理システムは、原水として工業用水を使用しており、河川水や湖沼水を起源とする工業用水には、土壌分解性の有機物を1mg/L程度含んでいる場合がある。工業用水は、凝集沈殿、砂ろ過などで処理された後、活性炭塔にて有機物の除去を行う。また昨今、回収水を原水槽に戻し、再度処理を行うことで、水の使用量や排水量を削減しているシステムもある。
活性炭塔は、内部に活性炭を充填して有機物を除去しているが、すべての有機物が活性炭で除去できることはなく、また有機物が活性炭の有機物除去容量を超えると、後段のシステムに有機物が漏れ始める。後段のイオン交換樹脂、特に陰イオン交換樹脂は、土壌分解性の有機物の一種である、タンニン酸や界面活性剤に汚染されると、再生剤で使用した薬品が樹脂に残留し、洗浄に使用する純水量の増加や洗浄時間の延長といった問題が生じる。
図1にタンニン酸鉄で汚染された陰イオン交換樹脂の通薬後の洗浄カーブ、図2に界面活性剤で汚染された陰イオン交換樹脂の通液後の洗浄カーブを示す。Y軸は樹脂塔出口の電気伝導率、X軸は洗浄開始後の時間を示す。
汚染物質がイオン交換樹脂に吸着することにより、再生薬品の洗浄性が低下し、出口電気伝導度が低下しにくくなる現象が発生する。よって、このような有機物について、樹脂塔前段で有機物量を管理することは、水処理システムを管理する上で重要である。
原水中の有機物量や活性炭塔の有機物の除去能力は、水中の全有機炭素濃度(以降TOC濃度)で管理されるのが一般的であるが、TOC濃度管理では、有機物の分類は実施できず、樹脂の性能を低下させる可能性がある有機物であるかは評価できない。
有機物の分類及び濃度の把握方法として、有機炭素検出型サイズ排除クロマトグラフ法(LC−OCD)による有機物評価方法が提案されている(特許文献1)。LC−OCDは、ゲルろ過クロマトグラフィーの原理を利用して有機物濃度を評価する手法である。ゲルろ過クロマトグラフィーは、化合物による充填剤との親和性や分子の大きさが異なることを利用して有機物の分離を行うものであるが、炭化水素、油分、界面活性剤などの有機物は一般的に測定できないといわれている。
蛍光光度法による有機物評価は、天然水いわゆる河川、湖沼、地下水の有機物評価として実施されている(非特許文献1〜3)。
特開2015−226866号公報
BUNSEKI KAGAKU Vol.56 pp.143-150(2007) インターネット:http://www.city.osaka.lg.jp/suido/cmsfiles/contents/0000245/245422/55-7.pdf BUNSEKI KAGAKU Vol.46 pp.335-342(1997) 北海道大学 衛生工学シンポジウム論文集、9:128-132 (2001)
特許文献1では、フルボ酸と同等の分子量を有する化合物は区別できないため、三次元蛍光分光分析(EEM)にてイオン交換樹脂入口水と出口水のスペクトルを観察することが記載されているが、この測定はあくまでも定性分析である。つまり、定性分析の結果、フルボ酸と同等の分子量を有する化合物の存在がないことを確認して、LC−OCDでの評価を行っている。
LC−OCDでの評価では、前述の通り炭化水素、油分、界面活性剤などの有機物は分画できないために評価できない。さらに、フルボ酸等の腐植質にしても、蛍光分析との併用によって他の同等分子量の成分が存在しない場合にのみ可能である。さらに、LC−OCD分析には100分近くの時間を要する。
そこで、本発明では水処理システムにおける水中の有機物において特に問題となる腐植質や界面活性剤等について、短時間で簡便に含有量の把握が可能となる評価方法及び該評価方法を適用した水処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、水処理システムにおける水中の有機物をTOC濃度と蛍光光度法による評価法を用いてシステムを管理する方法である。
すなわち、本発明の一態様によれば、
水処理システムにおける水中に含まれる有機物を評価する方法であって、
前記水から有機炭素測定法により測定される有機炭素濃度が異なる複数のサンプルを準備する工程と、
