JP6716921B2 - 信号処理装置、プログラム、及び、方法 - Google Patents

信号処理装置、プログラム、及び、方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6716921B2
JP6716921B2 JP2016008880A JP2016008880A JP6716921B2 JP 6716921 B2 JP6716921 B2 JP 6716921B2 JP 2016008880 A JP2016008880 A JP 2016008880A JP 2016008880 A JP2016008880 A JP 2016008880A JP 6716921 B2 JP6716921 B2 JP 6716921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
processing
resolution
processing unit
quantization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016008880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017129729A (ja
Inventor
慶彦 川島
慶彦 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2016008880A priority Critical patent/JP6716921B2/ja
Publication of JP2017129729A publication Critical patent/JP2017129729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6716921B2 publication Critical patent/JP6716921B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

この発明は、例えばデジタルオーディオ信号に対して量子化又は標本化の分解能を低減させる処理を行う信号処理装置に関する。
従来、デジタルオーディオ信号に対するエフェクタの1種に、「ビットクラッシャ」と呼ばれるものがある(例えば、下記特許文献1を参照)。これは入力されたオーディオ信号のサンプリング周波数(すなわち「標本化」の分解能)や量子化ビット数(すなわち「量子化」の分解能)を意図的に下げることで、低質な粗い音に聞こえるようにする、いわゆる「音を汚す」、効果を得るものである。
従来のビットクラッシャでは、サンプリング周波数や量子化ビット数を下げたときにオーディオ信号に対して付与される効果が単調に感じられることがあった。
特表2014−520352号公報
この発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、例えばデジタルオーディオ信号に対して量子化又は該標本化の少なくとも一方による分解能を低減させる処理において、複雑で面白みのある効果を付与できるようにした信号処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
この発明は、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、該量子化又は該標本化の少なくとも一方による分解能を低減させる処理を行う信号処理部と、前記信号処理部の出力信号を該信号処理部の入力に帰還する帰還部を備え、前記信号処理部は、標本化による分解能を低減させる第1処理部と量子化による分解能を低減させる第2処理部とを直列に接続して成ることを特徴とする信号処理装置である。
この発明に係る信号処理装置によれば、信号処理部において、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、標本化による分解能を低減させる第1処理と量子化による分解能を低減させる第2処理とを直列的に施し、該信号処理部の出力信号を該信号処理部の入力に帰還するように構成したことにより、信号処理部には、帰還された出力信号が後続の入力信号に混合されて入力される。処理済みの出力信号が信号処理部への入力信号に影響を与えるので、信号処理部の処理対象となる信号が複雑な振る舞いを示すようになる。したがって、量子化及び標本化による分解能を低減させる処理において、処理対象の信号に対して、従来に比べて複雑で面白みのある効果を付与することができる。
一実施形態に係る信号処理装置において、前記信号はデジタルオーディオ信号である。デジタルオーディオ信号は、例えば楽器演奏音など何らかの音を、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化した音データである。その場合、前記信号処理部は、オーディオ信号の量子化分解能及/又は標本化分解能を低減させる処理、すなわち「ビットクラッシャ」と呼ばれる効果付与処理を行うものである。
