JP6717490B2 - 管端封止具および管更生部材の冷却方法 - Google Patents

管端封止具および管更生部材の冷却方法 Download PDF

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Description

この発明は管端封止具および管更生部材の冷却方法に関し、特にたとえば、既設管内に挿入した管更生部材を冷却するときに管更生部材の管端を封止する、管端封止具に関する。また、この管端封止具を用いた管更生部材の冷却方法に関する。
従来、既設管の更生方法として、屈曲変形して縮径させた合成樹脂製の管更生部材を既設管内に挿入した後、加熱及び内圧をかけることによって管更生部材を円筒状に拡径復元させて、既設管内面に内張りする方法が知られている。この内張り方法では、管更生部材は、拡径復元されて既設管内面に密着された後、この密着状態を保持しつつ所定温度まで冷却される。
特許文献1には、管更生部材の管端を封止する管端封止装置、および管更生部材の冷却方法の一例が開示される。特許文献1の管端封止装置は、管更生部材の管端に挿入される栓部材と、栓部材を管更生部材の管端に挿入した状態で当該管端を外面側から締め付ける締め付け部材とを備える。栓部材には、短直管状の中空パイプからなる複数の連通部が形成される。
特許文献1の管端封止装置は、基本的には、管更生部材を加熱および加圧によって復元させるときに利用されるものであるが、管更生部材を冷却するときにもそのまま利用される。この管端封止装置を用いて管更生部材を冷却するときには、管端封止装置の栓部材の連通部の1つが開放され、そこから管更生部材を冷却するための圧縮空気(冷却空気)を供給する冷却ノズルが投入される。そして、冷却ノズルから管更生部材内に圧縮空気を供給することによって、管更生部材が所定温度まで冷却される。
特開2012−207677号公報
特許文献1の技術では、圧縮空気を用いて管更生部材を所定温度まで冷却するが、夏季などの外気温(周辺温度)が高い場合には、冷却時間に長時間を要し、また、冷却自体ができない場合もあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、管端封止具および管更生部材の冷却方法を提供することである。
この発明の他の目的は、外気温が高い場合でも管更生部材を適切に冷却できる、管端封止具および管更生部材の冷却方法を提供することである。
第1の発明は、既設管内に挿入した管更生部材を冷却するときに管更生部材の管端を封止する管端封止具であって、管更生部材の管端に嵌合される栓体、栓体を軸方向に貫通するように設けられた円筒状のガイド部、およびガイド部の内周面に設けられたシールリングを備え、ガイド部には、管更生部材の管端における気密性を保ちつつ、当該管更生部材を冷却するための冷却水を供給する冷却水供給ホースが摺動自在に挿通可能である、管端封止具である。
第1の発明では、管端封止具は、既設管内に挿入して拡径復元させた管更生部材を冷却するときに、管更生部材の管端を封止するものである。管端封止具は、管更生部材の管端に嵌合される栓体、および栓体を軸方向に貫通する筒状のガイド部を備える。ガイド部の内周面には、シールリングが設けられ、ガイド部には、管更生部材の管端における気密性を保ちつつ、管更生部材を冷却するための冷却水を供給する冷却水供給ホースが摺動自在に挿通可能とされる。
第1の発明によれば、管更生部材の管端における気密性を保ちつつ、ガイド部に対して冷却水供給ホースを摺動自在に挿通可能であるので、冷却水を用いた管更生部材の冷却を適切に実行できるようになる。冷却水による管更生部材の冷却は、圧縮空気による管更生部材の冷却よりも冷却効果が高いので、外気温が高い場合でも管更生部材を適切に冷却できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、ガイド部は、曲管部を有し、管更生部材の外部に露出する側の端部が上向きまたは斜め上向きに開口する。
第2の発明によれば、管更生部材の外部に露出する側のガイド部の端部が、上向きまたは斜め上向きに開口するので、地上から容易に冷却水供給ホースをガイド部内に挿通することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明に係る管端封止具を用いて、既設管内に挿入した管更生部材を冷却する管更生部材の冷却方法であって、管更生部材の管端に管端封止具を取り付け、管端封止具のガイド部に挿通した冷却水供給ホースの先端ノズルを管更生部材内において軸方向に移動させつつ、先端ノズルから冷却水を噴出させて管更生部材を冷却する、管更生部材の冷却方法である。