前記複数のサンプルを蛍光光度法により測定し、各有機炭素濃度における特定の有機物の蛍光強度を得る工程と、
前記各有機炭素濃度と前記特定の有機物の各有機炭素濃度における蛍光強度から検量線を得る工程と、
を有し、
蛍光光度法により前記水中の前記特定の有機物の蛍光強度を測定し、水中の前記特定の有機物の同定と、前記検量線に基づいて前記蛍光強度から前記水中の全有機炭素濃度を推定することを特徴とする方法、が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、
有機物の含まれる原水を処理する水処理システムであって、
水処理システムに流入する原水及びその下流水の少なくとも一つを採取する機構と、
該採取した水中の有機物炭素濃度を測定する有機物炭素濃度計と、
該採取した水中の蛍光光度法による蛍光強度を測定する蛍光光度計と、
を備え、
前記有機炭素濃度に対する前記蛍光強度の検量線を生成する機構を有することを特徴とする水処理システム、が提供される。
本発明によれば、極めて短時間で測定可能な蛍光光度法により特定の有機物の蛍光強度を測定することにより、水処理システムで使用する原水及び下流水中の特定の有機物の同定と同時に、有機物量を把握することができる。
この結果、水処理システムにおける有機物汚染に曝される構成部材のメンテナンス管理が可能となる。
タンニン酸鉄で汚染された陰イオン交換樹脂の通薬後の洗浄カーブ。 界面活性剤で汚染された陰イオン交換樹脂の通液後の洗浄カーブ。 和光純薬製のフミン酸を溶解した溶液の三次元蛍光スペクトル(a)と国際腐植物質学会(IHSS)のフミン酸溶液の三次元蛍光スペクトル(b)。 水処理システムの概要を示すフロー図。 実験例の原水の三次元蛍光スペクトル。 実験例の原水のTOC濃度と蛍光強度との相関を示すグラフ。 水処理工程の全TOC濃度と蛍光強度の推移を示すグラフ。 活性炭塔入口の有機物の月別の挙動を示すグラフ。 活性炭塔出口のTOC濃度と蛍光光度計に通水量による推移を示すグラフ。 有機物付着樹脂の通薬再生後の樹脂塔出口の水質変化を示すグラフ。 水処理工程における三次元蛍光スペクトルの変化を示すもので、(a)は工業用水(原水)、(b)は砂ろ過出口水、(c)は活性炭塔出口水である。 界面活性剤の三次元蛍光スペクトル。 水処理工程における各水質における(A)励起波長230nm、(B)励起波長320nmにおける二次元蛍光スペクトル。 界面活性剤のTOC濃度と蛍光強度との相関を示すグラフ。 水処理システムに使用する装置主要部の構成を示す概略図。 脱炭酸塔出口水の三次元蛍光スペクトル。 低流量樹脂塔出口水の三次元蛍光スペクトル。 高流量樹脂塔出口水の三次元蛍光スペクトル。 三次元蛍光スペクトルにおける励起波長230nmの蛍光強度の通水量による違いを示す図。 再生液の三次元蛍光スペクトル。
非特許文献1〜3に記載されているように、土壌由来の有機物は、地域によって組成が異なることが一般的に知られており、総称してフミン質といわれている。フミン質とは植物などが微生物によって分解されるときの最終分解生成物で、直鎖の炭化水素と多環芳香族化合物(分子量100〜10万程度)の難分解性高分子化合物である。土壌と同じ褐色のフミン酸やフルボ酸があり腐植質ともいう。フミン酸の多くは、凝集沈殿、急速ろ過等による一般的な処理法で除去できるが、フルボ酸等は除去できない。フミン酸は酸に不溶であるが、フルボ酸は酸に可溶でCOOH基、OH基が多く親水性が高く、分子量は小さい。
土壌分解性の有機物を含む水を蛍光光度法にて測定した場合、土壌由来のフルボ酸は、励起波長305−330nm/蛍光波長415−435nm、励起波長255−275nm/蛍光波長440−455nmに2つのピークが見られる。
図3に、和光純薬製のフミン酸を溶解した溶液の三次元蛍光スペクトルと国際腐植物質学会(IHSS)のフミン酸溶液の三次元蛍光スペクトルを示す。
物質名が同じフミン酸であっても、フミン酸は土壌腐植性物質(腐植質)の総称であるため、蛍光スペクトルのピーク位置が多少異なる。またTOC濃度0.4mgC/Lの溶液の励起波長260nm/蛍光波長430nmのピーク強度は、前者が310、後者が42と異なる。