また、この発明は、装置の発明として実施しうるのみならず、前記信号処理装置の機能を実現するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムの発明として、また、前記信号処理装置の機能を実現するステップを備える方法の発明として、実施及び構成されてよい。
この発明によれば、量子化又は該標本化の少なくとも一方の分解能を低減させる処理において、処理対象の信号に対して、従来に比べて複雑で面白みのある効果を付与することができるという優れた効果を奏する。
この発明に係る信号処理装置の概念的構成例を説明するブロック図。 図1に示す信号処理装置を適用した電子楽器の電気的ハードウェア構成例を示すブロック図。 ビットクラッシャの構成例を説明するブロック図。 ビットクラッシャにより処理された信号を説明する図であって、(a)は入力信号、(b)は、標本化分解能(サンプリグン周波数)を低減した結果、(c)は、量子化分解能(量子化ビット数)を低減した結果を、それぞれ示す。 ビットクラッシャの全体動作例を説明するフローチャート。 図4における分解能低減処理の詳細例を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して、この発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、この発明に係る信号処理装置の概念的構成例を示す。図1において、信号処理装置100は、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、該量子化又は該標本化の少なくとも一方による分解能を低減させる処理を行う信号処理部101と、前記信号処理部101の出力信号を該信号処理部101の入力に帰還する帰還部102を備える。
信号は、例えばデジタルオーディオ信号(以下、「オーディオ信号」ともいう)である。デジタルオーディオ信号は、例えば楽器演奏音など何らかの音を、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化した音データである。その場合、信号処理部101は、オーディオ信号に対して量子化及び/又は該標本化による分解能を低減させる処理、すなわち「ビットクラッシャ」と呼ばれる効果付与処理を行うものである。
一実施形態において、図1の信号処理装置100は、例えば電子楽器に組み込まれたものである。図2は、図1の信号処理装置100を組み込んだ電子楽器10の電気的ハードウェア構成例を示す。図2において、電子楽器10は、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3、演奏操作部4、設定操作部5、表示部6、信号処理回路7、外部記憶装置8及びインタフェース9を備える。CPU1は、通信バス12を介して各部2〜9に接続され、各種データ及び制御信号を相互に通信できる。
CPU1は、ROM2又はRAM3に記憶された各種のプログラムを実行して、電子楽器10の全体動作を制御する。CPU1により制御される動作は、例えば演奏情報の生成や効果付与処理などを含む。ROM2及びRAM3は、CPU1が実行する各種のプログラムや各種のデータなどを格納するほか、RAM3はCPU1が実行するプログラムのロード領域やワーク領域に使用される。外部記憶装置8は、ハードディスク、FD(フレキシブルディスク又はフロッピー(登録商標)ディスク)、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)、あるいはフラッシュメモリ等の半導体メモリなどからなる。
演奏操作部4は、例えば複数の鍵からなる鍵盤と、該鍵盤の操作に応じた操作イベントを検出する機構とを含み、該鍵盤の操作に応じた操作イベントを検出して、該操作イベントに応じた検出信号を通信バス12に出力する。操作イベントは、ノートナンバ、キーオン又はキーオフ、ベロシティ等を含む。
設定操作部5は、各種情報を入力するためのスイッチ群と、各スイッチの操作に応じた操作イベントを検出する機構を含む。設定操作部5は、各スイッチの操作に応じた操作イベントを検出して、該操作イベントに応じた検出信号を通信バス12に出力する。
表示部6は、例えば液晶ディスプレイで構成され、通信バス12を介してCPU1から受信した表示制御信号に基づく各種情報を表示する。
信号処理回路7は、音源回路70と効果付与回路71を含む。音源回路70は、通信バス12を介して供給された演奏情報に基づく音を示すデジタルオーディオ信号を電子的に生成する。音源回路70は、例えばFM音源、PCM音源或いは物理モデル音源等、周知のどのような楽音合成方式を用いて構成されてもよい。
効果付与回路71は、例えば音源回路70により生成されたデジタルオーディオ信号が入力され、該入力信号に対する効果付与処理を行う。効果付与回路71は、デジタルオーディオ信号のサンプリング周波数及び/又は量子化ビット数を任意に低減する処理を行うモジュール(以下、ビットクラッシャという)を含む、様々な効果付与モジュールを含み得る。効果付与回路71を含む信号処理回路7が、図1の信号処理装置100に対応する。