第3の発明に係る管更生部材の冷却方法では、既設管内に挿入して拡径復元させた管更生部材を冷却水によって冷却する。この冷却方法では、先ず、管更生部材の管端に第1または第2の発明に係る管端封止具を取り付けて、管更生部材の管端を封止する。そして、冷却水供給ホースを管端封止具のガイド部から管更生部材内に挿通し、冷却水供給ホースの先端ノズルを管更生部材内において軸方向に移動させつつ、先端ノズルから冷却水を噴出させる。つまり、冷却水の噴出位置を変えながら管更生部材を冷却する。
第3の発明によれば、冷却水の噴出位置を変えながら、冷却水によって管更生部材を冷却するので、管更生部材の全体をバランス良くかつ短時間で冷却することができる。
第4の発明は、第3の発明に従属し、冷却水には、水に溶解することによって吸熱反応を生じる吸熱剤が混合される。
第4の発明では、先端ノズルから噴出される冷却水には、水に溶解することによって吸熱反応を生じる硝酸アンモニウムおよび尿素などの吸熱剤が予め混合される。これによって、冷却水の温度が低下するので、より効率的に管更生部材を冷却することができる。
第5の発明は、第3または第4の発明に従属し、冷却水によって管更生部材を冷却する前に、管更生部材の温度が所定の第1温度になるまでは、冷却空気を管更生部材内に供給することによって管更生部材を冷却し、冷却水による管更生部材の冷却は、管更生部材の温度が第1温度から当該第1温度よりも低い所定の第2温度になるまで行う。
第5の発明では、先ず、管更生部材が所定の第1温度(たとえば50℃)になるまでは、管更生部材内に冷却空気(圧縮空気)を供給することによって、管更生部材を徐々に冷却する。そして、外気温が高いときに冷却空気では冷却し難い温度域、つまり第1温度からそれよりも低い所定の第2温度(たとえば40℃)になるまでの温度域については、冷却水を用いて管更生部材を冷却する。
第5の発明によれば、冷却時間の短縮化を図りつつ、管更生部材の過度に急激な温度変化を防止し、管更生部材に残留する歪みを防止することができる。
この発明によれば、管更生部材の管端における気密性を保ちつつ、ガイド部に対して冷却水供給ホースを摺動自在に挿通可能であるので、冷却水を用いた管更生部材の冷却を適切に実行できるようになる。冷却水による管更生部材の冷却は、圧縮空気による管更生部材の冷却よりも冷却効果が高いので、外気温が高い場合でも管更生部材を適切に冷却できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である管端封止具を示す正面図である。 図1のII-II線における管端封止具の断面を示す断面図である。 図1の管端封止具を管更生部材の管端に固定するための締付具を示す正面図である。 図3の締付具を示す側面図である。 図1の管端封止具を管更生部材の管端に固定した様子を示す図解図である。 巻付け用ドラムに巻き付けられた管更生部材を示す図解図である。 管更生部材を既設管内に挿入するときの様子を示す図解図である。 既設管内に挿入した管更生部材を拡径復元するときの様子を示す図解図である。 既設管内で拡径復元させた管更生部材を冷却するときの様子を示す図解図である。 管端封止具のガイド部に挿通される冷却水供給ホースを示す断面図である。 図9における管端封止具のシールリング付近の様子を拡大して示す図解図である。
図1および図9を参照して、この発明の一実施例である管端封止具10は、合成樹脂製の管更生部材102を既設管100内に挿入した後、加熱及び内圧をかけることによって円筒状に拡径復元させて、既設管100の内面に内張りする更生方法に用いられる。詳細は後述するように、管端封止具10は、既設管100内に挿入して拡径復元させた管更生部材102を冷却するときに、管更生部材102の管端を封止するための部材であって、図3に示すような締付具12によって管更生部材102の管端に固定される。なお、管端封止具10と締付具12とを合わせて、管端封止装置と呼ばれることがある。
先ず、管端封止具10の具体的な説明の前に、管更生部材102について簡単に説明する。管更生部材102は、硬質塩化ビニルおよびポリエチレン等の合成樹脂によって形成される長尺管であり、図6に示すように、巻付用ドラム104に対して所定の縮径状態で渦巻き状(ロール状)に巻き付けられて搬送等される。この実施例では、管更生部材102は、平板状部102aとその両端に形成される楕円筒状部102bとを有する断面略瓢箪形の縮径形状とされて巻付用ドラム104に巻き付けられる。ただし、管更生部材102は、ドラムレスで所定の巻き姿に巻かれて搬送等される場合もある。