前述のように、腐植質は、それが存在する環境により組成が異なり、蛍光光度法におけるその最大強度および波長位置が異なることは一般的である。そのため、このような腐植質を含む有機物の評価を行うには、同一の水処理システムでの評価が必要であると考えられる。
本発明者は、同一の水処理システムでは、TOC濃度と蛍光強度とに相関があると予測し、実際に確認したところ、相関が確認された。
全有機炭素量(TOC濃度)を測定するための有機物炭素濃度計(TOC計)は、有機物を燃焼や紫外線等により酸化させ、変換された炭酸ガスを赤外分析計等で定量することで、試料中の有機物の総量を求めるものである。この時、水中の無機炭素(例えば、炭酸イオン、炭酸水素イオン等)は曝気等により予め除去される。このように、TOC計によるTOC濃度の測定は、その前処理や測定にある程度の時間を要する方法である。
一方、蛍光光度計を用いる分析は、長くても数分間の分析時間で結果を得ることができる。蛍光光度計には、一つの励起波長に対して所定範囲の蛍光波長の強度変化を示す二次元蛍光スペクトルを測定するものと、励起波長を可変して各励起波長に対する蛍光波長の強度変化を示す三次元蛍光スペクトルを測定するものがあるが、本発明では三次元蛍光スペクトルを測定可能な蛍光光度計を用いることが好ましい。
そこで、TOC濃度を測定すると共に、そのときの蛍光強度を求め、TOC濃度と蛍光強度の検量線を作成し、以降は、蛍光強度のみの測定で、有機物の同定と、有機物濃度の推定とを行う方法を見出した。
本発明に係る評価方法は、例えば、以下を含む。
測定対象の原水等の有機物を含む水(以下、測定対象水という)を複数の希釈倍率で希釈し、有機炭素濃度の異なる複数のサンプル水を準備する。
次に、それぞれのサンプル水の特定の有機物について蛍光光度法によりそれぞれの蛍光強度を求める。蛍光光度法による蛍光強度は濃度と相関することが知られているが、従来、定量分析には用いられておらず、定性分析に用いられているに過ぎなかった。
得られた蛍光強度と有機炭素濃度とから検量線を作成する。
以降は、測定対象水の蛍光強度を測定することで、特定の有機物の同定と、蛍光強度を得られた検量線に照らし合わせることで、測定対象水中の有機物濃度の推定が可能となる。水処理システムに使用する原水、例えば工業用水は、成分比が急激に変化することはないため、時間を要する有機炭素濃度の測定はある程度の期間を空けて随時測定することで、検量線を修正することが好ましい。
図4は、本発明に係る水処理システムの概要を説明するフロー図である。ここでは、純水製造システムの一例について説明するが、本発明はこれに限定されず、様々な水処理システムに適用できる。
図4に示すように、まず、工業用水などの原水は砂ろ過装置10により粗ろ過される。ろ過後の被処理水に含まれる不純物は活性炭塔20にて吸着される。その後、陽イオン交換樹脂を充填したカチオン塔30にて、被処理水に含まれるカチオン種の除去が行われる。カチオン塔30を通過した処理水は次の陰イオン交換樹脂を充填したアニオン塔50でさらに処理されるが、その前に陰イオン交換樹脂に影響する炭酸が脱炭酸塔40で除去される。
本発明における測定対象水は、原水、砂ろ過出口水、活性炭塔出口水、カチオン塔30の出口水、脱炭酸塔40の出口水、アニオン塔50の出口水のいずれでも良い。
このように、本発明は、有機物の含まれる原水を処理する水処理システムであって、水処理システムに流入する原水及びその下流水の少なくとも一つを採取する機構と、該採取した水中の有機物炭素濃度を測定する有機物炭素濃度計と、該採取した水中の蛍光光度法による蛍光強度を測定する蛍光光度計と、を備え、前記有機炭素濃度に対する前記蛍光強度の検量線を生成する機構を有することを特徴とする水処理システムに関する。