なお、信号処理回路7は、専用のハードウェア装置により構成されてもよいし、或いは、CPU1又は信号処理回路7に組み込まれたDSP(DigitalSignalProcessor)によるソフトウェア処理により構成されてもよい。
サウンドシステム11は、デジタルアナログ変換器、アンプ、スピーカなどを含み、信号処理回路7から出力されたデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変更して外部へ出力する。
また、インタフェース9は、例えばUSB、イーサネット(登録商標)等の汎用インタフェース、MIDI規格の信号を送受信するためのMIDIインタフェース、外部機器からオーディオ信号を入力したり、外部機器へオーディオ信号を出力したりするオーディオインタフェースを含む。
図3は、効果付与回路71におけるビットクラッシャの構成例を説明するブロック図である。図3に示すビットクラッシャは、サンプリング周波数を低減させる第1処理部30と量子化ビット数を低減させる第2処理部40とを直列に接続して成り、入力信号を第1処理部30で処理し、該第1処理部30の処理結果を第2処理部40で処理して出力する。この場合、ビットクラッシャは、サンプリング周波数を低減する処理と量子化ビット数を低減する処理とを行う。第1処理部30及び第2処理部40は図1の信号処理部101に対応している。
図3に示すビットクラッシャは、第2処理部40から出力されたオーディオ信号を第1処理部30の入力に帰還する帰還路50を備える。第1処理部30の前段には混合部52が設けられている。混合部52は、帰還路50を経由して帰還された帰還信号を入力信号と混合し、混合結果を第1処理部30に入力する。一例において、帰還路50にはレベル調整部51が備わる。レベル調整部51は、或るフィードバック係数αを乗算することにより、前記帰還されるオーディオ信号のレベル調整、すなわち帰還量の調整を行う。フィードバック係数αは、1以下の値をとり、一例として、0.5に設定されるとよい。フィードバック係数αは、ユーザが設定操作部5等を用いて可変設定できてよい。帰還路50は、図1の帰還部102に対応している。
ビットクラッシャへの入力信号は、例えば音源回路70(図2参照)で生成されたデジタルオーディオ信号である。また、別の例では、電子楽器10に外部から入力されたデジタルオーディオ信号である。図4(a)は、入力信号を模擬的に示す図である。図4(a)において横軸が時間を示し、縦軸が音量振幅値を示す。
デジタルオーディオ信号は、周知の通り、例えば44.1kHzなど所定のサンプリング周波数(サンプリングレート又はサンプルレートともいわれる)で、楽器演奏音など何らかの連続的なアナログ音データを標本化(サンプル)したデータである。サンプリング周波数により、音でデータの標本化に関する単位時間当たりの時間分解能が規定される。標本化された個々の標本値を「1サンプル」と呼ぶ。サンプリング周波数が高いほど時間分解能が細かくなるので、単位時間あたりサンプル数が多くなり、より高品質なデータなる。例えば、44.1kHzの場合、1秒当たり、音データを44100個のサンプルに区切って標本化する。
また、周知の通り、デジタルオーディオ信号の音振幅値は、例えば16bitなど所定の量子化ビット数に従う分解能(量子化分解能)で表現されている。量子化ビット数が大きいほど、量子化分解能が細かくなるので、最小音量から最大音量までの音量差をより細かい段階に細分して滑らかに表現できる。
ビットクラッシャ処理は、入力されたデジタルオーディオ信号のサンプリング周波数及び/又は量子化ビット数を低減させることにより、低質な粗い音に聞こえるようにする、いわゆる「音を汚す」、効果を得るものである。従来のビットクラッシャは、単に入力信号のサンプリング周波数及び/又は量子化ビット数を低減させるだけであったため、効果が単調であり面白みにかけていた。この点、図3に示すビットクラッシャの構成では帰還路50により出力信号を帰還することにより、複雑で面白みのある効果を得られるように工夫されている。
図5は、図3に示すビットクラッシャの全体的な動作例を説明するフローチャートである。図5に示すビットクラッシャの動作は、信号処理回路7により行われる。図5の処理は、例えば電子楽器10の電源投入等に応じて開始され、所定の処理周期毎に繰り返して実行される。処理周期は、例えば、図示外のワードクロック源から与えられるワードクロックに基づく。周知の通り、ワードクロックは、機器間でオーディオ信号処理を同期させるためのクロックであり、入力信号のサンプリング周波数と同じ周期を持つ。ステップS1において、信号処理回路7は、ビットクラッシャモジュール20に対する入力信号から、今回の処理周期(n)にて処理対象となる、1サンプルx(n)を取得する。
ステップS2において、信号処理回路7は、直前の処理周期で保存された帰還信号の1サンプル、すなわち、該直前の処理周期でのビットクラッシャ処理の処理結果(第2処理部40の出力)である1サンプルy(n−1)に、フィードバック係数αを掛けて、αy(n−1)を求める。これにより、フィードバック係数αでレベル調整された帰還信号を得る。この処理は、帰還路50とレベル調整部51に相当する。