管更生部材102は、公知の製造方法によって製造することができる。管更生部材102を製造する際には、先ず、所定の径で直管を押出成形する。そして、軟化点以上融点以下の範囲における所定の温度(たとえば硬質塩化ビニル製の管更生部材102では、100℃程度)にその直管を加熱した状態で、押し板やローラ等を用いて偏平させる等の縮径加工を施し、断面略瓢箪形の縮径形状にする。これにより、縮径形状とされた管更生部材102は、再び軟化点以上融点以下の温度に加熱および加圧することによって、円筒形等の元の形状に復元するようになる。なお、管更生部材102は、復元したときの外径が既設管100の内径と略等しいサイズとなるように設定される。更生する既設管100の内径は、たとえば100−700mmである。
なお、管更生部材102は、種々の用途および構成材料の既設管100の更生に適用し得る。たとえば、ガス管、上下水道管およびケーブル保護管等の更生に適用することができ、更生する管路の材質も、鉄筋コンクリート製、鋳鉄製、鋼製および合成樹脂製などのいずれであってもよい。
続いて、この発明の一実施例である管端封止具10について具体的に説明する。図1および図2に示すように、管端封止具10は、管更生部材102の管端に嵌合される栓体20を備える。栓体20は、略円筒状の嵌合部22と、嵌合部22の一方端を封止する円板状の封止部24とを含み、鉄およびステンレス等の金属によって形成される。嵌合部22の外径は、復元した管更生部材102の内径と略等しい大きさとなるように設定される。
嵌合部22の外周面には、周方向の全長に亘って延びる環状の窪み部26が形成されており、この窪み部26の底面には、耐熱ゴム等によって形成される帯状のシール材28が設けられる。また、嵌合部22の他端部には、その先端側に向かうに従い縮径するテーパ部30が形成される。
栓体20の封止部24には、封止部24を軸方向に貫通するように、円筒状のガイド部32が設けられる。ガイド部32は、管端封止具10を管更生部材102の管端に取り付けたときに、管更生部材102の外部に露出する側の端部が上向きに開口する。
具体的には、ガイド部32は、封止部24を貫通して上方向に向かって湾曲する曲管部34と、曲管部34の上端に連結されて地上付近まで延びる立管部36とを含み、鉄およびステンレス等の金属によって形成される。曲管部34と立管部36とは、たとえばねじ式のソケット38を用いて着脱可能に連結される。長さの異なる複数種類の立管部36を用意しておけば、この立管部36を取り換えることによって、ガイド部32の長さを調整することができるので、埋設深さの異なる既設管100に対応可能となる。
ガイド部32の内径は、後述する冷却水供給ホース128の外径よりも少し大きく設定され、たとえば25mmである。また、立管部36の上端部内周面には、シールリング(ゴムパッキン)40が設けられる。シールリング40は、立管部36の内周面と冷却水供給ホース128の外周面との間の隙間を封止する。
すなわち、ガイド部32には、冷却水供給ホース128が摺動自在に挿通可能であり、この際には、シールリングに40によって、立管部36の内周面と冷却水供給ホース128の外周面との間の気密性(延いては、管端封止具10による管更生部材102の管端の気密性)が保たれる。なお、このガイド部32の上端部には、後述のように、蒸気発生装置112から延びる蒸気供給ホース124を気密的に接続することも可能である。
また、栓体20の封止部24には、封止部24を軸方向に貫通する2つの連通部42が設けられる。各連通部42は、鉄およびステンレス等の金属によって短円筒状に形成される。これら連通部42は、管更生部材102内の圧力を計測する圧力計(図示せず)を接続するための圧力計用接続口、および管更生部材102内に溜まった水を排出するための排水口などとして利用される。ただし、連通部42は、不使用時にはキャップ等で封止され、必要なときだけ適宜開放される。また、連通部42の数は、適宜変更可能である。
このような管端封止具10は、上述のように、締付具12を用いて管更生部材102の管端に固定される。締付具12としては、たとえば、特開2012−207677号公報に記載された締付具(締め付け部材)と同様のものを使用するとよい。以下、締付具12について簡単に説明するが、詳細については特開2012−207677号公報を参照されたい。
図3および図4に示すように、締付具12は、線部材50および押え部材52を含む。線部材50は、ばね鋼などの弾性材料によって形成される断面円形の線状の部材である。線部材50は、円環状に丸められたリング部分54を有し、その両端部は上方に向かって延びる。また、線部材50の両端部には、ねじ山56が形成され、そのねじ山56にはナット部材58が螺合される。