本発明に係る水処理システムは、上記の通り、イオン交換樹脂を充填した樹脂塔を含む水処理システムであることが好ましい。イオン交換樹脂を充填したカチオン塔30やアニオン塔50などの樹脂塔における樹脂の汚染度については、入口水と出口水の評価以外に該樹脂塔に充填した樹脂自体の評価も重要となる。しかしながら、実機で評価するには、処理塔に充填した樹脂量が多く、樹脂のサンプリング場所によって有機物の汚染度が異なるため評価が難しく、有機物汚染するまでの時間を要する。そこで、実機に樹脂量1〜3L程度の樹脂を充填した樹脂塔(カラム)を含む評価装置を別途設置し、有機物汚染量を評価することで、実機における樹脂塔の通薬再生の頻度の最適化を行い、安定した管理を供給する。フルボ酸等の陰イオン交換樹脂への影響の大きい有機物については、陰イオン交換樹脂の劣化を評価する評価装置を設けることが好ましい。この評価装置100は、図4に示すように、陰イオン交換樹脂を充填したアニオン塔50の入口の水の一部を取り出して評価することができる。評価装置100の詳細については実施例3にて説明する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実験例)
水源を霞ヶ浦としている工業用水の蛍光光度法による分析結果を図5に示す。分析に使用した蛍光光度計および測定条件を以下に示す。
測定機器:分光蛍光光度計 F−7000 (日立製)
測定条件:励起開始波長 200nm
励起終了波長 600nm
蛍光開始波長 200nm
蛍光終了波長 600nm
スキャンスピード 60000nm/min
励起側スリット 10.0nm
蛍光側スリット 10.0nm
ホトマル電圧 400V
図5に示すように、励起波長255−275nm/蛍光波長440−455nm付近にピークが確認できる。非特許文献1〜4に示されているように、土壌分解性の有機物を含む水を蛍光光度法にて測定した場合、土壌分解性有機物は、励起波長305−330nm/蛍光波長415−435nm、励起波長255−275nm/蛍光波長440−455nmに2つのピークが見られる。したがって、図5に示すこれらのピークは土壌分解性の有機物に帰属される。
次に、上記工業用水を純水で希釈して複数種のTOC濃度のサンプルを調製する。同様に各サンプルについて蛍光硬度計で蛍光強度を求める。各TOC濃度における蛍光強度(Ex275/Em430)をプロットした結果を図6に示す。図6に示すように、TOC濃度と蛍光強度には相関が確認され、一次近似式からy=798.17x+10.572の検量線が得られる。
(実施例1)
図7に水処理システムでの腐食性有機物の挙動を示す。ここでは、原水である工業用水を引き込み、砂ろ過、活性炭塔、陽イオン交換樹脂塔、陰イオン交換樹脂塔を経て、純水を製造するシステムについて説明する。本実施例の水処理システムは図4に示す評価装置100を除く構成を有し、工業用水、砂ろ過出口水、活性炭塔出口水、カチオン塔30の出口水、アニオン塔50の出口水のそれぞれについてTOC濃度と腐植性有機物を対象とした蛍光光度計による測定を行った。TOC濃度と蛍光光度計による測定結果はいずれの場合も同様の傾向が得られた。
図8に活性炭塔入口、図9に活性炭塔出口のTOC濃度と蛍光光度計に通水量による月ごとの推移を示す。活性炭塔の入口においては、変動なく腐植性有機物が存在している。
図9からTOC濃度、蛍光強度ともに8月〜11月までは一定で推移しており、活性炭塔から除去容量を超えた土壌腐植性有機物がリークしているのがわかる。11月中旬に活性炭の入替作業を実施した直後の12月には、TOC濃度および蛍光強度も低下し、活性炭塔からのリークは見られないが、3ヵ月経過した時点でTOC濃度が100μgC/Lを超過していることから、腐植性物質が活性炭塔よりリークしていると判断する。
本システムにおいて、脱炭酸塔40の出口水を、陰イオン交換樹脂を充填した評価装置100に所定時間通水した。通水後、評価装置100から陰イオン交換樹脂を抜き出し、その陰イオン交換樹脂を別のカラムに充填した。そして、このカラムに通薬再生後にSV9で純水を通水し、カラムの出口付近の処理水の電気伝導率を測定した。その測定結果を図10に示す。