ステップS3において、前記ステップS1で取得した入力信号の1サンプルx(n)と、前記ステップS2で求めた帰還信号のサンプルαy(n−1)とを混合し、混合結果x´(n)を得る。x´(n)は、直前の処理周期での処理結果を、それに後続する入力信号を混合したものであるから、ビットクラシャ処理済みの直前サンプルからの影響を含むものとなる。
ステップS4において、信号処理回路7は、x´(n)に対して、第1処理部30及び第2処理部40による分解能低減処理を行う。図6は、前記ステップS4における分解能低減処理例を説明するフローチャートである。図6のステップS10〜S14が第1処理部30におけるサンプリング周波数低減処理、すなわち標本化による時間分解能を低減する処理に対応しており、ステップS15が第2処理部40における量子化ビット数低減処理、すなわち量子化分解能を低減する処理に対応する。
前記図3に示す通り、第1処理部30は、タイミング生成部31と0次ホールド部32とを備える。タイミング生成部31は、時間分解能設定値と図示外のワードクロック源から供給されたワードクロックに基づき、0次ホールド部32に対するタイミング信号を生成する。時間分解能設定値は、サンプリング周波数低減効果を調整するためのパラメータである。ユーザは、操作部5に含まれる操作子等を用いて、例えば低減処理された後のサンプリング周波数を指定する値を指定することにより、任意の時間分解能設定値を設定できる。0次ホールド部32は、入力信号の1サンプルを保持し、タイミング生成部31からタイミング信号が供給された時に、該保持された1サンプルをその時点での入力信号の1サンプルに更新する。
図6のステップS10において、信号処理回路7は、ワードクロックに基づき、タイミング生成部31のカウンタをインクリメントとする。そして、タイミング生成部31のカウンタの値が時間分解能設定値に基づくカウント数に達した場合(ステップS11のyes)、信号処理回路7は、ステップS12において、タイミング生成部31のタイミング信号を生成し、該生成したタイミング信号を0次ホールド部32に供給する。このタイミング信号に応じて、0次ホールド部32の保持値が、今回の処理周期(n)で処理対象となる1サンプルx´(n)、すなわち、前記ステップS3で得た、入力信号の1サンプルx(n)と帰還信号の1サンプルαy(n−1)の混合結果、に更新される。そして、ステップS13において、信号処理回路7は、タイミング生成部31のカウンタをリセットする。ステップステップS14において、信号処理回路7は、前記ステップS12で更新された0次ホールド部32の保持値x´(n)を後段の第2処理部40に出力する。一方、該タイミング生成部31のカウンタの値が前記カウント数に達しない場合(ステップS11のno)は、信号処理回路7は、前記ステップS12及びS13による保持値の更新を行わずに、前記ステップS14において0次ホールド部32の保持値を後段の第2処理部40に出力する。第1処理部30は、上記ステップS10〜S14により、入力された信号(混合結果)の1サンプルを、時間分解能設定値に基づくタイミグ信号の生成周期毎に保持し、次回のタイミング信号が生成されるまで、該保持された1サンプルを出力する。したがって、処理結果の信号は、時間分解能設定値に応じた時間間隔で処理前の信号からサンプルを間引いたものとなる。図4(b)は、第1処理部30によるサンプリング周波数低減処理の結果を説明する図である。(b)に示す通り、サンプリング周波数低減処理結果の信号は、処理前の信号を単位時間あたりより少ないサンプル数で粗く表現したもの、すなわち、処理対象の信号のサンプリング周波数を時間分解能設定値に応じて低減した信号に相当するものとなる。
前記第1処理部30によりサンプリング周波数を低減された信号は、第2処理部40に供給される。第2処理部40は、前記図3に示す通り、量子化分解能設定値に基づき前記第1処理部30から入力された1サンプルの量子化ビット数を低減する量子化分解能調整部41を備える。量子化分解能設定値は、量子化ビット数低減効果を調整するためのパラメータである。ユーザは、操作部5に含まれる操作子等を用いて、例えば低減処理された後の量子化ビット数を指定することにより、任意の量子化分解能設定値を設定できる。
図6のステップS15は、第2処理部40による量子化ビット数の低減処理を示す。該ステップS15において、信号処理回路7は、前記ステップS14で出力された1サンプル(例えば、x´(n))のビット数を、設定された量子化分解能設定値に相当する量子化ビット数に変換して、処理結果のサンプルy(n)を得る。前記量子化ビット数の変換は、例えば、設定された量子化分解能設定値に相当する量子化ビット数で、前記1サンプルの下位ビットをクリアすることにより、行われる。図4(c)は、量子化ビット数低減処理の結果を説明する図である。量子化ビット数低減処理の結果は、図4(c)に示す通り、処理前の信号では多段階で細かく表現されていた振幅(図において縦方向の長さ)を、より少ない段階(図の例では2段階)で粗く表現したもの、すなわち、処理前の信号の量子化ビット数を量子化分解能設定値に応じて低減した信号に相当するものとなる。