押え部材52は、鉄やステンレス等の金属によって形成され、線部材50のリング部分54の上に配置される。押え部材52は、矩形板状の上板60、線部材50のリング部分54に沿う湾曲板状の下板62、および上板60と下板62とを連結する2つの側板64を備える。また、上板60の両側部には、貫通孔60aが形成される。各貫通孔60aには、線部材50の両端部が挿通され、上述のナット部材58は、上板60の上方において線部材50の両端部(ねじ山56)に取り付けられる。また、下板62の下面には、周方向に延びる2つ突条である保持部66が形成される。この保持部66は、線部材50の位置決めに利用される。
図5に示すように、管端封止具10を管更生部材102の管端に取り付けるときには、管更生部材102の管端を加熱軟化させて円筒形に復元させた後、テーパ部30側を先頭にして、管端封止具10の栓体20を管更生部材102の管端に嵌め込む。また、管更生部材102の外面側には、管端封止具10の窪み部26に対応する位置において、締付具12を取り付ける。そしてこの状態で、締付具12のねじ山56に対してナット部材58を少しずつ螺進させると、線部材50の端部が上昇すると共に、リング部分54が縮径する。すると、管更生部材102が線部材50のリング部分54によって締め付けられ、管更生部材102と管端封止具10の栓体20との間でシール材28が押圧される。これによって、管更生部材102と管端封止具10の栓体20との間が気密的および水密的に塞がれて、管更生部材102の管端が管端封止具10によって封止される。
続いて、図7−図9を参照して、老朽化した既設管100を管更生部材102によって更生する工法、および、既設管100内に挿入した管更生部材102を冷却する方法について説明する。
図7を参照して、既設管100を更生する際には、先ず、既設管100の更生区間内の滞留物等を除去洗浄する。また、始点の立坑106側には、加熱室(保温ケーシング)110および蒸気発生装置112などを設置し、加熱室110の内部には、管更生部材102が巻き付けられた巻付用ドラム104を収容する。この際、巻付用ドラム104は、回転台114の上に戴置した状態とされ、回転台114に立設される回転軸は、巻付用ドラム104の胴部に挿通される。また、終点の立坑116側には、牽引ワイヤ118を巻き取るためのウインチ120を配置しておく。なお、加熱室110などを備える加熱装置に関しては、公知技術を適用できるので、説明は省略する。
次に、加熱室110内で管更生部材102を所定温度(たとえば80℃)に加熱して軟化させる。管更生部材102を加熱軟化させる際には、先ず、回転台114を作動させて、巻付用ドラム104および管更生部材102を回転させる。続いて、蒸気発生装置112を作動させて、蒸気を加熱室110内に供給して加熱室110内の全体を温め、管更生部材102を外部から加熱する。また、管更生部材102の管端に接続した蒸気ホースから管更生部材102内に蒸気を供給し、管更生部材102を内部から加熱する。ただし、管更生部材102の加熱軟化方法は適宜変更可能であり、たとえば、加熱室110内には、蒸気と共に熱風を供給してもよいし、管更生部材102の内部または外部の一方に蒸気を供給するだけでもよい。
管更生部材102が十分に加熱軟化されると、次に、管更生部材102を巻付用ドラム104から引き出して既設管100内に挿入する。この際には、終点の立坑116側から既設管100内に牽引ワイヤ118を挿通し、その牽引ワイヤ118を管更生部材102の先端に接続する。その後、牽引ワイヤ118をウインチ120で巻き取ることにより、管更生部材102を既設管100内に引き込む。
管更生部材102の先端が立坑116に到達すると、続いて、図8に示すように、管更生部材102を拡径復元させて、既設管100の内周面に管更生部材102を密着させる。
具体的には、先ず、管更生部材102の両端を切断して、管更生部材102の管端を封止すると共に、不要となった加熱室110は撤去する。この実施例では、管更生部材102の一方端をこの発明に係る管端封止具10によって封止し、管更生部材102の他端を従来の管端封止具122(たとえば、特開2012−207677号公報に記載の締め付け部材)によって封止する。次に、管端封止具10のガイド部32の上端部に対して、蒸気発生装置112から延びる蒸気供給ホース124を挿し込んで接続する。そして、蒸気発生装置112を作動させて、蒸気供給ホース124およびガイド部32を介して管更生部材102内に蒸気を供給し、管更生部材102を加熱すると共に内圧をかける。すると、管更生部材102は、断面形状が真円形状または略真円形状に拡径復元されて、管更生部材102の外周面全体が既設管100の内周面全体に略密着される。