図10より、出口水質が2μS/cmに達するまでの時間でイオン交換樹脂の性能を評価した場合、有機物負荷量0mgC/L−Rに比べ、負荷量850mgC/L−Rでは約2倍の時間を要している。例えば10分を劣化の閾値とした場合、負荷量850mgC/L−Rは劣化傾向と判断する。負荷量0mgC/L−R、550mgC/L−R、850mgC/L−Rの2μS/cmへの到達時間から、洗浄に10分を要する有機物量は、約750mgC/L−Rとなる。したがって、アニオン塔50の入口の被処理水に含まれる有機物の濃度が、土壌腐植性有機物のみに基づき判定できれば、濃度とアニオン塔50の樹脂量より、樹脂劣化にいたる積算流量が算出でき、樹脂の通薬再生の頻度の調整が可能となる。
(実施例2)
蛍光光度法により回収水中の有機物の同定を実施した。
図11の(a)〜(c)に、工業用水の三次元蛍光スペクトル、砂ろ過出口水の三次元蛍光スペクトル、活性炭塔出口水の三次元蛍光スペクトルを示す。図11(a)の三次元蛍光スペクトルには、励起波長230nm/蛍光波長300nmにピークは見られないが、図11(b)及び(c)の三次元蛍光スペクトルには、ピークが見られる。回収水は、一般的に電気伝導率で管理を行い、原水槽に戻すシステムが多い。工業用水に検出されないピークが、回収水を合流させた砂ろ過出口水で検出された評価事例より、樹脂の有機物による汚染原因を調査する際に、システムの処理工程水を評価することで、回収水の有機物量を低減する工程を追加し、システムの管理が可能となる。
図12に界面活性剤の三次元蛍光スペクトルを示す。界面活性剤を蛍光光度法で測定すると励起波長230nm/蛍光波長300nmにピークが検出される。(参考文献:「三次元励起・蛍光スペクトル法による下水中の界面活性剤および蛍光増白剤の分析」北海道大学衛生工学シンポジウム論文集、9:128−132 2001(非特許文献4))
図13(A)、(B)には、図11の(a)〜(c)に対応する励起波長320nm、230nmにおける二次元蛍光スペクトルを示す。図13(A)における蛍光波長430nmのピーク(矢印)は、腐植性有機物のピークであり、工業用水に含まれる有機物が砂ろ過、活性炭で処理され、蛍光強度が減少していることが判る。一方、図13(B)における蛍光波長300nmのピーク(矢印)は、図12に示すように界面活性剤のピークであり、工業用水の強度(a)より回収水と混合した砂ろ過出口水の強度(b)の方が高くなり、それが活性炭塔出口水の強度(c)で低下していることから、界面活性剤が活性炭塔で処理されていることが確認できる。
図14に界面活性剤のTOC濃度と蛍光強度の相関を示す。ここでは、界面活性剤を純水で希釈して複数のTOC濃度のサンプルを調製し、それぞれの蛍光強度を実験例に準じて測定した。蛍光強度は、励起波長220nm/蛍光波長310nmの強度で評価した。このように蛍光光度法では、有機物の同定に加え構造既知の物質に関しては、定量分析も可能である。
このように、構造既知の物質についてもその同定と濃度を蛍光分析における蛍光ピークの存在と、その強度から速やかに確認することができる。
(実施例3)
アニオン塔50に充填した陰イオン交換樹脂の劣化状況を確認する評価装置100を用いた実施形態について実施例を挙げて説明する。
評価装置の概要を図15に示す。図15に示すように、評価装置100は、流路101A〜101Eを有する。流路101Aの一端は脱炭酸塔40の出口に接続され、流路101Aの他端は連結部102に接続されている。流路101Aには減圧弁103が設けられている。カチオン塔30の出口水に含まれる炭酸の陰イオン交換樹脂への影響を除去する目的で、脱炭酸塔40の出口の水を使用する。アニオン塔50への通水で使用するポンプの水圧は高圧であるため、減圧弁103を使用する。
流路101B〜101Dの一端は連結部102に接続されている。すなわち、流路101B〜101Dは流路101Aから分岐された流路となる。流路101Bには連結部103側から順に弁104A、樹脂搭105A、弁106A、積算流量計107A、TOC計108A及び蛍光光度計109Aが設けられている。