なお、図6のステップS10〜S14によるサンプリング周波数低減処理、及び、ステップS15の量子化ビット数低減処理自体は周知技術を適用できる。
図5に戻ると、ステップS5において、信号処理回路7は、前記ステップS4における分解能低減処理の処理結果y(n)をビットクラッシャから出力する。処理結果y(n)は、図3の構成例では、第2処理部40の出力信号の1サンプルである。出力先は、例えばサウンドシステム11(図2)である。
ステップS6において、信号処理回路7は、今回の処理周期(n)での処理結果y(n)を次回の処理周期にて帰還信号の1サンプルy(n−1)として参照するために一時保存する。前記ステップS2及びS6が帰還路50の動作である。
信号処理回路7は、前記所定の処理周期毎に、ステップS1〜S6を繰り返す。これにより、入力信号と帰還信号の混合結果に対する、ビットクラシャ処理(すなわち、サンプリング周波数低減処理と量子化ビット数低減処理)が行われる。このビットクラシャの処理の処理対象となる前記混合結果は、帰還信号の影響により、入力信号よりも複雑な振る舞いを示すものとなる。信号処理回路7(の効果付与回路71)は、入力信号よりも複雑な振る舞いを示す信号に対してビットクラッシャ処理を行うので、単に入力信号を処理するだけの従来の構成に比べて、複雑で面白みのある効果を付与することができる。
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3の帰還路50に更にローパスフィルタを備えてもよい。ローパスフィルタは、例えばレベル調整部51の前段に挿入される。ローパスフィルタのパラメータはユーザが可変調整できてよい。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3の帰還路50に更にディレイを備えてもよい。ディレイは、例えばレベル調整部51の前段に挿入される。ディレイのパラメータはユーザが可変調整できてよい。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、第1処理部30の処理結果を帰還する第2帰還路を設けてもよい。その場合、混合部52は、入力信号と帰還路50の帰還信号に、更に、第1処理部30の出力信号も混合する。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、第1処理部30と第2処理部40が並列に接続されていてもよい。その場合、第1処理部30の出力信号と第2処理部40の出力信号を混合した混合出力信号がビットクラシャの処理結果となり、第1処理部30と第2処理部40の入力に帰還される。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、第1処理部30のみを備える、すなわち、信号処理部101は標本化よる分解能を低減させる処理のみを行うように構成されてもよい。その場合、帰還路50は、第1処理部30の出力信号を第1処理部30の入力に帰還するように構成される。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、第2処理部30のみを備える、すなわち、信号処理部101は量子化よる分解能を低減させる処理のみを行うように構成されてもよい。その場合、帰還路50は、第2処理部40の出力信号を第2処理部40の入力に帰還するように構成される。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、2以上の複数の処理モジュールを直列に接続するように構成されてもよい。その場合、帰還路50は、例えば、最終段の出力信号を先頭の処理モジュールの入力に帰還するように構成される。また、直列に接続する処理モジュールは、如何なる順序であってもよい。したがって、図3に示すビットクラシャの処理構成例では、標本化よる分解能を低減させる処理モジュール(第1処理部30)の後に量子化よる分解能を低減させる処理モジュール(第2処理部40)を直列に接続したが、順序を逆にして、量子化よる分解能を低減させる処理モジュールの後に標本化よる分解能を低減させる処理モジュールを接続するようにしてもよい。
また、別の実施形態に係るビットクラシャの処理構成例は、図3において、帰還路50が処理経路上の任意の位置に挿入され得る。すなわち、帰還路50は、処理経路上の任意の位置から帰還信号を取り出し、該処理経路上の任意の位置に帰還信号を戻すように構成されてよい。ユーザが帰還路50の挿入位置を任意に設定できてもよい。
また、この発明に係る信号処理装置100は、電子楽器10に組み込まれたものに限らず、例えばオーディオミキサに組み込まれたものでもよい。また、信号処理装置100は、単体のエフェクタ装置で構成されてもよい。