管更生部材102を拡径復元させると、続いて、図9に示すように、内圧を保持した状態で、管更生部材102を所定温度(たとえば40℃以下)まで冷却する。この実施例では、冷却水供給ホース128の先端ノズル134から高圧の冷却水を管更生部材102内に噴出させるによって、管更生部材102を冷却する。
ここで、冷却水供給ホース128について簡単に説明しておく。図10に示すように、冷却水供給ホース128は、樹脂製の高圧ホースであって、その内部にはグラスファイバーロッド130が挿通されている。冷却水供給ホース128の外径は、たとえば16mmである。この冷却水供給ホース128の後端部には、給水装置126からの冷却水が流入する給水口132が設けられ、冷却水供給ホース128の先端部には、先端ノズル134が設けられる。この先端ノズル134には、斜め後方に向かって延びる複数の噴出口134aが放射状に形成される。つまり、先端ノズル134は、後方噴射タイプのノズルであって、先端ノズル134から噴出される冷却水は、斜め後方に向かって径方向に拡がるように噴出される。
図9に示す冷却方法の説明に戻って、管更生部材102を冷却するときには、先ず、始点の立坑106側に給水装置126を設置する。そして、給水装置126から延びる冷却水供給ホース128を管端封止具10のガイド部32に挿通して、先端ノズル134を管更生部材102の端部に配置する。この際、ガイド部32が上向きに開口していることから、冷却水供給ホース128を地上からガイド部32内に挿通し易い。また、図11に示すように、ガイド部32の内周面と冷却水供給ホース128の外周面との間の隙間がシールリング40によって封止されていることから、冷却水供給ホース128は、管更生部材102の管端における気密性を保ちつつ、ガイド部32に対して摺動自在に挿通可能となる。
また、図示は省略するが、管更生部材102の内圧を保持するために、たとえば終点の立坑116側の管端封止具122に対してコンプレッサ等を接続して、管更生部材102内に圧縮空気を送るようにしておく。
次に、給水装置126を作動させて、冷却水供給ホース128の先端ノズル134を管更生部材102内において軸方向に移動させつつ、先端ノズル134から高圧の冷却水を噴出させて管更生部材102を冷却する。そして、先端ノズル134が管更生部材102の端部に到達すると、先端ノズル134を逆方向に移動させて、管更生部材102が所定温度になるまで先端ノズル134を往復移動させながら管更生部材102を冷却する。なお、管更生部材102内に噴出した冷却水は、管端封止具10の栓体20に形成された連通部42などから外部に排出される。
ここで、仮に、冷却水供給ホースの噴出口を管更生部材102の管端部に固定して冷却水を噴出させると、管更生部材102の上流側部分だけが優先的に冷却されて、下流側部分では冷却水が流れる底部だけが冷却される。これに対して、この実施例のように、冷却水供給ホース128の先端ノズル134を移動させて、冷却水の噴出位置を変えながら管更生部材102を冷却することによって、管更生部材102の軸方向全体および周方向全体をバランス良くかつ短時間で冷却することができる。これは、管更生部材102の管端における気密性を保ちつつ、冷却水供給ホース128を摺動自在に挿通可能なガイド部32を有する管端封止具10を用いることによって可能となるものである。
管更生部材102が所定温度まで冷却されると、管更生部材102から管端封止具10,122を取り外し、後処理を適宜実行することによって、管更生部材102を用いた既設管100の更生が完了する。
以上のように、この実施例の管端封止具10によれば、管更生部材102の管端における気密性を保ちつつ、ガイド部32に対して冷却水供給ホース128を摺動自在に挿通可能であるので、冷却水を用いた管更生部材102の冷却を適切に実行できるようになる。冷却水による管更生部材102の冷却は、圧縮空気による管更生部材102の冷却よりも冷却効果が高いので、外気温が高い場合でも管更生部材102を適切に冷却できる。上述のような管更生部材102の水冷方法は、外気温(施工場所の周辺温度)が40℃を超えるような場合に特に有効である。