同様に、流路101Cには連結部102側から順に弁104B、樹脂搭105B、弁106B、積算流量計107B、TOC計108B及び蛍光光度計109Bが設けられている。流路101Dには連結部102側から順に弁104C、樹脂搭105C、弁106C、積算流量計107C、TOC計108C及び蛍光光度計109Cが設けられている。また、流路101Eには連結部102側から順に弁104D、TOC計108D及び蛍光光度計109Dが設けられている。各流路101B〜101Dに設けられた積算流量計107A〜107C、TOC計108A〜108D、蛍光光度計109A〜109Dより得られたデータは制御部110に送られる。制御部110は、コンピュータ等により構成され、積算流量計107A〜107C、TOC計108A〜108D、蛍光光度計109A〜109Dから得られたデータを取得する。制御部110は、取得したデータに基づき有機炭素濃度に対する蛍光強度の検量線を生成し、保持する。なお、制御部110は複数設けられていても良い。
弁104A〜104Cの各々は樹脂搭105A〜105Cのそれぞれに被処理水を流入させる際に開状態とされ、弁104DはTOC計に被処理水を流入させる際に開状態とされる。アニオン塔50に充填されている樹脂と同種類の樹脂が、樹脂搭105A〜105Cに充填されている。樹脂搭105A〜105Cの充填容量は、アニオン塔50の充填容量よりも小さい。樹脂搭105A〜105Cへの通水速度が低速、中速、高速(0.3L/分〜3L/分)になるように、弁106A〜弁106Cの開度は調整されている。
次に、評価装置100の動作について説明する。先ず、脱炭酸塔40の出口からの被処理水は、流路101Aを介して減圧弁103へと流入して減圧される。その後、被処理水は流路101B〜101Eへと導入される。流路101B〜101Dにおいては、開状態とされた弁104A〜104Cを介して、弁106A〜106Cにより調整された流速で被処理水は樹脂塔105A〜105Cに流入される。そして、それぞれの樹脂塔105A〜105Cの出口からの処理水は、積算流量計107A〜107C、TOC計108A〜108C、蛍光光度計109A〜109Cへと供給され、積算流量、TOC濃度および蛍光強度が測定される。一方、流路101Eにおいては、開状態とされた弁104Dを介して、TOC計108D及び蛍光光度計109Dに供給され、TOC濃度および蛍光強度が測定される。
前述のように樹脂塔105A〜105Cの通水速度は低速、中速、高速と設定されているため、樹脂塔105A〜105Cの被処理水の通水開始から短期間で有機物の汚染量の違う複数の樹脂試料を作製できる。
本装置によれば、樹脂塔105A〜105Cの入口および出口の有機物濃度と、樹脂塔105A〜105Cの出口の積算流量に基づき、各樹脂搭105A〜105C内の樹脂に付着した有機物濃度を算出できる。ここで、樹脂塔105A〜105Cの入口および出口の有機物濃度は、蛍光光度計109A〜109Cと、予め求めた検量線(有機炭素濃度に対する蛍光強度)に基づき算出される。また、樹脂塔105A〜105Cの出口の積算流量は、積算流量計107A〜107Cにより得られる。なお、樹脂塔105A〜105Cの入口および出口の有機物濃度は、TOC計108A〜108Dによっても得ることも可能である。
更に、通水したイオン交換樹脂の通薬再生後の洗浄液の水質を評価し、有機物の付着量と洗浄性低下の相関関係を得ることで、実機の再生工程の最適な管理が可能となる。また、再生液中の有機物の分類の評価や樹脂からの有機物の脱離量を評価することが可能となる。
脱炭酸塔40の出口水の三次元蛍光スペクトルを図16、低流量の樹脂塔105Aの出口水の三次元蛍光スペクトルを図17、高流量の樹脂塔105Cの出口水の三次元蛍光スペクトルを図18に示す。なお、低流量の樹脂塔105Aには、イオン交換樹脂1Lあたり800L、中流量の樹脂塔105Bには樹脂1Lあたり1600L、高流量の樹脂塔105Cには、樹脂1Lあたり10000L通水した。