また、この発明に係る信号処理装置100は、装置の発明として構成及び実施するのみならず、コンピュータに、或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、該量子化又は該標本化の少なくとも一方による分解能を低減させる処理を行う信号処理ステップと、前記信号処理ステップの出力信号を該信号処理ステップの入力に帰還するステップを実行させるためのプログラムの発明として構成及び実施されてもよい。その場合、この発明に係るプログラムは、例えば、コンピュータに電子楽器10の動作を実行させるためのソフトウエアプログラムに組み込まれたもの、コンピュータにオーディオミキサの動作を実行させるためのソフトウエアプログラムに組み込まれたもの、あるいは、コンピュータに音楽の録音、編集等の各種音楽作成機能を実行させるためのソフトウエアプログラムに組み込まれたものでもよい。あるいは、コンピュータに、本発明に係る信号処理の動作を行わせるプログラムとして構成及び提供されてもよい。この発明に係るプログラムを実装したコンピュータは、ユーザの所有するコンピュータ機器に限らず、コンピュータネットワーク上のサーバコンピュータでも良い。その場合、ユーザは、自身の端末装置からコンピュータネットワーク上のサーバコンピュータにアクセスして、該サーバコンピュータの提供する信号処理機能を通信ネットワーク経由で利用するだろう。
また、本発明はリアルタイム処理に限らずノンリアルタイムで処理するようにしてもよい。すなわち、前記実施例における処理周期はワードクロックに基づいていたが、それに限らず、予め記録されたデジタルオーディオのサンプル列を、プロセッサの能力に応じた処理周期で処理し、再び別のデジタルオーディオのサンプル列として出力するようにしてもよい。例えば、所謂DAW(デジタルオーディオワークステーション)アプリケーションソフトウェアに付随する効果付与プラグインソフトウェアではこのような処理をするとよい。
また、この発明に係る信号処理の対象となる信号は、オーディオ信号に限らず、例えば、映像信号でもよい。映像信号の場合、信号処理は、具体的には、例えば、映像のフレームレートを低減する処理(時間分解能を低減する処理)や、映像の解像度を低減する処理を含む。
100 信号処理装置、101 信号処理部、102 帰還部、10 電子楽器、1 CPU、2 ROM、3 RAM、4 演奏操作部、5 設定操作部、6 表示装置、7 信号処理回路、8 外部記憶装置、9 インタフェース、11 サウンドシステム、12 バス、70 音源回路、71 効果付与回路、30 第1処理部、40 第2処理部、50 帰還路、51 レベル調整部、52 混合部

Claims (5)

  1. 或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、該量子化又は該標本化の少なくとも一方による分解能を低減させる処理を行う信号処理部と、
    前記信号処理部の出力信号を該信号処理部の入力に帰還する帰還部
    を備え
    前記信号処理部は、標本化による分解能を低減させる第1処理部と量子化による分解能を低減させる第2処理部とを直列に接続して成ることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記信号は、デジタルオーディオ信号であることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記帰還部は、前記帰還される信号のレベル調整を行うレベル調整部を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の信号処理装置。
  4. コンピュータに、
    或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、標本化による分解能を低減させる第1処理と量子化による分解能を低減させる第2処理とを直列的に施す信号処理ステップと、
    前記信号処理ステップの出力信号を該信号処理ステップの入力に帰還するステップ
    を実行させるためのプログラム。
  5. 或る量子化ビット数及び或る標本化周波数で符号化された信号に対して、標本化による分解能を低減させる第1処理と量子化による分解能を低減させる第2処理とを直列的に施す信号処理ステップと、
    前記信号処理ステップの出力信号を該信号処理ステップの入力に帰還するステップと
    を備える方法。
JP2016008880A 2016-01-20 2016-01-20 信号処理装置、プログラム、及び、方法 Active JP6716921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016008880A JP6716921B2 (ja) 2016-01-20 2016-01-20 信号処理装置、プログラム、及び、方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016008880A JP6716921B2 (ja) 2016-01-20 2016-01-20 信号処理装置、プログラム、及び、方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017129729A JP2017129729A (ja) 2017-07-27