なお、給水装置126から供給する冷却水には、水に溶解することによって吸熱反応を生じる硝酸アンモニウムおよび尿素などの吸熱剤を予め混合しておくこともできる。これによって、冷却水の温度が低下するので、より効率的に管更生部材102を冷却することができる。
また、上述の実施例では、管更生部材102を冷却するときには、冷却水のみを用いるようにした。しかしながら、冷却水を用いて管更生部材102を冷却すると、管更生部材102が急激に冷却され過ぎて、管更生部材102に歪みが残留してしまう可能性がある。そこで、管更生部材の冷却方法の他の実施例として、先ず、管更生部材102が所定の第1温度(たとえば50℃)になるまでは、管更生部材102内に冷却空気(圧縮空気)を供給することによって、管更生部材102を徐々に冷却する。そして、外気温が高いと冷却空気では冷却し難い(つまり冷却に長時間を要するまたは冷却自体ができない)温度域、すなわち第1温度からそれよりも低い所定の第2温度(たとえば40℃)になるまでの温度域については、上述と同様に冷却水を用いて管更生部材102を冷却する、というようにしてもよい。これによって、冷却時間の短縮化を図りつつ、管更生部材102の過度に急激な温度変化を防止し、管更生部材102に残留する歪みを防止することができる。
さらに、上述の実施例では、管端封止具10のガイド部32が曲管部34と立管部36とを有するようにしたが、これに限定されず、ガイド部32の形状は適宜変更可能である。たとえば、ガイド部32は、必ずしも地上付近まで延びる必要はなく、また、立管部36を必ずしも有する必要もない。ガイド部32に立管部36を形成しない場合には、曲管部34の上端部内周面などにシールリング40を設けるとよい。また、ガイド部32は、管更生部材102の外部に露出する側の端部が必ずしも鉛直上向きに開口する必要はない。たとえば、ガイド部32の端部が斜め上向きに開口していても、地上から容易に冷却水供給ホース128をガイド部32内に挿通することができる。
また、上述の実施例では、管更生部材102は、断面略瓢箪形の縮径形状とされて巻付用ドラム104に巻き付けられたが、管更生部材102の縮径形状および巻き姿は、特に限定されない。たとえば、折り畳み加工により折り畳まれた縮径形状であってもよいし、周方向の一部が押し込まれた断面略ハート形状を有する縮径形状であってもよい。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値および具体的形状などはいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …管端封止具
12 …締付具
20 …栓体
32 …ガイド部
34 …曲管部
36 …立管部
40 …シールリング
100 …既設管
102 …管更生部材
104 …巻付用ドラム
128 …冷却水供給ホース
134 …先端ノズル

Claims (5)

  1. 既設管内に挿入した管更生部材を冷却するときに前記管更生部材の管端を封止する管端封止具であって、
    前記管更生部材の管端に嵌合される栓体、
    前記栓体を軸方向に貫通するように設けられた筒状のガイド部、および
    前記ガイド部の内周面に設けられたシールリングを備え、
    前記ガイド部には、前記管更生部材の管端における気密性を保ちつつ、当該管更生部材を冷却するための冷却水を供給する冷却水供給ホースが摺動自在に挿通可能である、管端封止具。
  2. 前記ガイド部は、曲管部を有し、前記管更生部材の外部に露出する側の端部が上向きまたは斜め上向きに開口する、請求項1記載の管端封止具。
  3. 請求項1または2記載の管端封止具を用いて、既設管内に挿入した管更生部材を冷却する管更生部材の冷却方法であって、
    前記管更生部材の管端に前記管端封止具を取り付け、
    前記管端封止具のガイド部に挿通した冷却水供給ホースの先端ノズルを前記管更生部材内において軸方向に移動させつつ、前記先端ノズルから冷却水を噴出させて前記管更生部材を冷却する、管更生部材の冷却方法。
  4. 前記冷却水には、水に溶解することによって吸熱反応を生じる吸熱剤が混合される、請求項3記載の管更生部材の冷却方法。
  5. 前記冷却水によって前記管更生部材を冷却する前に、前記管更生部材の温度が所定の第1温度になるまでは、冷却空気を前記管更生部材内に供給することによって前記管更生部材を冷却し、
    前記冷却水による前記管更生部材の冷却は、前記管更生部材の温度が前記第1温度から当該第1温度よりも低い所定の第2温度になるまで行う、請求項3または4記載の管更生部材の冷却方法。
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