図16の結果では、脱炭酸塔40の出口水には土壌分解性の有機物のピークと界面活性剤のピークが見られたが、図17及び図18の結果では、通水量が多くなっても土壌分解性の有機物が樹脂塔の出口で検出されず、イオン交換樹脂に蓄積されていることがわかる。界面活性剤のピークは、図18に示すように通水量が多くなると検出される。図19に通水量と励起波長230nmの二次元蛍光波長スペクトルとの関係を示す。aは低流量、bが中流量、cが高流量を示す。中流量及び高流量では300nmに蛍光波長のピークが確認され、通水量が多くなると界面活性剤の蛍光強度は高くなることが判る。
また、各樹脂塔からイオン交換樹脂を回収し、回収した樹脂を分析することによって樹脂を汚染した有機物の量や分類を行うこともできる。
さらに、本装置にて、有機物で汚染させた樹脂に通薬再生を行い、再生液を分析した結果を図20に示す。蛍光光度法は、セルに試料を入れて測定を行う装置であるため、セルを侵食する薬品でなければ測定が可能である。今回通薬再生に使用した薬品は2%水酸化ナトリウム水溶液である。
土壌腐食性の有機物の特徴である、励起波長320−350/蛍光波長415−440nm、励起波長255−275nm/蛍光波長440−455nm付近に2つのピークが得られる。再生液のTOC濃度を測定し、樹脂への有機物負荷量を把握することで、通薬再生で樹脂への有機物蓄積量を算出し、アニオン塔の通薬再生のタイミングの最適化や樹脂交換の予測が可能となる。また、本実施例の方法及び評価装置は、アニオン塔に限定されず、カチオン塔についても適用することができる。
10 砂ろ過装置
20 活性炭塔
30 カチオン塔
40 脱炭酸塔
50 アニオン塔
100 水処理システムの評価装置
101A〜101E 流路
102 連結部
103 減圧弁
104A〜104D 弁
105A〜105C 樹脂塔
106A〜106C 流量調節弁
107A〜107C 積算、瞬間流量計
108A〜108D TOC計
109A〜109D 蛍光光度計
110 制御部

Claims (9)

  1. 水処理システムにおける水中に含まれる有機物を評価する方法であって、
    前記水から有機炭素測定法により測定される有機炭素濃度が異なる複数のサンプルを準備する工程と、
    前記複数のサンプルを蛍光光度法により測定し、各有機炭素濃度における特定の有機物の蛍光強度を得る工程と、
    前記各有機炭素濃度と前記特定の有機物の各有機炭素濃度における蛍光強度から検量線を得る工程と、
    を有し、
    蛍光光度法により前記水中の前記特定の有機物の蛍光強度を測定し、水中の前記特定の有機物の同定と、前記検量線に基づいて前記蛍光強度から前記水中の全有機炭素濃度を推定することを特徴とする方法。
  2. 前記蛍光強度は、三次元蛍光強度である請求項1に記載の方法。
  3. 前記特定の有機物が、腐植質又は界面活性剤である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記水処理システムは、イオン交換樹脂を充填した樹脂塔を含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記樹脂塔への入口水と出口水を評価することによって、イオン交換樹脂のメンテナンス時期を評価する請求項4に記載の方法。
  6. 前記樹脂塔に充填されるイオン交換樹脂の再生液を用いて再生し、樹脂塔出口の再生液を評価する請求項4に記載の方法。
  7. 有機物の含まれる原水を処理する水処理システムであって、
    水処理システムに流入する原水及びその下流水の少なくとも一つを採取する機構と、
    該採取した水中の有機物炭素濃度を測定する有機物炭素濃度計と、
    該採取した水中の蛍光光度法による蛍光強度を測定する蛍光光度計と、
    を備え、
    前記有機炭素濃度に対する前記蛍光強度の検量線を生成する機構を有することを特徴とする水処理システム。
  8. 前記蛍光光度計は、三次元蛍光強度が測定可能な装置である請求項7に記載の水処理システム。
  9. イオン交換樹脂を充填した樹脂塔を含む、請求項7又は8に記載の水処理システム。
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