JP6716921B2 true JP6716921B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=59395735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016008880A Active JP6716921B2 (ja) 2016-01-20 2016-01-20 信号処理装置、プログラム、及び、方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6716921B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019004397A1 (ja) 2017-06-30 2019-01-03 キヤノン株式会社 インクジェット画像形成方法及びインクジェット画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017129729A (ja) 2017-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6391265B2 (ja) 電子鍵盤楽器
JP2018106006A (ja) 楽音生成装置および方法、電子楽器
JP3261878B2 (ja) 音響信号発生装置
US9396715B2 (en) Technique for generating audio data for loop reproduction on the basis of performance data
JP2006303852A (ja) テストトーン信号の形成方法およびその形成回路
JP6716921B2 (ja) 信号処理装置、プログラム、及び、方法
JP6225818B2 (ja) ピッチ情報生成装置、ピッチ情報生成方法、及びプログラム
CN101902672B (zh) 音频设备和设置音频设备中使用的总线的数量的方法
JP5397786B2 (ja) かぶり音除去装置
US20220199057A1 (en) Sound Signal Generation Method, Sound Signal Generation Device, Non-transitory Computer Readable Medium Storing Sound Signal Generation Program and Electronic Musical Apparatus
JP2004021224A (ja) デジタル音声処理方法及び装置、並びにコンピュータプログラム
CN116450256A (zh) 音频特效的编辑方法、装置、设备及存储介质
JP5169584B2 (ja) インパルス応答加工装置、残響付与装置およびプログラム
US6314403B1 (en) Apparatus and method for generating a special effect on a digital signal
WO2020152264A1 (en) Electronic device, method and computer program
JP2705063B2 (ja) 楽音信号発生装置
Branco et al. Reconfigurable digital audio mixer for electroacoustic music
JP2021039315A (ja) 共鳴音信号発生方法、共鳴音信号発生装置、共鳴音信号発生プログラムおよび電子音楽装置
EP4216205A1 (en) Electronic musical instrument, method of generating musical sound, and program
JP6409417B2 (ja) 音響処理装置
JP6337698B2 (ja) 音響処理装置
JP3789358B2 (ja) 電子音発生方法及び装置、それを用いた携帯機器
US20030128102A1 (en) Method and device for generating electronic sounds and portable apparatus utilizing such device and method
CN117043848A (zh) 声音编辑装置、声音编辑方法以及声音编辑程序
JPH043554B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200525

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6716921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151